JP2003506338A - 白点症候群ウイルス由来のタンパク質及びその使用 - Google Patents

白点症候群ウイルス由来のタンパク質及びその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、28kDa(VP28)、26kDa(VP26)、24kDa(VP24)及び19kDa(VP19)の推定サイズを有する白点症候群ウイルス(WSSV)由来の4つの主要タンパク質の単離及び特性化、及び甲殻類動物をWSSV感染から防御するためのワクチンの製造におけるその使用に関する。本発明はまた前記タンパク質をコードするヌクレオチド配列及び前記タンパク質の組換え産生におけるその使用を提供する。更に、本発明は前記タンパク質に対する抗体、受動予防接種におけるその使用、及び前記核酸または前記抗体を含む診断キットを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、白点症候群ウイルス由来のタンパク質、前記タンパク質をコードす
る核酸配列、及び甲殻類動物において白点症候群を予防及び/または治療するた
めのワクチンの製造における前記タンパク質の使用に関する。
【0002】 白点症候群ウイルス(WSSV)は東南アジアの多くの地域でのシュリンプの
重大なウイルス疾患である。このウイルスは甲殻類動物において広い宿主域を有
し(Flegel,1997)、単離体間での遺伝子変化はほとんどない(Lo
ら,1999)。電子顕微鏡(EM)研究から、前記ビリオンはエンベロープを
有し、長さ約275nm、幅120nmで一端にテール様付属体を有するロッド
またはビュレット形の外観を有する。エンベロープを欠くヌクレオキャプシドは
網状外観及び約300nm×70nmのサイズを有する(Wongteeras
upayaら,1995)。このビリオン形態、その核局在化及びその形態形成
は昆虫のバキュロウイルスを連想させる(Durandら,1997)。元々、
WSSNはバキュロウイルス科の非帰属メンバーとして分類されており(Fra
nckiら,1991)、よってシステミックエクトダーマルメソダーマル(Sys
temic Ectodermal Mesodermal)バキュロウイルス(SEMBV)または白点(Whi
te Spot)バキュロウイルス(WSBV)と呼ばれていた。現在、WSSVは分子
情報がないのでこの科に属さない(Murphyら,1995)。二本鎖ウイル
スDNAは制限エンドヌクレアーゼ分析(Yangら,1997)から推定され
るように200kb以上のサイズを有する。
【0003】 東南アジアで養殖シュリンプにWSSVが流行し、シュリンプが大量に死亡し
ている。この病気の特徴は甲皮、付属体及び及びクチクラ上の白点及びシュリン
プの肝膵臓の赤みがかった色である。感染を受けたシュリンプは致死的兆候及び
餌消費の急速な低下を示し、3〜5日以内にこれらのシュリンプは死亡する。W
SSVの流行により、養殖シュリンプ業界はかなりの損失を受け、その結果シュ
リンプをWSSV感染から防御し得るワクチンが強く要望されている。前記ワク
チンに使用することができる主要構造WSSVタンパク質を同定及び特性化する
と、前記ワクチンが開発されるであろう。
【0004】 クーマシーブリリアントブルー染色SDS−PAGEゲルの移動度から推定さ
れる分子量により、VP28(28kDa)、VP26(26kDa)、VP2
4(24kDa)及びVP19(19kDa)と命名されたWSSPの4つの主
要タンパク質が同定された。VP26及びVP24はヌクレオキャプシドタンパ
ク質であり、VP28及びVP19はエンベロープタンパク質である。WSSV
タンパク質のN末端アミノ酸残基はタンパク質の配列決定により得られ、WSS
Vゲノム上の遺伝子(それぞれ、vp28、vp26、vp24及びvp19)
を同定するために使用した。vp26のオープンリーディングフレーム(ORF
)は555ヌクレオチドを含み、図2bに184アミノ酸残基配列(配列番号3
)として示すVP26の推定アミノ酸配列と共に図2b(配列番号1)に示す。
vp26の第2オープンリーディングフレームは612ヌクレオチドを含み、配
列番号10として別に示す204残基からなる推定アミノ酸配列と共に配列番号
9に示す。vp28のオープンリーディングフレームは615ヌクレオチド(配
列番号2)を含み、推定アミノ酸配列(配列番号4)と共に図2cに示す。VP
28の推定アミノ酸配列は204アミノ酸である。VP26及びVP28はN末
端に想定膜貫通ドメイン及び多くの想定N−及びO−グリコシル化サイトを含む
。遺伝子vp26及びvp28のORFはそれぞれ20kDa及び22kDaの
理論サイズを有するタンパク質をコードしていた。VP26及びVP28の推定
アミノ酸配列は直接タンパク質配列決定により確認された。VP26及びVP2
8の理論サイズはクーマシーブリリアントブルー染色SDS−PAGEゲルの移
動度により推定されるサイズとは6kDa異なる。このサイズの差はグリコシル
化、リン酸化等の翻訳後修飾から説明され得る。VP24のN末端アミノ酸配列
及びVP19の部分アミノ酸配列をそれぞれ配列番号5及び6に示す。vp24
の完全オープンリーディングフレームは627ヌクレオチドを含み、VP24の
推定アミノ酸配列と共に配列番号11に示す。VP24の推定アミノ酸配列は2
08残基を有し、配列番号12に別に示す。4つのタンパク質及び各ヌクレオチ
ド配列はWSSVに対して特異的である。
【0005】 本発明は第1に甲殻類動物をWSSV感染から防御するための組換えワクチン
を作製する手段を提供する。既に同定され、特性化されているWSSVの4つの
主要タンパク質VP28、VP26、VP24及びVP19が甲殻類動物をWS
SV感染から防御するためのサブユニットワクチンの製造に使用するのに適して
いることが判明した。本発明のヌクレオチド配列のクローニング及び特性化によ
り、WSSVの構造タンパク質が組換えテクノロジーを用いて作製される。この
ようにして、他のWSSVタンパク質を実質的に含まない組換え構造WSSVタ
ンパク質を得ることができる。単離された構造WSSVタンパク質は甲殻類動物
をWSSV感染から防御するためのサブユニットワクチンを製造するために使用
され得る。或いは、WSSVの構造タンパク質をコードするヌクレオチド配列は
甲殻類動物をWSSV感染から防御するためのベクターワクチンを作製するため
に使用され得る。更に、本発明のヌクレオチド配列は診断目的で、例えば現場で
WSSVの存在を検出するために使用され得る。加えて、本発明のWSSVタン
パク質はWSSV特異的抗体を作製するために使用され得る。前記抗体は甲殻類
動物の受動免疫化のためのWSSVワクチンを作製するために使用され得る。前
記抗体は甲殻類動物においてまたはフィールドでのWSSVの検出のような診断
目的でも使用され得る。
【0006】 従って、第1の態様で、本発明はWSSVの構造タンパク質を提供する。より
具体的には、本発明は構造タンパク質VP24、VP26、VP28及びVP1
9を提供する。特に、本発明は図2bに示すアミノ酸配列(配列番号3)または
その誘導体配列(例えば、配列番号10)を有するタンパク質VP26;及び図
2cに示すアミノ酸配列(配列番号4)またはその誘導体配列を有するタンパク
質VP28を提供する。本発明は更に配列番号5に示すN末端アミノ酸配列MH
MWGVYAAILAGLTLILVVISIVVTNIELNKKLDKKD
Kまたはその誘導体を含むタンパク質VP24;及び配列番号6に示す部分アミ
ノ酸配列IVLISI(G/V)ILVLAVMNV(P/A/T)MGPKK
DSまたはその誘導体を含むタンパク質VP19を提供する。好ましくは、タン
パク質VP24は配列番号12に示すアミノ酸配列またはその誘導体配列を有す
る。配列番号3、4、5、6、10または12に示すアミノ酸配列の誘導体配列
を有するタンパク質も本発明の範囲に含まれると理解すべきである。本発明では
、タンパク質アミノ酸配列の誘導体は配列番号3、4、10または12に示すア
ミノ酸配列或いは配列番号5または6に示す部分配列に比較してタンパク質の抗
原性または免疫原性に影響を及ぼさない程度の変更を含む。本発明では、タンパ
ク質の抗原性特性はWSSVタンパク質を認識し得る及び/または該タンパク質
と反応し得る抗体を作製するタンパク質の能力と理解される。免疫原性は甲殻類
動物においてWSSV感染に対する防御応答を誘発するタンパク質の能力である
と理解される。
【0007】 本発明の配列中で起こり得る変更は、例えば全体配列における1つ以上のアミ
ノ酸の保存アミノ酸の置換、欠失、挿入、逆位または付加により生じ得る。免疫
特性を変更しないと予想されるアミノ酸置換は公知である。関連アミノ酸間のア
ミノ酸置換または進化過程にしばしば起こる置換は、特にSer/Ala、Se
r/Gly、Asp/Gly、Asp/Asn、Ile/Valである(Day
hof,M.D.,タンパク質配列及び構造のアトラス(Atlas of protein sequ
ence and structure),Nat.Biomed.Res.Found.,Was
hington D.C.(1978),5巻、追補3参照)。この情報に基づ
いて、Lipman及びPearsonはタンパク質を迅速且つ鋭敏に比較し、
タンパク質相同性を有するタンパク質及びペプチドの機能類似性を調べる方法を
開発した(Science,Vol.227,p.1435−1441(198
5))。所与のアミノ酸配列及びその誘導体を有するタンパク質またはペプチド
間の配列相同性を決定するためにFASTA、TFASTA、BLAST等の数
種のコンピュータプログラムを利用することができる。配列間の最も整合する領
域はこれらのプログラムにより自動的に決定され得る。よって、本発明の誘導体
タンパク質は依然として構造WSSVタンパク質を認識し、それと反応すること
ができる抗体を作製するかまたは予防接種した甲殻類動物においてWSSV感染
から防御する防御応答を誘発することができる。本発明で使用し得る他の誘導体
タンパク質は、構造WSSVタンパク質を認識し、それと反応することができる
抗体を作製するかまたは予防接種した甲殻類動物においてWSSV感染から防御
する防御応答を誘発することができるならば、WSSVタンパク質の断片である
【0008】 第2の態様で、本発明は1つ以上のWSSVの構造タンパク質をコードする核
酸配列を提供する。より好ましくは、本発明はそれぞれ主要構造タンパク質VP
24、VP26、VP28及び/またはVP19をコードする核酸配列を提供す
る。特に、本発明はそれぞれVP26、VP28及びVP24をコードする配列
番号1または9、配列番号2または配列番号11に示すvp26、vp28及び
vp24の核酸配列を提供する。各ヌクレオチド配列は推定アミノ酸配列の第1
M残基をコードするATGコドンから始まり、C末端アミノ酸残基をコードする
コドンまで続く。本発明では、配列番号1、配列番号2、配列番号9または配列
番号11に示す配列と配列相同性を有する核酸配列も本発明の範囲に入ると理解
すべきである。本発明において配列相同性は少なくとも70%、好ましくは75
%、より好ましくは80%、更に好ましくは85%であると見做される。配列番
号1、2、9または11に示す配列と少なくとも90%、より好ましくは95%
の配列相同性を有する核酸配列が非常に好ましい。
【0009】 本発明では、配列相同性は当該ヌクレオチド配列を配列番号1、配列番号2ま
たは配列番号11に示す配列の対応部分と比較することにより決定される。本発
明において配列相同%は比較した配列間での同一ヌクレオチドの%と定義される
。配列相同性は、例えばBLAST N等のようなコンピュータプログラムによ
り決定され得る。前記プログラムは自動的に最も整合する領域を定める。
【0010】 本発明の配列相同性を有する核酸配列は、密接に関連するMSSV菌株から一
般的なクローニング・ハイブリダイゼーション法により配列番号1、2、11ま
たは9に示す配列の1つまたは前記配列の断片を用いて容易に単離され得る。本
発明では、ハイブリダイゼーションをストリンジェントな条件下、好ましくは非
常にストリンジェントな条件下で実施する。ストリンジェントなハイブリダイゼ
ーション条件は65℃の温度で1×SSC、0.1%SDSの洗浄条件であると
理解される。非常にストリンジェントな条件はSCC濃度を0.3×SSCに下
げた洗浄条件を指す。誤って同定された塩基の排除を要するように特定情報を狭
く解釈すべきではない。本明細書に記載の特定配列は他の菌株から相同性ヌクレ
オチド配列を単離するために容易に使用され得る。
【0011】 配列番号1、2または11に示す配列の1つと配列相同性を有する核酸配列は
、配列番号3、4、10及び12に示すアミノ酸配列の1つまたは配列番号5及
び6に示す部分アミノ酸配列の1つと比較してタンパク質の抗原性または免疫原
性に影響を与えない程度の変更を含むアミノ酸配列を有するタンパク質をコード
する。VP26タンパク質をコードする前記相同性ヌクレオチド配列の例は配列
番号9に示すヌクレオチド配列であり、これは配列番号3に示すアミノ酸に比較
して変更を有するVP26タンパク質をコードする。
【0012】 本発明のWSSVタンパク質は一般的な生化学分離及び精製方法により得るこ
とができ、或いはこのタンパク質は一般的な組換えテクノロジーにより作製され
得る。本発明のヌクレオチド配列は、実質的に他のWSSVタンパク質を含まな
い構造WSSVタンパク質の組換え産生に使用するのに特に適している。ヌクレ
オチド配列はタンパク質を発現し得る適当な発現ベクターに挿入し、適当な宿主
細胞を前記発現ベクターを用いて形質転換し、宿主細胞を適当な培地で培養する
。発現させたタンパク質を細胞または培地から単離、精製することができる。適
当な発現ベクターは、特にプラスミド、コスミド、ウイルス、及び複製及び発現
のために必要な制御領域を含むYAC(酵母人工染色体)である。発現ベクター
を宿主細胞で発現するために使用し得る。適当な宿主細胞は、例えば細菌、酵母
細胞、昆虫細胞及び哺乳動物細胞である。前記発現技術は当業界で公知である(
Sambrookeら,分子クローニング:実験マニュアル(Molecular Cloning
: a Laboratory Manual),Cold Spring Harborに所在のCo
ld Spring Harbor Laboratory Press(19
89年)発行;King and Possee,1992)。
【0013】 第3態様で、本発明は1つ以上のWSSVの構造ビリオンタンパク質VP24
、VP26、VP28またはVP19及び医薬的に許容され得る担体を含むワク
チンを提供する。より具体的には、本発明のワクチンはビリオンタンパク質VP
24、VP26、VP28またはVP19、または前記タンパク質の2つ以上の
組合せを含む。好ましくは、本発明のワクチンは、配列番号12に示すアミノ酸
配列、配列番号5に示すN末端アミノ酸配列、または前記のいずれかの配列の誘
導体配列を含むVP24;配列番号3または配列番号10に示すアミノ酸配列、
または前記のいずれかの配列の誘導体配列を含むVP26;配列番号4に示すア
ミノ酸配列またはその誘導体配列を含むVP28;または配列番号6に示すN末
端アミノ酸配列またはその誘導体配列を含むVP19;または前記した2つ以上
のタンパク質の組合せを含む。より好ましくは、本発明のワクチンはWSSVタ
ンパク質VP26及びVP28、及び任意にVP24を含む。
【0014】 更に、本発明の核酸配列は甲殻類動物にWSSV感染に対する予防接種をする
ためのベクターワクチンを製造するために使用することができる。ベクターワク
チンは、弱毒化生細菌またはウイルスが遺伝子材料に挿入された異種ヌクレオチ
ドを1つ以上含むように修飾されているワクチンであると理解されたい。これら
の所謂ベクター細菌またはウイルスは挿入されたヌクレオチドによりコードされ
る異種タンパク質を同時発現することができる。従って、第4の態様で、本発明
は遺伝子材料中に1つ以上の本発明のヌクレオチド配列を含むように修飾されて
なる弱毒化生細菌または細菌及び医薬的に許容され得る担体を含むベクターワク
チンを提供する。
【0015】 本発明のワクチンは甲殻類動物、例えばP.monodonP.vanna meiP.chinensisP.merguensisまたはMetap eaeus spp.のようなPenaeidae科のメンバーを含めたシュリ
ンプ類;Macrobrachium spp.またはPalaemon sp
p.のようなPalaemonidae科のメンバーを含めたプローン類;Ca linectes spp.、Palinurus spp.、Panulir is spp.またはHomarus spp.のようなPalinurida 及びNephropidae科のメンバーを含めたロブスター類;Astac us spp.、Procambarus spp.及びOronectes
spp.のようなAstacidae科のメンバーを含めたザリガニ類;Can cer spp.、Callinectes spp.、Carcinus
pp.及びPortunus spp.のようなCancridae及びPor tuidae 科のメンバーを含めたカニ類を防御するために使用することができ
る。ただし、甲殻類動物は上に挙げたメンバーに限定されない。
【0016】 本発明のワクチンは当業者に公知であり、例えばA.R.Gennaroら編
、Remington’s Pharmaceutical Sciences
、第18版、72章、p.1389−1404、Philadelphic C
ollege of Pharmacy and Science(1990年
)発行に記載されている方法に従って製造され得る。
【0017】 本発明のワクチンは有効量の1つ以上の本発明のタンパク質、ベクター細菌ま
たはウイルス、及び医薬的に許容され得る担体を含む。本明細書中、「有効」は
甲殻類動物において防御応答を誘発するのに十分な量として定義される。ベクタ
ーまたはタンパク質の量はベクターまたはタンパク質の種類、投与経路、投与時
期、予防接種対象、年令、全身健康状態、体温及び食餌に依存する。
【0018】 通常、動物1匹あたり0.01〜1,000μgのタンパク質、好ましくは動
物1匹あたり0.5〜500μg、より好ましくは動物1匹あたり0.1〜10
0μgのタンパク質が使用され得る。ウイルスベクターワクチンの場合、通常動
物1匹あたり103〜108pfu(プラーク形成単位)の量が使用され得る。
【0019】 本発明のワクチンに使用するのに適した医薬的に許容され得る担体は無菌且つ
生理学的に適合するもの、例えば滅菌水、食塩水、水性緩衝液(例えば、PBS
のようなアルカリ金属ホスフェート)、アルコール、ポリオール等である。更に
、本発明のワクチンは他の添加剤、例えば助剤、安定剤、酸化防止剤、保存剤等
を含んでいてもよい。
【0020】 適当な助剤には、アルミニウム塩またはゲル、カルボマー、非イオン性ブロッ
クコポリマー、トコフェロール、モノホスフェリル脂質A、ムラミルジペプチド
、油エマルション、グルカン、サイトカイン、サポニン(例えば、Quil A
)等が含まれるが、これらに限定されない。添加される助剤の量は助剤そのもも
のの種類に依存する。
【0021】 本発明のワクチンに使用するのに適した安定剤には、炭水化物(例えば、ソル
ビトール、マンニトール、スターチ、スクロース、デキストリン及びグルコース
)、タンパク質(例えば、アルブミンまたはカゼイン)、または緩衝液(例えば
、アルカリホスフェート)が含まれるが、これらに限定されない。
【0022】 好適な保存剤には、特にチメロサール及びメルチオラートが含まれる。
【0023】 本発明のワクチンは注射、液浸、浸漬、噴霧またはエアゾールを介して、また
は経口的に投与され得る。好ましくは、前記ワクチンは、特に商業的養殖場では
液浸または経口により甲殻類動物に投与される。
【0024】 経口投与の場合、ワクチンを経口投与に適した担体、すなわち、セルロース、
食物、代謝可能物質、例えばα−セルロース、または植物または動物起源の各種
油と混合することが好ましい。本発明のワクチンを経口デリバリーするための特
に好適に食物担体はワクチンをカプセル化することができる生餌生物(lived-fee
d organism)である。好適な生餌生物には、プランクトン様非選択的フィルタフ
ィーダー、好ましくは輪形動物(Rotifera)、ホウネンエビ(Arte mia )等が含まれるが、これらに限定されない。ブラインシュリンプArte mia sp.が非常に好ましい。
【0025】 本発明のタンパク質は、当業者が利用できる一般的方法を用いて抗体の作製に
使用することができる。好ましくは、前記タンパク質は特異的モノクローナル抗
体を作製するために使用される。本発明の抗体は標準的方法に従って作製され得
る。動物(例えば、マウス)をタンパク質で免疫化し、タンパク質特異的モノク
ローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択する方法は当業界で公知である(
例えば、Cliganら編,Current protocols in im
munology,1992;Kohler及びMilstein,Natur
e,256,p.495−497(1975);Steenbakkersら,
Mol.Biol.Rep.,19,p.125−134(1994)参照)。
得られた抗体は現場でWSSVを検出するため、または甲殻類動物におけるWS
SVの存在を検出するための診断において使用され得る。本発明のヌクレオチド
配列は診断に使用するのにも適している。前記配列またはその断片は、例えば現
場でまたは甲殻類動物においてWSSVの存在を検出するためのPCR法におい
て使用され得る。従って、別の態様で、本発明は1つ以上の本発明のヌクレオチ
ド配列または抗体を含む診断キットを提供する。
【0026】 本発明のタンパク質VP28、VP26、VP24及びVP19に対する抗体
は更に甲殻類動物の受動免疫化のための抗体ワクチンを製造するために使用され
得る。従って、別の態様で、本発明はVP28、VP26、VP24またはVP
19、または前記タンパク質の2つ以上の組合せに対する抗体を含むWSSVに
対する受動免疫化のためのワクチンを提供する。前記ワクチンは上記したように
標準的方法により製造され得る。好ましくは、抗体の経口投与用ワクチンは、抗
体を食用担体(例えば、魚の餌)と混合して製造される。より好ましくは、ワク
チンは鶏卵で作製した抗体(IgY抗体)から製造される。
【0027】 下記実施例は本発明の例示であり、決して本発明を限定すると解釈すべきでな
い。
【0028】 (図面の説明) 図1は、WSSVタンパク質。(A)逆染色した無傷のビリオンのTEM写真
。(B)逆染色したWSSVヌクレオキャプシドのTEM写真。(C)精製WS
SVの15%クーマシー染色SDS−PAGEゲル。レーン1:低分子量タンパ
ク質マーカー、レーン2:非感染シュリンプの精製「WSSV粒子」、レーン3
:精製WSSV粒子、レーン4:精製WSSVヌクレオキャプシド。
【0029】 図2は、WSSV VP26及びVP28のヌクレオチド配列。(A)WSS
Vゲノム断片上のVP26及びVP28の位置。(B)VP26のヌクレオチド
及びタンパク質配列。(C)VP28のヌクレオチド及びタンパク質配列。vp
26及びvp28のORFはそれぞれ推定アミノ酸配列の第1M残基をコードす
るATGコドンから始まる。N末端配列アミノ酸は太字で示す。想定N−グリコ
シル化サイトの位置には下線を付し、想定O−グリコシル化サイトの位置には二
重下線を付した。VP28上の縮重プライマー位置のヌクレオチド配列はイタリ
ックで示す。
【0030】 図3は、(A)VP26及び(B)VP28の疎水性プロットである。
【0031】 図4は、15% SDS−PAGEゲル及びウェスタンブロットで分析した昆
虫細胞におけるWSSV構造タンパク質のバキュロウイルス発現。(A)Sf2
1細胞の抽出物のクーマシー染色ゲル。レーン1:低分子量タンパク質マーカー
、レーン2:モック感染、レーン3:AcMNPV−wt感染、レーン4:Ac
MNPV−GFP感染、レーン5:AcMNPV−WSSVvp26感染、レー
ン6:AcMNPV−WSSVvp26感染、レーン7:WSSV。(B)精製
WSSVに対するポリクローナル抗体を用いたウェスタンブロット。
【0032】 図5は、構造タンパク質VP28に対する抗血清によるシュリンプ中のWSS
Vの中和。ネガティブコントロール:NaCl溶液を投与されたシュリンプ、ポ
ジティブコントロール:WSSVを投与されたが、抗血清を投与されなかったシ
ュリンプ、前免疫血清:WSSV及び前免疫血清を投与されたシュリンプ、VP
28抗血清:ウイルス及び抗−VP28抗血清を投与されたシュリンプ。
【0033】 図6は、シュリンプへのWSSVタンパク質の予防接種。ネガティブコントロ
ール:NaCl溶液を投与されたシュリンプ、ポジティブコントロール:NaC
l及びWSSVを投与されたシュリンプ、群3:VP24を予備接種されたシュ
リンプ、群4:VP26cを予備接種されたシュリンプ、群5:VP28を予備
接種されたシュリンプ、群6:VP24、VP26c及びVP28の混合物を予
備接種されたシュリンプ。
【0034】 (実施例) 方法 白点症候群ウイルスの調製及び精製 本研究で使用したウイルスはタイからの感染Penaeus monodon シュリンプから単離した。感染組織をTN緩衝液(20mM トリス−HCl,
400mM NaCl,pH7.4)中で均質化した。1,700×gで10分
間遠心後、上清を0.45μmフィルターを用いて濾過した。濾液を健康なP. monodon の第4腹節の外側域に筋肉内注射して、感染を開始した。4日後
に体液を瀕死状態のシュリンプから抜き、抗凝固剤として修飾Alsever溶
液(Rodriguezら,1995)と混合した。TNE(20mM トリス
−HCl,400mM NaCl,5mM EDTA,pH7.4)で希釈後、
体液を4℃において1,700×gで10分間遠心して清澄化した。ウイルス粒
子を4℃において45,000×gで1時間遠心して沈降させ、ペレットからT
Nに懸濁させた。
【0035】 ウイルスエンベロープを、Nonidet P40(NP40)で処理して上
記ウイルス粒子から除去した。1% NP40をウイルス溶液に添加し、ゆっく
り揺り動かしながら室温で30分間インキュベートした。ヌクレオキャプシドを
4℃において80,000×gで30分間沈降させた。ペレットをTE(10m
M トリス−HCl,1mM EFTA,pH7.5)に溶解した。
【0036】 ビリオン懸濁液のSDS−PAGE タンパク質分析のために、WSSVビリオン調製物(エンベロープを有するビ
リオン、ヌクレオカプトジ及びネガティブコントロール)を15% SDS−P
AGEゲルにおいて分析した。タンパク質をクーマシーブリリアントブルー染色
を用いてSDS−PAGEゲルに可視化した。
【0037】 電子顕微鏡検査 透過型電子顕微鏡検査(TEM)のために、ウイルス懸濁物を、リンタングス
テン酸(2% PTA)で逆染色されているformvarコートした炭素安定
化ニッケルグリッド(400メッシュ)上に載せた。試料をPhilips C
M12電子顕微鏡を用いて検査した。
【0038】 核酸精製 ウイルスDNAを、プロテイナーゼK(0.2mg/ml)及びサルコシル(
1%)を用いて45℃で3時間処理した後フェノール/クロロホルム抽出し、T
E(10mM トリス−HCl,1mM EDTA,pH7.5)に対して透析
することにより精製ビリオンから単離した。DNAの純度及び濃度をマーカーを
用いてアガロースゲル電気泳動により測定した。
【0039】 プラスミドの構築 WSSVサブゲノム断片を標準的方法(Sambrookら,1989)を用
いてpBluescript SK+(Statagene)にクローン化し、
大腸菌DH5αに形質転換した、DNA単離、制限酵素消化、アガロースゲル電
気泳動及びコロニーリフティングは標準プロトコル(Sambrookら,19
89)に従って実施した。PCRは注文設計し、合成したプライマーを用いて実
施した。vp28のN末端をコードするDNAを、全WSSV DNAからVP
28のN末端アミノ酸配列に基づく縮重プライマーを用いてPCR増幅した。使
用した前進プライマーは5’CAGAATTCTCDATNGTYYTNGTN
AC3’(配列番号7)であり、逆プライマーは5’CAGAATTCATGG
AYYTNWSNTTYAC3’(配列番号8)であり、いずれもEcoRIサ
イト(下線部)を有する(D=A、TまたはG;N=A、C、GまたはT;Y=
CまたはT;W=AまたはT;S=CまたはG)。vp24のN末端を、全WS
SV DNAからVP24のN末端アミノ酸配列に基づく1組の縮重プライマー
を用いてPCR増幅した。前進プライマーとして5’CAGAATTCATGC
AYATGTGGGGNGT3’(配列番号3)を使用し、逆プライマーとして
5’CAGAATTCYTTRTCYTTYTTRTCIARYTT3’(配列
番号14)を使用し、いずれもEcoRIサイト(下線部)を含む。
【0040】 DNA配列決定及びコンピュータ分析 配列決定のためのプラスミドDNAを、QIAprep Miniprepシ
ステムまたはJETstarプラスミド精製システム(Qiagen,Inc.
)を用いて精製した。配列決定は普遍pBluescript前進及び逆ヌクレ
オチドプライマー及び両鎖由来の注文合成したプライマーを用いて実施した。自
動配列決定はApplied Biosystems自動化DNAシーケンサー
(ベルギー国に所在のEurogentec)を用いて実施した。
【0041】 作製した配列をUWGCGコンピュータプログラム(リリース10.0)を用
いて分析した。DNA及び推定アミノ酸排列をプログラムFASTA、TFAS
TA(Pearson & Lipman,1988)及びBLAST(Alt
schulら,1997)を用いて最新のGenBank/EMBL、SWIS
SPORT及びPIRデータベースと比較した 細胞及びウイルス Spodoptera frugiperda(Sf−AE−21)細胞(V
aughnら,1977)を10%ウシ胎仔血清(FCS)を補充したグレース
昆虫培地(GIBCO BRL)において培養した。Autograph ca
lifornica核多角体病ウイルス(AcMNPV)のE2−株(Smit
h及びSummers,1982)を野生型(wt)ウイルスとして使用した。
日常的な細胞培養維持及びウイルス感染方法は公表された方法(Summers
及びSmith,1987;King Possee,1992)に従って実施
した。
【0042】 組換え体の工学処理 昆虫細胞においてWSSV VP24(配列番号12)、VP26(配列番号
3)、VP26c(配列番号10)及びVP28(配列番号4)を過剰発現する
ためにBac−To−Bacシステム(GIBCO BRL)を使用した。昆虫
細胞の感染時にBac−to−Bac組換え体の検出及び滴定を容易にするため
に、緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子をp10プロモーターの下流のpFa
stBac−DUALベクターに導入した。プラスミドpVL92GFP(Re
ilanderら,1996)をXbal及びkpnlで消化後このプラスミド
からGFP遺伝子を除去した。700bp GFP含有断片をアガロースゲル電
気泳動及びGlassMAX精製(GIBCO BRL)により単離し、DNA
ポリメラーゼを用いて平滑末端とし、p10プロモーターの下流のpFastB
ac−DUALの多重クローニング領域IIのSmaIサイトに挿入した。生じ
たプラスミドをpFastBac−D−GFPと呼び、ポリヒドリンプロモータ
ーの下流に外来遺伝子の挿入のための領域1を含んでいた。p10プロモーター
からGFPのみを発現する組換えウイルスをBac−to−Bacシステムプロ
トコル(GIBCO BRL)に従って構築し、このウイルスをAcMNPV−
GFPと命名した。
【0043】 PCRをvp26(配列番号1)及びvp28(配列番号2)の推定完全オー
プンリーディングフレーム(ORF)を含むWSSVプラスミドに対して実施し
、ORFの3’末端にBamHIサイト及び5’末端にHindIIIサイトを
導入した。vp26(配列番号1)及びvp28(配列番号2)をまずpET2
8aベクター(Novagen)にクローン化し、BamHI及びNotIで切
除し、プラスミドpFastBac−D/GFPのポリヒドリンプロモーターの
下流に挿入した。生じたプラスミドをそれぞれpFastBac−D/G−vp
26及びpFastBac−D/G−vp28と命名した。vp26c(配列番
号9)及びvp24(配列番号11)を5’末端にBamHIサイト及び3’末
端にEcoRIサイトに導入するプライマーを用いて推定ORF含有プラスミド
に対してPCR増幅した。消化後、vp26c(配列番号9)及びvp24(配
列番号11)のORFをpFastBac−D/GFPのポリヒドリンプロモー
ターの下流に挿入すると、プラスミドpFastBac−D/G−vp26c及
びpFastBac−D/G−vp−24が生じた。p10プロモーターからG
FP及びポリヒドリンプロモーターからVP24(配列番号12)、VP26(
配列番号3)、VP26c(配列番号10)またはVP28(配列番号4)を発
現する組換えウイルスをBac−to−Bacシステムプロトコル(GIBCO
BRL)を用いて構築し、これらのウイルスをそれぞれAcMNPV−WSS
Vvp24、AcMNPV−WSSVvp26、AcMNPV−WSSVvp2
6c及びAcMNPV−WSSVvp28と命名した。
【0044】 SDS−PAGE、タンパク質配列決定及び免疫ブロッティング 野生型AcMNPV及び異種タンパク質(GFP、VP26、VP28)を発
現する組換えAcMNPVを感染させた昆虫細胞を15% SDS−PAGEゲ
ルにおいて分析した。タンパク質をクーマシーブリリアントブルー染色を用いて
可視化した。半乾燥ブロッティングは、CAPS緩衝液(10%メタノール中1
0mM CAPS)を用いてポリビニリデンジフロリド(PVDF)膜(Bio
−Rad)に対して、またはトリス−グリシン緩衝液(25mM トリス塩基,
192mM グリシン,10%(v/v)メタノール,pH3.8)を用いてI
mmunobilon(商標)−P(Millipore)に対して実施した。
タンパク質をクーマシーブリリアントブルー染色を用いてPVDF膜上に可視化
した。WSSVビリオン調製物からの主要タンパク質バンドをフィルターから切
除し、N−末端の配列を決定した(マサチュセッツに所在のProSeq,In
c.)。
【0045】 Immobulon−P膜をTBS(0.2M NaCl,50mM トリス
−HCl,pH7.4)中2%低脂肪粉乳(オランダ国のCampina)でブ
ロックした。ブロットをTBS中で0.2%低脂肪粉乳で1:2,000希釈し
たポリクローナル家兎抗−WSSV血清(ハワイ州ホノルル大学のP.C.Lo
h教授から提供された)において室温で1時間インキュベートすることにより免
疫検出した。その後、ホースラディシュペルオキシダーゼ(Amersham)
をコンジュゲートした抗−家兎抗体を1:2,000の濃度で使用し、強化化学
ルミネセント光検出キット(Amersham)で実施した。
【0046】 VP28ポリクローナル抗体 主要WSSV構造エンベロープタンパク質VP28をバキュロウイルスAcM
NPV−WSSVvp28を用いて昆虫細胞において発現させ、Prepcel
l(Biorad)及び分画コレクターを用いて精製した。VP28を含有する
分画を収集し、濃縮した。精製VP28タンパク質を家兎に注入して、ポリクロ
ーナル抗体を作製した。この抗体を精製WSSVビリオンを含有するウェスタン
ブロットで検査し、WSSVビリオン由来のVP28と十分反応させた。このV
P28抗血清をWSSV中和実験において使用した。
【0047】 WSSVウイルスストック 1週間前に低濃度WSSVを筋肉内注射したザリガニProcambarus clarkiiの体液からウイルスを精製して白点症候群ウイルス(WSSV
)ウイルスストックを調製した。前記体液を連続スクロース勾配で精製し、ウイ
ルスバンドを採取した。ウイルスをペレット化した後、ウイルスをTE(pH7
.5)に溶解した。実験に使用するまでウイルスストックを−70℃で保存した
【0048】 タンパク質のワクチン接種 主要WSSV構造エンベロープタンパク質VP28(配列番号4)、ヌクレオ
キャプシドタンパク質VP26c(配列番号10)及びVP24(配列番号12
)を、p10プロモーターからGFP及びポリヒドリンプロモーターからWSS
V構造タンパク質を発現するバキュロウイルスAcMNPV−WSSVvp28
、AcMNPV−WSSVvp26c及びAcMNPV−WSSVvp24を用
いて昆虫細胞において発現させた。感染から3日後に、感染した昆虫細胞を収集
し、音波により破壊した。上清をP.monodonに予防接種するために使用
した。 本実験には6群のシュリンプを使用した。
【0049】
【表1】
【0050】 ミックスでは、等容量のVP28溶液、VP26c溶液及びVP24溶液を混
合してから注射した。予防接種から5日後、シュリンプに追加接種する。2日後
、WSSV(ストックウイルス、中和実験参照)を注射することによりチャレン
ジする。注射後、シュリンプを6日間追跡し、死亡したシュリンプについては電
子顕微鏡によりWSSVの存在を調べた。
【0051】 結果 配列決定のためのWSSVタンパク質の単離 精製ウイルス調製物を筋肉内注射することによりPenaeus monod on シュリンプをWSSV感染させた。感染から4日後、感染動物の体液からウ
イルスを単離した。ネガティブコントロールとして、非感染シュリンプから体液
を採取した。これらの調製物をWSSVビリオンの存在及び純度について電子顕
微鏡により分析した。非感染動物のサンプルにはウイルス粒子が観察されなかっ
たが、感染動物のサンプル中には多くの主にエンベロープビリオンが観察された
(図1a)。NP40で処理後ウイルス粒子からウイルスエンベロープを除去す
ると、WSSVヌクレオキャプシドの表面に近いセグメント外観特徴(Dura
ndsら,1997)を有する精製ヌクレオキャプシドが生じた(図1b)。エ
ンベロープビリオン及びヌクレオキャプシドのタンパク質をSDS−PAGEで
分離した(図1c)。ビリオン中にそれぞれ28kDa(VP28)、26kD
a(VP26)、24kDa(VP24)及び19kDa(VP19)の見かけ
分子量を有する4つの主要ペプチドが同定された。数個のやや弱いバンドも観察
された。そこには30〜65kDaの範囲に約6個のバンドがあり、86〜13
0kDaの範囲に少なくとも7つの弱いタンパク質バンドがある。体液に由来す
る3つの主要タンパク質バンドはビリオンと共精製され、67〜78kDaの範
囲に存在する。この領域に存在する小さいタンパク質バンドはこのゲルでは観察
できなかった(図1)。主要WSSVタンパク質VP28及びVP19で見られ
るサイズは精製ヌクレオキャプシドを含むレーン(図1c)には存在せず、よっ
てウイルスエンベロープまたは外皮に由来しているようである。VP26及びV
P24はヌクレオキャプシド及びビリオンの両方に存在していた。これから、V
P26及びVP24はヌクレオキャプシドに由来すると示唆される。
【0052】 SDS−PAGEゲルの内容物を半乾燥ブロッティングによりポリビニリデン
ジフロリド膜に移し、主要ウイルスタンパク質バンドを切り取り、配列決定した
。VP28及びVP26から40以上のアミノ酸がN末端から配列決定された(
それぞれ、図2b及び2cに太字で示す)。VP26のN末端配列はMEFGN
LTNLDVAIIAILSIAIIALIVIMVIMIVFNTRVGRS
VVANを含んでいた。VP28のN末端配列決定により、アミノ酸配列MDL
SFTLSVVSAILAITAVIAVFIVIFRYHNTVTKTIEt
HsDが得られ、このうち39位のスレオニン及び41位のセリンは未確定であ
る。N末端配列はいずれも疎水性である(図3)。VP24についてN末端ペプ
チド配列決定して得たN末端アミノ酸配列はMHMWGVYAAILAGLTL
ILVVISIVVTNIELNKKLDKKDK(配列番号5)である。VP
19はN末端ブロックされていることが判明し、VP19の部分内部配列はN末
端ブロックしたペプチドをCNBr消化すると得られ、アミノ酸配列ILVIS
I(G/N)ILVLAVMNV(P/A/T)MGPKKDS(配列番号6)
であった。VP19部分配列の7位のアミノ酸残基はGまたはVであり、17位
はP、AまたはT残基であり得る。
【0053】 24kDaタンパク質遺伝子の局在化及び配列 VP24のN末端タンパク質配列に基づいて、いずれもEcoRIサイト(下
線)を含む、前進プライマーとして5’CAGAATTCATGCAYATGT
GGGGNGT3’(配列番号13)、逆プライマーとして5’CAGAATT YTTRTCYTTYTTRTCIARYTT3’(配列番号14)を有する
1組の縮重PCRプライマーを開発した。鋳型としてWSSVゲノムDNAを用
いてPCRを実施した。133bp長断片を得、2%アガロースゲルから精製後
pBluescript SK+にクローン化し、配列決定した。このPCR産
物の配列はWSSV VP24のN末端タンパク質配列(配列番号5)に相当し
、VP24の完全ORFを同定するためにWSSVプラスミドライブラリーに対
するコロニーリフトアッセイ(Sambrook,1989)におけるプローブ
として使用した。この断片とハイブリダイズする18kbp BamHI断片を
更なる分析のために選択した。
【0054】 627ヌクレオチドを含む完全vp24 ORF及びこの遺伝子のプロモータ
ー領域が18kbp BamHI断片上で認められた。翻訳開始コドンは効率的
な真核翻訳開始(Kozak,1989)のための好ましい範囲(AAAATG C)に存在していた。プロモーター領域には、A/Tリッチ配列のストレッチが
見られたが、コンセンサスTATAボックスは見られなかった。ポリAシグナル
は翻訳停止コドンと重複していた。vp24 ORF(配列番号11)は、VP
24の実験的に決定したN末端配列(配列番号5)を含むアミノ酸配列を有する
208アミノ酸(配列番号12)の推定タンパク質をコードした。VP24は2
3kDaの理論サイズ及び8.7の等電点を有する。N−結合グリコシル化に対
する4つの潜在的サイト(N−{P}−[ST]−{P})、O−グリコシル化
に対する1つのサイト(Hansenら,1998)及び9つの可能なリン酸化
サイト([ST]−X−X−[DE]または[ST−X−[RX])がVP24
内に認められたが、これらの修飾が起こったかどうかは不明である。PROSI
TEデータベースに存在する他のモチーフはVP24中には見られなかった。2
08アミノ酸のコンピュータ分析から、VP24のN末端にアミノ酸6〜25に
より形成される想定膜貫通α−らせんを含む非常に疎水性の領域が存在すること
が判明した。Garnierら(1978)のアルゴリズムから、タンパク質に
沿って数個の他のα−らせん及びβ−シートが予測された。
【0055】 26kDaタンパク質遺伝子の局在化及び配列 HindIII及びBamHIの部分WSSVゲノムライブラリーをpBlu
escript−SK+(van Hultenら,2000)において構築し
、多くのWSSV断片から末端ヌクレオチド配列を得た。VP26のN末端配列
をコードするヌクレオチド配列は6kb BamHI断片の末端近くに存在して
いた(図2a)。メチオニン出発コドン(AAAATGG)の周りの配列は効率
的な真核翻訳開始のKozakルール(Kozak,1989)に一致した。v
p26の非翻訳リーダーの49ヌクレオチドのみが決定され得、末端BamHI
サイトまで延びていた(図2a)。
【0056】 6kb BamHI断片は、VP26のN末端アミノ酸をコードするものを含
めた555ntのオープンリーディングフレームを含んでいた(図2b)。ポリ
Aシグナルはvp26の翻訳停止コドンの94ヌクレオチド(nt)下流に存在
している。このORF(vp26)は20kDaの理論サイズを有する184ア
ミノ酸のタンパク質をコードした。推定タンパク質は9.4の等電点を有する塩
基性であった。N−結合グリコシル化のための3つの潜在サイト(N−{P}−
[ST]−{P})が存在し、3つの想定O−グリコシル化サイト(図2b)を
プログラムNetOglyc(Hansenら,1998)を用いて予想した。
13の可能なリン酸化サイト([ST]−X−X−[DE]または[ST−X−
[RK])が見つかったが、他のモチーフはPROSITEデータベースには存
在しない。VP26の184アミノ酸の疎水性分析は、非常に疎水性の領域がタ
ンパク質のN末端に存在することを示した(図3a)。この領域は、α−らせん
の形態でアミノ酸12〜34で形成される想定膜貫通アンカーを含んでいた。こ
のアンカーの後には2つのアルギニンを含む正帯電領域があり、このことからC
末端部分が細胞質側に向いていることが示唆される(Sonnhammerら,
1998)。膜貫通α−らせんの他に、Gamierら(1978)のアルゴリ
ズムを用いて127〜141位に潜在的なβ−シートが見つかった。タンパク質
には1つのシステインしか存在せず、タンパク質内ジスルフィド架橋が形成され
得ないことが示された。このシステインはVP28の場合のようにタンパク質の
C末端部分に局在化していた。
【0057】 28kDaタンパク質遺伝子の局在化及び配列 VP28のアミノ酸配列はWSSV末端断片配列の翻訳から得られなかった。
このペプチドのN末端配列に基づいて、1組の縮重プライマーが開発された。前
進プライマーは5’CAGAATTCTCD ATNGTYTTNGTNAC3
’(配列番号7)であり、逆プライマーは5’CAGAATTCATGGAYY
TN WSNTTYAC3’(配列番号8)であり、いずれもEcoRIサイト
(下線)を含んでいた。配列上のプライマーの位置を図2cに示す。鋳型として
ゲノムWSSV DNAを用いてPCRを実施した。128bp長断片が得られ
、2.5%アガロースゲルから精製後pBluescript SK+にクロー
ン化し、配列決定した。ヌクレオチド配列はWSSV VP28のN末端タンパ
ク質配列をコードし、この128bp断片を数個のWSSVプラスミドライブラ
リーに対するコロニーリフトアッセイ(Sambrookら,1989)で使用
した。3kb HindIII断片をこの断片とハイブリダイズし、更に分析し
た。
【0058】 この遺伝子の612nt及びプロモーター領域の完全ORF(vp28)が3
kb HindIII断片に認められた(図2c)。メチオニン出発コドン(G
TCATGG)は効率的な真核翻訳開始(Kozak,1989)のための好ま
しい範囲にある。プロモーター領域には、コンセンサスTATAボックスは存在
しなかったが、A/Tリッチ領域のストレッチは存在していた。ポリAシグナル
は翻訳停止コドンの55ヌクレオチド下流に観察された。前記ORFはN末端配
列アミノ酸を含む204アミノ酸の推定タンパク質をコードした。この酸性タン
パク質の理論サイズは22kDであり、等電点は4.6であった。5つの可能な
N−結合グリコシル化サイト(N−{P}−[ST]−{P})、2つのO−グ
リコシル化サイト(Hansenら,1998)(図2c)及び9つの可能なリ
ン酸化サイト([ST]−X−X−[DE]または[ST−X]−[RK])が
見られた。PROSITEデータベース中に存在する他のモチーフはVP28で
は認められなかった。
【0059】 204アミノ酸タンパク質のコンピユータ分析は、アミノ酸9〜27により形
成される想定膜貫通α−らせん配列を含む非常に疎水性の領域がタンパク質のN
末端に存在したことを示した(図3b)。VP26の場合のように、前記膜貫通
アンカー配列の後に正帯電領域があり、これから前記タンパク質は外から内に向
かっていると示唆される。配列のC末端部分には、膜貫通配列を構成するであろ
う他の疎水性領域が認められた。しかしながら、Garnierら(1978)
のアルゴリズムはVP28のこの位置にα−らせんを予測していなかった。前記
アルゴリズムは89〜99位に別のα−らせんを予測したが、タンパク質に沿っ
たβ−シートは予測していなかった。VP26の場合のように、VP28には1
つのシステインしか存在していなかった。このシステインはタンパク質のC末端
部分に局在化していた。
【0060】 組換えvp24、vp26及びvp28の発現及び分析 昆虫細胞において推定WSSVビリオンタンパク質VP24、VP26、VP
26c及びVP28を発現する組換えバキュロウイルスを作製するためにBac
−to−Bacシステム(GIBCO BRL)を使用した。vp24、vp2
6、vp26c及びvp28遺伝子(それぞれ、配列番号11、配列番号1、配
列番号9及び配列番号2)を、p10プロモーターの下流にGFP遺伝子を含む
プラスミドpFastBac−D/GFP由来のポリヒドリンプロモーターの下
流にクローン化した。pFastBac−D/GFP(コントロール)及びvp
24、vp26、vp26c及びvp28を含むプラスミドから作製した組換え
ウイルスをそれぞれAcMNPV−GFP、AcMNPV−WSSVvp24、
AcMNPV−WSSVvp26、AcMNPV−WSSVvp26c及びAc
MNPV−WSSVvp28と命名した。すべての組換えウイルスはp10プロ
モーターからGFPを発現した。後者の4つは更にポリヒドリンプロモーターか
らVP24(配列番号12)、VP26(配列番号3)、VP26c(配列番号
10)及びVP28(配列番号4)を発現した。
【0061】 AcMNPV−wt、AcMNPV−GFP、AcMNPV−WSSVvp2
6及びAcMNPV−WSSVvp8を感染させたSf21細胞の抽出物を15
% SDS−PAGEゲルで分析した。野生型AcMNPVを感染させた細胞(
図4aのレーン3)では、ポリヒドリンである32kDaバンドが目視された。
AcMNPV−GFP感染細胞(レーン4)及びWSSVタンパク質を発現する
組換え体を感染させた細胞(レーン5及び6)の抽出物を含むレーンでは、約2
9kDaでGFPタンパク質バンドが観察された。AcMNPV−GFP感染細
胞におけるGFP発現はポリヒドリンプロモーター由来のWSSVタンパク質を
発現するバキュロウイルスにおけるGFP発現に比してより強かった(レーン5
及び6)。これは、各種AcMNPV−GFP組換え体を感染させた細胞をUV
照射後にも容易に観察された。AcMNPV−GFP感染細胞中のGFPの蛍光
が最強である(図示せず)。ポリヒドリンプロモーター由来のWSSVタンパク
質の発現はp10プロモーター由来のGFPの発現に比して有意に高い(レーン
5及び6)。多分WSSV VP26を表す21kDaタンパク質の強い発現は
AcMNPV−WSSVvp26感染細胞の抽出物で観察された(レーン5)。
28kDaタンパク質の強い発現はAcMNPV−WSSVvp28感染細胞で
観察された(レーン6)。これらのゲル中のGFPの位置は抗−GFP抗血清を
用いるウェスタン分析により確認された(データ示さず)。
【0062】 SDS PAGEゲルで電気泳動にかけた野生型及び組換えAcMNPV感染
Sf21細胞のサンプルをウェスタン分析した。組換えVP26及びVP28を
検出するためにWSSVビリオンに対するポリクローナル抗体を使用した(図4
b)。VP26及びVP28の両方が前記細胞抽出物中で検出された。VP26
は21kDaで検出され、クマーシーブリリアントブルー染色ゲルと一致した(
図4aのレーン5;図4bのレーン5)。組換えVP28はVP28と同一位置
でWSSVビリオンから遊走し、このタンパク質の理論サイズ22kDaよりも
有意に高い。ポリクローナル抗体は、前記サンプルの非常に低いバックグラウン
ド反応で観察されたように昆虫細胞(レーン2)またはバキュロウイルス(レー
ン3及び4)と主要な交差反応性を示さなかった。
【0063】 AcMNPV−WSSVvp26c及びAcMNPV−WSSVvp24を感
染させたSf21細胞の抽出物を15% SDS−PAGEゲルで分析した。低
分子量マーカー及び精製WSSVビリオンをも同一ゲルで分析した。AcMNP
V−WSSVvp26c及びAcMNPV−WSSVvp24感染細胞を含むレ
ーンでは29kDaでGFPを表す弱いバンドが観察され、このバンドは感染細
胞をUV照射後はっきりと観察された。更に、AcMNPV−WSSVvp26
c感染細胞を含むレーンでは、ゲル中のWSSVビリオンの26kDバンドと同
じ位置に強いバンドが26kDで観察された。AcMNPV−WSSVvp24
感染細胞を含むレーンでは、WSSVビリンオンの24kDaタンパク質の位置
に相当する24kDaに明らかなバンドが観察された。AcMNPV−WSSV
vp26c感染細胞中の26kDaバンド及びAcMNPV−WSSVvp24
感染細胞中の24kDaバンドがWSSVビリンオンの26kDa及び24kD
aタンパク質に相当することを確認するために、このゲルのウェスタンブロット
をWSSVビリオンに対するポリクローナル抗体を用いて実施した。AcMNP
V−WSSVvp26c感染細胞中の26kDaバンド及びAcMNPV−WS
SVvp24感染細胞中の24kDaバンドがうまく検出された。
【0064】 VP26及びVP28の関連性 WSSV VP24、VP26、VP26c及びVP28の相同性研究をFA
STA、TFASTA及びBLASTを用いてGenBank/EMBL、SW
ISSPORT及びPIRデータベースに対して実施した。GenBank中の
配列は、バキュロウイルスエンベロープまたはキャプシドタンパク質、他の大き
なDNAウイルス由来の構造タンパク質と有意な相同性が認められなかった。
【0065】 中和実験 ウイルスストックの力価を滴定実験で求めた。ウイルスストックを1×10 〜5×1011倍希釈し、各希釈物10μlを10シュリンプ(Penaeus monodon,3〜4カ月令)に筋肉内注射した。ストックWSSV溶液の
1×10希釈物では7〜12日後の死亡率は50%であり、これを更なる実験
で使用した。 4群のシュリンプを中和実験で使用した。
【0066】
【表2】
【0067】 1シュリンプに投与したウイルスの総量はすべての群で一定であり、ウイルス
ストックの1×10希釈物10μlに等しい。群3及び4における血清濃度は
同じである(注射1回につき、WSSV 1μl及び血清 9μl)。注射後、
シュリンプを4週間追跡し、死亡したシュリンプをWSSVの存在について電子
顕微鏡で調べた。結果を図5に示す。
【0068】 群1(ネガティブコントロール)のシュリンプはいずれもWSSVで死亡しな
かったので、死亡率は0%である。群2(ポジティブコントロール)では、23
日後に死亡率は100%に達した。前免疫血清(家兎にVP28タンパク質を注
射する前に採取した血清)をWSSVに添加した群(群3)では、25日後に死
亡率は100%に達した。VP28抗血清をWSSVに添加したとき(群4)、
すべてのシュリンプが生存しており、死亡率は0%であった。これらの結果は、
VP28抗血清がP.monodonにおけるWSSV感染を中和できることを
示す。
【0069】 タンパク質の予防接種 群3〜6に異なるタンパク質溶液5μl(予防接種)及びl0μl(追加接種
)を注射した。予防接種のために、群3にはVP28タンパク質2.5μg、群
4にはVP26cタンパク質3.6μg、群5にはVP24タンパク質0.7μ
gを与えた。群6には等容量のVP28溶液、VP26c溶液及びVP24溶液
を含む混合物(タンパク質総量2.7μg)を与えた。追加接種のためにはシュ
リンプに高量のタンパク質を与えた。すなわち、群3にはVP28タンパク質9
.6μg、群4にはVP26cタンパク質5.7μg、群5にはVP24タンパ
ク質5.9μg、群6にはタンパク質総量7.1μgを与えた。すべての群のシ
ュリンプにストックWSSV溶液の1×10希釈物10μlを注射した。
【0070】 予防接種の結果を図6に示す。群1(ネガティブコントロール)のシュリンプ
はいずれもWSSVで死亡せず、よって死亡率は0%である。群2では、シュリ
ンプは1日後からWSSV感染のために死亡しはじめ、死亡率は増加し続ける。
これらのシュリンプには中和実験のシュリンプと同一用量のWSSVウイルスを
与えたが、群2のシュリンプは早くから死亡している。これは多分、この実験で
シュリンプが複数回注射を受けたストレスの結果であろう。群3〜5(それぞれ
VP24、VP26c及びVP28を予防接種したシュリンプ)では、死亡は遅
くなったが、群6(VP24、VP26c及びVP28の混合物を予防接種した
シュリンプ)ではWSSVで死亡したシュリンプはなく、よって死亡率は0%で
ある。予防接種中の各タンパク質の用量を最適にすると、WSSV感染に対して
高い防御効果が得られる。
【0071】
【参考文献】
【表3】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1a】 WSSVタンパク質であり、逆染色した無傷のビリオンの形態を示す写真であ
る。
【図1b】 WSSVタンパク質であり、逆染色したWSSVヌクレオキャプシドの形態を
示す写真である。
【図1c】 WSSVタンパク質であり、精製WSSVの15%クーマシー染色SDS−P
AGEゲル(SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動の写真である)。
【図2a】 WSSV VP26及びVP28のヌクレオチド配列であり、WSSVゲノム
断片上のVP26及びVP28の位置を示す。
【図2b】 WSSV VP26及びVP28のヌクレオチド配列であり、VP26のヌク
レオチド及びタンパク質配列を示す。
【図2c】 WSSV VP26及びVP28のヌクレオチド配列であり、VP28のヌク
レオチド及びタンパク質配列を示す。
【図3a】 VP26の疎水性プロットである。
【図3b】 VP28の疎水性プロットである。
【図4a】 15% SDS−PAGEゲル及びウェスタンブロットで分析した昆虫細胞に
おけるWSSV構造タンパク質のバキュロウイルス発現を示す。
【図4b】 15% SDS−PAGEゲル及びウェスタンブロットで分析した昆虫細胞に
おけるWSSV構造タンパク質のバキュロウイルス発現を示す。
【図5】 構造タンパク質VP28に対する抗血清によるシュリンプ中のWSSVの中和
の結果を示す。
【図6】 シュリンプへのWSSVタンパク質の予防接種の結果を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年8月6日(2001.8.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 ZNA C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/53 D // G01N 33/53 33/569 L 33/569 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AL,AU,BA,BB,BG, BR,CA,CN,CU,CZ,EE,GE,HR,H U,ID,IL,IN,IS,JP,KP,KR,LC ,LK,LR,LT,LV,MG,MK,MN,MX, NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,SK,S L,TR,TT,UA,US,UZ,VN,YU,ZA Fターム(参考) 4B024 AA01 BA31 CA02 EA02 HA17 4B063 QA19 QQ02 QQ58 QR55 QS34 4C085 AA03 BA51 CC21 CC22 DD62 4H045 AA10 AA11 AA30 CA01 DA75 DA86 EA31

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医薬的に許容され得る担体及び1つ以上のタンパク質を含む
    甲殻類動物における白点症候群の予防及び/または治療に使用するためのワクチ
    ンであって、前記タンパク質はそれぞれ配列番号3、配列番号4、配列番号5、
    配列番号6、配列番号10または配列番号12に示すアミノ酸配列の少なくとも
    1つを含む前記ワクチン。
  2. 【請求項2】 ワクチンが配列番号3または10に示すアミノ酸配列を有す
    るタンパク質、配列番号4に示すアミノ酸配列を有するタンパク質及び配列番号
    12に示すアミノ酸配列を有するタンパク質の混合物を含む請求の範囲第1項に
    記載のワクチン。
  3. 【請求項3】 ゲノム中にWSSVタンパク質をコードする異種核酸配列を
    含む弱毒化細菌またはウイルスを含む甲殻類動物における白点症候群の予防また
    は治療に使用するためのベクターワクチンであって、前記WSSVタンパク質は
    それぞれ配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号10また
    は配列番号12に示すアミノ酸配列の少なくとも1つを含む前記ベクターワクチ
    ン。
  4. 【請求項4】 白点症候群ウイルス由来の構造タンパク質であって、該タン
    パク質のアミノ酸配列がそれぞれ配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番
    号6、配列番号10または配列番号12に示すアミノ酸配列の少なくとも1つを
    含むことを特徴とする前記構造タンパク質。
  5. 【請求項5】 請求の範囲第4項に記載の構造タンパク質をコードする核酸
    配列。
  6. 【請求項6】 配列番号1、配列番号2、配列番号9または配列番号11に
    示す核酸配列を含む請求の範囲第5項に記載の核酸配列。
  7. 【請求項7】 請求の範囲第4項に記載の構造タンパク質の薬剤としての使
    用。
  8. 【請求項8】 医薬的に許容され得る担体、及び少なくとも請求の範囲第4
    項に記載の構造タンパク質または少なくとも請求の範囲第5項または第6項に記
    載の核酸配列を含む医薬組成物。
  9. 【請求項9】 請求の範囲第4項に記載の構造タンパク質に対する抗体。
  10. 【請求項10】 医薬的に許容され得る担体またはビヒクル及び少なくとも
    請求の範囲第9項に記載の抗体を含むワクチンまたは医薬組成物。
  11. 【請求項11】 請求の範囲第5項または第6項に記載の核酸配列または請
    求の範囲第9項に記載の抗体を含むWSSV検出用診断キット。
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