JP2003533427A - 改良コーティングバインダー - Google Patents

改良コーティングバインダー

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JP2003533427A JP2001584189A JP2001584189A JP2003533427A JP 2003533427 A JP2003533427 A JP 2003533427A JP 2001584189 A JP2001584189 A JP 2001584189A JP 2001584189 A JP2001584189 A JP 2001584189A JP 2003533427 A JP2003533427 A JP 2003533427A
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ナヴィン スヤル
ハビブ ウル レーマン
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Abstract

(57)【要約】 本発明は以下の工程を含む、シリカガラスコーティングを製造する方法に関する:a)コロイドシリカおよび有機バインダーを含むゾルを作製する工程;b)基材上にゾルコーティングを生じさせる工程;c)前記ゾルコーティングを乾燥させてゲルコーティングを前記基材上に生成させる工程:および、d)前記ゲルコーティングを高密度化して実質的にクラッキングのないガラスコーティングを生成する工程。本発明によれば、セルロースベースのバインダーが使用され、そのことにより使用するバインダーの濃度をかなり減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は高品質ガラスコーティングの調製に関する。 種々の光学的および電子光学的構成部品は種々の基材上に高品質ガラスコーテ
ィングの作製を必要とする。そのようなコーティングの製造は強固に接着したコ
ーティングを生成させる一方で種々の場合にコーティングのクラッキングを避け
るという困難さ故に特別な問題を提示する。コーティングを作製するためにコロ
イドシリカゾル中に有機バインダーを含ませることが知られている。しかしなが
ら、比較的高濃度のバインダーを使用しなければならず、そのことはそのコーテ
ィングの光学品質を低下させるという欠点がある。
【0002】 より詳細には、厚さが1〜15μmであって、ヒドロキシル及び不純物の含量の
低い、制御された可変屈折率光学品質ガラスフィルムは、光学および電子光学的
応用及び装飾および保護用として多くの用途が見いだされる。火炎加水分解(fl
ame hydrolysis)または化学蒸着[1]のような既存の製造方法は非常に時間と費
用がかかる。更に、これらの既知の方法は金属ハロゲン化物の熱分解に基づいて
いるが、これはCl2やHClのようなガスも発生させる。従って、厳格な環境保護お
よび爆発防止基準が必要である。ゾル−ゲル法はガラスコーティング製造のため
の低コスト、低温の方法である[2-5]が、乾燥および高密度化の際のフィルムの
クラッキングのためにゾル−ゲル法を用いては1ミクロンより厚いフィルムを作
ることができなかった[6]。従って、種々の屈折率を有する光学品質ガラスの費
用効果のある環境的に安全な合成経路が求められている。
【0003】 1μmより厚いコーティングを得るために、ガラスコーティング製造のための
(40という多層を塗布して8―10ミクロンを得る)多サイクルゾル−ゲル製造法
が試みられているが [7,8]、これは工程の速度を緩め、各工程後のコンタミネー
ションという問題もある。異なる試みがBrinkerとReed [9]、Hoshinoら [10]、I
nnocenziら [11]およびMennigら[12]によって行われているが部分的に厚さが不
十分であるという問題や高密度化温度が1200℃より高い(これはシリコンまたは
シリカガラス基材上のコーティングのためには高すぎる)という問題を提起して
いる。さらにまた、高密度化したフィルム中に有機基が存在して光学用途にはフ
ィルム品質が十分でないというような問題もある[11,12]。
【0004】 Yamaneとその共同研究者は厚い(2〜20μm)SiO2フィルムの合成のために界
面重合を用いたが[13]、高密度化およびクラッキングに問題がある。CostaらはS
i(OC2H5)4由来ゾル中に分散させたヒュームドシリカ(Aerosil OX-50)を用いて
20μm厚までのSiO2コーティングを合成する方法を発明した[14]。これらのコー
ティングは1400℃までの温度で高密度化しなければならなかったが、これはSiO2 またはSi基材には高すぎる。バルクセラミックまたはセラミックコーティングの
合成に有機バインダーを使用することは知られているが[15,16,17,18,19]、達成
されたコーティングの厚さは2マイクロメートルより薄く、これらのコーティン
グは光学用途には適していない。
【0005】 上記の欠点の1以上を回避することが本発明の目的である。更に本発明の目的
は、厚さが1〜15マイクロメートルの光学品質ガラスコーティングを合成するた
めの経済的で環境的に安全な方法を提供することである。 実質的に亀裂のない高品質ガラスコーティングはセルロースを基本とするバイ
ンダーを使ったいわゆるゾル−ゲル法を用いて、特に簡単で経時的な方法で作る
ことができることが見いだされた。 本発明は有機バインダーを用いたゾル−ゲル法によって作製されるガラスコー
ティングを提供するものであり、前記有機バインダーがセルロースベースのバイ
ンダーであることを特徴とする。
【0006】 別の側面では、本発明は、 a)コロイドシリカおよび有機バインダーを含むゾルを作製する工程; b)前記ゾルのコーティングを形成させる工程; c)前記ゾルのコーティングを乾燥させてゲルコーティングを作製する工程;お
よび、 d)前記ゲルコーティングを高密度化させ実質的に亀裂のないガラスコーティン
グを作製する工程、 を含み、セルロースベースのバインダーが使用される、シリカガラスコーティン
グの製造方法を提供する。
【0007】 本発明によって提供される新規なバインダーはゾル中で比較的受動的な役割を
果たすので、得られるガラスコーティングの光学特性、熱特性、機械的特性また
は流体特性を改変し得る種々の化合物をゾル中にいかなる凝集物を生じさせるこ
とも早期ゲル化を生じさせることもなく添加することができ、それによって光学
用途に必要な範囲にわたる広範囲の屈折率を有するガラスコーティングの経済的
製造が可能となる。更に、これらの添加物は健康上の危険性のない非常に環境的
に安全な方法に帰着する。 本発明の方法によって作製されるコーティングは、平面導波管、スプリッター
、カプラー、ブラッグ回折格子、アレイ導波路回折格子、マッハ・ツェンダーフ
ィルター等の光電子部品の製造に適している。さらに、そのようなコーティング
はセンサー、装飾および保護用にも使用することができ、反射防止ハードコーテ
ィングとしても使用することができる。
【0008】 加えて、本発明の好ましい態様では、250℃/分という速い加熱速度が用いら
れ、加熱処理の総時間数を低下させ、2〜5層を含む多層コーティングも経済的
なものにする。 色々な種類のセルロースベースのバインダーが簡単に入手できる。そのような
バインダーは製紙および医薬品工業のような多岐にわたる目的のために使用され
ているが、これまでそれらがガラスフィルムまたはコーティングに使用されたこ
とは無い。本発明のバインダーは、一般に水、アルコールまたは他の有機溶媒に
溶解し得る1以上のセルロースおよび/またはその誘導体である。好ましい誘導
体は、一般にヒドロキシ、カルボキシ、エステルおよびアミノのような親水性の
基を含むものである。特に適したセルロースバインダーとしては、ブチルセルロ
ース、エチルセルロース、エトキシル化エチルセルロース、ベンジルセルロース
、ヒドロシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロースメタクリレート、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、メチルセルロース、メチルセルロースアクリレート
、セルロースアセテートフタレート(CAP)およびセルロースアセテートトリメ
リテート(CAT)、カルボキシメチルセルロースエーテル、セルロースN,N-ジエ
チルアミノエチルエーテル、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチ
レート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートトリメリレート、セルロースアクリルアミド付加体、
セルロースエステル、セルロースエーテル、セルロースエチル2-ヒドロキシエチ
ルエーテル、セルロースエチルメチルエーテル、ニトロセルロース、セルロース
プロピオネート、セルローストリアセテート、カルボキシメチルセルロースナト
リウム、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウム、天然樹木ベ
ースの水/アルコール可溶性セルロースを挙げることができる。最も好ましいセ
ルロースベースのバインダーは、メチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセ
ルロース、およびヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースである。
【0009】 連続的に亀裂のない乾燥コーティングを形成するためには、PVAバインダーの
ような慣用的に使用されてきたバインダーと比較して、ずっと少ない量のセルロ
ースベースバインダーしか必要でないことが分かった。驚くべきことに、PVA型
のバインダーでは最低32質量%が必要であるのに対し、僅か20質量%未満しかメ
チルセルロースを添加しなくても乾燥後に亀裂のないゲルフィルムを生じさせた
。バインダーの量が少ないことは、最終ガラスコーティング中の残存炭素濃度が
より低く、したがって、より高い光学品質を保証するという利点がある。バイン
ダーの分子量は12,000〜200,000であり、好ましい分子量は15,000〜90,000であ
る。
【0010】 本セルロースベースのバインダーはコロイドシリカゾルに直接加えることがで
きる。あるいは、水、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、エトキシエタノール、ベンゼン、アセトン、フェノールのよう
な、通常のゾルーゲル処理に使用される1以上の溶媒にまず溶解し、得られたバ
インダー溶液をゾルに加えて混合することもできる。 広範囲にわたる粒子サイズ、粒子サイズ分布および分散媒体または懸濁媒体を
有するコロイドシリカ(SiO2)ゾルは多数の供給源から商業的に入手可能である
。そのような製品の好ましい例は、Bayer-Kieselsol(タイプVP-AC 4038、VP-AC
4039、200/20%、300/30%および300 F/30%)、Catalysts and Chemicals社(
タイプ カタロイド SN)、Nissan(タイプ MA-ST、IPA-ST)である。更に、管理
された粒子サイズのゾルもStoeber法[20]を用いて合成することができる。これ
は僅かに昇温させたエタノールのような適切な溶媒の存在下、塩基性条件下で金
属アルコキシドの加水分解および重縮合を必要とする。ゾルの固体含有量はロー
タリーエバポレーションによって15〜35質量%に調整することができる。ロータ
リーエバポレーションによりアルコールまたは他の有機溶媒のような他の媒体中
の懸濁物を得ることも可能である。
【0011】 シリカ粒子は0〜25モル%のSiO2部分を含み、脂肪族性または芳香族性有機基
が均一にSiO2マトリックスに埋め込まれていることが有利である。そのような「
有機ドーピング」シリカ粒子の利用の詳細は、本出願人の同日の同時係属出願中
に含まれている。一般には、そのような「有機ドーピング」シリカ粒子は、式Rx -SiA4-x(Rは加水分解的にはSiから除去されない有機部分を表し、R部分が分解
する温度の分解温度を有し、Aは少なくとも1つの加水分解可能な部分を表し、
x=1、2または3であり、2以上のAおよび/またはR部分が存在する場合には
、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。)の加水分解的除去不可能基を
含む第1の前駆体に由来してよいが、但し、前記コロイドシリカの少なくとも一
部が前記加水分解除去不可能基含有前駆体に由来する場合には、前記コロイドケ
イ素の少なくとも50モル%が式SiA4(式中、Aは前記と同じ意味である)の第2の
前駆体に由来し、前記コロイドシリカは前記第1および第2の前駆体の混合物に
由来する。
【0012】 そのような第1の前駆体が使用された場合は、最終ガラスコーティング中の有
機材料の含量が最少になるようにR基物質の量が制限されることが重要である。
なぜなら、ガラスコーティングの品質、例えば、炭素粒子やR基物質からの他の
分解産物が最終ガラスコーティングに含まれることなどの有害な影響が生じるか
らである。従って、そのようなどのR基物質も個々のコロイドシリカ粒子内部お
よびその間にほぼ均等に分布していなければならず、それによって、例えばコロ
イドシリカ粒子内部およびその間に相対的に高濃度のR基物質のポケットが存在
する可能性を低減させる。従って、そのような場合、コロイドシリカ粒子を形成
するシリカポリマーネットワーク中にどのR基も十分に分配されその濃度が制限
されるように、十分な量の第2の前駆体の存在下で第1の前駆体を同時に加水分解
することによってコロイドシリカ粒子を製造しなければならない。
【0013】 本発明の方法において「R-ドーピング」コロイド粒子ゾルを使用することが望
ましい場合、3〜12モル%の前記第1の前駆体と97〜88モル%の第2の前駆体と
の混合物から得ることが好ましく、例えば、約8モル%の第1の前駆体と92モル
%の第2の前駆体との混合物から得ることが好ましい。 この第1の前駆体の特に適した例として、メチルトリエトキシシラン、エチル
-トリエトキシシラン、エチル-トリメトキシシラン、ベンジル-トリエトキシシ
ランおよびベンジル-トリメトキシシランを挙げることができ、第2の前駆体の例
として、テトラエトキシシラン(TEOS)およびテトラメトキシシラン(TMOS)を
挙げることができる。
【0014】 ゾルの懸濁媒体は、C1〜C6、好ましくはC1〜C4アルカノールまたは他の慣用的
な有機溶媒のように、ゾルーゲル処理に慣用的に使用されるどのようなものでも
あってもよい。ゾルのpHは一般に知られている方法で酸性又は塩基性に適切に調
整することもでき、ゾルのSiO2含量は、いかなる慣用的な方法によっても、例え
ばロータリエバポレーターによって過剰な有機溶媒を除去して、必要であれば好
ましくは15〜35質量%に調整することができる。 所望であれば、1以上の他の酸化物、例えばB2O3、P2O5、TiO2、Al2O3、GeO2
Er2O3、Nd2O3、またはTm2O3をこのコロイドゾル製造中に添加しても良い。一般
的な塩、金属アルコキシドおよび有機金属化合物をこれらの酸化物の供給源とし
て使用することもできる。好ましくは、このような他の酸化物化合物は固体SiO2 含量(有機ドーピングまたはそうでないもの)に対して0〜30モル%である。 完全にまたは部分的に商業的ゾルからなるコロイドシリカを使用することもで
きる。懸濁媒体は水および/または上述した有機溶媒であってよく、適切な例に
はエタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エ
トキシエタノール、ベンゼン、アセトン、フェノール等が含まれる。
【0015】 他の種々の添加物も所望であれば、組成的、流体学的、またはその他の理由に
より既知の方法で含ませることができる。それらには以下の1以上が含まれる:
(a)粒子サイズが3〜30nmのTiO2(0〜12モル%)、ZrO2(0〜8モル%)お
よびAl2O3(0〜8モル%)の1以上の懸濁液(すべての%は固体SiO2−有機ド
ーピングSiO2を含む−に対するものである)。これらのAl2O3、TiO2およびZrO2
懸濁液はそれぞれ、アルミニウム2-ブトキシド、イソブチルアルミノキシトリエ
トキシシラン、チタニウムイソプロポキシド、ジルコニウムプロポキシドの制御
した加水分解を利用して自家合成することができるが[6]、これらは商業的に
入手することもできる。
【0016】 (b)粒子直径5〜40nmのSiO2、TiO2、Al2O3およびZrO2コロイド粉末の1以上
(固体SiO2−有機ドーピングSiO2を含む−に対して0〜20モル%)であって、機
械的または超音波的に分散可能なもの。 (c)0〜25モル%(固体SiO2に対して)の1以上の一般的な塩(硝酸塩、シュ
ウ酸塩、カルボン酸塩、酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩など)、金属アルコキシド、Ge
、Al、Ti、Zr、Pb、Na、B、P、Sn、La、Er、Nd、Pr、Tm、EuおよびYbのような元
素の有機金属化合物または有機化合物(または水、アルコール性または芳香族性
溶媒のような適切な溶媒中のこれらの溶液)。好ましい化合物の例は、Ti-ブト
キシド、Ti-イソプロポキシド、Ti-ビス(トリエタノールアミン)ジイソプロキ
シド(2-プロパノール中80%)、Ti-ジイソプロポキシドビス-2,4-ペンタンジ
オネート(75%イソプロパノール中)、チタニウムトリクロリド、Al-プロポキ
シド、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウム2−ブトキシド、硝酸
アルミニウム9水和物、トリエチルホスフェート、リン酸、トリメチルホスフェ
ート、リン酸水素アンモニウム、トリフェニルホスフェート、テトラブチルアン
モニウムヘキサフルオロホスフェート、トリエチルホスフェート、ジルコニウム
n-ブトキシド、ジルコニウム2,4-ペンタンジオネート、ジルコニウムn-プロポキ
シド、ジルコニウムジ-n-ブトキシド(ビス-2,4-ペンタンジオネート)、ホウ酸
、ボロンメトキシド、ホウ酸トリエタノールアミン、ホウ酸トリイソプロピル、
ホウ酸トリ-n-ブチルまたはトリエチル-ゲルマニウム、テトラ-n-ブチルゲルマ
ニウム、ゲルマニウムn-ブトキシド、ゲルマニウムイソプロポキシド、トリエチ
ルゲルマニウムクロリド、酢酸鉛、硝酸鉛、ヘキサフルオロアセチルアセトン酸
鉛(II)、トリフルオロ酢酸鉛、クエン酸鉛(II)三水和物、酢酸鉛(II)三水
和物、硝酸エルビウム、エルビウム-2,4-ペンタンジオネート水和物、エルビウ
ムメトキシエトキシド、エルビウムトリクロリドおよびニオビウムエトキシド、
テルリウムエトキシド、硝酸セリウムネオジミウム、硝酸ツリウム、ツリウムア
ルコキシドである。
【0017】 所望であれば、0〜2質量%(総固体酸化物に対して)の他の添加物、たとえ
ば界面活性剤または分散剤も加えることができる。通常のゾル−ゲル処理で使用
される適切な酸または塩基を用いて上記のどの段階でもゾルのpHも調製すること
ができる。 セルロースベースバインダー含有ゾルは、スピン、スプレー、浸漬およびフロ
ーコーティングまたはドクターブレード法のようなゾル−ゲル処理において知ら
れた適切な技法を用いて、慣用される温度、一般には0〜100℃にて、空気中ま
たは、酸素、アンモニア、窒素またはアルゴンの一以上を含むような他のどんな
都合のよい雰囲気中でも、ガラス、セラミックまたは高温耐性(少なくとも500
℃)の結晶基材上にコーティングすることができる。適切なガラス基材にはSiO2 または高シリカベースガラス、酸窒化ケイ素およびオキシカルバイドガラスが含
まれる。適切なセラミック基材にはSi3N4、SiC、アルミナおよびコランダムのよ
うなその種々の状態。適切な結晶基材には結晶Siおよびダイアモンドが含まれる
。使用する基材は異なる熱的履歴を有していてもよく、酸化物または他の熱的に
成長した層または他の適切な方法によってその上に形成された層を含んでいても
よい。
【0018】 所望であれば、接着促進剤(例えばAP2500、AP3000またはAP8000、Dow Chemic
al社)の層を基質表面に最初に塗布し、その後その上にゾルコーティングをして
もよい。 このようにして作製したゾルコーティングは次に一般的に知られた方法で乾燥
されてゲルコーティングが生成される。一般には乾燥は10〜200℃の温度で行わ
れる。高温が使用される場合は、コーティングは一般には2〜100℃/分の速度
で加熱される。乾燥は空気中で行ってよいが、所望であれば、(N2、He、Arのよ
うな)一以上の不活性気体および/または酸素を含む雰囲気下で行ってもよい。 所望であれば、ゲルコーティングは最適には、750℃までの温度で空気中また
は酸素、水素、窒素、アンモニアまたはそれらの混合物のような一般的な気体中
で、100〜250℃/分の加熱速度で追加的に熱処理することができる。最終温度で
の均熱時間は5時間までであってよい。所望であれば、GeCl4、POCl3、AlCl3、B
Cl3、SiF4、TiCl4、SnCl4、BBr3、PCl3、ErCl3、NdCl3の1以上の蒸気または適切
な溶媒中のこれらの溶液を、担体ガスと共にまたは担体ガス無しにコーティング
の上を通過させてもよい。
【0019】 この段階で、加熱処理によるバインダー除去(ゲルコーティングの部分的高密
度化と共に)の結果として、具体的な処理条件および熱履歴に依存して種々の程
度の多孔性および孔サイズを有する多孔性ゲルコーティングが得られる。これら
のゲルコーティングはそれ自体で光学的、化学的または構造的に活性な成分によ
る含浸のようなどのような更なる処理にも使用することができる。あるいは、ゾ
ル−ゲル技術での通常の方法に従って適切な値、一般には900〜1300℃、好まし
くは950〜1200℃まで温度を更に上昇させることによって直接高密度化処理を行
ってもよい。通常、コーティングはある時間、通常15分間〜10時間最終高密度化
温度にてソーキングされて、高密度ガラスコーティングが得られる。熱処理の間
、空気、酸素、窒素、アンモニアCCl2F2、CF4、SF6、SiF4またはそれらの混合物
の雰囲気を選択することができる。
【0020】 高密度化処理は高速熱アニーラー中で1300℃までの温度で直前に記載した雰囲
気中で行うのが都合がよい。ゲルコーティングは、コーティングを適切な時間、
たとえば2分間〜5時間、ガスプラズマに暴露することによって高密度化させて
もよい。典型的には、プラズマ中で使用するガス圧は約5パスカルである。所望
であればゾル−ゲル技術で知られた他の高密度化処理を行ってもよく、それらに
は、窒素、フッ素またはりん含有ガスを含む雰囲気下でのラジオ波照射、マイク
ロ波(2次マイクロ波加熱)照射、熱照射、火炎放射およびそれらの組み合わせ
の1以上が含まれる。 この工程の終わりに、10μmまでかそれ以上の厚さのある、種々の屈折率を有
する高品質無クラッキングガラスコーティングを得ることができる。そのような
屈折率制御光学品質ガラスコーティングは光学用途、オプトエレクトロニクス用
途およびセンサー用途、および保護または装飾用途に適している。
【0021】 本発明の方法によって得られたガラスコーティングは通常の方法でさらなる処
理にかけてもよい。典型的には、オプトエレクロニクス部品中の中心層として用
いられる場合、このコーティングはフォトリソグラフィーの助けを借りて、平面
導波管、スプリッター、カップラー、アレイ導波路回折格子およびマッハツェン
ダーフィルファーのような部品を得るために必要とされるような、適切なマスク
とそれに続く湿式または乾式エッチング等を用いて構築することができる。 本ガラスコーティングは、第1層の厚さを増すために、都合よくは本発明の方
法によってさらにコーティングしてもよく、および/またはその表面の最上層に
(中心層に比べて)0.25〜10%低い屈折率を有するクラッド層を提供してもよい
【0022】 本発明は以下の実施例によってさらに説明されるが、この実施例は本発明の実
施の種々の好ましい側面を説明するものであり、請求項によって定義される本発
明の範囲を制限するものと解してはならない。
【0023】 (実施例) 実施例1:コロイドシリカゾルの調製 テトラエトキシシラン(63g)をエタノール(170g)と脱イオン水(102g)と撹拌し
ながら混合した。最後にアンモニア(0.30g、35%水溶液)を加え数分間撹拌した
。この混合物を還流しながら80℃まで加熱して96時間撹拌した。ロータリーエバ
ポレーターでこのゾルのSiO2含量を30%(質量%)に調整した。
【0024】 実施例2:ガラスコーティングの調製 実施例1で得られたゾル50g(水中、30質量%)を75gのメチルセルロース溶
液(MW 63,000、4質量%水溶液、Sigma-Aldrich)と混合した。この混合物に6.
5gのポリエチレングリコール溶液(MW 2000、15質量%水溶液)を加え、得られ
た溶液を環境温度で24時間撹拌した。0.25gの25質量%NH3水溶液を滴下してこの
ゾルのpHを9.5〜10に調整した。この懸濁液を1μmフィルターを用いてろ過し、S
i結晶ウェファ上にスピンコーティング機を用いて塗布した。スピンコーティン
グプログラムは以下の通り: 第1段階:350rpmにて10秒間 第2段階:500rpmにて10秒間 第3段階:750rpmにて20秒間 得られたコーティングを環境温度で乾燥させ、乾燥させた基材を炉の中に入れ
、空気雰囲気下で15分間で830℃に温度を上げた。830℃で1時間保持し、その後
加熱速度25℃/分で温度を1100℃に上昇させ、その温度で1時間維持した。次に
炉のスイッチを切り、自然に100℃まで冷却させた。屈折率1.459の7μm厚のガ
ラスコーティングが得られた。
【0025】 実施例3:ガラスコーティングの調製 15モルのエタノール中の1モルのチタニウムビス(トリエタノールアミン)ジ
イソプロキシド(2-プロパノール中、80%)を12モルの水で加水分解してチタニ
ウムゾルを調製した。撹拌は環境温度で72時間行い、次に、反応の完結を保証す
るために50℃にて24時間行った。 実施例1で得られたゾル50gを(水中、30質量%)を82.5gのメチルセルロース
バインダー溶液(MW 63,000、4質量%水溶液)と混合した。この混合物に11gの
チタニウムゾルを添加した。6.5gのポリエチレングリコール溶液(MW 2000、15
質量%水溶液)を加え、得られた溶液を環境温度で24時間攪拌した。このゾルの
pHを0.25gの25質量%NH3水溶液を滴下して9.5〜10に調整した。この懸濁液を1
μmフィルターを用いてろ過し、Si結晶ウェファ上にスピンコーターを用いて塗布
した。スピンコーティングプログラムは以下の通り: 第1段階:350rpmにて10秒間 第2段階:500rpmにて10秒間 第3段階:700rpmにて15秒間
【0026】 得られたコーティングを環境温度で乾燥させ、高密度化した。乾燥させた基
材を炉の中に入れ、空気雰囲気下で15分間で830℃に温度を上げた。830℃で1時
間保持し、その後加熱速度25℃/分で温度を1100℃に上昇させ、その温度で1時
間維持した。次に炉のスイッチを切り、自然に100℃まで冷却させた。屈折率1.4
75の5μm厚のガラスコーティングが得られた。
【0027】 実施例4:ガラスコーティングの調製 10モルのエタノール中のアルミニウムアセチルアセトネート1モルを12モルの
水で加水分解してアルミニウムゾルを調製した。攪拌は環境温度で48時間行い、
反応の完結を保証するため50℃にて24時間行った。 実施例1で得られたゾル50gを(水中、30質量%)を82.5gのメチルセルロース
バインダー溶液(MW 63,000、4質量%水溶液)と混合した。この混合物に12gの
アルミナゾルを添加した。6.5gのポリエチレングリコール溶液(MW 2000、15質
量%水溶液)を加え、得られた溶液を環境温度で24時間攪拌した。このゾルのpH
を0.25gの25質量%NH3水溶液を滴下して9.5〜10に調整した。この懸濁液を1μm
フィルターを用いてろ過し、Si結晶ウェファ上にスピンコーターを用いて塗布し
た。スピンコーティングプログラムは以下の通り: 第1段階:350rpmにて10秒間 第2段階:500rpmにて10秒間 第3段階:700rpmにて15秒間
【0028】 得られたコーティングを環境温度で乾燥させてから焼結(高密度化)した。こ
の乾燥コーティング基材を炉の中に入れ、空気雰囲気下で15分間で830℃に温度
を上げた。830℃で1時間保持し、その後加熱速度25℃/分で温度を1100℃に上
昇させ、その温度で1時間維持した。次に炉のスイッチを切り、自然に100℃ま
で冷却させた。5μm厚のガラスコーティングが得られた。
【0029】 実施例5:ガラスコーティングの調製 実施例1で得られたゾル50gを(水中、30質量%)を82.5gのメチルセルロース
溶液(MW 63,000、4質量%水溶液)と混合した。この混合物に上述したように
合成した7gのチタニアゾルおよび6gのアルミナゾルを添加した。6.5gのポリエ
チレングリコール溶液(MW 2000、15質量%水溶液)を加え、得られた溶液を環
境温度で24時間攪拌した。このゾルのpHを0.25gの25質量%NH3水溶液を滴下して
9.5〜10に調整した。この懸濁液を1μmフィルターを用いてろ過し、Si結晶ウェ
ファ上にスピンコーターを用いて塗布した。スピンコーティングプログラムは以
下の通り: 第1段階:350rpmにて10秒間 第2段階:500rpmにて10秒間 第3段階:700rpmにて15秒間 得られたコーティングを環境温度で乾燥させてから高密度化した。この乾燥コ
ーティング基材を炉の中に入れ、空気雰囲気下で15分間で830℃に温度を上げた
。830℃で1時間保持し、その後加熱速度25℃/分で温度を1100℃に上昇させ、
その温度で1時間維持した。次に炉のスイッチを切り、自然に100℃まで冷却さ
せた。屈折率1.471の5μm厚のガラスコーティングが得られた。
【0030】 実施例6:ガラスコーティングの調製 実施例1で得られたゾル50gを(水中、30質量%)を0.75gのホウ酸と混合した
。この溶液に82.5gのメチルセルロース溶液(MW 63,000、4質量%水溶液)を加
えた。次に、24gのチタニアゾルを添加し、2時間攪拌した。6.5gのポリエチレン
グリコール溶液(MW 2000、15質量%水溶液)を加え、得られた溶液を環境温度
で24時間攪拌した。このゾルのpHを0.25gの25質量%NH3水溶液を滴下して9.5〜1
0に調整した。この懸濁液を1μmフィルターを用いてろ過し、Si結晶ウェファ上
にスピンコーターを用いて塗布した。スピンコーティングプログラムは以下の通
り: 第1段階:350rpmにて10秒間 第2段階:500rpmにて10秒間 第3段階:750rpmにて15秒間
【0031】 得られたコーティングを環境温度で乾燥させてから焼結した。この乾燥コーテ
ィング基材を炉の中に入れ、空気雰囲気下で15分間で830℃に温度を上げた。830
℃で1時間保持し、その後加熱速度25℃/分で温度を1100℃に上昇させその温度
で1時間維持した。次に炉のスイッチを切り、自然に100℃まで冷却させた。屈
折率1.46の4.5μm厚のガラスコーティングが得られた。
【0032】 実施例7:ガラスコーティングの調製 50gの市販のシリカゾル−Bayer Levasil VP-AC(水中、30質量%)を0.75gの
ホウ酸と混合した。この溶液に82.5gのメチルセルロースバインダー溶液(MW 63
,000、4質量%水溶液)を加えた。次に、6.25gの硝酸エルビウム5水和物を添
加し、2時間攪拌した。6.5gのポリエチレングリコール溶液(MW 2000、15質量%
水溶液)を加え、得られた溶液を室温で24時間攪拌した。このゾルのpHを0.25g
の25質量%NH3水溶液を滴下して9.5〜10に調整した。この懸濁液を1μmフィル
ターを用いてろ過し、Si結晶ウェファ上にスピンコーターを用いて塗布した。ス
ピンコーティングプログラムは以下の通り: 第1段階:350rpmにて10秒間 第2段階:500rpmにて10秒間 第3段階:750rpmにて15秒間
【0033】 得られたコーティングを環境温度で乾燥させてから焼結した。この乾燥コーテ
ィング基材を炉の中に入れ、空気雰囲気下で15分間で830℃に温度を上げた。830
℃で1時間保持し、その後加熱速度25℃/分で温度を1100℃に上昇させその温度
で1時間維持した。次に炉のスイッチを切り、自然に100℃まで冷却させた。5
μm厚の透明なガラスコーティングが得られた。
【0034】 実施例7:ガラスコーティングの調製 実施例1で得られたゾル(水―エタノール混合物中10質量%)を0.75gのホウ
酸と混合した。この溶液に75gのメチルセルロースバインダー溶液(MW 63,000、
4質量%水溶液)を加えた。次に、激しく攪拌しながら2.25gの酢酸鉛三水和物
水溶液をゆっくりと加えた。6.5gのポリエチレングリコール溶液(MW 2000、15
質量%水溶液)を加え、得られた溶液を環境温度で24時間攪拌した。この混合物
を総シリカ含量がゾル中30質量%に下がるようにロータリーエバポレーターを用
いて濃縮した。この最終ゾルのpHを0.25gの25質量%NH3水溶液を滴下して9.5〜1
0に調整した。この懸濁液を1μmフィルターを用いてろ過し、Si結晶ウェファ上
にスピンコーターを用いて塗布した。スピンコーティングプログラムは以下の通
り: 第1段階:350rpmにて10秒間 第2段階:500rpmにて10秒間 第3段階:750rpmにて15秒間
【0035】 得られたコーティングを環境温度で乾燥させてから高密度化した。この乾燥コ
ーティング基材を炉の中に入れ、空気雰囲気下で15分間で830℃に温度を上げた
。830℃で1時間保持し、その後加熱速度25℃/分で温度を1100℃に上昇させそ
の温度で1時間維持した。次に炉のスイッチを切り、自然に100℃まで冷却させ
た。4.5μm厚の透明なガラスコーティングが得られた。
【0036】 参考文献
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4G014 AH02 AH06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程を含むシリカガラスコーティングの製造方法であ
    って、セルロースベースのバインダーが使用される前記製造方法: e)コロイドシリカおよび有機バインダーを含むゾルを作製する工程; f)基材上に前記ゾルのコーティングを形成させる工程; g)前記ゾルのコーティングを乾燥させて前記基材上にゲルコーティングを生成
    させる工程;および、 h)前記ゲルコーティングを高密度化させて実質的にクラッキングのないガラス
    コーティングを作製する工程。
  2. 【請求項2】 セルロースベースバインダーがセルロースおよびセルロース
    誘導体から選ばれる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 バインダーが水可溶性、または1〜6個の炭素原子を有する
    アルカノールに可溶性である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 バインダーが25質量%を超えない、請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 バインダーが分子量12,000〜200,000を有する請求項1〜4
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも700℃までの加熱に耐性である、高温安定基材が
    使用される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ガラス基材、セラミック基材および結晶基材から選ばれる基
    材が使用される、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 結晶ケイ素基材が使用される、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 バインダーがブチルセルロース、エチルセルロース、エトキ
    シル化エチルセルロース、ベンジルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロ
    ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースメタクリレー
    ト、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メ
    チルセルロース、メチルセルロースアクリレート、セルロースアセテートフタレ
    ート(CAP)およびセルロースアセテートトリメリテート(CAT)、カルボキシメチ
    ルセルロースエーテル、セルロースN,N-ジエチルアミノエチルエーテル、酢酸セ
    ルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート
    、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートトリメリレート
    、セルロースアクリルアミド付加体、セルロースエステル、セルロースエーテル
    、セルロースエチル2−ヒドロキシエチルエーテル、セルロースエチルメチルエ
    ーテル、硝酸セルロース、セルロースプロピオネート、セルローストリアセテー
    ト、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルヒドロキシエチ
    ルセルロースナトリウム、および天然樹木ベースの水/アルコール可溶性セルロ
    ースから選ばれる請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 バインダーがメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチル
    セルロース、およびヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
    チルセルロースから選ばれる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 バインダーがゾルの固体酸化物含量に対して14〜25質量%
    で使用される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法によって作製
    されるガラスコーティング。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のガラスコーティングを含む、光学装置
    または電子光学装置。
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