JP2003514353A - 特定サイズの粒子を含む電極 - Google Patents

特定サイズの粒子を含む電極

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Abstract

(57)【要約】 電極の実施の形態は平均直径が約100nm未満で、二乗平均表面粗さが約1μm未満である粒子の集合体を含む。電極は粒子サイズ分布の狭い電極活ナノ粒子の集合体を用いて形成することができる。電極の平均の厚さは約10μm未満であり、平均直径が約100nm未満の粒子を含むように形成することができる。薄電極は薄電池の形成において使用することができ、この場合少なくとも1つの電極がナノスケールの電極活粒子を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) この発明は改良電池用電極構造、対応する電池および該電極の製造方法に関す
る。特に、改良電極構造はナノ粒子を含む。
【0002】 電子部品の超小型化により、携帯電話、ポケットベル(登録商標)、ビデオカ
メラ、ファクシミリ装置、携帯立体音響装置、電子手帳、パソコンなどの携帯電
子装置の使用の幅が広がっている。携帯電子装置の使用が増えたことにより、こ
れらの装置用の改良型電源に対する要求が高まっている。関連する電池には、一
度の充電サイクルにより使用されるように設計された一次電池、およびある程度
再充電可能な二次電池が含まれる。
【0003】 リチウムを用いる電池はかなり開発努力がなされており、市販されている。リ
チウム系電池はかなり高いエネルギー密度が得られるため商業上成功している。
これらの電池用の負極はリチウム金属または合金(リチウム電池)を含み、ある
いはリチウムをインタカレートさせた組成物(リチウムイオン電池)を含むこと
ができる。リチウム系電池用の適した正極材料としてはリチウム原子を格子にイ
ンタカレートすることができる材料が挙げられる。
【0004】 改良電池を製造するために、様々な材料がリチウム系電池用のカソード(正極
)活物質として使用できるか調べられている。様々な材料、一般にはカルコゲニ
ドまたは窒化物はリチウム系電池において有効である。他の様々な電極活物質も
負極において使用するのに適していることがわかっている。正極および負極にお
いて使用するための材料の選択により電池電圧が決定される。
【0005】 (発明の開示) 第1の観点では、この発明は平均直径が約100nm未満の粒子の集合を含み
、二乗平均表面粗さが約5μm未満である電極に関する。
【0006】 他の観点では、この発明は平均直径が約100nm未満の電極活粒子と、平均
分子量が約100万amuよりも大きいバインダとを含む電極に関する。
【0007】 さらに他の観点では、この発明は平均直径が約100nm未満で、剥離グラフ
ァイトを有する電極活粒子を含む電極に関する。
【0008】 さらに、この発明は平均厚が約10μmで、主な粒子サイズの平均が100n
mの粒子を含む電極に関する。
【0009】 さらに、この発明は、 正極と、 負極と、 前記正極と前記負極との間のセパレータと、 を備え、 前記電極の少なくとも1つが、約10μm未満の平均厚を有し、主な粒子の平
均が約500nm未満の電極活粒子を備える電池に関する。
【0010】 他の観点では、この発明は電極とセパレータとを備え、前記電極とセパレータ
は前記電極と前記セパレータとの間で連続マトリクスを形成するポリマーを含み
、前記電極は主粒子の平均直径が約100nm未満の電極活粒子を含む電池に関
する。
【0011】 さらに他の観点では、この発明は集積回路と電池とを含み、電池の集電体が集
積回路と共に集積され、電池の電極が主粒子平均直径が約100nm未満の電極
活粒子を含むモノリシック構造を有する回路に関する。
【0012】 さらに、この発明は、ポリマー内で急勾配の電極活粒子を設定する工程であっ
て、かなりの濃度の電極活粒子を有するポリマー部分は電極を形成し、実質的に
電極活粒子のないポリマー部分はセパレータを形成する工程を含む電極−セパレ
ータ構造を製造する方法に関する。
【0013】 (例示的な実施の形態の詳細な説明) 電池用電極において電極活ナノ粒子を使用すると、他の材料を使用しては製造
することができない様々な有効な構造を製造することができるという柔軟性が得
られる。特に、ナノ粒子を用いて製造された電極は高い粒子密度を有することが
できる。さらに、ナノ粒子を使用すると非常に平滑な電極、および抵抗が低く電
流束の高い非常に薄い電池構造を形成することができる。薄膜構造は、小型で、
および/または非常に高い出力密度を有する完全な電池の形成に関し非常に用途
が広い。さらに、ナノスケールの粒子を使用して完全な集積構造の一部となる電
池を形成させることができる。
【0014】 電池は少なくとも1つの負極と少なくとも1つの正極と、負極と正極との間の
セパレータとを含む。正極は電池の放電中にカソードとして機能し、負極は電池
の放電中にアノードとして機能する。セパレータは電気絶縁性で電池の短絡を防
ぐが、セパレータは電解質のイオンを伝導させ、電池の放電または充電と関連し
て電流が流れる間、全体として電気的に中性とする。対象の電池としては再充電
することができない一次電池、および再充電可能な二次電池が挙げられる。
【0015】 適当な電極活ナノ粒子を電池の正極および/または負極に組入れることができ
る。電池構成要素を形成するのに好ましい電極活ナノ粒子の集合体(コレクショ
ン:collections)は平均直径が100nm未満で、主粒子直径の分
布が非常に狭い。好ましくは、正極および負極のどちらもそれぞれ異なる組成の
ナノ粒子を含み、そうすると全体の電極構造においてそれぞれの電極においてナ
ノ粒子を使用することにより得られる改良点が組入れられる。さらに、電極中に
ナノ粒子を使用すると、この中で説明する改良電池構造を製造することができる
【0016】 レーザ熱分解は、平均粒子直径の分布の狭い電極活ナノスケール粒子を効率よ
く製造するための優れたアプローチである。特に、様々な電極活粒子、例えば金
属酸化物および金属硫化物を生成するためにレーザ熱分解を使用することができ
る。所望のセラミックナノ粒子の製造にうまくレーザ熱分解を適用するための基
本的な特徴は、金属前駆体化合物、放射線吸収剤、および一般に二次反応物を含
む反応物ストリームの生成である。二次反応物は所望の生成物のために必要とさ
れる原子、例えば酸素の供給源あるいは所望の生成物の形成に導く酸化剤または
還元剤とすることができる。前駆体が強い光照射の下で所望の生成物まで分解す
る場合二次反応物は必要ない。反応物ストリームは強い光ビーム、一般にレーザ
ビームにより熱分解される。反応物ストリームがレーザビームから離れて行くと
、粒子は直ちに急冷される。
【0017】 レーザ熱分解を実行するために、反応物は蒸気の形態で供給することができる
。その代わりに、1以上の反応物をエーロゾルとして供給することができる。エ
ーロゾルを使用すると、蒸気送達のみに適するものよりも広範囲の金属前駆体を
レーザ熱分解に使用することができる。このように、エーロゾル送達ではより安
価な前駆体を使用することができる。レーザ熱分解は反応チャンバ内での反応物
ストリームの反応を含み、そのチャンバでは反応物が反応ゾーンに流れ込んでく
ると存在する溶剤はすべて直ちに蒸気とされる。ガス状またはエーロゾル反応物
を用いて反応条件を適当に制御すると、粒子サイズ分布の狭いナノスケール粒子
が得られる。
【0018】 レーザ熱分解によりナノ粒子の乾燥粉末が製造される。レーザ熱分解により生
成したナノ粒子をさらに処理し、粒子の性質、例えば組成および/または結晶性
を変更させることができる。特に、ナノ粒子に熱処理を施し使用前にガス雰囲気
とすることができる。適した穏やかな条件下では、熱処理は、最初の粒子のナノ
スケールサイズまたは狭い粒子サイズ分布を損なわずに粒子の特徴を改良するの
に有効である。ナノスケール粒子の充填により密度の高い電極活ナノ粒子が達成
される。
【0019】 電極を形成するためには、一般にナノ粒子をバインダと混合し電極を形成させ
る。バインダの組成を変えると、特別な量の電極活ナノ粒子に必要なバインダを
かなり少なくすることができる。特に、高分子量で結晶性の低いバインダが好ま
しい。電極活粒子が十分電気伝導性でなければ、さらに電気伝導粒子が電極に含
有される。電気伝導粒子は好ましくはナノスケールの電気伝導粒子を十分利用す
るのに適したサイズスケールである。いくつかの実施の形態では、均一なナノ粒
子を用いて形成された改良電極は集電体として機能する超薄の金属化ポリエステ
ルと一体化される。
【0020】 非常に薄いおよび/または非常に平滑な電極は揮発性の溶剤中にナノ粒子を分
散させたものから形成することができる。分散物を基板に、例えばスピンコーテ
ィング、噴霧コーティングおよび電気泳動コーティングにより塗布することがで
きる。他の電池構成要素はこれらのコーティング技術または蒸着アプローチによ
り形成することができる。一般に構成要素は連続して適用される。
【0021】 どちらの電極においてもナノ粒子を使用することにより、非常に小さな電池構
造を形成することができる。適当に形成されると、電極は非常に平滑になる。電
極が平滑であれば、相応じてより薄いセパレータを使用することができる。これ
らの小さな構造を形成するために、必要であれば、適当に小さな電気伝導粒子を
電極中に混入する。さらに、非常に小さな構造を形成するために適したセパレー
タを使用すべきである。特に、電池構造の選択した実施の形態は全体の厚さが約
5μm未満である。
【0022】 改良電池構造は薄いので、電子回路に組み込むことができる。これらの集積電
池ユニットの形成は他の集積回路構成要素の形成用の他のアプローチと一致する
。さらに、改良処理アプローチを使用すると、電気抵抗が減少し、集積回路を流
れる電流束の高い、精巧な集積電池構造を形成することができる。
【0023】 A.ナノ結晶/ナノスケールの電極活粒子の製造 レーザ熱分解はナノスケールの電気活性な、電気伝導粒子、例えば、特に、金
属粒子、金属酸化物粒子および金属硫化物粒子の製造に有効なツールである。特
に関連する粒子についてはさらに以下で説明する。その上、レーザ熱分解により
製造された粒子は穏やかな条件下でさらに熱処理するのに都合のよい材料であり
、所望の金属酸化物粒子を製造する経路が広がる。このように、レーザ熱分解の
み、あるいはレーザ熱分解と追加のプロセスとを使用すると、様々な所望のナノ
スケール粒子を製造することができる。
【0024】 反応条件はレーザ熱分解により生成する粒子の品質を決める。レーザ熱分解の
反応条件は、所望の性質を有する粒子を生成するように比較的正確に制御するこ
とができる。所定の型の粒子を生成する適当な反応条件は一般に特別装置の設計
に依存する。特別なレーザ熱分解装置において幾つかの異なる電極活ナノ粒子お
よび電気伝導ナノ粒子を製造するために使用する特定の条件については以下に示
す。さらに、反応条件と得られる粒子との間の関係については幾つかの一般的な
観察を行うことができる。
【0025】 レーザ出力を増加させると、反応領域の反応温度が高くなり、急冷速度が速く
なる。急冷速度が速くなると高エネルギー相の製造に有利である。高エネルギー
相は熱平衡付近のプロセスでは得られない。同様に、チャンバ圧を増加させると
、より高いエネルギー構造の製造に有利である。また、反応物ストリーム中で酸
素供給源として機能する反応物濃度を増加させると、酸素の量の増加した粒子を
製造するのに有利である。
【0026】 反応物流速および反応物ガスストリームの速度は粒子サイズと逆比例の関係で
あり、反応物ガス流速または速度が増大すると、粒子サイズがより小さくなる。
また、粒子の成長動力学は得られる粒子のサイズに影響する。言い換えると、異
なる形態の生成物化合物は比較的類似した条件下でも他の相とは異なるサイズの
粒子を形成する傾向がある。光強度/レーザ出力もまた粒子サイズに影響し、光
強度が増加すると融点の低い材料ではより大きな粒子が形成され、融点の高い粒
子ではより小さな粒子が形成される。
【0027】 レーザ熱分解は一般に気相反応物を用いて行われている。ガス相送達用の適当
な金属前駆体化合物は一般に妥当な蒸気圧、すなわち反応物ストリームにおいて
所望の量の前駆体蒸気を得るのに十分な蒸気圧の金属化合物を含む。液体または
固体前駆体化合物を保持する容器は、必要であれば、加熱して金属前駆体の蒸気
圧を増加させることができる。
【0028】 キャリヤガスを液体前駆体を通して起泡させ、所望の量の前駆体蒸気の送達を
容易にすることができる。ガス送達に十分な蒸気圧を有する適した液体の金属前
駆体は以下の引用文献において見出すことができる。固体前駆体は一般に加熱さ
れ、十分な蒸気圧が発生する。固体前駆体上でキャリヤガスを通過させ、前駆体
蒸気の送達を容易にすることができる。固体前駆体を加熱し、レーザ熱分解装置
まで送達するのに適した容器について以下で説明する。所望のナノ粒子の製造に
適した固体前駆体は以下の引用文献において見出すことができる。
【0029】 全く気相反応物のみを使用することにすると、都合よく使用することができる
前駆体化合物の型が幾分限定される。このため、反応物前駆体を含むエーロゾル
をレーザ熱分解チャンバ内に導入する技術が開発されている。反応システム用の
改良エーロゾル送達装置については共に譲渡され、共に係属中の1998年11
月9日に出願された「反応物送達装置」と題するガードナー(Gardner)
らの米国特許出願番号第09/188,670号においてさらに説明されている
【0030】 エーロゾル送達装置を用いると、固体前駆体化合物を溶剤中に溶解することに
より送達することができる。その代わりに、粉末前駆体化合物を液体/溶剤中に
分散しエーロゾル送達することができる。液体前駆体化合物は純液体、複数の液
体分散物または液体溶液からエーロゾルとして送達することができる。エーロゾ
ル反応物を使用するとかなりの反応物スループットを得ることができる。溶剤/
分散剤は、最終的な溶液/分散物の望ましい性質が達成されるように選択するこ
とができる。適した溶剤としては、水、メタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール、他の有機溶剤およびそれらの混合物が挙げられる。溶剤は所望のレ
ベルの純度を有しなければならず、そのため得られた粒子は所望の純度レベルを
有する。イソプロピルアルコールなどのいくつかの溶剤はCOレーザからの赤
外線光をかなり吸収するため、COレーザを光源として使用する場合、反応物
ストリーム中には追加のレーザ吸収化合物は必要ない。
【0031】 溶剤を存在させてエーロゾル前駆体を形成する場合、溶剤は好ましくは反応チ
ャンバ内で光ビームにより直ちに蒸発され、そのため気相反応が起こる。このた
め、レーザ熱分解反応の基本的な特徴はエーロゾルの存在によっては変らない。
それにもかかわらず、反応条件はエーロゾルの存在により影響される。以下、特
別のレーザ熱分解反応チャンバ内でエーロゾル前駆体を用いて、酸化マンガンナ
ノ粒子および他のナノ粒子を製造するための条件について説明する。このように
、エーロゾル反応物送達に関連するパラメータはさらにその説明に基づいて研究
することができる。
【0032】 多くの適した固体金属前駆体化合物を溶液からエーロゾルとして送達すること
ができる。化合物は溶液中に溶解され、好ましくは約0.5モルを超える濃度と
される。一般に、溶液中の前駆体の濃度が大きくなると、反応チャンバを通る反
応物のスループットが大きくなる。しかしながら、濃度が増大するにつれ、溶液
の粘度が高くなり、エーロゾルは所望のサイズより大きな液滴を有することがあ
る。このため、溶液濃度の選択は、好ましい溶液濃度の選択における因子の均衡
に関係することがある。
【0033】 酸素源として機能する好ましい二次反応物としては、例えばO、CO、CO 、Oおよびこれらの混合物が挙げられる。Oは空気として供給することが
できる。二次反応物化合物は反応ゾーンに入る前に金属前駆体とそれほど反応す
べきではない。これにより一般に大きな粒子が形成されることになるからである
【0034】 レーザ熱分解は様々な光学的振動数で実行することができる。好ましい光源は
電磁スペクトルの赤外部分で動作する。反応物ストリーム中に含まれる赤外線吸
収剤としては例えば、C、イソプロピルアルコール、NH、SF、S
iHおよびOが挙げられる。Oは赤外線吸収剤および酸素源の両方として
作用することができる。赤外線吸収剤などの放射線吸収剤は放射ビームからエネ
ルギーを吸収示、そのエネルギーを他の反応物に分配し熱分解を誘導する。
【0035】 好ましくは、光ビームから吸収された光により強烈な速度で温度が上がる。多
くの場合、制御された条件下での発熱反応により一般に熱が発生する速度である
。プロセスは一般に非平衡状態を含むが、温度は大体吸収領域のエネルギーを基
に説明することができる。熱分解プロセスは定量的には、エネルギー源が反応を
開始させる燃焼反応器におけるプロセスとは異なっており、発熱反応により発生
する熱により反応が進められる。このように、この光により進められるプロセス
はレーザ熱分解と呼ばれ、従来の熱分解が熱プロセスであっても、このレーザ熱
分解は熱プロセスではない。
【0036】 不活性シールドガスを使用して反応性チャンバ成分と接触する反応物および生
成物分子の量を減少させることができる。不活性ガスはまた反応物ストリーム中
にキャリヤガスおよび/または反応調整剤として導入することもできる。適当な
不活性シールドガスとしては、例えばAr、HeおよびNが挙げられる。
【0037】 適当なレーザ熱分解装置は一般に雰囲気環境から隔離された反応チャンバを含
む。反応物送達装置に結合された反応物入口は反応チャンバを通る反応物ストリ
ームを発生させる。レーザビーム経路は反応ゾーンで反応物ストリームと交差す
る。反応物/生成物ストリームは反応ゾーンの後から出口まで続き、出口で反応
物/生成物ストリームは反応チャンバから出ていき、収集装置内に入って行く。
一般に、レーザなどの光源は反応チャンバの外部に配置され、光ビームは適当な
ウインドウを介して反応チャンバに入る。
【0038】 図1について説明する。レーザ熱分解システムの1つの特別な実施の形態10
0は反応物送達装置102と、反応チャンバ104と、シールドガス送達装置1
06と、収集装置108と、光源110とを備える。図1の装置と共に反応物送
達装置102の代わりに他の設計を使用することができる。以下で説明する第1
の反応物送達装置を使用してガス状反応物のみを送達することができる。1以上
の反応物をエーロゾルとして送達するために2つの他の反応物送達装置について
説明する。
【0039】 図2について説明する。反応物送達装置102の第1の実施の形態112は前
駆体化合物の供給源120を含む。液体または固体反応物では、1以上のキャリ
ヤガス源122からのキャリヤガスを前駆体源120内に導入し、反応物の送達
を容易にすることができる。前駆体源120は以下で説明するように、液体保持
容器、固体前駆体送達装置または他の適した容器とすることができる。キャリヤ
ガス源122からのキャリヤガスは好ましくは赤外線吸収剤および/または不活
性ガスのいずれかである。キャリヤガスは好ましくは液体反応物化合物を通して
起泡され、あるいは固体反応物送達システム中に送達される。反応ゾーン内の反
応物蒸気の量はキャリヤガスの流速に大体比例する。液体または固体反応物を加
熱して蒸気圧を増加させることができる。同様に、反応物送達装置102の一部
を加熱し、送達装置の壁上に反応物化合物が析出しないようにすることができる
【0040】 その代わりに、キャリヤガスを直接赤外線吸収剤供給源124および/または
不活性ガス源126から直接、適当に供給することができる。前駆体源120か
らのガスは赤外線吸収剤源124および/または不活性ガス源126と、配管1
28の単一の部分で結合させることにより混合される。ガスは反応チャンバ10
4から十分離れたところで結合されるので、がスは反応チャンバ104に入る前
に良く混合される。配管128で結合されたガスはダクト130を通ってチャネ
ル132に入る。そこでは、図2において想像線で示されように、複数の入口を
有する送達装置の一部である反応物入口134と流体接続される。
【0041】 第2の反応物は第2の反応物源138から供給することができる。その供給源
は液体反応物送達装置、固体反応物送達装置、ガスシリンダまたは他の適した容
器または容器群とすることができる。第2の反応物源138が液体または固体反
応物を送達する場合、キャリヤガス源122または他のキャリヤガス源からのキ
ャリヤガスを使用して反応物の送達を容易にすることができる。図2に示すよう
に、第2の反応物源138は第2の反応物を配管128によりダクト130に送
達する。その代わりに、第2の反応物源138は、図2の想像線で示されるよう
に、第2の反応物を管140に送達することができ、ダクト142を介して第2
の反応物入口144に送達する。入口134、144は互いに向けてわずかに傾
斜させることができ、ガスの混合が容易になる。
【0042】 反応物入口134および144による他の送達では、第1および第2の反応物
は反応物入口から出た後で反応チャンバ内で混合される。これは特に反応物が自
発的に反応する場合好都合である。3以上の反応物を使用する場合、追加の反応
物は同様に、単一の反応物入口134、2つの入口134、144、あるいは3
以上の入口を介して、適当に送達することができる。質量流量制御装置146を
使用して図2の反応物送達システム内のガスの流量を調整することができる。
【0043】 図3について説明する。蒸気送達用の固体前駆体送達装置150は容器152
と蓋154とを含む。ガスケット156が容器152と蓋154との間に配置さ
れる。1つの好ましい実施の形態では、容器152と蓋154はステンレス鋼製
であり、ガスケット156は銅製である。この実施の形態では、蓋154とガス
ケット156は容器152にボルト留めされる。固体前駆体システムに適用され
る温度および圧力に適したパイレックス(Pyrex、登録商標)などの他の不
活性材料を使用することができる。容器152の周囲はバンドヒーター158で
囲まれており、バンドヒーターは送達装置150の温度を所望の値に設定するた
めに使用される。適したバンドヒーターはコネチカット州スタンフォード所在の
オメガエンジニアリング社(Omega Engineering Inc.)
から入手可能である。バンドヒーターの温度は前駆体化合物の望ましい蒸気圧が
得られるように調整することができる。前駆体送達システムの他の部分を加熱し
て、前駆体を容器152から出て行った後も蒸気状態で維持することができる。
【0044】 好ましくは、熱電対160を蓋154を通して容器152内に挿入する。熱電
対160はスワゲロック(Swagelok、登録商標)取り付け具162ある
いは他の適した連結部品により挿入することができる。配管164によりキャリ
ヤガス流が容器152内に投入される。配管164は好ましくはシャットオフバ
ルブ166を含み、スワゲロック取り付け具168または他の適した連結部品に
より蓋154を介して挿入することができる。出力管170もまた好ましくはシ
ャットオフバルブ172を含む。出力管170は好ましくはシール連結174で
蓋154を介して容器152内に入る。管164および170はステンレス鋼な
どのいずれかの適した不活性材料から製造することができる。固体前駆体は直接
容器152内に置くことができ、あるいは容器152内のより小さな開放容器内
に置くことができる。
【0045】 上述したように、反応物ストリームは1以上のエーロゾルを含むことができる
。エーロゾルは反応チャンバ104内で、あるいは反応チャンバ104に注入さ
れる前に反応チャンバ104の外側で形成することができる。エーロゾルを反応
チャンバ104への注入前に生成する場合、エーロゾルは、ガス状反応物用に使
用される反応物入口、例えば図2の反応物入口134に相当する反応物入口を介
して導入することができる。
【0046】 図4について説明する。反応物供給システム102の他の実施の形態180を
使用してエーロゾルをチャネル132に供給する。上述したように、チャネル1
32は反応物を反応チャンバ内に誘導するための注入ノズルの一部を形成し、反
応物入口134で終結する。反応物供給システム180はエーロゾル発生器18
2と、キャリヤガス/蒸気供給管184と、ジャンクション186とを含む。チ
ャネル132と、エーロゾル発生器182と、供給管184とはジャンクション
186の内部容積部188内で合流する。供給管184はチャネル132に沿っ
てキャリヤガス誘導するように配向される。エーロゾル発生器182はエーロゾ
ル190がチャネル134への開口と供給管184からの出口の間のジャンクシ
ョン186の内部容積部188内で発生するように載置される。
【0047】 エーロゾル発生器182は様々な原理に基づいて動作することができる。例え
ば、エーロゾルは超音波ノズルを用いて、静電噴霧システムを用いて、圧流また
は単式噴霧器を用いて、起沸性噴霧器を用いて、あるいはガス噴霧器を用いて生
成することができる。ガス噴霧器では、液体がかなりの圧力で小さなオリフィス
を通過させられ、ガスストリームを衝突させることにより粒子に粉砕される。適
した超音波ノズルは圧電変換器を含むことができる。圧電変換器および適した広
帯域超音波発生器を備えた超音波ノズルはニューヨーク州ミルトン所在のソノテ
ック社(Sono−Tek Corporation)からモデル8700−1
20などとして入手可能である。適したエーロゾル発生器はさらに共に係属中の
共に譲渡された「反応物送達装置」と題するガードナー(Gardner)らの
米国特許出願番号第09/188,670号において説明されている。この出願
については参照により明細書に組み込むものとする。他のエーロゾル発生器を他
のポート192を介してジャンクション186の取りつけることができ、内部容
積部188においてさらにエーロゾルを発生させることができ、反応チャンバ内
に送達される。
【0048】 ジャンクション186はジャンクションの外側186と内部188とのアクセ
スを可能とするポート192を含む。このように、チャネル132と、エーロゾ
ル発生器182と供給管184とは適当に載置することができる。1つの実施の
形態では、ジャンクション186は6つの円筒形ポート192を備える立方体で
あり、1つのポート192はジャンクション186の各面から延在している。ジ
ャンクション186はステンレス鋼または他の耐久性のある腐食しない材料から
製造することができる。ウインドウ194は好ましくは1つのポート192でシ
ールされ、内部188を視覚的に観察できるようにされている。ジャンクション
186の底面から延在するポート192は好ましくはドレインを含み、チャネル
134を介して送達されない濃縮エーロゾルがジャンクション186から除去さ
れる。
【0049】 キャリヤガス/蒸気供給管184はガス源198に接続される。ガス源198
は選択したガスまたはガス混合物が供給管184に送達されるように接続された
1または複数のガス容器を含むことができる。キャリヤガスは液体前駆体送達装
置または固体前駆体送達装置を通過せることができ、キャリヤガスは液体前駆体
または固体前駆体の蒸気を含む。このように、キャリヤガス/蒸気供給管184
を使用して、例えばレーザ吸収ガス、反応物、および/または不活性ガスを含む
反応物ストリーム内の様々な所望のガスおよび/または蒸気を送達することがで
きる。ガス源198から供給管184へのガスの流れは好ましくは1以上の質量
流量制御装置200などにより制御される。液体供給管202はエーロゾル発生
器182および液体供給源204に接続される。セラミック粒子を製造するには
、液体供給源204は金属前駆体を含む液体を保持することができる。
【0050】 図4に示した実施の形態では、エーロゾル発生器182は、管184からチャ
ネル132へのキャリヤガス流に対し大体直交する運動量のエーロゾルを発生さ
せる。このように、供給管184からのキャリヤガス/蒸気はエーロゾル発生器
182により発生したエーロゾル前駆体をチャネル132内に誘導する。動作中
、キャリヤガス流は内部容積部188内に送達されたエーロゾルをチャネル13
2内に誘導する。このように、エーロゾルの送達速度はキャリヤガスの流速によ
り事実上決定される。
【0051】 他の好ましい実施の形態では、エーロゾル発生器は水平に対し上向き角度で配
置され、エーロゾルの前方運動量の成分がチャネル134に沿って誘導される。
好ましい実施の形態では、エーロゾル発生器から誘導される出力は、チャネル1
34への開口により規定される垂直方向、すなわち供給管184からチャネル1
34内への流れの方向に対し約45°の角度で配置される。
【0052】 図5について説明する。反応物供給システム102の他の実施の形態210を
使用して、エーロゾルをダクト132に供給することができる。反応物供給シス
テム210は外側ノズル212と内側ノズル214とを含む。外側ノズル212
は、図5の挿入図に示されるように、外側ノズル212の上面の長方形出口21
8に導く上部チャネル216を有する。長方形ノズルでは、反応チャンバ内で反
応物ストリームが所望の広がりを有するように寸法が選択される。外側ノズル2
12は基底板222内にドレイン管220を含む。ドレイン管220は外側ノズ
ル212からの濃縮エーロゾルを除去するために使用される。内部ノズル214
は取り付け具224で外側ノズル212に固定される。
【0053】 内側ノズル214は、イリノイ州ホイートン所在のスプレイイングシステムズ
(Spraying Systems)製の、例えばモデル番号17310−1
2−1x8jjなどのガス噴霧器とすることができる。このモデルガス噴霧器は
直径が約0.5インチ、長さが12.0インチである。ノズルの上部は好ましく
は、ツインオリフィス内部混合噴霧器226(例えば、0.055インチのガス
オリフィスおよび0.005インチの液体オリフィス)である。液体は管228
を介して噴霧器に送られ、反応チャンバ内に導入するためのガスは管230を介
して噴霧器に送られる。ガスと液体との相互作用により液滴形成が助けられる。
【0054】 外側ノズル212および内側ノズル214は同一中心に組立てられる。外側ノ
ズル212は内側ノズル214により発生したエーロゾルの形状を適合させ、そ
のためエーロゾルは平たい長方形断面を有する。さらに、外側ノズル212によ
り均一なエーロゾル速度および断面に沿う均一なエーロゾル分布が得られる。外
側ノズル212は異なる反応チャンバ用に再構成することができる。光ビームに
対する外側ノズル212の高さは、所望の粒子特性が得られるような噴霧特性を
有するように調整することができ、いくつかの実施の形態では外側ノズル212
と光ビームとの間との隔離距離は3インチであることが適している。
【0055】 反応チャンバ104は主チャンバ250を含む。反応物供給システム102は
注入ノズル252のところで主チャンバ250と連結する。反応チャンバ104
は、装置内の圧力で反応物と不活性成分の混合物の露点を超える表面温度まで加
熱することができる。
【0056】 注入ノズル252の端は不活性シールドガスを通過させるための環状開口25
4と、反応物を通過させ反応チャンバ内で反応物ストリームを形成させるための
反応物入口256(左下の挿入図)あるいは入口256、258(右下の挿入図
)を有する。反応物入口256、258は好ましくは、図1の下側の挿入図に示
されるようにスリットである。環状開口254は、例えば直径が約1.5インチ
であり、半径方向の幅が約1/8インチから約1/16インチである。環状開口
254を通るシールドガスの流れにより、反応物ガスおよび生成物粒子が反応チ
ャンバ104全体に広がらないようにすることできる。
【0057】 管状部260、262が注入ノズル252の両側に配置される。管状部260
、262はそれぞれZnSeウインドウ264、266を含む。ウインドウ26
4、266は直径約1インチである。ウインドウ264、266は好ましくはシ
リンドリカルレンズであり、その焦点距離はチャンバの中心からレンズの表面ま
での距離と等しく、光ビームはノズル開口の中止の真下の点に集束される。ウイ
ンドウ264、266は好ましくは反射防止コーティングを有する。適当なZn
Seレンズはカルフォルニア州サンディエゴ所在のレーザパワーオプティクス(
Laser Power Optics)から入手可能である。管状部260、
262によりウインドウ264、266は主チャンバ250からずらされ、その
ためウインドウ264、266は反応物および/または生成物による汚染を受け
にくい。ウインドウ264、266は例えば主チャンバ250の縁から約3cm
ずらされる。
【0058】 ウインドウ264、266はゴムO−リングで管状部260、262にシール
されており、雰囲気空気が反応チャンバ104内に流れ込まないようにされてい
る。管状入口268、270によりシールドガスが管状部260、262に流れ
込み、ウインドウ264、266の汚染が減少する。管状部268、270はシ
ールドガス送達装置106に連結される。
【0059】 図1では、シールドガス送達システム106は不活性ガスダクト282に接続
された不活性ガス源280を含む。不活性ガスダクト282は環状チャネル28
4に流れこみ、環状開口254に誘導される。質量流量制御装置286が不活性
ガスの不活性ガスダクト282への流れを調整する。図2の反応物送達システム
112を使用する場合、不活性ガス源126はまた、望み通り、ダクト272用
の不活性ガス源としても機能する。図1では、管268、270に不活性ガスを
供給するのに、不活性ガス源280または別個の不活性ガス源を使用することが
できる。管268、270への流れは好ましくは質量流量制御装置288により
制御される。
【0060】 光源110が整合され、ウインドウ264に入りウインドウ266から出てい
く光ビーム300が発生される。ウインドウ264、266は反応ゾーン302
で反応物の流れと交差する主チャンバ250を通る光路を決定する。ウインドウ
266から出て行った後、光ビーム300はビームダンプとしても機能する電力
計304に当たる。適当な電力計はカルフォルニア州サンタクララ所在のコヒー
レント社(Coherent Inc.)から入手可能である。光源110はレ
ーザあるいはarc燈などの強い従来の光源とすることができる。好ましくは光
源110は赤外線レーザ、とりわけCW COレーザ、例えばニュージャージ
州ランディング所在のPRC社から入手可能な1800ワット最大出力レーザで
ある。
【0061】 反応物が注入ノズル252の反応物入口256を通過すると反応物ストリーム
が始まる。反応物ストリームは反応ゾーン302を通過し、そこでは金属前駆体
化合物が関係する反応が起こる。反応ゾーン302におけるガスの加熱は非常に
迅速で、特定の条件により大体10℃/secのオーダーである。反応は反応
ゾーン302を離れると直ちに急冷され、粒子306が反応物/生成物ストリー
ムにおいて形成される。プロセスの非平衡な性質により、サイズ分布が非常に均
一で、構造の一様性も高いナノ粒子が製造できる。
【0062】 反応物ストリームの経路は収集ノズル310まで続く。好ましい実施の形態で
は、収集ノズル310は注入ノズル252から約2cm離して配置される。注入
ノズル252と収集ノズル310との間の空間が小さいと、反応物および生成物
による反応チャンバ104の汚染が減少する。収集ノズル310は、図1の上側
の挿入図に示されるように円形開口312を有する。円形開口312は収集シス
テム108内につながる。
【0063】 チャンバ圧は主チャンバに取り付けられた圧力ゲージ320でモニタされる。
望ましいナノ粒子を製造するための好ましいチャンバ圧は一般に約80torr
から約650torrの範囲である。
【0064】 反応チャンバ104は図示されていない2つの追加の管状部を有する。追加の
管状部の1つは図1の断面図の平面内に突出しており、第2の追加の管状部は図
1の断面図の平面から突出している。上から見ると、4つの管状物はチャンバの
中心の周りに大体対称的に配置されている。これらの追加の管状部はチャンバの
内側を観察するためのウインドウを有する。装置のこの構造では、2つの追加の
管状部は、粒子の製造を容易にするためには直接使用されない。
【0065】 収集システム108は好ましくは収集ノズル310から通じている湾曲チャネ
ル330を含む。粒子のサイズが小さいので、生成物粒子は湾曲部を周るガスの
流れに従う。収集システム108はガス流内にフィルタ332を含み、生成物粒
子を収集する。湾曲部分330のために、フィルタは直接チャンバ上には支持さ
れていない。材料が不活性で、粒子をトラップするのに十分細かなメッシュを有
する限り、テフロン(Teflon、登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン
)、ガラス繊維などの様々な材料をフィルタに使用することができる。フィルタ
用の好ましい材料としては、例えばニュージャージー州ヴァインランド所在のA
CEガラス社(Glass Inc.)からのガラスファイバフィルタ、および
カリフォルニア州サニーヴェール所在のAFイクイップメント社(Equipm
ent Co.)からの円筒形ノメックス(Nomex、登録商標)フィルタが
挙げられる。
【0066】 ポンプ334を使用して収集システム108を選択した圧力で維持する。様々
なポンプを使用することができる。ポンプ334として使用するのに適したポン
プとしては、例えばヴァージニア州ヴァージニアビーチ所在のブッシュ社(Bu
shu、Inc.)からのポンプ容量が約25立方フィート/分(cfm)のブ
ッシュモデルB0024ポンプ、およびパナマ、エクスポート(Export、
PA)所在のレイボルドバキュームプロダクツ(Leybold Vacuum
Products)からのポンプ容量が約195cfmのレイボルドモデルS
V300ポンプが挙げられる。ポンプ排出物をスクラバー336を通して流し雰
囲気中に排出する前に残りの反応性化学物質を除去することが望ましい。装置1
00全体は換気目的で、かつ安全性を考慮して換気フード内に置くことができる
。一般に、レーザは換気フードの外側に配置されたままである。サイズが大きい
からである。
【0067】 ポンピング速度はポンプ334とフィルタ332との間に挿入された手動ニー
ドル弁または自動絞り弁338のいずれかにより制御される。フィルタ332上
に粒子が蓄積してチャンバ圧が増加すると、手動弁または絞り弁を調整してポン
ピング速度および対応するチャンバ圧を維持することができる。
【0068】 装置はコンピュータ350により制御される。一般に、コンピュータは光源を
制御し反応チャンバ内の圧力をモニタする。コンピュータを使用して反応物およ
び/またはシールドガスの流れを制御することができる。
【0069】 十分な粒子がフィルタ332上で収集され、ポンプ334がフィルタ332か
らの抵抗に対抗して反応チャンバ104内の所望の圧力を維持することがもはで
きなくなるまで反応を続けることができる。反応チャンバ104内の圧力が望ま
しい値にもはや維持することができなくなると、反応は中止され、フィルタ33
2が除去される。この実施の形態では、チャンバ圧をもはや維持することができ
なくなるまでの1回の操作で約1−300gの粒子を収集することができる。1
回の操作は一般に、反応物送達システム、生成される粒子の型、使用されるフィ
ルタの型に依り、約10時間続けることができる。
【0070】 反応条件はかなり正確に制御することができる。特に、質量流量制御装置はか
なり正確である。レーザは一般に約0.5%の出力安定性を有する。手動制御ま
たは絞り弁のいずれかを使用すると、チャンバ圧は約1%内で制御することがで
きる。
【0071】 反応物供給システム192および収集システム108の構成は逆にすることが
できる。この、他の構成では、反応物は反応チャンバの上面から供給され、生成
物粒子はチャンバの底面から収集される。他の構成では、収集システムは湾曲部
分を含まなくても良い。収集フィルタは反応チャンバの真下に配置されるからで
ある。
【0072】 レーザ熱分解装置の他の設計はビ(Bi)らの「化学反応による粒子の効率の
よい製造」と題する米国特許第5,958,348号において説明されている。
この特許については参照により明細書に組み込むものとする。この他の設計はレ
ーザ熱分解により商業的な量の粒子の製造を容易にしようとするものである。商
業的な能力のレーザ熱分解装置の他の実施の形態および他の適当な特徴について
は共に係属中の、共に譲渡された「粒子製造装置」と題するモッソ(Mosso
)らの米国特許出願番号第09/362,631号において説明されている。こ
の出願については参照により明細書に組み込むものとする。
【0073】 商業的な能力のレーザ熱分解装置の1つの好ましい実施の形態では、反応チャ
ンバは光ビームに沿って細長く、反応物および生成物のスループットが増大する
。装置の元の設計は純粋ガス状反応物の導入に基づくものであった。エーロゾル
反応物の送達のために上述した実施の形態は細長い反応チャンバ設計に適合させ
ることができる。1以上のエーロゾル発生器によるエーロゾルの細長い反応チャ
ンバ内への導入の他の実施の形態については、共に譲渡され、共に係属中のガー
ドナーらの「反応物送達装置」と題する米国特許出願番号第09/188,67
0号において説明されている。この出願内容については参照により明細書に組み
込むものとする。
【0074】 一般に、細長い反応チャンバを備えたレーザ熱分解装置はチャンバ壁の汚染を
減少させ、生産能力を増加させ、資源が効率良く使用されるように設計される。
これらの目的を達成するために、細長い反応チャンバは、チャンバの死容積を増
加させずに、反応物および生成物のスループットを増大させる。チャンバの死容
積は未反応化合物および/または反応生成物により汚染されることがある。さら
に、シールドガスの適当な流れは反応物と生成物を反応チャンバを通る流れスト
リーム内に閉じ込める。反応物のスループットが高いとレーザエネルギーが効率
良く利用される。
【0075】 改良型反応チャンバ400の設計の概略を図6に示す。反応物入口402は主
チャンバ404に至る。反応物入口402は一般に主チャンバ404の形状と一
致する。主チャンバ404は反応物/生成物ストリームに沿う、粒状生成物と、
全ての未反応ガスと、不活性ガスとを除去するための出口406を含む。シール
ドガス入口410は反応物入口402の両側に設けられる。シールドガス入口は
反応物ストリームの両側に不活性ガスのブランケットを形成させるために使用さ
れ、これによりチャンバ壁と反応物または生成物との接触が回避される。
【0076】 管状部420、422は主チャンバ404から延在する。管状部420、42
2はウインドウ424、426を有し、反応チャンバ400を通る光ビーム経路
428を規定する。管状部420、422は不活性ガスを管状部420、422
に導入するための不活性ガス入口430、432を含む。
【0077】 改良した反応システムは反応物ストリームからナノ粒子を取り出すための収集
装置を含む。収集システムは、製造を中止する前に大量の粒子の収集をすること
によりバッチモードで粒子を収集するように設計することができる。その代わり
に、収集システムは、収集装置内の異なる粒子収集器間で切り換えることにより
、あるいは収集システムを環境雰囲気に曝さずに粒子を取り出すことにより、連
続製造モードで動作するように設計することができる。連続粒子製造用の収集装
置の好ましい実施の形態については、共に係属中の、共に譲渡されたガードナー
らの「粒子収集装置および関連する方法」と題する米国特許出願第09/107
,729号において説明されている。この出願については参照により明細書に組
み込むものとする。収集装置は図1に示した収集装置の湾曲部と同様の湾曲要素
を流れ経路内に含むことができる。
【0078】 図7では、細長い反応チャンバを備えたレーザ熱分解反応システムの特定の実
施の形態450が図示されている。この実施の形態では、反応チャンバは、ガス
状反応物のみを送達するように設計された反応物送達装置と共に、あるいはいず
れかの所望のガスと共にエーロゾル反応物を送達することができる反応物送達装
置と共に使用することができる。レーザ熱分解反応装置450は反応チャンバ4
52と、粒子収集装置454と、光源456と、入口464に取り付けられた反
応物送達システムとを含む。
【0079】 反応チャンバ452は反応チャンバ452の底面の入口464を含み、そこで
は反応物送達装置が反応チャンバ452と連結されている。反応物送達装置と関
連するノズルは反応チャンバ452内まで延在し、入口464で環境雰囲気から
シールされる。ガス状反応物は、反応チャンバ452の伸長部と大体一致するよ
うに伸長されたノズルを通して送達することができる。同様に、エーロゾルは反
応チャンバの細長い形状を占めるように送達させることができる。
【0080】 この実施の形態では、反応物は反応チャンバ452の底面から送達され、生成
物はチャンバ452の上面から収集される。構成は逆にすることができ、図6に
概略が示されるように、反応物を上面から供給し、生成物を底面から収集するこ
とができる。シールドガスコンジットを、反応物入口464内まで延在する反応
物送達ノズルの周囲の適当な位置に配置させることができる。シールドガスコン
ジットによりシールドガスは反応チャンバ452の壁に沿って誘導され、反応物
ガスまたは生成物と壁との結合が阻止される。
【0081】 反応チャンバ452は図7において「w」で示される1つの方向に伸長される
。レーザビーム経路466は、主チャンバ472から管470に沿って配置され
たウインドウ468を介して反応チャンバ452に入り、反応チャンバ452の
伸長方向に進む。レーザビームは管474を通過しウインドウ476から出てい
く。1つの好ましい実施の形態では、管470と474によりウインドウ468
および476は主チャンバ472から約11インチずらされる。レーザビームは
ビームダンプ478で終結する。動作中、レーザビームは反応物入口464を通
して挿入されたノズルから発生した反応物ストリームと交差する。
【0082】 主チャンバ472の上面は粒子収集システム454内で開口している。粒子収
集システム454は主チャンバ472の上面に連結された出口ダクト480を含
み、主チャンバ472からの流れを収容する。出口ダクト480は図8に示され
るように、反応物ストリームの平面から円筒形フィルタ482まで生成物粒子を
運ぶ。フィルタ482は一端にキャップ484を有し、流れが直接フィルタ48
2の中心に入るのを阻止する。フィルタ482の他端はディスク486に固定さ
れている。通気穴488がディスク486の中心に取り付けられ、フィルタ48
2の中心とアクセスすることができる。通気穴488はダクトによりポンプに取
り付けられる。
【0083】 このように、生成物粒子は反応チャンバ452からポンプまでの流れによりフ
ィルタ482上にトラップされる。適したポンプについては図1の第1のレーザ
熱分解装置に関しすでに説明した。フィルタ482として使用するのに適したフ
ィルタとしては、例えばサーブ(Saab)9000自動車用のエアクリーンフ
ィルタ(ピュリレイタ(Purilator)部品A44−67)が挙げられる
。これはプラスチコル(Plasticol、登録商標)またはポリウレタンエ
ンドキャップ484を備えたワックス含浸紙である。
【0084】 図7および8に示した収集装置はバッチモードの反応チャンバ452の動作に
適している。この場合、フィルタ482がもはや追加の粒子を収集することがで
きなくなると動作は停止する。他の収集装置は、上述したように連続動作で反応
チャンバ452を動作させるのに適している。細長い反応チャンバ452と反応
物入口464の寸法は好ましくは高い効率の粒子製造が得られるように設計され
る。1800ワットのCOレーザを用いる場合、セラミックナノ粒子を製造す
るのに妥当な反応物入口464の寸法は約5mmから約1mである。
【0085】 B.ナノ粒子の熱処理 上述したように、ナノ粒子の性質は熱処理により改良することができる。熱処
理に適した開始材料はレーザ熱分解により製造されたナノ粒子を含む。さらに、
開始材料として使用されるナノ粒子は異なる条件下で1以上の前熱処理工程を受
けていてもよい。レーザ熱分解により形成されるナノ粒子の熱処理では、追加の
熱処理により結晶性が向上し、元素炭素などの汚染物が除去され、ことによると
例えば追加の酸素あるいは他のガス状またはガスでない化合物からの原子を組み
込むことにより化学量論を変更させることができる。
【0086】 ナノ粒子は好ましくはオーブンなどの中で加熱し、大体均一に加熱される。処
理条件は一般に穏やかで、有意の量の粒子焼結は起こらない。このため、加熱温
度は好ましくは開始材料および生成物材料の両方の融点に比べ低い。
【0087】 粒子上の雰囲気は静的であり、システムを通してガスを流すことができる。加
熱処理用の雰囲気は酸化雰囲気または不活性雰囲気とすることができる。特に、
アモルファス粒子を結晶粒子に変換する場合、あるいは1つの結晶構造から本質
的に化学量論が同じ異なる結晶構造に変換する場合、雰囲気は一般に不活性とす
ることができる。
【0088】 適した酸化ガスとしては、例えばO、O、CO、COおよびこれらの組
み合わせが挙げられる。Oは空気として供給することができる。酸化ガスは必
要に応じてAr、HeおよびNなどの不活性ガスと混合することができる。不
活性ガスを酸化ガスと混合する場合、ガス混合物は約1%から約99%の酸化ガ
スを含むことができ、より好ましくは約5%から約99%の酸化ガスを含む。そ
の代わりに、望み通り、純粋な酸化ガスあるいは純粋な不活性ガスのいずれかを
使用することができる。他の実施の形態では、還元ガスを使用する。適した還元
ガスにはHが含まれる。
【0089】 製造するナノ粒子の型を変更するために正確に条件を変えることができる。例
えば、温度、加熱時間、加熱速度および冷却速度、ガスおよびガスに関する暴露
条件はすべて、所望の生成物粒子が製造されるように選択することができる。一
般に、酸化雰囲気下で加熱する場合、加熱期間を長くすると、平衡に達するまで
に材料中に組入れられる酸素の量が多くなる。いったん平衡条件に到達すると、
全般的な条件により粉末の結晶相が決定される。
【0090】 様々なオーブンなどを使用して加熱を行うことができる。この処理を実行する
装置500の例を図9に示す。装置500はガラスまたは他の不活性材料で製造
することができる広口瓶502を含み、その中に粒子が入れられる。適したガラ
ス反応器広口瓶はニュージャージー州ヴァインランド所在のエースグラス(Ac
e Glass)から入手可能である。ガラス広口瓶502の上面は、広口瓶5
02とキャップ504との間のテフロン(Teflon、登録商標)ガスケット
506を用いて、ガラスキャップ504にシールされる。キャップ504は1以
上のクランプにより定位置に保持される。キャップ504は複数のポート508
を含み、それぞれテフロン(Teflon、登録商標)ブッシングを有する。複
数のブレードを有するステンレス鋼スターラー510は好ましくはキャップ50
4の中央ポート508を介して挿入される。スターラー510は適したモーター
に接続される。
【0091】 1以上の管512がポート508を介して挿入され、ガスが広口瓶502内に
送達される。管512はステンレス鋼または他の不活性材料から製造することが
できる。ディフューザ514を管512の先端に取り付け、ガスを広口瓶502
内に分配することができる。ヒーター/炉516は一般に広口瓶502の周囲に
配置される。適した抵抗ヒーターはインジアナ州テレホート所在のグラスコル(
Glas−col)から入手可能である。1つのポートは好ましくはT−接続5
18を含む。広口瓶502内の温度はT−接続518を介して挿入された熱電対
518を用いて測定することができる。T−接続518はさらに通気穴520に
接続される。通気穴520により広口瓶502を通って循環させたガスの通気を
行うことができる。好ましくは通気穴520は換気フードまたは他の換気装置に
排出される。
【0092】 好ましくは、所望のガスは広口瓶502を通して流される。管512は一般に
1つの酸化ガス源および/または不活性ガス源に接続される。所望の雰囲気を形
成する酸化ガス、不活性ガスまたはこれらの混合物を適当なガス源から広口瓶5
02内に入れる。様々な流速を使用することができる。流速は好ましくは約1標
準立方センチメートル/分(sccm)から約5000sccmまでであり、よ
り好ましくは約100sccmから約2000sccmまでである。流速は一般
に処理工程を通して一定であるが、流束およびガスの組成は、望み通り、処理中
時間と共に系統的に変化させることができる。その代わりに、静的ガス雰囲気を
使用することができる。
【0093】 この中で説明した材料の多くのナノ粒子の処理では、適当な温度は一般に処理
すべき特別な材料に依存する。ほとんどの材料では、適した温度は約50℃から
約700℃の範囲であり、ほとんどの場合、約60℃から約600℃の範囲であ
る。加熱は一般に約5分よりも長い時間続けられ、典型的には約1時間から約1
20時間続けられ、ほとんどの場合約1時間から約25時間続けられる。好まし
い加熱温度および時間は特別な開始材料および目的生成物に依存する。所望の材
料を得るための適した条件を作成するには幾つかの経験的な調整が必要となるこ
とがある。穏やかな条件を使用すると、粒子のサイズがより大きくなってしまう
粒子間焼結が避けられる。かなり制御された粒子の焼結を幾分高い温度で実行し
、わずかに平均粒子直径が大きな粒子を製造することができる。
【0094】 結晶VOを斜方晶系Vおよび2−D結晶Vに、アモルファスV を斜方晶系Vおよび2−D結晶Vに変換するための条件は、
共に係属中の、共に譲渡されたビらの「熱による酸化バナジウム粒子の処理」と
題する米国特許出願番号第08/897,903号において説明されている。こ
の特許出願については参照により明細書に組み込むものとする。金属酸化物ナノ
粒子から炭素コーティングを除去するための条件は「金属(シリコン)酸化物/
炭素複合粒子」と題する米国特許出願番号第09/123,255号において説
明されている。この特許出願については参照により明細書に組み込むものとする
。熱処理プロセスにおけるリチウム塩から金属酸化物ナノ粒子中へのリチウムの
組入れは共に係属中の、共に譲渡されたライツ(Reitz)らの「金属バナジ
ウム酸化物粒子」と題する米国特許出願番号第09/311,506号、および
共に係属中の、共に譲渡されたクマール(Kumar)らの「三元粒子を製造す
るための反応方法」と題する米国特許出願番号第09/334,203号におい
て説明されている。どちらの特許出願についても参照により明細書に組み込むも
のとする。
【0095】 C. 粒子の性質 対象粒子の集合体は一般に主粒子の平均直径が約500nm未満、好ましくは
約5nmから約100nm、より好ましくは約5nmから約75nm、さらに好
ましくは約5nmから約50nmである。粒子直径は透過型電子顕微鏡により評
価する。好ましい粒子は金属酸化物または金属硫化物を含む。
【0096】 主粒子は通常大体球状の全体外観を有する。より精密に検査すると、結晶粒子
は一般に下に存在する結晶格子に対応するファセットを有する。それにもかかわ
らず、結晶主粒子は3つの物理的次元で大体等しい成長を示し、全体的には球状
の概観を示す傾向がある。アモルファス粒子は一般により球形の概観を有する。
好ましい実施の形態では、95%の主粒子、好ましくは99%において、長軸に
沿う寸法の短軸に沿う寸法に対する比が約2より小さい。非対称な粒子の直径測
定は粒子の基本軸に沿う長さ測定値の平均を基本とする。
【0097】 サイズが小さいため、主粒子は近くの粒子間のファンデルワールス力および他
の電磁力により緩い凝集体を形成する傾向がある。これらの凝集体はかなりの程
度まで分散させることができる。二次あるいは凝集した粒子サイズは、最初の形
成後に粒子を分散させるのに使用されるアプローチに依存する。分散の程度は一
般に粒子を分散させるのに使用される流体/液体、pH、イオン強度および、界
面活性剤などの分散剤の存在に依存する。レーザ熱分解により生成したナノ粒子
は一般によく分散させることができる。これについてはさらに、共に係属中の、
共に譲渡された、1999年11月4日に出願されたライツらの「粒子分散物」
と題する米国特許出願番号第 号において説明されている。この
特許出願については参照により明細書に組み込むものとする。
【0098】 例え粒子がゆるい凝集体を形成したとしても、粒子の透過型顕微鏡写真ではナ
ノメートルスケールの主粒子がはっきりと観察できる。粒子は一般に顕微鏡写真
で見られるナノメートルスケールの粒子に対応する表面積を有する。さらに、粒
子はサイズが小さく、材料の重量あたりの表面積が大きいためユニークな特性を
示すができる。例えば、酸化バナジウムナノ粒子は、ビらの「電極活ナノ粒子を
用いる電池」と題する米国特許第5,952,125号において説明されている
ように、リチウム電池において驚くほど高いエネルギー密度を示すことができる
【0099】 主粒子は好ましくはサイズの均一性が高い。上述したように、レーザ熱分解で
は一般に、非常に狭い範囲の粒子直径を有する粒子が得られる。さらに、適した
穏やかな条件下での熱処理によっても粒子直径の非常に狭い範囲は変わらない。
レーザ熱分解に反応物のエーロゾル送達を用いると、粒子直径の分布は特に反応
条件に敏感になる。それにもかかわらず、反応条件が正しく制御されると、エー
ロゾル送達システムを用いて非常に狭い粒子直径の分布が得られる。透過型電子
顕微鏡写真を吟味するとわかるように、主粒子は一般に、主粒子の少なくとも約
95%、好ましくは99%が平均直径の約40%よりも大きく、平均直径の約1
60%よりは小さい直径を有するようなサイズ分布を有する。好ましくは、主粒
子は、主粒子の少なくとも約95%、好ましくは99%が平均直径の約60%よ
りも大きく、平均直径の約140%よりは小さい直径を有するようなサイズ分布
を有する。
【0100】 さらに、好ましい実施の形態では、平均直径の約4倍、好ましくは平均直径の
3倍、さらに好ましくは平均直径の2倍を超える平均直径を有する主粒子は存在
しない。言い換えると、粒子サイズ分布には、少数のかなり大きなサイズの粒子
を示す尾部が事実上存在しない。これは、反応領域が小さく、粒子が直ちに急冷
されるためである。サイズ分布の尾部の事実上の切断は、平均直径より大きい特
定の切断値より大きな直径を有する粒子は10中約1粒子未満であることを意
味する。サイズ分布が狭く、分布における尾部が無く、形態が大体球状であると
、さまざまな適用分野において活用することができる。
【0101】 さらに、ナノ粒子は一般に非常に高い純度レベルを有する。上述した方法によ
り製造されるナノ粒子は反応物よりも高い純度を有すると考えられる。というの
は、レーザ熱分解および結晶形成プロセス(適用した場合)は粒子から汚染物を
排除する傾向があるからである。さらに、レーザ熱分解により製造した結晶ナノ
粒子は高い結晶度を有する。同様に、加熱処理により製造された結晶ナノ粒子は
高い結晶度を有する。粒子の表面上の不純物は粒子を加熱することにより除去で
き、高い結晶純度が達成されるだけでなく、全体の純度が高くなる。
【0102】 いくつかの異なる型のナノスケール電極活粒子がレーザ熱分解により、追加の
処理をして、あるいはしないで製造されている。酸化バナジウムナノ粒子の製造
およびこれらの粒子を用いる電池の製造については共に係属中の、共に譲渡され
たビらの「酸化バナジウムナノ粒子」と題する米国特許出願番号第08/897
,778号、および「電極活ナノ粒子を用いた電池」と題するビらの米国特許第
5,952,125号において説明されている。これらの特許出願、特許につい
てはどちらも参照により明細書に組み込むものとする。これらの酸化ナノ粒子を
用いると驚くほど高いエネルギー密度が得られている。
【0103】 同様に、酸化銀バナジウム粒子が、共に係属中の、共に譲渡された「金属バナ
ジウム酸化物粒子」と題する米国特許出願番号第09/246,076号および
第09/311,506号において説明されているように、製造されている。こ
れらの特許出願についてはどちらも参照により明細書に組み込むものとする。こ
れら材料では驚くほど高い比容量が観察されている。
【0104】 また、ナノスケールの酸化マンガン粒子がレーザ熱分解により形成されている
。これらの粒子の製造については、共に係属中の、共に譲渡された「金属酸化物
粒子」と題するクマールらの米国特許出願番号第09/188,770号におい
て説明されているように、製造されている。この特許出願については参照により
明細書に組み込むものとする。
【0105】 さらに、酸化マンガンリチウムは、共に係属中の、共に譲渡された「複合金属
酸化物粒子」と題するクマールらの米国特許出願番号第09/188,768号
、「酸化マンガンリチウムおよび電池」と題するホーン(Horne)らの第0
9/203,414号および「三元粒子を製造するための反応方法」と題するク
マールらの第09/334,203号において説明されているように、レーザ熱
分解およびその後の熱処理により製造されている。これらの3つの特許出願すべ
てについては参照により明細書に組み込むものとする。リチウム系電池のカソー
ド中にナノスケールの酸化マンガンリチウム粒子を入れると、バルク材料に比べ
より大きな電圧範囲において可逆にサイクルできることがわかっている。リチウ
ム系電池におけるナノスケールの酸化マンガンリチウム粒子の使用については「
スピネル型酸化マンガンリチウム材料とその製造プロセス、およびその使用」と
題する岩田(Iwata)らの米国特許第5,807,646号においても説明
されている。この特許については参照により明細書に組み込むものとする。
【0106】 さらに、酸化すずナノ粒子が、共に係属中の、共に譲渡された「酸化すず粒子
」と題するクマールらの米国特許出願番号第09/042,227号において説
明されているように、レーザ熱分解により製造されている。この特許出願につい
ては参照により明細書に組み込むものとする。酸化すず粒子はリチウム系電池の
負極の電極活物質として使用するのに適している。
【0107】 二硫化モリブデン(MoS)ナノ粒子もまた、ブランドウ(Brandow
)らの「RbをインターカレートさせたMoSナノ粒子の電子特性および振動
特性」、材料科学およびエンジニアリング(Material Science
and Engineering)Vol.A204、222−226(19
95)において説明されているように、レーザ熱分解により製造されている。こ
の文献については参照により明細書に組み込むものとする。モリブデンカルボニ
ル(Mo(CO))およびHSが前駆体として使用され、Cがレーザ
吸収ガスとして使用された。
【0108】 D.電池構造と組成 図10では、電池600は一般に負極602と、正極604と、負極602と
正極604との間のセパレータ606とを含む。単一電池は複数の正極および/
または負極を含むことができる。電解質は以下でさらに説明するさまざまな様式
で電池に供給することができる。電池600は好ましくは、それぞれ負極602
および正極604と結合させた集電体608、610を含む。所望であれば、複
数の集電体を各電極に結合させることができる。
【0109】 リチウムは電池内での還元/酸化反応において使用されている。というのはリ
チウムが最も軽い金属であり、最も電気陽性な金属であるからである。電解質は
リチウムイオンを含む。このように、リチウム金属またはリチウム金属合金を電
池内の負極として使用することができる。そのような電池は一般にリチウム電池
と呼ばれている。その代わりに、負極はリチウムイオンをインターカレートした
電極活組成物を含むことができる。これによりインターカレートされたイオンを
含む電極は正味、還元される。正極と、リチウムインターカレーション化合物を
含む負極と、液体のリチウムを含む電解質を備える電池は一般にリチウムイオン
電池と呼ばれる。同様に、正極と、リチウムインターカレーション化合物を含む
負極と、リチウムを含む固体ポリマー電解質を備える電池は一般にリチウムポリ
マー電池と呼ばれる。ナノ粒子を使用して薄い非リチウム系電池を形成すること
ができ、そのような電池もこの中で説明するように改良された特徴を有する。
【0110】 いくつかの電極活物質は放電中に可逆のあるいは部分的に可逆の変化を受け、
再充電することができる。そのようなサイクル可能な材料を使用して二次電池、
すなわち再充電可能な電池を形成することができる。他の材料は放電中に不可逆
なあるいはほとんど不可逆な変化を受ける。これらの不可逆な材料は一次電池を
形成するのに適している。所望であれば、サイクル可能な電極活物質を一次電池
の製造に使用することができる。
【0111】 リチウムは電池の再充電中に正極の電極活物質の格子中にインターカレートす
る。同様に、リチウムイオンは放電中に負極の格子から離れていく。放電時には
、正極はカソードとして負極はアノードとして作用する。二次電池では、リチウ
ムは再充電時、すなわち電圧が電池にかけられ外部EMFが電池に印加されるこ
とにより電流が正極内に流れ込む場合、正極活物質の格子から離れていく。同様
に、リチウムは再充電時に負極の格子内にインターカレートする。
【0112】 負極602はリチウムイオン電解質と共に使用するのに適した様々な材料から
構成することができる。例えば、負極602は電極活ナノ粒子を含んでもよく、
そのナノ粒子はバインダを用いて保持してもよい。リチウム電池の場合、負極は
リチウム金属またはリチウム金属合金を箔、グリッドまたは金属粒子の形態で、
できる限りバインダと共に含むことができる。
【0113】 リチウムイオン電池はリチウムを負極にインターカレートすることができる組
成の粒子を使用する。粒子はバインダを用いて負極に保持することができる。適
したインターカレーション化合物としては、例えば、グラファイト、合成グラフ
ァイト、コーク、メソカーボン(mesocarbon)、ドープ炭素、フラー
レン、五酸化ニオブ、すず合金、SnO、酸化チタンリチウム、およびそれら
の混合物、組成物および誘導体が挙げられる。
【0114】 図10では、正極604は酸化マンガンリチウムナノ粒子などのリチウムをイ
ンターカレートする電極活ナノ粒子を含む。このナノ粒子はポリマーバインダな
どのバインダと共に保持されてもよい。リチウム系電池の製造では、正極におい
て使用するのに適した電極活化合物として、例えば、酸化バナジウム、酸化バナ
ジウム銀、酸化マンガン、酸化チタン、酸化マンガンリチウム、酸化チタン、硫
化鉄、硫化モリブデンおよびそれらの混合物、組成物および誘導体が挙げられる
【0115】 負極602または正極604において使用するためのナノ粒子は一般にいかな
る形状であってもよく、例えば大体球状のナノ粒子または細長いナノ粒子とする
ことができる。負極602または正極604は、それぞれが異なる組成を有する
複数のナノ粒子の集合体を含むことができ、例えば、正極は酸化マンガンリチウ
ム粒子と酸化バナジウム粒子との組み合わせを有する。
【0116】 いくつかの電極活物質は妥当な電気伝導体であるが、正極および粒子を用いる
負極は一般に電極活ナノ粒子の他に電気伝導性粒子を含む。これらの追加の電気
伝導性粒子もまた、一般にバインダにより保持される。電気伝導性粒子は好まし
くは平均直径が約500nm未満で、より好ましくは100nm未満であり、さ
らに好ましくは約5nmから約50nmである。電極中にナノスケールの電気伝
導性粒子を保持させると、すべての粒子の高い充填密度が得られると共に、滑ら
かで薄い電極が得られる。典型的には、電極活粒子の平均直径よりも小さな平均
直径を有する電気伝導性粒子を使用すると、低い重量%の電気伝導性粒子で、電
極内における電極活粒子の良好な分散が得られる。適した電気伝導性粒子として
は、カーボンブラックなどの炭素粒子、グラファイト、アモルファス炭素、炭素
繊維、剥離グラファイト、銀粒子などの金属粒子、ステンレス鋼繊維などが挙げ
られる。ナノスケールの電気伝導性カーボンブラックは市販されている。特に、
平均直径が約30から約45nmのアセチレンブラックは市販されている。
【0117】 さらに、銀を含む貴金属類のナノ粒子はレーザ熱分解により製造されている。
平均直径が約100nm未満の銀粒子の製造については、共に係属中の、共に譲
渡された「金属バナジウム酸化物粒子」と題するクマールらの米国特許出願番号
第09/311,506号において説明されている。この特許出願については参
照により明細書に組み込むものとする。
【0118】 エキスパンドグラファイトを用いると、低い炭素濃度で特に良好な電気伝導率
が得られる。エキスバンドグラファイトはランダムに配向された別個のグラファ
イト層を有する。電極活粒子はエキスパンドグラファイト面の周囲を充填するこ
とができる。エキスパンドグラファイトはイリノイ州シカゴ所在のスーペリアグ
ラファイト社(Superior Graphite Co.)から入手可能で
ある。
【0119】 粒子の高い充填はバインダを用いると達成することができる。粒子は好ましく
は正極の約80重量%以上、より好ましくは90%以上を占める。ナノ粒子のサ
イズは小さいため、電極活粒子は電極内で非常に密に充填することができる。こ
のように非常に高いトラッピング密度、すなわち電極活粒子密度が得られる。好
ましい、均一性の高い電極活粒子とバインダとを使用すると、電極活粒子のさら
に高い密度値が得られる。電極活粒子の密度は関係する材料に依存する。という
のは異なる材料は異なる固有密度を有するからである。電極活ナノ粒子では一般
に、電極中の密度は約1.4g/cmから約7.1g/cmまでの範囲であ
る。それにもかかわらず、電極中の酸化マンガンリチウム粒子の密度は約2.0
g/cm以上、好ましくは約2.05から約2.7g/cm、より好ましく
は約2.10から約2.7g/cmとすることができる。
【0120】 バインダは、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリレート類、エチレン
−(プロピレン−ジエンモノマー)コポリマー(EPDM)およびそれらの混合
物およびコポリマー類などの様々な適したポリマー類のうちのいずれかとするこ
とができる。ナノ粒子を結合させるには、より分子量が高く、対応する結晶性が
低く、フレキシビリティの大きなポリマーバインダが好ましい。
【0121】 集電体608、610により電池600からの電気の流れが容易になる。集電
体608、610は電気伝導性で、一般にニッケル、鉄、ステンレス鋼、アルミ
ニウムおよび銅などの金属から製造され、金属箔あるいは好ましくは金属グリッ
ドとすることができる。集電体は、可能な限り電極活粒子と同じバインダを用い
て結合させた、電気伝導性ナノ粒子の薄い層として形成することができる。集電
体608、610は関連する電極の表面上に配置し、あるいは関連する電極内に
埋設することができる。集電体の望ましい特性は電池の構造および使用に依存す
る。以下で説明する集積させた電池構成要素では、集電体はより薄くすることが
できる。電流は長い距離を流れる必要がなく、電流値が一般により小さいからで
ある。
【0122】 セパレータ要素606は電気絶縁性で、少なくともいくつかの型のイオンの経
路を提供する。セパレータを介してイオンが伝導されると、電池の異なる部分に
おいて電気的に中和され、電流が補償される。セパレータは一般に正極中の電極
活化合物が負極の電極活化合物と接触しないようにする。セパレータは液体電解
質とともに使用することができ、そのためセパレータはそれだけで物理障壁とし
て作用する。その代わりに、セパレータはセパレータ構造内に電解質を含むこと
ができ、そのため液体電解質は必要ない。これらの場合、一体化したセパレータ
と電解質は固体電解質と呼ばれる。一般に、固体電解質はポリマーマトリクスを
用いて形成され、得られた構造は固体ポリマー電解質と呼ばれる。さらに、固体
セパレータは無機材料を用いれば可能である。例えば、適した固体電解質として
は、例えば、オキシ窒化リンリチウム(lithium phosphorou
s oxynitride)、Li0.33La0.56TiO(ブラウス(
Brouse)らのJ.Power Sources 68:412(1997
)を参照のこと)およびLi2xSr1−2x0.5−xTi0.5+x が挙げられる。ここで、MはCr、Fe、Co、Al、InまたはYなどの金属
であり、好ましい形態はLi0.5Sr0.5(FeまたはCr)0.25Ti 0.75である(ワタナデ(Watanade)のJ.Power Sou
rces 68:421(1997)を参照のこと)。
【0123】 セパレータには様々な材料を使用することができる。例えば、セパレータは多
孔質マトリクスを形成するガラス繊維から形成することができる。好ましいセパ
レータはバインダとして使用するのに適したポリマーなどのポリマー類から形成
される。ポリマーセパレータは多孔質であり、イオンを伝導させる。セパレータ
中のポリマーが電極中のポリマーバインダと同一であれば、電極セパレータ構造
は、連続ポリマー相において電極活粒子の濃度勾配が得られるように形成するこ
とができる。
【0124】 固体電解質は固体マトリクス内にリチウムイオンを含む。ポリエチレンオキシ
ドなどのポリマー類を用いた固体電解質では電解質がポリマーマトリクス中に組
み入れられ、液体溶剤無しでイオンが伝導される。
【0125】 「放射線硬化固体電解質およびこれを使用する電気化学装置」と題するリー(
Lee)らの米国特許第4,830,939号では、固体電解質の形成における
ポリエチレン不飽和化合物の使用について説明されている。この特許については
参照により明細書に組み込むものとする。化合物は好ましくは複数のヘテロ原子
、例えば酸素と窒素、および放射線重合可能な末端基を含む。放射線硬化可能な
電解質混合物は重合可能なポリマーと、不活性液体と、リチウム塩とを含む。
【0126】 「放射線硬化固体電解質の調製およびこれを用いた電気化学装置」と題するシ
ャックル(Shackle)らの米国特許第5,037,712号では、架橋可
能なポリシロキサンまたはポリエチレンオキシドの使用について説明されている
。この特許については参照により明細書に組み込むものとする。架橋可能なポリ
マーは、化学線照射に暴露し材料を架橋させる前に、イオン伝導性液体および適
当な塩と混合される。
【0127】 リチウム電池またはリチウムイオン電池用の電解質は様々なリチウム塩を含む
ことができる。好ましいリチウム塩は不活性アニオンを有し、非毒性である。適
したリチウム塩としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム、ヘキサフル
オロ砒素酸リチウム、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニルイミド)、
トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、リチウムトリス(トリフルオロメチル
スルホニル)メチド、テトラフルオロホウ酸リチウム、過塩素酸リチウム、テト
ラクロロアルミン酸リチウム、塩化リチウムおよびリチウムペルフルオロブタン
が挙げられる。
【0128】 電解質を溶解させるのに液体溶剤を使用する場合、溶剤は好ましくは不活性で
あり、電極活物質を溶解しない。一般的には、適当な溶剤としては、例えば、炭
酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、2−メチルテトラヒドロフラン、
ジオキソラン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、炭酸エチレン
、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ホルムアミド
、ジメチルホルムアミドおよびニトロメタンが挙げられる。
【0129】 電池構成要素の形状は所望の最終製品、例えばコイン電池、長方形構造または
円筒形電池に適するように適合することができる。電池は一般に、適当な部分が
集電体および/または電池電極と接触したケーシングを含む。電解液を使用する
場合、ケーシングは電解液の漏れを防がなくてはならない。ケーシングにより電
池要素が互いに近接し、電池内の電気抵抗および拡散抵抗が減少する。複数の電
池セルを単一のケース内に配置し、各セルを直列または並列に接続することがで
きる。
【0130】 E.ナノ粒子を用いた薄電極と電池 電極活ナノ粒子は、その表面積が大きいため、非常に高い電流密度、および高
い電力密度を提供する。さらに、電極の他の構成要素を適当に選択すると、非常
に滑らかな電極を作成することができる。粒子サイズ分布が狭いナノ粒子構成要
素を使用すると、非常に滑らかな電極表面を作成するのに特に好都合である。粒
子サイズ分布の尾部による大きな粒子が存在しないと、異常に大きな粒子による
電極表面の粗い部分ができにくくなる。特に、対象の薄構造形成用の電極は二乗
平均表面粗さが約5μm未満であり、好ましくは約2.5μm未満、より好まし
くは約1μm未満、さらに好ましくは約500nm未満、さらに好ましくは約1
00nmから約250nmである。この中で説明している表面粗さ測定値は原子
間力顕微鏡観察により得られる。半導体産業において使用されるような針による
測定を用いても同等の結果が得られる。非常に滑らかな電極は、非常に薄い電極
および電池の製造に役立つ。
【0131】 この中で説明した改良電池構造は、少なくとも1つの非常に薄い電極を含む。
これらの薄い電極は好ましくは平均の厚さが約10μm未満である。いくつかの
実施の形態では、電極は約100nmから約5μm、好ましくは約250nmか
ら約2.5μm、さらに好ましくは約300nmから約1μmの厚さを有する。
【0132】 いくつかの望ましい実施の形態では、改良構造はそれぞれの厚さが10μm未
満の2つの薄い電極を有する。さらに、セパレータもまた薄い。好ましいセパレ
ータは約10μm未満、好ましくは約100nmから約5μm、より好ましくは
約250nmから約2.5μm、さらに好ましくは約300nmから約1μmで
ある。セパレータは正極と負極との間に電気絶縁層を提供しなければならない。
電極が滑らかであれば、セパレータが破れる危険性が増大することなく、より薄
いセパレータを使用することができる。セパレータは電池負荷に寄与しないので
、セパレータが正極と負極との間の電気絶縁を提供する限り、セパレータの厚さ
が減少しても不利益な影響はない。
【0133】 同様に、非常に薄い電池構造を製造するには、集電体も非常に薄くなくてはな
らない。集電体の適当な厚さは電池構造に依存する。集積電池構造では、以下で
説明するように、集電体の厚さは好ましくは約0.5μm未満であり、より好ま
しくは約0.05μmから約0.25μmである。集電体として金属薄層を、蒸
発蒸着、スパッタリングなどの蒸着アプローチにより析出させることができる。
【0134】 薄い電池構造を用いて標準電池を作成するには、電流が電池内でより長い距離
を流れなければならず、抵抗を減少させるにはより厚い集電体が必要である。こ
れらの適用では、集電体の厚さは一般に約10μm未満、好ましくは約5μm未
満、より好ましくは2.5μm未満、さらに好ましくは約0.25μmから約1
μmである。集電体は蒸着することができ、あるいは薄い金属箔からシートとし
てあるいはグリッドとして形成することができる。同様に、薄い金属化ポリエス
テル類を集電体として使用することができる。薄い金属化ポリエステル類は、台
湾のカルリエレクトロニクス社(Carli Electronics Ltd
.)がコンデンサの製造に使用している。
【0135】 このように、改良電池構造は正極と、負極と、セパレータと、いずれかの集電
体とを有し、合わせた厚さが約50μm未満、好ましくは約20μm未満、より
好ましくは約1μmから約10μmである。集積電池では、電池構造は約500
nmから約15μm、より好ましくは約1μmから約7.5μm、さらに好まし
くは約1μmから約5μmまでの厚さを有する。これらの薄い電池構造は非常に
高いエネルギー密度を有することができる。
【0136】 薄い電池構造は例えば、以下に説明するように集積電池構成要素の製造におい
て特に有益である。さらに、薄い電池構成要素から様々な改良電池構造を形成す
ることができる。例えば、上述した非常に薄い電池構造から、非常に大きなシー
トを構成することができる。これらのシートをロールさせて図11、12に示す
ように円筒形電池を作成することができる。電池630は正極636と結合した
集電体634と電気接続された正極コンタクト632と、負極642と結合した
集電体630と電気接続された負極コンタクト638を有する。セパレータ64
4は正極636と負極642との間に配置される。セパレータ644は固体ポリ
マー電解質または電解液と共に使用されるセパレータ要素とすることができる。
正極636および/または負極642は別個に同一視できる集電体を含むことが
できる。ロールされた電極636、642およびセパレータ644をシールされ
た容器646内に配置する。容器は正極コンタクト632と負極コンタクト63
8に接続され、電気絶縁障壁648が正極コンタクト632と負極コンタクト6
38とを分離する。
【0137】 より小さな薄い構造を並列におよび/または直列に結合させると、同様に利点
を得ることができる。図13では、電池680は並列に接続された薄い電池セル
682のスタックを含む。隣接するセルは共通の集電体を有する。正極集電体6
84は正極686と電気接触し、負極集電体688は負極690と電気接触する
。セパレータ692は正極684と負極688との間に配置される。
【0138】 F.薄電極および電池の製造 いくつかの異なるアプローチを用いて非常に薄い電極を製造することができる
。例えば、ナノ粒子を分散させて、ナノ粒子の分散物またはスラリーを形成させ
ることができる。分散物は電極活ナノ粒子と、電気伝導性ナノ粒子と必要であれ
ばバインダとを含むことができる。適した分散物は適度に高い蒸気圧を有し、そ
のため電極層が形成されると比較的直ぐに蒸発する。分散物は好ましくはバイン
ダを溶解し、そのためバインダは粒子と比較的均一に混合する。特別なバインダ
に依り、アルコール類、ケトン類、アセトニトリル、エステル類、エーテル類お
よびこれらの組み合わせなどの様々な有機溶剤を分散剤として使用することがで
きる。界面活性剤などをナノ粒子の分散物にさらに添加することができる。ナノ
粒子の分散物の形成についてはさらに、1999年11月4日に出願されたライ
ツらの「粒子分散物」と題する米国特許出願番号第*****号において説明さ
れている。この出願については参照により明細書に組み込むものとする。一般に
、分散物は約5重量%の固体から約60重量%の固体を含むべきである。
【0139】 粒子分散物はその後様々なコーティング技術により適用することができる。例
えば、分散物は噴霧コーティングまたはスピンコーティングにより適用すること
ができる。噴霧コーティングでは、かなり均一な薄いコーティングが供給される
ようにノズルを設計することができる。スピンコーティングでも同様にかなり均
一なコーティングが提供される。適用した分散物の容積は、乾燥させて分散剤を
除去した後に所望の厚さが得られるように調節すべきである。
【0140】 マスクなどを使用して噴霧コーティング技術を適用し、所望の形状の構造を形
成することができる。例えば、集積回路内に集積された電池の形成について以下
に示す。その代わりに、所望の構造を形成するのにマスクを使用せずに、インク
ジェットプリントヘッドを用いてスラリーを適用することができる。ナノ粒子ス
ラリーがインクととって代わる。プリントヘッドを使用して所望の形状のナノ粒
子のかなり均一な層を形成することができる。一般に、インクジェット塗布では
、分散物濃度は約5重量%固体未満である。粘度は好ましくはせいぜい約100
cPである。ナノ粒子分散物の適用には、オフセット印刷などの他の印刷技術も
同様に使用することができる。同様に、電気泳動析出を使用することができる。
電気泳動析出では、粒子分散物中で基板に電場が印加される。粒子は、その表面
上の反対の電荷により基板と結合する。
【0141】 これらのアプローチを使用すると、非常に薄く非常に滑らかな電極を形成する
ことができる。さらに、電極が滑らかであるため、より薄いセパレータを使用す
ることができる。薄いセパレータ/固体電解質は例えばLIPONの蒸着により
析出させることができる。LIPONはLiPOのRFマグネトロンスパッ
タリングにより析出させることができる。RFマグネトロンスパッタリングによ
り形成されるLIPONの典型的な組成はLi2.9PO3.30.46であ
る。これらの薄い電極およびセパレータを使用して薄い電池を形成することがで
きる。
【0142】 電池構造を形成するために、構成要素を連続してコーティングとして適用する
ことができる。これは非常に薄い電池の製造にとって特に好都合である。このよ
うに、第1の層を基板に適用する。基板は永久的な支持構造、後に電池から除去
される一時的な支持構造、あるいは集電体を形成する薄い金属箔などの電池要素
とすることができる。適した永久的な支持構造としては、例えば、固体支持体上
の絶縁層または、非常にフレキシブルな電池を形成する薄いポリマーシートが挙
げられる。一時的な支持体としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(T
EFLON、登録商標)などのこびりつかないポリマーシートが挙げられ、この
支持体から電池を取り外し、基板の重量および容積が加えられていない電池構造
を形成することができる。所望の層をすべて析出させた後、電池の形状をコート
された形態から変更したい場合、電池構造は例えば、ローリングにより所望の形
状とすることができる。
【0143】 G.集積電池構成要素の製造 ナノ粒子から形成することができるこの電池構造は、集積回路の集積構成要素
を形成する集積電池を形成するのに特に好都合である。蒸着された連続層により
形成される集積電池の形成は、「酸化マンガンリチウムを用いて固体リチウム薄
膜充電式電池」と題するパーク(Park)らの論文、電気化学および固体通信
(Electrochemical and Solid−State Let
ters)、Vol.2、No.2、pp.55−59(1999)において説
明されている。この論文については参照により明細書に組み込むものとする。ナ
ノ粒子を使用すると、電極活物質の組成および結晶性を電池要素の形成前に操作
することができるという明確な利点が得られる。粒状形態での操作は電極形成後
の操作よりもかなり融通がきく。さらに、電気伝導性粒子の存在を含む電極の全
体組成を操作して、好ましい特性を有する電極を提供することができる。粒子を
析出させた後いつでも、粒子のいくらかの焼成を実行することができる。
【0144】 集積薄電池構造は図14および15に示した一般的な特徴を有する。図14、
15では、集積電池700は基板702上に配置される。電池700は基板70
2の表面上に延在する正極集電体704と負極集電体706とを含む。正極集電
体704は正極708と接触し、負極集電体706は負極610と接触する。セ
パレータ712は正極708を負極710から分離する。集積電池700の薄層
構造は上記アプローチにより形成することができる。
【0145】 集積電池構造は、集積マイクロエレクトロニクス用の直接またはバックアップ
電源として使用することができる。他のマイクロエレクトロニクス構成要素71
4を基板2の上面716上に、および/または基板702の底面718上に配置
することができ、この場合マイクロエレクトロニクス構成要素は基板702を通
って延在する電気コンタクト720により電池700と接続される。
【0146】 ナノ電極活粒子の表面積が大きく、電極の質量に対する表面積が大きいため、
薄電池構造は非常に高い電流密度を有する。高い電流密度を利用し、回路および
電池内のすべての抵抗をさらに減少させるために、回路と電池構造との間に複数
のコンタクトを形成することができる、複数のコンタクトを備えるそのような構
造を図16に示す。集積電池730は正極集電体の複数のコネクション732と
、負極集電体のコネクション734とを含む。集電体コネクション732、73
4は1以上の別個の集積回路736と接続することができる。
【0147】 (実施例) 実施例1. 電極活ナノ粒子を用いた滑らかな電極の構築 この実施例は電極活ナノ粒子を用いて作成した非常に滑らかな電池電極の製造
について説明するものである。
【0148】 酸化マンガンリチウムナノ粒子を、本質的には共に係属中の、共に譲渡された
「三元粒子を製造するための反応方法」と題するクマールらの米国特許出願番号
第09/334,203号において説明されている手順に従い、レーザ熱分解お
よびその後の熱処理により製造した。この特許出願については参照により明細書
に組み込むものとする。酸化マンガンリチウムナノ粒子は平均直径が約25nm
で、粒子サイズ分布が狭かった。酸化マンガンリチウムナノ粒子の粒子サイズ分
布のプロットを図17に示す。酸化マンガンリチウムナノ粒子は二次電池の形成
に適した材料である。
【0149】 酸化マンガンリチウムナノ粒子は、伝導性希釈剤として、平均粒子サイズが約
2μmのグラファイト粉末(日本の大阪所在のチューエツグラファイトワークス
社(Chuetsu Graphite Works、Co.))、および平均
粒子サイズが約41nmのアセチレンブラック粉末(チェブロン社(Chevr
on Corp.))と結合させた。乾燥粉末はモータおよび乳鉢を用いて、n
−メチルピロリジノン溶剤中の12重量%のポリ(フッ化ビニデン)(PVdF
)と混合させた。PVdFはバインダとして機能する。得られた調合物中の固体
は、60重量%の酸化マンガンリチウム、30重量%の炭素(大体等量のグラフ
ァイトとカーボンブラック)、および10重量%のPVdFであった。より高い
濃度の酸化マンガンリチウムのディスクが得られている。分散物をよく混合し、
ステンレス鋼箔上に200μmの厚さでコートさせた。
【0150】 約2平方cmのディスクをコート箔シートから切断し、乾燥し、2平方cm全
体5000ポンドでプレスし、コーティングを緻密化した。圧縮ディスクを真空
乾燥させ、計量した。乾燥後、ディスクの厚さは約30μmであった。より大き
な標準粒子サイズを有する市販の酸化マンガンリチウムを用いてこの手順を繰り
返した。真空乾燥ペレットを計量した後、走査型電子顕微鏡および原子間力顕微
鏡によりサンプルを分析した。
【0151】 酸化マンガンリチウムを用いて作製した電極の走査型電子顕微鏡写真を図18
に示す。その材料の同じ写真を100倍したものを図19に示す。比較のために
、市販の酸化マンガンリチウムを用いて製造した電極の走査型電子顕微鏡写真を
図20に示す。図20の表面は図18の表面によりもずっと粗いことがわかる。
【0152】 上記実施の形態は例示にすぎず、限定するものではない。他の実施の形態も、
添付の請求の範囲内である。この発明について好ましい実施の形態を用いて説明
してきたが、当業者であれば、本発明の精神および範囲内であれば、形態および
細部において変更が可能であることは認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レーザ照射経路の中央を通るレーザ熱分解装置の概略断面図であ
り、下側の挿入図は1または2の反応物入口を備えた注入ノズルの底面図であり
、上側の挿入図は収集ノズルの底面図である。
【図2】 蒸気反応物を図1のレーザ熱分解装置に送達するための反応物送
達装置の概略図である。
【図3】 システムの中央を通る固体前駆体送達システムの概略断面図であ
る。
【図4】 エーロゾル反応物を図1のレーザ熱分解装置に送達するための反
応物送達装置の概略側面図である。
【図5】 エーロゾル反応物を図1のレーザ熱分解装置に送達するための反
応物送達装置の他の実施の形態の概略側面図である。
【図6】 装置の内部を明らかにするためにチャンバの材料を透明なものと
して図示した、レーザ熱分解装置の他の実施の形態の反応チャンバの概略斜視図
である。
【図7】 細長い反応チャンバを備えるレーザ熱分解装置の1つの実施の形
態の斜視図である。
【図8】 図7の線8−8についての図7のレーザ熱分解装置の断面図であ
る。
【図9】 ナノ粒子の熱処理を行うための装置の、該装置の中心を通る断面
図である。
【図10】 本発明の電池の1つの実施の形態の概略斜視図である。
【図11】 改良した電池特性を有する円筒形電池の概略切欠き断面図であ
る。
【図12】 図11の線12−12についての図11の円筒形電池の断片的
な断面図である。
【図13】 並列に積み重ねられた4つの薄膜電池の概略断面図である。
【図14】 マイクロエレクトロニクス構成要素と集積された集積電池の上
面図である。
【図15】 図14の線15−15についての図14の集積電池の断面図で
ある。
【図16】 集積電池の他の実施の形態の上面図である。
【図17】 実施例において使用した酸化マンガンリチウムナノ粒子の粒子
サイズ分布のプロットである。
【図18】 電極に酸化マンガンリチウムナノ粒子を組入れて製造した平滑
な電極表面を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図19】 図18の材料を100倍に拡大した走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【図20】 市販の酸化マンガンリチウムを使用したことを除き図18の電
極と同じ条件下で製造した電極表面の走査型電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 4/48 H01M 4/48 4/58 4/58 4/62 4/62 Z 4/66 4/66 A 6/16 6/16 Z 10/40 10/40 Z (72)発明者 カーン・ホアン アメリカ合衆国95122カリフォルニア州サ ンノゼ、ブラームス・アベニュー2527番 (72)発明者 クレイグ・アール・ホーン アメリカ合衆国94110カリフォルニア州サ ンフランシスコ、20ストリート3924番 (72)発明者 シャンシン・ビ アメリカ合衆国94583カリフォルニア州サ ン・ラモン、グレイリン・ドライブ677番 Fターム(参考) 5H017 AA03 CC01 CC05 EE01 EE04 EE05 EE06 5H021 CC01 EE02 EE28 5H024 AA02 AA03 AA12 DD09 DD14 DD15 DD17 FF11 FF15 FF16 FF18 FF23 HH00 HH01 HH13 5H029 AJ01 AK02 AK03 AL02 AL07 AL08 AM03 AM04 AM06 AM16 DJ04 DJ07 DJ08 DJ09 EJ04 HJ00 HJ04 HJ05 5H050 AA01 BA06 BA07 BA17 BA18 CA02 CA05 CB02 CB08 CB09 DA04 DA07 DA08 DA10 DA19 EA02 EA04 EA09 EA10 HA00 HA04 HA05

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均直径が約100nm未満の粒子の集合を含み、二乗平均表
    面粗さが約5μm未満である電極。
  2. 【請求項2】二乗平均表面粗さが2.5μm未満である請求項1記載の電極
  3. 【請求項3】二乗平均表面粗さが1μm未満である請求項1記載の電極。
  4. 【請求項4】粒子の集合体が電極活粒子を含む、請求項1記載の電極。
  5. 【請求項5】電極活粒子が、酸化バナジウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化
    銀バナジウム、酸化マンガン、酸化リチウムマンガン、酸化リチウムコバルト、
    酸化リチウムニッケル、酸化リチウムチタン、硫化鉄、硫化モリブデンおよびそ
    れらの混合物、複合物および誘導体から成る群から選ばれた組成物を含む請求項
    4記載の電極。
  6. 【請求項6】粒子の集合が導電粒子を含む、請求項1の電極。
  7. 【請求項7】導電粒子がグラファイト、剥離グラファイト、アモルファス炭
    素、炭素繊維を含んでいる請求項6記載の電極。
  8. 【請求項8】導電粒子が金属元素粒子を含む請求項6記載の電極。
  9. 【請求項9】実際的に電極活粒子が電極活粒子の集合の平均直径の約4倍を
    超える直径を有しない請求項1記載の電極。
  10. 【請求項10】少なくとも粒子の約95パーセントが平均直径の40パーセ
    ントより大きく160パーセント未満の直径を有する粒子サイズ分布を有する電
    極活粒子の集合である請求項1記載の電極。
  11. 【請求項11】アルミニウム金属、銅金属、ステンレス鋼金属を含む集電体
    をさらに含む請求項1記載の電極。
  12. 【請求項12】集電体がフォイルあるいは拡張された網である請求項11記
    載の電極。
  13. 【請求項13】グラファイト紙を含む集電体をさらに含む請求項1記載の電
    極。
  14. 【請求項14】平均直径が約100nm未満の電極活粒子と平均分子量が約
    100万amuよりも大きいポリマーを含むバインダとを含む電極。
  15. 【請求項15】ポリマーが約500万amuよりも大きい分子量を有する請
    求項14記載の電極。
  16. 【請求項16】実際的に電極活粒子が電極活粒子の集合の平均直径の約4倍
    を超える直径を有しない請求項14記載の電極。
  17. 【請求項17】二乗平均表面粗さが約5μm未満である請求項14記載の電
    極。
  18. 【請求項18】100nm未満の平均直径を有する電極活粒子と、剥離グラ
    ファイトとを有する電極。
  19. 【請求項19】約10μm未満の平均厚みを有し、かつ主な粒子の平均サイ
    ズより約100nm小さい粒子を含む電極。
  20. 【請求項20】平均厚みが約5μm未満である請求項19記載の電極。
  21. 【請求項21】平均厚みが約1μm未満である請求項19記載の電極。
  22. 【請求項22】粒子の集合が電極活粒子を含む、請求項19記載の電極。
  23. 【請求項23】電極活粒子がリチウム吸蔵化合物を含む、請求項22記載の
    電極。
  24. 【請求項24】リチウム吸蔵化合物が、酸化バナジウム、酸化スズ、酸化チ
    タン、酸化銀バナジウム、酸化マンガン、酸化リチウムマンガン、酸化リチウム
    チタン、酸化リチウムコバルト、酸化リチウムニッケル、硫化鉄、硫化モリブデ
    ンおよびそれらの混合物、複合物および誘導体から成る群から選ばれた組成物を
    含む請求項23記載の電極。
  25. 【請求項25】電極活粒子の主な粒子の平均サイズが約5nmから約50n
    mである、請求項19記載の電極。
  26. 【請求項26】粒子の平均サイズが約100nmに満たない導電粒子をさら
    に含む請求項19記載の電極。
  27. 【請求項27】実際的に平均直径の約4倍を超える直径をもつ粒子がない電
    極活粒子である、請求項19記載の電極。
  28. 【請求項28】電極の表面の二乗平均粗さが約5μm未満である請求項19
    記載の電極。
  29. 【請求項29】正極と、 負極と、 前記正極と前記負極との間のセパレータと、 を備え、前記電極の少なくとも1つが、約10μm未満の平均厚みを有し、かつ
    平均主粒子直径が約500nm未満の電極活粒子から成る電池。
  30. 【請求項30】平均厚みが約10μm未満であり、平均主粒子直径が約50
    0nm未満の電極活粒子を含む正極から成る請求項29記載の電池。
  31. 【請求項31】平均厚みが約10μm未満であり、平均主粒子直径が約50
    0nm未満の電極活粒子を含む負極から成る請求項29記載の電池。
  32. 【請求項32】平均厚みが約10μm未満であり、平均主粒子直径が約50
    0nm未満の電極活粒子を含む負極と正極との両方から成る請求項29記載の電
    池。
  33. 【請求項33】セパレータが10μm未満の厚みを有する請求項29記載の
    電池。
  34. 【請求項34】リチウム吸蔵化合物を含む負極を備える請求項29記載の電
    池。
  35. 【請求項35】負極がリチウム金属あるいはリチウム合金を含む請求項29
    記載の電池。
  36. 【請求項36】負極が酸化スズあるいは誘導体を含む請求項29記載の電池
  37. 【請求項37】電極の少なくとも1つが、平均直径が約100nm未満の電
    極活粒子を含む請求項29記載の電池。
  38. 【請求項38】正極が、酸化バナジウム、酸化銀バナジウム、酸化マンガン
    、酸化リチウムマンガン、酸化リチウムチタン、酸化リチウムコバルト、酸化リ
    チウムニッケル、硫化鉄、硫化モリブデンおよびそれらの混合物、複合物および
    誘導体から成る群から選ばれた組成物を含む請求項29記載の電池。
  39. 【請求項39】セパレータがポリマーから成る、請求項29記載の電池。
  40. 【請求項40】セパレータが正極と負極の間に、リチウム化合物を含む非液
    体系電解質を含む、請求項29記載の電池。
  41. 【請求項41】正極と電気的に接触し、アルミニウム金属、銅あるいはステ
    ンレス鋼金属から成る集電体をさらに含む請求項29記載の電池。
  42. 【請求項42】集電体がフォイル又は拡張された網である請求項41記載の
    電池。
  43. 【請求項43】負極と電気的に接触し、アルミニウム金属、銅又はステンレ
    ス鋼金属から成る集電体をさらに含む請求項29記載の電池。
  44. 【請求項44】グラファイト紙から成り、かつ正極又は負極と電気的に接触
    する集電体をさらに含む、請求項29記載の電池。
  45. 【請求項45】電極とセパレータとを備え、電極とセパレータとが電極とセ
    パレータとの間に連続マトリクスを形成するポリマーを含み、電極が平均主粒子
    直径約100nm未満の電極活粒子を含む電池構造。
  46. 【請求項46】電極が正極であり、負極はリチウム金属又はリチウム合金を
    含む請求項45記載の電池。
  47. 【請求項47】電極が正極から成り、負極がポリマーと電極活粒子を含み、
    ポリマーが負極とセパレータの間に連続材料を形成している請求項45記載の電
    池。
  48. 【請求項48】電極が、グラファイトカーボン粒子と酸化スズ粒子から成る
    群から選ばれた電極活粒子を有する負極を含む請求項45記載の電池。
  49. 【請求項49】集積回路と電池とから成り、電池の集電体が集積回路に一体
    化され、電池の電極が平均主粒子直径約100nm未満の電極活粒子を含むモノ
    リシック構造を有する回路。
  50. 【請求項50】かなりの濃度の電極活粒子を有するポリマー部分が電極を形
    成し、実質的に電極活粒子のないポリマー部分がセパレータを形成するように、
    ポリマー内で急勾配の電極活粒子を設定する工程を含む電極−セパレータ構造を
    製造する方法。
  51. 【請求項51】電極活粒子の主粒子平均直径が約100nm未満である、請
    求項50記載の方法。
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