JP2003528119A - 植物の健康増進及び植物のストレス防御方法 - Google Patents

植物の健康増進及び植物のストレス防御方法

Info

Publication number
JP2003528119A
JP2003528119A JP2001570099A JP2001570099A JP2003528119A JP 2003528119 A JP2003528119 A JP 2003528119A JP 2001570099 A JP2001570099 A JP 2001570099A JP 2001570099 A JP2001570099 A JP 2001570099A JP 2003528119 A JP2003528119 A JP 2003528119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stress
plants
lpe
seeds
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001570099A
Other languages
English (en)
Inventor
フアラグ,カリム・エム
パルタ,チワン・ピー
リユウ,ステイーブン・ビー
Original Assignee
ウイスコンシン・アラムニ・リサーチ・フアウンデイシヨン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ウイスコンシン・アラムニ・リサーチ・フアウンデイシヨン filed Critical ウイスコンシン・アラムニ・リサーチ・フアウンデイシヨン
Publication of JP2003528119A publication Critical patent/JP2003528119A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N57/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic phosphorus compounds
    • A01N57/10Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic phosphorus compounds having phosphorus-to-oxygen bonds or phosphorus-to-sulfur bonds
    • A01N57/12Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic phosphorus compounds having phosphorus-to-oxygen bonds or phosphorus-to-sulfur bonds containing acyclic or cycloaliphatic radicals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01CPLANTING; SOWING; FERTILISING
    • A01C1/00Apparatus, or methods of use thereof, for testing or treating seed, roots, or the like, prior to sowing or planting

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Soil Sciences (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
  • Fertilizers (AREA)
  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、植物または種子をストレス関連障害から保護するために少なくとも1種のリゾホスホリピドを含有する組成物で植物を処理することによって植物または種子の健康を増進する方法に関する。本発明は更に、少なくとも1種のリゾホスホリピドを含有する組成物でこのような被害植物を処理することによって被害植物の回復を増進または促進する方法に関する。最後に本発明は、少なくとも1種のリゾホスホリピドを含有する組成物で種子を処理することによって種子の発芽及び実生の活力を増進する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、植物または種子をストレス関連障害から保護するために植物または
種子の健康を増進する方法に関する。更に本発明は、ストレス関連障害を被った
植物の回復を増進または促進する方法に関する。最後に本発明は、種子の発芽及
び実生の活力を増進する方法に関する。
【0002】 (発明の背景) 所望の栽培産物の収穫量及び品質は植物の健康によって決定される。健康な植
物とは、生物的ストレス(病原体、昆虫、など)及び非生物的ストレス(低温、
熱、干ばつ、など)に抵抗できる植物である。逆に、弱小植物とは、病原体及び
/または環境ストレスに屈服する植物である。吸水中の乾燥種子には、急激な再
水和によるストレスがかかる。これらのストレスは種子の発芽の程度及び速度に
衝撃を与える。健康な種子は発芽が早い種子、即ち、優先発芽する種子である。
このような優先発芽は特に生育期の短い地域における種子の収穫量増加をいっそ
う期待させる。種子の市場価値は、発芽パーセンテージ(%)、発芽速度及び芽
生えた実生の健康度によってある程度決まる。商業用種子のこれらの特性を改良
することは極めて有益である。
【0003】 大抵の作物の成熟種子は水分を殆ど含まない。これらの種子は休眠期で長期保
存できる。種子の生活部分即ち胚は、種子が乾燥状態でいる限り脱水状態で不活
性である。これらの種子を土壌に播種すると速やかな再水和が生じる。この過程
で、胚細胞が再水和して膨張する。細胞膜が集まって、細胞の接着性を保存して
いる不溶性構造を形成する。しかしながら、再水和は概して速いので、再水和の
初期には細胞膜の集まりが十分でない。その結果として細胞質が多少漏れる。再
水和中に膜が“漏れ易い”ので、タンパク質、糖質及び無機分子のような重要な
分子が再水和の初期に漏れることは公知である。重要な細胞質成分のこのような
漏れが、胚の障害またはストレスを生じさせることが公知である。細胞質成分の
このような漏れが、多くの作物で種子の発芽及び/または健康な実生の芽生えが
十分でないことに関連する。細胞溶質の漏れが多いとき、多くの種子は発芽に成
功できない。“種子プライミング”の目的は、胚に対して漏れ(従って障害)を
最小にするために胚細胞に“健康”を与えることである。
【0004】 非生物的ストレス及び生物的ストレスの結果として生じる作物の障害は米国の
農業生産地域の重要な問題であった。より詳細には、過去50年間に非生物的ス
トレスが原因で60%を越える作物の減産が生じた(USDA Agricul
tural Statistics,1998参照)。非生物的ストレスには、
低温、凍結、干ばつ、酷暑及びその他の環境要因がある。1996年には、非生
物的ストレスが原因の作物収穫量の減産は1億米ドル以上であると記録されてい
る(USDA Agricultural Statistics,1998参
照)。従って、ストレス障害を予防または軽減するため、及び、ストレス障害後
の回復を促進するために使用できる技術を開発することは植物産業に多大な利益
をもたらす。
【0005】 リゾホスホリピドは、酵素ホスホリパーゼA2の作用によって膜リン脂質から
脂肪酸を除去することによって得られる。リゾホスホリピドは植物及び動物の組
織中に天然に存在し、卵黄、脳組織及びダイズに高濃度で見出される。リゾホス
ホリピドはAvanti Polar Lipids,Inc.(Alabas
ter,Alabama)及びSigma Chemical Co.(St
Louis,MO)から市販されている。リゾホスファチジルエタノールアミン
(本文中では以後“LPE”と呼ぶ)及びリゾホスファチジルイノシトール(本
文中では以後“LPI”)のようなリゾホスホリピドが、果実の成熟促進、果実
の貯蔵安定性の強化、果実、野菜及び切り花のような植物組織の老化抑制による
保存寿命の延長、などの目的で開発された。Farag,K.M.ら,Phys
iol.Plant,87:515−524(1993),Farag,K.M
.ら,HortTech.,3:62−65(1993),Kaur,N.ら,
HortScience,32:888−890(1997),Ryu,S.B
.ら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,94:12717−1
2721(1997)。果実の成熟促進及び貯蔵安定性の強化のためにLPEを
使用する方法は米国特許第5,126,155号及び第5,100,341号に
開示されている。18:1の脂肪酸をもつLPE及びLPIを老化抑制及び果実
の成熟促進に使用する方法は国際特許WO99/23889に開示されている。
【0006】 (発明の概要) 本発明は、ストレスに曝された植物または種子の障害を防止するために植物ま
たは種子の健康を増進する方法に関する。方法は、少なくとも1種のリゾホスホ
リピド及び場合によっては少なくとも1種の活性化剤を含有する組成物を有効量
でストレスに曝される前の植物または種子に施用する段階から成る。組成物に含
まれる好ましいリゾホスホリピドはLPE及びLPIである。
【0007】 加えて、本発明は更に、ストレスの結果として障害を生じた植物の回復を増進
する方法に関する。方法は、少なくとも1種のリゾホスホリピド及び場合によっ
ては少なくとも1種の活性化剤を含有する組成物を有効量でストレスに曝された
後の植物または種子に施用する段階から成る。組成物に含まれる好ましいリゾホ
スホリピドはLPE及びLPIである。
【0008】 最後に本発明は、種子の発芽を増進する方法に関する。方法は、少なくとも1
種のリゾホスホリピド及び場合によっては少なくとも1種の活性化剤を含有する
組成物で種子を処理する段階から成る。組成物に含まれる好ましいリゾホスホリ
ピドはLPE及びLPIである。
【0009】 (図面の簡単な説明) 図1A及び図1Bは、低温の約1時間前にトマト植物にLPEを噴霧したとき
にトマト植物を低温障害から保護するLPEの効果を示す。
【0010】 図1Cは、低温の約1時間前にキュウリ植物にLPEを噴霧したときにキュウ
リ植物を低温障害から保護するLPEの効果を示す。
【0011】 図2は干ばつストレスの7日後にLPE18:1を噴霧したトマト植物の活力
苗条の成長回復を水を噴霧した植物との比較によって示す。
【0012】 図3は、農薬噴霧の10日後にLPE18:1またはLPIで処理した植物の
活力苗条の成長を水で処理した植物(対照)との比較によって示す。
【0013】 図4は、LPEの噴霧施用によるトウゴマ実生の傷被害の防御を水噴霧植物(
対照)との比較によって示す。
【0014】 図5は、微生物感染前のLPE及びLPIの噴霧施用によるコスズメノチャヒ
キ(smooth bromegrass)の葉の微生物障害防御を示す。
【0015】 (詳細な説明) 1つの実施態様によれば本発明は、1種または複数のストレスに曝されたとき
に植物または種子をストレス関連障害から保護するために植物の健康を増進する
方法に関する。第二の実施態様では本発明は、ストレスに曝された後の被害植物
の回復を増進または促進する方法に関する。これらの方法の各々は、ストレスに
曝される前及び/または後に植物または種子に、少なくとも1種のリゾホスホリ
ピド及び場合によっては少なくとも1種の活性化剤を含有する組成物を施用する
段階から成る。第三の実施態様では本発明は、種子の発芽を増進する方法に関す
る。この方法は、少なくとも1種のリゾホスホリピド及び場合によっては少なく
とも1種の活性化剤を含有する組成物で種子を処理する段階から成る。
【0016】 本文中で使用した“ストレス障害”という用語は、非生物的及び/または生物
的ストレスが原因で生じた障害を意味する。本文中で使用した“非生物的ストレ
ス”という用語は、植物に1つまたは複数の障害を生じさせ得る非生活物質また
は環境要因を意味する。非生物的ストレスの例としては、低温、凍結、雹、洪水
、干ばつ、固い土壌、砕土、並びに、殺虫剤及び除草剤のような農薬が原因とな
る障害がある。種子の場合、種子発芽の初期の速い再水和が非生物的ストレスに
なると考えられる。本文中で使用した“生物的ストレス”という用語は、植物に
1つまたは複数の障害を生じさせ得る生活物質を意味する。生物的ストレスの例
としては、昆虫、線虫、蝸牛、ダニ、雑草、並びに、真菌類、細菌類またはウイ
ルスなどの病原体による感染、ヒトや動物(放牧、踏破、など)によって生じた
物理的損傷が原因となる障害がある。
【0017】 本文中で使用した“植物”という用語は、生存植物全体または生存植物の部分
、例えば組織もしくは器官を意味する。例えば“植物”という用語は、果実、花
、塊茎、根、茎、胚軸、葉、葉柄、花弁、種子、などを含意する。本発明の植物
は、圃場、庭園、果樹園などのような大地で栽培されてもよく、または、鉢もし
くはその他の限られた栽培装置(例えばウィンドウボックスなど)で栽培されて
もよい。
【0018】 上述のように本発明方法は、少なくとも1種のリゾホスホリピド及び場合によ
っては少なくとも1種の活性化剤を含有する組成物を使用する。更に本発明組成
物は、複数のリゾホスホリピド及び活性化剤の組合せを含有し得る。
【0019】 本文中で使用した“リゾホスホリピド”という用語は、1種類の脂肪酸が除去
されたリン脂質の誘導体を意味する。より特定的には、組成物に含まれているリ
ゾホスホリピドは式:
【0020】
【化3】 〔式中、RはC−C22アシルオキシ及びC−C22アルコキシ基から成
るグループから選択され、Rは水素、ヒドロキシル、C−Cアシルオキシ
及びC−Cアルコキシ基から成るグループから選択され、Rは水素、コリ
ン、エタノールアミン、グリセロール、イノシトール及びセリンから成るグルー
プから選択され、R及びRが互換的である〕を有している。
【0021】 組成物中に使用できる上記の式を有しているリゾホスホリピドの例は、LPE
、LPI、LPC、LPG、LPS、LPA及びそれらの組合せである(LPC
=リゾホスファチジルコリン;LPG=リゾホスファチジルグリセロール;LP
S=リゾホスファチジルセリン;LPA=リゾホスファチジン酸)。
【0022】 好ましくは組成物が、リゾホスホリピドに許容される担体例えば水を含有して
いる。しかしながら別の担体例えば有機溶媒も使用できる。組成物に含まれてい
る(1種または複数の)リゾホスホリピドの量は、ストレスによる障害の予防及
び/またはストレスに曝された後の植物もしくは種子の回復の増進もしくは促進
に有効な量である。組成物中のリゾホスホリピドの好ましい量は、処理される植
物に応じて組成物1リットルあたり約1.0mg−約400mgの範囲である。
【0023】 組成物は、リゾホスホリピドに加えて、場合によっては1種または複数の活性
化化合物を含有し得る。本文中で使用した“活性化化合物”という用語は、有効
成分の湿潤性、吸収及び効果を増強する物質を意味する。組成物中の有効成分は
(1種または複数の)リゾホスホリピドである。本発明方法に使用できる活性化
化合物の例は、エタノール、TERGITOLRTM(Union Carbi
de Chemicals and Plastics Company,In
c.の登録商標、Sigma Chemical Company,St.Lo
uis,Missouriから入手可能)及びSYLGARD 309(Dow Corning Co.,Midland,MIから入手可能)である。活性
化化合物は組成物中に組成物の約0.05%−約5%(v/v)の量で存在でき
る。
【0024】 組成物は任意の形態で植物に施用できる。好ましくは組成物を噴霧として施用
するかまたは植物を溶液に浸漬させるだけでよい。
【0025】 本文中に記載の組成物は植物または種子がストレス障害を被る時期よりも前の
任意の時期に植物または種子に施用できる。好ましくはストレス障害を被る時期
の少なくとも1時間前に植物を組成物で処理する。
【0026】 更に、本発明に記載の組成物は、ストレス障害を被った植物に対して、このよ
うな被害植物の回復を増進または促進するために施用できる。本文中で使用した
“回復を増進する”という用語は、植物が非処理植物よりも迅速かつ効率的にス
トレス障害の効果を逆転し得ることを意味する。組成物は障害発生後の任意の時
期に植物に施用できる。好ましくは植物の障害発生の直後に組成物を施用する。
【0027】 本発明はまた、種子の発芽を促進する方法に関する。方法は、本文中に記載の
組成物で約15分−約5時間の期間にわたって種子を処理する段階を含む。好ま
しくは、本文中に記載の組成物に種子を2時間浸漬させる。種子を組成物で処理
した後、種子を播種するか、または、当業界で公知の技術を使用して乾燥し貯蔵
する。播種に先立って、処理し乾燥した種子を水で再水和させるのが好ましく、
または、発芽を促進するために水を吸収し得る活性化剤を組成物に含有させても
よい。次に当業界で公知の技術を使用して種子を播種するとよい。
【0028】 本発明の実施例を非限定例として以下に説明する。
【0029】 実施例1:低温障害の防御及び回復増進 実施例1a:ピートライトミックスを入れた20リットル鉢に植えたトマト植
物cv.H9144(Heinz Co.の栽培品種)を追加のタングステン電
球で16時間の光周期を与えた温室で栽培した。低温の1時間前または低温の直
後に、月齢1カ月のトマト実生に200mg/リットルの卵LPE(卵から抽出
したLPE)溶液を溶液が葉から流れ落ち始めるまで噴霧した。対照の葉枝には
蒸留水を噴霧した。LPE溶液は、200mgの未精製卵LPE(Avanti
Polar Lipids,Inc.,Alabaster,AL)を1リッ
トルの蒸留水に懸濁させ、次いで噴霧前に1分間音波処理することによって調製
した。昼間/夜間温度を4℃/2℃にし、200μmolm−2−1の蛍光光
度で16時間の光周期を用いた低温処理を4日間行った後、植物を、昼間/夜間
温度を24℃/18℃にし、400μmolm−2−1の蛍光光度で16時間
の光周期に維持した栽培室に移した。図1Aの写真に示すように、水を噴霧した
葉枝(対照)は深刻な低温損傷(葉が黄ばんで萎れる)を示し、苗条の生長点(
分裂組織)に苗条成長がなく、これは低温障害の指標となる。これに反して、L
PE処理した葉枝は、葉に対する低温損傷の軽減を示し、対照に比較して苗条分
裂組織の成長増進を示した。低温の10日後に測定すると、低温前または低温後
にLPE噴霧した葉組織は、水噴霧した対照よりも高いレベルの含水量、葉緑素
含量及びリン脂質含量を有していた(以下の表1参照)。これらの全部の測定値
が、LPEによる低温障害の防御を証明する。図1AはLPEを低温の1時間後
に噴霧したときのLPEによる低温障害の防御を示す。
【0030】
【表1】
【0031】 実施例1b:上述の実施例1aと同様に、月齢1カ月のトマト実生に低温の1
時間前に10mmg/リットルの卵LPEまたは蒸留水(噴霧対照)を噴霧する
かまたは何も噴霧しなかった(非噴霧対照)。低温条件及び回復条件は上記の実
施例1aと同じにした。図1Bに示すように、非噴霧の葉は水噴霧(対照)の葉
に比較してより大きい損傷を生じた。この結果は水噴霧自体が低温損傷をある程
度軽減できるが、低温障害から植物を防御するためにLPE溶液の噴霧が最も効
果的であることを示す。
【0032】 実施例1c:ピート:砂:配合土:生土(1:1:1:1,v/v)の滅菌混
合物を入れた4リットルのプラスチック鉢に植えたキュウリ(Cucumis
sativus近交系−WI2238)植物を温室で栽培した。栽培条件及びそ
の他の細目は実施例1aと同じにした。3週齢のキュウリの実生に卵LPE(1
00mg/リットル)を低温の1時間前及び低温直後の2回噴霧した。実施例1
aと同じ条件で低温処理した2日後、植物を、23+/−2℃の温度及び400
μmolm−1の蛍光光度で16時間の光周期にした栽培室に移した。対照
(水噴霧)植物及びLPE噴霧植物の双方が葉の深刻な低温損傷を示したが、L
PE噴霧植物だけは7日後に活力苗条の成長を示し、これは、苗条分裂組織が低
温障害から回復したことの指標となる(低温の7日後に撮影した写真を示す図1
C参照)。
【0033】 実施例2:干ばつ障害の防御及び回復増進 トマト植物cv.H9478(Heinz Co.の栽培品種)を20リット
ル鉢で栽培し、昼間/夜間温度を24℃/18℃にして400μmolm−2 −1 の冷白色蛍光の16時間光周期に維持した栽培室に配置した。月齢2カ月の
植物に干ばつストレスを与える前に蒸留水、卵LPE(100mg/リットル)
またはLPE18:1(100mg/リットル)を噴霧した。水やりを2日間差
し控えることによって干ばつストレスを与えた。水やりの直後に蒸留水、卵LP
E(100mg/リットル)またはLPE18:1(100mg/リットル)を
植物に再度噴霧した(水ストレスの緩和)。干ばつストレス中には、水、卵LP
E及びLPE18:1を噴霧したすべての植物が甚だしく萎れていたが、水やり
の再開後まもなく活力を回復した。対照(水噴霧)植物は苗条の成長が遅れたが
、卵LPE及びLPE18:1を噴霧した葉は2日または3日後に活力苗条の成
長を示した。図2は干ばつストレスを緩和した7日後にLPE18:1を噴霧し
た植物は活力苗条の成長を示したが、水噴霧した植物は苗条の成長がよくなかっ
たことを示す。
【0034】 実施例3:農薬障害の防御及び回復増進 イミダクロプリドを有効成分とするマラソン(Olympic Chemic
al Co.,PO Box,Mainland,PAから入手可能)は、植物
のコナジラミの駆除に使用される殺虫剤である。これは浸透殺虫剤であり、土壌
施用を介して植物に導入される。殺虫剤が茎葉に蓄積するので、植物を餌とする
昆虫が駆除される。ときどきこの農薬が植物体内に蓄積し、植物に植物毒性が生
じる。これを試験するために、トマト植物cv.H9144(Heinz Co
.の栽培品種)を20リットル鉢に植え、温室で2カ月間栽培した。殺虫剤マラ
ソンを粉末形態で鉢土に導入した7日後、植物はこの殺虫剤を原因とする葉の損
傷を示した。多くの葉から葉緑素が失われ、植物の苗条成長もよくなかった。殺
虫剤で処理した3週後、1%エタノールを含有する卵LPE、LPE18:1ま
たはLPI(各々200mg/リットル)の溶液を溶液が葉から流れ落ち始める
まで噴霧した。対照植物には1%エタノールを含有する蒸留水を噴霧した。LP
E溶液は、1mlのエタノールで200mgのLPEを湿潤させ、次いで全量が
1リットルになるまで蒸留水を添加することによって調製した。次いで噴霧1分
前にLPE溶液を音波処理した。対照植物の苗条の成長がよくないことは変わら
なかったが、卵LPE、LPE18:1及びLPIのようなリゾホスホリピドを
噴霧した植物は、噴霧後4−5日で苗条の成長を再開した。図3は、LPE18
:1またはLPIを噴霧した植物の噴霧10日後の活力苗条の成長を、水を噴霧
した植物(対照)の貧弱な苗条成長に比較した写真である。
【0035】 実施例4:傷被害の防御及び回復増進 多くの昆虫が植物を傷つける。この試験の目的は常用のプライヤを使用して昆
虫被害をシミュレートする傷を植物に与えることである。例えば、最近の研究で
は、この技術をトウゴマの葉に使用した(Ryu,S.B.o,Biochim
ica et Biophysica Acta,1393:193−202(
1998)。外被のないトウゴマ(Ricinus communis L.c
v Hale)種子を湿潤バーミキュライト中、暗所で3日間発芽させた。バー
ミキュライトとパーライトとの混合物(1:1,v/v)を入れHoaglan
d栄養溶液で下部潅漑したプラスチック鉢に実生を1つずつ移植した(詳細はR
yu,S.B.ら,Biochimica et Biophysica Ac
ta,1393:193−202(1998)に記載されている)。植物を冷白
色蛍光下、23+/−2℃で14時間の光周期で栽培した。ほぼ8週齢の植物の
完全に広がった葉にプライヤで機械的に傷を付け、その直後、傷付いた領域に水
または卵LPE(100mg/リットル)をそれぞれ噴霧した。葉の対照(水噴
霧)部分では1日後に葉が縮れ、褐変したが、LPE噴霧部分は葉の縮れ及び褐
変がはるかに少なかった(図4)。LPE噴霧した葉は数日間は瑞々しさを維持
していた。葉のLPE噴霧部分では傷治癒の徴候が観察された(特に、葉の損傷
領域は治癒し緑色を回復した)。
【0036】 実施例5:微生物感染の防御及び回復増進 コスズメノチャヒキ(Bromus inermis Leyss.)植物を
4リットルプラスチック鉢で温室栽培した。栽培条件及びその他の細目は実施例
1aの記載と同じにした。
【0037】 水、または、卵LPE/LPE18:1/LPI(それぞれ25mg/リット
ル)の等量混合物を真菌類(Cochliobolus sativus)懸濁
液噴霧の1時間前に植物に噴霧した。この真菌類は温帯穀物及び芝草の汚斑また
はすそ(樹冠)腐れ及び根腐れを生じさせることが知られている(Braver
man,S.W.,Bot.Rev.,52:1−115(1986))。真菌
類懸濁液は、寒天培地で増殖させた真菌類を蒸留水と混合することによって調製
した。湿潤室で2日間インキュベーション後、植物を温室に戻した。真菌類接種
の3−5日後に、水噴霧した対照イネ科植物は葉の全面に散在する紫がかった褐
色斑点のような病斑症状を示し、2週後にも葉の損傷は明らかであった。対照的
に、LPEとLPIとの混合物を噴霧した植物は真菌類感染症状が少なく、葉の
損傷は2週間で劇的に治癒した(真菌類接種の12日後に撮影した図5の写真参
照)。
【0038】 実施例6:スイートコーン種子の発芽増進 スイートコーン種子(SS Jubilee,Wisconsin Crop
Improvement Association,Madison WIか
ら得られた保証種子)をLPE溶液に2時間浸漬させた。LPE溶液から種子を
取り出し、50粒の種子を2枚のペーパータオルに載せ、蒸留水で湿潤させ(1
列5粒)、次いでもう1枚の湿潤ペーパータオルで種子を覆った。種子を挟んだ
3枚のタオルを金属容器に入れ、25℃でインキュベートした。容器をプラスチ
ックでカバーし、カバーをゴムバンドで固定した。4日及び7日後に発芽パーセ
ンテージを検査した。Association of Official Se
ed Analystsに記載の手順を使用した。各試験に50粒の種子を用い
て試験を4回重複した。結果を表2に示す。これらの結果は、特に5ppm及び
10ppm濃度のLPE溶液に種子を浸漬させると、発芽した種子の数が劇的に
増加したことを示す。更に、LPE処理した種子はより大きい(根及び苗条)実
生を生じた。
【0039】
【表2】 平均+/−SE.(4回の重複試験の平均、各試験で50粒の種子を使用)** 主根+二次根
【0040】 実施例7:“SS Jubilee”スイートコーン種子の発芽増進 SS Jubileeスイートコーン種子をLPE溶液に2時間浸漬させた。
実施例6と同じ手順を使用して種子をインキュベートした。4日及び7日後に発
芽パーセンテージを検査した。各試験に50粒の種子を用いて試験を4回重複し
た。結果を表3に示す。実施例6と同様にこの試験でも、LPE(10ppm)
処理した種子は発芽成績がよく、より強健な(より大きい)植物を与えた。商業
化レベルでこれは、種子のLPE処理が所与の圃場の植物収穫量を増加させるこ
と、及び、LPE処理した種子が促成植物を生産することを意味する。
【0041】
【表3】 **独立の40測定値の平均*** 主根+二次根 平均+/−SE.(4回の重複試験の平均、各試験で50粒の種子を使用)
【0042】 実施例8:H.2350フィールドコーン種子の発芽増進 H.2350(Wisconsin Crop Improvement A
ssociation,Madison,Wisconsinから得られた保証
種子)フィールドコーン種子をLPE溶液に浸漬させた。実施例6に記載の手順
を使用して種子を25℃で8日間インキュベートした。各試験に50粒の種子を
用いて試験を4回重複した。結果を表4に示す。スイートコーン(SS Jub
lilee)の場合と同様に、フィールドコーン種子のLPE処理は種子発芽を
改善し(水処理した種子も良好な発芽を示したが)、また実生のサイズを改善し
た。
【0043】
【表4】 平均+/−SE.(4回の重複試験の平均、各試験で50粒の種子を使用)** 50粒の種子から産生された平均重量*** 主根+二次根
【0044】 実施例9:“ヘーゼル”エンバクの発芽増進 “ヘーゼル”エンバク(Wisconsin Crop Improveme
nt Association,Madison,Wisconsinから得ら
れた保証種子)をLPEまたはLPCに浸漬させた。種子試験用の公定種子発芽
試験法(種子試験法はAssociation of Official Se
ed Analystsによって刊行されている)を使用して種子を室温(23
+/−2℃)で30分間または2時間浸漬させ、次いで20℃でインキュベート
した。各試験に100粒の種子を用いて試験を4回重複した。結果を表5に示す
。結果は、LPE(10ppm)またはLPEとLPC(各10ppm)に種子
を浸漬させると発芽種子のパーセンテージが増加することを示した。更に、これ
らの脂質で処理した種子の大部分では発芽が早められた。従ってこの種子処理は
種子発芽の速度及び量の双方を増加させた。
【0045】
【表5】
【0046】 実施例10:“ヘーゼル”エンバクの発芽増進 “ヘーゼル”エンバク種子をLPEまたはLPCに室温(23+/−2℃)で
30分間浸漬させ、次いで20℃でインキュベートして、実生の活力パラメータ
ー(根の新重量及び苗条の新重量)に対する影響を評価した。数値は平均+/−
SE(4回の重複)である。結果を表6に示す。LPE(10ppm)で処理し
た種子は根及び苗条の新重量が増加していた。従ってLPE処理は実生の活力を
増進した。
【0047】
【表6】
【0048】 実施例11:“ヘーゼル”エンバクの発芽増進 “ヘーゼル”エンバク種子をLPEまたはLPCに室温(23+/−2℃)で
2時間浸漬させ、次いで20℃でインキュベートして、LPE及びLPCの影響
または実生の活力(根または苗条の新重量)を評価した。数値は平均+/−SE
(4回の重複)である。結果を表7に示す。結果はLPEまたはLPCの単独使
用または併用が根及び苗条の新重量を増加させたことを示す。従って脂質に2時
間浸漬すると実生の活力が増進された。
【0049】
【表7】
【0050】 本文中に引用したすべての参考文献は本発明に含まれるものとする。
【0051】 本発明を上記の記載及び実施例によって説明する。上記の記載は非限定的な例
示であり、これに基づく多くの変更が当業者には明らかであろう。特許請求の範
囲に記載の範囲及び要旨に含まれるすべてのこのような変更は本発明に包含され
る。
【0052】 本文中に記載の本発明の組成物、処理及び構成は特許請求の範囲に記載の要旨
及び範囲から逸脱することなく変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 A及びBは低温の約1時間前にトマト植物にLPEを噴霧したときにトマト植
物を低温障害から保護するLPEの効果を示す。Cは低温の約1時間前にキュウ
リ植物にLPEを噴霧したときにキュウリ植物を低温障害から保護するLPEの
効果を示す。
【図2】 干ばつストレスの7日後にLPE18:1を噴霧したトマト植物の活力苗条の
成長回復を水を噴霧した植物との比較によって示す。
【図3】 農薬噴霧の10日後にLPE18:1またはLPIで処理した植物の活力苗条
の成長を水で処理した植物(対照)との比較によって示す。
【図4】 LPEの噴霧施用によるトウゴマ実生の傷被害の防御を水噴霧植物(対照)と
の比較によって示す。
【図5】 微生物感染前のLPE及びLPIの噴霧施用によるコスズメノチャヒキ(sm
ooth bromegrass)の葉の微生物障害防御を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 パルタ,チワン・ピー アメリカ合衆国、ウイスコンシン・53711、 マデイソン、ローズウツド・サークル・6 (72)発明者 リユウ,ステイーブン・ビー 大韓民国、クワンジユ・500−180、プク− グウ、ドンリム−ドン、サムホ・ガーデ ン・アパートメント・103−901 Fターム(参考) 4H011 AB03 BA01 BB17 BC03 DA13 DD03 DF04 4H050 AA03 AB06

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 〔式中、RはC−C22アシルオキシ及びC−C22アルコキシ基から成
    るグループから選択され、Rは水素、ヒドロキシル、C−Cアシルオキシ
    及びC−Cアルコキシ基から成るグループから選択され、Rは水素、コリ
    ン、エタノールアミン、グリセロール、イノシトール及びセリンから成るグルー
    プから選択され、R及びRが互換的である〕を有する少なくとも1種のリゾ
    ホスホリピドを含む組成物の有効量を植物に施用する段階を有する植物または種
    子をストレス障害から保護する方法。
  2. 【請求項2】 組成物が更に少なくとも1種の活性化剤を含むことを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 リゾホスホリピドがリゾホスファチジルエタノールアミン、
    リゾホスファチジルイノシトールまたはそれらの組合せであることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 組成物が水溶液であることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 ストレス障害を被る前の植物または種子に組成物を施用する
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 組成物が1リットルあたり約5.0−約500mgのリゾホ
    スホリピドを含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 活性化剤がエタノール、テルギトールまたはシルガード30
    9であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 ストレス障害が非生物的または生物的ストレスの結果である
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 非生物的ストレスの原因が、低温、凍結、風、干ばつ、熱、
    化学物質または吸水であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 化学物質が殺虫剤または除草剤であることを特徴とする請
    求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 非生物的ストレスが種子発芽中の吸水であることを特徴と
    する請求項8に記載の方法。
  12. 【請求項12】 生物的ストレスの原因が、昆虫、線虫または病原体による
    感染であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  13. 【請求項13】 病原体が真菌類、細菌類またはウイルスであることを特徴
    とする請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 式: 【化2】 〔式中、RはC−C22アシルオキシ及びC−C22アルコキシ基から成
    るグループから選択され、Rは水素、ヒドロキシル、C−Cアシルオキシ
    及びC−Cアルコキシ基から成るグループから選択され、Rは水素、コリ
    ン、エタノールアミン、グリセロール、イノシトール及びセリンから成るグルー
    プから選択され、R及びRは互換的である〕を有する少なくとも1種のリゾ
    ホスホリピドを含む組成物の有効量を被害植物に施用する段階から成ることを特
    徴とするストレス関連障害から被害植物の回復を促進する方法。
  15. 【請求項15】 組成物が更に少なくとも1種の活性化剤を含むことを特徴
    とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 リゾホスホリピドがリゾホスファチジルエタノールアミン
    、リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルコリンまたはそれらの
    組合せであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 組成物が水溶液であることを特徴とする請求項14に記載
    の方法。
  18. 【請求項18】 ストレス障害を被った後の植物に組成物を噴霧することを
    特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 【請求項19】 ストレス障害の原因が非生物的または生物的ストレスであ
    ることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 非生物的ストレスの原因が、低温、凍結、風、干ばつ、熱
    、化学物質または吸水であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 化学物質が殺虫剤または除草剤であることを特徴とする請
    求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 生物的ストレスの原因が昆虫、線虫または病原体による感
    染であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  23. 【請求項23】 病原体が真菌類、細菌類またはウイルスであることを特徴
    とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 組成物が1リットルあたり約5.0−約500mgのリゾ
    ホスホリピドを含有することを特徴とする請求項14に記載の方法。
  25. 【請求項25】 活性化剤がエタノール、テルギトールまたはシルガード3
    09であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
JP2001570099A 2000-03-29 2001-03-27 植物の健康増進及び植物のストレス防御方法 Pending JP2003528119A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/538,423 US6559099B1 (en) 2000-03-29 2000-03-29 Methods for enhancing plant health, protecting plants from biotic and abiotic stress related injuries and enhancing the recovery of plants injured as a result of such stresses
US09/538,423 2000-03-29
PCT/US2001/009766 WO2001072130A2 (en) 2000-03-29 2001-03-27 Methods for enhancing plant health and protecting plants from stress

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003528119A true JP2003528119A (ja) 2003-09-24

Family

ID=24146871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001570099A Pending JP2003528119A (ja) 2000-03-29 2001-03-27 植物の健康増進及び植物のストレス防御方法

Country Status (12)

Country Link
US (2) US6559099B1 (ja)
EP (1) EP1267624B1 (ja)
JP (1) JP2003528119A (ja)
KR (1) KR20020086604A (ja)
AT (1) ATE403377T1 (ja)
AU (2) AU2001249490B2 (ja)
BR (1) BR0107928A (ja)
CA (1) CA2403846C (ja)
DE (1) DE60135208D1 (ja)
MX (1) MXPA02007159A (ja)
WO (1) WO2001072130A2 (ja)
ZA (1) ZA200206046B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018123651A1 (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 国立研究開発法人理化学研究所 植物の環境ストレス耐性向上剤

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001064832A2 (de) * 2000-02-28 2001-09-07 Miklos Ghyczy Zusammensetzung zur anwendung bei pflanzen
ES2295144T3 (es) * 2000-03-06 2008-04-16 NOKIA SIEMENS NETWORKS GMBH & CO. KG Procedimiento y dispositivo para transmitir datos de voz en una red de radiotelefonia movil.
KR100472297B1 (ko) * 2001-09-27 2005-03-07 주식회사 두산 리소인지질의 수용성 조성물
EP1421941A1 (en) 2002-11-20 2004-05-26 Werner Prof. Dr. Reutter Phospholipid derivatives having a polyhydroxylated aliphatic carbocycle
CA2512088A1 (en) * 2003-01-03 2004-07-29 Nutra-Park, Inc. Method for treating plants and plant parts
FR2857564B1 (fr) * 2003-07-15 2007-01-12 Xeda International Procede de traitement de fruits et legumes a base de lecithines
US20050221987A1 (en) * 2004-01-27 2005-10-06 Keith Rowley Use of certain phospholipids to deliver hormonal effects to plants
KR100651143B1 (ko) * 2005-04-01 2006-12-01 주식회사 두산 식물의 생장 촉진 및 저장성 개선을 위한 조성물, 방법 및키트
EP1869981A1 (de) * 2006-06-21 2007-12-26 Staatliches Weinbauinstitut Freiburg Alkylphospholipide und Lyso-Phospholipide zur Bekämpfung von Pflanzenpathogenen
US20120252673A1 (en) 2011-03-29 2012-10-04 Stoller Enterprises, Inc. Composition and method for stress mitigation in plants
KR101661706B1 (ko) 2014-06-24 2016-10-04 한국생명공학연구원 미생물로부터 리소포스파티딜에탄올아민 18:1의 생산 방법
KR102343292B1 (ko) * 2019-10-21 2021-12-27 한국생명공학연구원 식물바이러스병 증상을 완화시키는 리소-포스파티딜에탄올아민 18:2를 포함하는 조성물 및 이의 용도
KR102368228B1 (ko) * 2020-04-14 2022-02-25 황성기 사물기생 병원체에 대한 식물체 면역증강용 조성물
CN113988376B (zh) * 2021-09-29 2023-08-29 南京物链云农业科技有限公司 一种水稻生育期预测方法、系统及装置
CN114532353A (zh) * 2022-01-17 2022-05-27 中国农业大学 一种外源喷施提高植物幼苗耐低温能力的方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0748218A (ja) * 1993-08-03 1995-02-21 B N Yuki Nouhou Kenkyusho:Kk 植物の病害を防除する方法
JP2001522594A (ja) * 1997-11-10 2001-11-20 ウイスコンシン・アラムニ・リサーチ・フアウンデイシヨン 老化の遅延及び果実の成熟向上のためのリソホスファチジルエタノールアミン(18:1)及びリソホスファチジルイノシトールの使用
JP2002542269A (ja) * 1999-04-26 2002-12-10 コグニス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト 植物の地上部分における望ましくない菌類の攻撃に対して農作物および鑑賞植物の成長を強化する方法

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE277831C (ja) 1913-10-25 1914-09-05
US4117168A (en) 1976-07-07 1978-09-26 Ppg Industries, Inc. Antifungal di(aryl)methyl alkyl sulfones
DE3125423A1 (de) 1981-06-27 1983-01-13 A. Nattermann & Cie GmbH, 5000 Köln Neue insektizid-zusammensetzung, verfahren zur herstellung und deren verwendung
US5468737A (en) 1982-05-07 1995-11-21 Carrington Laboratories, Inc. Wound healing accelerated by systemic administration of polysaccharide from aloe
DE3218028A1 (de) * 1982-05-13 1983-11-17 A. Nattermann & Cie GmbH, 5000 Köln Blattduengemittel
US4645682A (en) 1983-09-30 1987-02-24 Elmore Charles D Method and composition for treatment of plants
US4834899A (en) 1987-09-08 1989-05-30 Klevecz Robert R Method for preventing frost damage to plants
US4990351A (en) 1988-06-10 1991-02-05 Sunkist Growers, Inc. Method for treating fresh fruit to prevent and retard the growth of fungus
DD277831A1 (de) * 1988-12-13 1990-04-18 Forschzent Bodenfruchtbarkeit Mittel zur erhoehung der stresstoleranz von kulturpflanzen
US5126155A (en) 1990-04-18 1992-06-30 Wisconsin Alumni Research Foundation Plant and fruit treatment with lysophosphatidylethanolamine
US5110341A (en) 1990-04-18 1992-05-05 Wisconsin Alumni Research Foundation Plant and fruit treatment with lysophosphatidylethanolamine
KR100191015B1 (ko) 1991-01-16 1999-06-15 사토 야스히로 저온저항성 식물의 제조방법
US5238965A (en) 1991-05-31 1993-08-24 The Procter & Gamble Company Methods of using lysophosphatidic acids for regulating skin wrinkles
JPH0519242A (ja) 1991-07-17 1993-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液晶パネル
US5154423A (en) 1991-09-18 1992-10-13 Antonious A J Iron type golf club head having a single sole runner
US5681829A (en) 1992-10-08 1997-10-28 Shaman Pharmaceuticals, Inc. Class of phosphocholine derivatives having antifungal activity
JPH06234609A (ja) 1993-02-10 1994-08-23 Sankei Kagaku Kk 薬害軽減剤
US5720980A (en) 1994-02-23 1998-02-24 Bar-Kan University Plant protection using fish oil
US5610501A (en) * 1995-02-01 1997-03-11 Westinghouse Electric Corporation Dynamic power and voltage regulator for an ac transmission line
FI98513C (fi) * 1995-06-09 1997-07-10 Cultor Oy Kasvien satotuloksen parantaminen
AUPP041097A0 (en) 1997-11-14 1997-12-11 Crown In The Right Of The State Of Western Australia, The Method for inducing stress tolerance in plant material
DE19824358A1 (de) * 1998-05-30 1999-12-02 Henkel Kgaa Biogene Kontrolle und Einschränkung der Vermehrung parasitärer Boden-Nematoden bei der Pflanzenaufzucht

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0748218A (ja) * 1993-08-03 1995-02-21 B N Yuki Nouhou Kenkyusho:Kk 植物の病害を防除する方法
JP2001522594A (ja) * 1997-11-10 2001-11-20 ウイスコンシン・アラムニ・リサーチ・フアウンデイシヨン 老化の遅延及び果実の成熟向上のためのリソホスファチジルエタノールアミン(18:1)及びリソホスファチジルイノシトールの使用
JP2002542269A (ja) * 1999-04-26 2002-12-10 コグニス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト 植物の地上部分における望ましくない菌類の攻撃に対して農作物および鑑賞植物の成長を強化する方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018123651A1 (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 国立研究開発法人理化学研究所 植物の環境ストレス耐性向上剤
JPWO2018123651A1 (ja) * 2016-12-27 2019-10-31 国立研究開発法人理化学研究所 植物の環境ストレス耐性向上剤
JP2022164710A (ja) * 2016-12-27 2022-10-27 国立研究開発法人理化学研究所 植物の環境ストレス耐性向上剤
JP7401938B2 (ja) 2016-12-27 2023-12-20 国立研究開発法人理化学研究所 植物の環境ストレス耐性を向上する方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU4949001A (en) 2001-10-08
AU2001249490B2 (en) 2005-06-23
US20030064893A1 (en) 2003-04-03
US7101828B2 (en) 2006-09-05
MXPA02007159A (es) 2003-03-27
KR20020086604A (ko) 2002-11-18
ZA200206046B (en) 2003-10-29
DE60135208D1 (de) 2008-09-18
BR0107928A (pt) 2003-02-18
CA2403846A1 (en) 2001-10-04
EP1267624B1 (en) 2008-08-06
WO2001072130A2 (en) 2001-10-04
CA2403846C (en) 2011-06-07
US6559099B1 (en) 2003-05-06
ATE403377T1 (de) 2008-08-15
EP1267624A2 (en) 2003-01-02
WO2001072130A3 (en) 2002-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5775539B2 (ja) 除草剤へのストレス耐性を改善するためのプロリンの使用
Cohen et al. Performance of Galia‐type melons grafted on to Cucurbita rootstock in Monosporascus cannonballus‐infested and non‐infested soils
JP2003528119A (ja) 植物の健康増進及び植物のストレス防御方法
US20070269529A1 (en) Method For Treating Plants And Plant Parts
AU2001249490A1 (en) Methods for enhancing plant health and protecting plants from stress
Yadav et al. Bio-nematicidal effect of Azadirachta indica, against Meloidogyne incognita in tomato
McKague et al. Response of pale swallow-wort, Vincetoxicum rossicum, following aboveground tissue loss: implications for the timing of mechanical control
CN112602718A (zh) 一种含氟唑菌酰羟胺和Cyclobutrifluram的杀线虫农用组合物
Gentile et al. Effect of some formulated insecticides on pollen germination in tomato and petunia
KR20160095067A (ko) 농작물에 디포밀우레아를 적용하는 방법
Nishanthan et al. Control of Parthenium hysterophorus L. and its impact on yield performance of tomato (Solanum lycopersicum L.) in the northern province of Sri Lanka
JP2022543210A (ja) 植物の生長を促進し、植物病害を予防及び抑制するための方法及び植物抽出物組成物
CN102355821A (zh) 使用3-(环丙基-1-烯基)-丙酸钠盐阻断大田作物中乙烯反应的组合物和方法
EL-MORSI et al. Survey and control trials of root rot/wilt of date palm offshoots in New Valley Governorate
Myra et al. Assessment of potential organic pollenicides as apple blossom thinners
Jalobă et al. Growing of apple genotypes with genetic resistance to diseases-an efficient method to mitigate pesticide pollution in the Voineşti apple growing area.
Way et al. Effects of pre-storage treatment of hardwood and pine seedlings with a-naphthaleneacetic acid
CN117063790A (zh) 一种烟田诱杀铜绿丽金龟显花诱集植物的种植方法及其应用
Funk Annotated bibliography of walnut and related species
CN112970543A (zh) 一种莲藕病虫防治方法
THAKARE et al. Green Farming
Munger Investigations in the control of the cyclamen mite (Tarsonemus pallidus Banks)
Jacyna et al. Chemical suppression of spininess in Geneva 30 apple rootstocks and its residual effects on nursery tree characteristics
ZA200505358B (en) Method for treating plants and plant parts
Al Mansouri et al. Short Communication Triadimefon induced physiological and ultra structural changes for moisture stress protection in Bougainvillea (Bougainvillea spectabilis Willd) at nursery stage

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110426