JP4365917B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、振れ量に関する表示を行う表示手段を有する振れ補正機能付き装置及びカメラの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のカメラにより手持ちで写真撮影する場合、例えば焦点距離の長いレンズを使用したり、シャッタスピードを遅くすると、手振れの影響で写真の像振れが生じ、その画質が劣化することがある。
【0003】
そこで最近のカメラでは、その光学系(レンズ群)の一部あるいは全部を光軸と直交する方向で且つ手振れをキャンセルする方向に移動し、手振れを補正するものが提案されている。これは、撮影光学系の像を観察しているいわゆる一眼レフカメラであれば、その効果をファインダを通して撮影者が確認することができる。しかしながら、ファインダが撮影レンズと独立していて、その倍率が小さいいわゆるレンズシャッタカメラでは、ファインダで手振れ補正の効果を確認するのは非常に困難であった。
【0004】
すなわち、倍率が小さいため、ファインダ像を見ていても手振れしているのかどうか撮影者は判断できない。また、撮影光学系に振れ補正光学系を組み込んで振れ補正を行ったとしても、撮影者が観察しているファインダは撮影光学系とは独立しているので、補正光学系の効果がわからない。
【0005】
また、ファインダで補正効果を撮影者に認識させるためには撮影光学系の他にファインダ光学系にも補正光学系を組み込まなくてはならず、コストのアップを招く。また、ファインダ光学系に補正光学系を組み込んだところで、やはり倍率の低さから補正の効果がわかりずらいという問題があった。この効果がわかる程にファインダ倍率を上げようとすると、撮影光学系に近い大きさになってしまうという問題も生じてしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、とりあえず現在の手振れ検出センサの出力を基に、このときの手振れ量を表示により撮影者に知らせる方法として、特開平2−126250号、あるいは特開平6−18973号などが提案されている。
【0007】
しかし、これらの表示は現在の手振れ検出センサの出力を基に手振れ量を撮影者に知らせることを目的としており、撮影者自身の振れ量を撮影者自身に判断してもらい、撮影者の努力によりさらに振れを小さくすることを期待する表示方法である。従って、一般的な撮影者が振れ補正機能を有するカメラを使用したときに最も気になる点である、撮影光学系の振れ補正の効果が一体どれくらいあるのかということについて知ることはできないものであった。
【0008】
一眼レフカメラを用いる際、ただファインダを覗いている場合(振れ補正機能は動作していない)には手振れの影響により像がふらふらしているものが、例えばレリーズボタンの第1ストロークをオンすることにより振れ補正を機能させると、前記ふらふらしていた像が安定した状態に変化するという状況を知ることが可能である。レンズシャッタカメラにおいても、振れ補正機能を有するカメラを使用する場合、撮影者は補正機能によりどの程度の効果が現れるのかを知りたいといった要望が強かった。
【0009】
(発明の目的)
本発明の目的は、振れ補正が機能している前と後で振れの大きさを示す表示レベルを大きく変化させるようにして、使用者に振れ補正の効果を確実に認識させることができる撮像装置を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、振れ補正機能を有し、シャッタ速度を複数の段階で変更できる撮像装置であって、振れを検出して出力する振れ検出手段と、前記振れ検出手段の出力に帯域制限をかけるフィルタ手段と、前記フィルタ手段の出力を補正量に変換する変換手段と、前記補正量に基づいて画像の振れを補正する振れ補正手段と、前記補正量に基づいた表示を行う表示手段と、前記振れ検出手段の出力が安定するまでの時間と、前記フィルタ手段の出力が安定するまでの時間と、前記変換手段の出力が安定するまでの時間のうちのいずれかの時間を経過した後に、前記表示手段での表示を、前記振れ補正機能の効果を加味しない前記補正量に応じた第1の表示から、前記振れ補正機能の効果を加味した第2の表示に切り換える表示制御手段有し、前記振れ補正機能が、現在設定されているシャッタ速度よりも2段階分遅いシャッタ速度でのシャッタの開き時間の振れ量を補正する効果を有する撮像装置とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明の実施の第1の形態に係る振れ補正機能を有するレンズシャッタカメラの回路構成を示すブロック図である。
【0020】
同図において、1は角速度センサ、2はフィルタ回路、3は積分回路、4はA/D変換器を内蔵し、各種回路等の制御を司るCPU、5はフィルムの給送を駆動、制御するフィルム給送装置、6は撮影レンズの焦点距離を可変するための焦点距離変更装置、7は撮影レンズのピントを合わせるための焦点位置変更装置、8は撮影レンズの手振れによる光軸の変化の影響を打ち消すために補正レンズHを光軸と直行する方向に駆動して該光軸を可変させる補正レンズ駆動回路、9は被写体の明るさを測定する測光回路、10は被写体までの距離を測定する測距回路、11はフィルムに適切な露光を行うための露光装置、12は種々の情報を表示するための表示器、13は操作スイッチ検出回路である。
【0021】
まず、従来のレンズシャッタカメラにおける表示の従来例について説明する。なお、カメラの回路構成は図1と同様であるものとし、この図を用いて説明する。
【0022】
操作スイッチ検出回路13により、レリーズボタンが押されたことを検出すると、まずCPU4は角速度センサ1,フィルタ回路2,積分回路3の動作を開始させる。
【0023】
手振れ信号の周波数帯域は1〜10Hz程度であるので、前記フィルタ回路2でのカットオフ周波数はかなり低い1Hz以下の周波数となる。このようなフィルタ回路2では、通電開始後、該回路の安定までかなりの時間を要する。さらに積分回路3についても同様に、積分結果の安定までにかなりの時間を要する。
【0024】
そこで、まず最初にこれら回路に電源を投入する。もちろんこの際の電源制御についても種々の方式が考えられるが、ここでは簡単のため、レリーズスイッチの第1ストロークで電源を投入することとする。これと同時に表示器12を用いて手振れ検出センサの出力に基づく表示を行う。ここではファインダ視野内部にLEDによる照明とLCDによってバーグラフ表示を行うものとする。この表示器の形態を示したのが、図2である。
【0025】
図2では、11ドットのLCDセグメントを用い、バーグラフ表示を行う。ここで、中央の1ドットを中心とし、2次元方向の角速度、あるいは積分回路3の出力の単位時間の変化量の和を1次元のバーグラフとして両端に向かって表示する。すなわち、手振れ量が小さい時には、図3(A)に示す様に中央の緑色のドットが一つ点灯するだけであり(あるいは全ドット消灯でも可)、手振れ量が大きくなるに従い、図3(B)に示す様にその両側のドットが点灯していく。さらに手振れ量が大きくなり、緑色の5ドットが全点灯すると、図3(C)の様に次にはその両側の赤色のドットが点灯する。
【0026】
先に振れ量の表示は、2次元方向の角速度、あるいは積分回路3の出力の単位時間の変化量の和を1次元のバーグラフとして両端に向かって表示するとしたが、これについてさらに詳細に述べる。
【0027】
振れ量の表示は、角速度センサ1、あるいは積分回路3の出力と、撮影レンズの焦点距離と被写体距離で定まる撮影倍率、さらに被写体輝度と、撮影レンズ開放F値、さらにフィルムの感度情報、ストロボの使用状態によって定まるシャッタ速度の情報によって定まる。すなわち、撮影レンズが同一の角速度で変化しても撮影倍率が大きい場合には撮影画面の振れとして大きく影響するが、撮影倍率が小さい場合には、さほど影響しない場合もある。同様にシャッタ速度が十分速い場合には、角速度が大きくても振れることなく撮影が可能である。
【0028】
例えば、角速度センサの基準電圧からの変化量をΔVとすると
ΔV=d×K×{(a−f)/(a×f)}/t ………(1)
となる。ここで
d:フィルム面上での像の振れ量
K:手振れ検出系のトータルの増幅率
a:レンズから被写体までの距離
f:撮影レンズの焦点距離
t:シャッタ速度
である。従って、フィルタ回路2の出力をCPU4にてA/D変換し、上記(1)を2次元に拡張すると、ピッチ方向,ヨー方向の異なる角速度センサの出力ΔVpとΔVyの値に対し
ΔV=√(ΔVp2 +ΔVy2 ) …………(2)
が振れセンサ出力の絶対値となる。(但し、ΔVp,ΔVyは以降のフィルタ回路2によりそれぞれ手振れ周波数帯域内に制限される)
従って、この値をバーグラフ表示させるには、ΔVに対して、まず撮影結果のOKレベルとNGレベルの基準となるように2次元に拡張した振れ量d(=√(dp2 +dy2 ))が許容錯乱円形δより小さいときのΔVの条件として
ΔV<(a−f)×K×δ/(a×f×t) …………(3)
を緑色の5ドットの点灯と、赤色のドットの点灯の比較レベルとし、これを適宜分割することで、各ドットの点灯判断の基準とする。(但し、Kはピッチ方向,ヨー方向で同じであるものと仮定する。異なる場合には適宜補正を行う。)
すなわち、
緑中心ドット
:ΔV<(1/3)×(a−f)×K×δ/(a×f×t)…(4−1)
緑3ドット
:ΔV<(2/3)×(a−f)×K×δ/(a×f×t)…(4−2)
緑5ドット
:ΔV<(a−f)×K×δ/(a×f×t) …(4−3)
緑5ドット+赤2ドット
:ΔV<(4/3)×(a−f)×K×δ/(a×f×t)…(4−4)
緑5ドット+赤4ドット
:ΔV<(5/3)×(a−f)×K×δ/(a×f×t)…(4−5)
緑5ドット+赤6ドット
:ΔV>(5/3)×(a−f)×K×δ/(a×f×t)…(4−6)
とする。
【0029】
このようにして表示することで、現在の手振れ量に対し、リニアにバーグラフ表示が可能となり、撮影者に手振れの影響を知らせることが可能となる。
【0030】
続いて、測光回路9,測距回路10を動作させ、被写体の輝度,距離を測定する。焦点距離変更装置6を通じて現在の撮影レンズの焦点距離を読み取り、この情報に応じて焦点位置変更装置7にて適切なピント位置となるように撮影レンズのピント位置制御する。
【0031】
また、測光回路9の結果によっては不図示のストロボ回路の動作を行うべく、ストロボ回路の充電等の指示を行う。この状態でレリーズボタンの第2ストロークまで押されたことを検出すると、CPU4は積分回路3の出力に応じて手振れを補正するように補正レンズHの駆動を補正レンズ駆動回路8を通じて行う。この後、得られた測光結果、焦点距離変更装置6より得られた撮影レンズの焦点距離および開放F値、あるいはフィルム給送装置5にて得られたフィルム固有の感度情報等を基に露光装置11を駆動し、適切な露光を得る。
【0032】
角速度センサ1の出力する角速度信号は、フィルタ回路2に伝えられる。該フィルタ回路2にはハイパスフィルタおよびローパスフィルタが含まれており、ハイパスフィルタにて手振れ周波数以下の成分(センサのドリフト成分等)を除去し、ローパスフィルタで高周波ノイズ成分を除去する。
【0033】
こうして得られた手振れ信号を積分回路3に伝え、該手振れ信号の角速度信号を積分することにより、手振れの角度を知ることが可能になる。この積分回路3の出力である角度信号はカメラの制御を行うCPU4に入力され、A/D変換され、手振れを打ち消すように撮影レンズ内の補正光学系を駆動するよう、該CPU4は補正レンズ駆動回路8を介して補正レンズHを駆動する。
【0034】
以上説明したように従来の表示方法では、手振れ検出センサの出力は表示されるので、これによって撮影者は自分の手振れがどの程度であるのかについては知ることができる。
【0035】
しかしながら、本発明の実施の形態で想定するようなレンズシャッタカメラでは、先に述べた様に、撮影レンズの補正光学系の効果を直接シャッタで認識することが非常に困難である。しかも、撮影者が知りたいのは自身の手振れ量もそうであるが、撮影レンズ内の補正レンズHがどれほど効果があるのか、補正レンズHが動作したこと(すること)を撮影者に知らせるような表示が望まれる、という点である。
【0036】
このような撮影レンズの手振れ補正機能の効果としては、一般的にはシャッタ速度に換算して2段分程度といわれている。すなわち、撮影者が同じ程度の手振れを起こしているときに撮影を行ったものとして補正機能を有するカメラであれば、2段遅いシャッタ速度、つまり4倍のシャッタの開き時間の間の手振れ量を補正できるとされている。この効果は補正レンズHの駆動ストローク、角速度センサ1およびフィルタ回路2、積分回路3でのDCオフセットエラー等によって限界が定まる。
【0037】
仮に本実施の形態における撮影レンズ内の補正レンズHの効果が、シャッタ速度にして2段分の効果があるものと仮定する。すると、撮影結果のOKレベルとNGレベルの基準となるΔVの条件(上記(3)式)においてtをあらためてt/4と置くことが可能となり、
ΔV<4×(a−f)×K×δ/(a×f×t) ……(5)
となって、上記(3)式の基準値に対して4倍の出力が出た場合に初めて赤ドットが点灯するという関係になる。上記(4−1)〜(4−6)式に対応する基準値をそれぞれ4倍に設定すると、同じ手振れ量が生じた際に、撮影レンズ内の補正レンズHを考慮(加味)した場合と、考慮しない場合で、そのバーグラフの表示が補正の効果に応じて約4倍もレベルが変化することがわかる。
【0038】
そこで、本発明の実施の第1の形態では、前記補正レンズHの効果を考慮した際の表示レベルの変化を積極的に生かし、撮影者に対して該補正レンズHの効果を知らせるような表示を行う。
【0039】
すなわち、表示開始後、所定の時間までは補正レンズHの効果を考慮しない判定レベル(3)式および(4−1)〜(4−6)式での判定を行い、所定時間経過後、補正レンズHの効果を考慮した判定レベル(5)式および(4−1)〜(4−6)の各判定基準値を4倍にした基準値での判定に切り換えることで、表示レベルの大きな変動を表示させ、これによって補正レンズHの効果が効いたことを撮影者に知らせるものである。
【0040】
以下、これについて、図1の回路構成のカメラにおいて実施した際のフローチャートを図4に示し、これにしたがって説明する。
【0041】
まず、ステップ#101において、操作スイッチ検出回路13によりレリーズボタンの第1ストローク(以下、スイッチSW1と記す)が押されたどうかを判定し、押されたことを検出したらステップ#102へ進み、角速度センサ1,フィルタ回路2,積分回路3に電源を投入し,動作を開始させる。次のステップ#103においては、測光回路9を動作させて被写体の輝度を測定し、続くステップ#104においては、測距回路10を動作させて被写体の距離を測定する。
【0042】
次のステップ#105においては、撮影レンズの焦点距離を可変するための焦点距離変更回路6より現在の撮影レンズの焦点距離を読み取る。続いてステップ#106において、上記ステップ#104にて得られた被写体距離情報、および上記ステップ#105にて得られた撮影レンズの焦点距離情報などを基に撮影レンズのピントを合わせるための焦点位置変更装置7を適切な位置まで駆動し、保持する。そして、次のステップ#107において、タイマをスタートさせ、続くステップ#108において、表示器12を用いて角速度センサ1(以下、手振れ検出センサとも記す)の出力に基づく表示を行う。このとき出力電圧を表示する基準レベルとしては、補正レンズHの効果を考慮しない判定レベル(3)および(4−1)〜(4−6)式での判定を行う。
【0043】
以降、手振れ検出センサが検出した撮影者の手振れ量に応じてファインダ視野内部にLEDによる照明とLCDによってバーグラフ表示を行う。
【0044】
ステップ#109においては、先にステップ#107にてスタートさせたタイマが第1の所定時間に達したか否かを判定し、第1の所定時間を経過することによりステップ#110へ進み、表示器12の出力電圧を表示する基準レベルとして、補正レンズHの効果を考慮した判定レベル(5)および(4−1)〜(4−6)式の各判定基準値を4倍にした基準値での判定に切り換える。これにより、同じ手振れ量であっても、それまでバーグラフ表示で大きなレベルと表示されていたものが、比較基準レベルの変更によりバーグラフ表示で1/4に相当する小さなレベルに切り換わるために、手振れの補正効果が「効き始めた」ということを知らせることが可能となる。
【0045】
次に、ステップ#111においてレリーズボタンの第2ストローク(以下、スイッチSW2と記す)が押されたか否かを判定し、該スイッチSW2が押されたことを検出したらステップ#112へ進み、ここで初めて撮影レンズ内の補正光学系(補正レンズH)の駆動を開始する。具体的には、角速度センサ1,フィルタ回路2,積分回路3により得られた手振れ信号を基にこれを打ち消すように撮影レンズ内の補正レンズHを補正レンズ駆動回路8にて駆動し、光軸を変化させる。
【0046】
この後、ステップ#113において、これまでに得られた測光結果、焦点距離変更手段より得られた撮影レンズの焦点距離および開放F値、あるいはフィルム給送手段にて得られたフィルム固有の感度情報等を基に露光装置11を駆動し、適切な露光を得る。そして、露光動作が終わるとステップ#114へ進み、上記ステップ#113で開始させた補正レンズHの駆動を停止させる。次いでステップ#115において、上記ステップ#106で駆動し保持したままの撮影レンズのピントを合わせるための焦点位置変更装置7をリセット位置に戻す。その後ステップ#116においてて、所定量のフィルムの巻き上げ動作をフィルム給送装置5にて行い、1駒の撮影を終える。
【0047】
以上説明したように、表示器12の表示レベルを、表示開始後、第1の所定時間までは補正レンズHの効果を加味しない判定レベルで判定を行い、第1の所定時間経過後は、補正レンズHの効果を加味した判定レベルでの判定に切り換えることで、表示レベルの大きな変動を表示させ、これによって補正レンズHの効果が効いたことを撮影者に知らせることが可能となる。これにより、ファインダ光学系にコスト、およびスペースをかけて補正光学系に相当する光学系を組み込むことなく、容易に補正光学系の効果を撮影者に知らせることができるという効果がある。
【0048】
上記の実施の第1の形態では、スイッチSW1が押された後に、角速度センサ1,フィルタ回路2,積分回路3に電源を投入し動作を開始させるように説明したが、これらの電源投入の順序は独立に制御されていても構わない。例えば、カメラのメインスイッチがオンされた時点で、角速度センサ1のみには電源を投入しておき、スイッチSW1が押された後に、フィルタ回路2と積分回路3の電源を投入し動作を開始させるような構成であっても構わないし、メインスイッチオンですべての回路に電源を投入し動作を開始させるような構成であっても構わない。
【0049】
また、ここで設定した第1の所定時間として、例えば手振れ検出センサの電源投入から出力安定までの時間、あるいはフィルタ回路2の電源投入から出力安定までの時間、あるいは電源投入から積分回路3の安定までの時間、あるいは積分回路3の代わりにCPU4にてデジタル積分処理を行う際の、デジタルフィルタ演算開始から出力安定までの時間、あるいはデジタル積分開始から出力安定までの時間のいずれかを設定することにより、効果を知らしめるとともに、いずれかの動作の安定を撮影者に待ってもらう効果も発生する。
【0050】
また、ここで設定した第1の所定時間として、手振れ検出センサの電源投入から出力安定までの時間、あるいはフィルタ回路2の電源投入から出力安定までの時間、あるいは電源投入から積分回路3の安定までの時間、あるいは積分回路3の代わりにCPU4にてデジタル積分処理を行う際の、デジタルフィルタ演算開始から出力安定までの時間、あるいはデジタル積分開始から出力安定までの時間のうち、それぞれの回路の電源投入、あるいは動作開始の順序に応じて、表示開始後もっとも最後まで時間を要するまでの時間を設定することにより、効果を知らしめるとともに、表示レベルが変化したら直ちに撮影を行うことが可能であることを示す効果も生じる。
【0051】
(実施の第2の形態)
次に、本発明の実施の第2の形態について説明する。なお、本発明の実施の第2の形態に係るカメラの構成は上記実施の第1の形態と同様であるものとする。
【0052】
この実施の第2の形態では、表示開始後、第2の所定時間までの間、手振れ検出センサの出力に無関係なレベルを表示し、その後第2の所定時間経過後に、補正レンズの効果を考慮しない判定レベル(3)式および(4−1)〜(4−6)式での判定を行い、さらに表示開始後、第1の所定時間(第2の所定時間よりも長い時間を示す)経過後、補正レンズHの効果を考慮した判定レベル(5)および(4−1)〜(4−6)式の各判定基準値を4倍にした基準値での判定に切り換える。
【0053】
すなわち、上記実施の第1の形態において、表示開始直後の一定時間、手振れ検出センサの出力に無関係なレベル表示を行う動作を追加したものである。
【0054】
以下、この実施の形態の説明を図5のフローチャートを用いて行い、効果を明らかにする。
【0055】
まず、ステップ#201において、操作スイッチ検出回路13によりスイッチSW1が押されたどうかを判定し、該スイッチSW1スイッチが押されたことを検出したらステップ#202へ進み、角速度センサ1,フィルタ回路2,積分回路3に電源を投入し、動作を開始させる。次のステップ#203においては、測光回路9を動作させて被写体の輝度を測定し、続くステップ#204においては、測距回路10を動作させて被写体の距離を測定する。
【0056】
次のステップ#205においては、撮影レンズの焦点距離を可変するための焦点距離変更装置6より現在の撮影レンズの焦点距離を読み取る。続いてステップ#206において、上記ステップ#204にて得られた被写体距離情報、および上記ステップ#205にて得られた撮影レンズの焦点距離情報などを基に撮影レンズのピントを合わせるための焦点位置変更装置7を適切な位置まで駆動し、保持する。次にステップ#207において、第1のタイマおよび第2のタイマをスタートさせる。そして、ステップ#208において、表示器12を用いて手振れ検出センサ出力とは無関係な表示を行う。例えばこれ以降、表示器12はシャッタ視野内部にLEDによる照明とLCDによってバーグラフ表示を行うのだが、角速度センサの出力によらず、常に緑5ドットおよびその両脇の赤2ドットを表示させる。あるいは常に緑5ドットおよび赤6ドットの全ドットを表示させる。
【0057】
ステップ#209においては、上記第2のタイマが第2の所定時間に達したかどうかの判定を行い、達したことを判定するとステップ#210へ進み、表示器12を用いて手振れ検出センサ出力に基づく表示を行う。このとき出力電圧を表示する基準レベルとしては、補正レンズHの効果を考慮しない判定レベル(3)および(4−1)〜(4−6)式での判定を行う。すなわち、表示開始後、第2の所定時間が経過するまでは、表示器12はカメラの角速度センサ1の出力によらず、一定の表示をしていることとなる。
【0058】
次に、ステップ#211において、上記第1のタイマが第1の所定の時間に達したか否かを判定し、達したことを判定するとステップ#212へ進み、ここでは表示器12の出力電圧を表示する基準レベルとして、補正レンズHの効果を考慮した判定レベル(5)および(4−1)〜(4−6)式の各判定基準値を4倍にした基準値での判定に切り換える。これにより、同じ手振れ量であっても、それまでバーグラフ表示で大きなレベルと表示されていたものが、比較基準レベルの変更によりバーグラフ表示で1/4に相当する小さなレベルに切り換わるために、手振れの補正効果が「効き始めた」ということを知らせることが可能となる。
【0059】
次のステップ#213においては、スイッチSW2が押されたか否かを判定し、該スイッチSW2が押されたことを検出したらステップ#214へ進み、初めて撮影レンズ内の補正レンズHの駆動を開始する。具体的には、角速度センサ1,フィルタ回路2,積分回路3により得られた手振れ信号を基にこれを打ち消すように撮影レンズ内の補正レンズHを補正レンズ駆動回路8にて駆動し、光軸を変化させる。
【0060】
この後、ステップ#215において、これまでに得られた測光結果、焦点距離変更手段より得られた撮影レンズの焦点距離および開放F値、あるいはフィルム給送手段にて得られたフィルム固有の感度情報等をもとに露光手段を駆動し、適切な露光を得る。そして、露光動作が終わるとステップ#216へ進み、上記ステップ#214で開始させた補正レンズHの駆動を停止させ、続くステップ#217において、上記ステップ#206で駆動し保持したままの撮影レンズのピントを合わせるための焦点位置変更装置7をリセット位置に戻す。その後ステップ#218において、所定量のフィルムの巻き上げ動作をフィルム給送装置5にて行い、1駒の撮影を終える。
【0061】
以上説明したように、表示開始後、第2の所定時間が経過するまで、角速度センサ1の出力に無関係に表示レベルを設定し、前記第2の所定時間経過後は、表示器12の表示レベルを補正レンズHの効果を加味しない判定レベルで判定を行い、さらに第1の所定時間(第2の所定時間よりも長い時間)経過後は、補正レンズHの効果を加味した判定レベルでの判定に切り換えることで、表示レベルをレベルの大きいところからスタートさせることで角速度センサの出力によらず、動作の開始を明確に表示するとともに、表示レベルの大きな変動を表示させ、これによって補正レンズHの効果が効いたことを撮影者に知らせることが可能となる。これにより、ファインダ光学系にコストおよびスペースをかけて補正光学系に相当する光学系を組み込むことなく、容易に補正光学系の効果を撮影者に知らせることができるという効果がある。
【0062】
ここで設定した第2の所定時間として、例えば手振れ検出センサの電源投入から出力安定までの時間、あるいはフィルタ回路2の電源投入から出力安定までの時間、あるいは電源投入から積分回路3の安定までの時間、あるいは積分回路3の代わりにCPU4にてデジタル積分処理を行う際の、デジタルフィルタ演算開始から出力安定までの時間、あるいはデジタル積分開始から出力安定までの時間のいずれかを設定し、また、第1の所定時間として、手振れ検出センサの電源投入から出力安定までの時間、あるいはフィルタ回路の電源投入から出力安定までの時間、あるいは電源投入から積分回路3の安定までの時間、あるいは積分回路3の代わりにCPU4にてデジタル積分処理を行う際の、デジタルフィルタ演算開始から出力安定までの時間、あるいはデジタル積分開始から出力安定までの時間のうち、それぞれの回路の電源投入、あるいは動作開始の順序に応じて、表示開始後もっとも最後まで時間を要するまでの時間を設定することにより、表示開始後、例えばセンサ出力安定まではセンサ出力に無関係に赤ドットを用いた表示を行い、撮影者に動作の開始とともに未だ安定待ち中であることを表示し、さらにその後補正系のすべての動作が可能となるタイミングで表示レベルを切り換えることにより、その効果をよりはっきりと撮影者に知らしめると共に、表示レベルが変化したら直ちに撮影を行うことが可能であることを示す効果も生じる。
【0063】
また、ここで設定した第2の所定時間として、手振れ検出センサの電源投入から出力安定までの時間、あるいはフィルタ回路2の電源投入から出力安定までの時間、あるいは電源投入から積分回路3の安定までの時間、あるいは積分回路3の代わりにCPU4にてデジタル積分処理を行う際の、デジタルフィルタ演算開始から出力安定までの時間、あるいはデジタル積分開始から出力安定までの時間のうち、それぞれの回路の電源投入、あるいは動作開始の順序に応じて、表示開始後もっとも最後まで時間を要するまでの時間を設定することにより、補正動作が完全に可能となるまでは必ず赤ドットを用いた表示を行うことで、動作の安定を示す効果も生じる。
【0064】
(実施の第3の形態)
次に、本発明の実施の第3の形態について説明する。なお、本発明の実施の第3の形態に係るカメラの構成は上記実施の第1の形態と同様であるものとする。
【0065】
この実施の第3の形態では、表示開始後、第1の所定時間経過までは、補正レンズHの効果を考慮しない判定レベル(3)および(4−1)〜(4−6)式での判定を行い、さらに表示開始してから第1の所定時間経過後、第4の所定時間(=第3の所定時間×2)をかけて、常時の判定レベルを補正レンズHの効果を考慮しない判定レベル(3)および(4−1)〜(4−6)式での判定から、補正レンズHの効果を考慮した判定レベル(5)および(4−1)〜(4−6)式の各判定基準値を4倍にした基準値での判定に徐々に切り換える。
【0066】
すなわち、上記実施の第1の形態において、表示レベルの切り換わり点付近を滑らかに表示を行う動作を追加したものである。
【0067】
以下、この実施の第3の形態について図6のフローチャートを用いて説明し、効果を明らかにする。
【0068】
まず、ステップ#301において、操作スイッチ検出回路13によりスイッチSW1が押されたどうかを判定し、該スイッチSW1が押されたことを検出したらステップ#302へ進み、角速度センサ1,フィルタ回路2,積分回路3に電源を投入し、動作を開始させる。そして、次のステップ#303において、測光回路9動作させて被写体の輝度を測定し、続くステップ#304において、測距回路10を動作させて被写体の距離を測定する。
【0069】
次のステップ#305においては、撮影レンズの焦点距離を可変するための焦点距離変更装置6より現在の撮影レンズの焦点距離を読み取る。続いてステップ#306において、上記ステップ#304にて得られた被写体距離情報、および上記ステップ#305にて得られた撮影レンズの焦点距離情報などを基に撮影レンズのピントを合わせるための焦点位置変更装置7を適切な位置まで駆動し、保持する。そして、次のステップ#307において、第1のタイマをスタートさせ、次いでステップ#308において、表示器12を用いて手振れ検出センサ出力に基づく表示を行う。このとき出力電圧を表示する基準レベルとしては、補正レンズHの効果を考慮しない判定レベル(3)および(4−1)〜(4−6)式での判定を行う。
【0070】
以下、手振れ検出センサが検出した撮影者の手振れ量に応じてシャッタ視野内部にLEDによる照明とLCDによってバーグラフ表示を行う。
【0071】
ステップ#309においては、先にステップ#307にてスタートさせた第1のタイマが第1の所定時間に達したか否かを判定し、達したことを判定するとステップ#310へ進み、第3のタイマをスタートさせる。そして、次のステップ#311において、表示器12の出力電圧を表示する基準レベルとして、補正レンズHの効果を考慮した判定レベル(5)および(4−1)〜(4−6)式の各判定基準値を2倍にした基準値(基準レベルその3)での判定に切り換える。これにより、同じ手振れ量であっても、それまでバーグラフ表示で大きなレベルと表示されていたものが、比較基準レベルの変更によりバーグラフ表示で1/2に相当する小さなレベルに切り換わる。
【0072】
次のステップ#312においては、先にステップ#310にてスタートさせた第3のタイマが第3の所定時間に達したか否かを判定し、達したことを判定するとステップ#313へ進み、上記第3のタイマをクリアして再スタートさせる。そして、ステップ#314において表示器12の出力電圧を表示する基準レベルとして、補正レンズHの効果を考慮した判定レベル(5)および(4−1)〜(4−6)式の各判定基準値を3倍にした基準値(基準レベルその)での判定に切り換える。これにより、同じ手振れ量であっても、それまでバーグラフ表示で大きなレベルと表示されていたものが、比較基準レベルの変更によりバーグラフ表示で1/3に相当する小さなレベルに切り換わる。
【0073】
次にステップ#315において、先にステップ#313にて再スタートさせた第3のタイマが再度第3の所定時間に達したか否かを判定し、達したことを判定するとステップ#316へ進み、表示器12の出力電圧を表示する基準レベルとして、補正レンズHの効果を考慮した判定レベル(5)および(4−1)〜(4−6)式の各判定基準値を4倍にした基準値(基準レベルその2)での判定に切り換える。これにより、同じ手振れ量であっても、それまでバーグラフ表示で大きなレベルと表示されていたものが、比較基準レベルの変更によりバーグラフ表示で1/4に相当する小さなレベルに切り換わる。
【0074】
次のステップ#317においては、スイッチSW2が押されたか否かを判定し該スイッチSW2が押されたことを検出したらステップ#318へ進み、初めて撮影レンズ内の補正レンズHの駆動を開始する。具体的には、角速度センサ1,フィルタ回路2,積分回路3により得られた手振れ信号を基にこれを打ち消すように撮影レンズ内の補正レンズHを補正レンズ駆動回路8にて駆動し、光軸を変化させる。
【0075】
この後、ステップ#319において、これまでに得られた測光結果、焦点距離変更回路6より得られた撮影レンズの焦点距離および開放F値、あるいはフィルム給送回路5にて得られたフィルム固有の感度情報等をもとに露光装置11を駆動し、適切な露光を得る。そして、露光動作が終わるとステップ#320において、上記ステップ#318で開始させた補正レンズHの駆動を停止させ、続くステップ#321において、上記ステップ#306で駆動し保持したままの撮影レンズのピントを合わせるための焦点位置変更装置7をリセット位置に戻す。その後ステップ#322において、所定量のフィルムの巻き上げ動作をフィルム給送装置5にて行い、1駒の撮影を終える。
【0076】
以上説明したように、表示器12の表示レベルを、表示開始後、第1の所定の時間までは補正レンズHの効果を考慮しない判定レベルで判定を行い、第1の所定時間経過後は、そこからさらに第4の所定時間(=第3の所定時間×2)かけて、徐々に補正レンズHの効果を考慮した判定レベルでの判定に切り換えることで、表示レベルの大きな変動を緩やかに表示させ、これによって補正レンズHの効果が徐々に効いていることを撮影者に知らせることが可能となる。これにより、ファインダ光学系にコスト、およびスペースをかけて補正光学系に相当する光学系を組み込むことなく、容易に補正光学系の効果を撮影者に知らせることができるという効果がある。
【0077】
この実施の形態では、第1の所定時間経過後、第3の所定時間×2の時間内に、3段階に表示基準レベルの変更を行っている。しかしこの構成に限定されることなく、より細かい段数で制御することで微妙な表示もできるようになるし、段数を減らすことで簡易なソフトウェア処理で実現可能にもなる。
【0078】
また、ここで設定した第4の所定時間として、例えば手振れ検出センサの電源投入から出力安定までの時間、あるいはフィルタ回路の電源投入から出力安定までの時間、あるいは電源投入から積分回路3の安定までの時間、あるいは積分回路3の代わりにCPU4にてデジタル積分処理を行う際の、デジタルフィルタ演算開始から出力安定までの時間、あるいはデジタル積分開始から出力安定までの時間のいずれかを設定することにより効果を知らしめると共に、いずれかの動作の安定を撮影者に待ってもらう効果も発生する。
【0079】
また、ここで設定した第1の所定時間として、手振れ検出センサの電源投入から出力安定までの時間、あるいはフィルタ回路2の電源投入から出力安定までの時間、あるいは電源投入から積分回路3の安定までの時間、あるいは積分回路3の代わりにCPU4にてデジタル積分処理を行う際の、デジタルフィルタ演算開始から出力安定までの時間、あるいはデジタル積分開始から出力安定までの時間のうち、それぞれの回路の電源投入、あるいは動作開始の順序に応じて、表示開始後もっとも最後まで時間を要するまでの時間を設定することにより、効果を知らしめると共に、表示レベルが変化したら直ちに撮影を行うことが可能であることを示す効果も生じる。
【0080】
また、ここで設定した第1の所定時間と第4の所定時間の和が、手振れ検出センサの電源投入から出力安定までの時間、あるいはフィルタ回路2の電源投入から出力安定までの時間、あるいは電源投入から積分回路3の安定までの時間、あるいは積分回路3の代わりにCPU4にてデジタル積分処理を行う際の、デジタルフィルタ演算開始から出力安定までの時間、あるいはデジタル積分開始から出力安定までの時間のうち、それぞれのブロックの電源投入、あるいは動作開始の順序に応じて、表示開始後もっとも最後まで時間を要するまでの時間を設定することにより、効果を知らしめるとともに、表示レベルが変化したら直ちに撮影を行うことが可能であることを示す効果も生じる。
【0081】
ここで、上記実施の第1〜第3の形態のそれぞれの効果について、まとめて以下に列挙する。
【0082】
上記実施の第1の形態によれば、表示開始後、第1の所定時間経過までは手振れ検出センサの出力に応じた第1の表示(図4のステップ#108)を行い、前記第1の所定時間経過後は手振れ検出センサの出力に、補正レンズの効果を考慮した第2の表示(図4のステップ#110)を行う構成にているので、表示レベルの大きな変動(変化)を示すことができ、これにより、コスト,スペースを余計に費やすことなく撮影者に補正の効果を理解させることが可能となる。
【0083】
同じく上記実施の第1の形態において、第1の所定時間を、表示開始後、手振れ検出センサの出力安定までの時間、手振れ信号を変位信号に変換する手段の出力安定までの時間、もしくは補正レンズの動作可能となるまでの時間とすることにより、コスト,スペースを余計に費やすことなく撮影者に補正の効果を理解させ得る効果があると共に、動作安定まで撮影者に待ってもらえる効果がある。
【0084】
また、実施の第2の形態によれば、表示開始後、第2の所定時間経過までは手振れ検出センサ、および手振れ信号を変位信号に変換する手段の出力に無関係な第3の表示(図5のステップ#210)を行うようにしているので、動作の開始を明確に表示することができ、しかも撮影者に補正の効果を理解させ得る効果がある。
【0085】
同じく実施の第2の形態において、上記第3の表示を警告を意味する表示とすることにより、動作の開始を明確に表示することができ、しかもコスト,スペースを余計に費やすことなく撮影者に補正の効果を理解させ得る効果があると共に、動作安定までを撮影者に待ってもらえる効果がある。
【0086】
同じく実施の第2の形態において、第2の所定時間を、表示開始後、手振れ検出センサの出力が安定するまでの時間、手振れ信号を変位信号に変換する手段の出力が安定するまでの時間、もしくは補正レンズの動作可能となるまでの時間とすることにより、動作の開始を明確に表示することができ、しかもコスト,スペースを余計に費やすことなく撮影者が補正の効果を理解させ得る効果があると共に、動作安定まで撮影者に待ってもらえる効果がある。
【0087】
また、上記実施の第3の形態によれば、表示開始後、第1の所定時間経過までは手振れ検出センサの出力に応じた第1の表示(図6のステップ#308)を行い、前記第1の所定時間経過後、さらに第4の所定時間経過後に手振れ検出センサの出力に、補正レンズの効果を考慮した第2の表示(図6のステップ#314……#316)を行い、前記第4の所定時間内に、第1の表示から第2の表示に徐々に切り換える表示とするようにしているので、表示レベルの大きな変動を緩やかに示すことができ、これにより、コスト,スペースを余計に費やすことなく撮影者に補正の効果を理解でき得る効果がある。
【0088】
同じく実施の第3の形態によれば、上記第1の所定時間を、表示開始後、手振れ検出センサの出力安定までの時間、手振れ信号を変位信号に変換する手段の出力安定までの時間、もしくは補正レンズの動作可能となるまでの時間とすることにより、コスト,スペースを余計に費やすことなく撮影者に補正の効果を理解させ得る効果があると共に、動作安定まで撮影者に待ってもらえる効果がある。
【0089】
同じく実施の第3の形態によれば、上記第4の所定時間を、表示開始後、手振れ検出センサの出力安定までの時間、手振れ信号を変位信号に変換する手段の出力安定までの時間とすることにより、表示レベルの大きな変動を緩やかに示すことができ、これにより、コスト、スペースを余計に費やすことなく撮影者に補正の効果を理解させ得る効果があると共に、動作安定までを撮影者に待ってもら得る効果がある。
【0090】
同じく実施の第3の形態によれば、上記第1の所定時間と第4の所定時間の和を、表示開始後、補正レンズの動作可能となるまでの時間とすることにより、表示レベルの大きな変動を緩やかに示すことができ、これにより、コスト,スペースを余計に費やすことなく撮影者が補正の効果を理解できる効果があるとともに動作安定までを撮影者に待ってもらえる効果がある。
【0091】
(変形例)
以上の実施の第1〜第3の形態おいては、いずれもCPUの外部にフィルタ回路、積分回路を持たせているが、それぞれ、あるいは両方の機能をCPUで処理するデジタルフィルタ処理、デジタル積分処理を行った場合にも全く同様である。
【0092】
また、以上の実施の各形態において、表示器は1次元方向のバーグラフ表示を行っているが、これは1次元に限定されるものではなく、各々の手振れ検出センサ出力に基づいて対応する2次元方向に表示する表示手段であっても一向に構わない。
【0093】
また、表示器として、これまでの実施の形態中ではバーグラフ表示を行う手段を示しているが、これに限られることなく、多くのアナログ的、またデジタル的表示方法に適用可能である。また表示手段は視覚的な手段に限られることなく、音声、振動等を用いる手段にも適用可能であることは言うまでもない。
【0094】
また、レンズシャッタカメラに適用した例を述べているが、これに限定されるものではなく、振れ状態を認識しずらい観察光学系を有する振れ補正機能付き装置であれば、同様に適用できるものである。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、振れ補正が機能している前と後で振れの大きさを示す表示レベルを大きく変化させるようにして、使用者に振れ補正の効果を確実に認識させることができる撮像装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の各形態に係るカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図2】図1のカメラに具備された表示器の形態を示す図である。
【図3】図2の表示器での手振れ表示について説明する為の図である。
【図4】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの一連の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの一連の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の第3の形態に係るカメラの一連の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 角速度センサ
2 フィルタ回路
3 積分回路
4 CPU
8 補正レンズ駆動回路
12 表示器
13 操作スイッチ検出回路
H 補正レンズ

Claims (2)

  1. 振れ補正機能を有し、シャッタ速度を複数の段階で変更できる撮像装置であって、
    振れ検出して出力する振れ検出手段と、
    前記振れ検出手段の出力に帯域制限をかけるフィルタ手段と、
    前記フィルタ手段の出力を補正量に変換する変換手段と、
    前記補正量に基づいて画像の振れを補正する振れ補正手段と、
    前記補正量に基づいた表示を行う表示手段と、
    前記振れ検出手段の出力が安定するまでの時間と、前記フィルタ手段の出力が安定するまでの時間と、前記変換手段の出力が安定するまでの時間のうちのいずれかの時間を経過した後に、前記表示手段での表示を、前記振れ補正機能の効果を加味しない前記補正量に応じた第1の表示から、前記振れ補正機能の効果を加味した第2の表示に切り換える表示制御手段有し、
    前記振れ補正機能は、現在設定されているシャッタ速度よりも2段階分遅いシャッタ速度でのシャッタの開き時間の振れ量を補正する効果を有することを特徴とする撮像装置
  2. 前記表示制御手段は、前記振れ検出手段の出力が安定するまでの時間と、前記フィルタ手段の出力が安定するまでの時間と、前記変換手段の出力が安定するまでの時間のうち、最も時間を要する時間を経過した後に、前記表示手段での表示を、前記第1の表示から前記第2の表示に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置
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