JP2003519517A - 抽斗用の引き出し案内具付属品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、抽斗（１）の左右両側に中身側引き出しレール（５）をそれぞれ１つずつ、外身側キャリヤレール（３）をそれぞれ１つずつ備える、抽斗（１）用の引き出し案内具付属品に関する。場合によってはキャリヤレール（３）と引き出しレール（５）の間に中間レール（６）をスライド可能な状態で配置する。引き出しレール（５）は抽斗フレームに挿入されてそこに固定されている。この引き出し案内具付属品はダンパーを備え、このダンパーは、引き出しレール（５）が後部のエンドポジションに達する前に、引き出しレールのスライド・イン運動を制動する。このダンパー（１０）は、引き出しレール（５）の上をスライド可能な方法で案内されるトラベラー（９）に作用する。トラベラー（９）は１つのストッパー（８）を備える。そして引き出しレール（５）がそのエンドポジションに達する前に、外身側レール（３）または中間レール（６）で、トラベラーはストッパーにぶつかる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、次のような抽斗用引き出し案内具付属品に関する。すなわち、抽斗
の左右両側に中身側引き出しレールをそれぞれ１つずつ、外身側キャリヤレール
をそれぞれ１つずつ備え、その際、場合によってはキャリヤレールと引き出しレ
ールの間に中間レールをスライド可能な状態で配置し、引き出しレールは好まし
くは抽斗フレームに挿入されてそこに固定されており、そしてまたダンパーを備
え、このダンパーは、引き出しレールが後部のエンドポジションに達する前に、
引き出しレールのスライド・イン運動を制動する、このような引き出し案内具付
属品に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】

本発明の課題は、このダンパーをよりよい方法で引き出し案内具付属品に組み
込むことである。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

本発明の課題は、次のようにして解決される。すなわち、このダンパーが引き
出しレールと、引き出しレール上をスライド可能な方法で案内されるトラベラー
との間で作用し、この場合トラベラーは１つのストッパーを備え、引き出しレー
ルがそのエンドポジションに達する前に、外身側レールまたは中間レールで、ト
ラベラーがストッパーにぶつかるようにする。

【０００４】 このダンパーをトラベラーの上またはその中に取り付け、その際引き出しレー
ルがダンパーに対する受け具を備えるようにすれば有利である。

【０００５】 さらには、このダンパーを流体ダンパーとして形成し、その際ダンピング媒体
として空気または液体、好ましくはオイルを使用すれば有利である。

【０００６】

【発明の実施の形態】

下記に添付の図面を用いて、本発明の実施形態を説明する。本発明の引き出し
案内具付属品は、抽斗１の左右いずれの側にも、外身側壁２に固定されたキャリ
ヤレール３を１つずつ、抽斗１の抽斗フレーム４の内部に配置された引き出しレ
ール５を１つずつ、そしてレール３と５の間に繰り出される中間レール６を１つ
ずつ備える。

【０００７】 レール３、５、６の間の荷重は、在来型の方法でローラーおよび／または滑り
面を介して、好ましくは台車に取り付けられたローラを介して伝達される。

【０００８】 ダンパー装置７は引き出しレール５に取り付けられて、トラベラー９とダンパ
ー１０からなり、このダンパーは図１〜９の実施形態ではトラベラー９に取り付
けられている。ここに示した２つの実施形態とも、ダンパー１０は、シリンダー
とその中を線形にスライド可能なピストンを持つ流体ダンパーとして形成されて
いる。このピストンはピストンロッド１１を備え、このピストンロッドには、図
１〜９の実施形態ではタペット１２を取り付けられている。ダンパー１０は、空
気ダンパーとしても、液体ダンパーとしても形成することができる。トラベラー
９はストッパー８を備える。トラベラー９はハウジング状に作られて、ダンパー
１０はトラベラー９に挿入されており、ネジ１３によりトラベラー９に保持され
る。

【０００９】 抽斗１を閉じるとき、トラベラー９のストッパー８が前部末端１４にぶつかる
。キャリヤレール３とトラベラー９はそれ以上動かすことはできない。しかし引
き出しレール５は、抽斗１とともにさらに家具外身の中に動かされ、その際その
受け具１５がタペット１２を押し、それとともにダンパー１０のピストンが、ダ
ンパー液または空気の抵抗に逆らってシリンダーに押し込まれる。これにより抽
斗１のスライド・イン運動に対するソフトな制動が生じ、前板１６と外身側壁２
との強い衝突が防止される。

【００１０】 ここに示す実施形態の受け具１５は、引き出しレール５に直接には設けられず
、ダンパー装置７の保持具１７の一部であって、このダンパー装置が引き出しレ
ール５と剛性連結されている。受け具１５はこの場合、スリット１８を通ってト
ラベラー９の中に突出している。トラベラー９は、保持具１７によってＵ字形に
把握される。

【００１１】 抽斗１が開かれると、トラベラー９は、ダンパー１０に組み込まれているスプ
リングによって、ふたたびスタンバイポジションにおかれる。図７および９では
、ダンパー装置７のポジションをわかりやすくするため、前板１６のための固定
装置１９をも示している。

【００１２】 図１０〜１２は、トラベラー９が中間レール６の前部末端にぶつかる実施形態
を示す。引き出しレール５がトラベラー９からさらに後方に動かされると、ダン
パー１０のピストンはシリンダーの中に押し込まれ、抽斗１のスライド・イン運
動に制動がかかる。

【００１３】 この実施形態ではダンパー１０がスリーブ２７の中に取り付けられ、このスリ
ーブはチルト可能な状態でトラベラー９に蝶番連結されている。ダンパー１０の
ピストンロッド１１の自由な末端は、引き出しレール５に取り付けられている。
制動作用の間、ダンパー１０はわずかなチルト運動を行う。

【００１４】 トラベラー９にはフック２６が設けられ、このフックは中間レール６がスライ
ド・インしたポジションでこれを把握する。ここに示した実施形態では、キャリ
ヤレール３の後方末端に差込装置２０が配置されている。中間レール６には摩擦
車２１を取り付けるが、この摩擦車には場合によってはギヤリムを設けることも
できる。

【００１５】 中間レール６の前部末端に結合装置を設け、この装置により中間レール６を引
き出しレール５と結合できるようにする。結合装置は、チルト可能な方法で中間
レール６に取り付けられたレバー２２を備え、このレバーは結合ポジションで、
引き出しレール５のバルジ２３と噛み合う。

【００１６】 閉動作開始時、中間レール６と引き出しレール５はたがいに異なる速度でスタ
ートする。摩擦車２１が摩擦面２４に接触し、引き出しレール５は摩擦車２１に
支持されているからである。

【００１７】 中間レール６と引き出しレール５が図２に示したポジションに達すると、摩擦
車２１は摩擦面２４を離れ、摩擦車２１の制御作用は中止される。その代わりに
引き出しレール５のストッパー２５が中間レール６の前部末端に当たり、中間レ
ール６は引き出しレール５によって、さらに外身の中にスライド・インされる。

【００１８】 中間レール６と引き出しレール５が図３に示したポジションに達すると、結合
装置のレバー２２はキャリヤレール３または摩擦面２４の前部末端とぶつかり、
垂直ポジションにチルトされ、引き出しレール５のバルジ２３と噛み合う。それ
により引き出しレール５は中間レール６と結合し、両者のレール５、６はいっし
ょに閉方向にさらに動いて、ついにはトラベラー９のストッパー８がキャリヤレ
ール３の前部末端とぶつかる。

【００１９】 抽斗１がさらに少し内側に動くと、中間レール６と差込装置２０との結合が生
じ、その際差込装置２０が中間レール６の後部末端に噛み込む。ここで中間レー
ル６は引き出しレール５といっしょに、家具外身にさらに引き込まれ、その際こ
の運動はダンパー１０によって制動を受ける。従って抽斗の家具外身へのスライ
ド・インが非常に静かになる。

【００２０】 抽斗１を引き出すとき、当初は引き出しレール５が中間レール６と結合したま
まである。レバー２２がキャリヤレール３を離れて、図１に示したポジションに
チルトされるまで、両者のレールはいっしょに外側に向かって動く。引き出しレ
ール５と中間レール６の間の結合は、これにより解消される。続いて摩擦車２１
がキャリヤレール３の摩擦面２４の上を動き、レール５、６の速度の異なる動き
を生じる。

【００２１】 ダンパー１０に組み込まれた戻しバネは、ダンパー１０をふたたびスタンバイ
ポジションにおく。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の引き出し案内具付属品が、いっぱいに引き出された
ポジションにあるときの側面略図である。

【図２】 図２は、本発明の引き出し案内具付属品が、さまざまな中間ポジシ
ョンにあるときの側面図である。

【図３】図３は、本発明の引き出し案内具付属品が、さまざまな中間ポジシ
ョンにあるときの側面図である。

【図４】図４は、本発明の引き出し案内具付属品が、さまざまな中間ポジショ
ンにあるときの側面図である。

【図５】図５は、本発明の引き出し案内具付属品が、さまざまな中間ポジショ
ンにあるときの側面図である。

【図６】図６は、その引き出し案内具付属品が、閉ポジションにあるときの側
面図である。

【図７】図７は、抽斗が閉じているときの、本発明の引き出し案内具付属品の
前部領域の側面図である。

【図８】図８は、図７をＡ−Ａの線で切った断面図である。

【図９】図９は、抽斗を一部引き出したときの、本発明の引き出し案内具付属
品の前部領域の側面図である。

【図１０】図１０は、抽斗を開いたときの、本発明の引き出し案内具付属品ダン
パー装置領域の、もう１つの実施形態の側面図である。

【図１１】図１１は、前図の引き出し案内具付属品の側面図であるが、この場合
、ダンパーが作用を始めるところまで、抽斗が家具外身にスライド・インされて
いる。

【図１２】図１２は、前図の引き出し案内具付属品の側面図であるが、抽斗は家
具外身に完全にスライド・インされている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 Ａ １８３５／２０００ (32)優先日 平成12年10月27日(2000．10．27) (33)優先権主張国 オーストリア（ＡＴ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ， ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，Ｊ Ｐ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，Ｒ Ｏ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (16)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】抽斗用の引き出し案内具付属品において、すなわち、抽斗の左右
   両側に中身側引き出しレールをそれぞれ１つずつ、外身側キャリヤレールをそれ
   ぞれ１つずつ備え、その際、場合によってはキャリヤレールと引き出しレールの
   間に中間レールをスライド可能な状態で配置し、引き出しレールは好ましくは抽
   斗フレームに挿入されてそこに固定されており、そしてまたダンパーを備え、こ
   のダンパーは、引き出しレールがその後部のエンドポジションに達する前に、引
   き出しレールのスライド・イン運動を制動する上記の引き出し案内具付属品にお
   いて、このダンパー（１０）が引き出しレール（５）と、引き出しレール（５）
   の上をスライド可能な方法で案内されるトラベラー（９）との間で作用し、この
   場合トラベラー（９）は１つのストッパー（８）を備え、引き出しレール（５）
   がそのエンドポジションに達する前に、外身側レール（３）または中間レール（
   ６）で、トラベラーがストッパーにぶつかることを特徴とする、上記の引き出し
   案内具付属品。
2. 【請求項２】ダンパー（１０）がトラベラー（９）の上またはその中に取り付
   けられ、その際引き出しレール（５）がダンパー（１０）に対する受け具（１５
   ）を備えることを特徴とする、請求項１に記載の引き出し案内具付属品。
3. 【請求項３】トラベラー（９）のストッパー（８）が外身側レール（３）の前
   部末端（１４）とぶつかることを特徴とする、請求項１または２に記載の引き出
   し案内具付属品。
4. 【請求項４】引き出し案内具付属品が中間レール（６）を持つ場合、引き出し
   レール（５）と中間レール（６）を後部の運動領域でたがいに結合する結合具を
   備えることを特徴とする、請求項１から３までのいずれか１項に記載の引き出し
   案内具付属品。
5. 【請求項５】ダンパー（１０）が流体ダンパーであることを特徴とする、請求
   項１から４までのいずれか１項に記載の引き出し案内具付属品。
6. 【請求項６】ダンパー（１０）がシリンダー内を線形に運動するピストンを備
   えることを特徴とする、請求項１から５までのいずれか１項に記載の引き出し案
   内具付属品。
7. 【請求項７】流体として液体を、好ましくはオイルを使用することを特徴とす
   る、請求項５または６に記載の引き出し案内具付属品。
8. 【請求項８】流体ダンパーが空気ダンパーとして作られていることを特徴とす
   る請求項５または６に記載の引き出し案内具付属品。
9. 【請求項９】トラベラー（９）が引き出しレール（５）の前部末端に配置され
   ていることを特徴とする、請求項１から８までのいずれか１項に記載の引き出し
   案内具付属品。
10. 【請求項１０】トラベラー（９）の案内具（１７）が引き出しレール（５）に取
    り付けられるかあるいはそこに成形され、受け具（１５）はその案内具に形成さ
    れていることを特徴とする、請求項１から９までのいずれか１項に記載の引き出
    し案内具付属品。
11. 【請求項１１】トラベラー（９）がハウジング状に形成され、ダンパー（１０）
    がトラベラー（９）の中空部に挿入されていることを特徴とする、請求項１から
    １０までのいずれか１項に記載の引き出し案内具付属品。
12. 【請求項１２】トラベラー（９）の中にネジ（１３）が取り付けられ、このネジ
    によってダンパー（１０）のシリンダーをトラベラー（９）の中に固定できるこ
    とを特徴とする、請求項１１に記載の引き出し案内具付属品。
13. 【請求項１３】トラベラー（９）のための案内具（１７）がトラベラーをＵ字形
    に把握することを特徴とする、請求項１から１２までのいずれか１項に記載の引
    き出し案内具付属品。
14. 【請求項１４】抽斗（１）の機能状態では、トラベラー（９）のストッパー（８
    ）が下方に突出することを特徴とする、請求項１から１３までのいずれか１項に
    記載の引き出し案内具付属品。
15. 【請求項１５】トラベラー（９）が引き出しレール（５）の滑り面の上側をスラ
    イド可能な方法で案内されることを特徴とする、請求項１から１４までのいずれ
    か１項に記載の引き出し案内具付属品。
16. 【請求項１６】ダンパー（１０）が、トラベラー（９）にチルト可能な状態で取
    り付けられたスリーブ（２７）の中に保持されていることを特徴とする、請求項
    １から１５までのいずれか１項に記載の引き出し案内具付属品。