JP2003517508A - 多孔質材料の製造方法 - Google Patents
多孔質材料の製造方法Info
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Abstract
Description
l Phase Emulsion;以下、単にHIPEとも略す)を重合して、多孔質材料、好
ましくは表面も内部も連通孔の形成されている連続気泡(open cell;以下、オ
ープンセルとも称す)を有する多孔質材料を製造するに際して、HIPEを供給
する段階からこれを重合する段階までを連続して行う多孔質材料の製造方法に関
するものである。より詳しくは、本発明は、HIPEを供給する段階からこれを
重合する段階までを連続して行ない、その多孔質材料が、(1)例えば、水、
尿、及び他の排泄物を吸収するためのおむつのコア材などの、および油、有機
溶剤を吸収するために使用される廃油処理剤や廃溶剤処理剤などの、液体吸収材
;(2)例えば、音や熱を吸収するための自動車や建築用の防音材や断熱材など
の、エネルギー吸収材;ならびに(3)例えば、芳香剤、洗浄剤、つや出し剤、
表面保護剤、難燃化剤などを含浸させたトイレタリー製品などの薬剤含浸基材に
幅広く利用できる多孔質材料の製造方法に関するものである。
ある水相と、外相である油相の比率からなるエマルションを言う。HIPEから
多孔質材料を製造すること(以下、単にHIPE法とも略す)は公知である。
的大孔径の独立気泡のフォームが得られ易いのに比べ、HIPE法は、孔径の微
細な連続気泡の低密度フォームの製法として優れている。
2,953号公報、US−A−4,788,225号公報、US−A−5,25
2,619号公報およびUS−A−5,189,070号公報等に記載されてい
る。
公報には、水溶性および/または油溶性開始剤を含んだHIPEを作製し、これ
を50℃或いは60℃で8時間から72時間加熱重合する方法が開示される。ま
た、US−A−5,210,104号公報には、HIPEを作製後に重合開始剤
を添加して4〜8時間重合する方法が開示されている。さらに、US−A−5,
252,619号公報およびUS−A−5,189,070号公報には、開始剤
を含んだHIPEを作製後100℃或いはそれに近い温度でHIPEを重合する
事によって重合時間を3〜5時間に短縮する方法が開示されている。
に開示されている方法は、重合時間が長く生産効率が良くない。US−A−5,
252,619号公報およびUS−A−5,189,070号公報に開示される
方法は高い重合温度を用いると重合時間を短縮できるものの、なお数時間程度か
けて重合する必要があり、しかもHIPEの安定性が損なわれ、水分が遊離し、
所定の孔径の多孔質材料が得られない場合があった。
重合開始剤を存在させずに作製し、HIPEの作製後に重合開始剤を添加してい
るので、HIPEの乳化安定性は改善されるものの、重合時間は数時間にわたる
必要がある。
を完結できる多孔質材料の製造方法を開発することにある。
度を高くすれば良い。酸化剤と還元剤を組合わせた開始剤(レドックス開始剤)
は比較的低温でも速く分解するので、HIPEの重合にレドックス開始剤を用い
れば、HIPEの安定性を損なわないような低い温度でも短時間で重合を完結で
きると期待できる。しかしながら、レドックス開始剤を含むHIPEを作製して
従来法より短い時間、例えば、1時間以内に重合しようとする試みには、いくつ
かの課題のあることが判明した。
ことによって得られるが、生成したHIPEの温度と重合温度の差が小さいほう
が好ましい。すなわち、低温のHIPEをより高い重合温度に上げようとすると
、昇温に要する時間が長くなって生産性が低下することがある。HIPEを短時
間で急激に加熱しようとすると、HIPEの安定性が損なわれて、製造される多
孔質材料の品質が低下することがある。一方、重合温度にほとんど近い温度でH
IPEを乳化しようとすると、乳化操作中にHIPEの重合反応が起こって乳化
機中で固化したり、HIPEを十分乳化できない。
PEを形成し、且つ、短時間で重合を実現することを目標に鋭意検討した結果、
還元剤のみを含むHIPEを形成し、その後に水溶性酸化剤を該HIPEに添加
混合すれば、水相と油相を混合乳化してHIPEを調製する工程でHIPEの重
合が起こって乳化安定性や乳化物の均一性が損なわれたりするトラブルがなく、
短時間で重合を完結できることを見出した。本発明は、上記知見に基づいて完成
するに至ったものである。
橋ポリマー材料の製造方法が特開平10−36,411号公報に開示される。こ
の方法は、レドックス系開始剤を用いてHIPEを重合するに当って、予め水溶
性酸化剤を加えてHIPEを調製し、ついでこの混合物に還元剤水溶液を添加し
て得られたHIPE混合物を重合する方法である。この方法は、重合前後のHI
PEの体積収縮率が小さく、物性の良好な多孔質架橋ポリマー材料を得ることを
主眼としたものである。本発明者らは、同時に本願の目的である、安定にHIP
Eを作製し、短時間でHIPEを重合する手段としても有効であることを見出し
た。しかしながら、より詳細に研究を進めたところ、この方法はまだ問題がある
ことが判明した。即ち、特開平10−36,411号公報に記載されているよう
な過硫酸ナトリウム(水溶性酸化剤)を添加し室温で乳化する場合や、室温より
高い温度でも40℃程度までなら余り問題ないが、乳化温度が高い場合には乳化
中にHIPEの一部が重合して乳化状態が不均一になる場合があることが分かっ
た。一方、本発明の製法は、重合を開始する能力のない還元剤を添加してHIP
Eを作り、その後酸化剤を添加するので、HIPEの安定性が確実に保持できる
ものである。本発明者らはさらに、還元剤を添加して乳化した場合、重合を遅ら
せる溶存酸素が還元・除去され、重合が円滑に開始される効果をも奏し得ること
を見出した。かかる知見に基づき本発明を完成するに至ったものである。
る。
む多孔質材料の製造方法において、該重合開始剤は水溶性酸化剤と還元剤を組合
わせてなるレドックス系開始剤であり、該還元剤を予め添加して該エマルション
を形成し、次いで、該水溶性酸化剤を該エマルションに添加して重合する、多孔
質材料の製造方法。
20℃以下である、上記(1)に記載の方法。
共に40℃以上である、上記(1)または(2)に記載の方法。
一に記載の方法。
製造方法において、該重合開始剤として水溶性酸化剤と還元剤を組合わせてなる
レドックス系開始剤を使用し、該還元剤を該HIPEの調製前に添加し、該水溶
性酸化剤を該HIPEの重合前にHIPEに添加するものである。
制限されるものではなく、生成物が使用されようとする目的に合わせて、従来既
知のものの中から適宜選択することができる。HIPEの組成は、具体的には、
(a)分子中に少なくとも1個の重合性不飽和基を有する重合性単量体成分、(
b)界面活性剤、(c)水並びに(d)水溶性酸化剤と還元剤を組合わせて用い
るレドックス系開始剤を必須成分として含むものであればよく、さらに、必要に
応じて(d)塩類、(f)その他の添加剤を任意成分として含むものであっても
よい。
性不飽和基を有する化合物である。油中水型高分散相エマルションを形成し、該
エマルション中で重合可能であれば特に制限されるものではないが、重合性単量
体成分は、好ましくは(a−1)分子中に1個の重合性不飽和基を有する重合性
単量体と、(a−2)分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有する架橋性
単量体の両方を含むものである。
くとも1部は(メタ)アクリル酸エステルを含むものであり、より好ましくは(
メタ)アクリル酸エステルを20質量%以上を含むものであり、特に好ましくは
(メタ)アクリル酸エステルを35質量%以上を含むものである。分子内に1個
の重合性不飽和基を有する重合性単量体として、(メタ)アクリル酸エステルを
含有する重合性単量体が、エステルが柔軟性や強靭性に富む多孔質材料を製造す
ることができるため望ましく使用される。
単量体;エチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルエチル
ベンゼンなどのモノアルキレンアリレン単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(
メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソ
ブチル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)ア
クリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの(メタ)アクリル
酸エステル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロメチルスチレン等の塩素含有
単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリル化合物;
その他、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−オクタデシルアクリルアミド、
エチレン、プロピレン、ブテン等が例示できる。これらは、単量体成分中に1種
を単独で使用する他、2種以上を併用してもよい。
量に対し、10〜99.9質量%の範囲であることが好ましい。この範囲で、微
細な孔径の多孔質材料が得られるからである。より好ましくは30〜99質量%
、特に好ましくは30〜70質量%の範囲である。上記(a−1)の重合性単量
体の含有量が10質量%未満の場合には、得られる多孔質材料が脆くなったり吸
水倍率が不充分となることがある。一方、上記(a−1)の重合性単量体の含有
量が99.9質量%を超える場合には、得られる多孔質材料の強度、弾性回復力
などが不足したり、充分な吸水量および吸水速度を確保できないことがある。
性不飽和基を有する架橋性単量体である。この架橋性単量体は、上記(a−1)
の重合性単量体と同様に、油中水型高分散相エマルション中で重合可能であって
エマルションを形成できれば特に制限されるものではない。
リビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、p−エチル−ビニル
ベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルアルキルベンゼン類、ジビニルフェナ
ンスレン、ジビニルビフェニル、ジビニルジフェニルメタン、ジビニルベンジル
、ジビニルフェニルエーテル、ジビニルジフェニルスルフィド等の芳香族系単量
体;ジビニルフラン等の酸素含有単量体;ジビニルスルフィド、ジビニルスルフ
ォン等の硫黄含有単量体;ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン等の脂肪族単
量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(
メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)
アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ
)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、N,N’−メチ
レンビス(メタ)アクリルアミド、イソシアヌル酸トリアリル、トリアリルアミ
ン、テトラアリロキシエタン、並びにヒドロキノン、カテコール、レゾルシノー
ル、ソルビトールなどの多価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸とのエ
ステル化合物などが例示できる。これらは、単量体成分中に1種を単独で使用す
る他、2種以上を併用してもよい。
量に対し、0.1〜90質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは1
〜70質量%、特に好ましは30〜70質量%の範囲である。上記架橋性単量体
の含有量が0.1質量%未満では、得られる多孔質材料の強度、弾性回復力など
が不足したり、単位体積当たりまたは単位質量当たりの吸収量が不十分となり、
充分な吸水量および吸水速度を確保できないことがある一方、上記架橋性単量体
の含有量が90質量%を越えると、多孔質材料が脆くなったり吸水倍率が不充分
となることがある。
中で水相を乳化し得るものであれば特に制限はなく、従来公知のノニオン性界面
活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を使
用することができる。
キサイド付加物;エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロックポリマ
ー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノミリスチレート、ソルビタンモ
ノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、
ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレ
エート、ソルビタンジステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;グリセロー
ルモノステアレート、グリセロールモノオレエート、ジグリセロールモノオレエ
ート、自己乳化型グリセロールモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル
;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル
、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル等のポリオキシエチレンアルキル
エーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレン
アルキルアリールエーテル; ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノミリスチレート、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリ
オキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等のポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビ
ット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリエチレングリコ
ールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレン
グリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等のポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシ
エチレン硬化ヒマシ油;アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。特にHL
Bが10以下、好ましくは2〜6のものが好ましい。これらのうち2種以上のノ
ニオン性界面活性剤を併用してもよく、併用によりHIPEの安定性が改良され
る場合がある。
ド、ジタロウジメチルアンモニウムメチルサルフェート、セチルトリメチルアン
モニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキル
ベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムク
ロライド等の第四級アンモニウム塩;ココナットアミンアセテート、ステアリル
アミンアセテート等のアルキルアミン塩;ラウリルベタイン、ステアリルベタイ
ン、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等の
アルキルベタイン;ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイドが
ある。カチオン性界面活性剤を用いることにより、得られる多孔質材料を吸水材
等に利用する場合に優れた抗菌性等を付与することもできる。
く使用でき、例えば、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサル
フェート、アンモニウムアルキルサルフェート等の如きアルキルサルフェート塩
;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムスルホ
リシノエート;スルホン化パラフィン塩等の如きアルキルスルホネート;ナトリ
ウムドデシルベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンの
アルカリ金属サルフェート等の如きアルキルスルホネート;高アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ナトリウムラウレー
ト、トリエタノールアミンオレエート、トリエタノールアミンアヒエート等の如
き脂肪酸塩;ポリオキシアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレン
カルボン酸エステル硫酸エステル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル硫酸エ
ステル;コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸塩;ポリオキシエチレンアルキ
ルアリールサルフェート塩等の如き二重結合を持った反応性アニオン乳化剤等が
使用できる。アニオン性界面活性剤にカチオン性界面活性剤を併用してHIPE
を調製することができる。
安定性が改良される場合がある。
に対し、1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは3〜15質量部
である。界面活性剤の含有量が1質量部未満の場合には、HIPEの高分散性が
不安定化することがあったり、界面活性剤本来の作用効果が充分に発現できない
ことがある。一方、上記界面活性剤の含有量が30質量部を超える場合には、得
られる多孔質材料が脆くなり過ぎることがあり、これを超える添加に見合うさら
なる効果が期待できない。
利用を図るべく、多孔質材料を製造して得た廃水をそのまままたは所定の処理を
行ったものを使用することができる。
ば、吸水材、吸油材、防音材、フィルターなど)等によって適宜選択することが
できる。例えば、HIPEが、後述する所望の水相/油相比(W/O)となるよ
うに決めればよい。
合わせたレドックス開始剤である。さらに必要に応じた他の重合開始剤を併用し
ても良い。
従来使用される水溶性酸化剤が使用できる。具体的には、水溶性酸化剤としては
、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;過酸
化水素、過酢酸カリウム、過酢酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸ナトリウ
ム、t−ブチルヒドロペルオキシド等の過酸化物などが挙げられる。
5〜15質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは1.0〜10質量
%である。水溶性酸化剤の使用量が0.05質量%未満の場合には、未反応の単
量体成分が多くなり、従って、得られる多孔質材料中の残存単量体量が増加する
ので好ましくない。一方、水溶性酸化剤の使用量が15質量%を超える場合には
、重合の制御が困難となったり、得られる多孔質材料中の機械的性質が劣化する
ので好ましくない。
剤のいずれであってもよい。このような還元剤としては、例えば、亜硫酸水素ナ
トリウム、亜硫酸水素カリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、L−
アスコルビン酸、エリソルビン酸、第1鉄塩、ホルムアルデヒドナトリウムスル
ホキシレート、グルコース、デキストロース、トリエタノールアミン、ジエタノ
ールアミンなどの水溶性還元剤;ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、ジメチ
ルオルトトルイジン、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、ナフテン酸ジ
ルコニウム、ナフテン酸鉛、ナフテン酸亜鉛などの油溶性還元剤が挙げられる。
5質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは1.0〜10質量%であ
る。還元剤の使用量が0.05質量%未満の場合には、未反応の単量体成分が多
くなり、従って、得られる多孔質材料中の残存単量体量が増加するので好ましく
ない。一方、還元剤の使用量が15質量%を超える場合には、重合の制御が困難
となったり、得られる多孔質材料中の機械的性質が劣化するので好ましくない。
剤=1/0.01〜1/10、好ましくは水溶性酸化剤/還元剤=1/0.05
〜1/2の範囲である。上記水溶性酸化剤と上記還元剤の使用比率(質量比)が
水溶性酸化剤/還元剤=1/0.01〜1/10の範囲外であると、重合開始効
率が低下するので好ましくない。
、2種類以上の組み合わせを併用してもよい。
に応じて、油溶性酸化剤を併用してもよい。油溶性酸化剤の具体例としては、ク
メンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、p−メンタンヒド
ロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、2
,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、ベンゾイルペルオキ
シド、メチルエチルケトンペルオキシド等の過酸化物などが挙げられる。
上させるために必要であれば使用してもよい。
トリウム、硫酸マグネシウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属のハロゲン
化物、硫酸塩、硝酸塩などの水溶性塩が挙げられる。これらの塩類は、単独で用
いてもよく、また、2種類以上を併用してもよい。これらの塩類は、水相中に添
加することが好ましい。なかでも、重合時のHIPEの安定性の観点から多価金
属塩が好ましい。
5〜10質量%となるように溶解して用いる。塩類の使用量が20質量%を超え
る場合には、HIPEから搾り出された廃水中に多量の塩類を含むことになり、
廃水を処理するコストがかさみ、これを超える添加に見合うさらなる効果も期待
できず不経済である。塩類の使用量が0.1質量%未満の場合には、塩類の添加
による作用効果が十分に発現できないおそれがある。
製造条件や得られるHIPE特性や多孔質材料の性能の向上につながるものであ
れば適当に使用しても良く、例えば、pH調整のために、塩基および/または緩
衝剤を加えても良い。これらの他の添加剤の含有量については、それぞれの添加
の目的に見合うだけの性能・機能、さらには経済性を十分に発揮できる範囲内で
添加すればよい。また、添加時期に関しても、HIPE特性に影響を与えること
なく、各種添加剤の性能・機能を有効に発現することができるものであればよく
、予め水相および/または油相に添加しても良いし、これら水相と油相を混合し
てHIPEを調製する際に添加しても良いし、調整後のHIPEに別途、添加す
るようにしてもよい。
化剤と還元剤を組合わせたレドックス開始剤を含有するのである。したがって、
以後、特にことわらないかぎり、HIPEとするものには、上記水溶性酸化剤
と還元剤を組合わせたレドックス開始剤の両方成分が含有されているものと、
該レドックス開始剤のうち、還元剤のみを予め添加して調製されたものが存在す
るが、両者を特に区別する必要があるような場合、例えば、以下に説明する「W
/O」などの対象を明確にする必要がある場合などにかぎり、上記のものを「
HIPE(完成品)」とし、上記のものを「HIPE(中間品)」とする。
ある油相と、水、水溶性塩などの混合物である水相を合一し、撹拌・乳化してH
IPEとする。
始剤を使用するものであるが、このうちの還元剤を予め油相および/または水相
成分に添加混合して油相および水相を調製し、これらを合一し、撹拌・乳化して
HIPE(中間品)とするものである。上記還元剤が、油溶性の場合は油相に、
水溶性の場合は水相に添加しておくのが簡便である。また、水相に油溶性酸化剤
の乳化物または油溶性還元剤の乳化物を加える方法などもある。より詳しくは、
まず、それぞれ上記に規定する使用量にて、上記単量体成分、油溶性還元剤(水
相側に水溶性還元剤ないし油溶性還元剤の乳化物を使用する場合には、これらと
併用しても良いし、使用しなくとも良い)からなる油相を構成する成分を所定温
度で撹拌し均一の油相を調製する。一方、それぞれ上記に規定する使用量にて、
水に水溶性還元剤および/または油溶性還元剤の乳化物(油相側に油溶性還元剤
を使用する場合には、これらと併用しても良いし、使用しなくとも良い)、塩類
からなる水相側の構成成分を加えながら撹拌し、30〜95℃の所定温度に加温
して均一の水相を調製する。これら水相および油相の至適温度は、20〜100
℃の範囲であり、HIPEの安定性の点からは、好ましくは40〜95℃の範囲
である。なお、油相および/または水相の温度を予め所定に調整しておいて混合
するのが好ましい。HIPEの形成工程では、水相の量が多いため水相の温度を
所定の温度に調整することが好ましい。次に、水相と油相を効率良く混合し、適
度のせん断力をかけることによってHIPEを安定に調製することができる。
を作製する場合は、乳化中に過酸化物の熱分解による重合が起こらないような低
温で乳化する必要があるが、本発明の製法ではHIPEの調製時に熱分解してラ
ジカルを発生する酸化剤を含まないので、形成温度(乳化温度)を自由に選択す
る事ができる。加えて、本発明の方法では、HIPEを作製した後に水溶性酸化
剤を添加する、すなわち、乳化時には酸化剤を含んでいないので、重合温度に近
い温度で乳化しても乳化器中でHIPEの重合が起こり、これにより乳化状態が
破壊されることがなく、良好なHIPEを作製することができる。したがって、
HIPEの形成温度(乳化温度)としては、乳化工程から重合工程へ移る時の昇
温時間を短く、所要エネルギーを少なくして生産効率、エネルギー効率をよくす
るために、重合温度に近い温度で乳化するのが良い。HIPEの形成温度(乳化
温度)と重合温度の差が小さいと特殊な加熱装置を用いずに、例えば、温風や温
水の恒温槽など一般的な加熱器で加熱するだけで短時間に昇温できる点でも有利
である。よって、HIPEの形成温度(乳化温度)と重合温度の差は、20℃以
下であることが好ましく、10℃以下であることがより好ましく、5℃以下であ
ることが特に好ましい。また、HIPEの形成温度(乳化温度)と重合温度が、
共に40℃以上であることが好ましく、共に50〜95℃の範囲であることがよ
り好ましく、共に60〜85℃の範囲であることが特に好ましく、共に65〜8
5℃の範囲であることが最も好ましい。HIPEの形成温度(さらには重合温度
)が40℃未満の場合には、重合速度が遅くなるので好ましくない。
)にて得られたHIPE(中間品)に上記還元剤と組み合わせてレドックス系を
形成する上記水溶性酸化剤を上述した使用量の範囲で添加混合するものである。
上記水溶性酸化剤は、無希釈、または水や有機溶剤等の希釈媒体で稀釈した溶液
としてHIPEに添加する。添加した水溶性酸化剤はすばやく均一に混合する。
更に、水溶性酸化剤を混合して得られたHIPEは、できるだけ速やかに重合器
あるいは連続重合機に導入する。本発明では予め還元剤を添加してHIPEを形
成(乳化)するので、生成したHIPEには還元剤が均一に分布している。その
ようなHIPEに水溶性酸化剤を添加混合するので酸化剤と還元剤の分布がHI
PE全体に亘って均一になり易く、溶存酸素を除去できる効果もあって重合速度
が速く、しかも品質にバラツキのない多孔質材料が得られるのである。
から重合容器あるいは連続重合機への経路に酸化剤導入口を設けてHIPEに添
加し、ラインミキサーで混合するなどの方法が推奨される。
持するようにするのが好ましい。
である。
造装置を利用することができる。例えば、水相と油相とを混合撹拌するために使
用する撹拌機(乳化器)としては、公知の撹拌機、混練機が使用できる。例えば
、プロペラ型、櫂型、タービン型などの羽根の撹拌機、ホモミキサー類、ライン
ミキサー、ピンミルなどが例示でき、これらの何れでもよい。また、上記水溶性
酸化剤をHIPEに混合するために使用する撹拌機としては、公知の撹拌機が使
用できる。例えば、ラインミキサー、スタティックミキサー、プロペラ型、櫂型
、タービン型などの羽根の撹拌機などが例示でき、これらの何れでもよい。
比」とも略記する)は、3/1以上である。W/Oを変化させることによって多
孔質材料の空孔比率が決定される。したがって、用途、目的に合致する空孔比率
になるようにW/Oを選択する。例えば、オムツや衛生材料として使う場合、W
/Oは、10/1〜100/1程度とするのが好ましい。
されるものではなく、従来公知のHIPEの重合法を適宜利用することができる
。例えば、HIPE中の油中に高分散してなる水滴構造が破壊されない条件下で
静置重合法で重合することが好ましい。かかる静置重合法には、HIPEをバッ
チごとに重合するバッチ重合、HIPEを連続的にフィードしながら、キャスト
重合する連続重合、さらにこれらを適当に組み合わせて重合する(例えば、連続
的にフィードしたのち、これを捲取り、バッチ重合するような、連続とバッチの
併用重合など)などがあり、これらを適宜利用することができる。本発明の製法
の特徴である短時間重合の効果をより良く生かすために、重合法はバッチ重合よ
り連続重合の方が好ましい。例えば、走行するベルト(搬送支持体)上にHIP
Eを連続的にキャストして重合する連続重合を採用するのが好ましい。以下に、
その代表的な重合法について説明するが、本発明はこれらに制限されるものでは
ない。
合速度から、重合温度が、好ましくは40℃〜100℃、より好ましくは50〜
95℃、特に好ましくは60〜85℃、最も好ましくは65〜85℃である。重
合温度が常温未満では、重合に長時間を要し、新たに冷却手段を設ける必要があ
り不経済であり、工業的に好ましくない。他方、重合温度が100℃を越える場
合には、得られる多孔質架橋重合体の孔径が不均一となることがあり、また多孔
質架橋重合体の吸収容量が低下するため、好ましくない。
して有効である。特に30分以下で重合を完結させる場合に有効である。勿論上
記より長い重合時間を採用することを排除するものではない。
、従来公知の化学装置から、それぞれの重合法に適したものを利用ないし改良し
て使用することができる。例えば、バッチ重合では、使用目的に応じた形状の重
合容器を利用することができる。また、連続重合法では、ベルトコンベアなどの
連続重合機を利用することができる。さらにこれらには重合法に適した加熱昇温
手段や制御手段等、例えば、放射エネルギー等を利用できるマイクロ波や近赤外
線などの活性熱エネルギー線、あるいは熱水や熱風などが併設されてなるもので
あるが、これらに限定されるものではない。
きるものであり、特に制限されるものではない。例えば、バッチ重合の場合には
、重合容器の形状と同じ形状の多孔質材料の成形体を得ることができる。従って
、複雑な立体形状でも、単純な円柱形状(断面円形)や角柱形状(断面角型)で
も、さらにシート形状でも、任意の形状の製品を製造することができる。すなわ
ち、こうした所望の形状にしようとすれば、これに適した形状の重合容器、例え
ば、複雑な形状の場合にも、雄雌の金型容器や注形金型容器などを選択すればよ
い。更に、適当な形状のブロックに重合してからシート状に切断ないしスライス
するなど任意の形状に加工することもできる。連続重合の場合は、ベルトコンベ
ア上で一定厚みのシート状とする他、断面形状が台形、半円形などとすることも
できる。
ィルターなどに利用されるが、これらの使用目的に応じて、重合終了後に、必要
に応じて、脱水、洗浄、乾燥、切断、各種薬剤等の含浸加工処理をして製品化す
ることができる。以下に、これらにつき簡単に説明する。
らの組合せによって脱水する。一般に、こうした脱水により、使用した水の50
〜98%の水が脱水され、残りは多孔質材料に付着して残る。
どの方法で元の厚みの数分の一に圧縮した形態にすることができる。圧縮したシ
ート状などの形態は、元の多孔質材料に比べて容積が小さく、輸送や貯蔵のコス
トを低減できる。輸送や在庫スペースの節約、取扱いやすさの点から元の厚みの
1/2以下に圧縮するのが効果的である。より好ましくは元の厚みの1/4以下
に圧縮するのが良い。
加物を含む水溶液、溶剤で洗浄しても良い。
熱乾燥しても良く、また加湿して水分を調整してもよい。
断して各種用途に応じた製品に加工してもよい。
て機能性を付与することもできる。
されるものではない。なお、本実施例において、多孔質材料の性能は、以下のよ
うにして測定した。また、特にことわりのない限り、「部」は、「質量部」を表
すものとする。
2個切り取り、水分の付着した多孔質材料の質量を測定する。その後、一個の試
料は乾燥機で乾燥させ乾燥ポリマー質量を求める。
抽出されずに残った多孔質材料(ゲル分)を乾燥させて乾燥ゲル質量を求める。
、各単量体合計抽出量を求める。
5%ジビニルベンゼン(他成分はp-エチル-ビニルベンゼン)1.8部からなる
単量体成分、界面活性剤(乳化剤)としてソルビタンモノオレート0.25部を
均一に溶解して油相混合物溶液(以下、油相と略記)を調製した。
び硫酸第一鉄7水塩0.05部を純水150部に溶解して水相水溶液(以下、水
相と略記)を調製し、80℃に加温した。
添加終了後10分間撹拌を続けてW/O=30/1の安定なHIPE(中間品)
を得た。このHIPEに水溶性酸化剤として10%過酸化水素水溶液3部を加え
2分間撹拌してHIPE(完成品)とした。
合(バッチ重合)した。得られた多孔質材料のゲル分率および残存モノマーを測
定した。実験の概要を表1に示すと共に、測定結果を表2に示す。
からなる単量体成分、界面活性剤(乳化剤)としてソルビタンモノオレート0.
25部を均一に溶解して油相を調製した。一方、塩化カルシウム2.4部、還元
剤として亜硫酸水素ナトリウム0.1部を純水250.0部に溶解して水相を調
製し、70℃に加温した。
化し、生成したHIPE(中間品)を連続的に抜き出した。該HIPEを抜き出
す経路には水溶性酸化剤添加口を備え、該添加口から水溶性酸化剤として過硫酸
カリウムを該HIPE100部当り0.04部(上記単量体成分に対して2.2
質量%とした。また、水溶性酸化剤/還元剤=1/0.97の使用比率(質量比
)とした。)連続的に添加し、ラインミキサーを通して混合してHIPE(完成
品)とし、これを水平に設置された一定速度で走行するベルト上に幅約50cm
、厚み約1cmに連続的に供給した。
た。重合物たる多孔質材料は、続いて減圧・圧縮ロールで脱水・圧縮し、熱風乾
燥機で乾燥して厚さ約2mmの多孔質材料の圧縮シートを得た。得られた多孔質
材料のゲル分率および残存モノマーを測定した。実験の概要を表1に示すと共に
、測定結果を表2に示す。
からなる単量体成分、界面活性剤(乳化剤)としてソルビタンモノオレート0.
35部を均一に溶解して油相を調製した。一方、塩化カルシウム3部、還元剤と
して亜硫酸水素ナトリウム0.1部を純水254.4部に溶解して水相を調製し
、80℃に加温した。
化し、生成したHIPE(中間品)を連続的に抜き出した。該HIPEを抜き出
す経路には水溶性酸化剤添加口を備え、該添加口から水溶性酸化剤として過硫酸
ナトリウムを該HIPE100部当り0.04部(上記単量体成分に対して2.
2質量%とした。また、水溶性酸化剤/還元剤=1/0.95の使用比率(質量
比)とした。)連続的に添加し、ラインミキサーを通して混合してHIPE(完
成品)とし、これを水平に設置された一定速度で走行するベルト上に幅約50c
m、厚み約1cmに連続的に供給した。
た。重合物たる多孔質材料は、続いて減圧・圧縮ロールで脱水・圧縮し、熱風乾
燥機で乾燥して厚さ約2mmの多孔質材料の圧縮シートを得た。得られた多孔質
材料のゲル分率および残存モノマーを測定した。実験の概要を表1に示すと共に
、測定結果を表2に示す。
ルベンゼン1.4部からなる単量体成分、界面活性剤(乳化剤)としてソルビタ
ンモノオレート0.25部を均一に溶解して油相を調製した。一方、塩化カルシ
ウム2.4部、還元剤として亜硫酸水素ナトリウム0.1部を純水250.0部
に溶解して水相を調製し、65℃に加温した。
化し、生成したHIPE(中間品)を連続的に抜き出した。該HIPEを抜き出
す経路には水溶性酸化剤添加口を備え、該添加口から水溶性酸化剤として過硫酸
ナトリウムを該HIPE100部当り0.04部(上記単量体成分に対して2.
2質量%とした。また、水溶性酸化剤/還元剤=1/0.97の使用比率(質量
比)とした。)連続的に添加し、ラインミキサーを通して混合してHIPE(完
成品)とし、これを水平に設置された一定速度で走行するベルト上に幅約50c
m、厚み約1cmに連続的に供給した。
た。重合物たる多孔質材料は、続いて減圧・圧縮ロールで脱水・圧縮し、熱風乾
燥機で乾燥して厚さ約2mmの多孔質材料の圧縮シートを得た。得られた多孔質
材料のゲル分率および残存モノマーを測定した。実験の概要を表1に示すと共に
、測定結果を表2に示す。
IPEに添加するのではなく、還元剤と共に予め水相に0.1部加えておくよう
にしたことを除いて実施例2と同じ操作を繰り返したところ、HIPEを作製す
る撹拌器中で重合体である多孔質材料が一部生成して撹拌器や抜き出し経路に付
着物が発生し、HIPEも不均一となり、得られた重合物たる多孔質材料に凹凸
が見られ厚み精度が不良であった。実験の概要を表1に示すと共に、測定結果を
表2に示す。
酸化剤である過硫酸ナトリウム0.1部を純水254.4部に溶解して水相を調
製し、得られたHIPEに還元剤である亜硫酸水素ナトリウムを該HIPE10
0部当り0.04部(上記単量体成分に対して2.2質量%とした。また、水溶
性酸化剤/還元剤=1/1.05の使用比率(質量比)とした。)連続添加する
他は同じ操作を繰り返した。HIPEが一部重合を起こし、乳化状態がやや不均
一であり、得られた重合物たる多孔質材料に凹凸が見られ厚み精度がやや不良で
あった。実験の概要を表1に示すと共に、測定結果を表2に示す。
例4と同じ操作を繰り返した。得られた多孔質材料のゲル分率および残存モノマ
ーを測定した。実験の概要を表1に示すと共に、測定結果を表2に示す。
し、このうち還元剤を予め含むHIPEを作製し、しかる後、水溶性酸化剤を該
HIPEに添加して重合を行うので、HIPE作製中に乳化が不安定になること
がなく、1時間以内の短時間で重合を完結できる。特に連続重合で多孔質材料を
製造する上で極めて有効かつ効果的な製造技術といえる。
Claims (4)
- 【請求項1】 重合開始剤を含む油中水型高分散相エマルションを重合する
工程を含む多孔質材料の製造方法において、該重合開始剤は水溶性酸化剤と還元
剤を組合わせて用いるレドックス系開始剤であり、該還元剤を添加して予め該エ
マルションを形成し、次いで、該水溶性酸化剤を該エマルションに添加して重合
する、多孔質材料の製造方法。 - 【請求項2】 前記エマルションの形成温度と前記エマルションの重合温度
の差が、20℃以下である、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記エマルションの形成温度および前記エマルションの重合
温度が、共に40℃以上である、請求項1または2に記載の方法。 - 【請求項4】 前記重合する工程が、連続重合である、請求項1〜3のいず
れか1項に記載の方法。
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