JP2004014672A - 半導体装置用基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】信頼性を維持しながら、配線パターンの微細化、高密度化に対応できる半導体装置用基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁基材11表面に薄膜導体層上のレジストパターン21をめっきマスクにして電解銅めっきを行い、レジストパターンを専用の剥離液で剥離処理し、薄配線パターン用導体層31及び薄配線パターン用導体層32を形成する。所定厚の感光層22を形成し、一連のパターニング処理を行って、開口部41を有するレジストパターン22aを形成する。レジストパターン22aをめっきマスクにして電解銅めっきを行い、開口部41に嵩上げ用導体層33を形成し、レジストパターン22aを剥離処理して、絶縁基材11上に薄配線パターン31a及び薄配線パターン32aと嵩上げ用導体層33とからなる厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板100を得る。
【選択図】図2
【解決手段】絶縁基材11表面に薄膜導体層上のレジストパターン21をめっきマスクにして電解銅めっきを行い、レジストパターンを専用の剥離液で剥離処理し、薄配線パターン用導体層31及び薄配線パターン用導体層32を形成する。所定厚の感光層22を形成し、一連のパターニング処理を行って、開口部41を有するレジストパターン22aを形成する。レジストパターン22aをめっきマスクにして電解銅めっきを行い、開口部41に嵩上げ用導体層33を形成し、レジストパターン22aを剥離処理して、絶縁基材11上に薄配線パターン31a及び薄配線パターン32aと嵩上げ用導体層33とからなる厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板100を得る。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
半導体素子と外部基板を接続する際の接続媒体となるもので、高放熱性と微細回路配線を有する半導体装置用基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリイミド、ガラスエポキシ等の絶縁基材上に配線パターンを形成する方法としては、均一厚の銅箔をラミネートし導体層を形成し、この導体層に液体レジストをコーティングして感光層を形成し、パターン露光、現像等のフォトリソ工程によりレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクにして導体層をエッチングして所定の配線パターンを形成するサブトラクティブ法が一般的である。
【0003】
また、ポリイミド、ガラスエポキシなどの絶縁基材上に配線パターンを形成する別の方法として、まず、無電解めっき等で形成した薄膜導体層上にドライフィルムレジストをラミネートしフォトリソ工程を行いめっき用のレジストパターンを形成し、レジストパターン以外の領域に電解めっき等で所定厚の導体層を形成し、レジストパターンを剥離処理し、フラッシュエッチングにて薄膜導体層を除去し、所定の配線パターンを形成するセミアディティブ法がある。
【0004】
上記いずれの方法においても、配線パターンの導体膜厚は絶縁基材上のいずれの場所でも同じである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
配線パターンのファインピッチ化に対応するため、アディティブ法では導体層膜厚の薄型化、セミアディティブ法ではファインパターンを形成するための感光層の薄型化、結果として配線パターンの薄型化の傾向にある。
例えば、50μm以下のファインピッチの配線パターンを形成する場合、配線パターンの膜厚は薄くなるが、配線パターンの膜厚が薄くなることで配線強度の弱体化、放熱性の減少など信頼性低下を招く可能性がでており、配線パターンの種類、機能、特性等により配線パターンの膜厚を区分けする必要性が生じていた。
【0006】
本発明は上記必要性に鑑み考案されたもので、信頼性を維持しながら、配線パターンの微細化、高密度化に対応できる半導体装置用基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するため、まず請求項1においては、絶縁基材上の片面もしくは両面に配線パターンが形成された半導体装置用基板であって、前記配線パターンが薄い導体からなる薄配線パターンと厚い導体からなる厚配線パターンとで形成されていることを特徴とする半導体装置用基板としたものである。
【0008】
また、請求項2においては、前記薄配線パターンは配線ピッチが50μm以下で、前記厚配線パターンは配線ピッチが50μm以上で形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用基板としたものである。
【0009】
また、請求項3においては、前記厚配線パターンの導体厚みは前記薄配線パターンの導体厚みの2倍以上になっていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置用基板としたものである。
【0010】
また、請求項4においては、少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法としたものである。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に薄膜導体層を形成する工程。
(b)薄膜導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄膜導体層上の開口部に所定厚の導体層を形成する工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(e)薄膜導体層及び薄配線パターン用導体層上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、所定の薄配線パターン用導体層上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン用導体層上の開口部に嵩上げ用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離処理し、レジストパターン下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングにて除去し、薄配線パターン及び厚配線パターンを形成する工程。
【0011】
また、請求項5においては、少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法としたものである。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に薄膜導体層を形成する工程。
(b)薄膜導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄膜導体層上の開口部に所定厚の導体層を形成する工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(e)薄膜導体層及び薄配線パターン用導体層上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、薄膜導体層上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン用導体層上の開口部に厚配線パターン用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離処理し、レジストパターン下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングにて除去し、薄配線パターン及び厚配線パターンを形成する工程。
【0012】
また、請求項6においては、少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法としたものである。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に所定厚の薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(b)薄配線パターン用導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして薄配線パターン用導体層をエッチングする工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターンを形成する工程。
(e)絶縁基材及び薄配線パターン上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、所定の薄配線パターン上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン上の開口部に嵩上げ用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン及び厚配線パターンを形成する工程。
【0013】
さらにまた、請求項7においては、少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法としたものである。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に所定厚の薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(b)薄配線パターン用導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして薄配線パターン用導体層をエッチングする工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン及び絶縁基材の所定位置にビア用孔を形成する工程。
(e)絶縁基材及び薄配線パターン上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、所定の薄配線パターン上及びビア用孔上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン上の開口部に嵩上げ用導体層を、ビア用孔にフィルドビア及び配線用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離し、薄配線パターン、厚配線パターン及びビア接続された配線パターンを形成する工程。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき説明する。
図1(a)〜(d)に、本発明の半導体装置用基板の実施例のいくつかを示す。請求項1に係る半導体装置用基板は同一基板上に薄配線パターンと厚配線パターンを混在させ、配線パターンの種類、機能等によって、薄配線パターンと厚配線パターンとに振り分けを行おうというものである。
例えば、高密度、高精度の配線パターンは薄配線パターンに、高放熱特性で且つ粗い配線パターンの場合は厚配線パターンにする。
【0015】
請求項2に係る発明は、薄配線パターンと厚配線パターンとの振り分けを配線パターンピッチによって行うもので、配線ピッチが50μm以上を厚配線パターン、配線ピッチが50μm以下を薄配線パターンとすることにより、上記の配線パターンの機能、特性を満たすことができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、薄配線パターンと厚配線パターンとの振り分けを配線パターンの膜厚によって行うもので、厚配線パターンの膜厚を、薄配線パターンの膜厚の2倍以上にすることにより、高放熱特性を持たせることができる。
【0017】
以下本発明の半導体装置用基板の製造法について述べる。
請求項4に係る半導体装置用基板の製造方法は、薄配線パターンをセミアディティブ法で作製し、薄配線パターンに嵩上げ導体層を積み上げて厚配線パターンを作製する方法である。
まず、ダイレクトプレーティングシステム(以下、DPSと称す)等により、絶縁基材11表面に導電層を形成し、電解銅めっきにより薄膜導体層(特に図示せず)を形成する(図2(a)参照)。
次に、感光性レジストを塗布するか、ドライフィルムをラミネートする等の方法で感光層を形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行ってレジストパターン21を形成する(図2(b)参照)。
【0018】
次に、レジストパターン21をめっきマスクにして電解銅めっきを行い、薄膜導体層上に導体層31及び32を形成する(図2(c)参照)。
次に、レジストパターンを専用の剥離液で剥離処理し、配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン用導体層31及び配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン用導体層32を形成する(図2(d)参照)。
次に、ドライフィルムをラミネートする等の方法で所定厚の感光層22を形成し(図2(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン用導体層32上に開口部41を有するレジストパターン22aを形成する(図2(f)参照)。
【0019】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン用導体層32上の開口部41に嵩上げ用導体層33を形成する(図2(g)参照)。
次に、嵩上げ用導体層33上にAuめっき皮膜51を形成し(図2(h)参照)、レジストパターン22aを専用の剥離液で剥離処理して、レジストパターン22a下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングで除去し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン31a及び薄配線パターン32aと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上の厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板100を得る(図2(i)参照)。
ここで、Auめっき皮膜51は半田及びボンディング用の下地層として形成するもので、省略する場合もある。
【0020】
請求項5に係る半導体装置用基板の製造方法は、薄配線パターン及び厚配線パターンをセミアディティブ法で作製する方法である。
まず、DPS工程等により、絶縁基材11表面に導電層を形成し、電解銅めっきにより銅皮膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成する(図3(a)参照)。
次に、感光性レジストを塗布するか、ドライフィルムをラミネートする等の方法で感光層を形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行ってレジストパターン21を形成する(図3(b)参照)。
【0021】
次に、レジストパターン21をめっきマスクにして電解銅めっきを行い、薄膜導体層上に導体層31を形成する(図3(c)参照)。
次に、レジストパターン21を専用の剥離液で剥離処理し、配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン用導体層31を形成する(図3(d)参照)。
次に、ドライフィルムをラミネートする等の方法で所定厚の感光層22を形成し(図3(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、絶縁基材11の薄膜導体層上の所定位置に開口部42を有するレジストパターン22aを形成する(図3(f)参照)。
【0022】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電解銅めっき等を行い、薄膜導体層上の開口部42に厚配線パターン用導体層35を形成する(図3(g)参照)。
次に、厚配線パターン用導体層35上にAuめっき皮膜51を形成し(図3(h)参照)、レジストパターン22aを専用の剥離液で剥離処理して、レジストパターン22a下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングで除去し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン31a及び配線ピッチ50μm以上の厚配線パターン35aが形成された半導体装置用基板200を得る(図3(i)参照)。
ここで、Auめっき皮膜51は半田及びボンディング用の下地層として形成するもので、省略する場合もある。
【0023】
請求項6に係る半導体装置用基板の製造方法は、薄配線パターンをサブトラクティブ法で作製し、薄配線パターンに嵩上げ導体層を積み上げて厚配線パターンを作製する方法である。
まず、絶縁基材11上に所定厚の銅箔等を貼り合わせて導体層36を形成する(図4(a)参照)。
ここで、導体層36の膜厚は薄配線パターンの膜厚に設定する。
次に、感光性レジストを塗布するか、ドライフィルムをラミネートする等の方法で感光層を形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行ってレジストパターン21を形成する(図4(b)参照)。
【0024】
次に、レジストパターン21をエッチングマスクにして導体層36をエッチングして(図4(c)参照)、レジストパターン21を専用の剥離液で剥離処理して配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン36a及び配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36bを形成する(図4(d)参照)。
次に、ドライフィルムをラミネートする等の方法で所定厚の感光層22を形成し(図4(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36b上に開口部41を有するレジストパターン22aを形成する(図4(f)参照)。
【0025】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン36b上の開口部41に嵩上げ用導体層33を形成する(図4(g)参照)。
次に、レジストパターン22aを専用の剥離液で剥離処理し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン36a及び薄配線パターン36bと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上の厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板300を得る(図4(h)参照)。
【0026】
請求項7に係る半導体装置用基板の製造方法は、薄配線パターンをサブトラクティブ法で作製し、薄配線パターンに嵩上げ導体層を積み上げて厚配線パターンを、嵩上げ導体層作成時にフィルドビア及び配線パターン用導体層を同時に作製する方法である。
まず、絶縁基材11の両面に所定厚の銅箔等を貼り合わせて導体層36を形成する(図5(a)参照)。
ここで、導体層36の膜厚は薄配線パターンの層厚に設定する。
次に、感光性レジストを塗布するか、ドライフィルムをラミネートする等の方法で感光層を形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行ってレジストパターン23及び24を形成する(図5(b)参照)。
【0027】
次に、レジストパターン23及び24をエッチングマスクにして導体層36をエッチングし(図5(c)参照)、レジストパターン23及び24を専用の剥離液で剥離処理して配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン36a及び配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36bを形成し、さらに、レーザー加工にて絶縁基材11の所定位置にビア用孔46を形成する(図5(d)参照)。
次に、ドライフィルムをラミネートする等の方法で所定厚の感光層25及び26を形成し(図5(e)参照)、感光層25にパターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36b上に開口部44とビア用孔46領域に開口部45を有するレジストパターン25aを形成する(図5(f)参照)。
【0028】
次に、DPS工程等により、開口部45及びビア用孔46内に導電層を形成し、電解銅めっきにより銅皮膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成し、レジストパターン25aをめっきマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン36b上の開口部44に嵩上げ用導体層33を、開口部45にフィルドビア及び配線パターン用導体層37を形成する(図6(g)参照)。
次に、レジストパターン22を専用の剥離液で剥離処理して、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン36a、薄配線パターン36bと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上の厚配線パターン34及び薄配線パターン36cとビア接続された配線パターン37aとが形成された半導体装置用基板400を得る(図6(h)参照)。
【0029】
【実施例】
以下実施例にて本発明を詳細に説明する。
<実施例1>
まず、厚みが50μm、48mm幅のポリイミド樹脂(ユーピレックスS(商品名):宇部興産製)からなる絶縁基材11に搬送用のスプロケットホールをパンチングにて穿孔した。さらに、絶縁基材11の片面にDPS工程にて導電層を形成し、電解銅めっきにて約2μm厚の銅被膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成した(図2(a)参照)。
【0030】
次に、14μm厚のドライフィルム(フォテック(商品名):日立化成製)を大気圧ラミネーターによりラミネートして感光層を形成し、パターン露光後、0.8wt%炭酸ナトリウム溶液により現像を行い、50μm以下の配線抜き開口部を有するレジストパターン21を形成した(図2(b)参照)。
【0031】
次に、レジストパターン21をめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間20分のめっき条件で電解銅めっきを行い、12μm厚の導体層31及び32を形成した(図2(c)参照)。さらに、レジストパターン21を2.0wt%水酸化ナトリウム水溶液にて剥離し、配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン用導体層31及び配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン用導体層32を形成した(図2(d)参照)。
【0032】
次に、50μm厚のドライフィルム(サンフォート(商品名):旭化成製)を絶縁基材11及び薄配線パターン用導体層31及び32上に真空ラミネーターによりラミネートして感光層22を形成し(図2(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン用導体層32上に開口部41を有するレジストパターン22aを形成した(図2(f)参照)。
【0033】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間25分のめっき条件で電解銅めっきを行い、薄配線パターン用導体層32上の開口部41に15μm厚の嵩上げ導体層33を形成した(図2(g)参照)。
次に、嵩上げ用導体層33上に0.5μm厚のAuめっき皮膜51を形成し(図2(h)参照)、レジストパターン22aを2.0wt%水酸化ナトリウム水溶液で剥離処理して、レジストパターン22a下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングで除去し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン31a及び薄配線パターン32aと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上で27μm厚の厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板100を得た(図2(i)参照)。
【0034】
<実施例2>
まず、厚みが50μm、48mm幅のポリイミド樹脂(ユーピレックスS(商品名):宇部興産製)からなる絶縁基材11に搬送用のスプロケットホールをパンチングにて穿孔した。さらに、絶縁基材11の片面にDPS工程にて導電層を形成し、電解銅めっきにて約2μm厚の銅被膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成した(図3(a)参照)。
【0035】
次に、15μm厚のドライフィルム(フォテック(商品名):日立化成製)を大気圧ラミネーターによりラミネートして感光層を形成し、パターン露光後0.8wt%炭酸ナトリウム溶液により現像を行い、配線ピッチ50μm以下の配線抜き開口部を有するレジストパターン21を形成した(図3(b)参照)。
【0036】
次に、レジストパターン21をめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間20分のめっき条件で電解銅めっきを行い、12μm厚の導体層31を形成した(図2(c)参照)。さらに、レジストパターン21を2.0wt%水酸化ナトリウム水溶液にて剥離し、配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン用導体層31を形成した(図3(d)参照)。
【0037】
次に、50μm厚のドライフィルム(AQ−2558(商品名):旭化成製)を絶縁基材11及び薄配線パターン用導体層31上に真空ラミネーターによりラミネートして感光層22を形成し(図3(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、絶縁基材11の所定位置に配線ピッチ50μm以上の配線抜き開口部42を有するレジストパターン22aを形成した(図3(f)参照)。
【0038】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間70分のめっき条件で電解銅めっきを行い、開口部42に40μm厚の厚配線パターン用導体層35を形成した(図3(g)参照)。
次に、厚配線パターン用導体層35上に0.5μm厚のAuめっき皮膜51を形成し(図3(h)参照)、レジストパターン22aを2.0wt%水酸化ナトリウム水溶液で剥離処理して、レジストパターン22a下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングで除去し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン31aと配線ピッチ50μm以上で40μm厚の厚配線パターン35aが形成された半導体装置用基板200を得た(図3(i)参照)。
【0039】
<実施例3>
まず、200μm厚のBTレジンの基板をコア材とした500×400mmの絶縁基材11の片面に9μm厚の銅箔を貼り合わせて導体層36を形成し、導体層36表面を酸により化学研磨した(図4(a)参照)。
次に、25μm厚のドライフィルム(サンフォート(商品名):旭化成製)を大気圧ラミネーターにより熱圧着ラミネートして感光層を形成し、コンタクト方式でパターン露光し、炭酸ナトリウム溶液で現像処理してレジストパターン21を形成した(図4(b)参照)。
【0040】
次に、レジストパターン21をエッチングマスクにして塩化第2銅で導体層36をエッチングして(図4(c)参照)、レジストパターン21を苛性ソーダ溶液で剥離処理して、配線ピッチ50μm以下で9μm厚の薄配線パターン36a及び配線ピッチ50μm以上で9μm厚の薄配線パターン36bを形成した(図4(d)参照)。
【0041】
次に、50μm厚のドライフィルム(サンフォート(商品名):旭化成製)を真空ラミネーターによりラミネートして50μm厚の感光層22を形成し(図4(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、50μm以上の薄配線パターン36b上に開口部41を有するレジストパターン22aを形成した(図4(f)参照)。
【0042】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間25分のめっき条件で電解銅めっき等を行い、薄配線パターン36b上の開口部41に15μm厚の嵩上げ用導体層33を形成した(図4(g)参照)。
次に、レジストパターン22aを専用の剥離液で剥離処理し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下で9μm厚の薄配線パターン36aと薄配線パターン36bと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上で24μm厚の厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板300を得た(図4(h)参照)。
【0043】
<実施例4>
まず、25μm厚のポリイミド樹脂からなる絶縁基材11の両面に12μmの銅箔からなる導体層36が形成された基材(マイクロラックス(商品名):デュポン製)に(図5(a)参照)、14μm厚のドライフィルム(フォテック(商品名):日立化成製)を大気圧ラミネーターによりラミネートして感光層を形成し、パターン露光し、炭酸ナトリウム溶液で現像処理してレジストパターン23及び24を形成した(図5(b)参照)。
【0044】
次に、レジストパターン23及び24をエッチングマスクにして塩化第2銅で導体層36をエッチングして(図5(c)参照)、レジストパターン23及び24を苛性ソーダ溶液で剥離処理して、配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン36a、配線ピッチ50μm以上で12μm厚の薄配線パターン36b及び薄配線パターン36cを形成し、さらに、レーザー加工にて絶縁基材11の所定位置にビア用孔46を形成した(図5(d)参照)。
【0045】
次に、50μm厚のドライフィルム(サンフォート(商品名):旭化成製)及び14μm厚のドライフィルム(フォテック(商品名):日立化成製)を真空ラミネーターによりラミネートして50μm厚の感光層25及び14μm厚の感光層26を形成し(図5(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36b上に開口部44を、ビア用孔46領域に開口部45を有するレジストパターン25aを形成した(図5(f)参照)。
【0046】
次に、DPS工程により、開口部45及びビア用孔46内に導電層を形成し、電解銅めっきにより銅皮膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成し、レジストパターン25aをめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間65分のめっき条件で電解銅めっき等を行い、薄配線パターン36b上の開口部44に37μm厚の嵩上げ用導体層33を、ビア用孔46領域の開口部45に配線パターン用導体層37を形成した(図6(g)参照)。
次に、レジストパターン25aを専用の剥離液で剥離処理して、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン36a、薄配線パターン36bと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上で49μm厚の厚配線パターン34及び薄配線パターン36cとビア接続された配線パターン37aとが形成された半導体装置用基板400を得た(図6(h)参照)。
なお、本実施例ではDPS・電解めっきにより薄膜導体層を形成したが、無電解めっきで代用することも可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明の半導体装置用基板は、同一基板上に薄配線パターンと厚配線パターンを共存させているため、配線パターンの配線ピッチにより配線パターンの膜厚を変えることにより、高密度、高精度の配線パターンを容易に得ることができる。また、配線パターンに高い放熱特性が要求される場合は配線パターンのパターン幅を粗く、且つ膜厚を厚くすることにより、その要求を満たすことができる。このように、従来法では成し得なかったファインパターンと放熱性の両面を兼ね備えた半導体装置用基板の形成が可能となる。
また、特性インピーダンスに合わせて薄配線パターンを取り囲む厚配線パターンとの間隙を同一面上で一定にしたコ・プレナー回路が形成し易くなり、従来法より電気回路的にも理想的な半導体装置用基板を得ることができる。
さらにまた、本発明の半導体装置用基板の製造方法によると、膜厚、配線ピッチの異なる配線パターンを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、本発明の半導体装置用基板の実施例を示す部分模式構成断面図である。
【図2】(a)〜(i)は、請求項4に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例を示す部分模式構成断面図である。
【図3】(a)〜(i)は、請求項5に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例を示す部分模式構成断面図である。
【図4】(a)〜(h)は、請求項6に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例を工程順に示す部分模式構成断面図である。
【図5】(a)〜(f)は、請求項7に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例の工程の一部を示す部分模式構成断面図である。
【図6】(g)〜(h)は、請求項7に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例の工程の一部を示す部分模式構成断面図である。
【符号の説明】
11……絶縁基材
21、22a、23、24、25a……レジストパターン
22、25、26……感光層
31、32、36……薄配線パターン用導体層
31a、32a、36a、36b、36c……薄配線パターン
33……嵩上げ用導体層
35……厚配線パターン用導体層
34、35a……厚配線パターン
37……配線パターン用導体層
37a……配線パターン
41、42、44、45……開口部
51……Auめっき皮膜
100、200、300、400……半導体装置用基板
【発明の属する技術分野】
半導体素子と外部基板を接続する際の接続媒体となるもので、高放熱性と微細回路配線を有する半導体装置用基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリイミド、ガラスエポキシ等の絶縁基材上に配線パターンを形成する方法としては、均一厚の銅箔をラミネートし導体層を形成し、この導体層に液体レジストをコーティングして感光層を形成し、パターン露光、現像等のフォトリソ工程によりレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクにして導体層をエッチングして所定の配線パターンを形成するサブトラクティブ法が一般的である。
【0003】
また、ポリイミド、ガラスエポキシなどの絶縁基材上に配線パターンを形成する別の方法として、まず、無電解めっき等で形成した薄膜導体層上にドライフィルムレジストをラミネートしフォトリソ工程を行いめっき用のレジストパターンを形成し、レジストパターン以外の領域に電解めっき等で所定厚の導体層を形成し、レジストパターンを剥離処理し、フラッシュエッチングにて薄膜導体層を除去し、所定の配線パターンを形成するセミアディティブ法がある。
【0004】
上記いずれの方法においても、配線パターンの導体膜厚は絶縁基材上のいずれの場所でも同じである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
配線パターンのファインピッチ化に対応するため、アディティブ法では導体層膜厚の薄型化、セミアディティブ法ではファインパターンを形成するための感光層の薄型化、結果として配線パターンの薄型化の傾向にある。
例えば、50μm以下のファインピッチの配線パターンを形成する場合、配線パターンの膜厚は薄くなるが、配線パターンの膜厚が薄くなることで配線強度の弱体化、放熱性の減少など信頼性低下を招く可能性がでており、配線パターンの種類、機能、特性等により配線パターンの膜厚を区分けする必要性が生じていた。
【0006】
本発明は上記必要性に鑑み考案されたもので、信頼性を維持しながら、配線パターンの微細化、高密度化に対応できる半導体装置用基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するため、まず請求項1においては、絶縁基材上の片面もしくは両面に配線パターンが形成された半導体装置用基板であって、前記配線パターンが薄い導体からなる薄配線パターンと厚い導体からなる厚配線パターンとで形成されていることを特徴とする半導体装置用基板としたものである。
【0008】
また、請求項2においては、前記薄配線パターンは配線ピッチが50μm以下で、前記厚配線パターンは配線ピッチが50μm以上で形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用基板としたものである。
【0009】
また、請求項3においては、前記厚配線パターンの導体厚みは前記薄配線パターンの導体厚みの2倍以上になっていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置用基板としたものである。
【0010】
また、請求項4においては、少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法としたものである。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に薄膜導体層を形成する工程。
(b)薄膜導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄膜導体層上の開口部に所定厚の導体層を形成する工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(e)薄膜導体層及び薄配線パターン用導体層上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、所定の薄配線パターン用導体層上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン用導体層上の開口部に嵩上げ用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離処理し、レジストパターン下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングにて除去し、薄配線パターン及び厚配線パターンを形成する工程。
【0011】
また、請求項5においては、少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法としたものである。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に薄膜導体層を形成する工程。
(b)薄膜導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄膜導体層上の開口部に所定厚の導体層を形成する工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(e)薄膜導体層及び薄配線パターン用導体層上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、薄膜導体層上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン用導体層上の開口部に厚配線パターン用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離処理し、レジストパターン下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングにて除去し、薄配線パターン及び厚配線パターンを形成する工程。
【0012】
また、請求項6においては、少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法としたものである。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に所定厚の薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(b)薄配線パターン用導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして薄配線パターン用導体層をエッチングする工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターンを形成する工程。
(e)絶縁基材及び薄配線パターン上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、所定の薄配線パターン上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン上の開口部に嵩上げ用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン及び厚配線パターンを形成する工程。
【0013】
さらにまた、請求項7においては、少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法としたものである。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に所定厚の薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(b)薄配線パターン用導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして薄配線パターン用導体層をエッチングする工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン及び絶縁基材の所定位置にビア用孔を形成する工程。
(e)絶縁基材及び薄配線パターン上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、所定の薄配線パターン上及びビア用孔上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン上の開口部に嵩上げ用導体層を、ビア用孔にフィルドビア及び配線用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離し、薄配線パターン、厚配線パターン及びビア接続された配線パターンを形成する工程。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき説明する。
図1(a)〜(d)に、本発明の半導体装置用基板の実施例のいくつかを示す。請求項1に係る半導体装置用基板は同一基板上に薄配線パターンと厚配線パターンを混在させ、配線パターンの種類、機能等によって、薄配線パターンと厚配線パターンとに振り分けを行おうというものである。
例えば、高密度、高精度の配線パターンは薄配線パターンに、高放熱特性で且つ粗い配線パターンの場合は厚配線パターンにする。
【0015】
請求項2に係る発明は、薄配線パターンと厚配線パターンとの振り分けを配線パターンピッチによって行うもので、配線ピッチが50μm以上を厚配線パターン、配線ピッチが50μm以下を薄配線パターンとすることにより、上記の配線パターンの機能、特性を満たすことができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、薄配線パターンと厚配線パターンとの振り分けを配線パターンの膜厚によって行うもので、厚配線パターンの膜厚を、薄配線パターンの膜厚の2倍以上にすることにより、高放熱特性を持たせることができる。
【0017】
以下本発明の半導体装置用基板の製造法について述べる。
請求項4に係る半導体装置用基板の製造方法は、薄配線パターンをセミアディティブ法で作製し、薄配線パターンに嵩上げ導体層を積み上げて厚配線パターンを作製する方法である。
まず、ダイレクトプレーティングシステム(以下、DPSと称す)等により、絶縁基材11表面に導電層を形成し、電解銅めっきにより薄膜導体層(特に図示せず)を形成する(図2(a)参照)。
次に、感光性レジストを塗布するか、ドライフィルムをラミネートする等の方法で感光層を形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行ってレジストパターン21を形成する(図2(b)参照)。
【0018】
次に、レジストパターン21をめっきマスクにして電解銅めっきを行い、薄膜導体層上に導体層31及び32を形成する(図2(c)参照)。
次に、レジストパターンを専用の剥離液で剥離処理し、配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン用導体層31及び配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン用導体層32を形成する(図2(d)参照)。
次に、ドライフィルムをラミネートする等の方法で所定厚の感光層22を形成し(図2(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン用導体層32上に開口部41を有するレジストパターン22aを形成する(図2(f)参照)。
【0019】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン用導体層32上の開口部41に嵩上げ用導体層33を形成する(図2(g)参照)。
次に、嵩上げ用導体層33上にAuめっき皮膜51を形成し(図2(h)参照)、レジストパターン22aを専用の剥離液で剥離処理して、レジストパターン22a下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングで除去し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン31a及び薄配線パターン32aと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上の厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板100を得る(図2(i)参照)。
ここで、Auめっき皮膜51は半田及びボンディング用の下地層として形成するもので、省略する場合もある。
【0020】
請求項5に係る半導体装置用基板の製造方法は、薄配線パターン及び厚配線パターンをセミアディティブ法で作製する方法である。
まず、DPS工程等により、絶縁基材11表面に導電層を形成し、電解銅めっきにより銅皮膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成する(図3(a)参照)。
次に、感光性レジストを塗布するか、ドライフィルムをラミネートする等の方法で感光層を形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行ってレジストパターン21を形成する(図3(b)参照)。
【0021】
次に、レジストパターン21をめっきマスクにして電解銅めっきを行い、薄膜導体層上に導体層31を形成する(図3(c)参照)。
次に、レジストパターン21を専用の剥離液で剥離処理し、配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン用導体層31を形成する(図3(d)参照)。
次に、ドライフィルムをラミネートする等の方法で所定厚の感光層22を形成し(図3(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、絶縁基材11の薄膜導体層上の所定位置に開口部42を有するレジストパターン22aを形成する(図3(f)参照)。
【0022】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電解銅めっき等を行い、薄膜導体層上の開口部42に厚配線パターン用導体層35を形成する(図3(g)参照)。
次に、厚配線パターン用導体層35上にAuめっき皮膜51を形成し(図3(h)参照)、レジストパターン22aを専用の剥離液で剥離処理して、レジストパターン22a下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングで除去し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン31a及び配線ピッチ50μm以上の厚配線パターン35aが形成された半導体装置用基板200を得る(図3(i)参照)。
ここで、Auめっき皮膜51は半田及びボンディング用の下地層として形成するもので、省略する場合もある。
【0023】
請求項6に係る半導体装置用基板の製造方法は、薄配線パターンをサブトラクティブ法で作製し、薄配線パターンに嵩上げ導体層を積み上げて厚配線パターンを作製する方法である。
まず、絶縁基材11上に所定厚の銅箔等を貼り合わせて導体層36を形成する(図4(a)参照)。
ここで、導体層36の膜厚は薄配線パターンの膜厚に設定する。
次に、感光性レジストを塗布するか、ドライフィルムをラミネートする等の方法で感光層を形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行ってレジストパターン21を形成する(図4(b)参照)。
【0024】
次に、レジストパターン21をエッチングマスクにして導体層36をエッチングして(図4(c)参照)、レジストパターン21を専用の剥離液で剥離処理して配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン36a及び配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36bを形成する(図4(d)参照)。
次に、ドライフィルムをラミネートする等の方法で所定厚の感光層22を形成し(図4(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36b上に開口部41を有するレジストパターン22aを形成する(図4(f)参照)。
【0025】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン36b上の開口部41に嵩上げ用導体層33を形成する(図4(g)参照)。
次に、レジストパターン22aを専用の剥離液で剥離処理し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン36a及び薄配線パターン36bと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上の厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板300を得る(図4(h)参照)。
【0026】
請求項7に係る半導体装置用基板の製造方法は、薄配線パターンをサブトラクティブ法で作製し、薄配線パターンに嵩上げ導体層を積み上げて厚配線パターンを、嵩上げ導体層作成時にフィルドビア及び配線パターン用導体層を同時に作製する方法である。
まず、絶縁基材11の両面に所定厚の銅箔等を貼り合わせて導体層36を形成する(図5(a)参照)。
ここで、導体層36の膜厚は薄配線パターンの層厚に設定する。
次に、感光性レジストを塗布するか、ドライフィルムをラミネートする等の方法で感光層を形成し、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行ってレジストパターン23及び24を形成する(図5(b)参照)。
【0027】
次に、レジストパターン23及び24をエッチングマスクにして導体層36をエッチングし(図5(c)参照)、レジストパターン23及び24を専用の剥離液で剥離処理して配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン36a及び配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36bを形成し、さらに、レーザー加工にて絶縁基材11の所定位置にビア用孔46を形成する(図5(d)参照)。
次に、ドライフィルムをラミネートする等の方法で所定厚の感光層25及び26を形成し(図5(e)参照)、感光層25にパターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36b上に開口部44とビア用孔46領域に開口部45を有するレジストパターン25aを形成する(図5(f)参照)。
【0028】
次に、DPS工程等により、開口部45及びビア用孔46内に導電層を形成し、電解銅めっきにより銅皮膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成し、レジストパターン25aをめっきマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン36b上の開口部44に嵩上げ用導体層33を、開口部45にフィルドビア及び配線パターン用導体層37を形成する(図6(g)参照)。
次に、レジストパターン22を専用の剥離液で剥離処理して、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン36a、薄配線パターン36bと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上の厚配線パターン34及び薄配線パターン36cとビア接続された配線パターン37aとが形成された半導体装置用基板400を得る(図6(h)参照)。
【0029】
【実施例】
以下実施例にて本発明を詳細に説明する。
<実施例1>
まず、厚みが50μm、48mm幅のポリイミド樹脂(ユーピレックスS(商品名):宇部興産製)からなる絶縁基材11に搬送用のスプロケットホールをパンチングにて穿孔した。さらに、絶縁基材11の片面にDPS工程にて導電層を形成し、電解銅めっきにて約2μm厚の銅被膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成した(図2(a)参照)。
【0030】
次に、14μm厚のドライフィルム(フォテック(商品名):日立化成製)を大気圧ラミネーターによりラミネートして感光層を形成し、パターン露光後、0.8wt%炭酸ナトリウム溶液により現像を行い、50μm以下の配線抜き開口部を有するレジストパターン21を形成した(図2(b)参照)。
【0031】
次に、レジストパターン21をめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間20分のめっき条件で電解銅めっきを行い、12μm厚の導体層31及び32を形成した(図2(c)参照)。さらに、レジストパターン21を2.0wt%水酸化ナトリウム水溶液にて剥離し、配線ピッチ50μm以下の薄配線パターン用導体層31及び配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン用導体層32を形成した(図2(d)参照)。
【0032】
次に、50μm厚のドライフィルム(サンフォート(商品名):旭化成製)を絶縁基材11及び薄配線パターン用導体層31及び32上に真空ラミネーターによりラミネートして感光層22を形成し(図2(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン用導体層32上に開口部41を有するレジストパターン22aを形成した(図2(f)参照)。
【0033】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間25分のめっき条件で電解銅めっきを行い、薄配線パターン用導体層32上の開口部41に15μm厚の嵩上げ導体層33を形成した(図2(g)参照)。
次に、嵩上げ用導体層33上に0.5μm厚のAuめっき皮膜51を形成し(図2(h)参照)、レジストパターン22aを2.0wt%水酸化ナトリウム水溶液で剥離処理して、レジストパターン22a下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングで除去し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン31a及び薄配線パターン32aと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上で27μm厚の厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板100を得た(図2(i)参照)。
【0034】
<実施例2>
まず、厚みが50μm、48mm幅のポリイミド樹脂(ユーピレックスS(商品名):宇部興産製)からなる絶縁基材11に搬送用のスプロケットホールをパンチングにて穿孔した。さらに、絶縁基材11の片面にDPS工程にて導電層を形成し、電解銅めっきにて約2μm厚の銅被膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成した(図3(a)参照)。
【0035】
次に、15μm厚のドライフィルム(フォテック(商品名):日立化成製)を大気圧ラミネーターによりラミネートして感光層を形成し、パターン露光後0.8wt%炭酸ナトリウム溶液により現像を行い、配線ピッチ50μm以下の配線抜き開口部を有するレジストパターン21を形成した(図3(b)参照)。
【0036】
次に、レジストパターン21をめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間20分のめっき条件で電解銅めっきを行い、12μm厚の導体層31を形成した(図2(c)参照)。さらに、レジストパターン21を2.0wt%水酸化ナトリウム水溶液にて剥離し、配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン用導体層31を形成した(図3(d)参照)。
【0037】
次に、50μm厚のドライフィルム(AQ−2558(商品名):旭化成製)を絶縁基材11及び薄配線パターン用導体層31上に真空ラミネーターによりラミネートして感光層22を形成し(図3(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、絶縁基材11の所定位置に配線ピッチ50μm以上の配線抜き開口部42を有するレジストパターン22aを形成した(図3(f)参照)。
【0038】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間70分のめっき条件で電解銅めっきを行い、開口部42に40μm厚の厚配線パターン用導体層35を形成した(図3(g)参照)。
次に、厚配線パターン用導体層35上に0.5μm厚のAuめっき皮膜51を形成し(図3(h)参照)、レジストパターン22aを2.0wt%水酸化ナトリウム水溶液で剥離処理して、レジストパターン22a下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングで除去し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン31aと配線ピッチ50μm以上で40μm厚の厚配線パターン35aが形成された半導体装置用基板200を得た(図3(i)参照)。
【0039】
<実施例3>
まず、200μm厚のBTレジンの基板をコア材とした500×400mmの絶縁基材11の片面に9μm厚の銅箔を貼り合わせて導体層36を形成し、導体層36表面を酸により化学研磨した(図4(a)参照)。
次に、25μm厚のドライフィルム(サンフォート(商品名):旭化成製)を大気圧ラミネーターにより熱圧着ラミネートして感光層を形成し、コンタクト方式でパターン露光し、炭酸ナトリウム溶液で現像処理してレジストパターン21を形成した(図4(b)参照)。
【0040】
次に、レジストパターン21をエッチングマスクにして塩化第2銅で導体層36をエッチングして(図4(c)参照)、レジストパターン21を苛性ソーダ溶液で剥離処理して、配線ピッチ50μm以下で9μm厚の薄配線パターン36a及び配線ピッチ50μm以上で9μm厚の薄配線パターン36bを形成した(図4(d)参照)。
【0041】
次に、50μm厚のドライフィルム(サンフォート(商品名):旭化成製)を真空ラミネーターによりラミネートして50μm厚の感光層22を形成し(図4(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、50μm以上の薄配線パターン36b上に開口部41を有するレジストパターン22aを形成した(図4(f)参照)。
【0042】
次に、レジストパターン22aをめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間25分のめっき条件で電解銅めっき等を行い、薄配線パターン36b上の開口部41に15μm厚の嵩上げ用導体層33を形成した(図4(g)参照)。
次に、レジストパターン22aを専用の剥離液で剥離処理し、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下で9μm厚の薄配線パターン36aと薄配線パターン36bと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上で24μm厚の厚配線パターン34が形成された半導体装置用基板300を得た(図4(h)参照)。
【0043】
<実施例4>
まず、25μm厚のポリイミド樹脂からなる絶縁基材11の両面に12μmの銅箔からなる導体層36が形成された基材(マイクロラックス(商品名):デュポン製)に(図5(a)参照)、14μm厚のドライフィルム(フォテック(商品名):日立化成製)を大気圧ラミネーターによりラミネートして感光層を形成し、パターン露光し、炭酸ナトリウム溶液で現像処理してレジストパターン23及び24を形成した(図5(b)参照)。
【0044】
次に、レジストパターン23及び24をエッチングマスクにして塩化第2銅で導体層36をエッチングして(図5(c)参照)、レジストパターン23及び24を苛性ソーダ溶液で剥離処理して、配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン36a、配線ピッチ50μm以上で12μm厚の薄配線パターン36b及び薄配線パターン36cを形成し、さらに、レーザー加工にて絶縁基材11の所定位置にビア用孔46を形成した(図5(d)参照)。
【0045】
次に、50μm厚のドライフィルム(サンフォート(商品名):旭化成製)及び14μm厚のドライフィルム(フォテック(商品名):日立化成製)を真空ラミネーターによりラミネートして50μm厚の感光層25及び14μm厚の感光層26を形成し(図5(e)参照)、パターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、配線ピッチ50μm以上の薄配線パターン36b上に開口部44を、ビア用孔46領域に開口部45を有するレジストパターン25aを形成した(図5(f)参照)。
【0046】
次に、DPS工程により、開口部45及びビア用孔46内に導電層を形成し、電解銅めっきにより銅皮膜からなる薄膜導体層(特に図示せず)を形成し、レジストパターン25aをめっきマスクにして電流密度1A/dm2、めっき時間65分のめっき条件で電解銅めっき等を行い、薄配線パターン36b上の開口部44に37μm厚の嵩上げ用導体層33を、ビア用孔46領域の開口部45に配線パターン用導体層37を形成した(図6(g)参照)。
次に、レジストパターン25aを専用の剥離液で剥離処理して、絶縁基材11上に配線ピッチ50μm以下で12μm厚の薄配線パターン36a、薄配線パターン36bと嵩上げ用導体層33とからなる配線ピッチ50μm以上で49μm厚の厚配線パターン34及び薄配線パターン36cとビア接続された配線パターン37aとが形成された半導体装置用基板400を得た(図6(h)参照)。
なお、本実施例ではDPS・電解めっきにより薄膜導体層を形成したが、無電解めっきで代用することも可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明の半導体装置用基板は、同一基板上に薄配線パターンと厚配線パターンを共存させているため、配線パターンの配線ピッチにより配線パターンの膜厚を変えることにより、高密度、高精度の配線パターンを容易に得ることができる。また、配線パターンに高い放熱特性が要求される場合は配線パターンのパターン幅を粗く、且つ膜厚を厚くすることにより、その要求を満たすことができる。このように、従来法では成し得なかったファインパターンと放熱性の両面を兼ね備えた半導体装置用基板の形成が可能となる。
また、特性インピーダンスに合わせて薄配線パターンを取り囲む厚配線パターンとの間隙を同一面上で一定にしたコ・プレナー回路が形成し易くなり、従来法より電気回路的にも理想的な半導体装置用基板を得ることができる。
さらにまた、本発明の半導体装置用基板の製造方法によると、膜厚、配線ピッチの異なる配線パターンを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、本発明の半導体装置用基板の実施例を示す部分模式構成断面図である。
【図2】(a)〜(i)は、請求項4に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例を示す部分模式構成断面図である。
【図3】(a)〜(i)は、請求項5に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例を示す部分模式構成断面図である。
【図4】(a)〜(h)は、請求項6に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例を工程順に示す部分模式構成断面図である。
【図5】(a)〜(f)は、請求項7に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例の工程の一部を示す部分模式構成断面図である。
【図6】(g)〜(h)は、請求項7に係る半導体装置用基板の製造方法の一実施例の工程の一部を示す部分模式構成断面図である。
【符号の説明】
11……絶縁基材
21、22a、23、24、25a……レジストパターン
22、25、26……感光層
31、32、36……薄配線パターン用導体層
31a、32a、36a、36b、36c……薄配線パターン
33……嵩上げ用導体層
35……厚配線パターン用導体層
34、35a……厚配線パターン
37……配線パターン用導体層
37a……配線パターン
41、42、44、45……開口部
51……Auめっき皮膜
100、200、300、400……半導体装置用基板
Claims (7)
- 絶縁基材上の片面もしくは両面に配線パターンが形成された半導体装置用基板であって、前記配線パターンが薄い導体からなる薄配線パターンと厚い導体からなる厚配線パターンとで形成されていることを特徴とする半導体装置用基板。
- 前記薄配線パターンは配線ピッチが50μm以下で、前記厚配線パターンは配線ピッチが50μm以上で形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用基板。
- 前記厚配線パターンの導体厚みは前記薄配線パターンの導体厚みの2倍以上になっていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置用基板。
- 少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に薄膜導体層を形成する工程。
(b)薄膜導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄膜導体層上の開口部に所定厚の導体層を形成する工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(e)薄膜導体層及び薄配線パターン用導体層上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、所定の薄配線パターン用導体層上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン用導体層上の開口部に嵩上げ用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離処理し、レジストパターン下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングにて除去し、薄配線パターン及び厚配線パターンを形成する工程。 - 少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に薄膜導体層を形成する工程。
(b)薄膜導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄膜導体層上の開口部に所定厚の導体層を形成する工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(e)薄膜導体層及び薄配線パターン用導体層上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、薄膜導体層上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン用導体層上の開口部に厚配線パターン用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離処理し、レジストパターン下部にあった薄膜導体層をフラッシュエッチングにて除去し、薄配線パターン及び厚配線パターンを形成する工程。 - 少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に所定厚の薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(b)薄配線パターン用導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして薄配線パターン用導体層をエッチングする工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターンを形成する工程。
(e)絶縁基材及び薄配線パターン上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、所定の薄配線パターン上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン上の開口部に嵩上げ用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン及び厚配線パターンを形成する工程。 - 少なくとも以下の工程を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置用基板の製造方法。
(a)絶縁基材の片面もしくは両面に所定厚の薄配線パターン用導体層を形成する工程。
(b)薄配線パターン用導体層上にレジストパターンを形成する工程。
(c)レジストパターンをマスクにして薄配線パターン用導体層をエッチングする工程。
(d)レジストパターンを剥離処理し、薄配線パターン及び絶縁基材の所定位置にビア用孔を形成する工程。
(e)絶縁基材及び薄配線パターン上に所定厚の感光層を形成する工程。
(f)感光層をパターニング処理し、所定の薄配線パターン上及びビア用孔上に開口部を有するレジストパターンを形成する工程。
(g)レジストパターンをマスクにして電解銅めっき等を行い、薄配線パターン上の開口部に嵩上げ用導体層を、ビア用孔にフィルドビア及び配線用導体層を形成する工程。
(h)レジストパターンを剥離し、薄配線パターン、厚配線パターン及びビア接続された配線パターンを形成する工程。
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