JP2003513184A - スライディングウォールのエレメントを格納マガジン内に移動させるための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、マルチパネル式のスライディングウォール（１）のエレメント（４，５）を格納マガジン（６）内に移動させるための装置であって、エレメントを案内するガイドレールから、格納マガジンの領域で格納レール（７）が分岐しており、各エレメント（４）に、走行可能な駆動装置（８）が対応配置されている形式のものに関する。本発明は、格納マガジン（６）に隣接する第１のエレメント（５）が、ガイドレールの一方の自由端部の領域で旋回軸を介して旋回可能に支承されており、第１のエレメント（５）に対応配置された駆動装置（８′）が、専ら格納レール（７）に沿って案内されており、第１のエレメント（５）と駆動装置（８′）との間に、引張りおよび押圧に対して強い連結部材（１０）が配置されていることを目標としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、マルチパネル式のスライディングウォール、スライディングドアま
たはこれに類するもののエレメントを格納マガジン内に移動させるための装置で
あって、閉鎖されたスライディングウォールに相応して延びるガイドレールと、
該ガイドレールから格納マガジンの領域で分岐する格納レールとが設けられてお
り、各エレメントに、エレメントに結合された走行可能な駆動装置が対応配置さ
れている形式のものに関する。

【０００２】 ドイツ連邦共和国特許第９４２９６５号明細書には、軽量構造形式における単
軌道のガイドレールと、格納マガジン内に進入する各エレメントの第１のガイド
ローラを格納レールに方向転換させるポイントとを使用した冒頭で述べた形式の
装置が記載されている。もっとも、冒頭で引用した、個々のエレメントを格納位
置に移動させるための駆動装置は設けられていない。しかし、このような形式の
駆動装置は、近代の構造形式の、より重量のあるエレメントでは必ず必要となる
。

【０００３】 アメリカ合衆国特許第５０８８２３６号明細書は、個々のガラスエレメントか
ら形成されたバルコニ隔壁に関連している。この場合、個々のガラスエレメント
は、それぞれ１つの前方の走行キャリッジと後方の走行キャリッジとによって、
複軌道の天井レールで懸吊式に案内されている。天井レールから分岐する格納レ
ールによって、個々のガラスエレメントを格納位置に移動させることができるか
、または浄化の目的のためにまたは逆に熱を拒絶する片側の被覆の目的のために
１８０゜だけ旋回させることができる。この場合、バルコニ壁の最も近くに位置
するガラスエレメントは、天井レールから分岐する付加的なガイドレールに沿っ
て案内されていて、両方の自由端部に、バルコニ壁の領域におけるジョイント接
続部との選択的な接続のためのジョイントを有している。ガラスエレメントは手
によって運動させられ、別個の駆動装置は設けられていない。

【０００４】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第１９７２７９２８号明細書には、走行レール
に沿って案内されるスライディングウォールが開示されている。このスライディ
ングウォールのガイドレールからは格納マガジンの領域で２つの格納レールが分
岐している。この場合、隣接する壁に対するスライディングウォールエレメント
の密な収納を達成するために、第１のスライディングウォールエレメントが、前
方の走行キャリッジと後方の走行キャリッジとによって、壁の最も近くに位置す
る一方の格納レールに沿って案内されているのに対して、後続の全てのスライデ
ィングウォールエレメントは格納マガジン内で、格納方向で見て後方の走行キャ
リッジによって同様に前記格納レールに沿って案内されていて、かつ格納方向で
見て前方の走行キャリッジによって第２の格納レールに沿って案内されている。
この場合、第１のスライディングウォールエレメントの駆動装置は、格納方向（
開放方向）で見てスライディングウォールエレメントの前方の領域に配置されて
いるのに対して、後続の全てのスライディングウォールエレメントの駆動装置は
、格納方向で見てスライディングウォールエレメントの後方の領域に配置されて
いる。前述した解決手段は、隣接する壁に対する第１のスライディングウォール
エレメントの密な収納を確かに保証しているが、しかし、ガイドレールから分岐
する２つの格納レールの配置を要求している。

【０００５】 より重量のある構造形式のスライディングウォールエレメントおよびこれに類
するものでは、個々のエレメントに駆動装置が対応配置されなければならないの
で、本発明はこのような形式の配置から出発している。

【０００６】 したがって、本発明の課題は、各エレメントに対応配置された駆動装置を使用
して個々のエレメントを格納マガジン内に移動させるための解決手段を改良して
、一方では、隣接する壁またはこれに類するものに対する第１のエレメントの密
な収納が保証されており、他方では、第２の格納レールの対応配置を不要にする
ことができるようにすることである。

【０００７】 この課題は、請求項１の特徴部に記載の特徴によって解決される。

【０００８】 第１のエレメントの駆動装置の、間隔を置いた配置と、駆動装置と第１のエレ
メントとの間の、引張りおよび押圧に対して強い連結とによって、第１のエレメ
ントの駆動装置を、後続のエレメントと同じ格納レールに沿って案内することが
できるので、第１のエレメントの旋回可能性に基づき第２の格納レールを不要に
することができる。

【０００９】 本発明のさらに有利な構成は従属請求項に記載されている。

【００１０】 第１のエレメントと、対応配置された駆動装置との間に十分な運動自由度を保
証するために、連結部材が駆動装置と第１のエレメントとに旋回可能に枢着され
ている。この場合、旋回可能な支承による第１のエレメントの旋回手段は、ガイ
ドレールにまたは格納マガジンを仕切る壁に直接に配置することができる。

【００１１】 第１のエレメントの駆動装置が、対応配置された連結部材を介して第１のエレ
メントの走行キャリッジに直接に結合されていると有利である。この場合、第１
のエレメントの走行キャリッジは、ほぼ第１のエレメントの長手方向中心の領域
に配置されている。

【００１２】 第１のエレメントが、ガイドレールにまたは格納マガジンを仕切る壁に旋回可
能に枢着されているので、第１のエレメントに関してはただ１つの走行キャリッ
ジの対応配置で十分であるのに対して、第１のエレメントに続くエレメントは、
それぞれ１つの前方の走行キャリッジと後方の走行キャリッジとを有している。

【００１３】 以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。

【００１４】 全体を符号１で示したスライディングウォールは、本実施例では２つの壁２，
３の間に延びていていて、走行可能なエレメント４と旋回可能なエレメント５と
から成っている。走行可能なエレメント４はそれぞれ２つの走行キャリッジ１１
を有している。この場合、休止マガジンもしくは格納マガジン６の方向で見て前
方の走行キャリッジ１１はそれぞれ駆動装置８に結合されている。閉鎖された、
つまり使用中のスライディングウォール１の方向に延びる、走行キャリッジ１１
を駆動装置８と共に案内するガイドレールは視覚的な理由に基づき図示していな
い。このガイドレール（図示せず）からは、格納マガジン６の領域で格納レール
７が分岐している。この格納レール７には、第１のエレメント５から間隔を置い
て配置された、第１のエレメント５の駆動装置８′が支承されている。この間隔
を置いた配置は、引張りおよび押圧に対して強い連結部材１０との結合下で行わ
れる。この連結部材１０は、一方では駆動装置８′に旋回可能に接続されていて
、他方では第１のエレメント５の走行キャリッジ１１に旋回可能に接続されてい
る。第１のエレメント５は旋回軸９を中心として旋回可能である。この旋回軸９
は、ガイドレール（図示せず）または符号３で示した壁に接続することができる
。

【００１５】 駆動装置８′の操作時には、第１のエレメント５の旋回が、図１に示した矢印
方向で行われ、これによって、第１のエレメント５が、図平面で見て右側の格納
位置を占めるということは明らかである。第１のエレメント５の個々の旋回段階
は図２から明らかである。

【００１６】 さらに、図１から明らかであるように、エレメント４はそれぞれ２つの走行キ
ャリッジ１１を有しているのに対して、エレメント５にはただ１つの走行キャリ
ッジ１１しか対応配置されていない。エレメント４を格納する場合には、格納方
向で見て前方に位置する駆動装置８が格納レール７を介して案内されるのに対し
て、それぞれ後方の走行キャリッジ１１は引き続きガイドレール（図示せず）に
追従する。このことは、格納レール７の分岐部の領域に配置されたポイントによ
ってまたはエレメント４を案内するガイドレール（図示せず）の複軌道の構成に
よって行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 スライディングウォールの概略的な平面図である。

【図２】 格納マガジンの領域における第１のスライディングウォールエレメントの個々
の格納段階を示す図である。

【符号の説明】

１ スライディングウォール、 ２ 壁、３ 壁、 ４ エレメント、 ５
エレメント、 ６ 格納マガジン、 ７ 格納レール、 ８，８′ 駆動装置、
９ 旋回軸、 １０ 連結部材、 １１ 走行キャリッジ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マルチパネル式のスライディングウォール（１）、スライデ
   ィングドアまたはこれに類するもののエレメント（４，５）を格納マガジン（６
   ）内に移動させるための装置であって、閉鎖されたスライディングウォール（１
   ）に相応して延びるガイドレールと、該ガイドレールから格納マガジン（６）の
   領域で分岐する格納レール（７）とが設けられており、各エレメント（４）に、
   エレメント（４）に結合された走行可能な駆動装置（８）が対応配置されている
   形式のものにおいて、格納マガジン（６）に隣接する第１のエレメント（５）が
   、ガイドレールの一方の自由端部の領域で旋回可能（旋回軸９）に支承されてお
   り、第１のエレメント（５）に対応配置された駆動装置（８′）が、専ら格納レ
   ール（７）に沿って案内されるようになっていて、引張りおよび押圧に対して強
   い連結部材（１０）を介して間隔を置いて第１のエレメント（５）に結合されて
   いることを特徴とする、マルチパネル式のスライディングウォールのエレメント
   を格納マガジン内に移動させるための装置。
2. 【請求項２】 連結部材（１０）が、駆動装置（８′）と第１のエレメント
   （５）とに旋回可能に枢着されている、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 第１のエレメント（５）が、ガイドレールに旋回可能に支承
   されている、請求項１または２記載の装置。
4. 【請求項４】 第１のエレメント（５）が、格納マガジン（６）を仕切る壁
   （３）に旋回可能に支承されている、請求項１または２記載の装置。
5. 【請求項５】 第１のエレメント（５）の駆動装置（８′）が、連結部材（
   １０）を介して第１のエレメント（５）の走行キャリッジ（１１）に結合されて
   いる、請求項１から４までのいずれか１項記載の装置。
6. 【請求項６】 第１のエレメント（５）の走行キャリッジ（１１）が、ほぼ
   第１のエレメント（５）の長手方向中心の領域に配置されている、請求項５記載
   の装置。
7. 【請求項７】 第１のエレメント（５）が、１つの走行キャリッジ（１１）
   を有しており、第１のエレメント（５）に続くエレメント（４）が、それぞれ１
   つの前方の走行キャリッジ（１１）と後方の走行キャリッジ（１１）とを有して
   いる、請求項１から６までのいずれか１項記載の装置。