JP2004004925A - 手振れ表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、カメラに配置され、手振れ量に関する情報を表示する手振れ表示装置に関し、手振れ量に関する情報を撮影者に知らせることを目的とする。
【解決手段】撮影レンズがカメラ本体と着脱可能なカメラ本体の変位量である手振れ量を検出する手振れ量検出手段と、前記手振れ量に基づいて手振れ補正を行なう手振れ補正手段と、前記手振れ補正手段により補正された手振れ補正量を検出する補正量検出手段と、前記手振れ量から前記手振れ補正量を減算して残存手振れ量を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された前記残存手振れ量を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】撮影レンズがカメラ本体と着脱可能なカメラ本体の変位量である手振れ量を検出する手振れ量検出手段と、前記手振れ量に基づいて手振れ補正を行なう手振れ補正手段と、前記手振れ補正手段により補正された手振れ補正量を検出する補正量検出手段と、前記手振れ量から前記手振れ補正量を減算して残存手振れ量を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された前記残存手振れ量を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラに配置され、手振れ量に関する情報を表示する手振れ表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮影レンズが着脱可能で防振機能を有するカメラとして、手振れを検出し、その検出量に基づき防振用レンズをシフトさせ手振れを抑えるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のカメラでは、装着するレンズの種類によって手振れの許容できる量が異なるものがあるため、そのレンズで手振れ量をどれくらいに抑えて撮影したらいいのか、また、撮影後、その撮影時の手振れ量がその装着されているレンズの手振れ量の許容値範囲内であるのか等について撮影者が知ることができないという問題があった。
【0004】
本発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、手振れ量に関する情報を撮影者に知らせることのできる手振れ表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の手振れ表示装置は、撮影レンズがカメラ本体と着脱可能なカメラ本体の変位量である手振れ量を検出する手振れ量検出手段(例えば、図5のステップS302〜312)と、前記手振れ量に基づいて手振れ補正を行なう手振れ補正手段(例えば、図5のステップS304〜309)と、前記手振れ補正手段により補正された手振れ補正量を検出する補正量検出手段(例えば、図1のレンズ位置検出回路7の信号を基にCPU1で求める)と、前記手振れ量から前記手振れ補正量を減算して残存手振れ量を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された前記残存手振れ量を表示する表示手段(例えば、図6のステップS315)とを有するものである。
【0006】
請求項2の手振れ表示装置は、請求項1において、前記撮影レンズが、前記手振れ量に基づいて手振れの補正を行う補正光学系を備えているか否かを判断する判断手段(例えば、図6のステップS314)と、前記判断手段により、前記撮影レンズが前記補正光学系を備えていないと判断されると、前記表示手段の表示を禁止する表示禁止手段(例えば、図6のステップS316)とを有するものである。
【0007】
請求項3の手振れ表示装置は、請求項1または請求項2において、前記表示手段によって表示される残存手振れ量は、露光中における残存手振れ量である(例えば、図6のステップS315)ことを特徴とする。
【0008】
(作用)
請求項1の手振れ表示装置では、手振れ量から手振れ補正量を減算した残存手振れ量が表示される。
【0009】
請求項2の手振れ表示装置では、撮影レンズが補正光学系を備えていない時には、表示が禁止される。
請求項3の手振れ表示装置では、表示手段により、露光中における残存手振れ量が表示される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の手振れ表示装置を備えたカメラの回路ブロック図である。
このカメラの回路は、大きく分けてカメラ本体側のカメラ本体部Aと、カメラ本体に着脱自在に装着される撮影レンズ側の撮影レンズ部Bとから構成されている。
先ず、カメラ本体部Aにおいて、CPU1には、カメラの動作を開始させるメインスイッチSW12と、レリーズボタンの半押しでオンする半押しスイッチSW13と、レリーズボタンの全押しでオンするレリーズスイッチSW14と、カメラの手振れ量を検出する手振れ量検出回路2と、液晶表示素子からなるLCD3が接続されている。
【0012】
一方、カメラ本体部Aと通信が可能な撮影レンズ部B(以下、単にレンズということがある)には、手振れを補正する手振れ補正レンズ10を含む撮影レンズ8,9,10,11と、レンズ情報を記憶していてCPU1の指示によりその情報をCPU1に転送することのできる記憶回路4と、手振れ補正レンズ10を駆動する手振れ補正用モータ6と、この手振れ補正用モータ6を制御している手振れ補正回路5と、手振れ補正レンズ10の位置を検出し、その位置を、手振れ補正回路5とCPU1に出力するレンズ位置検出回路7とが配置されている。
【0013】
なお、図1は、防振機構を有するレンズを装着した場合の回路図であり、レンズの種類によっては、手振れ補正レンズ10、手振れ補正用モータ6、手振れ補正回路5、レンズ位置検出回路7、記憶回路4等がないものも有る。
ここで、CPU1はワンチップマイクロコンピュータからなり、カメラのシーケンスを制御しており、さらにLCD3を駆動する機能も有している。
【0014】
カメラ本体部Aの手振れ量検出回路2は、カメラの手振れ量を検出するが、この手振れ量検出回路2の出力に基づいて手振れ補正回路5が、手振れ補正レンズ10を動かすように構成されている。
そして、レンズ位置検出回路7は、手振れ補正レンズ10の位置を検出し、その出力を手振れ補正回路5に戻してやり、負帰還制御をすることで正確な手振れ補正を行っている。
【0015】
また、手振れ量検出回路2と、レンズ位置検出回路7の出力は、CPU1にも出力されていて、カメラの手振れ量をCPU1で確認できるとともに、レンズ位置検出回路7の出力を基に、手振れ補正レンズ10の補正量を求め、検出された手振れ量との差を求めることで、手振れ補正後に残る手振れ量を求めるようにしている。
【0016】
次に、メインスイッチSW12はオン位置とオフ位置を持つ状態スイッチで、使用者が一旦オン位置にセットすると、再度オフ位置に戻されるまでオン位置を保持する。
LCD3は、CPU1の指示により、カメラの手振れ量、手振れ補正後に残る手振れ量、あるいは、装着された撮影レンズによって変化する手振れ量の許容値等の必要な情報を外部に表示する。
【0017】
図2は、LCD3の表示例を示すもので、表示部20,22を点灯し、表示部21を消灯することで手振れ補正システムが作動可能であることを示し、表示部20,21,22を点灯することで手振れ補正システムが動作不可能であることを示す。
表示部23,24,25は、装着レンズによって異なる手振れ量許容値(写真として許容可能な手振れ量)を示しており、装着レンズの種類によりこのどれかが点灯される。
【0018】
また、表示部26は手振れ量検出回路2の出力の大きさにより、点灯する素子の数を変え、カメラの手振れ量の大きさを表示するとともに、表示部23,24,25の手振れ量許容値の表示とから、手振れ量が許容できる範囲にあるかどうかを使用者に示す。
次に、表示部27は手振れ量検出回路2の出力値と、レンズ位置検出回路7の出力から求められる手振れ補正量との差の大きさにより、点灯する素子の数を変えて、手振れ補正後に残る手振れ量の大きさを表示するとともに、表示部23,24,25の手振れ量許容値の表示とから、手振れ補正後に残る手振れ量が許容できる範囲にあるのかを使用者に示す。
【0019】
以下、この実施形態の手振れ表示装置の動作を、図3ないし図6に示すフローチャートにより詳細に説明する。
なお、これ等のフローチャートで示した処理は、CPU1に内蔵しているプログラムのうち、本実施形態に関わる部分のみを示したものである。
図3は、この実施形態の動作の全体的な流れを示すもので、メインスイッチSW12がオンすると処理がスタートする(ステップS100)。
【0020】
先ず、装着レンズとの通信を行い、読み込まれたデータから手振れ量許容値等の表示を行う(ステップS101)。詳しくは、後述する図4で説明する。
次に、半押しスイッチSW13のオン,オフを判断し(ステップS102)、半押しスイッチSW13がオフの場合は、ステップS106に進む。
一方、半押しスイッチSW13がオンの場合は、レリーズスイッチSW14のオン,オフを判断し(ステップS103)、レリーズスイッチSW14がオフの場合はステップS102に戻る。
【0021】
レリーズスイッチSW14がオンの場合は、露光処理を行なう(ステップS104)。
なお、この露光処理の中で、手振れ量の検出、手振れ補正制御、露光中の手振れ量の表示等の処理も行っているが、詳しくは、後述する図5および図6で説明する。
【0022】
露光処理が終わると、フィルム巻上げ処理を行い(ステップS105)、次に、メインスイッチSW12のオン,オフを判断し(ステップS106)、オンの場合は、ステップS102に戻り、オフの場合は、本実施形態に関係する一連の処理を終了する(ステップS107)。
図4は、図3のステップS101のレンズ通信処理のサブフローであり、この処理では、装着レンズとの通信を行い、その読み込まれたデータから、装着レンズの種類、装着状態等を判別し、それぞれの場合に分けて手振れ量許容値をLCD3に表示する。
【0023】
この一連の処理は、図3のステップS101のコールによって開始する(ステップS200)。
先ず、LCD3の表示部20ないし27の全ての表示を一旦消灯する(ステップS201)。
次に、レンズとの通信が可能であるかの判定を行う(ステップS202)。
【0024】
この判定は、撮影レンズ部Bの記憶回路4からデータを読み込むことにより行われ、データが何も送られてこなかった場合に通信不可能と判断し、データが送られてきた場合に通信可能であると判断する。
そして、レンズとの通信が可能でなかった場合には、カメラ本体部Aにレンズが未装着であるとし、ステップS208でLCに0を入れ、ステップS214で図4の一連の処理を終わる(ステップS214)。
【0025】
なお、LCとは、CPU1に内蔵されている所定のRAMの名前で、LCに0を入れるというのは、その所定のRAMに0を記憶させる意味である。
一方、レンズとの通信が可能であった場合には、記憶回路4から手振れ量許容値データの読み込みを行う(ステップS203)。
ここで、防振機能を考えて設計されたレンズでは、そのレンズの適する手振れ量許容値を、予め、記憶回路4に記憶させてあり、それ以外のレンズではこの許容値は記憶されていないものとする。
【0026】
次に、手振れ量許容値のデータがあるかどうかの判定を行ない(ステップS204)、データがなかった場合には、ステップS205でLCD3の表示部24を点灯させる。
なお、この実施形態では、手振れ量許容値のデータがない場合には、中間的な許容値としてLCD3の表示部24を点灯しているが、これより大きな許容値に設定してもいいし、小さい値に設定しても良い。
【0027】
次に、LCに1を入れ(ステップS209)、この後、LCD3の表示部20,21,22を点灯させる(ステップS212)。
これにより、装着されたレンズが手振れ補正のできないレンズ、つまり、防振機構を持たないレンズであることが使用者に知らされる。
この処理により図4の一連の処理を終わる(ステップS214)。
【0028】
一方、ステップS204で手振れ量許容値のデータがある場合には、LCD3の表示部23,24,25のうち、読み込まれた手振れ量許容値に対応する表示部を1箇所点灯させる(ステップS206)。
【0029】
次に、手振れ補正可能なレンズかどうかの判定を行ない(ステップS207)、手振れ補正レンズでなかった場合はステップS210へ進み、手振れ補正レンズであった場合はステップS211へ進む。
ここで、手振れ補正レンズかどうかの判定は、記憶回路4に、予め、手振れ補正可能かどうかのデータを記憶させておき、CPU1がそのデータを読み込むことにより行われる。
【0030】
手振れ補正レンズでなかった場合は、LCに2を入れ(ステップS210)、この後、LCD3の表示部20,21,22を点灯させ(ステップS212)、これにより、装着されたレンズが手振れ補正のできないレンズ、つまり、防振機構を持たないレンズであることを使用者に知らせ、図4の一連の処理を終わる(ステップS214)。
【0031】
一方、手振れ補正レンズであった場合は、LCに3を入れ(ステップS211)、LCD3の表示部20,22を点灯させ、これにより、装着されたレンズが手振れ補正の可能なレンズ、つまり、防振機構を持つレンズであることを使用者に知らせ、図4の一連の処理を終わる(ステップS214)。
このように、図4の一連の処理では、レンズ未装着時の場合と、レンズ装着時で手振れ量許容値データを持たない防振機能を有さないレンズの場合と、レンズ装着時で手振れ量許容値データを持つ防振機能を有さないレンズの場合と、レンズ装着時で手振れ量許容値データを持つ防振機能を有するレンズの場合との4つの場合に分け、各々、LCに0、1、2、3を入れている。
【0032】
そして、レンズ未装着時には手振れ量許容値表示と、手振れ補正の可能、不可能の表示を行なわないようにしている。
一方、レンズ装着時で、手振れ量許容値データを記憶回路4に持たない場合は、決められた所定の手振れ量許容値を表示し、手振れ量許容値データを記憶回路4に持つ場合は、その許容値に対応する手振れ量許容値表示を行なうようにしている。
【0033】
また、レンズ装着時で、手振れ補正が可能なレンズでない、すなわち、防振機能を有するレンズでない場合は、手振れ補正の不可能を示す表示を行ない、防振機能を有するレンズの場合は、手振れ補正の可能を示す表示を行なっている。
図5および図6は、図3のステップS104の露光処理のサブフローであり、このフローでは、露光処理と、露光中の手振れ量の検出、手振れ補正制御、露光中の手振れ量の表示等の処理が行われ、図3のステップS104のコールによって処理が始まる(ステップS300)。
【0034】
先ず、LCが0かどうかの判定を行ない(ステップS301)、LCが0の場合、つまり、レンズが未装着であった場合はステップS305に進み、LCが0でない場合、つまり、レンズが装着されていた場合は、手振れ量検出回路2を動作させ、手振れ検出を開始する(ステップS302)。
次に、LCが3かどうかの判定を行ない(ステップS303)、LCが3でない、つまり、防振機能を有さないレンズである場合にはステップS305へ進み、LCが3の時、つまり、防振機能を有するレンズである場合は、手振れ補正回路5を動作させ、手振れ補正を開始する(ステップS304)。
【0035】
次に、シャッタ(不図示)の開口を開始させ(ステップS305)、シャッタ秒時が経過するのを待ち(ステップS306)、経過したら、シャッタを閉じる(ステップS307)。
この後、LCが3かどうかの判定を行ない(ステップS308)、LCが3でない、つまり、防振機能を有さないレンズである場合にはS310へ進み、LCが3の時、つまり、防振機能を有するレンズである場合は、手振れ補正回路5の動作をやめ、手振れ補正を終了する(ステップS309)。
【0036】
次に、LCが0かどうかの判定を行ない(ステップS310)、LCが0の時、つまり、レンズが未装着であった場合は、この一連の処理を終了し(ステップS311)、図3のステップS105の処理に進む。
一方、LCが0でない場合、すなわち、レンズが装着されていた場合は、手振れ量検出回路2の動作をやめ、手振れの検出を終了させる(ステップS312)。
【0037】
そして、この後、露光中、正確にいうと、ステップS304からステップS312までの間で手振れ量検出回路2が検出した手振れ量をLCD3の表示部26に表示させる(図6のステップS313)。
この時、LCD3の表示部26は、検出した手振れ量に応じて点灯する素子数が変えられ、左から順に点灯される。
【0038】
ここで、手振れ量検出回路2で検出された手振れ量は、正確には露光中の手振れ量とは異なるが、ステップS302からステップS305までの処理と、ステップS307からS312までの処理にかかる時間を、露光時間に比べ、無視できる程小さくすることで、検出された手振れ量を露光時間中の手振れ量とほぼ等しくできる。
【0039】
また、露光中の手振れ量の検出は、この実施形態では簡単に露光中の手振れ量の最大値と最小値の差から求めている。
まず、手振れ量の検出は、図5のステップS302からステップS312間の手振れ量検出回路2の出力値をCPU1でモニタし、その値の最大値と、最小値を記憶しておき、その差を露光中の手振れ量とすることにより行われる。
【0040】
手振れ量をLCD3の表示部26に表示させた後に、LCが3かどうかの判定を行ない(ステップS314)、LCが3でない、つまり、防振機能を有さないレンズである場合には、この一連の処理を終了し(ステップS316)、図3のステップS105の処理に進む。
一方、LCが3の時、つまり、防振機能を有するレンズである場合は、検出した手振れ量から、レンズ位置検出回路7で検出された実際の手振れ補正量を引き、その量、つまり、手振れ補正後に残る手振れ量をLCD3の表示部27に表示させる(ステップS315)。
【0041】
ここで、レンズ位置検出回路7で検出された手振れ補正量は、正確には露光中の手振れ補正量とは異なるが、ステップS304からステップS305までの処理と、ステップS307からステップS309までの処理にかかる時間が露光時間に比べ、無視できる程小さくすことで、検出された手振れ補正量が露光時間中の手振れ補正量とほぼ等しいとして、手振れ量から、この手振れ補正量を引いた量は、露光中の手振れ補正後に残る手振れ量とほぼ等しいとすることができる。
【0042】
なお、手振れ補正後に残る手振れ量の表示のしかたは、LCD3の表示部26と同様、手振れ補正後に残る手振れ量に応じて点灯する素子数を変え、左から順に点灯させるようにする。
また、露光中の手振れ補正量の検出は、この実施形態では簡単に露光中の手振れ補正量の最大値と最小値の差から求めている。
【0043】
すなわち、図5のステップS304からステップS309間のレンズ位置検出回路7の出力値をCPU1でモニタし、その値の最大値と、最小値を記憶しておき、その差を露光中の手振れ補正量としている。
手振れ補正後に残る手振れ量をLCD3の表示部27に表示させると、この一連の処理を終了し(ステップS316)、第3図のステップS105の処理に進む。
【0044】
以上のように、図5、図6の一連の処理では、レンズ装着時には、露光中の手振れ量を露光後に表示し、また、装着されたレンズが防振機能を有するレンズであった場合には、それに加え、露光中の手振れ補正後に残る手振れ量も表示するようにしている。
また、レンズ未装着時には、露光中の手振れ量と、露光中の手振れ補正後に残る手振れ補正量の表示は行なわないようにしている。
【0045】
しかして、上述した手振れ表示装置では、手振れ補正が可能か否かが表示部20,21,22に表示されるため、撮影レンズを装着した時に、撮影者が、手振れ補正が可能かどうかを容易に判断できる。
また、カメラ本体に撮影レンズが装着されていない時には、表示部20ないし27が消灯状態にされるため、手振れ補正のできない原因が、撮影レンズが装着されていないためであることが容易にわかる。
【0046】
さらに、手振れ量許容値を示すデータを有さない撮影レンズが装着されている時には、表示部23,24,25の一つに予め定められた所定の手振れ量許容値が表示され、手振れ量許容値を示すデータを有する撮影レンズが装着されている時には、撮影レンズが有している手振れ量許容値を示すデータを基に手振れ量許容値が表示部23,24,25の一つに表示されるため、撮影レンズの手振れ量許容値を確実に表示できる。
【0047】
また、手振れ量から手振れ補正量を減算した残存手振れ量が表示部27に表示されるため、補正後に残る手振れ量、すなわち、撮影された画面に残る手振れ量を知ることができる。
なお、以上述べた実施形態では、表示される手振れの許容値は、表示部23,24,25に表示される3通りであるが、この許容値を2通りにしても良いし、また、4通り以上にしても良い。
【0048】
また、上述した実施形態では、表示手段として液晶表示素子を使用しているが、他の表示素子、例えばLED等を使用して表示を行っても良い。
さらに、記憶回路4は、記憶部を有するワンチップマイクロコンピュータを使っても良いし、このワンチップマイクロコンピュータにより手振れ補正回路5、レンズ位置検出回路7の動作を制御するように構成しても良い。
【0049】
また、以上述べた実施形態では、カメラの手振れ量を検出する手振れ量検出回路2を、カメラ本体部Aに配置した例について説明したが、撮影レンズ部Bに配置するようにしても良い。
さらに、以上述べた実施形態では、表示部20,21,22の点灯により手振れ補正ができることを表示し、表示部20,22の点灯により手振れ補正ができないことを表示した例について説明したが、例えば、手振れ補正ができる時には、○で表示し、手振れ補正ができない時には、×で表示するようにして、点灯状態にある表示部の表示を切り換えるようにしても良く、また、例えば、手振れ補正ができる時にのみ○で表示し、手振れ補正ができない時には消灯するようにして、点灯状態と消灯状態とを切り換えるようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の手振れ表示装置では、手振れ量から手振れ補正量を減算した残存手振れ量が表示されるため、補正後に残る手振れ量を知ることができる。
請求項2の手振れ表示装置では、撮影レンズが補正光学系を備えていない時には、表示が行われないため、撮影レンズが補正光学系を有していると錯誤することを防止できる。
【0051】
請求項3の手振れ表示装置では、表示手段により、露光中における残存手振れ量を表示するようにしたので、撮影された画面に残る手振れ量を確実に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手振れ表示装置の一実施形態を備えたカメラを示す回路ブロック図である。
【図2】図1のLCDによる表示の一例を示す説明図である。
【図3】図1の手振れ表示装置の全体的な動作を示す流れ図である。
【図4】図3のレンズ通信処理の詳細を示す流れ図である。
【図5】図3の露光処理の詳細を示す流れ図である。
【図6】図3の露光処理の詳細を示す流れ図である。
【符号の説明】
1 CPU
2 手振れ量検出回路
3 LCD
4 記憶回路
5 手振れ補正回路
6 手振れ補正モータ
7 レンズ位置検出回路
8,9,11 撮影レンズ
10 手振れ補正レンズ
SW12 メインスイッチ
SW13 半押しスイッチ
SW14 レリーズスイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラに配置され、手振れ量に関する情報を表示する手振れ表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮影レンズが着脱可能で防振機能を有するカメラとして、手振れを検出し、その検出量に基づき防振用レンズをシフトさせ手振れを抑えるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のカメラでは、装着するレンズの種類によって手振れの許容できる量が異なるものがあるため、そのレンズで手振れ量をどれくらいに抑えて撮影したらいいのか、また、撮影後、その撮影時の手振れ量がその装着されているレンズの手振れ量の許容値範囲内であるのか等について撮影者が知ることができないという問題があった。
【0004】
本発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、手振れ量に関する情報を撮影者に知らせることのできる手振れ表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の手振れ表示装置は、撮影レンズがカメラ本体と着脱可能なカメラ本体の変位量である手振れ量を検出する手振れ量検出手段(例えば、図5のステップS302〜312)と、前記手振れ量に基づいて手振れ補正を行なう手振れ補正手段(例えば、図5のステップS304〜309)と、前記手振れ補正手段により補正された手振れ補正量を検出する補正量検出手段(例えば、図1のレンズ位置検出回路7の信号を基にCPU1で求める)と、前記手振れ量から前記手振れ補正量を減算して残存手振れ量を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された前記残存手振れ量を表示する表示手段(例えば、図6のステップS315)とを有するものである。
【0006】
請求項2の手振れ表示装置は、請求項1において、前記撮影レンズが、前記手振れ量に基づいて手振れの補正を行う補正光学系を備えているか否かを判断する判断手段(例えば、図6のステップS314)と、前記判断手段により、前記撮影レンズが前記補正光学系を備えていないと判断されると、前記表示手段の表示を禁止する表示禁止手段(例えば、図6のステップS316)とを有するものである。
【0007】
請求項3の手振れ表示装置は、請求項1または請求項2において、前記表示手段によって表示される残存手振れ量は、露光中における残存手振れ量である(例えば、図6のステップS315)ことを特徴とする。
【0008】
(作用)
請求項1の手振れ表示装置では、手振れ量から手振れ補正量を減算した残存手振れ量が表示される。
【0009】
請求項2の手振れ表示装置では、撮影レンズが補正光学系を備えていない時には、表示が禁止される。
請求項3の手振れ表示装置では、表示手段により、露光中における残存手振れ量が表示される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の手振れ表示装置を備えたカメラの回路ブロック図である。
このカメラの回路は、大きく分けてカメラ本体側のカメラ本体部Aと、カメラ本体に着脱自在に装着される撮影レンズ側の撮影レンズ部Bとから構成されている。
先ず、カメラ本体部Aにおいて、CPU1には、カメラの動作を開始させるメインスイッチSW12と、レリーズボタンの半押しでオンする半押しスイッチSW13と、レリーズボタンの全押しでオンするレリーズスイッチSW14と、カメラの手振れ量を検出する手振れ量検出回路2と、液晶表示素子からなるLCD3が接続されている。
【0012】
一方、カメラ本体部Aと通信が可能な撮影レンズ部B(以下、単にレンズということがある)には、手振れを補正する手振れ補正レンズ10を含む撮影レンズ8,9,10,11と、レンズ情報を記憶していてCPU1の指示によりその情報をCPU1に転送することのできる記憶回路4と、手振れ補正レンズ10を駆動する手振れ補正用モータ6と、この手振れ補正用モータ6を制御している手振れ補正回路5と、手振れ補正レンズ10の位置を検出し、その位置を、手振れ補正回路5とCPU1に出力するレンズ位置検出回路7とが配置されている。
【0013】
なお、図1は、防振機構を有するレンズを装着した場合の回路図であり、レンズの種類によっては、手振れ補正レンズ10、手振れ補正用モータ6、手振れ補正回路5、レンズ位置検出回路7、記憶回路4等がないものも有る。
ここで、CPU1はワンチップマイクロコンピュータからなり、カメラのシーケンスを制御しており、さらにLCD3を駆動する機能も有している。
【0014】
カメラ本体部Aの手振れ量検出回路2は、カメラの手振れ量を検出するが、この手振れ量検出回路2の出力に基づいて手振れ補正回路5が、手振れ補正レンズ10を動かすように構成されている。
そして、レンズ位置検出回路7は、手振れ補正レンズ10の位置を検出し、その出力を手振れ補正回路5に戻してやり、負帰還制御をすることで正確な手振れ補正を行っている。
【0015】
また、手振れ量検出回路2と、レンズ位置検出回路7の出力は、CPU1にも出力されていて、カメラの手振れ量をCPU1で確認できるとともに、レンズ位置検出回路7の出力を基に、手振れ補正レンズ10の補正量を求め、検出された手振れ量との差を求めることで、手振れ補正後に残る手振れ量を求めるようにしている。
【0016】
次に、メインスイッチSW12はオン位置とオフ位置を持つ状態スイッチで、使用者が一旦オン位置にセットすると、再度オフ位置に戻されるまでオン位置を保持する。
LCD3は、CPU1の指示により、カメラの手振れ量、手振れ補正後に残る手振れ量、あるいは、装着された撮影レンズによって変化する手振れ量の許容値等の必要な情報を外部に表示する。
【0017】
図2は、LCD3の表示例を示すもので、表示部20,22を点灯し、表示部21を消灯することで手振れ補正システムが作動可能であることを示し、表示部20,21,22を点灯することで手振れ補正システムが動作不可能であることを示す。
表示部23,24,25は、装着レンズによって異なる手振れ量許容値(写真として許容可能な手振れ量)を示しており、装着レンズの種類によりこのどれかが点灯される。
【0018】
また、表示部26は手振れ量検出回路2の出力の大きさにより、点灯する素子の数を変え、カメラの手振れ量の大きさを表示するとともに、表示部23,24,25の手振れ量許容値の表示とから、手振れ量が許容できる範囲にあるかどうかを使用者に示す。
次に、表示部27は手振れ量検出回路2の出力値と、レンズ位置検出回路7の出力から求められる手振れ補正量との差の大きさにより、点灯する素子の数を変えて、手振れ補正後に残る手振れ量の大きさを表示するとともに、表示部23,24,25の手振れ量許容値の表示とから、手振れ補正後に残る手振れ量が許容できる範囲にあるのかを使用者に示す。
【0019】
以下、この実施形態の手振れ表示装置の動作を、図3ないし図6に示すフローチャートにより詳細に説明する。
なお、これ等のフローチャートで示した処理は、CPU1に内蔵しているプログラムのうち、本実施形態に関わる部分のみを示したものである。
図3は、この実施形態の動作の全体的な流れを示すもので、メインスイッチSW12がオンすると処理がスタートする(ステップS100)。
【0020】
先ず、装着レンズとの通信を行い、読み込まれたデータから手振れ量許容値等の表示を行う(ステップS101)。詳しくは、後述する図4で説明する。
次に、半押しスイッチSW13のオン,オフを判断し(ステップS102)、半押しスイッチSW13がオフの場合は、ステップS106に進む。
一方、半押しスイッチSW13がオンの場合は、レリーズスイッチSW14のオン,オフを判断し(ステップS103)、レリーズスイッチSW14がオフの場合はステップS102に戻る。
【0021】
レリーズスイッチSW14がオンの場合は、露光処理を行なう(ステップS104)。
なお、この露光処理の中で、手振れ量の検出、手振れ補正制御、露光中の手振れ量の表示等の処理も行っているが、詳しくは、後述する図5および図6で説明する。
【0022】
露光処理が終わると、フィルム巻上げ処理を行い(ステップS105)、次に、メインスイッチSW12のオン,オフを判断し(ステップS106)、オンの場合は、ステップS102に戻り、オフの場合は、本実施形態に関係する一連の処理を終了する(ステップS107)。
図4は、図3のステップS101のレンズ通信処理のサブフローであり、この処理では、装着レンズとの通信を行い、その読み込まれたデータから、装着レンズの種類、装着状態等を判別し、それぞれの場合に分けて手振れ量許容値をLCD3に表示する。
【0023】
この一連の処理は、図3のステップS101のコールによって開始する(ステップS200)。
先ず、LCD3の表示部20ないし27の全ての表示を一旦消灯する(ステップS201)。
次に、レンズとの通信が可能であるかの判定を行う(ステップS202)。
【0024】
この判定は、撮影レンズ部Bの記憶回路4からデータを読み込むことにより行われ、データが何も送られてこなかった場合に通信不可能と判断し、データが送られてきた場合に通信可能であると判断する。
そして、レンズとの通信が可能でなかった場合には、カメラ本体部Aにレンズが未装着であるとし、ステップS208でLCに0を入れ、ステップS214で図4の一連の処理を終わる(ステップS214)。
【0025】
なお、LCとは、CPU1に内蔵されている所定のRAMの名前で、LCに0を入れるというのは、その所定のRAMに0を記憶させる意味である。
一方、レンズとの通信が可能であった場合には、記憶回路4から手振れ量許容値データの読み込みを行う(ステップS203)。
ここで、防振機能を考えて設計されたレンズでは、そのレンズの適する手振れ量許容値を、予め、記憶回路4に記憶させてあり、それ以外のレンズではこの許容値は記憶されていないものとする。
【0026】
次に、手振れ量許容値のデータがあるかどうかの判定を行ない(ステップS204)、データがなかった場合には、ステップS205でLCD3の表示部24を点灯させる。
なお、この実施形態では、手振れ量許容値のデータがない場合には、中間的な許容値としてLCD3の表示部24を点灯しているが、これより大きな許容値に設定してもいいし、小さい値に設定しても良い。
【0027】
次に、LCに1を入れ(ステップS209)、この後、LCD3の表示部20,21,22を点灯させる(ステップS212)。
これにより、装着されたレンズが手振れ補正のできないレンズ、つまり、防振機構を持たないレンズであることが使用者に知らされる。
この処理により図4の一連の処理を終わる(ステップS214)。
【0028】
一方、ステップS204で手振れ量許容値のデータがある場合には、LCD3の表示部23,24,25のうち、読み込まれた手振れ量許容値に対応する表示部を1箇所点灯させる(ステップS206)。
【0029】
次に、手振れ補正可能なレンズかどうかの判定を行ない(ステップS207)、手振れ補正レンズでなかった場合はステップS210へ進み、手振れ補正レンズであった場合はステップS211へ進む。
ここで、手振れ補正レンズかどうかの判定は、記憶回路4に、予め、手振れ補正可能かどうかのデータを記憶させておき、CPU1がそのデータを読み込むことにより行われる。
【0030】
手振れ補正レンズでなかった場合は、LCに2を入れ(ステップS210)、この後、LCD3の表示部20,21,22を点灯させ(ステップS212)、これにより、装着されたレンズが手振れ補正のできないレンズ、つまり、防振機構を持たないレンズであることを使用者に知らせ、図4の一連の処理を終わる(ステップS214)。
【0031】
一方、手振れ補正レンズであった場合は、LCに3を入れ(ステップS211)、LCD3の表示部20,22を点灯させ、これにより、装着されたレンズが手振れ補正の可能なレンズ、つまり、防振機構を持つレンズであることを使用者に知らせ、図4の一連の処理を終わる(ステップS214)。
このように、図4の一連の処理では、レンズ未装着時の場合と、レンズ装着時で手振れ量許容値データを持たない防振機能を有さないレンズの場合と、レンズ装着時で手振れ量許容値データを持つ防振機能を有さないレンズの場合と、レンズ装着時で手振れ量許容値データを持つ防振機能を有するレンズの場合との4つの場合に分け、各々、LCに0、1、2、3を入れている。
【0032】
そして、レンズ未装着時には手振れ量許容値表示と、手振れ補正の可能、不可能の表示を行なわないようにしている。
一方、レンズ装着時で、手振れ量許容値データを記憶回路4に持たない場合は、決められた所定の手振れ量許容値を表示し、手振れ量許容値データを記憶回路4に持つ場合は、その許容値に対応する手振れ量許容値表示を行なうようにしている。
【0033】
また、レンズ装着時で、手振れ補正が可能なレンズでない、すなわち、防振機能を有するレンズでない場合は、手振れ補正の不可能を示す表示を行ない、防振機能を有するレンズの場合は、手振れ補正の可能を示す表示を行なっている。
図5および図6は、図3のステップS104の露光処理のサブフローであり、このフローでは、露光処理と、露光中の手振れ量の検出、手振れ補正制御、露光中の手振れ量の表示等の処理が行われ、図3のステップS104のコールによって処理が始まる(ステップS300)。
【0034】
先ず、LCが0かどうかの判定を行ない(ステップS301)、LCが0の場合、つまり、レンズが未装着であった場合はステップS305に進み、LCが0でない場合、つまり、レンズが装着されていた場合は、手振れ量検出回路2を動作させ、手振れ検出を開始する(ステップS302)。
次に、LCが3かどうかの判定を行ない(ステップS303)、LCが3でない、つまり、防振機能を有さないレンズである場合にはステップS305へ進み、LCが3の時、つまり、防振機能を有するレンズである場合は、手振れ補正回路5を動作させ、手振れ補正を開始する(ステップS304)。
【0035】
次に、シャッタ(不図示)の開口を開始させ(ステップS305)、シャッタ秒時が経過するのを待ち(ステップS306)、経過したら、シャッタを閉じる(ステップS307)。
この後、LCが3かどうかの判定を行ない(ステップS308)、LCが3でない、つまり、防振機能を有さないレンズである場合にはS310へ進み、LCが3の時、つまり、防振機能を有するレンズである場合は、手振れ補正回路5の動作をやめ、手振れ補正を終了する(ステップS309)。
【0036】
次に、LCが0かどうかの判定を行ない(ステップS310)、LCが0の時、つまり、レンズが未装着であった場合は、この一連の処理を終了し(ステップS311)、図3のステップS105の処理に進む。
一方、LCが0でない場合、すなわち、レンズが装着されていた場合は、手振れ量検出回路2の動作をやめ、手振れの検出を終了させる(ステップS312)。
【0037】
そして、この後、露光中、正確にいうと、ステップS304からステップS312までの間で手振れ量検出回路2が検出した手振れ量をLCD3の表示部26に表示させる(図6のステップS313)。
この時、LCD3の表示部26は、検出した手振れ量に応じて点灯する素子数が変えられ、左から順に点灯される。
【0038】
ここで、手振れ量検出回路2で検出された手振れ量は、正確には露光中の手振れ量とは異なるが、ステップS302からステップS305までの処理と、ステップS307からS312までの処理にかかる時間を、露光時間に比べ、無視できる程小さくすることで、検出された手振れ量を露光時間中の手振れ量とほぼ等しくできる。
【0039】
また、露光中の手振れ量の検出は、この実施形態では簡単に露光中の手振れ量の最大値と最小値の差から求めている。
まず、手振れ量の検出は、図5のステップS302からステップS312間の手振れ量検出回路2の出力値をCPU1でモニタし、その値の最大値と、最小値を記憶しておき、その差を露光中の手振れ量とすることにより行われる。
【0040】
手振れ量をLCD3の表示部26に表示させた後に、LCが3かどうかの判定を行ない(ステップS314)、LCが3でない、つまり、防振機能を有さないレンズである場合には、この一連の処理を終了し(ステップS316)、図3のステップS105の処理に進む。
一方、LCが3の時、つまり、防振機能を有するレンズである場合は、検出した手振れ量から、レンズ位置検出回路7で検出された実際の手振れ補正量を引き、その量、つまり、手振れ補正後に残る手振れ量をLCD3の表示部27に表示させる(ステップS315)。
【0041】
ここで、レンズ位置検出回路7で検出された手振れ補正量は、正確には露光中の手振れ補正量とは異なるが、ステップS304からステップS305までの処理と、ステップS307からステップS309までの処理にかかる時間が露光時間に比べ、無視できる程小さくすことで、検出された手振れ補正量が露光時間中の手振れ補正量とほぼ等しいとして、手振れ量から、この手振れ補正量を引いた量は、露光中の手振れ補正後に残る手振れ量とほぼ等しいとすることができる。
【0042】
なお、手振れ補正後に残る手振れ量の表示のしかたは、LCD3の表示部26と同様、手振れ補正後に残る手振れ量に応じて点灯する素子数を変え、左から順に点灯させるようにする。
また、露光中の手振れ補正量の検出は、この実施形態では簡単に露光中の手振れ補正量の最大値と最小値の差から求めている。
【0043】
すなわち、図5のステップS304からステップS309間のレンズ位置検出回路7の出力値をCPU1でモニタし、その値の最大値と、最小値を記憶しておき、その差を露光中の手振れ補正量としている。
手振れ補正後に残る手振れ量をLCD3の表示部27に表示させると、この一連の処理を終了し(ステップS316)、第3図のステップS105の処理に進む。
【0044】
以上のように、図5、図6の一連の処理では、レンズ装着時には、露光中の手振れ量を露光後に表示し、また、装着されたレンズが防振機能を有するレンズであった場合には、それに加え、露光中の手振れ補正後に残る手振れ量も表示するようにしている。
また、レンズ未装着時には、露光中の手振れ量と、露光中の手振れ補正後に残る手振れ補正量の表示は行なわないようにしている。
【0045】
しかして、上述した手振れ表示装置では、手振れ補正が可能か否かが表示部20,21,22に表示されるため、撮影レンズを装着した時に、撮影者が、手振れ補正が可能かどうかを容易に判断できる。
また、カメラ本体に撮影レンズが装着されていない時には、表示部20ないし27が消灯状態にされるため、手振れ補正のできない原因が、撮影レンズが装着されていないためであることが容易にわかる。
【0046】
さらに、手振れ量許容値を示すデータを有さない撮影レンズが装着されている時には、表示部23,24,25の一つに予め定められた所定の手振れ量許容値が表示され、手振れ量許容値を示すデータを有する撮影レンズが装着されている時には、撮影レンズが有している手振れ量許容値を示すデータを基に手振れ量許容値が表示部23,24,25の一つに表示されるため、撮影レンズの手振れ量許容値を確実に表示できる。
【0047】
また、手振れ量から手振れ補正量を減算した残存手振れ量が表示部27に表示されるため、補正後に残る手振れ量、すなわち、撮影された画面に残る手振れ量を知ることができる。
なお、以上述べた実施形態では、表示される手振れの許容値は、表示部23,24,25に表示される3通りであるが、この許容値を2通りにしても良いし、また、4通り以上にしても良い。
【0048】
また、上述した実施形態では、表示手段として液晶表示素子を使用しているが、他の表示素子、例えばLED等を使用して表示を行っても良い。
さらに、記憶回路4は、記憶部を有するワンチップマイクロコンピュータを使っても良いし、このワンチップマイクロコンピュータにより手振れ補正回路5、レンズ位置検出回路7の動作を制御するように構成しても良い。
【0049】
また、以上述べた実施形態では、カメラの手振れ量を検出する手振れ量検出回路2を、カメラ本体部Aに配置した例について説明したが、撮影レンズ部Bに配置するようにしても良い。
さらに、以上述べた実施形態では、表示部20,21,22の点灯により手振れ補正ができることを表示し、表示部20,22の点灯により手振れ補正ができないことを表示した例について説明したが、例えば、手振れ補正ができる時には、○で表示し、手振れ補正ができない時には、×で表示するようにして、点灯状態にある表示部の表示を切り換えるようにしても良く、また、例えば、手振れ補正ができる時にのみ○で表示し、手振れ補正ができない時には消灯するようにして、点灯状態と消灯状態とを切り換えるようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の手振れ表示装置では、手振れ量から手振れ補正量を減算した残存手振れ量が表示されるため、補正後に残る手振れ量を知ることができる。
請求項2の手振れ表示装置では、撮影レンズが補正光学系を備えていない時には、表示が行われないため、撮影レンズが補正光学系を有していると錯誤することを防止できる。
【0051】
請求項3の手振れ表示装置では、表示手段により、露光中における残存手振れ量を表示するようにしたので、撮影された画面に残る手振れ量を確実に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手振れ表示装置の一実施形態を備えたカメラを示す回路ブロック図である。
【図2】図1のLCDによる表示の一例を示す説明図である。
【図3】図1の手振れ表示装置の全体的な動作を示す流れ図である。
【図4】図3のレンズ通信処理の詳細を示す流れ図である。
【図5】図3の露光処理の詳細を示す流れ図である。
【図6】図3の露光処理の詳細を示す流れ図である。
【符号の説明】
1 CPU
2 手振れ量検出回路
3 LCD
4 記憶回路
5 手振れ補正回路
6 手振れ補正モータ
7 レンズ位置検出回路
8,9,11 撮影レンズ
10 手振れ補正レンズ
SW12 メインスイッチ
SW13 半押しスイッチ
SW14 レリーズスイッチ
Claims (3)
- 撮影レンズがカメラ本体と着脱可能なカメラ本体の変位量である手振れ量を検出する手振れ量検出手段と、
前記手振れ量に基づいて手振れ補正を行なう手振れ補正手段と、
前記手振れ補正手段により補正された手振れ補正量を検出する補正量検出手段と、
前記手振れ量から前記手振れ補正量を減算して残存手振れ量を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された前記残存手振れ量を表示する表示手段と、
を有することを特徴とする手振れ表示装置。 - 前記撮影レンズが、前記手振れ量に基づいて手振れの補正を行う補正光学系を備えているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により、前記撮影レンズが前記補正光学系を備えていないと判断されると、前記表示手段の表示を禁止する表示禁止手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の手振れ表示装置。 - 前記表示手段によって表示される残存手振れ量は、露光中における残存手振れ量であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の手振れ表示装置。
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- 2003-07-18 JP JP2003199200A patent/JP2004004925A/ja active Pending
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