JP2004001984A - 紙束捌き装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】帯電した不揃いの紙束でも此れを一枚ずつ確実に解してその縁を短時間で良好に揃え得る紙束捌き装置を提供する。
【構成】支持フレーム3の上部前面に、背面部11と二つの斜面部12A,12Bとを形成する受枠10を設ける。受枠10は背面部11と直角な軸回りに揺動可能にして支持フレーム3に取り付け、その背面部11には振動モータ16を連結する。又、斜面部12A,12Bに噴気口23A〜23Eを形成し、その裏側には空気室22を設け、その空気室22を送風管20を介してブロアモータ19のケーシング19Aに接続する。更に、斜面部12Bにはイオン生成電極24Bを配置する。そして、そのコロナ放電により発生するイオンを噴気口23Dから噴射されるエアと共に紙束Pの端面に吹き付ける。これにより帯電した紙束でもこれを一枚ずつ確実に分離してその縁を揃えることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新聞チラシやコピー用紙などの紙束を一枚ずつ分離すると同時にその縁を揃える紙束捌き装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、印刷した紙類を積み重ねて保管するなどした場合、紙同士が印刷インクや針穴又は静電気の作用により密着してしまい、製本時などに同種の用紙が二枚重ねのまま繰り出されて複丁を引き起こすことがある。又、丁合機などから排出される紙束は縁が不揃いであるものが多く、その縁揃えのために多大な時間と労力を費やしてしまうことがある。
【0003】
そこで、新聞チラシやコピー用紙などの紙束の密着や不揃いを解消するため、特開平9−165119号公報や特開2001−80815号公報などに記載されるような装置が一般に広く利用されている。
【0004】
係る装置は、概して紙束を配置するための受枠と、この受枠を振動させるための加振手段と、受枠内に配置された紙束の端面に向けてエアを吹き付ける送風手段とを有して成り、受枠には紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部が形成される。そして、その種の装置によれば、コピー用紙などの紙束がその一角を下向きにして受枠内に傾斜状の姿勢にして配置され、その状態で受枠の斜面部から紙束の端面に向けてエアを吹き付けつつ、受枠を振動させることにより、紙束を一枚ずつ分離しながらその縁を揃えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、上記のような従来装置によれば、紙束が互いの摩擦により帯電した場合、その紙束にエアを吹き付けたり振動を与えたりしても此れを良好に捌けず、時間を掛けてエアや振動を与え続けても紙束の縁が殆ど揃わない場合があった。
【0006】
又、紙束を受枠内に配置するとき、腰の弱い紙では不揃いな縁が自重によって押し潰されたまま折れ曲がってしまうという欠点があった。
【0007】
一方、受枠を振動させる加振手段としては、一般にロータ軸に偏心輪を取り付けたモータ(振動モータ)が利用されるが、これによる受枠の振動方向は重要であり、特に新聞チラシのように二つ折りの紙で複数枚の紙を挟み込んだタイプの紙束を捌く場合では、その紙束が受枠の中心部から斜面部の交差部分に向かって移動するような振動が与えられる。
【0008】
しかし、その振動は受枠の中心部から斜面部の交差部分に向かう方向と、その逆方向とに繰り返し作用するため、斜面部の交差部分から受枠の中心部に向かう振動が作用したとき、受枠に配置した紙束、取り分け背面部側の数枚の紙が背面部との摩擦力や静電気の影響を受けて受枠内から迫り出されてしまうという問題があった。
【0009】
このため、紙束の迫り出しを防止すべく受枠の背面部と紙束との間にプラスチック板を差し込む場合があるが、そのプラスチック板としては摩耗や変形を考慮して硬質のものが用いられるため、これが受枠の振動によりがたついて大きな騒音を発生することがあった。又、そのプラスチック板が紙束との摩擦で帯電し、これにより紙束の迫り出しが却って助長されてしまうこともあった。
【0010】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その主たる目的は帯電した不揃いの紙束でも此れを一枚ずつ確実に解してその縁を短時間で良好に揃え得るようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠と、前記斜面部から紙束の端面に向けてエアを吹き付けるための送風手段とを具備して成る紙束捌き装置において、前記受枠内に配置された紙束の帯電電荷を除去するための除電手段を備えることを特徴とする。ここに、除電手段としては、紙束の端面に吹き付けられるエアに対してコロナ放電によるイオンを放出するイオン生成電極を備えたイオン発生器ほか、紙束の端面に吹き付けられるエアに湿気を与えるための加湿器が用いられる。
【0012】
又、本発明は、紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠と、前記斜面部から紙束の端面に向けてエアを吹き付けるための送風手段とを具備して成る紙束捌き装置において、前記受枠の斜面部から噴出せしめるエアを加熱するための空気加熱器を備えることを特徴とする。これによれば、空気加熱器による暖房効果で低温環境下でも捌き作業を苦痛なく行える上、湿った紙束や印刷インクを乾燥させて紙束の分離を促進させることができる。
【0013】
更に、本発明は、紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠を具備して成る紙束捌き装置において、前記受枠をその背面部に直角な軸回りに揺動可能にして設け、その揺動により前記斜面部の勾配を調整可能としたことを特徴とする。これによれば、紙束の厚さや重量により斜面部の双方に作用する紙束の圧力を均衡させて不揃い部分の折れ曲がりを防止することができる。
【0014】
又、本発明は、紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠と、前記斜面部から紙束の端面に向けてエアを吹き付けるための送風手段とを具備して成る紙束捌き装置において、前記斜面部は長方形状を成す紙束に対応して一方が長尺な第一斜面部とされると共に他方が第一斜面部よりも全長の短い第二斜面部とされる一方、前記送風手段は前記斜面部の裏側に形成される空気室と、この空気室にエアを供給するための給気源とを有すると共に、前記斜面部には該斜面部を横断する方向にスリット状を成す複数条の噴気口が形成され、その各噴気口のうち第一斜面部の最上部と第二斜面部の最下部とに位置する噴気口の開口幅が他の噴気口よりも幅広に設定されて成ることを特徴とする。これによれば、新聞チラシのように、二つ折りの紙で複数枚の紙を挟み込んだタイプの紙束でも第二斜面部の最下部に位置する噴気口から紙面間にエアを良好に導入できるほか、第一斜面部の最上部に位置する噴気口により第二斜面部側から噴出するエアの不足分を補うことができる。
【0015】
尚、上記各紙捌き装置において、受枠に振動を与えるための加振手段を備えることが好ましい。
【0016】
又、本発明は、紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠と、この受枠に振動を与えるための加振手段とを具備して成る紙捌き装置において、前記背面部に受枠内に配置した紙束の紙面に接触する突起を設けるか、又はその突起に代えて前記受枠内に配置した紙束に対向する背面部の内面に、帯電防止層を形成することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の適用例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る紙束捌き装置の好適な態様を示した斜視概略図である。図1において、1は本装置の土台を成す台枠であり、この台枠1には点線で表される移動用のキャスターが設けられるほか、後述する加振手段、送風手段、並びに除電手段を作動させるためのフットスイッチ2が設けられる。3は台枠1上に設置される中空角柱状の支持フレームであり、その上部側面には主電源スイッチ4と該スイッチを介して外部からの電力供給を受ける操作盤5とが設けられる。6は外部電源に接続するための電源コードであり、この電源コード6を通じて外部電源から上記各手段に駆動電力が分配される構成としてある。
【0018】
ここに、操作盤5には上記各手段の運転を自動/手動に切り換えるための切換スイッチ7Aほか、これによる自動運転設定時における上記各手段の動作時間を設定するタイマ調整ダイヤル7B、送風手段の出力(風量)を調整する風量調整ダイヤル7C、並びに除電切換スイッチ7D、及び温風切換スイッチ7Eが設けられる。尚、切換スイッチ7Aを手動運転に設定したときには、フットスイッチ2の操作によりその押圧時間だけ上記各手段が作動する回路構成としてある。
【0019】
又、自動運転には二つの設定モードがあり、その一つは上記各手段を設定時間内で全て作動させる回路構成とされ、他の一つは加振手段などを作動させずに送風手段のみを作動させる回路構成とされる。尚、何れのモードでも除電手段は作動可能であるが、これは除電切換スイッチ7Dにより、適宜停止することができる。
【0020】
一方、支持フレーム3の上部前面には、処理対象と成す紙束Pを配置するための受枠10が設けられる。受枠10は、支持フレーム3の上部前面に臨む背面部11と、この背面部の下縁に沿う二つの斜面部12A,12Bと、この両斜面部の前側縁に沿う二つの前面部13A,13Bとを形成し、それらで囲まれる領域に新聞チラシなどの紙束がその一角を下にして傾斜姿勢で配置される構成としてある。特に、背面部11の上部には受枠10に対する紙束の出し入れを容易にすべく切欠き14が形成され、その形成位置で紙束Pを手で掴み得るようにしてある。ここに、斜面部12A,12Bは互いに直交して紙束Pの直交する端面を傾斜状にして支持し、その状態にして背面部11と前面部13A,13Bがそれぞれ紙束Pの裏面と表面とに対向するようになっている。又、前面部13A,13Bと紙束Pとの間には紙束の崩落を防ぐために押え板15が挟み込まれる構成としてある。
【0021】
そして、係る捌き装置によれば、加振手段により受枠10を振動させつつ、送風手段により受枠10内に配置された紙束Pの端面に向けてエアを吹き付け、必要に応じてそのエアを加熱し、更に除電手段により紙束Pの帯電電荷を除去して紙束を一枚ずつ分離しながらその縁を良好に揃え得るようになっている。
【0022】
図2において、16は加振手段としての振動モータであり、そのロータ軸16Aは偏心輪17を有して受枠の背面部11に結合されている。又、受枠の背面部11と支持フレーム3とは防振ゴム18を介して連結され、振動モータ16により与えられる受枠10の振動が支持フレーム3側に伝播するのを抑制できるようにしてある。一方、送風手段は、支持フレーム3の下部に内蔵されるブロアモータ19を給気源として、このブロアモータ19を収めたケーシング19Aと受枠10を送風管20で連結することにより構成される。本例において、送風管20は金属パイプなどで成る剛性部20Aと、これに接続するゴムホースなどの可撓性を有した柔軟部20Bとで成り、柔軟部20Bは支持フレーム3より引き出されて受枠10に接続される。尚、ブロアモータ19に代えてエアコンプレッサを用いても良い。
【0023】
図3で明らかなように、受枠の斜面部12A,12Bにはその裏側にそれぞれ隔壁21で覆われる空気室22が形成され、その空気室22に送風管の柔軟部20Bが接続される。又、図4で明らかなように、受枠の斜面部12A,12Bにはこれを横断する方向に延びるスリット状の噴気口23A〜23Eが形成され、ブロアモータ19から空気室22に送り込まれたエアがその各噴気口23A〜23Eより紙束の端面に向けて噴出するようにしてある。
【0024】
特に、本例において、斜面部12A,12Bの長さは長方形状の紙束に対応して相違させてあり、その一方(12A)が長尺な第一斜面部、他方(12B)が短尺な第二斜面部とされる。そして、斜面部12Aの最上部と斜面部12Bの最下部とに位置する噴気口23A,23Eの開口幅が他の噴気口23B,23C,23Dよりも幅広に設定される。これは、新聞チラシのように二つ折りの紙で複数枚の紙を挟み込んだタイプの紙束に対応するものである。
【0025】
つまり、その種の紙束では二つ折りの紙(折紙という)がその折線を下にして斜面部12A上に置かれるので、当該斜面部12A側から噴出されるエアの多くが折紙の外面を通過するだけとなる結果、折紙内部の各紙面間の気圧が相対的に低くなり、紙面同士が密着する方向に作用するために却って紙揃えが悪くなってしまう。このため、紙面一枚一枚が現れる斜面部12B側の噴気口23C〜23Eから噴出されるエアが重要であり、しかもエアが入り難い折紙の折り目付近に多くのエアを供給する必要があるため、噴気口23Eの開口幅を広く設定しているのである。尚、噴気口23Eの形成位置は斜面部12A,12Bの仮想交点より5cm程度上がよい。又、斜面部12Bからのエアは紙面間を通過する際に減衰するので、紙束の反対側端面まで到達する風量は少ない。そこで、これを補うため噴気口23Aの開口幅も広く設定されるのである。
【0026】
一方、図2において、24は除電手段としてのイオン発生器(本例において直流コロナ放電型)であり、このイオン発生器24は支持フレーム3の上部に内蔵される機器本体24A(電源部)と、受枠10に配置される棒状のイオン生成電極24Bとで構成される。イオン生成電極24Bは、タングステンエミッタやセラミックスエミッタで成り、これは本例において図3に示すよう噴気口23Dに沿って形成した斜面部12Bの溝部分に埋め込まれる。そして、このイオン発生器24によれば、機器本体24Aによりイオン発生電極24Bに放電電圧が印加され、これによってイオン生成電極24Bがコロナ放電を起こして正負のイオンを生成し、これを噴気口23Dから噴射されるエア中に放出する。このため、印刷紙などで成る紙束が摩擦によって帯電しても、その帯電電荷を除去して紙束を確実に分離させることができる。
【0027】
又、図3、図4から明らかなように、受枠における背面部11の内面には紙束の紙面に接触する横長の突起11Aが設けられる。図5はその断面を示す。この図で明らかなように、突起11Aは三角形状の断面をもち、しかも受枠10の振動方向(主に上下方向)に対して直交するよう水平方向に所定の長さだけ連続して形成される。そして、この突起11A(凸条)によれば、その稜線tを紙束の紙面に接触させて背面部11と紙束Pとの間に一定の間隙を形成し、背面部11から紙束Pに作用する振動の伝播を減少させて紙束Pが背面部11側で上方に迫り出されるのを防止する働きをする。
【0028】
尚、突起11Aは大きすぎても小さすぎても好ましくなく、受枠10の形状やこれに作用する振幅の大きさによっても異なるが、概ね幅15mm、高さ3mm程度が適当である。又、突起11Aを設ける位置は背面部11の端、それも背面部11の中心部を挟んで斜面部12A,12Bの交差部分に対向する上部がよい。これは、受枠10に作用する振動の方向が一般に背面部11の中心部と斜面部12A,12Bの交差部分とを結ぶ上下方向とされ、その上部側で紙束Pを受枠10から迫り出すような大きな振幅が生ずるためである。しかも、受枠10は背面部11側に稍傾けられるため、突起11Aを背面部11の上部に設けると、紙束Pが鉛直に近い状態に立ち、背面部11と紙束Pとの接触力が弱まって背面部11から紙束Pへの振動伝播を一層減ずることができる。
【0029】
因に、突起11Aはプレス加工などにより背面部11と一体に形成されるが、突起11Aを形成した板金を両面テープなどにて背面部11に固定するようにしてもよい。
【0030】
一方、以上のような突起11Aに代えて、受枠10内の紙束Pに対向する背面部11の内面に帯電防止層を形成しても良く、これによっても静電気による背面部11と紙束Pの吸着を防いで、その紙束Pが背面部11側で上方に迫り出されるのを阻止することができる。尚、上記の帯電防止層は木板、布地、又は紙などを背面部11の内面に張り付けるなどして容易に形成することができる。
【0031】
次に、図6〜図8は受枠の取付部分を示す。これらの図において、25は支持フレーム3の前面に沿って左右に揺動するスイングプレートであり、このスイングプレート25はその両側に取り付けられる防振ゴム18を介して受枠の背面部11に連結され、以て受枠の斜面部12A,12Bの勾配を調整可能とする角度調整手段を構成する。図6に示すように、防振ゴム18の両端には受枠の背面部11とスイングプレート25とに取り付けるための座板26,27が設けられ、座板27にはスイングプレート25の裏側に突出するガイドピン28が設けられる。又、支持フレーム3にはガイドピン28を通す円弧状の長孔29が形成され、その長孔29に沿ってスイングプレート25が左右に揺動可能とされる。
【0032】
一方、スイングプレート25にもその左右両側に円弧状の長孔30が形成され、支持フレーム3には長孔30に通されるネジ軸31が固定される。ネジ軸31にはスイングプレート25を介して図7、図8に示されるハンドル32が取り付けられ、そのハンドル32をネジ軸31の回りに回動操作することにより、スイングプレート25を支持フレーム3に締結したり、その締結を解除できるようになっている。そして、スイングプレート25の締結を解除したとき、図9のようにスイングプレート25と此れに結合する受枠10とがそれぞれ背面部11に直角な軸回り(図9の矢印方向)に揺動し、これによって斜面部12A,12Bの勾配が変化するようになっている。ここで、その角度調整可能範囲は、本例において一方の斜面部12Aが10〜30度、他方の斜面部12Bが60〜80度に設定される。尚、送風管20は上記の如く受枠10に接続する側が柔軟部20Bとされて受枠10の揺動を許容する。
【0033】
又、図6、図8において、33は振動モータ16を固定する取付枠であり、これは受枠の背面部11に固定され、支持フレーム3には振動モータ16とその取付枠33とを導入するための開口部34が形成される。
【0034】
次に、図2において、35は送風手段により紙束に吹き付けるエアを加熱するため空気加熱器であり、これはケーシング19A内にあってブロアモータ19の排気側に設けられる。尚、ケーシング19A内に空気加熱器35を配置するスペースを確保できない場合、その空気加熱器35を軸流ヒータとして送風管20に内蔵することもできる。因に、その空気加熱器35は振動モータ16やブロアモータ19と一緒に作動する構成とされるが、外気温が高い場合など必要のないときは温風切換スイッチ7Eにより空気加熱器35を不作動とすることができる。
【0035】
又、図2において、36は加湿器であり、この加湿器36は管路37を介して送風管(剛性部20A)に接続されることにより除電手段を構成する。そして、その加湿器36は発生した蒸気を管路37から送風管20内に送り、これを紙束に吹き付けられるエアに混合し、以て紙束に適度な水分を与えてその帯電を防止する働きをする。尚、除電手段としてのイオン発生器24は有用であるも高価であるから、除電に対してそれほどの効果を必要としないユーザのために、加湿器36は簡易な除電手段として備えられる。但し、図2のようにイオン発生器24と加湿器36の双方を備える構成でもよいし、その何れか一方のみを備える構成でもよい。
【0036】
ここで、以上のように構成される捌き装置の作用を説明する。先ず、使用に際して新聞チラシなどの紙束をその短辺側が斜面部12Bに対向するようにして受枠10内にセットするが、紙束の短辺側が著しく不揃いである場合、予め受枠10を揺動させて斜面部12Bを可能な限り急勾配に調整する。これにより、斜面部12Bに作用する荷重を小さくして紙束の自重による不揃い部分の折れ曲がりを防止できる。
【0037】
斯くて、紙束を受枠10内にセットしたら、受枠の前面部13A,13Bと紙束Pとの間に押え板15を置いて紙束Pを軽く押さえた後、紙束Pの性状に応じた処理条件を操作盤5で設定してフットスイッチ2を押圧する。これにより、ブロアモータ19が起動し、このブロアモータ19から送風管20を通じて空気室22にエアが送り込まれ、このエアが噴気口23A〜23Eより噴出して紙束Pの端面に吹き付けられる。又、イオン生成電極24Bがコロナ放電を起こし、これにより発生したイオンが噴気口23Dから噴出するエアと共に紙束Pの各紙面間に吹き付けられ、紙束Pの帯電電荷が除去される。更に、振動モータ16の起動により、受枠10に振動が与えられ、これが紙束Pに伝播する。尚、背面部11と紙束とは突起11A又は帯電防止層により密着を防止され、背面部11から紙束Pへの振動の伝播は減ぜられる。
【0038】
この結果、受枠10内の紙束Pは背面部11側で上方に迫り出されず、エア(空気加熱器35による加熱空気、又は加湿器36による加湿空気を含む)、イオン、及び振動の作用により一枚ずつに良好に分離されながら短時間でその縁が揃えられる。尚、紙束Pの不揃いの程度や紙面間の密着度が通常より小さい場合や大きい場合には、フットスイッチ2により適当な時間だけ手動運転を行うと良い。
【0039】
以上、本発明の適用例を説明したが、係る捌き装置は上記例に限らず、加振手段として電磁型バイブレータを用いるなどしてもよい。又、送風手段としてファンを用い、これを受枠における斜面部12A,12Bの裏側に直に取り付けるようにしてもよい。更に、除電手段として上記のようなイオン発生器24や加湿器36ほか、種々の除電器を用いることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明に係る紙束捌き装置によれば、紙束に振動を与える加振手段や紙束の端面にエアを吹き付ける送風手段に加え、紙束の帯電電荷を除去する除電手段を備えていることから、印刷紙などのように帯電性が強い紙束でもこれを一枚ずつ分離してその縁を短時間で揃えることができる。
【0041】
特に、除電手段が、イオン生成電極を備えたイオン発生器で成り、そのイオン生成電極が紙束の端面に吹き付けられるエアに対してコロナ放電によるイオンを放出するようにしていることから、発生したイオンをエアに乗せて紙束の各紙面間に良好に導くことができる。
【0042】
又、受枠をその背面部に直角な軸回りに揺動可能にして設け、その揺動により斜面部の勾配を調整可能としていることから、その角度調整により斜面部の一方に作用する紙束の圧力を緩和して不揃い部分の折れ曲がりを防止できる。
【0043】
更に、紙束に吹き付けられるエアを加熱するための空気加熱器を備えていることから、これによる暖房効果により低温環境下でも作業を快適に行える上、紙束や此れに施された印刷インクを乾燥させて、紙束の分離を促進させることができる。
【0044】
又、受枠における背面部の内面に紙束の紙面と接触する突起、又はその突起に代わる帯電防止層を形成したことにより、背面部と紙束との密着が防止され、背面部から紙束への振動伝播が減少されるために、背面部側の紙束が上方に迫り出されるのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙束捌き装置の好適な態様を示した斜視図
【図2】同装置の内部構造を示した側面概略図
【図3】受枠を部分的に破断して示した正面図
【図4】受枠の斜視図
【図5】図3におけるX−X線拡大断面図
【図6】受枠の取付部分を示した斜視分解図
【図7】受枠の取付部分を示した平面図
【図8】受枠の取付部分を示した正面図
【図9】受枠の揺動状態を示した正面図
【符号の説明】
1 台枠
2 フットスイッチ
3 支持フレーム
10 受枠
11 背面部
11A 突起
12A,12B 斜面部
14 切欠き
16 振動モータ(加振手段)
19 ブロアモータ(送風手段の給気源)
20 送風管
20A 剛性部
20B 柔軟部
22 空気室
23A〜23E 噴気口
24 イオン発生器(除電手段)
24B イオン生成電極
35 空気加熱器
36 加湿器(除電手段)

Claims (9)

  1. 紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠と、前記斜面部から紙束の端面に向けてエアを吹き付けるための送風手段とを具備して成る紙束捌き装置において、前記受枠内に配置された紙束の帯電電荷を除去するための除電手段を備えることを特徴とする紙束捌き装置。
  2. 除電手段が、紙束の端面に吹き付けられるエアに対してコロナ放電によるイオンを放出するイオン生成電極を備えたイオン発生器で成る請求項1記載の紙束捌き装置。
  3. 除電手段が、紙束の端面に吹き付けられるエアに湿気を与えるための加湿器を備えて成る請求項1記載の紙束捌き装置。
  4. 紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠と、前記斜面部から紙束の端面に向けてエアを吹き付けるための送風手段とを具備して成る紙束捌き装置において、前記受枠の斜面部から噴出せしめるエアを加熱するための空気加熱器を備えることを特徴とする紙束捌き装置。
  5. 紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠を具備して成る紙束捌き装置において、前記受枠をその背面部に直角な軸回りに揺動可能にして設け、その揺動により前記斜面部の勾配を調整可能としたことを特徴とする紙束捌き装置。
  6. 紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠と、前記斜面部から紙束の端面に向けてエアを吹き付けるための送風手段とを具備して成る紙束捌き装置において、前記斜面部は長方形状を成す紙束に対応して一方が長尺な第一斜面部とされると共に他方が第一斜面部よりも全長の短い第二斜面部とされる一方、前記送風手段は前記斜面部の裏側に形成される空気室と、この空気室にエアを供給するための給気源とを有すると共に、前記斜面部には該斜面部を横断する方向にスリット状を成す複数条の噴気口が形成され、その各噴気口のうち第一斜面部の最上部と第二斜面部の最下部とに位置する噴気口の開口幅が他の噴気口よりも幅広に設定されて成ることを特徴とする紙束捌き装置。
  7. 受枠に振動を与えるための加振手段を備えた請求項1、4、5、又は6記載の紙束捌き装置。
  8. 紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠と、この受枠に振動を与えるための加振手段とを具備して成る紙捌き装置において、前記背面部に受枠内に配置した紙束の紙面に接触する突起を設けたことを特徴とする紙捌き装置。
  9. 紙束の直交する端面を傾斜状にして支持する二つの斜面部と前記紙束の裏面に対向する背面部とを形成する受枠と、この受枠に振動を与えるための加振手段とを具備して成る紙捌き装置において、前記受枠内に配置した紙束に対向する背面部の内面に、帯電防止層を形成したことを特徴とする紙捌き装置。
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