JP2004022272A - 非水電解質二次電池の製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】極板全体で均等に充電を行わせて十分なサイクル特性を得ることのできる非水電解質二次電池の製造方法を提供することにある。
【解決手段】非水電解質二次電池を組み立てた後、電池ケースの開口部が開放された状態で充電を行う。このとき、充電電流を1.5CA以下とすることにより、分極が抑制されて極板全体を均等に充電するとともに、保護被膜を均一に形成させることができる。また、充電電気量を定格容量の30%以上とすることにより、一次的に電流密度の偏りが生じたとしても、充電が進行するに連れて徐々に偏りがならされていき、結果として極板全体を均等に充電するとともに、保護被膜を均一に形成させることができる。さらに、開口部を開放した状態で充電を行うことにより、発生したガスを電池ケース外に逃がし、電池の膨れや極板間隔の開きを回避することができる。これらにより、電池のサイクル特性を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解質二次電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、正極と負極との間で一方が放出したリチウムイオンを他方に吸蔵させるという可逆反応によって充放電を行う非水電解質二次電池は、高電圧・高エネルギー密度を有するため、広く民生用電子機器の電源として用いられている。この種の電池は、長尺帯状の正極と負極とをセパレータを介して積層し、巻回することにより形成された発電要素を、電解液とともに電池ケース内に収容することにより製造されることが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような電池は、組み立て直後には電解液が発電要素全体に均一に浸透していない場合がある。また、初期充電時に電極表面での電解液の分解によりガスが発生し、このガスが極板間に溜まることにより、極板間に部分的に開きが生じる場合がある。このような場合には、初期充電時において電流密度に偏りが生じるため、局部的に充電が不充分となりやすく、リチウムデンドライトの析出も起こりやすくなる。このために、その後の充放電においても活物質を充分に活用することができず、充分な充放電容量やサイクル特性を得られなくなるおそれがある。
【0004】
また、初期充電時には負極上にSEI(Solid Electrolyte Interface:固体電解質界面)と称される保護被膜が形成される。この保護被膜は、その後の充放電サイクルにおいて負極表面での電解液の分解を抑制する役割を果たす。しかし、電流密度に偏りが生じていると、保護被膜が均一に形成されないため、電解液の分解を充分に抑制できず、サイクル特性が低下するおそれがある。
非水系電解液二次電池において、非水系電解液を電池内に注液した後24時間以内に予備充電する技術が特許第3021892号に開示されている。この技術は、非水系電解液二次電池の負極活物質に炭素材料を使用した場合、リチウムを吸蔵していない炭素材料の電位は3.2V程度であるが、この電位は、負極集電体に使用されているCu、Ni、ステンレス等の金属材料が電解液に溶解する最低電位(通常、3V程度)以上であるため、電解液を電池内へ注液して電池を組み立てた後、予備充電するまでの時間が長いと、これらの金属材料が電解液中に徐々に溶出し、充放電サイクルを繰り返すうちに、セパレータに目詰まりを起こさせたり、電解液中に溶出した金属材料が負極上に電析したりして、電池特性を阻害するという問題を解決することを目的としたものである。
そして、上記特許には、正負両極、セパレータ、負極缶などで円筒形の二次電池を構成し、これに非水系電解液を注液して電池を組み立てた後、25°Cで1時間放置した後に予備充電を行って電池を作製することが記載されているが、この予備充電時に電池ケースが開口されているかどうかや、予備充電時の電流や容量については記載されていない。
【0005】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、極板全体で均等に充電を行わせて十分なサイクル特性を得ることのできる非水電解質二次電池の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、極板全体で均等に充電を行わせて十分なサイクル特性を得ることのできる非水電解質二次電池の製造方法を開発すべく鋭意研究してきたところ、非水電解質二次電池を組み立てた後、電池ケースの開口部が開放された状態で充電を行い、このとき充電電流を1.5CA以下とするとともに、充電電気量を定格容量の30%以上とすることにより、サイクル特性の良好な電池が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、正極と負極とをセパレータを介して積層してなる発電要素と、この発電要素を収容する電池ケースとを備えた非水電解質二次電池の製造方法であって、前記発電要素を前記電池ケース内に収納して前記非水電解質二次電池を組み立てる組立工程と、前記組立工程後に前記電池ケースの開口部が開放された状態で前記非水電解質二次電池の充電を行う充電工程と、前記充電工程後に前記電池ケースの開口部を封口する封口工程とを含むとともに、前記充電工程における充電電流が1.5CA以下であり、かつ、充電電気量が定格容量の30%以上であることを特徴とする。
ここで「定格容量」とは、電池を作製した後、25℃の雰囲気下において、1CAの定電流で4.2Vまで充電後、4.2Vの定電圧で、充電開始後3時間の充電をおこなって、電池を満充電状態とした後、この電池を1CAの定電流で2.7Vまで放電をおこなった時の初期放電容量の90%の容量を意味するものとする。
【0008】
ここで、「電池ケースの開口部が開放された状態」とは、必ずしも開口部全体が開放された状態であることを要せず、電池ケース内で発生したガスを外部に排出可能な程度に開放されていれば良い。具体的には、開口部の一部が閉じられた状態であってもよく、あるいは、開口部を覆蓋する蓋部に開放口が設けられた状態であってもよい。
【0009】
本発明の充電工程においては、充電電流を1.5CA以下とすることにより、分極を抑制して極板全体を均等に充電することができる。ここで、充電電流が小さいほど分極抑制効果が期待できるのであるが、あまりに小さすぎれば、充電に長時間を要し、製造効率が低下する。したがって、充電電流は0.2CA以上であることが好ましい。
【0010】
また、充電電気量を定格容量の30%以上とすることにより、極板全体を均等に充電するとともに、保護被膜を極板表面全体に均等に形成させることができる。充電電気量は、定格容量の30%以上なら特に上限はない。但し、定格容量の90%を超える充電をすると、充電時間が長くかかるという問題が生じるため、短時間で充電作業を行いたい場合には、90%以下とすることが好ましい。
【0011】
【発明の作用、および発明の効果】
本発明によれば、非水電解質二次電池を組み立てた後、電池ケースの開口部が開放された状態で充電を行う。このとき、充電電流を1.5CA以下とすることにより、分極が抑制されて極板全体を均等に充電することができるとともに、保護被膜を均一に形成させることができる。また、充電電気量を定格容量の30%以上とすれば、充電初期に一次的に電流密度の偏りが生じたとしても、充電が進行するに連れて徐々に偏りがならされていくため、結果として極板全体を均等に充電することができるとともに、保護被膜を極板表面全体に均等に形成させることができる。さらに、開口部を開放した状態で充電を行うことにより、発生したガスを電池ケース外に逃がし、極板間隔の開きを回避することができる。これらにより、電池のサイクル特性を向上させることができる。
【0012】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
【0013】
<実施例1−1>
1.リチウムイオン二次電池の作製
1)正極の作製
結着剤であるポリフッ化ビニリデン8重量%と、導電剤であるアセチレンブラック5重量%と、正極活物質であるリチウムコバルト複合酸化物87重量%とを混合してなる正極合剤に、N−メチル−2−ピロリドンを加えてペースト状に調製した後、これを厚さ20μmのアルミニウム箔集電体の両面に塗布、乾燥することによって、帯状の正極板を作製した。なお、正極板の厚さは150μm、幅は25mmとされた。
この正極板の一端部に、厚さ100μmのアルミニウム片からなる正極リードを溶接した。
【0014】
2)負極の作製
グラファイト(黒鉛)90重量%と結着剤としてのポリフッ化ビニリデン10重量%とを混合してなる負極合剤に、N−メチル−2−ピロリドンを加えてペースト状に調製した後、これを厚さ15μmの銅箔集電体の両面に塗布、乾燥することによって、帯状の負極板を作製した。なお、負極板の厚さは160μm、幅は26mmとされた。
【0015】
3)電解液の調製
エチレンカーボネート、およびジエチルカーボネートを、体積比5:5の割合で混合して、非水溶媒を調整した。この非水溶媒に、電解質としてリチウム塩であるLiPFを濃度1.0mol/lとなるように加え、非水電解液を調製した。
【0016】
4)電池の作製
図1に示す構成の電池1を作製した(組立工程)。
上記1)のとおり作製した正極板3、上記2)のとおり作製した負極板4を、セパレータ5を介して積層し、積層体とした。この積層体を、ポリエチレン製の長方形状の巻芯を中心として長円渦状に巻回し、その端部に巻き止め用テープを貼り付けることにより巻止め固定して、発電要素2を作製した。なお、セパレータ5としては、厚さ25μm、幅28mmのポリエチレン微多孔膜を使用した。
【0017】
この発電要素2を、鉄製の角型の電池ケース6に収納し、正極リード10を蓋部7に備えられた正極端子9に接続した。そして、蓋部7を電池ケース6の開口部にレーザー溶接によって取り付けた。負極板4は電池ケース6の内壁と接することにより負極缶6と電気的に接続され、これにより、電池ケース6が負極の役割を果たすようにされた。この電池ケース6内に、蓋部7に備えられた注液口8から、上記3)で調製した電解液を過剰にならない程度に真空注液した。このようにして、幅30mm、高さ48mm、厚み6mm、定格容量500mAhの角型電池を組み立てた。
【0018】
5)充電
上記4)で作製した電池について、注液口が開放された状態で充電を行った(充電工程)。このとき、50mA(0.1CAに相当)の定電流で充電を行い、充電電気量が定格容量の10%(50mAh)となるようにした。充電終了後、注液口をレーザー溶接により封口した(封口工程)。
充電後の電池から負極板を取り出し、リチウムデンドライト析出の有無を目視で観察した。
【0019】
2.サイクル試験
上記の方法で作製した電池について、25℃の雰囲気下、500mAの定電流で4.2Vまで充電後、4.2Vの定電圧で、充電開始後3時間まで充電を行った。その後、この電池を500mAの定電流で2.7Vまで放電を行い、初期放電容量を測定した。これを1サイクルとして、300サイクル繰り返し、放電容量を測定した。
【0020】
<実施例1−2>
充電工程において充電電気量を定格容量の30%(150mAh)とした他は、実施例1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0021】
<実施例1−3>
充電工程において充電電気量を定格容量の50%(250mAh)とした他は、実施例1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0022】
<実施例1−4>
充電工程において充電電気量を定格容量の80%(400mAh)とした他は、実施例1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0023】
<実施例2−1>
充電工程において充電電流を100mA(0.2CAに相当)とし、充電電気量を定格容量の10%(50mAh)とした。その他は、実施例1−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0024】
<実施例2−2>
充電工程において充電電気量を定格容量の30%(150mAh)とした他は、実施例2−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0025】
<実施例2−3>
充電工程において充電電気量を定格容量の50%(250mAh)とした他は、実施例2−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0026】
<実施例2−4>
充電工程において充電電気量を定格容量の80%(400mAh)とした他は、実施例2−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0027】
<実施例3−1>
充電工程において充電電流を250mA(0.5CAに相当)とし、充電電気量を定格容量の10%(50mAh)とした。その他は、実施例1−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0028】
<実施例3−2>
充電工程において充電電気量を定格容量の30%(150mAh)とした他は、実施例3−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0029】
<実施例3−3>
充電工程において充電電気量を定格容量の50%(250mAh)とした他は、実施例3−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0030】
<実施例3−4>
充電工程において充電電気量を定格容量の80%(400mAh)とした他は、実施例3−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0031】
<実施例4−1>
充電工程において充電電流を500mA(1CAに相当)とし、充電電気量を定格容量の10%(50mAh)とした。その他は、実施例1−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0032】
<実施例4−2>
充電工程において充電電気量を定格容量の30%(150mAh)とした他は、実施例4−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0033】
<実施例4−3>
充電工程において充電電気量を定格容量の50%(250mAh)とした他は、実施例4−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0034】
<実施例4−4>
充電工程において充電電気量を定格容量の80%(400mAh)とした他は、実施例4−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0035】
<実施例5−1>
充電工程において充電電流を750mA(1.5CAに相当)とし、充電電気量を定格容量の10%(50mAh)とした。その他は、実施例1−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0036】
<実施例5−2>
充電工程において充電電気量を定格容量の30%(150mAh)とした他は、実施例5−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0037】
<実施例5−3>
充電工程において充電電気量を定格容量の50%(250mAh)とした他は、実施例5−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0038】
<実施例5−4>
充電工程において充電電気量を定格容量の80%(400mAh)とした他は、実施例5−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0039】
<実施例6−1>
充電工程において充電電流を1000mA(2CAに相当)とし、充電電気量を定格容量の10%(50mAh)とした。その他は、実施例1−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0040】
<実施例6−2>
充電工程において充電電気量を定格容量の30%(150mAh)とした他は、実施例6−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0041】
<実施例6−3>
充電工程において充電電気量を定格容量の50%(250mAh)とした他は、実施例6−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0042】
<実施例6−4>
充電工程において充電電気量を定格容量の80%(400mAh)とした他は、実施例6−1と同様にして電池を作製し、サイクル試験を行った。
【0043】
<結果と考察>
各実施例における初期放電容量、デンドライト析出の有無、および容量維持率を表1に示した。なお、容量維持率は、初期放電容量に対する300サイクル目の放電容量の割合で示した。
【0044】
【表1】
Figure 2004022272
【0045】
また、図2には、充電工程における充電電流を変化させて作製した電池における、充電深度(充電電気量/定格容量)と初期放電容量との関係を、図3には、充電工程における充電電流を変化させて作製した電池における、充電深度と容量維持率との関係を示すグラフを示した。
【0046】
1)デンドライトの析出
充電工程における充電電流が0.1CA、0.2CAの場合には、デンドライトの析出はほとんど観察されなかった。しかし、充電電流を大きくし、充電深度を深くするにつれて析出が観察されるようになった。
【0047】
2)初期放電容量
充電工程における充電深度を10%とした場合には、いずれの電池についてもサイクル試験において電池に大きな膨れが生じた。また、充電電流を2CAとした場合は、充電深度を30%とした場合でも電池に大きな膨れが生じた。これは、充電時に負極表面への被膜形成が充分に行われなかったために、その後のサイクル試験において電解液の分解とガスの発生を抑制できなかったことによると考えられる。なお、これらの実施例については試験を中断した。
【0048】
充電電流を0.1CA〜0.2CA、かつ充電深度を30%以上とした場合には、初期放電容量は498mAh〜503mAhであり、安定して大きな初期放電容量を得ることができた。充電電流を0.5CA〜1.5CAとした場合には、同じ充電深度では充電電流が大きいほど初期放電容量が低くなる傾向が見られたものの、充電深度80%以下ではその低下は小さかった。
【0049】
また、充電電流を2CAとした場合には、いずれの充電深度でも充分な初期放電容量を得ることができなかった。
【0050】
3)サイクル特性
充電電流を0.1CA〜1.5CAとした場合において、充電深度30%では、容量保持率は67%〜75%であった。また、充電深度を50%以上とすることによって、サイクル特性はさらに向上した。充電電流が1CA〜1.5CAの場合には、電流密度の偏りが生じても、顕著なデンドライトの析出は生じない。また、充電深度を50%以上とすることにより、電流密度の小さい部分においてもSEIが充分に生成するため、その後の電解液の分解が抑制され、良好な充放電サイクル特性が得られたと考えられる。
また、充電電流を2CAとした場合には、いずれの充電深度でも充分なサイクル特性を得ることができなかった。これは、充電電流が2CAの場合には、電流密度の偏りが大きく、いずれの充電深度においても、顕著なデンドライトの析出が生じたためであると考えられる。
【0051】
以上の結果から明らかなように、充電における充電電流を1.5CA以下とし、充電深度30%以上とすることにより、大きな初期放電容量を得るとともに、サイクル特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電池の断面図
【図2】充電電流を変化させて充電を行った電池における、充電深度と初期放電容量との関係を示すグラフ
【図3】充電電流を変化させて充電を行った電池における、充電深度と容量維持率との関係を示すグラフ
【符号の説明】
1…非水電解質二次電池
2…発電要素
3…正極板(正極)
4…負極板(負極)
5…セパレータ
6…電池ケース
8…注液口(開口部)

Claims (1)

  1. 正極と負極とをセパレータを介して積層してなる発電要素と、この発電要素を収容する電池ケースとを備えた非水電解質二次電池の製造方法であって、
    前記発電要素を前記電池ケース内に収納して前記非水電解質二次電池を組み立てる組立工程と、
    前記組立工程後に前記電池ケースの開口部が開放された状態で前記非水電解質二次電池の充電を行う充電工程と、
    前記充電工程後に前記電池ケースの開口部を封口する封口工程とを含むとともに、
    前記充電工程における充電電流が1.5CA以下であり、かつ、充電電気量が定格容量の30%以上であることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
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