JP2004019593A - 往復動ポンプ - Google Patents

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JP2004019593A
JP2004019593A JP2002177524A JP2002177524A JP2004019593A JP 2004019593 A JP2004019593 A JP 2004019593A JP 2002177524 A JP2002177524 A JP 2002177524A JP 2002177524 A JP2002177524 A JP 2002177524A JP 2004019593 A JP2004019593 A JP 2004019593A
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JP2002177524A
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Takayuki Uchida
内田 貴之
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Nikkiso Co Ltd
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Nikkiso Co Ltd
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Abstract

【課題】大流量域の流体の逆流を阻止する機能を維持しつつ、小流量域の流体においても流量を安定させ易くして逆流を阻止する往復動ポンプを提供する。
【解決手段】往復動ポンプ11は、ポンプヘッド12内に形成したポンプ室13内を往復運動するプランジャ14を有し、吸込用流路16aのポート近傍に第1チェッキバルブ17aを吸込弁として設け、また、吐出用流路16bのポート近傍に第2チェッキバルブ17bを吐出弁として設け、吸込弁の上流側に吸込用配管20を、吐出弁の下流側に吐出用配管21をそれぞれ接続できるように構成される。そして、各チェッキバルブ17a,17bは、流体の流れによって主弁体25の軸方向に圧力差を生じさせる副流路40を形成するとともに、副バルブ室41内に副弁体43を設けた。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流路を流れる流体が逆流するのを防ぐチェッキバルブ、及びこのチェッキバルブを吸込用および吐出用の流路に設けた往復動ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
往復動ポンプの吸込用流路(吸入用流路)および吐出用流路に吸込弁(吸入弁)および吐出弁として設けられているチェッキバルブには様々な形式のものがあり、大流量化に対応し得るチェッキバルブとしては、所謂ウィングバルブと呼ばれるタイプのものがある。このタイプのチェッキバルブ1は、図7に示すように、流路2の途中に拡径したバルブ室3を形成し、該バルブ室3の底部の開口縁に環状のバルブシート4を形成し、該バルブシート4に密着可能な当接面5の下方に板状案内部材(ウイング)6を有する弁体7を設けるとともに、この弁体7を下向きに付勢するスプリング8を設けて概略構成される。
【0003】
このようなチェッキバルブ1を吐出用の流路に吐出弁として設けた場合、吐出行程で弁体7の上流側(ポンプ室9側)の流体の圧力が下流側(吐出管側)の流体の圧力よりも高圧になると弁体7がスプリング8の付勢力に抗して上昇し、これにより当接面5がバルブシート4から離間して流路を開き、ポンプ室9内の流体が吐出管側に流れる。一方、吐出行程から吸込行程に切り替わる瞬間にポンプ室9側の流体の圧力が低下して吐出管側の流体の圧力よりも低くなると、弁体7がスプリング8の付勢力と自重により下降し、これにより当接面5がバルブシート4に密着(着座)して流路を閉じ、吐出管側の流体がポンプ室9側に逆流するのを防止する。
【0004】
また、チェッキバルブ1を吸込用の流路に吸込弁として設けた場合、吸込行程(吸入行程)で弁体の下流側(ポンプ室側)の流体の圧力が吸込管側の流体の圧力よりも低圧になると弁体がスプリングの付勢力に抗して上昇し、これにより当接面がバルブシートから離間して流路を開き、吸込管側の流体がポンプ室側に流入する。一方、吸込行程が終了し、ポンプ室側の流体の圧力が高まって吸込管側の流体の圧力よりも高くなると、弁体がスプリングの付勢力と自重により下降し、これにより当接面がバルブシートに密着(着座)して流路を閉じ、ポンプ室側の流体が吸込管側に逆流するのを防止する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のチェッキバルブを往復動ポンプの吸込弁と吐出弁として組み込んだ場合、弁体を付勢するスプリングの付勢力が弱いと弁体を瞬時に下降して閉じることが難しいので、流体が急激に逆流したときに弁体の閉止動作が流体の流速に追従できない現象が生じる。そして、この閉じ遅れ現象は往復動ポンプを高速運転した場合に顕著である。
【0006】
閉じ遅れ現象が発生すると、流体がチェッキバルブから逆流するので、吐出量の低下、すなわちポンプの性能低下に直結する。したがって、この閉じ遅れ現象は最小限に抑える必要がある。特に、大口径のバルブあるいは高圧下では、僅かな閉じ遅れ現象が発生しても、逆流による漏れ量が多いので、深刻な問題となる。
【0007】
閉じ遅れ現象を防止するためにはスプリングの付勢力を強めて弁体を速やかに着座させることも考えられる。しかしながら、スプリングを強くすると、チェッキバルブの前後の圧力差が小さい場合に開き難くなるという不都合が生じる。
また、スプリングの力を強くすると、小流量域においては、弁体が微小の開閉を繰り返すこととなり、不安定な着座が生じ易い。
さらに、大口径のチェッキバルブを設けたポンプにおいては、閉じ遅れによる逆流量以下の小流量では使用できないという不都合も生じる。
さらにまた、最初にポンプ室に取扱流体がない(所謂呼び水がない)場合、あるいは十分には満たされていない(呼び水不足)の場合にはプランジャが気体の中で空転する状態となり、ポンピングできなくなるか、あるいは吐出量が減少する。
【0008】
また、チェッキバルブのスプリングを強くした場合に、吐出はできるとしても吐出精度の確保が困難となることもある。そして、吸込弁として使用すると、スプリングの力が強いので、すなわちバルブが開く際の抵抗が大きくなり、取扱流体を吸い込みきれない現象が生じ、やはりポンピングができないことがある。
【0009】
この様に、スプリング力の強いチェッキバルブを使用すると、往復動ポンプでは運転初期にも運転中にも問題が生じることがあり、前記した閉じ遅れ現象の解決にならない。
【0010】
本発明は上記した事情に鑑み提案されたもので、その目的は、大流量域の流体の逆流を阻止する機能を維持しつつ、小さな圧力差で、また小流量域における流体の流量を安定して供給するとともに流体の逆流を防止できるチェッキバルブを使用して、運転に先立つポンプ室への液張りや、起動中の吸い込み性能に優れた往復動ポンプを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたもので、請求項1に記載のものは、流路に形成した主バルブシートと、下降すると主当接面を上記主バルブシートに密着させて流路を閉塞し、上昇すると主当接面を主バルブシートから離間して流路を開放する主弁体とを備えたチェッキバルブを吸込用流路および吐出用流路にそれぞれ吸込弁および吐出弁として設け、取扱流体の吸込動作および吐出動作の際に上記吸込弁および吐出弁により各流路を流れる取扱流体が逆流するのを防ぐようにした往復動ポンプにおいて、
上記吸込弁および吐出弁のうち少なくとも一方のチェッキバルブは、
主弁体に、貫通する副流路を設けて、上記主弁体の上流側と下流側とを連通させ、
上記副流路の途中に副バルブシートを形成し、該副バルブシートの上方に、下降すると副バルブシートに密着して副流路を閉塞し、上昇すると副バルブシートから離間して副流路を開放する逆流阻止可能な副弁体を設けた複合チェッキバルブであることを特徴とする往復動ポンプである。
【0012】
請求項2に記載のものは、流路に形成した主バルブシートと、下降すると主当接面を上記主バルブシートに密着させて流路を閉塞し、上昇すると主当接面を主バルブシートから離間して流路を開放する主弁体とを備え、流路を流れる流体が逆流するのを防ぐチェッキバルブを備えた往復動ポンプにおいて、
上記主弁体に、流体の流れによって当該主弁体の軸方向に圧力差を生じさせる副流路を設けて、上記主弁体の上流側と下流側とを連通させ、
上記副流路の途中に副バルブシートを形成し、該副バルブシートの上方に、下降すると副バルブシートに密着して副流路を閉塞し、上昇すると副バルブシートから離間して副流路を開放する逆流阻止可能な副弁体を設けたことを特徴とする往復動ポンプである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は往復動ポンプの要部の概略断面図である。
【0014】
この往復動ポンプ11は、ポンプヘッド12内に形成したポンプ室13内を往復運動するプランジャ14を有し、ポンプ室13の吸込ポート(吸入ポート)15に連通した吸込用流路(吸入用流路)16aのポート近傍に第1チェッキバルブ17aを吸込弁(吸入弁)として設け、また、ポンプ室13の吐出ポート18に連通した吐出用流路16bのポート近傍に第2チェッキバルブ17bを吐出弁として設け、吸込弁の上流側に吸込用配管(吸入用配管)20を、吐出弁の下流側に吐出用配管21をそれぞれ接続できるように構成されている。なお、吸込弁として、また吐出弁として機能する第1,第2チェッキバルブ17a,17bは同様の構成である。
【0015】
チェッキバルブ17は、図1に示すように、流路16の一部を拡径した主バルブ室23の底面開口縁に形成した環状の主バルブシート24と、主バルブ室23内を上下動して主バルブシート24に密着可能な主弁体25と、該主弁体25を上方から下方の主バルブシート24に向けて付勢する付勢部材としてのコイルスプリング26と、該コイルスプリング26の上端受部としても機能する主リフト押え部材27とから概略構成されている。なお、本実施形態における主リフト押え部材27は、流路16となる開口部28を中心から外れた位置に複数開設し、これらの開口部28を通って流体が支障なく流れるようにしてある。
【0016】
主バルブシート24は、上方向に向かって次第に拡径する環状のテーパ面で構成されており、該テーパ面に、後述する主弁体25の主当接面30を密着させて流路16を閉塞できるようになっている。
【0017】
主弁体25は、上下動することにより主バルブシート24で囲まれた部分の流路16を開放および閉塞するものであり、図2に示すように、円板状の頭部31と、頭部31から下方に延設されて側面を複数の略凹曲面で形成した胴部32と、胴部32の外周面に放射状に突設されて上記略凹曲面に連続した案内部材としてのウィング部33とを備え、上記頭部31には、上面中央にコイルスプリング26の下端を係止する係止部34を突設するとともに、下部外周に主当接面30を下方向に向かって次第に縮径するテーパ状に形成し、該主当接面30が主バルブシート24と密着できるようにしてある。なお、ウィング部33は、流体が通る空間を確保するとともに、流路16の内周面の一部であるバルブガイド部35に摺接しながら主弁体25が傾斜することなく上下動できるように案内するための部材である。
【0018】
また、本発明にかかる主弁体25は、中心部分に、軸方向、すなわち上下に貫通して主弁体25の上流側と下流側を連通する状態で、流体の流れによって当該主弁体25の軸方向に圧力差を生じさせる(オリフィス部として機能する)副流路40を形成するとともに、該副流路40の上端部分を拡径して副バルブ室41とし、該副バルブ室41の底面開口縁に環状の副バルブシート42を形成し、副バルブ室41内には上下動して副バルブシート42に密着したり離間して副流路40を開閉する副弁体43を設け、該副弁体43の上方に副リフト押え部材44を設けてある。このようにして、チェッキバルブ17は、主弁体25および副弁体43を二重の逆止弁として備えた複合チェッキバルブを構成している。
なお、本実施形態における副リフト押え部材44は、上昇した副弁体43が副バルブ室41から外れないように押えるとともに、副弁体43が当接していても流体が支障なく流れるように、開口部45を開設してある(図3参照)。また、本実施形態における副弁体43は、常態においては自重により下降して副バルブシート42に密着して副流路40を閉塞しているが、副リフト押え部材44との間に設けた弱いスプリングの付勢力により副バルブシート42に安定して密着するようにしてもよい。
【0019】
次に、上記した構成からなるチェッキバルブ17の作用を往復動ポンプ11の動きと共に説明する。
このチェッキバルブ17は、主弁体25の上流側にある流体(取扱流体)の圧力が下流側の主バルブ室23内にある流体の圧力よりも低いときは、図4(a)に示すように、主弁体25がコイルスプリング26によって下方に押し下げられて主当接面30と主バルブシート24とが密着することにより、主バルブシート24で囲まれた部分で流路16が閉塞されるとともに、副弁体43が自重により下降して副バルブシート42に密着することにより副バルブシート42で囲まれた部分で副流路40が閉塞される。したがって、この状態では下流側の流体が上流側に逆流するのを防ぐことができる。
【0020】
この様に、下流側の流体の圧力が上流側の流体の圧力よりも高くなるのは、吸込弁についてはプランジャ14が図1中右側に移動する吐出行程においてである。したがって、往復動ポンプ11が取扱流体の吐出動作を行う際には、ポンプ室13内の流体が吸込用配管20側に逆流することを確実に防止できる。また、吐出弁についてはプランジャ14が図中左側に移動する吸込行程においてである。したがって、往復動ポンプ11が取扱流体の吸込動作を行う際には、吐出用配管21側の流体がポンプ室13側に逆流することを確実に防止できる。
【0021】
一方、主弁体25の上流側にある流体の圧力が下流側の主バルブ室23内にある流体の圧力より少し高くなると、この圧力は主弁体25に作用すると共に副弁体43にも作用する。このとき、主弁体25に作用する圧力がスプリング26の付勢力に打ち勝てず、したがって主弁体25が主バルブシート24に着座した状態であっても、副弁体43に作用した小さな圧力により、図4(b)に示すように、副弁体43が上昇して副バルブシート42から離間して副流路40を開放する。なお、副弁体43は、主弁体25に比較して遥かに軽量であって、しかも付勢力が極めて弱い(図面の実施形態では自重のみ)ので、軽い副弁体43を上昇するに足る小さな圧力、少量の流体で副流路40は開放される。
【0022】
副弁体43が上昇して副流路40が開放されると、これにより上流側の流体が副流路40を通って主弁体25の下流側に流れる。このとき、副流路40は流体の流れによって主弁体25の軸方向に圧力差を生じさせるので、この副流路40内を流れる流体の抵抗によって主弁体25の上流側の圧力が高まり、この圧力が主弁体25を上昇させるアシスト力として作用する。したがって、主弁体25がコイルスプリング26によって下方に押し付けられていても、主弁体25は、アシスト力を受けることにより、アシスト力がない場合、すなわちオリフィス部として機能する副流路40のない従来タイプに比較して、より小さな圧力差で主弁体25が上昇することになる。そして、主弁体25が上昇して主当接面30が主バルブシート24から離間すると(図4(c))、主バルブシート24で囲まれた部分の太い流路16が開放され、これにより上流側の流体は大量に上流側から主弁体25の下流側に流れる。
【0023】
この様に、上流側の流体の圧力が下流側の流体の圧力よりも高くなるのは、吸込弁についてはプランジャ14が図中左側に移動する吸込行程においてである。そして、この吸込弁は、プランジャ14が吐出行程から吸込行程に切り換わってポンプ室13内の流体の圧力が低くなり始めたタイミングで開くことになり、従来に比較して早期に吸込を開始でき、取扱流体を吸い込む動作(吸込行程)の効率を向上させることができる。また、吐出弁においてはプランジャ14が図中右側に移動する吐出行程であり、ポンプ室13内の加圧流体を従来よりも早いタイミングで吐出させることができる。したがって、往復動ポンプ11における取扱流体の吐出動作(吐出行程)を効率よく行うことができる。
【0024】
そして、プランジャ14が上死点あるいは下死点を通過した直後などにおいて、主弁体25の上流側の流体の圧力と下流側の圧力差による力が、主弁体25の自重とコイルスプリング26の付勢力との合力と等しくなると、主弁体25は自重とコイルスプリングの付勢力とにより瞬時に下降して主バルブシート24に着座して流路16を閉塞する。したがって、閉じ遅れ現象の発生を抑制することができ、吸込行程と吐出行程の切替が速い高速運転を行っても、この高速切替に十分追従することができ、このため逆流の減少ということにより往復動ポンプ11の性能向上に寄与できる。
【0025】
以上のように、このチェッキバルブ17は主弁体25に副流路40を形成し、小流量の流体をこの副流路40から流出できるようにしたので、主弁体25の踊り現象によって小流量域の流量が不安定とならない。また、副弁体43を自重のみにより副バルブシート42に付勢しているので、僅かな流量であっても副弁体43を移動できる圧力を有する流体であれば、副流路40を開放することができる。したがって、小流量域の流体を安定して流すことができる。また、小流量の流体を流すために、コイルスプリング26の付勢力を極端に弱くする必要がない。したがって、流体がチェッキバルブ17内の流路16を逆流しようとする際に素早く主弁体25を下降させて流路16を閉塞でき、所謂チェッキバルブ17の閉じ遅れを防いで、流体の逆流を阻止しようとすることができる。また、運転に先立つポンプ室への液張りや、起動中の吸い込み性能に優れた往復動ポンプを提供することができる。
【0026】
上記した実施形態では、副弁体43を球体で構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、副バルブシート42に密着したり離間して副流路40を閉塞したり開放したりできればよい。例えば、図5(a)に示すように、前記主弁体25の形状を小型化したもので、頭部51aと胴部51bとウィング部51c…とを有する副弁体51でもよい。この副弁体51は、副バルブシート42と当接するための副当接面52を頭部51aの下部外周に設けており、この副当接面52を副バルブシート42に密着することで副流路40を閉塞し、副バルブシート42から離間することで副流路40を開放するように構成されている。さらに、この副弁体51のウィング部51c…は、副流路40の内周面に向かって放射状に突設されており、副弁体51が副バルブ室41の内部を上下動する際に副流路40の内周面に摺接するように構成されている。このような所謂ウィングバルブタイプである副弁体51によって副流路40を開閉すれば、副弁体51が傾いた状態で上下することがなく、副当接面40が部分的に副バルブシート42に当接したり離間したりし難い。したがって、副流路40の開閉動作を確実に行うことができる。
【0027】
あるいは、副弁体は、図5(b)に示すように下端部分が円錐形のものであってもよい。この副弁体54は、下部の円錐面を副当接面55として構成しており、シンプルな形状であっても副当接面55が副バルブシート42に確実に密着できるので、副弁体の製造コスト、さらには往復動ポンプの製造コスト低減を図ることができる。
【0028】
なお、上記した副弁体51,54は、上部(頭部51a)と副リフト部材44との間に弱いスプリング57を僅かに収縮した状態で挟みこんでおり、副バルブシート42に向う付勢力(図中下向きの付勢力)を受けている。したがって、副弁体51,54が副バルブシート42に着座しているときは、副当接面52,55を安定して副バルブシート42に密着させることができる。
【0029】
さらに、上記実施形態では、副リフト押え部材44は、円板状の部材に開口部45を複数開設したもので構成されているが、本発明はこれに限らない。例えば、図6に示すように、副バルブ室41の下流側開口(図中、上側の開口)にピン状の副リフト押え部材59を設けても、流体の流れに乗って上昇した副弁体43が副バルブ室41から流れ出ないように押えるとともに、副弁体43が当接していても流体が支障なく流れるようにすることができる。
【0030】
また、主弁体25も前記実施形態に限定されるものではなく、主バルブシート24に密着可能な主当接面30を形成し、流体の流れによって主弁体25の軸方向に圧力差を生じさせる副流路40を設けたものであればよい。例えば、半球状あるいは球状であってもよい。そして、副流路40は、流体の流れによって当該主弁体の軸方向に圧力差を生じさせる機能を有する連通路であればよく、途中に堰を設けて絞りを強めてもよい。すなわち、堰により抵抗を高めて、これにより主弁体25を上昇させるアシスト力の増強を図ってもよい。
【0031】
そして、上記実施形態における往復動ポンプ11は、吸込弁および吐出弁の両方にチェッキバルブ17を使用したが、吸込弁あるいは吐出弁のいずれか一方にチェッキバルブ17を使用するようにしてもよい。
【0032】
なお、前記実施形態では、チェッキバルブ17を往復動ポンプ11の吸込弁、吐出弁として使用する例を挙げたが、本発明にかかるチェッキバルブは、往復動ポンプ用として最適であるばかりでなく、通常の配管途中の逆止弁としても使用することができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、主弁体に副流路を形成し、該副流路に副弁体を設けて二重のチェッキバルブとしたので、圧力差が小さくても、小流量域であっても確実に逆流を防止することができ、大流量に対応できる特性を犠牲にすることなく、小流量でも使用できて逆流によるロスを減少できる。したがって、このチェッキバルブを往復動ポンプの吸込弁、吐出弁として使用すると、ポンプの性能を設計通りに発揮させて効率良く稼動させることができ、また、運転に先立つポンプ室への液張りや、起動中の吸い込み性能に優れた往復動ポンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である往復動ポンプの要部の概略断面図である。
【図2】(a)は主弁体の上面図、(b)は主弁体の断面図、(c)は(b)におけるA−A断面図である。
【図3】副リフト押え部材の平面図である。
【図4】チェッキバルブの主弁体およびバルブボールの動作を示した要部断面図であり、(a)はチェッキバルブに流体が流れ込まない時の断面図、(b)は小流量域の流体が流れている時の図、(c)は大流量域の流体が流れている時の図である。
【図5】副弁体形状を例示するチェッキバルブの要部断面図であり、(a)は副弁体に主弁体の形状で小型化したものを採用したチェッキバルブの説明図、(b)は副弁体に円錐形を採用したチェッキバルブの説明図である。
【図6】副リフト押え部材の形状を例示するチェッキバルブの説明図であり、(a)は平面図、(b)は要部断面図である。
【図7】従来のチェッキバルブの要部断面図である。
【符号の説明】
1 チェッキバルブ
2 流路
3 バルブ室
4 バルブシート
5 当接面
6 ウィング
7 弁体
8 スプリング
9 ポンプ室
11 往復動ポンプ
12 ポンプヘッド
13 ポンプ室
14 プランジャ
15 吸込ポート
16a 吸込用流路
16b 吐出用流路
17a 第1チェッキバルブ(吸込弁)
17b 第2チェッキバルブ(吐出弁)
18 吐出ポート
20 吸込用配管
21 吐出用配管
23 主バルブ室
24 主バルブシート
25 主弁体
26 コイルスプリング
27 主リフト押え部材
28 開口部
30 主当接面
31 頭部
32 胴部
33 ウィング部
34 係止部
35 バルブガイド部
40 副流路
41 副バルブ室
42 副バルブシート
43 副弁体
44 副リフト押え部材
45 開口部
51 副弁体
51a 頭部
51b 胴部
51c ウィング部
52 副当接面
54 副弁体
55 副当接面
57 スプリング
59 ピン状の副リフト押え部材

Claims (2)

  1. 流路に形成した主バルブシートと、下降すると主当接面を上記主バルブシートに密着させて流路を閉塞し、上昇すると主当接面を主バルブシートから離間して流路を開放する主弁体とを備えたチェッキバルブを吸込用流路および吐出用流路にそれぞれ吸込弁および吐出弁として設け、取扱流体の吸込動作および吐出動作の際に上記吸込弁および吐出弁により各流路を流れる取扱流体が逆流するのを防ぐようにした往復動ポンプにおいて、
    上記吸込弁および吐出弁のうち少なくとも一方のチェッキバルブは、
    主弁体に、貫通する副流路を設けて、上記主弁体の上流側と下流側とを連通させ、
    上記副流路の途中に副バルブシートを形成し、該副バルブシートの上方に、下降すると副バルブシートに密着して副流路を閉塞し、上昇すると副バルブシートから離間して副流路を開放する逆流阻止可能な副弁体を設けた複合チェッキバルブであることを特徴とする往復動ポンプ。
  2. 流路に形成した主バルブシートと、下降すると主当接面を上記主バルブシートに密着させて流路を閉塞し、上昇すると主当接面を主バルブシートから離間して流路を開放する主弁体とを備え、流路を流れる流体が逆流するのを防ぐチェッキバルブを備えた往復動ポンプにおいて、
    上記主弁体に、流体の流れによって当該主弁体の軸方向に圧力差を生じさせる副流路を設けて、上記主弁体の上流側と下流側とを連通させ、
    上記副流路の途中に副バルブシートを形成し、該副バルブシートの上方に、下降すると副バルブシートに密着して副流路を閉塞し、上昇すると副バルブシートから離間して副流路を開放する逆流阻止可能な副弁体を設けたことを特徴とする往復動ポンプ。
JP2002177524A 2002-06-18 2002-06-18 往復動ポンプ Pending JP2004019593A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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