JP2003530272A - 食物の保存期間を延ばすための包装 - Google Patents

食物の保存期間を延ばすための包装

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JP2003530272A JP2000615279A JP2000615279A JP2003530272A JP 2003530272 A JP2003530272 A JP 2003530272A JP 2000615279 A JP2000615279 A JP 2000615279A JP 2000615279 A JP2000615279 A JP 2000615279A JP 2003530272 A JP2003530272 A JP 2003530272A
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65BMACHINES, APPARATUS OR DEVICES FOR, OR METHODS OF, PACKAGING ARTICLES OR MATERIALS; UNPACKING
    • B65B25/00Packaging other articles presenting special problems

Abstract

(57)【要約】 本発明は本明細書において、新鮮な食物、特に新鮮な赤肉または家禽類の肉を包装するための方法を提供して、このような食物の冷蔵保存期間を延ばすかまたは増大させる。この方法は、新鮮な食物を食物接触層を有するフィルム構造内に密閉すること、0℃から8℃に環境を維持することを含む。この食物接触層は、イオノマー、酸性コポリマー、またはこれらのブレンドを含む。包装品は真空密封され、フィルム構造を収縮するためまたは最小限の時間および最小温度で第2の密封を実施するために加熱される。フィルム構造は3から7の範囲の膨張比(BUR)を使用した押出吹込成形法によって作成され、23℃、相対湿度50%で試験して40〜55ミクロンのフィルムで、1500から9000cc/m−day−atmの範囲の酸素透過速度を有することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は食品、詳細にはタンパク質を含む食品、より詳細には新鮮な赤肉の冷
蔵保存期間を延ばす、このような食品の包装に関する。
【0002】 (発明の背景) 現代の食品の流通およびマーケティングにおいて、多くの異なる包装材料が使
用されている。食物包装材料の1タイプはプラチックフィルムである。具体的な
適用例に応じて、組成物と構造体の両方で、多くの異なる種類のプラスチックフ
ィルムが使用されている。
【0003】 ポリ塩化ビニル(PVC)フィルムは、小売用に切断された赤肉および鮮魚ま
たは家禽類の肉のような他の製品を包むために使用される主要なプラチックフィ
ルムである。PVCは他のプラチックフィルムと比べてコストが低く、透明性、
酸素透過性、柔軟性、靭性、ヒートシール適性、弾性回復、および加工能力など
の多くの望ましい性質を有する。伝統的にPVCフィルムは、ポリスチレンフォ
ームのトレイ/上包みの適用例において使用されているが、いくつかの欠点があ
る。このようにして包まれた包装品は密封保全性が悪い、すなわちしばしば漏出
するか、酷使に耐えない、すなわちしばしばパンクするかまたは裂ける。PVC
は気密封止されているのではなく仮溶着(tack weld)されているため
に、PVC上包みフィルムの密封保全性の悪さが生まれる。したがって、肉製品
からにじみ出る液体パージまたはジュースが仮密封されたPVC上包みトレイを
通って漏出し、消費者の視点からは醜く不快な包装になり、保存期間が制限され
る。さらに、包装にはパージを吸収するための吸収パッドが必要である。
【0004】 さらに、PVCで上包みされた新鮮な赤肉の保存期間はせいぜいわずか数日で
ある。新鮮に切断された赤肉は赤紫色であり、新鮮さを連想する最終消費者はご
くわずかであろう。空気にさらされることによって鮮肉が酸化されるとき、この
色は一般に認められている鮮やかな赤色に急速に変化し、これによって肉中のミ
オグロビンが酸化ミオグロビンに変わる。一般にこの変化は「ブルーミング」と
呼ばれている。しかし、ひとたび赤肉が「赤らむ」と、PVC上包みを有する従
来型のポリスチレンフォームのトレイ中に包装される、このような肉の冷蔵保存
期間は比較的短く、せいぜい約2〜3日しかもたない。したがって、PVCのよ
り良い代替品が探し求められている。
【0005】 PVCフィルムの代替品の探索において、さまざまな単分子層オレフィンフィ
ルム、特にポリエチレン(PE)フィルムが考えられているが、大部分は商品と
して許容できるようなものではなく、すぐれた性能を提供するわけではない。高
密度ポリエチレン(HDPE)は非常に非弾性的でヒートシール適性が欠けてお
り、市販の包みとして実用的でない。また一方で、さまざまな低密度ポリエチレ
ン類、たとえば低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(L
LDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)などは充分な弾性回復性を有
しておらず、そのフィルムは中身を調べている最中に潜在的な購入者による包装
品の取扱いによって引き起こされる痕跡または凹みが残り、それによって食品の
売却価値が低下する。コーンオイルなどの非毒性の可塑剤の使用が、特に温度の
安定性に関して満足のいくものであることは分かっていない。
【0006】 鮮度に加えて、包装品は保全性および保存に関する魅力を有していなければな
らない。家禽類の肉、新鮮な赤肉、加工された肉製品などの食料品の包装には強
靭性、パンク耐性、さらに柔軟なフィルム材料が必要とされる。フィルム材料は
、収縮包装法によってこのような食料品を包装するためのバッグまたはパウチを
製造する際に使用するのに適していなければならない。一般に収縮包装法は、バ
ッグの熱収縮性によって叙述される。食品はバッグの中に置かれ、その後に熱い
空気の流れ、赤外線、熱湯などの熱にさらされ、これによってバッグが収縮し食
料品の輪郭と密接に接触する。この方法によって作製された包装品には望ましい
保存に関する魅力があり、これによって包装された物品の販売価値が増す。包装
の中身は衛生的な状態に保たれ、買い物客は食料品の質をあらゆる角度から調べ
ることができる。
【0007】 このような収縮包装の適用例では、指定範囲のパーセンテージ内で、たとえば
90℃で縦方向および横方向の両方に約30から60パーセント熱収縮する収縮
性フィルムを提供するために、フィルム材料は伸縮性でなければならない。さら
に、フィルムからバッグを製造することを可能にするために、フィルムはヒート
シール可能でなければならず、ヒートシールされた継ぎ目は熱収縮作業の最中に
離れてはならない。さらにフィルムは、熱収縮作業の最中に骨の端部などの鋭利
な端部による穿刺に耐性がなければならない。
【0008】 当分野では、さまざまな包装方法が記載されている。Lustig他の米国特
許第4,963,419号は、主要な肉片およびサブプライマルの肉片の包装に
使用するための多層フィルムを開示している。Lustigによって開示されて
いるフィルムは、酸素の透過を最小限にして腐敗を防ぐことを目的としている。
この多層フィルムは、ヒートシール可能な熱可塑性ポリマーを含む第1の外側層
、酸素遮断フィルムを含むコア層、およびシロキサン架橋結合を有するエチレン
ポリマーを含む第2の外側層を含む。他の実施形態では多層フィルムは、障壁コ
ア層と第2の外側層の間に位置するエチレンビニルアセテートコポリマーを含む
第2のコア層を含む。
【0009】 1970年代半ばに、デュポンは冷凍された鮮肉を包装するためにその「Bi
vac(登録商標)」包装システムを導入した。Bivac(登録商標)法は、
新鮮に切断された赤肉をイオノマーフィルムに包装し、真空密封し包装品を即座
に瞬間冷凍することを含む。この方法によって新鮮に切断された赤肉の赤色およ
び鮮度が得られ、0°F(−17.8℃)で保存し光にあてなかった場合、6ヵ
月以上この状態に保たれた。Bivac(登録商標)において使用したイオノマ
ーフィルムは、本質的に収縮しない単分子層であった。Bivac(登録商標)
の方法をカバーするスキン包装の器具および方法は米国特許第3,491,50
4号、第3,706,174号、および第4,069,643号に開示されてお
り、後の2つはサブプライマルの肉などの大きな物品を包装することを目的とし
たものである。
【0010】 包装の保全性および保存に関する魅力を維持し、従来のPVC包装方法の知ら
れている欠点を克服しながら、新鮮な食物、詳細には新鮮な赤肉の冷蔵保存期間
を延ばすために、包装材料および方法を改良する必要性が依然として存在する。
【0011】 (発明の概要) 本明細書において本発明は、新鮮な食物の冷蔵保存期間を延ばすためにこのよ
うな食物を包装するための方法を提供し、この方法は以下のことを含む。
【0012】 a.1つまたは複数の層を有し、1つの層がイオノマー、酸性コポリマー、イ
オノマーおよび/または酸性コポリマーを含むブレンドまたはコポリマーからな
る群から選択されたポリマーを含む食物接触層である、フィルム構造内に食物を
密閉すること、 b.フィルム構造をその周囲で真空密封して、食物を包み込む密封パウチを得
ること、 c.食物の表面が食物接触層と密接に接触して配置され、任意のパージが含ま
れるように、場合に応じて、密封パウチを収縮させるかつ/または第2の密封を
実施するのに必要な最小限の時間で最小限の熱を加えること、 d.ステップcにおいて加熱するのに必要な最小限の時間を除き、ステップa
からcおよびその後コールドチェーンを維持すること。
【0013】 本発明は、新鮮な赤肉または家禽類の肉の冷蔵保存期間を延ばすためのこのよ
うな食物用の包装品も提供する。これは以下のものを含む。
【0014】 a.新鮮な赤肉または家禽類の肉 b.生肉または家禽類の肉を包み込む真空密封されたフィルムパウチ。前記パ
ウチは1つまたは複数の層を有し、1つの層がイオノマー、酸性コポリマー、イ
オノマーおよび/または酸性コポリマーを含むブレンドまたはコポリマーからな
る群から選択されるポリマーを含むフィルムを含む食物接触層であり、この食物
接触層は新鮮な赤肉または家禽類の肉と密接に接触している。
【0015】 (詳細な説明) 定義 この開示では、「コポリマー」という語は2つ以上のモノマーから重合された
ポリマーを意味し、ターポリマーを含む。より具体的な記述、たとえば「エチレ
ンカルボン酸コポリマー」などは、存在する第3のモノマーも有する可能性があ
るコポリマーを含むことを意味する。「直接的コポリマー」という語は、モノマ
ー同士の重合によって作成されるコポリマーを意味し、モノマーが既存のポリマ
ー鎖上で重合されるグラフトコポリマーとは同時に異なる。
【0016】 エチレン/酸性コポリマーおよびそれらに対応するイオノマーは、アクリルま
たはメタクリル酸、マレイン酸またはフマル酸またはそれらの無水物などのオレ
フィン的に不飽和である有機モノまたは二酸を有するエチレンのコポリマーであ
ると当分野でよく知られており、酸(または無水物)がポリマー材料全体の0.
5から50モルパーセントを含む。エチレン/酸性コポリマーおよびその調製方
法は当分野でよく知られており、たとえば米国特許第3,264,272号、第
3,404,134号、第3,355,319号および第4,321,337号
に開示されている。酸がすべてまたは一部中和され塩を生成するとき、コポリマ
ーはイオノマーと呼ばれる。通常、前記塩の陽イオンはナトリウム、カリウム、
亜鉛などの金属イオンである。適切な酸性コポリマーおよびイオノマーは、それ
ぞれNucrel(登録商標)およびSurlyn(登録商標)の商標名でデュ
ポンカンパニーから入手可能である。
【0017】 Reesへの米国特許第3,264,272号に開示されるように、一般式R
CH=CH2を有するαオレフィンの直接的コポリマーとしてイオノマーを定義
することができる。前式でRは水素および1から8個の炭素原子を有するアルキ
ルラジカルからなる群から選択されるラジカルであり、前記コポリマーのオレフ
ィン含有率は前記コポリマー、およびエチレン的に不飽和であるα、βモノカル
ボン酸に基づいて少なくとも50モルパーセントであり、前記コポリマーの酸性
モノマー含有率がコポリマーに基づいて0.6から50重量%(0.2から25
モルパーセント)、好ましくは8から20重量%、より好ましくは10から19
重量%であり、前記コポリマーが0.1から15の範囲内のメルトインデックス
(ASTM1238による、condition e)を有し、前記モノカルボ
ン酸コポリマーはコポリマー中全体に均一に分布し1から3までのイオン価を有
する金属イオンを含み、前記一価カルボン酸コポリマーのカルボン酸基の少なく
とも10パーセントが前記金属イオンによって中和されイオン状態で存在する。
【0018】 イオノマーという語は、その中で第3の不飽和モノマーがエチレンおよび不飽
和酸と共重合されているターイオノマーを含むことも意味する。これらのモノマ
ーの例はアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチルなどのビ
ニル酢酸および(meth)アクリル酸エステルである。たとえば、Surly
n(登録商標)1855は、10重量%の共重合されたアクリル酸イソブチルを
含む亜鉛で中和されたターイオノマーである。Surlyn(登録商標)185
5(ターイオノマー)とSurlyn(登録商標)1707(ジポリマーイオノ
マー)のブレンドなどの、これらのターイオノマーとジポリマーエチレン不飽和
酸イオノマーのブレンドもこの定義内に含まれる。
【0019】 「膨張比」によって、膨張後のインフレートフィルム製造におけるフィルムチ
ューブの直径と膨張前のフィルムの直径の比が意味され、膨張は典型的には圧力
下で空気によって実施される。
【0020】 「パージ」によって、時間をかけて肉または家禽類の肉からにじみ出されるジ
ュース、血液などの任意の液体が意味される。
【0021】 「収縮率が大きい」によって、縦方向および横方向それぞれでフィルムの収縮
率が30%より大きいことが意味される。
【0022】 「コールドチェーン」によって、食品および/または結果として生じる包装品
を0℃から8℃、好ましくは0℃から6℃、より好ましくは0℃から4℃の範囲
の環境温度を維持することが意味される。
【0023】 「真空密封」によって、排気チャンバ内でフィルムを密封する任意の方法が意
味される。典型的にはこれらの方法は、フィルムの2つの層を密封するためのヒ
ートシール用のバーまたはワイヤによってだけでなく、金属またはプラスティッ
ククリップなどの機械的密封を加えることも含めて行われ、フィルムの気密閉鎖
が実施される。結果として生じる生成物は、包装され真空下で保持される。
【0024】 「本質的に〜からなる」を使用することによって、特許請求の範囲の残りの部
分において定義される、組成物の基本的および新規な特性に影響を与えない引用
された要素および追加の不特定の成分を包含することが意味される。
【0025】 説明 本明細書において本発明は、新鮮な食物の冷蔵保存期間を延ばすためにこのよ
うな食物を包装するための方法を提供する。特に関心事となるのは、鮮肉および
家禽類の肉などのタンパク質を含む食物の包装である。小売店における現在の鮮
肉包装の方法は、通常2、3日の最大保存期間を可能にしている。
【0026】 食品の「保存期間」はさまざまであり限られている。小売業界では、食物の保
存期間は製品が小売買い前に満足のいく販売品質のままである限られた時間であ
る。食品の保存期間はその化学的性質、およびそれが加工され、包装され、配分
され、保存される方法に依存する。加工された食物(缶詰、乾燥、冷凍された)
は、食物の質の点から保存期間が限られる。これらの食物は長期の保存で、これ
らが台無しになる可能性がないとしても、いくらか栄養価を失い微妙な化学およ
び物理変化をうける可能性がある。新鮮な食物は主にバクテリアによる分解によ
って一層壊れやすく台無しになりやすくなり(通常は異臭によって証明される)
、これによってそれらの質が低下する。
【0027】 予め包装された鮮肉の保存期間は、微生物の増殖および環境温度によって影響
を受ける。肉の色素ミオグロビンのメタ−ミオグロビンへの酸化による変色を引
き起こすことによって、微生物は保存期間を短縮させる。環境温度は微生物の増
殖速度に影響を与え、それゆえ肉自体が劣化する。肉の劣化の最初の兆候におい
て、腐敗臭を検出することができる。包装された肉中の細菌性劣化の主な原因で
ある微生物には、ホモおよびヘテロ発酵性乳酸菌、エーロモナス属、好冷腸内細
菌、酵母菌、カビ、リステリア菌、通気嫌気性菌、クロストリジウムバシラス、
および乳酸菌がある。冷蔵条件下で最も繁殖するであろう微生物は、主として大
部分がシュードモナス属である好冷菌である。
【0028】 同様に、実際の保存期間は顧客の趣向によって影響され、その1つが赤らんで
いる肉の鮮やかな赤色を好むことである。肉の色に影響を与える4つのパラメー
タが知られている:表面の脱水、温度、肉の酸素要件および細菌による汚染であ
る。わずかな脱水は所望の鮮肉の色のためには有用であるとみなすことができる
が、脱水が任意の大規模で起こるときは有害である。色の変化は、いくつかの方
法によって実施される。包装作業中の衛生は、満足のいく色を維持する際には最
重要である。牛肉片に存在するPseudomonas spの数と変色速度の
間の密接な関係が観察されている。照明の選択も肉の色に影響を与えるはずであ
る。非常に接近した白熱光は即座の変色を引き起こす可能性がある。なぜなら、
この光によって発生する熱が肉の表面温度を上昇させるからである。紫外線は肉
表面の細菌の増殖を制御することができるが、即座の変色を引き起こす可能性が
ある。N.G.Marriott他の「Color Stability of
Prepackaged Fresh Beef as Influence
d by Pre−Display Environments」、Food
Technology、Vol.21、No.11、pp.104〜106(1
967)を参照のこと。
【0029】 Pseudomonas spの数もまた、腐敗臭の発生に影響を与えること
が知られており、消費者に肉の変質を示す。シュードモナスの増殖を除去するこ
とによって不快な臭いの発生が遅れ、それゆえこのような肉の保存期間が延長さ
れるはずである。
【0030】 本出願人達は新鮮な食物、特に新鮮な赤肉を包装するための方法およびそれに
関する包装品を発見し、最適な特徴の組合せによって包装された食物の冷蔵保存
期間を延長することができる。この方法によって1つまたは複数の層を有するフ
ィルム構造が提供され、1つの層は食物接触層であり、食物接触層によって包装
フィルム層と新鮮な食物の間の良い接触および接着が保証され(食物接触層の組
成およびフィルム構造の高い収縮率の両方によるところが非常に大きい)、フィ
ルム構造は新鮮な食物への最適な酸素透過率を有するが、包装フィルム構造を収
縮および/または密封するための加熱は最小限にされ、包装された食物は正常な
衛生手順下で「コールドチェーン」中に維持される。典型的には、小売業界にお
いて冷蔵保存期間は延長つまり延ばされる。なぜならたとえば赤肉の場合、従来
型の包装方法によって可能であるよりも、肉の新鮮な臭い、色、および外見がよ
り長期間にわたって保持されるからである。従来型の包装、たとえば可塑性PV
Cは一般的に赤肉に関して約2〜3日の冷蔵保存期間を提供する。本明細書にお
ける本発明の技術によって、赤肉の冷蔵保存期間が約4〜6日に、またはおそら
くはさらに長く延長されることを期待することができる。
【0031】 本出願人達はいかなる特定の理論または説明にも縛られてはいないが、それら
の発明のさまざまな特徴が結びついて、包装された食物の冷蔵保存期間が延びる
という結果を得ると考えている。たとえばフィルム構造がイオノマーまたは酸性
コポリマーを含むと仮定して(以下でさらに論じる)、本出願人達はこのような
フィルムの酸素透過率に対応する最適な窓が存在し、これによって赤肉が赤みを
維持するのを可能にし、さらに冷蔵下での肉の劣化を最小限にもすると考える。
【0032】 1つの層がイオノマーまたは酸性コポリマーフィルムを含む食物接触層である
1つまたは複数の層を有するフィルム構造の使用によって、多層フィルム中の他
の層が同じかまたはより大きい酸素透過速度を有していると仮定して、新鮮な食
物への酸素透過速度が得られる。イオノマーまたは酸性コポリマーフィルム、し
たがってフィルム構造も、ASTM D−3985に従って23℃および相対湿
度50%で試験される40〜55ミクロンの厚さのフィルムに関して好ましくは
1500から9000cc/m2−day−atm、より好ましくは2000か
ら6000、最も好ましくは2500から5500cc/m2−day−atm
の範囲の酸素透過速度を有する。このようなフィルムの例は、デュポンのSur
lyn(登録商標)イオノマー樹脂、特にSurlyn(登録商標)1707イ
オノマー樹脂から作成されるフィルム、およびデュポンのNucrel(登録商
標)酸性コポリマー樹脂であり、両者ともにデュポン、Wilmington、
DEから市販されている。Surlyn(登録商標)1707とターイオノマー
Surlyn(登録商標)1855のブレンドから作成される単分子層フィルム
も適切である。典型的には、イオノマーまたは酸性コポリマーフィルムは厚さ4
0〜70ミクロンの範囲である。
【0033】 さらに、イオノマーまたは酸性コポリマーフィルムの使用は、これらのフィル
ムが食物によく接着するのでタンパク質を含む食品を包装するのに有利であり、
それによってパージを最小限にし保存期間を延ばすのを助けることができる。食
物を包装する際にフィルムを収縮および/または密封するために使用される加熱
が最小限にされる限り(時間および温度の両方)、本明細書で特許請求される新
鮮な食物、特に新鮮な赤肉の包装方法はこのような肉の冷蔵保存期間を延ばすこ
とができる。この方法は小売用の肉の包装用に特に有用であるが、サブプライマ
ルおよび主要な肉片の包装用にも同様に有用であるはずであり、したがって食肉
処理場から小売市場への輸送用に、これらの肉は酸素不浸透性の「マザーバッグ
」中に密閉されることが多い。同様に、好ましくはCO2または他の不活性ガス
でフラッシュされている、酸素不浸透性の「マザーバッグ」中に次いで密閉する
ことができる肉の小売片を包装するために、本明細書の本発明を使用することも
できる。これによって地方の場所での肉の調製、および小売市場へのその後の輸
送が助長されるはずである。このようにして、地方の場所で調製された肉の包装
された小売片は「ケースが用意されている」とみなすことができる。
【0034】 フィルム構造は単分子層フィルムであることが好ましいが、多層フィルムが企
図される。ポリエチレン、エチレンビニルアセテート、および/またはメタロセ
ン触媒を用いて作成されるポリエチレンを含むフィルムの追加層を使用して、し
ばしば嵩の保全性または機械的保全性を与えることができる。共押出しが使用さ
れる場合、食物と接触する最内側層(「食物接触層」)は酸性コポリマーまたは
イオノマーでできているべきであり、他の層の酸素透過速度は食物接触層のそれ
と同じかまたは大きくなければならず、したがってフィルム全体の酸素透過速度
(「OTR」)は前述の指定された範囲内でなければならない。食物接触層は酸
性コポリマーフィルムまたはイオノマーフィルムであることが好ましく、より好
ましくはイオノマーフィルム、最も好ましくは収縮性の高いイオノマーフィルム
である。好ましいフィルムにおいて使用されるイオノマー樹脂は、0.7から3
.0dg/minの範囲の(ASTM1238による、condition e
)メルトインデックス、および0.94から0.96g/ccの範囲の密度を有
する。
【0035】 酸性コポリマーまたはイオノマーに加えて、食物接触層は任意選択で追加のポ
リマーまたは添加剤(たとえばカラ−コンセントレート、紫外線安定剤、帯電防
止剤または他の加工助剤)を、これらが本明細書で説明されるような食物接触層
の基本的および新規な性質に影響を与えない限り含んでよい。たとえば、酸性コ
ポリマーまたはイオノマーの重要な性質が影響されない限り、共重合した不飽和
エステルまたは高級オレフィンコモノマーを含むポリオレフィンまたはオレフィ
ンコポリマーを酸性コポリマーまたはイオノマーと配合することができると予想
される。意に添わない結果を伴わずに、食物接触層の全体の重量に基づいて30
重量%までのポリオレフィンを加えることができると考えられる。
【0036】 膨張比(BUR)が典型的には2.5:1から4:1に及ぶインフレートフィ
ルム技術、ならびにたとえば4:1より大きい高いBURを使用する技術、およ
び高いBURが好ましい二軸延伸技法を使用してフィルムを製造することができ
る。特に参照によって本明細書に取り込まれている米国特許第3,456,04
4号(Pahlke)に記載の「ダブルバブルプロセス」を含めて、これらの方
法は当分野でよく知られているが、このような方法は通常はイオノマーまたは酸
性コポリマーフィルムには適用されていない。二軸延伸フィルムも、延伸ポリプ
ロピレン用などに使用される幅出し技法によって作成することができる。
【0037】 本発明の方法では、新鮮な食品はフィルム構造中に密閉されており、フィルム
構造は多層または好ましくは単分子層である。これは典型的には、食物の周囲に
垂らし掛けられ水平端に沿って密封されチューブを形成し、後にフードアイテム
の間で切断されてそれらを分離するフィルム構造の2つのロールを使用すること
によって、または他の方法中で食品を導入するための開口部を有するフィルム構
造のバッグまたはポーチを使用することによって行われる。フィルムの単一のロ
ールを使用する方法によっても、同じことを行うことができるはずである。フィ
ルムは折りたたまれフードアイテムの周囲にチューブを形成し、水平端に沿って
密封され、後にフードアイテム間で切断される。
【0038】 ひとたび食物がバッグまたはパウチ内またはフィルム構造の2つのロール間に
置かれると、フィルム構造はその周囲で真空密封されて食物を包み込む密封パウ
チを得る。これは典型的には、真空チャンバ内で加熱されたバーまたはワイヤで
密封することによって行われる。代替方法として、金属またはプラスチックのク
リップを使用してパウチまたはチューブの気密閉鎖を実施することができる。こ
れによって密封中に減圧が加えられ、真空チャンバから密封パウチが取り除かれ
た後、食物の周囲で大気圧によって密封パウチの破裂が引き起こされ、パウチは
食物と密接に接触したままである。
【0039】 収縮性フィルムの場合、密封パウチを収縮するために真空密封した後に、たと
えば密封パウチを熱い空気のトンネルに通すことによって、熱が加えられる。こ
れによって食品と密封パウチの間の密接な接触、および真空密封から提供される
接触が保証される。収縮性フィルムは、縦方向および横方向のそれぞれで少なく
とも25%の収縮率を有することが好ましく、縦方向および横方向のそれぞれで
30%から70%の範囲の収縮率を有することがさらに好ましい。
【0040】 非収縮性フィルム、またはそれぞれの方向の収縮率が15〜25%未満のフィ
ルムの場合、密封パウチに熱を加えることによって第2の密封が実施され、これ
によって新鮮な食品と接していないバッグまたはパウチの2つの層を密封させる
。すなわち、周囲での密封に加える「第2の密封」である。このような方法はよ
く知られており、真空スキン包装に関する方法および装置を記載している、たと
えばYoung他への米国特許第3,491,504号に開示されている。
【0041】 熱を加えることは、典型的には加熱されたトンネルまたは浴を使用することに
よって実施されるはずであるが、あらゆる適切な加熱方法、たとえば赤外線加熱
が企図される。最終密封のために熱を加えるいずれの場合も、熱の量は最小限で
あり、最小限の時間で加えられる。収縮性フィルムを収縮するかまたは非収縮性
フィルムの第2の密封を実施するのに充分な時間だけ、熱が加えられる。そのす
ぐ後に、包装品はコールドチェーンに戻される。食物および任意の潜在的な細菌
の増殖体によって経験される熱を最小限にするために、加熱のための時間は最小
限にされる。当業者に知られているように、必要とされる温度および時間は、た
とえばフィルム構造自体の厚さおよび組成、使用される加熱装置のタイプ、なら
びに選択される肉片などの多くの要因に依存するはずである。
【0042】 フィルム構造が収縮率の高いフィルムを含んでいようといまいと、結果として
生じる包装品は高度な保全性を有しており実際上肉中にパージ(すなわち時間を
かけて肉からにじみ出るジュース)を含む。これも鮮度を維持するのを助け、肉
の冷蔵保存期間を最大限にすると考えられる。さらに、好ましいイオノマーまた
は酸性コポリマーフィルム層の場合、イオノマーフィルムはタンパク質を含む食
品によく接着することがよく知られている。肉表面とフィルムの間の密接な接触
、および収縮力または第2の密封による優れた接着性も、パージを含みさらに冷
蔵保存期間を延ばすのに役立つ。接着性を最適にするために、イオノマーフィル
ムで使用される陽イオンはナトリウムまたは亜鉛、あるいはこれらの混合物であ
ることが好ましい。
【0043】 本発明は、新鮮な赤肉または家禽類の肉用の包装品も提供する。前述の記載お
よびさまざまな実施形態が、このような特許請求されている包装品に一様によく
適用される。包装品は、1つまたは複数の層を有する密封されたフィルムパウチ
に包み込まれた肉または家禽類の肉を含む。1つの層は酸性コポリマーまたはイ
オノマーフィルム、好ましくはイオノマーフィルムを含む食物接触層であり、フ
ィルムパウチはASTM D−3985に従って23℃および相対湿度50%で
試験される40〜55ミクロンの厚さのフィルムに関して1500から9000
cc/m2−day−atm、(好ましくは2000〜6000cc/m2−da
y−atm)の酸素透過速度、好ましくは高い収縮率を有する。フィルムパウチ
は、3から7の範囲の膨張比(BUR)を使用する押出吹込成形法によって作成
されるのが好ましい。食物用パウチは、二軸延伸で熱収縮性のフィルムを含むこ
とが好ましい。収縮率は縦方向および横方向のそれぞれで25%から70%の範
囲であることが好ましい。
【0044】 (実施例) 実施例1〜3および比較例A〜C 6日間の試験を行い、本明細書の本発明に従って包まれた肉の鮮度と従来の手
段によって包まれた肉の鮮度を比較した。使用した赤肉片は以下の通りであった
:牛の挽肉、リブアイ(rib eye)(デルモニコ片)、およびラウンドス
テーキ。各比較ごとに同じ動物からサンプルを採取した。各肉片について、デュ
ポンのSurlyn(登録商標)1707イオノマー樹脂から作成した収縮性の
高い厚さ55ミクロンのフィルムから作成したフィルムバッグで1つのサンプル
を包み(実施例1〜3)、1つのサンプルは標準的な市販の可塑性PVCフィル
ム(Resinite)に包み、肉を吸収パッドを有するポリスチレントレイに
置く(比較例A〜C)。Surlyn(登録商標)はデュポンの登録商標である
。Surlyn(登録商標)イオノマー樹脂は、Wilmington、DE、
デュポンから入手可能である。
【0045】 肉は冷蔵エリアで切断した。包装品の真空密封および熱収縮を冷蔵エリアの外
で行ったが、その時間は最小限、すなわちせいぜい2、3分に保った。肉のサン
プルへの熱によるダメージを最小限にするために、収縮時間および温度を選択し
た。
【0046】 次いでサンプルを、民間のスーパーマーケット内の照明の当てられる冷蔵エリ
ア内で試験の期間中4℃に保った。照明によって誘発される肉へのダメージを減
少させる、特別な照明を使用した。冷蔵チャンバは1日当たり2回の除水サイク
ルで、その際15℃の暖かい空気が10分間放出された。
【0047】 4つのスーパーマーケットの肉担当マネージャーが、試験開始後1日から試験
開始後5日まで毎日、すべてのサンプルの相対的な色および臭いをジャッジした
。色は同等である(=)かまたは評価1および2で評価し、1は2つのサンプル
のうちの良いほうである。腐敗臭が検出されたときはイエス(Y)、腐敗臭が検
出されなかったときはノウ(N)として、臭いを単純に評価した。試験官達は以
下のようなこともジャッジした。すなわち肉は(1)そのまま売ることができる
かどうか(2)すぐに売るために「特売品」に格下げしなければならないかどう
か(3)すぐに売るために最混合し挽かなければならないかどうか(4)もはや
売ることができないかどうかもジャッジした。これらの結果を「セールコール」
の行に記載する。4人の試験官のジャッジを、表Iに示される結果にまとめる。
【0048】
【表1】
【0049】 表Iの結果は、2日目(48時間)まではいずれの包装中の肉のサンプルも色
がほぼ同等であり、いかなる顕著な腐敗臭もなかったことを示す。3日目(72
時間)までには、結果が変わった。肉が従来のPVCで包まれた比較例(A〜C
)すべてで、3日目および試験の残りの期間中に顕著な腐敗臭が発生し、肉の劣
化が明らかになった。実施例1〜3ではいずれも、5日目(120時間)までい
かなる検出可能な腐敗臭も発生しなかった。さらに実施例1〜3では、比較例よ
りも色が良いとも評価した(すなわち新鮮に切断された肉の鮮やかな赤色が保持
されていた)。これらの要因によって、本明細書の本発明に従った包装は新鮮に
切断された肉の冷蔵保存期間、ゆえに商品性が増大することを助けることが示さ
れる。
【0050】 本出願人達は、保存期間に関するこれらの冷蔵チャンバ試験は、包装された肉
が実際の小売陳列棚に置かれた場合ほどシビアではないことを言及する。小売用
の棚で保存することによって、肉の包装品は特にその上部表面がわずかに高い温
度にさらされる。このような高温にさらすことは、わずか数度高い温度であった
としても鮮度の保持には有害であり、PVCで包まれた包装品と本発明の包装品
の間の臭いおよび色の一層劇的な違いが予想されるはずである。
【0051】 実施例4および比較例D 収縮性架橋EVAのバッグ(厚さ50ミクロン;Cryovacおよび他のコン
バーター(converter)から市販されている)比較例Dと、デュポンの
Surlyn(登録商標)1707イオノマー樹脂から作成した収縮性の高い単
分子層バッグ(厚さ50ミクロン)実施例4との比較。
【0052】 肉片はトップラウンドを選択した。3つぞろいのサンプルで試験を行い、合計
6日間続けた。肉のサンプルを冷蔵棚で6日間保存した。これらの棚の肉の温度
は4〜5℃に制御した。肉のスライスの切断から保存までのプロセス全体中、コ
ールドチェーンを充分に維持した。特別な照明(弱い紫外線)を使用した。
【0053】 各ジャッジによって、包装を開けた後の肉の色および一般的な外見ならびに臭
いに関して、包装品の2タイプを比較した。36時間後、EVA包装品はSur
lyn(登録商標)イオノマー包装品よりも、液体パージ(血液)のかなりの存
在、およびはるかにしまりのない(収縮力があまり残っていない)外見を示した
。肉の色は両方のセットで同等であり、2つのスーパーマーケットの肉担当マネ
ージャーによって許容可能であるとみなされた。Surlyn(登録商標)イオ
ノマーバッグにおいて観察される優れた接着とは対照的に、すべてのEVA包装
品は肉への接着が非常に悪いフィルムを示した。
【0054】 3日後、EVA包装品中のパージの量は大幅に増加した。両方の包装品ともに
外側の肉の色は同等であったが、EVA中に包装されていた肉の内側の色は黒ず
んでいた。架橋EVAの過度に大きな収縮力および肉への接着性がないことによ
って、生成されるパージの量が増加しがちであった。肉のごく自然な収縮および
EVAの肉への接着の悪さによって、パージの存在がより視覚的なものになった
【0055】 両方の包装品ともに4日目にはわずかに黒ずんだ赤色を示したが、肉のスライ
スを切断したとき、Surlyn(登録商標)中に包装されたものは内部が鮮や
かな赤色であったのに対し、EVA包装品からのものは黒ずんだ赤色であった。
4日目には臭いの違いが顕著であり、Surlyn(登録商標)イオノマーバッ
グ中の肉は鮮肉のような匂いがし、他は酸性の臭いを示した。
【0056】 最後に6日目には、色および臭いが許容できないために、EVAのバッグ中に
包装されたすべてのサンプルが肉担当マネージャーによって捨てられた。Sur
lyn(登録商標)のセットは外側がわずかに黒ずんだが、肉片の内側は依然と
して自然な赤色を示し、鮮肉のような匂いがした。これらの試験のジャッジは、
1人はスーパーマーケットからの、2人はコンバーターからのマーケティング担
当の3人の肉担当マネージャーであった。
【0057】 実施例5〜7および比較例E〜G EVA(Elvax(登録商標)3120−7.5%VA、比較例E;Elva
x(登録商標)560−18%VA、比較例F)、酸性コポリマー(Nucre
l(登録商標)3990、実施例5)、メタロセン(Affinity(登録商
標)1881、比較例G)、およびイオノマー(Surlyn(登録商標)17
07、実施例7;Surlyn(登録商標)1707/Surlyn(登録商標
)1885ブレンド、実施例6)樹脂の厚さ50〜55ミクロンのフィルムで作
成されたバッグを比較するための試験。
【0058】 肉片は以下のものを選択した。サーロインステーキ、牛の挽肉、ラウンドのア
イおよびランプ。
【0059】 単分子層インフレートフィルム(膨張比はすべて7:1)から作成したプラス
チックバッグ中に、肉を包装した。肉のスライスをバッグの内部に置いて、Au
dionvac真空包装機(オランダのAudion Elektroによって
作成される)で真空密封した。165〜175℃の範囲の温度の暑い空気のトン
ネル中で熱収縮を行い、トンネル内の残存時間は6〜8秒であった。
【0060】 特殊な弱い紫外線の照明をあてながら、肉の包装品を冷蔵エリアで5+/−1
℃で保存した。包装品の評価は保存の5および8日後に行った。1人の獣医、あ
るスーパーマーケットからの肉担当マネージャー数人、およびコンバーターから
のマーケティング担当3人が、包装品の評価に参加した。肉の色、臭い、手触り
および一般的な外見に関して評価が行われた。以下のガイドラインに沿って、評
価基準を選択した。
【0061】 色: 1−包装されたときと同じくらい良い 2−わずかに変色している 3−大きく色が変化しているが依然として販売用には許容できる 4−販売用には許容できない(黒ずんだ薄い赤色) 5−著しく変色している(黒ずんだ緑がかった赤色) 臭い:1−包装されたばかりの肉と同じくらい新鮮で良い 2−匂いはほとんどなく依然として良い 3−わずかに酸性の匂いがする 4−より強い酸性の匂いがする 5−非常に強く、顕著な匂いがする
【0062】 結果: 5日目: すべての包装品を色に関して評価した。Surlyn(登録商標)の包装品は
すべて、良い色特性を示した。ランプ片の包装品は最も感受性があるようであり
、バッグのすべてのセットの色の劣化が一層著しい。2つのEVAセットおよび
メタロセン樹脂セットは、販売用には疑問であるとジャッジした。包装品中で見
ることができるいかなる液体パージもなく、Surlyn(登録商標)内のサー
ロインの包装品はほぼ元の色を有していた。
【0063】 牛の挽肉を含む包装品も開いて、肉の堅さ、色および臭いに関してジャッジし
た。2つのデュポンのSurlyn(登録商標)セット中の肉は、新鮮な挽肉と
同等であるとみなされた。他の包装品は、包装品の内部の肉の著しい黒ずみを示
した。
【0064】 肉の収縮にもかかわらず、Surlyn(登録商標)の包装品のみがこの期間
中に肉の良い接着性および大きな収縮力を維持した。
【0065】 8日目:
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】 これらの50ミクロンのフィルムの酸素透過速度(23℃、相対湿度50%)
を以下のように測定した。
【0071】 7.5%EVA、6500cc/m2/day 18%EVA、8200cc/m2/day メタロセンポリエチレン(密度0.902g/cc)、6500cc/m2
day 酸性コポリマー樹脂(7%AA)、2500cc/m2/day Surlyn(登録商標)1707、2800〜3000cc/m2/day (Surlyn(登録商標)のブレンドに関するデータは入手できず)
【0072】 実施例8〜10および比較例H〜I さまざまなイオノマーフィルムについて、酸素透過速度(OTR)を測定した
。比較例Hとして、19%エチレンビニルアセテート(EVA)のフィルムも試
験した。比較例Iとして、民間のスーパーマーケットから得られ、小売用の肉を
包むために使用されるPVCフィルムも試験した。条件は23℃および相対湿度
50%であった。12ミクロンであったPVCフィルム以外は、フィルムは50
〜55ミクロンの厚さであった。各フィルムについて範囲が報告され、その結果
は以下の通りである。
【表6】
【0073】 実施例11〜12および比較例J〜K それぞれ標準的な市販のPVCラップおよびデュポンのSurlyn(登録商
標)イオノマー樹脂から作成された真空収縮ラップ用フィルムで包まれた、牛の
挽肉およびスライスしたトップラウンドについて、感覚的な特性(臭い、匂い)
および細菌の数を比較した。
【0074】 合計56個の肉のサンプルを7日にわたってアッセイした。これはPVCフィ
ルムに包まれた牛の挽肉サンプル14個、Surlyn(登録商標)イオノマー
フィルムで包まれた牛の挽肉サンプル14個、PVCフィルムに包まれたトップ
ラウンドのサンプル14個、およびSurlyn(登録商標)イオノマーフィル
ムで包まれたトップラウンドのサンプル14個を含む。包装した肉は、ある地方
のスーパーマーケットにおいて標準的な冷蔵条件下(約2℃)で保存した。各食
物およびラップの2つの複製包装品を毎日スーパーマーケットから回収し、すぐ
に試験を行うために冷蔵条件下で研究室に輸送した。
【0075】 感覚刺激に反応する特性が認められた。サンプル約10グラム(−/+2g)
を殺菌して取り出し、次いで緩衝ペプトン水中で1:10(w/w)で希釈し、
2分間かけて消化させた。混合物をペプトン水中で順次に希釈し、BHI〔Br
ain Heart Infusion〕寒天培地(すべて中温菌)およびVR
BA〔Violet Red Bile Agar〕ペトリフィルム(大腸菌お
よび腸内細菌)上で平板培養した。BHIプレートを35℃で24時間インキュ
ベートした。VRBAプレートを42℃で24時間インキュベートした。プレー
ト上の肉1グラム当たりの細菌数を計測した。4日目および7日目に、BHI希
釈物(好冷菌数計測用)の第2の複製物を平板培養し、次いで4℃で8日間イン
キュベートした。
【0076】 PVCおよびSurlyn(登録商標)イオノマーフィルムの両方で包装した
牛の挽肉は、7日間の行程を通じて同様な中温微生物プロフィールを生み出した
。トップラウンドの結果は最初の5日間を通じて同様であった。6日目および7
日目の結果はさまざまであった。
【表7】
【0077】
【表8】
【0078】 好冷菌の数において1つの重要な違いを見ることができる。Surlyn(登
録商標)イオノマーフィルムに包装された肉はPVCよりも、好冷菌の数が少な
くとも1桁低かった。標準的な冷蔵条件は試験される他の微生物よりもこれらの
微生物の増殖に好ましく、したがって好冷菌の数は2つの包装法における違いを
よりきっちりと反映する。また、腐敗臭の発生に関係しているのは好冷菌、具体
的にはシュードモナスであり、このことはこれらの実施例および前述の実施例で
述べられた臭いの違いを説明するのを助ける。
【0079】 実施例13および比較例L〜N 1)アルゼンチンで製造されたSurlyn(登録商標)のバッグ(実施例1
3)、2)アルゼンチンで製造されたPVCのオーバーラップを有するフォーム
トレイ(比較例L)、3)米国で製造されたPVCのオーバーラップを有するフ
ォームトレイ(比較例M)、および4)アルゼンチンで作成されたフォームトレ
イなしのPVCラップ(比較例N)に包装されたラウンドビーフステーキ(NA
MP#168、半膜様筋)内部の1インチ(2.54cm)の厚さについて感覚
的な特性(臭い、匂い)を比較した。合計3回の実験の繰返しを行った。
【0080】 Surlyn(登録商標)のバッグに包装されたステーキの場合、ステーキは
バッグの内部に置かれ、真空包装機を使用して密封されて約87%の真空状態を
得た。真空包装に続けて、Surlyn(登録商標)のバッグを熱い空気のトン
ネルに1回通過させて製品の周囲のフィルムを収縮させた(250°F(121
.1℃)に設定された温度およびコンベアスピード25%で操作されるShan
klin Model T−6XL Shrink Tunnel)。PVCの
オーバーラップ(アルゼンチン製および米国製の両方)に包装されたステーキの
場合、Dri Loc(登録商標)50パッドを有する2Sトレイ上にステーキ
を置き、PVCで上包みした。アルゼンチン製のトレイなしのPVCラップに包
装されたステーキの場合、ステーキをPVCの単一層(Dri Loc(登録商
標)パッドは使用しない)上に置き、トレイの場合と同様の方法で包んだ。
【0081】 包装したステーキをシミュレートした小売陳列下で2〜3℃で、合計8日の陳
列日数(第0日から第7日)保持した。小売用冷蔵オープントップ陳列ケース(
8フィート(2.44メートル)長、Unit Model DMF8、Tyl
er Refrigeration Corporation、Niles、M
I)内にサンプルを置き、これによって1日4回6時間間隔で自動的に除霜を行
った。陳列中に使用した照明パラメータは、1614ルクス(150±5 フッ
トキャンドル;Model201、General Electric、Cle
veland、OH)の光強度(Philips、40W Deluxe Wa
rm White)を含んでいた。実際の陳列ケースの温度は、温度計測器を使
用して連続的に監視した。
【0082】 陳列期間(第0日から第7日)毎日、経験豊富なパネリストである3人のメン
バーによって、以下のスケールを使用して異臭特性の存在および程度が評価され
た。1=まったく異臭なし、2=わずかに異臭あり、3=少し異臭あり、4=中
程度に異臭あり、5=非常に異臭あり。
【0083】 図1に示されるように、Surlyn(登録商標)のフィルムで包装されたス
テーキは、比較例L〜N(p≦0.05)のPVCフィルムで包装されたステー
キよりも、大幅に低い(良い)異臭スコアを示した。Surlyn(登録商標)
で包装されたステーキの場合、第7日の異臭スコアは陳列の第1日目に観察され
た異臭スコアと統計的に同等であった。しかしながらすべての比較例では、陳列
の第3日から5日まで、第1日目に観察された異臭スコアよりも異臭スコアが大
幅に高かった(悪かった)。このような低い異臭スコアによって、Surlyn
(登録商標)で包装されたステーキは、PVCフィルムで包装されたステーキよ
りも望ましい臭いを有していたことが示される。比較例L〜Nにおいて述べられ
た方法によって包装されたステーキはプラスチック、スタイロフォーム、および
包装材料に関連する他の臭いを示し、それによって牛肉の臭いが減少した。
【0084】 実施例14および15と比較例O Pseudomonas spは新鮮な赤肉の劣化の重要な因子である。なぜ
なら細菌は、損傷に関連する望ましくない臭いおよび風味の原因であるからであ
る。したがって、Pseudomonas spの増殖を阻害することによって
腐敗臭の発生が減少し、このような肉の保存期間が延びるはずである。包装され
たビーフステーキ(新鮮な内側ラウンドプライマールから切断した250〜30
0グラム)について、感覚的な特性(臭い、匂い)および細菌の数を比較し、合
計10日の保存日数(第0日から第9日)で蛍光灯下において(強度500ルク
ス)4℃に設定した冷却キャビネット内で保存した。ステーキを以下の3つの包
装処理のうちの1つで包装した。1)ヒートシール、次いで、150℃の熱空気
トンネル中でファン設定#4で20秒間(実施例14)または湯浴中で80℃で
1秒間(実施例15)、収縮させたSurlyn(登録商標)のバッグ(フィル
ムの厚さ55ミクロン)、および厚さが12〜14ミクロンであるPVCの上包
み(比較例O)。
【0085】 保存の第0、2、4、7および9日目に、シュードモナスの個体群に関して、
ステーキを決まった時間間隔で繰り返し分析した。3人のメンバーからなるパネ
ルが、臭いの変化を毎日評価した。ステーキの表面から各サンプルを4×5cm2 片に切断した。この20cm2表面のサンプルを生理食塩水で1:10に希釈し
、スタマッカー内で1分間処理した。微生物のプロフィール(表III)は、S
urlyn(登録商標)のバッグ中ではPVCのオーバーラップで包装されたス
テーキと比較して、Pseudomonas spの増殖が大幅に阻害されるこ
とを示した。3人のメンバーからなるパネルは、Surlyn(登録商標)のフ
ィルムで包装されたステーキは、保存の2日後はより好ましい鮮肉の臭いの保持
を示すことを報告した。
【表9】
【0086】 実施例16 光沢性および機械的性質について、「食物接触層」(厚さ20%)としてSu
rlyn(登録商標)1707(MI0.9)、中央(厚さ60%)にElva
x(登録商標)3135X(MI0.35;12%VA、EVA樹脂)、および
外側層(厚さ20%)としてAffinity(登録商標)(DOW、(MI1
.0)によって製造されたメタロセンエチレンコポリマー)を有する共押出しフ
ィルムを試験した。この共押出しフィルムのフィルムの厚さの合計は55ミクロ
ンであった。
【0087】 ヒートシールされ熱い空気で収縮された(150℃、12秒)この共押出し構
造で作成されたバッグの中に置いた鮮肉(ボトムラウンド)のサンプルを適切な
照明の下で4℃で保存し、フォームトレイおよび吸収パッドを有するPVCの上
包みで包装された同じ肉からの肉片と比較した。単分子層Surlyn(登録商
標)1707バッグに関して、パージの生成が少ないこと、色が長く保持される
こと、同じ鮮肉の臭いの保持が異なることが報告されたことを結果が示した。
【0088】 多層フィルムのいくつかの組合せを試験した。これらは以下のようなものを含
んでいた。
【0089】 「食物接触層」/中心層/外側層 Surlyn(登録商標)/Nucrel(登録商標)/メタロセン Surlyn(登録商標)/EVA/メタロセン Surlyn(登録商標)/Nucrel(登録商標)/SBS Surlyn(登録商標)/Nucrel(登録商標)/PP Surlyn(登録商標)/EVA/EVA Surlyn(登録商標)/EVA/Nucrel(登録商標) Surlyn(登録商標)/Nucrel(登録商標)/LDPE Surlyn(登録商標)/メタロセン/メタロセン Surlyn(登録商標)/メタロセン/EVA
【0090】 樹脂ブレンド、すなわちLDPE+メタロセンおよびLDPE+EVAも、特
定の層のために使用した。フィルムの全体の厚さが75から150ミクロンでO
TRが1200から6000cc/m2−day−atmの範囲に維持された場
合、構造は好ましく機能した。骨付きおよび骨なしの両方の鮮肉および家禽類の
肉の包装のために、これらの構造を設計した。これらの構造は、インフレートフ
ィルムまたはキャストフィルム押出し製造を介して作成することができる。イン
フレートフィルムは1から7の範囲の膨張比(BUR)を使用することができ、
その結果収縮性フィルムおよび非収縮性フィルムの両方が生じる。
【0091】 層の厚さ配分ではSurlyn(登録商標)層が全体の厚さの20〜50%で
あり、他の2つの層は所望の性質、すなわち機械的性質、光学的性質、およびO
TRのよいバランスを提供するように分けられることが必要であることを判定し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 23℃の擬似小売陳列条件下で得られたラウンドビーフステーキ(半膜様筋)
内の異臭スコアのグラフである。異臭特性の存在および程度は以下のスケールを
使用して評価される。1=まったく異臭なし、2=わずかに異臭あり、3=少し
異臭あり、4=中程度に異臭あり、5=非常に異臭あり。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65B 53/02 B65B 53/02 B 4F071 B65D 65/02 B65D 65/02 E 4F210 65/40 65/40 D 71/08 71/08 A 77/04 77/04 F 85/50 85/50 B C08J 5/18 CES C08J 5/18 CES // B65D 30/02 B65D 30/02 B29K 105:02 B29K 105:02 B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 23:00 C08L 23:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA, BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,C Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE ,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS, JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,L R,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN ,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 カルロス アルベルト ディテッラ アルゼンティン プロビンシア デ コル ドバ コルドバ アルグエッロ ラ ジル ダ ナンバー6585(5147) (72)発明者 ジェラルド カルロス セイデル アルゼンティン プロビンシア デ コル ドバ ビッラ ベルグラーノ コルドバ アンペレス 5931(5147) (72)発明者 リカルド ユゴー マルカントネッリ アルゼンティン プロビンシア デ コル ドバ コルドバ アルグエッロ リカルド ロハス 4261(5147) Fターム(参考) 3E035 AA04 BA08 BC02 BD01 BD07 CA07 DA01 3E053 AA06 BA06 DA04 FA01 FA10 3E064 BA26 BA46 BA60 BB01 BB03 BC20 EA18 FA01 GA06 HN05 3E067 AA11 AB04 BA12B BA12C BB15B BB16B BB18B BB22B BB25B BC03B BC03C CA01 CA06 CA30 EA07 FA01 FB01 FB11 FC01 GA19 GD02 3E086 AD01 BA02 BA04 BA15 BA33 BB67 BB90 CA22 4F071 AA15 AA78 AF08 AH04 BA01 BB08 BC01 4F210 AA22 AG01 QA01 QK01 RA03 RC02 RG02 RG04 RG43

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 新鮮な食物の冷蔵保存期間を延ばすために前記食物を包装す
    るための方法であって、 a.1つの層がイオノマー、酸性コポリマー、イオノマーおよび/または酸性
    コポリマーを含むブレンドまたはコポリマーからなる群から選択されるポリマー
    を含む食物接触層である、1つまたは複数の層を有するフィルム構造内に前記食
    物を密閉すること、 b.前記フィルム構造をその周囲で真空密封して前記食物を包み込む密封パウ
    チを得ること、 c.前記食物の表面が前記食物接触層と密接に接触して配置され任意のパージ
    が含まれるように、場合に応じて、前記密封パウチを収縮させ、かつ/または第
    2の密封を実施するのに必要な最小限の時間で最小限の熱を加えること、および d.ステップcにおいて加熱に必要な最小限の時間を除き、ステップaからc
    およびその後コールドチェーンを維持することを含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記フィルム構造が約3から約7の範囲の膨張比(BUR)
    を使用した押出吹込成形法によって作成されることを特徴とする、請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記密封パウチが酸素不浸透性の「マザーバッグ」中に密閉
    されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記食物接触層がイオノマーを含むことを特徴とする、請求
    項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記食物が新鮮な赤肉または家禽類の肉であることを特徴と
    する、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記フィルム構造が二軸延伸熱収縮性フィルムを含むことを
    特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記フィルム構造が縦方向および横方向のそれぞれで25%
    から70%の収縮値を有することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記イオノマーがターイオノマーまたはターイオノマーとジ
    ポリマーイオノマーのブレンドであることを特徴とする、請求項4に記載の方法
  9. 【請求項9】 前記フィルム構造が単層であり、3から7の範囲の膨張比(
    BUR)を使用した押出吹込成形法によって作成され、前記フィルム構造が縦方
    向および横方向のそれぞれで少なくとも30%の収縮値を有する二軸延伸熱収縮
    性フィルムを含み、ASTM D−3985に従って23℃、相対湿度50%で
    試験して40〜55ミクロンのフィルムで2000から6000cc/m2−d
    ay−atmの範囲の酸素透過速度を有し、前記食物が新鮮な赤肉であることを
    特徴とする、請求項4に記載の方法。
  10. 【請求項10】 新鮮な赤肉または家禽類の肉の冷蔵保存期間を延ばすため
    の前記食物用の包装品であって、 (a)新鮮な赤肉または家禽類の肉と、 (b)前記生肉または家禽類の肉を包み込む真空密封されたフィルムパウチで
    あって、1つまたは複数の層を有し、1つの層が、イオノマー、酸性コポリマー
    、イオノマーおよび/または酸性コポリマーを含むブレンドまたはコポリマーか
    らなる群から選択されたポリマーを含むフィルムを含む食物接触層であり、前記
    食物接触層が新鮮な赤肉または家禽類の肉と密接に接触している、フィルムパウ
    チとを含むことを特徴とする包装品。
  11. 【請求項11】 前記フィルムパウチが3から7の範囲の膨張比(BUR)
    を使用した押出吹込成形法によって作成されたことを特徴とする、請求項10に
    記載の包装品。
  12. 【請求項12】 前記フィルムパウチが二軸延伸熱収縮性フィルムを含むこ
    とを特徴とする、請求項10から11のいずれかに記載の包装品。
  13. 【請求項13】 前記食物接触層がイオノマーを含むことを特徴とする、請
    求項10から12のいずれかに記載の包装品。
  14. 【請求項14】 前記フィルムパウチが単分子層フィルムであることを特徴
    とする、請求項10から13のいずれかに記載の包装品。
  15. 【請求項15】 前記フィルムパウチが単分子層であり、3から7の範囲の
    膨張比(BUR)を使用した押出吹込成形法によって作成され、前記フィルムパ
    ウチが縦方向および横方向のそれぞれで少なくとも30%の収縮値を有する二軸
    延伸熱収縮性フィルムを含み、23℃、相対湿度50%で試験して50ミクロン
    のフィルムで2000から5000cc/m2−day−atmの範囲の酸素透
    過速度を有し、前記食品が新鮮な赤肉であることを特徴とする、請求項10に記
    載の包装品。
  16. 【請求項16】 新鮮な食物の保存期間を延ばすための方法であって、 a.1つまたは複数の層を有し、1つの層がイオノマー、酸性コポリマー、イ
    オノマーおよび/または酸性コポリマーを含むブレンドまたはコポリマーからな
    る群から選択されたポリマーから本質的になる食物接触層である、フィルム構造
    内に前記食物を密閉するステップと、 b.前記フィルム構造をその周囲で真空密封して、前記食物を包み込む密封パ
    ウチを得るステップと、 c.前記食物の表面が前記食物接触層と密接に接触して配置され任意のパージ
    が含まれるように、場合に応じて、前記密封パウチを収縮させ、かつ/または第
    2の密封を実施するのに必要な最小限の時間で最小限の熱を加えるステップと、 d.ステップcにおいて加熱するのに必要な最小限の時間を除き、ステップa
    からcおよびその後コールドチェーンを維持するステップを含み、 前記フィルム構造が3から7の範囲の膨張比(BUR)を使用した押出吹込成
    形法によって作成され、ステップcの前または後に、ASTM D−3985に
    従って23℃、相対湿度50%で試験して40〜55ミクロンのフィルムで15
    00から9000cc/m2−day−atmの範囲の酸素透過速度(OTR)
    を有することを特徴とする方法。
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