JP2001262859A - 制振ダンパー装置 - Google Patents
制振ダンパー装置Info
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- JP2001262859A JP2001262859A JP2000078237A JP2000078237A JP2001262859A JP 2001262859 A JP2001262859 A JP 2001262859A JP 2000078237 A JP2000078237 A JP 2000078237A JP 2000078237 A JP2000078237 A JP 2000078237A JP 2001262859 A JP2001262859 A JP 2001262859A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 全体の製造容易でコストの低減を図れるのは
もとより、非常に高い座屈強度を確保しかつダンパー性
能の設定も自由で、あらゆる使用条件下で所定のダンパ
ー性能を確実かつ適正に発揮する制振ダンパー装置を提
供する。 【解決手段】 多段積層タイプの制振ダンパー装置にお
いて、ダンパー一端側部材における左右両側板1,1の
みをみぞ形鋼から構成する、または、上下連結板2,2
及び中間板3のみをH形鋼から一体構成する、あるい
は、左右両側板1,1と上下連結板2,2及び中間板3
とをみぞ形鋼とH形鋼との組み合わせから構成し、か
つ、その他を偏平な鋼板から構成するとともに、みぞ形
鋼1,1の両端フランジ部1f,1fまたはH形鋼の両
端フランジ部の端部分をそれぞれ外側に向けて突出する
姿勢に配置して構成している。
もとより、非常に高い座屈強度を確保しかつダンパー性
能の設定も自由で、あらゆる使用条件下で所定のダンパ
ー性能を確実かつ適正に発揮する制振ダンパー装置を提
供する。 【解決手段】 多段積層タイプの制振ダンパー装置にお
いて、ダンパー一端側部材における左右両側板1,1の
みをみぞ形鋼から構成する、または、上下連結板2,2
及び中間板3のみをH形鋼から一体構成する、あるい
は、左右両側板1,1と上下連結板2,2及び中間板3
とをみぞ形鋼とH形鋼との組み合わせから構成し、か
つ、その他を偏平な鋼板から構成するとともに、みぞ形
鋼1,1の両端フランジ部1f,1fまたはH形鋼の両
端フランジ部の端部分をそれぞれ外側に向けて突出する
姿勢に配置して構成している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビルなど建造物に
風力や地震力が作用したとき、その振動エネルギーを吸
収させて建造物の揺れ動きや振動を減衰させるように、
既存あるいは新築の建造物における構造用骨組内にブレ
ースあるいは方杖などとして組込んで用いられる制振ダ
ンパー装置に関するものである。
風力や地震力が作用したとき、その振動エネルギーを吸
収させて建造物の揺れ動きや振動を減衰させるように、
既存あるいは新築の建造物における構造用骨組内にブレ
ースあるいは方杖などとして組込んで用いられる制振ダ
ンパー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブレースあるいは方杖などのように、建
造物の構造用骨組内に組込んで実際に使用している状態
で圧縮力や引張り力を受けることが多いこの種の制振ダ
ンパー装置においては、その圧縮力や引張り力に対して
座屈変形したり、曲り変形したりしないだけの座屈強度
が要求される。その理由は、制振ダンパー装置自体の座
屈強度が弱いと、地震等によって変位エネルギーが作用
したとき、せん断変形によって変位(振幅)エネルギー
を吸収するためにダンパー構成部材間に介在させて使用
する粘弾性体などエネルギー吸収材に過度に圧縮や曲
げ、ねじれなどせん断以外の変形力が働いて、このエネ
ルギー吸収材が本来有するエネルギー吸収性能が低下し
て制振ダンパー性能を十分に発揮することができず、そ
れが進行すると、エネルギー吸収材自体が破断して、そ
の時点で所期の制振ダンパー性能が消失されてしまうか
らである。
造物の構造用骨組内に組込んで実際に使用している状態
で圧縮力や引張り力を受けることが多いこの種の制振ダ
ンパー装置においては、その圧縮力や引張り力に対して
座屈変形したり、曲り変形したりしないだけの座屈強度
が要求される。その理由は、制振ダンパー装置自体の座
屈強度が弱いと、地震等によって変位エネルギーが作用
したとき、せん断変形によって変位(振幅)エネルギー
を吸収するためにダンパー構成部材間に介在させて使用
する粘弾性体などエネルギー吸収材に過度に圧縮や曲
げ、ねじれなどせん断以外の変形力が働いて、このエネ
ルギー吸収材が本来有するエネルギー吸収性能が低下し
て制振ダンパー性能を十分に発揮することができず、そ
れが進行すると、エネルギー吸収材自体が破断して、そ
の時点で所期の制振ダンパー性能が消失されてしまうか
らである。
【0003】上記のような要求、つまり、高い座屈強度
を有する制振ダンパー装置として、従来、例えば特公昭
7−42724号公報等に開示されているように、ダン
パー一端側部材となる外筒とダンパー他端側部材となる
内筒またはロッドとを同軸上に互嵌させた二重管構造に
するとともに、それら外筒の内周面と内筒またはロッド
の外周面との間に粘弾性体などのエネルギー吸収材を介
在させて構成された筒型タイプのものや、例えば特開平
11−280294号公報等に開示されているように、
各種の形鋼、角形鋼管または円形鋼管を使用した第1心
材(ダンパー一端側部材)とこの第1心材を包囲するよ
うに対向配置された1組の溝形鋼または半円形鋼板を使
用した第2心材(ダンパー他端側部材)との間に粘弾性
シートなどのエネルギー吸収材を介在させて構成された
変形筒型タイプのものが知られている。
を有する制振ダンパー装置として、従来、例えば特公昭
7−42724号公報等に開示されているように、ダン
パー一端側部材となる外筒とダンパー他端側部材となる
内筒またはロッドとを同軸上に互嵌させた二重管構造に
するとともに、それら外筒の内周面と内筒またはロッド
の外周面との間に粘弾性体などのエネルギー吸収材を介
在させて構成された筒型タイプのものや、例えば特開平
11−280294号公報等に開示されているように、
各種の形鋼、角形鋼管または円形鋼管を使用した第1心
材(ダンパー一端側部材)とこの第1心材を包囲するよ
うに対向配置された1組の溝形鋼または半円形鋼板を使
用した第2心材(ダンパー他端側部材)との間に粘弾性
シートなどのエネルギー吸収材を介在させて構成された
変形筒型タイプのものが知られている。
【0004】上記したような従来の制振ダンパー装置の
うち、前者の筒型タイプのものは、使用状態において圧
縮力や引張り力を負担するダンパー構成部材として円筒
または角筒等の筒状体が使用されていることから、座屈
強度の面では優れているものの、そのようなダンパー構
成部材の加工製作が複雑であるとともに、粘弾性体や粘
性流体のような液体状のエネルギー吸収材を内外周面間
に注入成形するといった効率のよい介在手段を採用する
ことが難しいために、全体として製造コストが高騰す
る。その上、粘弾性体などのエネルギー吸収材の介在層
が構造的にみて1層に制限されるために、ダンパー容量
が小さく、エネルギー吸収能力の向上にも自ずと制約が
ある。
うち、前者の筒型タイプのものは、使用状態において圧
縮力や引張り力を負担するダンパー構成部材として円筒
または角筒等の筒状体が使用されていることから、座屈
強度の面では優れているものの、そのようなダンパー構
成部材の加工製作が複雑であるとともに、粘弾性体や粘
性流体のような液体状のエネルギー吸収材を内外周面間
に注入成形するといった効率のよい介在手段を採用する
ことが難しいために、全体として製造コストが高騰す
る。その上、粘弾性体などのエネルギー吸収材の介在層
が構造的にみて1層に制限されるために、ダンパー容量
が小さく、エネルギー吸収能力の向上にも自ずと制約が
ある。
【0005】また、後者の従来の変形筒型タイプの制振
ダンパー装置は、ダンパー構成部材の形状が非常に複雑
なために、構造用骨組に対する接合用金具として、構成
部材の複雑な形状に適応する特殊な形状の金具を使用し
なければならないだけでなく、エネルギー吸収材の介在
に際しても前者と同様に効率のよい注入成形手段を採用
することができず、予めシート状に成形されたエネルギ
ー吸収材を用い、これを第1心材と第2心材との間に介
在させる必要があって、前者の筒型タイプの制振ダンパ
ー装置と比べても製造コストが一段と高くなる。また、
シート状に成形されたエネルギー吸収材を用いるので、
それを心材の対向面それぞれに密着状態に接着すること
がむずかしく、エネルギー吸収能力が半減することにな
る。さらに、第1心材と第2心材の数を増やすととも
に、隣接する心材間それぞれにエネルギー吸収材を介在
させることらよりダンパー容量を大きくすることは可能
であるが、そのためには、複数枚のシート状エネルギー
吸収材を一枚一枚隣接する心材間に挟み込み状態に介在
させるといった多大な手数及び工数のかかる製作組立が
必要であり、このような複雑な製作面からみて、ダンパ
ー容量の増大にも限界がある。
ダンパー装置は、ダンパー構成部材の形状が非常に複雑
なために、構造用骨組に対する接合用金具として、構成
部材の複雑な形状に適応する特殊な形状の金具を使用し
なければならないだけでなく、エネルギー吸収材の介在
に際しても前者と同様に効率のよい注入成形手段を採用
することができず、予めシート状に成形されたエネルギ
ー吸収材を用い、これを第1心材と第2心材との間に介
在させる必要があって、前者の筒型タイプの制振ダンパ
ー装置と比べても製造コストが一段と高くなる。また、
シート状に成形されたエネルギー吸収材を用いるので、
それを心材の対向面それぞれに密着状態に接着すること
がむずかしく、エネルギー吸収能力が半減することにな
る。さらに、第1心材と第2心材の数を増やすととも
に、隣接する心材間それぞれにエネルギー吸収材を介在
させることらよりダンパー容量を大きくすることは可能
であるが、そのためには、複数枚のシート状エネルギー
吸収材を一枚一枚隣接する心材間に挟み込み状態に介在
させるといった多大な手数及び工数のかかる製作組立が
必要であり、このような複雑な製作面からみて、ダンパ
ー容量の増大にも限界がある。
【0006】以上のように、加工製作、製造コスト及び
ダンパー容量の面で難点の多い従来の筒型や変形筒型タ
イプの制振ダンパー装置に代わるものとして、複数枚の
偏平な鋼板と粘弾性体などのエネルギー吸収材とを積層
してなる多段積層タイプの制振ダンパー装置が既に提案
されている。この多段積層タイプの制振ダンパー装置に
は種々の構造形態のものがあり、そのうち、実使用時に
おいて要求される高い座屈強度を持つ制振ダンパー装置
としては、図6に示すような構造を有するものが提案さ
れている。
ダンパー容量の面で難点の多い従来の筒型や変形筒型タ
イプの制振ダンパー装置に代わるものとして、複数枚の
偏平な鋼板と粘弾性体などのエネルギー吸収材とを積層
してなる多段積層タイプの制振ダンパー装置が既に提案
されている。この多段積層タイプの制振ダンパー装置に
は種々の構造形態のものがあり、そのうち、実使用時に
おいて要求される高い座屈強度を持つ制振ダンパー装置
としては、図6に示すような構造を有するものが提案さ
れている。
【0007】図6に示す多段積層タイプの制振ダンパー
装置30は、ダンパー一端側部材Aを構成するもので、
互いに間隔を隔ててダンパー長手方向に沿って平行に対
向配置される左右両側板20,20及びこれら左右両側
板20,20間の中間位置に配置される中間板21が共
に偏平な鋼板から構成されているとともに、左右両側板
20,20のダンパー長手方向に対し直交する方向の両
端部間に亘ってボルト・ナットなどにより固定連結され
る上下連結板22,22がみぞ形鋼から構成されている
一方、ダンパー他端側部材Bを構成するもので、ダンパ
ー一端側部材Aにおける左右両側板(偏平鋼板)20,
20と中間板21(偏平鋼板)との間にそれら偏平鋼板
20,20、21に対して平行で、かつ、ダンパー一端
側部材Aに対してダンパー長手方向に相対摺動可能に挿
入配置される2枚の摺動板23,23も偏平な鋼板から
構成され、かつ、ダンパー一端側部材Aにおける左右両
側板(みぞ形鋼)20,20及び中間板21とダンパー
他端側部材Bにおける各摺動板23,23との間に形成
される間隙にエネルギー吸収材の一例としての粘弾性体
24,24…を介在して構成されている。
装置30は、ダンパー一端側部材Aを構成するもので、
互いに間隔を隔ててダンパー長手方向に沿って平行に対
向配置される左右両側板20,20及びこれら左右両側
板20,20間の中間位置に配置される中間板21が共
に偏平な鋼板から構成されているとともに、左右両側板
20,20のダンパー長手方向に対し直交する方向の両
端部間に亘ってボルト・ナットなどにより固定連結され
る上下連結板22,22がみぞ形鋼から構成されている
一方、ダンパー他端側部材Bを構成するもので、ダンパ
ー一端側部材Aにおける左右両側板(偏平鋼板)20,
20と中間板21(偏平鋼板)との間にそれら偏平鋼板
20,20、21に対して平行で、かつ、ダンパー一端
側部材Aに対してダンパー長手方向に相対摺動可能に挿
入配置される2枚の摺動板23,23も偏平な鋼板から
構成され、かつ、ダンパー一端側部材Aにおける左右両
側板(みぞ形鋼)20,20及び中間板21とダンパー
他端側部材Bにおける各摺動板23,23との間に形成
される間隙にエネルギー吸収材の一例としての粘弾性体
24,24…を介在して構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとく構成され
た多段積層タイプの制振ダンパー装置は、既述した従来
の筒型あるいは変形筒型タイプの制振ダンパー装置に比
べて、各ダンパー構成部材として偏平鋼板及び市販のみ
ぞ形鋼をそのまま使用すればよく、特別な加工製作が要
らないばかりでなく、エネルギー吸収材の介在手段とし
て液体状の粘弾性体24,24…の注入成形手段を採用
することが可能であるために、装置全体の製造が容易で
コストの削減を図れる。また、ダンパー一端側部材Aに
おける上下連結板22,22としてみぞ形鋼を使用する
ことにより、ダンパー構成部材の全てが偏平鋼板から構
成されるものよりは圧縮力や引張り力に対する座屈強度
を高くすることが可能である。
た多段積層タイプの制振ダンパー装置は、既述した従来
の筒型あるいは変形筒型タイプの制振ダンパー装置に比
べて、各ダンパー構成部材として偏平鋼板及び市販のみ
ぞ形鋼をそのまま使用すればよく、特別な加工製作が要
らないばかりでなく、エネルギー吸収材の介在手段とし
て液体状の粘弾性体24,24…の注入成形手段を採用
することが可能であるために、装置全体の製造が容易で
コストの削減を図れる。また、ダンパー一端側部材Aに
おける上下連結板22,22としてみぞ形鋼を使用する
ことにより、ダンパー構成部材の全てが偏平鋼板から構
成されるものよりは圧縮力や引張り力に対する座屈強度
を高くすることが可能である。
【0009】しかしながら、図6に示すような構成の多
段積層タイプの制振ダンパー装置においても、従来の筒
型あるいは変形筒型タイプのものに比べれば圧縮力や引
張り力に対する座屈強度が未だ十分でなく、実使用時に
強大な圧縮力や引張り力が作用した場合、ダンパー構成
部材が座屈変形して所期の制振ダンパー性能が十分に発
揮されなかったり、消失してしまったりする可能性が残
されている。また、上下連結板としてみぞ形鋼を使用す
るものであるから、左右両側板20,20間の対向面距
離がみぞ形鋼の規格によって制限される。そのため、粘
弾性体24の厚みや摺動板23の設置枚数などを実使用
条件に応じて任意に変更するなどダンパー性能の設定に
対する自由性に乏しく、それだけ有効適用範囲が狭めら
れるという問題があった。
段積層タイプの制振ダンパー装置においても、従来の筒
型あるいは変形筒型タイプのものに比べれば圧縮力や引
張り力に対する座屈強度が未だ十分でなく、実使用時に
強大な圧縮力や引張り力が作用した場合、ダンパー構成
部材が座屈変形して所期の制振ダンパー性能が十分に発
揮されなかったり、消失してしまったりする可能性が残
されている。また、上下連結板としてみぞ形鋼を使用す
るものであるから、左右両側板20,20間の対向面距
離がみぞ形鋼の規格によって制限される。そのため、粘
弾性体24の厚みや摺動板23の設置枚数などを実使用
条件に応じて任意に変更するなどダンパー性能の設定に
対する自由性に乏しく、それだけ有効適用範囲が狭めら
れるという問題があった。
【0010】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、全体の製造が容易でコストの低減を図り得る
のはもとより、非常に高い座屈強度を確保できるととも
に、ダンパー性能の設定に対する自由性にも優れ、あら
ゆる使用条件下で所定のダンパー性能を確実かつ適正に
発揮させることができる制振ダンパー装置を提供するこ
とを目的としている。
たもので、全体の製造が容易でコストの低減を図り得る
のはもとより、非常に高い座屈強度を確保できるととも
に、ダンパー性能の設定に対する自由性にも優れ、あら
ゆる使用条件下で所定のダンパー性能を確実かつ適正に
発揮させることができる制振ダンパー装置を提供するこ
とを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1〜3の発明に係る制振ダンパー装置は、互
いに間隔を隔ててダンパー長手方向に沿って平行に対向
配置された左右両側板と、これら左右両側板のダンパー
長手方向に対し直交する方向の両端部間に亘って固定連
結された上下連結板と、上記両側板間の中間位置に配置
されて上下連結板間に亘って固定連結された中間板とか
らなり、構造物用骨組の対向部位の一方に接合可能なダ
ンパー一端側部材と、このダンパー一端側部材における
左右両側板と中間板との間のそれぞれにそれらに対して
平行で、かつ、ダンパー一端側部材に対してダンパー長
手方向に相対摺動可能に挿入配置された少なくとも2枚
の摺動板からなり、構造物用骨組の対向部位の他方に接
合可能なダンパー他端側部材と、上記ダンパー一端側部
材における左右両側板及び中間板とダンパー他端側部材
における各摺動板との対向面間にそれぞれ介在されたエ
ネルギー吸収材とを具備する制振ダンパー装置を基本構
成とするものであって、請求項1の発明では、上記ダン
パー一端側部材における左右両側板がみぞ形鋼から構成
され、かつ、上下連結板及び中間板が偏平な鋼板から構
成されているとともに、左右両側板を構成するみぞ形鋼
はそれらの両端フランジ部がそれぞれ外側に向けて突出
する姿勢に配置されていることを特徴とし、請求項2の
発明では、上記ダンパー一端側部材における上下連結板
及び中間板がH形鋼から一体に構成され、かつ、両側板
が偏平な鋼板から構成されているとともに、上下連結板
を構成するH形鋼の両端フランジ部はその端部分がそれ
ぞれ外側に向けて突出する姿勢に配置されていることを
特徴とし、請求項3の発明では、上記ダンパー一端側部
材における左右両側板がみぞ形鋼から構成され、かつ、
上下連結板及び中間板がH形鋼から一体に構成されてい
るとともに、左右両側板を構成するみぞ形鋼はそれらの
両端フランジ部がそれぞれ外側に向けて突出する姿勢に
配置されていることを特徴とするものである。
に、請求項1〜3の発明に係る制振ダンパー装置は、互
いに間隔を隔ててダンパー長手方向に沿って平行に対向
配置された左右両側板と、これら左右両側板のダンパー
長手方向に対し直交する方向の両端部間に亘って固定連
結された上下連結板と、上記両側板間の中間位置に配置
されて上下連結板間に亘って固定連結された中間板とか
らなり、構造物用骨組の対向部位の一方に接合可能なダ
ンパー一端側部材と、このダンパー一端側部材における
左右両側板と中間板との間のそれぞれにそれらに対して
平行で、かつ、ダンパー一端側部材に対してダンパー長
手方向に相対摺動可能に挿入配置された少なくとも2枚
の摺動板からなり、構造物用骨組の対向部位の他方に接
合可能なダンパー他端側部材と、上記ダンパー一端側部
材における左右両側板及び中間板とダンパー他端側部材
における各摺動板との対向面間にそれぞれ介在されたエ
ネルギー吸収材とを具備する制振ダンパー装置を基本構
成とするものであって、請求項1の発明では、上記ダン
パー一端側部材における左右両側板がみぞ形鋼から構成
され、かつ、上下連結板及び中間板が偏平な鋼板から構
成されているとともに、左右両側板を構成するみぞ形鋼
はそれらの両端フランジ部がそれぞれ外側に向けて突出
する姿勢に配置されていることを特徴とし、請求項2の
発明では、上記ダンパー一端側部材における上下連結板
及び中間板がH形鋼から一体に構成され、かつ、両側板
が偏平な鋼板から構成されているとともに、上下連結板
を構成するH形鋼の両端フランジ部はその端部分がそれ
ぞれ外側に向けて突出する姿勢に配置されていることを
特徴とし、請求項3の発明では、上記ダンパー一端側部
材における左右両側板がみぞ形鋼から構成され、かつ、
上下連結板及び中間板がH形鋼から一体に構成されてい
るとともに、左右両側板を構成するみぞ形鋼はそれらの
両端フランジ部がそれぞれ外側に向けて突出する姿勢に
配置されていることを特徴とするものである。
【0012】上記の請求項1〜3の発明に係る制振ダン
パー装置は、いずれも基本構成が多段積層タイプであっ
て、既述した従来の筒型や変形筒型タイプの制振ダンパ
ー装置のように、ダンパー構成部材の作製に特別な加工
製作が不要であるとともに、エネルギー吸収材として液
体状の粘弾性体や粘性流体を用い、これを対向面間に注
入成形するといった効率のよい介在手段を採用すること
が可能で、装置全体の製造を容易にして製造コストの削
減が図れる。その上、ダンパー一端側部材を構成する左
右両側板をみぞ形鋼から構成する、または、上下連結板
及び中間板をH形鋼から一体構成する、あるいは、みぞ
形鋼とH形鋼を併用して構成するいったように、ダンパ
ー構成部材として市販の形鋼及び製作加工がきわめて単
純な偏平鋼板を組合わせ使用することによって、実使用
時にダンパー構成部材に作用する強大な圧縮力や引張り
力に対する座屈強度を十分に高くすることが可能であ
る。これによって、エネルギー吸収材が本来有するエル
ネギー吸収性能を十分に活用して所期の制振ダンパー性
能を十分に確保し、かつ、その状態を長期に亘って維持
することが可能となる。
パー装置は、いずれも基本構成が多段積層タイプであっ
て、既述した従来の筒型や変形筒型タイプの制振ダンパ
ー装置のように、ダンパー構成部材の作製に特別な加工
製作が不要であるとともに、エネルギー吸収材として液
体状の粘弾性体や粘性流体を用い、これを対向面間に注
入成形するといった効率のよい介在手段を採用すること
が可能で、装置全体の製造を容易にして製造コストの削
減が図れる。その上、ダンパー一端側部材を構成する左
右両側板をみぞ形鋼から構成する、または、上下連結板
及び中間板をH形鋼から一体構成する、あるいは、みぞ
形鋼とH形鋼を併用して構成するいったように、ダンパ
ー構成部材として市販の形鋼及び製作加工がきわめて単
純な偏平鋼板を組合わせ使用することによって、実使用
時にダンパー構成部材に作用する強大な圧縮力や引張り
力に対する座屈強度を十分に高くすることが可能であ
る。これによって、エネルギー吸収材が本来有するエル
ネギー吸収性能を十分に活用して所期の制振ダンパー性
能を十分に確保し、かつ、その状態を長期に亘って維持
することが可能となる。
【0013】さらに、左右両側板がみぞ形鋼から構成さ
れる場合、それらの両端フランジ部をそれぞれ外側に向
けて突出する姿勢に配置し、また、上下連結板及び中間
板がH形鋼から一体に構成される場合、上下連結板とな
るH形鋼の両端フランジ部の端部分をそれぞれ外側に向
けて突出する姿勢となるために、左右両側板間の対向面
距離が形鋼の規格によって制限されることもなく、エネ
ルギー吸収材の厚みや摺動板の設置枚数などダンパー性
能の決定要素を実使用条件に応じて自由に設定変更し
て、同一構造の制振ダンパー装置における有効適用範囲
の拡大を図ることが可能である。
れる場合、それらの両端フランジ部をそれぞれ外側に向
けて突出する姿勢に配置し、また、上下連結板及び中間
板がH形鋼から一体に構成される場合、上下連結板とな
るH形鋼の両端フランジ部の端部分をそれぞれ外側に向
けて突出する姿勢となるために、左右両側板間の対向面
距離が形鋼の規格によって制限されることもなく、エネ
ルギー吸収材の厚みや摺動板の設置枚数などダンパー性
能の決定要素を実使用条件に応じて自由に設定変更し
て、同一構造の制振ダンパー装置における有効適用範囲
の拡大を図ることが可能である。
【0014】なお、請求項1〜請求項3の発明に係る制
振ダンパー装置におけるエネルギー吸収材としては、製
造効率のよい注入成形手段を採用可能な液体状の粘弾性
体もしくは粘性流体の使用が好ましいが、これに限定さ
れることなく、例えば高減衰ゴムなどを使用してもよ
い。
振ダンパー装置におけるエネルギー吸収材としては、製
造効率のよい注入成形手段を採用可能な液体状の粘弾性
体もしくは粘性流体の使用が好ましいが、これに限定さ
れることなく、例えば高減衰ゴムなどを使用してもよ
い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は請求項1に相当する本発
明の第1の実施形態による多段積層タイプの制振ダンパ
ー装置の縦断正面図、図2はその側面図であり、この制
振ダンパー装置10は、次のように構成されている。す
なわち、互いに間隔を隔ててダンパー長手方向に沿って
平行に対向配置される左右両側板1,1がそれぞれみぞ
形鋼から構成され、これら左右みぞ形鋼1,1はそれら
の両端フランジ部1f,1fがそれぞれ外側に向けて突
出する姿勢に配置されているとともに、これら左右みぞ
形鋼1,1のウェブ部1u,1uの長手方向の端部に
は、図3に示すように、鉄骨柱11と鉄骨梁12とから
なる構造用骨組13の四隅部に固着されたガセットプレ
ート14…の一つにボルト接合可能な接合孔部15が形
成されている。
にもとづいて説明する。図1は請求項1に相当する本発
明の第1の実施形態による多段積層タイプの制振ダンパ
ー装置の縦断正面図、図2はその側面図であり、この制
振ダンパー装置10は、次のように構成されている。す
なわち、互いに間隔を隔ててダンパー長手方向に沿って
平行に対向配置される左右両側板1,1がそれぞれみぞ
形鋼から構成され、これら左右みぞ形鋼1,1はそれら
の両端フランジ部1f,1fがそれぞれ外側に向けて突
出する姿勢に配置されているとともに、これら左右みぞ
形鋼1,1のウェブ部1u,1uの長手方向の端部に
は、図3に示すように、鉄骨柱11と鉄骨梁12とから
なる構造用骨組13の四隅部に固着されたガセットプレ
ート14…の一つにボルト接合可能な接合孔部15が形
成されている。
【0016】上記左右みぞ形鋼1,1における両端フラ
ンジ部1f,1f間に亘ってボルト・ナットを介して固
定連結される上下連結板2,2及び左右みぞ形鋼1,1
の対向ウェブ部1u,1u間の中間位置に配置されて両
みぞ形鋼1,1の両端フランジ部1f,1f間に亘って
ボルト・ナットを介して固定連結される中間板3がそれ
ぞれ偏平な鋼板から構成されており、これら上下連結鋼
板2,2と中間鋼板3及び上記左右みぞ形鋼1,1によ
り、ダンパー一端側部材Aが構成されている。
ンジ部1f,1f間に亘ってボルト・ナットを介して固
定連結される上下連結板2,2及び左右みぞ形鋼1,1
の対向ウェブ部1u,1u間の中間位置に配置されて両
みぞ形鋼1,1の両端フランジ部1f,1f間に亘って
ボルト・ナットを介して固定連結される中間板3がそれ
ぞれ偏平な鋼板から構成されており、これら上下連結鋼
板2,2と中間鋼板3及び上記左右みぞ形鋼1,1によ
り、ダンパー一端側部材Aが構成されている。
【0017】一方、上記ダンパー一端側部材Aにおける
左右みぞ形鋼1,1のウエブ部1u,1uと中間鋼板3
との間にそれらと平行で、かつ、ダンパー一端側部材A
に対してダンパー長手方向に相対摺動可能に挿入配置さ
れる2枚の摺動板4,4が上記左右みぞ形鋼1,1のせ
い及び中間鋼板3の幅よりも少し小さい幅の偏平な鋼板
から構成され、これら摺動鋼板4,4の長手方向の端部
には、図3に示すように、鉄骨柱11と鉄骨梁12とか
らなる構造用骨組13の四隅部に固着されたガセットプ
レート14…の他の一つにボルト接合可能な接合孔部1
6が形成されており、これら2枚の摺動鋼板4,4によ
り、タンパー他端側部材Bが構成されている。
左右みぞ形鋼1,1のウエブ部1u,1uと中間鋼板3
との間にそれらと平行で、かつ、ダンパー一端側部材A
に対してダンパー長手方向に相対摺動可能に挿入配置さ
れる2枚の摺動板4,4が上記左右みぞ形鋼1,1のせ
い及び中間鋼板3の幅よりも少し小さい幅の偏平な鋼板
から構成され、これら摺動鋼板4,4の長手方向の端部
には、図3に示すように、鉄骨柱11と鉄骨梁12とか
らなる構造用骨組13の四隅部に固着されたガセットプ
レート14…の他の一つにボルト接合可能な接合孔部1
6が形成されており、これら2枚の摺動鋼板4,4によ
り、タンパー他端側部材Bが構成されている。
【0018】上記ダンパー一端側部材Aにおける左右み
ぞ形鋼1,1のウェブ部1u,1u及び中間鋼板3とダ
ンパー他端側部材Bにおける2枚の摺動鋼板4,4との
対向面間に形成される各隙間にはそれぞれエネルギー吸
収材の一例として粘弾性体5,5…が介在されている。
これら粘弾性体5,5…は液体状であり、上部連結鋼板
2が左右みぞ形鋼1,1の両端フランジ部1f,1f間
に亘ってボルト・ナットを介して固定連結される前に上
向き開口部から各隙間に注入成形されるものであり、こ
れによって、粘弾性体5,5…が各対向面に密着状態に
接着されて介在されている。
ぞ形鋼1,1のウェブ部1u,1u及び中間鋼板3とダ
ンパー他端側部材Bにおける2枚の摺動鋼板4,4との
対向面間に形成される各隙間にはそれぞれエネルギー吸
収材の一例として粘弾性体5,5…が介在されている。
これら粘弾性体5,5…は液体状であり、上部連結鋼板
2が左右みぞ形鋼1,1の両端フランジ部1f,1f間
に亘ってボルト・ナットを介して固定連結される前に上
向き開口部から各隙間に注入成形されるものであり、こ
れによって、粘弾性体5,5…が各対向面に密着状態に
接着されて介在されている。
【0019】第1の実施形態による多段積層タイプの制
振ダンパー装置10は、上記したダンパー一端側部材A
とダンパー他端側部材Bと粘弾性体5,5…とにより構
成されるものであり、この制振ダンパー装置10は、図
3に示すように、ダンパー長手方向両端の接合孔部1
5,16を構造用骨組13における対角方向に位置する
ガセットプレート14,14にそれぞれボルト接合する
ことで、構造用骨組13における耐震補強用のブレース
あるいは図示省略するが構造用骨組13における耐震補
強用の方杖として用いられる。そして、このような使用
態様で、風力や地震力等の変位力が構造用骨組13の鉄
骨柱11及び鉄骨梁12に作用して相対変位を生じたと
き、その変位エルネギーを粘弾性体5,5…のせん断変
形によって吸収することで建造物の揺れ動きや振動が減
衰されることになる。
振ダンパー装置10は、上記したダンパー一端側部材A
とダンパー他端側部材Bと粘弾性体5,5…とにより構
成されるものであり、この制振ダンパー装置10は、図
3に示すように、ダンパー長手方向両端の接合孔部1
5,16を構造用骨組13における対角方向に位置する
ガセットプレート14,14にそれぞれボルト接合する
ことで、構造用骨組13における耐震補強用のブレース
あるいは図示省略するが構造用骨組13における耐震補
強用の方杖として用いられる。そして、このような使用
態様で、風力や地震力等の変位力が構造用骨組13の鉄
骨柱11及び鉄骨梁12に作用して相対変位を生じたと
き、その変位エルネギーを粘弾性体5,5…のせん断変
形によって吸収することで建造物の揺れ動きや振動が減
衰されることになる。
【0020】ここで、ダンパー一端側部材Aの左右両側
板1,1としてみぞ形鋼を使用し、かつ、ダンパー一端
側部材Aの上下連結板2,2及び中間板3並びにダンパ
ー他端側部材Bの摺動板4,4としてそれぞれ偏平鋼板
を使用するいったように、ダンパー構成部材を市販の形
鋼及び製作加工がきわめて単純な偏平鋼板の組合わせか
ら多段積層タイプりものに構成することによって、制振
ダンパー装置10全体の製造が容易で製造コストの削減
を図りつつ、曲げ応力のための断面性能を高めて実使用
時にダンパー構成部材に作用する強大な圧縮力や引張り
力に対する座屈強度を高くすることが可能である。これ
によって、エネルギー吸収材として使用する粘弾性体
5,5…が本来有するエルネギー吸収性能を十分に活用
して所期の制振ダンパー性能を十分に確保し、かつ、そ
の状態を長期に亘って維持することができる。
板1,1としてみぞ形鋼を使用し、かつ、ダンパー一端
側部材Aの上下連結板2,2及び中間板3並びにダンパ
ー他端側部材Bの摺動板4,4としてそれぞれ偏平鋼板
を使用するいったように、ダンパー構成部材を市販の形
鋼及び製作加工がきわめて単純な偏平鋼板の組合わせか
ら多段積層タイプりものに構成することによって、制振
ダンパー装置10全体の製造が容易で製造コストの削減
を図りつつ、曲げ応力のための断面性能を高めて実使用
時にダンパー構成部材に作用する強大な圧縮力や引張り
力に対する座屈強度を高くすることが可能である。これ
によって、エネルギー吸収材として使用する粘弾性体
5,5…が本来有するエルネギー吸収性能を十分に活用
して所期の制振ダンパー性能を十分に確保し、かつ、そ
の状態を長期に亘って維持することができる。
【0021】また、左右両側板1,1を構成するみぞ形
鋼の各両端フランジ部1f,1fがダンパー長手方向に
対し直交する方向でそれぞれ外側に向けて突出されて姿
勢となるために、左右両側板1,1間の対向面距離がみ
ぞ形鋼の規格によって制限されることもなく、粘弾性体
5,5…の厚みや摺動板4,4の設置枚数などを任意か
つ容易に増減することが可能となり、ダンパー性能を実
使用条件に応じて自由に設定変更して、同一構造の制振
ダンパー装置10であってもそれの有効適用範囲を拡大
すことが可能である。
鋼の各両端フランジ部1f,1fがダンパー長手方向に
対し直交する方向でそれぞれ外側に向けて突出されて姿
勢となるために、左右両側板1,1間の対向面距離がみ
ぞ形鋼の規格によって制限されることもなく、粘弾性体
5,5…の厚みや摺動板4,4の設置枚数などを任意か
つ容易に増減することが可能となり、ダンパー性能を実
使用条件に応じて自由に設定変更して、同一構造の制振
ダンパー装置10であってもそれの有効適用範囲を拡大
すことが可能である。
【0022】図4は請求項2に相当する本発明の第2の
実施形態による多段積層タイプの制振ダンパー装置の縦
断正面図であり、この制振ダンパー装置10´は、ダン
パー一端側部材Aにおける上下連結板2,2及び中間板
3がH形鋼6の両端フランジ部6f,6f及びウェブ部
6uから一体に構成され、かつ、左右両側板1,1並び
にダンパー他端側部材Bにおける摺動板4,4がそれぞ
れ偏平な鋼板から構成されているとともに、H形鋼6の
両端フランジ部6f,6fの端部分がそれぞれ外側に向
けて突出する姿勢に配置されており、その他の構成は上
記した第1の実施形態による制振ダンパー装置10と同
一であるため、該当部位及び該当部材に同一の符号を付
して、それらの説明を省略する。
実施形態による多段積層タイプの制振ダンパー装置の縦
断正面図であり、この制振ダンパー装置10´は、ダン
パー一端側部材Aにおける上下連結板2,2及び中間板
3がH形鋼6の両端フランジ部6f,6f及びウェブ部
6uから一体に構成され、かつ、左右両側板1,1並び
にダンパー他端側部材Bにおける摺動板4,4がそれぞ
れ偏平な鋼板から構成されているとともに、H形鋼6の
両端フランジ部6f,6fの端部分がそれぞれ外側に向
けて突出する姿勢に配置されており、その他の構成は上
記した第1の実施形態による制振ダンパー装置10と同
一であるため、該当部位及び該当部材に同一の符号を付
して、それらの説明を省略する。
【0023】上記のような構成を有する第2の実施形態
による多段積層タイプの制振ダンパー装置10´は、第
1の実施形態による制振ダンパー装置10と同様に、構
造用骨組13における耐震補強用のブレースあるいは耐
震補強用の方杖として用いられ、風力や地震力等の変位
力が構造用骨組13の鉄骨柱11及び鉄骨梁12に作用
して相対変位を生じたとき、その変位エルネギーを粘弾
性体5,5…のせん断変形によって吸収することで建造
物の揺れ動きや振動を減衰する。
による多段積層タイプの制振ダンパー装置10´は、第
1の実施形態による制振ダンパー装置10と同様に、構
造用骨組13における耐震補強用のブレースあるいは耐
震補強用の方杖として用いられ、風力や地震力等の変位
力が構造用骨組13の鉄骨柱11及び鉄骨梁12に作用
して相対変位を生じたとき、その変位エルネギーを粘弾
性体5,5…のせん断変形によって吸収することで建造
物の揺れ動きや振動を減衰する。
【0024】そして、ダンパー構成部材を市販の形鋼及
び製作加工がきわめて単純な偏平鋼板の組合わせから構
成することによって、制振ダンパー装置10´全体の製
造が容易で製造コストの削減を図りつつ、曲げ応力のた
めの断面性能を高めて実使用時にダンパー構成部材に作
用する強大な圧縮力や引張り力に対する座屈強度を高く
し、これによって、エネルギー吸収材として使用する粘
弾性体5,5…が本来有するエルネギー吸収性能を十分
に活用して所期の制振ダンパー性能を十分に確保し、か
つ、その状態を長期に亘って維持することができるとい
う第1の実施形態による制振ダンパー装置10と同等な
効果を発揮する。
び製作加工がきわめて単純な偏平鋼板の組合わせから構
成することによって、制振ダンパー装置10´全体の製
造が容易で製造コストの削減を図りつつ、曲げ応力のた
めの断面性能を高めて実使用時にダンパー構成部材に作
用する強大な圧縮力や引張り力に対する座屈強度を高く
し、これによって、エネルギー吸収材として使用する粘
弾性体5,5…が本来有するエルネギー吸収性能を十分
に活用して所期の制振ダンパー性能を十分に確保し、か
つ、その状態を長期に亘って維持することができるとい
う第1の実施形態による制振ダンパー装置10と同等な
効果を発揮する。
【0025】図5は請求項3に相当する本発明の第3の
実施形態による多段積層タイプの制振ダンパー装置の縦
断正面図であり、この制振ダンパー装置10”は、ダン
パー一端側部材Aにおける左右両側板1,1をそれらの
フランジ部1f,1fが外側に向けて突出する姿勢に配
置されたみぞ形鋼から構成されているとともに、上下連
結板2,2及び中間板3がH形鋼6から一体に構成さ
れ、かつ、ダンパー他端側部材Bにおける摺動板4,4
がそれぞれ偏平な鋼板から構成され、さらに、上下連結
板2,2を構成するH形鋼6の両端フランジ部6f,6
fの端部分が左右みぞ形鋼1,1のフランジ部1u,1
uに重合するようにそれぞれ外側に向けて突出する姿勢
に配置されており、その他の構成は上記した第1の実施
形態による制振ダンパー装置10と同一であるため、該
当部位及び該当部材に同一の符号を付して、それらの説
明を省略する。
実施形態による多段積層タイプの制振ダンパー装置の縦
断正面図であり、この制振ダンパー装置10”は、ダン
パー一端側部材Aにおける左右両側板1,1をそれらの
フランジ部1f,1fが外側に向けて突出する姿勢に配
置されたみぞ形鋼から構成されているとともに、上下連
結板2,2及び中間板3がH形鋼6から一体に構成さ
れ、かつ、ダンパー他端側部材Bにおける摺動板4,4
がそれぞれ偏平な鋼板から構成され、さらに、上下連結
板2,2を構成するH形鋼6の両端フランジ部6f,6
fの端部分が左右みぞ形鋼1,1のフランジ部1u,1
uに重合するようにそれぞれ外側に向けて突出する姿勢
に配置されており、その他の構成は上記した第1の実施
形態による制振ダンパー装置10と同一であるため、該
当部位及び該当部材に同一の符号を付して、それらの説
明を省略する。
【0026】上記のような構成を有する第3の実施形態
による多段積層タイプの制振ダンパー装置10”は、第
1の実施形態による制振ダンパー装置10及び第2の実
施形態による制振ダンパー装置10”と同様に、構造用
骨組13における耐震補強用のブレースあるいは耐震補
強用の方杖として用いられ、風力や地震力等の変位力が
構造用骨組13の鉄骨柱11及び鉄骨梁12に作用して
相対変位を生じたとき、その変位エルネギーを粘弾性体
5,5…のせん断変形によって吸収することで建造物の
揺れ動きや振動を減衰する。
による多段積層タイプの制振ダンパー装置10”は、第
1の実施形態による制振ダンパー装置10及び第2の実
施形態による制振ダンパー装置10”と同様に、構造用
骨組13における耐震補強用のブレースあるいは耐震補
強用の方杖として用いられ、風力や地震力等の変位力が
構造用骨組13の鉄骨柱11及び鉄骨梁12に作用して
相対変位を生じたとき、その変位エルネギーを粘弾性体
5,5…のせん断変形によって吸収することで建造物の
揺れ動きや振動を減衰する。
【0027】そして、ダンパー構成部材を市販あるいは
その一部の形状を改良した形鋼及び製作加工がきわめて
単純な偏平鋼板の組合わせから構成することによって、
制振ダンパー装置10”全体の製造が容易で製造コスト
の削減を図りつつ、曲げ応力のための断面性能を高めて
実使用時にダンパー構成部材に作用する強大な圧縮力や
引張り力に対する座屈強度を高くし、これによって、エ
ネルギー吸収材として使用する粘弾性体5,5…が本来
有するエルネギー吸収性能を十分に活用して所期の制振
ダンパー性能を十分に確保し、かつ、その状態を長期に
亘って維持することができるという第1の実施形態によ
る制振ダンパー装置10及び第2の実施形態による制振
ダンパー装置10”と同等な効果を発揮する。
その一部の形状を改良した形鋼及び製作加工がきわめて
単純な偏平鋼板の組合わせから構成することによって、
制振ダンパー装置10”全体の製造が容易で製造コスト
の削減を図りつつ、曲げ応力のための断面性能を高めて
実使用時にダンパー構成部材に作用する強大な圧縮力や
引張り力に対する座屈強度を高くし、これによって、エ
ネルギー吸収材として使用する粘弾性体5,5…が本来
有するエルネギー吸収性能を十分に活用して所期の制振
ダンパー性能を十分に確保し、かつ、その状態を長期に
亘って維持することができるという第1の実施形態によ
る制振ダンパー装置10及び第2の実施形態による制振
ダンパー装置10”と同等な効果を発揮する。
【0028】因みに、本発明者は、図6に示すような構
成の多段積層タイプの制振ダンパー装置を比較例とし、
図1,2に示すような構成の第1の実施形態による制振
ダンパー装置10を実施例1、図4に示すような構成の
第2の実施形態による制振ダンパー装置10´を実施例
2、図5に示すような構成の第3の実施形態による制振
ダンパー装置10”を実施例3とし、各制振ダンパー装
置に84ton の圧縮荷重を加えたときの座屈性に関し、
それぞれ所定の公式に従って演算された座屈関数に基づ
いて検討した結果、以下のような結果が得られた。な
お、かかる検討において安全率は、1.2ton に設定し
た。
成の多段積層タイプの制振ダンパー装置を比較例とし、
図1,2に示すような構成の第1の実施形態による制振
ダンパー装置10を実施例1、図4に示すような構成の
第2の実施形態による制振ダンパー装置10´を実施例
2、図5に示すような構成の第3の実施形態による制振
ダンパー装置10”を実施例3とし、各制振ダンパー装
置に84ton の圧縮荷重を加えたときの座屈性に関し、
それぞれ所定の公式に従って演算された座屈関数に基づ
いて検討した結果、以下のような結果が得られた。な
お、かかる検討において安全率は、1.2ton に設定し
た。
【0029】上記比較例及び実施例1〜3の制振ダンパ
ー装置の仕様は表1に示すとおりであり、また、比較例
及び実施例1〜3で使用されるダンパー構成部材〜
のダンパー厚み方向の断面性能は表2に示すとおりであ
る。この表2におけるダンパー構成部材は比較例にお
けるみぞ形鋼、は実施例1におけるみぞ形鋼、は実
施例3におけるH形鋼、は実施例3におけるみぞ形鋼
を指すものであり、このうち、部材はJISの規格外
のものである。
ー装置の仕様は表1に示すとおりであり、また、比較例
及び実施例1〜3で使用されるダンパー構成部材〜
のダンパー厚み方向の断面性能は表2に示すとおりであ
る。この表2におけるダンパー構成部材は比較例にお
けるみぞ形鋼、は実施例1におけるみぞ形鋼、は実
施例3におけるH形鋼、は実施例3におけるみぞ形鋼
を指すものであり、このうち、部材はJISの規格外
のものである。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】上記の検討結果は、表3に示すとおりであ
った。この表3からも明らかなように、ダンパー構成部
材〜の構成材料が全てSS400で、厚みtを9m
mに統一した同一の仕様条件下において、比較例では、
圧縮力(引張り力よりも大きい)を負担するところのダ
ンパー構成部材の最大圧縮応力が該当部材の短期許容
曲げ応力度よりも大きく、したがって、84ton の圧縮
荷重が加わった時、座屈変形するのに対して、実施例1
〜3では、ダンパー構成部材やあるいは+の最
大圧縮応力がいずれも該当部材の短期許容曲げ応力度よ
りも小さく、したがって、84ton の圧縮荷重が加わっ
たとしても、各ダンパー構成部材、ひいては、ダンパー
装置が座屈変形する恐れのないことが確認された。な
お、表3においては、84ton の圧縮荷重を加えた時に
短期許容曲げ応力度と比較することで座屈変形の有無を
判断する要素として、各ダンパー構成部材における最大
圧縮応力を用いている。これは、同一の圧縮荷重を加え
た場合、各ダンパー構成部材における最大圧縮応力の方
が最大曲げ応力より大きいからであり、このように大き
い最大圧縮応力を短期許容曲げ応力度と比較して座屈変
形の有無を判断することによって、判断の信頼性を一層
高めることが可能である。
った。この表3からも明らかなように、ダンパー構成部
材〜の構成材料が全てSS400で、厚みtを9m
mに統一した同一の仕様条件下において、比較例では、
圧縮力(引張り力よりも大きい)を負担するところのダ
ンパー構成部材の最大圧縮応力が該当部材の短期許容
曲げ応力度よりも大きく、したがって、84ton の圧縮
荷重が加わった時、座屈変形するのに対して、実施例1
〜3では、ダンパー構成部材やあるいは+の最
大圧縮応力がいずれも該当部材の短期許容曲げ応力度よ
りも小さく、したがって、84ton の圧縮荷重が加わっ
たとしても、各ダンパー構成部材、ひいては、ダンパー
装置が座屈変形する恐れのないことが確認された。な
お、表3においては、84ton の圧縮荷重を加えた時に
短期許容曲げ応力度と比較することで座屈変形の有無を
判断する要素として、各ダンパー構成部材における最大
圧縮応力を用いている。これは、同一の圧縮荷重を加え
た場合、各ダンパー構成部材における最大圧縮応力の方
が最大曲げ応力より大きいからであり、このように大き
い最大圧縮応力を短期許容曲げ応力度と比較して座屈変
形の有無を判断することによって、判断の信頼性を一層
高めることが可能である。
【0033】
【表3】
【0034】なお、上記した各実施の形態では、エネル
ギー吸収材として、変形範囲を広くとれ、かつ、注入成
形がし易い液体状の粘弾性体を用いたが、これに代え
て、液体状の粘性流体を用いてもよく、さらに、高減衰
ゴムや積層ゴムなどを用いてもよい。
ギー吸収材として、変形範囲を広くとれ、かつ、注入成
形がし易い液体状の粘弾性体を用いたが、これに代え
て、液体状の粘性流体を用いてもよく、さらに、高減衰
ゴムや積層ゴムなどを用いてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜3の発明によ
れば、基本構成が多段積層タイプであることから、従来
の筒型や変形筒型タイプの制振ダンパー装置に比べて、
ダンパー構成部材の作製に特別な加工製作が不要である
とともに、液体状の粘弾性体や粘性流体をエネルギー吸
収材として用い、これを対向面間に注入成形するといっ
た効率のよい介在手段を採用することが可能で、装置全
体の製造が容易で製造コストの削減を図ることができる
のはもとより、ダンパー構成部材として、みぞ形鋼又は
/及びH形鋼といった市販もしくはそれの一部を改良し
た形鋼及び製作加工がきわめて単純な偏平鋼板を組合わ
せ使用することにより、実使用時にダンパー構成部材に
作用する強大な圧縮力や引張り力に対する座屈強度を著
しく高くすることができ、これによって、エネルギー吸
収材が本来有するエルネギー吸収性能を十分に活用して
所期の制振ダンパー性能を十分に確保し、かつ、その状
態を長期に亘って維持することができる。
れば、基本構成が多段積層タイプであることから、従来
の筒型や変形筒型タイプの制振ダンパー装置に比べて、
ダンパー構成部材の作製に特別な加工製作が不要である
とともに、液体状の粘弾性体や粘性流体をエネルギー吸
収材として用い、これを対向面間に注入成形するといっ
た効率のよい介在手段を採用することが可能で、装置全
体の製造が容易で製造コストの削減を図ることができる
のはもとより、ダンパー構成部材として、みぞ形鋼又は
/及びH形鋼といった市販もしくはそれの一部を改良し
た形鋼及び製作加工がきわめて単純な偏平鋼板を組合わ
せ使用することにより、実使用時にダンパー構成部材に
作用する強大な圧縮力や引張り力に対する座屈強度を著
しく高くすることができ、これによって、エネルギー吸
収材が本来有するエルネギー吸収性能を十分に活用して
所期の制振ダンパー性能を十分に確保し、かつ、その状
態を長期に亘って維持することができる。
【0036】しかも、みぞ形鋼の両端フランジ部やH形
鋼の両端フランジ部の端部分がそれぞれ外側に向けて突
出する姿勢となるために、左右両側板間の対向面距離が
形鋼の規格によって制限されることがなく、エネルギー
吸収材の厚みや摺動板の設置枚数などを自由に設定する
ことが可能で、ダンパー性能を実使用条件に応じて容易
かつ任意に変更しやすく、同一構造の制振ダンパー装置
における有効適用範囲を拡大することができるという効
果を奏する。
鋼の両端フランジ部の端部分がそれぞれ外側に向けて突
出する姿勢となるために、左右両側板間の対向面距離が
形鋼の規格によって制限されることがなく、エネルギー
吸収材の厚みや摺動板の設置枚数などを自由に設定する
ことが可能で、ダンパー性能を実使用条件に応じて容易
かつ任意に変更しやすく、同一構造の制振ダンパー装置
における有効適用範囲を拡大することができるという効
果を奏する。
【図1】本発明の第1の実施形態による多段積層タイプ
の制振ダンパー装置の縦断正面図である。
の制振ダンパー装置の縦断正面図である。
【図2】同上制振ダンパー装置の側面図である。
【図3】同上制振ダンパー装置の使用状態を示す側面図
である。
である。
【図4】本発明の第2の実施形態による多段積層タイプ
の制振ダンパー装置の縦断正面図である。
の制振ダンパー装置の縦断正面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態による多段積層タイプ
の制振ダンパー装置の縦断正面図である。
の制振ダンパー装置の縦断正面図である。
【図6】本発明の比較例となる多段積層タイプの制振ダ
ンパー装置の縦断正面図である。
ンパー装置の縦断正面図である。
1 左右両側板(みぞ形鋼) 1f 両端フランジ部 1u ウェブ部 2 上下連結鋼板 3 中間鋼板 4 摺動鋼板 5 粘弾性体(エネルギー吸収材の一例) 6 H形鋼 6f 両端フランジ部(上下連結板を構成) 6u ウェブ部(中間板を構成) 11 鉄骨柱 12 鉄骨梁 13 構造用骨組 A ダンパー一端側部材 B ダンパー他端側部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DC00 DG01 EA06 FA00 GA52 GA64 HB02 HE01 KA03 KA07 LA01 LA20 3J048 AA02 AC02 AD12 BA17 BB03 BD08 DA06 EA38 3J066 AA01 BA01 BB04 BD05 BE05
Claims (4)
- 【請求項1】 互いに間隔を隔ててダンパー長手方向に
沿って平行に対向配置された左右両側板と、これら左右
両側板のダンパー長手方向に対し直交する方向の両端部
間に亘って固定連結された上下連結板と、上記両側板間
の中間位置に配置されて上下連結板間に亘って固定連結
された中間板とからなり、構造物用骨組の対向部位の一
方に接合可能なダンパー一端側部材と、 このダンパー一端側部材における左右両側板と中間板と
の間のそれぞれにそれらに対して平行で、かつ、ダンパ
ー一端側部材に対してダンパー長手方向に相対摺動可能
に挿入配置された少なくとも2枚の摺動板からなり、構
造物用骨組の対向部位の他方に接合可能なダンパー他端
側部材と、 上記ダンパー一端側部材における左右両側板及び中間板
とダンパー他端側部材における各摺動板との対向面間に
それぞれ介在されたエネルギー吸収材とを具備する制振
ダンパー装置であって、 上記ダンパー一端側部材における左右両側板がみぞ形鋼
から構成され、かつ、上下連結板及び中間板が偏平な鋼
板から構成されているとともに、 左右両側板を構成するみぞ形鋼はそれらの両端フランジ
部がそれぞれ外側に向けて突出する姿勢に配置されてい
ることを特徴とする制振ダンパー装置。 - 【請求項2】 ダンパー長手方向に沿い互いに間隔を隔
てて平行に対向配置された左右両側板と、これら左右両
側板のダンパー長手方向に対し直交する方向の両端部間
に亘って固定連結された上下連結板と、上記両側板間の
中間位置に配置されて上下連結板間に亘って固定連結さ
れた中間板とからなり、構造物用骨組の対向部位の一方
に接合可能なダンパー一端側部材と、 このダンパー一端側部材における左右両側板と中間板と
の間のそれぞれにそれらに対して平行で、かつ、ダンパ
ー一端側部材に対してダンパー長手方向に相対摺動可能
に挿入配置された少なくとも2枚の摺動板からなり、構
造物用骨組の対向部位の他方に接合可能なダンパー他端
側部材と、 上記ダンパー一端側部材における左右両側板及び中間板
とダンパー他端側部材における各摺動板との対向面間に
それぞれ介在されたエネルギー吸収材とを具備する制振
ダンパー装置であって、 上記ダンパー一端側部材における上下連結板及び中間板
がH形鋼から一体に構成され、かつ、両側板が偏平な鋼
板から構成されているとともに、 上下連結板を構成するH形鋼の両端フランジ部はその端
部分がそれぞれ外側に向けて突出する姿勢に配置されて
いることを特徴とする制振ダンパー装置。 - 【請求項3】 ダンパー長手方向に沿い互いに間隔を隔
てて平行に対向配置された左右両側板と、これら左右両
側板のダンパー長手方向に対し直交する方向の両端部間
に亘って固定連結された上下連結板と、上記両側板間の
中間位置に配置されて上下連結板間に亘って固定連結さ
れた中間板とからなり、構造物用骨組の対向部位の一方
に接合可能なダンパー一端側部材と、 このダンパー一端側部材における左右両側板と中間板と
の間のそれぞれにそれらに対して平行で、かつ、ダンパ
ー一端側部材に対してダンパー長手方向に相対摺動可能
に挿入配置された少なくとも2枚の摺動板からなり、構
造物用骨組の対向部位の他方に接合可能なダンパー他端
側部材と、 上記ダンパー一端側部材における左右両側板及び中間板
とダンパー他端側部材における各摺動板との対向面間に
それぞれ介在されたエネルギー吸収材とを具備する制振
ダンパー装置であって、 上記ダンパー一端側部材における左右両側板がみぞ形鋼
から構成され、かつ、上下連結板及び中間板がH形鋼か
ら一体に構成されているとともに、 左右両側板を構成するみぞ形鋼はそれらの両端フランジ
部がそれぞれ外側に向けて突出する姿勢に配置されてい
ることを特徴とする制振ダンパー装置。 - 【請求項4】 上記エネルギー吸収材として、粘性流体
もしくは粘弾性体を使用する請求項1ないし3のいずれ
かに記載の制振ダンパー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000078237A JP2001262859A (ja) | 2000-03-21 | 2000-03-21 | 制振ダンパー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000078237A JP2001262859A (ja) | 2000-03-21 | 2000-03-21 | 制振ダンパー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001262859A true JP2001262859A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18595677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000078237A Withdrawn JP2001262859A (ja) | 2000-03-21 | 2000-03-21 | 制振ダンパー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001262859A (ja) |
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-
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- 2000-03-21 JP JP2000078237A patent/JP2001262859A/ja not_active Withdrawn
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