JP2004001362A - 機能性レンズの製造用治具、及び機能性レンズの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】迅速容易に且つ適切に機能性フィルムをセットでき、生産性及び歩留まりを向上させることができる機能性レンズの製造用治具、及び機能性レンズの製造方法を提供する。
【解決手段】筒状をなす第1ガスケット2と当該第1ガスケット2に嵌合可能な第2ガスケット3とからガスケット本体1が構成され、そのガスケット本体1の両端開口部には一対のガラス型4,5が嵌合可能とされている。前記第1ガスケット2における側壁部2aの内面には偏光フィルムFを載置支持可能な支持凸部6が形成されている。一方、第2ガスケット3の第1ガスケット2に嵌合される側の端部には第1ガスケット2に対する嵌合状態において前記支持凸部6と協働して前記偏光フィルムFの周縁部を挟持することで、当該フィルムFの前記ガスケット本体1の軸方向への移動を規制する挟持部10が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】筒状をなす第1ガスケット2と当該第1ガスケット2に嵌合可能な第2ガスケット3とからガスケット本体1が構成され、そのガスケット本体1の両端開口部には一対のガラス型4,5が嵌合可能とされている。前記第1ガスケット2における側壁部2aの内面には偏光フィルムFを載置支持可能な支持凸部6が形成されている。一方、第2ガスケット3の第1ガスケット2に嵌合される側の端部には第1ガスケット2に対する嵌合状態において前記支持凸部6と協働して前記偏光フィルムFの周縁部を挟持することで、当該フィルムFの前記ガスケット本体1の軸方向への移動を規制する挟持部10が形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機能性レンズの製造用治具、及び機能性レンズの製造方法に係り、詳しくは偏光フィルム等の機能性フィルムがプラスチックレンズのレンズ厚肉内に埋設された機能性レンズの製造用治具、及び、そのような機能性レンズの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、キャスト法でプラスチックレンズを製造する際には、モールド枠の役目をするリング状のガスケット(治具本体)と、当該ガスケットの両端開口部に嵌合される一対のモールド部材とが用いられる。前記ガスケットの側壁部にはモノマー注入口が貫通形成されており、当該注入口を介して前記両モールド部材が嵌合されたガスケット内にはレンズ材料とされるモノマーが充填注入される。そして、当該モノマーがガスケット内で固化すると、前記両モールド部材の嵌合状態が解除され、ガスケット内から所定の厚さに成形されたプラスチックレンズが取り出されるようになっている。
【0003】
このように、従来からプラスチックレンズを製造する際には、モノマー注入口が形成されたガスケットがレンズ製造用治具として用いられているが、実用上は製造されるプラスチックレンズの種類に応じて多種多様なガスケットが使い分けされている。例えば、近時においては、偏光フィルム等の機能性フィルムがレンズ厚肉内に埋設されたプラスチックレンズ(以下、「機能性レンズ」という。)の製品需要が増えているが、かかる機能性レンズを製造する際には、特許文献1に記載されているようなガスケットが使用される。
【0004】
即ち、この公報に記載されたガスケットは、その側壁部内面に機能性フィルムをセット支持するための支持凸部が全周に亘って形成されており、その支持凸部の頂面には前記機能性フィルムの周縁部が差し込み支持される挿入溝が同じく全周に亘って形成されている。従って、このガスケットを用いて前記機能性レンズを製造する際には、まず前記支持凸部の挿入溝内に機能性フィルムの周縁部を差し込み支持して当該機能性フィルムをガスケット内にセットする。そして前後一対のモールド部材をガスケットの両端開口部に各々嵌合した後、モノマー注入口からモノマーをガスケット内に注入する。すると、前記機能性フィルムによって前後2つに区画されたガスケット内の各空隙にモノマーが充填され、各空隙内のモノマーが前記機能性フィルムをサンドイッチする状態で固化する。その結果、レンズ厚肉内に機能性フィルムが埋設された機能性レンズが成形される。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−311804号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に記載のガスケットには実用面で次のような問題点を有していた。即ち、機能性フィルムの周縁部をガスケットにおける側壁部内面の支持凸部の頂面に形成されている挿入溝に差し込み支持する作業は相当の熟練を必要としていた。また、機能性フィルムは可撓性を有するため、シワになって装填されたり装填作業時に誤って破損・破断してしまうことがあり歩留まりも悪かった。更に、機能性フィルムをガスケットの挿入溝に装填するには時間を要するため当該機能性フィルム上に埃や異物等が付着し、不良品の生産までも余儀なくされていた。
【0007】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は迅速容易に且つ適切に機能性フィルムをセットでき、生産性及び歩留まりを向上させることができる機能性レンズの製造用治具、及び機能性レンズの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、機能性レンズの製造用治具に係る請求項1に記載の発明は、筒状をなす治具本体を有し、当該治具本体の側壁部にはレンズ材料となるモノマーを注入するための注入口が形成されると共に、その治具本体の両端開口部には一対のモールド部材が嵌合可能とされ、さらに前記治具本体内には機能性フィルムが支持可能とされた機能性レンズの製造用治具において、前記治具本体を、第1の筒状部材と当該第1の筒状部材に組付可能な第2の筒状部材とから構成し、前記第1の筒状部材には前記機能性フィルムを載置支持可能な第1の支持部を形成し、前記第2の筒状部材には前記第1の筒状部材に対する組付状態において前記第1の支持部と協働して当該第1の支持部との間に配置した前記機能性フィルムの前記治具本体の軸方向への移動を規制する第2の支持部を形成したことを要旨とした。
【0009】
また、同じく請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第2の支持部は、前記第1の筒状部材に対する前記第2の筒状部材の組付状態において、前記第1の支持部との間に前記機能性フィルムの周縁部を挟持固定することを要旨とした。
【0010】
また、同じく請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第2の支持部は、前記第1の筒状部材に対する前記第2の筒状部材の組付状態において、前記第1の支持部との間に前記治具本体の軸方向へ所定の隙間を形成し、当該隙間幅内に前記機能性フィルムの周縁部の移動を制限することを要旨とした。
【0011】
また、同じく請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第2の筒状部材は第1の筒状部材に対して嵌合することで組付可能な構成とされ、前記第1の支持部は、第1の筒状部材における側壁部内面に形成され、前記第2の支持部は第1の筒状部材に対する前記第2の筒状部材の嵌合状態において前記第1の支持部と対向する部位に形成されていることを要旨とした。
【0012】
また、同じく機能性レンズの製造用治具に係る請求項5に記載の発明は、筒状をなす治具本体を有し、当該治具本体の側壁部にはレンズ材料となるモノマーを注入するための注入口が形成されると共に、その治具本体の両端開口部には一対のモールド部材が嵌合可能とされ、さらに前記治具本体内には機能性フィルムが支持可能とされた機能性レンズの製造用治具において、前記治具本体の側壁部内面には、前記機能性フィルムを載置支持可能な第1の支持部を前記側壁部内面の周方向に沿うように形成すると共に、前記第1の支持部との間に前記治具本体の軸方向へ所定の隙間を形成する第2の支持部を前記側壁部内面の周方向における複数箇所に点在するように形成したことを要旨とした。
【0013】
また、同じく請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第1の支持部は前記治具本体における側壁部内面の周方向に沿うように形成されており、その第1の支持部には前記治具本体の軸方向へのモノマーの流通を許容するためのモノマー流通部が形成されていることを要旨とした。
【0014】
また、同じく請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第1の支持部は、前記機能性フィルムを載置支持する部位が前記治具本体の軸方向と直交する平面に対し所定の角度で傾斜して形成されていることを要旨とした。
【0015】
一方、機能性レンズの製造方法に係る請求項8に記載の発明は、筒状をなす第1の筒状部材と当該第1の筒状部材に組付可能な第2の筒状部材とから構成される治具本体を使い、前記第1の筒状部材に形成された第1の支持部に機能性フィルムを載置した後、前記第2の筒状部材を第1の筒状部材に組み付けし、前記第1の支持部と前記第2の筒状部材に形成された第2の支持部とが協働して前記機能性フィルムの前記治具本体の軸方向への移動を規制するようにし、その後、前記第1の筒状部材と前記第2の筒状部材とが組み付けられることにより一体化されてなる治具本体の両端開口部に一対のモールド部材を嵌合した状態で治具本体に形成された注入口からモノマーを注入することを要旨とした。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を偏光フィルムが埋設されたプラスチックレンズを製造するための製造用治具及び製造方法に具体化した第1実施形態を図1〜図3に基づき説明する。
【0017】
さて、図1に示すように、本実施形態に係る製造用治具は治具本体としてのガスケット本体1を有している。このガスケット本体1は、第1の筒状部材としての第1ガスケット2、第2の筒状部材としての第2ガスケット3を備えている。また、ガスケット本体1の両端開口部には一対のモールド部材としてのガラス型4,5が嵌合可能となっている。
【0018】
前記第1ガスケット2は略円筒状に形成されており、その側壁部2aの内面には当該側壁部2aの周方向に沿うように第1の支持部としての支持凸部6が形成されている。そして、当該支持凸部6には、図2(a)(b)に示すように、機能性フィルムとしての偏光フィルムFの周縁部を載置支持するための載置面7が第1ガスケット2(及びガスケット本体1)の軸方向と直交する平面をなすように形成されている。更に、前記支持凸部6には、第1ガスケット2(及びガスケット本体1)の軸方向へのレンズ材料となるモノマーの流通を許容するためのモノマー流通部としての切欠き部8が等間隔に4箇所形成されている。なお、この支持凸部6は、前記第1及び第2の両ガスケット2,3が嵌合して一体化されることによりガスケット本体1が形成された際に、前記ガラス型4を嵌合するための段部としての機能も有している。
【0019】
一方、前記第2ガスケット3は略円筒状に形成されており、その側壁部3aには前記モノマーを充填するための筒状のモノマー注入口9が一体的に貫通形成されている。また、第2ガスケット3の前記第1ガスケット2内へ嵌合される側の端部は、前記第1ガスケット2に対する組付状態において載置面7と協働して偏光フィルムFの周縁部を挟持するための第2の支持部としての挟持部10となっている。そして、前記第1ガスケット2と第2ガスケット3とが嵌合されて一体化された状態においてガスケット本体1の開口部となる第2ガスケット3における側壁部3aの内面には当該側壁部3aの周方向に沿うように前記ガラス型5を嵌合するための段部11が形成されている。
【0020】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る製造用治具を使用して偏光フィルムが埋設されたプラスチックレンズを製造する方法について説明する。
プラスチックレンズを製造する方法は、フィルムセット工程、モノマー注入工程、レンズ成形工程の3工程からなる。
【0021】
まず、フィルムセット工程では、第1ガスケット2に形成された支持凸部6の載置面7に偏光フィルムFが載置される。即ち、作業者により偏光フィルムFがピンセット等により把持され、当該偏光フィルムFの周縁部が前記載置面7上に載置される(図2(a)参照)。そして次に、その状態において第2ガスケット3が第1ガスケット2に嵌合される。即ち、第2ガスケット3は挟持部10が設けられた側の端部が第1ガスケット2内へ前記偏光フィルムFが載置されている側から嵌合される。すると、第1ガスケット2と第2ガスケット3とが一体化してガスケット本体1が形成され、前記偏光フィルムFは周縁部が第1ガスケット2の載置面7と第2ガスケット3の挟持部10により挟持固定されることにより、前記ガスケット本体1の軸方向への移動が規制される(図2(b)参照)。なお、図示はしないが、偏光フィルムFの周縁部には複数箇所に切込みを形成するとよい。切込みを形成した場合には、偏光フィルムFが両ガスケット2,3により挟持された際に受ける応力により破損、破断する虞れを低減することができる。
【0022】
次に、モノマー注入工程では、まず前記第1ガスケット2に第2ガスケット3が嵌合され一体化したガスケット本体1の両端開口部にガラス型4,5がそれぞれ嵌合される。即ち、ガラス型4の周縁部が第1ガスケット2の段部としての支持凸部6に、ガラス型5の周縁部が第2ガスケット3の段部11に、それぞれ嵌合係止される(図3参照)。そして、その状態において、第2ガスケット3のモノマー注入口9からモノマーがガスケット本体1内に充填される。このとき、モノマーは支持凸部6に形成された切欠き部8を通過することにより、偏光フィルムFの表面側及び裏面側の双方の空間内へ回り込んで充填される。
【0023】
そして、レンズ成形工程では、モノマーがガスケット本体1の各側壁部2a,3a及び前後両ガラス型4,5により形成された閉空間内で焼成等されることにより固化される。そして、固化した後、前記両ガラス型4,5が取り外されると共に、第1ガスケット2と第2ガスケット3との嵌合が解除されると、偏光フィルムFをレンズ厚肉内に埋設したプラスチックレンズが製造される。
【0024】
従って、本実施形態では、次のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、第1ガスケット2における支持凸部6の載置面7上に偏光フィルムFを載置した後、第2ガスケット3の挟持部10を第1ガスケット2に対して偏光フィルムFが載置されている側から嵌合するだけでガスケット本体1内に偏光フィルムFをセットできる。従って、支持凸部の頂面に形成された挿入溝内へフィルムの周縁部を差し込み支持しなければならなかった従来とは異なり、迅速容易に且つ適切に偏光フィルムFをセットでき、生産性及び歩留まりを向上させることができる。
【0025】
(2)第1ガスケット2の側壁部2a内面に形成された支持凸部6の載置面7と第2ガスケット3の挟持部10とにより偏光フィルムFの周縁部を挟持固定した。従って、偏光フィルムFをずれることなく確実にガスケット本体1内にセットできる。
【0026】
(3)第1ガスケット2の側壁部2a内面に形成された支持凸部6にモノマーを流通させるための切欠き部8を形成したことにより、偏光フィルムFを挟持固定した場合であってもモノマーを当該偏光フィルムFの表面側及び裏面側の双方の閉空間全体に充填することができる。
【0027】
(第2実施形態)
次に、本発明を偏光フィルムが埋設されたプラスチックレンズを製造するための製造用治具及び製造方法に具体化した第2実施形態を図4〜図6に基づき説明する。
【0028】
さて、図4に示すように、本実施形態に係る製造用治具は治具本体としてのガスケット本体12を有している。なお、本実施形態では、当該ガスケット本体12が1部材にて構成されている点で上記第1実施形態とは異なっている。前記ガスケット本体12は略円筒状に形成されており、その側壁部12aの内面には当該側壁部12aの周方向に沿うように第1の支持部としての支持凸部13が突出形成されている。当該支持凸部13における偏光フィルムFが当接する載置面14は、図6に示すように前記ガスケット本体12の軸方向と直交する平面に対し所定の角度で傾斜して形成されている。また、前記側壁部12aの内面であって、前記支持凸部13と軸方向に所定の隙間としての挿入溝15を挟んで対向する位置には、第2の支持部としての支持突起16が等間隔に4個点在するように形成されている。なお、本実施形態において、前記ガスケット本体12の軸方向における前記挿入溝15の溝幅は1mmとされ、前記支持突起16の側壁部12aの内面周方向における突起幅は3mmとなっている。
【0029】
前記ガスケット本体12の両端開口部には一対のモールド部材としてのガラス型17,18が嵌合可能となっている。そして、前記ガスケット本体12の側壁部12aにはレンズ材料となるモノマーを充填するための筒状のモノマー注入口19が一体的に貫通形成されている。更に、前記支持凸部13には、ガスケット本体12の軸方向へ前記モノマーの流通を許容するためのモノマー流通部としての切欠き部20が等間隔に4箇所形成されている。なお、前記支持凸部13は、前記ガラス型17を嵌合するための段部としての機能も有している。また、側壁部12aの内面には当該側壁部12aの周方向に沿うように前記ガラス型18を嵌合するための段部21が形成されている。
【0030】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る製造用治具を使用して偏光フィルムが埋設されたプラスチックレンズを製造する方法について説明する。
本実施形態においても、前記第1実施形態の場合と同様に、プラスチックレンズを製造する方法は、フィルムセット工程、モノマー注入工程、レンズ成形工程の3工程からなる。まず、フィルムセット工程では、挿入溝15に偏光フィルムFが挿入され、当該偏光フィルムFの周縁部が前記載置面14上に載置される。即ち、作業者により偏光フィルムFがピンセット等により把持され、当該偏光フィルムFの周縁部全体のうち前記各支持突起16と対応する4箇所のみが前記挿入溝15内に挿入され、その4箇所以外の周縁部分は単に前記載置面14上に載置される。すると、前記偏光フィルムFは前記支持凸部13と支持突起16との間に形成された挿入溝15の溝幅(1mm幅)内でガスケット本体12の軸方向への移動が規制された状態にて支持される。
【0031】
次に、モノマー注入工程では、まず前記ガスケット本体12の両端開口部にガラス型17,18がそれぞれ嵌合される。即ち、ガラス型17の周縁部が段部としての支持凸部13に、ガラス型18の周縁部が段部21に、それぞれ嵌合係止される。そして、その状態において、モノマー注入口19からモノマーがガスケット本体12内に充填される。このとき、モノマーは支持凸部13に形成された切欠き部20を通過することにより、偏光フィルムFの表面側及び裏面側の双方の空間内へ回り込んで充填される。
【0032】
そして、レンズ成形工程では、モノマーがガスケット本体12の側壁部12a及び前後両ガラス型17,18により形成された閉空間内で焼成等されることにより固化される。そして、モノマーが固化した後、前記両ガラス型17,18が取り外されると共に、ガスケット本体12を変形させるなどして、内容物を抜き取ることで偏光フィルムFをレンズ厚肉内に埋設したプラスチックレンズが製造される。
【0033】
従って、本実施形態では、次のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、ガスケット本体12における周方向全体に亘り設けた支持凸部13と周方向の複数箇所に点在するように設けた支持突起16との間に形成された挿入溝15に偏光フィルムFを挿入するだけでガスケット本体12内に偏光フィルムFをセットできる。従って、支持凸部13の頂面に形成された挿入溝内へフィルムの周縁部を全て差し込まなければならなかった従来とは異なり、4箇所の挿入溝15にのみ偏光フィルムFを差し込むだけでよく、ガスケット本体12が1部材の構成であっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。即ち、迅速容易に且つ適切に偏光フィルムFをセットでき、生産性及び歩留まりを向上させることができる。
【0034】
(2)上記実施形態では、ガスケット本体12の支持凸部13において偏光フィルムFが載置される載置面14を前記ガスケット本体12の軸方向と直交する平面に対し所定の角度で傾斜するように形成した。従って、偏光フィルムFをガラス型4の凹面形状に沿った湾曲した状態でプラスチックレンズ内に封止することが可能となる。即ち、当該プラスチックを薄く加工してもなお、偏光フィルムFはプラスチックレンズ内に封止された状態を維持できるため、コバ面の薄いプラスチックレンズを製造することができる。
【0035】
(3)上記実施形態においても、ガスケット本体12の側壁部12a内面に形成された支持凸部13にモノマーを流通させるための切欠き部20を形成した。従って、偏光フィルムFを挿入溝15に挿入した場合であってもモノマーを当該偏光フィルムFの表面側及び裏面側の双方の閉空間全体に充填することができる。
【0036】
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
○前記第1実施形態では、第1ガスケット2における支持凸部6の載置面7を第1ガスケット2の軸方向と直交する方向に平面をなすように形成した。しかし、載置面7は、図7(a)(b)に示すように、第1ガスケット2の軸方向と直交する平面に対して所定の角度で傾斜させてもよい。このような構成を採用することで、上記第2実施形態における(2)と同様の効果が得られる。
【0037】
○また、前記第1実施形態の別例を示す図7(a)(b)のものにおいて、載置面7を図8(a)(b)に示すように、第1ガスケット2と第2ガスケット3との組付状態において挿入溝が形成されるよう、例えば階段状に形成してもよい。即ち、支持凸部6の載置面7と挟持部10とが前記第2実施形態の場合のように所定の隙間の挿入溝を介して対向するような構成としてもよい。これらの構成を採用することで、偏光フィルムFが、第1ガスケット2における支持凸部6の載置面7と第2ガスケット3における挟持部10とにより挟持した際の変形を防止できる。なお、前記載置面7の形状は階段状に限定されることはなく、偏光フィルムFを挿入することができるよう、所定の隙間(偏光フィルムFの厚さより厚く、例えば1mm程度。)が形成されるのであればどのような形状であってもよい。
【0038】
○前記第1実施形態では、第2ガスケット3の端部が第1ガスケット2に内嵌される構成としたが、第1ガスケット2に対して第2ガスケット3の端部を外嵌する構成としてもよい。この場合には、その外嵌状態において第1ガスケット2の支持凸部6の載置面7と協働して偏光フィルムFを挟持し得る挟持部を第2ガスケット3の側壁部内面に別途形成すればよい。
【0039】
○前記第1実施形態では、第1ガスケット2に第2ガスケット3が嵌合されることでガスケット本体1が一体化される構成としたが、両ガスケット2,3は嵌合される構成でなく当接係合などにより組み付けられて一体化される構成でもよい。すなわち、両ガスケット2,3が組み付けられて一体化されたときに前記偏光フィルムFを協働して挟持する支持部と挟持部が両ガスケット2,3に形成されていればよい。
【0040】
○前記第1実施形態では、モノマー注入口9を第2ガスケット3側に貫通形成したが、これを第1ガスケット2側に貫通形成してもよく、また、両ガスケット2,3にそれぞれ貫通形成してもよい。更に、両ガスケット2,3に複数個貫通形成してもよい。
【0041】
○前記第2実施形態では、ガスケット本体12の支持凸部13において偏光フィルムFが載置される面を前記ガスケット本体12の軸方向と直交する平面に対し所定の角度で傾斜するように形成したが、前記偏光フィルムFが載置される面をガスケット本体12の軸方向と直交する方向に突出形成してもよい。
【0042】
○前記第2実施形態では、支持突起16は等間隔に4個形成されていたが、点在配置される構成ならば、その数は4箇所以外でもよく、またその配置も等間隔に制限しなくてよい。
【0043】
○前記第2実施形態では、支持凸部13と支持突起16との間に形成される挿入溝15の溝幅を1mmとしたが、これに限られることはなく、偏光フィルムFの厚さより大きく、当該偏光フィルムFの移動をモノマー注入時に規制することができる溝幅であればよい。
【0044】
○前記第2実施形態では、支持突起16の側壁部12aの内面周方向における突起幅を3mmとしたが、これに限られることはなく、2つの切欠き部20で区切られた支持凸部13の周方向における凸部幅に対して十分に狭く(例えば、半分以下)、偏光フィルムFのセットが円滑に実施できる突起幅であればよい。
【0045】
○前記各実施形態では、第1ガスケット2、第2ガスケット3及びガスケット本体12を円筒状に形成したが、三角筒状、四角筒状などの多角筒状に形成してもよい。
【0046】
○前記各実施形態では、支持凸部6,13に切欠き部8,20を等間隔に4箇所形成したが、モノマー流通部として機能するならば、これに限られることはない。即ち、前記切欠き部8,20の配置は等間隔である必要はなく、また、4箇所に限定されることもない。更に、その形状も、例えば孔状であってもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、機能性レンズの製造に際して迅速容易に且つ適切に機能性フィルムをセットでき、生産性及び歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における製造用治具を示す分解斜視図。
【図2】図1のX−X’断面図における要部を示すものであり、(a)は偏光フィルムを載置した状態の要部断面図、(b)は同じく挟持した状態の要部断面図。
【図3】第1実施形態におけるレンズ成形工程でガラス型を取外す前の状態を示す側断面図。
【図4】第2実施形態における製造用治具を示す分解斜視図。
【図5】第2実施形態におけるガスケット本体の正面図。
【図6】図5におけるY−Y’側断面図。
【図7】第1実施形態の別例を示すものであり、(a)は偏光フィルムを載置した状態の要部断面図、(b)は同じく挟持した状態の要部断面図。
【図8】第1実施形態の他の別例を示すものであり、(a)は偏光フィルムを載置した状態の要部断面図、(b)は同じく挟持した状態の要部断面図。
【符号の説明】
1 第1実施形態における治具本体としてのガスケット本体
2 第1の筒状部材としての第1ガスケット
2a 第1ガスケットの側壁部
3 第2の筒状部材としての第2ガスケット
3a 第2ガスケットの側壁部
4,5,17,18 モールド部材としてのガラス型
6,13 第1の支持部としての支持凸部
8,20 モノマー流通部としての切欠き部
9,19 モノマー注入口
10 第2の支持部としての挟持部
12 第2実施形態における治具本体としてのガスケット本体
12a 第2実施形態におけるガスケット本体の側壁部
16 第2実施形態における第2の支持部としての支持突起
F 機能性フィルムとしての偏光フィルム
【発明の属する技術分野】
本発明は、機能性レンズの製造用治具、及び機能性レンズの製造方法に係り、詳しくは偏光フィルム等の機能性フィルムがプラスチックレンズのレンズ厚肉内に埋設された機能性レンズの製造用治具、及び、そのような機能性レンズの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、キャスト法でプラスチックレンズを製造する際には、モールド枠の役目をするリング状のガスケット(治具本体)と、当該ガスケットの両端開口部に嵌合される一対のモールド部材とが用いられる。前記ガスケットの側壁部にはモノマー注入口が貫通形成されており、当該注入口を介して前記両モールド部材が嵌合されたガスケット内にはレンズ材料とされるモノマーが充填注入される。そして、当該モノマーがガスケット内で固化すると、前記両モールド部材の嵌合状態が解除され、ガスケット内から所定の厚さに成形されたプラスチックレンズが取り出されるようになっている。
【0003】
このように、従来からプラスチックレンズを製造する際には、モノマー注入口が形成されたガスケットがレンズ製造用治具として用いられているが、実用上は製造されるプラスチックレンズの種類に応じて多種多様なガスケットが使い分けされている。例えば、近時においては、偏光フィルム等の機能性フィルムがレンズ厚肉内に埋設されたプラスチックレンズ(以下、「機能性レンズ」という。)の製品需要が増えているが、かかる機能性レンズを製造する際には、特許文献1に記載されているようなガスケットが使用される。
【0004】
即ち、この公報に記載されたガスケットは、その側壁部内面に機能性フィルムをセット支持するための支持凸部が全周に亘って形成されており、その支持凸部の頂面には前記機能性フィルムの周縁部が差し込み支持される挿入溝が同じく全周に亘って形成されている。従って、このガスケットを用いて前記機能性レンズを製造する際には、まず前記支持凸部の挿入溝内に機能性フィルムの周縁部を差し込み支持して当該機能性フィルムをガスケット内にセットする。そして前後一対のモールド部材をガスケットの両端開口部に各々嵌合した後、モノマー注入口からモノマーをガスケット内に注入する。すると、前記機能性フィルムによって前後2つに区画されたガスケット内の各空隙にモノマーが充填され、各空隙内のモノマーが前記機能性フィルムをサンドイッチする状態で固化する。その結果、レンズ厚肉内に機能性フィルムが埋設された機能性レンズが成形される。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−311804号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に記載のガスケットには実用面で次のような問題点を有していた。即ち、機能性フィルムの周縁部をガスケットにおける側壁部内面の支持凸部の頂面に形成されている挿入溝に差し込み支持する作業は相当の熟練を必要としていた。また、機能性フィルムは可撓性を有するため、シワになって装填されたり装填作業時に誤って破損・破断してしまうことがあり歩留まりも悪かった。更に、機能性フィルムをガスケットの挿入溝に装填するには時間を要するため当該機能性フィルム上に埃や異物等が付着し、不良品の生産までも余儀なくされていた。
【0007】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は迅速容易に且つ適切に機能性フィルムをセットでき、生産性及び歩留まりを向上させることができる機能性レンズの製造用治具、及び機能性レンズの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、機能性レンズの製造用治具に係る請求項1に記載の発明は、筒状をなす治具本体を有し、当該治具本体の側壁部にはレンズ材料となるモノマーを注入するための注入口が形成されると共に、その治具本体の両端開口部には一対のモールド部材が嵌合可能とされ、さらに前記治具本体内には機能性フィルムが支持可能とされた機能性レンズの製造用治具において、前記治具本体を、第1の筒状部材と当該第1の筒状部材に組付可能な第2の筒状部材とから構成し、前記第1の筒状部材には前記機能性フィルムを載置支持可能な第1の支持部を形成し、前記第2の筒状部材には前記第1の筒状部材に対する組付状態において前記第1の支持部と協働して当該第1の支持部との間に配置した前記機能性フィルムの前記治具本体の軸方向への移動を規制する第2の支持部を形成したことを要旨とした。
【0009】
また、同じく請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第2の支持部は、前記第1の筒状部材に対する前記第2の筒状部材の組付状態において、前記第1の支持部との間に前記機能性フィルムの周縁部を挟持固定することを要旨とした。
【0010】
また、同じく請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第2の支持部は、前記第1の筒状部材に対する前記第2の筒状部材の組付状態において、前記第1の支持部との間に前記治具本体の軸方向へ所定の隙間を形成し、当該隙間幅内に前記機能性フィルムの周縁部の移動を制限することを要旨とした。
【0011】
また、同じく請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第2の筒状部材は第1の筒状部材に対して嵌合することで組付可能な構成とされ、前記第1の支持部は、第1の筒状部材における側壁部内面に形成され、前記第2の支持部は第1の筒状部材に対する前記第2の筒状部材の嵌合状態において前記第1の支持部と対向する部位に形成されていることを要旨とした。
【0012】
また、同じく機能性レンズの製造用治具に係る請求項5に記載の発明は、筒状をなす治具本体を有し、当該治具本体の側壁部にはレンズ材料となるモノマーを注入するための注入口が形成されると共に、その治具本体の両端開口部には一対のモールド部材が嵌合可能とされ、さらに前記治具本体内には機能性フィルムが支持可能とされた機能性レンズの製造用治具において、前記治具本体の側壁部内面には、前記機能性フィルムを載置支持可能な第1の支持部を前記側壁部内面の周方向に沿うように形成すると共に、前記第1の支持部との間に前記治具本体の軸方向へ所定の隙間を形成する第2の支持部を前記側壁部内面の周方向における複数箇所に点在するように形成したことを要旨とした。
【0013】
また、同じく請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第1の支持部は前記治具本体における側壁部内面の周方向に沿うように形成されており、その第1の支持部には前記治具本体の軸方向へのモノマーの流通を許容するためのモノマー流通部が形成されていることを要旨とした。
【0014】
また、同じく請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の機能性レンズの製造用治具において、前記第1の支持部は、前記機能性フィルムを載置支持する部位が前記治具本体の軸方向と直交する平面に対し所定の角度で傾斜して形成されていることを要旨とした。
【0015】
一方、機能性レンズの製造方法に係る請求項8に記載の発明は、筒状をなす第1の筒状部材と当該第1の筒状部材に組付可能な第2の筒状部材とから構成される治具本体を使い、前記第1の筒状部材に形成された第1の支持部に機能性フィルムを載置した後、前記第2の筒状部材を第1の筒状部材に組み付けし、前記第1の支持部と前記第2の筒状部材に形成された第2の支持部とが協働して前記機能性フィルムの前記治具本体の軸方向への移動を規制するようにし、その後、前記第1の筒状部材と前記第2の筒状部材とが組み付けられることにより一体化されてなる治具本体の両端開口部に一対のモールド部材を嵌合した状態で治具本体に形成された注入口からモノマーを注入することを要旨とした。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を偏光フィルムが埋設されたプラスチックレンズを製造するための製造用治具及び製造方法に具体化した第1実施形態を図1〜図3に基づき説明する。
【0017】
さて、図1に示すように、本実施形態に係る製造用治具は治具本体としてのガスケット本体1を有している。このガスケット本体1は、第1の筒状部材としての第1ガスケット2、第2の筒状部材としての第2ガスケット3を備えている。また、ガスケット本体1の両端開口部には一対のモールド部材としてのガラス型4,5が嵌合可能となっている。
【0018】
前記第1ガスケット2は略円筒状に形成されており、その側壁部2aの内面には当該側壁部2aの周方向に沿うように第1の支持部としての支持凸部6が形成されている。そして、当該支持凸部6には、図2(a)(b)に示すように、機能性フィルムとしての偏光フィルムFの周縁部を載置支持するための載置面7が第1ガスケット2(及びガスケット本体1)の軸方向と直交する平面をなすように形成されている。更に、前記支持凸部6には、第1ガスケット2(及びガスケット本体1)の軸方向へのレンズ材料となるモノマーの流通を許容するためのモノマー流通部としての切欠き部8が等間隔に4箇所形成されている。なお、この支持凸部6は、前記第1及び第2の両ガスケット2,3が嵌合して一体化されることによりガスケット本体1が形成された際に、前記ガラス型4を嵌合するための段部としての機能も有している。
【0019】
一方、前記第2ガスケット3は略円筒状に形成されており、その側壁部3aには前記モノマーを充填するための筒状のモノマー注入口9が一体的に貫通形成されている。また、第2ガスケット3の前記第1ガスケット2内へ嵌合される側の端部は、前記第1ガスケット2に対する組付状態において載置面7と協働して偏光フィルムFの周縁部を挟持するための第2の支持部としての挟持部10となっている。そして、前記第1ガスケット2と第2ガスケット3とが嵌合されて一体化された状態においてガスケット本体1の開口部となる第2ガスケット3における側壁部3aの内面には当該側壁部3aの周方向に沿うように前記ガラス型5を嵌合するための段部11が形成されている。
【0020】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る製造用治具を使用して偏光フィルムが埋設されたプラスチックレンズを製造する方法について説明する。
プラスチックレンズを製造する方法は、フィルムセット工程、モノマー注入工程、レンズ成形工程の3工程からなる。
【0021】
まず、フィルムセット工程では、第1ガスケット2に形成された支持凸部6の載置面7に偏光フィルムFが載置される。即ち、作業者により偏光フィルムFがピンセット等により把持され、当該偏光フィルムFの周縁部が前記載置面7上に載置される(図2(a)参照)。そして次に、その状態において第2ガスケット3が第1ガスケット2に嵌合される。即ち、第2ガスケット3は挟持部10が設けられた側の端部が第1ガスケット2内へ前記偏光フィルムFが載置されている側から嵌合される。すると、第1ガスケット2と第2ガスケット3とが一体化してガスケット本体1が形成され、前記偏光フィルムFは周縁部が第1ガスケット2の載置面7と第2ガスケット3の挟持部10により挟持固定されることにより、前記ガスケット本体1の軸方向への移動が規制される(図2(b)参照)。なお、図示はしないが、偏光フィルムFの周縁部には複数箇所に切込みを形成するとよい。切込みを形成した場合には、偏光フィルムFが両ガスケット2,3により挟持された際に受ける応力により破損、破断する虞れを低減することができる。
【0022】
次に、モノマー注入工程では、まず前記第1ガスケット2に第2ガスケット3が嵌合され一体化したガスケット本体1の両端開口部にガラス型4,5がそれぞれ嵌合される。即ち、ガラス型4の周縁部が第1ガスケット2の段部としての支持凸部6に、ガラス型5の周縁部が第2ガスケット3の段部11に、それぞれ嵌合係止される(図3参照)。そして、その状態において、第2ガスケット3のモノマー注入口9からモノマーがガスケット本体1内に充填される。このとき、モノマーは支持凸部6に形成された切欠き部8を通過することにより、偏光フィルムFの表面側及び裏面側の双方の空間内へ回り込んで充填される。
【0023】
そして、レンズ成形工程では、モノマーがガスケット本体1の各側壁部2a,3a及び前後両ガラス型4,5により形成された閉空間内で焼成等されることにより固化される。そして、固化した後、前記両ガラス型4,5が取り外されると共に、第1ガスケット2と第2ガスケット3との嵌合が解除されると、偏光フィルムFをレンズ厚肉内に埋設したプラスチックレンズが製造される。
【0024】
従って、本実施形態では、次のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、第1ガスケット2における支持凸部6の載置面7上に偏光フィルムFを載置した後、第2ガスケット3の挟持部10を第1ガスケット2に対して偏光フィルムFが載置されている側から嵌合するだけでガスケット本体1内に偏光フィルムFをセットできる。従って、支持凸部の頂面に形成された挿入溝内へフィルムの周縁部を差し込み支持しなければならなかった従来とは異なり、迅速容易に且つ適切に偏光フィルムFをセットでき、生産性及び歩留まりを向上させることができる。
【0025】
(2)第1ガスケット2の側壁部2a内面に形成された支持凸部6の載置面7と第2ガスケット3の挟持部10とにより偏光フィルムFの周縁部を挟持固定した。従って、偏光フィルムFをずれることなく確実にガスケット本体1内にセットできる。
【0026】
(3)第1ガスケット2の側壁部2a内面に形成された支持凸部6にモノマーを流通させるための切欠き部8を形成したことにより、偏光フィルムFを挟持固定した場合であってもモノマーを当該偏光フィルムFの表面側及び裏面側の双方の閉空間全体に充填することができる。
【0027】
(第2実施形態)
次に、本発明を偏光フィルムが埋設されたプラスチックレンズを製造するための製造用治具及び製造方法に具体化した第2実施形態を図4〜図6に基づき説明する。
【0028】
さて、図4に示すように、本実施形態に係る製造用治具は治具本体としてのガスケット本体12を有している。なお、本実施形態では、当該ガスケット本体12が1部材にて構成されている点で上記第1実施形態とは異なっている。前記ガスケット本体12は略円筒状に形成されており、その側壁部12aの内面には当該側壁部12aの周方向に沿うように第1の支持部としての支持凸部13が突出形成されている。当該支持凸部13における偏光フィルムFが当接する載置面14は、図6に示すように前記ガスケット本体12の軸方向と直交する平面に対し所定の角度で傾斜して形成されている。また、前記側壁部12aの内面であって、前記支持凸部13と軸方向に所定の隙間としての挿入溝15を挟んで対向する位置には、第2の支持部としての支持突起16が等間隔に4個点在するように形成されている。なお、本実施形態において、前記ガスケット本体12の軸方向における前記挿入溝15の溝幅は1mmとされ、前記支持突起16の側壁部12aの内面周方向における突起幅は3mmとなっている。
【0029】
前記ガスケット本体12の両端開口部には一対のモールド部材としてのガラス型17,18が嵌合可能となっている。そして、前記ガスケット本体12の側壁部12aにはレンズ材料となるモノマーを充填するための筒状のモノマー注入口19が一体的に貫通形成されている。更に、前記支持凸部13には、ガスケット本体12の軸方向へ前記モノマーの流通を許容するためのモノマー流通部としての切欠き部20が等間隔に4箇所形成されている。なお、前記支持凸部13は、前記ガラス型17を嵌合するための段部としての機能も有している。また、側壁部12aの内面には当該側壁部12aの周方向に沿うように前記ガラス型18を嵌合するための段部21が形成されている。
【0030】
次に、以上のように構成された本実施形態に係る製造用治具を使用して偏光フィルムが埋設されたプラスチックレンズを製造する方法について説明する。
本実施形態においても、前記第1実施形態の場合と同様に、プラスチックレンズを製造する方法は、フィルムセット工程、モノマー注入工程、レンズ成形工程の3工程からなる。まず、フィルムセット工程では、挿入溝15に偏光フィルムFが挿入され、当該偏光フィルムFの周縁部が前記載置面14上に載置される。即ち、作業者により偏光フィルムFがピンセット等により把持され、当該偏光フィルムFの周縁部全体のうち前記各支持突起16と対応する4箇所のみが前記挿入溝15内に挿入され、その4箇所以外の周縁部分は単に前記載置面14上に載置される。すると、前記偏光フィルムFは前記支持凸部13と支持突起16との間に形成された挿入溝15の溝幅(1mm幅)内でガスケット本体12の軸方向への移動が規制された状態にて支持される。
【0031】
次に、モノマー注入工程では、まず前記ガスケット本体12の両端開口部にガラス型17,18がそれぞれ嵌合される。即ち、ガラス型17の周縁部が段部としての支持凸部13に、ガラス型18の周縁部が段部21に、それぞれ嵌合係止される。そして、その状態において、モノマー注入口19からモノマーがガスケット本体12内に充填される。このとき、モノマーは支持凸部13に形成された切欠き部20を通過することにより、偏光フィルムFの表面側及び裏面側の双方の空間内へ回り込んで充填される。
【0032】
そして、レンズ成形工程では、モノマーがガスケット本体12の側壁部12a及び前後両ガラス型17,18により形成された閉空間内で焼成等されることにより固化される。そして、モノマーが固化した後、前記両ガラス型17,18が取り外されると共に、ガスケット本体12を変形させるなどして、内容物を抜き取ることで偏光フィルムFをレンズ厚肉内に埋設したプラスチックレンズが製造される。
【0033】
従って、本実施形態では、次のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、ガスケット本体12における周方向全体に亘り設けた支持凸部13と周方向の複数箇所に点在するように設けた支持突起16との間に形成された挿入溝15に偏光フィルムFを挿入するだけでガスケット本体12内に偏光フィルムFをセットできる。従って、支持凸部13の頂面に形成された挿入溝内へフィルムの周縁部を全て差し込まなければならなかった従来とは異なり、4箇所の挿入溝15にのみ偏光フィルムFを差し込むだけでよく、ガスケット本体12が1部材の構成であっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。即ち、迅速容易に且つ適切に偏光フィルムFをセットでき、生産性及び歩留まりを向上させることができる。
【0034】
(2)上記実施形態では、ガスケット本体12の支持凸部13において偏光フィルムFが載置される載置面14を前記ガスケット本体12の軸方向と直交する平面に対し所定の角度で傾斜するように形成した。従って、偏光フィルムFをガラス型4の凹面形状に沿った湾曲した状態でプラスチックレンズ内に封止することが可能となる。即ち、当該プラスチックを薄く加工してもなお、偏光フィルムFはプラスチックレンズ内に封止された状態を維持できるため、コバ面の薄いプラスチックレンズを製造することができる。
【0035】
(3)上記実施形態においても、ガスケット本体12の側壁部12a内面に形成された支持凸部13にモノマーを流通させるための切欠き部20を形成した。従って、偏光フィルムFを挿入溝15に挿入した場合であってもモノマーを当該偏光フィルムFの表面側及び裏面側の双方の閉空間全体に充填することができる。
【0036】
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
○前記第1実施形態では、第1ガスケット2における支持凸部6の載置面7を第1ガスケット2の軸方向と直交する方向に平面をなすように形成した。しかし、載置面7は、図7(a)(b)に示すように、第1ガスケット2の軸方向と直交する平面に対して所定の角度で傾斜させてもよい。このような構成を採用することで、上記第2実施形態における(2)と同様の効果が得られる。
【0037】
○また、前記第1実施形態の別例を示す図7(a)(b)のものにおいて、載置面7を図8(a)(b)に示すように、第1ガスケット2と第2ガスケット3との組付状態において挿入溝が形成されるよう、例えば階段状に形成してもよい。即ち、支持凸部6の載置面7と挟持部10とが前記第2実施形態の場合のように所定の隙間の挿入溝を介して対向するような構成としてもよい。これらの構成を採用することで、偏光フィルムFが、第1ガスケット2における支持凸部6の載置面7と第2ガスケット3における挟持部10とにより挟持した際の変形を防止できる。なお、前記載置面7の形状は階段状に限定されることはなく、偏光フィルムFを挿入することができるよう、所定の隙間(偏光フィルムFの厚さより厚く、例えば1mm程度。)が形成されるのであればどのような形状であってもよい。
【0038】
○前記第1実施形態では、第2ガスケット3の端部が第1ガスケット2に内嵌される構成としたが、第1ガスケット2に対して第2ガスケット3の端部を外嵌する構成としてもよい。この場合には、その外嵌状態において第1ガスケット2の支持凸部6の載置面7と協働して偏光フィルムFを挟持し得る挟持部を第2ガスケット3の側壁部内面に別途形成すればよい。
【0039】
○前記第1実施形態では、第1ガスケット2に第2ガスケット3が嵌合されることでガスケット本体1が一体化される構成としたが、両ガスケット2,3は嵌合される構成でなく当接係合などにより組み付けられて一体化される構成でもよい。すなわち、両ガスケット2,3が組み付けられて一体化されたときに前記偏光フィルムFを協働して挟持する支持部と挟持部が両ガスケット2,3に形成されていればよい。
【0040】
○前記第1実施形態では、モノマー注入口9を第2ガスケット3側に貫通形成したが、これを第1ガスケット2側に貫通形成してもよく、また、両ガスケット2,3にそれぞれ貫通形成してもよい。更に、両ガスケット2,3に複数個貫通形成してもよい。
【0041】
○前記第2実施形態では、ガスケット本体12の支持凸部13において偏光フィルムFが載置される面を前記ガスケット本体12の軸方向と直交する平面に対し所定の角度で傾斜するように形成したが、前記偏光フィルムFが載置される面をガスケット本体12の軸方向と直交する方向に突出形成してもよい。
【0042】
○前記第2実施形態では、支持突起16は等間隔に4個形成されていたが、点在配置される構成ならば、その数は4箇所以外でもよく、またその配置も等間隔に制限しなくてよい。
【0043】
○前記第2実施形態では、支持凸部13と支持突起16との間に形成される挿入溝15の溝幅を1mmとしたが、これに限られることはなく、偏光フィルムFの厚さより大きく、当該偏光フィルムFの移動をモノマー注入時に規制することができる溝幅であればよい。
【0044】
○前記第2実施形態では、支持突起16の側壁部12aの内面周方向における突起幅を3mmとしたが、これに限られることはなく、2つの切欠き部20で区切られた支持凸部13の周方向における凸部幅に対して十分に狭く(例えば、半分以下)、偏光フィルムFのセットが円滑に実施できる突起幅であればよい。
【0045】
○前記各実施形態では、第1ガスケット2、第2ガスケット3及びガスケット本体12を円筒状に形成したが、三角筒状、四角筒状などの多角筒状に形成してもよい。
【0046】
○前記各実施形態では、支持凸部6,13に切欠き部8,20を等間隔に4箇所形成したが、モノマー流通部として機能するならば、これに限られることはない。即ち、前記切欠き部8,20の配置は等間隔である必要はなく、また、4箇所に限定されることもない。更に、その形状も、例えば孔状であってもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、機能性レンズの製造に際して迅速容易に且つ適切に機能性フィルムをセットでき、生産性及び歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における製造用治具を示す分解斜視図。
【図2】図1のX−X’断面図における要部を示すものであり、(a)は偏光フィルムを載置した状態の要部断面図、(b)は同じく挟持した状態の要部断面図。
【図3】第1実施形態におけるレンズ成形工程でガラス型を取外す前の状態を示す側断面図。
【図4】第2実施形態における製造用治具を示す分解斜視図。
【図5】第2実施形態におけるガスケット本体の正面図。
【図6】図5におけるY−Y’側断面図。
【図7】第1実施形態の別例を示すものであり、(a)は偏光フィルムを載置した状態の要部断面図、(b)は同じく挟持した状態の要部断面図。
【図8】第1実施形態の他の別例を示すものであり、(a)は偏光フィルムを載置した状態の要部断面図、(b)は同じく挟持した状態の要部断面図。
【符号の説明】
1 第1実施形態における治具本体としてのガスケット本体
2 第1の筒状部材としての第1ガスケット
2a 第1ガスケットの側壁部
3 第2の筒状部材としての第2ガスケット
3a 第2ガスケットの側壁部
4,5,17,18 モールド部材としてのガラス型
6,13 第1の支持部としての支持凸部
8,20 モノマー流通部としての切欠き部
9,19 モノマー注入口
10 第2の支持部としての挟持部
12 第2実施形態における治具本体としてのガスケット本体
12a 第2実施形態におけるガスケット本体の側壁部
16 第2実施形態における第2の支持部としての支持突起
F 機能性フィルムとしての偏光フィルム
Claims (8)
- 筒状をなす治具本体を有し、当該治具本体の側壁部にはレンズ材料となるモノマーを注入するための注入口が形成されると共に、その治具本体の両端開口部には一対のモールド部材が嵌合可能とされ、さらに前記治具本体内には機能性フィルムが支持可能とされた機能性レンズの製造用治具において、前記治具本体を、第1の筒状部材と当該第1の筒状部材に組付可能な第2の筒状部材とから構成し、前記第1の筒状部材には前記機能性フィルムを載置支持可能な第1の支持部を形成し、前記第2の筒状部材には前記第1の筒状部材に対する組付状態において前記第1の支持部と協働して当該第1の支持部との間に配置した前記機能性フィルムの前記治具本体の軸方向への移動を規制する第2の支持部を形成した機能性レンズの製造用治具。
- 前記第2の支持部は、前記第1の筒状部材に対する前記第2の筒状部材の組付状態において、前記第1の支持部との間に前記機能性フィルムの周縁部を挟持固定するものである請求項1に記載の機能性レンズの製造用治具。
- 前記第2の支持部は、前記第1の筒状部材に対する前記第2の筒状部材の組付状態において、前記第1の支持部との間に前記治具本体の軸方向へ所定の隙間を形成し、当該隙間幅内に前記機能性フィルムの周縁部の移動を制限するものである請求項1に記載の機能性レンズの製造用治具。
- 前記第2の筒状部材は第1の筒状部材に対して嵌合することで組付可能な構成とされ、前記第1の支持部は、第1の筒状部材における側壁部内面に形成され、前記第2の支持部は第1の筒状部材に対する前記第2の筒状部材の嵌合状態において前記第1の支持部と対向する部位に形成されている請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の機能性レンズの製造用治具。
- 筒状をなす治具本体を有し、当該治具本体の側壁部にはレンズ材料となるモノマーを注入するための注入口が形成されると共に、その治具本体の両端開口部には一対のモールド部材が嵌合可能とされ、さらに前記治具本体内には機能性フィルムが支持可能とされた機能性レンズの製造用治具において、前記治具本体の側壁部内面には、前記機能性フィルムを載置支持可能な第1の支持部を前記側壁部内面の周方向に沿うように形成すると共に、前記第1の支持部との間に前記治具本体の軸方向へ所定の隙間を形成する第2の支持部を前記側壁部内面の周方向における複数箇所に点在するように形成した機能性レンズの製造用治具。
- 前記第1の支持部は前記治具本体における側壁部内面の周方向に沿うように形成されており、その第1の支持部には前記治具本体の軸方向へのモノマーの流通を許容するためのモノマー流通部が形成されている請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の機能性レンズの製造用治具。
- 前記第1の支持部は、前記機能性フィルムを載置支持する部位が前記治具本体の軸方向と直交する平面に対し所定の角度で傾斜して形成されている請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の機能性レンズの製造用治具。
- 筒状をなす第1の筒状部材と当該第1の筒状部材に組付可能な第2の筒状部材とから構成される治具本体を使い、前記第1の筒状部材に形成された第1の支持部に機能性フィルムを載置した後、前記第2の筒状部材を第1の筒状部材に組み付けし、前記第1の支持部と前記第2の筒状部材に形成された第2の支持部とが協働して前記機能性フィルムの前記治具本体の軸方向への移動を規制するようにし、その後、前記第1の筒状部材と前記第2の筒状部材とが組み付けられることにより一体化されてなる治具本体の両端開口部に一対のモールド部材を嵌合した状態で治具本体に形成された注入口からモノマーを注入する機能性レンズの製造方法。
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