JP2001283872A - 低温型燃料電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

低温型燃料電池用セパレータ及びその製造方法

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JP2001283872A JP2000093708A JP2000093708A JP2001283872A JP 2001283872 A JP2001283872 A JP 2001283872A JP 2000093708 A JP2000093708 A JP 2000093708A JP 2000093708 A JP2000093708 A JP 2000093708A JP 2001283872 A JP2001283872 A JP 2001283872A
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Masanori Matsuno
雅典 松野
Yoshikazu Morita
芳和 守田
Keiji Izumi
圭二 和泉
Yuichi Yatsugami
裕一 八神
Takeshi Takahashi
剛 高橋
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐酸性の良好なCr含有基材14にカーボン
系粒子13を島状に分散接合することにより、導電性を
改善した低温型燃料電池用セパレータを得る。 【構成】 このセパレータは、Cr含有基材14の表面
にカーボン系粒子13が島状に分散付着している。カー
ボン系粒子13は、クロムカーバイド層15を介してC
r含有基材14の表面に接合されているので、耐酸性,
導通性が良好で接触抵抗の低い低温型燃料電池用の金属
セパレータとして使用される。 【効果】 接触抵抗が低いため、多数のセルを積層した
場合にも熱損失となるジュール熱の発生が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体高分子型燃料電池
を始めとする低温で稼動する燃料電池のセパレータに関
する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池のなかでも、固体高分子型の燃
料電池は、100℃以下の温度で動作可能であり、短時
間で起動する長所を備えている。また、各部材が固体か
らなるため、構造が簡単でメンテナンスが容易である、
振動や衝撃に曝される用途にも適用できる。更に、出力
密度が高いため小型化に適し、燃料効率が高く、騒音が
小さい等の長所を備えている。これらの長所から、電気
自動車搭載用としての用途が検討されている。ガソリン
自動車と同等の走行距離を出せる燃料電池を自動車に搭
載できると、NOx,SOxの発生がほとんどなく、C
2の発生が半減する等のように環境に対して非常にク
リーンなものになる。
【0003】固体高分子型燃料電池は、分子中にプロト
ン交換基をもつ固体高分子樹脂膜がプロトン導電性電解
質として機能することを利用したものであり、他の形式
の燃料電池と同様に固体高分子膜の一側に水素等の燃料
ガスを流し、他側に空気等の酸化性ガスを流す構造にな
っている。具体的には、固体高分子膜1は、図1に示す
ように両側に酸化極2及び水素電極3が接合され、それ
ぞれガスケット4を介してセパレータ5を対向させてい
る。酸化極2側のセパレータ5には空気供給口6,空気
排出口7が形成され、水素電極3側のセパレータ5には
水素供給口8,水素排出口9が形成されている。
【0004】セパレータ5には、水素g及び酸素又は空
気oの導通及び均一分配のため、水素g及び酸素又は空
気oの流動方向に延びる複数の溝10が形成されてい
る。また、発電時に発熱があるため、給水口11から送
り込んだ冷却水wをセパレータ5の内部に循環させた
後、排水口12から排出させる水冷機構をセパレータ5
に内蔵させている。水素供給口8から水素電極3とセパ
レータ5との間隙に送り込まれた水素gは、電子を放出
したプロトンとなって固体高分子膜1を透過し、酸化極
2側で電子を受け、酸化極2とセパレータ5との間隙を
通過する酸素又は空気oによって燃焼する。そこで、酸
化極2と水素電極3との間に負荷をかけるとき、電力を
取り出すことができる。
【0005】燃料電池は、1セル当りの発電量が極く僅
かである。そこで、図1(b)に示すようにセパレータ
5,5で挟まれた固体高分子膜を1単位とし、複数のセ
ルを積層することによって取出し可能な電力量を大きく
している。多数のセルを積層した構造では、セパレータ
5の抵抗が発電効率に大きな影響を及ぼす。発電効率を
向上させるためには、導電性が良好で接触抵抗の低いセ
パレータが要求され、リン酸型燃料電池と同様に黒鉛質
のセパレータが使用されている。黒鉛質のセパレータ
は、黒鉛ブロックを所定形状に切り出し、切削加工によ
って各種の孔や溝を形成している。そのため、材料費や
加工費が高く、全体として燃料電池の価格を高騰させる
と共に、生産性を低下させる原因になっている。しか
も、材質的に脆い黒鉛でできたセパレータでは、振動や
衝撃が加えられると破損する虞れが大きい。そこで、プ
レス加工やパンチング加工等によって金属板からセパレ
ータを作ることが特開平8−180883号公報で提案
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、酸素又は空気
oが通過する酸化極2側は、酸性度がpH2〜3の酸性
雰囲気にある。このような強酸性雰囲気に耐え、しかも
セパレータに要求される特性を満足する金属材料は、こ
れまでのところ実用化されていない。たとえば、強酸に
耐える金属材料としてステンレス鋼等の耐酸性材料が考
えられる。これらの材料は、表面に形成した強固な不動
態皮膜によって耐酸性を呈するものであるが、不動態皮
膜によって表面抵抗や接触抵抗が高くなる。接触抵抗が
高くなると、接触部分で多量のジュール熱が発生し、大
きな熱損失となり、燃料電池の発電効率を低下させる。
他の金属板でも、接触抵抗を高くする酸化膜が常に存在
するものがほとんどである。
【0007】表面に酸化皮膜や不動態皮膜を形成しない
金属材料としては、Auが知られている。Auは、酸性
雰囲気にも耐えるが、非常に高価な材料であるため燃料
電池のセパレータ材としては実用的でない。Ptは、酸
化皮膜や不動態皮膜が形成されにくい金属材料であり、
酸性雰囲気にも耐えるが、Auと同様に非常に高価な材
料であるため実用的でない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、カーボン粒子
をステンレス鋼表面に島状に分布させることにより、高
価な材料を使用する必要なく、耐酸性を確保しながら良
好な導電性及び低い接触抵抗を示すセパレータを提供す
ることを目的とする。本発明は、その目的を達成するた
め、クロムカーバイド層を介してカーボン系粒子をCr
含有金属表面に接合することによりカーボン系粒子の耐
脱落性を改善すると共に、カーボン系粒子下の金属酸化
層が破壊されることにより低接触抵抗を実現する。カー
ボン系粒子は、耐酸性に優れ、かつ表面に酸化膜を形成
しないので、燃料電池運転中や停止中においても接触抵
抗の上昇がない。
【0009】すなわち、本発明の低温型燃料電池用セパ
レータは、5質量%以上のCrを含む金属又は合金を基
材とし、基材表面に島状に分散したカーボン系粒子がク
ロムカーバイド層を介して基材表面に結合していること
を特徴とする。カーボン系粒子としては、C,SiC,
4C,TiC,Cr32,NbC,ZrC,WC,V
C,TaCから選ばれた1種又は2種以上が使用され
る。
【0010】この低温型燃料電池用セパレータは,C,
SiC,B4C,TiC,Cr32,NbC,ZrC,
WC,VC,TaCから選ばれた1種又は2種以上のカ
ーボン系粒子を5質量%以上のCrを含む金属又は合金
製の基材に塗布又は圧着し、非酸化性雰囲気中で300
〜1100℃に加熱することにより基材中のCr及びカ
ーボン系粒子中のCを相互拡散させてクロムカーバイド
層を基材とカーボン系粒子との界面に形成させることに
より製造される。
【0011】
【作用】本発明の低温型燃料電池用セパレータは、カー
ボン系粒子をCr含有金属又は合金基材の表面に島状に
分布させている。カーボン系粒子としては、カーボンブ
ラック,黒鉛粉末等のカーボン粒子の他に、SiC,B
4C,TiC,Cr32,NbC,ZrC,WC,V
C,TaC等の炭素化合物も使用できる。Cr含有金属
又は合金基材はCr供給源であり、カーボン系粒子はC
供給源となる。カーボン系粒子は、表面に酸化膜を生成
することがなく、低い接触抵抗及び優れた耐酸性を示
す。また、セパレータと接触する空気電極や水素電極等
が主としてカーボン系の材料でできていることから、カ
ーボン粒子を付着させたCr含有基材は電極に対する馴
染みが良く、接触抵抗を一層低下させる。そのため、多
数のセルを積層した構造の燃料電池であっても、ジュー
ル熱が少なく、発電効率が向上する。
【0012】Cr含有金属又は合金基材は、カーボン系
粒子との間で相互拡散するCrの供給源として使用さ
れ、カーボン系粒子に対して高い付着力を呈する。付着
力の向上に必要なクロムカーバイド層を形成させるた
め、純CrやCr含有量が5質量%以上のCr合金,C
r−Ni合金,Cr−Fe合金,Cr−Fe−Ni合金
等(以下、Cr含有基材という)が使用される。Cr含
有量が5質量%未満では、熱処理によって十分なクロム
カーバイド層が形成されず、カーボン系粒子の付着力が
低下するばかりでなく、接触抵抗を上昇させる原因とな
る。
【0013】Cr含有基材にカーボン系粒子を付着させ
た後、非酸化性雰囲気中で300〜1100℃に加熱す
ると、Cr及びCの相互拡散が生じ、Cr含有基材とカ
ーボン系粒子との界面にCrxy(x:3〜23,y:
2〜6,Cr32,Cr72,Cr236等)を主体と
するクロムカーバイド層が生成する。クロムカーバイド
層の生成により、Cr含有基材に対するカーボン系粒子
の付着力が飛躍的に向上し、カーボン系粒子の脱落が抑
制される。クロムカーバイド層は電気伝導性にも優れて
いるため、セパレータを酸化極2,水素電極3に接触さ
せたときの導通性も図られ、接触抵抗を低下させる。
【0014】
【実施の形態】カーボン系粒子13は、図2(a)で模
式的に示すようにCr含有基材14の表面に島状に分散
付着している。カーボン系粒子13の分散付着は、たと
えばカーボン系粒子13をまぶしたフェルト状の布又は
フェルト状の布を巻き付けたロールをCr含有基材14
に擦り付けることによって実現される。カーボン系粒子
の付着に先立ってCr含有金属又は合金基材の表面を研
磨,ショットブラスト,サンドブラスト,エッチング等
で粗面化しておくと、カーボン系粒子の付着力が更に向
上する。カーボン系粒子13を付着させた後、必要に応
じて通常のロール対を用いて圧延することによりカーボ
ン系粒子13をCr含有基材14に圧着させてもよい。
【0015】カーボン系粒子13が付着したCr含有基
材14を加熱すると、Cr含有基材14とカーボン系粒
子13との間にクロムカーバイド層15(図2b)を形
成すると、Cr含有基材14に対するカーボン系粒子1
3の密着性が改善される。密着性が向上したカーボン系
粒子13は、基材表面がダイスで擦られるプレス加工,
コルゲート加工等によっても基材表面から脱落すること
がない。また、電気伝導性の良好なクロムカーバイド層
15を介してCr含有基材14と確実に導通が取れるた
め、接触抵抗も一層低下する。カーボンブラックのよう
に粒径1μm以下の微粒子をカーボン系粒子13として
使用する場合、微粒子の凝集が生じ易い。この場合に
は、図2(c)に示すようにカーボンブラックの凝集物
16としてCr含有基材14の表面に付着させる。凝集
物16は、他のカーボン系粒子13と同様に分散付着さ
せた後で加熱拡散することにより、Cr含有基材14と
の間にクロムカーバイド層15(図2d)を形成させ、
Cr含有基材14に対する密着性が向上する。
【0016】カーボン系粒子13又は凝集物16は、図
2に示すようにCr含有基材14の表面に島状に分布さ
せることが好適である。すなわち、島状に分布させるこ
とにより、曲げ,伸び等の変形を伴う加工時に生じる応
力がカーボン系粒子13や凝集物16に蓄積されないた
め、Cr含有基材14からカーボン系粒子13や凝集物
16が脱落し或いは剥離することが防止される。逆に、
Cr含有基材14の全面にカーボン系粒子13や凝集物
16をコーティングし、それぞれの粒子が結合している
ような場合では、加工時に応力の逃げ場がなく界面に蓄
積されるため、カーボン系粒子13や凝集物16が剥離
・脱落し易くなる。
【0017】カーボン系粒子を分散付着させる基材とし
ては、耐酸性に優れたCr含有金属又はニクロム,ハス
テロイ,インコロイ,インコネル,フェライトステンレ
ス鋼,オーステナイト系ステンレス鋼,オーステナイト
・フェライト二相系ステンレス鋼等が使用される。単位
面積当りの電流値を上げて出力密度を増加させる燃料電
池では、セル内のpHが低くなることからより耐酸性に
優れた基材が必要になる。そこで、Ni,Mo,Cu,
Fe,Mn,Si,Co,W,V,Al,Ti等の1種
又は2種以上を添加することにより、基材の耐酸性を改
善することもできる。
【0018】
【実施例】Cr含有基材14として、表1に示す成分・
組成をもつ金属板を使用し、平均粒径3μmの黒鉛粒子
をカーボン系粒子13として使用した。
【0019】
【0020】Cr含有基材14をエメリ紙で研磨するこ
とにより粗面化した後、黒鉛粉末をまぶしたフェルトで
摺擦し、付着量5〜10mg/m2でカーボン系粒子1
3を分散付着させた。黒鉛粉末では凝集を生じることな
く、個々のカーボン系粒子13としてCr含有基材14
の表面に分散付着していた。カーボン系粒子13が付着
したCr含有基材14を非酸化性雰囲気中で700℃に
10秒間加熱することにより、カーボン系粒子13とC
r含有基材14との間にクロムカーバイド層15を生成
させた。クロムカーバイド層15は、カーボン粒子径,
加熱温度,加熱時間等にもよるが、0.1〜1μmの層
厚をもっていた。クロムカーバイド層15を介してカー
ボン系粒子13を接合させたCr含有基材14につい
て、接触抵抗及び耐酸性を調査した。接触抵抗に関して
は、荷重10kg/cm2でCr含有基材14にカーボ
ン電極材を接触させ、両者の間の接触抵抗を測定した。
耐酸性に関しては、Cr含有基材14を浴温90℃,p
H2の硫酸水溶液に浸漬し、168時間浸漬後の腐食減
量を測定した。比較のため、カーボン系粒子13を付着
させないサンプルについて、同様に接触抵抗及び耐酸性
を調査した。
【0021】表2の調査結果にみられるように、クロム
カーバイド層15を介して島状に付着したカーボン系粒
子13をCr含有基材14に接合した試験番号1〜4
は、何れも接触抵抗が低く、耐酸性に優れており、燃料
電池用セパレータに要求される特性を備えていることが
判る。これに対し、カーボン系粉末が付着していない試
験番号5〜8では、サンプルの仕上げ,保管期間等によ
るが何れも接触抵抗が高く、燃料電池用セパレータとし
て使用できなかった。
【0022】
【0023】セパレータ表面では運転中にpH2〜3の
水溶液の流動があり、カーボン粒子が未拡散のもの及び
拡散が不充分なものはセパレータ表面から脱落し、流れ
落ちてしまう。これに対し、クロムカーバイドが生成さ
れているものでは、燃料電池運転中においてもカーボン
系粒子の脱落がなく、表2に示すように低接触抵抗を維
持できる。
【0024】以上の例においては、黒鉛粒子及びカーボ
ンブラックをカーボン系粒子13として使用した場合を
説明したが、SiC,B4C,TiC,Cr32,Nb
C,ZrC,WC,VC,TaC等の炭素化合物をカー
ボン系粒子13として使用した場合でも同様に接触抵抗
の提言が図られ、クロムカーバイド層15の形成によっ
てCr含有基材14に対する付着力が向上した。
【0025】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のセパレ
ータは、耐酸性の良好なCr含有基材にカーボン系粒子
を島状に分散付着させることによって導電性を改善し、
カーボン系粒子とCr含有基材との界面にクロムカーバ
イド層を生成させることにより良好な付着力でカーボン
系粒子をCr含有基材に接合している。そのため、多数
のセルを積層した構造をもつ低温型燃料電池用のセパレ
ータとして使用するとき、強酸性雰囲気においても腐食
が少ない優れた耐久性を示すと共に、多数のセルを積層
したときに発生しがちな熱損失を抑制し、発電効率の高
い燃料電池を形成することが可能になる。また、金属製
のセパレータであることから、材料コストや製造コスト
等を下げ、生産性良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の固体高分子膜を電解質として使用した
燃料電池の内部構造を説明する断面図(a)及び分解斜
視図(b)
【図2】 黒鉛粉末を分散付着させたCr含有基材
(a),加熱処理で拡散層を生成させたCr含有基材
(b),カーボンブラックの凝集物を分散付着させたC
r含有基材(c)及びカーボンブラックの凝集物と基材
との間に拡散層を生成されたCr含有基材(d)
【符号の説明】
1:固体高分子膜 2:空気電極 3:水素電極
5:セパレータ 13:カーボン系粒子 14:Cr含有基材 1
5:クロムカーバイド層 16:カーボンブラックの凝集物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守田 芳和 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社技術研究所内 (72)発明者 和泉 圭二 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社技術研究所内 (72)発明者 八神 裕一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 高橋 剛 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA02 AA06 BB00 BB01 BB04 EE02 EE06 EE08 EE11 HH08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5質量%以上のCrを含む金属又は合金
    を基材とし、基材表面に島状に分散したカーボン系粒子
    がクロムカーバイド層を介して基材表面に結合している
    低温型燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 カーボン系粒子がC,SiC,B4C,
    TiC,Cr32,NbC,ZrC,WC,VC,Ta
    Cから選ばれた1種又は2種以上である請求項1記載の
    低温型燃料電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 C,SiC,B4C,TiC,Cr
    32,NbC,ZrC,WC,VC,TaCから選ばれ
    た1種又は2種以上のカーボン系粒子を5質量%以上の
    Crを含む金属又は合金製の基材に塗布又は圧着し、非
    酸化性雰囲気中で300〜1100℃に加熱することに
    より基材中のCr及びカーボン系粒子中のCを相互拡散
    させてクロムカーバイド層を基材とカーボン系粒子との
    界面に形成させることを特徴とする低温型燃料電池用セ
    パレータの製造方法。
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