JP4829227B2 - 移動床技術を用いてのオキシジェネートのプロピレンへの転化 - Google Patents

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Description

本発明は一般的には、触媒のコークス化のレベルが、用いられる二元機能触媒の活性及び選択性を著しく劣化させないレベルになるように選択された触媒のオンストリームサイクル時間と組み合わせた、オキシジェネートをプロピレンに転化する(OTP)プロセスの炭化水素合成反応帯における移動床技術の使用に関するものである。言い換えると、これら2つの要素の提供により、オキシジェネートの炭化水素転化反応のための固定床技術を用い、より長い触媒サイクル時間で稼動する先行技術のプロセスによって達成される平均サイクルプロピレン収率に比べ、このOTPプロセスのオンストリーム触媒サイクルに対する修正されたプロセスによって達成される平均的なプロピレン収率には飛躍的な向上がもたらされる。本発明は、より具体的には、移動床技術及び全オンストリームサイクル中のサイクルレベルの実質的開始時において平均サイクルの触媒活性及び選択性を維持する200時間以下の触媒オンストリームサイクル時間の組み合わせを用いて、触媒がそのライフサイクルに対して達成する平均プロピレン収率を、固定床システムにおいて同一の触媒が達成可能な収率に比べ、飛躍的に向上させる、改善された触媒によるオキシジェネートからプロピレンへの転化プロセスに関する。本発明にとって肝要な部分には、本技術において周知の二元機能OTP触媒系の使用によって達成されるプロピレンの選択性は、コーク析出及び熱水不活性化による失活の影響を非常に受けやすい(水蒸気の存在下、高温に曝されることに起因する)という認識が含まれる−特にここでは、触媒活性を維持するために反応器の温度を上げるなどの一般的対応策が採られる。別の言い方をすれば、本発明にとって肝要となる部分は、移動床技術を用いて、有害なコーク析出を、二元機能OTP触媒系における循環開始時の触媒活性及び選択性が劣化しない程度にまで最小化及び制御する場合、OTP触媒プロセスにおけるプロピレンの選択性を、実質的に循環開始時のレベルに継続的に維持することが可能であるという事実である。
世界中の石油化学産業の大部分が、軽質オレフィン物質の製造、そして重合化、オリゴマー化、アルキル化及び同様の周知の化学反応を利用した、多くの重要な化学製品の生産におけるそれらの物質の利用について関心を寄せている。軽質オレフィンにはエチレン、プロピレン及びそれらの混合物が含まれる。これらの軽質オレフィンは、近代の石油化学及び化学工業にとって不可欠な基礎的要素である。今日の精製技術においてこれらの物質の主要なソースとなるのは、石油供給物の水蒸気分解である。地理的、経済的、政治的及び資源減少の問題を含む多くの理由から、当業界は長らく、石油以外で、これら軽質オレフィン物質の需要を満たすために必要とされる大量の原料のソースとなる物質を探求してきた。
もし石油以外の原料からオキシジェネートを生成する技術が確立されており、周知であるならば、当業界は、メタノールなどのオキシジェネートを所望の軽質オレフィン生成物へと接触的に転化する新しい手段に焦点を集中させ、オキシジェネートからオレフィン(OTO)への転化プロセスを確立していたであろう。非石油ベースの原料から生成されるこれら軽質オレフィン生成物は、当然、それらが、後処理プロセスにおいて現在は石油ソースを用いて生成されている物質と置き換え可能であるような量及び純度で利用が可能でなければならない。先行技術において多くのオキシジェネートが取り扱われてきたが、これら所望の軽質オレフィンを生成するための2つの主要な手段の主焦点は、主に商業的に実績のあるメタノール合成技術の可用性の理由から、メタノールの転化技術にあてられてきた。先行技術の内容を再検討することによって、メタノールの軽質オレフィンへの転化(MTO)のために述べられている実質的に2つの主要な技術が明らかとなった。これらのMTOプロセスの第1のものは、ゼオライト型の触媒系を含む接触転化帯に関する初期のドイツ国及び米国の業績に基づいている。
MTO転化技術へのこの第2のアプローチは、主に、非ゼオライト系モレキュラーシーブ、通常、金属アルミノホスフェート(ELAPO)、そしてより具体的にはシリコアルミノホスフェートモレキュラーシーブ(SAPO)から成る触媒系の使用に基づいており、この中でSAPO−34として周知のSAPO種が特に好ましい。このSAPO−34物質は、メタノール供給原料を用いた軽質オレフィンに対する選択性が非常に高く、そしてその結果として、対応する好ましくない軽質パラフィン及び重質物質に対する選択性が非常に低いことが分かった。
従来のOTO技術では、種々の高沸点オレフィンとともに、主としてエチレン及びプロピレンから成る軽質オレフィンの混合物が生成される。従来のOTOプロセス技術においては、反応帯で維持される条件の種々の調整によって、エチレンから回収される主要なオレフィン生成物をプロピレンへ転化することが可能であったが、当業界では、従来のOTO技術に比べてプロピレンのより高い収率を実現できるオキシジェネートからプロピレン(OTP)への転化技術が長らく求められてきた。プロピレンへのこの強調点の移行の原動力となるのは、エチレン市場の成長率に対するプロピレン市場の成長率である。
現在、プロピレンの選択性は、反応条件のみならず、循環プロセスのオンストリーム部分でのOTP転化触媒上へのコークスの平均堆積レベルの作用でもあることが確認されている。言い換えれば、OTP触媒の活性が大きく減ずることなく、またオキシジェネート転化率が循環プロセスにわたって実質的に循環開始時のレベルに維持されるような程度に、循環プロセスのオンストリーム部分においての触媒上への有害な炭素の蓄積量を維持できるならば、OTPプロセスにおける平均的なプロピレン選択性は著しく向上する、ということが現在確認されている。『大きく減ずることなく』とは、一定の条件下での転化率がオンストリーム触媒サイクルの過程において2〜3%より大きく下降しないということを意味する。また驚くべきことに、この条件をOTPプロセスに適用すると、先行技術のプロセスにおいて、オンストリームサイクルの後半部分で触媒上に高レベルのコーク析出が生じて触媒の性能が劣化する際に採られていた対応策にも幾分か準拠するが、上記循環プロセスにわたる平均的なプロピレンの選択性が1.5〜5.5%又はそれ以上向上するということが確認された。先行技術のOTPプロセスとは際立って対照的に、本発明においては、先行技術のオレフィン合成反応器における固定床技術を、反応器を通じて、触媒オンストリームサイクル時間が200時間以下となる触媒循環速度で稼動する移動床技術と置き換えることを想定している。これらの条件に基づいて、OTPプロセスの開始時のオンストリームオキシジェネート転化率は2〜3%を超えて下降することはなく、これによってプロピレンの選択性を実質的に循環開始時の状態に維持することが可能となる。
発明の概要
本発明の主目的は、先行技術の固定床OTPプロセスのオンストリームサイクルにおけるプロピレン選択性ロスの問題に対し、実際的で、技術的に実現可能な解決法を提供することである。本発明の第2の目的は、プロピレンの選択性を目標水準に維持するため再循環しなければならないプロピレン以外のオレフィンの量を減らして、先行技術のOTPプロセスの経済性を改善することである。本発明のもう1つの目的は、フレッシュ触媒活性を回復させるために必要な再生ステップの苛酷度を最小化するため、OTPプロセスに用いられる二元機能OTP触媒の苛酷な不活性化を防ぎ、それによって熱水ダメージを最小化し、触媒の寿命を長持ちさせることである。より一般的な目的は、OTP転化のための技術の強調点を、固定床システムから感度の高い二元機能OTP触媒粒子の取り扱いに伴う消耗を最小化する移動床技術へとシフトさせることである。
1つの実施の形態において、本発明は、移動床技術、及び触媒の性能が実質的にサイクルの開始時のレベルに維持されるように選択された触媒循環速度を利用することによって、プロピレンの平均サイクル収率を高め、生成物ストリームに漏入するオキシジェネートを最小化する、オキシジェネート供給原料からプロピレンへの選択的転化のための連続的プロセスである。上記プロセスの第1のステップにおいて、希釈剤対オキシジェネートのモル比が0.1:1〜5:1の範囲内のオキシジェネート供給原料及び希釈剤を、オキシジェネートの少なくとも一部をプロピレンに転化し、またC2及びC4 +オレフィンをC3オレフィンに相互転換する能力を有することで知られるモレキュラーシーブを含んだ二元機能触媒と接触させる。このOTP接触ステップは、オキシジェネートをプロピレンに転化するために選択されたオキシジェネート転化条件で、また反応帯を通過する際の速度を触媒オンストリームサイクル時間が200時間以下となるように選択した触媒循環速度で運転される少なくとも1つの移動床反応器を含む反応帯で行われる。次にその流出ストリームを反応帯より回収すると、多量のC3オレフィン生成物及び副生成物としての水、それよりも少ない量のC2オレフィン、C4 +オレフィン、C1〜C4 +飽和炭化水素、少量の未反応オキシジェネート、副生成物オキシジェネート及び芳香族炭化水素を含んでいることが分かる。第2のステップにおいて、この流出ストリームは分離帯へと通過し、ここで冷却され、そしてC3オレフィン含有量の多い気体留分、未反応オキシジェネート及び副生成物オキシジェネートを含む水分、及び重質オレフィン、重質飽和炭化水素及び少量の芳香族炭化水素を含む液状炭化水素留分へと分離される。次にこの分離ステップで回収された水分の少なくとも一部が、オキシジェネート転化ステップへ再循環され、そこで用いられる希釈剤の少なくとも一部を提供する。さらにこの分離ステップで回収された気体留分が、第2の分離帯で、C2オレフィン第1の留分、C3オレフィンを豊富に含んだ生成物留分及び第1のC4 +オレフィンを豊富に含んだ留分に分離される。続いて上記C3オレフィンを豊富に含んだ生成物留分を、主生成物ストリームとして本プロセスから回収し、そして上記C2オレフィンを豊富に含んだ留分又は上記第1のC4 +オレフィンを豊富に含んだ留分又はこれらの留分の混合物の少なくとも一部を、上記第1のステップへと再循環させ、これらの物質を所望のプロピレン生成物の追加量へと相互転換する。この実施の形態のプロセスの最後のステップにおいて、コークス含有二元機能触媒粒子のストリームが、反応帯より回収され、再生帯において酸素含有ストリームで酸化再生処理され、そして再生された触媒粒子のストリームは上記反応帯へと再循環され、そこを通じての循環のための再生触媒を提供する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態に述べられるオキシジェネート供給原料をプロピレンへ選択的に転化するための連続的プロセスを含んでおり、さらに、二元機能触媒がZSM−5に相当する構造を有するゼオライト系モレキュラーシーブ、又はSAPO−34に相当する構造を有するELAPOモレキュラーシーブ、又はこれらの物質の混合物を含んでいることを特徴とする。
もう1つの実施の形態は、第1の実施の形態に述べられるオキシジェネート供給原料をプロピレンへ選択的に転化するための連続的プロセスを含んでおり、さらに、反応帯が、オキシジェネート供給原料に対しては直列流れ又は平行流れ配置で、そこを通過する触媒粒子のストリームに対しては直列流れ配置で接続された少なくとも3つの移動床反応器を含んでいることを特徴とする。
本発明の非常に好ましいもう1つの実施の形態は、第1の実施の形態に述べられるオキシジェネート供給原料をプロピレンへ選択的に転化するための連続的プロセスを含んでおり、さらに、オキシジェネート供給原料が、メタノール又はジメチルエーテル又はそれらの混合物を含んでいることを特徴とする。この実施の形態において、本プロセスはメタノールトゥプロピレン実施形態(MTP)と称される。
本プロセスの高プロピレン収率の実施の形態は、上記実施の形態のいずれかに述べられたオキシジェネート供給原料をプロピレンへ選択的に転化するための連続的プロセスを含んでおり、さらに、第1の分離ステップで回収された液状炭化水素留分が、さらに第2のC4 +オレフィンを豊富に含んだ留分及びナフサ生成物留分に分離され、そして上記C4 +オレフィンを豊富に含んだ留分の少なくとも一部が上記OTP転化ステップへと再循環され、これらの重質オレフィンがプロピレンへ相互転換される。
本発明のその他の目的、実施の形態、利点及び特徴は、本発明の以下の説明及び添付図面に含まれる情報の詳細な検討によって、化学工業技術の通常のスキルを有する者には明瞭に理解されるであろう。
(用語及び条件の定義)
以下の用語及び条件は、以下に示す意味において、本明細書に用いられる。(1)ストリームの『一部』とは、ストリーム全体と同じ組成を有する画分又は容易に分離可能な成分をそこから除去することによって得られる部分を意味する(例えば、ストリームが水蒸気と炭化水素との混合物を含んでいる場合、水蒸気の大部分を濃縮した後、ストリームは水性部分及び炭化水素部分によって構成されている。)。(2)『塔頂』ストリームとは、還流又はその他の何らかの理由のためにいずれかの部分を再循環した後に得られる、特定の帯域から回収される正味の塔頂ストリームを意味する。(3)『塔底』ストリームとは、再加熱及び/又は再沸騰のためにいずれかの部分を再循環した後、及び/又はいずれかの相分離の後に得られる、特定の帯域からの正味の塔底ストリームを意味する。(4)ライン又は反応器は、そのライン又は反応器を通じた流れを阻む位置に配置された1つ又は複数の弁を含んでいる場合、『遮断』される。(5)必要な圧縮器及び/又はポンプについては、比較的圧力の低い帯域から圧力の高い領域へと向かう流れが示される際、その存在理由が理解される。(6)必要な加熱及び/又は冷却手段については、異なる温度下で稼動する帯域間の流れが示される際、その存在理由が理解される。(7)ある成分が、特定の帯域から回収された塔頂ストリーム内で濃縮される場合、『リフト』又は『ストリッピング』される。(8)『気体』ストリームとは、気体状の1つまたは複数の成分を含んだストリームを意味する。(9)『軽質オレフィン』という用語は、エチレン、プロピレン、及びそれらの混合物を意味する。(10)『OTP』プロセスという表現は、オキシジェネートをプロピレンに転化するためのプロセスを意味し、また好ましい実施の形態において、オキシジェネートがメタノールである場合、上記OTPプロセスはここでMTPプロセスと称される。(11)『オキシジェネート』という用語は、好ましくは1〜4個の炭素原子を含んだ酸素置換脂肪族炭化水素を意味する。(12)『触媒オンストリームサイクル時間』という用語は、触媒粒子が、再生のために、反応帯から回収される前の転化条件下の供給原料に曝される時間の長さ(移動床システム)、又は反応が再生のために遮断される時間の長さ(固定床システム)を意味する。
(13)『プロピレン平均サイクル収率』という用語は、触媒オンストリームサイクル時間中の総プロピレン収率を、上記触媒オンストリームサイクル時間で除し、そして上記触媒オンストリームサイクル時間中に転化されたオキシジェネート供給原料の総量で除した数値を意味する。(14)『二元機能』という用語は、上記OTP触媒が、OTP反応及びC2及びC4 +オレフィンのプロピレンへの転化に必要なオレフィン相互転換反応の両方を触媒する、ということを意味する。
(発明の詳細な説明)
本OTPプロセスにおいて、供給原料は1つ又は複数のオキシジェネートより構成されている。ここで『オキシジェネート』という用語は、アルコール、エーテル、及びカルボニル化合物(例えば、アルデヒド、ケトン、カルボン酸等)を含んだ意味で用いられる。上記オキシジェネート供給原料は、好ましくは、少なくとも1つの酸素原子及び1〜10個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含んでいる。好ましいオキシジェネートは、低級直鎖又は分岐鎖アルカノール、及びそれらの不飽和相当物の含有量を含んでいる。好ましいオキシジェネート化合物の典型例は、メタノール、ジメチルエーテル(DME)、エタノール、ジエチルエーテル、メチルエーテル、ホルムアルデヒド、ジメチルケトン、酢酸及びそれらの混合物を含んでいる。
本発明のOTP転化ステップにおいて、オキシジェネート供給原料は、上記供給原料を二元機能OTP触媒と接触させることによって、メタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブチレン、及び一定限度の量のその他の高級脂肪族を含んだ炭化水素に接触転化する。希釈剤は、必ずしも必要というわけではないが、触媒の選択性を維持し、軽質オレフィン、特にプロピレンを生成するための有用なオプションである。水蒸気のような希釈剤を用いることによって、一定の設備費用、熱効率の面での利点が提供され、またオキシジェネート反応物質の分圧を低下させ、それによってオレフィンに対する選択性を高めることが可能となる。
希釈剤は、本発明において、OTP転化帯域における上記オキシジェネート反応物質の分圧を制御し、選択性をプロピレンへとシフトするために用いられる。本発明においての使用に好適な希釈剤には、ヘリウム、アルゴン、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、水、C1〜C5パラフィン、芳香族炭化水素及びこれらの物質の混合物が含まれる。好ましい希釈剤は、水、メタン、芳香族化合物、及びそれらの混合物である。最も好適な希釈剤は、上記OTP反応帯において維持される条件下で比較的不活性である。本発明において用いるのに特に好ましい希釈剤は水である。その理由は濃縮法を利用して生成物流出ストリームから比較的容易に回収できるからである。用いられる希釈剤の量は、オキシジェネートの分圧をプロピレンの生成に好適なレベルまで低下させるために、希釈剤対オキシジェネートのモル比が0.1:1〜5:1、好ましくは0.5:1〜2:1となる範囲から選択される。本発明の実施の形態の中には、プロピレン以外の有意な量のオレフィン、及び飽和炭化水素を含む特定のオレフィンストリームの再循環を想定しているものもある。これらの再循環ストリームは上記OTP反応帯に希釈剤を供給する。従って、希釈剤対オキシジェネートの目標のモル比を達成するために上記OTP反応帯に加えなければならない希釈剤の量は、これらの実施の形態においては、一旦上記OTP反応帯が1つまたは複数の炭化水素再循環ストリームを用いて始動すると、減少する。水が希釈剤として使用される最も好ましい例においては、起動中のOTP反応帯に供給される水の量は、飽和炭化水素及びこの反応帯に再循環されるその他の不活性物質の量に比例して減少する。
本発明に基づいて上記OTP反応帯で用いられる転化条件は、供給原料に導入されたオキシジェネートからのプロピレンの生成にとって有利となるように慎重に選択される。当技術においては、周知のオキシジェネート転化触媒でのオキシジェネートの転化のためには、350〜600℃の範囲のオキシジェネート転化温度が有効であるということが既に確定されている。このオキシジェネート転化温度の範囲内の低い温度は、プロピレンの生成にとって有利であり、一方高い温度はプロピレンを犠牲にしたエチレンの生成にとって有利であることが知られている。従って、上記OTP反応帯にとって好ましい入口温度は、350〜500℃、より好ましくは400〜500℃の範囲内である。各OTP反応器にわたる温度の上昇は、個々の反応器の末端部の温度が本発明において考慮されている温度を超えたレベルにまで達する際に起こる触媒上へのコーク析出の加速を防ぐため、好ましくは、20〜80℃の範囲内に保たれる。反応帯における温度の上昇を制御するための技術としては、本技術において通常のスキルを有する者には周知の非常に多くの方法が存在する。そしてそれらの殆どは、適切な熱交換手段及び/又は再循環ストリームの比較的冷たい量分、又はオキシジェネート供給原料及び/又は上記帯域で用いられる希釈剤の一部の追加を利用した内部床冷却を伴う、別々の反応器内の触媒の複数床を利用していた。本発明によって検討される具体例においては、軽い吸熱性を有することで知られる軽質及び重質オレフィン相互転換反応を利用することで、反応器内の温度の上昇を特定の範囲内へ制御するための一助とする。添付図面に示されているように、本発明の工程の好ましい実施態様は、少なくとも部分的に、比較的冷たい再循環ストリームによって達成される床間冷却を伴い、少なくとも3つの移動床反応器を利用し、追加の反応物質及び希釈剤を生成することである。
オキシジェネートをプロピレンへ転化するステップは、0.1atm(10.1kPa)〜100atm(10.1mPa)の範囲の、入口総圧力を含む広範囲の圧力下で効率的に行われる。しかしプロピレンのような軽質オレフィンの生成は、低圧力条件下で行うのが好ましい。従って、1〜3atm(101.3〜304kPa)の入口圧力を利用するのが好ましく、最良の結果は、136〜343kPa(5〜35psig)の圧力下で達成される。
反応物質と二元機能触媒との接触時間は、通常、OTP転化帯域へと通過するオキシジェネート反応物質の質量と、供給ストリーム中に存在する任意の反応性炭化水素物質又は任意の再循環ストリームの質量との合計を、上記OTP転化帯域に存在する二元機能触媒の質量で除し、その結果出た質量の単位時間当たりの質量流量に基づいて計算される重量時間空間速度(WHSV)の関連語を用いて計測される。本技術の当業者であれば、反応物質と触媒との接触時間はWHSVの逆数に比例、つまりWHSVが増加するにつれて接触時間が減少し、反対にWHSVが減少するにつれて接触時間が増加することを理解するであろう。本発明と関連するOTP転化帯域で用いられるWHSVは0.1〜100hr-1、好ましくは0.5〜20hr-1の範囲であり、最良の結果は通常0.5〜10hr-1の範囲で達成される。
本発明にとって興味深いオキシジェネートからプロピレンへの転化プロセスにおいては、オキシジェネートをプロピレンに転化する能力、またプロピレン以外のオレフィンをプロピレンに相互転化する能力を有する二元機能触媒の使用が好ましい。これら2つの反応を触媒する能力を有する、当業界で周知の任意の触媒物質は、本発明での使用にとって好適な触媒である。上記好適な二元機能触媒には、活性成分としてのモレキュラーシーブが含まれ、そしてより具体的には、上記モレキュラーシーブは比較的小さな孔を有している。上記好ましい小孔触媒は、その少なくとも一部、好ましくは主要部が、その吸着量(任意の吸着分子を用いた標準的McBain-Bakr重量吸着法によって測定)が、酸素(平均運動直径0.346nm)の吸着量及びイソブタン(平均運動直径0.5nm)のごく僅かな吸着量を示すことを特徴とする平均有効径を有する小孔、を有しているものと定義される。より好ましくは、上記平均有効径は、キセノン(平均運動直径0.4nm)の吸着量及びイソブタンのごく僅かな吸着量、最も好ましくは、n−ヘキサン(平均運動直径0.43nm)の吸着量及びイソブタンのごく僅かな吸着量によって特徴付けられる。任意の吸着物のごく僅かな吸着量は、触媒の重量の3%未満の吸着量であって、上記吸着物の吸着量は、上記触媒の重量に基づいた上記吸着物の重量の3%を超える吸着量である。本発明において有用な触媒のいくつかは、平均有効径が5Å未満の小孔を有している。好ましい触媒の小孔の平均有効径は、本明細書においてそのまま引用によって組み込まれるD. W. Breck, ZEOLITE MOLECULAR SIEVES by John Wiley & Sons, New York (1974) に述べられている測定法によって測定される。『有効径』という用語は、上記小孔がしばしば不規則に、例えば楕円形状に成形されるので、孔寸法は実際の寸法よりも吸着される分子によって特徴付けられる、ということを意味する。好ましくは、上記小孔触媒は実質的に均一な孔構造、例えば実質的に均一なサイズ及び形状の孔を有している。好適な二元機能触媒は、ゼオライト系モレキュラーシーブ及び非ゼオライト系モレキュラーシーブの中から選択されてもよい。
焼成形態のゼオライト系モレキュラーシーブは、以下の一般式によって表される。
Figure 0004829227
ここでMeはカチオンであって、xは2〜無限大の値を有し、nはカチオン価数、そしてyは2〜100以上、より通常は2〜25の値を有する。
用いられるゼオライトは、菱沸石−ゼオライトDとも称される、クリノプチロライト、エリオナイト、フェリエライト、モルデナイト、ゼオライトA、ゼオライトP、ZSM−5、ZSM−11、及びMCM−22を含んでいる。ゼオライトはシリカ含有量が多い(つまり、シリカ対アルミナ比が10よりも大きい値、通常100よりも大きい値であり、シリカ対アルミナのモル比が250:1〜1000:1で最良の結果が得られるゼオライトが特に好ましい)。ZSM−5の構造を有する1つのそうした高シリカゼオライトはシリカライトである。ここで用いられる用語には、引用によって組み込まれる米国特許4,061,724号明細書に述べられているシリカ多形体、また米国特許4,073,865号明細書に述べられているF−シリケートの両方が含まれる。本発明において用いられる好ましいゼオライトの内の1つは、ZSM−5の構造を有しており、ZSM−5又はシリカライト又はそれらの混合物のいずれかである。
非ゼオライト系モレキュラーシーブは、適度な有効孔径を有し、無水換算で、以下の実験式で表される実験的化学組成を有するモレキュラーシーブを含んでいる。
Figure 0004829227
ここでELはシリコン、マグネシウム、亜鉛、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、クロミウム及びそれらの混合物から成る群から選択される元素であって、xはELのモル分率であり、少なくとも0.005であって、yはアルミニウムのモル分率であり、少なくとも0.01であって、zはリンのモル分率であり、少なくとも0.01であって、そしてx+y+z=1である。ELが金属の混合物である場合、xは存在する元素混合物の総量を表す。好ましい元素(EL)はシリコン、マグネシウム及びコバルトであって、シリコンは特に好ましい。
本発明の1つの好ましい実施の形態において、元素(EL)含有量はモル分率0.005〜0.05の範囲で変化する。ELが2つ以上の元素である場合、全ての元素の総濃度はモル分率0.005〜0.05の範囲内である。1つの特に好ましい実施の形態において、ELはシリコン(通常SAPOと称される)である。本発明において用いられる上記SAPOは、米国特許4,440,871号明細書、米国特許5,126,308号明細書、及び米国特許5,191,141号明細書に述べられているものの内のいずれかである。米国特許4,440,871号明細書に述べられている特定の結晶構造の内、上記SAPO−34、つまり構造型34が好ましい。上記SAPO−34構造は、キセノンは吸着するがイソブタンは吸着しないという点で特徴付けられ、4.2Åの孔開口を有していることが示されている。また上記米国特許4,440,871号明細書の実施例25及び26に例示されているその他のSAPO、SAPO−17も好ましい。上記SAPO−17構造は、酸素、ヘキサン及び水は吸着するがイソブタンは吸着しないという点で特徴付けられ、4.3Åより大きく5.0Å未満の孔開口を有していることが示されている。
上記好ましいOTP転化触媒は、好ましくは、多孔質固体粒子に組み込まれる。上記粒子中には、所望のOTP反応を促進できるだけの量の触媒が存在している。一形態において、上記多孔質固体粒子は、触媒として有効な量のモレキュラーシーブ触媒、及び好ましくは結合材、充填材及びそれらの混合物から成る群より選択される少なくとも1つのマトリクス材によって構成され、所望の特性、又は例えば所望の触媒希釈、機械的強度等などの特性を上記固体粒子に対して提供する。そうしたマトリクス材は本来多孔性であり、所望のOTP転化の促進にとって有効であったりなかったりする。充填材及び結合材には、例えば、金属酸化物、クレイ(粘土)、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニア、シリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、アルミノホスフェート、及びそれらの混合物等などの合成物質及び自然発生する物質が含まれる。
マトリクス材、例えば結合材及び/又は充填材が上記触媒組成物に含まれている場合、上記非ゼオライト系及び/又はゼオライト系モレキュラーシーブ触媒は、好ましくは全組成物の重量の1〜99%、より好ましくは5〜90%、さらにより好ましくは5〜50%の量を含んでいる。モレキュラーシーブ触媒及びマトリクス材を含む固体粒子の調製は、本技術において従来よく知られているものである。本発明に関連する移動床反応器を通じた二元機能触媒の動きを円滑化するために、上記触媒の粒子は球状又は球形に近い形状であることが非常に好ましい。これらの触媒粒子の直径は、好ましくは、0.5〜7mm(0.02〜0.28in)の範囲から選択され、また最良の結果は、通常、1.6mm(0.063in)の有効径を有する球形粒子によって得られる。
本発明において用いるのに最も好ましいゼオライト系二元機能触媒は、しばしば文字通り『ペンタシル型』構造を有していると称される、ZSM−5の構造形状を有するゼオライトである。この型の二元機能触媒のよい例は、米国特許出願2003/0139635 A1号明細書において述べられている。上記ZSM−5構造形状を有するボロシリケートゼオライトが、米国特許4,433,188号明細書において、特に好ましい二元機能触媒として述べられている。ZSM−5触媒系の二元機能の使用が米国特許4,579,999号明細書に述べられており、ここでは、メタノールからオレフィンへの転化帯域に、エチレンを含む再循環ストリーム、また別個の、オレフィンを豊富に含んだC5 +ガソリンストリームが導入され、ここで述べられる第1段階MTO反応帯におけるC3〜C4オレフィンの収率を増大させる。上記モルデナイト系構造形状を有するゼオライト系触媒の使用については、英国特許2171718号明細書に具体的に述べられており、ここでは、シリコン対アルミニウムの原子比率が80:1よりも高く、酸化ナトリウム含有量が重量の0.1未満である脱アルミニウム化モルデナイト触媒系が用いられ、メタノール含有供給ストリーム及びC4オレフィンを豊富に含んだ再循環ストリームを転化し、これらの物質からのプロピレンの生成を最大化する。
本発明で用いるのに特に好ましいもう1つの種類の二元機能触媒は、ELAPOモレキュラーシーブである。これらの物質は、米国特許4,677,243号及び米国特許4,527,001号明細書の組み合わせた教示内容に示されているように、オキシジェネートから軽質オレフィンへの直接転化及びオレフィンから所望の生成オレフィンへの相互転化の両方を触媒することが知られている。米国特許6,455,749B1号明細書においては、シリコアルミノホスフェート触媒(SAPO)の二元機能触媒としての使用について具体的に教示されており、その第1の実施例で教示されているようにSAPO−34の有効性が具体的に述べられている。
本発明の特に好ましい特徴の1つは、ゼオライト系触媒系と非ゼオライト系触媒系との混合物の使用である。この混合触媒の実施形態は、ゼオライト系物質を含む粒子と非ゼオライト系物質を含む粒子との物理的混合物を用いる方法、又は触媒を、上記2つのタイプの物質を結合材内に混合し、その内に存在する両方の成分を有する粒子を生成することによって調製する方法によって達成される。どちらの場合でも、好ましい組み合わせは、ZSM−5とSAPO−34との混合物であって、その相対量においてSAPO−34が上記混合物のモレキュラーシーブ成分の30〜70重量%であるのが好ましく、また45〜55重量%であるのが特に好ましい。
本発明の際立った特徴は、OTPプロセスにおいて移動床技術を用い、プロピレン生成のためのプロセスの選択性を向上させることである。伝統的なMTOプロセスにおける移動床技術の利用が周知されており、米国特許5,157,181号明細書に述べられている。
移動床反応帯はいく通りかの方法で構成される。例えば、触媒粒子が上記反応帯の上部へと導入され、重力によって上記反応帯体積全体を通じて供給され、ここで上記触媒は、触媒の動きに対して逆方向又は同方向である供給ストリームと接触する。本発明の1つの好ましい態様において、上記供給ストリームは、触媒の流れに対して逆方向、つまり、上記供給ストリームは反応帯の下位部へと導入され、そしてその上部より回収される。これによって上記供給ストリームは、駆動力が高い転化の最初の段階で部分的に失活した触媒と接触し、そして駆動力が低い転化のその後の段階でより活性の高い触媒と接触するので、この好ましい構成によってOTP転化反応に実質的利点が提供される。
より通常には、上記触媒粒子は、上記反応帯を貫通する同心触媒担持スクリーンによって画定されるアニュラスへと導入され、ここで、上記触媒粒子は上記アニュラスを通じて流下し、そして上記OTP反応帯の下位部から回収される。上記供給ストリームは、上記反応帯の上部又は下位部のどちらかに導入され、そして通常、触媒の流れを横切る方向にアニュラスを横切って通過する。放射状の床構成によって、上記反応帯に亙って圧力損失を低下させ、それによって良好な流れ配分の提供が可能となる。
OTP転化帯域を通過する間、炭素質物質、つまりコークスが、反応帯を通じて下方に移動する際に触媒上に堆積される。上記炭素質堆積物質は触媒上の活性点を減少させる効果を有し、これが転化の程度及びプロピレンに対する選択性に影響を及ぼす。従って、上記移動床転化プロセス中、上記コークス化した触媒の一部が上記OTP反応帯から回収され、再生されて上記炭素質物質の少なくとも一部が除去される。
好ましくは、上記炭素質物質は酸化再生によって上記触媒より除去され、ここで、反応器から回収される触媒は、十分な温度、酸素濃度の酸素含有ガスと接触し、所望の量の炭素質物質が上記触媒から除去されることを可能にする。特定の触媒及び転化に基づいて、上記炭素質物質を実質的に除去、例えば1重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満になるまで除去するのが望ましい。一部の例では、上記触媒を部分的にのみ再生、例えば上記炭素質物質の30〜80重量%を除去するのが望ましい。好ましくは、上記再生触媒は、0〜20%の炭素質物質、より好ましくは0〜10%の炭素質物質を含んでいる。殆どの例において、触媒上の炭素質物質(つまり、コークス)の濃度が比較的高い、つまり触媒上の炭素質物質が1重量%を上回る場合、酸素濃度が比較的低い酸素含有ガスストリームで炭素焼失を生じさせることが好ましい。好ましくは、上記酸素含有量は不活性ガスの使用又は排ガス物質の再循環を通じて調節され、0.5〜2容量%の高炭素含有触媒と接触するガス中で初期の酸素レベルが維持される。酸素の低濃度を利用することによって、触媒上の炭素質物質の酸化を、過度の温度上昇を引き起こすことなく合理的に制御し、これにより上記モレキュラーシーブ触媒に回復不能な熱水的ダメージを与える可能性を排除することができる。再生処理中の温度は400〜700℃の範囲内であり、最良の結果は500〜650℃の範囲内で得られる。再生処理のための条件に関する詳細は本技術の当業者には周知である。例えば、米国特許4,873,390号明細書参照。再生帯は、好ましくは、反応帯と同様に移動床帯域として構成され、ここで上記コークス化した触媒は上記再生帯の上部へと供給され、重力供給方式で上記再生帯を通過する。ここで上記炭素質物質が除去され、そして上記再生触媒が再生帯の下位部から回収され、上記OTP反応帯へと再循環される。
(図面の詳細な説明)
添付図面は、本発明のフローの構成を示している。ここで3つの移動床反応帯、反応器1、2及び3が、各反応器を通じてのオキシジェネート供給原料及び触媒の流れに対して直列配置で示されている。上記反応器自体は、その垂直断面が示されており、ここで触媒が、適合した同心触媒担持スクリーンで保持されるアニュラスを通じて流れる構成が示されている。3つ全ての反応器は、触媒粒子の下降ストリームに対して向流方向に流れる、反応器への供給物の流れと共に動作する。3つ全ての反応器にとっての好ましい稼動形態は、オキシジェネート供給原料ストリームが触媒アニュラスの外側から触媒粒子の流れを横切って、流出ストリームが回収される中心部分へと流れ込むことである。図面において用いられている仕様として、供給物質、中間物質及び生成物質の流れは実線で示し、そして反応帯から、または反応帯への触媒の流れは点線で示してある。触媒は、好ましくは、水蒸気、窒素又は上述のその他の不活性希釈剤のいずれかである搬送媒体によって搬送されるのが示されている。好ましい触媒搬送媒体は、OTP反応帯におけるその実質的存在の理由から、水蒸気である。触媒粒子が反応帯から別の反応帯及び帯域4の再生帯へと流れる際に上記触媒粒子を供給、回収するために必要となる機械設備に関連する詳細については、本技術の当業者には周知であり、さらに詳しく述べる必要はない。
反応器1、2、及び3において用いられる触媒は、上述の二元機能触媒から選択され、0.5〜5mmの有効径を有する球形状で用いられる。1.6mmの直径が特に好ましい。用いられるOTP触媒の総量は、好ましくは、3つの反応器に均等に分配される。
反応帯の数の選択は、プロピレンの収率を向上させる条件下で個々の反応器における転化条件を維持する上述の原則に基づく。上に述べたように、この原則には実質的に、個々の反応器に亙る温度差動を80℃以下に維持し、それによって収率構造のエチレンへのシフトを防止し、同時に、オキシジェネートからプロピレンへの転化反応に伴う発熱性のために反応帯において温度が上昇するにつれて急激に加速する触媒上へのコークスの形成を最小限化する反応器の構成が含まれる。
図面に示されるフロースキームの開始のため、循環開始のために十分な生成物質が得られるまでの間、循環ライン14、17、21及び22は遮断される。同様に、ライン13、28及び29を通じて流れる水希釈剤循環流も遮断され、その代わりに、水又は水蒸気の外部ソースが、ライン8との相互接続の直前に、ここには図示されていない手段によってライン13に注入される。従って開始時に、オキシジェネート供給原料ストリームはライン8を経由してライン13との交点へと流れ、ここで水又は水蒸気状の適当量の希釈剤が混合され、オキシジェネート対希釈剤の比率は0.1:1〜5:1の範囲内とされる。循環開始のためには、上記比率が0.5:1〜2:1の範囲内であるのが特に好ましい。次にオキシジェネート供給原料及び希釈剤の生成された混合物は、生成された上記ストリームを気化させ、350〜475℃の温度下、136〜343kPaの総圧力下で反応器へと流入する、反応器1のためのチャージストリームを提供するために、適正な供給及び流出物熱交換及び加熱手段(図示せず)を通過する。反応器1、2及び3には十分な触媒が存在し、開始時に0.5〜5hr-1の重量時間空間速度(WHSV)を提供する。一旦オレフィン系炭化水素物質の循環が開始されると、有効WHSVは1〜10のレベルにまで上昇する。次に反応器1からの流出物質はライン9を通じて回収され、適正な冷却ステップにて図示されていない1つ又は複数の冷却手段を経由して、反応器1への供給物の温度に近い温度まで冷却され、そして反応器1からの生成された上記冷却流出物ストリームは、ライン9を経由して反応器2へと供給され、ここで再び適量の二元機能触媒と接触し、追加量のオキシジェネート物質がプロピレンへと転化され、反応器2からライン10を経由して回収される流出ストリームが生成される。反応器2からの上記流出ストリームは、ここで再び、適正な手段(図示せず)によって反応器1への上記入口温度に近い温度まで冷却され、ライン10を経由して反応器3へと通過し、ここで再び追加量の二元機能触媒と一定の条件下で接触し、処理される。上記条件下で、さらに未反応オキシジェネートがプロピレン及びその他の種々の副生成物へと転化される。反応器1及び2の間、そして2及び3の間の流路の構成には適切な手段が用いられ、これによってこれらの反応器に亙る圧力損失を最小限化し、これらの反応器間の温度差を反応器1における温度とほぼ同じ程度に設定し、反応器2及び3における触媒のコークス化を反応器1での程度と同程度にまで最小限化する。
次に反応器3からの上記流出ストリームは、ライン11を経由して回収され、次に供給物/流出物熱交換器(図示せず)のような1つ又は複数の冷却手段を経由してそこに含まれる相当量の水分を液化するように構成された適正な冷却ステップにて処理され、そして帯域5の三相分離器へと通過し、ここで反応器3から流出する相当量の未反応オキシジェネートを含んだ液体炭化水素相及び水相とともに、気体炭化水素相が形成される。本発明の特徴は、二元機能触媒の活性が実質的に循環開始時の状態に維持されるということであるから、帯域5へと通過する未反応オキシジェネートの量はごく僅かであろう。つまり、オキシジェネート供給原料が反応器1、2及び3を通過する間に達成される総合的な転化率は、全サイクルを通じて97%以上である。
分離器5からの水相は、ライン13を経由して回収され、またそこから生ずるドラッグストリームは余剰水を処理するためにライン23を経由して回収され、そして生成された純水ストリームはライン13を経由して再循環されてライン13及び8の接合部でオキシジェネート供給原料と混合される。追加量の水は、反応器2の場合はライン13及び28を経由して、反応器3の場合はライン13及び29を経由して、それぞれ両反応器の冷却のために加えられる。一旦水の再循環が開始されると、開始時の希釈水注入ための供給は終了する。
分離器5に戻って、その内で形成された気体相は、ライン12を経由して回収され、脱エタン化器として機能し、またエチレンを豊富に含み、少量のエタン及び幾分かのメタンも含む塔頂留分、及び実質的に、カラム6へと供給される物質のC3 +部分を含む塔底留分を生成する分別用カラム6への供給物の構成要素となる。カラム6で生成された塔頂ストリームからライン18を経由してドラッグストリームが回収され、エチレン循環ループにおけるC1及びC2パラフィンの蓄積を制御する。このドラッグストリームは、このエチレン循環ループにおけるメタンの蓄積を制御するには不十分であり、そのような状態の下では、このエチレン循環ループにおいてメタンが十分に回収され、メタン濃度の著しい蓄積を防ぐことができるレベルにまで、このストリームからメタンを除去するために、このエチレンを豊富に含んだ塔頂ストリームのさらなる任意の処理が必要となる。この添付図面には示されていない任意の処理においては、脱メタン化カラム、メタン吸着帯、メタン選択膜帯及び同様のメタン分離手段を含む、このストリームを脱メタン化するためのいずれかの好ましい手段が用いられる。ライン18によって回収されるドラッグストリームの量は、ライン14を流れる塔頂ストリームの1〜15容量%であり、より通常にはこのストリームの1〜10容量%である。続いて上記塔頂ストリームの残留物は、添付図面に従って、ライン14及び8を経由してエチレンを豊富に含んだ再循環ストリームとして、反応器1へと供給される。ライン14を流れるエチレンを豊富に含んだ再循環ストリームを3つの反応帯間に分配することは本発明の範囲内であるが、このエチレンストリームの全体量を反応器1へと供給し、これによって上記3つの反応帯を通じて流れる際に用いられる触媒の全体量で処理した場合のエチレン転化に優れた結果が見られる。
次にカラム6に供給されるC3 +物質から成るカラム6からの塔底ストリームは、ライン15を経由して脱プロパン化カラム7へと流れ、ここで、このC3 +ストリームは、本発明の主生成物ストリームであり、少量の副生成プロパン物質を含むプロピレンを豊富に含んだ塔頂ストリームを生成するように設定された分別条件下で処理される。カラム7からの上記塔底ストリームは、ごく少量のブタン及びペンタンと、主にC4及びC6オレフィン系物質から成るC4 +オレフィンを豊富に含んだ物質の第1ストリームであり、ライン17を経由してライン19との接合部へと通過し、ここでドラッグストリームが、このC4 +オレフィン循環ループにおけるこれらのパラフィン系物質の蓄積を制御するために、1〜15容量%、好ましくは1〜3容量%回収される。次にライン17を通じて流れる上記C4 +物質の残留物は、ライン21及び22との相互接続部へと通過し、ここで、ライン21及び22を経由して反応器2及び3にC4 +オレフィン反応物質を供給するために部分的に回収される。なお、これらのラインは、一旦循環操作が開始されると、C4 +オレフィン再循環ストリームのリターンを円滑化するために遮断が解除される。ライン14を通じて反応器1へと流れるエチレンを豊富に含むストリームの再循環のための供給とは対照的に、ライン17を通じて流れるC4及びC5オレフィンを豊富に含むストリームの再循環のための好ましい供給は、このストリームを3つの部分に分割し、そしてこれらの部分を3つの反応器に対して並行に配置することによってなされる。大部分を反応器1へと通過させ、小部分を反応器2及び3へと通過させるのが好ましい。実際、このC4 +オレフィンを豊富に含む再循環ストリームの総量の60〜80容量%が、ライン17及び8を経由して反応器1へと流れ、また同様に総量の10〜20容量%が、ライン17、21及び9を経由して反応器2へ、そしてライン17、21、22及び10を経由して反応器3へとそれぞれ供給されるのが好ましい。
ライン13、14及び17を通じて流れる上記3つの循環ストリームの稼動が一旦開始されると、本発明の開始時のモードが終了し、そして運転のフル循環モードが開始され、オキシジェネート転化触媒としてのみでなくオレフィン相互転化触媒としての機能も果たす上記二元機能触媒が反応器1、2、及び3へと供給される。上記フル循環モードにおいてのイベントの順序は以下の通りである。オキシジェネートを豊富に含む供給ストリームがライン8を経由してこのフロー構成へと流入し、ライン14を経由するエチレンを豊富に含む第1再循環ストリームと混合され、そして次にライン13との接合部へと通過し、ここで所定の量の水希釈剤が加えられ、次にこの生成された混合物はライン8とライン17との接合部へと通過し、ここで追加量のC4 +オレフィン物質が加えられ、反応器1への供給物が生成される。この供給混合物は、上述の適正な入口温度まで適切な加熱処理をした後、上述の形態で反応器1へと流入する。
反応器1内に流入し、上述の同心触媒担持スクリーンによって画定される環状空間内の、反応器1内に保持される触媒床を通過した後、上記生成された流出物はライン9を経由して反応器1から回収され、そしてライン28及び21との接合部へと流れ、ここで、ライン21を経由して通過する比較的冷たいC4 +オレフィンを豊富に含む再循環ストリームの追加量とともに、比較的冷たい水希釈剤の追加量と混合される。さらに適切な冷却を行い上述の入口温度が得られた後、上記生成された混合物は反応器2へと供給され、ここで二元機能触媒の第2の環状床を通過し、そして流出ストリームを生成する。上記ストリームはライン10を経由して回収され、そして添付図面に示されるように、ライン29を経由してそこまで流れる比較的冷たい水希釈剤の追加量及びライン22を経由してそこまで流れる比較的冷たいC4 +オレフィンを豊富に含む物質の追加量と混合され、そして上記生成された混合物は、添付図面には示されていない手段によって反応器3のための上述の特定の入口温度まで冷却され、次に反応器3を通じて流れ、二元機能触媒の追加量と接触し、その結果生成された流出ストリーム11は、適切な急冷及び冷却の後、ライン11を通じて上述の三相分離帯5へと流れる。
帯域1、2及び3で用いられる二元機能触媒の量についてはいくつかの選択肢がある。反応器1で生じる僅かな不活性を埋め合わせるために、触媒がライン25を経由して反応器2へと流れる際、また反応器3の場合は触媒がライン26を経由して反応器2から反応器3へと流れる際に、反応器2及び3に大量に触媒を存在させるようにするというケースも考えられるが、ここでは、実質的に等量の触媒が3つの帯域に存在、あるいは、総量の約25〜30%が反応器1及び2に、そして触媒の40〜50容量%が反応器3に存在するという分配での稼動が最良の形態であると考えられる。
最初に、反応器1、2及び3には、ライン24、25及び26に接続する添付図面には示されていないラインを経由して二元機能触媒が供給される。OTPプロセスの開始時は、反応器が稼動条件下に設定された後、触媒の循環が開始される。触媒は、ライン25及び26を経由して反応器間を、またライン27を経由して再生帯4へと循環する。再生帯4において、ライン27を経由してそこに供給されるコークス含有触媒から、上述の低苛酷度の酸化手段を用いて、コークスの堆積を除去する。また再生帯4には、図示されていない手段によって、27を経由してこの帯域に供給されるコークスの大部分を燃焼させるために十分な量の、0.5〜2容量%の酸素を含む酸素含有ガスストリームも供給される。再生された触媒はライン24を経由して反応器1へと再循環され、こうしてライン25、26、27及び24によって画定される触媒循環回路は完成する。帯域4からは、添付図面には示されていないラインを経由して燃焼ガスストリームが回収される。
この触媒循環回路を流れる触媒のオンストリームサイクル時間は、触媒活性、オキシジェネート転化率及びプロピレンの選択性を循環開始時の状態と同じか又はそれに近い状態に維持するために、200時間以下になるように設定される。すなわち、この循環回路を流れる触媒粒子の流速は、再生のために帯域4へと循環する前に、触媒粒子の反応器1、2及び3内での滞留時間が200時間を超えないように設定される。
三相分離帯5に戻って、添付図面に、この帯域に形成される炭化水素相がライン30を経由して回収される構成が示されている。この物質は、通常、ガソリン範囲において沸騰し、また本発明のガソリン生成物ストリームを包含している。このガソリン生成物ストリームは、そこに存在するオレフィン物質の高含有量のため、さらなる処理を必要とする。添付図面には示されていない好ましいオプションは、ライン30を経由して分離器5から回収される液体炭化水素相をさらなる分別ステップに供し、反応器1、2及び3に再循環されるC4 +オレフィンを豊富に含む塔頂ストリームを回収し、重質オレフィンのプロピレンへのさらなる転化を提供することである。このような第2のC4 +オレフィンを豊富に含むストリームを再循環させるための好ましい手段は、カラム7からの塔底ストリームの配置に基づき、実際、この第2のC4 +オレフィンを豊富に含むストリームはカラム6へと直接供給され、又はライン17とライン19との接合部に到達する前に図示されていない手段を経由してライン17を流れるストリームと混合される。このライン19では、ドラッグストリームがパラフィン系炭化水素の堆積を制御するために回収される。
以下の実施例は、本発明の理解を容易にし、本発明実施の最良の形態の具体例を提供するために示される。この実施例に示される番号は、部分的に、添付図面に示されるフロー構成のコンピュータ・シミュレーションに基づき、そして部分的に、ここで用いられる二元機能触媒によって達成される実際の実験結果に基づいている。この実施例に用いられるオキシジェネートはメタノールを豊富に含むストリームであって、95重量%のメタノール及び5重量%の水との混合物から構成されている。この実施例において利用される反応条件は、2.4hr-1の重量時間空間速度、反応器1への入口における240kPa(20psig)の反応入口圧力、この実施例において用いられる3つ全ての反応器についての430℃の反応器入口温度、及び反応器1で62℃、反応器2で60℃、反応器3で63℃の反応器温度差動である。この実施例において用いられる反応器が始動した後、反応器1の稼動に用いられる希釈剤対供給物の重量比は1.16:1であって、反応器2及び3の稼動に用いられる比率は、表1に示されるこの実施例についての物質収支から明らかであるように、反応器1の比率に近いけれども若干高い比率である。
この実施例において用いられる二元機能触媒は、シリカ対アルミナの比率が200:1であるシリカライトモレキュラーシーブとそれに対応する分量のシリカマトリックスとの50/50等量混合物である。上記二元機能触媒の粒径は1.6mmであって、周知のオイル滴下手段によって形成される球形粒子の形態で用いられる。各反応器には、等量の触媒が供給される。
表1は上記実施例の物質収支を表しており、新しい供給物が時間当たり208,333kg供給され、また時間当たり68,349kgのプロピレン生成物が生成され、時間当たり117,473kgの純水生成物が生成され、そして時間当たり20,500kgのガソリン生成物ストリームが生成されることを示している。これら3つの反応帯を通過する触媒の流速は、触媒オンストリームサイクル時間が100時間であって、MTP触媒転化率及びプロピレン選択性が、実質的に循環開始時の値に維持され、全100時間の循環中のメタノールの転化率が99%よりも高くなるように設定される。
上記触媒は循環中に、再生帯4において2重量%の酸素を含む再生ガスストリームを用いて連続的に再生される。上記再生帯4は、米国特許5,157,181号明細書の教示に基づいて、500〜650℃の再生温度下で運転され、ライン27を経由して反応器3から回収され、ライン27を経由して再生帯4へと通過する際に、元々そこに含まれる炭素質物質の10重量%未満を含有する再生触媒を生成する。再生された触媒はライン24を経由して反応器1へと再循環される。
この実施例の結果は、100時間の触媒オンストリームサイクル時間中に達成された本発明のフロー構成の種々の生成物の平均サイクル収率を示す表2中に示されている。表2に示される数字は、転化されたメタノールの100kg当たりの生成物のキログラムに基づいて計算され、そして無水換算で表されている。ここで表2を参照すると、本発明において達成されたプロピレンの平均サイクル収率が71.1であることが確認できる。この値は、先行技術の固定床プロセスで、本実施例において用いられるのと同一の触媒、同一の条件下で稼動した場合に達成できる結果の典型値であると考えられる、500〜600時間の触媒サイクル時間でのプロピレンの予想される65〜68重量%の収率とは対照をなすものである。
Figure 0004829227

Figure 0004829227
*転化されたメタノール100kg当たりのkg生成物に基づいて、また無水換算で計算。
オキシジェネート供給原料をプロピレンに選択的且つ連続的に転化するために好適に利用される種々の稼動領域間の相互接続及び相互関係を実質的に示す本発明の好ましい実施の形態の工程系統図である。3つの移動床反応帯は、オキシジェネート供給原料に対して、また触媒の循環に対して好ましい直列流れ配置で用いられていることを特徴とする。この図面において、反応物質及び生成物の循環のために用いられるラインは実線で示されるが、触媒粒子の循環のみを表す線は点線で示されている。
符号の説明
1、2、3 反応器(帯域1、2、3)
4 再生帯(帯域4)
5 三相分離器(帯域5、三相分離帯、分離器)
6 分別用カラム(カラム)
7 脱プロパン化カラム(カラム)

Claims (7)

  1. オキシジェネート供給原料をプロピレンに選択的に転化するための連続的プロセスであって、前記プロセスが:
    a)希釈剤対オキシジェネートのモル比が0.1:1〜5:1の範囲内のオキシジェネート供給原料及び希釈剤を、少なくとも1つの移動床反応器を含む反応帯で、モレキュラーシーブを含み、オキシジェネートの少なくとも一部をC3オレフィンに転化し、C2及びC4 +オレフィンをC3オレフィンに相互転化する能力を有する二元機能触媒粒子により反応させ、また上記反応帯が、オキシジェネートをプロピレンに転化するために選択されたオキシジェネート転化条件で、また反応帯を通過する際の速度を触媒オンストリームサイクル時間が200時間以下となるように選択した触媒循環速度で運転され、多量のC3オレフィン生成物及び副生成物としての水、それよりも少ない量のC2オレフィン、C4 +オレフィン、C1〜C4 +飽和炭化水素、少量の未反応オキシジェネート、副生成物オキシジェネート及び芳香族炭化水素を含む流出ストリームを生成するステップと;
    b)この流出ストリームを分離帯へと通過させ、ここで冷却し、そしてC3オレフィン含有量の多い気体留分、未反応オキシジェネート及び副生成物オキシジェネートを含む水分、及び重質オレフィン、重質飽和炭化水素及び少量の芳香族炭化水素を含む液状炭化水素留分へと分離するステップと;
    c)ステップb)で回収された水分の少なくとも一部をステップa)へと再循環させ、そこで用いられる希釈剤の少なくとも一部を提供するステップと;
    d)上記気体留分を、C2オレフィンを豊富に含んだ留分、C3オレフィンを豊富に含んだ生成物留分及び第1のC4 +オレフィンを豊富に含んだ留分に分離するステップと;
    e)上記C2オレフィンを豊富に含んだ留分又は上記第1のC4 +オレフィンを豊富に含んだ留分又はこれらの留分の混合物の少なくとも一部を、ステップa)へと再循環させるステップと;
    f)コークス含有二元機能触媒粒子を反応帯より回収し、上記回収された触媒粒子を再生帯において酸化再生処理し、そして再生触媒粒子のストリームを上記反応帯へと再循環させるステップとで構成され、さらに
    上記二元機能触媒がゼオライト系モレキュラーシーブとELAPOモレキュラーシーブとの混合物であることを特徴とする連続的プロセス。
  2. 上記オキシジェネートが、酸素置換脂肪族物質であることを特徴とする請求項1記載の連続的プロセス。
  3. 上記酸素置換脂肪族物質が、1〜4個の炭素原子を含んでおり、アルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項2記載の連続的プロセス。
  4. 上記反応帯が、少なくとも3つの移動床反応器を含んでおり、上記移動床反応器がオキシジェネート供給原料に対して直列流れ配置で接続されており、そして上記移動床反応器がそこを通過する触媒粒子のストリームに対して直列流れ配置で接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の連続的プロセス。
  5. ステップb)にて分離された液状炭化水素留分が、さらに第2のC4 +オレフィンを豊富に含んだ留分とナフサ生成物留分とに分離され、そして上記第2のC4 +オレフィンを豊富に含んだ留分の少なくとも一部が、ステップa)に再循環されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の連続的プロセス。
  6. 上記二元機能触媒粒子が、再生帯において、酸素含有ストリームを用いて、0.5重量%未満の炭素質物質を含む再生触媒を生成するように選択された条件下で再生されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の連続的プロセス。
  7. ステップa)で用いられる上記希釈剤が、水蒸気、メタン、芳香族炭化水素又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の連続的プロセス。
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