JP2003531183A - 脂肪族化合物のヒドロキシル化方法 - Google Patents
脂肪族化合物のヒドロキシル化方法Info
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Abstract
Description
関する。
ような方法の大多数は、ヒドロキシル化生成物を生成するために複数のステップ
を必要とし、多くは、高価であり及び/又は取扱いに注意を要する触媒を必要と
する。脂肪族化合物の直接的なヒドロキシル化は、理論的には、従来の多段階方
法より費用面で効率的である。
41−1842に、ドデカンをオートクレーブ内で酸素を用いて部分的に酸化し
、ドデカノール及び多様な酸化生成物を生成し得ることが報告されている。報告
されている方法においては、ドデカノールの選択性は約35%であった。多様な
酸化生成物が存在するので、酸化生成物からドデカノールを分離することは、さ
らなる分離ステップをもってしても困難である。
な系を設計することが、過剰な熱を処理するのに必要となるだろう。このような
反応の費用は、このような高温で形成される分解生成物からのコークスの形成に
よりさらに増加する。その上、コークス化触媒は頻繁な周期で再生しなければな
らない。
合物のアルコールである。これらの化合物のアルコールは、洗剤、石鹸、界面活
性剤、及び、潤滑油中の凝固点降下剤の製造に使用される。これらのアルコール
は、現在、長鎖のオレフィンをオキソ化すなわちヒドロホルミル化するといった
比較的複雑な商業的方法を用いて生成されている。これらのアルコールを生成す
るためのさらなる経路は、アルキルハライドのデヒドロハロゲン化である。
的であり効率的な方法が必要とされている。
の飽和または不飽和の脂肪族化合物を、該脂肪族化合物をヒドロキシル化するの
に効率的な条件下で、少なくとも一部分の該脂肪族化合物を液相に保持しながら
、酸化触媒及び酸化剤と継続的に接触させ、その結果ヒドロキシル化生成物を生
成し; 蒸留帯において、未反応脂肪族化合物を気化しかつヒドロキシル化生成物を液
相に保持するのに効率的な条件下で、該ヒドロキシル化生成物を未反応脂肪族化
合物から継続的に分離し;及び 該分離ヒドロキシル化生成物を蒸留塔反応装置から回収することを含む方法を
提供するものである。
好ましくは6から30の範囲の炭素原子を持つオレフィン及び/又はパラフィン
化合物を含む供給原料を、触媒的蒸留条件下で直接的にヒドロキシル化する方法
に関する。該供給原料の一部は液相に保持される。供給原料は、酸化触媒の存在
下、該飽和もしくは不飽和の脂肪族化合物をヒドロキシル化するのに効率的な条
件下で、酸化剤によりヒドロキシル化され、好ましくは触媒の安定性及び寿命を
増加させる。
かつ発熱ヒドロキシル化反応により発生する熱を処理する温度及び圧力で、各々
のヒドロキシル化誘導体を形成する、脂肪族化合物の酸化的ヒドロキシル化のた
めの触媒的蒸留方法に関する。未反応脂肪族化合物の還流により、反応は実質的
に等温となる。温度操作及び熱処理を減らすことによって、触媒のコークス化が
減少し場合によっては回避され、触媒の寿命は最大化する。
直鎖、分枝鎖、又は環状であってもよい。一つの脂肪族化合物又は脂肪族化合物
の混合物を供給原料として使用することができる。供給原料である脂肪族化合物
は、好ましくは6から30の範囲の炭素原子数を持つ。脂肪族化合物は、例えば
、ハロゲン、芳香族化合物、エポキシド、ニトリル、及び/又は(さらなる)カ
ルボニル基で置換されていてもよい、パラフィン、オレフィン、アセチレン、脂
環式化合物、アルデヒド、ケトン、及びアルコールであってもよい。脂肪族化合
物は芳香環を含むことができるが、芳香環炭素ではヒドロキシル化は起こらない
。好ましい供給原料は、例えば、より好ましくは10〜18の範囲の平均炭素数
を持つパラフィン及び/又はオレフィン、及び16〜20の範囲の平均炭素数を
持つアルキルベンゼンを含む。特に好ましい供給原料は、15から18の範囲の
炭素原子を持つ飽和脂肪族化合物を大部分含む飽和脂肪族化合物の混合物を含む
。
留分は、成分に含まれる硫黄及び/又は窒素を、部分的に、又はより好ましくは
完全に除去して処理することができる。使用することができる蒸留留分源の一つ
は、C9〜C18パラフィンの混合物を含んでもよい水素化処理したケロセンか
ら誘導されるパラフィン留分である。
リゴマー化法から得られるパラフィン組成物(主に直鎖のパラフィンを含む組成
物)から得ることができる。フィッシャートロプシュ法による生成物は、一般的
に硫黄及び窒素の含有量が非常に少なく、費用面で効率的であることから、フィ
ッシャートロプシュ合成により得られる直鎖のパラフィンが特に好ましい。フィ
ッシャートロプシュ法は、COを触媒的に水素化し、脂肪族分子鎖を含む組成物
(脂肪族化合物)を生成する。フィッシャートロプシュ法による生成物は、酸化
生成物を含んでも含まなくても良い。本発明の方法に有用な脂肪族化合物として
望ましい組成のパラフィン生成物を分離するために、フィッシャートロプシュ法
から得られる生成物は、異性水素化、水素化分解、及び/又は、例えば蒸留もし
くは他の方法により分別することができる。好ましい態様においては、脂肪族化
合物は、フィッシャートロプシュ法から得られる気流から供給され、さらに異性
水素化及び/又は水素化分解方法により処理される。このような異性水素化方法
、及び/又はそれに続く分離は、例えばUS−A−5,866,748及びUS
−B−6,184,431(これらは本明細書に参照により取り込まれる)によ
り知られている。
obert A Meyers、“Handbook of Petroleu
m Refinery Processes”、第2版、10.6章、pp.1
0.67−10.81(1996)に記載されている。
えて、気化して液化することを意味する。このために高分子量の脂肪族化合物で
あっても、本発明の方法を用いてヒドロキシル化することができる。
生成物は形成すると触媒帯から除去されている。ヒドロキシ化物の除去は、副反
応及びヒドロキシル化生成物の分解を最小限にする。
物も気相中に保持するのに十分な温度及び圧力で、好ましくは、一定の圧力での
脂肪族化合物の沸点もしくはそれを超えた温度であり、かつ一定の圧力でのヒド
ロキシル化生成物の沸点より低い温度に維持される。触媒帯から蒸留帯に移動す
る未反応脂肪族化合物は、最終的に反応装置内の沸騰する地点に到達し、結果と
して、反応装置の温度は、系の圧力での脂肪族化合物の沸点に制御される。ヒド
ロキシル化反応の発熱は、液状の未反応脂肪族化合物の一部を気化するが、反応
装置内の温度を上昇させない。ヒドロキシル化生成物が除去され、逆反応に寄与
し得ないことから、ヒドロキシル化反応はさらに促進される。
れ、未反応脂肪族化合物よりも高い沸点を持つヒドロキシル化生成物を生成する
。ヒドロキシル化反応は、好ましくは、蒸留塔反応装置とも呼ばれる触媒的蒸留
反応装置において、分留も可能とする条件で、酸化剤の存在下で酸化触媒によっ
て促進される。酸化触媒は、好ましくは分子ふるい触媒であり、好ましくはゼオ
ライトを含む触媒である。触媒的蒸留反応装置は、触媒帯及び蒸留帯を含む。「
触媒帯」は、酸化剤及び脂肪族化合物が反応してヒドロキシル化生成物を生成す
る、触媒を含む反応装置の一部として定義される。「蒸留帯」は、また「分留帯
」とも呼ばれ、ヒドロキシル化生成物を未反応脂肪族化合物から分離するのに適
合した反応装置の一部として定義される。蒸留帯は、好ましくは従来の分留塔設
計であり、好ましくは反応帯と一体化して下流にある。
応装置の蒸留帯において未反応脂肪族化合物から分離される。反応装置に沿った
温度は、反応物及び生成物に大きく依存する。最も高い温度は、反応装置の底部
、蒸留帯内であり、塔に沿った温度は、その時に塔内に存在する組成物の一定の
圧力での沸点である。反応装置は、好ましくはヒドロキシル化生成物を液相に保
持しながら、未反応脂肪族化合物が反応炉の蒸留帯に接近するにつれて気化する
のに効率的な温度及び圧力で操作される。酸化剤は好ましくは気体の状態を保ち
、未反応酸化剤は塔頂留分として回収される。ヒドロキシル化生成物は蒸留帯か
ら回収され、いずれの未反応化合物も、還流されてもよく又は蒸留帯から回収し
て追反応として供給原料に加えられてもよい。
る。液相は、気相より高密度であり、触媒上の反応によってより高い分子濃度と
なり得る。分留又は蒸留は、ヒドロキシル化生成物を未反応原料から分離して、
触媒、反応物、及び生成物が持続的に接触するのを避けながら、液相及び気相の
組み合わせによる利益をもたらす。
昇流反応装置、下降流反応装置、水平流反応装置を含むがこれらに限定されない
。反応装置は、固定した触媒層を収容できる大きさの反応もしくは触媒帯、及び
、ヒドロキシル化生成物を未反応原料から分離するために設計された蒸留帯を含
む。蒸留帯は、反応もしくは触媒帯と一体化している。使用できる触媒的蒸留反
応装置の例は、米国特許第5,476,978号;第5,262,576号;第
5,176,883号;第5,243,115号;第5,321,181号;第
5,345,006号;第5,215,725号;第5,770,782号;第
5,446,223号;及び第5,190,904号に記載されており、これら
は本明細書に参照により取り込まれる。具体的な触媒的蒸留装置の設計及び方法
の条件は、使用する反応物に大きく依存する。脂肪族化合物を効率的にヒドロキ
シル化し、ヒドロキシル化生成物を一定の圧力での各々の反応物の沸点に基づい
て反応物から分離するために、設計温度及び圧力は、脂肪族化合物及び酸化剤を
含む反応物の特性に基づいて調整することができる。
くらかの触媒を含み、蒸留帯はいくつかの従来型の分離トレイを含む。好ましく
は、供給原料は触媒の上の塔に供給され、酸化剤は触媒の下の塔に供給される。
いずれの未反応脂肪族化合物も、触媒帯を離れるとすぐに、好ましくは気体で塔
から回収され、追反応のために補給されるか又は還流される。塔頂留分は触媒帯
の上の塔から回収され、大部分の酸化剤と少量の未反応化合物を含む混合物を含
むことができる。酸化剤は、好ましくは従来の方法により未反応化合物から分離
され追反応として再利用される。
るものである。使用できる酸化触媒は、ゼオライト及び非ゼオライト原料及びこ
れらの混合物を含む分子ふるいからなる触媒(分子ふるい触媒)を含むがこれら
に限定される必要はない。
オライトを含む。これらのゼオライトは、脂肪族化合物が浸入するのに十分な大
きさの細孔容積を含む。好ましいゼオライトは、例えば、構造型MFI(例えば
ZSM−5)、MEL(例えばZSM−11)、FER(例えばフェライト及び
ZSM−35)、FAU(例えばゼオライトY)、BEA(例えばベータ)、M
FS(例えばZSM−57)、NES(例えばNU−87)、MOR(例えばモ
ルデン沸石)、CHA(例えば斜方沸石)、MTT(例えばZSM−23)、M
WW(例えばMCM−22及びSSZ−25)、EUO(例えばEU−1、ZS
M−50、及びTPZ−3)、OFF(例えばオフレタイト)、MTW(例えば
ZSM−12)のゼオライト、及び、ゼオライトITQ−1、ITQ−2、MC
M−56、MCM−49、ZSM−48、SSZ−35、SSZ−39、及び、
例えばゼオライトPSH−3のような混合結晶相のゼオライトを含む。多様なゼ
オライトの構造型及び合成への言及は、「Atlas of Zeolite
Structure Types」(国際ゼオライト協会の構造委員会を代表し
て発行)、W.M.Meier、D.H.Olson及びCh.Baerloc
herによる、Butterworth−Heinemann発行、第4改訂版
、1996年に記載されている。該ゼオライトは、Zeolyst Inter
national社、及びExxon Mobil社から商業的に入手可能であ
る。より好ましくは、ゼオライトは、意図的にホウ素源を添加しホウ素の含有量
を高めていない、未加工の原料由来の微量のホウ素を含み得る結晶性アルミノケ
イ酸塩である。
バルト、銅、チタニウム、及びイリジウムからなる群から選ばれる少なくとも1
つの金属を、好ましくは約0.01重量%から約5重量%、最も好ましくは約0
.1重量%から約1.5重量%含む。金属をゼオライトに組み込むための当業者
に知られる任意の方法、例えばイオン交換、含浸、共粉砕、物理的混合によって
、又は触媒の合成中に、金属を触媒に組み込むことができる。好ましい態様にお
いては、ゼオライト触媒は、いくらかの鉄を、好ましくは約5重量%まで、より
好ましくは約0.01重量%から約1.5重量%含む。使用できるゼオライト触
媒のさらなる例は、米国特許第5,762,777号;第5,808,167号
;第5,110,995号;第5,874,646号;第4,826,667号
;第4,439,409号;第4,954,325号;第5,236,575号
;第5,362,697号;第5,827,491号;第5,958,370号
;第4,016,245号;第4,251,499号;第4,795,623号
;第4,942,027号;及びWO99/35087(これらは本明細書に参
照により取り込まれる)に記載されている。
めに使用することができる。使用できる好ましい非ゼオライト分子ふるいは、微
小孔性リン酸アルミニウム(AlPO’s)、又は、シリカリン酸アルミニウム
(SAPO’s)、又は、好ましい金属として例えばコバルト、バナジウム、マ
ンガン、マグネシウム、銅、チタン、及び鉄のような酸化及び還元される能力を
持つ金属を含むそれらの混合物を含むがこれらに限定される必要はない。これら
の触媒は、アルミニウムもしくはリン酸イオンの一部、約0.001重量%から
約0.6重量%、好ましくは約0.01重量%から約0.4重量%が合成中に遷
移金属イオンに置換されているAlPO’s又はSAPO’sから構成される。
Chem.Commun.1999,pp.1841−1842(これは本明細
書に参照により取り込まれる)の記載により、Mn含有ALPOは、酸化剤とし
て空気を用いて、ドデセンをドデカノールにヒドロキシル化することが示されて
いる。あるいは、イオン交換、含浸、共粉砕、及び物理的混合を含むがこれらに
限定される必要はない既知の方法を用いて、触媒の合成後に遷移金属を触媒の構
造に組み込んでもよい。使用できる非ゼオライト分子ふるい及びそれらの調製方
法のさらなる例は、米国特許第4,683,217号及び第4,758,419
号;欧州特許EP 0043562、EP 0158976;J.Phys.C
hem.1990,94巻,pp.6425−6464、及びpp.6431−
6435に記載されている。
バナジウム−過酸化物複合体に移される過酸化物種を生成し、生成される過酸化
バナジウム複合体を含む。過酸化バナジウム複合体は、脂肪族化合物のヒドロキ
シル化に用いることができる。この方法は、米国特許第5,912,391号(
これは本明細書に参照により取り込まれる)に記載されている。
の例は、亜酸化窒素、酸素、空気、及びそれらの混合物を含むがこれらに限定さ
れる必要はなく、亜酸化窒素が特に好ましい。亜酸化窒素は、ゼオライト触媒と
共に用いるのに好ましい酸化剤である。使用される酸化剤に関係なく、脂肪族化
合物に対する酸化剤のモル比は、約1:1000から約100:1であり、好ま
しくは約1:1000から約10:1であり、最も好ましくは約1:100から
約1:1である。実際には、酸化剤と脂肪族化合物の比率は、所望の生成物が得
られ、安全に操作ができる化学量論的比率である。
パラフィンに限定されず、好ましくは6から30の範囲の炭素原子を持ついずれ
の飽和又は不飽和の脂肪族化合物も用いることができる。例えば、8から20の
範囲の平均炭素原子数を持つ脂肪族化合物(例えばある種のパラフィン及び/又
はオレフィン)を、本発明の方法により、8から20の範囲の炭素原子を持つア
ルコールにヒドロキシル化することができる。所望の生成物がパラフィン系又は
シクロパラフィン系のアルコールである場合には、好ましい供給原料は、それぞ
れパラフィン又はシクロパラフィンである。より具体的な例としては、C15−
C18の範囲の脂肪族化合物又はC10−C12の範囲の脂肪族化合物の場合、
ヒドロキシル化生成物は、それぞれC15−C18の範囲のアルコール又はC1 0 −C12の範囲のアルコールである。
のヒドロキシル化に効率的な温度及び圧力で、ヒドロキシル化生成物であるパラ
フィンのアルコールを酸化剤及び未反応パラフィンから分留により除去しながら
行われる。反応装置の蒸留帯の温度は、反応装置の触媒帯の温度より高い。低沸
点成分が気化して反応装置の上部に移動し、同時に高沸点成分が反応装置の下部
に移動するように、反応装置内の温度は、約50℃から、好ましくは約125℃
から、より好ましくは約275℃から、約450℃まで、好ましくは約425℃
まで、より好ましくは約390℃までである。アルコール生成物をパラフィンか
ら効率的に分離するために、塔の下部の温度は、好ましくはパラフィンの沸点よ
り高いが、アルコール生成物の沸点よりも低い。
は約0.5atmから約30atmの範囲である。塔内の給送口の分圧は、約0
.01atmから、好ましくは1atmから、より好ましくは約2atmから、
約40atmまで、好ましくは約30atmまで、より好ましくは約25atm
までの範囲である。例えば窒素及びアルゴンのような不活性(反応物と反応しな
い)ガスは、反応物を希釈して反応物の分圧を下げるために用いることができる
。
といった方法で供給原料の臨界温度及び圧力に配慮することによって、前に言及
した範囲に調整することができる。例えば、大部分、より好ましくは少なくとも
90重量%のC15−C18脂肪族化合物を含む供給原料については、ヒドロキ
シル化反応は、好ましくは、反応帯において約270℃から約425℃の範囲の
温度及び約5から約15atmの範囲の圧力で行われる。他の例においては、大
部分、より好ましくは少なくとも90重量%のC10−C12脂肪族化合物を含
む供給原料については、ヒドロキシル化反応は、好ましくは、反応帯において約
175℃から約345℃の範囲の温度及び約5から約15atmの範囲の圧力で
行われる。
ば、固定触媒層の上に、又は固定触媒層に、又は追反応として還流中に添加する
ことができる。少なくとも一部の、好ましくは約10%から約100%のパラフ
ィンは、液体状態で反応装置に供給される。酸化剤は、好ましくは気体であり、
好ましくは、触媒層の下部で反応炉に供給され、酸化剤は、パラフィンと接触し
て反応する触媒層へと上方に向かって流れる。いったん反応装置内でパラフィン
が触媒及び酸化剤と接触すると、パラフィンはヒドロキシル化され、パラフィン
のアルコール生成物を生成する。結果として得られるアルコールは、パラフィン
よりも高い沸点を持ち、分留による分離を容易にする。供給原料がヘキサデカン
である具体例においては、ヘキサデカノールは、287℃のヘキサデカンの沸点
よりも高い344℃の沸点を持ち、分留による分離を容易にする。
パラフィンを未反応酸化剤から分離する。部分的に液化された塔頂留分は、アキ
ュムレーターを通過し、そこでパラフィンは回収され、気体の酸化剤は取り除か
れる。パラフィン及び酸化剤は蒸留塔に戻すことができる。
よって反応装置から除いて、系の等温での操作を可能にする。また、反応装置内
の熱を調整することにより触媒の寿命が延長する。
キシル化し、界面活性剤として有用な分枝鎖アルコールを生成するのに用いるこ
とができる。直鎖アルコールは、同様の方法で直鎖オレフィンをヒドロキシル化
することにより生成することができる。
を図1に示す。蒸留塔反応装置10は、触媒12を含む中間部分を有し、及び、
反応装置の下部に、ヒドロキシル化生成物をいかなる未反応供給原料からも分離
できるために十分な数のトレイと共に従来の蒸留塔14を含む。供給原料は、触
媒12の上の経路16を通して反応装置に供給され、酸化剤ガスは、触媒12の
下の経路18を通して反応装置10に供給される。反応は、発熱反応であり、触
媒の存在下で酸化剤と供給原料を接触させることにより開始する。ヒドロキシル
化生成物は、未反応供給原料及び酸化剤よりも高い沸点を持ち、経路20を経由
して塔から回収される。未反応供給原料をヒドロキシル化生成物から容易に分離
するために、触媒層の下の反応装置の温度は、供給原料の沸点よりも高く、かつ
ヒドロキシル化生成物の沸点よりも低い。未反応供給原料は、経路22を経由し
て反応装置10から回収することができ、追反応として、経路16を経由して反
応装置10に供給される新たな供給原料に加えることができる。あるいは、未反
応供給原料は還流することができる。酸化剤を塔頂留分として経路24を通して
回収し、コンデンサー26を通過して、同時に留出したいかなる供給原料も酸化
剤から分離する。回収された酸化剤は、その後、追反応として、経路28を経由
して新たな酸化剤供給原料に加えることができる。
することなく、本発明において多くの変化形がなされることを理解するであろう
。本明細書に記載される態様は、単なる例示であって、特許請求の範囲に定義さ
れる本発明を限定するものとして理解すべきではない。
Claims (10)
- 【請求項1】 反応帯及び蒸留帯を含む蒸留塔反応装置において、少なくと
も一つの飽和または不飽和の脂肪族化合物を、該脂肪族化合物をヒドロキシル化
するのに効率的な条件下で、少なくとも一部分の該脂肪族化合物を液相に保持し
ながら、酸化触媒及び酸化剤と継続的に接触させ、その結果ヒドロキシル化生成
物を生成し; 蒸留帯において、未反応脂肪族化合物を気化し及び該ヒドロキシル化生成物を
液相に保持するのに効率的な条件下で、該ヒドロキシル化生成物を未反応脂肪族
化合物から継続的に分離し;及び 該分離ヒドロキシル化生成物を蒸留塔反応装置から回収することを含む方法。 - 【請求項2】 該分離が分留を含む請求項1に記載の方法。
- 【請求項3】 酸化剤が亜酸化窒素である請求項1又は2に記載の方法。
- 【請求項4】 脂肪族化合物が6から30の範囲の炭素原子を持つ脂肪族化
合物である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】 供給原料が、15から18の範囲の炭素原子を持つ飽和脂肪
族化合物を大部分含む飽和脂肪族化合物の混合物を含む請求項1〜3のいずれか
に記載の方法。 - 【請求項6】 脂肪族化合物が、フィッシャートロプシュ法又はエチレンオ
リゴマー化法から得られる気流から供給される請求項1〜3のいずれかに記載の
方法。 - 【請求項7】 酸化触媒が、ゼオライト、及び、ルテニウム、ロジウム、鉄
、マグネシウム、コバルト、銅、チタニウム、及びイリジウムからなる群から選
ばれる少なくとも一つの金属を含む請求項1〜6のいずれかに記載の方法。 - 【請求項8】 酸化触媒が、構造型MFI、MEL、FER、FAU、BE
A、MFS、NES、MOR、CHA、MTT、MWW、EUO、OFF、MT
Wのゼオライト、及び、ゼオライトITQ−1、ITQ−2、MCM−56、M
CM−49、ZSM−48、SSZ−35、SSZ−39及びPSH−3、及び
それらの混合物からなる群から選ばれるゼオライトを含む請求項1〜7のいずれ
かに記載の方法。 - 【請求項9】 酸化触媒が、微小孔性リン酸アルミニウム(AlPO’s)
、シリカリン酸アルミニウム(SAPO’s)、及び、コバルト、バナジウム、
マンガン、マグネシウム、銅、チタニウム、及び鉄からなる群から選ばれる少な
くとも一つの金属を含むそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項1〜6の
いずれかに記載の方法。 - 【請求項10】 反応帯及び蒸留帯を含む蒸留塔反応装置において、少なく
とも一つの飽和または不飽和の6から30の範囲の炭素原子を持つ脂肪族化合物
を、約50℃から約450℃の範囲の温度及び約0.01atmから約40at
mの範囲の脂肪族化合物の分圧で、少なくとも一部の該脂肪族化合物を液相に保
持しながら、分子ふるい触媒及び酸化剤と継続的に接触させ、その結果ヒドロキ
シル化生成物を生成し; 蒸留帯において、未反応脂肪族化合物を気化しかつ該ヒドロキシル化生成物を
液相に保持するのに効率的な条件下で、該ヒドロキシル化生成物を未反応脂肪族
化合物から継続的に分離し;及び 該分離ヒドロキシル化生成物を蒸留塔反応装置から回収することを含む方法。
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