JP2004012668A - 光スイッチ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Hitoshi Ishii
石井 仁
Katsuyuki Machida
町田 克之
Yasuyuki Tanabe
田辺 泰之
Yoshiji Yagi
八木 祥次
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Abstract

【課題】ミラーが、駆動の際に制御電極部と接触することを防止し、円滑な動作が続けられるようにする。
【解決手段】電着ポリイミド溶液に、支柱120及び制御電極部140が形成された基板101と対向電極とを浸漬し、支柱120及び制御電極部140に正電圧を印加するとともに、上記対向電極には負電圧を印加する。これにより、電着ポリイミド溶液中に溶解している材料が、正電圧が印加された支柱120,制御電極部140の溶液中に露出している表面に付着し、これら表面にポリイミド膜160が形成される。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極の表面がポリイミドからなるポリイミド膜で被覆された微細な光スイッチ装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロマシンの一つである光スイッチ装置では、シリコンなどの構造体からなるミラーの駆動は、この下層に配置した電極の発生する静電力によって行われている。光スイッチ装置は、例えば、図6に示すように、半導体基板601上に形成された層間絶縁膜605の上に導電性を有する支柱620により支持されて開口領域を備えたミラー基板630と、ミラー基板630の開口領域に回動可能に各々設けられたミラー631と、ミラー631に回動動作を行わせるための制御電極部640とから構成されたものである。これらは、半導体基板601上の層間絶縁膜605上に形成され、また、制御電極部640や支柱620は、層間絶縁膜605下に配置された配線層604に接続している。
【0003】
このような光スイッチ装置において、制御電極部640から発生させた静電気によりミラー631の一端を制御電極部640方向に引き寄せ、かつ、下地の制御電極部640との間に任意の距離を保って静止させることは、容易ではない。制御電極部640が引きつける引力と、ミラー631が元に戻ろうとする弾性力とのバランスは、不安定で崩れやすいためである。これらのバランスが崩れ、例えば、引力の方が勝れば、ミラー631の裏面が制御電極部640の端部に接触することになる。
【0004】
ミラー631に導電性の材料が用いられ、接触した際に制御電極部640とミラー631に導通があると、接触箇所650が反応して接合してしまい、ミラー631の弾性力による反発では元に戻らなくなる場合がある。この現象はスティッキングや固着などと呼ばれ、光スイッチ装置におけるミラー駆動時の問題となっている。この現象の原因は、高い電圧が印加された状態でミラーと制御電極部との接触が、いわゆるスポットウェルダーと全く同様の状況なので、一種の抵抗溶接が起こっているものと推測されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来では、ミラーを駆動させた際にミラーの裏面などが駆動のための制御電極部の一部に接触した際に、接触した箇所が固着してしまい、ミラーが元に戻らなくなるという問題があった。このような、スティッキングによる現象を回避するには、少なくとも一方の接触面を不導体にすれば良い。このために、例えば、制御電極部上に有機薄膜を形成するなどの方法がある。
【0006】
例えば、ミラー631が形成されたミラー基板630を支柱620上に配置する前に、制御電極部640及び支柱620が形成された層間絶縁膜605上に有機材料を塗布することで、制御電極部640を覆う有機膜が形成できる。ただし、塗布しただけでは、支柱620上にも有機膜が形成されているので、感光性を有する有機膜を形成し、これを公知のフォトリソグラフィ技術でパターニングし、不必要な部分を除去する必要がある。
【0007】
ところが、図6に示すような複雑な三次元構造体の場合、超深度露光を用いたフォトリソグラフィ技術によりパターニングすることになるため、制御電極部604上を覆う有機膜を形成するためには、多くのフォトマスクが必要となる。また、凹凸の大きな段差があるため、有機材料を塗布して膜を形成するときの塗布膜の段切れなどにより、例えば、制御電極部の上部など有機膜を形成すべき領域において有機膜が形成されないなどの問題も発生する。
【0008】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、ミラーが、駆動の際に制御電極部と接触することを防止し、円滑な動作が続けられるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光スイッチ装置は、半導体基板上の層間絶縁膜の上に形成された導電性を有する支柱と、
この支柱に支持されて層間絶縁膜の上部に所定の空間をあけて配置され、開口領域を備えるとともに電気的に接続された導電性を有するミラー基板と、このミラー基板の開口領域の内側に配置されてミラー基板に連結部を介して回動可能に連結されかつ電気的に接続された導電性を有するミラーと、このミラーの下部の層間絶縁膜の上にミラーと離間して形成され、かつ表面がポリイミドからなるポリイミド膜で覆われた制御電極部と、層間絶縁膜下の半導体基板上に形成された複数の素子からなり、支柱及び制御電極部に接続されてミラーの回動動作の制御を行う制御回路とを少なくとも備えたものである。
この光スイッチ装置によれば、ミラーが動作して制御用電極部に近づいても、これらの間にはポリイミドからなるポリイミド膜が介在しているため、ミラーと制御用電極部とは接触することがない。
【0010】
本発明に係る光スイッチ装置の製造方法は、半導体基板上に複数の素子からなる制御回路を形成する工程と、半導体基板上に制御回路を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜上にシード層を形成する工程と、シード層の上に第1領域と複数の第2領域が開口した第1犠牲パターンを形成する工程と、第1領域及び第2領域に露出したシード層上に、メッキ法により第1犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第1金属パターン及び第2金属パターンを形成する工程と、第1犠牲パターン及び第2金属パターンの上に、第1領域上の第3領域が開口した第2犠牲パターンを形成する工程と、第3領域に露出した第1金属パターンの表面に、メッキ法により第2犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第3金属パターンを形成する工程と、第3金属パターンを形成した後、第1犠牲パターンと第2犠牲パターンを除去する工程と、これら犠牲パターンを除去した後、複数の第2金属パターンからなる各々が層間絶縁膜上で分離した複数の制御電極部をポリイミド電着溶液中に浸漬し、制御電極部に正電圧を印加し、制御用電極部の表面に電着によりポリイミド膜を形成する工程と、ポリイミド膜を形成した後、第1金属パターン及び第2金属パターンをマスクとしてシード層を選択的に除去し、制御電極部とともに第1金属パターンと第3金属パターンとの積層体からなる支柱を形成する工程と、複数の開口領域内に各々ミラーを備えてこのミラーが連結部を介して回動可能に連結された導電性を有するミラー基板を用意する工程と、複数の制御電極部の上に複数のミラーが各々対応しかつ離間して配置されるように、支柱の上にミラー基板を接続固定する工程とを備え、制御電極部は、制御回路による所定の信号が印加可能に接続した状態に形成するようにしたものである。
この製造方法によれば、ミラーと制御用電極部との間には、ポリイミド膜が存在し、ミラーと制御用電極部とは接触することがない。
【0011】
上記光スイッチ装置の製造方法において、シード層は、金からなる上部シード層とチタンからなる下部シード層とから構成し、メッキ法により金をメッキすることで、第1〜第3の金属パターンを形成し、第1犠牲パターンと第2犠牲パターンを除去する前に、第3金属パターンの上部にチタンからなる金属膜を形成し、この金属膜を形成した後で第1犠牲パターンと第2犠牲パターンを除去し、第1,第2犠牲パターンの除去により第1金属パターンと第2金属パターンとの間に露出した上部シード層を、第1金属パターンと第2金属パターンとをマスクとして選択的に除去して下部シード層の一部を露出させ、露出した下部シード層及び金属膜の表面に酸化膜を形成した後でポリイミドの電着を行い、ポリイミ膜を形成した後、下部シード層及び金属膜を除去することで酸化膜を除去し、酸化膜を除去した後で支柱の上にミラー基板を接続固定するようにしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における光スイッチ装置の構成例を概略的に示す模式的な断面図である。図1では、主に光スイッチ装置の1構成単位である一つのミラーからなる部分(スイッチ素子)を示している。本実施の形態における光スイッチ装置は、半導体基板101上に形成された層間絶縁膜105の上に導電性を有する支柱120により支持されて開口領域を備えたミラー基板130と、ミラー基板130の開口領域に回動可能に各々設けられたミラー131と、ミラー131に回動動作を行わせるための制御電極部140と制御回路150とから構成されたものである。例えば、支柱120と制御電極部140とは、層間絶縁膜105上の同一平面上に配置されている。
【0013】
これらは、例えば、シリコンからなる半導体基板101上に集積され、制御回路150の形成部は層間絶縁膜102の下に配置され、また、制御電極部140や支柱120は、層間絶縁膜105下に配置された配線層104に接続している。
加えて、図1の光スイッチ装置は、制御電極部140の露出部を覆うように、ポリイミドからなるポリイミド膜160を備えるようにしている。なお、支柱120の側部にもポリイミド膜160を備えている。このように、制御電極部140がポリイミド膜160で覆われているので、ミラー131が駆動してこの裏面が制御電極部140の上端に近接しても、ポリイミド膜160が存在しているため、ミラー131が制御電極部140に直接接触することがない。
【0014】
なお、例えば、ミラー基板130は、複数の開口領域を備え、開口領域各々にミラー131が各々設けられ、一つのミラー131の部分で一つのスイッチ素子が形成されている。スイッチ素子は、ミラー131と制御電極部140との対から構成されている。これら、マトリクス状に配置(集積)された複数のスイッチ素子は、制御回路150に接続し、制御回路150は、通常の半導体集積回路と同様に、配線層104を構成する配線を介してパッド端子(図示せず)に接続し、このパッド端子と外部システムを接続することで、光スイッチ装置の機能が達成される。
【0015】
各スイッチ素子は、制御回路150(図1)により制御されるが、制御回路150は、スイッチ素子が形成されている領域下部の半導体基板101上に形成された図示しない複数の素子からなる能動回路により構成される。例えば、制御回路150より制御電極部140に信号を印加し、ミラー131と制御電極部140との間に電位差などを生成させることで、ミラー131を回動させる。
【0016】
また、制御回路150は、制御電極部140を介してフィードバックされる信号などにより、回動したミラー131の制御電極部140との間隔を検出し、ミラー131の回動状態(回転量)などを制御する。制御回路150は、一つのスイッチ素子に各々設けるようにしてもよく、また、一つの制御回路で、複数のスイッチ素子の各々所望の制御を、同時に行うことも可能である。
【0017】
以下、本実施の形態における光スイッチ装置の製造について説明する。まず、図2(a)に示すように、例えばシリコンなどの半導体からなる半導体基板101上に、前述した制御回路などを構成する能動回路(図示せず)を形成した後、シリコン酸化物からなる層間絶縁膜102を形成する。また、層間絶縁膜102に、接続口を形成してから、この接続口を介して下層の配線などに接続電極103を介して接続する配線層104を形成する。
【0018】
これらは、公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより形成できるものである。例えば、上記能動回路は、CMOSLSIプロセスで作製することができる。また、接続電極103及び配線層104は、Au/Tiからなる金属膜を形成し、これを加工することで形成できる。上記金属膜は、下層のTiは膜厚0.1μm程度とし、上層のAuは膜厚0.3μm程度とすればよい。
【0019】
この金属膜の形成はつぎのようにすればよい。シリコン酸化膜の上にスパッタ法や蒸着法などによりAu/Tiを形成する。次いで、フォトリソグラフィ技術により所定のパターンを形成する。このとき、電極配線、後述するミラー基板を貼り合わせるための接続部及びワイヤボンディング用パッドを形成するためのレジストパターンを同時に形成する。このレジストパターンをマスクとし、ウエットエッチング法によりAu/Ti膜を選択的に除去し、レジストパターンを除去すれば、配線層104が形成できる。また、配線層104には、電極配線,後述するミラー基板を接続するための接続部,ワイヤボンディング用パッド(図示せず)などが形成されている。
【0020】
これらを形成した後、配線層104を覆う層間絶縁膜105を形成する。層間絶縁膜105は、例えば、感光性有機樹脂であるポリベンゾオキサゾールを塗布することで膜厚数μm程度に形成したポリイミド膜から構成することができる。なお、層間絶縁膜105は、他の絶縁材料から形成するようにしてもよい。
【0021】
つぎに、図2(b)に示すように、層間絶縁膜105に、配線層104の所定部分が露出する開口部105aを形成する。上述したように、層間絶縁膜105を感光性有機樹脂で形成した場合、開口部105a領域が開口するように露光現像してパターンを形成し、パターンを形成した後でアニールして膜を硬化させることで、開口部105aを備えた層間絶縁膜105を形成することができる。
【0022】
つぎに、図2(c)に示すように、開口部105a内を含めて層間絶縁膜105上を覆う例えばTiからなる膜厚0.1μm程度の下部シード層106aを形成する。加えて、下部シード層106a上に、例えばAuからなる膜厚0.3μm程度の上部シード層106bを形成する。
つぎに、図2(d)に示すように、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン201を形成する。犠牲パターン201は、例えば、感光性有機樹脂であるポリベンザオキサゾールからなる膜をフォトリソグラフィ技術で加工することで形成できる。
【0023】
例えば、ポリベンサオキサゾールを塗布することで形成したポリイミド膜上に、フォトリソグラフィ技術により、ミラー電極パターンやミラー基板を接続するための接続部分及びワイヤボンディング用パッドを形成する部分などが開口するように、フォトマスクを使用したコンタクトアライナやレチクルを使用したステッパを用いて露光及び現像し、感光部を現像液に溶解し、所望の開口領域を備えた犠牲パターン201を形成できる。
【0024】
つぎに、図3(a)に示すように、犠牲パターン201の開口部に露出した上部シード層106b上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン121,141を犠牲パターン201と同じ厚さに形成する。このとき、金属パターン121,141と犠牲パターン201との表面が、ほぼ同一平面を形成するように平坦な状態にする。Auからなる金属パターン121,141を形成した部分では、この下のAuからなる上部シード層106bと一体となる。
【0025】
つぎに、図3(b)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン202を形成し、犠牲パターン202の開口部に露出した金属パターン121,141上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン122,142を犠牲パターン202と同じ厚さに形成する。
【0026】
つぎに、図3(c)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン203を形成し、犠牲パターン203の開口部に露出した金属パターン122,142上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン123,143を犠牲パターン203と同じ厚さに形成する。
【0027】
つぎに、図2(d)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン204を形成し、犠牲パターン204の開口部に露出した金属パターン123,143上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン124,144を犠牲パターン204と同じ厚さに形成する。
【0028】
つぎに、図4(a)に示すように、前述と同様にして、平坦部における膜厚が17μm程度の犠牲パターン205を形成し、犠牲パターン205の開口部に露出した金属パターン124上に、電解メッキ法によりAuからなる金属パターン125を犠牲パターン205と同じ厚さに形成する。なお、ここでは、犠牲パターン205の金属パターン144上部には、開口部を形成せず、犠牲パターン205により金属パターン144を覆った状態とする。
【0029】
つぎに、金属パターン125の表面を含む犠牲パターン205表面に、Tiを膜厚50nm程度に堆積して金属膜を形成し、この金属膜を公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより加工し、図4(b)に示すように、Auからなる金属パターン125の上部表面を覆う金属膜126を形成する
【0030】
つぎに、例えばオゾンアッシャーを用いて灰化することで、犠牲パターン201,202,203,204,205を除去し、図4(c)に示すように、金属パターン121,122,123,124,及び金属パターン125からなる構造体と、金属パターン141,142,143,及び金属パターン144からなる構造体とが形成され、これらの間に空間を備えた状態とする。
【0031】
この後、金属パターン121,141などをマスクとし、ヨウ素−ヨウ化アンモニウム溶液を用いたウエットエッチング法によりAuからなる上部シード層106bを選択的にエッチング除去し、図4(d)に示すように、金属パターン121と金属パターン141との間の下部シード層106aが露出した状態とする。次いで、これらを酸素プラズマに暴露し、Tiからなる下部シード層106aの露出部及び金属膜126の表面を酸化し、図5(a)に示すように、絶縁膜301,302が形成された状態とする。なお、金属パターン121,122,123,124,125により支柱120が構成され、金属パターン141,142,143,144により制御電極部140が構成される。
【0032】
つぎに、電着ポリイミド溶液(例えば、ピーアイ技術研究所製、Q−ED−22−10)に、上述した支柱120及び制御電極部140が形成された基板101と白金からなる対向電極とを浸漬し、支柱120及び制御電極部140に正電圧を印加するとともに、上記対向電極には負電圧を印加する。すなわち、支柱120及び制御電極部140を正極とし、対向電極を負極とし、ポリイミド電着溶液中に浸漬する。
【0033】
以上のことにより、電着ポリイミド溶液中に溶解している材料が、正電圧が印加された制御電極部140,支柱120の溶液中に露出している表面に付着し、これら表面に膜厚数百nm〜数十μmのポリイミド膜160が、形成される(図5(b))。上記溶液中に溶解している材料は、正電圧が印加されていない絶縁膜301,302表面には付着せず、正電圧が印加されている部分に選択的に付着してポリイミド膜を形成する。形成するポリイミド膜の膜厚は、印加する電圧や電圧を印加する時間などにより制御できる。
【0034】
つぎに、フッ酸溶液によるウエットエッチングでTiからなる下部シード層106a及び金属膜126を溶解させて除去する。このとき同時に、絶縁膜301,302も剥離して除去される。この結果、図5(c)に示すように、支柱120及び制御電極部140の表面にポリイミド膜160が均一に形成された状態が得られる。
【0035】
この後、ミラー131が回動可能に連結部(図示せず)を介して設けられたミラー基板130を、支柱120上に接続固定することで、図1に示すように光スイッチ装置が形成される。ミラー基板130の支柱120への接続固定は、例えば、ハンダや異方性導電性接着剤により接着固定することで行えばよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、制御電極部140の表面が、絶縁性を有するポリイミドからなるポリイミド膜160に覆われることになり、例えば、制御電極部140の上部とミラー131の裏面との固着を防ぐことができる。
【0036】
また、本実施の形態によれば、制御電極部140など大きな段差のある構造体が形成されていても、多くのフォトマスクを使うことなくまた工程数を増やすことなく、複雑な構造体の表面に均一にポリイミド膜を形成できる。図5(a)に示すように、Tiからなる膜の部分を酸化することで絶縁膜301,302を形成しておけば、この領域には電着ポリイミド溶液中の材料が電着せずポリイミド膜が形成されないので、支柱120の上面はポリイミド膜が形成されないようにすることも容易である。
【0037】
なお、上記実施の形態では、制御電極部140に加え支柱120にもポリイミド膜160を形成するようにしたが、これに限るものではなく、制御電極部140だけにポリイミド膜160を形成するようにしてもよい。例えば、制御電極部140だけに正電圧を印加してポリイミドを電着するようにすれば、制御電極部140だけにポリイミド膜160を形成することができる。
【0038】
また、上述では、制御電極部を形成するために4層の金属パターンを形成し、支柱を形成するために5層の金属パターンを形成し、制御電極部より支柱の方が高くなるようにしたが、これに限るものではない。制御電極部と支柱との同一の層で形成される金属パターンの部分は同一の厚さに形成されるが、支柱の方を少なくとも1層多く金属パターンを形成すれば、制御電極部より支柱の方を高く形成することができる。例えば、2層の金属パターンで支柱を形成し、1層の金属パターンで制御電極部を形成するようにしてもよい。支柱の方を高くしておけば、この上に固定されるミラーの下に制御電極部が存在していても、ミラーは可動可能となる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、制御電極部に電着によりポリイミド膜を形成したので、ミラーと制御電極部との間にはポリイミドからなるポリイミド膜が介在している状態となる。この結果、本発明によれば、ミラーが、駆動の際に制御電極部と接触することが防止され、接触することにより発生するスティッキングなどの問題を起こすことなく円滑な動作が続けられるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における光スイッチ装置の構成例を概略的に示す模式的な断面図である。
【図2】本発明の実施の形態における光スイッチ装置の製造方法例を示す工程図である。
【図3】図2に続く、本発明の実施の形態における光スイッチ装置の製造方法例を示す工程図である。
【図4】図3に続く、本発明の実施の形態における光スイッチ装置の製造方法例を示す工程図である。
【図5】図4に続く、本発明の実施の形態における光スイッチ装置の製造方法例を示す工程図である。
【図6】光スイッチ装置の構成例を概略的に示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
101…半導体基板、102…層間絶縁膜、103…接続電極、104…配線層、105…層間絶縁膜、120…支柱、130…ミラー基板、131…ミラー、140…制御電極部、150…制御回路、160…ポリイミド膜。

Claims (4)

  1. 半導体基板上の層間絶縁膜の上に形成された導電性を有する支柱と、
    この支柱に支持されて前記層間絶縁膜の上部に所定の空間をあけて配置され、開口領域を備えるとともに電気的に接続された導電性を有するミラー基板と、
    このミラー基板の前記開口領域の内側に配置されて前記ミラー基板に連結部を介して回動可能に連結されかつ電気的に接続された導電性を有するミラーと、
    このミラーの下部の前記層間絶縁膜の上に前記ミラーと離間して形成され、かつ表面がポリイミドからなるポリイミド膜で覆われた制御電極部と、
    前記層間絶縁膜下の前記半導体基板上に形成された複数の素子からなり、前記支柱及び前記制御電極部に接続されて前記ミラーの回動動作の制御を行う制御回路と
    を少なくとも備えたことを特徴とする光スイッチ装置。
  2. 請求項1記載の光スイッチ装置において、
    前記制御電極部は、金から構成されたものであることを特徴とする光スイッチ装置。
  3. 半導体基板上に複数の素子からなる制御回路を形成する工程と、
    前記半導体基板上に前記制御回路を覆って層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜上にシード層を形成する工程と、
    前記シード層の上に第1領域と複数の第2領域が開口した第1犠牲パターンを形成する工程と、
    前記第1領域及び前記第2領域に露出した前記シード層上に、メッキ法により前記第1犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第1金属パターン及び第2金属パターンを形成する工程と、
    前記第1犠牲パターン及び前記第2金属パターンの上に、前記第1領域上の第3領域が開口した第2犠牲パターンを形成する工程と、
    前記第3領域に露出した前記第1金属パターンの表面に、メッキ法により前記第2犠牲パターンと実質的に同じ膜厚の第3金属パターンを形成する工程と、
    前記第3金属パターンを形成した後、前記第1犠牲パターンと第2犠牲パターンを除去する工程と、
    これら犠牲パターンを除去した後、複数の前記第2金属パターンからなる各々が前記層間絶縁膜の上で分離した複数の制御電極部をポリイミド電着溶液中に浸漬し、前記制御電極部に正電圧を印加し、前記制御用電極部の表面に電着によりポリイミド膜を形成する工程と、
    前記ポリイミド膜を形成した後、前記第1金属パターン及び第2金属パターンをマスクとして前記シード層を選択的に除去し、前記制御電極部とともに前記第1金属パターンと第3金属パターンとの積層体からなる支柱を形成する工程と、
    複数の開口領域内に各々ミラーを備えてこのミラーが連結部を介して回動可能に連結された導電性を有するミラー基板を用意する工程と、
    前記複数の制御電極部の上に複数の前記ミラーが各々対応しかつ離間して配置されるように、前記支柱の上に前記ミラー基板を接続固定する工程と
    を備え、
    前記制御電極部は、前記制御回路による所定の信号が印加可能に接続した状態に形成する
    ことを特徴とする光スイッチ装置の製造方法。
  4. 請求項3記載の光スイッチ装置の製造方法において、
    前記シード層は、金からなる上部シード層とチタンからなる下部シード層とから構成し、
    前記メッキ法により金をメッキすることで、前記第1〜第3の金属パターンを形成し、
    前記第1犠牲パターンと第2犠牲パターンを除去する前に、前記第3金属パターンの上部にチタンからなる金属膜を形成し、
    この金属膜を形成した後で前記第1犠牲パターンと第2犠牲パターンを除去し、
    前記第1,第2犠牲パターンの除去により前記第1金属パターンと前記第2金属パターンとの間に露出した上部シード層を、前記第1金属パターンと前記第2金属パターンとをマスクとして選択的に除去して前記下部シード層の一部を露出させ、
    前記露出した下部シード層及び前記金属膜の表面に酸化膜を形成した後で前記ポリイミドの電着を行い、
    前記ポリイミ膜を形成した後、前記下部シード層及び前記金属膜を除去することで前記酸化膜を除去し、
    前記酸化膜を除去した後で前記支柱の上に前記ミラー基板を接続固定する
    ことを特徴とする光スイッチ装置の製造方法。
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