JP2004010144A - 合成樹脂製パレット - Google Patents

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Abstract

【解決手段】隅桁1と該隅桁の間に配置された中間桁2と中央桁3とを有するとともに、隅桁と中間桁及び中間桁と中央桁とが連結桟部により連結されている合成樹脂製パレットにおいて、中間桁と中央桁とを連結する下部連結桟部7の上方が開口されているとともに、前記連結桟部が、一体成形された中央桟部7a、傾斜桟部7b及び板状底部7cとにより形成されているものである。
【効果】中間桁と中央桁とを連結する連結桟部の上方が開口されているとともに、前記連結桟部が、一体成形された中央桟部、傾斜桟部及び板状底部とにより形成されているので、合成樹脂製パレットの重量を軽減することができるとともに、前記連結桟部の強度や剛性が増加することができ、ひいては、合成樹脂製パレットの強度や剛性が増加することができる。
【選択図】図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品の運搬、移送、保管等に使用される合成樹脂で一体成形された合成樹脂製パレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上部デッキと下部デッキの4つの角部を連結する隅桁と、上部デッキと下部デッキの各辺の中間部を連結する4つの中間桁と、上部デッキと下部デッキの中央部を連結する1つの中央桁とからなり、隅桁と中間桁の間及び中間桁と中央桁の間に、それぞれ、フォーク挿入空間部が形成された合成樹脂製パレットが知られている。そして、上記の隅桁と中間桁とは、縦横に走るリブにより構成された桟部で連結されており、また、中間桁と中央桁も、同様に、縦横に走るリブにより構成された桟部で連結されている。
【0003】
また、中間桁の下端部と中央桁の下端部を連結する桟部が、互いに分割された複数本の桟部により構成された合成樹脂製パレットが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の合成樹脂製パレットにおいては、隅桁と中間桁及び中間桁と中央桁とを連結する桟部と、各桁(隅桁、中間桁、中央桁)との連結部分の強度や剛性が充分でないために、合成樹脂製パレット全体の強度や剛性が低下するという問題があった。また、従来の合成樹脂製パレットにおいては、合成樹脂製パレットの強度や剛性の低下を抑えるために、各桁や桟部を構成するリブの肉厚を厚くせざるを得ず、従って、合成樹脂製パレットの重量が増加したり、製造コストがアップしたり、生産性が悪くなったりする等の問題があった。
【0005】
上述した従来の合成樹脂製パレットにおいては、中間桁の下端部と中央桁の下端部を連結する桟部が、互いに分割された複数本の桟部により構成されているために、桟部の強度や剛性が小さく、従って、合成樹脂製パレットの強度や剛性が不十分であるという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来の合成樹脂製パレットが有する課題を解決することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、隅桁と該隅桁の間に配置された中間桁と中央桁とを有するとともに、隅桁と中間桁及び中間桁と中央桁とが連結桟部により連結されている合成樹脂製パレットにおいて、中間桁と中央桁とを連結する連結桟部の上方が開口されているとともに、前記連結桟部を、一体成形された中央桟部、傾斜桟部及び板状底部とにより形成したものである。
【0008】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0009】
先ず最初に、図1〜図4を用いて、合成樹脂で一体成形された合成樹脂製パレットの全体構成について説明する。
【0010】
1は、合成樹脂製パレットの四隅に配置された隅桁であり、2は、隅桁1の中間部に配置された中間桁であり、3は、合成樹脂製パレットの中央部に配置された中央桁である。
【0011】
隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とは、後述する隅桁・中間桁上部連結桟部4により連結されており、また、隅桁1の下端部と中間桁2の下端部とは、後述する隅桁・中間桁下部連結桟部5により連結されている。更に、中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とは、後述する中間桁・中央桁上部連結桟部6により連結されており、また、中間桁2の下端部と中央桁3の下端部とは、後述する中間桁・中央桁下部連結桟部7により連結されている。
【0012】
略直交する2本の隅桁・中間桁上部連結桟部4と略直交する2本の中間桁・中央桁上部連結桟部6とにより囲まれた領域には、それぞれ、相対する隅桁・中間桁上部連結桟部4と中間桁・中央桁上部連結桟部6とを連結する上部補助桟部8により連結されている。本実施例においては、上部補助桟部8は、一方の相対する隅桁・中間桁上部連結桟部4と中間桁・中央桁上部連結桟部6とを連結する補助桟8aと、該補助桟8aに十字状に交差する、もう一方の相対する隅桁・中間桁上部連結桟部4と中間桁・中央桁上部連結桟部6とを連結する補助桟8bとにより構成されており、一方の補助桟8aは、所定の間隔を置いて配置された2本のリブ8a1と、2本のリブ8a1を連結する所定数の連結リブ8a2とにより、梯子状に形成されており、もう一方の補助桟8bも、同様に、所定の間隔を置いて配置された2本のリブ8b1と、2本のリブ8b1を連結する所定数の連結リブ8b2とにより、梯子状に形成されている。なお、略直交する2本の隅桁・中間桁下部連結桟部5と略直交する2本の中間桁・中央桁下部連結桟部7とにより囲まれた領域には、上記のような補助桟部8は形成されておらず、開口部9が形成されている。
【0013】
また、隅桁1と中間桁2との間及び中間桁2と中央桁3との間には、フォーク挿入孔10が形成されている。
【0014】
次に、主として、図5及び図6を用いて、隅桁1について説明する。
【0015】
隅桁1は、略角筒状の筒部1aを有しており、筒部1aは、フォーク挿入孔10側に位置する、互いに、略直交する2枚の内壁1a1と、フォーク挿入孔10側に位置していない、略直交する2枚の外壁1a2とを有している。筒部1aの内部には、内壁1a1に略平行に延在するとともに、対向する内壁1a1と外壁1a2とを連結し、且つ、筒部1aと略同じ高さの2枚の仕切り壁1bが形成されている。また、略直交する2枚の外壁1a2により形成される隅部には、略直交する2枚の内壁1a1により形成される隅部方向に向かって対角方向に、所定の長さ延在するとともに、筒部1aと略同じ高さの隅部対角リブ1cが形成されている。更に、内壁1a1と、該内壁1a1と対向する仕切り壁1bと、該内壁1a1と略直交する外壁1a2と、該外壁1a2と対向するもう一方の仕切り壁1bとにより囲まれた2個の空間部A1は、それぞれ、区画壁1dにより、2個の副空間部A1aに区画されている。
【0016】
上述したような構成を有する隅桁1は、適当数の上下方向に移動可能な金型を使用して成形されるが、下方に抜かれる金型により成形される隅桁1の天部1eは、無垢の板状に形成することもできるが、本実施例のように、適当数の透孔1fを形成することが好ましい。また、同様に、上方に抜かれる金型により成形される隅桁1の底部1gは、無垢の板状に形成することもできるが、本実施例のように、適当数の透孔1hを形成することが好ましい。このような透孔1f、1hを形成することにより、合成樹脂製パレットの軽量化を実現することができるとともに、洗浄液や雨水等の排水がよくなる。
【0017】
次に、主として、図7及び図8を用いて、中間桁2について説明する。
【0018】
中間桁2も、隅桁1と同様に、略角筒状の筒部2aを有しており、筒部2aは、フォーク挿入孔10側に位置する3枚の内壁2a1と、フォーク挿入孔10側に位置していない1枚の外壁2a2とを有している。3枚の内壁2a1のうち、2枚は、互いに対向するように配置されており、もう1枚の内壁2a1は、外壁2a2に対向するように配置されている。筒部2aの内部には、外壁2a2と対向する内壁2a1に略平行に延在するとともに、互いに対向する内壁2a1を連結し、且つ、筒部2aと略同じ高さの1枚の仕切り壁2bが形成されている。また、互いに対向する内壁2a1の中央部には、互いに対向する内壁2a1に略平行(換言すれば、外壁2a2に略直交)で、且つ、外壁2a2と該外壁2a2と対向する内壁2a1とを連結するとともに、筒部2aと略同じ高さの仕切り壁2cが形成されている。更に、外壁2a2と対向する仕切り壁2bと、該仕切り壁2bと対向する内壁2a1と、互いに対向する内壁2a1と、外壁2a2に略直交する仕切り壁2cとにより囲まれた2個の空間部A2は、それぞれ、仕切り壁2dにより、2個の副空間部A2aに区画されている。
【0019】
上述したような構成を有する中間桁2も、上述した隅桁1と同様に、適当数の上下方向に移動可能な金型を使用して成形されるが、下方に抜かれる金型により成形される中間桁2の天部2eは、無垢の板状に形成することもできるが、本実施例のように、適当数の透孔2fを形成することが好ましい。また、同様に、上方に抜かれる金型により成形される中間桁2の底部2gは、無垢の板状に形成することもできるが、本実施例のように、適当数の透孔2hを形成することが好ましい。このような透孔2f、2hを形成することにより、合成樹脂製パレットの軽量化を実現することができるとともに、洗浄液や雨水等の排水がよくなる。
【0020】
次に、主として、図9及び図10を用いて、中央桁3について説明する。
【0021】
中央桁3も、隅桁1や中間桁2と同様に、略角筒状の筒部3aを有しており、筒部3aは、フォーク挿入孔10側に位置する4枚の内壁3a1により構成されている。筒部3aの内部には、各内壁3a1に略平行に延在するとともに、対向する内壁3a1を連結し、且つ、筒部3aと略同じ高さの4枚の仕切り壁3bが形成されている。
【0022】
上述したような構成を有する中央桁3も、上述した隅桁1や中間桁2と同様に、適当数の上下方向に移動可能な金型を使用して成形されるが、下方に抜かれる金型により成形される中央桁3の天部3cは、無垢の板状に形成することもできるが、本実施例のように、適当数の透孔3dを形成することが好ましい。また、同様に、上方に抜かれる金型により成形される中央桁3の底部3eは、無垢の板状に形成することもできるが、本実施例のように、適当数の透孔3fを形成することが好ましい。このような透孔3d、3fを形成することにより、合成樹脂製パレットの軽量化を実現することができるとともに、洗浄液や雨水等の排水がよくなる。
【0023】
次に、隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結する隅桁・中間桁上部連結桟部4、隅桁1の下端部と中間桁2の下端部とを連結する隅桁・中間桁下部連結桟部5、中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とを連結する中間桁・中央桁上部連結桟部6及び中間桁・中央桁下部連結桟部7について説明する。
【0024】
隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結する隅桁・中間桁上部連結桟部4は、少なくとも、隅桁1の筒部1aを構成する略直交する2枚の外壁1a2の上端部と、中間桁2の1枚の外壁2a2の上端部とを連結する縁部桟4aと、隅桁1の筒部1aを構成する略直交する2枚の内壁1a1の上端部と、中間桁2を構成する互いに対向する2枚の内壁2a1の上端部とを連結する内壁連結桟4bと、隅桁1の筒部1a内に形成された内壁1a1と対向する仕切り壁1bの上端部と、中間桁2の筒部2a内に形成された、外壁2a2と対向する仕切り壁2bの上端部とを連結する仕切り壁連結桟4cとを有している。また、必要に応じて、内壁連結桟4bと仕切り壁連結桟4cとは、これら連結桟4b、4cと交差する、所定数の交差桟4dにより連結するように構成することもできる。なお、縁部桟4aと、仕切り壁連結桟4cと、隅桁1の筒部1aを構成する内壁1a1と、中間桁2の筒部2aを構成する互いに対向する内壁2a1により囲まれた領域A3には、必要に応じて、交差する桟1により形成された交差桟部11が形成されている。
【0025】
また、上述した隅桁1の下端部と中間桁2の下端部とを連結する隅桁・中間桁下部連結桟部5は、隅桁1の下端部と中間桁2の下端部とを連結する桟5aと該桟5aと交差する交差桟5bとから形成されている。
【0026】
更に、中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とを連結する中間桁・中央桁上部連結桟部6は、少なくとも、中間桁2を構成する互いに対向する2枚の内壁2a1の上端部と、中央桁3の筒部3aを構成する4枚の内壁3a1のうち、上記の中間桁2を構成する互いに対向する2枚の内壁2a1に略平行な対向する2枚の内壁3a1の上端部とを連結する内壁連結桟6aと、中間桁2の筒部2a内に形成された仕切り壁2dの上端部と、中央桁3の上記の2枚の内壁3a1に略平行に形成された仕切り壁3bの上端部を連結する仕切り壁連結桟6bとを有している。なお、必要に応じて、内壁連結桟6aと仕切り壁連結桟6bとの間に、適当数の連結桟6cを形成することもでき、また、内壁連結桟6aと仕切り壁連結桟6bとは、これら連結桟6a、6bと交差する、所定数の交差桟6dにより連結するように構成することもできる。更にまた、対向する仕切り壁連結桟6bと、中間桁2の筒部2aを構成する外壁2a2に対向する内壁2a1と、該内壁2a1と対向する中央桁3の筒部3aを構成する内壁3a1により囲まれた領域A4は、合成樹脂製パレットを一体成形する際に、後述する中間桁・中央桁下部連結桟部7を成形するための金型が配置されるように、桟部等が形成されていない開口部として構成されている。
【0027】
上述したように、隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結する隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する縁部桟4aが、隅桁1と中間桁2の外壁1a2、2a2同士を連結するとともに、隅桁1の上端部と中間桁2の上端部とを連結する隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する内壁連結桟4bが、隅桁1と中間桁2の内壁1a1、2a1同士を連結し、更に、隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する仕切り壁連結桟4cが、隅桁1の筒部1a内に形成された仕切り壁1bと、中間桁2の筒部2a内に形成された仕切り壁2bとを連結するように構成されているので、上記の縁部桟4a、内壁連結桟4b及び仕切り壁連結桟4cと、筒状の隅桁1と中間桁2とが、相まって、隅桁・中間桁上部連結桟部4の強度や剛性を、隅桁・中間桁上部連結桟部4を構成する桟の数を増やすことなく、増加することができる。従って、合成樹脂製パレットの重量を増加することなく、合成樹脂製パレットの強度や剛性を大きくすることができる。
【0028】
また、上述したように、中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とを連結する中間桁・中央桁上部連結桟部6を構成する内壁連結桟6aが、中間桁2の内壁2a1と中央桁3の内壁3a1同士を連結するとともに、中間桁2の上端部と中央桁3の上端部とを連結する中間桁・中央桁上部連結桟部6を構成する仕切り壁連結桟6bが、中間桁2の筒部2a内に形成された仕切り壁2dと中央桁3の筒部3aの内部に形成された仕切り壁3bとを連結するように構成されているので、上記の内壁連結桟6a及び仕切り壁連結桟6bと、筒状の中間桁2と中央桁3とが、相まって、中間桁・中央桁上部連結桟部6の強度や剛性を、中間桁・中央桁上部連結桟部6を構成する桟の数を増やすことなく、増加することができる。従って、合成樹脂製パレットの重量を増加することなく、合成樹脂製パレットの強度や剛性を大きくすることができる。
【0029】
更に、上述したように、中間桁2と中央桁3を連結する、相対する2本の仕切り壁連結桟6bと、中間桁2と、中央桁3とより囲まれた領域A4は、桟部等が形成されていない開口部として構成されているので、合成樹脂製パレットの重量を軽減することができる。
【0030】
次に、主として、図7、図9、図11〜図13を用いて、中間桁2の下端部と中央桁3の下端部とを連結する中間桁・中央桁下部連結桟部7について説明する。
【0031】
中間桁・中央桁下部連結桟部7は、中央桟部7aと、中央桟部7aの両側に位置する傾斜桟部7bとから形成されている。中央桟部7aは、中間桁2から中央桁3に向かって延在する水平板状部7a1と水平板状部7a1の両端から下方に延在する垂直板部7a2とから形成されており、また、傾斜桟部7bは、中央桟部7aに向かって上方に傾斜した傾斜板部7b1と、傾斜板部7b1の上端から下方に延在する垂直板部7b2とから形成されている。また、中央桟部7aの垂直板部7a2の下端と傾斜桟部7bの垂直板部7b2の下端とは、水平な板状底部7cにより連結されている。そして、中央桟部7aを構成する垂直板部7a2と傾斜桟部7bを構成する垂直板部7b2と板状底部7cとにより、中間桁2から中央桁3に向かって凹部7dが形成されており、凹部7d内には、所定の間隔で、凹部7dを構成する中央桟部7aの垂直板部7a2と傾斜桟部7bの垂直板部7b2と板状底部7cとを連結する、垂直板部7a2、7b2に略直交する板状リブ7eが形成されている。なお、中央桟部7aを構成する水平板状部7a1には、必要に応じて、合成樹脂製パレットの軽量化のために、透孔7a3が穿設されているとともに、板状底部7cにも、必要に応じて、合成樹脂製パレットの軽量化のために、透孔7c1が穿設されている。このような透孔7a3、7c1は、洗浄液や雨水等の排水孔としての機能を有するものでもある。
【0032】
上述したように、相対する2本の仕切り壁連結桟6bと、中間桁2と、中央桁3とより囲まれた、開口部である領域A4の下方に配設された中間桁2と中央桁3とを連結する中間桁・中央桁下部連結桟部7が、中間桁2と中央桁3とを連結する中央桟部7aと、傾斜桟部7bと、中央桟部7aと傾斜桟部7bとを連結する板状底部7cとにより一体的に形成されているので、互いに分割された複数本の桟部により構成された従来の中間桁・中央桁下部連結桟部に比べ、中間桁・中央桁下部連結桟部7の強度や剛性が増加することができ、ひいては、合成樹脂製パレットの強度や剛性が増加することになる。
【0033】
次に、主として、図1、図7及び図14を用いて、合成樹脂製パレットを段積みした際のずれ防止部材について説明する。
【0034】
Hは、中間桁2の縁寄りの上面に配設されたずれ防止部材であり、ずれ防止部材Hは、中間桁2の筒部2aの外壁2a2に略直交するスリットh1を挟んで配置された一対の山形突部h2を有している。山形突部h2は、スリットh1側に位置する垂直壁h2aと、略水平な頂部h2bと、頂部h2bから三方向(隅桁1方向、中間桁2の縁部方向及び中央桁3方向)に、それぞれ、下方に傾斜する傾斜面h2cとにより形成されている。上記のずれ防止部材Hは、上述した構成を有する合成樹脂製パレットの4つの中間桁2の縁寄りの上面に、それぞれ突設されている。
【0035】
物品が載置されていない合成樹脂製パレットを段積みした際には、上に位置する合成樹脂製パレットPaの中間桁2を構成する筒部2a内に形成された、外壁2a2と該外壁2a2と対向する内壁2a1とを連結する仕切り壁2cの下端部が、下に位置する合成樹脂製パレットPbの中間桁2の縁寄りの上面に配設されたずれ防止部材Hを構成する一対の山形突部h2間に形成されたスリットh1に挿入されるように構成されている。従って、合成樹脂製パレットを段積みした際に、上に位置する合成樹脂製パレットPaが、下に位置する合成樹脂製パレットPbに対して、水平方向にずれるようなことが防止でき、安定した状態で、多数の合成樹脂製パレットを段積みすることができる。
【0036】
また、山形突部h2には、頂部h2bから、下方に傾斜する傾斜面h2cが形成されているので、合成樹脂製パレットに載置される物品が、山形突部h2に当接した際にも、簡単に、山形突部h2を乗り越えることができ、従って、山形突部h2に、物品が引っ掛かって、その移動が阻止されるようなことが防止できる。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【0038】
中間桁と中央桁とを連結する連結桟部の上方が開口されているとともに、前記連結桟部が、一体成形された中央桟部、傾斜桟部及び板状底部とにより形成されているので、合成樹脂製パレットの重量を軽減することができるとともに、前記連結桟部の強度や剛性が増加することができ、ひいては、合成樹脂製パレットの強度や剛性が増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の合成樹脂製パレットの斜視図である。
【図2】図2は本発明の合成樹脂製パレットの平面図である。
【図3】図3は本発明の合成樹脂製パレットの裏面斜視図である。
【図4】図4は本発明の合成樹脂製パレットの裏面図である。
【図5】図5は本発明の合成樹脂製パレットを構成する隅桁の斜視図である。
【図6】図6は本発明の合成樹脂製パレットを構成する隅桁の裏面斜視図である。
【図7】図7は本発明の合成樹脂製パレットを構成する中間桁の斜視図である。
【図8】図8は本発明の合成樹脂製パレットを構成する中間桁の裏面斜視図である。
【図9】図9は本発明の合成樹脂製パレットを構成する中央桁の斜視図である。
【図10】図10は本発明の合成樹脂製パレットを構成する中央桁の裏面斜視図である。
【図11】図11は本発明の合成樹脂製パレットを構成する中間桁と中央桁の部分斜視図である。
【図12】図12は本発明の合成樹脂製パレットを構成する中間桁と中央桁の部分平面図である。
【図13】図13は本発明の合成樹脂製パレットを構成する隅桁と中間桁の部分斜視図である。
【図14】図14は本発明の2つの合成樹脂製パレットが段積みされる直前の部分斜視図である。
【符号の説明】
H・・・・・・・・・・・・・ずれ防止部材
1・・・・・・・・・・・・・隅桁
1・・・・・・・・・・・・・中間桁
3・・・・・・・・・・・・・中央桁
4・・・・・・・・・・・・・隅桁・中間桁上部連結桟部
5・・・・・・・・・・・・・隅桁・中間桁下部連結桟部
6・・・・・・・・・・・・・中間桁・中央桁上部連結桟部
7・・・・・・・・・・・・・中間桁・中央桁下部連結桟部

Claims (1)

  1. 隅桁と該隅桁の間に配置された中間桁と中央桁とを有するとともに、隅桁と中間桁及び中間桁と中央桁とが連結桟部により連結されている合成樹脂製パレットにおいて、中間桁と中央桁とを連結する連結桟部の上方が開口されているとともに、前記連結桟部が、一体成形された中央桟部、傾斜桟部及び板状底部とにより形成されていることを特徴とする合成樹脂製パレット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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