JP2004014208A - 燃料電池のセパレータとその製造方法 - Google Patents

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横井 正良
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Abstract

【課題】低電気抵抗(高導電性)と高耐食性を、長期間、安定して維持することができる(耐久性を有する)、基材が金属製である、燃料電池のセパレータと、その製造方法の提供。
【解決手段】(1)金属からなる基材11と該基材の表面に形成された表面処理層12とを有する燃料電池のセパレータ10であって、表面処理層12が、金属からなる基材側部分12aと、原子レベルで形成された炭素、または炭素と金属、半金属元素との複合化物からなる、基材と反対側部分12bと、を有する燃料電池のセパレータ。(2)表面処理層12が、原子レベルで形成された炭素または炭素と金属、半金属元素との複合化物からなる、基材と反対側部分12bの上に、さらに炭素粒子複合膜16を有する燃料電池のセパレータ。(3)原子レベルで形成された炭素、または炭素と金属、半金属元素との複合化物からなる層を乾式コーティングで形成する燃料電池のセパレータの製造方法。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池のセパレータとその製造方法に関し、とくに固体高分子電解質型燃料電池の金属セパレータの表面処理層とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質型燃料電池は、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane−Electrode Assembly)とセパレータとからなるセルを1層以上重ねてモジュールとし、モジュールを積層して構成される。
MEAは、イオン交換膜からなる電解質膜とこの電解質膜の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード)および電解質膜の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード)とからなる。MEAとセパレータとの間には、通常、拡散層が設けられる。この拡散層は、触媒層への反応ガスの拡散をよくするためのものである。セパレータは、アノードに燃料ガス(水素)を供給する燃料ガス流路およびカソードに酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路が形成されるとともに、隣接するセル間の電子の通路を構成している。
セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル(電極板)、インシュレータ、エンドプレートを配置し、セル積層体をセル積層方向に締め付け、セル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート)とボルトにて固定して、スタックが形成される。
固体高分子電解質型燃料電池では、アノード側で、水素を水素イオン(プロトン)と電子にする反応が行われ、水素イオンは電解質膜中をカソード側に移動し、カソード側で、酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、または、セル積層体の一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通してセル積層体の他端のセルのカソードにくる)から水を生成する反応が行われる。
アノード側:H→2H+2e
カソード側:2H+2e+(1/2)O→H
セパレータは、導電性をもつ必要があるため、金属または炭素または導電性樹脂から構成される。カーボンセパレータ、導電性樹脂セパレータは、酸性水に触れても化学的に安定しているので、導電性を維持できるが、流路を形成したときに流路底面に強度上必要な厚さを有していなければならないので厚さが厚くなり、スタック長が長くなるという問題がある。メタルセパレータは強度が大のため流路のための凹凸を形成しても厚さは薄くてよくスタック長が短くなるが、酸性水による腐食とそれによる導電性低下、出力低下が問題になる。すなわち、メタルセパレータを用いるには、メタルセパレータが導電性と耐食性を長期間維持できることが必要である。
特開2000−67881は、導電性と耐食性に優れた炭素の膜を、メタルセパレータの基材表面に、直接、イオンビーム蒸着法により形成して、基材表面に非晶質炭素膜を有する燃料電池のセパレータを開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のメタルセパレータは、炭素膜が直接金属板に形成されるため、炭素膜とメタルセパレータ基材(SUS)との密着性が不十分であり、炭素膜とメタルセパレータ基材との剥離部位に酸性の水分が侵入し、メタルセパレータ基材から金属イオンが溶出しメタルセパレータ基材を腐食させ、結果、メタルセパレータの耐久性が不十分となるという問題があった。
本発明の目的は、低電気抵抗(高導電性)と高耐食性を、長期間、安定して維持することができる(耐久性を有する)、基材が金属製である、燃料電池のセパレータと、その製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 金属からなる基材と該基材の表面に形成された表面処理層とを有する燃料電池のセパレータであって、
前記表面処理層が、
金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)、からなる基材側部分と、
原子レベルで形成された炭素(C)からなる、または炭素に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(C+MeまたはMeC)からなる、基材と反対側部分と、
を有する燃料電池のセパレータ。
表面処理層は単一傾斜層であってもよい。
(2) 前記表面処理層が、前記(C)または(C+MeまたはMeC)からなる、基材と反対側部分の上に、さらに炭素粒子複合膜を有する(1)記載の燃料電池のセパレータ。
(3) 金属からなる基材と該基材の表面に形成された表面処理層とを有し、
該表面処理層が、
金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる基材側部分と、
原子レベルで形成された炭素(C)からなる、または炭素に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(C+MeまたはMeC)からなる、基材と反対側部分と、
を有する燃料電池のセパレータの製造方法であって、            前記表面処理層のうち少なくとも前記基材と反対側部分を、乾式コーティングにより形成する燃料電池のセパレータの製造方法。
(4) 前記乾式コーティングにより形成した前記基材と反対側部分の上に、さらに炭素粒子複合膜を形成する(3)記載の燃料電池のセパレータの製造方法。
【0005】
上記(1)の燃料電池用セパレータでは、表面処理層が、炭素層(基材と反対側部分)とセパレータ金属基材との間に、金属層(基材側部分)を有するので、炭素層とセパレータ金属基材との密着性、耐腐食性が向上して、耐久性が向上し、また、炭素層が原子レベルで形成されているため、欠陥が抑制され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。
上記(2)の燃料電池用セパレータでは、上記(1)の表面処理層の上に、さらに炭素粒子複合膜を有するので、上記(1)の表面処理層の作用がそのまま得られる。また、基材の上に貴金属層を形成しその上に炭素塗膜を形成して表面処理層を形成した場合と同等の低電気抵抗、高耐食性、耐久性を、貴金属を用いることなく、したがって、低コストで達成できる。
上記(3)、(4)の燃料電池用セパレータの製造方法では、少なくとも炭素層を乾式コーティングによって形成するので、原子レベルの炭素層を容易に形成できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の燃料電池のセパレータとその製造方法の望ましい実施例を、図1〜図19を参照して説明する。
図中、図1〜図12は本発明の実施例1(原子レベルで形成された炭素層をもつ表面処理層をもつセパレータ)を示し、
図13は本発明の実施例2(原子レベルで形成された炭素層の上にさらに炭素粒子複合膜をもつ表面処理層をもつセパレータ)を示している。
また、図1〜図12は、実施例1、2に適用可能な、表面処理層のバリエーションI〜XIIを示す。
本発明の実施例1、2にわたって共通するまたは類似する部分には、本発明の実施例1、2にわたって同じ符合を付してある。
【0007】
まず、本発明の実施例1、2にわたって共通するまたは類似する部分を、図1を参照して、説明する。
本発明が適用されるセパレータが組み付けられる燃料電池は、燃料電池自動車等に搭載される。ただし、自動車以外に搭載されてもよい。
本発明が適用されるセパレータが組み付けられる燃料電池は固体高分子電解質型燃料電池であり、MEAとセパレータとの積層からなるスタック構成は、従来技術で説明した一般の固体高分子電解質型燃料電池の構成に準じる。
【0008】
本発明の燃料電池のセパレータ10は、メタルセパレータであり、図1に示すように、金属からなるセパレータ基材11と該基材11の表面に形成された表面処理層12とを有する。
表面処理層12は、
金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)、からなる基材側部分(基材11に近い部分)12aと、
原子レベルで形成された炭素(C)からなる、または炭素に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(C+MeまたはMeC)からなる、基材と反対側部分(基材11から遠い部分)12bと、
を有する。
表面処理層12は、金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)、または炭素(C)、の少なくとも2つを含み、基材側12aとその反対側12bとで成分濃度傾斜を有するものであってもよい。その場合、表面炭素層は、(C+MeまたはMeC)であってもよい。
表面処理層12の金属(Me)は、基材11の金属と異なる金属であってもよい(ただし、同じ金属であってもよい)。
金属(Me)は、基材11と同等以上の耐食性と、炭素との化学的反応性(炭素との結合可能性)を有するものであることが望ましい。
【0009】
セパレータ基材11の金属は、ステンレス(SUS)、鋼(スチール)、アルミミウム(Al)、アルミニウム合金、チタン(Ti)、チタン合金などを含む。
表面処理層12の、基材と反対側部分12bを構成する、原子レベルで形成された炭素(C)層、または炭素に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)層は、
イ.蒸着、スパッタ、イオンプレーティングなど(炭素源としては、固体ターゲットだけでなく、炭化水素などのガスを用いたプロセスも含む)を含むPVD(physical vapor deposition)、
ロ.CVD(chemical vapor deposition)、
を含む乾式コーティングによって形成された炭素層からなる。炭素は低電気抵抗、高耐食性であり、原子レベルで形成された炭素層または(炭素+MeまたはMeC)層は、欠陥が抑制されている。
【0010】
基材側部分12aを構成する金属あるいは半金属元素(Me)は、
4A族の、チタン(Ti)、Zr(ジルコニウム)、ハフニウム(Hf)、
5A族の、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、
6A族の、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、
4B族の、ケイ素(Si)、
3B族の、ホウ素(B)、
などを含む。
これらの金属あるいは半金属元素(Me)は、炭化物形成能(炭素との親和力)が高く、炭素と結合可能な金属あるいは半金属であり、かつ耐酸性が良好で耐食性を有する。
また、金属あるいは半金属であるため、セパレータ基材11の金属と金属あるいは金属的結合することができ、基材11との密着性がアップし、基材11から剥離しにくいだけでなく、原子レベルのミクロ欠陥も抑制されている。
基材側部分12aを構成する金属あるいは半金属元素(Me)層は、PVD、CVDを含む乾式コーティングによって形成されることが望ましい。Me層は蒸着法以外の方法、たとえば、電気メッキなどの湿式コーティングによって形成されてもよい。
【0011】
図1〜図12は、表面処理層12がとり得る構成の種々のバリエーションI〜XII(後述の実施例1、2の何れにも適用可能)を示している。表面処理層12は、図1〜図12の何れの構成をとってもよい。各バリエーションを以下に説明する。
【0012】
バリエーションI(請求項5に対応)
バリエーションIでは、図1に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、耐食性を有する金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる、(MeまたはMeC)層13と、
(MeまたはMeC)層13の上に形成された、炭素(C)と、金属あるいは半金属元素(Me、層13の金属あるいは半金属元素の種類と同じ種類でもよいし、異なる種類でもよい)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、基材11から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14と、
(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層15と、からなる。
そして、基材側部分12aが(MeまたはMeC)層13から構成され、基材と反対側部分12bが炭素層15から構成されている。
【0013】
バリエーションIの作用はつぎの通りである。
(a) 炭素層15により、低電気抵抗、高耐食性が得られ、信頼性を向上できる。
(b) (炭素−MeまたはMeC)傾斜層14により、
イ)炭素−金属結合の導入により(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。
ロ)炭素−金属の傾斜配合により(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14内の応力緩和が得られ、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14と炭素層15、(MeまたはMeC)層13との密着性が増し、結果、炭素層15と基材11との密着性も増す。
(c) (MeまたはMeC)層13を設けたことにより、
イ)(MeまたはMeC)層13と(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14との金属結合、および、(MeまたはMeC)層13と基材11との金属結合による、各層の密着性が増し、構造上の信頼性が増大する。
ロ)(MeまたはMeC)層13の金属に基材11より電気化学的に安定な材料を用いることにより、高耐食性が得られる。
【0014】
バリエーションII(請求項6に対応)
バリエーションIIでは、図2に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、炭素(C)と、金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、基材11から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14と、
(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層15と、からなる。
そして、基材側部分12aが(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14のうち基材11に近い部分から構成され、基材と反対側部分12bが炭素層15から構成されている。
【0015】
バリエーションIIの作用はつぎの通りである。
(a) 炭素層15により、低電気抵抗、高耐食性が得られ、信頼性を向上できる。
(b)(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14により、
イ)炭素−金属結合の導入により(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。
ロ)炭素−金属の傾斜配合により(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14内の応力緩和が得られ、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層と炭素層15、基材11との密着性が増し、結果、炭素層15と基材11との密着性も増す。
【0016】
バリエーションIII(請求項7に対応)
バリエーションIIIでは、図3に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、耐食性を有し炭素との結合性を有する金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる、(MeまたはMeC)層13と、
(MeまたはMeC)層13の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層15と、
からなる。
そして、基材側部分12aが(MeまたはMeC)層13から構成され、基材と反対側部分12bが炭素層15から構成されている。
【0017】
バリエーションIIIの作用はつぎの通りである。
(a) 炭素層15により、低電気抵抗、高耐食性が得られ、信頼性を向上できる。
(b)(MeまたはMeC)層13を設けたことにより、
イ)(MeまたはMeC)層13と基材11との金属結合と、(MeまたはMeC)層13と炭素層15との炭素−金属結合により、各層の密着性が増し、構造上の信頼性が増大する。
ロ)(MeまたはMeC)層13の金属に基材11より電気化学的に安定な材料を用いることにより、高耐食性が得られる。
【0018】
バリエーションIV(請求項8に対応)
バリエーションIVでは、図4に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、炭素(C)と、金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、基材11から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14、からなる。
そして、基材側部分12aが(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14のうち基材11に近い部分から構成され、基材と反対側部分が(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14のうち基材11から遠い部分から構成されている。
【0019】
バリエーションIVの作用はつぎの通りである。
(a)(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14を設けたことにより、
イ)炭素−金属結合の導入により(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。また、基材と反対側部分12bが(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14のうち基材11から遠い部分である炭素層またはそれに近い組成の層からなるので、表面が炭素層15から構成されている場合に準じた作用(低電気抵抗、高耐食性)が得られる。
ロ)炭素−金属の傾斜配合により(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14内の応力緩和が得られる。また、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14内の層間の密着性はよいし、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14の基材側部分12aの金属層と基材11との密着性もよいので、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層14の外表面の炭素層と、基材11との密着性はよい。したがって、高耐食性、耐久性が得られる。
【0020】
バリエーションV(請求項9に対応)
バリエーションV〜VIIIはバリエーション1〜IVの下地層の構造バリエーションで、金属あるいは半金属元素(Me)が、Me(A)=タングステン、Me(B)=クロムなどのように、2種類以上(3種類以上でもよい)の組み合わせからなる。層は複数種類の金属あるいは半金属元素を含む傾斜層、1種類の金属あるいは半金属元素を含む単一層を含む。
詳しくは、バリエーションVでは、図5に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、耐食性を有する種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))、または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)からなる、(Me(B)またはMe(B)C)層13と、
(Me(B)またはMe(B)C)層13の上に形成された、種類(B)とは異なる種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)と、種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)とを含有し、基材11から離れるにつれて種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)の配合割合が多くなる、(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1と、
該(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1の上に形成された、炭素(C)と、種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)とを含有し、基材11から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2と、
(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層15と、からなる。
上記で、種類が(A)、(B)の2種類の場合は、傾斜層は14−1、14−2の2層となり、種類が(A)、(B)、(C)・・・(N)のN種類の場合は、傾斜層は14−1、14−2、・・・14−NのN層となる。
そして、基材側部分12aが(Me(B)またはMe(B)C)層13から構成され、基材と反対側部分12bが炭素層15から構成されている。
【0021】
バリエーションVの作用はつぎの通りである。
(a) 炭素層15により、低電気抵抗、高耐食性が得られ、信頼性を向上できる。
(b) (Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2により、
イ)金属−金属結合、および炭素−金属結合の導入により(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。
ロ)金属−金属結合、および炭素−金属結合の導入により(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2内の応力緩和が得られ、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2と炭素層15、(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1と(MeまたはMeC)層13との密着性が増し、結果、炭素層15と基材11との密着性も増す。
ハ)傾斜層14−1、14−2を2層以上設けたので、傾斜層が1層の場合に比べて表面処理層12内の応力がより一層緩和される。
(c) (Me(B)またはMe(B)C)層13を設けたことにより、
イ)(Me(B)またはMe(B)C)層13と(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1との金属結合、および、(Me(B)またはMe(B)C)層13と基材11との金属結合による、各層の密着性が増し、構造上の信頼性が増大する。
ロ)(Me(B)またはMe(B)C)層13の金属に基材11より電気化学的に安定な材料を用いることにより、高耐食性が得られる。
【0022】
バリエーションVI(請求項10に対応)
バリエーションVIでは、図6に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)と、種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)とを含有し、基材11から離れるにつれて種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)の配合割合が多くなる、(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1と、
(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1の上に形成された、炭素(C)と、種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)とを含有し、基材11から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2と、
(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層15と、
からなる。
そして、基材側部分12aが前記(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1のうち基材11に近い(Me(B)またはMe(B)C)部分から構成され、基材と反対側部分12bが炭素層15から構成されている。
【0023】
バリエーションVIの作用はつぎの通りである。
(a) 炭素層15により、低電気抵抗、高耐食性が得られ、信頼性を向上できる。
(b) (Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2により、
イ)金属−金属結合、および炭素−金属結合の導入により(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。
ロ)金属−金属結合、および炭素−金属結合の導入により(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2内の応力緩和が得られ、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2と炭素層15、(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1と(MeまたはMeC)層13との密着性が増し、結果、炭素層15と基材11との密着性も増す。
ハ)傾斜層14−1、14−2を2層以上設けたので、傾斜層が1層の場合に比べて表面処理層12内の応力がより一層緩和される。
【0024】
バリエーションVII(請求項11に対応)
バリエーションVIIでは、図7に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、耐食性を有する種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))、または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)からなる、(Me(B)またはMe(B)C)層13−1と、
(Me(B)またはMe(B)C)層13−1の上に形成された、炭素との結合性を有する種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))、または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)からなる、(Me(A)またはMe(A)C)層13−2と、
(Me(A)またはMe(A)C)層13−2の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層15と、
からなる。
そして、基材側部分12aが(Me(B)またはMe(B)C)層13−1から構成され、基材と反対側部分12bが炭素層15から構成されている。
【0025】
バリエーションVIIの作用はつぎの通りである。
(a) 炭素層15により、低電気抵抗、高耐食性が得られ、信頼性を向上できる。
(b)(Me(B)またはMe(B)C)層13−1と(Me(A)またはMe(A)C)層13−2を設けたことにより、
イ)(Me(B)またはMe(B)C)層13−1と基材11との金属結合と、(Me(A)またはMe(A)C)層13−2と炭素層15との炭素−金属結合により、各層の密着性が増し、構造上の信頼性が増大する。
ロ)(Me(B)またはMe(B)C)層13−1の金属に基材11より電気化学的に安定な材料を用いることにより、高耐食性が得られる。
ハ)単一層13−1、13−2を2層以上設けたので、単一層が1層の場合に比べて表面処理層12内の応力がより一層緩和される。
【0026】
バリエーションVIII(請求項12に対応)
バリエーションVIIIでは、図8に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)と、種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)とを含有し、基材11から離れるにつれて種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)の配合割合が多くなる、(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1と、
(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1の上に形成された、炭素(C)と、種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)とを含有し、基材11から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2と、
からなる。
そして、基材側部分12aが(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1のうち基材11に近い(Me(B)またはMe(B)C)部分から構成され、基材と反対側部分12bが(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2のうち基材11から遠い炭素部分から構成されている。
【0027】
バリエーションVIIIの作用はつぎの通りである。
(a)(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1と(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2を設けたことにより、
イ)炭素−金属結合の導入により(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。また、基材と反対側部分12bが(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2のうち基材11から遠い部分である炭素層またはそれに近い組成の層からなるので、表面が炭素層15から構成されている場合に準じた作用(低電気抵抗、高耐食性)が得られる。
ロ)炭素−金属の傾斜配合、および金属−金属の傾斜配合により傾斜層14−1、14−2内の応力緩和が得られる。また、傾斜層14−1、14−2内の層間の密着性はよいし、(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層14−1の基材側部分12aの金属層と基材11との密着性もよいので、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層14−2の外表面の炭素層と、基材11との密着性はよい。したがって、高耐食性、耐久性が得られる。
ハ)傾斜層14−1、14−2を2層以上設けたので、傾斜層が1層の場合に比べて表面処理層12内の応力がより一層緩和される。
【0028】
バリエーションIX(請求項13に対応)
バリエーションIX〜XIは、最表面の炭素層にMeまたはMeCを原子レベルで複合化したケースである。
バリエーションIXでは、図9に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、耐食性を有する金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる、(MeまたはMeC)層13と、
(MeまたはMeC)層13の上に形成された、炭素(C)に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した複合化物である(炭素+MeまたはMeC)と、金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、基材11から離れるにつれて(炭素+MeまたはMeC)の配合割合が多くなる、(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14と、
(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14の上に形成された、炭素(C)に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)層15と、からなる。
そして、基材側部分12aが(MeまたはMeC)層13から構成されており、基材と反対側部分12bが(炭素+MeまたはMeC)層15から構成されている。
【0029】
バリエーションIXの作用はつぎの通りである。
(a)(炭素+MeまたはMeC)層15により、層15が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られ、信頼性を向上できる。
(b)(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14により、
イ)(炭素+MeまたはMeC)−(MeまたはMeC)結合の導入により(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。
ロ)(炭素+MeまたはMeC)−(MeまたはMeC)の傾斜配合により(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14内の応力緩和が得られ、(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14と(炭素+MeまたはMeC)層15、(MeまたはMeC)層13との密着性が増し、結果、(炭素+MeまたはMeC)層15と基材11との密着性も増す。
(c)(MeまたはMeC)層13を設けたことにより、
イ)(MeまたはMeC)層13と(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14との金属結合、および、(MeまたはMeC)層13と基材11との金属結合による、各層の密着性が増し、構造上の信頼性が増大する。
ロ)(MeまたはMeC)層13の金属に基材11より電気化学的に安定な材料を用いることにより、高耐食性が得られる。
【0030】
バリエーションX(請求項14に対応)
バリエーションXでは、図10に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、炭素(C)に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)と、金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、基材11から離れるにつれて(炭素+MeまたはMeC)の配合割合が多くなる、(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14と、
(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14の上に形成された、炭素(C)に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)層15と、からなる。
そして、基材側部分12aが(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14の基材11に近い(MeまたはMeC)部分から構成され、基材と反対側部分12bが(炭素+MeまたはMeC)層15から構成されている。
【0031】
バリエーションXの作用はつぎの通りである。
(a)(炭素+MeまたはMeC)層15により、緻密な層15が得られ、低電気抵抗、高耐食性が得られ、信頼性を向上できる。
(b)(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14により、
イ)(炭素+MeまたはMeC)−(MeまたはMeC)結合の導入により(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。
ロ)(炭素+MeまたはMeC)−(MeまたはMeC)の傾斜配合により(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14内の応力緩和が得られ、(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14と(炭素+MeまたはMeC)層15、(MeまたはMeC)層13との密着性が増し、結果、(炭素+MeまたはMeC)層15と基材11との密着性も増す。
【0032】
バリエーションXI(請求項15に対応)
バリエーションXIでは、図11に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、耐食性を有し炭素との結合性を有する金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる、(MeまたはMeC)層13と、
(MeまたはMeC)層13の上に形成された、炭素(C)に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)層15と、
からなる。
そして、基材側部分12aが(MeまたはMeC)層13から構成されており、基材と反対側部分12bが(炭素+MeまたはMeC)層15から構成されている。
【0033】
バリエーションXIの作用はつぎの通りである。
(a)(炭素+MeまたはMeC)層15により、緻密な層15が得られ、低電気抵抗、高耐食性が得られ、信頼性を向上できる。
(b)(MeまたはMeC)層13を設けたことにより、
イ)(MeまたはMeC)層13と基材11との金属結合と、(MeまたはMeC)層13と(炭素+MeまたはMeC)層15との炭素−金属結合により、各層の密着性が増し、構造上の信頼性が増大する。
ロ)(MeまたはMeC)層13の金属に基材11より電気化学的に安定な材料を用いることにより、高耐食性が得られる。
【0034】
バリエーションXII(請求項16に対応)
バリエーションXIIでは、図12に示すように、表面処理層12が、
基材11の上に形成された、炭素(C)に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)と、金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、基材11から離れるにつれて(炭素+MeまたはMeC)の配合割合が多くなる、(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14からなり。
そして、基材側部分12aが(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14の基材11に近い(MeまたはMeC)部分から構成され、基材と反対側部分12bが基材11から遠い(炭素+MeまたはMeC)部分から構成されている。
【0035】
バリエーションXIIの作用はつぎの通りである。
(a)(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14を設けたことにより、
イ)(炭素+MeまたはMeC)−(MeまたはMeC)結合の導入により(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14が緻密化され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。
ロ)(炭素+MeまたはMeC)−(MeまたはMeC)の傾斜配合により(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14内の応力緩和が得られ、(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層14と(炭素+MeまたはMeC)層15、(MeまたはMeC)層13との密着性が増し、結果、(炭素+MeまたはMeC)層15と基材11との密着性も増す。
【0036】
つぎに、本発明の各実施例の特有な部分を説明する。
本発明の実施例1の燃料電池のセパレータ10は、図1〜図12に示すように、セパレータ基材11とその表面に形成された表面処理層12とを有し、表面処理層12は、その外表面部が、乾式コーティングにより、原子レベルで形成された炭素層(炭素層15、または炭素−金属傾斜層14の基材と反対側部分12bである炭素層、または炭素に金属あるいは半金属元素またはその炭化物を原子レベルで複合化した層15)からなる。そして、この炭素層は、たとえばスパッタ層であってもよい。原子レベル炭素層の厚さは、たとえば、0.01〜10μmである。ただし、この厚さに限るものではない。
【0037】
本発明の実施例1の燃料電池のセパレータ10の製造方法は、表面処理層12のうち少なくとも基材と反対側部分12bの原子レベル炭素層を乾式コーティングにより形成する方法からなる。
乾式コーティングはPVD、CVDのいずれか、またはそれらの組み合わせによってもよく、PVDは、蒸着、スパッタ、イオンプレーティングの何れでもよい。表面処理層12が金属層13、炭素−金属傾斜層14を含む場合は、金属層13、炭素−金属傾斜層14も乾式コーティングによって形成してもよい。
本発明の実施例1の燃料電池のセパレータ10およびその製造方法の作用は、実施例1、2に共通する部分の説明で述べた通りである。
【0038】
本発明の実施例2の燃料電池のセパレータ10は、図13に示すように、セパレータ基材11とその表面に形成された表面処理層12とを有し、表面処理層12は、本発明の実施例1の表面処理層12の基材と反対側部分12bを構成する原子レベルで形成された炭素層15(たとえば、スパッタで形成された炭素層)の上に、さらに炭素粒子複合膜16を有する表面処理層からなる。そして、実施例2の表面処理層12のうち、炭素粒子複合膜16以外の層部分は、実施例1の表面処理層12と同じ構成、作用を有する。
炭素粒子複合膜16は湿式コーティング法(たとえば、塗装法、ドクターブレード法、スピンコート法、ディップ法など)によって形成されたものであり、乾式コーティングによって形成された原子レベルで形成された炭素層15と異なる。湿式コーティング法によって形成された炭素粒子複合膜16は、たとえば、黒鉛粒子をバインダで固めた緻密な複合材料である。
【0039】
本発明の実施例2の燃料電池のセパレータ10の製造方法は、乾式コーティングにより炭素層15を形成する工程と、乾式コーティングにより形成した炭素層15の上に、さらに、湿式コーティング法によって炭素粒子複合膜16を形成する工程とを、有する。
【0040】
本発明の実施例2の燃料電池のセパレータ10とその製造方法の作用については、実施例1の表面処理層12の上に、さらに炭素粒子複合膜16を有するので、実施例1の表面処理層12の作用がそのまま得られる。また、基材の上にスパッタにて貴金属層(たとえば、Au層、またはAg層等)を形成しその上に炭素塗膜を湿式コーティングにて形成して表面処理層を作成した比較例(図13の層12を貴金属層で置き換えたもの、該比較例は本発明に含まず)と同等の低電気抵抗、高耐食性、耐久性を、貴金属(Au、またはAg等)を用いることなく、したがって、低コストで達成できる。
【0041】
つぎに、本発明の燃料電池セパレータと比較例の、耐食性、接触抵抗の試験を行って、結果を比較し、本発明の燃料電池セパレータが十分な耐食性と低接触抵抗を有することを確認した。
【0042】
〔耐食性試験−1〕
耐食性試験は、図14に示す、カップル電流試験方法によった。試料と対極(燃料電池でセパレータが接触する焼成カーボン:黒鉛)とを酸性水溶液(燃料電池においてセパレータがさらされる環境を模擬した酸性の水溶液)に浸漬し、温度を燃料電池運転温度の80℃として、セパレータ金属Meがイオンとなって溶出するときの電流密度を、試料と対極の外部回路に設置した電流計によって測定した。腐食時間を100時間とした。プラス電流はMeが+イオンとなって溶出するときの電流であるから、腐食を起こすことを意味し、0またはマイナス電流を示す場合は、腐食、耐食性上問題ないことを意味する。
【0043】
1. 評価テストピース
▲1▼ 未処理/SUS316L−−−基材がSUS316L、表面処理層なし
▲2▼ C/CrC/Cr(3層)/SUS316L−−−基材がSUS316L、表面処理層がC/CrC/Crの3層(本発明品で、図1のタイプ、C、CrC、Crのそれぞれの層の厚さは、50nm、50nm、75nm)
▲3▼ C(単層)/SUS316L−−−(基材がSUS316L、表面処理層がCのスパッタ単層で、従来技術で述べた特開2000−67881に相当)
▲4▼ CrC(単層)/SUS316L−−−(本発明品で、図4のタイプ)
▲5▼ Cr(単層)/SUS316L−−−(C層がないので、本発明品に含まず)
2. 評価条件
腐食条件:pH2硫酸、80℃
腐食時間:100H
対極材質:焼成カーボン(黒鉛)
【0044】
3. 試験結果
試験結果を図15に示す。この試験結果より、つぎのことがわかる。
イ) C/CrC/Cr(3層)/SUS316L(▲2▼の例)と、CrC(単層)/SUS316L(▲4▼の例)のみが、耐食性(カップル電流試験で電流密度がマイナス)を満足している。
ロ) 従来技術である特開2000−67881のように▲3▼のC(単層)/SUS316Lでは、基材との結合性、密着性が不十分なため、耐食性を満足できない。基材上にC単層だけ(▲3▼の例)では耐蝕性が不十分であり、本発明に含まない。基材上に金属単層だけ(▲5▼の例)では耐蝕性が不十分であり、本発明に含まない。
ハ) 炭素層の下地層としては、炭素−金属傾斜層と金属層(▲2▼の例)、炭素−金属傾斜層(▲4▼の例)が有効である。
【0045】
〔耐食性試験−2〕
図14に示す、カップル電流試験方法により、本発明の実施例1品のテストピースと、比較例としての基材上にAu層を形成し該Au層の上にさらに炭素塗膜(C塗膜)を形成したテストピースとの、耐食性試験を行った。
【0046】
1.テストピース
▲1▼ 未処理/SUS316L−−−(基材がSUS316L、表面処理層なし)
▲2▼ 10nmAuスパッタ(単層)/SUS316L−−−(基材がSUS316L、表面処理層が10nmAuスパッタ単層、比較例)
▲3▼ 40μmC塗膜/10nmAuスパッタ/SUS316L−−−(基材がSUS316L、表面処理層が10nmAuスパッタとその上にC粒子複合膜の2層、比較例)
▲4▼ C/CrC/Cr(3層)/SUS316L−−−基材がSUS316L、表面処理層がC/CrC/Crの3層(本発明品で、図1のタイプ、C、CrC、Crのそれぞれの層の厚さは、50nm、50nm、75nm)
2. 評価条件
腐食条件:pH2硫酸、80℃
腐食時間:100H
対極材質:焼成カーボン(黒鉛)
【0047】
3. 試験結果
試験結果を図16に示す。この試験結果より、つぎのことがわかる。
イ) 10nmAuスパッタ(単層)/SUS316L(▲2▼の例)と40μmC塗膜/10nmAuスパッタ/SUS316L(▲3▼の例)との比較から、C粒子複合膜には金属溶出抑制効果(耐食効果)がある。
ロ) C/CrC/Cr(3層)/SUS316L(▲4▼の例)と40μmC粒子複合膜/10nmAuスパッタ/SUS316L(▲3▼の例)との比較から、本発明の実施例1品は、40μmC粒子複合膜/10nmAuスパッタ/SUS316L(▲3▼の例)と同等かそれより優れた金属溶出抑制効果(耐食効果)がある。ハ) 本発明の実施例1品の上にさらにC粒子複合膜を形成した実施例2品には、イ)からわかるようにC粒子複合膜には金属溶出抑制効果(耐食効果)があるので、実施例1品と同等かそれ以上の金属溶出抑制効果(耐食効果)がある。
【0048】
〔接触抵抗試験−1〕
図14に示す耐蝕性試験を行い、その前後の電気抵抗を図17に示す接触抵抗試験により測定した。抵抗測定では、面圧を燃料電池の面圧に近い20kgf/cm、電流を1Aとし、両極間の電圧Vを測定して接触抵抗を次式により求めた。
抵抗R=V/I、 (I=1A)
【0049】
1. 評価テストピース(耐蝕性試験−1のテストピースと同じ)
▲1▼ 未処理/SUS316L−−−基材がSUS316L、表面処理層なし
▲2▼ C/CrC/Cr(3層)/SUS316L−−−基材がSUS316L、表面処理層がC/CrC/Crの3層(本発明品で、図1のタイプ、C、CrC、Crのそれぞれの層の厚さは、50nm、50nm、75nm)
▲3▼ C(単層)/SUS316L−−−(基材がSUS316L、表面処理層がCのスパッタ単層で、従来技術で述べた特開2000−67881に相当)
▲4▼ CrC(単層)/SUS316L−−−(本発明品で、図4のタイプ)
▲5▼ Cr(単層)/SUS316L−−−(C層がないので、本発明品に含まず)
2. 評価条件(耐蝕性試験−1の評価条件と同じ)
腐食条件:pH2硫酸、80℃
腐食時間:100H
対極材質:焼成カーボン(黒鉛)
【0050】
3. 試験結果
腐食前と腐食後の電気抵抗を求めた。試験結果を図18に示す。この試験結果より、つぎのことがわかる。
イ) C/CrC/Cr(3層)/SUS316L(▲2▼の例、本発明品)、CrC(単層)/SUS316L−−−(▲4▼の例、本発明品)、C(単層)/SUS316L(▲3▼の例)のみが目標(所定抵抗値以下の条件)を満たした。
ロ) Cr(単層)/SUS316L(▲5▼の例)は目標を満足せず、本発明には含まない。
【0051】
〔接触抵抗試験−2〕
本発明の実施例1品のテストピースと、比較例としての基材上にAu層を形成し該Au層の上にさらに炭素粒子複合膜(C粒子複合膜)を形成したテストピースとの、接触抵抗試験を行い、比較した。
腐食付与は図14に従い、その前後の電気抵抗の測定は図17に示す測定に従った。電気抵抗測定では、面圧を燃料電池の面圧に近い20kgf/cm、電流を1Aとし、両極間の電圧Vを測定して接触抵抗を次式により求めた。
抵抗R=V/I、 (I=1A)
【0052】
1. 評価テストピース(耐蝕性試験−2のテストピースと同じ)
▲1▼ 未処理/SUS316L−−−(基材がSUS316L、表面処理層なし)
▲2▼ 10nmAuスパッタ(単層)/SUS316L−−−(基材がSUS316L、表面処理層が10nmAuスパッタ単層、比較例)
▲3▼ 40μmC粒子複合膜/10nmAuスパッタ/SUS316L−−−(基材がSUS316L、表面処理層が10nmAuスパッタとその上にC粒子複合膜の2層、比較例)
▲4▼ C/CrC/Cr(3層)/SUS316L−−−基材がSUS316L、表面処理層がC/CrC/Crの3層(本発明品で、図1のタイプ、C、CrC、Crのそれぞれの層の厚さは、50nm、50nm、75nm)
2. 評価条件(耐蝕性試験−2の評価条件と同じ)
腐食条件:pH2硫酸、80℃
腐食時間:100H
対極材質:焼成カーボン(黒鉛)
【0053】
3. 試験結果
試験結果を図19に示す。この試験結果より、つぎのことがわかる。
イ. 10nmAuスパッタ(単層)/SUS316L(▲2▼の例)、40μmC塗膜/10nmAuスパッタ/SUS316L(▲3▼の例)、C/CrC/Cr(3層)/SUS316L(▲4▼の例で、本発明品)が、目標(所定抵抗値以下)を満たした。
ロ. C/CrC/Cr(3層)/SUS316L(▲4▼の例で、本発明品)は、40μmC粒子複合膜/10nmAuスパッタ/SUS316L(▲3▼の例、比較品)より優れた電気抵抗性能を有する。
【0054】
上記から、本発明品は、未処理品(SUS基材のみ)、特開2000−67881相当品(SUS基材の上に直接Cスパッタ層を形成したもの)、比較品(SUS基材の上にAu層、その上にC粒子複合膜を形成したもの)の何れと比較しても、それ以上の耐食性と低電気抵抗を備えている。したがって、燃料電池セパレータとして使用が好ましいものである。
【0055】
【発明の効果】
請求項1の燃料電池用セパレータによれば、表面処理層が、炭素層(基材と反対側部分)とセパレータ金属基材との間に、金属層(基材側部分)を有するので、炭素層とセパレータ金属基材との密着性、耐腐食性が向上して、耐久性が向上し、また、炭素層が原子レベルで形成されているため、欠陥が抑制され、低電気抵抗、高耐食性が得られる。
請求項2の燃料電池用セパレータによれば、請求項1の表面処理層の上に、さらに炭素粒子複合膜を有するので、請求項1の表面処理層による効果がそのまま得られる。また、基材の上に貴金属層を形成しその上に炭素塗膜を形成して表面処理層を形成した場合と同等の低電気抵抗、高耐食性、耐久性を、貴金属を用いることなく、したがって、低コストで達成できる。
請求項3〜14の燃料電池用セパレータは、表面処理層のとりうるバリエーションを示しており、何れのバリエーションをとっても請求項1の効果を得る。
請求項15、16の燃料電池用セパレータの製造方法によれば、少なくとも炭素層を乾式コーティングによって形成するので、原子レベルの緻密な炭素層を容易に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションIの拡大断面図である。
【図2】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションIIの拡大断面図である。
【図3】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションIIIの拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションIVの拡大断面図である。
【図5】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションVの拡大断面図である。
【図6】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションVIの拡大断面図である。
【図7】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションVIIの拡大断面図である。
【図8】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションVIIIの拡大断面図である。
【図9】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションIXの拡大断面図である。
【図10】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションXの拡大断面図である。
【図11】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションX1の拡大断面図である。
【図12】本発明の実施例1、2の燃料電池のセパレータの一部分のバリエーションX1Iの拡大断面図である。
【図13】本発明の実施例2の燃料電池のセパレータの一部分の拡大断面図である。
【図14】本発明品および比較品の耐食性試験−1、2であるカップル電流試験方法の試験装置図である。
【図15】本発明品および比較品の耐食性試験−1の結果を示したグラフである。
【図16】本発明品および比較品の耐食性試験−2の結果を示したグラフである。
【図17】本発明品および比較品の電気抵抗試験−1、2の試験装置図である。
【図18】本発明品および比較品の電気抵抗試験−1の結果を示したグラフである。
【図19】本発明品および比較品の電気抵抗試験−2の結果を示したグラフである。
【符号の説明】
10 セパレータ
11 基材
12 表面処理層
12a 基材側部分
12b 基材と反対側部分
13 MeまたはMeC層
14 炭素−MeまたはMeC傾斜層、または炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC傾斜層
15 炭素層、または炭素+MeまたはMeC層
16 炭素粒子複合膜

Claims (18)

  1. 金属からなる基材と該基材の表面に形成された表面処理層とを有する燃料電池のセパレータであって、
    前記表面処理層が、
    金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)、からなる基材側部分と、
    原子レベルで形成された炭素(C)からなる、または炭素に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(C+MeまたはMeC)からなる、基材と反対側部分と、
    を有する燃料電池のセパレータ。
  2. 前記表面処理層が、前記(C)または(C+MeまたはMeC)からなる、基材と反対側部分の上に、さらに炭素粒子複合膜を有する請求項1記載の燃料電池のセパレータ。
  3. 前記表面処理層の金属が、基材の金属と異なる請求項1記載の燃料電池のセパレータ。
  4. 金属からなる基材と該基材の表面に形成された表面処理層とを有する燃料電池のセパレータであって、
    前記表面処理層が、金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)、または炭素(C)、の少なくとも2つを含み、基材側とその反対側とで成分濃度傾斜を有する、燃料電池のセパレータ。
  5. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、耐食性を有する金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる、(MeまたはMeC)層と、
    該(MeまたはMeC)層の上に形成された、炭素(C)と、金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、前記基材から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層と、
    前記(炭素−MeまたはMeC)傾斜層の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層と、からなり、
    前記基材側部分が前記(MeまたはMeC)層から構成され、前記基材と反対側部分が前記炭素層から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  6. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、炭素(C)と、金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、前記基材から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層と、
    前記(炭素−MeまたはMeC)傾斜層の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層と、からなり、
    前記基材側部分が前記(炭素−MeまたはMeC)傾斜層のうち前記基材に近い部分から構成され、前記基材と反対側部分が前記炭素層から構成されている、請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  7. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、耐食性を有し炭素との結合性を有する金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる、(MeまたはMeC)層と、
    前記(MeまたはMeC)層の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層と、
    からなり、
    前記基材側部分が前記(MeまたはMeC)層から構成され、前記基材と反対側部分が前記炭素層から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  8. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、炭素(C)と、金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、前記基材から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−MeまたはMeC)傾斜層、からなり、
    前記基材側部分が前記(炭素−MeまたはMeC)傾斜層のうち前記基材に近い部分から構成され、前記基材と反対側部分が前記(炭素−MeまたはMeC)傾斜層のうち前記基材から遠い部分から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  9. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、耐食性を有する種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))、または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)からなる、(Me(B)またはMe(B)C)層と、
    該(Me(B)またはMe(B)C)層の上に形成された、種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)と、前記種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)とを含有し、前記基材から離れるにつれて種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)の配合割合が多くなる、(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層と、
    該(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層の上に形成された、炭素(C)と、前記種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)とを含有し、前記基材から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層と、
    前記(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層と、からなり、
    前記基材側部分が前記(Me(B)またはMe(B)C)層から構成され、前記基材と反対側部分が前記炭素層から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  10. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)と、種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)とを含有し、前記基材から離れるにつれて種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)の配合割合が多くなる、(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層と、
    該(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層の上に形成された、炭素(C)と、前記種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)とを含有し、前記基材から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層と、
    前記(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層と、からなり、
    前記基材側部分が前記(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層のうち前記基材に近い(Me(B)またはMe(B)C)部分から構成され、前記基材と反対側部分が前記炭素層から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  11. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、耐食性を有する種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))、または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)からなる、(Me(B)またはMe(B)C)層と、
    前記(Me(B)またはMe(B)C)層の上に形成された、炭素との結合性を有する種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))、または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)からなる、(Me(A)またはMe(A)C)層と、
    前記(Me(A)またはMe(A)C)層の上に形成された、原子レベルで形成された炭素層と、
    からなり、
    前記基材側部分が前記(Me(B)またはMe(B)C)層から構成され、前記基材と反対側部分が前記炭素層から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  12. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)と、種類(B)の金属あるいは半金属元素(Me(B))または該種類(B)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(B)C)とを含有し、前記基材から離れるにつれて種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)の配合割合が多くなる、(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層と、
    該(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層の上に形成された、炭素(C)と、前記種類(A)の金属あるいは半金属元素(Me(A))または該種類(A)の金属あるいは半金属元素の炭化物(Me(A)C)とを含有し、前記基材から離れるにつれて炭素(C)の配合割合が多くなる、(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層と、
    からなり、
    前記基材側部分が前記(Me(A)またはMe(A)C−Me(B)またはMe(B)C)傾斜層のうち前記基材に近い(Me(B)またはMe(B)C)部分から構成され、前記基材と反対側部分が前記(炭素−Me(A)またはMe(A)C)傾斜層のうち前記基材から遠い炭素部分から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  13. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、耐食性を有する金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる、(MeまたはMeC)層と、
    該(MeまたはMeC)層の上に形成された、炭素(C)に前記金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)と、前記金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、前記基材から離れるにつれて(炭素+MeまたはMeC)の配合割合が多くなる、(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層と、
    前記(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層の上に形成された、炭素(C)に前記金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)層と、からなり、
    前記基材側部分が前記(MeまたはMeC)層から構成され、前記基材と反対側部分が前記(炭素+MeまたはMeC)層から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  14. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、炭素(C)に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)と、前記金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、前記基材から離れるにつれて(炭素+MeまたはMeC)の配合割合が多くなる、(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層と、
    前記(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層の上に形成された、炭素(C)に前記金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)層と、からなり、
    前記基材側部分が前記(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層の前記基材に近い(MeまたはMeC)部分から構成され、前記基材と反対側部分が前記(炭素+MeまたはMeC)層から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  15. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、耐食性を有し炭素との結合性を有する金属あるいは半金属元素(Me)、または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる、(MeまたはMeC)層と、
    前記(MeまたはMeC)層の上に形成された、炭素(C)に前記金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)層と、
    からなり、
    前記基材側部分が前記(MeまたはMeC)層から構成され、前記基材と反対側部分が前記(炭素+MeまたはMeC)層から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  16. 前記表面処理層が、
    前記基材の上に形成された、炭素(C)に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(炭素+MeまたはMeC)と、前記金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)とを含有し、前記基材から離れるにつれて(炭素+MeまたはMeC)の配合割合が多くなる、(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層、
    からなり、
    前記基材側部分が前記(炭素+MeまたはMeC−MeまたはMeC)傾斜層の前記基材に近い(MeまたはMeC)部分から構成され、前記基材と反対側部分が前記基材から遠い(炭素+MeまたはMeC)部分から構成されている、
    請求項1または請求項2記載の燃料電池のセパレータ。
  17. 金属からなる基材と該基材の表面に形成された表面処理層とを有し、
    該表面処理層が、
    金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)からなる基材側部分と、
    原子レベルで形成された炭素(C)からなる、または炭素に金属あるいは半金属元素(Me)または該金属あるいは半金属元素の炭化物(MeC)を原子レベルで複合化した(C+MeまたはMeC)からなる、基材と反対側部分と、
    を有する燃料電池のセパレータの製造方法であって、            前記表面処理層のうち少なくとも前記基材と反対側部分を、乾式コーティングにより形成する燃料電池のセパレータの製造方法。
  18. 前記乾式コーティングにより形成した前記基材と反対側部分の上に、さらに炭素粒子複合膜を形成する請求項17記載の燃料電池のセパレータの製造方法。
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