JP2004019226A - 建築物又は建造物の補強構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】梁11の途中から柱12の途中に補強部材として重ね板ばね5が掛け渡されて構造材に固定されていると共に、重ね板ばね5の表裏に合成樹脂発泡体2a、2bを積層して、重ね板ばね5の動きが拘束されるように、補強部材を構造材間に取付けた。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物又は建造物の補強構造及びそれに使用される補強材に関し、詳しくは、防振性及び耐震性が強化された建築物又は建造物の補強構造に関する。特にRC造り或いはSRC造り等の建築物又は建造物に最適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
木造軸組建築物における柱、間柱、土台、梁及び胴差等の構造材、木造枠組壁構法建築物における角材等の構造材、鉄骨建築物における鉄骨等の構造材では、それら構造材の中で相互に接している2つの構造材の間において、筋交いやブレースなどの補強材を架け渡した補強構造が公知である。具体的なこのような構造として例えば、図7に示すように、一方の構造材101の途中から、他方の構造材102の途中にかけて、火打材等の木製又は金属製の補強部材103を斜めに接続し、両端部を構造材101、102に固定して建築物を補強してなる、補強構造が公知である。
【0003】
上記補強構造を有する建築物又は建造物(以下、単に建築物と記載する。本発明では建築物と記載した場合特に断りがない限り建造物の意味も含まれる。)は、補強部材が存在しない建築物の構造に比べ、耐震性が向上する。またこのような補強構造において、制振構造を用いて耐震性能を更に高いものとするために、本願出願人は特願2001−287022及び特願2001−287022号等を提案している。
【0004】
上記出願の発明に係る補強構造としては具体的には、一方の構造材(構造材A)の途中から他方の構造材(構造材B)の途中にかけてばね鋼からなる補強部材を固定してなるもの、或いは、構造材Aと構造材Bと補強部材とで構成される空間内に合成樹脂発泡体が圧縮状態で固定されている構造等である。このような構造は柔構造の耐震補強構造の一種である。
【0005】
上記発明によれば、木造、鉄骨造りの建築物では、大きな変位に対しても、揺れによるエネルギーを良好に吸収し、ねじれ変形等を小さくし、耐久性を向上させることが出来る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、RC造り或いはSRC造り等では、木造、鉄骨造りなどと比較して、建物に許容される仕口変形量が小さい。すなわち、RC造り或いはSRC造り等においては、揺れなどの変位が小さな場合であっても、建物にクラックが入ってしまうことになる。そのため、このような場合の補強構造は、仕口変形量が少ない場合でも、効果的に作用することが要求される。
【0007】
上記従来の補強構造は、揺れなどの変位が大きい場合には、補強部材が追従して、そのエネルギーを吸収することが可能である。しかしながら、RC造り或いはSRC造り等のように、許容される変位を小さく設計しなければならない場合には、上記従来の補強部材によるエネルギー吸収は不十分であるという問題があることが判った。
【0008】
本発明は上記従来技術の欠点を解消するためになされたものであり、RC造り或いはSRC造り等の建築物又は建造物等の仕口変形量が少ない場合であっても、制振構造を用いて耐震性能を向上せしめることが可能な建築物又は建造物の補強構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1)一方の構造材の途中から他方の構造材の途中に補強部材としてばね鋼が架け渡されて構造材に固定されていると共に、ばね鋼の動きを拘束する手段が設けられて、補強部材が構造材間に取り付けられていることを特徴とする建築物又は建造物の補強構造、
(2)ばね鋼及び構造材により形成される空間側をばね鋼の裏面側とし空間側と反対方向をばね鋼の表面側とした場合、ばね鋼の少なくとも表面側に合成樹脂発泡体を積層することで、ばね鋼の動きを拘束するものである上記(1)記載の建築物又は建造物の補強構造、
(3)ばね鋼が架け渡された構造材間にオイルダンパーを取り付けて、ばね鋼の動きを拘束するものである上記(1)又は(2)記載の建築物又は建造物の補強構造、
(4)ばね鋼が複数枚の板ばねが重ね合わされて固定部材で圧締されてなるものであり、該固定部材と板ばねとが接する部分又は/及び板ばね同士の間にすべり摩擦抵抗材を設けて、ばね鋼の動きを拘束するものである上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の建築物又は建造物の補強構造、
(5)ばね鋼が架け渡される各構造材とばね鋼とにより囲まれて形成される空間に充填材を充填することで、ばね鋼の動きを拘束するものである上記(1)〜(4)のいずれか1に記載の建築物又は建造物の補強構造、
(6)ばね鋼の外面側を網状体により覆い含浸材を用いて該網状体をばね鋼と一体化して、ばね鋼の動きを拘束するものである上記(1)〜(5)のいずれか1に記載の建築物又は建造物の補強構造、
(7)ばね鋼の側面側に側面板を接合一体化することで、ばね鋼の動きを拘束するものである上記(1)〜(6)のいずれか1に記載の建築物又は建造物の補強構造、
を要旨とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1に示すように、本発明の建築物の補強構造は、一方の構造材(構造材A)として梁11と他方の構造材(構造材B)として柱12が交叉するところにおいて、梁11の途中から柱12の途中に、ばね鋼1が架け渡されて、該ばね鋼1の両端が前記梁11及び柱12に、ボルト等の固定具を使用して各々固定されてなると共に、該ばね鋼1の動きを拘束する手段(図1には示さなれていない)を備えており、ばね鋼1を含む補強部材が構造材A、B間に取付けられて構成されるものである。
【0011】
本発明の補強構造は、鉄骨建築物、鉄筋鉄骨建築物における鉄骨、コンクリート製柱、コンクリート製梁等の構造材、木造軸組建築物における柱、間柱、土台、梁及び胴差等の構造材、木造枠組壁構法建築物における角材等の構造材に設けられる。
【0012】
構造材A、Bにばね鋼1を架け渡し補強構造を設ける箇所は具体的には、図1に示すように梁11と柱12が当接或いは交叉する場所、或いは建築物の基礎14の上に設けた土台13と柱12が相互に接する場所等のように、水平方向の構造材と垂直方向の構造材の当接或いは交叉する箇所等が挙げられる。また図2に示すように、水平方向の構造材A(梁)15と水平方向の構造材B(梁)16が当接、或いは交叉する箇所でも良い。要するに補強構造は、構造材どうしが当接する箇所或いは交叉する箇所であれば形成することができる。
【0013】
本発明において構造材A及び構造材Bと言う場合、構造材の中で水平方向の構造材と水平方向の構造材、或いは水平方向の構造材と垂直方向の構造材とが相互に当接している部分或いは交叉している部分の2つの構造材を意味する。また構造材の途中とは、図1及び図2から明らかなように、一方の構造材と他方の構造材との交点から他の交点までの間における構造材2の長手方向の途中位置のことをいう。すなわち構造材が接している(交叉している)部分から他の接している(交叉している)部分の途中という意味である。この場合、構造材A、Bが直交するように交叉しているか、或いは直角に当接しているのが一般的であるが、特に交叉が直交のみに限定されるものでもなく、或いは当接が直角のみに限定されるものでもない。
【0014】
ばね鋼1の動きを拘束するための手段としては、以下の(a)〜(f)の手段を用いることができる。これらの手段は単独で用いても良いし、或いは各手段を複数、適宜組合わせて構成しても良い。
(a)ばね鋼の表面又は/及び裏面に合成樹脂発泡体を積層する。
(b)ばね鋼が架け渡された構造材間にオイルダンパーを取り付ける。
(c)ばね鋼が複数枚の板ばねが重ね合わされて固定部材で圧締されてなるものを用いた場合には、該固定部材と板ばねとが接する部分又は/及び板ばねどうしの間にすべり摩擦抵抗材を設ける。
(d)ばね鋼が架け渡される各構造材とばね鋼とにより囲まれて形成される空間に充填材を充填する。
(e)ばね鋼の外面側を網状体により覆い含浸材を用いて該網状体をばね鋼と一体化する。
(f)ばね鋼の側面に側面板を接合一体化する。
【0015】
以下にばね鋼の動きを拘束する各種手段について図面を用いて説明する。図3(a)、(b)は本発明の補強構造の1例を示すものである。
図3に示す補強構造は、梁11と柱12からなる構造材A、B間にばね鋼として重ね板ばね5が架け渡されて、梁11と柱12の間に固定され、重ね板ばね5の表面側及び裏面側に合成樹脂発泡体2a、2bが積層され、梁11と柱12間にオイルダンパー3が取り付けられ、重ね板ばね5、梁11、及び柱12とにより囲まれて形成される三角形状の空間に充填材4が充填されているものである。重ね板ばね5は、補強部材取り付け用のボルトユニット6を使用して梁11及び柱12間に固定されている。
【0016】
本実施態様では、重ね板ばね5の表面側と裏面側との両面に合成樹脂発泡体が積層されているが、少なくともばね鋼の表面側に合成樹脂発泡体を積層することで、ばね鋼の動きを拘束することが好ましい。
【0017】
なお本発明において「ばね鋼の表面側」とは、ばね鋼及び構造材により形成される空間の反対側を言い、「ばね鋼の裏面側」とは、ばね鋼及び構造材により形成される空間側を言う。すなわち、ばね鋼1(重ね板ばね5)の「表裏面」は、重ね板ばね5の湾曲する方向の前後となる面になる。ちなみに図3(b)に示す重ね板ばね5の図中上側の合成樹脂発泡体2aは、「ばね鋼の表面側」に積層した合成樹脂発泡体であり、同図に示す重ね板ばね5の図中下側の合成樹脂発泡体は2bは、「ばね鋼の裏面側」に積層した合成樹脂発泡体である。
【0018】
また「ばね鋼の側面」とは、ばね鋼1の幅方向(短手方向)の両側であり、図3(b)に示す重ね板ばね5では、図中左右側として示される重ね板ばね5の両側面のことである。
【0019】
図3(a)、(b)に示す補強構造では、重ね板ばね5は、板ばねが予め湾曲状に形成されたものが用いられている。この湾曲は、構造材A、Bと重ね板ばね5により形成される三角形状の空間が狭まるように、すなわち梁11と柱12との交点である角部17に向かって凸となるような湾曲状態である。また湾曲のない平板状の重ね板ばね5を用いて、板ばねを湾曲状に形成する場合は、取り付けの際に板ばねを三角形状の空間が狭まるような湾曲状に形成することができる。
【0020】
ばね鋼1が湾曲状を有し、構造材A、Bとばね鋼1とで形成される三角形状の空間が狭まるように構造材に固定すると、補強効果が非常に大きくなる。またアーチ状の湾曲に形成すると補強効果が更に良好となる。
【0021】
図3に示すように重ね板ばね5は、幅方向(短手方向)が構造材の幅方向と一致し長手方向が構造材A、Bの長手方向と一致するように取り付けられている。このように取り付けられていることで、板ばねの変形を抑制する力、及び変形して元に戻ろうとする力が、構造材A、Bに対する垂直振動及び水平振動等の応力を効果的に緩和及び吸収することができる。
【0022】
図3(a)、(b)に示すように合成樹脂発泡体2a、2bは、重ね板ばね5が湾曲する方向の前後、ずなわち重ね板ばね5の梁11と柱12の接する角部13の方向及びその反対方向に積層されている。この合成樹脂発泡体2a、2bは、重ね板ばねの湾曲に対する抵抗力として機能することで、板ばねの動きを拘束するものである。特に、重ね板ばね5の表面側に積層される合成樹脂発泡体2aは、重ね板ばね5が圧縮作用しようとするエネルギーを、その圧縮変形により効果的に吸収できる。
【0023】
図3(a)、(b)では、ばね鋼1の表裏両面に合成樹脂発泡体が積層される態様を示したが、本発明においてばね鋼に積層される合成樹脂発泡体は、ばね鋼の表面側或いはばね鋼の裏面側のいずれかのみに積層されていても良いが、ばね鋼の表面側に積層されているのが好ましい。
【0024】
合成樹脂発泡体2a、2bと重ね板ばね5、或いは合成樹脂発泡体2a、2bと構造材A、及び構造材Bとは、接着されていることが好まい。その際、通常は接着剤が使用されるが、重ね板ばね5と合成樹脂発泡体2a、2bとが熱接着可能な場合には、熱接着性樹脂を介して、或いは熱接着性樹脂を介することなく直接接着することもできる。また合成樹脂発泡体2a、2bと板ばねとをあらかじめ接着して構成した補強部材を使用すると、構造材A、B間への取り付け作業が容易である。
【0025】
合成樹脂発泡体2a、2bを形成する樹脂としては、以下の合成樹脂が用いられる。スチレンの単独重合体樹脂、スチレンと他のモノマーとから製造されたスチレン系共重合体樹脂、スチレンの単独重合体樹脂又は/及びスチレン系共重合体樹脂とスチレン−ブタジエンブロック共重合体との混合物、ゴム状重合体の存在下でスチレン系モノマーを重合することによって得られるゴム変性スチレン系樹脂(耐衝撃性ポリスチレン)、或いは上記したスチレン系の樹脂と他の樹脂又は/及びゴム状重合体との混合物等の、スチレン成分比率が50重量%以上であるポリスチレン系樹脂或いはポリスチレン系樹脂組成物;エチレンの単独重合体樹脂、エチレンと他のモノマーとから製造されたエチレン系共重合体樹脂、エチレンの単独重合体樹脂又は/及びエチレン系共重合体樹脂にスチレン系モノマー等のビニルモノマーを含浸させて重合してなるグラフト変性エチレン系樹脂、或いは上記エチレン系の樹脂と他の樹脂又は/及びゴム状重合体との混合物等の、エチレン成分比率が50重量%以上であるポリエチレン系樹脂或いはポリエチレン系樹脂組成物;プロピレンの単独重合体樹脂、プロピレンと他のモノマーとから製造されたプロピレン系共重合体樹脂、プロピレンの単独重合体樹脂又は/及びプロピレン系共重合体樹脂にスチレン系モノマー等のビニルモノマーを含浸させて重合してなるグラフト変性プロピレン系樹脂、或いは上記プロピレン系の樹脂と他の樹脂又は/及びゴム状重合体との混合物等の、プロピレン成分比率が50重量%以上であるポリプロピレン系樹脂或いはポリプロピレン系樹脂組成物;熱可塑性ポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリアミド樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;或いは上記した樹脂の2以上の混合物等。
【0026】
図3(a)に示すようにオイルダンパー3は、梁11及び柱12間に、重ね板ばね5の湾曲したアールの内側方向の構造材A、B間の位置に(ばね鋼の表面側)取付けられている。オイルダンパー3は、重ね板ばね5によるエネルギーの吸収を助けると共に、建築物に対する振動、揺れの周期の速度調整の機能を有する。オイルダンパー3が取付けられていると、仕口(接合部分)に作用する振動及び揺れに速度差が生じる。その結果、構造材相互の振動及び揺れ方向に干渉作用が働き、建築物の振動及び揺れが低減されることになる。また後述する重ね板ばね5に用いたクリップ53のすべり摩擦抵抗材57、58等によっても、前記と同様の揺れ方向の干渉作用が得られる。
【0027】
オイルダンパー3は、車両用として広く使用されているショックアブソーバー等と同様のピストン構造のものが用いられる。ピストン構造のオイルダンパーは、水鉄砲や注射器と同じ構造で、振動などの外力により、ダンパー内部のオイルが流動し、その流体抵抗が建物の揺れを吸収する減衰力として働き、速度に依存した減衰特性を示す。この種のオイルダンパーは、速度依存型の減衰機構として、小振幅から大振幅まで振幅に応じた減衰力を発揮する。速度に比例した減衰力を仮定することで、減衰定数の形式で性能を設定することができ、応答スペクトルなどを介して効果の把握が比較的容易にできる。
【0028】
図4(a)、(b)に示すように重ね板ばね5は、親板ばね51に子板ばね52が重ね合され、子板ばね52の長手方向両端部付近に、固定部材であるクリップ53を取り付けて、重合した子板ばね52と親板ばね53とをクリップ53により挟持して一体化して形成されている。
【0029】
また図4(a)、(b)に示すように親板ばね51のクリップ53で挟持した部分よりも長手方向の外側は、構造材に重ね板ばね5を固定するための固定部54として形成されている。図4(b)に示すよう固定部51は、平板状に形成されていると共に、補強部材取り付けの際に構造材側等に設けられているボルトを挿入するためのボルト孔55等が設けられている。
【0030】
クリップ53で重ね板ばね5を挟持し圧締するには、図4(b)に示すように、リベット60を用いて、子板ばね側に設けたクリップ53に設けた貫通孔に、該リベット60を通して押付け、板ばねどうしを拘束して固定する。
【0031】
重ね板ばね5に用いられる親板ばね51及び子板ばね52等の板ばねは、軽量で高い強度を出すことができる為、金属製が好ましく用いられる。金属製の板ばねは、ポリプロピレン系樹脂からなる合成樹脂発泡体を、該板ばねに直接熱接着させることができる。各板ばねは強化プラスチック製のものを用いても良い。なお本発明で用いるばね鋼は、上記重ね板ばね以外のものであっても、補強部材として利用可能であれば、限定されずに用いることができる。
【0032】
また、板ばね等のばね鋼は、JIS G4801に規定される鋼材を用いることができる。板ばね等のばね鋼は、復元力が強いため、水平応力の強弱による変位に対し、その変形を素早く復元出来るので、建築物又は建造物に対して揺れを収束させ、ゆがみを起こりにくくして耐久性を向上させる。特にばね鋼として板ばねを用いると、厚みの割に力の強いばねとすることができ、また複数の板ばねを重ねてなる重ね板ばねは、補強部材として大きな応力に対応出来る。
【0033】
重ね板ばね5は、親板ばね51を共通のものとし、ばね力の異なる全長板又は子ばね板を複数種類用意しておくことができる。そうすると、建築物の補強度合いに応じて、親板ばね52としてに任意のばね力を有する全長板又は子ばね板を組み合わせることができるので、部品点数を少なくすることが可能である。
【0034】
クリップ53は図4(c)、(d)に示すように、重ねた板ばね51、52を巻回し、その巻回した端部間が離れて溝56が形成され、かぶせ金状に形成されている。さらに図4(d)に示すように、クリップ53の内面側の親板ばね51と接する面である、該クリップの上方内面及び側方内面には、すべり摩擦抵抗材57が取付けられている。
【0035】
また図4(c)に示すように、クリップ53を取りつけた部分の親板ばね51と子板ばね52とが接する部分に、すべり摩擦抵抗材58が取り付けられている。このすべり摩擦抵抗材58は、図4(e)に示すように、平面形状としてH字状に形成され、クリップ53が嵌合する切り欠き部59が両端に設けられ、板ばねよりも少し幅広に形成されている。
【0036】
すべり摩擦抵抗材58は、親板ばね51と子板ばね52との間ですべり摩擦抵抗が確実に発生する様に、どちらかの板ばねに接着等の手段で固定しておいて板ばねがスライド移動する際に動かないようにしておくのが好ましい。また特に図示しないが、すべり摩擦抵抗材は、上記クリップ53を取りつけた部分以外でも、親板ばね51と子板ばねとがスライド移動する際に両者が接する部分であれば取りつけることができる。
【0037】
すべり摩擦抵抗材57、58は、2枚の板ばねの作用するエネルギーを低減するために、振動吸収効果或いは摩擦抵抗効果等を有する材料が用いられる。このようなすべり摩擦抵抗材として、例えば、板状或いは球状のゴム、軟鉄、銅、アルミニウム、発泡金属等が挙げられる。
【0038】
子板ばね52が親板ばね51に両端をクリップ53により挟持されて取付けられているため、子板ばね52の両端部は親板ばね51に沿ってスライド移動可能であり、伸張時の摩擦抵抗によるばね効率を高め、自由振動が抑制される。
【0039】
上記の子板ばね52がスライド移動可能な構造の重ね板ばね5は、建築物が変形する際、最初の小さい変形力を親板ばね51で受け、それに続く大きな変形を親板ばね51と子板ばね52の双方で受けるようにできる。これによって建築物の小さな変形から大きな変形までを比較的安価なばねで対応が可能である。
【0040】
また重ね板ばねのクリップ53に設けられたすべり摩擦抵抗材は、重ね板ばね5を構成する2枚の板ばねである、親板ばね51と子板ばね52との摩擦を増大させることで、板ばねどうしがスライドする際の動きを更に拘束して、上記のばねに加わるエネルギーを良好に吸収することができる。またすべり摩擦抵抗材は、板ばねに加わる小さな振動も吸収することができる。
【0041】
図3(a)に示すように、充填材4として塑性変形が可能な材料が、重ね板ばね5が架け渡される各構造材間、ずなわち梁11と柱12と重ね板ばね5とにより囲まれて形成される三角形状の空間に充填されていて、重ね板ばね5の動きを拘束する。なお図3(a)、(b)に示す態様では、充填材4は三角形状の空間を全て満たすように充填されているが、重ね板ばね5の動きを拘束することが可能であれば、前記空間を完全に満たさずに充填して、三角形状の空間に空隙があってもよい。要するに、構造材間に圧縮作用を受けた際に、充填材が塑性変形することでエネルギーを吸収可能であれば、該充填材の充填状態は特に限定されない。
【0042】
充填材4として三角形状の空間に充填される材料としては、合成樹脂、合成樹脂発泡体、ゴム、柔らかい金属等のある一定以上の応力が加わった場合に変形可能な粘弾性を有するものが用いられる。充填材4は、補強構造が圧縮変形を受けた際のエネルギー吸収に効果的である。
【0043】
また図3(b)に示す態様では、充填材4の厚さ(幅)は、構造材間に固定した際、梁11又は柱12等の構造材の幅方向と面一になるように形成されているが、建築物の構造に応じて適宜変更可能である。充填材4として用いられる合成樹脂発泡体の合成樹脂は、前記した重ね板ばねの表裏に積層される合成樹脂発泡体の説明で例示した樹脂を用いることができる。
【0044】
また充填材4として合成樹脂発泡体等を用いた場合には、圧縮状態で空間に取り付けることができる。充填材4として用いる合成樹脂発泡体の厚みは、取り付けられる構造材の厚みに対して20〜100%であることが好ましく、且つ50〜200mmであることが好ましい。
【0045】
合成樹脂発泡体が三角形状の空間内に圧縮状態で固定されていると、建築物が応力を受けた際に建築物の揺れを小さくする働きと、建築物の揺れを吸収して早期に揺れを小さくする効果を良好に発揮できる。
【0046】
合成樹脂発泡体を三角形状の空間に圧縮状態で取り付けるには、圧縮変形可能な合成樹脂発泡体を、取り付けようとする空間部の面積よりも幾らか大きく成形し、固定する際に合成樹脂発泡体を三角形状空間に配置しながら重ね板ばね5を押し付けることで、合成樹脂発泡体を圧縮して変形させて固定することができる。
【0047】
圧縮変形可能な合成樹脂発泡体としては、5%圧縮時の圧縮応力が2000kPa以下であることが好ましく、1500kPa以下であることがより好ましい。また5%圧縮時の圧縮応力の下限値は、50kPa以上であることが好ましく、80kPa以上であることがより好ましい。5%圧縮時の圧縮応力があまりにも小さくなりすぎると建築物が応力を受けた際に、揺れを小さくする働きと、揺れを吸収して早期に揺れを小さくする働きとが乏しくなる虞がある。
【0048】
また、合成樹脂発泡体が三角形状の空間内に圧縮状態で固定される際、長期間にわたってその圧縮状態が維持されることになる為、合成樹脂発泡体の圧縮永久歪が12%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
【0049】
上記の合成樹脂発泡体の圧縮永久歪は、JIS K 6767−1977に従って測定された値である。但し、試験片の厚さの25%圧縮する際の圧縮スピードは10mm/分とする。また、上記5%圧縮時の圧縮応力は、JIS K 6767−1977における圧縮硬さ測定方法に従って、試験片を初めの厚さの10%圧縮して得られた圧縮応力−歪曲線から5%圧縮時の圧縮応力を読み取ったものである。
【0050】
ポリプロピレン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂組成物も含む)発泡体は、軽量な上に5%圧縮時の圧縮応力及び圧縮永久歪を上記した特定数値範囲内にすることが容易であるので、圧縮変形可能な合成樹脂発泡体として最も好ましいものの一つである。5%圧縮時の圧縮応力及び圧縮永久歪が上記特定範囲内のポリプロピレン系樹脂発泡体は、例えば、株式会社ジェイエスピーから商品名「ピーブロック」として市販されている商品の中で、発泡倍率(=基材樹脂の密度/発泡体の見かけ密度)が5〜30倍のものがある。
【0051】
三角形状の空間内に充填材4が充填されていると、建築物に応力が加わった際に、揺れを小さくできると共に、充填材のクッション性が建築物の揺れを吸収して早期に揺れを小さくする働きをする。また、構造材の相互に接する箇所に応力が加わった場合、充填材4のクッション性により、補強部材である重ね板ばね5に加わる負荷が軽減される。また充填材4によって、構造材に対するねじれ変形等を一層小さくすることができる。
【0052】
また図5に示すように、ばね鋼1を含む補強部材の側面に金属板等の側面板を接合一体化して、構造材全体を補強すると同時にばね鋼1の動きを拘束することができる。この場合側面板は、補強部材面の左右いずれかの側面のみに取り付けても、或いは左右両側面に取付けてもいずれでも良い。また、側面板7の取り付けは、構造材A及び/又は構造材Bの一部に固定して一体化するように取付けても良いし、構造材に固定されないように補強部材とだけ一体化してもよい。側面板としては、鉄、銅、ステンレス板等の金属板が用いられる。
【0053】
図5に示すように、オイルダンパー3、合成樹脂発泡体からなる充填材4、重ね板ばね5、側面板7等の各構成部材を予め接合して一体化してなる補強部材を形成し、該補強部材を所定の構造材A、B間に取付けることができる。また、これらの各々の構成部材を、現場で構造材間に夫々取り付けて、構造材間に補強構造を形成してもよい。
【0054】
補強部材を構造材A、B間へ取り付けるには、例えば図6(a)に示す如き補強部材取り付け用のボルトユニット6を用いることができる。また、特に図示しないが、構造材側にボルトを挿通するための孔(挿通孔)等を穿設し、そこに補強部材側からボルト等を挿通して固定してもよい。
【0055】
また構造材に補強部材等を固定する際、構造材内(ボルト等を通すために構造材に設けられた貫通孔内)に接着剤を充填して構造材と固定具とが接着一体化されていることが好ましく、そのように接着一体化されていると、構造材に固定具を通すための穴を設けたことによる強度低下を極力防止することができる。
【0056】
図6(a)に示すようにボルトユニット6は、取りつけ部64と2本のボルト部61、62及び貫通孔63から構成されている。該ボルトユニット6は、同図(b)に示すように、溶接部材65等で柱12等の構造材に接合一体化されている。この際、柱12に予めボルト等が突出して設けられているようであれば、そのボルトをボルトユニット6の貫通孔63に嵌合してナット等を締結すれば、ユニット6を強固に固定できる。
【0057】
建築物として鉄筋若しくは鉄骨造りの既存の柱や、梁等の構造材を利用する場合は、これらの構造材A、Bに鋼板を巻き立てて補強鋼板を取り付けておく。そして構造材A、Bに取り付けた補強鋼板に、図6(a)に示す如きボルトユニット6を溶接する。そしてこのボルトユニット6のボルト61、62等を、前記補強部材の重ね板ばね5に設けたボルト用孔55に挿入し、ボルト用孔から出たボルト61、62等の先端をナット等で締結して固定する。また、図5に示すようにオイルダンパー3にも両端に固定部30を設け、該固定部30にボルト用孔31を設けておいて、該ボルト孔31に前記ボルトユニット6のボルト61、62を挿通してナットで締結して固定することができる。
【0058】
また、オイルダンパー3、充填材4及び重ね板ばね5、側面板7等から構成される補強構造を構成する部材(補強部材)の外表面を、炭素繊維シート或いは硝子繊維シート等の網状体により覆い、その上からモルタル等の含浸材等を用いて、該網状体を上記補強部材と一体化して、重ね板ばねの動きを拘束することができる。
【0059】
このような網状体と含浸材とを用いて補強構造を拘束する場合、図5に示す様に予めオイルダンパー3、充填材4、重ね板ばね5、及び側面板7等の構成部材を一体化しておいて、その外面である周囲を網状体で覆い、合成樹脂等の含浸材で固定して、予め補強部材をユニット状に形成しておいて、この補強部材ユニットを現場で所定の構造材間に取り付けることができる。このように構成した場合、予め工場等の他の場所で補強部材ユニットを製造しておくことが可能であり、現場での取付け作業が極めて容易に行える利点がある。
【0060】
また、現場で各部材を構造材A、構造材B間に夫々取付けた後、構造材A、Bを含めて外面側から網状体を巻回した後、構造材A、構造材Bと補強構造が一体になるよう含浸材を塗工して全体を拘束しても良い。この場合、構造材A、Bが一体となって拘束されるために、更に強度に優れた補強構造を構成することができる。
【0061】
本発明の補強構造は、壁面の中の構造材間に取付けて、補強構造が壁板により覆われて直接外側から見えないように取付けることもできる。
【0062】
本発明補強構造は、建築物の水平方向に走る構造材間に設けた場合には、横揺れに対する耐性向上効果が得られる。また補強構造が、建築物の水平方向に走る構造材と垂直方向に走る構造材間に設けた場合には、横揺れ及び縦揺れに対する耐性を増すことになる。そのため本発明補強構造は、水平方向に走る構造材間、及び水平方向に走る構造材と垂直方向に走る構造材間との双方に設けることが好ましい。
【0063】
【作用】
表1に図3に示す態様の補強構造のエネルギー吸収メカニズムを示す。
表1は、補強構造が(a)圧縮作用した状態、(b)圧縮から開放された状態、(c)引っ張られた状態について、それぞれ各構成部材がどのように機能するかを示した。すなわち表1に示すように、補強構造が(a)圧縮作用した状態では、合成樹脂発泡体は圧縮変形によってエネルギーを吸収する、板ばねは圧縮変形によってエネルギーを蓄積する、クリップはすべり摩擦抵抗によりエネルギーを吸収する、オイルダンパーは、シャフト変位を受ける油圧ポンプにてエネルギーを吸収する、その結果エネルギー吸収は大きくなる。
【0064】
また(b)圧縮から開放された状態では、合成樹脂発泡体は反撥エネルギー(負のエネルギー)を有する、板ばねは反撥エネルギーが大きい、クリップはすべり摩擦抵抗によりエネルギーを吸収する、オイルダンパーは、シャフト変位を受ける油圧ポンプにてエネルギーを吸収する、その結果、板ばねと合成樹脂発泡体の反撥エネルギー(負のエネルギー)と、クリップとオイルダンパーのエネルギー差が小さなマイナスとして働く。
【0065】
また(c)引っ張られた状態では、合成樹脂発泡体はエネルギー吸収がほとんどない、板ばねは引っ張り変形エネルギーを吸収する、クリップはすべり摩擦抵抗によりエネルギーを吸収する、オイルダンパーは、シャフト変位を受ける油圧ポンプにてエネルギーを吸収する、その結果、板ばねが延びるエネルギーを、クリップとオイルダンパーが中程度吸収する。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】
本発明補強構造は、一方の構造材の途中から他方の構造材の途中に補強部材としてばね鋼が架け渡されて構造材に固定されている為、ばね鋼からなる補強部材は復元力が強く、強風又は地震のような応力が加わる場合に、水平応力の強弱による変位に対し、揺れに対する干渉作用(オイルダンパー或いはすべり摩擦抵抗材の場合)を有していることで、その変形が素早く元に戻るので、建築物の揺れも速やかに収まると共に、建築物にゆがみが起こりにくく、建築物の揺れを小さくできると共に、建築物の揺れを吸収して早期に揺れを小さくすることができる。
【0068】
更に本発明補強構造は、ばね鋼の動きを拘束する手段を備えている為、RC造り或いはSRC造り等の木造、鉄骨造りなどと比較して建物に許容される仕口変形量が小さい場合であっても、補強部材によるエネルギー吸収が十分可能であり、制振構造を用いて耐震性能を高めた建築物の補強構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の補強構造を設ける部位を示す説明図である。
【図2】本発明の補強構造を設ける部位を示す説明図である。
【図3】本発明の補強構造の1例を示し、(a)は補強構造の側面図、(b)は補強構造の正面側から見た(a)のA−A線断面図である。
【図4】図3(a)、(b)の重ね板ばねを示し、(a)は側面図、(b)は子板ばね側から見た正面図、(c)は(a)の端部付近の外観を示す要部拡大図、(d)は(c)のクリップを示す端面図、(e)は(c)に示すエネルギー吸収剤の平面図である。
【図5】重ね板ばね、オイルダンパー、充填材、側面板等からなる補強構造の分解斜視図である。
【図6】補強部材取り付けに用いるボルトユニットを示し、(a)は正面図であり、(b)は構造材に取りつけた状態を示す説明図である。
【図7】従来の補強構造の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 補強部材
2a,2b 合成樹脂発泡体
3 オイルダンパー
4 充填材
5 重ね板ばね
6 ボルトユニット
7 側面材
11 梁(一方の構造材)
12 柱(他方の構造材)
13 土台
14 基礎
15 水平方向の構造材A
16 水平方向の構造材B
51 親板ばね
52 子板ばね
53 クリップ
54 親板ばねの端部
55 ボルト用孔
56 溝
57,58 すべり摩擦抵抗材
Claims (7)
- 一方の構造材の途中から他方の構造材の途中に補強部材としてばね鋼が架け渡されて構造材に固定されていると共に、ばね鋼の動きを拘束する手段が設けられて、補強部材が構造材間に取り付けられていることを特徴とする建築物又は建造物の補強構造。
- ばね鋼及び構造材により形成される空間側をばね鋼の裏面側とし空間側と反対方向をばね鋼の表面側とした場合、ばね鋼の少なくとも表面側に合成樹脂発泡体を積層することで、ばね鋼の動きを拘束するものである請求項1記載の建築物又は建造物の補強構造。
- ばね鋼が架け渡された構造材間にオイルダンパーを取り付けて、ばね鋼の動きを拘束するものである請求項1又は2記載の建築物又は建造物の補強構造。
- ばね鋼が複数枚の板ばねが重ね合わされて固定部材で圧締されてなるものであり、該固定部材と板ばねとが接する部分又は/及び板ばね同士の間にすべり摩擦抵抗材を設けて、ばね鋼の動きを拘束するものである請求項1〜3のいずれか1に記載の建築物又は建造物の補強構造。
- ばね鋼が架け渡される各構造材とばね鋼とにより囲まれて形成される空間に充填材を充填することで、ばね鋼の動きを拘束するものである請求項1〜4のいずれか1に記載の建築物又は建造物の補強構造。
- ばね鋼の外面側を網状体により覆い含浸材を用いて該網状体をばね鋼と一体化して、ばね鋼の動きを拘束するものである請求項1〜5のいずれか1に記載の建築物又は建造物の補強構造。
- ばね鋼の側面側に側面板を接合一体化することで、ばね鋼の動きを拘束するものである請求項1〜6のいずれか1に記載の建築物又は建造物の補強構造。
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