JP2004009931A - パワープラント支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パワープラントから弾性支持手段への振動の入力を低減し、車体の振動を低減する。
【解決手段】エンジン側マウント11は、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが突き上げる力(図の紙面手前方向に向かう力)として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが下げ降ろす力(図の紙面奥手方向に向かう力)として作用する領域に配置されている。トランスミッション側マウント12は、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが下げ降ろす力(図の紙面奥手方向に向かう力)として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが突き上げる力(図の紙面手前方向に向かう力)として作用する領域に配置されている。
【選択図】 図4
【解決手段】エンジン側マウント11は、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが突き上げる力(図の紙面手前方向に向かう力)として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが下げ降ろす力(図の紙面奥手方向に向かう力)として作用する領域に配置されている。トランスミッション側マウント12は、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが下げ降ろす力(図の紙面奥手方向に向かう力)として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが突き上げる力(図の紙面手前方向に向かう力)として作用する領域に配置されている。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のエンジンを含むパワープラントを車体に支持する装置に関し、特に、車体に対して横向き(クランク軸が車両左右方向に向くように)搭載される横置きエンジンを含むパワープラントを、複数のエンジンマウントを介して支持する構造において、振動の低減が図られるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
パワープラント支持装置としては、エンジンとトランスミッションとを連結してなるパワープラントを車両の前後方向に対して直交になるように配置する場合に、パワープラントを支持するマウントを、当該パワープラントのロール方向の慣性主軸の近傍であって、パワープラントの左右に配置するものや、さらにはその配置を、パワープラントのロール方向の慣性主軸の鉛直面内の配置としているものが提案されている。例えば、特開平9−123770号公報や特開平7−300021号公報には、そのようなパワープラント支持装置の構成が開示されている。
【0003】
ここで、図25には、エンジン1とトランスミッション2とからなるパワープラント3を模試的に示し、そのパワープラント3の慣性主軸Iも示している。ここで、図25は、平面図であり、その下方を車両前方としている。
なお、慣性主軸とは、ある軸の回りに剛体を回転させたとき、剛体とともに回転する座標系から見て回転軸の方向を変えさせようとするモーメントが発生しないような軸をいい、ロール慣性主軸ともいう。図25に示すように、パワープラントの慣性主軸は、エンジン1の図示しないクランクシャフト軸(図25で左右に延びる軸E)に対して傾いた関係になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようにパワープラントの慣性主軸が、エンジンのクランクシャフト軸に対して傾いた関係になっているので、燃焼加振力によるトルク変動によりアイドリング時のエンジンロール方向入力(図25に示す前記軸E回りの矢印R1の方向の入力)に対してエンジンロール振動とピッチ振動とが励起される。ここでいうエンジンロール振動は、図25に示すように、慣性主軸I回りに発生するモーメント(図中矢印R2の回転方向のモーメント)による振動であり、ピッチ振動は、慣性主軸Iに対して直交し、且つパワープラント3に生じるピッチ振動の基準となる軸(以下、ピッチ軸という。)回りに発生するモーメント(図中矢印R3の回転方向のモーメント)による振動である。
【0005】
このような振動が発生するが、特に、ピッチ振動により、アイドリング時の振動が大きくなるという問題がある。そして、このような振動は、パワープラント3を弾性支持するマウントの振動となって車体に伝達されてしまい、これにより、運転者が不快と感じてしまう。
そこで、本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、車体の振動を低減することができるパワープラント支持装置の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記問題を解決するために、請求項1記載の発明に係るパワープラント支持装置は、パワープラントの慣性主軸回りに発生するモーメントにより受ける力と、前記慣性主軸に対して直交し、且つ前記パワープラントに生じるピッチ振動の基準となる軸回りに発生するモーメントにより受ける力とが逆方向に作用する位置で前記弾性支持手段により弾性支持することを特徴としている。
【0007】
また、請求項2記載の発明に係るパワープラント支持装置は、請求項1記載の発明に係るパワープラント支持装置において、前記慣性主軸回りに発生するモーメントにより受ける力の大きさと、前記ピッチ振動の基準軸回りに発生するモーメントにより受ける力の大きさとが等しくなる位置で前記弾性支持手段により弾性支持することを特徴としている。
【0008】
請求項1記載の発明では、前記慣性主軸回りに発生するモーメントにより受ける力と、前記ピッチ振動の基準となる軸回りに発生するモーメントにより受ける力とが打ち消し合うような位置で弾性支持手段により弾性支持している。さらに、請求項2記載の発明では、そのように力の打ち消しが完全になされるように各力の大きさを等しい位置で弾性支持手段により弾性支持している。
【0009】
【発明の効果】
この発明によれば、弾性支持手段の弾性支持点で各力が打ち消し合うので、弾性支持手段において受ける力を全体として低減させることができるので、当該弾性支持手段にはパワープラントの振動が減衰されたものとして入力されるようになる。これにより、車両の振動を減少させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、第1の実施の形態を図1乃至図8に基づいて説明する。ここで、図1は、パワープラント3及びその近傍の車両構成を示す平面図であり、図2は、パワープラント3及びその近傍の車両構成を示す正面図であり、図3は、パワープラント3及びその近傍の車両構成を示す側面図である。なお、図1では、その下方が車両前方を示している。
【0011】
このパワープラント3は、横置式のエンジン1とトランスミッション2とから構成されて、2個のマウント11,12を介して車体に弾性的に支持されている。そして、パワープラント3と車両の一部をなすサブフレーム22との間にトルクロッド31が介在している。
また、トランスミッション2の出力側は、車両左右方向に延びる前輪側のドライブシャフトに駆動力伝達可能に接続され、そのドライブシャフトの両端部が、駆動輪としての各前輪に駆動力伝達可能に接続されている。すなわち、この車両は、エンジン横置式のFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両である。
【0012】
マウント11,12は、パワープラント3の慣性主軸I上或いはその近傍に配置され、一方のマウント11は、エンジン1の外端近傍に配置され、他方のマウント12は、トランスミッション2の外端近傍に配置されている。以下、エンジン1の外端近傍に配置されている一方のマウント11をエンジン側マウント11といい、トランスミッション2の外端近傍に配置されている他方のマウント12をトランスミッション側マウント12という。
【0013】
具体的には、エンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12は、車両前後方向に延びるサイドメンバ21に配置されてパワープラント3と車体との間に介在されており、エンジン側マウント11がエンジン1側を直接的に支持し、トランスミッション側マウント12がトランスミッション2側を直接的に支持している。そして、エンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12は、所定のバネ定数に設定されている。
【0014】
なお、図3に示すように、サイドメンバ21の後方にダッシュボード32が位置されている。
次に、このようなエンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12を配置した構成における作用を説明する。
図4は、前記図25と同様にエンジン1とトランスミッション2とからなるパワープラント3を模試的に示す平面図であり、図中に、慣性主軸Iの近傍で且つエンジン1の外端近傍に配置されているエンジン側マウント11を示し、慣性主軸Iの近傍で且つトランスミッション2の外端近傍に配置されているトランスミッション側マウント12を示す。
【0015】
この図4に示すように、エンジン側マウント11は、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが突き上げる力(図の紙面手前方向に向かう力)として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが下げ降ろす力(図の紙面奥手方向に向かう力)として作用する領域に配置されている。さらに、その配置は、そのような領域内において、その突き上げる力と下げ降ろす力との大きさ(絶対量)が等しくなるような位置になっている。
【0016】
また、トランスミッション側マウント12は、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが下げ降ろす力(図の紙面奥手方向に向かう力)として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが突き上げる力(図の紙面手前方向に向かう力)として作用する領域に配置されている。さらに、その配置は、そのような領域内において、その突き上げる力と下げ降ろす力との大きさ(絶対量)が等しくなるような位置になっている。
【0017】
このような関係を車体の横方向からみた場合として模式的に示すと、エンジン側マウント11については、図5に示すようになり、トランスミッション側マウント12については、図6に示すようなる。
なお、図5中、慣性主軸Iに対して車両後方側に位置しているのが実施の形態によるエンジン側マウント11であり、慣性主軸Iに対して車両前方側に位置しているのは比較用のエンジン側マウント11である。また、図6中、慣性主軸Iに対して車両前方側に位置しているのが実施の形態によるトランスミッション側マウント12であり、慣性主軸Iに対して車両後方側に位置しているのは比較用のトランスミッション側マウント12である。
【0018】
先ず、実施の形態に係るエンジン側マウント11についてみると、図5に示すように、エンジン側マウント11には、慣性主軸I回りのモーメントによる力が下方向に作用して、これにより、エンジン側マウント11は、下方向に動こうとする。その一方で、エンジン側マウント11には、ピッチ軸P回りのモーメントによる力が上方向に作用して、これにより、エンジン側マウント11は、上方向に動こうとする。
【0019】
このように、エンジン側マウント11には、慣性主軸Iのモーメントとピッチ軸P回りのモーメントとが相反する力として作用し、さらにはその大きさが等しくなっているので、そのように各力が入力されるものの全体としての力の入力が低減されており、エンジン側マウント11の動きはキャンセルされる。
その一方、車両前方側の比較例のエンジン側マウント11には、慣性主軸Iのモーメントとピッチ軸P回りのモーメントとが同一方向として上方向に作用するので、エンジン側マウント11の動きはキャンセルされない。
【0020】
また、実施の形態に係るトランスミッション側マウント12についてみると、図6に示すように、トランスミッション側マウント12には、慣性主軸I回りのモーメントによる力が上方向に作用して、これにより、トランスミッション側マウント12は、上方向に動こうとする。その一方で、トランスミッション側マウント12には、ピッチ軸P回りのモーメントによる力が下方向に作用して、これにより、トランスミッション側マウント12は、下方向に動こうとする。
【0021】
このように、トランスミッション側マウント12には、慣性主軸Iのモーメントとピッチ軸P回りのモーメントとが相反する力として作用し、さらにはその大きさが等しくなっているので、そのように各力が入力されるものの全体としての力の入力が低減されており、トランスミッション側マウント12の動きはキャンセルされる。
【0022】
その一方、車両後方側の比較例のトランスミッション側マウント12には、慣性主軸Iのモーメントとピッチ軸P回りのモーメントとが同一方向として下方向に作用するので、トランスミッション側マウント12の動きはキャンセルされない。
以上のようにエンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12は、所定位置に配置されていることで、その動きがキャンセルされるようになり、静止され或いはその動きが最小となる。
【0023】
よって、燃焼加振力によるトルク変動によりアイドリング時のエンジンロール方向入力に対してエンジンロール振動とピッチ振動とが励起されるものの、エンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12へはその振動が低減されて入力されるので、車体に伝える振動を抑えることができるようになる。
ここで、図7は、エンジン側マウント11による実施結果を示す。図7中(A)は、そのエンジン側マウント11の振動レベルを示し、図7中(B)は、フロア振動を示す。なお、共に横軸には、慣性主軸Iを起点(0点)に車両前後方向の距離をとっている。
【0024】
図7中(A)に示すように、エンジン側マウント11そのものの振動レベルが慣性主軸Iから近傍の車両後方側の所定位置(約20〜30mm後方)において極小となり、これに対応して、図7中(B)に示すように、フロア振動が慣性主軸Iから近傍の車両後方側の前記所定位置において極小となる。ここで、振動レベルが極小値を得ているエンジン側マウント11の設置位置(移動位置)が前述したようにエンジン側マウント11の動きがキャンセルされる位置となる。このように、車体に伝える振動が抑えられる結果を得ることができる。
【0025】
一方、図8は、トランスミッション側マウント12による実施結果を示す。図8中(A)は、そのトランスミッション側マウント12の振動レベルを示し、図8中(B)は、フロア振動を示す。なお、共に横軸には、慣性主軸Iを起点(0点)に車両前後方向の距離をとっている。
図8中(A)に示すように、トランスミッション側マウント12そのものの振動レベルが慣性主軸Iから近傍の車両前方側の所定位置(約30〜50mm前方)において極小となり、これに対応して、図8中(B)に示すように、フロア振動が慣性主軸Iから近傍の車両前方側の前記所定位置において極小となる。ここで、振動レベルが極小値を得ているトランスミッション側マウント12の設置位置(移動位置)が前述したようにトランスミッション側マウント12の動きがキャンセルされる位置となる。このように、車体に伝える振動が抑えられる結果を得ることができる。
【0026】
以上が実施の形態の説明であるが、第1の実施の形態の構成については前述したような構成に限定されるものではない。
すなわち、エンジン側マウント11又はトランスミッション側マウント12のうちの少なくとも一方、例えば、図9乃至図11に示すように、トランスミッション側マウント12だけを、前述したように作用する所定位置に配置するようにしてもよい。
【0027】
これにより、トランスミッション側マウント12側については、本発明の効果、すなわち例えば前記図8として示したような効果を得ることができる。
また、他の位置にマウントを備えてもよい。例えば、図12及び図13に示すように、2つ目のトランスミッション側マウント14を備えてもよい。この場合の構成は、平面視では、前記図1と同様な構成になる。
【0028】
ここで、前記2つ目のトランスミッション側マウント14を、第2のトランスミッション側マウント14といい、前述のトランスミッション側マウント12を、第1のトランスミッション側マウント12ということにする。
第2のトランスミッション側マウント14については、前記サイドメンバ21の下側に位置されて車両前後方向に延びるサブフレーム22に配置するとともに、第1のトランスミッション側マウント12の下方向に位置するようにし、パワープラント3と車体との間に介在させるようにする。
【0029】
このように配置された第2のトランスミッション側マウント14は、第1のトランスミッション側マウント12と同様に、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが下げ降ろす力として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが突き上げる力として作用する領域に位置される。
【0030】
このように配置することで、第2のトランスミッション側マウント12についても、その動きがキャンセルされるようになり、その振動が低減されたものになる。
また、このように複数のマウントを配置することで、マウント数を増やしてパワープラント3の支持点を増やしつつも、マウントから車体に伝える振動を抑えることができるようになる。
【0031】
次に第2の実施の形態について説明する。ここで、第2の実施の形態は、図14乃至図18に基づいて説明する。
第2の実施の形態では、図14乃至図16に示すように、トランスミッション2の外端近傍に2つのトランスミッション側マウント12,14を備え、第1のトランスミッション側マウント12を、前記サイドメンバ21に配置してパワープラント3と車体との間に介在させ、第2のトランスミッション側マウント14を、前記サブフレーム22に配置してパワープラント3と車体との間に介在させている。そして、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14は、慣性主軸Iに対してその前後に配置されている。また、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14は、所定のバネ定数に設定されている。ここで、バネ定数は、後述する作用を実現するように決定されている。
【0032】
なお、エンジン側マウント11については、前述の第1の実施の形態と同様に、パワープラント3の慣性主軸Iの近傍且つエンジン1の外端近傍に位置されるようにサイドメンバ21上に配置されて、パワープラント3と車体との間に介在されている。
次にこのような構成における作用を説明する。
【0033】
ここで、前記慣性主軸について説明すると、その慣性主軸は、パワープラント3の仕様により異なるものである。すなわち、多種類のパワープラントがあれば、図17に示すように、慣性主軸Iもそれに応じて慣性主軸I1や慣性主軸I2といったように多種多様になる。
一方、エンジン側マウント11、トランスミッション側マウント12,14をそれぞれ所定位置に配置することにより弾性主軸が定まる。ここで、弾性主軸とは、ばね装置(マウント)に特有の軸に沿って力を加えたとき、力の方向と弾性変位の方向が一致し、且つ、角変位を生じないような軸をいう。例えば、弾性主軸は、バネの強さ(バネ定数)や配置に依存し、その一方で質量系や重心位置に無関係である、といった性格を有する軸である。
【0034】
そして、この弾性主軸は、前述したようにトランスミッション側マウントが複数の弾性支持手段である第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14で構成されている場合には、その第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14により構成される弾性支持点を示すものとなる。
このような弾性主軸は、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を変化させることで、図17に示すように、パワープラント3の重心G上或いはその近傍を通過する弾性主軸S1や弾性主軸S2といったように変化するようになる。このように、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を適宜変化させることで、弾性主軸を変化させることができる。
【0035】
このようなことから、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を調整することで、弾性主軸を、前述したようにパワープラント3の仕様により種々異なる慣性主軸に対応させることができるようになる。
これにより、前述した第1の実施の形態のようにエンジン側マウント11やトランスミッション側マウント12を配置した場合と同様な効果を得ることができ、燃焼加振力によるトルク変動によりアイドリング時のエンジンロール方向に対してエンジンロール振動とピッチ振動とが励起されるものの、車体に伝える振動を抑えることができるようになる。
【0036】
また、弾性主軸が第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数の調整に依ることになるので、弾性主軸の設定の自由度を拡大させることができるようになり、これにより支持装置の位置を変えずに、慣性主軸の向きが異なる多種のパワープラントに適用させることができる。
図18は、フロア振動レベルでみた場合の効果を説明する特性図である。この図18では、横軸に、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数の変化量として、第1のトランスミッション側マウント12のバネ定数と第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数との配分(比率)を示している。すなわち、50%では、第1のトランスミッション側マウント12のバネ定数と第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数とが同値となり、図中右方向に行くほど、車両後方側に位置されている第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数が大きくなり(比率が大きくなり)、図中左方向に行くほど、その第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数が小さくなる(比率が小さくなる)。
【0037】
慣性主軸については、図18に示すように、パワープラント3(パワートーンユニット)に応じた角度(平面図でクランクシャフト軸(図25で左右に延びる軸E)に対する角度(例えば、7度〜15度))を有しているが、そのような種々の慣性主軸に対しても、第1のトランスミッション側マウント12のバネ定数と第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数との配分(比率)をそれに対応して調整することで弾性主軸を変化させ、車体への振動の伝達を抑えて、振動レベルを抑えるようにすることができる。すなわち、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を調整可能とすることで、種々のパワープラント3に対応して、振動を抑えることができる。
【0038】
以上が実施の形態の説明であるが、第2の実施の形態の構成については前述したような構成に限定されるものではない。
すなわち、図19乃至図21に示すように、エンジン側マウント11を慣性主軸I上に配置するようにしてもよい。このような構成としても、前述したような効果を得ることができる。なお、このようにエンジン側マウント11の配置が異なる場合、弾性主軸も変化することから、その効果を得るためには、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を適宜調整する必要がある。
【0039】
また、前述した第2の実施の形態の構成は、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14を慣性主軸Iに対して前後それぞれに配置した構成になっている。しかし、これに限定されるものではなく、図22乃至図24に示すように、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14ともに慣性主軸Iに対して車両前方側に配置してもよい。このような構成とした場合でも、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数をそのような配置に応じて調整することで前述の効果と同様な効果を得ることができる。
【0040】
また、エンジン側マウントの配置についても、エンジン1の外端近傍に2つのエンジン側マウント11,13を配置するようにしてもよい。ここで、第1のエンジン側マウント11を、前記サイドメンバ21に配置してパワープラント3と車体との間に介在させ、第2のエンジン側マウント13を、前記サブフレーム22に配置してパワープラント3と車体との間に介在させる。また、この第1及び第2のエンジン側マウント11,13はともに、エンジン1の外端近傍であって、慣性主軸Iに対して車両後方側に配置させる。そして、このように配置された第1及び第2のエンジン側マウント11,13のバネ定数を調整することで、前述したように2つのトランスミッション側マウント12,14によって得られるような効果と同様な効果、すなわち、弾性主軸をパワープラント3の仕様により種々異なる慣性主軸に対応させて変化させて、車体に伝える振動を抑えることができる。
【0041】
さらに、このように多くのマウントを備えることで、バネ定数の調整により弾性主軸を設定の自由度をさらに高することができるようになるので、これにより種々の慣性主軸の変化に確実に弾性主軸を追従させることができようになる。
なお、第1及び第2のエンジン側マウント11,13を慣性主軸Iに対してその前後に配置するようにしてもよい。このような構成でも、第1及び第2のエンジン側マウント11,13のバネ定数をそのような配置に応じて調整することで前述の効果と同様な効果を得ることができる。
【0042】
また、図6を用い、車体の振動を抑制するエンジン側マウント11やトランスミッション側マウント12の位置を、慣性主軸I回りのモーメント及びピッチ軸P回りのモーメントにより作用する力でみた場合に、その各力の大きさが等しくなるような位置にしているが、これに限定されるものではない。すなわち、少なくとも、エンジン側マウント11やトランスミッション側マウント12は、それら各力が相反するものとして作用する領域に配置されていればよく、それら各力の大きさが異なっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を示す平面図である。
【図2】前記第1の実施の形態の構成を示す正面図である。
【図3】前記第1の実施の形態の構成を示す側面図である。
【図4】前記第1の実施の形態の構成による作用原理の説明に使用した図である。
【図5】前記第1の実施の形態の構成による作用原理よりエンジン側マウントに作用する力の関係を示す図である。
【図6】前記第1の実施の形態の構成による作用原理よりトランスミッション側マウントに作用する力の関係を示す図である。
【図7】前記第1の実施の形態の構成による効果を示す図であって、エンジン側マウントを備えたことによる振動レベルを示す特性図である。
【図8】前記第1の実施の形態の構成による効果を示す図であって、トランスミッション側マウントを備えたことによる振動レベルを示す特性図である。
【図9】前記第1の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す平面図である。
【図10】前記第1の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す正面図である。
【図11】前記第1の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す側面図である。
【図12】前記第1の実施の形態の他の構成であって、2つのトランスミッション側マウントを備えている構成を示す正面図である。
【図13】前記第1の実施の形態の他の構成であって、2つのトランスミッション側マウントを備えている構成を示す側面図である。
【図14】第2の実施の形態の構成を示す平面図である。
【図15】前記第2の実施の形態の構成を示す正面図である。
【図16】前記第2の実施の形態の構成を示す側面図である。
【図17】前記第2の実施の形態の構成による作用原理の説明に使用した図である。
【図18】前記第2の実施の形態の構成による効果を示す特性図である。
【図19】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す平面図である。
【図20】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す正面図である。
【図21】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す側面図である。
【図22】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウント及びトランスミッション側マウントをそれぞれ2つ備えている構成を示す平面図である。
【図23】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウント及びトランスミッション側マウントをそれぞれ2つ備えている構成を示す正面図である。
【図24】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウント及びトランスミッション側マウントをそれぞれ2つ備えている構成を示す側面図である。
【図25】パワープラントに発生する各種振動の説明に使用した図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 トランスミッション
3 パワープラント
11,13 エンジン側マウント
12,14 トランスミッション側マウント
21 サイドメンバ
22 サブフレーム
I,I1,I2 慣性主軸
P ピッチ軸
S1,S2 弾性主軸
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のエンジンを含むパワープラントを車体に支持する装置に関し、特に、車体に対して横向き(クランク軸が車両左右方向に向くように)搭載される横置きエンジンを含むパワープラントを、複数のエンジンマウントを介して支持する構造において、振動の低減が図られるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
パワープラント支持装置としては、エンジンとトランスミッションとを連結してなるパワープラントを車両の前後方向に対して直交になるように配置する場合に、パワープラントを支持するマウントを、当該パワープラントのロール方向の慣性主軸の近傍であって、パワープラントの左右に配置するものや、さらにはその配置を、パワープラントのロール方向の慣性主軸の鉛直面内の配置としているものが提案されている。例えば、特開平9−123770号公報や特開平7−300021号公報には、そのようなパワープラント支持装置の構成が開示されている。
【0003】
ここで、図25には、エンジン1とトランスミッション2とからなるパワープラント3を模試的に示し、そのパワープラント3の慣性主軸Iも示している。ここで、図25は、平面図であり、その下方を車両前方としている。
なお、慣性主軸とは、ある軸の回りに剛体を回転させたとき、剛体とともに回転する座標系から見て回転軸の方向を変えさせようとするモーメントが発生しないような軸をいい、ロール慣性主軸ともいう。図25に示すように、パワープラントの慣性主軸は、エンジン1の図示しないクランクシャフト軸(図25で左右に延びる軸E)に対して傾いた関係になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようにパワープラントの慣性主軸が、エンジンのクランクシャフト軸に対して傾いた関係になっているので、燃焼加振力によるトルク変動によりアイドリング時のエンジンロール方向入力(図25に示す前記軸E回りの矢印R1の方向の入力)に対してエンジンロール振動とピッチ振動とが励起される。ここでいうエンジンロール振動は、図25に示すように、慣性主軸I回りに発生するモーメント(図中矢印R2の回転方向のモーメント)による振動であり、ピッチ振動は、慣性主軸Iに対して直交し、且つパワープラント3に生じるピッチ振動の基準となる軸(以下、ピッチ軸という。)回りに発生するモーメント(図中矢印R3の回転方向のモーメント)による振動である。
【0005】
このような振動が発生するが、特に、ピッチ振動により、アイドリング時の振動が大きくなるという問題がある。そして、このような振動は、パワープラント3を弾性支持するマウントの振動となって車体に伝達されてしまい、これにより、運転者が不快と感じてしまう。
そこで、本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、車体の振動を低減することができるパワープラント支持装置の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記問題を解決するために、請求項1記載の発明に係るパワープラント支持装置は、パワープラントの慣性主軸回りに発生するモーメントにより受ける力と、前記慣性主軸に対して直交し、且つ前記パワープラントに生じるピッチ振動の基準となる軸回りに発生するモーメントにより受ける力とが逆方向に作用する位置で前記弾性支持手段により弾性支持することを特徴としている。
【0007】
また、請求項2記載の発明に係るパワープラント支持装置は、請求項1記載の発明に係るパワープラント支持装置において、前記慣性主軸回りに発生するモーメントにより受ける力の大きさと、前記ピッチ振動の基準軸回りに発生するモーメントにより受ける力の大きさとが等しくなる位置で前記弾性支持手段により弾性支持することを特徴としている。
【0008】
請求項1記載の発明では、前記慣性主軸回りに発生するモーメントにより受ける力と、前記ピッチ振動の基準となる軸回りに発生するモーメントにより受ける力とが打ち消し合うような位置で弾性支持手段により弾性支持している。さらに、請求項2記載の発明では、そのように力の打ち消しが完全になされるように各力の大きさを等しい位置で弾性支持手段により弾性支持している。
【0009】
【発明の効果】
この発明によれば、弾性支持手段の弾性支持点で各力が打ち消し合うので、弾性支持手段において受ける力を全体として低減させることができるので、当該弾性支持手段にはパワープラントの振動が減衰されたものとして入力されるようになる。これにより、車両の振動を減少させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、第1の実施の形態を図1乃至図8に基づいて説明する。ここで、図1は、パワープラント3及びその近傍の車両構成を示す平面図であり、図2は、パワープラント3及びその近傍の車両構成を示す正面図であり、図3は、パワープラント3及びその近傍の車両構成を示す側面図である。なお、図1では、その下方が車両前方を示している。
【0011】
このパワープラント3は、横置式のエンジン1とトランスミッション2とから構成されて、2個のマウント11,12を介して車体に弾性的に支持されている。そして、パワープラント3と車両の一部をなすサブフレーム22との間にトルクロッド31が介在している。
また、トランスミッション2の出力側は、車両左右方向に延びる前輪側のドライブシャフトに駆動力伝達可能に接続され、そのドライブシャフトの両端部が、駆動輪としての各前輪に駆動力伝達可能に接続されている。すなわち、この車両は、エンジン横置式のFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両である。
【0012】
マウント11,12は、パワープラント3の慣性主軸I上或いはその近傍に配置され、一方のマウント11は、エンジン1の外端近傍に配置され、他方のマウント12は、トランスミッション2の外端近傍に配置されている。以下、エンジン1の外端近傍に配置されている一方のマウント11をエンジン側マウント11といい、トランスミッション2の外端近傍に配置されている他方のマウント12をトランスミッション側マウント12という。
【0013】
具体的には、エンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12は、車両前後方向に延びるサイドメンバ21に配置されてパワープラント3と車体との間に介在されており、エンジン側マウント11がエンジン1側を直接的に支持し、トランスミッション側マウント12がトランスミッション2側を直接的に支持している。そして、エンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12は、所定のバネ定数に設定されている。
【0014】
なお、図3に示すように、サイドメンバ21の後方にダッシュボード32が位置されている。
次に、このようなエンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12を配置した構成における作用を説明する。
図4は、前記図25と同様にエンジン1とトランスミッション2とからなるパワープラント3を模試的に示す平面図であり、図中に、慣性主軸Iの近傍で且つエンジン1の外端近傍に配置されているエンジン側マウント11を示し、慣性主軸Iの近傍で且つトランスミッション2の外端近傍に配置されているトランスミッション側マウント12を示す。
【0015】
この図4に示すように、エンジン側マウント11は、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが突き上げる力(図の紙面手前方向に向かう力)として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが下げ降ろす力(図の紙面奥手方向に向かう力)として作用する領域に配置されている。さらに、その配置は、そのような領域内において、その突き上げる力と下げ降ろす力との大きさ(絶対量)が等しくなるような位置になっている。
【0016】
また、トランスミッション側マウント12は、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが下げ降ろす力(図の紙面奥手方向に向かう力)として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが突き上げる力(図の紙面手前方向に向かう力)として作用する領域に配置されている。さらに、その配置は、そのような領域内において、その突き上げる力と下げ降ろす力との大きさ(絶対量)が等しくなるような位置になっている。
【0017】
このような関係を車体の横方向からみた場合として模式的に示すと、エンジン側マウント11については、図5に示すようになり、トランスミッション側マウント12については、図6に示すようなる。
なお、図5中、慣性主軸Iに対して車両後方側に位置しているのが実施の形態によるエンジン側マウント11であり、慣性主軸Iに対して車両前方側に位置しているのは比較用のエンジン側マウント11である。また、図6中、慣性主軸Iに対して車両前方側に位置しているのが実施の形態によるトランスミッション側マウント12であり、慣性主軸Iに対して車両後方側に位置しているのは比較用のトランスミッション側マウント12である。
【0018】
先ず、実施の形態に係るエンジン側マウント11についてみると、図5に示すように、エンジン側マウント11には、慣性主軸I回りのモーメントによる力が下方向に作用して、これにより、エンジン側マウント11は、下方向に動こうとする。その一方で、エンジン側マウント11には、ピッチ軸P回りのモーメントによる力が上方向に作用して、これにより、エンジン側マウント11は、上方向に動こうとする。
【0019】
このように、エンジン側マウント11には、慣性主軸Iのモーメントとピッチ軸P回りのモーメントとが相反する力として作用し、さらにはその大きさが等しくなっているので、そのように各力が入力されるものの全体としての力の入力が低減されており、エンジン側マウント11の動きはキャンセルされる。
その一方、車両前方側の比較例のエンジン側マウント11には、慣性主軸Iのモーメントとピッチ軸P回りのモーメントとが同一方向として上方向に作用するので、エンジン側マウント11の動きはキャンセルされない。
【0020】
また、実施の形態に係るトランスミッション側マウント12についてみると、図6に示すように、トランスミッション側マウント12には、慣性主軸I回りのモーメントによる力が上方向に作用して、これにより、トランスミッション側マウント12は、上方向に動こうとする。その一方で、トランスミッション側マウント12には、ピッチ軸P回りのモーメントによる力が下方向に作用して、これにより、トランスミッション側マウント12は、下方向に動こうとする。
【0021】
このように、トランスミッション側マウント12には、慣性主軸Iのモーメントとピッチ軸P回りのモーメントとが相反する力として作用し、さらにはその大きさが等しくなっているので、そのように各力が入力されるものの全体としての力の入力が低減されており、トランスミッション側マウント12の動きはキャンセルされる。
【0022】
その一方、車両後方側の比較例のトランスミッション側マウント12には、慣性主軸Iのモーメントとピッチ軸P回りのモーメントとが同一方向として下方向に作用するので、トランスミッション側マウント12の動きはキャンセルされない。
以上のようにエンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12は、所定位置に配置されていることで、その動きがキャンセルされるようになり、静止され或いはその動きが最小となる。
【0023】
よって、燃焼加振力によるトルク変動によりアイドリング時のエンジンロール方向入力に対してエンジンロール振動とピッチ振動とが励起されるものの、エンジン側マウント11及びトランスミッション側マウント12へはその振動が低減されて入力されるので、車体に伝える振動を抑えることができるようになる。
ここで、図7は、エンジン側マウント11による実施結果を示す。図7中(A)は、そのエンジン側マウント11の振動レベルを示し、図7中(B)は、フロア振動を示す。なお、共に横軸には、慣性主軸Iを起点(0点)に車両前後方向の距離をとっている。
【0024】
図7中(A)に示すように、エンジン側マウント11そのものの振動レベルが慣性主軸Iから近傍の車両後方側の所定位置(約20〜30mm後方)において極小となり、これに対応して、図7中(B)に示すように、フロア振動が慣性主軸Iから近傍の車両後方側の前記所定位置において極小となる。ここで、振動レベルが極小値を得ているエンジン側マウント11の設置位置(移動位置)が前述したようにエンジン側マウント11の動きがキャンセルされる位置となる。このように、車体に伝える振動が抑えられる結果を得ることができる。
【0025】
一方、図8は、トランスミッション側マウント12による実施結果を示す。図8中(A)は、そのトランスミッション側マウント12の振動レベルを示し、図8中(B)は、フロア振動を示す。なお、共に横軸には、慣性主軸Iを起点(0点)に車両前後方向の距離をとっている。
図8中(A)に示すように、トランスミッション側マウント12そのものの振動レベルが慣性主軸Iから近傍の車両前方側の所定位置(約30〜50mm前方)において極小となり、これに対応して、図8中(B)に示すように、フロア振動が慣性主軸Iから近傍の車両前方側の前記所定位置において極小となる。ここで、振動レベルが極小値を得ているトランスミッション側マウント12の設置位置(移動位置)が前述したようにトランスミッション側マウント12の動きがキャンセルされる位置となる。このように、車体に伝える振動が抑えられる結果を得ることができる。
【0026】
以上が実施の形態の説明であるが、第1の実施の形態の構成については前述したような構成に限定されるものではない。
すなわち、エンジン側マウント11又はトランスミッション側マウント12のうちの少なくとも一方、例えば、図9乃至図11に示すように、トランスミッション側マウント12だけを、前述したように作用する所定位置に配置するようにしてもよい。
【0027】
これにより、トランスミッション側マウント12側については、本発明の効果、すなわち例えば前記図8として示したような効果を得ることができる。
また、他の位置にマウントを備えてもよい。例えば、図12及び図13に示すように、2つ目のトランスミッション側マウント14を備えてもよい。この場合の構成は、平面視では、前記図1と同様な構成になる。
【0028】
ここで、前記2つ目のトランスミッション側マウント14を、第2のトランスミッション側マウント14といい、前述のトランスミッション側マウント12を、第1のトランスミッション側マウント12ということにする。
第2のトランスミッション側マウント14については、前記サイドメンバ21の下側に位置されて車両前後方向に延びるサブフレーム22に配置するとともに、第1のトランスミッション側マウント12の下方向に位置するようにし、パワープラント3と車体との間に介在させるようにする。
【0029】
このように配置された第2のトランスミッション側マウント14は、第1のトランスミッション側マウント12と同様に、ピッチ軸Pからみて当該ピッチ軸P回りのモーメントが下げ降ろす力として作用する領域で且つ、慣性主軸Iからみて当該慣性主軸I回りのモーメントが突き上げる力として作用する領域に位置される。
【0030】
このように配置することで、第2のトランスミッション側マウント12についても、その動きがキャンセルされるようになり、その振動が低減されたものになる。
また、このように複数のマウントを配置することで、マウント数を増やしてパワープラント3の支持点を増やしつつも、マウントから車体に伝える振動を抑えることができるようになる。
【0031】
次に第2の実施の形態について説明する。ここで、第2の実施の形態は、図14乃至図18に基づいて説明する。
第2の実施の形態では、図14乃至図16に示すように、トランスミッション2の外端近傍に2つのトランスミッション側マウント12,14を備え、第1のトランスミッション側マウント12を、前記サイドメンバ21に配置してパワープラント3と車体との間に介在させ、第2のトランスミッション側マウント14を、前記サブフレーム22に配置してパワープラント3と車体との間に介在させている。そして、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14は、慣性主軸Iに対してその前後に配置されている。また、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14は、所定のバネ定数に設定されている。ここで、バネ定数は、後述する作用を実現するように決定されている。
【0032】
なお、エンジン側マウント11については、前述の第1の実施の形態と同様に、パワープラント3の慣性主軸Iの近傍且つエンジン1の外端近傍に位置されるようにサイドメンバ21上に配置されて、パワープラント3と車体との間に介在されている。
次にこのような構成における作用を説明する。
【0033】
ここで、前記慣性主軸について説明すると、その慣性主軸は、パワープラント3の仕様により異なるものである。すなわち、多種類のパワープラントがあれば、図17に示すように、慣性主軸Iもそれに応じて慣性主軸I1や慣性主軸I2といったように多種多様になる。
一方、エンジン側マウント11、トランスミッション側マウント12,14をそれぞれ所定位置に配置することにより弾性主軸が定まる。ここで、弾性主軸とは、ばね装置(マウント)に特有の軸に沿って力を加えたとき、力の方向と弾性変位の方向が一致し、且つ、角変位を生じないような軸をいう。例えば、弾性主軸は、バネの強さ(バネ定数)や配置に依存し、その一方で質量系や重心位置に無関係である、といった性格を有する軸である。
【0034】
そして、この弾性主軸は、前述したようにトランスミッション側マウントが複数の弾性支持手段である第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14で構成されている場合には、その第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14により構成される弾性支持点を示すものとなる。
このような弾性主軸は、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を変化させることで、図17に示すように、パワープラント3の重心G上或いはその近傍を通過する弾性主軸S1や弾性主軸S2といったように変化するようになる。このように、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を適宜変化させることで、弾性主軸を変化させることができる。
【0035】
このようなことから、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を調整することで、弾性主軸を、前述したようにパワープラント3の仕様により種々異なる慣性主軸に対応させることができるようになる。
これにより、前述した第1の実施の形態のようにエンジン側マウント11やトランスミッション側マウント12を配置した場合と同様な効果を得ることができ、燃焼加振力によるトルク変動によりアイドリング時のエンジンロール方向に対してエンジンロール振動とピッチ振動とが励起されるものの、車体に伝える振動を抑えることができるようになる。
【0036】
また、弾性主軸が第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数の調整に依ることになるので、弾性主軸の設定の自由度を拡大させることができるようになり、これにより支持装置の位置を変えずに、慣性主軸の向きが異なる多種のパワープラントに適用させることができる。
図18は、フロア振動レベルでみた場合の効果を説明する特性図である。この図18では、横軸に、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数の変化量として、第1のトランスミッション側マウント12のバネ定数と第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数との配分(比率)を示している。すなわち、50%では、第1のトランスミッション側マウント12のバネ定数と第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数とが同値となり、図中右方向に行くほど、車両後方側に位置されている第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数が大きくなり(比率が大きくなり)、図中左方向に行くほど、その第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数が小さくなる(比率が小さくなる)。
【0037】
慣性主軸については、図18に示すように、パワープラント3(パワートーンユニット)に応じた角度(平面図でクランクシャフト軸(図25で左右に延びる軸E)に対する角度(例えば、7度〜15度))を有しているが、そのような種々の慣性主軸に対しても、第1のトランスミッション側マウント12のバネ定数と第2のトランスミッション側マウント14のバネ定数との配分(比率)をそれに対応して調整することで弾性主軸を変化させ、車体への振動の伝達を抑えて、振動レベルを抑えるようにすることができる。すなわち、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を調整可能とすることで、種々のパワープラント3に対応して、振動を抑えることができる。
【0038】
以上が実施の形態の説明であるが、第2の実施の形態の構成については前述したような構成に限定されるものではない。
すなわち、図19乃至図21に示すように、エンジン側マウント11を慣性主軸I上に配置するようにしてもよい。このような構成としても、前述したような効果を得ることができる。なお、このようにエンジン側マウント11の配置が異なる場合、弾性主軸も変化することから、その効果を得るためには、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数を適宜調整する必要がある。
【0039】
また、前述した第2の実施の形態の構成は、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14を慣性主軸Iに対して前後それぞれに配置した構成になっている。しかし、これに限定されるものではなく、図22乃至図24に示すように、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14ともに慣性主軸Iに対して車両前方側に配置してもよい。このような構成とした場合でも、第1及び第2のトランスミッション側マウント12,14のバネ定数をそのような配置に応じて調整することで前述の効果と同様な効果を得ることができる。
【0040】
また、エンジン側マウントの配置についても、エンジン1の外端近傍に2つのエンジン側マウント11,13を配置するようにしてもよい。ここで、第1のエンジン側マウント11を、前記サイドメンバ21に配置してパワープラント3と車体との間に介在させ、第2のエンジン側マウント13を、前記サブフレーム22に配置してパワープラント3と車体との間に介在させる。また、この第1及び第2のエンジン側マウント11,13はともに、エンジン1の外端近傍であって、慣性主軸Iに対して車両後方側に配置させる。そして、このように配置された第1及び第2のエンジン側マウント11,13のバネ定数を調整することで、前述したように2つのトランスミッション側マウント12,14によって得られるような効果と同様な効果、すなわち、弾性主軸をパワープラント3の仕様により種々異なる慣性主軸に対応させて変化させて、車体に伝える振動を抑えることができる。
【0041】
さらに、このように多くのマウントを備えることで、バネ定数の調整により弾性主軸を設定の自由度をさらに高することができるようになるので、これにより種々の慣性主軸の変化に確実に弾性主軸を追従させることができようになる。
なお、第1及び第2のエンジン側マウント11,13を慣性主軸Iに対してその前後に配置するようにしてもよい。このような構成でも、第1及び第2のエンジン側マウント11,13のバネ定数をそのような配置に応じて調整することで前述の効果と同様な効果を得ることができる。
【0042】
また、図6を用い、車体の振動を抑制するエンジン側マウント11やトランスミッション側マウント12の位置を、慣性主軸I回りのモーメント及びピッチ軸P回りのモーメントにより作用する力でみた場合に、その各力の大きさが等しくなるような位置にしているが、これに限定されるものではない。すなわち、少なくとも、エンジン側マウント11やトランスミッション側マウント12は、それら各力が相反するものとして作用する領域に配置されていればよく、それら各力の大きさが異なっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を示す平面図である。
【図2】前記第1の実施の形態の構成を示す正面図である。
【図3】前記第1の実施の形態の構成を示す側面図である。
【図4】前記第1の実施の形態の構成による作用原理の説明に使用した図である。
【図5】前記第1の実施の形態の構成による作用原理よりエンジン側マウントに作用する力の関係を示す図である。
【図6】前記第1の実施の形態の構成による作用原理よりトランスミッション側マウントに作用する力の関係を示す図である。
【図7】前記第1の実施の形態の構成による効果を示す図であって、エンジン側マウントを備えたことによる振動レベルを示す特性図である。
【図8】前記第1の実施の形態の構成による効果を示す図であって、トランスミッション側マウントを備えたことによる振動レベルを示す特性図である。
【図9】前記第1の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す平面図である。
【図10】前記第1の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す正面図である。
【図11】前記第1の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す側面図である。
【図12】前記第1の実施の形態の他の構成であって、2つのトランスミッション側マウントを備えている構成を示す正面図である。
【図13】前記第1の実施の形態の他の構成であって、2つのトランスミッション側マウントを備えている構成を示す側面図である。
【図14】第2の実施の形態の構成を示す平面図である。
【図15】前記第2の実施の形態の構成を示す正面図である。
【図16】前記第2の実施の形態の構成を示す側面図である。
【図17】前記第2の実施の形態の構成による作用原理の説明に使用した図である。
【図18】前記第2の実施の形態の構成による効果を示す特性図である。
【図19】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す平面図である。
【図20】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す正面図である。
【図21】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウントが慣性主軸上に配置されている構成を示す側面図である。
【図22】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウント及びトランスミッション側マウントをそれぞれ2つ備えている構成を示す平面図である。
【図23】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウント及びトランスミッション側マウントをそれぞれ2つ備えている構成を示す正面図である。
【図24】前記第2の実施の形態の他の構成であって、エンジン側マウント及びトランスミッション側マウントをそれぞれ2つ備えている構成を示す側面図である。
【図25】パワープラントに発生する各種振動の説明に使用した図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 トランスミッション
3 パワープラント
11,13 エンジン側マウント
12,14 トランスミッション側マウント
21 サイドメンバ
22 サブフレーム
I,I1,I2 慣性主軸
P ピッチ軸
S1,S2 弾性主軸
Claims (6)
- エンジンと該エンジンに装着されたトランスミッションとからなるパワープラントを車体に対して弾性支持手段で弾性支持するパワープラント支持装置において、
前記パワープラントの慣性主軸回りに発生するモーメントにより受ける力と、前記慣性主軸に対して直交し、且つ前記パワープラントに生じるピッチ振動の基準となる軸回りに発生するモーメントにより受ける力とが逆方向に作用する位置で前記弾性支持手段により弾性支持することを特徴とするパワープラント支持装置。 - 前記慣性主軸回りに発生するモーメントにより受ける力の大きさと、前記ピッチ振動の基準軸回りに発生するモーメントにより受ける力の大きさとが等しくなる位置で前記弾性支持手段により弾性支持することを特徴とする請求項1記載のパワープラント支持装置。
- 前記慣性主軸近傍で前記弾性支持手段により弾性支持していることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワープラント支持装置。
- 前記弾性支持手段は、複数の弾性支持手段で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のパワープラント支持装置。
- 前記複数の弾性支持手段はバネ定数が調整可能とされていることを特徴とする請求項4記載のパワープラント支持装置。
- 前記弾性支持手段は、前記エンジン又はトランスミッションの少なくとも一方を直接的に弾性支持していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のパワープラント支持装置。
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