JP2004018462A - メイクアップ化粧料 - Google Patents
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Abstract
(A)粉体 0.2〜42重量%、
(B)皮膜形成剤 0.5〜42重量%、
(C)揮発性溶剤 10〜94重量%、
(D)不揮発性溶剤 0.01〜10重量%
を含有し、25℃における粘度が50〜2000mPa・sであり、ガラスの平滑板に塗布して形成される乾燥皮膜表面の表面粗さRaが0.3〜0.7μmであるメイクアップ化粧料。
【効果】肌の凹凸を目立たなくすることができ、しかもその効果が長時間にわたって持続する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、肌の凹凸を目立たなくすることができ、しかもその効果が長時間にわたって持続する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、しわ、小じわ、毛穴等による肌の凹凸を見えにくくする化粧料として種々の提案がなされている(特開平3−5412号公報、特開平3−181411号公報、特開平4−364105号公報、特開平6−279235号公報、特開平7−277925号公報、特開平7−316014号公報、特開平8−73316号公報、特開平8−73317号公報、特開平8−217636号公報、特開平8−217635号公報等)。その多くは、体質顔料のうち、二酸化チタンやアルミナ等の屈折率の高い粉体や球状粉体を配合して、光を散乱することにより凹凸を見えにくくするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの化粧料では、体質顔料がしわの中に溜まってしわが目立ってしまい、また塗布した部分が白浮きしたりして、仕上がりが不自然になり、さらに効果も長時間にわたって持続しない等の問題があった。また、化粧下地を用いることで、しわ等の凹凸を目立たなくすることも行われているが、その上にファンデーションを塗布すると、凹凸を目立たなくする効果が消失したり、仕上がりが汚くなることがあった。
【0004】
本発明の目的は、しわなどの凹凸を隠す効果に優れ、滑らかな美しい仕上がりにすることができ、しかもその効果が長時間にわたって持続するメイクアップ化粧料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、後記成分(A)〜(D)を含有する化粧料が、しわ部分に塗布すると化粧皮膜を形成し、しわ部分を効果的に目立たなくするとともに、その効果が長時間にわたって持続することを見出した。
【0006】
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)粉体 0.2〜42重量%、
(B)皮膜形成剤 0.5〜42重量%、
(C)揮発性溶剤 10〜94重量%、
(D)不揮発性溶剤 0.01〜10重量%
を含有し、25℃における粘度が50〜2000mPa・sであり、ガラスの平滑板に塗布して形成される乾燥皮膜表面の表面粗さRaが0.3〜0.7μmであるメイクアップ化粧料を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる成分(A)の粉体としては、化粧料粉体として用いられる粉体であればいずれでも良く、具体的には、シリカ、アルミノシリケート、ゼオライト、硫酸バリウム、窒化ホウ素、アルミナ、二酸化チタン等の無機粉体;シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、シルクパウダー、セルロースパウダー等の有機粉体;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化クロム等の着色顔料などが挙げられる。また、これらの粉体に化粧用油剤、紫外線吸収剤等を内包させたものや、これらの粉体を複合させたもの等も用いることができる。
【0008】
また、粉体は疎水化処理等の表面処理を施したものでも良い。疎水化処理としては、例えば、通常の方法により、シリコーン、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、ポリエチレン、金属石鹸、アミノ酸、アルキルフォスフェート、フッ素化合物等で表面処理したものが挙げられる。
【0009】
これらの粉体の形状としては、球状、略球状、板状、針状等の種々の形状の粉体を用いることができるが、特に球状又は略球状の粉体が好ましい。
また、粉体は、凹凸を見えにくくする効果をより発揮させるために、平均粒径が1〜30μm、特に1〜15μmのものが好ましい。
ここで、粉体の平均粒径は、体積平均粒径、すなわち測定粒子の体積相当球の直径の平均値を示し、レーザー回折法により、エタノールを分散媒として使用して求めた値を用いる。
【0010】
さらに、全粉体量の80重量%以上が、屈折率1.45〜1.60の粉体であるのが好ましい。
【0011】
これらの粉体のうち、シリカ、シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、ポリアミド樹脂(ナイロン)、ポリエステル樹脂等が好ましく、特にシリカ、シリコーン樹脂及びウレタン樹脂が好ましい。
【0012】
粉体は、2種以上を併用しても良く、本発明の化粧料中に0.2〜42重量%、好ましくは5〜42重量%、特に好ましくは15〜40重量%含有される。この範囲内であれば、凹凸を目立たなくする効果が充分に得られるとともに、使用感にも優れる。
【0013】
本発明で用いる成分(B)の皮膜形成剤は、粉体成分を含有する塗膜の連続相を形成するもので、化粧料を塗布して乾燥した後に皮膜形成能を有するものであれば良く、具体的には、成膜性高分子が挙げられる。
成膜性高分子としては、シリコーン系、アニオン系、カチオン系、ポリビニルピロリドン系等の高分子化合物が挙げられる。
【0014】
シリコーン系高分子としては、部分架橋オルガノポリシロキサンや、オルガノポリシロキサンをポリ(N−アシルアルキレンイミン)又は糖で変性した変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0015】
部分架橋オルガノポリシロキサンとしては、KSG6(信越シリコーン社製)、トレフィル(東レ・ダウコーニング社製)等の市販品が挙げられる。また、部分架橋オルガノポリシロキサンが揮発性シリコーン油等の油剤に溶解又は膨潤したゲルの形態で市販されているものとして、KSG15、KSG16、KSG17、KSG18(以上、信越シリコーン社製)、Gransil SR 5CYCゲル、Gransil SR DMF10ゲル、Gransil SR DC556ゲル、SF1204、JK113(以上、General Electric社製)等が挙げられる。
【0016】
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンとしては、オルガノポリシロキサンセグメントの末端又は側鎖に、連結基を介して、オキサゾリン化合物又はオキサジン化合物が開環重合してなる、下記一般式(1);
【0017】
【化1】
【0018】
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3の数を示す)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントが結合してなるオルガノポリシロキサン(例えば、特開平7−133352号公報等)が挙げられる。これらは、高い弾性を示すだけでなく、皮膚への密着性が高いため良好な使用感を示し、好ましい。
【0019】
糖変性オルガノポリシロキサンは、1分子中に少なくとも1個の糖残基を含有するオルガノポリシロキサンであって、1分子中に少なくとも1個の第1アミノ基を有するオルガノポリシロキサンに、アルドン酸もしくはウロン酸が分子内で脱水環化したラクトン化合物を該アミノ基と反応させて製造される(例えば、特開昭62−68820号公報)。
【0020】
アニオン系高分子としては、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、メチルビニルエーテル・マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸系共重合体等が挙げられる。カチオン系高分子としては、ビニルピロリドン・ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、その部分四級化ポリマー等が挙げられる。
【0021】
上記の成膜性高分子のうち、特にポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサン又は糖変性オルガノポリシロキサンが好ましい。
【0022】
これらの成膜性高分子は、後に述べる成分(C)の揮発性溶剤に溶解又は分散した形で配合されるのが好ましい。
また、成膜性高分子として、水溶性又は水分散性のものを用いる場合には、重合可能な二重結合を有する単量体を、例えば、乳化重合、溶液重合、バルク重合、沈殿重合、無乳化重合等によって重合したものを用いることができる。
【0023】
ここで用いられる重合可能な二重結合を有する単量体としては、親水性単量体、疎水性単量体のいずれでも良い。親水性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート等のヒドロキシ基含有単量体;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタアクリルアミド、N−ダイアセトンアクリルアミド等のアミド系単量体;アミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N,N−トリメチルアミノエチルアクリレート、N,N,N−トリメチルアミノエチルメタクリレート等のアミン系単量体又はその塩等が挙げられる。
【0024】
また、疎水性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族モノ及びジビニル化合物;メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ターシャリーブチルアクリレート、ターシャリーブチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等のアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル;トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、パーフルオロオクチルメタクリレート、パーフルオロオクチルアクリレート等のフッ素系単量体;下記の一般式(2)〜(6)で表わされるようなシリコーンマクロモノマー等が挙げられる。
【0025】
【化2】
【0026】
(式中、R2は水素原子又はメチル基を示し、R3〜R11はそれぞれ低級アルキル基、低級アルコキシ基又はフェニル基を示し、Xは下記式;
【0027】
【化3】
【0028】
(R3〜R7は前記と同じ意味を示す)で表わされる基を示し、mは1〜500の数を示す)
【0029】
これらの単量体は、2種以上を併用してもよいが、親水性単量体が0〜30重量%、疎水性単量体が70〜100重量%の組合せ、特に親水性単量体が0〜15重量%、疎水性単量体が85〜100重量%の組合せを用いるのが好ましい。
【0030】
これらの水溶性又は水分散性の成膜性高分子は、水又は水と水溶性有機溶剤との混合溶媒に溶解又は分散された形で用いることができる。その際、皮膜物性をコントロールするために、必要に応じて可塑剤又は成膜助剤を用いることができる。
【0031】
可塑剤又は成膜助剤としては、例えばセロソルブ類、カルビトール類、カーボネート類、アセテート類、アルコール類、ジオール類、エステル類、オキシアルキレングリコール誘導体等が挙げられる。
【0032】
これらのうち、オキシアルキレングリコール誘導体、例えばエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチル−メチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が好ましい。
【0033】
上記ビニル重合系の水性ポリマーエマルション以外に、合成ゴム系、アルキッド樹脂系、ポリウレタン系のポリマーエマルションも用いることができる。
水溶液又はポリマーエマルション中のポリマー固形分の含有量は、0.1〜60重量%、特に5〜60重量%のものが好ましい。
【0034】
皮膜形成剤(B)は、2種以上を併用しても良く、本発明の化粧料中に、0.5〜42重量%、好ましくは1〜40重量%、特に好ましくは1〜35重量%含有される。この範囲内であれば、充分な効果が得られるとともに、使用感にも優れる。
また、粉体と皮膜形成剤の含有量の比、すなわち、成分(A)/成分(B)の重量比が0.42〜2.34、特に0.54〜2.34であると、皮膚に近い艶、光沢に優れ、更に肌の凹凸を隠す効果に優れるので好ましい。
【0035】
本発明で用いる成分(C)の揮発性溶剤としては、揮発性シリコーン油(揮発性鎖状シリコーン油及び揮発性環状シリコーン油)、揮発性炭化水素油等の揮発性油剤、水、低級アルコール等が挙げられる。
ここで、揮発性溶剤としては、化粧料組成物を肌に塗布後5分以内にべたつきのない乾燥皮膜を形成せしめるような溶剤が好ましい。
【0036】
揮発性シリコーン油としては、例えば、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等の低沸点鎖状シリコーン油;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン等の低沸点環状シリコーン油などが挙げられる。
【0037】
低級アルコールとしては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等、炭素数2〜5のものが例示される。
【0038】
揮発性溶剤としては、水、エタノール、低沸点環状シリコーンが、速乾性、使用感の点で好ましい。
【0039】
揮発性溶剤は、2種以上を併用しても良く、本発明の化粧料中に、10〜94重量%、好ましくは10〜90重量%、特に好ましくは10〜80重量%含有される。この範囲内であれば、速乾性、使用感が良好である。
【0040】
本発明で用いる成分(D)の不揮発性溶剤としては、25℃にて流動性のある液状の油剤、例えばシリコーン油、炭化水素油、動植物油、脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、フッ素油剤等が挙げられる。具体的には、ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、ジエチルポリシロキサンなどのアルキルアリールポリシロキサン、ジアリールポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、高級脂肪酸変性オルガノポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、トリメチルシロキシシリケート等のシリコーン油;スクワラン、流動パラフィン等の炭化水素油;ホホバ油、ヒマシ油、ラノリン等の動植物油;オレイン酸、イソステアリン酸等の脂肪酸;イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール;イソプロピルミリステート、オクチルドデシルミリステート、トリメチロールプロパントリイソステアレート、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油;パーフルオロポリエーテル等のフッ素油などが挙げられる。これらの油剤のうち、シリコーン油、スクワラン、流動パラフィン、フッ素油剤、エステル油が好ましい。
また、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール類を用いることもできる。
【0041】
不揮発性溶剤は、2種以上を併用しても良く、本発明の化粧料中に、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜7.5重量%含有される。この範囲内であれば、乾燥性が良好である。
【0042】
本発明の化粧料には、更に界面活性剤を含有させることができる。特に、成分(A)の粉体が撥水処理粉体で、成分(B)の皮膜形成剤が水分散系ポリマーエマルションである場合には、非イオン界面活性剤を用いるのが好ましく、特にHLB10以上の非イオン界面活性剤を用いるのが好ましい。
【0043】
また、成分(B)の皮膜形成剤が水分散系ポリマーエマルションである場合には、粘度調整のために、水膨潤性粘土鉱物を用いることもできる。
水膨潤性粘土鉱物は、天然又は合成のスメクタイト粘土であり、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイト等が挙げられる。天然のスメクタイト粘土としては、モンモリロナイトを含むものとして、クニピアG、クニピアF(以上、クニミネ工業社製)、ウエスタンボンド(ドレッサーミネラル社製)等が;サポナイトを含むものとして、ビーガムT、ビーガムHV、ビーガムK(以上、バンダービルド社製)等が;ヘクトライトを含むものとして、ヘクタブライトAW、ヘクタブライド200(以上、アメリカンコロイド社製)等が;合成のスメクタイト粘土としては、イオナイトH(コープケミカル社製)や、ラポナイトXLS、ラポナイトXLG(ラポルテインダストリー社製)等のラポナイトなどが挙げられる。
【0044】
本発明の化粧料は、例えば成分(B)、成分(C)及び成分(D)の混合液に成分(A)を分散させることにより製造される。成分(B)の種類により、成分(C)及び/又は成分(D)との溶解、分散、混合の順序は適宜選択することができる。
【0045】
本発明の化粧料は、上記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有する液状の化粧料であり、使用時にシワの溝部分に塗布するためには、25℃における化粧料の粘度が50〜2000mPa・s、好ましくは100〜1500mPa・sの範囲にあることが必要である。この範囲内であれば、肌の凹凸部分に化粧料を塗布しやすく、塗布後に適度の成膜状態となり、凹凸が見えにくくなるとともに、自然な仕上がりが得られる。
なお、本発明において、化粧料の粘度は、25℃にてマルコム社製 viscometer PC−1TLで、ローターの回転速度10rpmの条件で測定したものである。
【0046】
また、本発明の化粧料は、使用時に乾燥皮膜が肌の上で適度な凹凸を与えるものである。その指標として、平滑板に塗布したときの塗膜の表面粗さRaが0.3〜0.7μm、好ましくは0.35〜0.65μm、特に好ましくは0.45〜0.65μmのものを用いる。このような範囲内であれば、肌上に塗布した塗膜表面に適度な凹凸が与えられ、肌の凹凸が見えにくくなるとともに、自然な仕上がりが得られる。
【0047】
本発明におけるガラスの平滑板に塗布したときの塗膜の表面粗さRaは、次の方法で測定した値をいう。平滑板として表面粗さRa値が0.1μm以下のガラス板を用い、化粧料をコーター(ヨシミツ精機社製、254μm)で幅4cmに塗工し、25℃、相対湿度60%の条件下で24時間乾燥して成膜し、該塗工膜表面を超深度形状測定顕微鏡VK−8500(キーエンス社製)を用いて観察し、画像解析ソフトウェアVK−H1Wを使って、ノイズ除去操作を施した後、150×150μmの範囲を測定対象として数値化する。即ち、表面粗さRa値は、式(1)で求められる平均粗さを示し、粗さ曲面から上記の測定範囲だけを抜き取り、この抜き取り部分の平均面から高さ方向に測定した高低差の平均をいう。
【0048】
(数式)
Ra=(1/N)Σ|Zi−Z| (1)
N:測定範囲内の全画素数
Zi:粗さ曲面の高さ
Z:粗さ曲面の平均高さ
【0049】
本発明の化粧料は、肌に塗布後、揮発性溶剤が揮散して塗膜を形成するが、速やかにべたつきがなくなること、すなわち、速乾性であるのが好ましい。乾燥時間は、肌の凹凸を見えにくくする効果、使用感の点より、各成分の種類、含有量等で乾燥に要する時間を調整して、5分以内、好ましくは1〜3分であるのが好ましい。この乾燥時間は、指で塗布膜に触れ、そのべたつきがなくなるまでの時間である。
【0050】
本発明の化粧料は、ファンデーション塗布後に、目立つ凹凸部分に直接塗布して使用される。例えば、しわでは溝に沿ってなぞるように、溝を埋めるように塗布する。重ね塗りする場合には塗布した化粧料がある程度乾いた後に、その上から更に塗布するのが好ましい。
塗布する際には化粧道具を用いるのが好ましく、化粧道具としては、チップ、ブラシ、ヘラ、刷毛、筆など、特に液状・ペースト状の化粧料を塗布するために用いるものを任意に使用できる。
【0051】
【実施例】
合成例1(ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性オルガノポリシロキサンの合成)
硫酸ジエチル3.75gと2−エチル−2−オキサゾリン58.6gを、脱水した酢酸エチル125gに溶解し、窒素雰囲気下5時間加熱還流して、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。ここに側鎖1級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分子量11万、アミン当量9840)200gの50%酢酸エチル溶液を加え、8時間加熱還流した後、減圧濃縮してN−プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン重合体257gを得た。得られたN−プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン重合体のシリコーンセグメント含有率は76%、重量平均分子量は11.8万であった。
【0052】
合成例2(水性高分子エマルションの合成)
反応容器に水150重量部、ドデシル硫酸ナトリウム3重量部、過硫酸カリウム0.5重量部を仕込み、窒素ガスを流して溶存酸素を除去した。
滴下ロートにスチレン11重量部、アクリル酸n−ブチル85重量部、アクリル酸4重量部、n−ドデシルメルカプタン1.2重量部を仕込んだ。
攪拌下に反応容器を70℃まで昇温し、滴下ロートよりモノマーを3時間かけて滴下後、3時間熟成を行った後、若干の凝集物を除去し、固形分50%のエマルション(1)を得た。
【0053】
実施例1
表1に示す組成のメイクアップ化粧料を製造し、これを使用したときの仕上がり、化粧効果の持続性、及び塗布のしやすさについて評価した。結果を表1に併せ示す。
【0054】
(製法)
粉体が2種以上の場合は、アトマイザーを用いて全粉体を予め混合しておく。粘度調整剤として水膨潤性粘土鉱物を用いる場合、水に分散させて予め解膠させておく。ヘンシェルミキサーを用い、揮発性溶剤と不揮発性溶剤、皮膜形成剤及び粘度調整剤を混合した後、更に粉体を混合することにより、メイクアップ化粧料を得た。
【0055】
(評価方法)
(1)仕上がり:
10名の専門パネラーにより、ファンデーションを施した後の肌で、しわ、小じわ等の凹凸が目立つ部分に、化粧道具を用いて各化粧料を塗布したときの仕上がり、すなわち、しわ、小じわ等による肌の凹凸の見え方を以下の5段階で評価した。その平均点を求め、平均点が4以上の場合を「◎」、3以上4未満の場合を「○」、2以上3未満の場合を「△」、2未満の場合を「×」と判定した。
5:ほとんど目立たない。
4:あまり目立たない。
3:どちらともいえない。
2:目立つ。
1:非常に目立つ。
【0056】
(2)化粧効果の持続性:
上記仕上がりの評価において、各化粧料を塗布したときの化粧効果の持続性を、10名の専門パネラーにより、「塗布した2時間後も効果が持続する」、「塗布した2時間後には効果が消えている」の2段階で評価した。その結果を、「塗布した2時間後も効果が持続する」と評価したパネラーの数が、8〜10人の場合を「◎」、6〜7人の場合を「○」、4〜5人の場合を「△」、0〜3人の場合を「×」として判定した。
【0057】
(3)塗布のしやすさ:
上記仕上がりの評価において、各化粧料を塗布したときの塗布のしやすさ(のび、つき)を、10名の専門パネラーにより、以下の5段階で評価した。その平均点を求め、平均点が4以上の場合を「◎」、3以上4未満の場合を「○」、2以上3未満の場合を「△」、2未満の場合を「×」と判定した。
5:非常に良い。
4:良い。
3:どちらともいえない。
2:やや悪い。
1:悪い。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】
本発明の化粧料は、肌の凹凸を目立たなくすることができ、しかもその効果が長時間にわたって持続する。
Claims (2)
- 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)粉体 0.2〜42重量%、
(B)皮膜形成剤 0.5〜42重量%、
(C)揮発性溶剤 10〜94重量%、
(D)不揮発性溶剤 0.01〜10重量%
を含有し、25℃における粘度が50〜2000mPa・sであり、ガラスの平滑板に塗布して形成される乾燥皮膜表面の表面粗さRaが0.3〜0.7μmであるメイクアップ化粧料。 - ファンデーション塗布後、しわ部分に直接塗布して使用する請求項1記載のメイクアップ化粧料。
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