JP2004001197A - 車体前部ユニットの搭載方法および搭載装置 - Google Patents

車体前部ユニットの搭載方法および搭載装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フロントエンドモジュール(FEM)を搭載する搭載治具の大型化および作業性の悪化を防止する。
【解決手段】車種専用の把持ブラケット1は、下部位置決めピン65をラジエータコアサポート5の下部位置決め孔67に、上部位置決めピン69を上部位置決め孔73に、位置決めブロック51の位置決めピン51aを端部位置決め孔29aに、それぞれ挿入し、車体後方からラジエータコアサポート5を把持する。受け具11は、受けピン99を把持ブラケット1の受け孔64aに挿入するとともに、保持板103を把持ブラケット1の中心部53に対して上方から被せて固定し、把持ブラケット1を保持する。この状態でラジエータコアサポート5に各種部品を取り付けてFEMを製造する。FEMは、車種共通の搭載ハンド7により、把持ブラケット1の貫通孔53aに支持ピン77を挿入して支持し、車体本体まで移送して搭載する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車体前部ユニットを車体前部に搭載する車体前部ユニットの搭載方法および搭載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車体前部ユニットの搭載装置としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平3−227781号公報
【0004】
これは、車体前部ユニットを、車体本体の前部に、車体前部ユニットの周囲を覆うようにして構成される搭載治具を用いて搭載するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来の車体前部ユニットの搭載装置にあっては、搭載治具により車体前部ユニットの周囲を覆うようにして位置決めして把持する構成となっているため、搭載治具全体の大型化および作業性の悪化を招いている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は、車体前部ユニットを搭載する搭載治具の大型化および作業性の悪化を防止することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、車体前部に取り付けられる車体前部ユニットを、車種専用の把持部分で把持し、前記把持部分を、車種を問わず共通の搭載部分により支持して前記車体前部ユニットを前記車体前部に搭載する車体前部ユニットの搭載方法としてある。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、車種専用の把持部分を車体前部ユニットに組み付けた状態とすることで、車種を問わず共通の搭載部分によって車体前部ユニットを支持して車体本体に搭載でき、この搭載部分は、把持部分を支持するので、小型化が可能であり、作業性も向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0010】
図1は、この発明の実施の一形態に係わる車体前部ユニッットの搭載装置を示す斜視図である。把持部分としての把持ブラケット1は、図2に示す車体前部ユニットとしてのフロントエンドモジュール(FEM)3の骨格部となるラジエータコアサポート5を車体後方側から把持する。この把持ブラケット1は、各車種毎に専用のものである。
【0011】
一方、搭載部分としての搭載ハンド7は、ラジエータコアサポート5に後述する各種部品が取り付けられた状態のFEM3を、車体前方側から、FEM3を把持している把持ブラケット1を介して支持する。そして、この支持状態で、搭載ハンド7は、FEM3を車体本体9(図3参照)の前部に搭載する。この搭載ハンド7は、車種を問わず共通のものである。なお、図中で矢印F方向が車体前方側である。また、以後の説明の中で、車幅方向をX方向、車体前後方向をY方向、同上下方向をZ方向とする。
【0012】
受け具11は、把持ブラケット1を保持可能であり、この保持状態で、把持ブラケット1にラジエータコアサポート5を組み付けたり、この組み付けたラジエータコアサポート5に各種部品の取付作業を行う作業台となる。
【0013】
FEM3は、前記したラジエータコアサポート5を中心として、ラジエータやエアコン用コンデンサ(図示省略),バンパ13および左右のヘッドランプ15などから構成される。基本的にラジエータコアサポート5やヘッドランプ15は、車種毎に造形が異なるため、FEM3の全体形状も車種毎に異なる。
【0014】
ラジエータコアサポート5は、上部に位置してX方向に長いラジエータコアアッパ17を備え、そのX方向両端下部に、ヘッドランプ収容部19を備える。このヘッドランプ収容部19に、前記したヘットランプ15を取り付ける。ヘッドランプ収容部19のX方向内側部分にて、ラジエータコアアッパ17から下方に延長される連結部材21を形成し、この各連結部材21の下端相互を、X方向に延長されるラジエータコアロア23が連結する。
【0015】
ラジエータコアアッパ17は、X方向に延長される中心部25と、中心部25の両端から車体後方かつX方向外側に向けて傾斜した状態で屈曲する傾斜屈曲部27と、傾斜屈曲部27の端部から車体後方へ向けて屈曲する取付部29とを備えている。
【0016】
取付部29の詳細を、車体本体9の一部とともに図3に拡大して示す。なお、この図3は、図1中で左側部分のみ示しており、同右側部分は左側に対して左右対称であるので説明を省略する。
【0017】
取付部29におけるX方向外側の縁部のY方向ほぼ中央には、車体本体9に対するX方向の位置決めを行う位置決め部31を設けてある。位置決め部31は、取付部29の上面からX方向外側に向けて突出する板状に形成してあり、車体後方側に開口するガイド溝33を備えている。このガイド溝33は、車体本体9における車体前方側の端縁部であるフロントフェンダ35の内側縦壁35aの挿入を受ける。
【0018】
上記したガイド溝33は、車体後方側が広く、同前方側が狭くなるテーパ形状を呈するテーパ溝部33aと、このテーパ溝部33aから車体前方側に延長される位置決め溝部33bとを有している。
【0019】
また、車体本体9のフロントフェンダ35における前記した内側縦壁35aのさらに内側の取付面35bには、車体前方側の端縁部近傍にて上方に向けかつ車体後方に向けて突出した仮保持爪37を形成してある。この仮保持爪37は、取付面35bの下面に接合してあるフードリッジパネル41から切り起こしたもので、取付面35bに形成した角孔35cを通して上部に突出している。
【0020】
さらに上記した取付面35bには、仮保持爪37の車体後方側にてZ方向に貫通するボルト挿通孔39を形成してあり、フードリッジパネル41にも上記したボルト挿通孔39に対応してボルト挿通孔41a(図4参照)を形成してある。フードリッジパネル41の下面のボルト挿通孔41aに対応する部位には、ナット43が固定されている。
【0021】
一方、図3に示すように、前記した取付部29における位置決め部31のX方向内側には、上記した仮保持爪37が下方から挿入される貫通孔としての仮保持孔45と、仮保持孔45の車体後方側に位置して締結具としてのボルト47(図4参照)が挿入されるボルト挿入孔49とを、それぞれ形成してある。ボルト挿入孔49は、Y方向に長い長孔となっている。
【0022】
図4は、FEM3を車体本体9に搭載し、仮保持爪37を仮保持孔45に挿入して仮保持させた状態での図3のA−A断面に相当する図である。ここで明らかなように、仮保持爪37は、取付面35bから車体後方かつ上方に向けて屈曲する傾斜部37aと、傾斜部37aの先端から車体後方に向けて水平に延びる係止部37bとをそれぞれ備える。
【0023】
係止部37bを図4に示すように仮保持孔45に挿入してFEM3を仮保持している状態では、ボルト47は、長孔となっているボルト挿入孔49の車体後方側に寄った位置にある。なお、図3,図4中で、符号51で示すものは、後で詳述するが、前記図1に示してある把持ブラケット1側に設けた位置決めブロックである。
【0024】
上記した把持ブラケット1は、X方向に延長される中心部53と、中心部53の両端から車体後方に向けて屈曲する屈曲アーム部55とを備える。屈曲アーム部55のX方向外側の側面には、取付ブラケット57を介して前記した位置決めブロック51を取り付けてある。
【0025】
位置決めブロック51は、下面に端部位置決めピンとしての位置決め突起51aを備え、この位置決め突起51aは、図4に示すように、ラジエータコアアッパ17の取付部29に形成してある端部位置決め孔29aに挿入される。
【0026】
また、位置決めブロック51は、車体前方側に、下部が上部に対して車体前方に位置するよう傾斜する斜面51bを有し、この斜面51bには、図4に示すように、ボルト47に設けたフランジ部59の周縁が当接する。この当接状態でボルト47を締結することで、位置決めブロック51をラジエータコアサポート5(FEM3)とともに車体後方側へ車体本体9に対して移動させ、仮保持爪37の仮保持孔45に対する仮保持状態を解除する。
【0027】
すなわち、図4中で、a>bである。ここでaは、ボルト47のフランジ部59の斜面51bへの当接部と、斜面51bの車体前方側の端部との間の長さであり、bは、仮保持爪37の係止部37bの先端と、仮保持孔45の車体後方側の縁部との間の長さである。
【0028】
前記した位置決めブロック51を取り付ける取付ブラケット57は、図5に拡大して示すように、Y方向に長い長孔57aに調整ボルト61を挿入して傾斜アーム部55の側面に締結固定される。このため位置決めブロック51は、長孔57aによってY方向位置が調整可能である。
【0029】
把持ブラケット1における中心部53の屈曲アーム部55近傍の車体後方側には、下方に向けて延長される把持アーム63の上端を取り付けてある。把持アーム63の下部は、車体前方に延びる前方屈曲部64を備え、前方屈曲部64上には、車体前方に突出する下部位置決めピン65を設けてある。
【0030】
一方、ラジエータコアサポート5のラジエータコアロア23におけるX方向両端付近には、下部位置決め孔67を設けてあり、この下部位置決め孔67に上記した下部位置決めピン65を挿入し、その先端上部に形成してある係合凹部65a(図11参照)が下部位置決め孔67の上縁に係合してラジエータコアサポート5を支持する。下部位置決め孔67は上下方向に長い長孔となっている。
【0031】
また、把持アーム部63の車体前方側には、上方に向けて突出する上部位置決めピン69を、ピン取付ブラケット71を介して設けてある。一方、ラジエータコアアッパ17における中心部25のX方向両端部付近には、上下方向に向けて貫通する上部位置決め孔73を設けてある。この上部位置決め孔73に、把持ブラケット1の上部位置決めピン69を下方から挿入してラジエータコアサポート5を支持する。このとき、ピン取付ブラケット71の上面に、ラジエータコアアッパ17の下面が載置されて支持される。
【0032】
上記したように、ピン取付ブラケット71の上面に、ラジエータコアアッパ17の下面が載置された状態で、位置決めブロック51が屈曲アーム部55とともにラジエータコアアッパ17の取付部29上に載置された状態となる。このため、ラジエータコアアッパ17の中心部25は、取付部29あるいは傾斜屈曲部27に対し、下方に位置するよう多少屈曲しており、把持ブラケット1の中心部53に対し所定距離離れた状態となる(図6参照)。
【0033】
前記搭載ハンド7は、X方向に延長される本体部75の両端の下面に、下方に突出し、かつ車体後方に向けて屈曲して突出する支持ピン77を備えている。一方把持ブラケット1における中心部53のX方向両端部の把持アーム63が取り付けられた部位には、車体前後方向に向けて貫通する貫通孔53aを設けてある。上記した貫通孔53aに対応して把持アーム部63にも、支持ピン77が挿入される貫通孔63a(図6参照)を設けてある。各貫通孔53a,63aは、支持孔を構成している。
【0034】
搭載ハンド7は、上記した各貫通孔53a,63aに前記した支持ピン77を挿入して把持ブラケット1を支持する。支持ピン77の上面には、凹部77aを形成してあり、この凹部77aのY方向長さは、中心部53と把持アーム部63とのY方向の厚さの総和よりやや長く形成してある。すなわち、支持ピン77を各貫通孔53a,63aに挿入して支持する際には、中心部53と把持アーム部63とが凹部77aに入り込んだ状態となる。これにより搭載ハンド7は、把持ブラケット1を確実に支持する。
【0035】
搭載ハンド7は、本体部75の上部中央に、後述する図12に示してある助力装置121のアーム123を着脱可能に取り付けるアーム取付部79を備えている。また、本体部75の車体前方側には、助力装置121に保持された搭載ハンド7を作業者が操作して移動させる際に把持するハンドル81を設けてある。
【0036】
図6は、把持ブラケット1がラジエータコアサポート5を把持している状態を示す、図2中のB−B断面に相当する図で、下部位置決めピン65を下部位置決め孔67に、上部位置決めピン69を上部位置決め孔73にそれぞれ挿入している状態がわかる。
【0037】
なお、上記図6に示してある搭載ハンド7の支持ピン77は、基端部(図6中で左側の端部)が、本体部75から下方に突出した回動支持部83に対し、回動支持軸85を介して矢印Cで示す方向に回動可能であり、図6に示す水平状態をストッパ87によって保持する例を示している。
【0038】
図7は、支持ピン77のさらに別な例を示している、この支持ピン77は、先端に円錐状の突起77bを有し、この突起77bが図7(b)のように把持アーム部63の貫通孔63aの反対側に突出する。さらに、貫通孔53a,63aは、突起77bを挿入する部位の上部に、突起77bより小径で支持ピン77の部分が挿入可能な細孔部53b,63bをそれぞれ備えている。
【0039】
支持ピン77を各貫通孔53a,63aに挿入し、突起77bを把持アーム部63の反対側に突出させた状態とした上で、搭載ハンド7により把持ブラケット1を支持すると、支持ピン77が細径部53b,63bに入り込み、これにより搭載ハンド7は、把持ブラケット1を確実に支持することになる。
【0040】
受け具11は、ベース板89上に支柱91を立設してある。この支柱91は、他の1本については図示していないが、把持ブラケット1の把持アーム63にほぼ対応する位置にて2本設けてある。また支柱91は、ベース板89に固定してある固定ブラケット93に対し、図1に示す立設状態から水平状態となるよう支持軸95を介してX方向外側へ回動可能な可倒式となっている。
【0041】
上記した支柱91の上下方向中央部よりやや下部側の車体前方側には、把持ブラケット1の把持アーム63の前方屈曲部64が載置される受け板97を設けてある。この受け板97の上面には、上方に突出する受けピン99を設け、一方前方屈曲部64には受け孔64aを設け、この受け孔64aに前記した受けピン99を挿入する。
【0042】
なお、上記した受けピン99は、支柱91よりX方向内側に位置している。したがって、受けピン99を受け孔64aに挿入して把持ブラケット1を受け具11に保持させた状態では、支柱91は把持アーム63よりも多少X方向外側に位置し、前記貫通孔53a,63aが支柱91に重ならないようにしてある。
【0043】
支柱91の上端には、把持ブラケット1を着脱可能に連結して受ける連結部101を設けてある。連結部101の詳細を図8に、その動作を図9に示す。ただし図8は、図1に示してある支柱91と対をなす図示していない他方の支柱に対応する部分を示している。
【0044】
支柱91の上端に、保持板103を取り付ける。保持板103は、基端側がヒンジ105を介して回転可能であり、先端側に下方に向けて屈曲する保持部103aを有している。すなわち、把持ブラケット1を受け具11に保持させた状態では、保持板103が図9(b)のように、把持ブラケット1の中心部53の上部を覆い、保持部103aによって図中で左方向への移動を規制する。
【0045】
また、支柱91のヒンジ105より下部には、ロック部としてのロックバー107を取り付けてある。ロックバー107は、下部の基端側がブラケット109に設けたピン111に対して回転可能であり、このピン111に設けたスプリング113(図8では省略してある)が、ロックバー107を矢印Dで示す方向に押し付ける。
【0046】
保持板103が図9(a)のように、上方に回転して直立した状態では、ロックバー107が保持板103の下端を押圧して、保持板103の直立状態を保持する。一方、保持板103が図9(a)の状態から矢印Eの方向に回転して水平となった図9(b)の状態では、ロックバー107の上端が保持板103の下面に当接して、保持板105をロックした状態となる。
【0047】
また、図8に示すように、ロックバー107の上下方向ほぼ中央には、支柱91のX方向内側へ突出するロック解除バー115を設けてある。このロック解除バー115は、搭載ハンド7の支持ピン77を、図9(c)のように把持ブラケット1の中心部53および把持アーム部63に対して貫通させて支持する際に、支持ピン77の先端で押し付けられてロックバー107を後方へ回転させる。これにより、ロックバー107の保持板103に対するロックを解除する。
【0048】
図10は、上記図8,図9の構造に加え、ロックバー107に、ラジエータコアサポート5のラジエータコアアッパ17先端上部を上方から押さえるラジコア固定アーム117を設けている。このラジコア固定アーム117は、ロックバー107に対して直角に形成してあり、図9(b)に対応する図10(b)に示すように、保持板103が水平となってロックバー107の上端が保持板103の下面に当接した状態で、先端下部がラジエータコアアッパ17先端上部を押さえ付ける。
【0049】
一方、図9(a)に対応する図10(a)に示すように、保持板103が直立状態となってロックバー107が保持板103の下部を押圧している状態では、ラジコア固定アーム117は、先端下部がラジエータコアアッパ17先端上部から離れた状態となる。
【0050】
なお、上記したラジコア固定アーム117が支柱91および把持アーム63と干渉するのを避けるために、支柱91および把持アーム63に、ラジコア固定アーム117が入り込む切欠などを適宜設ける必要がある。
【0051】
次に、作用を説明する。まず、受け具11に把持ブラケット1を保持させる。このとき、受け具11の連結部101は、図9(a)のように、保持板103を直立状態としておく。この状態で、把持ブラケット1の前方屈曲部64を受け板97上に載置しつつ、把持ブラケット1の受け孔64aに受けピン99を挿入するとともに、支柱91に把持アーム部63を接触させる。
【0052】
図9(a)の状態から、保持板103を矢印E方向に押し倒すことで、保持板103は、把持ブラケット1の中心部53を覆った図9(b)の状態となる。保持板103を矢印E方向に押し倒すことで、ロックバー107は、スプリング113の弾性力により、二点鎖線の位置から実線位置となり、上端が保持板103の下面に当接して保持板103をロックする。これにより、把持ブラケット1の受け具11からの外れを確実に防止することができる。
【0053】
次に、受け具11に支持されている把持ブラケット1に対し、ラジエータコアサポート5をセットする。この作業は、図11(a)に示すように、ラジエータコアサポート5を、下部が上部に対して僅かに車体前方側(図11中で左側)となるよう傾けた状態で、把持ブラケット1に接近させ、上部位置決め孔73を上部位置決めピン69に、端部位置決め孔29aを位置決めブロック51の位置決め突起51aに、それぞれ整合させた位置で、矢印G方向に下部を回動変位させる。
【0054】
これにより、上部位置決め孔73に上部位置決めピン69が、端部位置決め孔29aに位置決め突起51aが、それぞれ挿入されるとともに、下部位置決め孔67に下部位置決めピン65が挿入される、図11(b)の状態となる。このとき、下部位置決めピン65の係合凹部65aが、下部位置決め孔67の上縁に係合する。この状態で下部位置決めピン65は、ラジエータコアサポート5の下部の荷重を受け、一方上部位置決めピン69を備えたピン取付ブラケット71がラジエータコアサポート5の上部の荷重を受け、ラジエータコアサポート5は、把持ブラケット1に把持されることになる。
【0055】
そして、把持ブラケット1に把持されたラジエータコアサポート5に対し、バンパ13や左右のヘッドランプ15などの各種部品を取り付け、図2に示すようなFEM3を完成する。この取付作業の際には、ラジエータコアサポート5は、車種専用の把持ブラケット1により把持されているので、剛性を特に高めることなく自重による変形を防止することができる。
【0056】
次に、上記のようにして完成したFEM3の車体本体9への搭載作業を説明する。この作業は、助力装置121のアーム123(図12参照)に連結された搭載ハンド7を、FEM13に対し、車体前方側から接近させ、支持ピン77を把持ブラケット1の貫通孔53a,63aに挿入する。
【0057】
この挿入により図9(c)に示すように、支持ピン77の先端がロック解除バー115を介してロックバー107を、直立した二点鎖線位置から後方へ押し、保持板103から離れた実線状態となるまで回転させる。ロックバー107が保持板103から離れた状態で、搭載ハンド7を、図9(d)のように少し持ち上げると、保持板103は把持ブラケット1に押されて先端側が上方に回転移動する。このとき保持板103の後端側は、逆に下方に回転移動してロックバー107の上端より下部に位置し、図9(d)の状態となる。
【0058】
図9(d)の状態になると、ロックバー107は、スプリング113の弾性力により、上端が矢印Gの方向に回転移動して保持板103の後端を押し、保持板103は図9(a)のように直立して開放された状態となる。この状態で、搭載ハンド7をさらに持ち上がることで、FEM3を把持している把持ブラケット1は、搭載ハンド7によって持ち上げられ支持されることになる。
【0059】
次に、搭載ハンド7を車体本体9に対し車体前方側から接近させ、把持ブラケット1を介して支持しているFEM3を車体本体9に搭載する作業を行う。この作業は、図3に示すように、ラジエータコアアッパ17の取付部29をフロントフェンダ35の取付面35b上に載置する。
【0060】
このとき、ガイド溝33にフロントフェンダ35の内側縦壁35aが入り込むが、ガイド溝33は入口側にテーパ溝部33aを備えているので、ガイド溝33へは容易に入り込む。このガイド溝33には、フロントフェンダ35の外部に直接露出しない内側縦壁35aが入り込むので、位置決め時でのフロントフェンダ35外面への傷つきが回避される。
【0061】
さらに、このとき、取付部29の仮保持孔45に車体本体9側の仮保持爪37を下方から挿入し、図4に示すように、係止部37bが取付部29の上部となるようにする。これにより、FEM3は、車体本体9に仮保持された状態となる。この仮保持は、搭載ハンド7では行わず、ラジエータコアサポート5(FEM3)自身によって行うので、仮保持後は、搭載ハンド7をすぐに取り外すことが可能であり、搭載ハンド7による次の作業へ速やかに移行することができる。
【0062】
上記した仮保持状態では、内側縦壁35aはテーパ溝部33a内に位置し、またこのとき、把持ブラケット1が車体本体9に干渉することはない。この状態からボルト47を図4の位置から締結すると、フランジ部59の周縁の一部が位置決めブロック51の斜面51bに当接した状態で下降し、位置決めブロック51を車体後方に向けて移動させる。
【0063】
このとき位置決めブロック51は、位置決め突起51aによりラジエータコアサポート5に連結してあるので、位置決めブロック51の車体後方への移動に伴ってFEM3も車体後方へ移動する。そして、ボルト47の締結完了後には、フランジ部59が取付部29の上面に密着し、FEM3は車体本体9に対してY方向およびZ方向の規定の位置に固定される。
【0064】
上記した重量のあるFEM3の車体後方への移動位置決めは、駆動源を用いておらず、また作業者が直接FEM3を押し込む作業も不要であり、単にボルト47の締結によってなされている。このため、駆動源を使用しない分設備が簡素化され、作業性も向上する。
【0065】
上記した仮保持状態から、FEM3の車体後方への移動時には、図3に示す位置決め部31のテーパ溝部33aに入り込んでいるフロントフェンダ35の内側縦壁35aが、さらにその奥の位置決め溝部33bに入り込む。これによりFEM3のX方向の位置決めがなされる。
【0066】
内側縦壁35aが、位置決め溝部33bに入り込んだ状態では、前述したように図4中で、a>bであるから、仮保持爪37の係止部37bが、図4の状態から車体本体9に対して図中で左方向に移動することになって取付部29に対する係止状態が解除される。さらに、FEM3の車体本体9に対する車体方向への移動により、取付部29における仮保持孔45の車体前方側の部分が、仮保持爪37を乗り越えるようにして変形させる。
【0067】
次に、把持ブラケット1をFEM3から取り外す。この取り外し作業は、図11(b)の状態から、把持ブラケット1が、FEM3(図11ではラジエータコアサポート5としてある)に対して図11(a)に示す相対位置関係となるように、把持ブラケット1を傾ける。これにより、上部位置決めピン69が上部位置決め孔73から外れ、位置決め突起51aが端部位置決め孔29aから外れ、さらに下部位置決め孔67から下部位置決めピン65も外れ、この状態で把持ブラケット1を車体方向側(図11中で右側)に移動させる。
【0068】
FEM3の上部は、X方向両端の前記したボルト47により車体本体9に固定するが、FEM3の下部の車体本体9に対する固定については、次のようにして行う。
【0069】
ラジエータコアサポート5のX方向両端下部には、図示していないが、車体後方に向けてスタッドボルトが複数突出しており、このスタットボルトを、車体本体9の図示しないサイドメンバ前端のフランジに形成したボルト挿入孔に挿入し、車体後方からナットを締結する。
【0070】
このように、上記した実施の形態によれば、車種専用の把持ブラケット1をFEM3に組み付けた状態とすることで、車種を問わず共通の搭載ハンド7によってFEM3を車体本体9に搭載できる。この搭載ハンド7は、把持ブラケット1に対して支持を行い、しかもX方向両端の一対の支持ピン65によってのみ支持するので、小型化が可能であり、作業性も向上する。
【0071】
また、この場合、FEM3の車体本体9に対する位置決めは、搭載ハンド7を介して行うものではなく、ラジエータコアサポート5の位置決め部31を、車体本体9のフロントフェンダ35に位置決めし、FEM3を車体本体9に対して直接行っている。このため、FEM3の車体本体9に対する位置決め精度が高いものとなる。
【0072】
さらに、FEM3は、車体本体9に仮保持させる際には、把持ブラケット1によって把持された状態であるので、自重による変形が抑制された状態となる。
【0073】
また、把持ブラケット1によるFEM3の支持は、車体後方から行い、この把持ブラケット1に対して車体前方から搭載ハンド7によりFEM3を支持するので、FEM3は、搭載ハンド7による車体前方からの支持部を設ける必要がない。このため、この支持部を覆うためのモールなども不要となり、FEM3の造形に影響を与えることもない。
【0074】
図12は、上記した把持ブラケット1,搭載ハンド7,受け具11を使用したFEM3の車体本体9への搭載作業工程を示す平面図である。FEM3を搭載する前の車体本体9は、搬送ライン119を図中で右方向に順次搬送されている。
【0075】
この搬送ライン119の側方に、搭載ハンド7を備えた助力装置121を設置してある。搭載ハンド7は、助力装置121のアーム123の先端に取り付けてある。
【0076】
上記した助力装置121を間に挟んで搬送ライン119と反対側には、ワーク載置スペース125を設けてある。このワーク載置スペース125には、FEM3を把持した把持ブラケット1が保持されている受け具11を、複数載置してある。
【0077】
この載置スペース125上のFEM3を、搭載ハンド7により、把持ブラケット1を介して前述した動作によって持ち上げ、車体本体9に搭載する。搭載終了後は、把持ブラケット1を、前述したように車体本体9から取り外し、搬送ライン119から離れた位置にある作業スペース127に移送する。この把持ブラケット1の移送は、複数まとめて行う。
【0078】
一方、ワーク載置スペース125において、FEM3が把持ブラケット1とともに搭載ハンド7によって取り外された受け具11についても、上記した把持ブラケット1と同様に、作業スペース127に移送する。
【0079】
作業スペース127では、移送された受け具11に、前述した動作により把持ブラケット1を保持させるとともに、保持させた把持ブラケット1にFEM3を把持させる。この作業スペース127上での、把持ブラケット1およびFEM3を備えた受け具11は、前記したワーク載置スペース125に移送し、そのFEM3を、上記と同様にして搭載ハンド7によって車体本体に9に搭載する。
【0080】
このように、車種専用の把持ブラケット1は、繰り返し使用するので、車体本体1台について個別に使用する場合に比べ、低コスト化を達成できる。
【0081】
図13は、この発明の他の実施形態を示す、前記図11(b)に対応する断面図である。この実施形態は、把持ブラケット1に設けてある下部位置決めピン65を、把持ブラケット1の前方屈曲部64に対し図13中で左右方向に移動可能に取り付けるとともに、下部位置決めピン65の先端側に、車体本体9の前端部に当接するストッパ129を設けている。
【0082】
図14に示すように、下部位置決めピン65の基部側に、長手方向に沿って2つの長孔65bを設け、前方屈曲部64の上面に固定するピン131を、この長孔65bに挿入し、これにより下部位置決めピン65を前方屈曲部64に対して移動可能としている。すなわち、この下部位置決めピン65は、車体前部ユニットであるフロントエンドモジュール3に対して接近離反する方向に移動可能となるように、把持部分である把持ブラケット1の本体側となる前方屈曲部64に取り付けてある。
【0083】
また、下部位置決めピン65の係合部としての係合凹部65aより基部側の側面に、前記したストッパ129を、回転支持ピン132を介して車体前後方向に沿って回転可能に取り付けてある。すなわち、このストッパ129は、下部位置決めピン65に対し車幅方向を中心軸として回転可能に設けてある。
【0084】
上記したストッパ129は、図14に示すように、回転支持ピン132を介して下部位置決めピン65に取り付けられる取付部129aと、取付部129aから下方に延びて車体本体9に当接する当接部129bと、当接部129bと取付部129aとの間にて、車体後方側(図13中で右側)に突出する回転規制部129cとを、それぞれ備えている。
【0085】
車体本体(ここではサイドメンバ)9の前端にはブラケット133を固定してあり、このブラケット133に設けてあるボルト挿入孔133aに、ラジエータコアサポート5から突出しているスタッドボルト135を挿入し、このスタッドボルト135に車体後方から図示しないナットを締結する。
【0086】
上記したブラケット133は、上端部が車体後方へ屈曲し、さらに上方に屈曲する被当接部133bを有し、この被当接部133bに、前記したストッパ129の当接部129bが当接する。すなわち、ストッパ129は、車体本体9の前端部となる被当接部133bに当接する。
【0087】
一方、把持ブラケット1の前方屈曲部64の先端には、前記したストッパ129の回転規制部129cが嵌合する嵌合凹部64bを設けてある。
【0088】
次に、第2の実施形態の作用を説明する。この実施形態は、把持ブラケット1を受け具11に支持させる動作については、前記した第1の実施形態と同様であるので、その後の、受け具11に支持されている把持ブラケット1に対してラジエータコアサポート5をセットする作業について説明する。
【0089】
この作業を行う際には、把持ブラケット1の下部位置決めピン65は、図14に示すように、前方屈曲部64に対し最も後退させた状態であり、このときストッパ129は、回転規制部129cが前方屈曲部64の嵌合凹部64bに嵌合してロックされ、回転規制部129cが下方へ向かう方向の回転を規制している。
【0090】
この状態で、前記図11(a)に示した第1の実施形態と同様に、ラジエータコアサポート5を、下部が上部に対して僅かに車体前方側(図13中で左側)となるよう傾けた状態で、把持ブラケット1に接近させ、上部位置決め孔73を上部位置決めピン69に、端部位置決め孔29aを位置決めブロック51の位置決め突起51aに、それぞれ整合させた位置で、矢印G方向に下部を回動変位させる。
【0091】
これにより、上部位置決め孔73に上部位置決めピン69が、端部位置決め孔29に位置決め突起51aが、それぞれ挿入されるとともに、下部位置決め孔67に下部位置決めピン65が挿入される、図13の状態となる。このとき、下部位置決めピン65の係合凹部65aが、下部位置決め孔67の上縁に係合する。
【0092】
この状態で下部位置決めピン65は、第1の実施形態と同様に、ラジエータコアサポート5の下部の荷重を受け、一方上部位置決めピン69を備えたピン取付ブラケット71がラジエータコアサポート5の上部の荷重を受け、ラジエータコアサポート5は、把持ブラケット1に把持されることになる。
【0093】
そして、把持ブラケット1に把持されたラジエータコアサポート5に対し、第1の実施形態と同様に、バンパ13や左右のヘッドランプ15などの各種部品を取り付け、図2に示すようなFEM3を完成する。この完成したFEM3の搭載ハンド7を用いた車体本体9への搭載作業については、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0094】
る。
【0095】
FEM3を車体本体9へ搭載した状態では、図13に示すように、ストッパ129の当接部129bがブラケット133の被当接部133bに当接することで、ラジエータコアサポート5のY方向の位置決めがなされる。このとき、ラジエータコアサポート5のスタッドボルト135を、車体本体9側のブラケット133のボルト挿入孔133aに挿入する。
【0096】
次に、把持ブラケット1を、車体本体9に搭載した状態のFEM3から取り外す際には、把持ブラケット1が、FEM3(図13ではラジエータコアサポート5としてある)に対し前記図11(a)に示す相対位置関係となるように、把持ブラケット1を傾ける。これにより、上部位置決めピン69の上部位置決め孔73に対する係合および、位置決め突起51aの端部位置決め孔29aに対する係合を、それぞれ解除し、一方下部位置決めピン65の係合凹部65aによる下部位置決め孔67に対する係合状態は確保したままとする。
【0097】
この状態で、把持ブラケット1を車体後方へ移動させると、下部位置決め孔67に係合している下部位置決めピン65に対し、把持ブラケット1の本体側が、図15に示すように、後方(図15中で右側)に相対移動し、下部位置決めピン65に設けてあるストッパ129は、回転規制部129cが嵌合凹部64bから外れた状態となる。これによりストッパ129は、回転支持ピン132を中心として、回転規制部129cが下方へ向かう方向の回転が可能となる。
【0098】
ここで、把持ブラケット1をラジエータコアサポート5に対してさらに傾け、下部位置決めピン65における係合凹部65aの下部位置決め孔67に対する係合を解除する。この状態で、把持ブラケット1を後方へ移動させると、ストッパ129が、被当接部133bに接触しつつ図15中で時計方向に回転し、これにより把持ブラケット1をラジエータコアサポート5から外すことができる。
【0099】
上記した第2の実施形態によれば、FEM3を車体本体9に搭載する際に、FEM3を把持している把持ブラケット1が、ストッパ129を介して車体本体(サイドメンバ)9の前端のブラケット133に当接する。
【0100】
このため、把持ブラケット1は、車体本体9の取付面35bの先端を中心とした矢印R方向の回転が規制され、FEM3の把持ブラケット1からのずり落ちを防止でき、FEM3の搭載位置精度が向上する。また、このときストッパ129は、当接部129bが車体前方から後方に向けてブラケット133の被当接部133bに当接するので、サイドメンバ(車体本体9)のZ方向のばらつきに影響を受けることがない。
【0101】
そして、この場合、FEM3を車体本体9に搭載した後の把持ブラケット1の取り外し作業については、第1の実施形態とほぼ同様に、単に後方に移動させればよく、特別な操作を必要とすることなく、ストッパ129の回転規制を解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態に係わる車体前部ユニットの搭載装置を示す斜視図である。
【図2】図1の搭載装置の把持ブラケットによりフロントエンドモジュールを把持している状態を示す斜視図である。
【図3】ラジエータコアサポートの取付部およびフロントフェンダ前端部の詳細を示す斜視図である。
【図4】フロントエンドモジュールを車体本体に搭載して仮保持させた状態での図3のA−A断面に相当する図である。
【図5】把持ブラケットの位置決めブロック周辺を示す斜視図である。
【図6】把持ブラケットがラジエータコアサポートを把持している状態を示す、図2中のB−B断面に相当する図である。
【図7】(a)は図1の搭載装置の搭載ハンドにおける支持ピンの別な例を示す斜視図、(b)は同断面図である。
【図8】図1の搭載装置の受け具における連結部の詳細を示す斜視図である。
【図9】図8の連結部の動作説明図で、(a)は保持板を開いた状態、(b)は保持板を閉じてロックバーによりロックした状態、(c)は搭載ハンドによりロックバーを解除する状態、(d)は搭載ハンドを上昇させて保持板を開放させる状態である。
【図10】図8の連結部の他の例を示す動作説明図で、(a)は保持板を開放した状態、(b)は保持板を閉じてロックバーによりロックした状態である。
【図11】(a)は把持ブラケットに対しラジエータコアサポートをセットする作業を示す動作説明図、(b)はセット後の状態を示す断面図である。
【図12】把持ブラケット,搭載ハンド,受け具を使用したFEMの車体本体への搭載作業工程を示す平面図である。
【図13】この発明の他の実施形態を示す、図11(b)に対応する断面図である。
【図14】他の実施形態の要部を示す斜視図である。
【図15】他の実施形態におけるストッパのロックを解除した状態を示す動作説明図である。
【符号の説明】
1 把持ブラケット(把持部分)
3 フロントエンドモジュール(車体前部ユニット)
5 ラジエータコアサポート
7 搭載ハンド(搭載部分)
9 車体本体
11 受け具
29a 端部位置決め孔
31 位置決め部
33 ガイド溝
33a テーパ溝部
33b 位置決め溝部
35a 内側縦壁(端縁部)
37 仮保持爪
45 仮保持孔(貫通孔)
47 ボルト(締結具)
51 位置決めブロック
51a 位置決め突起(端部位置決めピン)
51b 斜面
53a,63a 貫通孔(支持孔)
64 前方屈曲部(把持部分の本体側)
65 下部位置決めピン
65a 係合凹部(係合部)
67 下部位置決め孔
69 上部位置決めピン
73 上部位置決め孔
77 支持ピン
101 連結部
107 ロックバー(ロック部)
129 ストッパ
129c 回転規制部
133b ブラケットの被当接部(車体本体の前端部)

Claims (16)

  1. 車体前部に取り付けられる車体前部ユニットを、車種専用の把持部分で把持し、前記把持部分を車種を問わず共通の搭載部分により支持して前記車体前部ユニットを前記車体前部に搭載することを特徴とする車体前部ユニットの搭載方法。
  2. 前記把持部分は、前記車体前部ユニットに対して車体後方側から把持する一方、前記搭載部分は、前記車体前部ユニットに対して車体前方側から支持することを特徴とする請求項1記載の車体前部ユニットの搭載方法。
  3. 前記把持部分は、把持した車体前部ユニットを前記搭載部分により車体本体に搭載した後、前記車体前部ユニットから取り外し、他の車体前部ユニットを把持すべく再利用することを特徴とする請求項1または2記載の車体前部ユニットの搭載方法。
  4. 前記車体前部ユニットは、中心となるラジエータコアサポートに他の各種部品が取り付けられるものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車体前部ユニットの搭載方法。
  5. 車体前部に取り付けられる車体前部ユニットを把持する車種専用の把持部分と、この把持部分を支持して前記車体前部ユニットを前記車体前部に搭載する、車種を問わず共通の搭載部分とを有することを特徴とする車体前部ユニットの搭載装置。
  6. 前記把持部分は、前記車体前部ユニットに対して車体後方側から把持する一方、前記搭載部分は、前記車体前部ユニットに対して車体前方側から支持することを特徴とする請求項5記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  7. 前記車体前部ユニットは、中心となるラジエータコアサポートに他の各種部品が取り付けられるものであることを特徴とする請求項5または6記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  8. 前記把持部分は、前記車体前部ユニットの下部にて車体後方側から下部位置決め孔に挿入する下部位置決めピンと、前記車体前部ユニットの上部にて車体下方から上部位置決め孔に挿入して支持する上部位置決めピンと、前記車体前部ユニットの車幅方向両端の上面の端部位置決め孔に上方から挿入して位置決めする端部位置決めピンとを、それぞれ備えていることを特徴とする請求項6または7記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  9. 前記下部位置決めピンを、前記車体前部ユニットに対して接近離反する方向に移動可能となるよう前記把持部分の本体側に取り付けるとともに、この下部位置決めピンに、前記車体前部ユニットに係合する係合部を設け、この係合部を前記車体前部ユニットに係合させて車体前部ユニットを前記把持部分により把持した状態で車体本体に搭載する際に、この車体本体の前端部に当接するストッパを、前記下部位置決めピンに対し車幅方向を中心軸として回転可能に設け、このストッパは、前記車体本体の前端部に当接した状態で、前記把持部分の本体側に対してこの当接状態をロックして回転を規制する回転規制部を備え、この回転規制部は、前記把持部分を前記車体前部ユニットから外すべく前記係合部の係合状態を保持しつつ離反移動させて前記下部位置決めピンに対して把持部分本体側を相対移動させることで、前記ストッパの回転規制を解除し、前記ストッパの前記車体本体前端部に対する当接状態のロックを解除することを特徴とする請求項8記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  10. 前記把持部分の車体前方側に支持孔を設け、前記搭載部分は、この支持孔に車体前方側から挿入して前記把持部分を支持する支持ピンを備えていることを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  11. 前記車体前部ユニットの車幅方向両端に、車体本体の車体前方側の端縁部が挿入されて車幅方向の位置決めを行う位置決め部を設ける一方、この位置決め部近傍に対応する前記把持部分には、車体前部ユニットの車幅方向両端付近を上方から締結具により締結する際に、この締結具によって、把持部分を車体前部ユニットとともに車体後方側へ移動させて、車体本体に対する車体前後方向の位置決めを行う斜面を有する位置決めブロックを設けたことを特徴とする請求項5ないし10のいずれかに記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  12. 前記位置決め部は、車体後方に開口するガイド溝で構成され、このガイド溝は、車体後方側が広く、同前方側が狭くなるテーパ形状を呈するテーパ溝部と、このテーパ溝部から車体前方側に延長される位置決め溝部とをそれぞれを有し、前記締結具を締結完了した状態では、前記車体本体の車体前方側の端縁部が前記位置決め溝部に挿入されて車体本体に対して車幅方向の位置決めがなされることを特徴とする請求項11記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  13. 前記位置決めブロックは、前記把持部分に対し車体前後方向に移動調整可能であることを特徴とする請求項11または12記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  14. 前記車体前部ユニットの車幅方向両端に上下方向に貫通する貫通孔を設ける一方、前記車体本体側には、前記貫通孔に下方から挿入される仮保持爪を設け、この仮保持爪は、前記車体前部ユニットを車体本体に搭載する際に、前記締結具の締結前には、前記貫通孔に挿入されて車体前部ユニットを車体本体に対して仮保持し、前記締結具を締結して車体前部ユニットが車体後方へ移動した後は、前記仮保持状態が解除されることを特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  15. 前記把持部分を着脱可能に連結する連結部を備えた受け具を設けたことを特徴とする請求項5ないし14のいずれかに記載の車体前部ユニットの搭載装置。
  16. 前記連結部は、前記把持部分をロック固定するロック部を有し、このロック部は、前記搭載部分が、把持部分に把持されている車体前部ユニットを支持する際に、ロックが解除されることを特徴とする請求項15記載の車体前部ユニットの搭載装置。
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