JP2003524453A - 元素状触媒を含む低圧縮、反発弾性ゴルフボール及びその製造方法 - Google Patents

元素状触媒を含む低圧縮、反発弾性ゴルフボール及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリブタジエン、VIA族元素、例えば元素状硫黄、ポリマー硫黄、セレン又はテルルを含むcis−trans触媒、及び遊離基源を有するポリブタジエン反応生成物から製造したセンター及びカバーを有する、圧縮が低く反発弾性のあるゴルフボールを提供すること。 【解決手段】 反応生成物は典型的には、0℃で測定した第2の動的こわさの約130%より小さい−50℃で測定した第1の動的こわさを有している。多層ゴルフボールは、センター、センターの回りに同心状に配置した少なくとも一つの中間層、及びカバーを有する。センター、中間層の少なくとも一つ又は両者の少なくとも一部を、少なくとも一つの元素状硫黄、ポリマー硫黄、セレン、又はテルル成分を含むcis−trans触媒及び遊離基源を有するポリブタジエンを含む反応生成物から製造する。特に、ポリブタジエン、少なくとも一つの元素成分を含むcis−trans触媒、遊離基源、充填材、架橋剤の種々の組合せを使用して、反発弾性があり(早い)かつ圧縮が低い(柔らかい)ゴルフボール及びゴルフボール成分を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリブタジエン反応生成物を製造するのに十分な反応温度において
、一定量のポリブタジエン、遊離基源及び少なくとも一つの硫黄成分、セレン成
分又はテルル成分を含むシスからトランスへの転換触媒の転換反応から製造する
、圧縮が低く反発弾性のあるゴルフボール及びその部分に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のゴルフボールをいくつかの一般的な群に分けることができる:(a)一
又は複数の層を有する中実ゴルフボール及び(b)糸巻きゴルフボールである。
中実ゴルフボールはワンピースボールを含み、これは構成するのが容易でかつ相
対的に安価であるが、プレー特性が良好ではなく、従って一般的に練習場用のボ
ールとして用途が限られている。ツーピースボールは一般に固形のコアとカバー
で構成されており、非常に耐久性がありかつ最大飛距離を出すことから一般に遊
びのゴルファーに最も人気がある。ツーピース構成のボールはポリマーのコアを
カバーで包んで製造されるのが通常である。典型的には、ジアクリル酸亜鉛及び
/又は他の類似の架橋剤で化学的に架橋したポリブタジエンからコアを製造する
。一般的にはこれらのボールを製造することは容易であるが、これらはプレー特
性に限界があるとされている。中実ゴルフボールは多層ゴルフボールも含んでお
り、これは一層又は複数層の中実コア及び/又は一層又は複数層のカバーを含ん
でいる。これらのボールは幅広いプレー特性を有しているとされている。
【0003】 糸巻きゴルフボールは、高い回転と柔らかい“感覚”の特性を有していること
から一般に多くの競技者に好まれている。典型的には糸巻きゴルフボールは、張
力をかけたエラストマー材料で包んだ中実の、中空の又は流体を充填したセンタ
ー及びカバーを含む。糸巻きゴールは一般に、中実のツーピースゴルフボールよ
り製造するのが困難でより高価である。 広範囲のプレー特性、すなわち圧縮、速度“感覚”及び回転は種々のプレー能
力に応じて最適化することができ、これらの特性を提供するために設計された種
々のゴルフボールが先行技術で公知である。現代のゴルフボールの構造に存在す
る最も一般的なポリマーの一つは、アイオノマーに加えてポリブタジエンであり
、より詳細にはcis−アイソマーの濃度が高いポリブタジエンである。cis−濃度
が高いポリブタジエンを使用すると、反発弾性が非常に高くかつ硬いボールとな
り、硬いカバー材料と組み合わせると特にそうなる。これらの高度に反発弾性の
あるゴルフボールは、クラブで打った場合に相対的に硬い“感覚”を有する。高
cis−ポリブタジエンで構成した柔らかい“感覚”のゴルフボールは反発弾性が
低い。改良したゴルフボールを提供しようとする努力において、以下に示すよう
に様々な他のポリブタジエン配合物が製造されてきた。
【0004】 米国特許第3,239,228号は、硫黄含量が高いポリブタジエンゴムを成
形したコアとカバーを有する中実ゴルフボールを開示している。コアのポリブタ
ジエン含量は立体的に制御されて、25〜100%のcis−及び0〜65%のtra
ns−1,4−ポリブタジエンとポリブタジエンのビニル構成体を有する残余物と
の構成体となる。ポリブタジエンゴルフボールコアの好ましい態様は、35%の
cis−、52%のtrans−及び13%のビニル−ポリブタジエンを含む。trans−
とビニル−の含量のレベルは、ポリマーブレンドの全体としてのプレー特性にと
って重要ではないと開示されている。 英国特許第1,168,609号は、改良されたゴルフボールコアを成形する
ことができる成形組成物を開示しており、それは基本となるポリマー成分として
cis−ポリブタジエンを含んでいる。コアポリマー成分は典型的には、少なくと
も60%のcis−ポリブタジエンと、ポリブタジエンのtrans−又はビニル−型の
いずれかである残余物とを含んでいる。好ましい態様において、コアポリブタジ
エン成分は、90%のcis−構造体と、1,4−ポリブタジエンのtrans−又はビ
ニル−構造体のいずれかである10%の残余物を含んでいる。
【0005】 米国特許第3,572,721号及び3,572,722号は、中実の、ワン
ピース又はツーピースゴルフボールを開示しており、ツーピースボールはコア及
びカバーを有している。カバー材料は、当業者に公知の多数の材料又はそのブレ
ンドのいずれか一つを含むことができ、少なくとも90%からの量で存在しても
よいtrans−ポリブタジエンを含み、残余物はcis−及び/又はビニル構造体であ
る。 英国特許第1,209,032号は、コアとカバーを有するツーピース又はス
リーピースゴルフボールを開示している。コア又はカバー材料は架橋可能であれ
ばいかなる材料でもよい。特に、ポリマーはブタジエン又はイソプレンのポリマ
ー又はコポリマーであることができる。好ましくは、ポリマー成分はcis含量が
50質量%より高いポリブタジエンである。 米国特許第3,992,041号は、ワンピース、中実ゴルフボールを開示し
ている。ゴルフボール材料は典型的にはポリブタジエンであり、これは少なくと
も60%のcis−ポリブタジエン、及びtrans−ポリブタジエン及び/又は1,2
−ポリブタジエン(ビニル)アイソマーである40%の残余物であるように選択
した立体配置を有する。
【0006】 米国特許第4,692,497号は、少なくとも二つの遊離基開始剤を使用し
て、ポリブタジエンを含むジエンポリマーとα、βエチレン系不飽和酸を硬化さ
せることによって、製造したゴルフボール及びそのための材料を開示している。 米国特許第4,931,376号は、ゴルフボールカバー材料を含む種々の適
用に使用するブタジエンポリマーの製造方法を開示している。この発明のある態
様は、ツーピースボールに使用するゴルフボールカバーとして少なくとも30質
量%のtrans−ポリブタジエンポリマーを含む、ブレンドしたポリマー樹脂材料
を使用している。 米国特許第4,971,329号は、cis−1,4−ポリブタジエンと1,2
−ポリブタジエン、不飽和カルボン酸の金属塩、無機充填材及び遊離基開始剤の
ポリブタジエン混合物から製造した中実のゴルフボールを開示している。この混
合物は、約99.5質量%〜約95質量%のcis−1,4−ポリブタジエンと約
0.5質量%〜約5質量%の1,2−ポリブタジエンを有する。 米国特許第5,252,652号は、ベースゴム、好ましくはcis−含量が少
なくとも40mol%である1,4−ポリブタジエン、不飽和カルボン酸金属塩、
有機ペルオキシド、及び有機硫黄化合物及び/又はその金属塩を含むゴム組成物
から製造した、飛びの作動性が改良されたワンピース又は多層ゴルフボールコア
を開示している。有機硫黄化合物及び/又は金属塩は、典型的には100質量部
当たり約0.05〜2質量部の量で存在し、かつ有機ペルオキシドは典型的には
全ポリマー成分の100質量部当たり約0.5〜3質量部の量で存在する。
【0007】 欧州特許第0 577 058号は、二つの分離した層として形成されているコ
アとカバーを含むゴルフボールを開示している。カバーの内部層をコアの上に成
形しておりアイオノマー樹脂から製造されている。カバーの外部層を内部層の上
に成形しており、天然又は合成バラタとポリブタジエンのような架橋可能なエラ
ストマーのブレンドから製造されている。カバーの外部層の一つの態様において
、エラストマーはcis−構造を少なくとも40%有し、残部の60%がtrans−ア
イソマーである1,4−ポリブタジエンである。好ましい態様は、cis−構造を
少なくとも90%より多く、より好ましくは少なくとも95%のcis−構造を含
む。 米国特許第5,421,580号は、センターバッグに含まれた液体のセンタ
ー、液体センター上に形成したゴム糸、及び糸巻き層と液体センターを覆うカバ
ーを有する糸巻きゴルフボールを開示している。カバー材料は当業者に知られて
いる多数の材料又はそのブレンドのいずれか一つを含むことができ、それにはtr
ans−ポリブタジエン及び/又は1,2−ポリブタジエン(ビニル)を含んでお
りそれによってカバーは70〜85のJIS−C硬度を有している;好ましいtr
ans−の百分率は開示されていない。
【0008】 米国特許第5,697,856号はコアとカバーを有する中実のゴルフボール
を開示しており、コアは加硫前に90%より低くないcis−ポリブタジエン構造
の含量を有するブタジエンゴムを含むベースゴム組成物を加硫することによって
製造されている。加硫後に存在するtrans−ポリブタジエン構造の量は10〜3
0%であり、量が30%を越えると反発弾性性能が劣化した柔らかすぎるコアに
なるという有害な結果になり、かつゴルフボールの性能が低下することになると
言われている。コアは加硫剤、充填材、有機ペルオキシド及び有機硫黄化合物を
含んでいる。 英国特許第2,321,021号は、コア及びコアの上に形成したカバーを有
し、かつ内部カバー層と外部カバー層を有する二層のカバー構成を有する、中実
のゴルフボールを開示している。外部カバー層は0.05〜5質量部の有機スル
フィド化合物を含むゴム複合体を含んでいる。コアゴム組成物は、ベースゴム、
好ましくは少なくとも40質量%のcis−含量を有する1,4−ポリブタジエン
、架橋剤、共−架橋剤、有機スルフィド及び充填材を含んでいる。架橋剤は典型
的には0.3〜5.0質量部の量で存在する有機ペルオキシドであり、共−架橋
剤は典型的には10〜40質量部の量で存在する不飽和脂肪酸の金属塩である。
有機スルフィド化合物は典型的には0.05〜5質量部で存在する。
【0009】 米国特許第5,816,944号は、コアとカバーを有する中実のゴルフボー
ルを開示しており、コアは50〜80のJIS−C硬度を有し、カバーは50〜
60のショアD硬度を有している。コア材料は加硫したゴム、例えばcis−ポリ
ブタジエン、架橋剤、有機ペルオキシド、有機硫黄化合物及び/又は金属含有有
機硫黄化合物及び充填材を含む。 さらに、trans−ポリブタジエンコンホメーションの割合が高い常用のポリマ
ー、例えばFirestone Corp.からのDIENE 35NF(これは40%のcis−アイソマー
と50%のtrans−ポリブタジエンアイソマーを含む)、及び高−cis−及び高−
trans−ポリブタジエンアイソマーの混合物、例えばそれぞれShell Corporation
からのCARIFLEX BR1220、及びAsahi Chemical Co.からのFUREN 88は、典型的に
は高い反発弾性値を生じることはなく、従って好ましくない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、低圧縮を有するゴルフボール、すなわち柔らかいボールである一方、
従来のボールと同等かそれより高い反発弾性を有するゴルフボールを製造するこ
とが望ましい。そうでない場合は、圧縮が同等又は低いが大きな反発弾性を達成
することが望ましい。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以下の本発明に従う全ての態様をあらゆるゴルフボールで使用することができ
る。特に、以下の三つの態様の一つにおいて各態様を使用することができる。第
1の態様において、ゴルフボールはワンピースゴルフボールである。第2の態様
において、ゴルフボールはコア及びコアの周りに同心状に配置されたカバーを含
み、かつ反応生成物は少なくともコアの一部に配置されている。第3の態様では
、ゴルフボールはセンター及び少なくとも一つの中間層を有するコア;及びコア
の周りに同心状に配置されたカバーを含み、反応生成物はコアの部分に配置され
ている。
【0012】 本発明は、一定量のポリブタジエン、遊離基源及び少なくとも一つのVIA族元
素を含むcis−trans触媒を、ポリブタジエン反応生成物を製造するのに十分な反
応温度で転換反応させて製造したゴルフボールに関し、該反応生成物は転換反応
以前に存在したtrans−ポリブタジエンの量より多くのtrans−ポリブタジエンを
含んでいる。一つの態様では、少なくとも一つの元素成分を含むcis−trans触媒
の一部を含む。一つの態様では、ゴルフボールは、約60より大きいディンプル
カバレッジ、約35〜80のショアD硬度、又は約3.45MPa(500psi)よ
り大きい曲げ弾性率の少なくとも一つを有するカバーを含み、かつこの場合ゴル
フボールは約50〜120の圧縮又は約0.7より大きい反発係数の少なくとも
一つを有する。他の態様では、反応生成物は、−50℃で測定した1次動的こわ
さが0℃で測定した2次動的こわさの約130%より小さい1次動的こわさを有
している。
【0013】 一つの好ましい態様では、VIA族金属は元素状硫黄の硫黄成分、ポリマー状硫
黄、又はそれらの組み合わせを含む。他の態様では、VIA族元素はセレン、テル
ル又はそれらの組み合わせを含む。VIA族元素を含むcis−trans触媒は典型的に
はポリブタジエン100部当たり約0.01〜25部の量で存在する。好ましい
態様では、cis−trans触媒はポリブタジエン100部当たり約0.01〜1部の
量で存在する。さらに好ましい態様では、cis−trans触媒はポリブタジエン10
0部当たり約0.05〜0.5部の量で存在する。他の態様では、cis−trans触
媒は、少なくとも約32%のtrans−ポリブタジエンアイソマーを含むポリブタ
ジエン反応生成物を製造するのに十分な量で存在する。他の態様では、cis−tra
ns触媒はさらに、少なくとも一つの無機スルフィド化合物、有機硫黄化合物、芳
香族有機金属化合物、金属−有機硫黄化合物、又は芳香族有機化合物を含む。 一つの態様では、ポリブタジエン反応生成物は、全ポリブタジエンに基づいて
約7%より少ないビニルアイソマー含量を含む。好ましい態様では、ポリブタジ
エン反応生成物は約4%より少ないビニルアイソマーを含む。より好ましい態様
では、ポリブタジエン反応生成物は約2%より少ないビニルアイソマーを含む。
【0014】 他の態様では、反応生成物はさらに加硫促進剤を、好ましくはcis−trans転換
反応を促進するのに十分な量で含む。好ましい態様では、加硫促進剤は少なくと
も一つのするフェンアミド、チアゾール、ジチオカルバメート、チウラム、キサ
ンテート、チアジアジン、チオ尿素、グアナジン、又はアルデヒド−アミンを含
む。促進剤は典型的には約0.05〜2phrの量で存在する。好ましい態様で
は、促進剤は約0.1〜1phrの量で存在する。 一つの態様では、反応生成物を有するコアの部分はセンターである。他の態様
では、センターは流体を含む。さらに他の態様では、中間層は張力をかけたエラ
ストマー材料の糸巻き層を含むことができる。好ましい態様では、張力をかけた
エラストマー材料は反応生成物を含む。他の態様では、ゴルフボールはさらに密
度調整用充填材を含む。
【0015】 本発明はゴルフボールの製造方法にも関し、該方法は以下の工程を含む:(a
)少なくとも一つのVIA族元素を含む少なくとも一つのcis−trans触媒、(b)
遊離基源(c)全ポリマー成分の約70%より多い量で存在するcis−ポリブタ
ジエン成分を有する第1の反発弾性ポリマー成分、及び任意に(d)架橋剤を結
合させる工程、第1の反発弾性ポリマー成分の一部を第2の反発弾性ポリマー成
分に転換する工程、この工程においてcis−ポリブタジエン成分の少なくとも一
部がtrans−ポリブタジエン成分に転換しかつ第2の反発弾性ポリマー成分中の
ポリブタジエンの少なくとも約10%がtrans−ポリブタジエンでありかつビニ
ルポリブタジエンが約7%より少なくなっている、及び第2の反発弾性ポリマー
成分をゴルフボールの少なくとも一部分に形成する工程。 一つの態様では、第2の反発弾性ポリマー成分の部分を中実の球体に形成する
。他の態様では、中実の球体の回りに配置した少なくとも一つの層に該部分を形
成することができ、この態様は球体の形成の代わりであってもそれに加えてでも
よい。代わりの態様では、球体を形成するが該層を球体の回りに配置した少なく
とも一つの層に配置する。追加的な態様では、第2の反発弾性ポリマー成分の追
加的な部分を球体の回りに同心円状に配置したカバーに形成する。
【0016】 一つの態様では、ポリブタジエン成分は第1の反発弾性ポリマー成分の全体に
対して少なくとも80%の量で存在するcis−ポリブタジエンを含む。他の態様
では、密度調整用充填材も結合工程に含める。さらに他の態様では、第1の反発
弾性ポリマー成分とcis−trans触媒を結合させる工程及び部分を形成する工程は
、第1の量のtrans−ポリブタジエンを有する中心と第2の量のtrans−ポリブタ
ジエンを有する表面を有する球体を形成することを含み、この場合第1の量が第
2の量より少なくとも約6%少ない。 一つの態様では、球体の部分は流体を含む。他の態様では張力をかけたエラス
トマー材料を球体の回りに巻く。好ましい態様では、張力をかけたエラストマー
材料は、ポリブタジエン又はポリイソプレンとVIA族元素成分を含むcis−trans
触媒を含む反応生成物を含む。 さらに他の態様では、形成工程は、第1の反発弾性ポリマー成分を第2の反発
弾性ポリマー成分に転換するために第1の反発弾性ポリマーを一段又は多段で圧
縮成形し、かつ第2の反発弾性ポリマー成分を中実の球体に形成することを含む
。好ましい態様では、圧縮成形には8〜15分を要する。好ましい態様では、転
換と形成は実質的に同時に起こる。
【0017】 本発明は、以下の工程を含む方法によって製造したゴルフボールにも関する:
(a)少なくとも一つのVIA族元素を含む少なくとも一つのcis−trans触媒、(
b)遊離基源、及び(c)反発弾性ポリマー成分の約70%より多い量で存在す
るcis−ポリブタジエンを含む第1の反発弾性ポリマー成分を結合させる工程、
第1の反発弾性ポリマー成分の一部分を第2の反発弾性ポリマー成分に約5〜1
8分で変換する工程、この工程においてcis−アイソマー成分の少なくとも一部
分がtrans−アイソマー成分に変換され、かつ第2の反発弾性ポリマー成分中の
ポリブタジエンの少なくとも約10%はtrans−ポリブタジエンでありかつビニ
ル−ポリブタジエンは約7%より少ない、及び第2の反発弾性ポリマー成分をゴ
ルフボールの少なくとも一部分に形成する工程。 本発明はさらに、十分量のポリブタジエン、遊離基源及び少なくとも一つのVI
A族元素を含むcis−trans触媒の転換反応から製造した材料を含むゴルフボール
に関し、転換反応の前に存在するtrans−ポリブタジエンの量より多いtrans−ポ
リブタジエンの量を含むポリブタジエン反応生成物を製造するのに十分な温度で
該反応が生じ、該反応生成物は第1の硬度を有する中心点と第2の硬度を有する
表面を有する球体含み、第2の硬度は第1の硬度の10%より大きく第1の硬度
と相違している。一つの態様では、反応生成物は依然としてcis−trans触媒の一
部を含む。
【0018】 ゴルフボールを以下の工程によって製造することができる:(a)少なくとも
一つのVIA族元素を含むcis−trans触媒、(b)遊離基源及び(c)全ポリマー
の約70%より多い量で存在するcis−ポリブタジエン成分を含む第1の反発弾
性ポリマー成分を結合させる工程、少なくとも一部分のcis−ポリブタジエン成
分をtrans−ポリブタジエン成分に転換するのに十分な温度で、約5〜18分、
第1の反発弾性ポリマー成分の一部分を第2の反発弾性ポリマー成分に転換する
工程、この工程において、第2の反発弾性ポリマー成分におけるポリブタジエン
の少なくとも約10%はtrans−ポリブタジエンでありビニル−ポリブタジエン
は約7%より少ない、及び第2の反発弾性ポリマー成分をゴルフボールの少なく
とも一部へ形成する工程、この工程で第2の反発弾性成分は、第1の硬度を有す
る中心と第2の硬度を有する表面を有する球体を含み、第2の硬度は第1の硬度
の10%より大きく第1の硬度と相違している。
【0019】 ゴルフボールを以下の工程により製造することもできる:(a)少なくとも一
つのVIA族元素を含むcis−trans触媒、(b)遊離基源及び(c)全ポリマー成
分の約70%より多い量で存在するcis−ポリブタジエン成分を含む第1の反発
弾性ポリマー成分を結合させる工程、少なくとも一部分のcis−ポリブタジエン
成分をtrans−ポリブタジエン成分に転換するのに十分な温度で、約5〜18分
、第1の反発弾性ポリマー成分の一部分を第2の反発弾性ポリマー成分に転換す
る工程、この工程において、第2の反発弾性ポリマー成分におけるポリブタジエ
ンの少なくとも約10%はtrans−ポリブタジエンでありビニル−ポリブタジエ
ンは約7%より少ない、及び第2の反発弾性ポリマー成分をゴルフボールの少な
くとも一部へ形成する工程、この工程において、第2の反発弾性成分は0℃で測
定した第2の動的こわさの約130%より小さい−50℃で測定した第1の動的
こわさを有する。 本発明のさらなる特徴及び利点は、以下に記載される図面と合わせて示される
以下の詳細な説明から確認することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】定義 一又は複数の数値又は数値範囲について本明細書で使用する“約”という用語
を、範囲内の全ての数値を含む全てのその数値を意味すると解すべきである。 本明細書で使用する“活性成分”という用語を、化学反応に必須の混合物又は
ブレンドの特定の成分として定義する。 本明細書で使用する、置換及び未置換の“アリール”基は、共役二重結合の系
を有する炭化水素環を意味し、典型的には4n+2π(nは整数)環電子を有す
る。アリール基の例は、フェニル、ナフチル、アニシル、トリル、キシレニル及
び類似物であるが、これらに限定されない。本発明に従うと、アリールは複素芳
香基、例えばピリミジン又はチオフェンを含む。これらのアリール基は多数の種
々の官能基で置換されていてもよい。炭素環式基に関して本明細書で記載した官
能基に加えて、アリール基への官能基はニトロ基を含む。
【0021】 本明細書で使用する“Atti圧縮”という用語を、Atti Compression Gauge(Un
ion市, NJ.のAtti Engineering Corp.から市場で入手可能である)で測定した較
正済みのバネのずれに対する対象又は材料のずれと定義する。Atti圧縮はゴルフ
ボールの圧縮を測定するに典型的に使用される。圧縮値は測定する製品の直径に
依存する。Atti Gaugeを使用して4.2672cm(1.680インチ)より小さ
い直径のコアを測定する場合、金属又は他の適切なシムを使用して測定対象の直
径を4.2672cm(1.680インチ)とすることを理解すべきである。しか
しながら、コアの圧縮について述べる場合、圧縮負荷測定を使用することが好ま
しい。“圧縮負荷”という用語を、直径が1.58インチの球状試験片が10.
8%直径方向にずれるときの規格化した負荷をポンドで表したものと定義する。 本明細書で使用する置換及び未置換の“炭素環式”は、環状の炭素含有化合物
を意味し、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル及
び類似物を含むがこれに限定されない。このような環状基は、一又は複数の水素
原子を官能基で置換した種々の置換体も含むことができる。このような官能基は
上記したものを含み、1〜28の炭素原子を有する低級アルキル基を含む。本発
明の環状基はさらに複素原子を含むことができる。
【0022】 本明細書で使用するゴルフボールの“反発係数”を、ボールを堅い板に向けた
ときの向ける速度に対する跳ね返る速度の比と定義する。向ける速度は38.1
m/s(125ft/s)と理解されている。 本明細書で使用する“動的こわさ”を、振幅100μm、1Hzで振動する半径
1.4mmの球状侵入プローブに対するずれで負荷を割ったものと定義する。プロ
ーブは試験材料の表面に動的に侵入する。球状のコアの試験材料をコアの赤道に
沿って6mm−厚さの層に切断することによって調製して、厚さ6mmでコアのセン
ターを含む表面を有するディスクを作る。ディスク上の選択した半径方向のいず
れかの位置にプローブを置くことによって動的こわさの測定を行うことができる
。正確な動的な測定は、試験資料を実質的に均一な温度に保つことによって行う
ことができる。動的こわさを、TA Instruments Corporation, New Castle,デラ
ウエアから入手可能な動的機械分析機、Model DMA 2980を使用して得ることがで
きる。DMA 2980の機械の設定は、周波数1Hz、振幅100μm、静的負荷0.3
N、及び自動ストレイン105%である。半径1.4mmの球状プローブは、DMA
2980の侵入キットアクセサリーとしてTA Instrumentsから入手可能である。DMA
2980には温度制御室が付設されており、これによって広範囲の環境温度での試験
が可能となる。
【0023】 本明細書で使用する“VIA族成分”又は“VIA族元素”という用語は、硫黄成
分、セレン成分又はテルル成分又はこれらの組合せを含む成分を意味する。 本明細書で使用する“流体”という用語は、液体、ペースト、ゲル、ガス(例
えば空気)又はこれらの組合せを含む。 本明細書で使用する“誘電正接”又は“tanδ”という用語を、回復できない
エネルギーを回復可能なエネルギーで割ったものとして定義し、ずれのエネルギ
ーを本明細書で動的こわさについて特定した操作標準で測定する。誘電正接を、
上記の同一の動的機械分析機及び設定を使用して得た。 本明細書で使用する“分子量”という用語を、絶対質量平均分子量と定義する
。 本明細書で使用する“多層”という用語は、少なくとも二つの層を意味し、液
体センターボール、糸巻きボール、中空センターボール及び少なくとも二つの中
間層及び/又は内部層又は外部層を有するボールを含む。
【0024】 本明細書で使用する“100部当たりの部”という用語は“phr”としても
知られており、全ポリマー成分の100質量部に対する混合物中に存在する特定
成分の質量部の数として定義する。数学的には、ある成分の質量をポリマーの全
質量で割り100をかけて表すことができる。 本明細書で使用する“実質的に含まない”という用語は、約5質量%より少な
いこと、好ましくは約3質量%より少ないこと、より好ましくは約1質量%より
少ないこと、最も好ましくは約0.01質量%より少ないことを意味する。 本明細書で使用する“硫黄化合物”という用語は、元素状硫黄、ポリマー硫黄
又はこれらの組合せである成分を意味する。“元素状硫黄”はSの環状硫黄を
意味し、“ポリマー硫黄”は元素状硫黄に関して少なくとも一つの硫黄を含む構
造であることをさらに理解すべきである。
【0025】本発明の詳細な説明 本発明は、ワンピースゴルフボール、コアとカバーを有するツーピースゴルフ
ボール及び中実の、中空の又は流体を充填したセンター、センターに隣接する同
心円状に配置した少なくとも一つの中間層及びカバーを有する多層ゴルフボール
に関する。センター、カバー又は中間層の少なくとも一つは、cis−trans触媒、
ポリブタジエンを有する反発弾性ポリマー成分、遊離基源及び任意に架橋剤、充
填剤又はその両者を含む反応生成物を含む。好ましくは、反応生成物は、0℃で
測定した第2の動的こわさの約130%より小さい−50℃で測定した第1の動
的こわさを有する。より好ましくは、第1の動的こわさは第2の動的こわさの約
125%より小さい。
【0026】 本発明は、ポリブタジエンのcis−アイソマーをtrans−アイソマーに成形サイ
クルにおいて転換し、ゴルフボールを製造する方法を含む。ポリマー、cis−tra
ns触媒、充填材、架橋剤及び遊離基源の種々の組合せを使用することができる。
高い反発弾性と低い圧縮を得るために、成形サイクルにおいて、cis−アイソマ
ーの含量が好ましくは約70%より大きい高分子量ポリブタジエンを転換して、
ゴルフボールの点又はその部分のいずれかにおいてtrans−アイソマー含量を増
加させ、好ましくはゴルフボールの実質的に全て又はその部分にわたって割合を
増加させる。より好ましくは、cis−ポリブタジエンアイソマーは全ポリブタジ
エン含量の約80%より多い量で存在する。最も好ましくは、cis−ポリブタジ
エンアイソマーは全ポリブタジエン含量の約96%より多い量で存在する。特定
の理論にとらわれる考えはないが、1,2−ポリブタジエンアイソマー(“ビニ
ル−ポリブタジエン)の量が少ないことが初期ポリブタジエン及び反応生成物で
は好ましいと考えらえる。典型的には、ビニルポリブタジエンアイソマーの含量
は約7%より少ない。好ましくは、ビニルポリブタジエンアイソマーの含量は約
4%より少ない。より好ましくは、ビニルポリブタジエンアイソマーの含量は約
2%より少ない。特定の理論にとらわれる考えはないが、組み合わせたcis−及
びtrans−ポリブタジエン主鎖の得られた易動度は、同一物を含む反応生成物及
びゴルフボールの低い弾性率及び高い反発弾性に対応すると考えられる。
【0027】 高い反発弾性と低い弾性率(低い圧縮)特性(これらはゴルフボールのプレー
特性にとって望ましくかつ有益である)を示すポリマー反応生成物を得るために
、高分子量cis−1,4−ポリブタジエンを、成形サイクルにおいて好ましくはt
rans−アイソマーに転換することができる。ポリブタジエン材料は典型的には約
200,000を超える分子量を有する。好ましくは、ポリブタジエンの分子量
は約250,000より大きく、より好ましくは約300,000〜500,0
00である。特定の理論にとらわれる考えはないが、cis−trans触媒成分は、遊
離基源と共役した場合、ある割合のポリブタジエンポリマー成分をcis−からtra
ns−構造に変換するように作用すると考えられている。cis−trans変換ではcis
−trans触媒、例えばVIA族元素の存在が必要であり、この触媒は有機硫黄又は
金属含有有機硫黄化合物、置換又は未置換芳香族有機化合物、無機スルフィド化
合物又はこれらの混合物をさらに任意に含むことができる。本明細書で使用する
“cis−trans触媒”は、所与の温度で少なくとも一部のcis−ポリブタジエンア
イソマーをtrans−ポリブタジエンアイソマーに転換する全ての成分又はその組
み合わせを意味する。cis−trans触媒成分は、本明細書で記載した一又は複数の
他のcis−trans触媒を含むことができるが、少なくとも一つのVIA族成分を含ん
でいなければならない。VIA族成分は好ましくは硫黄又はポリマー硫黄を含む。
【0028】 cis−trans触媒に任意に含ませることが可能な置換又は未置換の適切な芳香族
有機成分は以下を含むがこれに限定されない:式(R)−R−M−R−(
)を有する成分、式中R及びRはそれぞれ水素又は置換若しくは未置
換のC1−20の直鎖の、分岐した若しくは環状のアルキル、アルコキシ又はア
ルキルチオ基又は単環式、多環式若しくは縮合環式C〜C24の芳香族基であ
り;x及びyはそれぞれ0〜5の整数であり;R及びRをそれぞれ単環式、
多環式若しくは縮合環式C〜C24の芳香族基から選択し;かつMはアゾ基又
は金属成分を含む。R及びRをそれぞれ好ましくはC〜C10の芳香族基
から選択し、より好ましくはフェニル、ベンジル、ナフチル、ベンズアミド及び
ベンゾチアジルから選択する。R及びRをそれぞれ好ましくは置換又は未置
換のC1−10の直鎖の、分岐した若しくは環状のアルキル、アルコキシ又はア
ルキルチオ基又はC〜C10の芳香族基から選択する。R、R、R又は
が置換されている場合、置換物は一又は複数の以下の置換基を含むことがで
きる:ヒドロキシ及びその金属塩;メルカプト及びその金属塩;ハロゲン;アミ
ノ、ニトロ、シアノ及びアミド;エステル、酸及び金属塩を含むカルボキシル;
シリル;アクリレート及びその金属塩;スルホニル又はスルホンアミド;及びホ
スフェート及びホスファイト。Mが金属成分である場合、それは当業者が利用可
能ないずれの適切な元素状金属であってもよい。典型的には、金属は遷移金属で
あることができるが、好ましくはテルル又はセレンである。cis−trans触媒で使
用するいくつかの好ましい芳香族成分は以下の式を有している:
【化1】 又は
【化2】 最初の構造式において、所望場合はテルルの代わりにセレンを使用することがで
きる。従って、最も好ましい態様において、R及びRはそれぞれCのアリ
ール基であり、かつMはアゾ基、テルル又はセレンを含む。
【0029】 cis−trans触媒に任意に含めることが可能な付加的な適切な有機硫黄成分は以
下を含むがこれに限定されない:4,4'−ジフェニルジスルフィド;4,4'−
ジトリルジスルフィド;4,4'−ジフェニルアセチレン;2,2'−ベンズアミ
ドジフェニルジスルフィド;ビス(2−アミノフェニル)ジスルフィド;ビス(4
−アミノフェニル)ジスルフィド;ビス(3−アミノフェニル)ジスルフィド;2
,2'−ビス(2−アミノナフチル)ジスルフィド;2,2'−ビス(3−アミノナ
フチル)ジスルフィド;2,2'−ビス(4−アミノナフチル)ジスルフィド;2,
2'−ビス(5−アミノナフチル)ジスルフィド;2,2'−ビス(6−アミノナフ
チル)ジスルフィド;2,2'−ビス(7−アミノナフチル)ジスルフィド;2,2
'−ビス(8−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1'−ビス(2−アミノナフチ
ル)ジスルフィド;1,1'−ビス(3−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1'
−ビス(4−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1'−ビス(5−アミノナフチル
)ジスルフィド;1,1'−ビス(6−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1'−
ビス(7−アミノナフチル)ジスルフィド;1,1'−ビス(8−アミノナフチル)
ジスルフィド;1,2'−ジアミノ−1,2'−ジチオジナフタレン;2,3'−
ジアミノ−1,2'−ジチオジナフタレン;ビス(4−クロロフェニル)ジスルフ
ィド;ビス(2−クロロフェニル)ジスルフィド;ビス(3−クロロフェニル)ジス
ルフィド;ビス(4−ブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(2−ブロモフェニル)
ジスルフィド;ビス(3−ブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(4−フルオロフ
ェニル)ジスルフィド;ビス(4−ヨードフェニル)ジスルフィド;ビス(2,5−
ジクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィ
ド;ビス(2,4−ジクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(2,6−ジクロロフ
ェニル)ジスルフィド;ビス(2,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(3
,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド;ビス(2−クロロ−5−ブロモフェニル
)ジスルフィド;ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(2
,3,4,5、6−ペンタクロロフェニル)ジスルフィド;ビス(4−シアノフェ
ニル)ジスルフィド;ビス(2−シアノフェニル)ジスルフィド;ビス(4−ニトロ
フェニル)ジスルフィド;ビス(2−ニトロフェニル)ジスルフィド;2,2'−ジ
チオ安息香酸エチル; 2,2'−ジチオ安息香酸メチル;2,2'−ジチオ安息
香酸;4,4'−ジチオ安息香酸エチル;ビス(4−アセチルフェニル)ジスルフ
ィド;ビス(2−アセチルフェニル)ジスルフィド;ビス(4−ホルミルフェニル)
ジスルフィド;ビス(4−カルバモイルフェニル)ジスルフィド;1,1'−ジナ
フチルジスルフィド;2,2'−ジナフチルジスルフィド;1,2'−ジナフチル
ジスルフィド;2,2'−ビス(1−クロロジナフチル)ジスルフィド;2,2'−
ビス(1−ブロモナフチル)ジスルフィド;1,1'−ビス(2−クロロナフチル)
ジスルフィド;2,2'−ビス(1−シアノナフチル)ジスルフィド;2,2'−ビ
ス(1−アセチルナフチル)ジスルフィド;及び類似物;又はこれらの混合物。好
ましい有機硫黄成分は、4,4'−ジフェニルジスルフィド、4,4'−ジトリル
ジスルフィド又は2,2'−ベンズアミドジフェニルジスルフィド又はこれらの
混合物である。cis−trans触媒に含まれる場合有機硫黄成分は、反発弾性ポリマ
ーの全成分に基づいて少なくとも約12%、典型的には約32%のtrans−ポリ
ブタジエンアイソマーを含む反応生成物を製造するのに十分な量で好ましくは存
在する。適切な金属含有有機硫黄成分は、ジエチルジチオカルバメート、ジアミ
ルジチオカルバメート及びジメチルジチオカルバメートのカドミウム、銅、鉛及
びテルル類似体又はこれらの混合物を含むがこれに限定されない。
【0030】 適切な任意の無機スルフィド成分は、チタンスルフィド、マンガンスルフィド
、並びに鉄、カルシウム、コバルト、モリブデン、タングステン、銅、セレン、
イットリウム、亜鉛、スズ及びビスマスのスルフィド類似体を含むがこれに限定
されない。従って、cis−trans触媒にVIA族元素を本明細書で述べた他のcis−t
rans触媒、例えば芳香族有機化合物、有機硫黄化合物、無機スルフィド化合物又
はこれらの組み合わせのいずれかと共に混合することができる。 元素状硫黄及びポリマー硫黄は例えばChardon, OHのElastochem, Inc.から市
場を通じて入手可能である。硫黄触媒化合物の例はPB(RMS)-80元素状硫黄及びPB
(CRST)-65ポリマー硫黄を含み、これらはいずれもElastochem, Inc.から入手可
能である。例示である商品名TELLOYのテルル触媒及び例示である商品名VANDEXの
セレン触媒はそれぞれRT Vanderbiltから市場を通して入手可能である。元素状
硫黄又はポリマー硫黄成分をcis−trans触媒として選択する場合、cis−trans触
媒の作動性を改良しかつ硫黄触媒の所定量に対してtrans−転換を増加させるた
めに促進剤を添加し得ることを理解すべきである。適切な促進剤は以下を含むが
これに限定されない:スルフェンアミド、例えばN−オキシジエチレン2−ベン
ゾチアゾール−スルフェンアミド、チアゾール、例えばベンゾチアジルジスルフ
ィド、ジチオカルバメート、例えばビスマスジメチルジチオカルバメート、チウ
ラム、例えばテトラベンジルチウラムジスルフィド、キサンテート、例えば亜鉛
イソプロピルキサンテート、チアジアジン、チオ尿素、例えばトリメチルチオ尿
素、グアニジン、例えばN、N'−ジ−オルト−トリルグアニジン又はアルデヒ
ド−アミン、例えばブチルアルデヒド−アニリン縮合生成物、又はこれらの混合
物。
【0031】 cis−trans触媒は好ましくは、全反発弾性ポリマー成分の100部に対して約
0.01〜25部の量で存在する。より好ましくは、cis−trans触媒は、全反発
弾性ポリマー成分の100部に対して約0.01〜1部の量で存在する。最も好
ましくは、cis−trans触媒は、全反発弾性ポリマー成分の100部に対して約0
.05〜0.5部の量で存在する。cis−trans触媒は典型的には、trans−ポリ
ブタジエンアイソマーの含量を増加させて全反発弾性ポリマー成分に基づいて約
5%〜70%のtrans−ポリブタジエンを含むように反応生成物を製造するのに
十分な量で存在する。 本明細書で述べるポリブタジエンのtrans−アイソマー含量の測定を、以下の
ように行うことができかつ行った。キャリブレーション用の標準を、trans−含
量が分かっている少なくとも二つのポリブタジエンゴム試料、例えばtrans−ポ
リブタジエンの割合が高いものと低いものを使用して作成する。これらの試料を
単独で使用しかつ、少なくとも約1.5%〜50%のtrans−ポリブタジエン含
量の段階ができるような方法で、又は未知の量を含み得られたキャリブレーショ
ン曲線が少なくとも13個の等間隔の点を含むような方法で両者を共に混合して
使用する。
【0032】 市場から入手可能な光音響(PAS)セルを付したフーリエ変換赤外(Fourier Tra
nsform-Infrared(FT-IR))分光計を使用し、以下の機器パラメーターを使用して
各標準のPASスペクトルを得た:2.5KHz(0.16cm/秒光学速度)の速
度でスキャンし、1.2KHzの電子フィルターを使用し、アンダーサンプリング
比(undersampling ratio)を2(資料を集める前のレーザー信号のゼロ交叉の
数)とし、感度設定1で375〜4000cm−1の範囲にわたる分解能が1cm における最小の128スキャンをコアド(co-add)する。 600〜1100cm−1の間に見られるcis−、trans−、及びビニル−ポリブ
タジエンのPASスペクトルからのピークを積算することができる。次いで、3
個のアイソマーのピークの下の全領域のフラクションとしてのtrans−ポリブタ
ジエンのピークを、現実のtrans−ポリブタジエン含量に対するtrans−ポリブタ
ジエン領域フラクションのキャリブレーション曲線を作成するために決定するこ
とができる。得られたキャリブレーション曲線の相関係数(R)は最小値0.
95でなければならない。
【0033】 新たに切り出し、離型物等の外来物を含まずかつ汚染されていない表面を含む
試料をPASセルに充填することによって、未知のコア材料の対象とする点にお
けるPASスペクトルが上記のパラメーターを使用して得られる。未知物のtran
s−ポリブタジエン領域のフラクションを分析して、キャリブレーション曲線か
ら現実のtrans−アイソマー含量を決定する。製造し試験した製品のいずれの部
分においてもtrans−含量が増加している場合に、本明細書では製品全点におけ
るtrans−ということを理解すべきである。 硫酸バリウムが含まれている環境ではtrans−含量を試験する上記の方法がよ
り正確でないことは知られている。従って、追加的な又は代わりのポリブタジエ
ンのtrans−含量の試験は以下のとおりである。キャリブレーション用の標準を
、trans−含量が分かっている少なくとも二つのポリブタジエン(例えばtrans−
ポリブタジエンの割合が高いものと低いもの)を使用して作成する。これらの試
料を単独で使用しかつ、少なくとも約1.5%〜50%のtrans−ポリブタジエ
ン含量の段階ができるような方法で、又は未知の量を含み得られたキャリブレー
ション曲線が少なくとも13個の等間隔の点を含むような方法で両者を共に混合
して使用する。
【0034】 近赤外レーザーを備えたフーリエ変換ラマン(FT−Raman)分光計を使用して
、以下の機器パラメーターを用いて各標準からストークス−ラマンスペクトルを
得る:過剰な加熱又は蛍光を発することなく良好な信号対雑音比を得るのに十分
なレーザー出力(典型的には約400〜800mWが適切である);2cm−1の分
解能;約400〜4000cm−1のラマンシフトスペクトル範囲;少なくとも3
00スキャンのコアド。 キャリブレーション曲線を上記で生じたデータから、計量化学的アプローチ及
びソフトウエア、例えばGalactic Industries Corp., Salem, NHからのPLSplus/
IQを使用して構成することができる。SNV(detrend)経路長修正、平均センターデ
ータ作成、及び1600〜1700cm−1のスペクトル範囲わたる5点SG2次デ
リバティブを使用して得られたPLS−1曲線を使用してこのソフトウェアで受容可
能なキャリブレーションを得た。得られたキャリブレーション曲線の相関係数(
)は最小値0.95でなければならない。 未知試料における対象とする点において(例えばゴルフボールの表面又はセン
ター)、この機器を使用して未知のコア材料のラマンスペクトルを得る。未知物
は外来物、例えば離型物等を含んではならない。PLSキャリブレーション曲線を
使用して未知物のスペクトルを分析して、未知試料のtrans−ポリブタジエンア
イソマー含量を決定する。
【0035】 遊離基源、又は遊離基開始剤ということがある、は本組成物及び方法において
必要である。遊離基源は典型的にはペルオキシド、好ましくは有機ペルオキシド
である。適切な遊離基源は以下を含む:ジ−t−アミルペルオキシド、ジ(2−
t−ブチル−ペルオキシイソプロピル)ベンゼンペルオキシド、1,1−ビス(t
−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジクミルペル
オキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)
−2,5−ジメチルヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキ
シ)バレレート、ラウリルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、t−ブチル
ヒドロペルオキシド及び類似物及びこれらのいずれかの混合物。ペルオキシドは
典型的には、全反発弾性ポリマー成分の100部当たり約0.1部より多い量で
、好ましくは反発弾性ポリマー成分の100部当たり約0.1〜15部の量で、
より好ましくは反発弾性ポリマー成分の100部当たり約0.2〜5部の量で存
在する。当業者には、本発明に従うあるcis−trans触媒は従来の架橋反応に比較
して遊離基源の量より多量に、例えば本明細書で記載した量で存在する必要があ
ることを理解するであろう。遊離基源は、この代わりとして又は付加的に一又は
複数の電子線、UV又はガンマ放射線、X−線又は遊離基を生じることが可能な
他の高エネルギー放射線のいずれかであることができる。遊離基開始剤としてペ
ルオキシドが使用される場合は、熱が遊離基の発生の開始を容易にすることがよ
くあることもさらに理解されるべきである。
【0036】 反応生成物の硬度を増加させるために架橋剤を含有させる。適切な架橋剤は不
飽和脂肪酸又はモノカルボン酸の金属塩、例えばアクリル酸の亜鉛、カルシウム
又はマグネシウム塩及び類似物及びこれらの混合物の一又は複数を含む。好まし
いアクリレートはアクリル酸亜鉛、ジアクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛、及び
ジメタクリル酸亜鉛及びこれらの混合物を含む。架橋剤は、反発弾性ポリマー成
分のポリマー鎖の一部分が架橋するのに十分な量で存在する。例えば、架橋の量
を調整することによって所望の圧縮を得ることができる。このことは、例えば、
架橋剤の型及び量を変えることにより行うことができ、方法は当業者に周知であ
る。架橋剤は典型的には、反発弾性ポリマー成分の約0.1%より多い量で、好
ましくは反発弾性ポリマー成分の約10〜40%の量で、より好ましくは反発弾
性ポリマー成分の約10〜30%の量で存在する。cis−trans触媒に有機硫黄が
含まれる場合、架橋剤としてジアクリル酸亜鉛を選択することができ、約25p
hrより少ない量で存在する。
【0037】 ゴルフボールの一又は複数の部分に添加する充填材は典型的には、加工性を目
的として又はレオロジー及び混合特性、比重(すなわち密度調整用充填材)、弾
性率、引き裂き強度、強化及び類似の性質に影響を与えるために含まれる。充填
材は一般的には無機質であり、適切な充填材は多数の金属又は金属酸化物、例え
ば酸化亜鉛及び酸化スズ、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸バリ
ウム、クレー、タングステン、炭化タングステン、一連のシリカ、及びこれらの
混合物である。充填材は種々の発泡剤又は気泡剤を含むことができ、当業者は直
ちにこれを選択することができる。発泡ポリマーブレンドを、セラミック又はガ
ラスの微小球体とポリマー材料とを混合することによって製造することができる
。ポリマー、セラミック、金属及びガラスの微小球体は中実又は中空であること
ができ又充填していてもしていなくてもよい。充填材を典型的にはゴルフボール
の一又は複数の部分に添加してその密度を変えて均一なゴルフボールの標準に合
わせる。充填材を、センター又は少なくとも一つの専用ボール(例えば低質量ボ
ールはスイング速度が遅いプレーヤーに好まれる)の付加的な層の質量を変化さ
せるために使用する。
【0038】 反発弾性ポリマー成分は一又は複数の付加的なポリマー、例えば熱可塑性コポ
リエステルブロックコポリマー、動的に加硫した熱可塑性エラストマー、水素添
加した又は水素添加していないスチレン−ブタジエンエラストマーであって無水
マレイン酸又はスルホン酸のような官能基が結合したもの、熱可塑性ポリウレタ
ン又はメタロセン触媒を使用して製造したポリマー、又はこれらのブレンドも含
むことができる。適切な熱可塑性コポリエーテルエステルはHYTREL(登録商標)
3078及びHYREL(登録商標)4069を含み、これらはWilmington, DEのE.I.DuPont
de Nemors & Co.から市場を通じて入手可能である。適切な動的に加硫した熱可
塑性エラストマーはAkron, OHのAdvanced Elastomer Systemsから市場を通じて
入手可能なSANTOPRENE(登録商標)を含む。適切な官能化したスチレン−ブタジ
エンエラストマーはKRATON FG-1901及びFG-1921Xを含み、これらはHouston, TX
のShell Corporationから市場を通じて入手可能である。適切な熱可塑性ポリウ
レタンの例はESTANE(登録商標)58133及びESTANE(登録商標)58144を含み、こ
れらはCleveland, OHのB.F. Goodrich Companyから市場を通して入手可能である
。さらに、上記したマンテル層用の材料は発泡ポリマー材料の形態であってもよ
い。例えば、適切なメタロセンポリマーは、メタロセン単一サイト触媒をベース
とするフォームをベースとする熱可塑性エラストマーのフォームを含む。適切な
熱可塑性ポリエーテルアミドはPEBAX(登録商標)2533、PEBAX(登録商標)1205
及びPEBAX(登録商標)4033を含み、これらはPhiladelphia, PAのElf-Atochemか
ら入手可能である。適切な熱可塑性アイオノマー樹脂はいずれの数のオレフィン
をベースとするアイオノマーを含み、SURLYN(登録商標)及びIOTEK(登録商標
)を含み、これらはWilmington, DEのE.I.DuPont de Nemors & Co.から、及びIr
ving,TXのExxon Corporationそれぞれから市場を通じて入手可能である。反発弾
性ポリマー成分がポリブタジエンに加えていずれかの付加的なポリマーを含む場
合、ポリブタジエンは反発弾性ポリマー成分の少なくとも50phr、好ましく
は約90phrより多い量で存在する。
【0039】 本発明に従ってゴルフボールセンター又はコアのいずれかの部分を製造するの
に使用する、反発弾性ポリマー成分、付加的なポリマー、遊離基開始剤、充填材
及びいずれかの他の材料を組み合わせて、当業者に公知の混合の型によって混合
物を製造することができる。適切な混合の型は、シングルパス及びマルチパス混
合、及び類似のやり方を含む。ゴルフボールのセンター又は付加的な層の性質を
変化させるのに使用する架橋剤及び他のいずれかの任意の添加剤を、同様に混合
のいかなる型とも組み合わせることができる。成分を順次添加するシングルパス
方法が好ましく、これはこの方の混合が効率を増加させ、方法のコストを減少さ
せるからである。好ましい混合のサイクルは単一工程であり、この方法では、ポ
リマー、cis−trans触媒、充填材、ジアクリル酸亜鉛、及びペルオキシドを順次
添加する。適切な混合装置は当業者に周知であり、これらの装置はバンバリーミ
キサー、ツーロールミル、又は二軸スクリュー押出機を含むことができる。ポリ
マーを混合する常用の混合速度を典型的には使用するが、速度は構成物が実質的
に均一に分散するのに十分高くなくてはならない。一方、高速で混合すると混合
するポリマーが分解する傾向にあり、特に反発弾性ポリマー成分の分子量が望ま
しくない程度に減少する傾向があるので、速度は速すぎないようにすべきである
。従って、速度を高度のせん断を避けるのに十分な程度に低くすべきであり、こ
の高度のせん断によりポリマー成分の高分子量部分が望ましくない程度に失われ
ることとなる。さらに、混合速度が高すぎると架橋を開始するのに十分な熱を生
じるという望ましくない結果となる可能性がある。混合温度はポリマー成分の型
に依存し、より重要なことは遊離基開始剤の型に依存するということである。例
えば、ジ(2−t−ブチル−ペルオキシイソプロピル)ベンゼンを遊離基開始剤と
して使用する場合、約80℃〜125℃の混合温度、好ましくは約88℃〜11
0℃、より好ましくは90℃〜100℃が成分を安全に混合するのに適している
。さらに、混合温度をペルオキシドの分解温度より低く保つことが重要である。
例えば、ジクミルペルオキシドをペルオキシドとして選択する場合、温度は約9
3℃(200°F)を超えてはならない。適切な混合速度及び温度は当業者によ
く知られており、試験をしなくても直ちに決定できるものである。
【0040】 本混合物を例えば圧縮成形又は射出成形してセンター用の中実球体又は中間層
用の半球形シェルを得ることができる。ポリマー混合物を、該混合物が鋳型中に
あるとき熱と圧力をかける成形サイクルを行う。空洞の形は形成するボールの部
分に依存する。圧縮と加熱が一又は複数のペルオキシドの分解して遊離基を解放
し、これがcis−trans転換及び架橋を同時に開始させる。成形サイクルの温度及
び期間をペルオキシドの型及び選択したcis−trans触媒に基づいて選択する。成
形サイクルは、固定した期間について単一の温度における混合物を成形する単一
工程を有することができる。単一工程の成形サイクルの例は、ジクミルペルオキ
シドを含む混合物について、ポリマー混合物を171.1℃(340°F)で1
5分間保持することである。成形サイクルは二段階工程も含むことができ、この
方法ではポリマー混合物を鋳型の中で初期期間の間初期温度で保持し、次いで第
2の、典型的には第2の期間の間より高い温度に保つ。二段階成形サイクルの例
は、鋳型を143.3℃(290°F)で40分間保持し、次いで鋳型を171
.1℃(340°F)まで段階的に上げて20分間保持する。本発明の好ましい
態様では、単一工程硬化サイクルを採用する。単一工程法は効果的かつ効率的で
あり、二段階法の時間と費用を減少させる。本発明に従ってゴルフボールセンタ
ー又はコアのすべての部分のいずれかを製造するのに使用する反発弾性成分、ポ
リブタジエン、cis−trans転換触媒、追加的なポリマー、遊離基開始剤、充填材
及び他の材料を組み合わせて射出成型法によってゴルフボールを製造することが
でき、該方法は当業者に周知でもある。硬化時間は選択した種々の材料に依存す
るが、特に適切な硬化時間は約5〜18分、好ましくは約8〜15分、より好ま
しくは約10〜12分である。当業者は使用した材料及び本明細書での説明に基
づいて、硬化時間を長く又は短く調整することが直ちに可能である。
【0041】 未硬化の反発弾性ポリマー成分より多量のtrans−ポリブタジエンを含む硬化
した反発弾性ポリマー成分を、内部のある点で第1の硬度を有し表面が第2の硬
度を有する製品に成形し、ここで第2の硬度は第1の硬度の10%より大きく第
1の硬度から相違している。好ましくは、製品は球形で点は製品の中心点である
。他の態様では、第2の硬度は第1の硬度の20%より大きく第1の硬度から相
違している。硬化した製品は、内部の部位において第1の量のtrans−ポリブタ
ジエンを有し、表面の部位において第2の量のtrans−ポリブタジエンを有し、
ここで第1の量は第2の量より少なくとも約6%少なく、好ましくは第2の量よ
り少なくとも約10%少なく、より好ましくは第2の量より少なくとも約20%
少ない。内部部位は好ましくは中心であり、製品は好ましくは球形である。 本発明に従って製造したゴルフボールのコア、又はコアの部分の圧縮は、好ま
しくは約50より小さく、より好ましくは約25より小さい。
【0042】 カバーはボールとクラブの境界をなすものである。カバーにとって望ましい性
質は多くの中で、良好な成形性、高い耐摩耗性、高い引き裂き強度、高い反発弾
性及び良好な離型性である。カバーは典型的には、十分な強度、良好な作動特性
及び耐久性を与えるだけの厚さを有している。ゴルフボールのカバーは典型的に
は少なくとも約0.762mm(0.03インチ)、好ましくは0.762〜3.
175mm(0.03〜0.125インチ)、より好ましくは約1.27〜2.5
4mm(0.05〜0.1インチ)の厚さを有している。ゴルフボールは典型的に
はカバーの表面領域の少なくとも約60%のディンプルカバレッジ、好ましくは
少なくとも約70%のディンプルカバレッジを有している。 カバーは当業者に公知のすべての適切なカバー又は中間層の材料を有すること
ができ、これには熱可塑性及び熱硬化性材料が含まれるが、好ましくはカバー又
は中間層はすべての適切な材料、例えばエチレンと不飽和モノカルボン酸のイオ
ン性コポリマーを含むことができ、該コポリマーをWilmington, DEのE.I.DuPont
de Nemours & Co.,の商標SURLYN、又はExxonのIOTEK若しくはESCORとして入手
可能である。これらは、エチレンと亜鉛、ナトリウム、リチウム、マグネシウム
、カリウム、カルシウム、マンガン、ニッケル又は類似物の塩で部分的に中和し
たメタクリル酸若しくはアクリル酸とのコポリマー若しくはターポリマーであり
、該塩は2〜8の炭素原子を有するオレフィンと3〜8の炭素原子を有する不飽
和モノカルボン酸との反応生成物である。コポリマーのカルボン酸基をすべて又
は部分的に中和してもよく、カルボン酸基はメタクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマル酸又はイタコン酸を含むことができる。
【0043】 本ゴルフボールはさらに一又は複数の例えば以下のホモポリマー又はコポリマ
ーカバー材料を含むことができる: (1) ビニル樹脂、例えば塩化ビニルの重合により又は塩化ビニルと酢酸ビニル
、アクリル酸エステル又は塩化ビニリデンとの共重合により製造されたもの; (2) ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン及
びコポリマー、例えばエチレンメタクリレート、エチレンエチルアクリレート、
エチレンビニルアセテート、エチレンメタクリル酸又はエチレンアクリル酸又は
プロピレンアクリル酸及び単一サイト触媒を使用して製造したコポリマー及びホ
モポリマー; (3) ポリウレタン、例えばポリオールとジイソシアナート又はポリイソシアナ
ートから製造したもの及び米国特許第5,334,673号に開示されたもの; (4) ポリ尿素、例えば米国特許第5,484,870号に開示されたもの; (5) ポリアミド、例えばポリ(ヘキサメチレンアジパミド)及びジアミンと二
塩基酸から製造された他のもの、並びにアミノ酸から製造されたもの、例えばポ
リ(カプロラクタム)、及びポリアミドとSURLYN、ポリエチレン、エチレンコポリ
マー、エチレン−プロピレン−非共役ジエンターポリマー、及び類似物とのブレ
ンド; (6) アクリル系樹脂及びこれらの樹脂とポリ塩化ビニル、エラストマー、及び
類似物とのブレンド; (7) 熱可塑性物、例えばウレタン;オレフィン系熱可塑性ゴム、例えばポリオ
レフィンとエチレン−プロピレン−非共役ジエンターポリマーとのブレンド;ス
チレンとブタジエン、イソプレン又はエチレン−ブチレンゴムとのブロックコポ
リマー;又はコポリ(エーテル−アミド)、例えばPhiladelphia, PAのELF Atoche
mが市販するPEBAX; (8) ポリフェニレンオキシド樹脂又はポリフェニレンオキシドと高耐衝撃性ポ
リスチレン(Pittsfield, MAのGeneral Electric CompanyによりNORYLの商標で
市販されている)とのブレンド; (9) 熱可塑性ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/グリコール変性及びエラスト
マー(Wilmington, DEのE.I. DuPont de Nemours & Co.によりHYTRELの商標で、
及びPittsfield, MAのGeneral Electric ComoanyによりLOMODとして市販されて
いる); (10) アクリロニトリルブタジエンスチレンを有するポリカーボネート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、スチレン無水マレイン
酸、ポリエチレン、エラストマー及び類似物及びアクリロニトリルブタジエンス
チレン又はエチレンビニルアセテート又は他のエラストマーを有するポリ塩化ビ
ニルを含むブレンド又はアロイ;及び (11) 熱可塑性ゴムとポリエチレン、プロピレン、ポリアセタール、ナイロン
、ポリエステル、セルロースエステル及び類似物とのブレンド。
【0044】 好ましくは、カバーはポリマー、例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1又
はヘキセン−1をベースとするホモポリマー又はコポリマーを含み、これらは官
能性モノマー、例えばアクリル酸及びメタクリル酸及び完全に又は部分的に中和
されたアイオノマー樹脂及びそのブレンド、アクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チルホモポリマー及びコポリマー、イミド化したアミノ基を含むポリマー、ポリ
カーボネート、強化ポリアミド、ポリフェニレンオキシド、高耐衝撃性ポリスチ
レン、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリ(フェニレンスルフィド)、ア
クリロニトリル−ブタジエン、アクリル−スチレン−アクリロニトリル、ポリ(
エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンビニ
ルアルコール)、ポリ(テトラフルオロエチレン)及び官能性コモノマーを含むそ
のコポリマー、及びこれらのブレンドを含む。適切なカバー組成物は、ポリエー
テル又はポリエステル熱可塑性ウレタン、熱硬化性ポリウレタン、低弾性率アイ
オノマー、例えば酸を含むエチレンコポリマーアイオノマー、E/X/Yを含む
ターポリマー(Eはエチレン、Xはアクリレート又はメタクリレートをベースと
する柔軟化コモノマーで約0〜50質量%存在し、Yはアクリル酸又はメタクリ
ル酸で約5〜35質量%存在する)も含む。より好ましくは、飛距離を最大に設
計した低回転速度の態様では、アクリル酸又はメタクリル酸は約15〜35質量
%存在し、アイオノマーを高弾性率アイオノマーにしている。高回転の態様では
、カバーは、酸が約10〜15質量%存在しかつ柔軟化コモノマーを含むアイオ
ノマーを含む。
【0045】 本明細書で述べたように、カバーも本発明から製造することができる。 所望の性質に依存して、本発明に従って製造したボールは、従来のボールと比
較すると、圧縮又は弾性率を減少させた、実質的に同等又は高い反発弾性、反発
係数(CoR)を示すことができる。従って、本発明に従って製造したボールは又
、従来のボールと比較すると、圧縮を増加させることなく、実質的に高い反発弾
性又は反発係数(CoR)も示すことができる。反発弾性の他の指標は“誘電正接
”又は“tanδ”であり、これは対象の動的こわさを測定して得られる。このよ
うな動的特性に関するロスタンジェント及び用語は典型的にはASTM D4092−90に
従って記載されている。従って、低いロスタンジェントは高い反発弾性を示し、
これによって高い跳ね返り能力を示している。低いロスタンジェントは、クラブ
からゴルフボールに与えられたエネルギーの多くが動的エネルギー、すなわち発
射速度及びその結果としての飛距離に転換されることを示している。ゴルフボー
ルの剛性又は圧縮こわさを例えば動的こわさで測定することができる。高い動的
こわさは高い圧縮こわさを示す。所望の圧縮こわさを有するゴルフボールを製造
するためには、架橋した反応生成物材料の動的こわさを−50℃で約50,00
0N/mより低くすべきである。好ましくは動的こわさを−50℃で約10,00
0〜40,000N/m、より好ましくは動的こわさを−50℃で約20,000
〜30,000N/mとすべきである。
【0046】 動的こわさはいくつかの点で動的弾性率に類似している。動的こわさは本明細
書で記載したようにプローブの幾何学に依存しているが、ところが動的弾性率は
幾何学に依存しない特異的な材料の性質である。動的こわさの測定は、動的弾性
率の定量的測定及び試料製品の特定の点におけるロスタンジェントの正確な測定
を可能にするという特異的な性質を有している。本発明の場合、製品はゴルフボ
ールである。ポリブタジエン反応生成物は好ましくは、−50℃で約0.1より
低いロスタンジェントを有し、より好ましくは−50℃で約0.07より低いロ
スタンジェントを有する。 得られたゴルフボールの反発係数は、典型的には約0.7より大きく、好まし
くは約0.75より大きく、より好ましくは約0.78より大きい。ゴルフボー
ルのAtti圧縮(従来PGA圧縮といわれていた)も典型的には少なくとも約40
、好ましくは約50〜120、より好ましくは約60〜100である。本発明の
ゴルフボールポリブタジエン材料の曲げ弾性率は、典型的には約3.45MPa(
500psi)〜2068MPa(300,000psi)、好ましくは約13.79〜
1379MPa(2000〜200,000psi)である。ゴルフボールポリブタジ
エン材料の硬度は、典型的には少なくとも約15ショアA硬度であり、好ましく
は約30ショアA硬度〜80ショアD硬度、より好ましくは約50ショアA硬度
〜60ショアD硬度である。ゴルフボールポリブタジエン材料の比重は、典型的
には0.7より大きく、好ましくは約1より大きい。ゴルフボールポリブタジエ
ン材料の約23℃におけるせん断貯蔵弾性率又は貯蔵弾性率は、典型的には少な
くとも約10,000dyn/cm,好ましくは約10〜1010dyn/cm、よ
り好ましくは約10〜1010dyn/cmである。
【0047】 ゴルフボールの部分を成形する方法及び組成物により典型的には結果として材
料の性質が傾斜状になる。先行技術で使用する方法は一般にこの傾斜を定量する
のに硬度を使用する。硬度は静的弾性率の定量的尺度であり、ゴルフボールの使
用に伴う変形時、すなわちクラブによる打撃時における材料の弾性率を表すもの
ではない。ポリマー科学の当業者に周知のように、時間−温度重なり原理を他の
変形速度を模倣するために使用することができる。ポリブタジエンを含むゴルフ
ボール部分では、0℃〜−50℃の温度で1−Hzの振動がゴルフボールの打撃速
度に性質的に等価であると考えられている。従って、0℃〜−50℃におけるロ
スタンジェントと動的こわさの測定は、ゴルフボールの作動性を予測するのに使
用することができる。一つの好ましい態様では、これらの測定を−20℃〜−5
0℃で行うことができる。 さらに、本発明に従って製造したゴルフボールで使用する加硫していないゴム
、例えばポリブタジエンのムーニー粘度は、典型的には約20より大きく、好ま
しくは約30より大きく、より好ましくは約40より大きい。
【0048】 本発明に従ってゴルフボールを製造する場合、ゴルフボールのディンプルカバ
レッジは、典型的には約60%より大きく、好ましくは約65%より大きく、よ
り好ましくは約70%より大きい。ASTM方法D−790で測定したゴルフボールのカ
バーの曲げ弾性率は、典型的には約3.45MPa(500psi)より大きく、好ま
しくは約3.45MPa(500psi)〜1034MPa(150,000psi)である
。カバーの硬度は、典型的には約35〜80ショアD硬度、好ましくは約40〜
78ショアD硬度、より好ましくは約45〜75ショアD硬度である。 図1を参照すると、本発明のゴルフボール10はコア12及びコア12を取り
囲むカバー16を含むことができる。図2を参照すると、本発明のゴルフボール
20はセンター22、カバー26及びカバーとセンターの間に配設した少なくと
も一つの中間層24を含むことができる。カバーとセンターのそれぞれは一つよ
り多い層を含むことができ、すなわちゴルフボールは従来のスリーピース糸巻き
ボール、ツーピースボール、多層コア又は一若しくは複数の中間層を有するボー
ル等であってもよい。従って、図3を参照すると、本発明のゴルフボール30は
センター32、カバー38及びカバーとセンターの間に配設した中間層34及び
36を含むことができる。図3は二つの中間層しか示していないが、上記したよ
うにどのような数又は型の中間層も使用可能であることは理解されるであろう。
【0049】
【実施例】
表1に、cis−ポリブタジエンアイソマーの部分をtrans−アイソマーに転換す
ることができた種々の金属スルフィドcis−trans触媒を示す。CARIFLEX BR-1220
ポリブタジエン(100phr)を酸化亜鉛(5phr)、ジクミルペルオキシ
ド(3phr、遊離基開始剤)及びジアクリル酸亜鉛(25phr)と反応させ
て、本発明で記載した反応生成物を製造した。 trans−アイソマーの転換率は、2phrより下から5phrを越える範囲の
量で存在する種々の触媒について、6%より下から16%を越える範囲までであ
る。表は、多くの異なるcis−trans触媒が種々の濃度でtrans−ポリブタジエン
含量を増加させるという有効性を明確に示している。
【表1】
【0050】実施例1:有機硫黄cis−trans触媒を使用し本発明に従って製造したコア 有機硫黄化合物をcis−trans転換触媒として使用して、本願発明に従うコアを
製造した。得られたコアの性質は、従来技術で構成した例のコアと比較して、本
発明に従って製造したゴルフボールコアの利点を明確に示す。成分及び物理的性
質を表2に示す。 本発明に従って製造したコアの圧縮負荷は、米国特許第5,697,856号
、米国特許第5,252,652号及び米国特許第4,692,497号に従っ
て構成したコアの圧縮負荷の約半分であり、一方同時にほぼ同一の、場合により
さらに高いCoR(反発弾性)を維持している。本発明に従って製造したコアは低
い圧縮負荷を有する(柔らかい)が、反発弾性がある(早い)。圧縮負荷は、米
国特許第3,239,228号に従って構成したコアの負荷より大きいが、顕著
に高いCoRを有している。米国特許第3,239,228号のコアは非常に柔ら
かくかつ非常に遅い(非常に低いCoR)。 0℃〜−50℃での動的こわさの割合変化も、コアの端部とセンターの両者で
測定した。本発明のコアの端部とセンターの両者における動的こわさは、試験し
た温度範囲にわたってほんのわずか、20%より少なく変動した。同一の温度範
囲において、米国特許第3,239,228号に従って製造したコアは230%
を越えて変動し、他の従来技術に従って製造したコアの動的こわさは130%よ
り大きく、典型的には150%まで変動した。
【0051】 trans−傾斜が計算できるように、本発明に従って製造したコアのセンターと
端部の両者においてtrans−転換の割合も測定し、上記の同じ4特許に開示され
たようにして製造したコアについても測定した。本発明に従うコアは、端部から
センターへ約32%のtrans−傾斜を有していた。本発明に従って製造したコア
について、硬化前及び硬化後のtrans−割合を測定して本方法の有効性を確認し
た。ポリブタジエンがtrans−アイソマーへ転換した割合は、センターにおける
ほぼ40%から端部における55%を越えるまでの範囲であった。従来技術、米
国特許第3,239,228号及び米国特許第4,692,497号に従って製
造した二つのコアのtrans−傾斜はゼロであった。米国特許第5,697,85
6号に従って製造した第三のコアはわずかなtrans−傾斜を有し、端部からセン
ターまで18%より低かった。米国特許第5,252,652号に従って製造し
た第四のコアは非常に大きなtrans−傾斜を有し、端部からセンターまでほぼ6
5%であった。
【0052】実施例2:無機スルフィドcis−trans触媒を使用し本発明に従って製造したコア 無機スルフィド化合物をcis−trans転換触媒として使用して本発明に従うコア
を製造した。得られたコアの性質は、従来技術で構成した例のコアと比較して、
本発明に従って製造したゴルフボールコアの利点を明確に示す。成分及び物理的
性質を表2に示す。 圧縮負荷は、米国特許第5,697,856号、米国特許第5,252,65
2号及び米国特許第4,692,497号に従って構成した三つのコアの圧縮負
荷の約半分であり、一方同時にほぼ同一の、場合によりさらに高いCoR(反発弾
性)を維持している。本発明に従って製造したコアは柔らかいが、反発弾性があ
る(早い)。圧縮負荷は、米国特許第3,239,228号に従って構成したコ
アの負荷より大きいが、顕著に高いCoRを有している。米国特許第3,239,
228号のコアは非常に柔らかくかつ非常に遅い(低いCoR)。
【0053】 0℃〜−50℃での動的こわさの割合変化も、コアの端部とセンターの両者で
測定した。本発明のコアの端部とセンターの両者における動的こわさは、試験し
た温度範囲にわたってほんのわずか、125%より少なく変動した。同一の温度
範囲において、米国特許第3,239,228号に従って製造したコアは230
%を越えて変動し、他の従来技術に従って製造したコアの動的こわさは130%
より大きく、典型的には150%まで変動した。 trans−傾斜が計算できるように、本発明に従って製造したコアのセンターと
端部の両者においてtrans−転換の割合も測定し、上記の同じ4特許に開示され
たようにして製造したコアについても測定した。本発明に従うコアは、端部から
センターへ約45%のtrans−傾斜を有していた。米国特許第3,239,22
8号及び米国特許第4,692,497号に従って製造した二つのコアのtrans
−傾斜はゼロであった。米国特許第5,697,856号に従って製造した第三
のコアはわずかなtrans−傾斜を有し、端部からセンターまで18%より低かっ
た。米国特許第5,252,652号に従って製造した第四のコアは非常に大き
なtrans−傾斜を有し、端部からセンターまでほぼ65%であった。
【0054】実施例3:有機硫黄と無機スルフィドのブレンドcis−trans触媒を使用し本発明 に従って製造したコア 有機硫黄と無機スルフィド化合物のブレンドをcis−trans転換触媒として使用
して本発明に従うコアを製造した。得られたコアの性質は、従来技術で構成した
例のコアと比較して、本発明に従って製造したゴルフボールコアの利点を明確に
示す。成分及び物理的性質を表2に示す。 圧縮負荷は、米国特許第5,697,856号、米国特許第5,252,65
2号及び米国特許第4,692,497号に従って構成した三つのコアの圧縮負
荷の約半分であり、一方同時にほぼ同一の、場合によりさらに高いCoR(反発弾
性)を維持している。本発明に従って製造したコアは柔らかいが、反発弾性があ
る(早い)。本発明の圧縮負荷は、米国特許第3,239,228号に従って構
成した第四のコアの負荷より大きいが、顕著に高いCoRを有している。米国特許
第3,239,228号に従って構成したコアは非常に柔らかくかつ非常に遅い
(低いCoR)。
【0055】 0℃〜−50℃での動的こわさの割合変化も、コアの端部とセンターの両者で
測定した。本発明のコアの端部とセンターの両者における動的こわさは、試験し
た温度範囲にわたってほんのわずか、121%より少なく変動した。同一の温度
範囲において、米国特許第3,239,228号に従って製造したコアは230
%を越えて変動し、他の従来技術に従って製造したコアの動的こわさは130%
より大きく、典型的には150%まで変動した。 trans−傾斜が計算できるように、本発明に従って製造したコアのセンターと
端部の両者においてtrans−転換の割合も測定し、上記の同じ4特許に開示され
たようにして製造したコアについても測定した。本発明に従うコアは、端部から
センターへ約44%のtrans−傾斜を有していた。本発明に従って製造したコア
について、硬化前及び硬化後のtrans−割合も測定して、本方法の有効性を確認
した。ポリブタジエンがtrans−アイソマーへ転換した割合は、センターにおけ
るほぼ26%から端部における45%を越えるまでの範囲であった。米国特許第
3,239,228号及び米国特許第4,692,497号に従って製造した二
つのコアのtrans−傾斜はゼロであった。米国特許第5,697,856号に従
って製造した第三のコアはわずかなtrans−傾斜を有し、端部からセンターまで
18%より低かった。米国特許第5,252,652号に従って製造した第四の
コアは非常に大きなtrans−傾斜を有し、端部からセンターまでほぼ65%であ
った。
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】 表2の続き
【0058】実施例4:従来の二重コアボールと本発明に従って製造した二重コアボールの比 中実のセンター、中実のセンターを取り巻く中間層及び中間層の回りに同心状
に配設したカバーを有する本発明に従う二重コアゴルフボールを製造した。成分
と物理的性質を表3に示す。 本発明のゴール及び従来技術のボールのために中実のセンターを構成した。両
者のセンターを、出発材料としてCARIFLEX BR1220ポリブタジエンから製造し、V
AROX 802-40KE-HPペルオキシド(従来技術)を本発明ではDTDScis−trans触
媒とジクミルペルオキシドで置き換えた点だけが異なる。この置き換えにより、
ポリブタジエン材料の部分が成形中にtrans−構造に変換されることが可能とな
る。得られた中実のセンターは約2.92cm(1.15インチ)の外部直径を有
する。これで製造されたポリブタジエン反応生成物は、従来技術のボールが1.
5%のtrans−アイソマー含量であるのと比較して40%のtrans−アイソマー含
量を有していた。約4.01cm(1.58インチ)の外部直径を有する同一の中
間層を各中実のセンターの回りに構成してコアを製造した。
【0059】 二つのコアの圧縮値とCoR値を測定した。本発明に従って製造したコアの圧縮
を測定したところ77であり、従来のボールのコアの圧縮を測定したところ78
であった。CoRの測定値は、従来のセンターが0.774であり、本発明のコア
が0.789であった。従って、本発明により、従来技術で構成されたセンター
と比較して同様の圧縮においてより高い反発弾性を有するセンター及びコアが得
られた。 同一のカバーを両方のセンターに加えて再度圧縮とCoRの値を測定した。両者
のボールの圧縮を測定したところ89であり、従来のボールと本発明のボールの
CoR値はそれぞれ0.791と0.802であった。本発明により、従来技術で
構成したボールと比較して、圧縮が同じでより高い反発弾性(CoR)を有するボ
ールが得られた。
【0060】 表3(1)
【0061】実施例5:従来の二重カバーボールと本発明に従って製造した二重カバーボール の比較 中実のセンター、中実のセンターを取り巻く内部カバー及び内部カバーの回り
に同心状に配設したカバーを有する本発明に従う二重カバーゴルフボールを製造
した。成分と物理的性質を表3に示す。 本発明のボール及び従来技術のボールのために中実のセンターを構成した。両
者のセンターを、出発材料としてCARIFLEX BR1220ポリブタジエンから製造し、
一対のペルオキシド、VAROX 231 XL及びDBDB-60(従来技術)を本発明ではDT
DScis−trans触媒とジクミルペルオキシドで置き換えてcis−trans転換反応を
容易にした点だけが異なる。得られた中実のセンターは約3.53cm(1.39
インチ)の外部直径を有する。本発明のポリブタジエン反応生成物は、従来技術
のセンターが1.5%のtrans−アイソマー含量であるのと比較して55%のtra
ns−アイソマー含量を有していた。約3.84cm(1.51インチ)の外部直径
を有する同一の内部カバーを中実のセンターの回りに構成した。 同一のカバーを両方のセンターに加えて圧縮とCoRの値を測定した。両者のボ
ールの圧縮を測定したところ、本発明のボールが70であったのに比較して従来
のボールは89であった。CoR値は両者とも0.793であった。本発明により
、従来技術で構成したボールと比較して、反発弾性(CoR)が同じで圧縮が顕著
に低いボールが得られた。
【0062】 表3(2)
【0063】実施例6:従来の中実コアボールと本発明に従って製造した中実コアボールの比 本発明のボール及び従来技術のボールのために中実のコアを構成した。成分と
物理的性質を表3に示す。 両者のコアを、出発材料としてCARIFLEX BR1220ポリブタジエンから製造した
。一方のコアはVAROX 231 XL及びDBDB-60(従来技術)を含み、他方のコアは本
発明のDTDScis−trans触媒とジクミルペルオキシドを含む。得られた中実の
コアは約4.01cm(1.58インチ)の外部直径を有する。本発明のポリブタ
ジエン反応生成物は、従来技術のコアが1.5%のtrans−アイソマー含量であ
るのと比較して45%のtrans−アイソマー含量を有していた。 同一のカバーを両方のコアに加えて圧縮とCoRの値を測定した。本発明のボー
ルの測定値が48であったのに比較して、従来のボールの圧縮を測定すると91
であった。CoR値は両者とも0.791であった。本発明により、従来技術で構
成したボールと比較して、反発弾性(CoR)が同じで圧縮が顕著に低いボールが
得られた。
【0064】 表3(3)
【0065】実施例7〜10:従来のゴルフボールと本発明に従って製造したゴルフボールの 比較 本発明に従うポリブタジエン反応生成物を以下の配合に従って製造した: a ジ−(2−t−ブチルイソプロピルペルオキシ)−ベンゼンペルオキシド Norwa
lk, CTのR.T. Vanderbiltから市場を通じて入手可能。 b 実施例7のコアは硬すぎて反発係数の試験中に割れた。
【0066】 これらの成分を混合し成形して、ある割合のcis−構造をtrans−構造に変換し、
ゴルフボールのコアと同じ大きさの中実の球体とした。それぞれ4.0132cm
(1.580インチ)の直径を有するこれらのコアの圧縮と反発係数を測定した
。硫黄触媒が存在しない実施例7〜9で転換が起こらないのに比較して、本発明
に従って硫黄のcis−trans触媒が存在する場合は、実施例9〜10がcis−ポリ
ブタジエンからtrans−ポリブタジエンへの顕著な転換を示している。さらに、
実施例9〜10は、圧縮が顕著に変化することなく反発係数が改良されたことを
示しており、このことは本発明に従う反応生成物を含むゴルフボールによって達
成できる。 本明細書に開示した特定の態様は本発明のいくつかの観点を説明するためのも
のであるから、本明細書に記載されクレームされた発明は、これらの態様によっ
て範囲が制限されるものではない。均等な態様は本発明の範囲内であることを意
図している。実際、本明細書に示しかつ記載したものに加えて本発明の種々の変
形は、当業者にとって先の記載から明らかであろう。このような変形も付記した
クレーの範囲内のものであるという意図である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明に従うカバーとコアを有するツーピースゴルフボールの断
面図である。
【図2】は、本発明に従うカバーとセンターの間に中間層を有するゴルフボー
ルの断面図である。
【図3】は、本発明に従うカバーとセンターの間に一以上の中間層を有するゴ
ルフボールの断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A63B 45/00 A63B 45/00 B C08F 8/48 C08F 8/48 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,CA,G B,JP,NZ (72)発明者 バルペット デイヴィッド エイ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02118 ボストン イースト スプリング フィールド ストリート 45 (72)発明者 ダルトン ジェフリー エル アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02747 ノース ダートマス スリーピー ホロウ ロード 14 (72)発明者 ラッド デレック アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02745 ニュー ベッドフォード フィリ ップス アヴェニュー 240 (72)発明者 ゴセッティー スティーヴン エム アメリカ合衆国 ロードアイランド州 02908 プロヴィデンス ハロルド スト リート 118 (72)発明者 ラジャゴパラン ムラリー アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02748 サウス ダートマス フラッグシ ップ ドライヴ 11 (72)発明者 リグリー マーク エヌ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02744 ニュー ベッドフォード ヴァレ ンタイン ストリート 72 Fターム(参考) 4J100 AS02P CA10 CA14 CA15 HA49 HB09 HB50 HC69 HC83 JA57

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定量のポリブタジエン、遊離基源及び少なくとも一つのVI
    A族元素を含むcis−trans触媒の転換反応から製造した材料を含むゴルフボール
    であって、転換反応の前に存在するtrans−ポリブタジエンの量より多くのtrans
    −ポリブタジエンの量を含むポリブタジエン反応生成物を形成するのに十分な温
    度で該反応が起こる、ゴルフボール。
  2. 【請求項2】 約60より大きいディンプルカバレッジ、約35〜80のシ
    ョアDの硬度又は約3.45MPa(500psi)より大きい曲げ弾性率の少なくと
    も一つを有するカバーをゴルフボールが有し、該ゴルフボールが約50〜120
    の圧縮又は約0.7より大きい反発係数の少なくとも一つを有する、請求項1の
    ゴルフボール。
  3. 【請求項3】 反応生成物が0℃で測定した第2の動的こわさの約130%
    より小さい−50℃で測定した第1の動的こわさを有する、請求項1のゴルフボ
    ール。
  4. 【請求項4】 第1の量のtrans−ポリブタジエンを有する中心と第2の量
    のtrans−ポリブタジエンを有する表面とを有するゴルフボールコアの部分を反
    応生成物が含み、第1の量が第2の量より少なくとも約6%少ない、請求項1の
    ゴルフボール。
  5. 【請求項5】 VIA族元素を元素状硫黄、ポリマー硫黄又はこれらの組合せ
    から成る群から選択する、請求項1のゴルフボール。
  6. 【請求項6】 VIA族元素がセレン、テルル又はこれらの組合せを含む、請
    求項1のゴルフボール。
  7. 【請求項7】 cis−trans触媒がポリブタジエン100部当たり約0.01
    〜25部の量で存在する、請求項6のゴルフボール。
  8. 【請求項8】 cis−trans触媒がポリブタジエン100部当たり約0.01
    〜1部の量で存在する、請求項7のゴルフボール。
  9. 【請求項9】 cis−trans触媒が無機硫黄化合物、有機硫黄化合物、芳香族
    有機金属化合物、金属−有機硫黄化合物又は芳香族有機化合物の少なくとも一つ
    をさらに含む、請求項1のゴルフボール。
  10. 【請求項10】 ポリブタジエン反応生成物が全ポリブタジエンに基づいて
    約7%より少ないビニルアイソマー含量を含む、請求項1のゴルフボール。
  11. 【請求項11】 ポリブタジエン反応生成物が約4%より少ないビニルアイ
    ソマーを含む、請求項10のゴルフボール。
  12. 【請求項12】 ポリブタジエン反応生成物が約2%より少ないビニルアイ
    ソマーを含む、請求項11のゴルフボール。
  13. 【請求項13】 さらに加硫促進剤を含む、請求項1のゴルフボール。
  14. 【請求項14】 加硫促進剤がスルフェンアミド、チアゾール、ジチオカル
    バメート、チウラム、キサンテート、チアジアジン、チオ尿素、グアナジン又は
    アルデヒド−アミンの少なくとも一つを含む、請求項13のゴルフボール。
  15. 【請求項15】 促進剤が約0.05phr〜2phrの量で存在する、請
    求項13のゴルフボール。
  16. 【請求項16】 促進剤が約0.1phr〜1phrの量で存在する、請求
    項15のゴルフボール。
  17. 【請求項17】 ゴルフボールがワンピースゴルフボールを含む、請求項1
    のゴルフボール。
  18. 【請求項18】 ゴルフボールがコア及びコアの回りに同心状に配設したカ
    バー及び少なくともコアの一部に配設した反応生成物を含む、請求項1のゴルフ
    ボール。
  19. 【請求項19】 ゴルフボールが以下を含む、請求項1のゴルフボール: センター及び少なくとも一つの中間層を含むコア;及び コアの回りに同心状に配設したカバーであって、該コアの部分に反応生成物が
    配設されている。
  20. 【請求項20】 反応生成物を有するコアの部分がセンターである、請求項
    19のゴルフボール。
  21. 【請求項21】 センターの部分が流体を含む、請求項19のゴフルボール
  22. 【請求項22】 少なくとも一つの中間層が張力をかけたエラストマー材料
    の糸巻き層を含む、請求項19のゴルフボール。
  23. 【請求項23】 張力をかけたエラストマー材料が反応生成物を含む、請求
    項22のゴルフボール。
  24. 【請求項24】 さらに密度調整用充填材を含む、請求項1のゴルフボール
  25. 【請求項25】 以下の工程を含むゴルフボールの製造方法: (a)少なくとも一つのVIA族元素を含むcis−trans触媒;(b)遊離基源;
    及び(c)全ポリマー成分の約70%より多い量で存在するcis−ポリブタジエ
    ン成分を含む第1の反発弾性ポリマー成分;を組み合わせる工程 少なくとも一部分のcis−ポリブタジエン成分をtrans−ポリブタジエン成分に
    転換するのに十分な温度で、約5〜18分、第1の反発弾性ポリマー成分の一部
    分を第2の反発弾性ポリマー成分に転換する工程、この工程において、第2の反
    発弾性ポリマー成分におけるポリブタジエンの少なくとも約10%はtrans−ポ
    リブタジエンでありビニル−ポリブタジエンは約7%より少ない;及び 第2の反発弾性ポリマー成分をゴルフボールの少なくとも一部へ形成する工程
  26. 【請求項26】 第2の反発弾性ポリマー成分を中実の球体に形成する、請
    求項25の方法。
  27. 【請求項27】 中実の球体の上に少なくとも一つの層を形成することをさ
    らに含む、請求項26の方法。
  28. 【請求項28】 第2の反発弾性ポリマー成分の部分を球体の回りに同心状
    に配設した少なくとも一つの層に形成することをさらに含む、請求項25の方法
  29. 【請求項29】 第2の反発弾性ポリマー成分の部分を球体の回りに同心状
    に配設したカバーに形成することをさらに含む、請求項25の方法。
  30. 【請求項30】 ポリブタジエン成分が第1の反発弾性ポリマー成分全量の
    少なくとも約80%の量で存在するcis−ポリブタジエンを含む、請求項25の
    方法。
  31. 【請求項31】 組合せがさらに密度調整用充填材を含む、請求項25の方
    法。
  32. 【請求項32】 組合せが、第1の量のtrans−ポリブタジエンを有する中
    心と第2の量のtrans−ポリブタジエンを有する表面とを有する球体であって、
    第1の量が第2の量より少なくとも約6%少ないものを形成することを含む、請
    求項25の方法。
  33. 【請求項33】 第2の量のtrans−ポリブタジエン成分を、全反発弾性ポ
    リマー成分の約4%より少ない量で存在するビニルポリブタジエン成分を含むよ
    うに選択する、請求項25の方法。
  34. 【請求項34】 VIA族元素を元素状硫黄、ポリマー硫黄又はこれらの組合
    せから成る群から選択する、請求項25の方法。
  35. 【請求項35】 VIA族元素をセレン、テルル又はこれらの組合せから成る
    群から選択する、請求項25の方法。
  36. 【請求項36】 cis−trans触媒が全反発弾性ポリマー成分100部当たり
    約0.01〜25部の量で存在する、請求項25の方法。
  37. 【請求項37】 cis−trans触媒が全反発弾性ポリマー成分100部当たり
    約0.01〜1部の量で存在する、請求項36の方法。
  38. 【請求項38】 cis−trans触媒が全反発弾性ポリマー成分100部当たり
    約0.05〜0.5部の量で存在する、請求項37の方法。
  39. 【請求項39】 cis−trans触媒を、少なくとも一つの無機スルフィド、有
    機硫黄化合物、芳香族有機金属化合物、金属−有機硫黄化合物又は芳香族有機化
    合物をさらに含むように選択する、請求項25の方法。
  40. 【請求項40】 cis−trans転換が容易になるのに十分な量で促進剤を加え
    ることをさらに含む、請求項34の方法。
  41. 【請求項41】 促進剤を、スルフェンアミド、チアゾール、ジチオカルバ
    メート、チウラム、キサンテート、チアジアジン、チオ尿素、グアナジン又はア
    ルデヒド−アミンの少なくとも一つを含むように選択する、請求項40の方法。
  42. 【請求項42】 促進剤を全反発弾性ポリマー成分の約0.05〜2phr
    の量で加える、請求項40の方法。
  43. 【請求項43】 促進剤を全反発弾性ポリマー成分の約0.1〜1phrの
    量で加える、請求項42の方法。
  44. 【請求項44】 球体の部分が流体を含む、請求項28の方法。
  45. 【請求項45】 張力をかけたエラストマー材料を球体の回りに糸巻きした
    、請求項28の方法。
  46. 【請求項46】 張力をかけたエラストマー材料が反応生成物を含む、請求
    項45の方法。
  47. 【請求項47】 形成が以下の工程を含む、請求項25の方法: 約5〜18分で、第1の反発弾性ポリマー成分を単一工程で圧縮成形して第1
    の反発弾性ポリマー成分を第2の反発弾性ポリマーに転換する工程;及び 第2の反発弾性ポリマー成分を中実の球体に形成する工程。
  48. 【請求項48】 転換と形成が実質的に同時である、請求項47の方法。
  49. 【請求項49】 以下の工程を含む方法で製造したゴルフボール: (a)少なくとも一つのVIA族元素を含むcis−trans触媒;(b)遊離基源;
    及び(c)反発弾性ポリマー成分の約70%より多い量で存在するcis−ポリブ
    タジエン成分を含む第1の反発弾性ポリマー成分;を組み合わせる工程 約5〜18分で第1の反発弾性ポリマー成分の一部分を第2の反発弾性ポリマ
    ー成分に転換する工程、この工程において、少なくとも一部分のcis−アイソマ
    ー含量がtrans−アイソマー含量に転換され、かつ第2の反発弾性ポリマー成分
    におけるポリブタジエンの少なくとも約10%はtrans−ポリブタジエンであり
    ビニル−ポリブタジエンは約7%より少ない;及び 第2の反発弾性ポリマー成分をゴルフボールの少なくとも一部へ形成する工程
  50. 【請求項50】 十分量のポリブタジエン、遊離基源及び少なくとも一つの
    VIA族元素を含むcis−trans触媒の転換反応から製造した材料を含むゴルフボー
    ルであって、以下を含むポリブタジエン反応生成物を形成するのに十分な温度で
    該反応が起こる、ゴルフボール: 転換反応の前に存在するtrans−ポリブタジエンの量より多くのtrans−ポリブ
    タジエンの量;及び 少なくとも一つのVIA族元素を含むcis−trans触媒であって、反応生成物が第
    1の硬度を有する中心と第2の硬度を有する表面を有する球体含み、第2の硬度
    は第1の硬度の10%より大きく第1の硬度と相違している、触媒。
  51. 【請求項51】 以下の工程を含むゴルフボールの製造方法: (a)少なくとも一つのVIA族元素を含むcis−trans触媒;(b)遊離基源;
    及び(c)全ポリマー成分の約70%より多い量で存在するcis−ポリブタジエ
    ン成分を含む第1の反発弾性ポリマー成分;を組み合わせる工程 少なくとも一部分のcis−ポリブタジエン成分をtrans−ポリブタジエン成分に
    転換するのに十分な温度で、約5〜18分、第1の反発弾性ポリマー成分の一部
    分を第2の反発弾性ポリマー成分に転換する工程、この工程において、第2の反
    発弾性ポリマー成分におけるポリブタジエンの少なくとも約10%はtrans−ポ
    リブタジエンでありビニル−ポリブタジエンは約7%より少ない;及び 第2の反発弾性ポリマー成分をゴルフボールの少なくとも一部へ形成する工程
    、この工程において第2の反発弾性成分は第1の硬度を有する中心と第2の硬度
    を有する表面を有する球体含み、第2の硬度は第1の硬度の10%より大きく第
    1の硬度と相違している。
  52. 【請求項52】 以下を含むゴルフボールの製造方法: (a)少なくとも一つのVIA族元素を含むcis−trans触媒;(b)遊離基源;
    及び(c)全ポリマー成分の約70%より多い量で存在するcis−ポリブタジエ
    ン成分を含む第1の反発弾性ポリマー成分;を組み合わせる工程 少なくとも一部分のcis−ポリブタジエン成分をtrans−ポリブタジエン成分に
    転換するのに十分な温度で、約5〜18分、第1の反発弾性ポリマー成分の一部
    分を第2の反発弾性ポリマー成分に転換する工程、この工程において、第2の反
    発弾性ポリマー成分におけるポリブタジエンの少なくとも約10%はtrans−ポ
    リブタジエンでありビニル−ポリブタジエンは約7%より少ない;及び 第2の反発弾性ポリマー成分をゴルフボールの少なくとも一部へ形成する工程
    、この工程において、第2の反発弾性成分は0℃で測定した第2の動的こわさの
    約130%より小さい−50℃で測定した第1の動的こわさを有する。
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