JP2004020062A - エアコン室外機の設置構造 - Google Patents

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Hiroshi Miyake
三宅 博
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Abstract

【課題】エアコン室外機をブロック上に簡単に締結できるようにする。
【解決手段】平面形状がほぼ長方形で内部が空洞の合成樹脂製ブロック1の長手方向における両端にエアコン室外機の下端部に設けられたブラケット7を受ける受け部6が形成され、この受け部6の上端板部8には受け部6の幅方向中央部で溝部9がブロック1の長手方向に向いて形成され、受け部6の上端板部8の内面には格子状のリブ10が形成されており、前記溝部9には1つ割り状のワッシャ11を下端の爪部11bが前記リブ10の下端に係合するように取り付け、ブラケット7の孔部7aとワッシャ11の孔部11eとを位置決めした状態でブラケット7の上方からワッシャ11にピン12を打ち込むことによって筒状部11aの内径が押し広げられて筒状部11aとピン12の軸部12bとが強く圧接してブラケット7がブロック1の受け部6上に連結固定されるように構成した。
【選択図】    図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアコン室外機の設置構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアコン室外機を受けて据え付けるときに使用されるブロックとしてはコンクリートブロックが一般に知られているが、コンクリートブロックは重量が重く、取り扱いが不便で、コストが高いという問題から、軽量で取り扱いが容易で安価な合成樹脂製のブロックの使用が増えている。
【0003】
この合成樹脂製のブロックにはエアコン室外機を連結固定するためにボルトの頭部を係合させるための溝部がブロックの上面にブロックの長手方向端部より長手方向に形成されており、エアコン室外機設置作業時に前記溝部にボルトの頭部を係合させ、溝部から上方に突出したボルトの雄ねじ軸部をエアコン室外機の下端のブラケットの孔部に嵌め込み、かかる状態でボルトの雄ねじ軸部に上方よりナットを螺合させて締め付けている。
【0004】
しかしながら、この設置構造ではエアコン室外機をブロックの上面に締結させるのにボルト、ナットが必要であり、ボルトの雄ねじ軸部に対するナットの締め付けが面倒で、作業性が悪いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような課題を解決するもので、エアコン室外機をブロック上に簡単に締結できるようにすることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、平面形状がほぼ長方形で内部が空洞の合成樹脂製ブロックの長手方向における両端にエアコン室外機の左右両側下端部に設けられたブラケットを受ける受け部が形成され、この受け部の上端板部には受け部の幅方向中央部で受け部の長手方向両端を除く範囲内で溝部がブロックの長手方向に向いて形成され、前記溝部を除く受け部の上端板部の内面には格子状のリブが形成されており、前記溝部には前記受け部で受けられる上端の板部と、この板部の孔部に繋がる下側の筒状部と、この筒状部の下端の爪部とを一体に備えた1つ割り状のワッシャを前記爪部が前記リブの下端に係合するように取り付け、前記ワッシャを溝部の適当な位置にスライドさせてブラケットの孔部とワッシャの孔部とを位置決めした状態でブラケットの上方からワッシャの筒状部に上端に頭部を有するピンの軸部を打ち込むことによって筒状部の内径が押し広げられて筒状部と軸部とが強く圧接して前記ブラケットがブロックの受け部上に連結固定されるように構成したことを要旨とするものである。また本発明は、ワッシャの筒状部の中心およびピンの軸部がブロックの受け部の上端板部の溝部の長手方向もしくは溝部の長手方向に対して直交する方向に僅かな傾斜角で傾斜するように構成したことを要旨とするものである。
【0007】
この構成により、エアコン室外機をブロック上に載せて締結させるのにボルト、ナットを用いるような締め付けを必要とせず、ワッシャに対するピンの打ち込みにより簡単に締結することができる。特に、ワッシャの筒状部の中心およびピンの軸部がブロックの受け部の上端板部の溝部に対して僅かな傾斜角で傾斜するように構成することにより、エアコン室外機がブロック上から外れる方向、即ちピンがワッシャから抜け外れる方向に真上に力が掛かったときにピンがワッシャから抜け外れにくくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
先ず、図1〜図10に示す第1の実施の形態について説明すると、1は耐候性を有するポリエチレンなどの合成樹脂からなるエアコン室外機設置用のブロックで、このブロック1は側面形状がほぼ台形であり、また平面形状はほぼ長方形で内部が空洞となっており、下端両側が長手方向に沿って張り出している。2はこの張り出し部で、張り出し部2の長手方向には適当間隔おきにブロック1をアンカーボルトなどで地面に固定するためU字状に薄肉部3を持つ切り取り部4が形成されており、この薄肉部3を破ることにより図4に示すようなボルト貫通孔となる。
【0009】
前記ブロック1の長手方向における中央部上端は高さが低く形成され、エアコン室外機5はブロック1の長手方向における両端の受け部6で受けられる。詳しくは、ブロック1は長手方向がエアコン室外機5の左右方向に対して直行する方向に向けられ、2つのブロック1によりエアコン室外機5の左右両側下端部が受けられ、エアコン室外機5の左右両側下端部に前後に張り出して設けられたブラケット7をブロック1の受け部6に連結されるようになっている。7aはブラケット7の幅方向中央に形成された孔部である。前記ブロック1の受け部6の上端板部8にはブロック1の長手方向に向いて溝部9が形成されている。この溝部9は受け部6の幅方向中央部で受け部6の長手方向両端を除く範囲内で形成され、この溝部9を除く前記受け部6の上端板部8の内面において、格子の目の大きさが数mm平方の格子状のリブ10が形成されている。11は前記溝部9に筒状部11aが嵌り込み筒状部11aの下端の爪部11bが格子状のリブ10の下端に係合して取り付けられる合成樹脂製のワッシャで、筒状部11aの上端には前記受け部6の上面に載る板部11cを一体に有している。そして、この板部11c、筒状部11a、爪部11bからなるワッシャ11は縦方向に2分割されているが、前記上端の板部11c,11c間を周囲一箇所で繋ぎ片11dによって繋いで1つ割り状となっている。なお、前記筒状部11aに繋がる上端の板部11cの孔部11eの周囲は後述するピンの打ち込み時の案内をするためにテーパー状に切除されている。12は前記ワッシャ11の筒状部11a内に前記孔部11eより打ち込まれる合成樹脂製のピンで、上端に板状の頭部12aを備え、この頭部12aから直角に下向きに突出する軸部12bを備えている。このピン12を前記受け部6の上端板部8の溝部9に取り付けられたワッシャ11の筒状部11aに打ち込むことによって筒状部11aの内径が押し広げられるようになっている。
【0010】
上記構成において、エアコン室外機5をブロック1の受け部6上に載せて据え付けるとき、エアコン室外機5の左右両側下端部が載る位置に予め左右一対のブロック1を位置させ、この一対のブロック1の受け部6上にエアコン室外機5の左右両側下端部のブラケット7を載せる。このとき、前記受け部6の上端板部8の溝部9には板部11cが受け部6の上面に載るように予めワッシャ11が取り付けられており、このワッシャ11を溝部9の適当な位置にスライドさせてブラケット7の孔部7aとワッシャ11の孔部11eとを位置決めし、この状態でブラケット7の上方からワッシャ11の筒状部11aにピン12の軸部12bを打ち込むことによって筒状部11aの内径が押し広げられて筒状部11aと軸部12bとが強く圧接し、ブラケット7がブロック1の受け部6上に連結固定されることになる。なお、このとき筒状部11aの押し広がりは筒状部11aの外面が溝部9の内面およびその下側のリブ10に当接することによって抑えられる。ところで、本実施の形態においてブロック1の受け部6の上端板部8の内面のリブ10はワッシャ11の下端の爪部11bを係合させることは前述の通りであるが、ブロック1の受け部6の補強機能も備えている。
【0011】
次に、図11に示す第2の実施の形態について説明すると、上記第1の実施の形態ではワッシャ11の上端の板部11cが受け部6の上面に載り板部11cが受け部6の上面から突出するようにワッシャ11が取り付けられているが、第2の実施の形態では上端板部8の溝部9の上端周囲に凹状の段部13が形成されており、ワッシャ11を受け部6に取り付けたときワッシャ11の上端の板部11cが段部13に嵌入して板部11cの上面と受け部6の上面とが面一状となるように構成されている。なお、この第2の実施の形態では受け部6の上端板部8の内面に溝部9を取り囲むように前記リブ10よりも下方に突出する環状のリブ14が形成されている。
【0012】
さらに、図12に示す第3の実施の形態について説明すると、この第3の実施の形態は前記第1の実施の形態の変形例であって、ワッシャ11の筒状部11aの中心およびピン12の軸部12bが上端板部8の溝部9の長手方向に5度前後の僅かな傾斜角で傾斜するように構成されており、エアコン室外機5がブロック1上から外れる方向、即ちピン12がワッシャ11から抜け外れる方向に真上に力が掛かったときにピン12がワッシャ11から抜け外れにくくなっている。ワッシャ11の筒状部11aの中心およびピン12の軸部12bが上端板部8の溝部9の長手方向に対して直交する方向に僅かな傾斜角で傾斜するように構成されていてもほぼ同様の効果が得られる。
【0013】
ところで、上記実施の形態ではブロック1の長手方向における両端に受け部6が形成されて長手方向における中央部上端は高さが低く形成されているが、ブロック1の形状は特に限定されるものではない。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、エアコン室外機をブロック上に載せて締結させるのにボルト、ナットを用いるような締め付けを必要とせず、ワッシャに対するピンの打ち込みにより簡単に締結することができる。特に、ワッシャの筒状部の中心およびピンの軸部がブロックの受け部の上端板部の溝部に対して僅かな傾斜角で傾斜するように構成することにより、エアコン室外機がブロック上から外れる方向、即ちピンがワッシャから抜け外れる方向に真上に力が掛かったときにピンがワッシャから抜け外れにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるエアコン室外機の設置用ブロックの斜視図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】図1のY−Y断面図である。
【図4】同薄肉部を破ってボルト貫通孔を形成した状態を示す要部斜視図である。
【図5】同エアコン室外機をブロック上に締結するためのピンおよびワッシャの斜視図である。
【図6】同ピンおよびワッシャによりエアコン室外機をブロック上に据え付ける作業時の状態を示す要部拡大斜視図である。
【図7】同ピンおよびワッシャによりエアコン室外機をブロック上に据え付けた状態を示す要部拡大斜視図である。
【図8】同ピンおよびワッシャによりエアコン室外機をブロック上に据え付けた状態を示す斜視図である。
【図9】同ピンおよびワッシャによりエアコン室外機をブロック上に据え付けた状態を示す要部拡大断面図である。
【図10】同ピンおよびワッシャによりエアコン室外機をブロック上に据え付けた状態を示す要部拡大裏面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態においてピンおよびワッシャによりエアコン室外機をブロック上に据え付けた状態を示す要部拡大断面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態においてピンおよびワッシャによりエアコン室外機をブロック上に据え付けた状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1   ブロック
5   エアコン室外機
6   受け部
7   ブラケット
7a  孔部
8   上端板部
9   溝部
10   リブ
11   ワッシャ
11a  筒状部
11b  爪部
11c  板部
11d  繋ぎ片
11e  孔部
12   ピン
12a  頭部
12b  軸部
13   段部

Claims (2)

  1. 平面形状がほぼ長方形で内部が空洞の合成樹脂製ブロックの長手方向における両端にエアコン室外機の左右両側下端部に設けられたブラケットを受ける受け部が形成され、この受け部の上端板部には受け部の幅方向中央部で受け部の長手方向両端を除く範囲内で溝部がブロックの長手方向に向いて形成され、前記溝部を除く受け部の上端板部の内面には格子状のリブが形成されており、前記溝部には前記受け部で受けられる上端の板部と、この板部の孔部に繋がる下側の筒状部と、この筒状部の下端の爪部とを一体に備えた1つ割り状のワッシャを前記爪部が前記リブの下端に係合するように取り付け、前記ワッシャを溝部の適当な位置にスライドさせてブラケットの孔部とワッシャの孔部とを位置決めした状態でブラケットの上方からワッシャの筒状部に上端に頭部を有するピンの軸部を打ち込むことによって筒状部の内径が押し広げられて筒状部と軸部とが強く圧接して前記ブラケットがブロックの受け部上に連結固定されるように構成したことを特徴とするエアコン室外機の設置構造。
  2. ワッシャの筒状部の中心およびピンの軸部がブロックの受け部の上端板部の溝部の長手方向もしくは溝部の長手方向に対して直交する方向に僅かな傾斜角で傾斜するように構成したことを特徴とする請求項1記載のエアコン室外機の設置構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1767878A3 (en) * 2005-09-27 2009-03-11 Canalplast S.P.A. Supporting construction for supporting outside air conditioning units

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