JP2003534876A - 椅 子 - Google Patents

椅 子

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JP2003534876A
JP2003534876A JP2002501478A JP2002501478A JP2003534876A JP 2003534876 A JP2003534876 A JP 2003534876A JP 2002501478 A JP2002501478 A JP 2002501478A JP 2002501478 A JP2002501478 A JP 2002501478A JP 2003534876 A JP2003534876 A JP 2003534876A
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アムバス,エミリオ
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センター フォア デザイン リサーチ アンド ディベロプメント ナームローゼフェンノートチャップ
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Abstract

(57)【要約】 本発明による椅子は、一対の離隔した背部支持物取付け部材(20r、20l)と、椅子に座った人の背部の下部分を支持するようになっている下背部支持物(40)であって、その実質的垂直中心線に位置する旋回軸(LA)の周りに旋回運動するために背部支持物取付け部材に取り付けられた下背部支持物(40)と、椅子に座った人の背部の上部分を支持するようになっている上背部支持物(42)であって、その実質的垂直中心線に位置する旋回軸(UA)の周りに旋回運動するために背部支持物取付け部材に取り付けられた上背部支持物(42)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (背景技術) 近年における「新しい経済」の急速な発展によって、あらゆるレベルの事務従
事者は常により多くの時間をコンピュータにおける作業に費やすことが必要とな
っている。タイピスト/秘書またはワード・プロセッサ操作者の職分にもはやキ
ーボードの使用はない。管理者は自分の職務を遂行するために必要な情報を得る
ために、しばしばEメールで通信し、会社のデータやウェブサイトにアクセスす
る。製品の設計と開発、販売、マーケティング、生産、出荷、および産業および
商業における事実上すべての他の活動はコンピュータの支援によって行われてい
る。同様に知的職業人は、情報を得たり、通信したり、文書やコンピュータ・デ
ータ・ファイルを作成するためにコンピュータを使用する。
【0002】 僅かに前かがみの姿勢で背すじをのばして着席してキーボードを前にして作業
するのは、背部に大きな緊張を生じさせ、ひどく疲れるものである。緊張と疲労
を最低限に抑えるには、作業姿勢のみならずくつろいだ姿勢においても作業者の
背部のためにすぐれた支持物を提供する椅子が必要である。この点に関して、コ
ンピュータの前または机上の書類の上で作業する人々の緊張を軽減するには、頻
繁に姿勢を変えることが可能であること、および時々後にもたれて休憩姿勢にな
ることが可能であることも必要である。
【0003】 現在入手可能な事務用椅子は、作業姿勢およびくつろいだ姿勢における着席の
快適さを改善するさまざまな調節を可能にしている。例えば、椅子全体を後方ま
たは前方に傾けることを可能にするシート取付け部は非常に普及している。事務
用椅子の中には、シート底部に対して後方に傾斜する背部支持物、または背部支
持物に対して前方および後方にスライドするシート底部、またはこの両方を有す
るものもある。大部分のタイピスト用椅子は、使用者の着席姿勢に自己調節する
ように旋回する背部支持物を有する。事務用椅子は通常、シート全体(底部と背
もたれ)の床上高さの調節を可能にする支持カラムを有する。多くのタイピスト
用椅子も、シートに対する背部支持物の高さ調節を準備している。
【0004】 既に知られており、かつ/または入手可能な事務用椅子によっては、本発明者
が知る限りでは適切に満たされてはいない必要性は、椅子の背部分が、着席姿勢
範囲にわたって使用者の仙骨から肩まで解剖学的背部全体のためのすぐれた支持
物を提供することである。一方、タイピストが使用するために設計された事務用
椅子は、水平旋回軸の周りに自己調節するが比較的小さくて背部の下部だけを支
える背部支持物を有する。他方では、管理者用椅子や重役用椅子は、形状が固定
された大きな背部支持物を有している。解剖学的背部は着席姿勢に応じて多種多
様の垂直曲率を呈する。形状が固定された椅子背部支持物は1つの着席姿勢にお
いてのみすぐれた支持を提供する。
【0005】 本発明の1つの目的は、広範囲の着席姿勢において使用者の背部全体を最適に
支持する事務用椅子を提供することである。もう1つの目的は、背部支持物とシ
ート底部の外形を調節して、あらゆる身長の使用者に理想的に合わせることがで
きるようにする、比較的簡単な構造の事務用椅子を提供することである。また、
上記の目的を満たす椅子を外観上魅力的にさせることも望まれる。
【0006】 (発明の開示) 上記の目的は、本発明に従って、一対の離隔した背部支持物取付け部材と、椅
子に座った人の背部の下部分を支持するようになっている下背部支持物であって
、その実質的垂直中心線に位置する旋回軸の周りに旋回運動するために背部支持
物取付け部材に取り付けられた下背部支持物と、椅子に座った人の背部の上部分
を支持するようになっている上背部支持物であって、その実質的垂直中心線に位
置する旋回軸の周りに旋回運動するために背部支持物取付け部材に取り付けられ
た上背部支持物とを有する椅子によって達成される。
【0007】 本発明による椅子の2つの背部支持部材は、仙骨から肩甲骨のすぐ上までの領
域にわたって使用者の背部を支持するものであり、この支持はあらゆる着席姿勢
において使用者の背部の緊張をほぐし、さらに特に上体を後にそらす場合にあら
ゆる着席姿勢において椅子の快適性を著しく改善する。2つの背部支持物の旋回
によって、独立して、各背部支持物は、着席姿勢の範囲にわたって著しく変化す
る使用者の背部の垂直方向湾曲に自己調節することができる。背部支持物から使
用者の背部に伝達される圧力負荷は、両背部支持物の旋回によって、使用者の背
部全体にわたって比較的均一に分布される。
【0008】 下背部支持物と上背部支持物は、これらの背部支持物を所定の位置に偏向させ
る弾性の取付けユニットによって、背部支持物取付け部材に取り付けられること
が好ましい。これら2つの背部支持物の弾性取付け部が有する主機能は、椅子が
着席されていないときに両背部支持物を中立位置に保ち、こうして見た目がよく
なり、また誰かが最初に座ると背部支持物が適正な位置に来て、位置から外れて
支持物の縁部を使用者の背部に当てることなく、比較的均一な圧力で使用者の背
部に接することである。しかしながら、各背部支持物に作用するばね力は、背部
支持物が弾性偏向に対抗して旋回するときに使用者の背部にかかる圧力に対して
ほとんど効果がないように、すなわち、ほぼ均等な圧力が各背部支持物によって
、背部支持物と係合した使用者の背部の部分に加えられるように、低く保たれる
必要がある。
【0009】 弾性取付けユニットの各々は、背部支持物と背部支持物取付け部材とに付着さ
れて、これらの間に機能的に介在するエラストマー体を含むこともできる。それ
自体が知られており市販されているエラストマー部材を基材とする弾性取付けユ
ニットは、動作が穏やかで、比較的低廉で、サイズが小さくコンパクトで、取付
けが容易である。さまざまな機械的ばね装置も使用することができる。
【0010】 好ましい実施形態では、背部支持物取付け部材は、背部支持物と相並んで横方
向に位置する。背部支持物と背部支持物取付け部材との、この相対的配置は、構
造上および製造上の利点を有する。例えば、各背部支持物を各側縁部において単
一の旋回点で支持することによって、背部支持物のサイズを高さと幅について大
きくすることができ、取付け点におけるねじり負荷は設計の要素ではない。各背
部支持物は、負荷の下で背部支持物の形状を維持するため、および負荷を横方向
外向きに背部支持物取付け部材と皿によって支えられて布張りされた詰物とに伝
達するための、構造的皿を含むことが好ましい。
【0011】 各背部支持物は、好ましい実施形態では概して矩形であり、各背部支持物の側
縁部は背部支持物取付け部材に密に隣接している。この外形構成は、使用者の背
部に加えられる負荷を大きな区域を通じて横断して分布させ、あらゆる所与の全
負荷についても使用者の背部にかかる圧力を軽減する、広い背部支持物を提供す
る。同様に、下背部支持物の上縁部は、上背部支持物の下縁部に密に隣接してい
る。背部支持物を大きな区域に維持して圧力を減少することに加えて、2つの背
部支持物の間におけるギャップの不足は、垂直方向における支持の連続性を維持
することによって快適さを改善する。
【0012】 下背部支持物と上背部支持物の各々は、横断方向に湾曲して、人の解剖学的背
部の横断湾曲に概して形状的に対応する横断方向に凹状の前表面を提供すること
が望ましい。また、下背部支持物は垂直方向に湾曲し、腰部における背部のくび
れ領域において人の解剖学的背中における下部分の垂直湾曲に概して形状的に対
応する、垂直方向に湾曲した凸状表面を提供する。
【0013】 上に説明した椅子背構造はもちろん、シート底部を支持するシート取付け部を
有する基部に取り付けられている。椅子背構造は、シート取付け部に連結された
背部支持ブラケットに取り付けられることが好ましい。背部支持取付け部材は、
好ましい実施形態では、背部支持取付け部材の高さを調節するために背部支持ブ
ラケットによって支持されている横断枠組によって接合されている。
【0014】 本発明のもう1つの態様によれば、本発明による椅子は、本体部分と前縁部分
とを有するシート底部ユニットを有し、前縁部分の後縁部は、弾力的に抑制され
た上向き位置から前縁部分の下向き関節動作のために、本体部分の前縁部に結合
されている。シート底部の下向き傾斜前部分によって、シートの前部分は使用者
の腿下部分の下側からの圧力に応答して下方に傾斜することができ、こうして腿
にかかる圧力を解放する。シート底部は、椅子を調節して使用者の身長に理想的
に合わせることができるように、シート取付け部に対して前方および後方に調節
するためにシート取付け部に取り付けなければならない。
【0015】 弾性取付けユニットの特に有利な構造では、第1支持板がエラストマー部材の
片側と構造皿とに付着されている。また第2支持板がエラストマー部材の他の側
に付着されている。取付けブラケットが背部支持物取付け部材に付着され、ねじ
が取付けブラケットを第2支持板に付着する。構造皿は、第1支持板とエラスト
マー部材の一部分とを受け入れるための窪みを含む。各背部支持物取付け部材は
側壁を有する筒形部材であり、取付けブラケットは取付け柱を含み、この取付け
柱は背部支持物取付け部材の一側壁にある孔を通過し、反対側の側壁に孔を含む
溶接個所において溶接物によって背部支持物取付け部材の反対側壁に接合されて
いる。上記構造の1つの利点は、取付けブラケットが、一方の壁における孔を通
過して対向壁における孔によって形成された溶接個所で溶接によって対向壁に接
合されることによって、背部支持物取付け部材に非常に強力に接合されることで
ある。孔と溶接は、背部支持物取付け部材の取付け柱のための2つの取付け点を
形成する。旋回軸周りのねじり強さのために望ましいか必要であれば、両支持点
を溶接することができる。もう一つの利点は、椅子の見栄えを良くするために弾
性取付け部を事実上完全に隠すことができることである。さらにまた、各背部支
持物を組み立てて背部支持物取付け部材にすることは、弾性取付けユニットのブ
ラケットを取り付けるための単一ねじを持つことによって容易になる。
【0016】 本発明とその利点をさらに完全に理解するために、添付図面と共に以下に示す
例示的な実施形態の説明を参照することができる。
【0017】 (発明を実施するための最良の形態) 本実施形態は、5脚キャスタ基台10と、基台に付着されて椅子シート・ユニ
ット全体(シート底部組立品14とシート背部組立品16)の高さの調節を可能
にするガス・スプリング・カラム12と、カラムに取り付けられたシート取付け
機構18とを有し、シート取付け機構18によって、シート・ユニット全体は直
立位置から前方および後方に傾くことができ、直立位置または前方傾斜位置にロ
ックされることができる。シート取付け機構によっても、シート底部14の位置
を小さな矢印A1で示すように前方および後方に調節することができ、所望の位
置にロックすることができる。この文節で説明する構成部分はよく知られており
、事務所座席設備用部品の多くのさまざまな売主から、さまざまな特定の設計で
市販されている。本発明を具体化する椅子のための基台は、この文節に記載の特
徴のすべてを含む必要はない。
【0018】 シート背部組立品16は、右と左のシート背部支持物取付け部材20r、20
lを含み、これらの部材はその下端部の近くで一対の構造横材22、24によっ
て互いに接合されている(図5、7を参照)。横材22、24は、シート背部高
さ調節ユニット28の一部であるプレート26に付着されており、シート背部高
さ調節ユニット28は、シート取付け機構18の中央にあってその後部に位置し
、図1における矢印A2と点線とによって示すように、シート背部組立品16の
高さの調節、および所望の位置にロックすることを可能にする。高さ調節ユニッ
トの別の構成部分30(図5、7にボックス状の部分として概略的に示されてい
る)は、シート取付け機構18に付着された背部取付けブラケット32に付着さ
れている。本発明による椅子で使用するために適した高さ調節ユニット28はよ
く知られており、さまざまな供給源から市販されている。
【0019】 背部支持物取付け部材20r、20lは、横輪郭図(図1)では弓状に曲げら
れて、さらに前面図(図2)ではほぼウエストの高さにおける点から上方向に外
向き傾斜する鋼管である。下背部支持物40は、図1において矢印A3と点線で
示すように、下背部支持物40の実質的垂直中心線に位置する横断水平軸LAの
周りに旋回運動するための背部支持物取付け部材20r、20lに取り付けられ
ている。上背部支持物42は、図1において矢印A4と点線で示すように、上背
部支持物42の実質的垂直中心線に位置する横断水平軸UAの周りに旋回運動す
るための背部支持物取付け部材20r、20lに取り付けられている。各背部支
持物40、42は、金属板から圧断されるかプラスチックから成形される構造皿
40p、42pと、布張りされた詰物40u、42uと、成形プラスチック後部
カバー40c、42cとを含む。背部支持物40、42は正面図(図2)におい
ては全般的に矩形であり、背部支持物取付け部材20r、20lに密に隣接して
位置する側縁部を有し、背部支持物取付け部材は背部支持物と相並んで位置する
。下背部支持物40の上縁部は上背部支持物42の下縁部に密に隣接して位置し
ている。この概念はここでは、あらゆる所定の負荷について着座者の背部に加え
られる圧力を低くして着座者を良好に支持するために、2つの背部支持物のサイ
ズを最大限に大きくすること、および垂直方向における不連続性を無くすること
である。2つの背部支持物はまた水平方向および垂直方向に輪郭づけられて、垂
直方向および水平方向の両方において人の背部の解剖学的形状に全般的に合致す
る前方表面を提供する。
【0020】 上背部支持物42と下背部支持物40とは、左と右の背部支持物取付け部材2
0r、20lに、各側に1ずつある同一の弾性取付けユニット50によって取り
付けられている。図6を参照すると、各弾性取付けユニット50が、背部支持物
の構造皿40p、42pと背部支持物取付け部材20r、20lとに付着され、
エラストマー部材52、エラストマー部材の片側と構造皿とに付着された第1支
持板54と、エラストマー部材の別の側に付着された第2支持板56とを含む。
ねじ58が取付けブラケット60を第2支持板56に付着する。構造皿40p、
42pは、第1支持板とエラストマー部材の一部分とを受け入れる凹状窪み40
r、42rを含む。取付けブラケット60は取付け柱60pを含み、取付け柱6
0pは、背部支持物取付け部材20r、20lの近い側壁にある孔を通過し、反
対側壁における孔を含む溶接個所において溶接物62によって背部支持物取付け
部材の反対側壁に接合されている。
【0021】 各背部支持物40、42の皿40p、42p、布張りされた詰物40u、42
u、および支持板54、56付きのエラストマー部材52は、背部支持物部分組
立品を形成する。ブラケット60は、シート背部組立品16の枠組組立部分(背
部支持物取付け部材20r、20lと横材22)として背部支持物取付け部材2
0r、20lに組み立てられる。次に、各背部支持物部分組立品はブラケット5
0に組み立てられ、ねじ58で固定される。それからカバー40c、42cが適
当な方法で上背部支持物42と下背部支持物40とに取り付けて固定される。
【0022】 図8〜図10に示す弾性取付けユニット150などの、別の構造の弾性取付け
ユニットを、背部支持物40、42を背部支持物取付け部材20r、20lに取
り付けるために、本発明を具現化する椅子において使用することができる。上背
部支持物42のユニット150は各側に、板152pと板に溶接された筒152
tとから成るブラケット152を含む。板はねじによって背部支持物42の皿4
2pに締め付けられている。筒152tは、背部支持物取付け部材(例えば20
r)に溶接された旋回ピン60pに回転可能に受け入れられている。ねじりロッ
ド154の曲り端部分154eがばね結合取付け具156の中に受け入れられて
いる。曲り部分154eは、スロット156sを結合取付け具156の軸に対し
て斜めに通り、これによって回転に対抗して結合筒156に付着される。結合取
付け具156は、リブ・スロット結合部158によって旋回ピン160pに、回
転に対抗して結合されている(図10)。こうして、ねじりロッド154の曲り
端154eは旋回ピン60pに対する回転に対抗して固定されている。
【0023】 ねじりロッド154は背部支持物42の全幅にわたって延びている。ねじりロ
ッド154の別の端部(図示せず)は別の背部支持物取付け部材20lに連接さ
れている。ねじりロッド154の中央における「U字形」曲り部154uが、ク
ランプ170によって皿42pに締め付けられている。ねじりロッド154が弛
んだ状態では、背部支持物は中立位置に保たれている。椅子に座っている人がそ
の着座姿勢を変えて背部支持物42に力を加えるなどして、背部支持物42を中
立位置からいずれかの方向に傾けようとする場合には(矢印A3を参照)、U字
形曲り部154uは回転し、こうしてねじりロッドを負荷の下に置く。ねじりロ
ッドに蓄えられたエネルギーは、背部支持物を旋回ピン160pの軸の周りに旋
回させようとする力が背部支持物に加えられないときにはいつでも、背部支持物
を中立位置に戻す。
【0024】 下背部支持物40の取付けユニット150Lは、サイズと形状とを除き、上背
部支持物42の取付けユニット150と同じである。
【0025】 背部支持物取付け部材20r、20lの下部分の間と下背部支持物40の下の
空間は、皿70pと後部カバー70cと布張りされた詰物70uとを含む下背部
パネル70によって満たされている。下背部パネル70は、背部支持物取付け部
材20r、20lを連結する取付けユニットと横材24の後面外観を隠し、椅子
の後面外観に美しい見栄えをもたらす(図3を参照)。下背部パネル70も、そ
うしなければ下背部支持物40の下縁部とシート底部14との間の隙間になるは
ずである部分を満たす(図2を参照)。
【0026】 例えば図1および4に示すように、シート底部14は図1において矢印A5と
点線で示すように、主体部分14bと、本体部分の前縁部に取り付けられて下方
に傾く傾斜前部分14fとを含む。傾斜前部分14fは通常は、弾性取付け装置
によって実線で示す位置に弾力的に保持されている(下記の例)。傾斜前部分1
4fは、使用者の腿の下側前部分がこれに力を加えると、下方に傾斜し、こうし
て取付け装置によって行使される弾性の力の程度に使用者の腿の下側に対する圧
力を制限する。シート・ラッチ(下記の例)を含めて、傾斜シート部分を正規の
「上り」位置または下り傾斜位置またはその両方に保持することができる。
【0027】 図11〜図14に示すように、ある取付け装置では、シート底部14の各側縁
部の近くに1つずつある一対の蝶番80が、主シート底部14bと前シート底部
14fの構造皿に付着されている。主シート底部の皿の下側に付着されたばねハ
ウジング82が、圧縮コイルばね84を受け入れ、圧縮コイルばね84は、ハウ
ジング82の端閉鎖部82eとリンク85との間で所定の負荷の下で圧縮され、
リンク85の後部分はハウジング82の中に滑動可能に受け入れられる。リンク
85はピン86によって、前シート底部14fの皿の下側に付着されたスロット
・カム取付け部88に結合されている。リンク85と取付け部88とを通じて作
用するばね84は、前シート部分を「上り」位置に偏向するが、ばね力が超過す
ると降伏し、こうして前シート底部は下に傾斜することができ、椅子に座ってい
る人の腿の下側に対する圧力を解放する。
【0028】 使用者の中には、前シート底部の傾斜運動と混乱させることに気付くものもい
る。このような場合には、操作ハンドル92を押し込むことによって、リンク8
5内の2つのラッチ孔90u、90dのいずれか1つにラッチ・ピン90をはめ
込むことができる(図13を参照)。図13に示す位置では、前シート底部14
fは「上り」位置に掛け金で固定される。ピン90が孔90dの中に位置すると
きには、前シート底部は「下り」位置に掛け金で固定される。ピン90を引っ込
めると、前シート底部は、使用者の腿によってこれに加えられる負荷に応じて上
下に傾斜する。
【0029】 図15〜図18に示すような別の取付け装置は、シート底部の各側の近くで弾
性バンド100を使用して、前シート底部14fを上り位置に偏向させる。バン
ド100は、主シート底部14bと前シート底部14fの成形合板基部に、留め
鋲またはねじによって締め付けられ、バンド100の長さを最も近いファスナの
間で開放し、前シート底部の所望の下向き傾斜量に適応するのに十分なバンドの
延伸を可能にする。主シート底部14bの下側に付着されたキャリア104に滑
動可能に取り付けられたラッチ・バー102は、前シート底部の下側に付着され
たラッチ・バー受入部108のソケット106の中に係合可能である。ピンとカ
ム・スロット110p−s(図17)とによってラッチ・バーに連係され、旋回
ピン111によってキャリア104に旋回可能に取り付けられた容易にアクセス
可能な操作レバー110は、前シート底部が下に傾くことができない掛け金で固
定された位置(図15)と、掛け金で固定されていない位置(図16)との間で
ラッチ・バー102の移動を容易にする。
【0030】 望むならば、どのような適当な設計のアーム120も、図19〜図21に示す
ようにシート取付け機構18またはシート底部14の下側に付着することができ
る。アーム支持筒122、124、126の入れ子式配置と、入れ子式筒の間の
適当なロック装置(図示せず)が、アームの高さと前後位置の調節(図19の矢
印A6)、アームの前後中心線に対する角度の調節(図20の矢印A7)、およ
びアームの横方向間隔の調節(図21、22の矢印A7)を可能にして、椅子を
使用者のサイズに最適に合わせる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 側面図である。
【図2】 正面図である。
【図3】 背面図である。
【図4】 平面図である。
【図5】 部分概略側断面図である。
【図6】 図5の線6−6に沿って取った部分上面断面図である。
【図7】 図5の線7−7に沿って取った部分上面断面図である。
【図8】 背部支持物用の変更された旋回取付け部を示す部分概略側断面図である。
【図9】 一部分が切り取られた、図8の変更された旋回取付け部を示す部分背面図であ
る。
【図10】 図8の線10−10に沿って取った部分上面断面図である。
【図11】 部分的に切り取られた、シートの前部分の詳細側面図である。
【図12】 図11と同じであるが、異なった位置を示す図である。
【図13】 部分的に切り取られた、シートの前隅部分の詳細平面図である。
【図14】 一部分が切り取られた、シートの一部の正面図である。
【図15】 部分的に切り取られ、変更された支持物とラッチ・ユニットとが示されている
、シートの前部分の詳細側面図である。
【図16】 図15と同じであるが、異なった位置を示す図である。
【図17】 部分的に切り取られた、図15のシートの前隅部分の詳細平面図である。
【図18】 部分的に切り取られた、図15〜図17のシートの一部を示す正面図である。
【図19】 本実施形態に取り付けたアームが示されている側面図である。
【図20】 アームを付着した本実施形態の平面図である。
【図21】 肘掛の他の調節部を示す図20と同じ図である。
【図22】 アームを付着した本実施形態の正面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の離隔した背部支持物取付け部材を有する枠組みと、 椅子に座った人の背部の脊椎部分を支持するようになっている下背部支持物で
    あって、その実質的垂直中心線に位置する旋回軸の周りに旋回運動するために背
    部支持物取付け部材に取り付けられた下背部支持物と、 椅子に座った人の背部の脊椎部分を支持するようになっている上背部支持物で
    あって、その実質的垂直中心線に位置する旋回軸の周りに旋回運動するために背
    部支持物取付け部材に取り付けられた上背部支持物と、を有する椅子。
  2. 【請求項2】 下背部支持物と上背部支持物が、これらの背部支持物を所定
    の位置に偏向させる弾性の取付けユニットによって、背部支持物取付け部材に取
    り付けられている請求項1に記載の椅子。
  3. 【請求項3】 背部支持物と背部支持物取付け部材とに付着され、かつこれ
    らの間に機能的に介在するエラストマー体を、弾性取付けユニットの各々が含む
    請求項2に記載の椅子。
  4. 【請求項4】 背部支持物取付け部材が背部支持物と相並んで横方向に位置
    する請求項1に記載の椅子。
  5. 【請求項5】 各背部支持物が、構造皿と、該皿によって支えられて布張り
    された詰物とを含む請求項4に記載の椅子。
  6. 【請求項6】 各背部支持物は概して矩形であり、各背部支持物の側縁部は
    背部支持物取付け部材に密に隣接している請求項4に記載の椅子。
  7. 【請求項7】 下背部支持物の上縁部が上背部支持物の下縁部に密に隣接し
    ている請求項4に記載の椅子。
  8. 【請求項8】 下背部支持物と上背部支持物の各々が、横断方向に湾曲して
    、人の解剖学的背部の横断湾曲に概して形状的に対応する横断方向に凹状の前表
    面を提供する請求項4に記載の椅子。
  9. 【請求項9】 下背部支持物が垂直方向に湾曲し、人の解剖学的背中におけ
    る脊椎部分の垂直湾曲に概して形状的に対応する、垂直方向に湾曲した凸状表面
    を提供する請求項8に記載の椅子。
  10. 【請求項10】 背部支持物ブラケットを含むシート取付け部を有する基部
    をさらに含み、背部支持取付け部材は、背部支持取付け部材の高さを調節するた
    めに背部支持ブラケットによって支持されている横断枠組によって接合されてい
    る請求項4に記載の椅子。
  11. 【請求項11】 主要部分と前部分とを有するシート底部ユニットをさらに
    含み、前部分の後縁部は、弾力的に抑制された上向き位置と傾斜した下向き位置
    との間での前部分の主要部分に対する関節動作のために、主要部分の前縁部に結
    合されている請求項1に記載の椅子。
  12. 【請求項12】 上り位置において前部分を付着するためのラッチをさらに
    含む請求項11に記載の椅子。
  13. 【請求項13】 下り位置において前部分を付着するためのラッチをさらに
    含む請求項11に記載の椅子。
  14. 【請求項14】 シート取付け部を有する基台をさらに含み、シート取付け
    ユニットが、シート取付け部に対する前方および後方の調節のためにシート取付
    け部に取り付けられている請求項11に記載の椅子。
  15. 【請求項15】 背部支持物取付け部材が背部支持物と相並んで横方向に位
    置し、背部支持物の各々は概して矩形で、各背部支持物の側縁部は背部支持物取
    付け部材に密に隣接し、下背部支持物の上縁部は上背部支持物の下縁部に密に隣
    接している請求項1に記載の椅子。
  16. 【請求項16】 各背部支持物が、構造皿と、該皿によって支えられて布張
    りされた詰物とを含む請求項15に記載の椅子。
  17. 【請求項17】 下背部支持物と上背部支持物が、これらの背部支持物を所
    定の位置に偏向させる弾性の取付けユニットによって、背部支持物取付け部材に
    取り付けられている請求項16に記載の椅子。
  18. 【請求項18】 弾性取付けユニットの各々が、背部支持物の構造皿と背部
    支持物取付け部材とに付着されたエラストマー体を含む請求項17に記載の椅子
  19. 【請求項19】 弾性取付けユニットの各々が、エラストマー部材の片側と
    構造皿とに付着された第1支持板と、エラストマー部材の別の側に付着された第
    2支持板と、背部支持物取付け部材に付着された取付けブラケットと、取付けブ
    ラケットを第2支持板に付着するねじとをさらに含む請求項18に記載の椅子。
  20. 【請求項20】 構造皿が第1支持板とエラストマー部材の一部分を受け入
    れるための窪みを含む請求項19に記載の椅子。
  21. 【請求項21】 各背部支持物取付け部材は筒形であり、側壁を有し、取付
    けブラケットは取付け柱を含み、取付け柱は、背部支持物取付け部材の片側の側
    壁にある孔を通過して、反対側壁における孔を含む溶接個所において溶接物によ
    って背部支持物取付け部材の反対側壁に接合されている請求項19に記載の椅子
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