JP2004009363A - 親水性部材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基体の少なくとも片面に、基材、親水性樹脂層がこの順に、積層されてなる親水性部材。基体の少なくとも片面に、絵柄層、基材、親水性樹脂層がこの順に、積層されてなる親水性部材。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、親水性部材及びその製造方法に関し、更に詳しくは、セルフクリーニング(自浄)性の要求される屋外用途部材に使用されるに有用な親水性部材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、屋外用途部材としては、例えば、高速道路用防音壁、屋外テラス、温室用屋根、サンルーフ、カーポート、壁材、一般構造建築物等の外壁用部材等があるが、環境汚染に伴い、これらの屋外用途部材表面の汚れが問題となっている。
即ち、大気中に浮遊する煤塵や粒子は、晴天には、これらの屋外用途部材の表面に堆積したり、静電的に付着して屋外用途部材を汚染する。
そして、このような煤塵や粒子の堆積物や付着物は、雨水により流され、屋外用途部材の表面を流下する為に、屋外用途部材の表面が乾燥すると、雨水の道筋に沿って汚染物質が付着してできた縞状の汚れが現れるという問題もある。
【0003】
このような屋外用途部材表面の汚れの問題を少しでも解決しようとする親水化被覆フィルムが知られている(特開平11−35714号公報)。この親水化被覆フィルムは、プラスチックフィルムに、親水性被膜層を形成したものであり、より具体的には、プラスチックフィルム上に、反応硬化型樹脂組成物の樹脂固形分100重量部に対して、アルキルシリケ−ト及び/又はその低縮合物を0.5〜50重量部配合してなる被覆用組成物を塗布した後、その被膜表面を酸で処理し、水洗した構成からなる親水化被覆フィルムである。
そして、上記の親水化被覆フィルム(プラスチックフィルムに、親水性被膜層を形成したもの)を適当な基体(基材)に、ラミネ−トするなどの方法を用いて積層して、外装建材用途などの屋外用途に供すると、親水性被膜層により、汚れが雨水などによって洗い流されやすくなり、良好な耐暴露汚染性を示すとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記親水化被覆フィルムを、接着剤層を介して、別の樹脂シートとラミネートさせ、親水性部材を製造しようとする場合、実際には、次のような問題点がある。即ち、親水化被覆フィルムの基材フィルムであるプラスチックフィルムと、別の樹脂シートとの間にある接着剤層が、月日の経つ間に、劣化してしまい、接着力が衰え、外表面の親水化被覆フィルムが剥離してしまい、親水性能が損なわれるという問題点があるものである。また、上記親水化被覆フィルムや親水性部材には、色や絵柄がついていないので、装飾性、意匠性に欠けたりするという問題点もあるものである。
【0005】
本発明の目的は、屋外においても、親水性部材の外表面の親水化被覆フィルムが基体から剥離することなく、親水性が持続して、親水性部材表面の汚れが雨水などによって洗い流されやすくなり、良好なセルフクリーニング性を長期にわたって示す、汚染されにくい親水性部材及びその製造方法を提供することである。また、良好なセルフクリーニング性を長期にわたって示すことに加え、色、絵柄がついていて、装飾性、意匠性を有する親水性部材及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、基体の少なくとも片面に、基材、親水性樹脂層がこの順に、積層されてなる親水性部材や基材に、親水性樹脂組成物を塗布することにより、親水性樹脂層を形成して、親水性シートとし、前記親水性シートの前記親水性樹脂層とは、反対側の基材面と、溶融押し出しした樹脂シートである基体とをラミネートさせてなる、親水性部材の製造方法が有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
第1の発明は、基体の少なくとも片面に、基材、親水性樹脂層がこの順に、積層されてなる親水性部材に関するものである。
第2の発明は、基体の少なくとも片面に、絵柄層、基材、親水性樹脂層がこの順に、積層されてなる親水性部材に関するものである。
第3の発明は、基材に、親水性樹脂組成物を塗布することにより、親水性樹脂層を形成して、親水性シートとし、前記親水性シートの前記親水性樹脂層とは、反対側の基材面と、溶融押し出しした樹脂シートである基体とをラミネートさせてなる、親水性部材の製造方法に関するものである。
第4の発明は、基材に、親水性樹脂組成物を塗布することにより、親水性樹脂層を形成して、前記親水性樹脂層とは、反対側の基材上に、インキを塗布することにより、絵柄層を形成し、親水性シートとし、前記親水性シートの絵柄層面と、溶融押し出しした樹脂シートである基体とをラミネートさせてなる、親水性部材の製造方法に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、上記の本発明について、図面も参照しながら、発明の実施の形態について説明する。
【0009】
最初に、本発明の親水性部材の製造方法について、図1を用いて説明する。図1は、基体3の片面に、基材2、親水性樹脂層1がこの順に、積層されてなる親水性部材5の層構成の一例を示した断面図である。
まず、基材2に、親水性樹脂組成物を塗布(コーティング)し、親水性樹脂層1を形成し、親水性シートとする。
さらに、この親水性シートの親水性樹脂層1とは、反対側の基材2面と、Tダイ押し出し機から溶融押し出しした樹脂シートである基体3とをラミネートさせ、親水性部材5を製造する。
【0010】
次に、本発明における別の親水性部材の製造方法について、図2を用いて説明する。図2は、基体3の片面に、絵柄層8、基材2、親水性樹脂層1がこの順に、積層されてなる親水性部材9の層構成を示した断面図である。
【0011】
図2において、基材2に、親水性樹脂組成物を塗布(コーティング)し、親水性樹脂層1を形成する。
そして、この親水性樹脂層1とは、反対側の基材2上に、インキを塗布(印刷、コーティング)し、絵柄層8を形成し、親水性シートとした。上記親水性シートの絵柄層8面と、Tダイ押し出し機から溶融押し出しした樹脂シートである基体3とをラミネートさせ、親水性部材9を製造する。
【0012】
親水性が片面だけ必要な用途の場合には、上記のようにプラスチック等の基材からなる基体の片面だけに、親水性シートをラミネートさせれば良い。
また、親水性が基体の両面に必要な用途の場合には、プラスチック等の基材からなる基体の両面に、親水性シートをラミネートさせれば良い。
【0013】
上記親水性樹脂組成物、インキを塗布(塗工)する場合、グラビアコーター、ロールコーター(サイズプレス、ゲートロールコーター等)、バーコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター等の塗工機を使用できる。塗工量は、乾燥後の重量として、通常0.01〜100g/m2、好ましくは、0.1〜50g/m2である。乾燥は、熱風加熱等によって行われる。この乾燥温度は、ドライヤーの種類によって種々変化するがドライヤー内部の温度は、通常50〜200℃、好ましくは70〜150℃である。これらの塗工機で、親水性樹脂組成物や粘着剤を塗布した場合、膜厚は、塗工機によって異なるが、通常0.01〜100μmであり、好ましくは、0.1〜50μmである。
【0014】
上記のようにして、製造された親水性部材は、良好な親水性を有しており、6ヶ月〜1年に及ぶ屋外暴露でのセルフクリーニング性も良好であることが好ましい。
【0015】
具体的には、親水性部材の表面は、親水性樹脂層2により、帯電しにくいので、煤塵が静電付着しにくい。泥や土のような無機物質の水との接触角は、20゜〜50゜であるので、水との接触角が約25゜以下になる程度に親水化された表面には、泥や土のような無機塵埃は付着しにくい。降雨の際には、親水化された表面では、雨水は、一様な水膜を形成しながら流下し、従って雨筋が生じないので、雨筋による汚れが発生することがない。更に、親水化された表面の水に対する親和力は、燃焼生成物のような疎水性物質に対する親和力よりも大きいので、親水性部材の表面に付着した汚れは、雨水により表面から解放され、降雨の都度雨水によって洗い流され、セルフクリーニングされるのである。だから、本発明の親水性部材の表面は、汚染されにくいという利点がある。
【0016】
次に、上記親水性部材の親水性樹脂層1の被膜面と水との接触角の測定法について、説明する。
初期の水接触角:出来上がった親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定する。接触角が小さくなると親水性が強くなる。
6ヶ月〜1年後の水接触角:6ヶ月〜1年後の親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定する。
【0017】
次に、上記親水性部材5、9の各構成材料について、説明する。
上記基材2としては、プラスチックフィルム又はプラスチックシートを通常使用する。厚さは、1μm〜500μm、好ましくは、20μm〜200μmのものを使用する。
【0018】
上記のプラスチックのフィルム又はプラスチックシートを構成するプラスチックとしては、次に例示するような各種のものが挙げられる。即ち、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ポリメチルペンテン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニル重合体系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリ(メタ)クリル酸メチル、ポリ(メタ)クリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等のアクリル樹脂(但し、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸又はメタクリル酸の意味で用いる)、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファン等セルロース(繊維素)系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂等である。
【0019】
これらの中でも特に、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合体、ポリカーボネート等が好ましい。
【0020】
次に、基材2上に塗布される親水性樹脂組成物としては、水酸基含有樹脂と架橋剤(樹脂に対して、5〜30重量%)を溶剤(樹脂に対して、50〜99重量%)に溶かし、混練したものが使用される。
【0021】
上記の水酸基含有樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、シリコ−ン樹脂などを挙げることができる。ポリエステル樹脂は、オイルフリーポリエステル樹脂、油変性アルキド樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂などのいずれであってもよい。該水酸基含有樹脂は、数平均分子量が400〜100,000、水酸基価が2〜200mgKOH/gの範囲であることが好ましい。
【0022】
上記アクリル樹脂としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト等の水酸基含有モノマ−と、スチレンや(メタ)アクリル酸のアルキルエステル等の他のモノマ−との共重合体などが使用できる。
【0023】
上記架橋剤としては、例えば、アミノ樹脂及びポリイソシアネート化合物などが挙げられ、特にポリイソシアネート化合物が好適である。該ポリイソシアネート化合物は、フリーのイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物であっても、イソシアネート基をブロック化剤によってブロック化したものであってもよい。
【0024】
上記ブロック化する前のポリイソシアネート化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネートもしくは、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレンジイソシアネートもしくは、イソホロンジイソシアネートの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイソシアネートもしくは、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート類の如き有機ジイソシアネートそれ自体、または、これらの各有機ジイソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは、水等との付加物、あるいは、上記した如き各有機ジイソシアネート同志の環化重合体、更には、イソシアネート・ビウレット体等が挙げられる。
【0025】
イソシアネート基をブロックするブロック化剤としては、例えばフェノール系、ラクタム系、アルコール系、オキシム系、活性メチレン系などのブロック化剤を使用することができる。
【0026】
上記の溶剤としては、塗料、インキ等に通常使用されるものが使用でき、具体例としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどの酢酸エステル類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類、水およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0027】
また、別の親水性樹脂組成物としては、主成分(80重量部〜99.7重量部)であるアルコールと0.2〜19重量部の親水性樹脂と0.2〜0.4重量部の4官能のシランカップリング剤と0.2〜0.4重量部の3官能のシランカップリング剤とを混練してできたものも使用できる。
【0028】
かかるアルコールの例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、nープロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノ−ル等が挙げられる。
【0029】
上記親水性樹脂としては、前記した水酸基含有樹脂の他、アミノ基(NH2基)含有樹脂、アクリロニトリルのようなシアノ基(CN基)含有樹脂など親水性を示す官能基を分子中に含む樹脂が好ましい。
【0030】
上記アミノ基(NH2基)含有樹脂としては、アミノ樹脂がある。アミノ樹脂としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアルデヒドの反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂が挙げられる。アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒドなどがある。
【0031】
上記親水性樹脂としては、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキシルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン;ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;及び、それらの部分加水分解物;及びそれらの混合物を使用することもできる。
【0032】
上記親水性樹脂組成物の中に、必要に応じて入れる添加剤(密着性向上剤)としてのシリケート化合物は、(SiO2)を構成単位とする無機シリケート化合物であり、その末端にSi−OH単位が残存しているものが好ましく、例えば、湿式法ホワイトカーボンとして知られているシリカを例示できる。また(Si−OR)4〔式中、Rは同一もしくは異なった水素原子または炭素数1〜10の1価の炭化水素基を示す。〕で表される有機シリケート化合物またはその低縮合物が好ましい。添加量は、親水性樹脂100重量部当たり、0.2〜30重量部である。
【0033】
また、上記親水性樹脂組成物には、耐候性を高める為に、紫外線吸収剤や光安定化剤等の、塗料、インキに通常添加される添加剤を任意に配合することもできる。通常、配合量は、組成物の全体の重量に対して20重量%以下、好ましくは6重量%以下である。ここで、光安定化剤としては、ヒンダードアミン系化合物等を用いることができる。
【0034】
紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)べンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフエノン等のベンゾフエノン系紫外線吸収剤;2−エトキシ−2′−エチルをキサリック酸ビスアニリド等の蓚酸アニリド系紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0035】
上記絵柄層8は、基材2の裏面に、パターンの印刷をして形成する。絵柄層8は、通常、印刷層として形成する。絵柄としては、木目柄、石目柄、幾何学柄、風景柄、抽象柄、各種模様柄等が任意に使用できる。上記絵柄は、見る方向に合わせて、正像又は逆像とすれば良い。絵柄層の材質としては、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂、熱可塑性エラストマーなどの樹脂、好ましくは柔軟な皮膜を作ることができる樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。特に、耐候性と透明性の高い着色剤としては、黄色がベンズイミダロン系イエロー、赤がキナクロドン型レッド、藍がフタロシアニン系ブルーとするのが好ましい。絵柄層(印刷層)の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。
【0036】
次に、上記親水性部材を構成する基体について、説明する。
基体としては、Tダイから溶融押し出ししてなる樹脂シートであるプラスチック基材が使用される。
上記プラスチック基材とは、プラスチック板(0.5〜100mm厚)、プラスチックシート(0.1〜0.5mm厚)のことである。プラスチック板、プラスチックシートを構成するプラスチックとしては、次に例示するような各種のものが挙げられる。
【0037】
即ち、ポリ(メタ)クリル酸メチル、ポリ(メタ)クリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等のアクリル樹脂(但し、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸又はメタクリル酸の意味で用いる)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、ポリメチルペンテン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニル重合体系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合体、ポリエステル、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファン等セルロース(繊維素)系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂等である。
【0038】
透明性の高い材料が親水性部材の用途として、付加価値が高いものとされることが多いので、これらの中でも特に、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂等が好ましい。
【0039】
【実施例】
次いで実施例を挙げ、本発明を更に説明する。
【0040】
実施例1
図1において、基材2となる、厚さ50μmのアクリルフィルム(三菱レーヨン株式会社製 品番HBS006)に、親水性樹脂組成物(アトミクス株式会社製 品番タイディークリーンC)を0.3g/m2でグラビア印刷し、親水性樹脂層1を形成し、親水性シートを製造した。
次に、Tダイ押し出し機から230°C前後で、溶融押し出ししたポリカーボネート樹脂シートと上記親水性シートを、ラミネートさせ、厚さ8mmの本発明の親水性部材5を製造した。この時、溶融押し出ししたポリカーボネート樹脂シートと上記親水性シートの基材2とが接するようにラミネートさせた。
【0041】
出来上がった親水性部材は、良好な親水性を有しており、6ヶ月に及ぶ屋外暴露でも、親水性部材の表面の親水性シートは、剥離せず、セルフクリーニング性(自浄性)も良好で、汚染されにくかった。
即ち、親水性部材の表面は、親水性樹脂層1がある為に、帯電しにくいので、煤塵が静電付着しにくかった。泥や土のような無機物質の水との接触角は、20゜〜50゜であるので、水との接触角が10゜〜20°の範囲内にある親水性樹脂層1には、泥や土のような無機塵埃は、付着しにくかった。降雨の際には、親水化された表面では、雨水は、一様な水膜を形成しながら流下し、従って雨筋が生じず、雨筋による汚れが発生しなかった。更に、親水化された表面の水に対する親和力は、燃焼生成物のような疎水性物質に対する親和力よりも大きいので、親水性部材の表面に付着した汚れは、雨水により表面から解放され、降雨の都度雨水によって洗い流され、セルフクリーニングされた。だから、6ヶ月の間、親水性部材は、汚染されにくかった。
【0042】
次に、上記親水性部材の親水性樹脂層1の被膜面と水との接触角の測定法と測定結果を示す。
初期の水接触角:出来上がった親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定した。接触角は、20゜でした。
6ヶ月後の水接触角:6ヶ月後の親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定した。接触角は、16゜でした。
【0043】
実施例2
絵柄層6を構成するインキとして、昭和インキ株式会社製 品番GGタイプシリーズを使用する。このインキ配合は、
顔料 23重量%
アクリル系樹脂 15重量%
セルロース系樹脂 5重量%
トルエン 20重量%
酢酸エチル 20重量%
酢酸ブチル 7重量%
メチルエチルケトン 10重量%
である。
【0044】
図2において、基材2となる、厚さ50μmのアクリルフィルム(三菱レーヨン株式会社製 品番HBS006)に、親水性樹脂組成物(アトミクス株式会社製 品番タイディークリーンC)を0.3g/m2でグラビア印刷し、親水性樹脂層1を形成した。
次に、この親水性樹脂層1とは、反対側の基材2上に、上記昭和インキ株式会社製 品番GGタイプシリーズのインキを1g/m2で、グラビア印刷し、絵柄層8を形成し、親水性シートを製造した。
【0045】
次に、Tダイ押し出し機から溶融押し出ししたアクリル樹脂シートの両面に上記親水性シートを、ラミネートさせ、厚さ8mmの本発明の親水性部材を製造した。この時、溶融押し出ししたアクリル樹脂シートと上記親水性シートの絵柄層8とが接するようにラミネートさせた。
【0046】
出来上がった親水性部材は、装飾性、意匠性に優れ、良好な親水性を有しており、6ヶ月に及ぶ屋外暴露でも、親水性部材の表面の親水性シートは、剥離せず、セルフクリーニング性(自浄性)も良好で、汚染されにくかった。
即ち、親水性部材の表面は、親水性樹脂層1がある為に、帯電しにくいので、煤塵が静電付着しにくかった。泥や土のような無機物質の水との接触角は、20゜〜50゜であるので、水との接触角が10゜〜20°の範囲内にある親水性樹脂層1には、泥や土のような無機塵埃は、付着しにくかった。降雨の際には、親水化された表面では、雨水は、一様な水膜を形成しながら流下し、従って雨筋が生じず、雨筋による汚れが発生しなかった。更に、親水化された表面の水に対する親和力は、燃焼生成物のような疎水性物質に対する親和力よりも大きいので、親水性部材の表面に付着した汚れは、雨水により表面から解放され、降雨の都度雨水によって洗い流され、セルフクリーニングされた。だから、6ヶ月の間、親水性部材は、汚染されにくかった。
【0047】
次に、上記親水性部材の親水性樹脂層1の被膜面と水との接触角の測定法と測定結果を示す。
初期の水接触角:出来上がった親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定した。接触角は、20゜でした。
6ヶ月後の水接触角:6ヶ月後の親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定した。接触角は、18゜でした。
【0048】
実施例3
絵柄層8を構成するインキとして、昭和インキ株式会社製 品番BC−72タイプシリーズを使用する。このインキ配合は、
顔料 20重量%
アクリル系樹脂 17重量%
塩化ビニル、酢酸ビニル系樹脂 6重量%
トルエン 40重量%
メチルエチルケトン 17重量%
である。
【0049】
図2において、基材2となる、厚さ50μmのアクリルフィルム(三菱レーヨン株式会社製 品番HBS006)に、親水性樹脂組成物(アトミクス株式会社製 品番タイディークリーンC)を0.3g/m2でグラビア印刷し、親水性樹脂層1を形成した。
次に、この親水性樹脂層1とは、反対側の基材2上に、上記昭和インキ株式会社製 品番BC−72タイプシリーズのインキを、1g/m2でグラビア印刷し、絵柄層8を形成し、親水性シートを製造した。
【0050】
次に、Tダイ押し出し機から溶融押し出ししたアクリル樹脂シートの両面に上記親水性シートを、ラミネートさせ、厚さ8mmの本発明の親水性部材を製造した。この時、溶融押し出ししたアクリル樹脂シートと上記親水性シートの絵柄層8とが接するようにラミネートさせた。
【0051】
出来上がった親水性部材は、装飾性と意匠性に優れ、良好な親水性を有しており、6ヶ月に及ぶ屋外暴露でも、親水性部材の表面の親水性シートは、剥離せず、セルフクリーニング性(自浄性)も良好で、汚染されにくかった。
即ち、親水性部材の表面は、親水性樹脂層1がある為に、帯電しにくいので、煤塵が静電付着しにくかった。泥や土のような無機物質の水との接触角は、20゜〜50゜であるので、水との接触角が10゜〜20°の範囲内にある親水性樹脂層1には、泥や土のような無機塵埃は、付着しにくかった。降雨の際には、親水化された表面では、雨水は、一様な水膜を形成しながら流下し、従って雨筋が生じず、雨筋による汚れが発生しなかった。更に、親水化された表面の水に対する親和力は、燃焼生成物のような疎水性物質に対する親和力よりも大きいので、親水性部材の表面に付着した汚れは、雨水により表面から解放され、降雨の都度雨水によって洗い流され、セルフクリーニングされた。だから、6ヶ月の間、親水性部材は、汚染されにくかった。
【0052】
次に、上記親水性部材の親水性樹脂層1の被膜面と水との接触角の測定法と測定結果を示す。
初期の水接触角:出来上がった親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定した。接触角は、19゜でした。
6ヶ月後の水接触角:6ヶ月後の親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定した。接触角は、18゜でした。
【0053】
実施例4
絵柄層8を構成するインキとして、昭和インキ株式会社製 品番GGタイプシリーズを使用する。配合は、
顔料 23重量%
アクリル系樹脂 15重量%
セルロース系樹脂 5重量%
トルエン 20重量%
酢酸エチル 20重量%
酢酸ブチル 7重量%
メチルエチルケトン 10重量%
である。
【0054】
図2において、基材2となる、厚さ50μmのアクリルフィルム(三菱レーヨン株式会社製 品番HBS006)に、親水性樹脂組成物(JSR株式会社製 品番DT−001)を0.1g/m2でグラビア印刷し、親水性樹脂層1を形成した。
次に、この親水性樹脂層1とは、反対側の基材2上に、上記昭和インキ株式会社製 品番GGタイプシリーズのインキを1g/m2で、グラビア印刷し、絵柄層8を形成し、親水性シートを製造した。
【0055】
次に、Tダイ押し出し機から溶融押し出ししたアクリル樹脂シートの両面に上記親水性シートを、ラミネートさせ、厚さ8mmの本発明の親水性部材を製造した。この時、溶融押し出ししたアクリル樹脂シートと上記親水性シートの絵柄層8とが接するようにラミネートさせた。
【0056】
出来上がった親水性部材は、良好な装飾性、親水性を有しており、6ヶ月に及ぶ屋外暴露でも、親水性部材の表面の親水性シートは、剥離せず、セルフクリーニング性(自浄性)も良好で、汚染されにくかった。
即ち、親水性部材の表面は、親水性樹脂層1がある為に、帯電しにくいので、煤塵が静電付着しにくかった。泥や土のような無機物質の水との接触角は、20゜〜50゜であるので、水との接触角が15゜〜25°の範囲内にある親水性樹脂層1には、泥や土のような無機塵埃は、付着しにくかった。降雨の際には、親水化された表面では、雨水は、一様な水膜を形成しながら流下し、従って雨筋が生じず、雨筋による汚れが発生しなかった。更に、親水化された表面の水に対する親和力は、燃焼生成物のような疎水性物質に対する親和力よりも大きいので、親水性部材の表面に付着した汚れは、雨水により表面から解放され、降雨の都度雨水によって洗い流され、セルフクリーニングされた。だから、6ヶ月の間、親水性部材は、汚染されにくかった。
【0057】
次に、上記親水性部材の親水性樹脂層1の被膜面と水との接触角の測定法と測定結果を示す。
初期の水接触角:出来上がった親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定した。接触角は、23゜でした。
6ヶ月後の水接触角:6ヶ月後の親水性部材を温度20℃、湿度60%RHの室内に約1時間放置した後、親水性樹脂層1の被膜面に、0.03ccの脱イオン水の水滴を形成し、水滴の接触角を協和化学(株)製、コンタクトアングルメータCA−X150型にて測定した。接触角は、19゜でした。
【0058】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、屋外においても、基体の表面の親水性シートが剥離せず、親水性が持続して、表面の汚れが雨水などによって洗い流されやすくなり、良好なセルフクリーニング性を長期にわたって示す汚染されにくい親水性部材を提供することができる。
請求項2の発明によれば、屋外においても、基体の表面の親水性シートが剥離せず、親水性が持続して、表面の汚れが雨水などによって洗い流されやすくなり、良好なセルフクリーニング性を長期にわたって示す汚染されにくく、しかも装飾性にも優れた親水性部材を提供することができる。
請求項3の発明によれば、屋外においても、基体の表面の親水性シートが剥離せず、親水性が持続して、表面の汚れが雨水などによって洗い流されやすくなり、良好なセルフクリーニング性を長期にわたって示す汚染されにくい親水性部材の製造方法を提供することができる。
請求項4の発明によれば、屋外においても、基体の表面の親水性シートが剥離せず、親水性が持続して、表面の汚れが雨水などによって洗い流されやすくなり、良好なセルフクリーニング性を長期にわたって示す汚染されにくく、しかも装飾性にも優れた親水性部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による親水性部材の層構成の一例を示した断面図である。
【図2】本発明による親水性部材の層構成の一例を示した断面図である。
【符号の説明】
1 親水性樹脂層
2 基材
3 基体
5 親水性部材
8 絵柄層
9 親水性部材
Claims (4)
- 基体の少なくとも片面に、基材、親水性樹脂層がこの順に、積層されてなる親水性部材。
- 基体の少なくとも片面に、絵柄層、基材、親水性樹脂層がこの順に、積層されてなる親水性部材。
- 基材に、親水性樹脂組成物を塗布することにより、親水性樹脂層を形成して、親水性シートとし、前記親水性シートの前記親水性樹脂層とは、反対側の基材面と、溶融押し出しした樹脂シートである基体とをラミネートさせてなる、親水性部材の製造方法。
- 基材に、親水性樹脂組成物を塗布することにより、親水性樹脂層を形成して、前記親水性樹脂層とは、反対側の基材上に、インキを塗布することにより、絵柄層を形成し、親水性シートとし、前記親水性シートの絵柄層面と、溶融押し出しした樹脂シートである基体とをラミネートさせてなる、親水性部材の製造方法。
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JP2007100088A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | General Electric Co <Ge> | 親水性膜及び方法 |
JP2008291159A (ja) * | 2007-05-28 | 2008-12-04 | Sunstar Engineering Inc | 硬化性組成物 |
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- 2002-06-04 JP JP2002162808A patent/JP4074139B2/ja not_active Expired - Fee Related
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