JP2004016172A - 移植機 - Google Patents
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Abstract
【課題】苗トレイを縦搬送する縦搬送機構と、苗トレイを横搬送する横搬送機構とから構成する搬送機構を具備し、同搬送機構によって搬送した苗トレイからポット苗を取出して植付機構に受渡し、同植付機構にてポット苗を畝面に植付ける移植部を設けた移植機において、移植部のコンパクト化を図った移植機を提供する。
【解決手段】縦搬送機構は苗トレイと係合する係合ピンを突設した搬送チェンを具備し、同搬送チェンは駆動スプロケットと、同駆動スプロケットから所定間隔だけ離隔して配設したチェン係回フレームとに係回させる。チェン係回フレームは、所定の曲率で湾曲させた棒状体で構成し、また、チェン係回フレームの端部には、同チェン係回フレームを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部を設ける。
【選択図】 図2
【解決手段】縦搬送機構は苗トレイと係合する係合ピンを突設した搬送チェンを具備し、同搬送チェンは駆動スプロケットと、同駆動スプロケットから所定間隔だけ離隔して配設したチェン係回フレームとに係回させる。チェン係回フレームは、所定の曲率で湾曲させた棒状体で構成し、また、チェン係回フレームの端部には、同チェン係回フレームを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部を設ける。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の苗を育苗した苗トレイを装填し、同苗トレイから苗を連続的に取出して、そのまま連続的に圃場に植付けを行なう移植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のポットを併設した苗トレイで育苗した苗を、苗トレイごと移植部に装填し、同移植部に設けた搬送機構によって苗トレイを搬送するとともに、搬送機構における搬送経路の途中で苗トレイからポット苗を取出し、植付機構により圃場の畝面に植付けを行なう移植機が知られている。
【0003】
同移植機における苗トレイの搬送機構は、苗トレイを前方方向に搬送する縦搬送機構と、左右方向に搬送する横搬送機構とで構成しており、苗トレイのポット苗を植付機構に逐次送給可能としている。
【0004】
縦搬送機構では、植付機構に向けて苗トレイを送給するとともに、ポット苗が取出された苗トレイを搬送機構から排出すべく、苗トレイと係合させる係合ピンを突設した搬送チェンを駆動スプロケットと従動スプロケットとに係回し、駆動スプロケットによって搬送チェンを回転させることにより係合ピンを移動させ、苗トレイの縦搬送を行なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の移植機では、搬送チェンを所定軌跡のループ形状に保持すべく駆動スプロケットと従動スプロケットとを用い、かつ、駆動スプロケットと従動スプロケットとは互いに離隔して配設するため、従動スプロケットの配設スペースを確保する必要があり、移植部が大型化するという問題があった。
【0006】
特に、移植部が大型化することにより重量増が生じ、移植機に配設したエンジンの駆動力の損失が大きくなるために非効率になるという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、苗トレイを縦搬送する縦搬送機構と、苗トレイを横搬送する横搬送機構とから構成する搬送機構を具備し、同搬送機構によって搬送した苗トレイからポット苗を取出して植付機構に受渡し、同植付機構にてポット苗を畝面に植付ける移植部を設けた移植機において、縦搬送機構は苗トレイと係合する係合ピンを突設した搬送チェンを具備し、同搬送チェンは駆動スプロケットと、同駆動スプロケットから所定間隔だけ離隔して配設したチェン係回フレームとに係回し、駆動スプロケットの回転にともなって搬送チェンを回転させることにより苗トレイを縦搬送することとした。
【0008】
また、チェン係回フレームは、所定の曲率で湾曲させた棒状体で構成し、搬送チェンをチェン係回フレームに沿って摺動させること、さらには、チェン係回フレームの端部には、同チェン係回フレームを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部を設けたことにも特徴を有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の移植機は、苗トレイを縦搬送する縦搬送機構と、苗トレイを横搬送する横搬送機構とから構成する搬送機構を具備する移植機であり、縦搬送機構は苗トレイと係合する係合ピンを突設した搬送チェンを具備し、同搬送チェンを回転させることにより苗トレイを縦搬送すべく構成しているものである。
【0010】
特に、搬送チェンは、搬送機構に装着した駆動スプロケットと、同駆動スプロケットから所定間隔だけ離隔して搬送機構に装着したチェン係回フレームとに係回し、駆動スプロケットの回転にともなって搬送チェンを回転させるべく構成している。
【0011】
すなわち、従来使用していた従動スプロケットを設ける代わりにチェン係回フレームを設け、搬送チェンを所要の軌跡で回転させるべく構成しているものである。
【0012】
従動スプロケットは略円形となっているため、同従動スプロケットを配設する場合、従動スプロケットの回転軸を、駆動スプロケットの回転軸から少なくとも駆動スプロケットの半径寸法と、従動スプロケットの半径寸法との和の値より大きく離隔させる必要があるので、移植部が大型化することを抑制することが困難であったが、従動スプロケットを設ける代わりにチェン係回フレームを用いることにより、同チェン係回フレームを駆動スプロケットに近接させて装着することができ、移植部をコンパクト化することができる。また、移植部のコンパクト化にともなって、移植部を軽量化することができ、移植機の操縦性を向上させることができるとともに、移植機のエンジン駆動力の損失を抑制することができる。
【0013】
チェン係回フレームを所定の曲率で湾曲させた棒状体で構成し、搬送チェンをチェン係回フレームに沿って摺動させた場合には、チェン係回フレームを極めて軽量に形成することができ、移植部の軽量化を可能とすることができるとともに、チェン係回フレームを単なる円弧形状ではなく任意の形状、例えば、曲率を漸次変化させながら湾曲させたり、一部に直線領域を設けたりすることができ、搬送チェンの経路を任意の経路に設定することができる。従って、搬送チェンが苗トレイを送給するのに最も好ましい経路を形成しすることができ、苗トレイのよりスムーズな縦搬送を可能とすることができる。
【0014】
なお、チェン係回フレームは、搬送チェンの幅寸法よりも細幅とすることにより、チェン係回フレームに沿って搬送チェンをスムーズに摺動させることができるとともに、チェン係回フレームからの搬送チェンの脱離を防止できる。
【0015】
チェン係回フレームの端部に、同チェン係回フレームを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部を設けた場合には、噛込防止用屈曲部の屈曲形状がガイドとなることによって、チェン係回フレームに搬送チェンが噛込むことを防止でき、搬送チェンを円滑に回転させることができるとともに、チェン係回フレームからの搬送チェンの脱離を防止できる。
【0016】
【実施例】
以下において、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図1は本発明に係る移植機Aの一実施例の全体側面図である。移植機Aは、走行機体1と、同走行機体1後方部に装着した移植部2とにより構成している。移植部2は、装填した苗トレイBを搬送する搬送機構部3と、同搬送機構部3によって搬送された苗トレイBから取出したポット苗の植付けを行なう植付機構部4とにより構成している。Gは圃場面、Uは畝面である。
【0017】
走行機体1は、図1に示すように機体フレーム5の前部左右側に左右一対の前車輪支持アーム6,6を介して前車輪7,7を取着し、また、機体フレーム5の後部左右側に後車輪支持アームとしての左右一対の後車輪駆動ケース8,8を介して後車輪9,9を取着している。
【0018】
後車輪駆動ケース8,8は、前端部において機体フレーム5前部に配設したエンジン10とミッション部11を介して連動連結し、後端に取着した後車輪9,9を回転駆動させるべく構成している。
【0019】
機体フレーム5の後端部にはハンドル支持フレーム12を後上方に立ち上げながら延設し、同ハンドル支持フレーム12の上端部に操向ハンドル13を取着して移植機Aの操向操作を可能としている。また、ハンドル支持フレーム12の中途部には各種操作レバー14を装着している。
【0020】
ハンドル支持フレーム12の前方部分には搬送機構部3を構成する苗トレイ搬送装置15を配設している。苗トレイ搬送装置15は、後述するように機体フレーム5後部に左右方向に伸延させて配設した横搬送ガイド16に、同横搬送ガイド16に沿って往復移動自在に装着しており、横搬送機構17によって苗トレイ搬送装置15を往復移動させるべく構成している(図3参照)。図1中、18は横搬送ガイド16端部を被覆した横搬送ガイドカバーである。
【0021】
苗トレイ搬送装置15には前低後高として前後方向に伸延させた苗載台19を設け、さらに、同苗載台19下端部分の苗載台19の左右側下面側には、それぞれ左右側搬送チェン20a,20bを係回する左右側駆動スプロケット21a,21bを枢着し、苗載台19上に載置した苗トレイBを左右側搬送チェン20a,20bに突設した係合ピン22に係合させ、左右側駆動スプロケット21a,21bの回転にともなう左右側搬送チェン20a,20bの回転によって係合ピン22により苗トレイBを牽引し、同苗トレイBを苗載台19前方に送給すべく構成している。これが縦搬送機構である。
【0022】
苗載台19前方に送給した苗トレイBからは、図示していない苗取出機構を用いてポット苗を取出すとともに、取出したポット苗は、植付機構部4の植付けアーム23先端に設けた中空の植付爪24内に送給すべく構成している。
【0023】
植付爪24は、第1植付爪24aと第2植付爪24bの2枚一組で構成しており、第1植付爪24a及び第2植付爪24bは、それぞれ略半円錐周面形状、すなわち、略円錐周面形状を高さ方向で二分割した形状とし、第1植付爪24aと第2植付爪24bとを対向させ、頂部を下方に向けて位置させることにより、植付爪24を、内部を下方に向けて縮径状とした苗収容空間としている。
【0024】
さらに、植付爪24は、植付けアーム23の昇降動作に合わせて第1植付爪24aと第2植付爪24bとを開閉操作すべく構成しており、植付けアーム23を降下させて植付爪24を畝面Uに埋入させながら第1植付爪24aと第2植付爪24bとを拡開することにより、植付爪24の苗収容空間内のポット苗を畝面Uに植付け可能としている。
【0025】
以下において、本発明の要部である搬送機構部3の苗トレイ搬送装置15について詳説する。図2は苗トレイ搬送装置15の一部切欠側面図であり、図3は苗トレイ搬送装置15の背面図である。
【0026】
苗トレイ搬送装置15は、左側支持フレーム25aと、右側支持フレーム25bと、同左右側フレーム25a,25b間に架設した複数の連結フレーム26とによって支持フレーム体を構成し、同支持フレーム体に苗載台19を装着して苗トレイBを載置可能とするとともに、後述する苗トレイBの縦搬送機構を設けるとともに、苗トレイBの横搬送機構17を接続して構成している。図2及び図3中、27は、略J字状に形成した左側支持フレーム25aの端部間、及び右側支持フレーム25bの端部間を連結して左右側支持フレーム25a,25bを補強する補強フレームである。
【0027】
左側支持フレーム25a及び右側支持フレーム25bには、機体フレーム5に配設した横搬送ガイド16のガイド溝に挿入する転動ローラ28を装着しており、同転動ローラ28を介して苗トレイ搬送装置15を搬送機構部3部分に装着すべく構成している。
【0028】
なお、横搬送ガイド16は、苗トレイ搬送装置15の前側下方となる位置と、苗トレイ搬送装置15の後側下方となる位置とにそれぞれ支持体29a,29bを介して機体フレーム5に配設しており、前方側の横搬送ガイド16を前方横搬送ガイド16a、後方側の横搬送ガイド16を後方横搬送ガイド16bと呼ぶことにする。前方横搬送ガイド16aと後方横搬送ガイド16bとは互いに平行として、機体フレーム5の左右方向に伸延させて配設している。さらに、同前後方横搬送ガイド16a,16bにはそれぞれ断面略C字状としたガイド溝30を設けており、同ガイド溝30は前後方横搬送ガイド16a,16bの伸延方向に沿って伸延させている。
【0029】
左右側支持フレーム25a,25bに設ける転動ローラ28は、前後方横搬送ガイド16a,16bのガイド溝30にそれぞれ挿入すべく構成しており、4つの転動ローラ28で苗トレイ搬送装置15の支持フレーム体を支持し、前後方横搬送ガイド16a,16bに沿って苗トレイ搬送装置15を左右方向に往復移動可能としている。
【0030】
また、左側支持フレーム25a下側部分には軸受部31aを有する左側軸受板32aを装着するとともに、右側支持フレーム25b下側部分にも軸受部31bを有する右側軸受板32bを装着し、左側軸受板32aの軸受部31aと右側軸受板32bの軸受部31bとに搬送チェン用駆動軸33を架設して、同搬送チェン用駆動軸33の左側支持フレーム25a寄りに左側駆動スプロケット21aを装着し、搬送チェン用駆動軸33の右側支持フレーム25b寄りに右側駆動スプロケット21bを装着している。なお、左側駆動スプロケット21aと右側駆動スプロケット21bとは、苗トレイBの幅寸法よりも大きい寸法だけ離隔させている。
【0031】
さらに、左側支持フレーム25aの左側軸受板32a装着位置の上方部分にはチェン係回左側フレーム35aを配設すべく支持体36aを配設し、同支持体36aにチェン係回左側フレーム35aを装着し、また、右側支持フレーム25bの右側軸受板32b装着位置の上方部分にはチェン係回右側フレーム35bを配設すべく支持体36bを配設し、同支持体36bにチェン係回右側フレーム35aを装着している。
【0032】
チェン係回左右側フレーム35a,35bは金属製の棒状体であって、所定の曲率を有するべく湾曲させた湾曲形状としている。本実施例の場合、図2に示すように側面視略U字状としており、必要に応じて直線領域37も設けている。
【0033】
同チェン係回左右側フレーム35a,35bは、左右側駆動スプロケット21a,21bから所定間隔だけ離隔させて配設しており、左側駆動スプロケット21aとチェン係回左側フレーム35a、及び右側駆動スプロケット21bとチェン係回右側フレーム35bにそれぞれ左側搬送チェン20a及び右側搬送チェン20bを係回し、同左右側搬送チェン20a,20bを左右側駆動スプロケット21a,21bの回転にともなって回転させるべく構成している。このとき、左側搬送チェン20a及び右側搬送チェン20bは、チェン係回左側フレーム35a及びチェン係回右側フレーム35bに沿って摺動する。
【0034】
左右側搬送チェン20a,20bにはそれぞれ、支持フレーム体の内側方向に向けて所定の間隔で係合ピン22を突設しており、同係合ピン22を苗トレイB裏面の凹凸形状の凹部に係合させ、かつ、左右側搬送チェン20a,20bの回転にともなって係合ピン22を移動させることにより同係合ピン22によって苗トレイBを牽引すべく構成している。
【0035】
なお、図3に示すように、苗載台19には、左右側搬送チェン20a,20bの回転にともなって移動する係合ピン22を、苗載台19の下面側から上面側に挿通させる挿通凹部40を設けている。
【0036】
また、上記のように、左右側搬送チェン20a,20bによって苗載台19に載置した苗トレイBを搬送する際に、移植機Aの走行にともなう振動によって苗トレイBが苗載台19から脱落しないように、図2に示すように、苗トレイ搬送装置15には苗載台19上面側に苗トレイ用ガイド41を設けている。
【0037】
さらに、苗トレイ用ガイド41の下側部分には、左右側搬送チェン20a,20bの係合ピン22と苗トレイBとを確実に係合させるとともに、苗取出機構による苗トレイBからのポット苗の取出しの際に苗トレイBの浮き上がりが生じることを防止するべく、苗トレイBを載台19に押接させる棒状の苗トレイ押下ガイド42も設けている。
【0038】
なお、苗取出機構によってポット苗が取出されることにより空となった苗ポットBは、苗トレイ搬送装置15の前端に装着した棒状の湾曲ガイド43によって左右側駆動スプロケット21a,21bの外周形状に沿って湾曲させるとともに、右側搬送チェン20a,20bに設けた係合ピン22によって牽引して搬送し、その後、後上方に立ち上げながら延設した棒状の搬出ガイド44に沿って搬出すべく構成している。
【0039】
また、搬出ガイド44の上方部分には、空苗トレイ巻込防止ガイド45を設け、搬出ガイド44に沿って搬出された苗トレイBが、移植機Aの走行にともなう振動によって左右側搬送チェン20a,20b側に傾倒し、同左右側搬送チェン20a,20bと苗載台19下面との間において空の苗トレイBの巻込みが生じることを防止している。
【0040】
特に、空苗トレイ巻込防止ガイド45は、図3に示すように、棒状体で構成することにより極めて軽量とすることができるとともに、搬出される苗トレイBの略中央部分と当接する位置に設けることにより、1本の空苗トレイ巻込防止ガイド45を配設するだけで十分に空の苗トレイBの巻込みを防止できるとともに、搬出される苗トレイBの左右方向の位置ズレを抑止でき、円滑に空の苗トレイBを搬出することができる。特に本実施例では、丸棒体を用いて空苗トレイ巻込防止ガイド45を構成することにより低コスト化をはかっており、さらに、プラスチック製とすることによってさらなる軽量化をはかってもよい。
【0041】
図2及び図3において、44aは苗載台19に設けた支持アーム取着体であり、44bは一端を支持アーム取着体44aに取着し、他端を搬出ガイド44に接続して同搬出ガイド44を支持する支持アームである。空苗トレイ巻込防止ガイド45は、一端を支持アーム取着体44aに取着し、他端を連結フレーム26に接続することにより装着している。
【0042】
上記したように、左右側搬送チェン20a,20bを左右側駆動スプロケット21a,21bとチェン係回左右側フレーム35a,35bに係回すべく構成したことによって、左右側駆動スプロケット21a,21bに対応する従動スプロケットを設ける場合と比較して、左右側搬送チェン20a,20bの回転経路を自在な経路に設定することができ、係合ピン22による苗トレイBの牽引を円滑に行なうことができるとともに、苗トレイ搬送装置15をコンパクト化することができる。
【0043】
特に、チェン係回左右側フレーム35a,35bを棒状体で形成することにより、回転経路を任意の経路に設定可能であり、かつ、軽量で構成することができる。
【0044】
さらには、苗トレイ搬送装置15のコンパクト化にともなって、苗トレイ搬送装置15の軽量化をはかることができるので、移植機Aの操縦性を向上させることができるとともに、移植機Aのエンジン駆動力の損失を抑制することができる。
【0045】
本実施例では、図4に拡大して示すように、チェン係回左右側フレーム35a,35bは、左右側搬送チェン20a,20bよりも細幅とし、同チェン係回左右側フレーム35a,35bによって左右側搬送チェン20a,20bを支持しやすくしている。特に、本実施例では、チェン係回左右側フレーム35a,35bには丸棒体を用いることにより、左右側搬送チェン20a,20bをさらに支持しやすくしている。
【0046】
また、チェン係回左右側フレーム35a,35bの端部には、同チェン係回左右側フレーム35a,35bを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部46を設けている。同噛込防止用屈曲部46を設けることによって、噛込防止用屈曲部46の屈曲形状がガイドとなり、チェン係回左右側フレーム35a,35bへの左右側搬送チェン20a,20bの噛込みを防止することができる。従って、左右側搬送チェン20a,20bを円滑に回転させることができるとともに、チェン係回左右側フレーム35a,35bからの左右側搬送チェン20a,20bの脱離を防止できる。
【0047】
特に、チェン係回左右側フレーム35a,35bを屈曲させて噛込防止用屈曲部46としたことにより、噛込防止形状を極めて容易に設けることができ、製造コストの上昇を抑止しながら、作動安定性を向上させることができる。
【0048】
以下において、上記のように前後方横搬送ガイド16a,16bに沿って左右方向に往復移動可能とした苗トレイ搬送装置15の横搬送機構17について詳説する。
【0049】
図2、図3及び図5に示すように、横搬送機構17は、苗トレイ搬送装置15の下方位置に設け、同横搬送機構17の横搬送駆動軸51と、ミッション部11を介してエンジン10と連動連結した苗トレイ搬送用駆動軸52とをユニバーサルジョイント53により連結し、エンジン10の動力を用いて横搬送機構17を駆動させるべく構成している。
【0050】
横搬送機構17には、横搬送駆動軸51と、同横搬送駆動軸51の回転によって回転する横搬送制御チェン54を設けている。同横搬送制御チェン54は、横搬送駆動スプロケット55と横搬送従動スプロケット56とに係回しており、横搬送駆動スプロケット55と横搬送従動スプロケット56とは、機体フレーム5の左右方向に離隔して設けることにより、横搬送制御チェン54を前後方横搬送ガイド16a,16bの伸延方向と略平行に伸延した長円状の回転経路としている。
【0051】
そして、横搬送制御チェン54には、回転方向と直交する方向に係合突起57を突設しており、同係合突起57は横搬送制御チェン54の回転にともなって横搬送制御チェン54の回転経路と同経路で移動することにより、係合突起57を左右方向に往復運動させるべく構成している。
【0052】
図5中、58は横搬送駆動軸51後端に装着した駆動ギヤであり、同駆動ギヤ58は、横搬送駆動スプロケット56を装着した横搬送駆動スプロケット用回転軸59の後端に装着した従動ギヤ60と係合させて横搬送駆動スプロケット用回転軸59を回転駆動させるべく構成している。また、61は横搬送従動スプロケット56を装着した横搬送従動スプロケット用回転軸であり、62は同横搬送従動スプロケット用回転軸61を回転自在に支持する軸受部である。また、68はケーシングである。
【0053】
横搬送機構17は上記のように構成しており、苗トレイ搬送装置15には、左側支持フレーム25aと右側支持フレーム25bとの間に架設した係合部支持板63に係合板64を突設し、同係合板64に設けた係合溝65と上記係合突起57とを係合させることにより、同係合突起57によって牽引されて苗トレイ搬送装置15を前後方横搬送ガイド16a,16bに沿って往復移動可能としている。
【0054】
苗トレイ搬送装置15が前後方横搬送ガイド16a,16bに沿って移動することにより、同苗トレイ搬送装置15に搭載させた苗トレイBを横搬送している。これが苗トレイBの横搬送である。
【0055】
なお、係合板64は、係合部支持板63の所要の位置、ほとんどの場合、左側支持フレーム25aと右側支持フレーム25bとの略中央位置に設けた係合板支持体66に装着すべく構成している。
【0056】
係合板64に設けた係合溝65は、係合突起57を挿入可能な大きさであって、一方向に伸延させた長孔形状としている。すなわち、係合突起57は、横搬送制御チェン54の回転経路上を移動するため、係合突起57の往路と復路とは異なる経路となるので、係合突起57が往路方向への運動から復路方向への運動に切り替わる場合、あるいは、逆に係合突起が復路方向への運動から往路方向への運動に切り替わる場合、係合突起57は係合溝65に沿って移動するべく構成している。
【0057】
このように、係合突起57が係合溝65に沿って移動する際に、苗トレイ搬送装置15は苗トレイBを縦搬送し、その後、横搬送機構17によって横搬送を行なうべく構成している。すなわち、横搬送機構17による横搬送の一方の端部に達したところで1ピッチの縦搬送を行ない、その後、横搬送機構17によって逆方向に横搬送を行なうものである。
【0058】
以下において、横搬送の一方の端部に達した際に実施する苗トレイ搬送装置15における苗トレイBの縦搬送について説明する。
【0059】
縦搬送を行なう縦搬送機構は、横搬送における一方の端部に達することにより縦搬送を実施する状態となったことを検出する縦搬送状態検出手段と、同縦搬送状態検出手段による検出に基づいて実施する縦搬送を1ピッチずつに制御する縦搬送制御手段とで構成している。
【0060】
縦搬送状態検出手段は、苗トレイ搬送装置15を構成している左側支持フレーム25aの下部後端部分に設けた軸受部71aと、側支持フレーム25bの下部後端部分に設けた軸受部71aとの間に架設したカムフォロワ取着軸72と、同カムフォロワ取着軸72に突設したカムフォロワ73を操作する縦搬送制御カム74とにより構成している。
【0061】
カムフォロワ取着軸72は、前後方横搬送ガイド16a,16bと略平行に伸延させて軸受部71a,71bに架設するとともに回転自在としており、苗トレイ搬送装置15の横搬送ととも横搬送方向に移動すべく構成している。
【0062】
縦搬送制御カム74は、図2及び図3に示すように横搬送駆動軸51に装着しており、同横搬送駆動軸51の回転とともに回転すべく構成している。本実施例の場合、縦搬送制御カム74は、横搬送駆動軸51を支持する軸受部69の近傍に配設することができるので、縦搬送制御カム74の回転を安定化せることができ、撓みの生起によるカムフォロワ73の逃げを抑止して作動安定性を向上させることができる。
【0063】
カムフォロワ取着軸72には、横搬送機構17による横搬送の一方の端部に達した際に縦搬送制御カム74と当接するカムフォロワ73を突設しており、横搬送機構17による横搬送の一方の端部に達した場合にのみ縦搬送制御カム74がカムフォロワ73を操作可能として、カムフォロワ取着軸72を所定の回動角度だけ回動させるべく構成している。
【0064】
すなわち、図3に示すように、カムフォロワ取着軸72には、苗トレイ搬送装置15が横搬送の左側端に達した際に縦搬送制御カム74と当接する左端カムフォロワ73aと、苗トレイ搬送装置15が横搬送の右側端に達した際に縦搬送制御カム74と当接する右端カムフォロワ73bとを設けており、苗トレイ搬送装置15が横搬送の左右側端に達した時以外には、縦搬送制御カム74が左右端カムフォロワ73a,73bと当接せず、縦搬送を実施させないようにしている。
【0065】
このように構成することによって、横搬送駆動軸51は比較的短くすることができるとともに、上記したように縦搬送制御カム74を横搬送駆動軸51に装着することにより、1つの駆動軸で苗トレイ搬送装置15の横搬送駆動と縦搬送駆動を行なうことができ、搬送駆動の構成を簡潔として、軽量化・低コスト化をはかることができる。
【0066】
縦搬送制御手段は、図2及び図6に示すように搬送チェン用駆動軸33に装着した縦搬送制御ラチェット75と、同縦搬送制御ラチェット75と係合させる制止体76と、同制止体76と縦搬送制御ラチェット75との係合の解除操作を行なう操作体77とによって構成している。
【0067】
制止体76は、本実施例では側面視略C字状としており、略中央部を左側支持フレーム25aに突設した枢軸78に回転自在に枢着し、制止体76に設けた係合爪79を縦搬送制御ラチェット75に係合させるべく構成している。80は係合用付勢バネであって、同係合用付勢バネ80によって制止体76を付勢することにより係合爪79を縦搬送制御ラチェット75に係合させている。
【0068】
操作体77は搬送チェン用駆動軸33に回動自在に枢着した板体であって、同操作体77には、略C字状の制止体76の内側縁に当接させる当接ピン81を設けており、後述するように操作体77を回動させることによって、当接ピン81によって制止体76の内側縁を押圧し、制止体76の係合爪79を後退させて係合爪79と縦搬送制御ラチェット75との係合を解除すべく構成している。
【0069】
また、操作体77は、第1連結アーム82及び第2連結アーム83を介して上記した縦搬送状態検出手段のカムフォロワ取着軸72と連動連結しており、縦搬送制御カム74がカムフォロワ73と当接することによりカムフォロワ取着軸72を回動させることによって、操作体77を搬送チェン用駆動軸33を回動中心として回動させるべく構成している。このようにして操作体77が回動することにより制止体76の係合爪79と縦搬送制御ラチェット75との係合を解除し、搬送チェン用駆動軸33を回転可能としている。
【0070】
搬送チェン用駆動軸33が回転することにより、同搬送チェン用駆動軸33に装着した左右側駆動スプロケット21a,21bが回転し、左右側搬送チェン20a,20bが回転するので、苗載台19上の苗トレイを縦搬送することができる。
【0071】
ここで、搬送チェン用駆動軸33が縦搬送の1ピッチ分だけ回転したところで、縦搬送状態検出手段の縦搬送制御カム74とカムフォロワ73とを非当接状態とし、かつ、操作体77に接続した復帰用付勢バネ84による付勢によって操作体77を逆方向に回動させ、係合爪79と縦搬送制御ラチェット75とを再係合させ、縦搬送駆動を終了すべく構成している。
【0072】
なお、本実施例において、制止体76の係合爪79とは反対側の端部85には当接体86を設けており、操作体77の回動にともなって係合爪79が縦搬送制御ラチェット75と非係合状態となった場合には、同当接体86を縦搬送制御ラチェット75の外周縁に圧接させ、同縦搬送制御ラチェット75の回転を抑制すべく構成している。
【0073】
従って、縦搬送制御ラチェット75が縦搬送の1ピッチ分以上回転することを防止でき、搬送チェン用駆動軸33が空転することによる苗トレイBの1ピッチ分以上の縦搬送を防止できる。
【0074】
なお、上記したように、制止体76は係合用付勢バネ80によって駆動させることにより、制止体76の係合爪79と縦搬送制御ラチェット75との係合・非係合の切替え操作を極めて簡単な構成で行なうことができ、軽量化に寄与することができるとともに、製造コストの低減にも寄与することができる。
【0075】
また、図3に示すように、苗トレイ搬送装置15には、縦搬送制御ラチェット切替ハンドル89を設けており、同縦搬送制御ラチェット切替ハンドル89を操作することによって、苗トレイBの形態に応じて苗トレイBの縦搬送の送り量を変更すべく、縦搬送制御ラチェット75を切替え可能としている。
【0076】
上記したように構成した苗トレイ搬送装置15において、苗トレイ用ガイド41及び苗トレイ押下ガイド42を用いて苗載台19上の苗トレイBを支持するのではなく、図7に示すように、苗トレイ用ガイド41及び苗トレイ押下ガイド42と同様に苗載台19上の苗トレイBを支持可能に形成したトレイガイド片91を設けた合成樹脂製のサイドカバー90を苗トレイ搬送装置15側面に装着すべく構成してもよい。
【0077】
トレイガイド片91付きサイドカバー90を用いることによって部品点数を削減することができ、組み立て作業の効率化をはかることができるとともに、加工精度の高いトレイガイド片91を用いることができることによって、苗載台19上を搬送される苗トレイBを安定的に搬送することができる。
【0078】
特に、本実施例の場合、図6に示すように、サイドカバー90には、苗載台19上面に略沿って補助ガイド凸部92を内側に向けて凸設しており、しかも、同補助ガイド凸部92の上面と、トレイガイド片91下面との間隔を漸次小さくする狭窄領域93を設けることによって、同狭窄領域93の形状によって苗トレイBを左右側搬送チェン20a,20bに受け渡す際の苗トレイBの姿勢調整を可能としている。従って、苗トレイBの左右側搬送チェン20a,20bへの受渡しを確実に行なうことができる。
【0079】
また、サイドカバー90には所要の位置に必要に応じて補強リブ94を設け、サイドカバー90の構造強化をはかっている。このように構造強化されたサイドカバー90を苗トレイ搬送装置15の支持フレーム体に取付けることにより、支持フレーム体の構造を強化もはかることができ、苗トレイ搬送装置15を頑強とすることができる。なお、図6中、95はサイドカバー90を苗トレイ搬送装置15の支持フレーム体に取着するために用いる取付用孔である。
【0080】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、縦搬送機構は苗トレイと係合する係合ピンを突設した搬送チェンを具備し、同搬送チェンは駆動スプロケットと、同駆動スプロケットから所定間隔だけ離隔して配設したチェン係回フレームとに係回したことによって、従来使用していた従動スプロケットを不要とすることができ、移植部をコンパクト化することができる。また、移植部のコンパクト化にともなって移植部を軽量化することができるので、移植機の操縦性を向上させることができるとともに、移植機のエンジン駆動力の損失を抑制することができる。
【0081】
請求項2記載の発明によれば、チェン係回フレームは、所定の曲率で湾曲させた棒状体で構成したことによって、チェン係回フレームを極めて軽量に形成することができる。しかも、搬送チェンの湾曲形状を調整することにより搬送チェンの経路を所望の経路とすることができるので、苗トレイのより円滑な縦搬送を可能とすることができる。
【0082】
請求項3記載の発明によれば、チェン係回フレームの端部には、同チェン係回フレームを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部を設けたことによって、同噛込防止用屈曲部の屈曲形状がガイドとなり、チェン係回フレームへの搬送チェンの噛込みを防止できるので、搬送チェンを円滑に回転させることができるとともに、チェン係回フレームからの搬送チェンの脱離を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移植機の全体側面図である。
【図2】苗トレイ搬送装置の一部切欠側面図である。
【図3】苗トレイ搬送装置の背面図である。
【図4】チェン係回フレームの説明図である。
【図5】横搬送機構の説明図である。
【図6】縦搬送制御手段における制止体と操作体とを説明する説明図である。
【図7】苗トレイ搬送装置の側面に装着可能としたサイドカバーの斜視図である。
【符号の説明】
B 苗トレイ
15 苗トレイ搬送装置
16a 前方横搬送ガイド
16b 後方横搬送ガイド
17 横搬送機構
20a 左側搬送チェン
20b 右側搬送チェン
21a 左側駆動スプロケット
21b 右側駆動スプロケット
22 係合ピン
25a 左側支持フレーム
25b 右側支持フレーム
26 連結フレーム
27 補強フレーム
28 転動ローラ
32a 左側軸受板
32b 右側軸受板
33 搬送チェン用駆動軸
35a チェン係回左側フレーム
35b チェン係回右側フレーム
41 苗トレイ用ガイド
42 苗トレイ押下ガイド
43 湾曲ガイド
44 搬出ガイド
45 空苗トレイ巻込防止ガイド
46 噛込防止用屈曲部
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の苗を育苗した苗トレイを装填し、同苗トレイから苗を連続的に取出して、そのまま連続的に圃場に植付けを行なう移植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数のポットを併設した苗トレイで育苗した苗を、苗トレイごと移植部に装填し、同移植部に設けた搬送機構によって苗トレイを搬送するとともに、搬送機構における搬送経路の途中で苗トレイからポット苗を取出し、植付機構により圃場の畝面に植付けを行なう移植機が知られている。
【0003】
同移植機における苗トレイの搬送機構は、苗トレイを前方方向に搬送する縦搬送機構と、左右方向に搬送する横搬送機構とで構成しており、苗トレイのポット苗を植付機構に逐次送給可能としている。
【0004】
縦搬送機構では、植付機構に向けて苗トレイを送給するとともに、ポット苗が取出された苗トレイを搬送機構から排出すべく、苗トレイと係合させる係合ピンを突設した搬送チェンを駆動スプロケットと従動スプロケットとに係回し、駆動スプロケットによって搬送チェンを回転させることにより係合ピンを移動させ、苗トレイの縦搬送を行なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の移植機では、搬送チェンを所定軌跡のループ形状に保持すべく駆動スプロケットと従動スプロケットとを用い、かつ、駆動スプロケットと従動スプロケットとは互いに離隔して配設するため、従動スプロケットの配設スペースを確保する必要があり、移植部が大型化するという問題があった。
【0006】
特に、移植部が大型化することにより重量増が生じ、移植機に配設したエンジンの駆動力の損失が大きくなるために非効率になるという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、苗トレイを縦搬送する縦搬送機構と、苗トレイを横搬送する横搬送機構とから構成する搬送機構を具備し、同搬送機構によって搬送した苗トレイからポット苗を取出して植付機構に受渡し、同植付機構にてポット苗を畝面に植付ける移植部を設けた移植機において、縦搬送機構は苗トレイと係合する係合ピンを突設した搬送チェンを具備し、同搬送チェンは駆動スプロケットと、同駆動スプロケットから所定間隔だけ離隔して配設したチェン係回フレームとに係回し、駆動スプロケットの回転にともなって搬送チェンを回転させることにより苗トレイを縦搬送することとした。
【0008】
また、チェン係回フレームは、所定の曲率で湾曲させた棒状体で構成し、搬送チェンをチェン係回フレームに沿って摺動させること、さらには、チェン係回フレームの端部には、同チェン係回フレームを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部を設けたことにも特徴を有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の移植機は、苗トレイを縦搬送する縦搬送機構と、苗トレイを横搬送する横搬送機構とから構成する搬送機構を具備する移植機であり、縦搬送機構は苗トレイと係合する係合ピンを突設した搬送チェンを具備し、同搬送チェンを回転させることにより苗トレイを縦搬送すべく構成しているものである。
【0010】
特に、搬送チェンは、搬送機構に装着した駆動スプロケットと、同駆動スプロケットから所定間隔だけ離隔して搬送機構に装着したチェン係回フレームとに係回し、駆動スプロケットの回転にともなって搬送チェンを回転させるべく構成している。
【0011】
すなわち、従来使用していた従動スプロケットを設ける代わりにチェン係回フレームを設け、搬送チェンを所要の軌跡で回転させるべく構成しているものである。
【0012】
従動スプロケットは略円形となっているため、同従動スプロケットを配設する場合、従動スプロケットの回転軸を、駆動スプロケットの回転軸から少なくとも駆動スプロケットの半径寸法と、従動スプロケットの半径寸法との和の値より大きく離隔させる必要があるので、移植部が大型化することを抑制することが困難であったが、従動スプロケットを設ける代わりにチェン係回フレームを用いることにより、同チェン係回フレームを駆動スプロケットに近接させて装着することができ、移植部をコンパクト化することができる。また、移植部のコンパクト化にともなって、移植部を軽量化することができ、移植機の操縦性を向上させることができるとともに、移植機のエンジン駆動力の損失を抑制することができる。
【0013】
チェン係回フレームを所定の曲率で湾曲させた棒状体で構成し、搬送チェンをチェン係回フレームに沿って摺動させた場合には、チェン係回フレームを極めて軽量に形成することができ、移植部の軽量化を可能とすることができるとともに、チェン係回フレームを単なる円弧形状ではなく任意の形状、例えば、曲率を漸次変化させながら湾曲させたり、一部に直線領域を設けたりすることができ、搬送チェンの経路を任意の経路に設定することができる。従って、搬送チェンが苗トレイを送給するのに最も好ましい経路を形成しすることができ、苗トレイのよりスムーズな縦搬送を可能とすることができる。
【0014】
なお、チェン係回フレームは、搬送チェンの幅寸法よりも細幅とすることにより、チェン係回フレームに沿って搬送チェンをスムーズに摺動させることができるとともに、チェン係回フレームからの搬送チェンの脱離を防止できる。
【0015】
チェン係回フレームの端部に、同チェン係回フレームを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部を設けた場合には、噛込防止用屈曲部の屈曲形状がガイドとなることによって、チェン係回フレームに搬送チェンが噛込むことを防止でき、搬送チェンを円滑に回転させることができるとともに、チェン係回フレームからの搬送チェンの脱離を防止できる。
【0016】
【実施例】
以下において、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図1は本発明に係る移植機Aの一実施例の全体側面図である。移植機Aは、走行機体1と、同走行機体1後方部に装着した移植部2とにより構成している。移植部2は、装填した苗トレイBを搬送する搬送機構部3と、同搬送機構部3によって搬送された苗トレイBから取出したポット苗の植付けを行なう植付機構部4とにより構成している。Gは圃場面、Uは畝面である。
【0017】
走行機体1は、図1に示すように機体フレーム5の前部左右側に左右一対の前車輪支持アーム6,6を介して前車輪7,7を取着し、また、機体フレーム5の後部左右側に後車輪支持アームとしての左右一対の後車輪駆動ケース8,8を介して後車輪9,9を取着している。
【0018】
後車輪駆動ケース8,8は、前端部において機体フレーム5前部に配設したエンジン10とミッション部11を介して連動連結し、後端に取着した後車輪9,9を回転駆動させるべく構成している。
【0019】
機体フレーム5の後端部にはハンドル支持フレーム12を後上方に立ち上げながら延設し、同ハンドル支持フレーム12の上端部に操向ハンドル13を取着して移植機Aの操向操作を可能としている。また、ハンドル支持フレーム12の中途部には各種操作レバー14を装着している。
【0020】
ハンドル支持フレーム12の前方部分には搬送機構部3を構成する苗トレイ搬送装置15を配設している。苗トレイ搬送装置15は、後述するように機体フレーム5後部に左右方向に伸延させて配設した横搬送ガイド16に、同横搬送ガイド16に沿って往復移動自在に装着しており、横搬送機構17によって苗トレイ搬送装置15を往復移動させるべく構成している(図3参照)。図1中、18は横搬送ガイド16端部を被覆した横搬送ガイドカバーである。
【0021】
苗トレイ搬送装置15には前低後高として前後方向に伸延させた苗載台19を設け、さらに、同苗載台19下端部分の苗載台19の左右側下面側には、それぞれ左右側搬送チェン20a,20bを係回する左右側駆動スプロケット21a,21bを枢着し、苗載台19上に載置した苗トレイBを左右側搬送チェン20a,20bに突設した係合ピン22に係合させ、左右側駆動スプロケット21a,21bの回転にともなう左右側搬送チェン20a,20bの回転によって係合ピン22により苗トレイBを牽引し、同苗トレイBを苗載台19前方に送給すべく構成している。これが縦搬送機構である。
【0022】
苗載台19前方に送給した苗トレイBからは、図示していない苗取出機構を用いてポット苗を取出すとともに、取出したポット苗は、植付機構部4の植付けアーム23先端に設けた中空の植付爪24内に送給すべく構成している。
【0023】
植付爪24は、第1植付爪24aと第2植付爪24bの2枚一組で構成しており、第1植付爪24a及び第2植付爪24bは、それぞれ略半円錐周面形状、すなわち、略円錐周面形状を高さ方向で二分割した形状とし、第1植付爪24aと第2植付爪24bとを対向させ、頂部を下方に向けて位置させることにより、植付爪24を、内部を下方に向けて縮径状とした苗収容空間としている。
【0024】
さらに、植付爪24は、植付けアーム23の昇降動作に合わせて第1植付爪24aと第2植付爪24bとを開閉操作すべく構成しており、植付けアーム23を降下させて植付爪24を畝面Uに埋入させながら第1植付爪24aと第2植付爪24bとを拡開することにより、植付爪24の苗収容空間内のポット苗を畝面Uに植付け可能としている。
【0025】
以下において、本発明の要部である搬送機構部3の苗トレイ搬送装置15について詳説する。図2は苗トレイ搬送装置15の一部切欠側面図であり、図3は苗トレイ搬送装置15の背面図である。
【0026】
苗トレイ搬送装置15は、左側支持フレーム25aと、右側支持フレーム25bと、同左右側フレーム25a,25b間に架設した複数の連結フレーム26とによって支持フレーム体を構成し、同支持フレーム体に苗載台19を装着して苗トレイBを載置可能とするとともに、後述する苗トレイBの縦搬送機構を設けるとともに、苗トレイBの横搬送機構17を接続して構成している。図2及び図3中、27は、略J字状に形成した左側支持フレーム25aの端部間、及び右側支持フレーム25bの端部間を連結して左右側支持フレーム25a,25bを補強する補強フレームである。
【0027】
左側支持フレーム25a及び右側支持フレーム25bには、機体フレーム5に配設した横搬送ガイド16のガイド溝に挿入する転動ローラ28を装着しており、同転動ローラ28を介して苗トレイ搬送装置15を搬送機構部3部分に装着すべく構成している。
【0028】
なお、横搬送ガイド16は、苗トレイ搬送装置15の前側下方となる位置と、苗トレイ搬送装置15の後側下方となる位置とにそれぞれ支持体29a,29bを介して機体フレーム5に配設しており、前方側の横搬送ガイド16を前方横搬送ガイド16a、後方側の横搬送ガイド16を後方横搬送ガイド16bと呼ぶことにする。前方横搬送ガイド16aと後方横搬送ガイド16bとは互いに平行として、機体フレーム5の左右方向に伸延させて配設している。さらに、同前後方横搬送ガイド16a,16bにはそれぞれ断面略C字状としたガイド溝30を設けており、同ガイド溝30は前後方横搬送ガイド16a,16bの伸延方向に沿って伸延させている。
【0029】
左右側支持フレーム25a,25bに設ける転動ローラ28は、前後方横搬送ガイド16a,16bのガイド溝30にそれぞれ挿入すべく構成しており、4つの転動ローラ28で苗トレイ搬送装置15の支持フレーム体を支持し、前後方横搬送ガイド16a,16bに沿って苗トレイ搬送装置15を左右方向に往復移動可能としている。
【0030】
また、左側支持フレーム25a下側部分には軸受部31aを有する左側軸受板32aを装着するとともに、右側支持フレーム25b下側部分にも軸受部31bを有する右側軸受板32bを装着し、左側軸受板32aの軸受部31aと右側軸受板32bの軸受部31bとに搬送チェン用駆動軸33を架設して、同搬送チェン用駆動軸33の左側支持フレーム25a寄りに左側駆動スプロケット21aを装着し、搬送チェン用駆動軸33の右側支持フレーム25b寄りに右側駆動スプロケット21bを装着している。なお、左側駆動スプロケット21aと右側駆動スプロケット21bとは、苗トレイBの幅寸法よりも大きい寸法だけ離隔させている。
【0031】
さらに、左側支持フレーム25aの左側軸受板32a装着位置の上方部分にはチェン係回左側フレーム35aを配設すべく支持体36aを配設し、同支持体36aにチェン係回左側フレーム35aを装着し、また、右側支持フレーム25bの右側軸受板32b装着位置の上方部分にはチェン係回右側フレーム35bを配設すべく支持体36bを配設し、同支持体36bにチェン係回右側フレーム35aを装着している。
【0032】
チェン係回左右側フレーム35a,35bは金属製の棒状体であって、所定の曲率を有するべく湾曲させた湾曲形状としている。本実施例の場合、図2に示すように側面視略U字状としており、必要に応じて直線領域37も設けている。
【0033】
同チェン係回左右側フレーム35a,35bは、左右側駆動スプロケット21a,21bから所定間隔だけ離隔させて配設しており、左側駆動スプロケット21aとチェン係回左側フレーム35a、及び右側駆動スプロケット21bとチェン係回右側フレーム35bにそれぞれ左側搬送チェン20a及び右側搬送チェン20bを係回し、同左右側搬送チェン20a,20bを左右側駆動スプロケット21a,21bの回転にともなって回転させるべく構成している。このとき、左側搬送チェン20a及び右側搬送チェン20bは、チェン係回左側フレーム35a及びチェン係回右側フレーム35bに沿って摺動する。
【0034】
左右側搬送チェン20a,20bにはそれぞれ、支持フレーム体の内側方向に向けて所定の間隔で係合ピン22を突設しており、同係合ピン22を苗トレイB裏面の凹凸形状の凹部に係合させ、かつ、左右側搬送チェン20a,20bの回転にともなって係合ピン22を移動させることにより同係合ピン22によって苗トレイBを牽引すべく構成している。
【0035】
なお、図3に示すように、苗載台19には、左右側搬送チェン20a,20bの回転にともなって移動する係合ピン22を、苗載台19の下面側から上面側に挿通させる挿通凹部40を設けている。
【0036】
また、上記のように、左右側搬送チェン20a,20bによって苗載台19に載置した苗トレイBを搬送する際に、移植機Aの走行にともなう振動によって苗トレイBが苗載台19から脱落しないように、図2に示すように、苗トレイ搬送装置15には苗載台19上面側に苗トレイ用ガイド41を設けている。
【0037】
さらに、苗トレイ用ガイド41の下側部分には、左右側搬送チェン20a,20bの係合ピン22と苗トレイBとを確実に係合させるとともに、苗取出機構による苗トレイBからのポット苗の取出しの際に苗トレイBの浮き上がりが生じることを防止するべく、苗トレイBを載台19に押接させる棒状の苗トレイ押下ガイド42も設けている。
【0038】
なお、苗取出機構によってポット苗が取出されることにより空となった苗ポットBは、苗トレイ搬送装置15の前端に装着した棒状の湾曲ガイド43によって左右側駆動スプロケット21a,21bの外周形状に沿って湾曲させるとともに、右側搬送チェン20a,20bに設けた係合ピン22によって牽引して搬送し、その後、後上方に立ち上げながら延設した棒状の搬出ガイド44に沿って搬出すべく構成している。
【0039】
また、搬出ガイド44の上方部分には、空苗トレイ巻込防止ガイド45を設け、搬出ガイド44に沿って搬出された苗トレイBが、移植機Aの走行にともなう振動によって左右側搬送チェン20a,20b側に傾倒し、同左右側搬送チェン20a,20bと苗載台19下面との間において空の苗トレイBの巻込みが生じることを防止している。
【0040】
特に、空苗トレイ巻込防止ガイド45は、図3に示すように、棒状体で構成することにより極めて軽量とすることができるとともに、搬出される苗トレイBの略中央部分と当接する位置に設けることにより、1本の空苗トレイ巻込防止ガイド45を配設するだけで十分に空の苗トレイBの巻込みを防止できるとともに、搬出される苗トレイBの左右方向の位置ズレを抑止でき、円滑に空の苗トレイBを搬出することができる。特に本実施例では、丸棒体を用いて空苗トレイ巻込防止ガイド45を構成することにより低コスト化をはかっており、さらに、プラスチック製とすることによってさらなる軽量化をはかってもよい。
【0041】
図2及び図3において、44aは苗載台19に設けた支持アーム取着体であり、44bは一端を支持アーム取着体44aに取着し、他端を搬出ガイド44に接続して同搬出ガイド44を支持する支持アームである。空苗トレイ巻込防止ガイド45は、一端を支持アーム取着体44aに取着し、他端を連結フレーム26に接続することにより装着している。
【0042】
上記したように、左右側搬送チェン20a,20bを左右側駆動スプロケット21a,21bとチェン係回左右側フレーム35a,35bに係回すべく構成したことによって、左右側駆動スプロケット21a,21bに対応する従動スプロケットを設ける場合と比較して、左右側搬送チェン20a,20bの回転経路を自在な経路に設定することができ、係合ピン22による苗トレイBの牽引を円滑に行なうことができるとともに、苗トレイ搬送装置15をコンパクト化することができる。
【0043】
特に、チェン係回左右側フレーム35a,35bを棒状体で形成することにより、回転経路を任意の経路に設定可能であり、かつ、軽量で構成することができる。
【0044】
さらには、苗トレイ搬送装置15のコンパクト化にともなって、苗トレイ搬送装置15の軽量化をはかることができるので、移植機Aの操縦性を向上させることができるとともに、移植機Aのエンジン駆動力の損失を抑制することができる。
【0045】
本実施例では、図4に拡大して示すように、チェン係回左右側フレーム35a,35bは、左右側搬送チェン20a,20bよりも細幅とし、同チェン係回左右側フレーム35a,35bによって左右側搬送チェン20a,20bを支持しやすくしている。特に、本実施例では、チェン係回左右側フレーム35a,35bには丸棒体を用いることにより、左右側搬送チェン20a,20bをさらに支持しやすくしている。
【0046】
また、チェン係回左右側フレーム35a,35bの端部には、同チェン係回左右側フレーム35a,35bを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部46を設けている。同噛込防止用屈曲部46を設けることによって、噛込防止用屈曲部46の屈曲形状がガイドとなり、チェン係回左右側フレーム35a,35bへの左右側搬送チェン20a,20bの噛込みを防止することができる。従って、左右側搬送チェン20a,20bを円滑に回転させることができるとともに、チェン係回左右側フレーム35a,35bからの左右側搬送チェン20a,20bの脱離を防止できる。
【0047】
特に、チェン係回左右側フレーム35a,35bを屈曲させて噛込防止用屈曲部46としたことにより、噛込防止形状を極めて容易に設けることができ、製造コストの上昇を抑止しながら、作動安定性を向上させることができる。
【0048】
以下において、上記のように前後方横搬送ガイド16a,16bに沿って左右方向に往復移動可能とした苗トレイ搬送装置15の横搬送機構17について詳説する。
【0049】
図2、図3及び図5に示すように、横搬送機構17は、苗トレイ搬送装置15の下方位置に設け、同横搬送機構17の横搬送駆動軸51と、ミッション部11を介してエンジン10と連動連結した苗トレイ搬送用駆動軸52とをユニバーサルジョイント53により連結し、エンジン10の動力を用いて横搬送機構17を駆動させるべく構成している。
【0050】
横搬送機構17には、横搬送駆動軸51と、同横搬送駆動軸51の回転によって回転する横搬送制御チェン54を設けている。同横搬送制御チェン54は、横搬送駆動スプロケット55と横搬送従動スプロケット56とに係回しており、横搬送駆動スプロケット55と横搬送従動スプロケット56とは、機体フレーム5の左右方向に離隔して設けることにより、横搬送制御チェン54を前後方横搬送ガイド16a,16bの伸延方向と略平行に伸延した長円状の回転経路としている。
【0051】
そして、横搬送制御チェン54には、回転方向と直交する方向に係合突起57を突設しており、同係合突起57は横搬送制御チェン54の回転にともなって横搬送制御チェン54の回転経路と同経路で移動することにより、係合突起57を左右方向に往復運動させるべく構成している。
【0052】
図5中、58は横搬送駆動軸51後端に装着した駆動ギヤであり、同駆動ギヤ58は、横搬送駆動スプロケット56を装着した横搬送駆動スプロケット用回転軸59の後端に装着した従動ギヤ60と係合させて横搬送駆動スプロケット用回転軸59を回転駆動させるべく構成している。また、61は横搬送従動スプロケット56を装着した横搬送従動スプロケット用回転軸であり、62は同横搬送従動スプロケット用回転軸61を回転自在に支持する軸受部である。また、68はケーシングである。
【0053】
横搬送機構17は上記のように構成しており、苗トレイ搬送装置15には、左側支持フレーム25aと右側支持フレーム25bとの間に架設した係合部支持板63に係合板64を突設し、同係合板64に設けた係合溝65と上記係合突起57とを係合させることにより、同係合突起57によって牽引されて苗トレイ搬送装置15を前後方横搬送ガイド16a,16bに沿って往復移動可能としている。
【0054】
苗トレイ搬送装置15が前後方横搬送ガイド16a,16bに沿って移動することにより、同苗トレイ搬送装置15に搭載させた苗トレイBを横搬送している。これが苗トレイBの横搬送である。
【0055】
なお、係合板64は、係合部支持板63の所要の位置、ほとんどの場合、左側支持フレーム25aと右側支持フレーム25bとの略中央位置に設けた係合板支持体66に装着すべく構成している。
【0056】
係合板64に設けた係合溝65は、係合突起57を挿入可能な大きさであって、一方向に伸延させた長孔形状としている。すなわち、係合突起57は、横搬送制御チェン54の回転経路上を移動するため、係合突起57の往路と復路とは異なる経路となるので、係合突起57が往路方向への運動から復路方向への運動に切り替わる場合、あるいは、逆に係合突起が復路方向への運動から往路方向への運動に切り替わる場合、係合突起57は係合溝65に沿って移動するべく構成している。
【0057】
このように、係合突起57が係合溝65に沿って移動する際に、苗トレイ搬送装置15は苗トレイBを縦搬送し、その後、横搬送機構17によって横搬送を行なうべく構成している。すなわち、横搬送機構17による横搬送の一方の端部に達したところで1ピッチの縦搬送を行ない、その後、横搬送機構17によって逆方向に横搬送を行なうものである。
【0058】
以下において、横搬送の一方の端部に達した際に実施する苗トレイ搬送装置15における苗トレイBの縦搬送について説明する。
【0059】
縦搬送を行なう縦搬送機構は、横搬送における一方の端部に達することにより縦搬送を実施する状態となったことを検出する縦搬送状態検出手段と、同縦搬送状態検出手段による検出に基づいて実施する縦搬送を1ピッチずつに制御する縦搬送制御手段とで構成している。
【0060】
縦搬送状態検出手段は、苗トレイ搬送装置15を構成している左側支持フレーム25aの下部後端部分に設けた軸受部71aと、側支持フレーム25bの下部後端部分に設けた軸受部71aとの間に架設したカムフォロワ取着軸72と、同カムフォロワ取着軸72に突設したカムフォロワ73を操作する縦搬送制御カム74とにより構成している。
【0061】
カムフォロワ取着軸72は、前後方横搬送ガイド16a,16bと略平行に伸延させて軸受部71a,71bに架設するとともに回転自在としており、苗トレイ搬送装置15の横搬送ととも横搬送方向に移動すべく構成している。
【0062】
縦搬送制御カム74は、図2及び図3に示すように横搬送駆動軸51に装着しており、同横搬送駆動軸51の回転とともに回転すべく構成している。本実施例の場合、縦搬送制御カム74は、横搬送駆動軸51を支持する軸受部69の近傍に配設することができるので、縦搬送制御カム74の回転を安定化せることができ、撓みの生起によるカムフォロワ73の逃げを抑止して作動安定性を向上させることができる。
【0063】
カムフォロワ取着軸72には、横搬送機構17による横搬送の一方の端部に達した際に縦搬送制御カム74と当接するカムフォロワ73を突設しており、横搬送機構17による横搬送の一方の端部に達した場合にのみ縦搬送制御カム74がカムフォロワ73を操作可能として、カムフォロワ取着軸72を所定の回動角度だけ回動させるべく構成している。
【0064】
すなわち、図3に示すように、カムフォロワ取着軸72には、苗トレイ搬送装置15が横搬送の左側端に達した際に縦搬送制御カム74と当接する左端カムフォロワ73aと、苗トレイ搬送装置15が横搬送の右側端に達した際に縦搬送制御カム74と当接する右端カムフォロワ73bとを設けており、苗トレイ搬送装置15が横搬送の左右側端に達した時以外には、縦搬送制御カム74が左右端カムフォロワ73a,73bと当接せず、縦搬送を実施させないようにしている。
【0065】
このように構成することによって、横搬送駆動軸51は比較的短くすることができるとともに、上記したように縦搬送制御カム74を横搬送駆動軸51に装着することにより、1つの駆動軸で苗トレイ搬送装置15の横搬送駆動と縦搬送駆動を行なうことができ、搬送駆動の構成を簡潔として、軽量化・低コスト化をはかることができる。
【0066】
縦搬送制御手段は、図2及び図6に示すように搬送チェン用駆動軸33に装着した縦搬送制御ラチェット75と、同縦搬送制御ラチェット75と係合させる制止体76と、同制止体76と縦搬送制御ラチェット75との係合の解除操作を行なう操作体77とによって構成している。
【0067】
制止体76は、本実施例では側面視略C字状としており、略中央部を左側支持フレーム25aに突設した枢軸78に回転自在に枢着し、制止体76に設けた係合爪79を縦搬送制御ラチェット75に係合させるべく構成している。80は係合用付勢バネであって、同係合用付勢バネ80によって制止体76を付勢することにより係合爪79を縦搬送制御ラチェット75に係合させている。
【0068】
操作体77は搬送チェン用駆動軸33に回動自在に枢着した板体であって、同操作体77には、略C字状の制止体76の内側縁に当接させる当接ピン81を設けており、後述するように操作体77を回動させることによって、当接ピン81によって制止体76の内側縁を押圧し、制止体76の係合爪79を後退させて係合爪79と縦搬送制御ラチェット75との係合を解除すべく構成している。
【0069】
また、操作体77は、第1連結アーム82及び第2連結アーム83を介して上記した縦搬送状態検出手段のカムフォロワ取着軸72と連動連結しており、縦搬送制御カム74がカムフォロワ73と当接することによりカムフォロワ取着軸72を回動させることによって、操作体77を搬送チェン用駆動軸33を回動中心として回動させるべく構成している。このようにして操作体77が回動することにより制止体76の係合爪79と縦搬送制御ラチェット75との係合を解除し、搬送チェン用駆動軸33を回転可能としている。
【0070】
搬送チェン用駆動軸33が回転することにより、同搬送チェン用駆動軸33に装着した左右側駆動スプロケット21a,21bが回転し、左右側搬送チェン20a,20bが回転するので、苗載台19上の苗トレイを縦搬送することができる。
【0071】
ここで、搬送チェン用駆動軸33が縦搬送の1ピッチ分だけ回転したところで、縦搬送状態検出手段の縦搬送制御カム74とカムフォロワ73とを非当接状態とし、かつ、操作体77に接続した復帰用付勢バネ84による付勢によって操作体77を逆方向に回動させ、係合爪79と縦搬送制御ラチェット75とを再係合させ、縦搬送駆動を終了すべく構成している。
【0072】
なお、本実施例において、制止体76の係合爪79とは反対側の端部85には当接体86を設けており、操作体77の回動にともなって係合爪79が縦搬送制御ラチェット75と非係合状態となった場合には、同当接体86を縦搬送制御ラチェット75の外周縁に圧接させ、同縦搬送制御ラチェット75の回転を抑制すべく構成している。
【0073】
従って、縦搬送制御ラチェット75が縦搬送の1ピッチ分以上回転することを防止でき、搬送チェン用駆動軸33が空転することによる苗トレイBの1ピッチ分以上の縦搬送を防止できる。
【0074】
なお、上記したように、制止体76は係合用付勢バネ80によって駆動させることにより、制止体76の係合爪79と縦搬送制御ラチェット75との係合・非係合の切替え操作を極めて簡単な構成で行なうことができ、軽量化に寄与することができるとともに、製造コストの低減にも寄与することができる。
【0075】
また、図3に示すように、苗トレイ搬送装置15には、縦搬送制御ラチェット切替ハンドル89を設けており、同縦搬送制御ラチェット切替ハンドル89を操作することによって、苗トレイBの形態に応じて苗トレイBの縦搬送の送り量を変更すべく、縦搬送制御ラチェット75を切替え可能としている。
【0076】
上記したように構成した苗トレイ搬送装置15において、苗トレイ用ガイド41及び苗トレイ押下ガイド42を用いて苗載台19上の苗トレイBを支持するのではなく、図7に示すように、苗トレイ用ガイド41及び苗トレイ押下ガイド42と同様に苗載台19上の苗トレイBを支持可能に形成したトレイガイド片91を設けた合成樹脂製のサイドカバー90を苗トレイ搬送装置15側面に装着すべく構成してもよい。
【0077】
トレイガイド片91付きサイドカバー90を用いることによって部品点数を削減することができ、組み立て作業の効率化をはかることができるとともに、加工精度の高いトレイガイド片91を用いることができることによって、苗載台19上を搬送される苗トレイBを安定的に搬送することができる。
【0078】
特に、本実施例の場合、図6に示すように、サイドカバー90には、苗載台19上面に略沿って補助ガイド凸部92を内側に向けて凸設しており、しかも、同補助ガイド凸部92の上面と、トレイガイド片91下面との間隔を漸次小さくする狭窄領域93を設けることによって、同狭窄領域93の形状によって苗トレイBを左右側搬送チェン20a,20bに受け渡す際の苗トレイBの姿勢調整を可能としている。従って、苗トレイBの左右側搬送チェン20a,20bへの受渡しを確実に行なうことができる。
【0079】
また、サイドカバー90には所要の位置に必要に応じて補強リブ94を設け、サイドカバー90の構造強化をはかっている。このように構造強化されたサイドカバー90を苗トレイ搬送装置15の支持フレーム体に取付けることにより、支持フレーム体の構造を強化もはかることができ、苗トレイ搬送装置15を頑強とすることができる。なお、図6中、95はサイドカバー90を苗トレイ搬送装置15の支持フレーム体に取着するために用いる取付用孔である。
【0080】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、縦搬送機構は苗トレイと係合する係合ピンを突設した搬送チェンを具備し、同搬送チェンは駆動スプロケットと、同駆動スプロケットから所定間隔だけ離隔して配設したチェン係回フレームとに係回したことによって、従来使用していた従動スプロケットを不要とすることができ、移植部をコンパクト化することができる。また、移植部のコンパクト化にともなって移植部を軽量化することができるので、移植機の操縦性を向上させることができるとともに、移植機のエンジン駆動力の損失を抑制することができる。
【0081】
請求項2記載の発明によれば、チェン係回フレームは、所定の曲率で湾曲させた棒状体で構成したことによって、チェン係回フレームを極めて軽量に形成することができる。しかも、搬送チェンの湾曲形状を調整することにより搬送チェンの経路を所望の経路とすることができるので、苗トレイのより円滑な縦搬送を可能とすることができる。
【0082】
請求項3記載の発明によれば、チェン係回フレームの端部には、同チェン係回フレームを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部を設けたことによって、同噛込防止用屈曲部の屈曲形状がガイドとなり、チェン係回フレームへの搬送チェンの噛込みを防止できるので、搬送チェンを円滑に回転させることができるとともに、チェン係回フレームからの搬送チェンの脱離を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移植機の全体側面図である。
【図2】苗トレイ搬送装置の一部切欠側面図である。
【図3】苗トレイ搬送装置の背面図である。
【図4】チェン係回フレームの説明図である。
【図5】横搬送機構の説明図である。
【図6】縦搬送制御手段における制止体と操作体とを説明する説明図である。
【図7】苗トレイ搬送装置の側面に装着可能としたサイドカバーの斜視図である。
【符号の説明】
B 苗トレイ
15 苗トレイ搬送装置
16a 前方横搬送ガイド
16b 後方横搬送ガイド
17 横搬送機構
20a 左側搬送チェン
20b 右側搬送チェン
21a 左側駆動スプロケット
21b 右側駆動スプロケット
22 係合ピン
25a 左側支持フレーム
25b 右側支持フレーム
26 連結フレーム
27 補強フレーム
28 転動ローラ
32a 左側軸受板
32b 右側軸受板
33 搬送チェン用駆動軸
35a チェン係回左側フレーム
35b チェン係回右側フレーム
41 苗トレイ用ガイド
42 苗トレイ押下ガイド
43 湾曲ガイド
44 搬出ガイド
45 空苗トレイ巻込防止ガイド
46 噛込防止用屈曲部
Claims (3)
- 苗トレイを縦搬送する縦搬送機構と、苗トレイを横搬送する横搬送機構とから構成する搬送機構を具備し、同搬送機構によって搬送した苗トレイからポット苗を取出して植付機構に受渡し、同植付機構にてポット苗を畝面に植付ける移植部を設けた移植機において、
縦搬送機構は苗トレイと係合する係合ピンを突設した搬送チェンを具備し、同搬送チェンは駆動スプロケットと、同駆動スプロケットから所定間隔だけ離隔して配設したチェン係回フレームとに係回し、駆動スプロケットの回転にともなって搬送チェンを回転させることにより苗トレイを縦搬送することを特徴とする移植機。 - チェン係回フレームは、所定の曲率で湾曲させた棒状体で構成し、搬送チェンをチェン係回フレームに沿って摺動させることを特徴とする請求項1記載の移植機。
- チェン係回フレームの端部には、同チェン係回フレームを屈曲させて形成した噛込防止用屈曲部を設けたことを特徴とする請求項2記載の移植機。
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