JP2004020424A - 振動信号の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】原データから区分データを作成する第1工程と、各区分データから総パワー値Pを算出する第2工程と、所定の上位範囲の総パワー値Pu を求めて対応するパワースペクトルSu を特定する第3工程と、各パワースペクトルSからパワースペクトルSu を削除した残りのパワースペクトルSr から平均パワースペクトル値Sb を求める第4工程と、原データから解析データを作成してパワースペクトル値Saを算出する第5工程と、各パワースペクトル値Saと平均パワースペクトル値Sb とのパワースペクトル比の平均を求めて各解析データの代表値Pc とする第6工程と、各代表値Pc を時系列に並べて処理データを作成する第7工程とを有する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、本質的にSN比の悪い振動信号から正常振動成分と異常振動成分を分離して異常振動成分を抽出する振動信号の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、減速機等の回転機械の重要な構成要素である転がり軸受に発生した損傷を検知する異常診断では、診断精度が高いという理由から、振動を利用した診断方法が主に用いられている。そして、振動計測は、一般に振動波形の検出と検出された振動波形の処理から構成されるため、目的とする振動計測に対してそれぞれ最適な振動波形の検出方法、振動波形の処理方法が選択されている。
ここで、振動波形の検出方法としては、転がり軸受に発生した亀裂音響(AE)検出、転がり軸受の損傷部で発生した衝撃音響検出(SPM)、転がり軸受の損傷部で発生した機械的衝撃に誘起されて転がり軸受が設けられた部材より発生する振動からの固有振動検出、転がり軸受の外輪変位検出、転がり軸受の外輪歪み検出等の各種検出方法が採用されている。また、検出された振動波形の処理方法としては、高速フーリエ変換処理、自己相関処理、3乗処理、ウェーブレット変換処理、ピークカウント処理、無次元兆候パラメータ処理等の各種処理方法が採用されている。
【0003】
ここで、亀裂音響(AE)検出、衝撃音響検出(SPM)、転がり軸受の外輪変位検出、転がり軸受の外輪歪み検出では、振動波形における信号レベルと雑音レベルの比率、すなわちSN比のよい振動波形が得られるという利点があることが知られている。また、高速フーリエ変換処理、3乗処理、ウェーブレット変換処理、無次元兆候パラメータ処理では、SN比によって処理結果が大きく影響されるというSN比依存性が高く、自己相関処理ではSN比の影響を受けにくいという特徴があることが判明している。このため、振動波形の検出方法と振動波形の処理方法の組合せから振動計測により得られる計測結果に特徴が発生して、異常診断結果にも影響が生じることになる。
【0004】
例えば、転がり軸受に発生した亀裂音響(AE)を検出し、ハイパスフィルタ及びロウパスフィルタで周波数帯域を選定してピークカウント処理する方法では、実際に損傷が発生するよりもかなり以前、すなわち、損傷の兆候段階から高感度で現象を検出することが可能となる。このため、転がり軸受の損傷の影響が非常に大きい場合には有効な計測方法となっている。しかし、損傷の視認ができないこと、亀裂音響を検出するセンサの設置位置や固定方法に非常な厳密さが要求されること、損傷の兆候段階から検出が可能なため対応がオーバーメンテナンス傾向となり易いこと等の問題があり、汎用機器の異常診断には不向きと考えられている。
また、転がり軸受の損傷部で発生した衝撃に誘起されて転がり軸受が設けられた部材より発生する振動を検出し、3乗処理を行って固有振動を検出する方法では、固有振動の信号レベルがノイズ信号以下の場合、すなわち、SN比の悪い信号の場合では、固有振動の信号の検出が不可能となっている。このため、汎用機器の転がり軸受に発生した損傷を検知する異常診断では、SN比のよい信号を得るため、例えば、振動検出センサを軸受の外輪の直近に取付け、外輪変位を直接検出して、得られた外輪変位に対して高速フーリエ変換処理を行う方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、振動検出センサを軸受の外輪の直近に取付けるには、予め転がり軸受のハウジングに加工を行って振動検出センサを取付けて置かねばならず、検査対象物の構造によっては振動検出センサの取付けができない場合も存在する。また、緊急に異常診断が必要になった場合、振動検出センサを直ちに取付けることはできず、緊急対応性に関しては全く無力となっている。更に、振動検出センサを軸受の外輪の直近に取付けても、回転数が低い(例えば、100rpm以下)回転機械では、解析対象とする信号自体のSN比が本質的に低くなっており、高速フーリエ変換処理を行っても十分な精度で解析を行うことは不可能であった。そこで、解析精度を向上させるために振動検出の時間を長くとることが行われているが、振動検出の時間を長くすると解析に使用するデータ量が膨大となり、データのハンドリングが極めて悪くなるという問題が発する。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、SN比の悪い振動信号から正常振動成分と異常振動成分を分離して異常振動成分を抽出することが可能な振動信号の処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係る振動信号の処理方法は、正常振動成分と異常振動成分を含む振動信号を予め設定した計測時間にわたって採取して原データを作成し、該原データから任意の時間範囲の前記振動信号を取り出し予め設定した時間間隔で分割して区分データを作成する第1工程と、前記各区分データに対して周波数解析を行ってパワースペクトルSを求め、該各パワースペクトルSからそれぞれ総パワー値Pを算出する第2工程と、前記総パワー値Pの大きい方から予め設定した範囲に存在する総パワー値Pu を求め、該各総パワー値Pu に対応するパワースペクトルSu を求める第3工程と、前記各パワースペクトルSから前記各パワースペクトルSu を削除した残りのパワースペクトルSr から平均パワースペクトル値Sb を求める第4工程と、前記原データの一部あるいは全部を前記時間間隔で分割して解析データを作成し、該各解析データに対して周波数解析を行ってパワースペクトル値Saを算出する第5工程と、前記各パワースペクトル値Saと前記平均パワースペクトル値Sb とのパワースペクトル比を周波数毎に求め、該パワースペクトル比の平均値を算出して前記各解析データのそれぞれの代表値Pc とする第6工程と、前記各代表値Pc を時系列に並べて処理データとする第7工程とを有する。
【0007】
振動信号を採取する場合、振動検出センサの種類に制約はなく、検査対象物に対して振動信号の採取が最も容易な種類の振動検出センサを適宜選択して使用することができる。振動検出センサとしては、例えば、AEセンサ、衝撃検知(SPM)センサ、加速度センサ、変位センサ、歪みセンサ、音響センサ等が使用できる。
採取した原データから任意の時間範囲の振動信号を取り出す際の任意の時間範囲とは、採取された振動信号に含まれる全ての振動成分(正常振動成分と異常振動成分)が一様に現れるのに十分な長さの時間であればよく、例えば、軸受の場合、5回転分以上の振動信号が含まれる時間である。取り出された振動信号には正常振動成分と異常振動成分が一様に含まれているので、この振動信号を予め設定した時間間隔、例えば、1回転分の振動信号に対して数個〜数十個の区間で分割して区分データを作成する。各区分データは、正常振動成分のみで構成される区分データと、正常振動成分と異常振動成分の両者から構成される区分データとに分けられる。
【0008】
各区分データに対して周波数解析を行ってそれぞれパワースペクトルSを求めると、正常振動成分のみで構成される区分データからは正常振動成分に相当するパワースペクトルが得られる。また、正常振動成分と異常振動成分の両者から構成される区分データからは、正常振動成分のパワースペクトルと異常振動成分のパワースペクトルが重ね合わされた合成パワースペクトルが得られる。
従って、各パワースペクトルSからそれぞれ総パワー値Pを算出すると、正常振動成分に相当するパワースペクトルから求まる総パワー値よりも、正常振動成分と異常振動成分の各パワースペクトルが重ね合わされた合成パワースペクトルから求まる総パワー値の方が大きくなる。ここで、異常振動成分は、正常振動成分に対して突発的に発生するものであるから、総パワー値Pを大きさの順に並べると、実質的に2極化傾向を示すことになる。そこで、総パワー値Pを大きさの順に並べて、大きい方から予め任意に設定した範囲に存在する各総パワー値Pu を求めると、これらの各総パワー値Pu に対応したパワースペクトルSu は、正常振動成分と異常振動成分の両者から構成される合成パワースペクトルとなる確率が高くなる。ここで任意に設定した範囲とは、異常と思われる振動成分が十分に除かれる範囲のことであり、例えば、上記の総パワー値Pの内上位数%〜数十%の範囲である。一方、各パワースペクトルSから各パワースペクトルSu を削除した残りのパワースペクトルSr は、正常振動成分のみから構成されるパワースペクトルの確率が高くなる。従って、パワースペクトルSr の平均パワースペクトル値Sb を求めると、得られた平均パワースペクトル値Sb は正常振動成分のパワースペクトルを平均的に示していると考えることができる。
【0009】
原データの一部あるいは全部を、区分データを作成したときと同じ時間間隔で分割して解析データを作成する。ここで、原データの一部とは、10回転分以上の振動信号である。各解析データを作成すると、各解析データは、正常振動成分のみで構成される場合と、正常振動成分と異常振動成分の両者から構成される場合に分けられる。そこで、各解析データに対して周波数解析を行ってそれぞれパワースペクトル値Saを求めると、得られるパワースペクトル値Saは、正常振動成分に相当するパワースペクトルとなる場合と、正常振動成分のパワースペクトルと異常振動成分のパワースペクトルが重ね合わされた合成パワースペクトルとなる場合に分けられる。従って、各解析データ毎に、パワースペクトル値Saと平均パワースペクトル値Sb とのパワースペクトル比を求めると、正常振動成分のパワースペクトルと平均パワースペクトル値Sb とは実質的に一致するので、正常振動成分のみで構成される解析データから求めたパワースペクトル比は1近傍の値となる。
一方、正常振動成分と異常振動成分の両者から構成される解析データにおいては、異常振動成分の寄与がある周波数ではパワースペクトルの値は大きくなって、パワースペクトル比は1を超える値となる。従って、各解析データ毎に求まるパワースペクトル比の平均値である代表値Pc は、正常振動成分のみで構成される解析データでは1近傍の値を示し、正常振動成分と異常振動成分の両者から構成される解析データでは、1を大きく超える値を示す。このため、各代表値Pc を時系列に並べると、正常振動成分の寄与による1近傍の値を示す代表値Pc と、異常振動成分の寄与による1を超える値を示す代表値Pc とを含んだ処理データが得られる。
【0010】
本発明に係る振動信号の処理方法において、前記周波数解析には高速フーリエ変換を使用することが好ましい。
周波数解析に高速フーリエ変換を使用するので、振動信号を数値化して周波数解析を行うことができると共に、周波数解析の高速化を達成することができる。
本発明に係る振動信号の処理方法において、前記総パワー値Pu は、上位5%〜60%の範囲に存在する前記総パワー値Pとすることができる。
総パワー値Pを大きさの順に並べると、実質的に2極化傾向を示すので、統計的に考えると、上位10%〜60%の範囲に存在する総パワー値Pu は、正常振動成分と異常振動成分の両者から構成される合成パワースペクトルとなる確率が高いと考えることができる。
【0011】
本発明に係る振動信号の処理方法において、前記パワースペクトル比を、該パワースペクトル比の値が1以下の場合は0とすることが好ましい。
パワースペクトル比の値が1以下の場合を0とすることにより、正常振動成分の寄与による代表値Pc と、異常振動成分の寄与による代表値Pc との相対的な差をより顕著にすることができる。
本発明に係る振動信号の処理方法において、前記処理データ内で突発的に大きな値を示す代表値Pm が前記異常振動成分に相当する信号とすることができる。
正常振動成分のみで構成された解析データの代表値Pc に対して、正常振動成分と異常振動成分の両者から構成される解析データの代表値Pc は、異常振動成分の寄与分だけ大きな値を示す。従って、処理データ中で突発的に大きな値を示す代表値Pm を異常振動成分として抽出することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る振動信号の処理方法を適用した振動信号の処理システムの構成を示す模式図、図2は区分データからパワースペクトルSを算出する説明図、図3は解析データから処理データを作成する説明図、図4は減速機ケーシングに設置した加速度センサで採取した振動信号の原データの説明図、図5は減速機ケーシングに設置した加速度センサで採取した原データを使用して作成した処理データの説明図、図6はカレンダーロール減速機ケーシングからの振動信号を検出する加速度センサの配置説明図、図7はカレンダーロール減速機に設置した加速度センサで採取した原データを使用して作成した処理データの説明図である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る振動信号の処理方法を適用した振動信号の処理システム10は処理システム本体11を有し、処理システム本体11には、振動信号を採取して原データを作成する原データ採取部12と、原データから正常振動成分を抽出する正常振動データ作成部13と、異常振動成分の抽出を行う異常振動データ作成部14と、正常振動データや異常振動データ等の得られた結果を表示する表示手段15が設けられている。ここで、処理システム本体11には、例えばパーソナルコンピュータを使用することができ、表示手段15には、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマ・ディスプレイ等のパーソナルコンピュータ用の各種表示機器が使用できる。以下、これらについて詳細に説明する。
【0013】
原データ採取部12では、例えば診断対象が軸受の場合には、50〜5MHz(5000KHz)、中でも好ましくは50〜1000KHzのサンプリング周波数を用いて、軸受の回転数が5〜10回転分のデータを採取するものが挙げられる。このような診断対象の振動信号を検出する加速度センサ等の振動検出センサ16と、振動検出センサ16で検出した振動信号を増幅する増幅手段17と、増幅された振動信号を原データとして格納して保存する記憶手段18と、記憶手段18に保存されている原データを表示手段15に表示する出力手段19を有している。このような構成とすることにより、検査対象物に振動検出センサ16を設置して振動信号を検出することができ、検出した振動信号を原データとして記憶手段18に保存することができる。更に、保存した信号を出力手段19を用いて表示手段15に出力することができる。
なお、原データ採取部12は、振動検出センサ16で検出した振動信号を増幅する機能、増幅された振動信号を原データとしてパーソナルコンピュータの記憶装置(例えば、ハードディスク)に格納する機能、保存されている原データを表示手段15に表示する機能、及び前述の各機能を統合して動作させる制御機能をそれぞれ発現させるプログラムを、例えばパーソナルコンピュータに搭載することにより構成することができる。
【0014】
正常振動データ作成部13は、記憶手段18に保存されている原データを呼び出し、例えば、軸受の場合、5回転分以上の振動信号が含まれる振動データを取り出し、1回転分の振動信号に対して数個〜数十個の区間で分割して区分データを作成する区分データ作成手段20を有している。また、正常振動データ作成部13は、作成した各区分データに対して高速フーリエ変換を適用した周波数解析を行って各パワースペクトルSを求め、得られた各パワースペクトルSからそれぞれ総パワー値Pを算出する総パワー値P算出手段21を有している。更に、正常振動データ作成部13は、得られた総パワー値Pの大きい方から、例えば10%の範囲に存在する各総パワー値Pu に対応する各パワースペクトルSu を選択し、これらのパワースペクトルSu をパワースペクトルSから削除した残りのパワースペクトルSr について平均パワースペクトル値Sb を算出する平均パワースペクトル値Sb 算出手段22と、得られた平均パワースペクトル値Sb を正常振動成分のパワースペクトルとして表示する出力手段23とを有している。なお、出力手段23には得られた正常振動成分のパワースペクトルを表示手段15に表示する機能が備えられている。
【0015】
このような構成とすることにより、記憶手段18に保存されている原データから区分データを作成し、各区分データの総パワー値Pを尺度にして正常振動成分のパワースペクトルを抽出して、その平均パワースペクトル値Sb を作成することができる。なお、正常振動データ作成部13は、記憶手段18に保存されている原データを呼び出して区分データを作成する機能、作成した各区分データ毎に総パワー値Pを算出する機能、総パワー値Pから上位10%の範囲に存在する各総パワー値Pu に対応する各パワースペクトルSu を求め、これらのパワースペクトルSu をパワースペクトルSから削除して、パワースペクトルSr を作成しその平均パワースペクトル値Sb を算出する機能、平均パワースペクトル値Sb を表示手段15に表示する機能、及び前述の各機能を統合して動作させる制御機能をそれぞれ発現させるプログラムを、例えばパーソナルコンピュータに搭載することにより構成することができる。
【0016】
異常振動データ作成部14は、記憶手段18に保存されている原データを呼び出し、例えば、軸受の場合、原データの10回転分以上の振動信号を取り出し、1回転毎に数個〜数十個の区間で分割して解析データを作成する解析データ作成手段24を有している。また、異常振動データ作成部14は、作成した各解析データに対して高速フーリエ変換を適用した周波数解析を行って各パワースペクトル値Saを算出するパワースペクトル値Sa算出手段25と、各パワースペクトル値Saと平均パワースペクトル値Sb とのパワースペクトル比を周波数毎に求め、得られたパワースペクトル比の平均値を算出して各解析データのそれぞれの代表値Pc とする代表値Pc 算出手段26を有している。更に、異常振動データ作成部14は、各代表値Pc を時系列に並べて異常振動成分を含んだ処理データを作成する出力手段27を有しており、出力手段27には得られた処理データを表示手段15に表示する機能が備えられている。
【0017】
このような構成とすることにより、記憶手段18に保存されている原データから解析データを作成し、各解析データのパワースペクトル値Saを算出することができる。そして、算出したパワースペクトル値Saと平均パワースペクトル値Sb を比較することにより、各解析データ毎に代表値Pc を求めて処理データを作成し、その結果を出力手段27を用いて表示手段15に表示することができる。なお、異常振動データ作成部14は、記憶手段18に保存されている原データを呼び出して解析データを作成する機能、作成した各解析データ毎にパワースペクトル値Saを算出する機能、パワースペクトル値Saと平均パワースペクトル値Sb を比較することにより、各解析データ毎に代表値Pc を求める機能、代表値Pc を用いて処理データを作成しその結果を出力手段27を用いて表示手段15に表示する機能、及び前述の各機能を統合して動作させる制御機能をそれぞれ発現させるプログラムを、例えばパーソナルコンピュータに搭載することにより構成することができる。
【0018】
次に、本発明の一実施の形態に係る振動信号の処理方法について詳細に説明する。
第1工程では、先ず、振動検出センサ16を用いて、例えば、図2に示すような正常振動成分と異常振動成分を含む振動信号を、例えば診断対象が軸受の場合には、50〜5MHz(5000KHz)、中でも好ましくは50〜1000KHzのサンプリング周波数を用いて、軸受の回転数が5〜10回転分のデータを採取する。そして増幅手段17で信号増幅を行って原データとして、記憶手段18に保存する。次いで、区分データ作成手段20により記憶手段18に保存している原データを呼び出し、原データの最初の数分の1のデータを取り出しn個の区間で分割(図2では原データの最初の1/3のデータを取り出しn等分)して区分データを作成する。
第2工程では、総パワー値P算出手段21により、図2に示すように各区分データに対して高速フーリエ変換(FFT)を適用した周波数解析を行って各パワースペクトルSを求める。次いで、各パワースペクトルS毎に総パワー値P(周波数に対しての積分強度)を算出する。ここで、正常振動成分のみから構成される区分データから得られたパワースペクトルSの総パワー値Pは、実質的に同一の値を示している。一方、正常振動成分と異常振動成分から構成される区分データから得られたパワースペクトルSの総パワー値Pは、異常振動成分の寄与分だけ総パワー値Pは大きくなり、正常振動成分に対する異常振動成分の割合に応じて総パワー値Pは変動している。
【0019】
第3工程では、平均パワースペクトル値Sb 算出手段22により総パワー値Pを大きさの順に並べ、上位5%以内〜60%以内、好ましくは10%以内〜50%以内に存在する各総パワー値Pu を求めて、求めた各総パワー値Pu に対応するパワースペクトルSu をそれぞれ求める。求めたこれらのパワースペクトルSu は、異常振動成分の寄与が大きなパワースペクトルと考えられる。従って、第4工程で、各区分データから得られた各パワースペクトルSより上記の各パワースペクトルSu を削除すると、得られた残りのパワースペクトルSr は異常振動成分の寄与が非常に少ない、すなわち、正常振動成分の寄与の強いパワースペクトルとなる。そこで、図3に示すように、パワースペクトルSr の平均パワースペクトル値Sb を求めると、その平均パワースペクトル値Sb は平均的な正常振動成分に相当するパワースペクトルとなる。得られた平均パワースペクトル値Sb は、必要に応じて出力手段23を用いて表示手段15に表示する。
【0020】
第5工程では、図3に示すように、解析データ作成手段24により記憶手段18に保存している原データを呼び出し、原データから区分データを除いた残りのデータを取り出しm個の区間で分割(図3では原データの最後の2/3のデータを取り出し2n等分している)して解析データを作成する。次いで、パワースペクトル値Sa算出手段25により、各解析データに対して高速フーリエ変換を適用した周波数解析を行って、各パワースペクトル値Saを算出する。
第6工程では、代表値Pc 算出手段26を用いて、得られた各パワースペクトル値Saと平均パワースペクトル値Sb 算出手段22で算出した平均パワースペクトル値Sb とのパワースペクトル比を周波数毎に求める。更に、求めたパワースペクトル比が1以下の値の場合はパワースペクトル比を0とし、パワースペクトル比が1を超える場合はその値をパワースペクトル比とする。従って、解析データにおいて正常振動成分の寄与部分は0に、異常振動成分の寄与部分は1を超える値に換算されることになる。次いで、上記のようなパワースペクトル比の値の書き換えを行った後にこれらの平均値を求めてこの値を解析データの代表値Pc とする。その結果、解析データ内に当初N個の時系列データが含まれているとすると、N個のデータは1個の代表値Pc に置き換えられることになり、データ量が1/Nに圧縮されることになる。
第7工程では、出力手段27により、各解析データ毎に求まった代表値Pc を時系列に並べて処理データを作成する。代表値Pc から構成される処理データでは、解析データ内に多くの異常振動成分が含まれる場合は代表値Pc は大きくなる。従って、突発的に大きな値を示す代表値Pm が、異常振動成分に相当することになる。
【0021】
【実施例】
[実施例1]
出力22kW、回転数1〜600rpmの駆動機の減速機出力軸に設けられた転がり軸受に人工損傷を導入し、本発明の振動信号の処理方法を適用した振動信号の処理システム10を用いて、人工損傷に起因した異常振動成分の検出を行った。なお、人工損傷は、転がり軸受の外輪部の内面側に軸方向にわたって形成した幅1.2mm、深さ0.3mmのスリット状の傷である。
減速機のケーシングに加速度センサを取付け、減速機出力軸を50rpmの回転数で回転させたときに発生する振動信号(加速度信号)を、200回/msのサンプリング速度で15秒間にわたって採取し、増幅手段17を介して記憶手段18に原データとして保存した。保存した原データを出力手段19を介して表示手段15に表示した際の状況を図4に示す。図4では、異常振動成分が正常振動成分の中に埋もれており(SN比が悪く)、異常振動成分の存在は確認できない。記憶手段18に保存した原データを区分データ作成手段20で呼び出し、原データの最初の5秒間のデータを取り出し2.56msの時間間隔で分割して区分データを作成した。次いで、総パワー値P算出手段21により各区分データに対してそれぞれ総パワー値Pを算出した。算出した各総パワー値Pに対して、平均パワースペクトル値Sb 算出手段22を用い上位10%の範囲に存在する各総パワー値Pu を求めて、求めた各総パワー値Pu に対応したパワースペクトルSu をそれぞれ求めた。更に、求めたパワースペクトルSu を全パワースペクトルSから削除し、パワースペクトルSr (正常振動成分に対応したパワースペクトルの抽出)から平均パワースペクトル値Sb を求める。
【0022】
続いて、解析データ作成手段24により記憶手段18に保存している原データを呼び出し、原データの最後の2/3のデータを取り出し2.56msの時間間隔で分割して解析データを作成する。次いで、パワースペクトル値Sa算出手段25により各解析データに対してそれぞれパワースペクトル値Saを算出する。
得られた各パワースペクトル値Saと平均パワースペクトル値Sb を代表値Pc 算出手段26に入力して、各パワースペクトル値Saと平均パワースペクトル値Sb との各パワースペクトル比を周波数毎に求める。更に、この各パワースペクトル比の値の平均値を求めてこの値を解析データの代表値Pc とする。各解析データ毎に得られた各代表値Pc を出力手段27に入力し、各代表値Pc を時系列に並べて処理データを作成する。得られた代表値Pc を出力手段27を介して表示手段15に表示した際の状況を図5に示す。図5では時間経過と共に突発的に大きな値を示す代表値Pc が存在している。また、突発的に大きな値を示す代表値Pc の出現には時間依存性が認められ、その周期は外輪部に形成した損傷と転動体との間で発生する異常振動成分の周期と実質的に一致することが確認できた。従って、図5に現れた突発的に大きな値を示す代表値Pc は損傷に起因した異常振動成分であると考えることができる。以上のことから、本発明の振動信号の処理方法を用いることにより、振動信号から異常振動成分の抽出が可能であることが確認できた。
【0023】
[実施例2]
回転数10rpmのカレンダーロール減速機30のケーシング31に、図6に示すように加速度センサ32を取付け振動信号を採取して原データを作成し、実施例1と同様の方法で異常振動成分の検出を行った。なお、符号33はカレンダーロール減速機30を設置している基盤、符号34はカレンダーロール減速機軸受を示す。得られた処理データを図7に示す。図7では時間経過と共に突発的に大きな値を示す代表値Pc が存在しており、損傷に起因した異常振動成分が検出できた。
【0024】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、例えば、振動検出センサとしては、加速度センサ以外にAEセンサ、SPMセンサ、変位センサ、歪みセンサ等を使用することができる。原データの最初の数分の1のデータから区分データを作成したが、原データの任意の部分から区分データを作成することもできる。また、解析データを区分データを採取した残りのデータから作成したが、原データ全部から、あるいは区分データの作成に使用した原データの部分を含んだ任意の範囲の原データから、解析データを作成することも可能である。更に、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の振動信号の処理方法を構成する場合にも本発明は適用される。
【0025】
【発明の効果】
請求項1〜5記載の振動信号の処理方法においては、正常振動成分と異常振動成分を含む振動信号を予め設定した計測時間にわたって採取して原データを作成し、原データから任意の時間範囲の振動信号を取り出し予め設定した時間間隔で分割して区分データを作成する第1工程と、各区分データに対して周波数解析を行ってパワースペクトルSを求め、各パワースペクトルSからそれぞれ総パワー値Pを算出する第2工程と、総パワー値Pの大きい方から予め設定した範囲に存在する総パワー値Pu を求め、各総パワー値Pu に対応するパワースペクトルSu を求める第3工程と、各パワースペクトルSから各パワースペクトルSu を削除した残りのパワースペクトルSr から平均パワースペクトル値Sb を求める第4工程と、原データの一部あるいは全部を時間間隔で分割して解析データを作成し、各解析データに対して周波数解析を行ってパワースペクトル値Saを算出する第5工程と、各パワースペクトル値Saと平均パワースペクトル値Sb とのパワースペクトル比を周波数毎に求め、パワースペクトル比の平均値を算出して各解析データのそれぞれの代表値Pc とする第6工程と、各代表値Pc を時系列に並べて処理データとする第7工程とを有するので、異常振動成分の抽出に際して参照用のデータを必要とせず、本質的にSN比の悪い振動信号から正常振動成分と異常振動成分を分離して異常振動成分を抽出することが可能となる。その結果、広範囲の機器から発生する振動信号を採取し異常振動成分を抽出して異常診断を行うことが可能となる。また、各解析データを1つの代表値Pc に換算して処理データを作成して原データの圧縮を行うので、データ量が膨大となってもデータのハンドリングの低下が防止でき、異常診断を高速で行うことが可能となる。
【0026】
特に、請求項2記載の振動信号の処理方法においては、周波数解析には高速フーリエ変換を使用するので、採取した振動信号を数値化でき、短時間に異常振動成分の分離及び抽出が可能となる。その結果、異常診断を素早く行うことが可能となる。
請求項3記載の振動信号の処理方法においては、総パワー値Pu は、異常成分の大きさを予想して考慮した上位の総パワー値Pであるので、正常振動成分と異常振動成分とを精度よく簡便に分離することが可能となる。
【0027】
請求項4記載の振動信号の処理方法においては、パワースペクトル比を、パワースペクトル比の値が1以下の場合は0とするので、処理データにおける正常振動成分と異常振動成分の違いをより顕著にすることが可能となる。
請求項5記載の振動信号の処理方法においては、処理データ内で突発的に大きな値を示す代表値Pm が異常振動成分に相当する信号であるので、処理データ内から異常振動成分を容易に分離して、抽出することが可能となる。
【0028】
本手法で抽出した各代表値Pc はノイズを除去した、異常の特徴を反映する時系列信号と見なせるので、その後の診断処理は従来の方法が用いられる。例えば、軸受診断の場合、特徴パラメータである尖度や衝撃係数等、あるいはパス周波数法等で異常の有無及び異常の種類を判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る振動信号の処理方法を適用した振動信号の処理システムの構成を示す模式図である。
【図2】区分データからパワースペクトルSを算出する説明図である。
【図3】解析データから処理データを作成する説明図である。
【図4】減速機ケーシングに設置した加速度センサで採取した振動信号の原データの説明図である。
【図5】減速機ケーシングに設置した加速度センサで採取した原データを使用して作成した処理データの説明図である。
【図6】カレンダーロール減速機ケーシングからの振動信号を検出する加速度センサの配置説明図である。
【図7】カレンダーロール減速機に設置した加速度センサで採取した原データを使用して作成した処理データの説明図である。
【符号の説明】
10:振動信号の処理システム、11:処理システム本体、12:原データ採取部、13:正常振動データ作成部、14:異常振動データ作成部、15:表示手段、16:振動検出センサ、17:増幅手段、18:記憶手段、19:出力手段、20:区分データ作成手段、21:総パワー値P算出手段、22:平均パワースペクトル値Sb 算出手段、23:出力手段、24:解析データ作成手段、25:パワースペクトル値Sa算出手段、26:代表値Pc 算出手段、27:出力手段、30:カレンダーロール減速機、31:ケーシング、32:加速度センサ、33:基盤、34:カレンダーロール減速機軸受
Claims (5)
- 正常振動成分と異常振動成分を含む振動信号を予め設定した計測時間にわたって採取して原データを作成し、該原データから任意の時間範囲の前記振動信号を取り出し予め設定した時間間隔で分割して区分データを作成する第1工程と、
前記各区分データに対して周波数解析を行ってパワースペクトルSを求め、該各パワースペクトルSからそれぞれ総パワー値Pを算出する第2工程と、
前記総パワー値Pの大きい方から予め設定した範囲に存在する総パワー値Pu を求め、該各総パワー値Pu に対応するパワースペクトルSu を求める第3工程と、
前記各パワースペクトルSから前記各パワースペクトルSu を削除した残りのパワースペクトルSr から平均パワースペクトル値Sb を求める第4工程と、
前記原データの一部あるいは全部を前記時間間隔で分割して解析データを作成し、該各解析データに対して周波数解析を行ってパワースペクトル値Saを算出する第5工程と、
前記各パワースペクトル値Saと前記平均パワースペクトル値Sb とのパワースペクトル比を周波数毎に求め、該パワースペクトル比の平均値を算出して前記各解析データのそれぞれの代表値Pc とする第6工程と、
前記各代表値Pc を時系列に並べて処理データとする第7工程とを有することを特徴とする振動信号の処理方法。 - 請求項1記載の振動信号の処理方法において、前記周波数解析には高速フーリエ変換を使用することを特徴とする振動信号の処理方法。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載の振動信号の処理方法において、前記総パワー値Pu は、信号の状況に応じて任意に設定した範囲に存在する前記総パワー値Pであることを特徴とする振動信号の処理方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の振動信号の処理方法において、前記パワースペクトル比を、該パワースペクトル比の値が1以下の場合は0とすることを特徴とする振動信号の処理方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の振動信号の処理方法において、前記処理データ内で突発的に大きな値を示す代表値Pm が前記異常振動成分に相当する信号であることを特徴とする振動信号の処理方法。
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