JP2003521369A - 煙道ガス清浄化生成物の処理法 - Google Patents
煙道ガス清浄化生成物の処理法Info
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Abstract
Description
関する。
に、通常、有害物質から浄化されている。未浄化の煙道ガスは、通常、多量の酸
性成分、特に、イオウ酸化物及び塩化水素ガスを含有している。通常、煙道ガス
は、煙道ガススクラッバー、流動床反応器又は同様の装置において浄化される。
これら装置において、煙道ガスは、アルカリ性清浄化剤又は吸着剤(アルカリ性
成分の水溶液の形又は乾燥した粒状化アルカリ性組成物の形)と接触される。各
種の煙道ガス清浄化法及び装置は、例えば、米国特許第5,824,139号、米国特許
第5,743,469号、米国特許第5,878,677号及び米国特許第5,840,263号に開示され
ている。
酸化カルシウム、水酸化カルシウム及び類似のアルカリ土類金属化合物の如き固
体のアルカリ性成分であり、ガス清浄化法の前又はその間に、水中に懸濁化され
るか、又はされなくてもよい。ガス清浄化法の間には、アルカリ性成分のいくら
かのみが、ガスからの酸性成分と反応する。残りの未使用アルカリ性清浄化成分
は、廃棄生成物として煙道ガスからの有害物質を吸着した又は有害物質と反応し
た成分と共に除去される。多くの半乾燥式フライガス清浄化法では、多量の(例
えば、約25〜50%以下)清浄化成分が未使用のままで残り、廃棄生成物の一
部として除去される。
清浄化システムに再循環されることが述べられている。これは、清浄化剤の利用
性を改善するが、清浄化剤中の多くの(例えば、約25重量%以下)アルカリ性
成分が、なお、未使用のままで残留する。さらに、一度使用された清浄化剤は、
非常に不安定である。通常、このような清浄化剤は、その使用前、任意にホイル
によってカバーされた地面に保存される。湿潤される際には、重金属及びハロゲ
ン化合物が清浄化剤から環境に漏出する。
機物質、例えば、重金属及び塩化物と共に、多量の未使用アルカリ性成分からな
る。
種の方法が示唆されている。代表的な方法は、例えば、国際公開第WO 99/28000
号公報に開示されている。この方法は、一般に、廃棄物質をアルカリ性溶液にて
洗浄することによってハロゲン化合物を除去する工程、続いて、pH値4以下の
酸を使用する重金属を除去するための第2洗浄工程を包含する。ハロゲン化合物
及び重金属の除去の後、廃棄物は環境に排出される。しかし、この方法は、特に
、廃棄物中に多量のアルカリ性成分が存在する場合には、多量の酸の使用を必要
とする。
を処理する別の方法を提供することにあり、この方法は、廃棄物を、再使用され
る又は環境に排出される1以上の生成物に変換させる。
廃棄物を、1以上の有用な生成物に変換する方法を提供することにあり、この方
法は、簡単かつ経済的に実施される。
非汚染性廃棄生成物に変換する方法を提供することにあり、この方法は、簡単か
つ経済的に実施される。
される。
は半固体廃棄物の処理に関し、この処理では、pH値少なくとも10をもつ前記
廃棄物の水性懸濁液を提供するに充分な量のアルカリ性化合物が使用される。
。
液を提供するに充分な量であるとの特徴は、本明細書では、廃棄物を純水約50
重量%と混合する際、懸濁液のpH値が少なくとも10であることを意味する。
一般に、これは、本発明の方法によって処理される固体又は半固体廃棄物が、多
量の未使用アルカリ性成分を含有することを意味する。
棄物発電プラントの如き廃棄物焼却炉又は処理プラントからの工業廃ガスから得
られる廃棄物である。
のアルカリ性成分少なくとも50重量%からなることが好適である。アルカリ性
成分は、原則として、各種のアルカリ性物質を含む。好ましくは、アルカリ性成
分は、アルカリ土類金属炭酸塩、石灰、ドロマイト、アルカリ土類金属酸化物、
アルカリ土類金属水酸化物、及び/又はフライアッシュから選ばれる。
かれる。好ましくは、廃棄物を、平均粒径10mm未満、さらに好ましくは2mm未
満に粉砕する。
る工程; b)廃棄物の水溶液及び固体廃棄物を得るために、固体及び液体物質を相互に分
離し、及び固体廃棄物を集める工程;及び c)前記工程a)及びb)を1回以上繰り返す工程。
水道水が使用される。
棄物の組成に大きく左右される。一般に、懸濁液における水の量は、廃棄物が多
量のハロゲン化合物(例えば、Cl-化合物)を含有する場合には、比較的多量で
あろう。
廃棄物を清浄化できる方法を提供する。
比が、0.5/1〜50/1(w/w)、好ましくは1/1〜25/1(w/w
)であることが好適である。好ましくは、水性懸濁液の全てにおいて、液体/固
体の比が、0.5/1〜50/1(w/w)、好ましくは1/1〜25/1(w
/w)である。さらに、工程a)の少なくとも1、好ましくは、工程a)の2又
は全てにおいて、液体/固体の比が2/1〜5/1であることが好適である。
ることができる。このような液体/固体の比を有することによって、処理した物
質を乾燥させるための蒸発工程を方法から排除できる。
℃、さらに好ましくは5〜100℃以下、最も好ましくは10〜30℃を有する。
工程a)における処理は加圧下で行われ、一般に、温度が100℃を越える場合に
は、懸濁液の沸騰を回避するため、大気圧よりも高い圧力が使用される。
した水道水と混合することによって行われる。水を撹拌下で廃棄物に添加でき、
又は廃棄物を撹拌下で水に添加できる。混合は、好ましくは、全ての廃棄物が水
によって充分に湿潤されるまで続けられる。好ましくは、混合は1〜240分間続
けられる。
を有することが好適である。
返し行われる。一般に、工程を少なくとも5回繰り返し行うことが好適である。
、加圧濾過、遠心濾過又は真空濾過を使用することによって行われる。
d)における固体廃棄物を乾燥させる工程は、各種の一般的方法、例えば、ドラ
ム乾燥によって行われる。
用され、これによって、実質的にアルカリ性成分の全てが煙道ガス清浄化法に利
用される。工程c)又はd)から得られた廃棄物でなる清浄化剤の有効性は、新
鮮な清浄化剤を使用する場合と同程度に高い。
上の重金属を含有する。Fe、Zn及びCuの如き少量の他の金属も存在しうる。
する酸性溶液にて洗浄し、これにより、重金属及び任意に他の金属を溶解させ、
濾過によって分離して、1以上の重金属及び任意に他の金属を含有する溶液を得
ることができる。重金属又は金属の溶液を蒸発させて、重金属又は重金属の混合
物及び/又は他の金属を得ることができ、あるいは、1以上の重金属及び任意の
他の金属を含有する溶液をアルカリ性物質にて処理して、pH値を7から10と
し、これによって、重金属及び任意の他の金属を沈殿させる。得られた重金属又
は任意の他の金属を精製工程に供して、各金属をさらに抽出及び精製する。この
ような方法は、一般に、当分野において公知であり、例えば、電解による精製を
含む。
全てにおいて得られる廃棄物の溶液は、好ましくはプールされ、pH値7〜10
、好ましくは8〜9又は9.25〜9.75となるよう酸にて処理される。これにより、
廃棄物の溶液の重金属が沈殿する。沈殿は、好ましくは1段階で行われる。
の少なくとも2又は好ましくは全てにおいて得られる廃棄物の溶液が、好ましく
はプールされ、pH値7〜10、好ましくは8〜9又は9.25〜9.75となるよう酸
にて処理される。ここで、酸は、工程c)又は工程d)から得られた固体物質を
、pH値4以下を有する酸性溶液にて洗浄することから得られた重金属及び任意
に他の金属の酸性溶液の形である。これにより、溶液の両方からの重金属及び任
意の他の金属が沈殿することになる。必要であれば、さらに酸性又はアルカリ性
物質を添加して、pH値を7〜10、好ましくは8〜9又は9.25〜9.75とする。
は酸性組成物を添加し、重金属を沈殿させることによって、例えば、酸性溶液形
の酸にて処理することができる。沈殿した重金属を、溶液から分離して、重金属
固状物の実質的に純粋な混合物及び1以上のハロゲン含有化合物の溶液を得る。
分離法は、濾過、好ましくは、加圧濾過、遠心濾過又は真空濾過を含む。
む。好ましくは、酸性組成物は、HCl、HNO3、H2SO4及び酢酸でなる群から選ばれ
る。
はハロゲン塩の混合物を得る。この塩は、例えば、雪及び氷を溶かすための路面
凍結防止塩として使用される。
ら、実質的に乾燥したハロゲン含有廃棄物を得た。廃棄物中のアルカリの標準量
は約6〜8モル/kgであった。
水酸化カルシウム)からなるものであり、煙道ガス清浄化法を、半乾燥式煙道ガ
ス清浄化法として実施した。
せることによる第1抽出工程に供した。混合物を、室温にて約30分間攪拌した
。物質を真空フィルター上にて濾過し、これによって、実質的に粒子フリーの濾
液を得た。残渣については、後述の第2抽出工程に供した。
にてテストすることにより、濾液を検査した。原子吸光光度計(AAS)によって
、Cd、Pb、Zn及びCuの量を測定した。結果を表1に示す。
供した。この段階で、濾液を真空濾過して、沈殿した金属粒子を除去し、得られ
た濾液を、そのCl、Cd、Pb、Zn及びCu含量について、上記と同じ方法にて、再度
検査した。得られた結果を表1に示す。
供し、濾液を、再度、真空濾過し、清浄化した濾液を上述のように検査した。
出工程に供し、抽出工程及び沈殿工程を上記の如く繰り返した。結果を表2に示
す。
ウム0.03ppm未満を含有していた。この残渣は、路面凍結防止塩として使用され
る。
重量%以上が抽出されたことが判明した。初期廃棄物、及び処理した廃棄物にお
けるCl、Cd、Pb、Zn及びCuの各含量を表3に示す。初期廃棄物中に初めに存在し
ていたClの84重量%が抽出された。処理した廃棄物におけるアルカリの標準量
は約7.8〜10.4モル/kgであった。Ca(OH)2として算定したところ、これは290
〜385g/kgの量に相当する。
gに懸濁させ、20時間放置した。
に示す。最後に、残渣についても検査した。結果を表4に示す。
、物質からのリーチングは全く認められなかったことが理解され、これにより、
処理した廃棄物はリーチング−安定性であることが結論される。さらに、処理し
た廃棄物は、煙道ガス清浄化法において、清浄化剤として再使用され、又は物質
中に存在する金属化合物を収集するために、さらに処理される。
、実質的に乾燥してハロゲン含有廃棄物を得た。廃棄物中のアルカリの標準量は
約4.5モル/kgであった。
水酸化カルシウム)からなるものであり、煙道ガス清浄化法を、湿式煙道ガス清
浄化法として実施した。
せることによる第1抽出工程に供した。混合物を、室温にて約30分間攪拌した
。物質を真空フィルター上にて濾過し、これによって、実質的に粒子フリーの濾
液を得た。残渣については、後述の第2抽出工程に供した。
にてテストすることにより、濾液を検査した。AASによって、Cd、Pb、Zn及びCu
の量を測定した。結果を表5に示す。
供した。この段階で、濾液を真空濾過して、沈殿した金属を除去し、得られた濾
液を、そのCl、Cd、Pb、Zn及びCu含量について、上記と同じ方法を使用して、再
度検査した。得られた結果を表5に示す。
供し、濾液を、再度、真空濾過し、清浄化した濾液を検査した。得られた結果を
表5に示している。
第2抽出工程に供し、抽出工程及び沈殿工程を上記の如く繰り返した。結果を表
6に示す。
pm未満を含有していた。この残渣は、路面凍結防止塩として使用される。
重量%以上が抽出されたことが判明した。初期廃棄物、及び処理した廃棄物にお
けるCl、Cd、Pb、Zn及びCuの各含量を表7に示す。初期廃棄物中に初めに存在し
ていたClの93重量%が抽出された。処理した廃棄物におけるアルカリの標準量
は約5.2モル/kgであった。Ca(OH)2として算定したところ、これは191g/kgの
量に相当する。
ータと比較して)ことが認められる。処理した廃棄物は、煙道ガス清浄化法にお
いて、清浄化剤として再使用され、又は物質中に存在する金属化合物を収集する
ために、さらに処理される。
Claims (26)
- 【請求項1】 煙道ガス清浄化法からのハロゲン含有固体又は半固体廃棄物
を処理する方法であって、pH値少なくとも10をもつ前記廃棄物の水性懸濁液
を提供するに充分な量のアルカリ性化合物を使用する方法において、該方法は、
a)pH値少なくとも10を有する固体又は半固体廃棄物の水性懸濁液を調製す
る工程;b)廃棄物の水溶液及び固体廃棄物を得るために、固体及び液体物質を
相互に分離し、及び固体廃棄物を集める工程;c)前記工程a)及びb)を1回
以上繰り返す工程;d)得られた固体廃棄物を任意に乾燥させる工程からなるこ
とを特徴とするハロゲン含有固体又は半固体廃棄物の処理法。 - 【請求項2】 工程a)の少なくとも1において調製される水性懸濁液が、
pH値11〜13を有する請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 工程a)において調製される各水性懸濁液における液体/固
体の比が、0.5/1〜50/1(w/w)、好ましくは1/1〜25/1(w
/w)である請求項1又は2記載の方法。 - 【請求項4】 工程a)の少なくとも1、好ましくは工程a)の2又は全て
において、液体/固体の比が2/1〜5/1である請求項1〜3のいずれかに記
載の方法。 - 【請求項5】 工程a)の各々で調製される水性懸濁液が、温度0〜200℃
、好ましくは5〜100℃以下、さらに好ましくは10〜30℃を有する請求項1
〜4のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】 工程a)の少なくとも1を、固体廃棄物を、任意に予熱した
水道水と混合することによって行い、好ましくは、混合を1〜240分間続ける請
求項1〜5のいずれかに記載の方法。 - 【請求項7】 工程a)の少なくとも2又は全てを、固体廃棄物を、任意に
予熱した水道水と混合することによって行い、好ましくは、混合を1〜240分間
続ける請求項6記載の方法。 - 【請求項8】 工程a)及びb)を、少なくとも3回、好ましくは、少なく
とも5回繰り返し行う請求項1〜7のいずれかに記載の方法。 - 【請求項9】 工程b)の少なくとも1において、濾過、好ましくは、加圧
濾過、遠心濾過又は真空濾過によって、固体及び液体物質を相互に分離する請求
項1〜8のいずれかに記載の方法。 - 【請求項10】 煙道ガス清浄化法からの固体又は半固体廃棄物が、発電所
からの清浄化煙道ガス、産業廃棄物発電プラントの如き廃棄物焼却炉又は処理プ
ラントからの工業廃ガスから得られるものである請求項1〜9のいずれかに記載
の方法。 - 【請求項11】 使用するアルカリ性清浄化剤が、1以上のアルカリ性成分
少なくとも50重量%からなるものであり、好ましくは、アルカリ性成分が、ア
ルカリ土類金属炭酸塩、石灰、ドロマイト、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ
土類金属水酸化物、及び/又はフライアッシュから選ばれるものである請求項1
〜10のいずれかに記載の方法。 - 【請求項12】 固体又は半固体廃棄物を、処理前に、好ましくは、物質を
平均粒径10mm未満、好ましくは2mm未満に粉砕することによって、細かく砕く
請求項1〜11のいずれかに記載の方法。 - 【請求項13】 工程c)又は工程d)から得られた固体物質を、煙道ガス
清浄化法において再使用する請求項1〜12のいずれかに記載の方法。 - 【請求項14】 工程c)又は工程d)から得られた固体物質を、pH値4
以下を有する酸性溶液にて洗浄して、1以上の重金属の溶液を得る請求項1〜1
3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項15】 重金属の溶液を蒸発させて、重金属又は重金属の混合物を
得る請求項14記載の方法。 - 【請求項16】 重金属の溶液を、電解を使用して精製する請求項14記載
の方法。 - 【請求項17】 重金属の溶液を、工程b)の1以上から得られた廃棄物の
溶液と共にプールする請求項14記載の方法。 - 【請求項18】 重金属の酸性溶液と共に任意にプールされた、工程b)の
少なくとも1において得られた廃棄物の溶液を回収し、酸性組成物にて処理して
、pH値を7〜10、好ましくは8〜9とする請求項1〜17のいずれかに記載
の方法。 - 【請求項19】 重金属の酸性溶液と共に任意にプールされた、工程b)の
少なくとも2又は好ましくは全てにおいて得られた廃棄物の溶液を回収し、酸性
組成物にて処理して、pH値を7〜10、好ましくは8〜9とする請求項18記
載の方法。 - 【請求項20】 工程b)から得られた廃棄物の溶液をプールし、酸性組成
物にて処理する請求項18又は19記載の方法。 - 【請求項21】 廃棄物の溶液を、この溶液に、撹拌下、酸性組成物を添加
し、重金属を沈殿させることによって、酸性組成物にて処理する請求項18〜2
0のいずれかに記載の方法。 - 【請求項22】 酸性組成物が、HCl、HNO3、H2SO4及び酢酸よりなる群から
選ばれるものである請求項18〜21のいずれかに記載の方法。 - 【請求項23】 沈殿した重金属を溶液から分離して、実質的に純粋な重金
属固体の混合物及び1以上のハロゲン含有化合物の溶液を得る請求項18〜22
のいずれかに記載の方法。 - 【請求項24】 沈殿した重金属を、濾過、好ましくは、加圧濾過、遠心濾
過又は真空濾過によって、溶液から分離する請求項23記載の方法。 - 【請求項25】 1以上のハロゲン含有化合物の溶液を蒸発させて、ハロゲ
ン塩又はハロゲン塩の混合物を得る請求項23又は24記載の方法。 - 【請求項26】 1以上のハロゲン含有化合物の溶液を再循環して、請求項
1の工程a)に記載の固体又は半固体廃棄物の水性懸濁液を調製するために使用
する請求項23又は24記載の方法。
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