JP2008169131A - 甲殻類急性ウイルス血症に対するdnaワクチン - Google Patents

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Abstract

【課題】甲殻類急性ウイルス血症の予防に有効なワクチンの提供。
【解決手段】ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)の構造タンパク質遺伝子を含むpTargeTTMベクターを含有する、甲殻類急性ウイルス血症予防用のDNAワクチン。
【選択図】図1

Description

本発明は、甲殻類におけるウイルス感染の予防に有効なDNAワクチンに関する。
甲殻類の急性ウイルス血症(ホワイトスポットシンドローム、白斑病などとも称される)は、甲殻類の養殖において最も甚大な被害が報告されているウイルス性疾病である。この疾病は感染から数日間で高い致死性を示し、有効な予防・治療方法も確立されていない。そのため、その病原ウイルスであるホワイトスポットシンドロームウイルス(White Spot Syndrome Virus; WSSV)を養殖場に持ち込まないことが、この疾病に対する現在唯一の実効性ある対策とされている。しかし、病原ウイルスがいったん養殖場に入り込んでしまうと、ウイルスを排除するためにはそこで飼育している甲殻類を全て廃棄するしかなく、経済的損失が非常に大きくなる。またこの病原ウイルスWSSVは、甲殻類において広い宿主域を有し(非特許文献1)、単離株の間での遺伝的変異もほとんど観察されない(非特許文献2)ことから、ある1種の甲殻類でのWSSV感染が近くで養殖されている別種の甲殻類へと一気に拡大する危険も高い。そのため、この疾病に対する簡便でより効果的な予防法の開発が切望されている。
甲殻類におけるウイルス性疾患の予防法として、特許文献1及び2には、WSSVの構造タンパク質をワクチンとして、又はそのような構造タンパク質をコードする遺伝子を導入した弱毒化生細菌若しくはウイルスベクターをワクチンとして、甲殻類に投与する方法が開示されている。しかしタンパク質ワクチンは、分解されやすく短期間しか免疫応答を惹起できないために高頻度の接種が必要になることや、製造や貯蔵に高度な技術を要することから労力及びコストが大きいことが欠点である。またタンパク質ワクチンは、体液性免疫応答は惹起できるが細胞性免疫応答の誘導は難しい。一方、WSSV構造タンパク質遺伝子を導入した弱毒化生細菌やウイルスベクターは、体液性免疫応答と細胞性免疫応答の両方を惹起することができるが、細菌やウイルスが毒性を回復又は獲得する危険性があることが大きな欠点となる。
水生動物用の他の抗ウイルス剤としては、ウイルスタンパク質をコードするベクターを有効成分とする魚介類用DNAワクチンの開発も進められている(特許文献3)。DNAワクチンは感染性を持たず、長期間生体内で保持されて体液性免疫応答と細胞性免疫応答の両方を惹起することができ、また製造や貯蔵も容易である。しかしDNAワクチンについては、投与方法によっては免疫応答を効果的に惹起できないという問題がしばしば生じる。
近年、DNAワクチンにおける免疫刺激性を高めるために、細菌に特徴的な非メチル化CpGモチーフ(メチル化されていないシトシンとグアニンに富むDNA配列)をアジュバントとしてDNAベクターに組み込む方法が知られている(例えば、非特許文献3及び特許文献3)。この方法では、非メチル化CpGモチーフが受容体TLR9によって認識され、免疫担当細胞内に取り込まれることにより、種々の炎症性サイトカイン産生等の免疫活性化反応が引き起こされ、免疫応答が増強されると考えられている。しかし非メチル化CpGモチーフを始めとする免疫刺激配列のもつ免疫賦活機能については、未だ不明な点も多い。
特表2003−506338号公報 特表2004−508818号公報 特開平9−285291号公報 Flegel T.W., World J. Microbiol. Biotechnol. (1997) 13, p.433-442 Lo C.F. et al., Diseases of Aquatic Organisms, (1999) 35, p.175-185 Krieg A. et al., Nature, (1995) 374: p.546-549
本発明は、甲殻類急性ウイルス血症の予防に有効なワクチンを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、WSSVウイルスの構造タンパク質遺伝子を哺乳動物発現用DNAベクターであるpTargeTTMベクター中に組み込んで作製されたDNAワクチンをクルマエビに投与したところ、WSSVによる急性ウイルス血症を非常に効果的に予防することができたことから、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1] ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)の構造タンパク質遺伝子を含むpTargeTTMベクターを含有する、甲殻類急性ウイルス血症予防用のDNAワクチン。このDNAワクチンにおいて好適に使用されうる構造タンパク質遺伝子は、VP28遺伝子、VP26遺伝子、又はVP19遺伝子である。
このDNAワクチンにおいて投与対象とする甲殻類はクルマエビ科であることが特に好ましい。
[2] 上記[1]に記載のDNAワクチンを甲殻類に投与することを特徴とする、甲殻類急性ウイルス血症を予防する方法。この方法において投与対象の甲殻類としてはクルマエビ科が特に好ましい。
本発明のDNAワクチンは、甲殻類にホワイトスポットシンドロームウイルスに対する高い防御能を付与し、甲殻類急性ウイルス血症を予防することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)の構造タンパク質遺伝子を組み込んだpTargeTTMベクターを有効成分とする甲殻類急性ウイルス血症予防用のDNAワクチン、及びそのDNAワクチンを用いた甲殻類急性ウイルス血症の予防方法を提供する。
ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)のタンパク質成分については各種研究が進められており、現在、少なくとも39種の構造タンパク質(VP15、VP19、VP24、VP26、VP28、VP31、VP35、VP51C、VP36B、VP41A、VP12B、VP73、VP180、VP664等)が知られている(Jyh-Ming Tsai et al., Journal of Virology, (2006) p.3021-3029)。本発明のDNAワクチンにおいては、それらのうち任意の構造タンパク質をコードするDNAをWSSV構造タンパク質遺伝子として選択することができる。この構造タンパク質遺伝子としては、限定するものではないが、VP28遺伝子、VP26遺伝子、又はVP19遺伝子がより好ましく、VP28遺伝子がさらに好ましい。本発明において「構造タンパク質遺伝子」は、WSSVのゲノムDNAから単離したDNA断片であってもよいし、組み換え法又は合成法により人工的に作製したDNAであってもよい。本発明に係る構造タンパク質遺伝子にコードされたアミノ酸配列は、構造タンパク質の全長配列であってもよいし、末端が切断されているが抗原性は保持している構造タンパク質の部分配列であってもよい。本発明のDNAワクチンに用いる「構造タンパク質遺伝子」は、WSSVの任意の構造タンパク質遺伝子(WSSV構造タンパク質遺伝子)の公知塩基配列を含むDNAであってもよいし、任意のWSSV構造タンパク質の公知アミノ酸配列をコードする塩基配列を含むDNAであってもよい。本発明に係る「構造タンパク質遺伝子」は、任意のWSSV構造タンパク質の公知アミノ酸配列において例えば1〜100個(好ましくは1〜10個)のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつその抗原性を保持しているタンパク質又はペプチドをコードするDNAであってもよい。
WSSV構造タンパク質遺伝子については、国際塩基配列データベースやGenBankなどの周知の塩基配列データベースに多数例の塩基配列が登録されている。例えば、限定するものではないが、VP15遺伝子:AY374120、AY249451;VP28遺伝子:AY324881、AY249443;VP26遺伝子:AY249438、AY249439;VP19遺伝子:AY316119、AY249444;VP24遺伝子:AY249457、AY249458;VP35遺伝子:AY325896、VP14遺伝子:AY422226などがある。VP28遺伝子については、後述の実施例において配列決定したオープンリーディングフレーム配列を配列番号1に、その配列によってコードされるアミノ酸配列を配列番号2にも示している。あるいは、GenBankなどのデータベースに登録された各種WSSV構造タンパク質のアミノ酸配列から、周知の遺伝子コードに基づき、そのアミノ酸配列をコードする塩基配列を設計することもできる。
当業者であれば、入手したそれらの塩基配列に基づき、各構造タンパク質をコードするDNAを常法により単離又は作製することができる。例えばWSSVから常法により抽出したゲノムDNAを鋳型とし、入手した塩基配列の情報から目的の構造タンパク質遺伝子領域を挟むように設計した特異的プライマー対を用いてPCRを行うことにより、目的の遺伝子を含むDNA増幅産物を得ることができる。得られたDNAについては、Kunkel法、Gapped duplex法を始めとする公知の部位特異的突然変異誘発法等によって、塩基配列に変異を導入してもよい。部位特異的突然変異誘発は、例えばMutan-K(R)C、Mutan(R)-Super Express Km(タカラバイオ社製)、TAKARA LA PCRTM in vitro Mutagenesisキット(タカラバイオ社製)等の市販品を用いて行うこともできる。得られたDNAは、当業者に周知の任意の精製法、例えば陰イオン交換クロマトグラフィー法等によって精製してもよい。
本発明では、得られたWSSV構造タンパク質遺伝子を、哺乳動物発現用DNAベクターであるpTargeTTMベクター内に、それにコードされたタンパク質が正しく発現される位置及び向きで組み込むことにより、本発明に係るDNAワクチンの有効成分として用いる組み換え発現ベクターを作製することができる。哺乳動物発現用DNAベクターとは、哺乳動物の細胞内や組織中で発現を誘導可能なDNAベクターである。
本発明で用いるpTargeTTMベクターは、Promega社(Madison, WI, USA)から入手することができる。pTargeTTMベクターの詳細情報については、例えばPromega社のホームページ(http://www.promega.com/vectors/tvectors.htm)から、あるいはPromega社のpTargeTTM Mammalian Expression Systemの製品資料として(本資料は以下のアドレスからも入手可能:http://www.promega.com/tbs/tm044/tm044.html)、入手することができる。以下に、Promega社の提供するpTargeTTMベクター情報の概要を引用する。
pTargeT TM ベクター
pTargeTTMベクターは、全長で5670bpの塩基配列(本願では配列番号5に示す)を基本的に有する。pTargeTTMベクターは、塩基番号1284位にてEcoRV切断により線状化され、両鎖の3'末端に塩基Tがオーバーハング部として付加された状態で提供される(この「T」は上記5670bpの配列には含まれていない)。通常、このオーバーハング部を利用し、線状化ベクターの両端の間にインサートDNAを組み込むことができる。本ベクターにおいて、上記塩基配列にマイナーな変異は含まれうるが、マルチクローニングサイトにおける制限酵素切断性は保存されている。
pTargeTTMベクターマップを図1中に示す。このベクターの構成要素は以下の通りである(各構成要素の位置は、配列番号5の塩基番号に基づく)。
・サイトメガロイウルス極初期エンハンサー 1-659
・サイトメガロウイルス極初期プロモーター 669-750
・キメライントロン 890-1022
・pTargeTTM シーケンシングプライマー 1367-1344
・LacZα開始コドン 1377
・LacZα終止コドン 1053
・lacオペロン配列 1066-1226, 1363-1499
・lacオペレーター 1397-1413
・T7プロモーター 1227-1251
・マルチクローニングサイト 1250-1323
・SV40後期ポリアデニル化シグナル 1535-1755
・ファージf1領域 1798-2252
・ネオマイシン選択マーカー
SV40エンハンサー/初期プロモーター 2260-2630
ネオマイシンホスホトランスフェラーゼコード領域 2675-3469
合成ポリアデニル化シグナル 3533-3581
βラクタマーゼ(Ampr)コード領域 3978-4838
従って本発明における「pTargeTTMベクター」は、配列番号5の塩基配列又はその塩基配列においてベクター機能に影響を及ぼさないマイナーな変異(例えば1若しくは数個(2〜10個)の塩基の欠失、置換又は付加など)が生じた配列からなるDNAベクターを意味する。
pTargeTTMベクター中へのWSSV構造タンパク質遺伝子の組込みは、Promega社のpTargeTTM Mammalian Expression Systemの使用説明書に従って、線状化したpTargeTTMベクターとWSSV構造タンパク質遺伝子を含むインサートDNAとのライゲーション反応により行うことができる。
本発明に係るWSSV構造タンパク質遺伝子をpTargeTTMベクター中に組み込んだキメラプラスミドDNA(発現ベクター)は、in vivo及びin vitroでそのWSSV構造タンパク質遺伝子を持続的に発現することができる。また、このキメラプラスミドDNAは、細胞内にも取り込まれ保持される。そのため、本発明に係るキメラプラスミドDNAを生体内に投与すると、WSSV構造タンパク質が持続的に産生され、WSSVに対する体液性免疫応答(抗体産生)及び細胞性免疫応答が長期にわたり誘導される。さらに、本発明に係るこのキメラプラスミドDNAは、pTargeTTMベクターを骨格配列に用いることにより、それ自体が強力な免疫賦活機能を有する。
本発明では、本発明に係るこのようなキメラプラスミドDNAを、WSSV感染によって生じる甲殻類急性ウイルス血症を予防するためのDNAワクチンの有効成分として使用することができる。この場合、有効成分とする上記キメラプラスミドDNAは、当業者に周知の任意の精製法、例えば陰イオン交換クロマトグラフィー法等によって単離精製したものであることがより好ましい。
本発明において「DNAワクチン」とは、抗原タンパク質又は抗原ペプチドをコードするDNAを組み込んだDNA発現ベクターを有効成分とするワクチン製剤を意味する。本発明におけるDNAワクチンは、WSSV構造タンパク質遺伝子をpTargeTTMベクター中に組み込んだキメラプラスミドDNAの有効量に加えて、製薬上許容される(医薬品に添加されうる)担体又は添加剤が配合されたワクチン組成物であってもよい。担体及び添加剤としては、水、等張液、水性緩衝液、医薬的に許容される有機溶剤及び界面活性剤、助剤、安定化剤、酸化防止剤、保存剤などが挙げられる。担体及び添加剤のより具体的な例としては、限定するものではないが、滅菌水、生理食塩水、リンゲル液、PBS、コラーゲン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、水溶性デキストラン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ペクチン、キサンタンガム、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、寒天、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ワセリン、パラフィン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ヒト血清アルブミン、マンニトール、ソルビトール、ラクトースなどの他、リポゾームなどの人工細胞構造物なども挙げられる。それらの担体及び添加剤は、DNAワクチンの投与経路、剤形、貯蔵形態等に応じて適宜選択される。本発明のDNAワクチンはさらにアジュバントを含有してもよいが、もともと高い免疫賦活機能を有するので必ずしも追加的なアジュバントを配合しなくてもよい。本発明のDNAワクチンは、さらに他の薬理成分を含有してもよい。
本発明に係るDNAワクチンは、甲殻類に投与することにより、甲殻類急性ウイルス血症の予防に高い効果を発揮する。本発明において「甲殻類急性ウイルス血症」とは、ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)によって引き起こされる甲殻類の感染症(ホワイトスポットシンドローム、白斑病等とも呼ばれる)を意味する。この疾患には、典型的には体表に白い斑点が現れ、極めて高率で死に至るという特徴がある。本発明における「甲殻類急性ウイルス血症の予防」とは、生体内に侵入したWSSVを排除し及び/又はその増殖を抑制し、その結果、甲殻類急性ウイルス血症の発症を阻止するか又はその発症率を有意に減少させることをいう。本発明のDNAワクチンの投与(ワクチン接種)によって得られる甲殻類急性ウイルス血症の予防効果は、典型的には、WSSV存在下での生存率の上昇(死亡率の低下)によって示される。
本発明においてDNAワクチンの投与対象となる甲殻類は、WSSVに感染しうる任意の甲殻類(Crustacea)であってよく、例えばエビ類、カニ類、シャコ類、ザリガニ類、オキアミ類、ミジンコ類などが挙げられる。これら甲殻類の特に好適な例としては、限定するものではないが、十脚目の甲殻類、例えばクルマエビ科、オキエビ科、サクラエビ科、タラバエビ科、アカザエビ科、イセエビ科、セミエビ科、アメリカザリガニ科などに属する生物、十脚目アサヒガニ科、クモガニ科、クリガニ科、ワタリガニ科、イワガニ科、サワガニ科に属する生物などが挙げられる。投与対象として好適な甲殻類のより具体的な例としては、限定するものではないが、クルマエビ科(Penaeidae)の生物、例えばFarfantepenaeus、Fenneropenaeus、Litopenaeus、Marsupenaeus、Melicertus、Metapenaeopsis、Metapenaeus、Penaeus、Trachypenaeus、Xiphopenaeus属等に属するエビが挙げられる。投与対象として好適なクルマエビ科のうち、例えば、食用エビとしては、クルマエビ(Marsupenaeus japonicus)、ミナミクルマエビ(Melicertus canaliculatus)、ウシエビ(ブラックタイガー)(Penaeus monodon)、コウライエビ(Penaeus chinensis)、クマエビ(Penaeus semisulcatus)、フトミゾエビ(Penaeus latisulcatus)、インドエビ(Fenneropenaeus indicus)、ヨシエビ(Metapenaeus ensis)、トサエビ(Metapenaeus intermedius)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に係るDNAワクチンは、任意の適当な投与方法により、甲殻類に投与されうる。本発明のDNAワクチンは、限定するものではないが、例えば注射、液浸、噴霧等により、又は経口的に、甲殻類に投与することができる。より好適には、本発明のDNAワクチンは、筋肉内、腹腔内等への注射によって甲殻類に投与されうる。DNAワクチンの投与量は、1回当たり、投与する動物1匹当たり0.1〜50μg、より好ましくは1〜10μgのDNA量とすることが好ましい。DNAワクチンの投与は、1回のみ行ってもよいが、間隔を空けて2回以上繰り返し行ってもよい。
本発明に係るDNAワクチンを投与することにより、甲殻類の生体内で、DNAワクチンの有効成分であるキメラプラスミドDNAからWSSV構造タンパク質遺伝子の発現が誘導され、WSSV構造タンパク質が産生される結果、WSSVに対する体液性免疫応答と細胞性免疫応答の両方が惹起される。同時に、上記キメラプラスミドDNA自体がアジュバント機能を発揮し、高い免疫賦活効果をもたらす。本発明においては、キメラプラスミドDNAの作製にpTargeTTMベクターを使用することによって、特に優れた免疫賦活効果を得ることに成功した。本発明のDNAワクチン投与によれば、このような免疫応答の惹起と顕著な免疫賦活効果により、甲殻類急性ウイルス血症を非常に効果的に予防することができる。
本発明のDNAワクチンは、ウイルスタンパク質、弱毒化ウイルス、改変ウイルス等をワクチン抗原とする従来のワクチンと比較して、免疫増強効果が顕著に高い。また本発明のDNAワクチンは、それら従来ワクチンよりも、製造が格段に簡便であり、安定的な長期保存が可能であり、感染の危険もなく、さらなる改変も容易である。また本発明のDNAワクチンを投与する際に、水中環境を汚染する危険も少ない。従って本発明のDNAワクチンを投与することによる甲殻類急性ウイルス血症の予防方法は、例えば甲殻類の養殖産業において大変有利に使用することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1] 培地及びバッファー類の調製
後述の実施例で用いる培地及びバッファーは、以下のようにして調製した。
a) SOC培地
下記組成に従って各成分を混合し、オートクレーブした後、60℃以下に冷えてから1M グルコース20mlを加えることにより、培地を調製した。この培地には、さらに使用直前に、培地1ml当たり濾過滅菌済みの1M MgCl2及び1M MgSO4を各100μlずつ加えて、SOC培地として後の実施例で使用した。
SOC培地
バクトトリプトン 20g
バクト酵母エキス 5g
NaCl 0.5g
蒸留水を加えて1Lに調整
b) AXプレート
バクトトリプトン 1.6g
バクト酵母エキス 1.0g
NaCl 0.5g
アガー 1.5g
蒸留水を加えて100mlに調整
上記組成に従って各成分を混合し、オートクレーブした。その後、40〜50℃まで冷えてから、培地に下記試薬を以下の量で加えた。
アンピシリン(50 mg/ml) 100μl
X-gal (200 mg/ml) 100μl
20% IPTG 10μl
試薬を加えた培地をよく混合した後、シャーレに分注し(20 ml/枚)、冷まして固めたものを、後の実施例で使用するAXプレートとした。
c) PBS
下記組成に従って各成分を混合し、pHを7.6に調整したものをオートクレーブした。こうして調製したPBSは後の実施例で使用した。
PBS
NaCl 28.4 g
MgCl2・6H2O 1.0 g
MgSO4・7H2O 2.0 g
CaCl2・2H2O 2.25 g
KCl 0.7 g
グルコース 1.0 g
HEPES 2.38 g
蒸留水を加えて1Lに調整
[実施例2] WSSV-VP28遺伝子のクローニング
ホワイトスポットシンドロームウイルス(White Spot Syndrome Virus; WSSV)に感染したクルマエビ(Marsupenaeus japonicus)の鰓を摘出し、そこからDNeasy Tissue Kit(QIAGEN, USA)を用いてゲノムDNAを抽出した。抽出したゲノムDNAを鋳型として、WSSVのエンベロープタンパク質VP28遺伝子に対し特異的なプライマー対[フォワードプライマーVP28-Fw 5'-ATGGATCTTTCTTTCAC-3'、リバースプライマーVP28-Rv 5'-TTACTCGGTCTCAGTGC-3']を用いてPCRを行った。PCR反応液は、dNTP混合液(dATP、dCTP、dGTP、dTTPを各2.5 mM)及び10×Gene Taq Universal Bufferを各5μl、Taqポリメラーゼ(5 U/μl)(Nippon Gene, Japan)を0.5μl、2.5μM VP28-Fwプライマー及びVP28-Rvプライマーを各5μl、滅菌蒸留水を28.5μl、ゲノムDNA 1μlを混合し、合計50μlとして用いた。PCR条件は、94℃で3分間の熱変性後、94℃で30秒間、60℃で30秒間、72℃で1分間を1サイクルとしてこれを30サイクル繰り返した後、72℃で5分間の最終伸長反応を行った。増幅産物は、1.5%アガロースゲルを用い電気泳動によってサイズ(約615bp)を確認した。こうして得られた増幅産物がWSSV-VP28遺伝子を含むDNA断片である。
このWSSV-VP28遺伝子のクローニングは、原則としてpTargeTTMMammalian Expression Vector System(PROMEGA, USA)の使用説明書に従って行った。まず、上記のようにして特異的に増幅されたPCR産物1μlと、10×ライゲーションバッファー 1μl、pTargeTTMベクター 1μl及び3 U/μl T4 DNAリガーゼ 1μl(いずれもPROMEGA, USA)とを混合し、4℃で一晩静置しライゲーション反応を行うことにより、WSSV-VP28遺伝子断片をpTargeTTMベクター中に組み込んだ。続いて、得られたWSSV-VP28遺伝子断片含有ベクターで大腸菌を形質転換するため、ライゲーション産物1μlを大腸菌コンピテントセルJM109(Nippon Gene, Japan)50μlに加え混合した後、氷上で30分間静置した。静置後の大腸菌には42℃で45秒間のヒートショックを加え、さらに氷上で2分間静置した。この静置後、SOC培地500μlを加え、37℃のウォーターバスで1時間30分にわたり振盪培養(200 rpm/min)した。得られた培養物100μlをAXプレート上に加え、コンラージ棒を用い均一になるように全体に広げた。37℃で一晩静置し、ブルーホワイトセレクションによって、目的とするインサートDNAを含むクローン(ホワイトコロニー)を選抜し、このクローンよりQIAprep Spin Miniprep Kit(Qiagen, USA)を用い、キットのマニュアルに従ってプラスミドDNAの抽出を行った。インサートDNAの塩基配列の確認は、T7プライマーを用いたシークエンサーLIC-4200L(Li-Cor, USA)による配列解析によって行った。インサートDNAには配列番号1に示すVP28遺伝子のORF配列が含まれていた。このようにして解析されたインサートDNA中のVP28遺伝子の塩基配列は、国際塩基配列データベース上に登録されている多数のWSSV海外分離株のVP28遺伝子配列[インド分離株:AY873785、DQ013881、DQ013882、DQ681069、DQ902658、オランダ分離株:AF173993、台湾分離株:AF272979、ベトナム分離株:AY168644、AJ551447、中国分離株:DQ007315、AF227911、AY249440、DQ098011、インドネシア分離株:AY249441、米国分離株:AY249442、日本分離株:AY249443、韓国分離株:AY324881; いずれもアクセッション番号]に対し、100%の配列相同性を示した。なお配列番号1の塩基配列にコードされるアミノ酸配列は配列番号2に示した。
上記のようにして得られるプラスミドDNAは、pTargeTTMベクター中のCMV(サイトメガロウイルス)プロモーターの下流にWSSV-VP28遺伝子を組み込んだキメラプラスミドDNAである。得られたキメラプラスミドDNAのうち、インサートDNA(WSSV-VP28遺伝子断片)について正しい配列が確認され、かつ良好な増幅性が確認されたものを、pCMV-VP28と名づけた。
[実施例3] 感染実験(浸漬法)
本実施例では、実施例2で作製した、WSSV-VP28遺伝子をin vivoで発現が誘導されうる状態でpTargeTTMベクター中に組み込んだキメラプラスミドDNA(pCMV-VP28)を用いて、WSSV感染させたクルマエビ(Marsupenaeus japonicus)に対するDNAワクチン接種を行い、その効果の判定を行った(図1)。
まず、pCMV-VP28を、注射用ワクチンプラスミドDNA溶液として用いるべく、100μg/mlのPBS溶液として調製した。感染実験用のWSSVは、WSSVに感染したクルマエビ3尾より心臓、鰓、胃及び中腸腺を摘出し、これにPBS 2 mlを加えホモジナイズし、さらに全量30 mlとなるようにPBSを加えて得られた溶液(WSSV溶液)として調製した。
次いで、平均体重8.0 gの一群のクルマエビに対し、上記の通り調製したpCMV-VP28の100μg/ml PBS溶液をワクチンプラスミドDNA溶液として一尾当たり100μlずつエビの筋肉内へ注射によって投与した後、平均水温24℃の循環式水槽(60 x 30 x 35 cm)中で1週間飼育した。続いて、人工海水2Lを入れた水槽中にクルマエビを移し、この人工海水に上記で調製したWSSV溶液5 mlを加えて懸濁させ、十分にエアレーションを行ないながら、2時間にわたりクルマエビへの浸漬攻撃を行なった。攻撃後、死亡エビを経時的にカウントし累積死亡率を求めグラフを作成した(図2)。コントロール実験としては、ワクチンプラスミドDNA溶液の代わりにPBSを接種したこと以外は同様の手順で、クルマエビ感染実験を行った。
その結果、1回目の感染実験(図2A)では、感染実験開始後3日目より顕著な死亡が確認され始めた。コントロール(PBS接種)区はその後も死亡が続き、感染試験終了時には71.5%の累積死亡率(28.5%の生存率)となった。一方、pCMV-VP28ワクチン接種区では、3日目以降の死亡は確認されず、試験終了時(12日目)の累積死亡率は21.5%であり(78.5%の生存率)、コントロール区と比べ非常に低かった。ワクチン接種区は、死亡開始後の試験期間を通して、コントロール区と比べ有意に低い累積死亡率を示した。
同様に行った2回目の感染実験(図2B)では、感染実験開始後2日目より顕著な死亡が確認され始め、コントロール区及びpCMV-VP28ワクチン接種区ともに試験終了時(15日目)まで死亡が続いた。しかし試験終了時の累積死亡率は、コントロール区が93%(生存率7%)であるのに対し、pCMV-VP28ワクチン接種区は47%(生存率53%)でありコントロール区と比べて非常に低かった。この2回目の感染実験でも、pCMV-VP28ワクチン接種区は、死亡開始後の試験期間を通して、コントロール区と比べ有意に低い累積死亡率を示す結果となった。
本発明のDNAワクチンは、養殖産業において、甚大な被害をもたらす甲殻類ウイルス血症に対する効果的な予防手段として使用することができる。
図1は、DNAワクチン接種の効果を判定するためのWSSV感染実験の概要を示す図である。 図2はWSSV感染実験におけるDNAワクチン接種の効果を示す図である。図2A及びBは、それぞれ1回目及び2回目に行った感染実験での生存率の経時的変化をグラフで示す。
配列番号3及び4の配列は、プライマーである。
配列番号5の配列は、pTargeTTMベクターである。

Claims (5)

  1. ホワイトスポットシンドロームウイルス(WSSV)の構造タンパク質遺伝子を含むpTargeTTMベクターを含有する、甲殻類急性ウイルス血症予防用のDNAワクチン。
  2. 前記構造タンパク質遺伝子が、VP28遺伝子、VP26遺伝子、又はVP19遺伝子である、請求項1に記載のDNAワクチン。
  3. 甲殻類がクルマエビ科である、請求項1又は2に記載のDNAワクチン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のDNAワクチンを甲殻類に投与することを特徴とする、甲殻類急性ウイルス血症を予防する方法。
  5. 甲殻類がクルマエビ科である、請求項4に記載の方法。
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