JP2002204838A - 薄層でカバーした速度を改善したゴルフボール - Google Patents

薄層でカバーした速度を改善したゴルフボール

Info

Publication number
JP2002204838A
JP2002204838A JP2001361586A JP2001361586A JP2002204838A JP 2002204838 A JP2002204838 A JP 2002204838A JP 2001361586 A JP2001361586 A JP 2001361586A JP 2001361586 A JP2001361586 A JP 2001361586A JP 2002204838 A JP2002204838 A JP 2002204838A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
golf ball
polybutadiene
bis
trans
center
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001361586A
Other languages
English (en)
Inventor
Uu Shenshen
ウー シェンシェン
Edmund A Hebert
エー ヒューバート エドモンド
Laurent Bissonnette
ビソネット ローラン
David A Bulpett
エー ブルペット デービッド
Murali Rajagopalan
ラジャゴパラン ムラリ
Peter Voorheis
ブーヘイス ピーター
Mark N Wrigley
エヌ リグレー マーク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Acushnet Co
Original Assignee
Acushnet Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US09/721,740 external-priority patent/US6486261B1/en
Application filed by Acushnet Co filed Critical Acushnet Co
Publication of JP2002204838A publication Critical patent/JP2002204838A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】分子量が200,000を超え、レジリエ
ンス指数が少なくとも40のポリブタジエンから成るセ
ンターと、最大7.5重量パーセントの未反応イソシア
ネート基を有したプレポリマーから形成されたポリウレ
タン組成物から成るカバー層を備えたゴルフボール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本出願は、それぞれ1999
年5月14日及び1999年12月16日に出願された
同時係属出願番号09/11,5891号及び09/46
1,736号の一部継続出願である。
【0002】本発明は、全体として、ゴルフボールに関
し、より詳細には、ポリウレタン組成物から成るポリマ
ーブレンドから形成されたカバー及びポリブタジエン組
成物から形成されたコアを備えたゴルフボールに関す
る。ポリウレタン組成物は、ポリイソシアネート及びポ
リオールから成るプレポリマー及びジアミン硬化剤から
成る。ポリブタジエン組成物は、レジリエンス指数が約
40を超えると共に分子量が約200,000を超える
ブタジエンポリマーから成る。本発明のゴルフボールは
速度を改善することが判明している。
【0003】
【従来の技術】従来のゴルフボールは、全体として幾つ
かに分類することができる。即ち、(a)1つ以上の層
を有した中実ゴルフボールと、(b)糸巻きゴルフボー
ルである。中実ゴルフボールにはワンピースボールが含
まれ、該ワンピースボールは、作るのに易しく且つ比較
的廉価であるが、プレイ特性に乏しく、従って、用途が
ゴルフ練習場にて使用されるボールに限定される。ツー
ピースボールは、全体として中実なコア及びカバーを備
えて作られ、非常に耐久性があり且つ最大飛距離を提供
することからゴルフ愛好家に最も人気がある。ツーピー
ス構造のボールは,一般的に高分子量コアから形成さ
れ、該高分子量コアはカバーに覆われる。典型的には、
斯かるコアは、ポリブタジエンから形成され、斯かるポ
リブタジエンは、ジアクリレート亜鉛及び/またはその
他の同類の架橋剤で化学的に架橋したものである。これ
らのボールは、一般的に製造が容易であるが、プレイ特
性に制限があると言われるものである。中実ボールも、
1層以上から成る中実コア及び1層以上からなるカバー
から成る多層ゴルフボールを含む。これらのボールは、
プレイ特性の範囲が広いと言われるものである。
【0004】糸巻きゴルフボールは、一般に、スピン速
度が高く且つ特性が柔らかな「感じ(feel)」であ
ることから、多くのプレーヤーに好まれる。糸巻きゴル
フボールは、ぴんと張ったエラストマー材料及びカバー
で囲繞した中実、中空または流体を充填したセンターを
含む。糸巻きボールは、一般に、中実なツーピースボー
ルより製造が難しく且つ高価である。
【0005】多種のゴルフボールが、圧縮、速度、「感
じ」及びスピン等の広範なプレー特性を提供すべく複数
の製造業者によりデザインされてきた。これらの特性を
最適化すれば様々なプレー能力を提供することができ
る。ゴルフボールのプレー特性の最適化及び/または変
更に対して製造業者等が取り組んできた最も一般的成分
の一つは、現代のゴルフボール構造、特に、ゴルフボー
ルセンター及び/またはコアに存在するポリマー成分で
ある。イオノマーに加えて、最も一般的に使用されるポ
リマーはポリブタジエンであり、特に、高シス−イオノ
マー濃度を有したポリブタジエンである。
【0006】高シス−濃度のポリブタジエンを使用する
と、非常に弾性があり且つ剛性のあるゴルフボールが出
来上がり、特に、硬いカバー材料と組み合わせた場合は
そうである。これらの弾性の高いゴルフボールをクラブ
で打った時の「感じ」は比較的硬い。高シス−ポリブタ
ジエンで構成した柔らかな「感じ」のゴルフボールのレ
ジリエンスは低い。改良したゴルフボールを提供するた
めに、その他の様々なポリブタジエン配合が、下記に述
べる如く、調製されてきた。
【0007】米国特許第3,239,228号は、硫黄
含有量が高いポリブタジエンゴムから成型されたコア及
びカバーを有した中実ゴルフボールを開示する。コアの
ポリブタジエン含有量は、25乃至100パーセントの
シス−と、0乃至65パーセントのトランス−1,4−
ポリブタジエンで、残りがビニル配置のポリブタジエン
である配置に立体制御される。ポリブタジエンゴルフボ
ールコアの好適な実施例は35パーセントのシス−、5
2パーセントのトランス−及び13パーセントのビニル
ポリブタジエンを含む。トランス−及びビニル−含有量
のレベルはポリマーブレンドの全体的なプレー特性には
重要ではないとされる。
【0008】英国特許第1,168,609号は、改良
されたゴルフボールコアが成型でき且つベースのポリマ
ー成分としてシス−ポリブタジエンを含んだ成型組成物
を開示する。斯かるコアポリマー成分は、少なくとも6
0パーセントシス−ポリブタジエンを含み、残りがトラ
ンス−またはビニル−形態のポリブタジエンであるのが
典型的である。好適な実施例では、コアポリブタジエン
成分は、90パーセントのシス−配置を含み、残りの1
0パーセントがトランス−またはビニル−配置の1,4
−ポリブタジエンである。
【0009】米国特許第3,572,721号及び3,
572,722号は、中実のワンピースまたはツーピー
スのゴルフボールを開示し、斯かるツーピースボール
は、コアとカバーとを有する。斯かるカバー材料は、ト
ランス−ポリブタジエンを含んだ当業者には公知の多数
の材料中の任意のもの、または、それらのブレンドを含
むことができ、該トランス−ポリブタジエンは、少なく
とも90パーセント含まれ、残りはシス−及び/または
ビニル−配置である。
【0010】英国特許第1,209,032号は、ツー
ピースまたはスリーピースゴルフボールを開示し、斯か
るツーピースまたはスリーピースゴルフボールは、コア
とカバーとを有する。斯かるコア及びカバー材料は、架
橋できる材料であれば何れの材料でも良い。特に、斯か
る材料は、ポリマー、または、ブタジエンまたは磯プレ
ンのコーポリマーとすることができる。好適には、ポリ
マー成分は、シス−含有量が50重量パーセントを超え
るポリブタジエンである。
【0011】米国特許第3,992,014号は、ワン
ピースの中実ゴルフボールを開示する。ゴルフボール材
料は、少なくとも60パーセントのシス−ポリブタジエ
ンとなるように選択された立体配置とされ、残りの40
パーセントがトランス−ポリブタジエン及び/または
1,2−ポリブタジエン(ビニル)異性体としたポリブ
タジエンであるのが典型的である。
【0012】米国特許第4,692,497号は、ゴル
フボール及びその材料を開示し、斯かる材料は、ポリブ
タジエン及び少なくとも2つの自由ラジカル開始剤を使
用したアルファ、ベータエチレン不飽和酸から成る金属
塩を含んだジエンポリマーを硬化させて形成する。
【0013】米国特許第4,931,376号は、ゴル
フボールカバー材料を含んだ様々な用途に使用されるブ
タジエンポリマーの製造方法を開示する。この発明の1
実施例では、ツーピースゴルフボールのカバーとして、
少なくとも30重量パーセントのトランス−ポリブタジ
エンポリマーを含んだブレンドポリマー樹脂材料を使用
する。好適な実施例では、斯かるゴルフボールカバー
は、30乃至90重量パーセントのトランス−ポリブタ
ジエンを含むブレンドを含む。
【0014】米国特許第4,971,329号は、中実
ゴルフボールを開示し、斯かるゴルフボールは、シス−
1、4−ポリブタジエン及び1、2ポリブタジエンのポ
リブタジエン混合物、不飽和カルボン酸から成る金属
塩、無機充填剤及び自由ラジカル開始剤から形成され
る。斯かる混合物は、約99.5重量パーセント乃至約
95重量パーセントのシス−1,4ポリブタジエン及び
約0.5重量パーセント乃至約5重量パーセントの1,
2ポリブタジエンを有する。
【0015】米国特許第5,252,652号は、飛距
離を改善したワンピースまたは多層ゴルフボールを開示
し、斯かるゴルフボールは、ベースゴムであって、好適
にはシス−含有量が少なくとも40モルパーセントの
1,4−ポリブタジエンのベースゴム、不飽和カルボン
酸金属塩、有機過酸化物及び有機硫黄化合物及び/また
は其の金属塩から成るゴム組成物から形成される。有機
硫黄化合物及び/または金属塩の量は、全ポリマー含有
量中、100重量部当り約0.05乃至2重量部であ
り、有機過酸化物の量は、100重量部当り約0.5乃
至3重量部である。
【0016】欧州特許第0577058号は、コア及び
カバーを含んだゴルフボールを開示し、斯かるカバー
は、2つの別体の層として形成される。カバーの内側層
は、コアの上に成型されるとともに、イオノマー樹脂か
ら形成される。カバーの外側層は、内側層の上に成型さ
れると共に、自然または合成バラタ及びポリブタジエン
等の架橋自在のエラストマーから形成される。カバーの
外側層の1実施例では、エラストマーは、シス−構造が
少なくとも40パーセントであり、残りの60パーセン
トがトランス−異性体である1,4−ポリブタジエンで
ある。好適な実施例では、シス−構造は少なくとも90
パーセントであり、より好適には、シス−構造は少なく
とも95パーセントである。
【0017】米国特許第5,421,580号は、セン
ターバッグに含まれた液体センター、該液体センター上
に形成されたゴム糸層及び前記糸巻き層及び液体センタ
ー上のカバーを有した糸巻きゴルフボールを開示する。
カバー材料は、トランス−ポリブタジエン及び/または
1,2−ポリブタジエン(ビニル)を含んだ当業者に公
知の多数の材料中の任意の材料またはそれらのブレンド
を含み、カバーのJIS−C硬度が70乃至85となる
ようにされ、好適なトランス−パーセントは開示されて
いない。
【0018】米国特許第5,697,856号は、コア
及びカバーを有した中実ゴルフボールを開示し、斯かる
コアは、加硫前のシス−ポリブタジエン構造含有量が少
なくとも90パーセントであるブタジエンゴムを含んだ
ベースゴム組成物を加硫して製造する。加硫後に存在す
るトランス−ポリブタジエン構造の量は、10乃至30
パーセントであり、これは、斯かる量が30パーセント
を超えると、レジリエンス性能が劣った柔らか過ぎるコ
アとなり不利益であり、且つ、ゴルフボール性能を低下
させることとなるからである。コアは、加硫剤、充填
剤、有機過酸化物及び有機硫黄化合物を含む。
【0019】英国特許第2,321,021号は、コア
及びカバーを有した中実ゴルフボールを開示し、斯かる
カバーは、コアの上に形成されると共に、内側カバー層
及び外側カバー層を有した2層構造を有する。外側カバ
ー層は、ゴム複合材料からなり、斯かる複合材料は、
0.05乃至5重量部の有機硫化化合物を含む。コアゴ
ム組成物は、ベースゴムであって、好適には、シス−含
有量が少なくとも40重量パーセントの1,4−ポリブ
タジエンであるベースゴム、架橋剤、ヘテロ架橋剤、有
機硫化物及び充填剤から成る。架橋材は、有機過酸化物
であるのが典型的であり、斯かる有機過酸化物の量は、
0.3乃至5重量部であり、ヘテロ架橋剤は、不飽和脂
肪酸からなる金属塩であるのが典型てきであり、斯かる
金属塩の量は、10乃至40重量部である。有機硫化化
合物の量は、0.05乃至5重量部である。
【0020】米国特許第5,816,944号は、コア
及びカバーを有した中実ゴルフボールを開示し、斯かる
コアのJIS−C硬度は、50乃至80であり、カバー
のショア(Shore)D硬度は、50乃至60であ
る。コア材料は、シス−ポリブタジエン等の硫化ゴムで
あって、架橋剤、有機過酸化物、有機硫黄化合物及び/
または金属含有有機硫黄化合物及び充填剤を備える。
【0021】更に、ファイアストーン社(Firest
one Corp.)のDIENE35NF等のシス−
異性体が40パーセントで、トランス−ポリブタジエン
異性体が50パーセントのトランス−ポリブタジエン配
座のパーセントが高い従来のポリマー、及び、シェル社
(Shell Corporation)のCARIF
LEX BR1220及びアサヒ化学株式会社(Asa
hi Chemical Co.)のFUREN 88
等の高シス−及び高トランス−ポリブタジエン異性体の
混合物は、それぞれレジリエンス値が低く、従って、望
ましくない。
【0022】センターまたはコアの成分を変えてゴルフ
ボールの性能特性に影響を与えることに加えて、糸巻き
ボール、従来の中実ボール、2重カバー層、2重コア層
を有した多層ボール及び/またはカバーとコアとの間に
マントル層を配置したボール等の様々なゴルフボールの
形成に使用される層及びカバーの特性を変更することを
目的とした多数の特許が発行されている。製造業者によ
りゴルフボール層及びコアに使用される最も一般的なポ
リマーは、デラウエア州、ワシントンのE.I.デュポ
ン デ ネモーズ社(E.I.Dupon de Ne
mours and Co., of Washing
ton, DE)から市販されているSURLYN等の
イオノマーであった。しかしながら、近年、製造業者等
はポリウレタン等の代替ポリマーの利用について調査を
行った。例えば、米国特許第3,147,324号は、
ポリウレタンカバーを有したゴルフボールの製造方法を
目的としものである。
【0023】ポリウレタンは、約1960年よりゴルフ
ボールのカバーに有益な材料と見なされてきた。ポリウ
レタンは、ポリウレタンプレポリマーと硬化剤との反応
による生成物である。ポリウレタンプレポリマーはポリ
オールとジイソシアネートとの反応により形成される生
成物である。以前に使用された硬化剤はジアミンまたは
グリコールが典型的である。触媒をしばしば使用して硬
化剤とポリウレタンプレポリマーとの反応を促進する。
【0024】1960年以来様々な会社がゴルフボール
のカバー材料としてのポリウレタンの有益性について調
査をしてきた。米国特許第4,123,061号は、ポ
リエーテルから成るポリウレタンプレポリマー及び3官
能価ポリオール、4官能価ポリオールまたはジアミン等
の硬化剤から形成されるゴルフボールを教示する。米国
特許第5,334,673号は市販されている熱硬化性と
熱可塑性の2つの種類のポリウレタンを使用してのゴル
フボールカバーの形成が開示されており、特に、ポリウ
レタンプレポリマー及び反応の遅いアミン硬化剤及び/
または2官能価グリコールから成る組成物からの熱硬化
性ポリウレタンカバーをしたゴルフボールの形成が開示
されている。最初に市販に成功したポリウレタンカバー
をしたゴルフボールは、1993年に出されたTitl
eist(登録商標)Professionalボール
であった。
【0025】SURLYN(登録商標)またはイオノマ
ーでカバーをしたゴルフボールとは異なり、ポリウレタ
ンのゴルフボールカバーは、バラタでカバーしたゴルフ
ボールの柔らかな「感じ」を持つように配合することが
できる。しかしながら、ポリウレタン製のゴルフボール
カバーは、今日に至るまで、ゴルフクラブでヒットした
後のゴルフボールの初期速度の関数であるレジリエンス
またはリバウンドに関しては、SURLYN(登録商
標)でカバーしたゴルフボールに十分匹敵するに至って
いない。
【0026】米国特許第3,989,568号は、1つま
たは2つのポリウレタンプレポリマー及び1つまたは2
つのポリオールまたは反応の早いジアミン硬化剤のいず
れかを使用した3つの成分からなるシステムを開示す
る。このシステム用に選択した反応体は、2つ以上の競
合する反応において異なる反応速度を有しなければなら
ない。
【0027】米国特許第4,123,061号は、ポリエ
ーテルから成るポリウレタンプレポリマーと硬化剤とか
ら形成されるゴルフボールを開示し、斯かる硬化剤とし
て、3官能価ポリオール、4官能価ポリオール、また
は、反応速度の速いジアミン硬化剤が使用される。
【0028】米国特許第5,334,673号は、ポリウ
レタンプレポリマー及び反応速度の遅いポリアミン硬化
剤及び/または2官能価グリコールから成る組成物から
形成されるゴルフボールカバーを開示する。このように
して形成されたゴルフボールは、バラタまたはSURL
YNから形成したカバーに比較して耐せん断製及び耐切
断性が改善されることが判明した。
【0029】米国特許第5,692,974号は、ゴル
フボールカバー組成物に陽イオンイオノマーを使用する
方法を開示する。更に、該発明は、ウレタンイオノマー
を混和するカバー及びコアを有したゴルフボールに関す
る。ポリウレタン内でイオン相互反応を誘起して陽イオ
ンタイプのイオノマーを生成するt−ブチル−クロライ
ド等のアルキル化剤を添加することによりレジリエンス
及び初期速度が改善される。
【0030】国際特許出願WO98/37929号は、
ゴルフボールカバー用の組成物を開示し、該組成物は、
ジイソシアネート/ポリオールプレポリマーと硬化剤と
のブレンドから成り、該硬化剤は、反応の遅いジアミン
と反応の早いジアミンのブレンドから成る。「感じ」の
特性、プレー特性及び耐久特性が改善される。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】従来のポリウレタンエ
ラストマーは、SURLYN(登録商標)やその他のイ
オノマー樹脂よりレジリエンスが低いことで知られる。
本発明によるポリウレタン組成物をゴルフボールコア、
中間層およびマントル層、及び/またはカバーの形成に
使用すれば、該組成物で作製したゴルフボールの速度を
(1)SURLYN(登録商標)でカバーしたゴルフボ
ールに見られる速度近くまで、且つ、(2)代替ウレタ
ン組成物を使用した場合に示される速度より高い速度ま
で高くすることができることが判明している。更に、ポ
リウレタンカバー組成物とポリブタジエンコア材料、特
に、レジリエンス指数が約40を超える材料と組み合わ
せるのが望ましい。これらの材料から形成されたコア
は、性能特性損失(即ち、圧縮低下)することなく非常
に優れたレジリエンスをもたらすことが判明している。
【0032】従って、圧縮がより低い、即ち、より柔ら
かいボールであって、従来のボールのレジリエンスと同
一またはより高いレジリエンスを有したゴルフボールを
作成するのが望ましい。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子量が20
0,000を超え、レジリエンス指数が少なくとも約4
0のポリブタジエンから成るセンターと、最大7.5重
量パーセントの未反応イソシアネート基を有したプレポ
リマーから形成されたポリウレタン組成物から成るカバ
ー層とから成るゴルフボールに関する。好適には、レジ
リエンス指数は、50を超える。
【0034】前記プレポリマーは、イソシアネート、少
なくとも1つのポリオール、及び少なくとも1つの硬化
剤を含むことが可能である。好適には、イソシアネート
は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、高
分子量4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
カルボジイミド変性液体4,4’− ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタン
ジアソシアネート、p−フェニレンジアソシアネート、
トルエンジアソシアネート、イソフォロンジアソシアネ
ート、p−メチルキシレンジイソシアネート、m−メチ
ルキシレンジイソシアネート、o−メチルキシレンジイ
ソシアネートまたはそれらの混合物を含む。前記少なく
とも1つのポリオールは、ポリエーテルポリオール、ヒ
ドロキシを末端基とするポリブタジエン、ポリエステル
ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカー
ボネートポリオール、及びそれらの混合物を含むことが
可能である。前記硬化剤は、ポリアミン硬化剤、ポリオ
ール硬化剤またはそれらの混合物を含むことが可能であ
る。しかしながら、硬化剤は、ポリアミン硬化剤である
のが好適である。
【0035】ポリアミンを硬化剤として選択する場合に
は、ポリアミン硬化剤は、3,5−ジメチルシオ−2,
4−トルエンジアミン及び其の異性体;3,5−ジエチ
ルトルエン−2,4−ジアミン及びその異性体;4,
4’−ビス−(セク−ブチルアミノ)−ジフェニルメタ
ン;1,4−ビス−(セク−ブチルアミノ)−ベンゼ
ン,4,4’−メチレン−ビス−(2−クロロアニリ
ン);4,4’−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,
6−ジエチルアニリン);トリメチレングリコール−ジ
−p−アミノベンゾネート;ポリテトラメチレンオキシ
ド−ジ−p−アミノベンゾネート;N,N’−ジアルキ
ルジアミノジフェニルメタン;p,p’−メチレン−ジ
アニリン;フェニレンジアミノ;4,4’−メチレン−
ビス−(2−クロロアニリン);4,4’−メチレン−
ビス−(2,6−ジエチルアニリン);及びそれらの混
合物を含むことが可能である。
【0036】しかしながら、1実施例では、硬化剤は、
ポリオール硬化剤である。硬化剤がポリオールである場
合には、ポリオール硬化剤は、エチレングリコール;ジ
エチレングリコール;ポリエチレングリコール;プロピ
レングリコール;ポリプロピレングリコール;低分子量
ポリテトラメチレンエーテルグリコール;1,3−ビス
−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン;1,3−ビス
−[2(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]ベンゼン;
1,3−ビス−{ 2[2(2−ヒドロキシエトキシ)エ
トキシ]エトキシ}ベンゼン;1,4−ブタンジオール;
1,5−ペンタンジオール;1,6−ヘキサンジオー
ル;レゾルシノール−ジ−(β−ヒドロキシエーテル)
エーテル;ヒドロキノン−ジ−(β−ヒドロキシエチ
ル)エーテル;トリメチロルプロパン、及びそれらの混
合物を含む。
【0037】別の実施例では、プレポリマーは、約2.
5重量パーセントと約7.5重量パーセント間の未反応
のイソシアネート基を有する。カバー層の厚さは、好適
には、約0.127cm(約0.05インチ)未満であ
る。更に、センターのムーニー粘度は、約40と約80
の間であり、約45と約60の間が好適である。好適な
実施例では、ポリブタジエンのビニル−ポリブタジエン
異性体の含有量は、約2重量パーセント未満であり、ポ
リブタジエンのシス−異性体の含有量は少なくとも約9
5重量パーセントである。
【0038】ゴルフボールの外径は、少なくとも約3.
937cm(約1.55インチ)であり、更に、前記セ
ンターは、第1の量のトランス−ポリブタジエン、自由
ラジカル源及び少なくとも1つのシス−トランス触媒を
有したポリブタジエンを転化反応させて形成した材料を
含む。好適には、斯かる反応は、前記第1の量のトラン
ス−ポリブタジエンより大きな第2の量のトランス−ポ
リブタジエンを有したポリブタジエン反応生成物を形成
するのに十分な温度で発生する。シス−ツー−トランス
触媒は、有機硫黄成分、無機硫黄化合物、芳香族有機金
属化合物、金属−有機硫黄化合物、テルル、セレニウ
ム、元素硫黄、高分子量硫黄、又は芳香族有機化合物の
少なくとも1つを含むことが可能である。有機硫黄成分
は、4,4’−ジフェニルジスルフィド、4,4’−ジ
トリルジスルフィドまたは2,2’−ベンズアミノジフ
ェニルジスルフィドの少なくとも1つを含むことが可能
である。好適には、シス−ツー−トランス触媒の量は、
ポリブタジエン100部に対して約0.1乃至10部で
ある。
【0039】別の実施例では、ゴルフボールは、更に、
センターとカバー層との間に並置された中間層を含み、
斯かる中間層は、第1の量のトランス−ポリブタジエ
ン、自由ラジカル源及び少なくとも1つの有機硫黄組成
物から成るシス−ツー−トランス触媒を有したポリブタ
ジエンの転化反応から形成される材料からなり、前記中
間層の外径は、少なくとも約4.0132cm(約1.
58インチ)であり、前記センター層の外径は、約3.
937cm(約1.55インチ)である。更に、別の実
施例では、カバー層は、内側カバー層及び外側カバー層
から成り、内側カバー層は、センターと外側カバー層と
の間に並置される。好適には、内側カバー層及び外側カ
バー層の少なとも一方の厚さは、約0.127cm(約
0.05インチ)である。
【0040】存在する場合には、内側カバー層は、イオ
ノマー樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテ
ルアミド、ポリエステル、動的に加硫したエラストマ
ー、機能化したスチレンブタジエンエラストマー、メタ
ロセンポリマー、ナイロン、アクリロニトリルブタジエ
ン−スチレンコポリマーまたはそれらのブレンドから成
るグループから選択した少なくとも1つの材料から形成
される。更に別の実施例では、内側カバーの外径は、少
なくとも約3.937cm(約1.55インチ)であ
り、好適には、約4.0132cm(約1.58イン
チ)と約4.1656cm(約1.64インチ)の間で
ある。追加の実施例では、ポリウレタンは、熱可塑性ま
たは熱硬化性材料である。
【0041】本発明は、また、分子量が300,000
を超え、レジリエンス指数が少なくとも約40のポリブ
タジエンから成るセンターと、外径が少なくとも約3.
8354cm(約1.51インチ)の外側コア層と、該
外側コア層を囲繞する内側カバー層と、最大で7.5重
量パーセントの未反応イソシアネート基を有したプレポ
リマーから形成されたポリウレタン組成物からなる外側
カバー層とから成るゴルフボールに関する。好適には、
レジリエンス指数は、約50を超える。
【0042】前記プレポリマーは、イソシアネート、少
なくとも1つのポリオール、及び少なくとも1つの硬化
剤を含むことが可能である。好適には、イソシアネート
は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、高
分子量4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
カルボジイミド変性液体4,4’− ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタン
ジアソシアネート、p−フェニレンジアソシアネート、
トルエンジアソシアネート、イソフォロンジアソシアネ
ート、p−メチルキシレンジイソシアネート、m−メチ
ルキシレンジイソシアネート、o−メチルキシレンジイ
ソシアネートまたはそれらの混合物を含む。前記少なく
とも1つのポリオールは、ポリエーテルポリオール、ヒ
ドロキシを末端基とするポリブタジエン、ポリエステル
ポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカー
ボネートポリオール、及びそれらの混合物を含むことが
可能である。前記硬化剤は、ポリアミン硬化剤、ポリオ
ール硬化剤またはそれらの混合物を含むことが可能であ
る。しかしながら、硬化剤は、ポリアミン硬化剤である
のが好適である。
【0043】ポリアミンを硬化剤として選択する場合に
は、ポリアミン硬化剤は、3,5−ジメチルシオ−2,
4−トルエンジアミン及び其の異性体;3,5−ジエチ
ルトルエン−2,4−ジアミン及びその異性体;4,
4’−ビス−(セク−ブチルアミノ)−ジフェニルメタ
ン;1,4−ビス−(セク−ブチルアミノ)−ベンゼ
ン,4,4’−メチレン−ビス−(2−クロロアニリ
ン);4,4’−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,
6−ジエチルアニリン);トリメチレングリコール−ジ
−p−アミノベンゾネート;ポリテトラメチレンオキシ
ド−ジ−p−アミノベンゾネート;N,N’−ジアルキ
ルジアミノジフェニルメタン;p,p’−メチレン−ジ
アニリン;フェニレンジアミノ;4,4’−メチレン−
ビス−(2−クロロアニリン);4,4’−メチレン−
ビス−(2,6−ジエチルアニリン);及びそれらの混
合物を含むことが可能である。
【0044】しかしながら、1実施例では、硬化剤は、
ポリオール硬化剤である。硬化剤がポリオールである場
合には、ポリオール硬化剤は、エチレングリコール;ジ
エチレングリコール;ポリエチレングリコール;プロピ
レングリコール;ポリプロピレングリコール;低分子量
ポリテトラメチレンエーテルグリコール;1,3−ビス
−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン;1,3−ビス
−[2(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]ベンゼン;
1,3−ビス−{ 2[2(2−ヒドロキシエトキシ)エ
トキシ]エトキシ}ベンゼン;1,4−ブタンジオール;
1,5−ペンタンジオール;1,6−ヘキサンジオー
ル;レゾルシノール−ジ−(−ヒドロキシエーテル)エ
ーテル;ヒドロキノン−ジ−(−ヒドロキシエチル)エ
ーテル;トリメチロルプロパン、及びそれらの混合物を
含む。
【0045】別の実施例では、プレポリマーは、約2.
5重量パーセントと約7.5重量パーセント間の未反応
のイソシアネート基を有する。内側カバー層及び外側カ
バー層の少なくとも一方の厚さは、好適には、約0.1
27cm(約0.05インチ)未満である。更に、セン
ターのムーニー粘度は、約40と約80の間である。好
適な実施例では、ポリブタジエンのビニル−ポリブタジ
エン異性体の含有量は、約2重量パーセント未満であ
り、ポリブタジエンのシス−異性体の含有量は少なくと
も約95重量パーセントである。
【0046】ゴルフボールの外径は、少なくとも約3.
937cm(約1.55インチ)であり、更に、前記セ
ンターは、第1の量のトランス−ポリブタジエン、自由
ラジカル源及び少なくとも1つのシス−ツー−トランス
触媒を有したポリブタジエンを転化反応させて形成した
材料を含む。好適には、斯かる反応は、前記第1の量の
トランス−ポリブタジエンより大きな第2の量のトラン
ス−ポリブタジエンを有したポリブタジエン反応生成物
を形成するのに十分な温度で発生する。シス−ツー−ト
ランス触媒は、少なくとも1つの有機硫黄成分、無機硫
黄化合物、芳香族有機金属化合物、金属−有機硫黄化合
物、テルル、セレニウム、元素硫黄、高分子量硫黄、又
は芳香族有機化合物を含むことが可能である。有機硫黄
成分は、4,4’−ジフェニルジスルフィド、4,4’
−ジトリルジスルフィドまたは2,2’−ベンズアミノ
ジフェニルジスルフィドの少なくとも1つを含むことが
可能である。好適には、シス−ツー−トランス触媒の量
は、ポリブタジエン100部に対して約0.1乃至10
部である。
【0047】1実施例では、内側カバー層は、イオノマ
ー樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルア
ミド、ポリエステル、動的に加硫したエラストマー、機
能化したスチレンブタジエンエラストマー、メタロセン
ポリマー、ナイロン、アクリロニトリルブタジエン−ス
チレンコポリマーまたはそれらのブレンドから成る。内
側カバーの外径は、少なくとも約3.937cm(約
1.55インチ)であり、好適には、約4.0132c
m(約1.58インチ)と約4.1656cm(約1.
64インチ)の間である。追加の実施例では、ポリウレ
タンは、熱可塑性または熱硬化性材料である。
【0048】本発明は、また、分子量が300,000
を超え、レジリエンス指数が少なくとも約40のシス−
ポリブタジエンから成るセンターと、外径が少なくとも
約3.8354cm(約1.51インチ)の外側コア層
と、該外側コア層を囲繞すると共に、ポリウレタンから
成る内側カバー層と、イオノマーまたはエラストマー材
料から成る外側カバー層とから成るゴルフボールに関す
る。
【0049】本発明は、また、分子量が300,000
を超え、レジリエンス指数が少なくとも約40のシス−
ポリブタジエンから成るセンターと、外径が少なくとも
約3.8354cm(約1.51インチ)の外側コア層
と、該外側コア層を囲繞する内側カバー層と、外側カバ
ー層とから成り、前記内側及び外側カバー層が、ポリウ
レタン組成物から成るゴルフボールに関する。
【0050】1つ以上の数字または数字で示される範囲
に関連して使用される場合には、「約」なる用語は、1
範囲における全ての数字を含んだ斯かる数字の全てを指
すものである。
【0051】本明細書で使用される場合、「シス−ツー
−トランス触媒」は、少なくともシス−ポリブタジエン
異性体の一部をトランス−ポリブタジエン異性体に所定
の温度で転化する任意の成分またはその組合せを意味す
る。シス−異性体、トランス−異性体及び任意のビニル
−異性体は、所定の時間で測定した時には、100パー
セントのポリブタジエンから成るものである。
【0052】本明細書で使用される場合、「活性成分」
なる用語は、化学反応に欠かせない混合物またはブレン
ドの特定の成分と定義される。
【0053】本明細書で使用される場合、置換及び未置
換「アリル」基は、典型的にはnが整数である4n+2
π環電子から成る共役2重結合から成るシステムを含ん
だ炭化水素環を意味する。アリル基の例には、フェニ
ル、ナフチル、アニシル、トリル、キシレニル等を含む
が、それらに限定されるものではない。本発明によれ
ば、アリルは、また、ヘテロアリル基、例えば、ピリミ
ジンまたはチオフェンを含む。これらのアリル基は、ま
た、任意の数の様々な機能基で置換することも可能であ
る。本明細書においてカルボキシル基に関連して説明さ
れる機能基に加えて、アリル基上の機能基は、ヒドロキ
シ及び其の金属塩;メルカプト及び其の金属塩;ハロゲ
ン;アミノ、ニトロ、シアノ及びアミド;エステルを含
んだカルボキシル、酸及びそれらの金属塩;ホスフェー
ト及びホスフィット;及びそれらの組合せを含むことが
できる。
【0054】本明細書で使用される場合、「アッチ圧
縮」なる用語は、ニュージャージー州ユニオン市のアッ
チ・エンジニアリング社(Atti Engineer
ingCorp. of Union City,N
J)から市販されているアッチ圧縮ゲージで測定した校
正されたばねの撓みに関する物体または材料の撓みと定
義される。アッチ圧縮は、典型的には、ゴルフボールの
圧縮を測定するのに使用される。アッチ圧縮ゲージを使
用して径が4.2672cm(1.68インチ)未満の
コアを測定する時には、金属またはその他の適したシム
使用して被測定物体を4.2672cmの径にする。し
かしながら、コアの圧縮について言及する時には、圧縮
負荷測定を使用するのが好適である。「圧縮負荷」なる
用語は、径が4.0132cm(1.58インチ)の球
体の10.8パーセントの径方向の撓みのポンドで表し
た正規化した負荷と定義される。
【0055】本明細書で使用される場合、置換または未
置換「カルボサイクリック」は、環状カーボン含有化合
物を意味し、斯かる化合物は、シクロフェニル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル等を含むがそ
れらに限定されるものではない。斯かる環状基は、ま
た、様々な置換基を含むことが可能であり、斯かる置換
基においては、1つ以上の水素原子が機能基により置換
されている。斯かる機能基は、上記に説明した機能基及
び1乃至28の炭素原子を有した低アルキル基を含む。
本発明の環状基は、更に、ヘテロ原子を含むことが可能
である。
【0056】本明細書で使用される場合、ゴルフボール
の「復元係数」なる用語は、ボールを剛性のあるプレー
トに発射させた時のリバウンド速度対インバウンド速度
の比と定義される。インバウンド速度は、38.1m/
秒である。
【0057】本明細書で使用される場合には、「動的剛
性」なる用語は、100μmの振幅で1Hzで振動する
1.4mm球半径侵入プローブの撓みで割った負荷と定
義される。斯かるプローブは、標本材料の表面に動的に
侵入する。球状コアの材料標本は6mm厚の層をコアの
赤道に沿って切断して一面にコアのジオメトリー中心を
含む6mm厚のディスクを生成することで作成した。プ
ローブを斯かるディスクの任意の選択した半径位置に位
置決めして、動的剛性の測定を行うことが可能である。
標本を実質的に均一な温度で維持することで正確な動的
測定をすることが可能である。デラウエア州のニューキ
ャッスルのTAインスツルメント社(TA Instr
uments Corporation of New
Castle,DE)から市販されているダイナミッ
ク・メカニカル分析器、モデルDMA2980(Dyn
amic Mechanical Analyzer,
ModelDMA2980)を使用して動的剛性を得
た。DMA2980の器具設定は、周波数は1Hz、振
幅は100μm、静的負荷は0.3−N、及び自動応力
は105パーセントであった。1.4mm球半径プロー
ブは、TAインスツルメント社からDMA2980の侵
入キットアクセサリとして市販されている。DMA29
80には温度制御室が装備されており、この温度制御室
により広範な周囲温度でのテストが可能となる。
【0058】「動的剛性」を測定するのに使用される方
法及び器具を使用して損失正接(一般的にはtanδと
呼ぶ)を測定することが可能である。損失正接は、損失
弾性率対貯蔵弾性率の比である。損失弾性率は、変位す
るに従い位相ずれする弾性率の一部であり、貯蔵弾性率
は、変位するに従い位相が合う弾性率の一部である。D
MA2980は、自動的に損失正接を算出して報告す
る。
【0059】本明細書で使用される場合、「基VIA成
分(Group VIA component)」また
は「基VIA元素(Group VIA elemen
t)」成る用語は、硫黄成分、セレニウム成分またはテ
ルル成分、またはそれらの組合せを含む成分を意味す
る。
【0060】本明細書で使用される場合には、「硫黄成
分」なる用語は、元素硫黄、高分子量硫黄、または、そ
れらの組合せである成分を意味する。更に、「元素硫
黄」は、Sの環状構造を指すと共に、「高分子量硫
黄」は、元素硫黄に対する少なくとも1つの追加硫黄を
含む構造である。
【0061】本明細書で使用される場合には、「流体」
なる用語は、液体、ペースト、ゲル、ガス、またはそれ
らの任意の組合せを含む。
【0062】本明細書で使用される場合には、「分子
量」なる用語は、絶対重量平均分子量と定義される。分
子量は下記の方法により決定される。約20mgのポリ
マーを10mLのテトラヒドロフラン中に溶かすが
(「THF」)、ポリマーのブンシリョウ及び分布によ
り室温で2、3日かかる場合がある。1リットルのTH
Fを濾過して、高性能液体クロマトグラフィ(「HPL
C」)容器に設置する前にガス抜きをする。HPLCの
流量をビスコゲル(Viscogel)コラムを介して
1mL/分に設定する。この非シェッディング(non
−shedding)混合ベッドのコラムモデルGMH
HR−Hは、内径7.8mmで、長さが300mmであ
り、テキサス州のヒューストンのビスコテック社(Vi
scotekCorp.of Houston,TX)
から市販されている。THFの流量は、標本分析が始ま
る前か、または、安定して検出器ベースラインが達成さ
れるまでは、少なくとも1時間1mL/分に設定する。
このコラムおよび検出器の掃気の間に、ビスコテック
TDAモデル300トリプル検出器を40℃に設定す
る。この検出器もビスコテック社から市販されている。
3台の検出器(即ち、屈折率、差圧、及び光の分散)と
コラムを熱平衡させ、検出器を掃気してゼロにして、こ
の機器に備えた指示に従ってシステムの校正の準備をす
る。100−μLアリコートの標本溶液を機器内に噴射
して、各標本の分子量をビスコテックのトリプル検出器
ソフトウェアを使用して算出することができる。ポリブ
タジエン材料の分子量を測定する時には、0.130の
dn/dcを常に使用する。この機器及びこれらの方法
は本明細書にて説明かつ特許請求する分子量数を提供す
るものであり、その他の機器及び方法は、本明細書にて
使用するのと同等の数値を必ずしも提供するものではな
い点を理解する必要がある。
【0063】本明細書で使用される場合には、「多層」
なる用語は、少なくとも2つの層を意味するとともに、
液体センターボール、糸巻きボール、中空センターボー
ル及び少なくとも2つの中間層及び/または内側または
外側カバーを備えたボールを含む。
【0064】本明細書で使用される場合には、「100
部当りの部」なる用語は、「phr」として公知であ
り、全ポリマー成分100重量部に対する混合物内に存
在する特定の成分の重量部を表す数と定義する。数学的
には、これは、ポリマーの全重量で成分の重量を割り、
それを100倍する。
【0065】本明細書で使用される場合には、「実質的
に自由」なる用語は、約5重量パーセント未満、好適に
は、3重量パーセント未満、より好適には、1重量パー
セント未満、最も好適には、0.01重量パーセント未
満である。
【0066】本明細書で使用される場合には、「レジリ
エンス指数」なる用語は、10cpm及び100cpm
で測定した損失正接をそれぞれ990(周波数スパン)
で割り、100,000(正規化及び単位の便宜上)倍
したものの差である。損失正接は、オハイオ州のアクロ
ンのアルファ・テクノロジー社(Alpha Tech
nologies of Acron,OH)により製
造されるRPA2000を使用して測定される。RPA
2000は、0.5度の円弧を使用して100℃の温度
でで2.5乃至1000cpmを掃くように設定され
る。6つの損失正接の平均を各周波数で取り、平均をレ
ジリエンス指数の算出に使用する。レジリエンス指数の
算出は、下記の通り行う。 レジリエンス指数=100,000・[(損失正接@1
0cpm)−(損失正接@1000cpm)]/990
【0067】
【実施例】図1を参照すると、本発明のゴルフボール1
0は、コア12と、カバー16と、コア12を囲繞する
任意の内側カバー層16aを含むことができる。図2を
参照すると、本発明のゴルフボール20は、センター2
2と、カバー26と、内側カバー層26aと、カバーと
センターとの間に配置された中間層24とを含むことが
できる。カバー及びセンターの各々は、また、1つ以上
の層を含むことが可能である、即ち、ゴルフボールは、
従来のスリーピース糸巻きボール、ツーピースボール、
多層コアまたは中間層または複数の中間層を有したボー
ルとすることができる。従って、図3を参照すると、本
発明のゴルフボール30は、センター32と、カバー3
8と、カバー及びセンターの間に配置された中間層34
及び36とを含むことができる。図3では2つの中間層
のみを図示するが、所望に応じて任意の数及び任意のタ
イプの中間層を使用することが可能である。
【0068】本発明は、コア及びカバーを有したツーピ
ースゴルフボールまたは中実、中空、または、液体を充
填したセンター、カバー及びセンターに隣接して同心上
に配置された少なくとも1つの中間層を有した多層ゴル
フボールに関する。前記センターまたは任意の中間層の
少なくとも一方は、シス−ツー−トランス触媒、ポリブ
タジエンを有した弾性ポリマー成分、フリーラジカル源
及び任意で架橋剤、充填剤または双方を含んだ反応生成
物を含む。好適には、反応生成物は、−50℃で測定し
た第1の動的剛性を有し、斯かる第1の剛性は、0℃で測
定した第2の動的剛性の130パーセント未満である。
より好適には、第1の動的剛性は、第2の動的合成の1
25パーセント未満である。最も好適には、第1の動的
剛性は、第2の動的剛性の110パーセント未満であ
る。
【0069】本発明は、また、ポリブタジエン弾性ポリ
マー成分のシス−異性体を成型サイクル中にトランス−
異性体に転化してゴルフボールを形成する方法を含む。
様々なポリマー、シス−ツー−トランス触媒、充填剤、
架橋剤、及び自由ラジカル源の組合せを使用することが
可能である。高レジリエンスで低圧縮のセンターまたは
中間層を得るためには、好適にはシス−異性体含有量が
90パーセントを超える高分子量のポリブタジエンを転
化して、成型サイクル中に、ゴルフボールまたは其の一
部の任意の点におけるトランス−異性体のパーセントを
増大させ、好適には、実質的にはゴルフボール全体また
はその一部の全体のパーセントを増大させる。より好適
には、シス−ポリブタジエン異性体の量は、全ポリブタ
ジエン含有量中の約95パーセントを超える。特定の理
論に捕らわれなければ、低量の1,2−ポリブタジエン
異性体(「ビニル−ポリブタジエン」)が初期のポリブ
タジエン及び反応生成物に入っているのが望ましいと考
えられる。典型的には、ビニルポリブタジエン異性体含
有量は、約7パーセント未満である。好適には、ビニル
ポリブタジエン異性体の含有量は、約4パーセント未満
である。より好適には、ビニルポリブタジエン異性体の
含有量は、約2パーセント未満である。特定の理論に捕
らわれなければ、結合したシス−及びトランス−ポリブ
タジエンバックボーンの結果として生じる移動度(mo
bility)により反応生成物及び該反応生成物を含
んだゴルフボールは低弾性率及び高レジリエンスを有す
ることとなる。
【0070】ゴルフボールのプレー特性に望ましく且つ
有益となる高レジリエンスで低弾性率(低圧縮)特性を
示すポリマー反応生成物を生成するには、成型サイクル
中に高分子量の1,4−ポリブタジエンをトランス−異
性体へ転化する。ポリブタジエン材料の分子量は、典型
的には、約200,000を超えるものである。好適に
は、ポリブタジエンの分子量は、250,000を超
え、より好適には、300,000と500,000と
の間である。特定の理論により捕らわれなければ、シス
−ツー−トランス触媒は、フリーラジカル源と関連する
と、一定のパーセントのポリブタジエンポリマー成分を
シス−配座からトランス−配座へ転化するように作用す
る。シス−ツー−トランス転換を行うには、有機硫黄ま
たは金属を含んだ有機硫黄化合物、硫黄まはた金属を含
まない置換または未置換芳香族有機化合物、無機スルフ
ィド化合物、芳香族有機金属化合物、またはそれらの混
合物等のシス−ツー−トランス触媒を必要とする。シス
−ツー−トランス触媒成分は、本明細書に記載されるそ
の他のシス−ツー−トランス触媒の1つ以上を含むこと
が可能である。
【0071】1実施例では、前記少なくとも1つの有機
硫黄化合物は、実質的には、金属を含まず、即ち、典型
的には、10重量パーセント未満の金属しかを含まず、
好適には、3重量パーセントの金属しか含まず、より好
適には、1重量パーセントの金属しか含まず、最も好適
には、0.01重量パーセント等の微量の金属しか含ま
ない。
【0072】本発明について言及するときに本明細書に
おいて使用される場合には、「有機硫黄化合物(複数の
化合物)」または、「有機硫黄成分(複数の成分)」は、
4,4−ジフェニルジスルフィド、4,4−ジトリルジ
スルフィド、2,2−ベンズアミドジフェニルジスルフ
ィド、ビス(2−アミノフェニル)ジスルフィド、ビス
(4−アミノフェニル)ジスルフィド、ビス(3−アミ
ノフェニル)ジスルフィド、2,2−ビス(3−アミノ
ナフチル)ジスルフィド、2,2−ビス(4−アミノナ
フチル)ジスルフィド、2,2−ビス(5−アミノナフ
チル)ジスルフィド、2,2−ビス(6−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、2,2−ビス(7−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、2,2−ビス(8−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、1,1−ビス(3−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、1,1−ビス(3−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、1,1−ビス(4−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、1,1−ビス(5−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、1,1−ビス(6−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、1,1−ビス(7−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、1,1−ビス(8−アミノナフチ
ル)ジスルフィド、1,2−ジアミノ−1,2−ジチオ
ジナフタレン、2,3− ジアミノ−1,2−ジチオジ
ナフタレン、ビス−(4−クロロフェニル)ジスルフィ
ド、ビス−(2−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス
−(3−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス−(4−
ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス−(2−ブロモフ
ェニル)ジスルフィド、ビス−(3−ブロモフェニル)
ジスルフィド、ビス−(4−フルオロフェニル)ジスル
フィド、ビス−(4−イオドフェニル)ジスルフィド、
ビス−(2,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビ
ス−(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス
−(2,4−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス−
(2,6−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビス−
(2,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス−
(3,5−ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス−
(2−クロロ−5−ブロモフェニル)ジスルフィド、ビ
ス−(2,4,6−トリクロロフェニル)ジスルフィ
ド、ビス−(2,3,4,5,6−ペンタクロロフィニ
ール)ジスフフィド、ビス−(4−シアノフェニル)ジ
スルフィド、ビス−(2−シアノフェニル)ジスルフィ
ド、ビス−(4−ニトロフェニル)ジスルフィド、ビス
−(2−ニトロフェニル)ジスルフィド、2,2−ジチ
オベンゾイックアシド、4,4−チオベンゾイックアシ
ドエチルステル、ビス−(4−アセチルフェニル)ジス
ルフィド、ビス−(2−アセチルフェニル)ジスルフィ
ド、ビス−(4−フォルミルフェニル)ジスルフィド、
ビス−(4−カルバモイルフェニル)ジスルフィド、
1,1−ジナプチルジスルフィド、2,2−ジナプチル
ジスルフィド、1,2−ナプチルジスルフィド、2,2
−ビス(1−クロロジナプチル)ジスルフィド、2,2
−ビス(1−ボロモナプチル)ジスルフィド、1,1−
ビス(2−クロロナプチル)ジスルフィド、2,2−ビ
ス(1−チアノナプチル)ジスルフィド、2,2−ビス
(1−アセチルナプチル)ジスルフィド等またはそれら
の混合物の少なくとも1つを意味する。好適な有機硫黄
成分は、4,4−ジフェニルジスルフィド、4,4−ジ
トリルジスルフィド、または2,2−ベンズアミドジフ
ェニルジスフフィド、またはそれらの混合物を含む。よ
り好適な有機硫黄成分は、4,4−ジトリルジスルフィ
ドを含む。存在する時には、有機硫黄シス−ツー−トラ
ンス触媒の量は、反応生成物を生成するのに十分な量で
あって、少なくとも約12パーセントのトランス−ポリ
ブタジエン異性体を含み、典型的には、全弾性ポリマー
成分に基づいて、約32パーセントを超える。適した金
属含有有機硫黄成分は、カドミウム、銅、鉛、及びジエ
チルジチオカルバメート、ジアミルジチオカルバメー
ト、及び、ジメチルジチオカルバメートまたはそれらの
混合物のテルル類似体であるが、それらに限定されるも
のではない。硫黄または金属を含まない適した置換また
は未置換芳香族有機成分は、4,4−ジフェニルアセチ
レン、アゾベンゼン、またはそれらの混合物を含むが、
それらに限定されるものではない。芳香族有機基のサイ
ズは、好適には、C乃至C20であり、より好適に
は、C乃至C10である。適した無機スルフィド成分
は、チタンスルフィド、マンガンスルフィド、及び鉄、
カルシウム、コバルト、モリブデン、タングステン、
銅、セレニウム、イットリウム、亜鉛、錫、及びビスマ
スのスルフィド類似体を含むが、それらに限定されるも
のではない。シス−ツー−トランス触媒は、また、有機
硫黄化合物と無機スルフィド成分とのブレンドとするこ
とも可能である。
【0073】置換または未置換芳香族有機化合物は、ま
た、シス−ツー−トランス触媒に含むことが可能であ
る。1実施例では、芳香族有機化合物は実質的には金属
を含まない。適した置換または非置換芳香族有機成分
は、(R)x−R−M−R−(R)yの公式を
有した成分であるが、それに限定されるものではなく、
前記公式中、R及びRは各々水素または置換または
未置換C1−20の線状、枝分かれした、または、環状
アルキル、カルコキシまたはアルキルチオ基、または、
単数、多数または溶融した環状C乃至C24の芳香族
基であり、x及びyは、各々0乃至5の整数であり、R
及びRは、各々、単数、多数または溶融した環状C
乃至C24の芳香族基から選択され、Mは、アゾ基ま
たは金属成分を含む。R及びRは、各々C乃至C
10の芳香族基から選択されるのが好適であり、フェニ
ル、ベンジル、ナフチル、ベンズアミド及びベンゾチア
ジルから選択されるのがより好適である。R1及びR2
は、各々置換または未置換C −10の線状、枝分かれ
した、または、芳香族基から選択されるのが好適であ
る。R、R、R、またはRが置換される時に
は、斯かる置換は、下記の置換基の1つ以上を含むこと
が可能である。即ち、ヒドロキシ及びその金属塩、メル
カプト及びその金属塩、ハロゲン、アミノ、ニトロ、シ
アノ及びアミド、エステル、酸、及びそれらの金属塩を
含んだカルボキシル、シリル、アクリレート及びその金
属塩、スルホニルまたはスルホンアミド、及び、ホスフ
ェート及びホスフィットである。Mが金属成分である時
には、当業者に入手可能な任意の適した元素金属とする
ことが可能である。典型的には、金属は、遷移金属とな
るが、テルルまたはセレニウムであるのが好適である。
【0074】シス−ツー−トランス触媒は、また、本明
細書に定義される基VIA成分を含むことができる。元
素硫黄及び高分子量硫黄は、例えば、オハイオ州、チャ
ードンのエラストケム社(Elastochem,In
c.of Chardon,OH)から市販されてい
る。代表的な硫黄触媒化合物は、PB(RM−S)−8
0元素硫黄及びPB(CRST)−65高分子量硫黄を
含み、各々エラストケム社から市販されている。代表的
なテルル触媒は、TELLOYの商標名でRTバンダー
ビルト(RT Vanderbilt)社から市販され
ており、代表的なセレニウム触媒は、VANDEXの商
標名で同じくRTバンダービルト社から市販されてい
る。
【0075】シス−ツー−トランス触媒の量は、全弾性
ポリマー成分100部に対して0.1乃至10部入って
いるのが好適である。シス−ツー−トランス触媒の量
は、全弾性ポリマー成分100部に対して0.1乃至5
部入っているのがより好適である。シス−ツー−トラン
ス触媒の量は、全弾性ポリマー成分100部に対して
0.1乃至8部入っているのが最も好適である。シス−
ツー−トランス触媒は、反応生成物を生成するのに十分
な量入っており、トランス−ぽるブタジエン異性体の含
有量を増大して全弾性ポリマー成分に基づいて約5乃至
70パーセントのトランス−ポリブタジエンを含むよう
にされる。
【0076】本明細書で言及されるポリブタジエンのト
ランス−異性体の含有量の測定は、下記の如くなされ且
つなすことができる。校正基準は、トランス−含有量が
公知の少なくとも2つのポリブタジエンゴム標本(例え
ば、高及び低パーセントトランス−ポリブタジエン)を
使用して準備される。これらの標本はそれのみで使用さ
れ、且つ、少なくとも1.5%乃至50%のトランス−
ポリブタジエンの梯子を創出するように、または、不明
の量を保留して、結果として生じる校正曲線が少なくと
も約13の等間隔に隔置されたポイントを含むようにブ
レンドされる。
【0077】光音響(「PAS」)セルを装備した市販
のフーリエ・トランスフォーム赤外線(Fourier
Transform Infrared)(「FTI
R」)を使用して、各基準のPASスペクトルを下記の
器具パラメータを使用して得た。即ち、2.5KHzの
速度(0.16cm/sの光の速度)での走査、1.2
KHzの電子フィルタの使用、アンダサンプリング比を
2に設定(標本の収集前のレーザー信号のゼロの交差
数)、感度を1に設定して、375乃至4000cm
−1の範囲を4cm−1の解像度で最低128の走査を
コアド(co−add)する。
【0078】シス−、トランス−及びビニル−ポリブタ
ジエンピークは、典型的には、PASスペクトルの60
0と1100cm−1との間にある。トランス−ポリブ
タジエンピークの各々以下の領域は統合することができ
る。3つの異性体ピークの全領域に対する各ピーク領域
のフラクション(fraction)を決定すること
で、実トランス−ポリブタジエン含有量対トランス−ブ
タジエン領域フラクションの校正曲線を構成することが
可能となる。結果として生じる校正曲線の相関係数(R
)は最小で0.95でなければならない。
【0079】問題のポイント(例えば、コアの表面また
はセンター)における不明のコア材料に対するPASス
ペクトルは、上記に説明したパラメータを使用して、モ
ールドレリース等の異物のない汚染されていない新たに
切り取った表面を含む標本をPASセルに充填すること
で得られる。不明のトランス−ポリブタジエン領域フラ
クションを分析して、校正曲線から実トランス−異性体
含有量を決定する。
【0080】バリウムスルフェートを含む時の1公知の
状況においては、ポリブタジエンのトランス−含有量を
試験する上記の方法は不正確になる場合がある。従っ
て、ポリブタジエンのトランス−含有量の追加または代
替の試験は、以下の通りである。校正基準をトランス−
含有量が公知の少なくとも2つのポリブタジエン(例え
ば、高及び低パーセントトランス−ポリブタジエン)を
使用して準備する。これらの標本はそれのみで使用さ
れ、且つ、少なくとも1.5%乃至50%のトランス−
ポリブタジエンの梯子を創出するように、または、不明
の量を保留して、結果として生じる校正曲線が少なくと
も約13の等間隔に隔置されたポイントを含むようにブ
レンドされる。
【0081】近赤外線レーザーを装備したフーリエ・ト
ランスフォーム・ラマン(Fourier Trans
formm Raman)(「FT−Raman」)ス
ペクトロメーターを使用してストークス・ラマン(St
okes Raman)スペクトルを下記の器具パラメ
ータを使用して各基準から得る。即ち、過度の加熱また
は蛍光(典型的には約400乃至800mWが適当)を
生じないようにして良好な信号対ノイズ比(「S/
N」)を得るのに十分なレーザーパワー、2cm
解像度、約400乃至4000cm−1のラマンシフト
スペクトル範囲の走査、及び少なくとも300走査をコ
アドする。
【0082】化学メトリックス(chemometri
cs)方法及びニューハンプシャー州のサレムのギャラ
クティック・インダストリズ社(Galatctic
Industries Corp.of Salem,
NH)から市販されているPLSplus/IQ等のソ
フトウェアを使用して上記で生成したデータから校正曲
線を作ることが可能である。上記のソフトウェアを用い
て、SNV(ディトレンド(detrend))パスレ
ングス補正、平均センターデータ準備、及び約1600
乃至1700cm−1からのスペクトル範囲に亘る5ポ
イントSG第2導関数を使用して受容できる校正を得
た。結果として生じる校正曲線の相関係数(R)は最
小で0.95でなければならない。
【0083】コア材料のラマンスペクトルは、上記の器
具を標本(例えば、ゴルフボールコアの表面またはセン
ター)の問題のポイントで使用して得る。標本は、モー
ルドレリース等の異物が在ってはならない。PLS校正
曲線を使用して標本のスペクトルを分析して、標本のト
ランス−ポリブタジエン異性体含有量を決定する。
【0084】フリー−ラジカル源は、しばしば、フリー
−ラジカル開始剤と代わって呼ばれることがあるが、組
成及び方法において必要とされる。フリーラジカル源
は、典型的には、過酸化物及び好適には有機過酸化物で
ある。適したフリー−ラジカル源は、ジ−t−アミル過
酸化物、ジ(2−t−ブチル−ペロキシイソプロピル)
ベンゼン過酸化物、1,1−ビス(t−ブチルペロキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジクミ
ル過酸化物、ジ−t−ブチル過酸化物、2,5−ジ−
(t−ブチルペロキシ)−2,5−ジメチルヘキサン
等、及びそれらの混合物を含む。過酸化物は、典型的に
は、全弾性ポリマー成分100部に対して約0.1の量
で存在し、全弾性ポリマー成分100部に対して約0.
1乃至15部の量で存在するのが好適であり、全弾性ポ
リマー成分100部に対して約0.2乃至5部の量で存
在するのがより好適である。本発明による一定のシス−
ツー−トランス触媒が存在することで従来の架橋反応に
比較して、本明細書に記載する量等の大量の自由−ラジ
カル源が必要となる場合があることは当業者には自明の
ことである。電子ビーム、UVまたはガンマ放射線、X
−線、または、フリーラジカルを発生できる任意のその
他の高エネルギー源自由ラジカル源の1つを代替として
または追加してフリーラジカル源として使用することが
出来る。更に、熱がフリーラジカルの発生を開始を容易
にすることがある。
【0085】架橋剤は、反応生成物の硬度を高めるのに
含まれる。適した架橋剤は、1つ以上の不飽和脂肪酸、
または、亜鉛、カルシウムまたはマグネシウムアクリレ
ート塩等及びそれらの混合物等のモノカルボン酸のの金
属塩を含む。好適なアクリル酸は、アクリレート亜鉛、
ジアクリレート亜鉛、メタクリレート亜鉛及びジメタク
リレート亜鉛及びそれらの混合物を含む。架橋剤は、弾
性ポリマー成分中で一連のポリマーの一部を架橋するの
に十分な量で存在しなければならない。例えば、架橋の
量を調整することで所望の圧縮を得ることが可能であ
る。これは、例えば、架橋剤の種類及び量を変更するこ
とで達成することが可能であり、当業者には公知の方法
である。架橋剤は、典型的には、弾性ポリマー成分の約
0.1パーセントを超える量で存在し、弾性ポリマー成
分の約10から40パーセントの量で存在するのが好適
であり、弾性ポリマー成分の約10から30パーセント
の量で存在するのがより好適である。有機硫黄をシス−
ツー−トランス触媒として選択した場合には、ジアクリ
レート亜鉛を架橋剤として選択することが可能であり、
この場合、全体と100部とした場合約25部未満の量
で存在する。
【0086】ゴルフボールの1つ以上の部分に添加され
る充填剤は、典型的には、処理用酸または化合物を含ん
で、流動学的且つ混合特性、比重(即ち、密度−変性充
填剤)弾性率、引裂き強さ、補強等に影響を与える。充
填剤は、一般に、無機物であり、適した充填剤は、多数
の金属、または、酸化亜鉛、酸化錫、硫酸バリウム、硫
酸亜鉛、カルボン酸カルシウム、カルボン酸バリウム、
クレー、タングステン、タングステンカーバイド、シリ
カ列及びそれらの混合物等の酸化金属である。充填剤
は、また、様々な発泡剤(foaming agent
またはblowing agent)を含むことが可能
であり、斯かる発泡剤は、当業者であれば容易に選択す
ることが可能である。ポリマー、セラミック、金属及び
ガラスの微小球は、中実であっても、中空であっても、
または、充填されてあっても、未充填であっても良い。
充填剤は、典型的には、また、ゴルフボールの1つ以上
の部位に添加されて密度を変性させて均一なゴルフボー
ルの基準に合致するようにされる。充填剤は、また、ス
ペシャリティボールのセンターまたは少なくとも1つの
追加の層の重量を変えるのに使用することが可能であ
り、例えば、スウイング速度が低いプレーヤーには低重
量のボールが好適である。
【0087】ポリマー、フリー−ラジカル開始剤、充填
剤(複数の充填剤)及び本発明に従ってゴルフボールセ
ンターまたはコアの任意の部位を形成するのに使用され
るその他の任意の材料を組み合わせて、当業者に公知の
任意の種類の混合により混合物を形成することが可能で
ある。適した混合の種類は、単路及び多路混合等を含
む。架橋剤は及びゴルフボールセンターまたは追加の層
(複数の層)の特性を変えるのに使用される任意のその
他の添加物は、同様に任意の種類の混合により結合する
ことが可能である。単路タイプの混合は、混合工程の効
率を高めると共に、コストを低減することから、成分が
順次添加される単路混合が好適である。好適な混合サイ
クルは、シングルステップであり、ポリマー、シス−ト
ランス触媒、充填剤、ジアクリレート亜鉛及び過酸化物
が順番に添加される。適した混合機器は、当業者には公
知であり、斯かる機器は、バンベリーミキサー(Ban
bury mixer)、二本ロールミル、または、2
軸スクリュー押出機を含むことが可能である。ポリマー
を結合する従来の混合速度を使用するのが典型的である
が、速度は、成分が実質的に均一に分散させ得るのに十
分速くなければならない。一方、混合速度が速いと混合
中のポリマーを破壊してしまい、特に、弾性ポリマー組
成物の分子重量を低下させて望ましくないことから、速
度はあまり高過ぎても良くない。従って、混合速度は、
高せん断を回避するように十分遅い速度にすべきであ
り、速度が高すぎると、その結果、望ましいポリマー成
分の高分子量部分が喪失されてしまう場合がある。ま
た、混合速度が速すぎると、プレフォームが形作られる
前、且つ、コアの周りに組みつけられる前に架橋が開始
してしまうような温度になってしまい望ましくない。混
合温度は、ポリマー成分の種類により決定され、且つ、
より重要ことには、フリー−ラジカル開始剤の種類によ
り決定される。例えば、ジ(2−t−ブチル−ペロキシ
イソプロピル)ベンゼンをフリー−ラジカル開始剤とし
て使用する時には、成分を安全に混合するのに適した混
合温度は、約80℃乃至125℃であり、約88℃乃至
110℃が好適であり、90℃乃至100℃がより好適
である。更に、混合温度を過酸化物分解温度未満に維持
することが重要である。例えば、ジクミル過酸化物を過
酸化物として選択した場合、混合温度は、約93.3℃
(200F°)を超えてはならない。適した混合速度及
び温度は当業者には公知であり、または、適切でない実
験をすることなく容易に決定することが可能となる。
【0088】混合物は、例えば、圧縮または射出成型工
程にかけられて、センターまたは中間層を形成する半球
状のシェル用の中実な球体を得る。ポリマー混合物は、
成型サイクルにかけられて、モールド内に閉じ込められ
る一方で加熱及び加圧される。キャビティの形状は形成
されるゴルフボールの当該部分により決定される。圧縮
及び熱により1つ以上の過酸化物を分解することでフリ
ーラジカルを遊離し、これにより、シス−ツー−トラン
ス転化及び架橋が同時に開始される。成型サイクルの温
度及び期間は、過酸化物及び選択したシス−トランス触
媒の種類に基づいて選択される。成型サイクルは、単段
階で、固定時間に亘り、唯一の温度で混合物を成型する
ようにすることが可能である。ジクミル過酸化物を含ん
だ混合物の単段階成型の一例では、ポリマー混合物が約
171.1℃(340°F)で15分間保持される。成
型サイクルは、また、2段工程を含むことが可能であ
り、斯かる工程では、ポリマー混合物が、モールド内で
初期時間、初期温度で保持され、次いで、第2の、典型
的により高い温度で、第2の期間保持される。2段階成
型サイクルの一例では、モールドを約143.3℃(2
90°F)で40分間保持して、次いで、モールドを約
約171.1℃(340°F)に上昇させて、斯かる温
度で20分間保持する。好適な実施例では、単段硬化サ
イクルが使用される。単段工程は、効果的であり且つ効
率が良く、2段階工程にかかる時間及びコストを低減す
る。弾性ポリマー成分、ポリブタジエン、シス−ツー−
トランス転化触媒、追加のポリマー、フリー−ラジカル
開始剤、充填剤及び本発明に従って、ゴルフボールのセ
ンターまたはコアの任意の部位を形成するのに使用され
る任意のその他の材料を結合して射出成型法によりゴル
フボールを形成することが可能であり、この方法もまた
当業者には公知である。硬化時間は、選択した種々材料
により決定されるが、特に適した硬化時間は、約5乃至
18分であり、約8分乃至15分が好適であり、約10
乃至12分がより好適である。当業者であれば、使用す
る特定の材料及び本明細書に述べた事項に基づいて硬化
時間を増減して調整することが容易に可能である。
【0089】硬化した弾性ポリマー成分は、未硬化の弾
性ポリマー成分より大量のトランス−ポリブタジエンを
含んでおり、内部の一定のポイントで第1の硬度を有す
ると共に、第2の硬度を有した表面を有する物品に形成
され、前記第1の硬度及び前記第2の硬度には、前記第
2の硬度が、前記第1の硬度より該第1の硬度の10パ
ーセントだけ大きくなるように違いを設ける。好適に
は、斯かる物品は球体であり、前記ポイントは該物品の
中間点である。別の実施例では、第2の硬度は、第1の
硬度の20パーセント分だけ第1の硬度より大きくな
る。硬化した物品は、また、第1の量のトランス−ポリ
ブタジエンを一定の内部部位に有し、第2の量のトラン
ス−ポリブタジエンを表面の部位に有し、第1の量は第
2の量より少なくとも約6パーセント少なく、第2の量
より少なくとも約10パーセント少ないのが好適であ
り、第2の量より少なくとも約20パーセント少ないの
がより好適である。前記内部部位は、好適には中間点で
あり、前記物品は球体であるのが好適である。本発明に
より調製されたボルフボールのコアまたはコアの一部の
圧縮は約50未満であるのが好適であり、約25未満で
あるのがより好適である。
【0090】カバーは、ボールとクラブとの間のインタ
フェースである。カバーに望ましい特性は、良好な成型
性、高耐磨耗性、高引裂き強さ、高レジリエンス、及び
良好なモールドレリースである。カバーは、典型的に
は、十分な強度、良好な性能特性及び耐久性をもたらす
ことの出来る厚さを有する。カバーの厚さは、約0.2
54cm(0.1インチ)未満であるのが好適であり、
約0.127cm(約0.05インチ)未満であるのが
より好適であり、約0.0508cm(約0.02イン
チ)及び約0.1016cm(約0.04インチ)の間
に在るのが最も好適である。本発明は、特に、コア、内
側カバー層及び外側カバー層から成る多層ゴルフボール
に関する。本実施例では、内側カバー層及び外側カバー
層の少なくとも一方の厚さが約0.127cm(約0.
05インチ)未満であるのが好適であり、約0.050
8cm(約0.02インチ)及び約0.1016cm
(約0.04インチ)の間に在るのがより好適である。最
も好適なのは、何れかの層の厚さが約0.0762cm
(約0.03インチ)である。
【0091】本発明のゴルフボールが、内側カバー層等
の中間層を含む時には、斯かる層は、熱可塑性及び熱硬
化性材料を含んだ、当業者には公知の任意の材料を含む
ことができるが、中間層は、エチレンから成るイオンコ
ポリマー及びデラウエア州、ワシントンのE.I.デュ
ポン デ ネモーズ社(E.I.Dupon deNe
mours and Co., of Washing
ton, DE)のSURLYNの商標名で市販され
る、または、エクソン社(Exxon)のIOTEKま
たはESCORの商標名で市販される不飽和モノカルボ
ン酸等の任意の適した材料を含むことができる。これら
は、亜鉛、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、ポタ
シウム、カルシウム、マンガン、ニッケル等の塩で部分
的に中和されるエチレンのコポリマーまたはターポリマ
ー及びメタクリル酸またはアクリル酸であり、前記塩は
2乃至8の炭素原子を有したオレフィンと、3乃至8の
炭素原子を有した不飽和モノカルボン酸との反応生成物
である。コポリマーのカルボン酸基は、全体または部分
的に中和することが可能であり、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマル酸またはイタコン酸等を含む
ことが可能である。
【0092】本ゴルフボールは、同様に、1つ以上のホ
モポリマーまたはコポリマー中間材料を含むことがで
き、斯かる中間材料は、下記の通りである。 (1) 塩化ビニルの重合により形成される、または、
塩化ビニルを酢酸ビニル、アクリル酸エーテル、または
塩化ビニリデンで共重合して形成されるビニル樹脂; (2) ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン
等のポリオレフィン、及びエチレンメタクリレート、エ
チレンエチルアクリレート、エチレンビニルアセテー
ト、エチレンメタクリ酸またはエチレンアクリル酸また
はプロピレンアクリル酸、及びシングル−サイト触媒ま
たはメタローセン触媒を使用して生成されるコポリマー
及びホモポリマー; (3) ポリオール及びジイソシアネートまたはポリイ
ソシアネートから調製される、または、米国特許第5,
334,673号に開示される如きポリウレタン; (4) 米国特許第5,484,870号に開示される
如きポリユリア; (5) ジアミン及び二塩基酸から調製されるポリ(ヘ
キサメチレンアジプアミド)及びその他、及びポリ(カ
プロラクタム)等のアミノ酸から調製されポリアミド、
及び、ポリアミドとSURLYN、ポリエチレン、エチ
レンコポリマー、エチル−プロピレン−非−並置−ジエ
ンターポリマー等とのブレンド; (6) アクリル酸樹脂及び斯かる樹脂と塩化ビニル、
エラストマ等とのブレンド; (7) ウレタン等の熱可塑性樹脂、ポリオレフィンと
エチレン−プロピレン−非−並置−ジエンターポリマー
とのブレンド等のオレフィン熱可塑性ゴム;スチレン及
びブタジエン、イソプレンまたはエチレン−ブチレンゴ
ムのブロックコポリマー;ペンシルバニア州、フィラデ
ルフィアのELFアトケム社が販売するPEBAX等の
コポリ(エーテル−アミド); (8) ポリヘニレンオキシド樹脂またはポリヘニレン
オキシド樹脂と、マサチューセッツ州、ピッツフィール
ドのゼネラル・エレクトリック社(General E
lectric Company of Pittsf
ield,MA)により商標名NORYLで販売されて
いる如き高衝撃ポリスチレンとのブレンド; (9) ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、
変性ポリエチレンテレフタレート/グリコール及びデュ
ポン社により商標名HYTRELで販売されると共に、
ゼネラル・エレクトリック社により商標名LOMODで
販売されるエラストマー等の熱可塑性ポリエステル; (10) ポリカーボネートと、アクリロニトリルブタ
ジエンスチレン、ポリブチレンテレフタレート、スチレ
ンマレイン酸アンヒドライド、ポリエチレン、エラスト
マー等とのブレンド及び合金、及び、塩化ポリビニル
と、アクリロニトリルブタジエンスチレンまたは酢酸ビ
ニルまたはその他のエラストマーとのブレンド及び合
金;及び (11) 熱可塑性ゴムと、ポリエチレン、プロピレ
ン、ポリアセタル、ナイロン、ポリエステル、セルロー
スエステル等とのブレンドである。
【0093】好適には、任意の中間層は、エチレン、プ
ロピレン、アクリル酸、メタクリル酸及び完全または一
部中和したイオノマー樹脂及びそれらのブレンド等の機
能モノマーを含んだブテン−1またはヘキサン−1ベー
スのホモポリマーまたはコポリマー、メチルアクリレー
ト、メチルメタクリレートホモポリマー及びコポリマ
ー、イミド化したアミノ基含有ポリマー、ポリカーボネ
ート、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリ(ポリ
エチレンスルフィド)、ポリ(エチレンビニルアルコー
ル)、ポリ(フェニレンスルフィド)及び機能コモノマ
ーを含んだそれらのブレンド等のポリマーを含む。適し
たカバー組成物は、また、ポリエーテルまたはポリエス
テル熱可塑性ウレタン、熱硬化性ポリウレタン、E/X
/Yターポリマーを含んだ酸−含有エチレンコポリマー
イオノマー等の低弾性率イオノマーを含み、前記Eは、
エチレンであり、Xは、アクリレートまたはメタクリレ
ートベースの軟化コモノマーであって、0乃至50重量
パーセントの量で存在し、Yは、アクリル酸またはメタ
クリル酸であって、約5乃至35重量パーセントの量で
存在する。より好適には、飛距離が最大となるようにデ
ザインした低スピン速度の実施例では、アクリル酸また
はメタクリル酸は、約15乃至35重量パーセントの量
で存在して、イオノマーを高弾性率イオノマーにしてい
る。高スピン速度の実施例では、カバーは、イオノマー
を含み、酸は、約10乃至15重量パーセントの量で存
在すると共に、軟化コモノマーを含む。
【0094】カバーは、少なくとも1つのポリイソシア
ネート、ポリオール及び少なくとも1つの硬化剤の反応
生成物から成るポリウレタン組成物を含むのが好適であ
る。
【0095】当業者が利用できる任意のポリイソシアネ
ートは本発明に利用するのに適している。代表的なポリ
イソシアネートは、下記を含むが、それらに限定される
ものではない。即ち、4,4’−ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート(「MDI」)、高分子量MDI、
カルボジイミド−変性液体MDI、4,4’−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート(「H12MD
I」)、p−フェニレンジイソシアネート(「PPD
I」)、トルエンジイソシアネート(「TDI」)、
3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシ
アネート(「TODI」)、イソホロンジイソシアネー
ト(「IPDI」)、ヘキサメチルジイソシアネーチ
(「HDI」)、ナフタレンジイオシアネート(「ND
I」)、キシレンジイオシアネート(「XDI」)、パ
ラ−テトラメチルキシレンジイソシアネート(「p−T
MXDI」)、メタ−テトラメチルキシレンジイソシア
ネート(「m−TMXDI」)、エチレンジイソシアネ
ート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、テトラ
メチレン−1,4−ジイソシアネート、シクロヘキシル
ジイソシアネート、1,6−ヘキァメチレン−ジイソシ
アネート(「HDI」)、ドデカン−1,12−ジイソ
シアネート、シクロブタン−1,3−ジイソシアネー
ト、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、1−
イソシアネート−3,3,5−トリメチル−5−イソシ
アネトメチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキシレン
ジイソシアネート、HDIのトリイソシアネート、2,
4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアネー
トのトリイソシアネート(「TMDI」)、テトラセン
ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、アン
スラセンジイソシアネート、及びそれらの混合物であ
る。ポリイソシアネートは、当業者には、例えば、ジ
−、トリ−及びテトラ−イソシアネート等の2つ以上の
イソシアネート基持つものとして公知である。好適に
は、ポリイソシアネートは、MDI、PPDI、TDI
またはそれらの混合物を含に、より好適には、ポリイソ
シアネートは、MDIを含む。本明細書で使用される場
合には、「MDI」なる用語は、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート、高分子量MDI、カルボジイ
ミド−変性液体MDI及びそれらの混合物を含み、更
に、且つ、使用されるジイソシアネートは、当業者に、
低レベルの「自由」モノマーイソシアネート基を有し
た、典型的には、約0.1%未満の自由モノマー基であ
ると理解されている「低自由モノマー」である。「低自
由モノマー」ジイソシアネートの例は、低自由モノマー
MDI、低自由モノマーTDI及び低自由モノマーPP
DIを含むが、それらに限定されるものではない。
【0096】前記少なくとも1つのポリイソシアネート
は、約14%未満の未反応NCO基を有しなければなら
ない。少なくとも1つのポリイソシアネートは、NCO
を最大約7.5%有するのが好適であり、NCOを約
2.5%と約7.5%の間で有するのがより好適であ
り、NCOを約4%と約6.5%の間で有するのが最も
好適である。
【0097】当業者に利用できる任意のポリオールは、
本発明による使用に適している。代表的なポリオール
は、ポリエーテルポリオール、ヒドロキシ−を末端基と
するポリブタジエン(一部/完全水素化した誘導体を含
む)、ポリエステルポリオール、ポリカプロカクトンポ
リオール及びポリカルボネートポリオールを含むが、そ
れらに限定されるものではない。1好適な実施例では、
ポリオールは、ポリエーテルポリオールを含み、総体的
構造が下記の如きであるポリオールを含むのがより好適
である。 但し、R及びRは、直線状または枝分かれしたハイ
ドロカーボン鎖であり、各々が1から約20の炭素原子
を含んでおり、nは、1から45までの範囲の数字であ
る。例として、ポリテトラメチレンエーテルグリコール
(「PTMEG」)、ポリエチレンプロピレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール及びそれらの混合
物を含むが、それらに限定されるものではない。ハイド
ロカーボン鎖は、飽和または不飽和結合及び置換または
未置換芳香族及び環状基を有することができる。本発明
のポリオールは、PTEMGを含むのが好適である。
【0098】別の実施例では、ポリエステルポリオール
が本発明のポリウレタン材料に含まれる。好適なポリエ
ステルポリオールは下記の総体的な構造を有する。 但し、R及びRは、直線状または枝分かれしたハイ
ドロカーボン鎖であり、各々が1から約20の炭素原子
を含んでおり、nは、1から25までの範囲の数字であ
る。適したポリエステルポリオールは、ポリエチレンア
ジペートグリコール、ポリブチレンアジペートグルコー
ル、ポリエチレンプロピレンアジペートグリコール、オ
ルト−フタレート−1,6−ヘキサンジオール、及び、
それらの混合物であるが、それらに限定されるものでは
ない。ハイドロカーボン鎖は、飽和または不飽和結合及
び置換または未置換芳香族及び環状基を有することがで
きる。
【0099】別の実施例では、ポリカプロカクトンポリ
オールが本発明の材料中に含まれる。任意のポリカプロ
ラクトンポリオールは、下記の総体的な構造を有するの
がこうてきである。 但し、Rは、直線状または枝分かれしたハイドロカー
ボン鎖であり、1から約20の炭素原子を含んでおり、
nは、鎖の長さであり、1から20までの範囲の数字で
ある。適したポリカプロラクトンポリオールは、1,6
−ヘキサンエジオール−誘導−ポリカプロラクトン、ジ
エチレングリコール誘導ポリカプロラクトン、トリメチ
ロルプロパン誘導ポリカプロラクトン、ネオペンチルグ
リコール誘導ポリカプロラクトン、1,4−ブタンジオ
ール−誘導−ポリカプロラクトン、及びそれらの混合物
を含むが、それらに限定されるものではない。ハイドロ
カーボン鎖は、飽和または不飽和結合及び置換または未
置換芳香族及び環状基を有することができる。
【0100】更に別の実施例では、ポリカルボネートポ
リオールが本発明のポリウレタン材料中に含まれる。任
意のポリカルボネートポリールは、下記の総体的な構造
を有するのが好適である。 但し、Rは、主としてビスフェノルAユニット−(p
−C)−C(CH −(p−C)−ま
たはそれらの誘導体であり、及びnは、鎖の長さであ
り、1から20までの範囲の数字である。適したポリカ
ルボネートは、ポリフタレートカルボネートを含むが、
それに限定されるものではない。ハイドロカーボン鎖
は、飽和または不飽和結合及び置換または未置換芳香族
及び環状基を有することができる。1実施例では、ポリ
オールの分子量は約2000から約4000である。
【0101】ポリアミン硬化剤は、また、本発明のポリ
ウレタン組成物に使用するのに適すると共に、それから
製造されるボールの耐切断性、耐せん断性及び耐衝撃性
を改善することが判明している。好適なポリアミン硬化
剤は、3,5−ジメチルシオ−2,4−トルエンジアミ
ン及びその異性体、3,5−ジエチルトルエン−2,6
−ジアミン等の3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジ
アミン及びその異性体、4,4’−ビス−(セク−ブチ
ルアミノ)−ジフェニルメタン、1,4−ビス−(セク
−ブチルアミノ)−ベンゼン、4,4’−メチレン−ビ
ス−(2−クロロアニリン)−ジフェニルメタン、4,
4’−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチ
ルアニリン)、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−
アミノベンゾエート、N,N’−ジアルキルジアミノジ
フェニルメタン、p、p’−メチレンジアニリン(「M
DA」)、m−フェニレンジアミン(「MPDA」)、
4,4’−メチレン−ビス−(2−クロロアニリン)
(「MOCA」)、4,4’−メチレン−ビス−(2,
6−ジエチルアニリン)、4,4’−ジアミノ−3,
3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタ
ン、2,2’,3,3’−テトラクロロ−ジアミノジフ
ェニルメタン、4,4’−メチレン−ビス−(3−クロ
ロ−2,6−ジエチルアニリン)、トリメチレングリコ
ールジ−p−アミノベンゾエート及びそれらの混合物を
含むが、それらに限定されるものではない。好適には、
本発明の硬化剤は、3,5−ジメチルシオ−2,4−ト
ルエンジアミン及びその異性体を含み、斯かる異性体
は、ロス・アンジェルス市のバートン・ルージュ(Ba
rton Rouge,LA)のAlbermarle
Corporation社から市販されているETH
ACURE300がある。適したポリアミン硬化剤は、
第1及び第2のアミンの双方を含み、約64から約20
00の範囲の分子量を有するのが好適である。
【0102】その他の適したポリアミン硬化剤は、下記
の総体的な公式を有する。 但し、n及びmは、各々別個に0、1、2または3の値
を有し、Yは、1,2−シクロヘキシル、1,3−シク
ロヘキシル、1,4−シクロヘキシル、オルトーフェニ
レン、または、パラーフェニレン、またはそれらの組合
せである。好適には、n及びmは、各々別個に、0、
1、または2を有し、好適には、1または2を有する。
【0103】ジオール、トリオール、テトラオール、ま
たはヒドロキシーを末端基とする硬化剤の少なくとも1
つは、上記のポリウレタン組成物に添加することが可能
である。適したジオール、トリオール、テトラオール基
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、低分子量ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール、1,3−ビス−(2−ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス−[2(2−ヒドロキシエ
トキシ)エトキシ]ベンゼン、1,3−ビス−{2[2
(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}ベン
ゼン、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、レソルシノール−ジ
−(β−ヒドロキシエチル)エーテル、ヒドロキノン−
ジ−(β−ヒドロキシエチル)エーテル、及びそれらの
混合物を含む。好適なヒドロキシを末端基とする硬化剤
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、トリメチルオルプロパン、及び
その混合物を含む。
【0104】好適には、ヒドロキシを末端基とする硬化
剤は、約48から2000までの範囲の分子量を有す
る。本明細書で使用される場合には、分子量は、絶対重
量平均分子量であり、当業者にそのように理解されるも
のである。その他の適したヒドロキシを末端基とする硬
化剤は、下記の総体的な化学構造を有する。 但し、n及びmは、各々別個に0、1、2または3の値
を有し、Xは、オルト−フェニレン、メタ−フェニレ
ン、パラ−フェニレン、1,2−チクロヘキシル、1,
3−シクロヘキシル、または1,4−シクロヘキシルま
たはそれらの混合物である。好適には、n及びmは、各
々別個に0、1または2の値を有し、より好適には、1
または2の値を有する。
【0105】ヒドロキシを末端基とする硬化剤及びアミ
ン硬化剤の双方は、1つ以上の飽和、不飽和、芳香族及
び環状基を含むことができる。更に、ヒドロキシを末端
基とする硬化剤及びアミン硬化剤は、1つ以上のハロゲ
ン基を含むことができる。ポリウレタン組成物は、硬化
剤のブレンドまたは混合物で形成することができる。し
かしながら、所望であれば、ポリウレタン組成物は、単
一の硬化剤で形成することができる。
【0106】当業者に公知の任意の方法を使用して本発
明のポリイソシアネート、ポリオール及び硬化剤を結合
することが可能である。当業界でワン-ショット方法と
して公知の一般に使用される方法は、ポリイソシアネー
ト、ポリオール及び硬化剤を同時に混合する。この方法
によれば不均質な(よりランダムな)混合物が生じるこ
ととなり、且つ、製造業者が結果として生じる組成物の
分子構造を制御することが難しくなる。好適な混合方法
は、プレポリマー方法として公知である。この方法で
は、ポリイソシアネート及びポリオールが硬化剤の添加
前に別個に混合される。この方法によれば混合物がより
均質になり、よりばらつきのないポリマー組成物が生じ
ることとなる。
【0107】任意の充填剤成分を選択して上記に説明し
た成分のブレンドの密度が更に高くなる。斯かる充填剤
(複数の充填剤)の選択は、所望するゴルフボールの種
類(即ち、ワンピースボール、ツーピース多成分ボール
または糸巻きボール)により決定される。有益な充填剤
の例は、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化カルシウム、炭
酸カルシウム及びシリカ、及び、その他の公知の対応す
る塩及びそれらの酸化物を含む。必要に応じた量のナノ
粒子、ガラス球体、及びチタン及びタングステン等の種
々の金属等の添加物をそれぞれの公知の目的で本発明の
ポリウレタン組成物に添加することができる。斯かるポ
リウレタン組成物に添加することができる追加の組成物
は、UV安定剤及びその他の染料、及び任意の増白剤、
蛍光顔料及び染料を含む。斯かる追加の成分は、それぞ
れの所望の目的を達成するための任意の量を添加するこ
とが可能である。
【0108】非常に薄い性質から、流体の形態で適応可
能な注型に適した反応材料の利用でゴルフボール上に載
せる非常に薄い外側カバーを得ることが可能なことが本
発明により判明した。特に、反応してウレタンエラスト
マー材料を形成する注型に適した反応液体は所望の非常
に薄いカバー層を提供することが判明している。
【0109】ウレタンエラストマー材料を形成するのに
使用される注型に適した反応液体は、スプレー、浸漬、
スピンコーティング、またはフローコーティング方法等
の様々な付与技術を利用して内部コアの上に付与するこ
とができる。適したコーティング技術の一例は、「ゴル
フボール上にポリウレタンカバーを形成する方法及び装
置」と題する1995年5月2日に出願された米国特許
第5,733,428号に開示されたものであり、斯か
る発明の開示は参考としてその全体を本明細書により本
出願に組み入れている。
【0110】斯かるカバーは、モールドの半型内に材料
を混合導入することでコーティングを施したコアの周り
に形成するのが好適である。各モールドの半型の充填、
コアの一方の半型への導入及びモールドの閉鎖と言った
以降のステップを適切なタイミングに行って、コアカバ
ー半体溶融のセンタリングを達成すると共に、全体的な
均一性を達成するために、時間が経過したら粘度を測定
することが重要である。コアをモールドの半型に導入す
る上での硬化ウレタンミックスの適した粘度の範囲は約
2000cPと約30,000cPとの間に凡そ決定さ
れ、好適な範囲は約8000cP乃至約15,000c
Pの範囲である。
【0111】カバーの形成を開始するには、プレポリマ
ー及び硬化剤の混合を混合ヘッドを含んだ自動ミキサー
に計量した量の硬化剤及びプレポリマーをラインを介し
て供給して行う。頂部の事前に加熱したモールドの半型
を各モールドの穴内で移動するピンを使用して取り付け
ユニット内に装填設置する。反応材料を約50乃至約8
0秒間頂部モールド半型内に載置した後で、コアを制御
した速度でゲル化反応混合物内に降下させる。その後、
低部のモールド半型または一連の底部モールド半型のキ
ャビティ内に同量の混合物を導入する。
【0112】ボールカップがホース内の低減した圧力
(または部分真空)を介してボールコアを保持する。約
50乃至約80秒のゲル化後、モールドの半型内にコー
ティングの施されたコアを配置すると、真空を解除して
コアの放出を可能にする。コアと凝固したカバー半体を
載せたモールド半型をセンタリング用の取り付けユニッ
トから取り出し、反転させて、適切な時間前に、選択し
た量の反応ポリウレタンプレポリマー及び硬化剤を内部
に導入してゲル化が開始されている別のモールド反対と
嵌め合わせる。
【0113】同様に、ブラウン(Brown)等に発行
された米国特許第5,006,297号及びウ(Wu)
に発行された米国特許第5,334,673号の双方に
ほん発明で使用する注型に適した反応液体を付与するの
に使用することの可能な技術が開示されている。これら
の特許の開示事項は、その全体を参考として本明細書に
より本出願に組み込んでいる。しかしながら、本発明の
方法はかかる技術の利用に限定されるものではない。
【0114】所望の特性により、本発明により調製され
るボールは、従来の構造のボールと比較して、圧縮また
は弾性率を低減する一方で実質的に同一またはより高い
レジリエンスまたは復元係数(「COR」)発揮するこ
とができる。更に、本発明により調製されるボールは、
従来の構造のボールに比較して、圧縮を増大させずに実
質的により高いレジリエンスまたはCORを発揮するこ
とができる。このレジリエンスの別の測定方法は「損失
正接」またはtanδであり、これは、物体の動的剛性
を測定することで得られる。損失正接及びかかる動的特
性に関係する用語はASTM D4092−90に従っ
て説明するのが典型的である。従って、低損失正接は、
高レジリエンスを表し、従って、高リバウンド性能を表
す。低損失正接は、クラブからゴルフボールに加えられ
たエネルギーの殆どが動的エネルギー、即ち、発射速度
及びその後の長い飛距離となることを示す。ゴルフボー
ルの剛性または圧縮剛性は、例えば、動的剛性により測
定することが可能である。動的剛性が高くなると、圧縮
剛性も高くなる。所望の圧縮剛性を有したゴルフボール
を製造するには、架橋した反応生成物材料の動的剛性
は、−50℃で約50,000N/m未満となる。好適
には、動的剛性は、−50℃で約10,000と40,
000N/m間となり、より好適には、動的剛性は、−
50℃で約20,000と30,000N/mの間とな
る。
【0115】動的剛性は、ある点では動的弾性率と同じ
になる。動的剛性は、本明細書で説明する如く、プロー
ブのジオメトリにより決定される。動的合成の測定は、
動的弾性率の定量的測定及び標本物品中の別個の点にお
ける損失正接の正確な測定を可能にする独特な属性を有
する。本説明の場合、物品はゴルフボールコアである。
ポリブタジエン反応生成物は、−50℃で約0.1未満
の損失正接を有するのが好適であり、−50℃で約0.
07未満であるのがより好適である。
【0116】製造されるゴルフボールは、約0.7を超
える復元係数を有するのが典型的であり、約0.75を
超えるのが好適であり、約0.78を超えるのがより好
適である。ゴルフボールは、また、少なくとも約40の
アッチ圧縮(過去においてPAG圧縮と呼ばれていたも
の)を有するのが典型的であり、約50乃至120であ
るのが好適であり、約60乃至100であるのがより好
適である。本発明のゴルフボールのポリブタジエン材料
は、約500psi乃至300,000psiの曲げ弾
性率を有するのが典型的であり、約2000乃至20
0,000psiであるのが好適である。ゴルフボール
のポリウレタン材料は、硬度が少なくとも約15ショア
Aであるのが典型的であり、約30ショアAと80ショ
アDの間に在るのが好適であり、50ショアA及び60
ショアDの間に在るのがより好適である。ゴルフボール
のポリウレタン材料の比重は、約0.7を超えるのが典
型的であり、約1を超えるのが好適である。
【0117】センター組成物は、レジリエンス指数が少
なくとも約40である少なくとも1つのゴム材料から成
るものである。レジリエンス指数は、少なくとも約50
であるのが好適である。多数のポリブタジエンポリマー
の比較を以下の表1に挙げる。弾性のあるゴルフボール
を製造する、従って、本発明に適したポリマーは、CB
23、CB22、BR60及び1207Gを含むが、そ
れらに限定されるものではない。レジリエンス指数の計
算方法を明確にするために、例えば、CB23のレジリ
エンス指数は、下記の如く算出される。 CB23のレジリエンス指数=100,000・
[(0.954)−(0.407)]/990 CB23のレジリエンス指数=55
【0118】ゴルフボール部位の成型工程及び組成は、
材料特性の勾配となるのが典型てきである。従来の技術
で使用された方法は、一般に硬度を利用してこれらの勾
配を定量する。硬度は、静的弾性率の定性的測定であ
り、ゴルフボールの利用、即ち、クラブによる衝撃に関
係した変形速度での材料の弾性率を表すものではない。
ポリマー科学の当業者には公知のことではあるが、時間
温度重ね合わせ原理を使用して、代替の変形速度を比肩
するもにすることが可能である。ポリブタジエンを含む
ゴルフボールの部位については、0℃と−50℃との間
の温度での1Hzの振動はゴルフボールの衝撃速度に定
性的に同等であると考えられている。従って、0℃及び
−50℃における損失正接及び動的合成の測定を利用し
て、好適には約−20℃及び−50℃の間の温度におけ
るゴルフボールの性能を正確に推定することが可能とな
る。
【0119】更に、本発明に従って調製されたゴルフボ
ールにおけるポリブタジエン等の未加硫ゴムのムーニー
粘度は、約40と約80の間に在るのが典型的であり、
約45と約60の間に在るのが好適であり、約45と約
55の間に在るのがより好適である。ムーニー粘度は、
ASTM D−1646により測定するのが典型的であ
る。
【0120】ゴルフボールを本発明により調製する時に
は、約60パーセントを超えるカバー率で窪み即ちディ
ンプル(dimple)が形成されるのが典型的であ
り、約65パーセントを超えるのが好適であり、約75
パーセントを超えるのがより好適である。ASTM方法
D6272−98の方法Bにより測定したゴルフボール
のカバーの曲げ弾性率は、約500psiを超えるのが
典型的であり、約500psi乃至約150,000p
siであるのがより好適である。本明細書にて論議する
如く、外側カバー層は、比較的柔らなポリウレタンから
形成するのが好適である。特に、外側カバー層の材料は
ASTM−2240で測定した硬度が、約30と約60
ショアDの間に在るのものとし、約35乃至約55ショ
アDであるのが好適である。在る場合には、内側カバー
層の材料の硬度は、約50乃至約70ショアDであるの
が好適であり、約60乃至約65ショアDであるのがよ
り好適である。
【0121】
【発明の効果】様々なコアを本発明に従って調製すると
共に、あるコアは従来の材料を使用して調整した。表2
の全てのコアは、4.0132cm(1.58インチ)
の径に調製された。各コアの配合及び圧縮及びCORの
測定値を表2に表す。
【0122】シス−ポリブタジエン異性体の一部をトラ
ンス−異性体に成功裏に転化させた様々な金属スルフィ
ドシス−ツー−トランス触媒を表3に表す。CARIF
LEX BR1220ポリブタジエン(100部)を酸
化亜鉛(5部)ジクミル酸化物(3部、フリーラジカル
開始剤)及びジアクリレート亜鉛(25部)と一緒に反
応させて、本発明に記載する如き反応生成物を形成し
た。
【0123】1.7部未満から3.7部を超える範囲の
量で存在する様々な触媒に対するトランス−異性体転化
パーセントの範囲は、8パーセント未満から17パーセ
ントを超える範囲である。表は、多数の異なるシス−ツ
ー−トランス触媒の異なる濃度での効果をトランス−ポ
リブタジエンの含有量を増大させて示したものである。
【0124】例1:有機硫黄シス−ツー−トランス触媒
を使用して、本発明により調整したコア 本発明によるコアは、シス−ツー−トランス転化触媒と
して有機硫黄配合物を使用して作製した。出来たコアの
特性は、従来の技術で構成したコア例と比較した場合、
本発明により作製したゴルフボールコアの利点を明らか
に示している。その成分及び物性を表4に示す。
【0125】本発明により作製したコアの圧縮負荷は、
米国特許第5,697,856号、米国特許第5,25
2,652号及び米国特許第4,692,497号によ
り構成したコアの圧縮負荷の約半分であると同時に、概
ね同じCOR(レジリエンス)、場合によっては、高い
COR(レジリエンス)保持する。本発明により作製し
たコアは、圧縮負荷は低い(柔らかい)が、弾性(速
い)を有する。本発明のコアの圧縮負荷は、米国特許第
3,239,228により構成したコアの圧縮負荷より
大きいがCORは著しく高い。米国特許第3,239,
228は非常に柔らかく且つ非常に遅い(非常に低CO
Rである)。
【0126】0℃から−50℃の動的剛性パーセントも
コアの縁及び中心の双方で測定した。本発明のコアの縁
及び中心の双方の動的剛性の変化は、調査温度範囲に亘
りほんの僅かであり、20パーセント未満であった。米
国特許第3,239,228号により作製したコアの動
的剛性変化は、同一温度範囲において230パーセント
を超え、その他の従来の技術により作製したコアの動的
剛性は130パーセントを超えて変化し、典型的には1
50パーセントを超えて変化した。
【0127】トランス−転化のパーセントもまた本発明
により調製したコアの中心及び縁の双方で測定すると共
に、上記4つの特許の開示により調製したコアについて
は、トランス−勾配を計算した。本発明によるコアの縁
から中心にかけてのトランス−勾配は、約32パーセン
トであった。本発明により調製したコアについては、硬
化前後のトランス−パーセントも測定して斯かるプロセ
スの硬化を測定した。トランス−異性体へ転化したポリ
ブタジエンのパーセントは中心の約40パーセントから
縁の55パーセントを超えるパーセントまでの範囲を有
した。従来の技術により調整したコアの中、米国特許第
3,239,228号及び米国特許第4,692,49
7号により調製した2つのトランス−勾配はゼロであっ
た。米国特許第5,697,856号により調製した第
3のコアのトランス−勾配は僅かであり、縁から中心ま
でで18パーセント未満であった。米国特許第5,25
2,652号により調製した第4のコアのトランス−勾
配は非常に大きく、縁から中心まででほぼ65パーセン
トであった。
【0128】例2:無機スルフィド シス−ツー−トラ
ンス触媒を使用して、本発明から調製したコア 本発明によるコアは、シス−ツー−トランス転化触媒と
して無機スルフィド配合物を使用して作製した。出来た
コアの特性は、従来の技術で構成したコア例と比較した
場合、本発明により作製したゴルフボールコアの利点を
明らかに示している。その成分及び物性を表4に示す。
【0129】その圧縮負荷は、3つの米国特許である、
米国特許第5,697,856号、米国特許第5,25
2,652号及び米国特許第4,692,497号によ
り構成したコアの圧縮負荷の約半分であると同時に、概
ね同じCOR(レジリエンス)、場合によっては、高い
COR(レジリエンス)保持する。本発明により作製し
たコアは、柔らかいが、弾性(速い)を有する。本発明
のコアの圧縮負荷は、米国特許第3,239,228に
より構成したコアの圧縮負荷より大きいがCORは著し
く高い。米国特許第3,239,228は非常に柔らか
く且つ非常に遅い(非常に低CORである)。
【0130】0℃から−50℃の動的剛性パーセントも
コアの縁及び中心の双方で測定した。本発明のコアの縁
及び中心の双方の動的剛性の変化は、調査温度範囲に亘
りほんの僅かであり、125パーセント未満であった。
米国特許第3,239,228号により作製したコアの
動的剛性変化は、同一温度範囲において230パーセン
トを超え、その他の従来の技術により作製したコアの動
的剛性は130パーセントを超えて変化し、典型的には
150パーセントを超えて変化した。
【0131】トランス−転化のパーセントもまた本発明
により調製したコアの中心及び縁の双方で測定すると共
に、上記の同じ4つの特許により調製したコアについて
は、トランス−勾配を計算した。本発明によるコアの縁
から中心にかけてのトランス−勾配は、約45パーセン
トであった。前記コアの中、米国特許第3,239,2
28号及び米国特許第4,692,497号により調製
した2つのトランス−勾配はゼロであった。米国特許第
5,697,856号により調製した第3のコアのトラ
ンス−勾配は僅かであり、縁から中心までで18パーセ
ント未満であった。米国特許第5,252,652号に
より調製した第4のコアのトランス−勾配は非常に大き
く、縁から中心まででほぼ65パーセントであった。
【0132】例3:有機硫黄及び無機スルフィド シス
−ツー−トランス触媒のブレンドを使用して、本発明か
ら調製したコア 本発明によるコアは、シス−ツー−トランス転化触媒と
して有機硫黄と無機スルフィド配合物のブレンドを使用
して作製した。出来たコアの特性は、従来の技術で構成
したコア例と比較した場合、本発明により作製したゴル
フボールコアの利点を明らかに示している。その成分及
び物性を表4に示す。
【0133】その圧縮負荷は、3つの米国特許である、
米国特許第5,697,856号、米国特許第5,25
2,652号及び米国特許第4,692,497号によ
り構成したコアの圧縮負荷の約半分であると同時に、概
ね同じCOR(レジリエンス)、場合によっては、高い
COR(レジリエンス)保持する。本発明により作製し
たコアは、柔らかいが、弾性(速い)を有する。本発明
のコアの圧縮負荷は、米国特許第3,239,228に
より構成した第4のコアの圧縮負荷より大きいがCOR
は著しく高い。米国特許第3,239,228により構
成したコアは非常に柔らかく且つ非常に遅い(非常に低
CORである)。
【0134】0℃から−50℃の動的剛性パーセントも
コアの縁及び中心の双方で測定した。本発明のコアの縁
及び中心の双方の動的剛性の変化は、調査温度範囲に亘
りほんの僅かであり、121パーセント未満であった。
米国特許第3,239,228号により作製したコアの
動的剛性変化は、同一温度範囲において230パーセン
トを超え、その他の従来の技術により作製したコアの動
的剛性は130パーセントを超えて変化し、典型的には
150パーセントを超えて変化した。
【0135】トランス−転化のパーセントもまた本発明
により調製したコアの中心及び縁の双方で測定すると共
に、上記の同じ4つの特許により調製したコアについて
は、トランス−勾配を計算した。本発明によるコアの縁
から中心にかけてのトランス−勾配は、約44パーセン
トであった。本発明により調製したコアについては、硬
化前後のトランス−パーセントも測定して斯かるプロセ
スの硬化を測定した。トランス−異性体へ転化したポリ
ブタジエンのパーセントは中心の約26パーセントから
縁の45パーセントを超えるパーセントまでの範囲を有
した。前記コアの中、米国特許第3,239,228号
及び米国特許第4,692,497号により調製した2
つのトランス−勾配はゼロであった。米国特許第5,6
97,856号により調製した第3のコアのトランス−
勾配は僅かであり、縁から中心までで18パーセント未
満であった。米国特許第5,252,652号により調
製した第4のコアのトランス−勾配は非常に大きく、縁
から中心まででほぼ65パーセントであった。
【0136】例4:従来の2重コアボールと本発明によ
り調製した2重コアボールとの比較 本発明による2重コアゴルフボールを作製した。斯かる
ゴルフボールは、中実センター、該中実センターを囲繞
する中間層及び外中間層の周りに同軸に配置された多層
カバーを有する。その成分及び物性を表5に示す。
【0137】本発明のボール用に中実コアを構成した。
斯かるセンターは、出発原料としてCARIFLEX
BR1220ポリブタジエンから作製し、唯一の違い
は、VAROX802−40KE−HP過酸化物(従来
の技術)を本発明のDTDSシス−ツー−トランス触媒
及びジクミルペロキドで置換したことである。この状況
において、ポリブタジエン原料が成型工程中にトランス
−構成に転化するのが可能となる。其の結果生じた中実
センターの外径は約2.921cmであった。このよう
にして調製したポリブタジエン反応生成物のトランス−
異性体の含有量は40パーセントであり、従来のボール
でのトランス−異性体の含有量は1.5パーセントであ
った。中間層の外径は約3.9624cm(約1.56
インチ)であり、中実センターの周りに構成されてコア
を形成する。外側層は、CB23から作製され、斯かる
CB23の分子量は約360,000であり、ムーニー
粘度は約51である。
【0138】例5乃至8:従来のボルフボールと本発明
により調製したゴルフボールとの比較 本発明により調製した組成物(例7乃至8)及び2つの
従来の技術の組成物(例5乃至6)についてポリブタジ
エン反応生成物を調製した。各組成物のレジピーは下記
の表6で分かる。
【0139】これらの成分を混合すると共に成型し、そ
れにより、ゴルフボールのコアと同サイズの中実球にお
いて一定のパーセントのシス−ツー−トランス−配座が
転化された。例7乃至8は、例5乃至6において硫黄触
媒が存在しない時の転化の欠如に比較して、硫黄シス−
ツー−トランス触媒が本発明に従って存在する時にはシ
ス−ポリブタジエンからトランス−ポリブタジエンへの
著しい転化があることを示す。更に、例7乃至8は、本
発明の反応生成物を含んだゴルフボールで達成できる著
しい圧縮変化のない復旧係数の改善を示す。
【0140】本明細書において説明すると共に特許請求
を行う本発明は、本明細書に開示した特定の実施例によ
りその範囲を限定されるものではない。これは、斯かる
実施例は、本発明の幾つかの態様を例示する目的でなさ
れたものであるからである。いずれの同等の実施例も本
発明の範囲にはいるものである。実際、本明細書に図示
され且つ説明した修正に加えて、本発明に様々な修正を
加えることができることは、前記の説明から当業者には
自明のことである。斯かる修正は、また、添付の特許請
求の範囲の範囲に入るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカバーとコアとを有するツーピー
スゴルフボールの断面図である。
【図2】本発明によるカバー及びセンターの間に1つの
中間層を有するゴルフボールの断面図である。
【図3】本発明によるカバー及びセンターの間に1つ以
上の中間層を有するゴルフボールの断面図である。
フロントページの続き (72)発明者 エドモンド エー ヒューバート アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02719 フェアへブン アイビー レーン 7 (72)発明者 ローラン ビソネット アメリカ合衆国 ロードアイランド州 02871 ポーツマス シー メドー ドラ イヴ160 (72)発明者 デービッド エー ブルペット アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02118 ボストン イースト スプリング フィールド ストリート45 (72)発明者 ムラリ ラジャゴパラン アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02748 サウス ダートマス フラッグシ ップ ドライブ 11 (72)発明者 ピーター ブーヘイス アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02720 フォール リバー アパートメン ト326 エヌ メイン ストリート 4980 (72)発明者 マーク エヌ リグレー アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02744 ニュー べッドフォード バレン タイン ストリート 72

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量が、約200,000より大きく且
    つレジリエンス指数が、少なくとも約40であるポリブ
    タジエンから成るセンターと、 7.5重量パーセント以下の未反応イソシアネート基を
    有するプレポリマーから形成したポリウレタン組成物か
    ら成るカバー層とを備えることを特徴とするゴルフボー
    ル。
  2. 【請求項2】請求項1のゴルフボールであって、前記レ
    ジリエンス指数が、約50を超えるゴルフボール。
  3. 【請求項3】請求項1のゴルフボールであって、前記ポ
    リウレタン組成物が、少なくとも1つのイソシアネー
    ト、少なくとも1つのポリオール及び少なくとも1つの
    硬化剤から成るゴルフボール。
  4. 【請求項4】請求項3のゴルフボールであって、前記イ
    ソシアネートが、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
    アネート、高分子4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
    アネート、カルボジイミド−改質液体4,4’−ジフェ
    ニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキ
    シルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシ
    アネート、トルエンジイソシアネート、イソホロンジイ
    ソシアネート、p−メチルキシレンジイソシアネート、
    m−メチルキシレンジイソシアネート、o−メチルキシ
    レンジイソシアネート、または、それらの混合物から成
    るゴルフボール。
  5. 【請求項5】請求項3のゴルフボールであって、前記少
    なくとも1つのポリオールが、ポリエーテルポリオー
    ル、ヒドリキシを末端基とするポリブタジエン、ポリエ
    ステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポ
    リカーボネートポリオール、またはそれらの混合物から
    成るゴルフボール。
  6. 【請求項6】請求項3のゴルフボールであって、前記硬
    化剤が、ポリアミン硬化剤、ポリオール硬化剤、または
    それらの混合物から成るゴルフボール。
  7. 【請求項7】請求項6のゴルフボールであって、前記硬
    化剤が、ポリアミン硬化剤であるゴルフボール。
  8. 【請求項8】請求項7のゴルフボールであって、前記ポ
    リアミン硬化剤が、3,5−ジメチルシオ−2,4−ト
    ルエンジアミンまたは其の異性体;3,5−ジエチルト
    ルエン−2,4−ジアミンまたはその異性体;4,4’
    −ビス−(セク−ブチルアミノ)−ジフェニルメタン;
    1,4−ビス−(セク−ブチルアミノ)−ベンゼン,
    4,4’−メチレン−ビス−(2−クロロアニリン);
    4,4’−メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジ
    エチルアニリン);トリメチレングリコール−ジ−p−
    アミノベンゾネート;ポリテトラメチレンオキシド−ジ
    −p−アミノベンゾネート;N,N’−ジアルキルジア
    ミノジフェニルメタン;p,p’−メチレンジアニリ
    ン;フェニレンジアミノ;4,4’−メチレン−ビス−
    (2−クロロアニリン);4,4’−メチレン−ビス−
    (2,6−ジエチルアニリン);4,4’−ジアミノ−
    3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメ
    タン;2,2’,3,3’−テトラクロロジアミノジフェ
    ニルメタン;4,4’−メチレン−ビス−(3−クロロ
    −2,6−ジエチルアニリン)、または、それらの混合
    物から成るゴルフボール。
  9. 【請求項9】請求項6のゴルフボールであって、前記硬
    化剤が、ポリオール硬化剤であるゴルフボール。
  10. 【請求項10】請求項9のゴルフボールであって、前記
    ポリオール硬化剤が、エチレングリコール;ジエチレン
    グリコール;ポリエチレングリコール;プロピレングリ
    コール;ポリプロピレングリコール;低分子量ポリテト
    ラメチレンエーテルグリコール;1,3−ビス−(2−
    ヒドロキシエトキシ)ベンゼン;1,3−ビス−[2
    (2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]ベンゼン;1,
    3−ビス−{ 2[2(2−ヒドロキシエトキシ)エトキ
    シ]エトキシ}ベンゼン;1,4−ブタンジオール;1,
    5−ペンタンジオール;1,6−ヘキサンジオール;レ
    ゾルシノール−ジ−(β−ヒドロキシエーテル)エーテ
    ル;ヒドロキノン−ジ−(β−ヒドロキシエチル)エー
    テル;トリメチロルプロパン、または、それらの混合物
    から成るゴルフボール。
  11. 【請求項11】請求項1のゴルフボールであって、前記
    プレポリマーが、約2.5重量パーセント乃至約7.5
    重量パーセントの未反応のイソシアネート基を有するゴ
    ルフボール。
  12. 【請求項12】請求項1のゴルフボールであって、前記
    カバー層の厚さが、約0.127cm(約0.05イン
    チ)未満であるゴルフボール。
  13. 【請求項13】請求項1のゴルフボールであって、前記
    センターのムーニー粘度が、約40乃至80であるゴル
    フボール。
  14. 【請求項14】請求項13のゴルフボールであって、前
    記ムーニー粘度が、約45乃至約60であるゴルフボー
    ル。
  15. 【請求項15】請求項1のゴルフボールであって、前記
    ポリブタジエンのビニル−異性体の含有量が、約2重量
    パーセント未満であるゴルフボール。
  16. 【請求項16】請求項1のゴルフボールであって、前記
    ポリブタジエンのシス−異性体の含有量が、少なくとも
    95重量パーセントであるゴルフボール。
  17. 【請求項17】請求項1のゴルフボールであって、前記
    センターの外径が、少なくとも約3.937cm(約
    1.55インチ)であるゴルフボール。
  18. 【請求項18】請求項1のゴルフボールであって、前記
    センターが、第1の量のトランス−異性体、自由ラジカ
    ル源及び少なくとも1つのシス−ツー−トランス触媒を
    有したポリブタジエンの転化反応から形成される材料か
    ら成るゴルフボール。
  19. 【請求項19】請求項18のゴルフボールであって、前
    記反応が、前記第1の量のトランス−異性体より大きな
    第2の量のトランス−異性体を有したポリブタジエン反
    応生成物を形成するのに十分な温度で発生するゴルフボ
    ール。
  20. 【請求項20】請求項18のゴルフボールであって、前
    記シス−ツー−トランス触媒が、更に、有機硫黄成分、
    無機硫黄化合物、芳香族有機金属化合物、金属−有機硫
    黄化合物、テルル、セレニウム、元素硫黄、高分子量硫
    黄、又は芳香族有機化合物の少なくとも1つから成るゴ
    ルフボール。
  21. 【請求項21】請求項20のゴルフボールであって、前
    記有機硫黄成分が、4,4’−ジフェニルジスルフィ
    ド、4,4’−ジトリルジスルフィド、または2,2’
    −ベンズアミノジフェニルジスルフィドの少なくとも1
    つから成るゴルフボール。
  22. 【請求項22】請求項18のゴルフボールであって、前
    記シス−ツー−トランス触媒の量は、ポリブタジエン1
    00部に対して約0.1乃至10部であるゴルフボー
    ル。
  23. 【請求項23】請求項1のゴルフボールであって、更
    に、前記センターと前記カバー層との間に中間層を備
    え、該中間層が、第1の量のトランス−ポリブタジエ
    ン、自由ラジカル源及び少なくとも1つの有機硫黄組成
    物から成るシス−ツー−トランス触媒を有したポリブタ
    ジエンの転化反応から形成される材料から形成され、前
    記中間層の外径が、少なくとも約4.0132cm(約
    1.58インチ)であり、前記センター層の外径は、約
    3.937cm(約1.55インチ)未満であるゴルフ
    ボール。
  24. 【請求項24】請求項1のゴルフボールであって、前記
    カバーが、内側カバー層及び外側カバー層から成り、該
    内側カバー層が、前記センターと前記外側カバー層との
    間に配置されるゴルフボール。
  25. 【請求項25】請求項24のゴルフボールであって、前
    記内側カバー層及び外側カバー層の少なくとも一方の厚
    さが、約0.127cm(約0.05インチ)未満であ
    るゴルフボール。
  26. 【請求項26】請求項24のゴルフボールであって、前
    記内側カバー層が、イオノマー樹脂、ポリウレタン、ポ
    リエステル、ポリエーテルアミド、ポリエステル、動的
    に加硫したエラストマー、機能化したスチレンブタジエ
    ンエラストマー、メタロセンポリマー、ナイロン、アク
    リロニトリルブタジエン−スチレンコポリマーまたはそ
    れらのブレンドから成るゴルフボール。
  27. 【請求項27】請求項24のゴルフボールであって、前
    記内側カバーの外径は、少なくとも約3.937cm
    (約1.55インチ)であるゴルフボール。
  28. 【請求項28】請求項24のゴルフボールであって、前
    記内側カバーが、約4.0132cm(約1.58イン
    チ)乃至約4.1656cm(約1.64インチ)の間
    のであるゴルフボール。
  29. 【請求項29】請求項1のゴルフボールであって、前記
    ポリウレタンは、熱可塑性または熱硬化性であるゴルフ
    ボール。
  30. 【請求項30】分子量が約300,000を超え、レジ
    リエンス指数が少なくとも約40のポリブタジエンから
    成るセンターと、 前記センターを囲繞すると共に、外径が少なくとも約
    3.8354cm(約1.51インチ)である外側コア
    層と、 該外側コア層を囲繞する内側カバー層と、 7.5重量パーセント未満の未反応イソシアネート基を
    有したプレポリマーから形成されたポリウレタン組成物
    からなる前記内側層の周りに配置された外側カバー層と
    から成るゴルフボール。
  31. 【請求項31】請求項30のゴルフボールであって、前
    記レジリエンス指数が、約50を超えるゴルフボール。
  32. 【請求項32】請求項30のゴルフボールであって、前
    記ポリウレタン組成物が、イソシアネート、少なくとも
    1つのポリオール、及び少なくとも1つの硬化剤から成
    るゴルフボール。
  33. 【請求項33】請求項32のゴルフボールであって、前
    記イソシアネートが、4,4’−ジフェニルメタンジイ
    ソシアネート、高分子量4,4’−ジフェニルメタンジ
    イソシアネート、カルボジイミド変性液体4,4’−
    ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシク
    ロヘキシルメタンジアソシアネート、p−フェニレンジ
    アソシアネート、トルエンジアソシアネート、イソフォ
    ロンジアソシアネート、p−メチルキシレンジイソシア
    ネート、m−メチルキシレンジイソシアネート、o−メ
    チルキシレンジイソシアネートまたはそれらの混合物か
    ら成るゴルフボール。
  34. 【請求項34】請求項32のゴルフボールであって、前
    記少なくとも1つのポリオールが、ポリエーテルポリオ
    ール、ヒドロキシを末端基とするポリブタジエン、ポリ
    エステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、
    ポリカーボネートポリオール、または、それらの混合物
    から成るゴルフボール。
  35. 【請求項35】請求項32のゴルフボールであって、前
    記硬化剤が、ポリアミン硬化剤、ポリオール硬化剤、ま
    たは、それらの混合物から成るゴルフボール。
  36. 【請求項36】請求項35のゴルフボールであって、前
    記硬化剤が、3,5−ジメチルシオ−2,4−トルエン
    ジアミンまたは其の異性体;3,5−ジエチルトルエン
    −2,4−ジアミンまたはその異性体;4,4’−ビス
    −(セク−ブチルアミノ)−ジフェニルメタン;1,4
    −ビス−(セク−ブチルアミノ)−ベンゼン,4,4’
    −メチレン−ビス−(2−クロロアニリン);4,4’
    −メチレン−ビス−(3−クロロ−2,6−ジエチルア
    ニリン);トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベ
    ンゾネート;ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−ア
    ミノベンゾネート;N,N’−ジアルキルジアミノジフ
    ェニルメタン;p,p’−メチレン−ジアニリン;m−
    フェニレンジアミノ;4,4’−メチレン−ビス−(2
    −クロロアニリン);4,4’−メチレン−ビス−
    (2,6−ジエチルアニリン);4,4’−ジアミノ−
    3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメ
    タン;2,2’,3,3’−テトラクロロジアミノジフェ
    ニルメタン;4,4’−メチレン−ビス−(3−クロロ
    −2,6−ジエチルアニリン)、または、それらの混合
    物から成るポリアミン硬化剤であるゴルフボール。
  37. 【請求項37】請求項35のゴルフボールであって、前
    記硬化剤が、エチレングリコール;ジエチレングリコー
    ル;ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;
    ポリプロピレングリコール;低分子量ポリテトラメチレ
    ンエーテルグリコール;1,3−ビス−(2−ヒドロキ
    シエトキシ)ベンゼン;1,3−ビス−[2(2−ヒド
    ロキシエトキシ)エトキシ]ベンゼン;1,3−ビス−
    { 2[2(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキ
    シ}ベンゼン;1,4−ブタンジオール;1,5−ペン
    タンジオール;1,6−ヘキサンジオール;レゾルシノ
    ール−ジ−(−ヒドロキシエーテル)エーテル;ヒドロ
    キノン−ジ−(−ヒドロキシエチル)エーテル;トリメ
    チロルプロパン、または、それらの混合物から成るポリ
    オール硬化剤であるゴルフボール。
  38. 【請求項38】請求項30のゴルフボールであって、前
    記プレポリマーが、約2.5重量パーセント乃至約7.
    5重量パーセントの未反応のイソシアネート基を有する
    ゴルフボール。
  39. 【請求項39】請求項30のゴルフボールであって、前
    記内側カバー層及び前記外側カバー層の少なくとも一方
    の厚さが、約0.127cm(約0.05インチ)未満
    であるゴルフボール。
  40. 【請求項40】請求項30のゴルフボールであって、前
    記センターのムーニー粘度が、約40乃至約80である
    ゴルフボール。
  41. 【請求項41】請求項30のゴルフボールであって、前
    記ポリブタジエンのビニル−異性体の含有量が、約2重
    量パーセント未満であるゴルフボール。
  42. 【請求項42】請求項30のゴルフボールであって、前
    記ポリブタジエンのシス−異性体の含有量が、少なくと
    も約95重量パーセントである。
  43. 【請求項43】請求項30のゴルフボールであって、前
    記センターの外径が、最大約3.937cm(約1.5
    5インチ)であるゴルフボール。
  44. 【請求項44】請求項30のゴルフボールであって、前
    記センターが、第1の量のトランス−異性体、自由ラジ
    カル源及び少なくとも1つのシス−ツー−トランス触媒
    を有したポリブタジエン転化反応から形成される材料か
    ら成るゴルフボール。
  45. 【請求項45】請求項44のゴルフボールであって、前
    記反応が、前記第1の量のトランス−異性体より大きな
    第2の量のトランス−異性体を有したポリブタジエン反
    応生成物を形成するのに十分な温度で発生するゴルフボ
    ール。
  46. 【請求項46】請求項44のゴルフボールであって、前
    記シス−ツー−トランス触媒が、更に、有機硫黄化合
    物、無機硫黄化合物、芳香族有機金属化合物、金属−有
    機硫黄化合物、テルル、セレニウム、元素硫黄、高分子
    量硫黄、又は芳香族有機化合物の少なくとも1つをを含
    むゴルフボール。
  47. 【請求項47】請求項46のゴルフボールであって、前
    記有機硫黄成分が、4,4’−ジフェニルジスルフィ
    ド、4,4’−ジトリルジスルフィドまたは2,2’−
    ベンズアミノジフェニルジスルフィドの少なくとも1つ
    から成るゴルフボール。
  48. 【請求項48】請求項44のゴルフボールであって、前
    記シス−ツー−トランス触媒の量が、ポリブタジエン1
    00部に対して約0.1乃至10部であるゴルフボー
    ル。
  49. 【請求項49】請求項30のゴルフボールであって、前
    記内側カバー層が、イオノマー樹脂、ポリウレタン、ポ
    リエステル、ポリエーテルアミド、ポリエステル、動的
    に加硫したエラストマー、機能化したスチレンブタジエ
    ンエラストマー、メタロセンポリマー、ナイロン、アク
    リロニトリルブタジエン−スチレンコポリマーまたはそ
    れらのブレンドから成るゴルフボール。
  50. 【請求項50】請求項30のゴルフボールであって、前
    記内側カバーの外径が、少なくとも約3.937cm
    (約1.55インチ)であるゴルフボール。
  51. 【請求項51】請求項50のゴルフボールであって、前
    記内側カバーの外径が、約4.0132cm(約1.5
    8インチ)乃至約4.1656cm(約1.64イン
    チ)であるゴルフボール。
  52. 【請求項52】請求項30のゴルフボールであって、前
    記ポリウレタンが、熱可塑性または熱硬化性であるゴル
    フボール。
  53. 【請求項53】分子量が約300,000を超え、レジ
    リエンス指数が少なくとも約40のポリブタジエンから
    成るセンターと、 前記センターを囲繞すると共に、外径が少なくとも約
    3.8354cm(約1.51インチ)である外側コア
    層と、 ポリウレタンから成り、前記外側コア層を囲繞する内側
    カバー層と、 イオノマーまたはエラストマー材料から成り、前記内側
    カバー層の周りに配置された外側カバー層とから成るゴ
    ルフボール。
  54. 【請求項54】分子量が約300,000を超え、レジ
    リエンス指数が少なくとも約40のポリブタジエンから
    成るセンターと、 前記センターを囲繞すると共に、外径が少なくとも約
    3.8354cm(約1.51インチ)である外側コア
    層と、 該外側コア層を囲繞する内側カバー層と、 該内側カバー層の周りに配置された外側カバー層とから
    成り、前記内側及び外側カバー層が、各々ポリウレタン
    組成物から成るゴルフボール。
JP2001361586A 2000-11-27 2001-11-27 薄層でカバーした速度を改善したゴルフボール Pending JP2002204838A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/721740 2000-11-27
US09/721,740 US6486261B1 (en) 1998-12-24 2000-11-27 Thin-layer-covered golf ball with improved velocity

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002204838A true JP2002204838A (ja) 2002-07-23

Family

ID=24899119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001361586A Pending JP2002204838A (ja) 2000-11-27 2001-11-27 薄層でカバーした速度を改善したゴルフボール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002204838A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006218049A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Asics Corp グラウンドゴルフ・パークゴルフ用のボール
JP2007190383A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2007195969A (ja) * 2006-01-23 2007-08-09 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2007216015A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法及びゴルフボール
JP2007530078A (ja) * 2003-07-03 2007-11-01 キャラウェイ・ゴルフ・カンパニ ゴルフボールカバー用の熱硬化性ポリウレタン
JP2009011432A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011438A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011436A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011431A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011434A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011433A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011435A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2012045223A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Sri Sports Ltd ゴルフボールカバー用材料およびこれを用いたゴルフボール
US8846794B2 (en) 2006-01-23 2014-09-30 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007530078A (ja) * 2003-07-03 2007-11-01 キャラウェイ・ゴルフ・カンパニ ゴルフボールカバー用の熱硬化性ポリウレタン
JP4498164B2 (ja) * 2005-02-09 2010-07-07 株式会社アシックス グラウンドゴルフ・パークゴルフ用のボール
JP2006218049A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Asics Corp グラウンドゴルフ・パークゴルフ用のボール
JP2007190383A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2007195969A (ja) * 2006-01-23 2007-08-09 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
US8846794B2 (en) 2006-01-23 2014-09-30 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
JP2007216015A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール用ゴム成型物、その製造方法及びゴルフボール
JP2009011438A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011431A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011434A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011433A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011435A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011436A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2009011432A (ja) * 2007-07-02 2009-01-22 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2012045223A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Sri Sports Ltd ゴルフボールカバー用材料およびこれを用いたゴルフボール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6486261B1 (en) Thin-layer-covered golf ball with improved velocity
US6913547B2 (en) Thin-layer-covered multilayer golf ball
US7005479B2 (en) Golf ball with rigid intermediate layer
US6998445B2 (en) Low compression, resilient golf balls with rubber core
US7351370B2 (en) Method of making filler-impregnated golf ball core
JP2002204838A (ja) 薄層でカバーした速度を改善したゴルフボール
US6812317B2 (en) Wound golf ball having cast polyurethane cover
US6562909B2 (en) Golf ball with multi-layer cover
US6875131B2 (en) Multi-layer golf ball
US20060205535A1 (en) Thin-Layer-Covered Multi-Layer Golf Ball
US20090286623A1 (en) Thin-layer-covered multilayer golf ball
US6634964B2 (en) Initial velocity dual core golf ball
JP2004298626A (ja) 堅固な中間層を有するゴルフボール
JP2003079766A (ja) 多層カバーを持つゴルフボール
JP2002272880A (ja) 薄層被覆多層ゴルフボール
JP2005185851A (ja) 注型ポリウレタンカバーを有した糸巻きゴルフボール

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040729

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20041028

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20041110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050831

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050928

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20051006

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20060324