JP2003528191A - プラスチックのリサイクル方法 - Google Patents
プラスチックのリサイクル方法Info
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Abstract
Description
は車両の内装、パイプ、窓枠又はポリマー絶縁電力ケーブルの他の要素を製造す
るために広く用いられている。 これらの製品を十分に粉砕すると、通常は、精製や再使用が困難である不均一
な組成物の微細粒子の混合物が生じる。更に、繊維補強製品(例えば、ポリエス
テル繊維補強製品)の場合には、繊維が粉砕した粒子を再使用することを非常に
複雑にする1種の塊をしばしば形成する。 有機溶媒による溶解に基づく種々の方法がこれまで提案されてきた。即ち、出
願人の欧州特許出願第945481号には、少なくとも1種の塩化ビニルポリマーに基
づく製品をリサイクルする方法であって、 (a) 該製品が平均寸法の1 cm〜50 cmを超える場合には、該製品を平均寸法が1 c
m〜50 cmである断片に細断する工程; (b) 乾いている該製品の該断片と、該ポリマーを溶解することができかつ水と共
沸混合物を形成する実質的に無水の溶媒とを接触させる工程; (c) 得られた溶液に水蒸気を注入することにより該溶媒に溶解した該ポリマーを
沈殿させ、更に、該溶媒-水共沸混合物を移動させるので実質的に水とポリマー
固体粒子からなる残存している混合物を得る工程; 及び (d) 該ポリマー粒子を回収する工程 を含む、前記方法が提案されている。
理して溶媒を回収することが望ましい。上記特許出願に提案された解決法は、相
分離剤としてCaCl2を用いて(液体)共沸混合物を水と実質的に溶媒からなる層
へ沈降させることからなるものである。このCaCl2は、水相に存在させ、水を蒸
発させることにより、再濃縮によって相分離剤として再使用し得る。この操作は
、CaCl2の腐食性を考えればエネルギーの必要と装置の点で双方のコストがかか
る。 この種の問題、即ち、溶媒-非溶剤からの成分の再生は、実際には、溶媒に溶
解することと溶解したプラスチックを非溶剤で沈殿させることを必要とするほと
んどのプラスチックリサイクル方法が直面する事情である。 本発明は、ある種の相分離剤をプラスチック用溶媒-非溶剤混合物に添加する
と、この混合物の沈降を容易にするだけでなく、関係したプラスチックについて
溶媒を多く含んだ相の溶解力を高めるという驚くべき知見に基づくものである。
従って、その方法は、可撓性があり、強力なエネルギーを必要とせず、コストが
かからない。
起こさず、高純度のプラスチックを回収させることができるリサイクル方法を提
供することである。 更に詳細には、本発明は、プラスチックのリサイクル方法であって、該プラス
チックと該プラスチックを溶解することができる溶媒とを接触させる工程、及び
該溶媒に溶解した該プラスチックを相分離剤の存在下に非溶剤を用いて沈殿させ
る工程を含み、該相分離剤が、該溶媒と相溶性があり、該非溶剤と相溶性がなく
、該プラスチックと該溶媒とを接触させるときにも存在し、該プラスチックの該
溶媒による溶解を改善させるものである、前記方法に関する。 関係するプラスチックは、いかなる種類のものであってもよい。無極性ポリマ
ー、例えば、エチレン(PE)又はプロピレン(PP)のポリマーであってもよい。
また、極性ポリマー、例えば、塩化ビニル(PVC)又は塩化ビニリデン(PVDC)
のポリマーであってもよい。PVCによって良好な結果が得られた。PVCという用語
は、ホモポリマー又は少なくとも50質量%の塩化ビニルを有するコポリマーを意
味すると理解されるべきである。
用からの廃棄物であってもよく、液状又はペースト状であってもよく、溶媒に溶
解したものであってさえもよい。また、強化用繊維を含む可塑剤、安定剤、酸化
防止剤、難燃剤、色素、充填剤等の慣用の添加剤を1種以上含む固体製品であっ
てもよい。これらの繊維は、天然又は合成のいかなる種類であってもよく、ガラ
ス繊維、セルロース繊維又はプラスチック繊維を用いることが特に可能である。
繊維はしばしばプラスチックであり、特にポリエステル繊維である。良好な結果
は、特に防水布として用いられる強化シートについてのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)によって得られる。繊維の直径は、通常は10〜100μmである。強化
シートにおいては、しばしば長さが数メートルに達することができる長繊維であ
る。織布、不織布、又はフェルトを形成してもよい繊維の長さが数mm〜数cmであ
る比較的短い繊維であってもよいことは当然のことである。例示として、繊維は
1〜50質量%の強化シートであってもよい。 これらの製品は、可撓性又は剛性パイプ、コンテナ、土壌被覆用シート、防水
布、窓枠、電力ケーブルの絶縁外装等の形であってもよい。これらは、既知の手
法: 押出し、コーティング、射出成形等で製造されていてもよい。これらの製品
を扱い易い小さな断片にし、本発明の方法で溶解することにより破砕することは
興味深いことがわかる。適切な破砕処理は、上記欧州特許出願第945481号に記載
され、明細書の記載は本願明細書に含まれるものとする。
を溶解することができる溶媒とを接触させる。しかしながら、製品が繊維強化さ
れている場合には、溶媒-相分離剤混合物は、リサイクルすべきプラスチック以
外の成分を溶解させなければならない。プラスチックに組込まれ又は結合され、
かつ本発明の方法に供する前に除去されていない金属島状物、ラベル、金属導体
等の存在する強化材料又は“付属物”の再生は、欧州特許出願第945481号に記載
されており、この明細書の記載は本願明細書に含まれるものとする。 本発明によれば、相分離剤は、プラスチック用溶媒-非溶剤混合物の沈降を容
易にする化合物として定義される。本発明によれば、更に、この物質は溶媒と相
溶性であり、非溶剤と相溶性でなく、プラスチックの溶媒による溶解を改善させ
るものである。従って、この相分離剤は、沈降工程から生じる非溶剤を多く含ん
だ相にほとんど存在せず、非溶剤が環境に流出し得る場合には(例えば、この非
溶剤が水である場合には)有利であり得るものであり、また、この物質をほとん
ど含まないプラスチックの製造を容易にし得るものである。
barの存在下に行われる。この圧力は、有利には、10 bar、好ましくは5 barを超
えない。 溶解工程の温度は、一般的には、少なくとも75℃、更に詳しくは100℃であり
、一般的には125℃、更に詳しくは110℃を超えない。 更に、溶媒、非溶剤及び/又は相分離剤の爆発、又は分解の危険を避けるため
に、不活性雰囲気中、例えば、窒素下で作用させることが有利である。 使用のために選ばれた溶媒の量と相分離剤の量は、プラスチックを溶解するこ
とによりもたらされる粘度増加がプロセス(ろ過等)が良好に行われることを中
断させないような量でなければならない。溶解工程中、プラスチックの量は溶媒
-相分離剤混合物1リットル当たり200 gを超えないこと、特に100 g/lを超えない
ことが好ましい。 このように回収されたプラスチックの再使用の観点から、本発明の有利な方法
は、プラスチック、及び相分離剤の他に1種以上の添加剤(安定剤、可塑剤ら)
の溶解段階前に又はその段階中に、溶媒に組込む工程からなり、その種類と量は
リサイクルしたプラスチックに与えることが所望される性質に適応させることが
できる。この場合には、このように組込まれる添加剤は使用溶媒に可溶性である
ことが望ましい。しかしながら、不溶性添加剤が溶媒に微細に分散されてもよい
。
意により圧力を下げることによって(一般的には大気圧まで)、これにより、一
般的には温度が下がるが、主に溶解したプラスチックを含む溶媒に非溶剤を溶解
したプラスチックを完全に沈殿させるのに十分な量で添加することによりもたら
される。この沈殿は、液体と気体の両方に非溶剤を注入することにより有利に実
施され、結果として、プラスチックの沈殿が速くなる。注入した非溶剤が低濃度
の溶剤を含む場合には有害でない。この事実は、下で説明されるように、後の任
意段階のプロセスによってそのような非溶剤原料が特に供給されることがあり、
よって特別に精製せずに再使用し得る程度までは興味深いものである。 沈殿によって得られる粒子の大きさを小さくするために、この沈殿が分散剤の
存在下に行われることが有利である。実際的見地から、これはプラスチックの溶
解の開始から溶媒に添加されることが有利である。また、この分散剤は、非溶剤
が沈殿に用いられると同時に(同じ蒸気中か又は別個に)添加することができる
が、この手順は監視しにくく、媒体の均一性の欠除を招き得る。本発明のこの形
によれば、分散剤という用語は、ベントナイト、ポリビニルアルコール、ゼラチ
ン、セルロースのエステル又はエーテル、水溶性(コ)ポリマー等の界面活性剤を
意味すると理解されなければならない。セルロースエーテルにより良好な結果が
得られる。本発明のこの形によれば、用いられる分散剤の量は、一般的にはPVC
の質量に基づいて0.001質量%以上、好ましくは0.01%以上、更に好ましくは0.1
%以上である。分散剤の含量は、一般的には5%以下、特に2%、更に好ましくは
1%である。
溶媒に非溶剤を徐々に添加することと非溶剤を徐々に添加する間に大気圧より低
い圧力に下げることである。そのとき、一般的には相転化が見られる。即ち、沈
殿媒体が溶媒中非溶剤の分散から非溶剤中溶媒の分散に変わる。この現象は粘度
の突然の低下に伴い、その瞬間から溶解したプラスチックがますます密度の高い
粒子として沈殿する。上で勧められた圧力の低下は相転化の前に行われることが
特に有利であるので、転化は減圧下で行われる。本発明のこの有利な方法によれ
ば、圧力は、相転化の間、一般的には0.9 bar、特に0.8 bar、好ましくは0.7 ba
rである。この圧力は、一般的には0.2 barより高く、特に0.4 barである。非溶
剤を徐々に添加している間の圧力の低下の他の利点は、プラスチックの臨界濃度
閾値、媒体を実測して設定する閾値の押戻しを可能にすることである。従って、
圧力低下によって同じ量の溶媒で処理されるポリマーをこのまま多くすることが
できる。 最後に、粒径を最大限度まで小さくするために、また、集合物を含まない生成
物を得るために、分散剤を用いることも非溶剤を徐々に添加している間の圧力を
大気圧より下げることも有利である。
験値は“Properties of Polymers,”D.W. Van Krevelen, 1990 Edit. pp. 200-2
02; “Polymer Handbook,”J. Brandrup & E.H. Immergut, Edit. 2nd Edit., p
. IV-337〜IV-359)が溶解すべきプラスチックの溶解度パラメーターに近い液体
の中で選ぶことが好ましい。プラスチック用非溶剤については、溶解すべきプラ
スチックと著しく異なる溶解度パラメーターをもつように選ぶことが好ましい。
溶媒と非溶剤という用語は、純粋な物質か又は物質の混合物を意味することは当
然のことである。相分離剤の溶解度パラメーターは、溶解すべきプラスチックと
異なることが好ましい。 本発明の好ましい方法においては、溶媒の溶解度パラメーターはプラスチック
の溶解度パラメーターに近く、相分離剤の溶解度パラメーターは -非溶剤の溶解度パラメーターがプラスチックの溶解度パラメーターより大きい
場合にはプラスチックの溶解度パラメーターより小さく、 -非溶剤の溶解度パラメーターがプラスチックの溶解度パラメーターより小さい
場合にはプラスチックの溶解度パラメーターより大きい。 多くの廃プラスチックが、極性のために溶解度パラメーターがプラスチックの
溶解度パラメーターより非常に大きい水の有意量を含み、それ故これらの非溶剤
であることを留意することは重要である。従って、本発明の好ましい方法におい
ては、溶媒に溶解したプラスチックの沈殿のために選ばれる非溶剤は水であり、
相分離剤は無極性有機化合物(溶解度パラメーターが水の溶解度パラメーターよ
り非常に小さい)である。
温度で蒸発させることにより沈殿媒体からほとんど除去される。この除去は、沸
点が非溶剤の沸点より低い物質を選んで非溶剤と共沸混合物を得ることにより特
に可能である。 本発明の方法に関連して、用いられる溶媒が非溶剤と混和性であること及び非
溶剤と共沸混合物を形成することが有利である。この場合においては、蒸気又は
共沸組成物の形で沈殿媒体を蒸発させることにより多くの溶媒を除去し得る。 ある場合には、溶媒と相分離剤を含む蒸気は、非溶剤のかなりの部分を含んで
いる。そのときはこの蒸気を凝縮し、沈降工程に供し、引き続き非溶剤を多く含
んだ相を除去した後に、プラスチックの溶解に再使用する。この再使用は、方法
がプラスチックのバッチ式リサイクルである場合には後の工程で行われ、連続工
程の場合には方法の欠くことのできない部分である。沈降工程から出る非溶剤を
多く含んだ相は、上記のようにプラスチックの沈殿で再使用することもできる。 従って、本発明の方法の重要な利点は、溶媒と相分離剤を含む相、また、非溶
剤を含む相がリサイクルされプロセスで再使用され得ると考えれば、流出を生じ
ることなく閉じたループ内で操作し得ることである。
され、沈降工程を前に含めず、処理もせずにプラスチックの溶解に再使用される
。これは、蒸気が非溶剤をほとんど含んでいない場合及び/又は2相(溶媒を多く
含み、相分離剤が溶媒に相溶性であり非溶剤に相溶性でないのでほとんど全部の
相分離剤を含んでいる相と、非溶剤を多く含んだ相)によって2相平衡で操作す
ることが可能である場合に有利である。相分離剤の濃度(正しい溶解度パラメー
ターを得るために必要とされる濃度)の正しい選択においては、溶媒を多く含ん
だ相によってプラスチックの選択的溶解が確実に得られる。非溶剤を多く含んだ
相は、この溶解工程を損なわない。即ち、2相系の一部であると、溶媒を多く含
んだ相は非溶剤の添加量に(例えば、リサイクルするプラスチックに存在する水
に)完全に感受性でなくなる。非溶剤を多く含んだ層の量が増加するだけである
。従って、本発明のこの方法は、非溶剤の許容しうる濃度の範囲によって可撓性
になる。それ故、この方法の他の重要な利点は、リサイクルするためにプラスチ
ックと導入した水を予め除去(乾燥により)することも後で除去することも必要
ないことである。本発明の方法においては、非溶剤として水を選ぶことは十分な
ことであり、プラスチック中に存在する水は非溶剤を多く含んだ相に簡単に移動
する。水の蒸発のかなりの潜熱を考えれば、これによるエネルギーの節約は重要
である。
相分離剤として炭素原子5〜7個を有する脂肪族炭化水素を選んだPVCのリサイク
ルに成功して適用された。相分離剤としてn-ヘキサンを選ぶことにより優れた結
果が得られた。 本発明の方法の特徴は、プラスチックがPVCであり、 (a) PVCを溶媒と相分離剤と接触させ、溶解する工程; (b) 得られた溶液に水蒸気を注入することにより溶媒に溶解したPVCを沈殿させ
、蒸発により溶媒と相分離剤を除去することが可能であるので実質的に水とPVC
の固体粒子からなる残存している混合物を得る工程; 及び (c) PVC粒子を回収する工程 を含む方法に有利に組込むことができる。
ている方法に組込むことができ、この明細書の記載は本願明細書に含まれるもの
とする。この場合には、溶媒と相分離剤を含む蒸気の再生、次のバッチでの溶解
工程のためにこの蒸気の一部、又は全部の凝縮とリサイクルによるループ内で操
作するバッチ法を選ぶことが有利である。この場合には、溶媒としてMEK及び相
分離剤としてn-ヘキサンによって良好な結果が得られた。相分離剤は、最初のバ
ッチで、溶解段階か又は蒸気の凝縮で添加される。第2溶液も良好な結果を示し
た。凝縮した蒸気(の一部)をリサイクルする前に、相分離剤の作用によって沈
降させること、及び非溶剤を多く含む相を除去することは興味深いことである。
また、用いられる相分離剤の量が調整される限り、凝縮した蒸気のすべてをリサ
イクルすることも可能である。この具体的な例においては、これは溶解媒体が有
意量の非溶剤を含みかつプラスチックの溶解に対して非溶剤の逆効果を相殺する
のに十分な相分離剤があるにちがいないためである。MEK(溶媒として)、水(
非溶剤として)及びn-ヘキサン(相分離剤として)のようなある種の化合物にお
いては、溶解工程中に2つの相の形成が見られる。この場合には、媒体中の水の
全含量が一般的には少なくとも5%(質量)であるので、許容しうる温度範囲でPVC
を溶解することができるMEKを多く含む相を得るために少なくとも5%のヘキサン
含量(媒体の残部がMEKからなると考えれば)を選ぶことが望ましい。水の望ま
しい含量は、好ましくは15%を超えず、これによりヘキサンの含量を30%まで制
限することが可能である。
PVC廃棄物に由来する)に250リットルの利用容量の撹拌オートクレーブ中 +/- 3
.5 bara(絶対バール)の圧力下110℃の温度(この温度は10分間でPVCを溶解す
るのに必要な温度である)で溶解した。 2. その溶液に対する圧力を1 baraに下げ、90 kgの水を注入した(蒸気として60
kgと液体として30 kg)。これにより溶解したPVCが沈殿した。媒体中に一部のM
EKがなお存在する限り、温度は約74℃(1 baraにおける共沸混合物の沸点)のま
まにした。MEKのほとんど全部が移動したときに、温度を100℃に上げ、そのレベ
ルで30分間維持した。 3. その蒸気を回収し、30℃で凝縮した。それにn-ヘキサンを添加して170 kgのM
EK(78.9質量%)、23 kgの水(10.8%)及び22 kgのヘキサン(10.3%)を含む
混合物を得た。 4. 次に、その混合物を激しく撹拌し、30℃で30分間沈降させた。
含んだ155 kgの相を得た。 6. これを4.4 bara下に115℃まで加熱し、溶解反応器に傾瀉した。 7. 83.5%のMEK、5%の水及び11.5%のヘキサンを含む媒体中15 kgのPVCを用い
て他の溶解工程を行った。このとき、2.8 bara下に10分間でPVCを容易に溶解す
るのに十分な温度は約90℃であった。 8. その溶液に対する圧力を1 baraに下げ、その中に90 kgの水を注入した(蒸気
として60 kgと液体として30 kg)。溶解したPVCの沈殿が見られた。蒸気を集め
、凝縮した。 9. 撹拌後、これを5分間沈降させた。これにより、83.5%のMEK、5%の水及び11
.5%のヘキサンを含む溶媒を多く含んだ155 kgの相が得られた。 10. 83.5%のMEK、5%の水及び11.5%のヘキサンを含む媒体中15 kgのPVCにより
90℃の温度で10分間他の溶解工程を行った。 遠心分離後、水相から分離したPVCがわずかに60 ppmのMEKと13 ppmのヘキサン
を含み、沈殿水がわずかに100 ppmのMEKと10 ppmのヘキサンを含んでいたことが
測定からわかる。
PVC廃棄物に由来する)に250リットルの容量の撹拌オートクレーブ中±3.5 bara
の圧力下に110℃の温度(この温度は10分間でPVCを溶解するのに必要な温度であ
る)で溶解した。 2. その溶液に対する圧力を1 baraに下げ、90 kgの水を注入した(蒸気として60
kgと液体として30 kg)。これにより溶解したPVCが沈殿した。媒体中に一部のM
EKがなお存在する限り、温度は約74℃(1 baraにおける共沸混合物の沸点)のま
まにした。MEKのほとんど全部が移動したときに、温度を100℃に上げ、そのレベ
ルで30分間維持した。 3. その蒸気を回収し、30℃で凝縮した。それにn-ヘキサンを添加して109.4 kg
のMEK(71質量%)、22.4 kgの水(14%)及び23.3 kgのヘキサン(15%)を含
む混合物を得た。
の溶解工程を行った。このとき、3.3 bara下に10分間でPVCを容易に溶解する十
分な温度は約90℃であった。 7. その溶液に対する圧力を1 baraに下げ、その中に90 kgの水を注入した(蒸気
として60 kgと液体として30 kg)。これにより溶解したPVCが沈殿した。蒸気を
集め、凝縮した。 8. この凝縮した蒸気の一部を用いて上記3と同じ割合と質量を得た。 9. 71%のMEK、14%の水及び15%のヘキサンを含む媒体中15 kgのPVCにより他の
溶解工程を行った。このとき、3.3 bara下に10分間でPVCの溶解を得るのに十分
な温度は90℃であった。
た。 4. その溶液に対する圧力を1 baraに下げ、その中に蒸気と液体としての水(全
体で60 kg)を徐々に注入した。安定な蒸気注入持続期間が達成されたとき、反
応器の圧力を0.65 baraに下げたので63.8〜66℃の低温で相変化と沈殿が生じた
。 5. PVCを、粒子の90%が489μmより小さい平均直径が375μmである粒子として回
収した。
。 4. その溶液に対する圧力を1 baraに下げ、その中に蒸気と液体としての水(全
体で60 kg)を徐々に注入した。72〜75℃の温度で行われる相転化と沈殿の間、
反応器を大気圧に維持した。 5. PVCの粒子の90%が883μmより小さい平均直径が621μmであるPVCを回収した
。
。 4. その溶液に対する圧力を1 baraに下げ、その中に蒸気と液体としての水(全
体で60 kg)を徐々に注入した。安定な蒸気注入持続期間が達成されたとき、反
応器の圧力を0.55 baraに下げたので64〜65℃の低温で相変化と沈殿が生じた。 5. PVCの粒子の90%が443μmより小さい平均直径が324μmであるPVCを回収した
。
を行った。 3. 分散剤(メトセルK100(セルロースエーテル))を下記表に示される量で容
器に注入した。 4. 蒸気を大気圧で注入することにより溶解したPVCが沈殿した。 下記表は、得られた結果を纏めたものである。
行った。 4. その溶液に対する圧力を1 baraに下げ、その中に蒸気と液体としての水(全
体で60 kg)を徐々に注入した。72〜75℃の温度で行われる相転化と沈殿の間、
反応器を大気圧に維持した。 5. PVCの76%しか1 mmの篩を通過しない粒径が非常に粗いPVCを回収した。
た。 4. 実施例6〜8で用いたものと同じ分散剤をPVCに基づく0.2質量%で溶解中に導
入した。 5. その溶液に対する圧力を1 baraに下げ、その中に蒸気と液体としての水(全
体で60 kg)を徐々に注入した。安定な蒸気注入持続期間が達成されたとき、反
応器の圧力を0.7 baraに下げ、64〜65℃の低温で相変化と沈殿が生じた。 5. 再生PVCの粒径は非常に小さく、生成物の99.8%が1 mmの篩を通過した。
Claims (12)
- 【請求項1】 プラスチックのリサイクル方法であって、該プラスチックと
該プラスチックを溶解することができる溶媒とを接触させる工程、及び該溶媒に
溶解した該プラスチックを相分離剤の存在下に非溶剤を用いて沈殿させる工程を
含み、該相分離剤が、該溶媒と相溶性があり、該非溶剤と相溶性がなく、該プラ
スチックと該溶媒とを接触させるときにも存在し、該プラスチックの該溶媒によ
る溶解を改善させるものである、前記方法。 - 【請求項2】 該プラスチックの沈殿が分散剤の存在下に行われる、請求項
1記載の方法。 - 【請求項3】 該非溶剤が、溶解した該プラスチックを含んでいる該溶媒に
徐々に添加され、該非溶剤を徐々に添加している間、圧力が大気圧より低い圧力
に下げられる、請求項1又は2記載の方法。 - 【請求項4】 該溶媒の溶解度パラメーターが該プラスチックの溶解度パラ
メーターに近く、該相分離剤の溶解度パラメーターが - 該非溶剤の溶解度パラメーターが該プラスチックの溶解度パラメーターより大
きい場合には該プラスチックの溶解度パラメーターより小さく、 - 該非溶剤の溶解度パラメーターが該プラスチックの溶解度パラメーターより小
さい場合には該プラスチックの溶解度パラメーターより大きい 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】 該非溶剤が水であり、該相分離剤が無極性有機化合物である
、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項6】 該溶媒と該相分離剤が、該非溶剤の沸点より低い温度で蒸発
させることにより沈殿媒体からほとんど除去される、請求項1〜5のいずれか1項
に記載の方法。 - 【請求項7】 該溶媒が該非溶剤と混和性であり、該非溶剤と共沸混合物を
形成する、請求項6記載の方法。 - 【請求項8】 該溶媒と該相分離剤を含む蒸気が非溶剤のかなりの部分も含
み、その蒸気が凝縮され、沈降工程に供され、引き続き非溶剤を多く含んだ相が
除去された後に、該プラスチックの溶解に再使用される、請求項6又は7記載の方
法。 - 【請求項9】 該溶媒と該相分離剤が凝縮され、沈降工程を前に含めず、処
理もせずに該プラスチックの溶解に再使用される、請求項6又は7記載の方法。 - 【請求項10】 該プラスチックがポリ塩化ビニル(PVC)であり、該溶媒
がメチルエチルケトン(MEK)であり、該非溶剤が水であり、該相分離剤が炭素
原子5〜7個を有する脂肪族炭化水素である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の
方法。 - 【請求項11】 該相分離剤がn-ヘキサンである、請求項8記載の方法。
- 【請求項12】 該プラスチックがPVCであり、 (a) 該PVCと該溶媒と該相分離剤とを接触させ、溶解する工程; (b) 得られた溶液に水蒸気を注入することにより該溶媒に溶解した該PVCを沈殿
させ、該溶媒と該相分離剤の蒸発による除去が可能になるので実質的に水とPVC
の固体粒子からなる残存している混合物を得る工程; 及び (c) 該PVCの粒子を回収する工程 を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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