JP2004006432A - 燃料電池用セパレータ - Google Patents

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Abstract

 【課題】 流動性、成形に優れているとともに振動等によって割れ等の損傷を受けない強度を確保しつつ、接触抵抗を要求値以下の低い値にでき、かつ、その低い接触抵抗値を安定よく保持することができる燃料電池セパレータを提供する。
 【解決手段】 天然黒鉛粉末を熱硬化性樹脂で結合してなる複合体から構成され、表面に所定形状のリブ部が形成されている燃料電池用セパレータである。
 上記複合体が、平均粒径が45〜125μmの天然黒鉛粉末60〜85重量%、熱硬化性樹脂15〜40重量%の範囲の組成割合に設定されているとともに、少なくとも電極との接触面部分の表面粗さが、プローブ先端径5μmの表面粗さ計での測定値で、Ra=0.1〜0.5μmの範囲に設定されている。
【選択図】  図1

Description

 本発明は、主として電気自動車用の電池として用いられる燃料電池用セパレータに関し、詳しくは、イオン交換膜からなる電解質膜を両側からアノード(陽極)及びカソード(陰極)で挟んでサンドイッチ構造としたガス拡散電極をさらにそれの外部両側から挟むとともに、アノード及びカソードとの間に、燃料ガス流路及び酸化ガス流路を形成して燃料電池の構成単位である単セルを構成するように用いられる電解質型やりン酸型の燃料電池用セパレータに関するものである。
 燃料電池は、アノードに水素を含有する燃料ガスを供給し、カソードに酸素を含有する酸化ガスを供給することにより、アノード側及びカソード側において、
  H2 →2H´+2e´            …(1)
  (1/2)O+2H´+2e´  →HO  …(2)
なる式の電気化学反応を示し、電池全体としては、
  H2十(1/2)O2 →HO         …(3)
なる式の電気化学反応が進行し、このような燃料が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換することで、所定の電池性能を発揮するものである。
 上記のようなエネルギー変換を生じる燃料電池の一種である電解質型やりン酸型の燃料電池用セパレータにおいては、ガス不透過性で、かつ、導電性を有する材料から形成することが要求され、その要求に適った材料として、導電性樹脂を使用することは従来から知られている。この導電性樹脂は、黒鉛(カーボン)粉末をフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂で結合してなる複合体、通称、ボンドカーボン(樹脂結合質カーボン)コンパウンドであり、これを所定形状に形成することにより燃料電池用セパレータを構成している。
 上記の如きボンドカーボンコンパウンドを用いて所定形状の燃料電池用セパレータを形成するにあたって、従来一般には、ボンドカーボンコンパウンドの流動性、成形性、ガス不透過性及び燃料電池用単セル組立時の取扱いや自動車に設置して使用する際の振動等によって割れ等の損傷を受けないだけの強度(圧縮、曲げ)を確保するために、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂と黒鉛粉末との組成割合において25〜60重量%の熱硬化性樹脂を適正量として使用していた。
特開平10−334927号公報
 しかし、上記のような組成割合のボンドカーボンコンパウンドを使用して構成された従来の燃料電池用セパレータにおいては、電気絶縁材である熱硬化性樹脂量が多いために、それだけセパレータ自体の導電性が低下して電気抵抗が増大し、燃料電池の性能面で好ましいものでなかった。
 そこで、ボンドカーボンコンパウンドを使用して構成される燃料電池用セパレータの導電性を向上させるために、熱硬化性樹脂量を極力少なくすることが考えられるが、このように樹脂量を少なくすると、成形時のボンドカーボンコンパウンドの伸び、流動性が小さくなって、成形性が悪化するだけでなく、強度が低下し、特に、樹脂量が10重量%未満であると、強度不足となり、自動車に設置して使用する際の振動等によって割れや欠け等の損傷を受けやすい。
 一方、樹脂量を上記した適正範囲(25〜60重量%)に設定すると、ボンドカーボンコンパウンドの伸び、流動性がよくて成形性に優れ、かつ、振動等によって割れ等の損傷を受けない強度を確保することが可能である反面、燃料電池の性能の良否を左右する最大の要素である電極との接触抵抗が樹脂量の増加に伴って大きくなる。特に、樹脂量が40重量%を超えると、接触抵抗が急激に増大して燃料電池の性能が極端に低下してしまう。
 ところで、燃料電池の性能の良否を左右する最大の要素である接触抵抗について検討すると、燃料電池を常時振動が加わる自動車に設置して使用する場合でも10mΩ・cm以下の接触抵抗値に安定よく保てることが要求される。このような要求値の接触抵抗を安定保持するにあたって、従来の如く熱硬化性樹脂と黒鉛粉末との組成割合のみを考慮しただけでは、上述したとおりコンパウンドの流動性、成形性および成形体(セパレータ)の強度と接触抵抗との両方を満足させることができず、したがって、現今においては、成形性および強度に優れている上に、10mΩ・cm以下の低い接触抵抗値に安定保持できる燃料電池セパレータの開発が強く要望されている。
 本発明は上記要望に応えるべくなされたもので、流動性、成形に優れているとともに振動等によって割れ等の損傷を受けない強度を確保しつつ、接触抵抗を要求値以下の低い値にでき、かつ、その低い接触抵抗値を安定よく保持することができる燃料電池セパレータを提供することを目的としている。
 上記目的を達成するために、本発明に係る燃料電池用セパレータは、天然黒鉛粉末を熱硬化性樹脂で結合してなる複合体から構成され、表面に所定形状のりプ部が形成されている燃料電池用セパレータであって、上記複合体が、平均粒径が45〜125μmの天然黒鉛粉末60〜85重量%、熱硬化性樹脂15〜40重量%の範囲の組成割合に設定されているとともに、少なくとも電極との接触面部分の表面粗さが、プローブ先端径5μmの表面粗さ計での測定値で、Ra=0.1〜0.5μmの範囲に設定されていることを特徴とするものである。
 即ち、本発明者等は、ボンドカーボンコンパウンドを使用して構成される燃料電池用セパレータについて、既述したような開発要望に応えるべく鋭意研究を重ねた結果、燃料電池の性能の良否を左右する最大の要素である接触抵抗は、樹脂と黒鉛粉末との組成割合だけでなく、黒鉛粉末の平均粒径や当該セパレータの表面粗さによって大きく変動し、また、その黒鉛粉末の平均粒径が流動性、成形性及び強度にも密接に関係しているという事実を知見し、この知見に基づいて樹脂と黒鉛粉末との組成割合および黒鉛粉末の平均粒径、当該セパレータの表面粗さをそれぞれ上記のような範囲に設定して本発明を完成したものである。
 以上のように、本発明によれば、天然黒鉛粉末と熱硬化性樹脂からなる複合体のうち、一方の組成であって、接触抵抗に最も大きく関与する天然黒鉛粉末として平均粒径が45〜125μmの範囲に設定されたものを使用する一方、複合体の他方の組成であって、流動性、成形性及び強度に大きく関与する熱硬化性樹脂の組成割合を15〜40重量%の範囲に設定することで、成形材料である複合体の伸び、流動性がよく成形性に優れているとともに、振動等によって割れ等の損傷を受けないだけの十分な強度を確保することを可能としながら、電極との接触抵抗値を10mΩ・cm以下の低い値として燃料電池の性能を向上することが可能である。特に、少なくとも電極との接触面部分の表面粗さをプロープ先端径5μmの表面粗さ計での測定値で、Ra=0.1〜0.5μmの範囲に設定することによって、触抵抗値を更に低下させることができるという効果を奏する。
 因みに、天然黒鉛粉末の平均粒径が上記設定範囲未満、例えば10μm以下であると、樹脂量をいかに調整しても接触抵抗値は15mΩ・cm以上となり、自動車への搭載等の振動の加わる条件下で使用される燃料電池として要求される接触抵抗値(10mΩ・cm以下)には程遠い。また樹脂量が10重量%未満の場合及び天然黒鉛粉末の平均粒径が上記設定範囲を超える場合、例えば150μm以上であると、流動性、成形性はよくなるが、電極との接触面となる凸部の角部に振動に伴って欠けや微細な割れ等が多数発生しやすく、成形初期段階では低い接触抵抗値であったとしても、短期間の使用で接触抵抗値が急激に増大し上記の要求値を維持できなくなる。これらについての詳しい説明は後述する。
 なお、本発明で用いられる熱硬化性樹脂としては、黒鉛粉末との濡れ性に優れたフェノール樹脂が最も好ましいが、それ以外に、ポリカルボジイミド樹脂、エポキシ樹脂、フルフリルアルコール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂などのように、加熱時に熱硬化反応を起こし、燃料電池の運転温度及び供給ガス成分に対して安定なものであればよい。
 以下、本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
 まず最初に、本発明のセパレータを備えた固体高分子電解質型燃料電池の構成及び動作について図1〜図3を参照して簡単に説明する。
 固体高分子電解質型燃料電池20は、例えばフッ素系樹脂より形成されたイオン交換膜である電解質膜1と、炭素繊維糸で織成した力―ボンクロスや力―ボンペーパーあるいはカーボンフェルトにより形成され、上記電解質膜1を両側から挟みサンドイッチ構造をなすガス拡散電極となるアノード2及びカソード3と、そのサンドイッチ構造をさらに両側から挟むセパレータ4,4とから構成される単セル5の複数組を積層し、その両端に図示省略した集電板を配置したスタック構造に構成されている。
 上記両セパレータ4は、図2に明示するように、その周辺部に、水素を含有する燃料ガス孔6,7と酸素を含有する酸化ガス孔8,9と冷却水孔10とが形成されており、上記単セル5の複数組を積層した時、各セパレータ4の各孔6,7、8,9、10がそれぞれ燃料電池20内部をその長手方向に貫通して燃料ガス供給マニホールド、燃料ガス排出マニホールド、酸化ガス供給マニホールド、酸化ガス排出マニホールド、冷却水路を形成するようになされている。
 また、上記両セパレータ4の表面には、所定形状のりブ部11が形成されており、そのリプ部11とアノード2の表面との間に燃料ガス流路12が形成されているとともに、リブ部11とカソード3の表面との間に酸化ガス流路13が形成されている。
 上記構成の固体高分子電解質型燃料電池20においては、外部に設けられた燃料ガス供給装置から燃料電池20に対して供給された水素を含有する燃料ガスが上記燃料ガス供給マニホールドを経由して各単セル5の燃料ガス流路12に供給されて各単セル5のアノード2側において既述(1)式で示したとおりの電気化学反応を呈し、その反応後の燃料ガスは各単セル5の燃料ガス流路12から上記燃料ガス排出マニホールドを経由して外部に排出される。同時に、外部に設けられた酸化ガス供給装置から燃料電池20に対して供給された酸素を含有する酸化ガス(空気)が上記酸化ガス供給マニホールドを経由して各単セル5の酸化ガス流路13に供給されて各単セル5のカソード3側において既述(2)式で示したとおりの電気化学反応を呈し、その反応後の酸化ガスは各単セル5の酸化ガス流路13から上記酸化ガス排出マニホールドを経由して外部に排出される。
 上記(1)及び(2)式の電気化学反応に伴い、燃料電池20全体としては既述(3)式で示した電気化学反応が進行して、燃料が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換することで、所定の電池性能が発揮される。なお、この燃料電池20は、電解質膜1の性質から約80〜100℃の温度範囲で運転されるために発熱を伴う。そこで、燃料電池20の運転中は、外部に設けられた冷却水供給装置から該燃料電池20に対して冷却水を供給し、これを上記冷却水路に循環させることによって、燃料電池20内部の温度上昇を抑制している。
 次に、上記のような構成及び動作を有する固体高分子電解質型燃料電池20におけるセパレータ4の製造方法について、図4(a),(b)を参照して説明する。このセパレータ4は、平均粒径が45〜125μmの天然黒鉛粉末60〜85重量%、熱硬化性樹脂15〜40重量%の組成割合に設定した複合体(ボンドカーボン)を用いて成形されるものであって、上記天然黒鉛粉末と熱硬化性樹脂とを均一に混合し調整して所定のコンパウンドを作成する(ステップS100)。ついで、このコンパウンドに2〜10MPaの範囲の面圧を加えて、予め最終成形形状に近似する形状に冷間形成する(ステップS101)。続いて、その予備成形体を図4(b)に示すように、所定の最終形状を持つ金型14内に充填する(ステップS102)。この状態で、金型14を150〜170℃に加熱昇温するとともに、図外のプレスを動作させ図4中の矢印f方向から10〜100MPa、好ましくは、20〜50MPaの範囲の面圧を加えることにより(ステップS103)、金型14の形状に応じた最終形状のセパレータ4が製造される(ステップS104)。
 上記のようにして製造されるセパレータ4においては、該セパレータ4の構成材料であるボンドカーボンにおける組成割合において熱硬化性樹脂が15〜40重量%と少ないために、ボンドカーボン自体の導電性が高く、さらに、このボンドカーボンのコンパウンドを最終形状に近似する形状に予備成形した上、その予備成形体を金型14に充填し150〜170℃に加熱昇温しながら、10〜100MPa(好ましくは、20〜50MPa)の高い成形面圧を加えることで、熱硬化性樹脂が溶解するとともに熱硬化反応が起こり、成形体密度が大きい所定形状のセパレータ4に均質に成形することができる。
 また、接触抵抗に最も大きく関与する天然黒鉛粉末として平均粒径が45〜125μmの範囲に設定されたものを使用する一方、流動性、成形性及び強度に大きく関与する熱硬化性樹詣の組成割合を15〜40重量%の範囲に設定することで、成形材料である複合体の伸び、流動性がよく成形性に優れているとともに、振動等によって割れ等の損傷を受けないだけの十分な強度を確保しながら、電極との接触抵抗値を10mΩ・cm以下の低い値にすることが可能である。
 以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明する。
 く実施例1〜3>
平均粒径が45μm、100μm及び125μmの天然黒鉛粉末(エス・イー・シー株式会社製)とフェノール樹脂とを表1に示す組成割合で作成したボンドカーボンコンパウンドを金型に充填して、160℃の成形温度下で15MPaの成形面圧を加えて2分間保持した後、170℃の温度で30分間加熱処理して、図5に示すように、横(a)x縦(b)×厚さ(t)が170×230×2(mm)で、かつ、図6に示すように、深さ(d)×幅(w)が1×2(mm)のガス流路Rを並列形成してなるテストピースTPを成形した。これら実施例1〜3のテストピースTPの表面粗さ(Ra)は、プローブ先端径5μmの表面粗さ計を用いJISB 0601−1994に記載された方法により任意の10点で計測した結果、表1に示すような範囲の値であった。
<比較例1〜6>
 平均粒径が10μm、15μm、45μm、100μm、125μm及び150μmの天然黒鉛粉末(エス・イー・シー株式会社製)とフェノール樹脂とを表1に示す組成割合で作成したボンドカーボンコンパウンドを上記実施例1〜3と同様な成形条件のもとで図5及び図6に示すような形態のテストピースTPを成形した。これら比較例1〜6のテストピースTPの表面粗さ(Ra)は、上記と同様に計測した結果、表1に示すような範囲の値であった。
 そして、上記実施例1〜3及び比較例1〜6のテストピースTPそれぞれの接触抵抗値を測定したところ、表1に示す結果が得られた。また、実施例2,3及び比較例6のテストピースTPそれぞれの圧縮強度を測定したところ、図7に示す結果が得られた。なお、天然黒鉛粉末の平均粒径が等しい実施例2と比較例4(100μm)及び実施例3と比較例5(125μm)の各テストピースTPの圧縮強度はほぼ等しい値であった。
Figure 2004006432
 また、上記実施例1〜3及び比較例1,6のテストピースTPをそれぞれ10枚づつ成形し、それらテストピースTPに1200サイクル/分、振幅16μmの振動を加えるといった加振テスト後の外観観察を行ない、各テストピースTPのガス流路を形成する凸部の角部などに割れや欠けが生じていない良品テストピースの個数を計数したところ、表2に示す結果が得られた。
Figure 2004006432
 上記表1の結果から明らかなように、天然黒鉛粉末の平均粒径が10μm未満の比較例1の場合は、樹脂量をいかに調整しても接触抵抗値が15mΩ・cm以上となり、燃料電池用セパレータとして要求される値(10mΩ・cm以下)には程遠い。一方、天然黒鉛粉末の平均粒径が45〜125μmの実施例1〜3及び比較例3〜5の場合は、樹脂量を15〜40重量%の範囲に設定すれば、接触抵抗値を10mΩ・cm以下にできるが、樹脂量が50重量%になると、接触抵抗値が11mΩ・cm以上になり、要求値以下にはならない。また、天然黒鉛粉末の平均粒径が45〜125μmの範囲で、かつ、樹脂量が15〜40重量%の範囲であっても、表面粗さRaが0.6μm以上の比較例3〜5の場合は表面粗さがRaが0.1〜0.5μmの範囲の実施例1〜3の場合と比べて、接触抵抗値が0.8〜2.23mΩ・cm大きいことが確認された。
 また、図7及び表2の結果から明らかなように、樹脂量が10重量%未満の比較例1の場合及び天然黒鉛粉末の平均粒径が150μmの比較例6の場合は、ガス流路を形成する凸部の角部に微細な割れや欠けが発生した不良品であることが確認された。
 上記の両テスト結果から、最終的に、燃料電池用セパレータとして要求される低い接触抵抗値(10mΩ・cm以下)を有し、かつ、自動車に搭載するなど振動が加わる条件下での使用に際しも、割れや欠けなどを発生せず、所期の低い接触抵抗値を保持できる条件は、樹脂量が15〜40重量%の範囲であり、かつ、天然黒鉛粉末の平均粒径が45〜125μmの範囲であることが分かった。また、天然黒鉛粉末の平均粒径を45〜100μmの範囲に設定し、かつ、電極との接触面部分の表面粗さRaを0.1〜0.5μmの範囲に設定することで、接触抵抗値をさらに低下させて電池の性能を一段と向上させることができる。
 イオン交換膜からなる電解質膜を両側からアノード(陽極)及びカソード(陰極)で挟んでサンドイッチ構造としたガス拡散電極をさらにそれの外部両側から挟むとともに、アノード及びカソードとの間に、燃料ガス流路及び酸化ガス流路を形成して燃料電池の構成単位である単セルを構成するように用いられる電解質型やりン酸型の燃料電池用のセパレータとして電気自動車用の電池として用いることができる。
本発明のセパレータを備えた固体高分子電解質型燃料電池を構成するスタック構造の構成を示す分解斜視図である。 同上固体高分子電解質型燃料電池におけるセパレータの外観正面図である。 同上固体高分子電解質型燃料電池の構成単位である単セルの構成を示す要部の拡大断面図である。 (a)は同上セパレータの製造工程を、(b)はその製造の様子を説明する説明図である。 テストピースの仕様を説明する斜視図である。 図5の丸で囲んだA部の拡大断面図である。 実施例及び比較例の樹脂量と圧縮強度との関係を示すグラフである。
符号の説明
  1…電解質膜、2…アノード(電極)、3…カソード(電極)、4…セパレータ、5…単セル、14…金型、20…固体高分子電解質型燃料電池。

Claims (1)

  1. 天然黒鉛粉末を熱硬化性樹脂で結合してなる複合体から構成され、表面に所定形状のリブ部が形成されている燃料電池用セパレータであって、
     上記複合体が、平均粒径が45〜125μmの天然黒鉛粉末60〜85重量%、熱硬化性樹脂15〜40重量%の範囲の組成割合に設定されているとともに、少なくとも電極との接触面部分の表面粗さが、プローブ先端径5μmの表面粗さ計での測定値で、Ra=0.1〜0.5μmの範囲に設定されていることを特徴とする燃料電池用セパレータ。

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