JP2003520683A - ダイカスト方法および該ダイカスト方法を実施するためのダイカスト装置 - Google Patents

ダイカスト方法および該ダイカスト方法を実施するためのダイカスト装置

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JP2003520683A
JP2003520683A JP2001554493A JP2001554493A JP2003520683A JP 2003520683 A JP2003520683 A JP 2003520683A JP 2001554493 A JP2001554493 A JP 2001554493A JP 2001554493 A JP2001554493 A JP 2001554493A JP 2003520683 A JP2003520683 A JP 2003520683A
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chamber
die
die casting
casting chamber
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ペレシュカ ゲルハルト
スターリン エフゲーニ
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リッテル アルミニウム ギーセライ ゲー・エム・ベー・ハー
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • B22D17/007Semi-solid pressure die casting
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/12Making non-ferrous alloys by processing in a semi-solid state, e.g. holding the alloy in the solid-liquid phase

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半凝固合金溶湯から鋳造品を製造するダイカスト方法および装置の改良に関し、高い機械的特性と一定の品質をそなえた鋳造品を製造することが可能となる。 【解決手段】 合金溶湯は結晶化プロセスを起こさせることにより半凝固状態に変化して鋳造チャンバーに導入され、圧力下で鋳造品が製造されるダイカスト方式であり、外因的な金属サスペンジョンが鋳造チャンバーの外で、鋳造チャンバーと機能的に接続している閉鎖スペース内で生成され、鋳造チャンバーと該閉鎖スペースとは1つの鋳造ユニットを形成しており、それによって、金属サスペンジョンは、鋳造チャンバーに導入される前に動かされて中空回転体が形成され、該中空回転体は、前記鋳造チャンバー内に金属サスペンジョンを注入するためのサスペンジョンの均質性が達成されるまで回転状態に維持されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半凝固合金溶湯から鋳造品を製造するダイカスト方法であり、その
ために、合金溶湯は結晶化プロセスを起こさせることにより半凝固状態に変化し
、鋳造チャンバーに導入され、圧力下で鋳造品が製造されるダイカスト方法に関
する。さらに、本発明は、前記ダイカスト方法を実施するためのダイカスト装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属の熱力学的状態が、種々の処理プロセスにおいて決定的な役割を演じるこ
とは公知である。これに関連する効果は、変形プロセスを促進するために利用さ
れるのみではなく、鋳造品の結晶構造や性質を実質的に左右させるために利用さ
れている。合金は温度が上がるに従って強度が低下する。これは成形プロセスに
おいて重要であり、塑性変形特性は、構造による性質と同時に得られる。
【0003】 液相−固相温度域での熱力学的な転移段階において、合金溶湯は、半凝固状態
にある。この状態は、それ故、金属サスペンジョンとして定義され、新規なダイ
カスト方法のための予備的な材料(鋳造チャンバーへ送られる前の半凝固状態の
溶湯)として用いられる。本発明は、結晶化する液体の現象学的挙動およびそれ
らの流動学的特性を扱うもので、半凝固状態から鋳造品を製造するために、それ
を利用するものである。これに関連して、溶湯の予め設定された量について、溶
湯が鋳造チャンバーに入る前に、特定の処理が行われ、それにより、予め計量さ
れた溶湯が、品質を低下することなくダイカスト装置内で変化させられることが
できる。
【0004】 予備的な試験により、予備的な材料の性質は、種々の化学的−物理的方法およ
び制御された加熱または冷却によって、半凝固状態で影響を受けることが知られ
ている。しかしながら、目的は、予備的な材料が如何に均一な金属サスペンジョ
ンとして製造されるか、品質の低下なしに鋳造装置に注入されるかを見出すこと
である。
【0005】 半凝固状態の溶湯から鋳造品を製造する方法はEP0841406A1により
公知である。この特許には多段階プロセスが記載されており、その目的は、垂直
ダイカスト機により、半凝固合金から鋳造品を製造することにある。鋳造チャン
バーへの予備的な材料の輸送は、過加熱された溶湯における核形成段階(それに
引き続いて粒状化プロセスが行われる)に引き続いて行われる。この目的に対し
て振動機が用いられ、それによって、結晶化溶湯における核の形成が起こる。こ
のプロセスにおいてサスペンジョンの状態を得るために、半凝固された予備的な
材料は、制御された状態で加熱される。鋳造チャンバーが予備的な材料のための
容器と連結した後、材料はダイカスト鋳型内で圧縮される。
【0006】 この知られた方法は、チクソフォーミング(thixoforming) プロセスと類似し
ており、以下のような問題点を有している。 (1)閉鎖系で行われるプロセスではなく、従って、凝固した鋳造品のガス含有
量を減少させるには適しない。 (2)鋳造品の増加された重量とより長い凝固インターバルは、予備的な材料に
偏析を生じるおそれがある。これは望ましくない構造的分離を引き起こし、鋳造
品の等方性および機械的性質を低下させる。 (3)予備的な材料は、冷却または加熱されるに従って、サスペンジョン状態で
の性質を連続的に変化するので、充填プロセスは、鋳造品の品質に対して決定的
である。知られたプロセスにおいては、鋳造鋳型に注入される場合の金属の自由
な落下流においては、渦流が生じ、鋳造品の品質の低下を招く。
【0007】 EP0733421A1は、他のダイカスト方法を開示する。この方法におい
ては、鋳造チャンバーは、予め設定された量の溶湯が計量された後、鋳造プラン
ジャーにより充填される。予め設定された量の溶湯は、電磁場内での付加的な冷
却および混合によりサスペンジョンの状態で輸送され、続いてダイカスト鋳型内
へ圧入される。
【0008】 知られた方法において、溶湯が注入される前に、溶湯の品質を高めることは可
能であるが、長時間にわたって一定の好ましい品質レベルに維持することは可能
ではない。事実、粗い構造分離が起こるのがみられ、それに関連して、溶湯の結
晶化状態に生じる変化の結果として、機械的性質の低下が生じるのが認められた
【0009】 発明者らは、先行技術で得られる製品と比較して、構造の均一性を達成するた
めの問題を提起し、そのために、生成する柱状結晶の量および同軸または粒状晶
の量が品質の判断基準として用いられた。実験結果は、鋳造品の等方性は得られ
た結晶型のタイプにより説明されることができることを示し、特に、高い強度と
良好な靱性はこの方法で証明することができることを示した。
【0010】 知られた方法に関連して、実質的な欠陥源は、サスペンジョンを生成するため
に、溶湯が鋳造チャンバーの外で電磁攪拌から生じる構造変化に曝されることに
起因するものである。望ましい構造は、電磁場の影響の下で起こる結晶化による
からである。液体金属がチャンバーの中心部から遠心力により壁部に圧縮される
や否や、円柱状または円錐状の溶湯のジャケットが鋳造チャンバー内で生じる。
かかる予備的な材料で鋳造チャンバーを均一に満たすことは可能ではなく、その
時、等方的な性質を有する均質な鋳造品を製造することは可能ではない。電磁力
を減少させることも考えられるが、このことは、品質低下、予備的な材料の構造
的異方性を生じ、鋳造品の機械的性質を低下させる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ダイカスト方法における上記従来の問題を解消するためになされた
ものであり、本発明の目的は、予備的な材料のサスペンジョンの均一状態が確実
に保証できるダイカスト方法を提供することにある。この予備的な材料は、サス
ペンジョンの状態で、鋳造チャンバーに圧入される。本発明の他の目的は、予備
的な材料が外因的な金属サスペンジョンからつくられるようにすることにある。
本発明によるダイカスト方法と関連して、方法の全ての段階が閉鎖された鋳造シ
ステムの下で行われる連続鋳造プロセスを提供することも本発明の目的である。
本発明による新規なダイカスト方法は、金属サスペンジョンから優れた品質をそ
なえた鋳造品を製造することを可能とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明のダイカスト方法においては、予め設定さ
れた溶湯量が鋳造チャンバーの外にある閉鎖プロセッシング容器内で回転状態に
置かれて、外因的な均一な金属サスペンジョンが製造され、金属サスペンジョン
が鋳造チャンバー内に充填されて鋳造品が製造される。鋳造チャンバーは、この
方法を実施する間、連結状態を保持し、各段階からなる全工程が閉鎖された鋳造
システムで行われるよう装置化されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記の方法を実現するために、まず、予め決められた量の溶湯を処理容器に充
填し、ついで、外因的な方法で均一な金属サスペンジョンをつくり、続いて、該
サスペンジョンを特定の輸送チャンバーによって鋳造チャンバー内に輸送する。
このために、充填開口をそなえた垂直に配置された鋳造チャンバーが準備される
【0014】 本発明によるダイカスト方法の特徴は、金属サスペンジョンを準備するための
方法にある。予め設定された量の溶湯が外部からの冷却によりサスペンジョン状
態に変換するという内因的な方法でサスペンジョンをつくる先行技術に比べて、
本発明においては、外因的なサスペンジョンが急速(突然)につくられるという
、基本的に異なる方法が選択される。この方法の基本は、溶湯の急速且つ均一な
冷却であり、それは、予め設定された量の溶湯に付加的なマイクロ・ヒート・プ
ロセスを適用することによってのみ可能である。溶湯と同じ合金から製造された
粉末が、所望の急速冷却を得るために、冷却剤として使用される。冷却効果は、
過度の過加熱温度の低減であり、それによって、つぎの2つの結晶化プロセスが
並行して生じる。
【0015】 溶湯は、予め設定された温度、または少なくとも液体状態の温度まで内部から
冷却され、結晶核が付加的な冷却により生成する。この結晶核は構造形態を決定
する。形成された金属サスペンジョンの均等な分布は、同じ状態の結晶体がサス
ペンジョン全体に確実に存在するために重要である。
【0016】 このプロセスにおいて、冷却用粉末は、圧力下で溶湯に導入される。そのため
に、空気、アルゴンガスまたは窒素ガスがキャリアーガスとして使用される。
【0017】 処理容器についての特定の設計が、金属サスペンジョンをつぎのような状態に
するために要求される。本発明によれば、かかる処理容器は、閉鎖されたもので
あり、その出口開口部はストッパ・バーで閉鎖される。処理容器は電磁場に置か
れ、充填された溶湯は前記の閉鎖された空間内での動き、処理工程が完了するま
でそこに保持される。
【0018】 溶湯の動きにより、凝固界面の領域の中で分断された材料の形成が生じ、結晶
化プロセスは、液体領域の中の凝固界面の溶湯によって引き起こされ、これは、
サスペンジョン状態の領域を拡げる。
【0019】 サスペンジョンのかかる領域は、この方法における材料の全体量に特徴付けら
れる。最初から、電磁場の形成の中で金属溶湯に作用する力が、凝固材料を狭い
凝固範囲に分断するために要求される。電磁場の形成の中で金属溶湯に作用する
力は、さらに、サスペンジョンの全体量を動かし、サスペンジョンを長い時間に
わたって流動させるよう保持して、その間にサスペンジョンに対して鋳造品の品
質に対して望ましい均質性を与えるために要求される。
【0020】 中空で、部分的に液体の回転体の形成が、前記プロセスの過程で生じる、この
ようなプロセスにおいて、サスペンジョンは処理容器の壁面に流動し、所望の鋳
造温度と鋳造の均一性が達せられるまで回転状態が維持される。実験によれば、
サスペンジョンの均質性は、主として、中空で、部分的に液体の回転体の自由表
面に現れる、いわゆる”重力係数(K)”による。その最低限度が決められ、品
質分析に基づいて、望ましい構造的な等方性は、Kが10より小さくなるように
係数が減少した場合には達成できないことが見出された。
【0021】 発明者らは、また、金属サスペンジョンの均質性が、均質性係数(X)(その
下限値はアルミニウム合金で3.8×108 2 /s)により決定されるという
実験式を得ることに成功した。
【0022】 均質性係数は、つぎの関係に基づいて決定される。 X=N×H2 ×R2 但し、Nは、中空で、部分的に液体の回転体の自由表面の回転数、Hは、電磁
場の強度、Rは、部分的に液体の回転体の平均壁厚である。
【0023】 処理容器の特定の設計は、一定の技術的条件下で、予め設定された量の溶湯を
金属サスペンジョンに変えられるようになっており、かかるサスペンジョンは、
均質なサスペンジョンとして処理容器の出口開口部から流出し、鋳造チャンバー
に流入する。
【0024】 本発明のとくに好ましい実施形態は、サスペンジョンを輸送するために準備さ
れる輸送チャンバーに特徴付けられる。前記輸送チャンバーは、処理容器および
鋳造チャンバーと連絡しており、輸送チャンバーは、垂直に配設された鋳造チャ
ンバーに直角にまたは鋭角に配置された輸送プランジャーをそなえている。
【0025】 本発明によれば、輸送プランジャーは、つぎの2つの機能を有する: 1つは、金属サスペンジョンおよびその残りを鋳造チャンバー内に急速に充填
することであり、他の1つは、充填後、鋳造チャンバーを密封することである。
輸送プランジャーはこのような目的を達成できるよう設計され、その前面は、鋳
造チャンバーの内面形状と連続する形状をそなえている。従って、鋳造プランジ
ャーが動いても、充填開口部の領域において、輸送プランジャー側からの妨害は
生じない。
【0026】 鋳造チャンバーが金属サスペンジョンで充填される操作は、いわゆる、”上昇
充填レベル(rising filling level)"により特徴付けられる。鋳造チャンバーが
サスペンジョンで充填している間、鋳造プランジャーは(とくに同期的に)下方
へ移行する。
【0027】
【実施例】
以下、図面に基づいて、本発明の実施例について説明する。 図1に示すダイカスト装置において、1は、ストッパ・バー2および冷却用粉
末を導入するためのパイプライン3をそなえた処理容器である。さらに、溶湯ラ
イン4により、処理容器1は、溶湯を高温に保持する炉5と連絡している。また
、処理容器1は、輸送チャンバー6により、垂直に配設された鋳造チャンバー7
と連絡している。
【0028】 処理容器1は、電磁攪拌装置8内に装入され、電磁攪拌装置8には誘導および
制御ユニットが組み込まれている。輸送チャンバー6は、鋳造チャンバー7に対
して鋭角に配置されているが、直角に配置することも可能である。輸送チャンバ
ー6は輸送プランジャー9をそなえることができる。かかる輸送プランジャー9
は、輸送チャンバー6から金属の残留を無くすのみでなく、鋳造チャンバー7の
充填開口部10を閉鎖するものである。鋳造チャンバー7と鋳造プランジャーと
は、通常の方式により配設されている。
【0029】 溶湯の攪拌を行う電磁場は、制御装置を有する誘導ユニットにより生起される
(図示せず)。溶湯12は、溶湯を高温に保持する炉5から溶湯ライン4により
、電磁攪拌装置8内に配置された処理容器1に送られる。回転磁場を適用するこ
とにより、予め設定された量の溶湯は、処理容器1の出口開口部がストッパ・バ
ー2により密封された閉鎖された空間内で動かされる。
【0030】 遠心力の作用により、溶湯は処理容器1の壁部へ流動し、液体の中空回転体を
形成する(図1では、回転体は円錐形状を有する)。このプロセスにおいて、重
力係数(K)は回転体の自由表面の上に生じ、その値は、異なる液体層が互いに
移動する速度により決定される。処理容器1の設計により、溶湯の凝固界面にあ
る溶湯を動かすのみでなく、溶湯の全体量を動かすことが、すでにこの段階にお
いて可能となる。サスペンジョンの望ましい状態および均質性が達成されるまで
、溶湯の全体量はかかる動きを維持する。
【0031】 中空で、液体の回転体が過度に加熱された溶湯から形成された後、短時間で、
冷却効果を生じるに十分な量の粉末が粉末計量装置3(図1にはパイプラインと
して示されている)を介して回転溶湯に導入される。本発明によれば、冷却用粉
末は、圧力の下で、とくに脈動方式に従って、溶湯中に導入される。処理容器1
内で急速に生成する外因的な金属サスペンジョンは、つぎの3つの併合プロセス
の結果である。
【0032】 第1のプロセスは、熱交換プロセスである。このプロセスにおいては、粉体材
料が過度の加熱された溶湯から熱を奪い、多数の冷却領域を持つサスペンジョン
を生成し、温度は液体レベルより下に降下する。
【0033】 第2のプロセスは、粉末が溶湯中に導入される方式に関連する。プロセスは圧
力下で行われるので、粉末粒子は液体回転体の内表面に残留せず、溶湯中に深く
浸透し、十分に内部熱吸収剤として作用する。そのため、外因的な金属サスペン
ジョンが、全体量の溶湯に同時に生成する。粉末が溶湯中に脈動方式で導入され
たときは、溶湯中に塑性振動が生じ、予め設定された量の溶湯中における結晶核
の生成がマイクロ・キャビテーション効果により一層生じ易くなる。
【0034】 第3のプロセスは、予め設定された量の溶湯の一定の回転作動である。これは
上記2つのプロセスと並行して生じる。本発明により規定される方法を効果的に
設計することによって、全体量の溶湯を閉鎖された空間内で動かし続けることが
可能となる。このプロセスにおいて、予備的な材料が、最初に溶湯から、続いて
中空回転体の金属サスペンジョンから形成される。前記回転体の自由表面に生じ
る重力係数はきわめて重要である。何故なら、それは金属サスペンジョンの均質
性を決定するからである。
【0035】 重力係数にはつぎのパラメータが影響する。 (1)回転体の幾何学的な形状、これは調整された技術的なパラメータの安定性
を保証する。 (2)熱的および化学的な均質性 (3)非吸水性、粘性 (4)要求される剪断力が現出し、凝固界面のみでなく、予め設定されている溶
湯の全量または回転体の全体に均一の分布する加速度
【0036】 (5)金属サスペンジョンに望ましい均質性を与える混合 (6)高い効率的な熱の消散が、溶湯と粉末粒子との密な接触により生じる。溶
湯中に生じる金属の過度に冷却された領域は連続的な混合によって拡がり、成長
する。これは同一の技術状態の下で起こるため、サスペンジョンは、同時に溶湯
の全体量にわたって生成され、その均質性は好ましい状態に調整される。
【0037】 このようにして得られたサスペンジョンの均質性の重要な結果は、凝固した鋳
造品に均一に分布する粒状晶の形成であり、これが優れた機械的性質を達成する
ことになる。
【0038】 サスペンジョンの均質化が達成された後、サスペンジョンは、ストッパ・バー
2を引き上げることにより処理容器1から排出され、サスペンジョンは、輸送チ
ャンバー6に受け入れられる。このプロセスにおいて、サスペンジョンは動かさ
れるか、または処理容器1から直接流れるが、このことは、サスペンジョンの品
質に影響するものではなく、排出時間に影響するのみである。
【0039】 このようにして製造されたサスペンジョンは高い運動エネルギーを有している
ので、きわめて急速に輸送チャンバー6を鋳造チャンバー7の方向に流動し、充
填開口部10により充填を開始する。鋳造チャンバー内でのサスペンジョンの流
動と同時に、鋳造プランジャー11が、充填レベルを上げるために、同期的に下
方へ降下する。高いプランジャーの加速で、充填開口部を通して流動する金属サ
スペンジョンに対して輸送チャンバー6を保護するために、輸送チャンバー6は
輸送プランジャー9をそなえている。
【0040】 充填操作が完了した後、輸送プランジャー9は前方に押され、図2に示すよう
に、充填開口部10を封止し、それによって鋳造チャンバー7を閉鎖する。輸送
プランジャー9は、その前面の形状が鋳造チャンバー7の内面形状に連続する形
状に形成されている。鋳造チャンバー7内の金属サスペンジョンは、プランジャ
ーの加速により圧力下で充填された状態となっており、鋳造品は半凝固の予備的
な材料から製造される。
【0041】 本発明の方法についての最初の試験は、本発明の方法に従って製造されたアル
ミニウム合金の鋳造品は、初晶の均一且つ粒状の結晶により特徴付けられる、よ
り微細で等方性の構造形態を有することを示した。その結果、従来の方法で製造
された鋳造品と比べて、増大された機械的性質をそなえる。そのデータを、アル
ミニウム合金AlSi9Cu3の鋳造品(試験材1〜3)について、表1に示す
【0042】
【表1】 ┌──────┬──────┬────┬────┬───┐ │ │均質性係数X│引張強さ│ 耐力 │伸び │ │ │ │ N/mm2 │ N/mm2 │ │ │ │ A2/sec │(=MPa) │(=MPa) │ % │ ├──────┼──────┼────┼────┼───┤ │従来法材 │ 1.1 │ 207 │ 126 │ 2.4 │ ├─┬────┼──────┼────┼────┼───┤ │発│試験材1│ 3.0 │ 214 │ 130 │ 2.5 │ │ │試験材2│ 3.8 │ 234 │ 151 │ 2.88 │ │明│試験材3│ 5.0 │ 251 │ 157 │ 3.12 │ └─┴────┴──────┴────┴────┴───┘
【0043】 表1にみられるように、本発明による鋳造品は改良された特性を示した。機械
的性質の増大と、金属サスペンジョンが生成される技術的状態との間には密接な
関連がある。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、高い機械的特性と一定の品質をそなえた鋳造品を製造するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による(鋳造品が願員的に生成された均質な金属サスペンジョンから製
造される)ダイカスト装置の概略を示す図である。
【図2】 図1のA部(鋳造チャンバー7にサスペンジョンを供給する輸送チャンバー6
の供給口部分)の拡大図である。
【符号の説明】
1 処理容器 2 ストッパ・バー 3 冷却用粉末を導入するパイプライン 4 溶湯ライン 5 炉 6 輸送チャンバー 7 鋳造チャンバー 8 電磁攪拌装置 9 輸送プランジャー 10 充填開口部 11 鋳造プランジャー 12 溶湯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 45/00 B22D 45/00 B

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半凝固合金溶湯から鋳造品を製造するダイカスト方法であり
    、そのために、合金溶湯は結晶化プロセスを起こさせることにより半凝固状態に
    変化して鋳造チャンバーに導入され、圧力下で鋳造品が製造される方法において
    、外因的な金属サスペンジョンが鋳造チャンバーの外で、鋳造チャンバーと機能
    的に接続している閉鎖スペース内で生成され、鋳造チャンバーと該閉鎖スペース
    とは1つの鋳造ユニットを形成しており、それによって、金属サスペンジョンは
    、鋳造チャンバーに導入される前に動かされて中空回転体が形成され、該中空回
    転体は、前記鋳造チャンバー内に金属サスペンジョンを注入するためのサスペン
    ジョンの均質性が達成されるまで回転状態に維持されることを特徴とするダイカ
    スト方法。
  2. 【請求項2】 結晶化プロセスは回転電磁場内で生じることを特徴とする請
    求項1記載のダイカスト方法。
  3. 【請求項3】 回転溶湯を熱力学的に安定化させるために、冷却用粉末が導
    入され、溶湯を急速に半凝固状態とすることを特徴とする請求項1または2記載
    のダイカスト方法。
  4. 【請求項4】 前記溶湯の形成が、溶融金属の弾性的振動の下で行われるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のダイカスト方法。
  5. 【請求項5】 前記冷却粉末が、脈動状態で溶湯中に導入されることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のダイカスト方法。
  6. 【請求項6】 前記冷却粉末が、圧力下で溶湯中に導入され、そのために、
    空気、アルゴンガス、または窒素ガスがチャリアーガスとして使用されることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のダイカスト方法。
  7. 【請求項7】 流出金属溶湯は、電磁場の影響下にあることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載のダイカスト方法。
  8. 【請求項8】 鋳造プランジャーは、鋳造チャンバーが充填され、充填レベ
    ルが上昇するに従って、同期的に下方へ移動することを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載のダイカスト方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のダイカスト方法を実施する
    ための装置であって、鋳造プランジャーを有する鋳造チャンバーと該鋳造チャン
    バーの外方に配置される処理用容器をそなえ、処理用容器が、鋳造チャンバーと
    機能的に連結され、1つの鋳造ユニットを形成していることを特徴とするダイカ
    スト装置。
  10. 【請求項10】 処理用容器が、該処理用容器内に電磁場を生起するコイル
    により囲まれ、且つ、処理用容器が、輸送チャンバーを通じて鋳造チャンバーと
    連結していることを特徴とする請求項9記載のダイカスト装置。
  11. 【請求項11】 処理用容器が閉鎖機構を含み、該閉鎖機構によって、処理
    用容器が、処理中または溶湯の回転中、完全に閉鎖されることを特徴とする請求
    項9または10記載のダイカスト装置。
  12. 【請求項12】 輸送チャンバーは、鋳造チャンバーに関して直角に配設さ
    れていることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載のダイカスト装置。
  13. 【請求項13】 輸送チャンバーは、鋳造チャンバーに関して鋭角に配設さ
    れていることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載のダイカスト装置。
  14. 【請求項14】 輸送チャンバーは、鋳造チャンバーの充填開口を閉鎖する
    輸送プランジャーをそなえていることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに
    記載のダイカスト装置。
  15. 【請求項15】 鋳造チャンバーの充填開口が面する側において、輸送プラ
    ンジャーの前面形状が鋳造チャンバーの内面形状と連続した形状に形成されてい
    ることを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載のダイカスト装置。
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