JP2004018308A - フッ素を含む副生混合塩からフッ化カルシウムを回収及び精製方法 - Google Patents
フッ素を含む副生混合塩からフッ化カルシウムを回収及び精製方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】フッ化ナトリウム及び/又はフッ化カリウムを含む副生混合塩中のフッ素をカルシウム化合物と反応させフッ化カルシウムと回収し、更にフッ化物を反応させて更に純度をあげ、再びフッ化水素製造用原料として利用すること。
【選択図】なし
Description
【産業上の利用分野】
本発明はフッ化タンタルカリウム及び/又はフッ化ニオブカリウムをナトリウム還元する際に副生する副生混合塩から、フッ素を高回収率でフッ化カルシウムとして回収した後、更に精製してフッ化水素製造用原料として再利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タンタル(Ta)やニオブ(Nb)は、酸化物の状態で互いに随伴して採掘されるのが常である。これらタンタルやニオブはコンデンサ、その他種々の用途に利用され、需要が増えているのが現状である。ニオブは、タンタルと同族にあって、極めて似た性質を持っている為、工業的には、同属である両者を化学的な手法により、完全に分離してから各々の金属の精製を行っている。
【0003】
この化学的な手法で精製される金属タンタルや金属ニオブの中間的な原料は、K2TaF7及び/又はK2NbF7であり、フッ化タンタルカリウム又はフッ化ニオブカリウムと呼ばれている。金属タンタル及び/又は金属ニオブを製造するには、この中間原料をナトリウムやカリウムの如きアルカリ金属を用いて還元する方法が行われており、その還元反応は次の通りである。 K2TaF7 + 5Na= Ta +2KF + 5NaF
K2NbF7 + 5Na = Nb +2KF + 5NaF
【0004】
この還元反応は、空気を絶った雰囲気下、摂氏1000℃近い高温で行われ、所定の比表面積を持った粉末状の金属タンタルや金属ニオブとして得られる。電子産業界では各種の比表面積を持った金属タンタル粉末や金属ニオブ粉末が求められ、このため比表面積の大小を調整することが必要とされ、その方法として、フッ化タンタルカリウムやフッ化ニオブカリウムに対し、フッ化カリウム、塩化カリウム又は塩化ナトリウム等の無機塩を希釈剤として使用することが提案されている(特開昭48−43006号公報、特開昭62−278210号公報参照)。また比表面積は、一般的には、希釈剤の量を増せば増す程、得られる金属タンタルや金属ニオブ粉末の比表面積は大きくなる。
【0005】
特に最近、電子部品の小型・軽量化が強く要望され、電子産業界からは、更に大きな比表面積を持つ金属タンタル粉末や金属ニオブ粉末の要望が強くなりつつある。この為、還元反応時に希釈剤として使用する無機塩の量は、増加する傾向にある。この結果副生する副生混合塩の量も増大し、その処理が問題となるが、現状では大量の水を加えて溶解し、水酸化カルシウム等を加えてフッ化カルシウムとして固定化し、処理している。
【0006】
また、金属タンタル粉末や金属ニオブ粉末の製造法は、バッチ方式で行われ、反応が終了すると生成物は冷却される。冷却後には比重の重い金属タンタル粉末や金属ニオブ粉末が、反応器の底部に沈澱し、比重の軽い無機塩類は反応器の上部に堆積した状態で取り出される。生成物としては、金属タンタル粉末や金属ニオブ粉末の他に、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム及び希釈剤として使用された無機塩である。この中で金属タンタル粉末や金属ニオブ粉末以外は全て水に溶解する。
【0007】
反応器の底部に沈殿した金属タンタル粉末や金属ニオブ粉末の精製に際しては、水洗操作が行われる。水に溶解した全ての無機塩は、廃水処理工程に送られるが、水に溶解したフッ化物は植物を枯渇させる性質がある為、そのまま廃棄できない。この為、通常水酸化カルシウム、炭酸カルシウムや塩化カルシウム等のカルシウム化合物と反応させ、フッ素を水に不溶性のフッ化カルシウムとして固定化し回収している。
【0008】
しかしながら、このようにして回収されるフッ化カルシウムは、各種の不純物を含み、その純度を上げることが技術的に難しい為、殆どが産業廃棄物として埋立て処理されているのが実情である。国土の狭い日本では、産業廃棄物の埋立て場は、年々、その数と処理能力が減少している。この為、上記のような産業廃棄物を発生させない製法の確立が強く望まれている。
【0009】
特開平6−322402号公報において、金属不純物を含むフッ化カリウム・フッ化ナトリウムとの副生混合塩、あるいはフッ化カリウム・塩化カリウム・フッ化ナトリウムとの副生混合塩から、高純度のフッ化カリウムあるいはフッ化カリウム及び塩化カリウムを分離し、再利用する手段が提案されている。しかしこの方法においては、回収される無機塩類の組成が異なる為、これらを再利用するには、回収ロット毎の組成分析や組成調整といった操作が必要となり、工業的には多大な労力を伴う。
【0010】
また、特開2002−60862号公報では、金属タンタルや金属ニオブ還元工程から発生する副生混合塩を、フッ化カリウムと塩化カリウムの組成が一定の状態で回収し、再利用可能なことが報告されている。しかしこの方法においても、フッ化カリウムと塩化カリウムに加え、微量ではあるが、フッ化ナトリウムも同時に回収されてしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来方法の難点を解消することであり、更に詳しくは、回収ロット毎の組成分析や組成調整といった操作を特に必要とせず、金属タンタル及び/又は金属ニオブ還元工程から発生する副生混合塩からフッ素を高回収率でフッ化カルシウムとして回収した後、不純物を更に大幅に低減して、フッ化水素の原料として再利用する効果的な手法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決する為の手段】
前記課題を解決する為、本発明ではフッ化タンタルカリウム及び/又はフッ化ニオブカリウムをアルカリ金属還元して得られる副生混合塩を水に溶解し、カルシウム化合物と反応させて、フッ化カルシウムとして回収する。更に、茲に得たフッ化カルシウムを再びフッ素源たるフッ化物と反応させて、フッ化カルシウムの純度を更に一段と向上させることである。該フッ化カルシウムはフッ化水素の原料としての不純物を十分に解決している為、副生混合塩をフッ化水素の原料として再利用出来る。
【0013】
本発明の副生混合塩は、フッ化タンタルカリウム及び/又はフッ化ニオブカリウムをアルカリ金属還元した結果、発生したものであって、主要組成はフッ化カリウム、塩化カリウム、フッ化ナトリウムから成り、これに金属不純物や水分を含んでおり、より詳細には、フッ素成分は10〜40重量%、塩素成分は10〜25重量%、ナトリウム成分は10〜40重量%、カリウム成分は10〜40重量%である。また金属不純物としては、Fe<50ppm、Ni<50ppm、Cr<40ppm、Mg<10ppm、Si<100ppm程度が含まれている。主要組成は上記の他に塩化ナトリウムが含まれる場合もある。通常、還元反応がバッチ操業で行われるので、副生混合塩は冷却された固形物として得られる。副生混合塩の成分は2〜3成分が共存しており、金属不純物も含んでいるが、90℃における水に対する溶解度はフッ化カリウム−フッ化ナトリウム系及びフッ化カリウム−塩化カリウム−フッ化ナトリウム系ではほぼ完全に溶解する。
【0014】
副生混合塩を溶解させる水の量は、副生混合塩を溶解させるに必要な量、もしくはカルシウム化合物がイオン化するに必要な量が好ましい。このことから水の量は多い方が好ましいが、100重量部の副生混合塩に対して100〜100000重量部、特に好ましくは100〜10000重量部の水を用いると良い。しかし水の量が多くなると、フッ化カルシウムとの分離工程により生じた廃水量が増加し、廃水処理工程において処理に伴う薬品や廃棄物の処理において効率が低下する。
【0015】
一次反応に使用するカルシウム化合物として、特に限定されるものではないが、好ましくは硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、オキシ塩化カルシウム、ケイ酸カルシウムが良い。更にこれらカルシウム化合物の水和物も含まれる。しかし、フッ化水素製造原料に再利用する点から、揮発性不純物は極力低いものでなければならない。その為には、副生混合塩とカルシウム化合物との反応を定量的に行う必要がある。この中でも、硫酸カルシウムは、非常に反応性が高く、後述する二次処理反応を行うこと無しに、純度の高いフッ化カルシウムを回収出来るが、二次処理反応を行うことにより更に高純度となる。また硫酸カルシウム以外のカルシウム化合物と副生混合塩との反応は、定量的では無い為、一段階の反応では、フッ化カルシウムの純度を高くする点に於いては若干不充分であるが、二次処理反応を行うことで、純度が高まる為、いずれのカルシウム化合物でも使用することが可能となる。
【0016】
副生混合塩とカルシウム化合物の一次反応において、副生混合塩を完全に溶解させた後、カルシウム化合物と反応させても良く、また、完全に溶解してなくとも、溶解度の差を利用し、フッ化カリウム・フッ化ナトリウムの副生混合塩と塩化カリウム・塩化ナトリウムの副生混合塩に分離した後、カルシウム化合物と反応させても良い。更に、フッ化ナトリウムと、フッ化カリウム・塩化カリウム・塩化ナトリウムの副生混合塩に分離した後、フッ化ナトリウムとカルシウム化合物とを反応させても良い。
【0017】
一次反応においてカルシウム化合物の添加方法は、固体のまま添加しても良いし、予めカルシウム化合物の水溶液または水分散液を調製して、これを添加しても良い。カルシウム化合物は、副生混合塩溶液に同時に添加しても良いし、どちらか一方を先に添加して、しばらくしてから他方を添加しても良い。
【0018】
本発明では副生混合塩中のフッ素をフッ化カルシウムにするのに必要な量のカルシウム化合物を使用し、不溶残渣として効率良くフッ化カルシウムを回収するものである。この場合、副生混合塩100重量部に対してカルシウム化合物10〜1000重量部が好ましいが、純度の高いフッ化カルシウムを回収する為、60〜200重量部が特に好ましい。
【0019】
本発明において、フッ化カルシウムの粒径は、特に限定されるものでは無い。しかし、濾過・脱水性から、粒径は大きいものが好ましい。さらに後述する高分子凝集剤により、粒径を調製することは何ら問題無い。
【0020】
一般的に、得られるフッ化カルシウムの粒径は、反応に使用するカルシウム化合物に依存する。フッ化カルシウムはカルシウム化合物が核となって成長する為、用いるカルシウム化合物の粒径が大きく依存する。例えば、粒径50〜300μmの硫酸カルシウムを用いると、得られるフッ化カルシウムはほぼ用いた粒径に依存する。この為、平均粒径50〜300μmの硫酸カルシウムを用いることで、フッ化カルシウムの濾過・洗浄が容易で、高純度品が得られる。
【0021】
平均粒径が大きいことで、取り扱い易く、利用が容易である。用いる粒径が大きいほど濾過・脱水の効率は良くなるが、反応効率が悪くなるので、用いる粒径は10〜500μmであることが特に好ましい。
【0022】
更に、本発明においては、反応の前後、または最中に、高分子凝集剤を添加しても良い。高分子凝集剤を添加することにより、フッ化カルシウムの粒径が大きくなり、濾過・洗浄がし易くなる。高分子凝集剤としては、アニオン性、ノニオン性、カチオン性の各種の凝集剤などが挙げられる。凝集剤としてポリアクリルアミド系凝集剤、ポリメタアクリル酸エステル系凝集剤、ポリアクリル酸ソーダ系凝集剤、ポリアミン系凝集剤、アミノ縮合系凝集剤等の使用が可能である。その使用量は、廃水量に対して、5〜20ppm用いても良い。
【0023】
溶解、一次反応、及び洗浄時の水温は、室温で扱える15℃以上が良い。上記記載の水の量にもよるが、副生混合塩の溶解度は、溶解度の低いフッ化ナトリウム等を十分に溶解させる必要がある。あまり低温で溶解させても効果に乏しく、フッ素の回収を低下させる。従って溶解、及び反応時の温度は15〜100℃、好ましくは40〜90℃とする。
【0024】
一次反応時のpHは特に限定されるものではないが、アルカリ性水溶液中で、不純物金属イオンが存在する場合は不溶性水酸化物となり、副生混合塩を溶解させた後の濾過処理によって残渣として分離除去することが可能となる。従ってアルカリ性で反応を行う際は、副生混合塩を溶解させた後、濾過処理によって残渣を取り除くことで、不純物金属イオンの除去が可能となる。その後、更に水が必要であれば、水を加えても良い。また、酸性水溶液中では、易溶性の不純物金属イオンとして存在している為、フッ化カルシウムと分離する際、濾過処理によって溶液として分離除去することが可能となる。
【0025】
副生混合塩とカルシウム化合物との一次反応時間は、特に限定されるものではないが、0.01〜48時間程度が好ましい。しかし、0.01〜3時間が工業的にも特に好ましい。また、副生混合塩とカルシウム化合物との反応は、常圧下、真空下、何れで行っても良い。
【0026】
更に、回収されるフッ化カルシウムは、未反応のカルシウム化合物が、純度を低下させている為、フッ素源たるフッ化物を再び供給することで、フッ化カルシウムの純度を高める二次処理反応を行う。この二次処理反応に用いるフッ化物は、特に限定されるものでは無いが、溶解度が高く、過剰に加えたフッ化物が溶液中に移行し、フッ化カルシウム中に残存しないものが好ましく、特に、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化水素等が挙げられる。その他、フッ化アンモニウム、フッ化ベリリウム、フッ化カドミウム、フッ化セシウム等も使用出来る。また、副生混合塩と反応させても良い。また、上記精製操作を繰り返し行うことで、フッ化カルシウムの純度が更に高まることは、言うまでもない。
【0027】
フッ素源たるフッ化物を供給する二次処理反応において、回収されたフッ化カルシウム100重量部に対してフッ化物が1〜10000重量部であることが好ましいが、特に好ましくは、フッ化カルシウム100重量部に対してフッ化物が10〜500重量部である。用いるフッ化物量が少ない場合、未反応のカルシウムイオンが残存する可能性が高くなる。一方、フッ化物量が多い場合、未反応のフッ化物がフッ化カルシウム中に残存する可能性が高くなる。
【0028】
フッ素源たるフッ化物を供給する二次処理反応において、回収したフッ化カルシウムを溶解させる水の量は、回収したフッ化カルシウム100重量部に対して100〜100000重量部、好ましくは100〜10000重量部の水を用いると良い。しかし水の量が多くなると、フッ化カルシウムとの分離工程により生じた廃水量が増加し、廃水処理工程において処理に伴う薬品や廃棄物の処理において効率が低下する。洗浄に用いる水の量も、特に限定されるものではないが、同様の理由により、回収されたフッ化カルシウム100重量部に対して100〜100000重量部、好ましくは100〜10000重量部の水を用いると良い。
【0029】
フッ化物を供給する二次処理反応において、回収したフッ化カルシウムの溶液調製、反応、及び洗浄時の水温は、室温で扱える15〜100℃が好ましい。
【0030】
フッ化物を供給する二次処理反応において、回収したフッ化カルシウムとフッ化物との反応時間は、特に限定されるものではないが、0.01〜48時間程度が好ましい。しかし、0.01〜3時間が工業的にも特に好ましい。また、回収したフッ化カルシウムとフッ素源との反応は、常圧下、真空下、何れで行っても良い。
【0031】
二次処理反応において、pHは特に限定されるものではないが、アルカリ性水溶液中で、不純物金属イオンが存在する場合は不溶性水酸化物となり、副生混合塩を溶解させた後の濾過処理によって残渣として分離除去することが可能となる。従ってアルカリ性で反応を行う際は、副生混合塩を溶解させた後、濾過処理によって残渣を取り除くことで、不純物金属イオンの除去が可能となる。その後、更に水が必要であれば、水を加えても良い。また、酸性水溶液中では、易溶性の不純物金属イオンとして存在している為、フッ化カルシウムと分離する際、濾過処理によって溶液として分離除去することが可能となる。
【0032】
回収したフッ化カルシウムを再度水に分散させ、洗浄を行うことでフッ化カルシウムの精製を行う。塩素はフッ化水素を製造する際、特に揮発性不純物としてフッ化水素の製造及び精製に影響を与える為、極力低いものでなければならない。
【0033】
更に、回収及び精製したフッ化カルシウムは硫酸と反応させて、次のようにフッ化水素と硫酸カルシウムを得ることが出来る。
CaF2+H2SO4→2HF+CaSO4
この反応は、キルンなどの反応装置内で行うことが好ましい。得られたフッ化水素は、ウェットエッチング、フッ化アンモニウム製造の原料、フロンガス製造の原料などに利用することが出来る。また、得られた硫酸カルシウムは、本発明の原料として再利用することが出来る。
【0034】
回収工程の濾過後、フッ素を含む溶液に、炭酸カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを用いることで溶液中のフッ素量を10ppm以下にすることが出来る。また、処理廃水中のナトリウム塩、カリウム塩は、容易に処理出来るし、または回収して肥料などとして利用することも出来る。
【0035】
【作用】
本発明はフッ化タンタルカリウム及び/又はフッ化ニオブカリウムをアルカリ金属還元して得られる副生混合塩を、カルシウム化合物を用いることでフッ化カルシウムとして分離し、得られたフッ化カルシウムをフッ化水素製造の原料として再利用するものである。フッ化カルシウムの回収工程では副生混合塩100重量部に対し、100〜1000重量部の水を加えることで廃水量を低減出来るうえ、カルシウム化合物との反応を十分に行うことが出来る。また、カルシウム化合物量を60〜200重量部にすることによって、フッ化カルシウムの純度を上げることが出来る。更に、得られたフッ化カルシウムを再びフッ素源たるフッ化物と反応させる事で、フッ化カルシウムの純度を向上させることが出来る。
【0036】
【実施例】以下に本発明の代表的な例を示しながら更に具体的に説明する。尚、これらは説明の為の単なる例示であって、本発明はこれらに何等制限されるものではない。
【0037】
実施例における評価は以下の(1)〜(4)の方法により実施した。
【0038】
(1)純度;滴定によりフッ素基準及び蛍光X線にて評価。
【0039】
(2)塩素イオン濃度;比濁法にて評価。
【0040】
(3)金属不純物量;誘導結合プラズマ原子発光分析にて評価。
【0041】
(4)粒径;粒度分布計(レーザー回折・散乱法)により評価。
【0042】
【実施例1】
フッ化タンタルカリウムをNa還元して金属タンタル粉末を製造する際に副生する、フッ化カリウムとフッ化ナトリウムを主成分とする副生混合塩を破砕した。その後、粉砕した副生混合塩1kgに対し、水12kgを加え、加熱しながら十分攪拌することで溶解させ、不溶解物を濾過により除去した。溶液を加熱し、90℃で炭酸カルシウム1kgを1時間かけ徐々に加え、3時間撹拌させ、反応を行った。溶液のpHは8.8から12.3に上昇した。その後、溶液を60℃まで冷却した後、吸引濾過により、フッ化カルシウムを取り出した。
【0043】
回収したフッ化カルシウムを40℃で水5kgに分散させた。分散液のpHは7.2であった。濾過により分散液からフッ化カルシウムを取り出し、105℃で6時間乾燥した。
【0044】
得られたフッ化カルシウムの粗収量は0.82kg(粗収率105%)、純度は65%であり、粒径は5〜100μm程度の結晶であった。塩素イオン濃度は800ppm以下であり、金属不純物K、Na、Ta、Ni、Fe、Mg、Si、Cr量は表1の通りであった。
【0045】
【実施例2】
実施例1記載の乾燥後のフッ化カルシウム0.8kgを、5%フッ化水素水溶液3kgに分散させ、二次処理反応を行った。この時、分散液のpHは0.5であった。濾過により分散液からフッ化カルシウムを取り出し、水にて繰り返し洗浄を行った後、105℃で6時間乾燥した。
【0046】
得られたフッ化カルシウムの収量は0.78kg(収率100%)、純度は97%であり、乾燥後の粒径は5〜100μm程度の結晶であった。塩素イオン濃度は100ppm以下であり、乾燥後の金属不純物Ta、Ni、Fe、Mg、Si、Cr量は表1に示した。
【0047】
【実施例3】
フッ化タンタルカリウムをNa還元して金属タンタル粉末を製造する際に副生する、フッ化カリウムとフッ化ナトリウムを主成分とする副生混合塩を破砕した。その後、粉砕した副生混合塩1kgに対し、水8kgを加え、加熱しながら十分攪拌することで溶解させ、不溶解物を濾過により除去した。溶液を加熱し、90℃で水酸化カルシウム0.8kgを1時間かけ徐々に加え、4時間撹拌させ、反応を行った。溶液のpHは9.0から12.5に上昇した。その後、溶液を60℃まで冷却した後、吸引濾過により、フッ化カルシウムを取り出した。
【0048】
回収したフッ化カルシウムを40℃で水5kgに分散させた。分散液のpHは7.5であった。濾過により分散液からフッ化カルシウムを取り出し、105℃で6時間乾燥した。
【0049】
得られたフッ化カルシウムの粗収量は0.86kg(粗収率102%)、純度は72%であり、乾燥後の粒径は1〜80μm程度の結晶であった。塩素イオン濃度は550ppmであり、乾燥後の金属不純物K、Na、Ta、S、Ni、Fe、Mg、Si、Cr量は表1に示した。
【0050】
【実施例4】
実施例3記載の乾燥後のフッ化カルシウム0.8kgを、5%フッ化水素水溶液5kgに分散させ、二次処理反応を行った。この時、分散液のpHは0.5であった。濾過により分散液からフッ化カルシウムを取り出し、水にて繰り返し洗浄を行った後、105℃で6時間乾燥した。
【0051】
得られたフッ化カルシウムの収量は0.75kg(収率100%)、純度は98%であり、粒径は1〜80μm程度の結晶であった。塩素イオン濃度は100ppm以下であり、金属不純物K、Na、Ta、Ni、Fe、Mg、Si、Cr量は表1の通りであった。
【0052】
【表1】
【0053】
【実施例5】
フッ化ニオブカリウムをNa還元して金属ニオブ粉末を製造する際に副生する、フッ化カリウムとフッ化ナトリウムを主成分とする副生混合塩を破砕した。その後、粉砕した副生混合塩0.5kgに対し、水12kgを加え、加熱しながら十分攪拌することで溶解させ、不溶解物を濾過により除去した。溶液を加熱し、90℃で硫酸カルシウム0.4kgを1時間かけ徐々に加え、6時間撹拌させ、反応を行った。溶液のpHは9.0から13.2に上昇した。その後、溶液を60℃まで冷却した後、吸引濾過により、フッ化カルシウムを取り出した。
【0054】
回収したフッ化カルシウムを水にて繰り返し洗浄を行った後、105℃で6時間乾燥した。
【0055】
得られたフッ化カルシウムの収量は0.23kg(収率100%)、純度は95%であり、粒径は50〜130μm程度の結晶であった。塩素イオン濃度は100ppm以下であり、金属不純物K、Na、Nb、Ni、Fe、Mg、Si、Cr量は表2の通りであった。
【0056】
【実施例6】
実施例5記載の乾燥後のフッ化カルシウム0.2kgを、5%フッ化水素水溶液2kgに分散させ、二次処理反応を行った。この時、分散液のpHは0.5であった。濾過により分散液からフッ化カルシウムを取り出し、水にて繰り返し洗浄を行った後、105℃で6時間乾燥した。
【0057】
得られたフッ化カルシウムの収量は0.19kg(収率99%)、純度は98%であり、粒径は5〜130μm程度の結晶であった。塩素イオン濃度は100ppm以下であり、金属不純物K、Na、Nb、Ni、Fe、Mg、Si、Cr量は表2の通りであった。
【0058】
【表2】
【0059】
この結晶の不純物は上記結果であり、フッ化水素製造用の原料として十分に使用出来るものであった。
【0060】
【発明の効果】
本発明によればフッ化タンタルカリウム及び/又はフッ化ニオブカリウムのNa還元の際に副生する不純物を含んだ副生混合塩から、カルシウム化合物を用いることで、フッ素をフッ化カルシウムとして回収出来る。更にフッ化物を反応させて更に純度をあげることで、フッ化水素の原料としての不純物を十分に解決している。本発明により副生混合塩をフッ化水素の原料として再利用出来るようになる為、産業廃棄上のメリットは言うまでもなく環境を配慮したクローズドシステムとしても大いに期待出来る。更に、廃塩処理コストが大幅に節減出来るばかりでなく、副生物の処理費用も大幅に削減出来る効果を有する。
Claims (8)
- フッ化ナトリウム及び/又はフッ化カリウムを含む副生混合塩を水に溶解し、カルシウム化合物と反応させ、フッ化カルシウムを回収し、茲に得たフッ化カルシウムにフッ化物を更に反応させることを特徴とするフッ化カルシウムの回収及び精製方法。
- 副生混合塩がフッ化タンタルカリウム及び/又はフッ化ニオブカリウムを金属還元して得られたものである請求項1記載のフッ化カルシウムの回収及び精製方法。
- 前記カルシウム化合物は、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、オキシ塩化カルシウム、ケイ酸カルシウムの少なくとも一種以上である請求項1又は2の何れか一項に記載のフッ化カルシウムの回収及び精製方法。
- 前記フッ化物が、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化水素の何れか一種以上のフッ化物である請求項1乃至3の何れか一項に記載のフッ化カルシウム回収及び精製方法。
- 前記回収されたフッ化カルシウム100重量部に対してフッ化物が1〜10000重量部であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のフッ化カルシウム回収及び精製方法。
- 前記回収されたフッ化カルシウム100重量部に対して、100〜100000重量部の水を添加したものである請求項1又は5の何れか一項に記載のフッ化カルシウム回収及び精製方法。
- 前記回収されたフッ化カルシウムを、15〜100℃にて溶液調製、反応及び洗浄することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のフッ化カルシウム回収及び精製方法。
- 請求項1乃至7の何れか一項に記載のフッ化カルシウムを硫酸と反応させ、フッ化水素製造原料として再利用することを特徴とする方法。
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