JP2003524674A - ポリカーボネートの結晶化度を高める方法 - Google Patents

ポリカーボネートの結晶化度を高める方法

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Abstract

(57)【要約】 無定形前駆体ポリカーボネートを、液体又は蒸気状態で水、アルカノール又はこれらの混合物であることができ炭酸ジアルキルを含まない非溶媒と接触させることによってその結晶化度を高める。接触温度は75℃以上であり、さらに次の関係によって定義される。Tc≧Tb−zただし、Tcは接触温度(℃)であり、Tbは接触圧力での非溶媒の沸点(℃)であり、zは定数であってその値は60である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の技術的背景 本発明はポリカーボネートに関するものであり、さらに具体的にはその結晶化
度を高める方法に関する。
【0002】 ポリカーボネートの固相重合は、例えば米国特許第4948871号、同第5
204377号及び同第5214073号(それらの開示内容は援用によって本
明細書に取り込まれる)に開示されている。その方法は、典型的にはビスフェノ
ールAのようなジヒドロキシ芳香族化合物と炭酸ジフェニルのような炭酸ジアリ
ールとの溶融重合(すなわちエステル交換)によってプレポリマーを形成する第
一段階、プレポリマーを結晶化させる第二段階、及び結晶化プレポリマーをその
ガラス転移温度から融解温度までの間の温度に加熱して分子量を増大させる第三
段階の3つの段階を含んでいる。その有効性及び環境面での利点から、この方法
の使用について関心が高まっている。
【0003】 この方法の第二段階つまり結晶化段階は、上記米国特許では溶媒処理又は加熱
処理によって行われる。それらの記載によれば、溶媒処理法では実際にプレポリ
マーの良溶媒又は貧溶媒を使用でき、接触には液体又は蒸気いずれかの形態の溶
媒が使用される。代表的な「溶媒」として、脂肪族芳香族炭化水素、エーテル、
エステル、ケトン並びにハロゲン化脂肪族及び芳香族炭化水素がある。「溶媒」
がプレポリマー中に浸透できることが重要であると考えられる。記載された結晶
化法では、プレポリマー塊全体の結晶化度を粉末X線回折パターンで測定して5
%以上の値まで高めることが明らかに必要とされる。
【0004】 本願出願人に譲渡された係属中の米国特許出願第08/986448号には、
前駆体ポリカーボネートの表面の結晶化だけを要する固相重合法が記載されてい
る。表面結晶化は1種類以上の炭酸ジアルキルと通例約20〜50℃の範囲内の
温度で、任意には水やC1-4アルカノールのような他の非溶媒の存在下で、接触
させることによってなされる。
【0005】 これらのSSPプロセスでよくみられる問題の一つは、SSP段階前にポリカ
ーボネート粒子同士が接着して重合を阻害してしまうことである。もう一つの問
題は、プレポリマー回収時の一般的物理的形態であるペレット形プレポリマーが
SSP段階時に効率的に重合できず、或いは微粉化してしまうことである。
【0006】 しかし、炭酸ジアルキルほど高価でも入手の困難なものでもない非溶媒を使用
することができれば望ましい。また、容易に入手できる前駆体ポリカーボネート
ペレットなどで実施できる方法によって所望の結晶化度を達成することができれ
ば望ましい。
【0007】 発明の概要 本発明は、非常に安価な材料を用いて前駆体ポリカーボネートで実施できる結
晶化度向上方法を提供する。本発明の方法は粉末形態にもペレットを始めとする
大きな凝集体の形態にも適用でき、微粉化もペレット同士の接着も起こさずにペ
レットを効率的に重合できる。
【0008】 本発明の一態様は、固形無定形芳香族前駆体ポリカーボネートの結晶化度を高
める方法であり、当該方法は、前駆体ポリカーボネートを、液体又は蒸気状態の
水又はC1-20アルカノールであって炭酸ジアルキルを含まない1種類以上の非溶
媒と、表面結晶化ポリカーボネートの形成に有効な時間、75℃以上であって以
下の関係式で定義される接触温度及び接触圧力で接触させることを含んでなる。
c≧Tb−z ただし、Tcは接触温度(℃)であり、Tbは接触圧力での非溶媒の沸点(℃)で
あり、zは定数であってその値は60である。
【0009】 もう一つの態様は、かくして得られた結晶化度の向上した前駆体ポリカーボネ
ートを固相重合によって重合することを含んでなる芳香族ポリカーボネートの製
造方法である。
【0010】 好ましい実施の形態 本発明の方法で製造し得るポリカーボネートは通例次式の構造単位を含んでな
る。
【0011】
【化1】
【0012】 ただし、R基の総数の約60%以上は芳香族有機基であり、その残りは脂肪族
、脂環式又は芳香族基である。好ましくは各Rが芳香族有機基であり、さらに好
ましくは次式の基である。
【0013】
【化2】
【0014】 A1及びA2は各々単環式二価アリール基であり、YはA1とA2を炭素原子1個
又は2個で隔てる橋かけ基である。これらの基はそれぞれ式 HO−R−OH 及
び HO−A1−Y−A2−OH のジヒドロキシ芳香族化合物から誘導される。例
えば、A1及びA2は一般に非置換フェニレン(特にp−フェニレンが好ましい)
又はその置換誘導体を表す。橋かけ基Yは大抵は炭化水素基、特にメチレン、シ
クロヘキシリデン、イソプロピリデンのような飽和炭化水素基であり、イソプロ
ピリデンが好ましい。そこで、最も好ましいポリカーボネートは、「ビスフェノ
ールA」としても知られる2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンか
ら全体的に又は部分的に誘導されたものである。
【0015】 本発明の方法の段階Aで必須の出発原料は前駆体ポリカーボネートである。こ
れは溶融ポリカーボネートプロセスの第1段階で製造されるタイプのポリカーボ
ネートオリゴマーであってもよいし、或いはビスクロロホルメートオリゴマーの
合成後の加水分解及び/又は末端封鎖及び単離によって製造されるタイプのポリ
カーボネートオリゴマーであってもよい。かかるオリゴマーは大抵、ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーで測定して2000〜10000の範囲内の重量
平均分子量(ポリカーボネート又はポリスチレン標準に対する相対値)、及び約
0.06〜0.30dl/gの固有粘度を有する。なお、本明細書中における固
有粘度の値はすべて25℃のクロロホルム中で求めたものである。
【0016】 ホモポリマーもコポリマーも前駆体ポリカーボネートとして使用し得る。コポ
リカーボネートには、例えば、ビスフェノールAカーボネート構造単位を他のビ
スフェノール又はポリエチレングリコールから誘導されるカーボネート単位と共
に含むものがある。その他、カーボネート単位と共にビスフェノールドデカン二
酸単位を含んでいるようなコポリエステルカーボネートも包含される。
【0017】 また、一般にMw約10000〜35000の比較的高分子量のポリカーボネ
ートで、その分子量を例えば約50000〜80000までさらに増加させるこ
とが望まれるものであってもよい。例えば、光学用ポリカーボネートの不良品を
、別の用途に使用できるように、本発明の方法で結晶化させてから分子量を増加
させてもよい。
【0018】 前駆体ポリカーボネートは、線状ポリカーボネート又はその前駆体(複数種で
もよい)と1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンのような枝分
れ剤との反応で形成される枝分れホモポリカーボネート又はコポリカーボネート
であってもよい。枝分れコポリカーボネートには、耐溶剤性を最大にするための
単位を含むコポリカーボネートオリゴマー又は高分子量コポリカーボネートがあ
る。米国特許第4920200号に開示されている通り、この目的にはヒドロキ
ノン及びメチルヒドロキノンカーボネート単位が特に適している。かかる単位は
通例ポリマー中の全カーボネート単位の約25〜50%をなす。枝分れポリカー
ボネート又はコポリカーボネートへの変換は、前駆体ポリカーボネートから結晶
化度の向上したポリマーへの変換の前に行ってもよいし、同時に行ってもよい。
【0019】 前駆体ポリカーボネートはリサイクルポリカーボネートであってもよい。例え
ば、コンパクトディスクからのリサイクルポリマーを使用し得る。その元々の合
成方法は重要でなく、元は界面重合法又は溶融重合法或いはビスクロロホルメー
トから合成されたリサイクルポリカーボネートを使用し得る。
【0020】 かかるリサイクル材料は、通例、約0.25〜1.0dl/gの固有粘度で示
される通り、当初の重合材料よりも分子量が減少している。リサイクルポリカー
ボネートは、スクラップポリカーボネートをクロロホルム、塩化メチレン、1,
2−ジクロロエタンのような塩素化有機溶剤に溶解し、次いで不溶性物質の濾別
その他当技術分野で公知の非ポリカーボネート成分の分離操作を行うことによっ
て得ることができる。その他のタイプのポリカーボネート(例えば界面法で製造
したポリカーボネート及びポリカーボネート押出屑など)も前駆体として使用し
得る。
【0021】 段階Aの実施に先立って、特に前駆ポリカーボネートがリサイクル材料の場合
、これを塩素化炭化水素溶剤中に溶解することは本発明の技術的範囲に属する。
代表的な塩素化炭化水素は、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエ
タン、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼンである。クロロ脂肪族炭化水素
が好ましく、塩化メチレン及び1,2−ジクロロエタンが最も好ましい。
【0022】 前駆ポリカーボネートの溶剤への溶解はどんな温度で行ってもよい。典型的な
温度は約0℃から溶剤の沸点までであり、概して約20〜100℃が好ましい。
ポリカーボネートの溶解に有効な量の溶剤を使用する限り、その割合は重要でな
い。
【0023】 かかる溶解によって、例えば前駆体ポリカーボネートが光ディスクに由来する
ときの金属コーティングのように、一般に様々な不溶性物質が後に残る。本発明
ではかかる不溶性物質をポリカーボネート溶液から除去することも想定される。
これはデカンテーション、濾過及び遠心分離などの慣用操作でなし得る。
【0024】 前駆体ポリカーボネートには着色不純物が付随していることが多く、これらは
ポリカーボネート自体にみられることもあれば、塩素化溶剤溶液中にみられるこ
ともある。従って、本発明の各種実施形態には、他の除去段階に続いて無定形ポ
リカーボネート溶液から色を除く段階が含まれる。色を抜くための一つの方法は
、溶液のままで鉱酸(好ましくは塩酸)で処理することであり、鉱酸は通例メタ
ノールのようなアルカノール溶液である。もう一つの方法は、活性炭や架橋樹脂
のような、着色体を吸着する固体にポリカーボネート溶液を接触させることであ
り、架橋樹脂は中性でもイオン交換樹脂でもよい。別の方法はグルコン酸ナトリ
ウム溶液で洗浄することである。さらに別の方法は、樹脂を、後述するように沈
殿させた後、着色体を溶解するのに十分な量の非溶媒で洗浄することである。
【0025】 前駆体ポリカーボネートの溶液は、大抵は、結晶化度を高める前に溶媒をすべ
て除いておく。非溶媒沈殿や蒸気沈殿のような当技術分野で公知の方法で前駆体
ポリカーボネートを溶液から沈殿させるのが通常有利である。
【0026】 本発明では、前駆体ポリカーボネートを、水及びC1-20アルカノールからなる
群から選択される1種類以上の非溶媒と接触させる。アルカノールで好ましいの
は、メタノール、エタノール及び1−ブタノールなどのC1-5第一級アルコール
である。2−ブタノールや3−ペンタノールのようなある種の第二級アルカノー
ルも選択できる。非溶媒の混合物も使用し得る。最も好ましい非溶媒は、入手容
易で低価格であることから、水、メタノール及びこれらの混合物である。
【0027】 本発明では、上記米国特許出願第08/986448号で必要とされる炭酸ジ
アルキルを用いる必要はなく、想定してもいない。本発明の特徴の一つは、かか
る比較的高価な化合物を非溶媒の一部とする必要がないことである。水やアルカ
ノールのような簡単な物質の使用で十分である。
【0028】 前駆体ポリカーボネートと非溶媒との接触は75℃以上の接触温度で行われる
が、この接触温度は次の関係式でさらに定義される。 Tc≧Tb−z ただし、Tcは接触温度(℃)であり、Tbは接触圧力での非溶媒の沸点(℃)で
あり、zは定数である。zの最大値は60である。好ましくはzは20である。
【0029】 非溶媒は前駆体ポリカーボネートとの接触時に液体状態であっても蒸気状態で
あってもよい。液体接触は大抵は前駆体ポリカーボネートを非溶媒の浴に浸すこ
とによって行われ、蒸気接触は大抵は前駆体ポリカーボネート層に非溶媒の蒸気
を上方に通すことによって行われる。特に蒸気接触を用いる場合、接触温度がT b を上回るのも本発明の技術的範囲に属し、その際接触容器の圧力は大気圧より
も高く保たなければならない。約10気圧までの高圧が典型的であり、約5気圧
までの圧力が好ましい。接触温度は前駆体ポリカーボネートのガラス転移温度を
上回っていてもよい。
【0030】 非溶媒との接触に要する時間は結晶化度向上の割合に依存し、使用する非溶媒
及び接触条件に応じて異なる。至適時間は簡単な実験で決定できる。大抵は、約
15〜60分の範囲内の時間で十分である。
【0031】 本発明による結晶化度の向上は、表面での結晶化度の向上のみを要するという
点で上記の米国特許出願第08/986448号に実質的に記載された通りであ
る。ただし、非溶媒は前駆体ポリカーボネート粒子を、特に粒子がペレットのと
き、膨潤させて、その表面から内部に浸透することがほとんどである。通例5重
量%以上の結晶化度が達成される。
【0032】 ポリカーボネートオリゴマーは非常に脆く、押出を水のような液体媒体中で行
わないと簡単には押出及び造粒できないことが多々ある。本発明では、周囲温度
・圧力条件下でのメタノールのような結晶化を高めることのできる非溶媒中への
押出も想定され、造粒及び結晶化度の向上を同時に達成し得る。
【0033】 結晶化度の向上後、前駆体ポリカーボネートは容易に回収できる。非溶媒と接
触させた後は結晶化度が向上しおそらく非溶媒で幾分濡れていることを除けば以
前と同じ物理的形態にあるからである。次いで、好ましくは当技術分野で公知の
固相重合条件に付せばよい。かかる条件には、結晶化度の向上したポリカーボネ
ートのガラス転移温度から融解温度までの間の温度(大抵はその融解温度よりも
約10〜50℃低い温度)がある。一般に、約150〜270°、特に約180
〜250℃の範囲内の温度が特にビスフェノールAホモポリカーボネートに適し
ている。
【0034】 本発明の方法を以下の実施例で例示する。
【0035】 例1〜13 結晶化装置は、液体タンクとして機能する耐圧容器と、タンク内の液体中に浸
したり液体上方の空間に保持できるように高さ調節の可能な試料保持スクリーン
とからなっていた。この容器にメタノールを入れ、無定形ビスフェノールAポリ
カーボネートペレット(直径約4mm)の試料をスクリーン上に載せ、所望の位
置に配置した。容器を所望に応じて加熱し、適宜、容器内で蒸気の自己発生圧力
が生ずるように密封した。ポリカーボネート試料を液体又はその蒸気に所定時間
暴露した後、結晶化度を求めた。
【0036】 結果を以下の表に示す。ポリカーボネート試料はビスフェノールAホモポリカ
ーボネートであり、以下の性状のものであった。
【0037】 オリゴマー:Mw約3800 OQ:光学用、Mw約34000。
【0038】
【表1】
【0039】 例2に示す通り、15分ではかかる条件下で適当な結晶性OQポリカーボネー
ト試料を得るにはさほど適していない。ただし、60分で十分であり(例1)、
オリゴマーを使用するとさらに低い温度でも15分で十分である(例10)。
【0040】 例14〜26 各種液体と各種の形態のポリカーボネートを使用して、例1〜13の手順を繰
り返した。結果を表IIに示す。
【0041】
【表2】
【0042】 1−プロパノールを用いた例16と水を用いた例25を除き、他のすべての例
でかなりの結晶化度の向上がみられた。例16では接触時間を延ばし、例25で
は温度を高めることで結晶化度が増すものと思料される。
【0043】 例27〜28 例1〜13の手順を用いて次の2種類のコポリカーボネートの結晶化度を高め
た。
【0044】 例27: 98.5モル%のビスフェノールAと1.5モル%のポリエチレン
グリコール(分子量400)。
【0045】 例28: 98モル%のビスフェノールAと2モル%のポリエチレングリコー
ル(分子量200)。
【0046】 各々の例で、メタノール蒸気を100℃で用い、接触時間は60分間であった
。22〜28%の結晶化度を有する生成物が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カルソ,アンドリュー・ジェームズ アメリカ合衆国、12308、ニューヨーク州、 スケネクタデイ、ジレスピー・ストリー ト、1086番 Fターム(参考) 4J029 AA09 AA10 AC01 AC02 AD01 BB13A BF25 FC02 KH03

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形無定形芳香族前駆体ポリカーボネートの結晶化度を高め
    る方法であって、前駆体ポリカーボネートを、液体又は蒸気状態の水又はC1-20 アルカノールであって炭酸ジアルキルを含まない1種類以上の非溶媒と、表面結
    晶化ポリカーボネートの形成に有効な時間、75℃以上であって以下の関係で定
    義される接触温度及び接触圧力で接触させることを含んでなる方法。 Tc≧Tb−z ただし、Tcは接触温度(℃)であり、Tbは接触圧力での非溶媒の沸点(℃)で
    あり、zは定数であってその値は60である。
  2. 【請求項2】 前記前駆体ポリカーボネートがホモポリカーボネートである
    、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記前駆体ポリカーボネートがコポリカーボネートである、
    請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記前駆体ポリカーボネートがコポリエステルカーボネート
    である、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前駆体ポリカーボネートがビスフェノールAホモポリカーボ
    ネート又はコポリカーボネートである、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記前駆体ポリカーボネートが、ゲルパーミエーションクロ
    マトグラフィーで決定して約2000〜10000の範囲内の重量平均分子量を
    有するオリゴマーである、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記前駆体ポリカーボネートが、ゲルパーミエーションクロ
    マトグラフィーで測定して約10000〜35000の範囲内の重量平均分子量
    を有する、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記前駆体ポリカーボネートが枝分れポリカーボネートであ
    る、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記前駆体ポリカーボネートがリサイクルポリカーボネート
    である、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記非溶媒が水である、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記非溶媒がC1-5の第一級アルカノールである、請求項
    1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記非溶媒がメタノールである、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記前駆体ポリカーボネートがオリゴマーであってこれを
    メタノール中に押出してペレットとし、もって造粒と結晶化度向上を同時に達成
    する、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記非溶媒が水又は水とメタノールの混合物である、請求
    項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 固形無定形芳香族前駆体ポリカーボネートの結晶化度を高
    める方法であって、前駆体ポリカーボネートを、液体又は蒸気状態の水又はC1- 20 アルカノールであって炭酸ジアルキルを含まない1種類以上の非溶媒と、表面
    結晶化ポリカーボネートの形成に有効な時間、75℃以上であって以下の関係で
    定義される接触温度及び接触圧力で接触させることを含んでなる方法。 Tc≧Tb−z ただし、Tcは接触温度(℃)であり、Tbは接触圧力での非溶媒の沸点(℃)で
    あり、zは定数であってその値は20である。
  16. 【請求項16】 前記接触圧力が大気圧又は最高約5気圧までの高圧である
    、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 固形無定形芳香族前駆体ポリカーボネートを、液体又は蒸
    気状態の水又はC1-20アルカノールであって炭酸ジアルキルを含まない1種類以
    上の非溶媒と、表面結晶化ポリカーボネートの形成に有効な時間、75℃以上で
    あって以下の関係で定義される接触温度及び接触圧力で接触させることによって
    前駆体ポリカーボネートの結晶化度を高め、 かくして結晶化度の向上した前駆体ポリカーボネートを固相重合によって重合
    する ことを含んでなる、芳香族ポリカーボネートの製造方法。 Tc≧Tb−z ただし、Tcは接触温度(℃)であり、Tbは接触圧力での非溶媒の沸点(℃)で
    あり、zは定数であってその値は60である。
  18. 【請求項18】 前記前駆体ポリカーボネートがビスフェノールAホモポリ
    カーボネート又はコポリカーボネートである、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記非溶媒が水である、請求項17記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記非溶媒が水、メタノール又はこれらの混合物である、
    請求項17記載の方法。
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