JP2003529020A - スクロールコンプレッサの噛み合い部材 - Google Patents

スクロールコンプレッサの噛み合い部材

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JP2003529020A JP2001570990A JP2001570990A JP2003529020A JP 2003529020 A JP2003529020 A JP 2003529020A JP 2001570990 A JP2001570990 A JP 2001570990A JP 2001570990 A JP2001570990 A JP 2001570990A JP 2003529020 A JP2003529020 A JP 2003529020A
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ポール マーフィー、
ジョン アール. ウィリアムズ、
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Abstract

(57)【要約】 非旋回スクロールが、クランクケースタワー(30,32)と嵌合する構造を有する。クランクケースタワーは、ギャップ(33)により周方向に間隔をあけて配置されており、非旋回スクロールは、これらのギャップ内に延在するタブ(22)を有する。クランクケースタワーは、好ましくは、非旋回スクロール内の溝(24)に嵌り込む。クランクケースタワーと非旋回スクロール上の溝とが、非旋回スクロールとクランクケースとを互いに対して適切に位置付ける。クランクケースタワー間のギャップ内に延在するタブが、コンプレッサハウジング内への溶接材料(46)の侵入を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 本願発明は、クランクケースと非旋回スクロールが、組立の難しさを減じ、さ
らに溶接スパッタの可能性を減じる方法で相互連結されたスクロールコンプレッ
サに関する。
【0002】 スクロールコンプレッサは、冷媒圧縮の用途においてますます普及してきてい
る。標準的なスクロールコンプレッサにおいて、第1のスクロール部材が、ベー
スと、ベースから延在する概して螺旋状のラップとを有して形成される。第2の
スクロール部材が、ベースと、第1スクロール部材のラップと嵌合する(組み合
わさる)概して螺旋状のラップを有する。第2スクロール部材が第1スクロール
部材に対して旋回されると、前記2つのスクロール部材の間に画成された圧縮チ
ャンバの容量が縮小されて、閉じ込められた冷媒を圧縮する。
【0003】 クランクケースは第2スクロール部材を支持し、かつ、第2スクロール部材の
、第1スクロール部材と反対の側に位置する。幾つかの用途において、第1スク
ロール部材はクランクケースに対して固定されている。他のスクロールコンプレ
ッサにおいては、第1スクロール部材が軸方向には移動可能であるが、旋回また
は回転はできないようにされている。クランクケースは、一般に、第1スクロー
ル部材に対して、クランクケースと第1スクロール部材間に延在するダウエルピ
ン(位置合わせ用ピン)または他の構造物により位置決めされている。あるいは
、これら2つの部品を適切に配置するために自動組立および測定装置が用いられ
てきた。これらの方法は、幾分複雑で望ましくなかった。
【0004】 標準的なクランクケースは、周方向に間隔をあけて配置された複数のクランク
ケースタワーを含む。これらのタワーは、第2スクロール部材を超えて軸方向に
延在する構造物であり、典型的に、第1スクロール部材に近接する関係にあるよ
うに延在する。
【0005】 スクロールコンプレッサは、シールされたハウジングチャンバ内に受容されて
いる。ハウジングチャンバは、周溶接(胴回り溶接)によりエンドキャップに溶
接された中央の円筒状シェルから形成されている。クランクケース上の、周方向
に間隔をあけて配置されたタワーは、溶接スパッタとして知られている、溶接材
料がエンドキャップとセンタシェルの間を移動してハウジングチャンバ内に侵入
することを防止する。しかし、溶接材料の侵入はクランクケースタワー間の間隙
において発生する。
【0006】 クランクケースタワーは、構造上および成形(注型)上の機能を有するため、
クランクケースタワーを単に排除することも、クランクケースの全周を取り囲む
クランクケースタワーを形成することも望ましくないであろう。
【0007】 本願発明は、スクロールコンプレッサに関する上記の問題を解決することに向
けられている。
【0008】 発明の概要 本願発明の開示された実施形態において、第1のスクロール部材上の、周方向
に間隔をあけた位置にタブが形成される。タブは、スクロールコンプレッサが組
み立てられるときにクランクケースタワー間の空間と位置合わせされ、前記空間
内に移動する。タブは、十分な距離にわたって下方に延在し、センタシェルとエ
ンドキャップの間の溶接材料がクランクケースタワー間の周方向位置において侵
入することを防止する。こうして、タブは溶接スパッタの問題を排除する。
【0009】 本願発明の別の特徴において、第1スクロール上のタブは、溝により間隔をあ
けられている。溝はクランクケースタワーと位置合わせされる。溝の少なくとも
1つは、溝の端から端までの周方向距離が、非常に精密な許容差、または、対応
するクランクケースタワーの1つとの軽度の締り嵌めさえもたらすように形成さ
れる。こうして、溝とクランクケースタワーとの相互連結は、クランクケースと
非旋回スクロールとの回転位置決め許容差を厳密にする。
【0010】 本願発明のさらなる特徴において、溝は、その内周が、クランクケースタワー
の内周に適合するための正確な半径でカットされている。こうして、クランクケ
ースタワーを、周方向に間隔をあけて配置された溝内に配置することが、非旋回
スクロールとクランクケースとを、旋回スクロールの運動軸に垂直な面において
所望の相対位置に配置することに役立つ。
【0011】 このように、クランクケースタワーに対応する溝をクランクケースタワーと位
置合わせしてクランクケースタワー間に延在するタブの利用が有益な利点をもた
らす。本願発明のこれらおよび他の特徴は、以下の明細書および図面から最良に
理解されることができる。図面の簡単な説明は後に記す。
【0012】 好ましい実施形態の詳細な説明 図1は、標準的なスクロールコンプレッサ18を示す。知られているように、
非旋回スクロール20がスクロールラップ21を含む。スクロールラップ21は
、旋回スクロール17から出ているスクロールラップ19と嵌合して(組み合わ
さって)いる。旋回スクロールは駆動シャフト16により旋回される。スクロー
ルコンプレッサは、周溶接(胴回り溶接)46でセンタシェル44に固定された
エンドキャップ42を含む。この構造の全ては既知のものである。本願発明は、
クランクケース29と非旋回スクロール20との相互関係および相互連結を改良
する。
【0013】 図2Aに見られるように、非旋回スクロール20は、溝24により周方向に間
隔をあけて配置されたタブ22を有する。溝24は、周方向に間隔をあけて配置
された端部26を有する。溝の少なくとも1つは、端部26間の周方向距離が厳
密に寸法を決められている。さらに、溝24の内径28は、厳密な許容差のため
に機械加工されている。
【0014】 図2Bは、本願発明のクランクケース29を示す。先に記載したように、複数
のクランクケースタワー30および32がクランクケース29から延在している
。周方向に間隔をあけて配置されたギャップ33が、クランクケースタワー30
と32とを分割している。クランクケースタワー30は、周方向縁部(端部)3
6が、少なくとも1つの溝24の縁部(端部)26との密着嵌合または締り嵌め
さえもたらす寸法に形成されているという点でクランクケースタワー32と区別
される。あるいは、このような密着嵌合をもたらすために、タブ22の1つがギ
ャップ33の1つの内部に締り嵌めされることもできる。タワー30と溝24、
または、ギャップとタブのいずれか1組のみが、密着締り嵌めまたは精密許容差
を有することが好ましい。他の溝とタワーは、より緩く嵌合する。しかし、タワ
ー30が溝24に受け入れられれば、非旋回スクロール20とクランクケース2
9とは所望の相対回転位置に適切に受け入れられるであろう。さらに、タワー3
0の内周34は、溝24の外径28に適合するように機械加工される。このよう
にして、タワー30が溝24内に嵌め込まれるとき、タワーと溝とは、また、ク
ランクケースと非旋回スクロールとを、シャフト16の回転軸に対して垂直な面
における所望の相対位置に位置付ける。こうして、溝24とタワー30および3
2とは、互いに対する所望の位置に迅速かつ正確に配置されることができるクラ
ンクケースおよび非旋回スクロールをもたらす。
【0015】 本願発明のさらなる利点を図3および4から理解することができる。図3にお
いて、タワー30または32の1つの断面図が示されている。理解されるように
、非旋回スクロール20がタワー32の頂部に位置する。タワー32は、エンド
キャップ42に向かって半径方向外側に延在するショルダ(肩)48を有する。
このショルダ48は、溶接材料がエンドキャップ42の下端とセンタシェル44
の間を軸方向に移動してポンプチャンバに入ることにより周溶接46から侵入す
ることを防止する。
【0016】 しかし、先に説明したように、先行技術において、クランクケースタワー間の
周方向位置は、溶接侵入または溶接スパッタを受けやすかった。図4から明確で
あるように、本願発明によれば、タブ22が、タワー30と32の間のギャップ
33内に延在する。したがって、図4から理解されるように、タワー30と32
の間の周方向位置にて、タブ22は外側に、他の部分では耳状部48が見られる
場所に移動する。こうして、溶接材料のハウジングチャンバへの侵入が防止され
る。
【0017】 本願発明の好ましい実施形態を開示してきた。しかし、当業者は、本願発明の
範囲内で変更が行われることを理解するであろう。したがって、本願発明の真の
範囲および内容を決定するために特許請求の範囲が考察されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、標準的なスクロールコンプレッサの構造を示す。
【図2】 図2Aは、本願発明の非旋回スクロールを示す。 図2Bは、本願発明のクランクケースを示す。
【図3】 図3は、組み立てられたスクロールコンプレッサの一部の断面図である。
【図4】 図4は、図3の部分から周方向に離間する部分の断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハーバート、 ジェイ アンドリュー アメリカ合衆国 アーカンソー州 71923 アルカデルフィア モッキンバード レ ーン 2704 (72)発明者 マーフィー、 ポール アメリカ合衆国 アーカンソー州 71923 アルカデルフィア トレイセルウッド ドライブ 31 (72)発明者 ウィリアムズ、 ジョン アール. アメリカ合衆国 ヴァージニア州 24201 ブリストル アーリントン アヴェニュ ー 729 (72)発明者 ミリフ、 トレイシー アメリカ合衆国 ヴァージニア州 24201 ブリストル メドークレスト ドライブ 257 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AB03 BB16 BB31 BB32 BB33 CC02 CC04 3H039 AA03 AA06 AA12 BB07 BB08 CC01 CC33

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクロールコンプレッサであって、 ベース、および、前記ベースから延在する概して螺旋状のラップを有する非旋
    回スクロールと; ベース、および、前記ベースから延在する概して螺旋状のラップを有する旋回
    スクロールであって、前記非旋回スクロールのラップと前記旋回スクロールのラ
    ップとが嵌合して圧縮チャンバを画成し、シャフトが前記旋回スクロールを駆動
    して前記非旋回スクロールに対して旋回させる旋回スクロールと; 前記非旋回スクロールの外側に取り付けられたエンドキャップを含み、かつセ
    ンタシェルに沿って下方に延在するシールされたハウジングであって、前記セン
    タシェルと前記エンドキャップとが溶接結合により連結されているシールされた
    ハウジングと; 前記非旋回スクロールに連結されたクランクケースであって、周方向に離間す
    る位置に配置された半径方向外側のタワーを有し、前記タワーがギャップにより
    周方向に間隔をあけられ、前記タワーが前記センタシェルの最上端を越えるよう
    に上方に延在し、前記非旋回スクロールが前記タワー間の周方向の空間内に延在
    するタブを有するクランクケースと、を有するスクロールコンプレッサ。
  2. 【請求項2】 前記タブが、前記センタシェルの軸方向端部を軸方向にちょ
    うど超えた位置にて、前記エンドキャップの内周面に近接するように半径方向外
    側に延在する請求項1に記載のスクロールコンプレッサ。
  3. 【請求項3】 前記非旋回スクロール内に、前記タブ間の周方向位置に形成
    された溝が存在し、前記タワーが前記溝に嵌り込む請求項1に記載のコンプレッ
    サ。
  4. 【請求項4】 前記溝が、前記タワーの半径方向内側の面に適合するよう形
    成された半径方向内側の面を有し、それにより、前記溝と前記タワーが、前記ク
    ランクケースと前記非旋回スクロールとを所望の相対位置に配置させるように働
    く請求項3に記載のスクロールコンプレッサ。
  5. 【請求項5】 対向する端部間に周方向距離を有する前記溝および前記ギャ
    ップの少なくともいずれか1つにより構造物が設けられ、前記非旋回スクロール
    に対する前記クランクケースの所望の回転位置をもたらすために、前記構造物は
    、その周方向距離が、前記タワーおよび前記タブの少なくともいずれか1つの2
    つの端部間の周方向距離に非常に近い寸法にされている請求項3に記載のスクロ
    ールコンプレッサ。
  6. 【請求項6】 少なくとも1つのタワーが少なくとも1つの溝への締り嵌め
    をもたらす請求項5に記載のスクロールコンプレッサ。
  7. 【請求項7】 少なくとも1つのタブが少なくとも1つのギャップへの締り
    嵌めをもたらす請求項5に記載のスクロールコンプレッサ。
  8. 【請求項8】 前記溝が、前記タワーの半径方向内側の面に適合するよう形
    成された半径方向内側の面を有し、それにより、前記溝と前記タワーが、前記ク
    ランクケースと前記非旋回スクロールとを所望の相対位置に配置させるように働
    く請求項5に記載のスクロールコンプレッサ。
  9. 【請求項9】 スクロールコンプレッサであって、 ベース、および、前記ベースから延在する概して螺旋状のラップを有する非旋
    回スクロールと; ベース、および、前記ベースから延在する概して螺旋状のラップを有する旋回
    スクロールであって、前記非旋回スクロールのラップと前記旋回スクロールのラ
    ップとが嵌合して圧縮チャンバを画成し、シャフトが前記旋回スクロールを駆動
    して前記非旋回スクロールに対して旋回させる旋回スクロールと; 前記非旋回スクロールの外側に取り付けられたエンドキャップを含み、かつセ
    ンタシェルに沿って下方に延在するシールされたハウジングであって、前記セン
    タシェルと前記エンドキャップとが溶接結合により連結されているシールされた
    ハウジングと; 前記非旋回スクロールに連結されたクランクケースであって、周方向に間隔を
    あけた位置に配置された半径方向外側のタワーを有し、前記タワーがギャップに
    より周方向に間隔をあけて配置され、前記非旋回スクロールが前記クランクケー
    スタワー間の周方向の空間内に延在するタブを有するクランクケースと、を含む
    スクロールコンプレッサ。
  10. 【請求項10】 前記非旋回スクロール内に、前記タブ間の周方向位置に形
    成された溝が存在し、前記タワーが前記溝に嵌り込む請求項9に記載のコンプレ
    ッサ。
  11. 【請求項11】 前記溝が、前記タワーの半径方向内側の面に適合するよう
    形成された半径方向内側の面を有し、それにより、前記溝と前記タワーが、前記
    クランクケースと前記非旋回スクロールとを所望の相対位置に配置させるように
    働く請求項10に記載のスクロールコンプレッサ。
  12. 【請求項12】 対向する端部間に周方向距離を有する前記溝および前記ギ
    ャップの少なくともいずれか1つにより構造物が設けられ、前記非旋回スクロー
    ルに対する前記クランクケースの所望の回転位置をもたらすために、前記構造物
    は、その周方向距離が、前記タワーおよび前記タブの少なくともいずれか1つの
    2つの端部間の周方向距離に非常に近い寸法にされている請求項10に記載のス
    クロールコンプレッサ。
  13. 【請求項13】 少なくとも1つのタワーが少なくとも1つの溝への締り嵌
    めをもたらす請求項12に記載のスクロールコンプレッサ。
  14. 【請求項14】 少なくとも1つのタブが少なくとも1つのギャップへの締
    り嵌めをもたらす請求項12に記載のスクロールコンプレッサ。
  15. 【請求項15】 前記溝が、前記タワーの半径方向内側の面に適合するよう
    形成された半径方向内側の面を有し、それにより、前記溝と前記タワーが、前記
    クランクケースと前記非旋回スクロールとを所望の相対位置に配置させるように
    働く請求項12に記載のスクロールコンプレッサ。
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