JP7001335B2 - 単管パイプの取り付け方法及び該方法に用いる締付具 - Google Patents
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この単管パイプには、丸型パイプや、角型パイプや、上辺と下辺が平行な直線形状で側辺が円弧形状であるパイプ(以下、本明細書中において丸角型パイプと称す。)等が用いられている。
さらに、締付具の保持部材の当接部は直線部を備え、両側又は片側の端部が前記単管パイプ側に折り曲げられて突出しているため、1本又は2本の丸型、角型、及び丸角型等の各種単管パイプを保持部材の当接部上で安定して固定できる。
加えて、締付具の保持部材の直線部の長手方向の長さが、保持される単管パイプが直線部に当接した時の当接長さよりも長いことにより、保持部材の長手方向に単管パイプが移動できる余地があるため、締付具の取り付け位置に多少のずれがあっても単管パイプを長さ方向一直線状に取り付けることができ、従来よりも容易に、単管パイプを長さ方向一直線状に型枠に取り付けることができる。
さらに、締付具の保持部材の当接部は直線部を備え、両側又は片側の端部が前記単管パイプ側に折り曲げられて突出しているため、1本又は2本の丸型、角型、及び丸角型等の各種単管パイプを保持部材の当接部上で安定して固定できる。
加えて、締付具の保持部材の直線部の長手方向の長さが、保持される単管パイプが直線部に当接した時の当接長さよりも長いことにより、保持部材の長手方向に単管パイプが移動できる余地があるため、締付具の取り付け位置に多少のずれがあっても単管パイプを長さ方向一直線状に取り付けることができ、従来よりも容易に、単管パイプを長さ方向一直線状に型枠に取り付けることができる。
図3は本発明に係る締付具の概略斜視図であり、図4は本発明に係る締付具の概略断面図である。図5は本発明に係る締付具を用いてコンクリート型枠に丸型の単管パイプ1本を型枠に取り付けた様子を示す概略斜視図である。
なお、以下の実施例では略C型チャンネル状の保持部材を用いているが、図8に図示するようなドーム状や、平板状、保持部材の長手方向の片端に型枠に当接する支持脚が設けられている保持部材、片側のみに当接部を有する保持部材等、その他の形状の保持部材を用いた場合においても、略C型チャンネル状の保持部材を用いた場合と同様の効果を得ることができる。特に、ドーム状の保持部材は丸型及び丸角型パイプに特に有効であり、平板状の保持部材は角型及び丸角型パイプに特に有効である。
尚、貫通孔(7)の形状は丸穴や、長穴、正方形、矩形など、いかなる形状であってもよい。
また、1本の単管パイプをコンクリート型枠に取り付ける際に締付具(1)をより安定に型枠(K1)に締め付けるために、保持部材(2)の長手方向(X)の片端に型枠に当接する支持脚(16)が設けられている保持部材(2)を使用してもよい(図8の(d)参照)。尚、図では側面視略L字状の支持脚(16)を用いているが、特に限定されず、T字状の支持脚など、締付具(1)を締め付けた際に型枠に当接する形状であればよい。また、図8の(d)では、例として平板状の保持部材に支持脚(16)が設けられているが、支持脚(16)が設けられる保持部材の形状はこれに限定されず、略C型チャンネル状、ドーム状、あるいは通常用いる形状の保持部材であれば、いかなるものにも適用できる。
これは、第1端部側部材(18)の厚みを厚くする、第1端部側部材(18)の長手方向(X)の長さを長くする方法等、第1端部側部材(18)を第2端部側部材(19)よりも重くする、あるいは保持部材(2)がボルト軸(3)に保持された際の保持部材(2)の重心位置を、貫通孔(7)を長孔として調整することにより達成される。しかしこれに限定されず、例えば、第2端部側部材(19)の厚みを薄くする、比重の軽い材質にする等、型枠(K1)に取り付けられたボルト軸(3)に保持部材(2)を被挿した際に、第1端部側部材(18)が自然に下方に回動するようにできる方法であれば、いかなる方法を用いても良い。
より具体的には、管(4)の長手方向の長さは、単管パイプを型枠に取り付けた際の弾性部材(6)と管当接部(15)の間の距離(図6A~C参照)、又は弾性部材(6)とボルト軸(3)の一端部(5)の間の距離(図10参照)よりもやや短いことが望ましい。
これにより、管(4)がストッパーとなり、締付具(1)による必要以上の締め付けを防ぎ、ピーコン(13)が締付具(1)の方向に必要以上に強く引っ張られることを防止するため、型枠(K1)に大きな力がかからず、コンクリート型枠の湾曲が生じず、コンクリート壁や柱の部分的な膨らみを防止できる。
より具体的には、管(4)の長手方向の長さは、単管パイプを型枠に取り付けた際の弾性部材(6)と保持部材(2)の貫通孔(7)周辺の間の距離、又は弾性部材(6)とボルト軸(3)の一端部(5)の間の距離よりもやや短いことが望ましい。
弾性部材(6)を使用することで締付具(1)の締め付けの緩みを防止することができる。また、弾性部材(6)により、型枠が木材であるために生じる、使用する型枠毎の厚みの違いや使用中に型枠が痩せることによる厚みの変化等によって生じる遊びの発生を防止できるため、長期間安定して締付具(1)をコンクリート型枠に締め付けることができ、且つ締付具(1)の締め付けすぎを防ぐことができる。
例えば、弾性部材としてスプリングワッシャのみを用いる場合、電動ドライバ等を用いて締め付けナットを強く締め付けると、稀に、スプリングワッシャと管(4)の回転方向が逆方向になり、スプリングワッシャの切り口と管(4)が引っかかり、この状態でさらに締め付けることで、スプリングワッシャが開いて破損してしまうという虞がある。
スプリングワッシャの両隣に平ワッシャを配置することにより、締付時におけるスプリングワッシャと管(4)の接触を回避できるため、締付ナット(11)を締め付けた際に、コイルバネやスプリングワッシャ等の弾性部材(6)が開いて破損してしまうことを防止でき、より長期間、安定に単管パイプを型枠に取り付けることができる。
なお、本発明に係る締付具(1)を用いてコンクリート型枠に取り付けられる単管パイプには、丸型パイプ、角型パイプ、丸角型パイプ等、コンクリート型枠の補強に通常使用される単管パイプであれば、いかなるものでも使用できる。
型枠(K1)は角材(K2)で補強されており、型枠(K1)の所定の箇所には、ピーコン(13)のボルト(14)を挿通するための貫通孔が形成されている。
まず、型枠(K1)の貫通孔に挿通されたピーコン(13)のボルト(14)と、ボルト軸(3)の一端部(5)に設けられた雌螺子部(9)とを螺合させ、締付具(1)を型枠(K1)に固定する。
次に、前記ボルト軸の他端部から、弾性部材(6)と、管(4)と、保持部材(2)をこの順に(図6~7参照)、あるいは、管(4)と、弾性部材(6)と、保持部材(2)の順に(図10参照)ボルト軸(3)に被挿する。
続いて、1本又は2本の単管パイプ(P1-P3)を、型枠と保持部材(2)との間のボルト軸(3)の上側及び/又は下側に配置する。
単管パイプを配置した後、締付ナット(11)をボルト軸(3)の他端部(10)に螺合させ、保持部材(2)を単管パイプ(P1~P3)に押し当て、電動ドライバやレンチ、スパナを用いて、ボルト軸(3)の他端部(10)に螺合された締付ナット(11)を締め付け、単管パイプ(P1-P3)をコンクリート型枠に取り付ける。
なお、ボルト軸(3)をピーコン(13)のボルト(14)に螺合させる前に、ボルト軸(3)に一端部(5)側から順に弾性部材(6)と、管(4)と、保持部材(2)、あるいは管(4)と、弾性部材(6)と、保持部材(2)を被挿させ、締付ナット(11)を螺合させた締付具(1)を用いて単管パイプを取り付けてもよい。
2保持部材
3ボルト軸
4管
5一端部
6弾性部材
7貫通孔
8当接部
9雌螺子部
10他端部
11締付ナット
12雄螺子部
13ピーコン
14ボルト
15管当接部
16支持脚
17凸部
18第1端部側部材
19第2端部側部材
20直線部
101従来の締付具
102従来の締付具
103ボルト軸
X長手方向
Y1第1端部側部材突出部の突出高さ
Y2第2端部側部材突出部の突出高さ
K1型枠
K2角材
P1丸型パイプ
P2角型パイプ
P3丸角型パイプ
Claims (11)
- コンクリート打設用の型枠に単管パイプを取り付ける単管パイプ取り付け方法であって、
該方法は、
型枠に固定されたピーコンのボルトと、締付具のボルト軸の一端部に設けられた雌螺子部とを螺合させ、前記ボルト軸を型枠に固定する工程、
前記ボルト軸の他端部から、管と、弾性部材と、保持部材とをこの順に前記ボルト軸に被挿する工程、
1本又は2本の単管パイプを、型枠と前記保持部材との間の前記ボルト軸の上側及び/又は下側に配置する工程、及び
締付ナットを前記ボルト軸の他端部に螺合させ、該締付ナットを締め付けて単管パイプを型枠に取り付ける工程からなり、
前記保持部材は、前記ボルト軸を貫通させる貫通孔と、該貫通孔の両側又は片側に前記単管パイプと当接する当接部を有し、
前記保持部材は、直線部を備え、両側又は片側の端部が前記単管パイプ側に折り曲げられて突出しており、
前記直線部の長手方向の長さが、保持される前記単管パイプが前記当接部に当接した時の当接長さよりも長い
ことを特徴とする単管パイプの取り付け方法。 - コンクリート打設用の型枠に単管パイプを取り付ける単管パイプ取り付け方法であって、
該方法は、
型枠に固定されたピーコンのボルトと、締付具のボルト軸の一端部に設けられた雌螺子部とを螺合させ、前記ボルト軸を型枠に固定する工程、
前記ボルト軸の他端部から、弾性部材と、管と、保持部材とをこの順に前記ボルト軸に被挿する工程、
1本又は2本の単管パイプを、型枠と前記保持部材との間の前記ボルト軸の上側及び/又は下側に配置する工程、及び
締付ナットを前記ボルト軸の他端部に螺合させ、該締付ナットを締め付けて単管パイプを型枠に取り付ける工程からなり、
前記保持部材は、前記ボルト軸を貫通させる貫通孔と、該貫通孔の両側又は片側に前記単管パイプと当接する当接部を有し、
前記保持部材は、直線部を備え、両側又は片側の端部が前記単管パイプ側に折り曲げられて突出しており、
前記直線部の長手方向の長さが、保持される前記単管パイプが前記当接部に当接した時の当接長さよりも長い
ことを特徴とする単管パイプの取り付け方法。 - 請求項1に記載のコンクリート打設用の型枠に単管パイプを取り付ける単管パイプ取り付け方法に用いる締付具であって、
前記締付具は、前記単管パイプに当接し該単管パイプをコンクリート型枠に保持する保持部材と、
前記保持部材を保持するボルト軸と、
前記ボルト軸を被挿する弾性部材と、
前記ボルト軸を被挿する管とを有し、
該管は、該弾性部材と該ボルト軸の一端部との間にあり、
前記保持部材は、前記ボルト軸を挿通させる貫通孔と、該貫通孔の両側又は片側に前記単管パイプと当接する当接部を有し、
前記当接部は、直線部を備え、両側又は片側の端部が前記単管パイプ側に折り曲げられて突出しており、
前記直線部の長手方向の長さが、保持される前記単管パイプが前記当接部に当接した時の当接長さよりも長い
ことを特徴とする締付具。 - 請求項2に記載のコンクリート打設用の型枠に単管パイプを取り付ける単管パイプ取り付け方法に用いる締付具であって、
前記締付具は、前記単管パイプに当接し該単管パイプをコンクリート型枠に保持する保持部材と、
前記保持部材を保持するボルト軸と、
前記ボルト軸を被挿する弾性部材と、
前記ボルト軸を被挿する管とを有し、
該管は、前記保持部材と該弾性部材との間にあり、
前記保持部材は、前記ボルト軸を挿通させる貫通孔と、該貫通孔の両側又は片側に前記単管パイプと当接する当接部を有し、
前記当接部は、直線部を備え、両側又は片側の端部が前記単管パイプ側に折り曲げられて突出しており、
前記直線部の長手方向の長さが、保持される前記単管パイプが前記当接部に当接した時の当接長さよりも長い
ことを特徴とする締付具。 - 前記保持部材は、前記貫通孔を支点とした時に、第1端部側部材が第2端部側部材よりも重いことを特徴とする、請求項3又は4記載の締付具。
- 前記保持部材は、前記ボルト軸に保持された際に、前記第1端部側部材の先端が、前記第2端部側部材の先端よりも型枠側に突出していることを特徴とする、請求項5に記載の締付具。
- 前記弾性部材が、コイルバネ、スプリングワッシャ、又はワッシャ、あるいはそれらの組み合わせであることを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか1つに記載の締付具。
- 前記弾性部材が、前記型枠側から、平ワッシャ、スプリングワッシャ、平ワッシャであることを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか1つに記載の締付具。
- 前記保持部材がドーム状であることを特徴とする、請求項3乃至8のいずれか1つに記載の締付具。
- 前記保持部材が平板状であることを特徴とする、請求項3乃至8のいずれか1つに記載の締付具。
- 前記保持部材の長手方向の片端に前記型枠に当接する支持脚が設けられていることを特徴とする、請求項3乃至10のいずれか1つに記載の締付具。
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