JP2003504931A - 改善された阻止領域抑圧を有するリアクタンスフィルタタイプのsawフィルタ及び阻止領域抑圧を最適化するための方法 - Google Patents
改善された阻止領域抑圧を有するリアクタンスフィルタタイプのsawフィルタ及び阻止領域抑圧を最適化するための方法Info
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Abstract
Description
英語ではSAW)、とりわけリアクタンスフィルタタイプのSAWフィルタなら
びに阻止領域抑圧の最適化のための方法に関する。
ンダクタンス及びキャパシタンス)の代わりに個別共振子に対してSAW共振子
を使用する場合、リアクタンスフィルタタイプのSAWフィルタと呼ぶ。
としてSAW共振子が使用される。図1は公知の共振子の概略的な構造を示す。
この共振子は圧電基板の表面上の金属構造体を有し、端子対1-1及び1-2を有
し、この端子対には電気エネルギを音響エネルギに変換するためのすだれ状電極
変換器1-4が接続されている。このすだれ状電極変換器1-4の両側には音響エ
ネルギが逃れることを阻止するために音響軸に沿ってそれぞれ反射器1-3及び
1-5が配置されている。
れるシンボルを示す。並列回路の第1の分岐路には動的インダクタンスL1、動
的キャパシタンスC1及び動的抵抗R1(損失を考慮する場合)から成る直列共
振回路が存在し、第2の分岐路にはすだれ状電極変換器の静的キャパシタンスC 0 が存在する。この直列共振回路は共振の場合には共振周波数frの領域におけ
る共振子の特性を再現する。静的キャパシタンスは周波数領域f≪fr及びf≫
frにおける特性を再現する。動的キャパシタンスC1はすだれ状電極変換器の
静的キャパシタンスC0に比例する: C1〜C0 (1.1
) 共振子は共振周波数fr及び反共振周波数faを有する。共振周波数frには
次式が成り立つ:
いわゆる基本素子である。この基本素子は並列分岐路における共振周波数frp 及び所属の反共振周波数fapを有する第1の共振子R1及び直列分岐路におけ
る共振周波数frs及び所属の反共振周波数fasを有する第2の共振子R2か
ら成る。並列分岐路における共振子R1のアドミタンスYpの周波数曲線及び直
列分岐路における共振子R2のインピーダンスZsの周波数曲線が図4に図示さ
れている。中心周波数f0を有するバンドパスフィルタをつくるためには両方の
共振子の共振周波数は次の関係を持つ:
3-3乃至は3-4を有する2ポートとして考察される(図3参照)。同時に端子
3-1は直列共振子の入力側であり、端子3-3は直列共振子の出力側である。並
列共振子の入力側は端子3-1に接続されている。端子3-2及び3-4は非対称
動作において基準アースである。基準アースの側の並列共振子の出力側3-5は
以下においては並列共振子の出力側乃至はアース側と呼ばれる。並列共振子の出
力側と基準アースとの間にあるインダクタンスLserは現実の構造ではハウジ
ングアースへの接続を反映している。
岐路の静的キャパシタンスC0pと直列分岐路の静的キャパシタンスC0sとの
比率C0p/C0sによって決定され、他方で縦続接続された(カスケード接続
された)基本素子の個数によって決定される。
なわちそれぞれ鏡像対称的に配置される。図5乃至は図6はリアクタンスフィル
タの2つの例を示し、それぞれ2つの基本素子がカスケード接続されている。第
1の基本素子の出力インピーダンス5-1(Zout)乃至は6-1(Zin)は
第2の基本素子の入力インピーダンス5-2乃至は6-2に等しい。これによって
ミスマッチングによる損失が最小となる。これらの基本素子の個数及び配置に関
してはリアクタンスフィルタとして様々な構造が可能である又は公知である。
れ1つにまとめることもでき、容量的な全作用は同じままである。図7のフィル
タの接続は作用において図8のフィルタに相応する。
Wフィルタの典型的な実際の構造及びボンディングワイヤ9-8から9-12乃至
は10-9による典型的な接続技術を示す。
ングワイヤ9-9、9-10及び9-12を介してハウジングアースパッド9-4、
9-5及び9-7に接続される。
続によって例えば基板(チップ)9-1上の並列共振子R5の出力側9-17と外
部ハウジングピン9-4に接続されたアース10-5との間の直列インダクタンス
が得られる。これには実質的にチップ上のストリップ線路の誘導成分、ボンディ
ング接続9-9のインダクタンス及びハウジング引き込み線路10-3のインダク
タンスが含まれる。
響を与える。通過領域に対してはf〜f0が成り立つ。共振周波数すなわち共振
子のバンド幅は周知のようにこの共振子に所属する外部回路によって変化する。
この共振子に直列のインダクタンスは有効動的インダクタンスを増大させ、これ
によって共振周波数frは低下する。反共振周波数faは非常に僅かにシフトさ
れるだけなので、共振子のハンド幅Δf=fa−frは直列インダクタンスによ
って拡大する。並列共振子の場合にはSAWフィルタのバンド幅も拡大する。
価回路図はその静的キャパシタンスC0に縮小される。なぜなら、直列振動回路
はf0の外側では非常に高オーミックであり、無負荷状態に相応するからである
。共振子に直列のインダクタンスLserは共振周波数
ダクタンスの場合には、これは、周波数fpolにおいてフィルタのエネルギが
直接アースに流れ去ることを意味し、フィルタ曲線においていわゆる極位置すな
わち阻止領域における大きな抑圧が形成される。阻止領域における極位置の個数
は直列インダクタンスを有する並列分岐路の個数に相応する。周波数的に区別可
能な極位置fpol1及びfpol2は異なる積Π1=Lser1*C01及びΠ 2 =Lser2*C02の場合にのみ生じる。これらの積が等しい場合には、極位
置は同じ周波数にあり、単純な極位置の場合よりも大きな抑圧を有する二重極位
置fpol=fpol1=fpol2が得られる。
いる並列分岐路における共振子の減衰特性を示す。図11bのように共振子の直
列振動回路は極位置を明瞭にするために除去されており、この共振子の共振周波
数はfrp=f0に等しい。極位置fpolの周波数に対しては典型的にfpo l >f0が成り立ち、この場合f0はフィルタの共振周波数に等しい。極位置に
おいて大きな減衰が得られる。
衰器として使用される。なぜなら、これらのSAWフィルタは通過領域において
非常に僅かな損失を有するからである。さらに、移動無線分野の高周波減衰器と
してリアクタンスフィルタタイプのSAWフィルタは、電話における望ましくな
い混合積(Mischprodukte)を阻止するために、一方でデュプレクスバンド(送
信部フィルタの場合には受信バンドを受信部フィルタの場合には逆に送信バンド
)を抑圧し、他方で局部発振器周波数(LO)及び/又は影像周波数(イメージ
周波数)における信号を抑圧しなければならない。
数は中心周波数f0まで間隔2*ZFを有する。瞬時のZF周波数は領域100
〜400MFzで使用されるので、SAWフィルタは適用事例に応じて領域f0 プラス/マイナス100〜800MHzにおいて典型的には30dBより大きい
良好な減衰特性をもたなくてはならない。大抵の場合、局部発振器は中心周波数
f0より上にある。
めには、様々な方法が存在する。方法Aは、一般的な選択レベル(これの尺度は
通過領域の下側のほぼf0/2における最小減衰であると見なされている)を相
応に大きくすることである。しかし、大きな欠点は、選択レベルの増大によって
通過領域における損失も上昇することである。これは大抵の場合電話における信
号処理において受け入れがたい。第2の方法Bは、従来の構成技術において存在
する並列共振子に直列のインダクタンスがちょうどLO周波数又はイメージ周波
数にある極位置を発生するという上述の事実から得られる。使用されるZF周波
数における大きなスペクトルにおいて、この場合、発生される極位置をほぼ70
0MHzの領域に亘って変化させるための方法が存在しなくてはならない。
スバンド、マッチング及び選択レベル)を決定するので、この静的キャパシタン
スC0pは所与のフィルタ要求においてほんの少しだけ変化され、同時に阻止領
域における極位置も変化する。同様に並列共振子の出力側とアースとの間の直列
のインダクタンスの大きさの自由度は限定される。小型化への要請及びコストの
理由から使用されるチップはますます小さくなり、この結果、チップ上のストリ
ップ線路の誘導成分は限定的にしか変化され得ない。ボンディング接続の長さ及
びこの長さに関連するインダクタンスはハウジング内において進歩する小型化の
流れの中で同様にほとんどもはや変化され得ない。さらに、ハウジング引き込み
線路から生じるインダクタンスは所与のハウジングにおいて固定されている。
のSAWフィルタに対して、LO抑圧及び/又はイメージ抑圧をf0プラス10
0〜800MHzの大きな周波数領域に亘って適当に設定された極位置によって
保証するために方法Bはもはや十分ではない。とりわけボンディングワイヤの代
わりにバンプ接続が使用される将来の接続テクノロジー「フリップチップ技術」
では、極位置を相対的に低い周波数において、すなわち中心周波数f0より上1
00MHzの領域において発生することは不可能である。なぜなら、この構成技
術において存在する並列共振子の出力側に直列のインダクタンスはあまりにも小
さく(式1.5参照)、並列分岐路の静的キャパシタンスは50Ωへの必要な自
己マッチング(Selbstanpassung)のために同様に十分大きく選択できないから
である。
された阻止領域抑圧が中心周波数に隣接する100〜800MHzまでの可能な
領域に亘って得られるようにフィルタを構成することができるような方法を提供
することである。とりわけリアクタンスフィルタの極位置を他のフィルタ特性に
対する比較的大きな影響なしに中心周波数f0の近くの所望の領域にシフトする
方法を提供する。
な実施形態及び極位置のシフトのための方法は従属請求項から得られる。
ス側の出力側の接続によって並列分岐路の結合がつくられ、これによって所属の
極位置(「結合された極位置」とも呼ぶ)の周波数が大きく変化され得る。これ
によって、式(1.5)に従って構造に起因する既存のインダクタンスを有する
並列分岐路の従来の直列接続によって達成可能であったよりも低い周波数に極位
置を有するSAWフィルタを作ることが可能である。また所与のフィルタにおい
てこれまで可能であったよりも広い周波数領域に亘って所与のフィルタにおける
1つ又は複数の極位置をシフトすることが可能である。こうして、本発明によっ
て、大きな選択度が必要とされる周波数において、例えば任意のLO周波数又は
イメージ周波数において、精確に極位置を発生することができる。
波数における信号の抑圧(イメージ抑圧)に対する選択度要求は、構造に起因す
る非常に小さいインダクタンスを有する極めて小さいハウジングにおいても満た
される。よって、所与のボンディングインダクタンス、導体インダクタンス又は
ハウジング引き込み線路インダクタンスにおいて1つ又は複数の極位置が所望の
周波数にシフトされ、しかもこのために直列インダクタンスの増大は必要ない。
付加的にもちろん直列インダクタンスを増大してもよい。
せずに調整され、これは比較的僅少な所要面積をもたらす。まさに新たな接続テ
クノロジー(ボンディング接続の代わりにバンプ接続)及び新たなハウジングテ
クノロジーの観点において、本発明の実施形態は小型化されたハウジングにおけ
る上記の選択度要求を達成するための唯一の方法である。
の図に基づいて詳しく説明する。後続の具体的な実施形態はリアクタンスフィル
タタイプのSAWフィルタにおける適用事例に対する例である。
し、 図9は蓋のないハウジングにおけるSAWフィルタの平面図を示し、 図10はハウジングの中のSAWフィルタの断面図を示し、 図11aは極位置を示し、 図11bは並列分岐路の減衰特性に対する等価回路図を示し、 図12はフィルタの等価回路図を示し、 図13はSAWフィルタの減衰特性に対する等価回路図を示し、 図14はΔLserと極位置との間の関連を示す線図を示し、 図15は静的キャパシタンスに対する極位置の周波数の関係を示し、 図16は3つの基本素子を有するフィルタを示し、 図17は3つの基本素子を有するフィルタの阻止領域における等価回路図を示
し、 図18は3つの基本素子を有するフィルタの減衰特性を示し、 図19は4つの基本素子を有するフィルタを示し、 図20は4つの基本素子を有するフィルタの阻止領域における等価回路図を示
し、 図21は4つの基本素子を有するフィルタの減衰特性を示し、 図22は4つの基本素子を有するフィルタを示し、 図23は4つの基本素子を有するフィルタの阻止領域における等価回路図を示
し、 図24は4つの基本素子を有するフィルタの減衰特性を示し、 図25は4つの基本素子を有するフィルタを示し、 図26は4つの基本素子を有するフィルタの阻止領域における等価回路図を示
し、 図27は4つの基本素子を有するフィルタのフィルタ特性を示し、 図28は4つの基本素子を有するフィルタを示し、 図29は4つの基本素子を有するフィルタの阻止領域における等価回路図を示
し、 図30はバンプ接続を有するフィルタ構造を示し、 図31はボンディング接続を有するフィルタ構造を示す。
得る単純な本発明のフィルタ構造がシンボリックに等価回路図として図示されて
いる。並列共振子R2及びR3を有する並列分岐路のうちの(少なくとも)2つ
の並列分岐路において、本発明では既にチップ(基板)12-8の上で出力側1
2-6及び12-7が電気的に互いに接続されている。次いではじめてハウジング
アースパッド12-4への例えばボンディング接続12-5を含む接続が行われる
。
数領域f≪f0及びf≫f0に対する等価回路図が図示されている。リアクタン
スフィルタタイプのSAWフィルタの選択特性はこの縮小された等価回路図によ
って十分に記述される。インダクタンスLserはチップ上の並列共振子の接続
と外部のハウジングアースピン(=ハウジングにおけるアースのための端子)と
の間のインダクタンスに相応する。
は阻止領域における極位置の周波数変化をもたらす。2ポートZを図示している
図13の等価回路図に基づいて、結合された極位置の周波数が決定される。この
2ポートZは、アースに対するインピーダンスがゼロになる時に極位置を有する
。
割される。2ポートZ’は3つのキャパシタンスC0p1、C0p2及びC0s から成るΠ回路を有する。2ポートZ”はインダクタンスLserだけを有する
。従って
.3) によって
た極位置
ス成分(C0p1C0p2)/C0s及びC0p2乃至はC0p1は結合された極
位置を同じインダクタンスLserにおいてはるかに低い周波数にシフトする。
の周波数fpolは
C0pに対してlnH及び4pFの典型的な値が仮定された。
する仮定された同じ値及び同様にC0sに対して4pFの場合に
いに接続され、これらの複数の並列分岐路はさらに「結合された並列分岐路」と
も呼ばれる。結合された並列分岐路の周波数に対しては接続された並列分岐路の
個数及び組み合わせが決定的な役割を演じ、極位置の所望の周波数のためのフィ
ルタ構造の選択の際に考慮される。
ている。2つの曲線14-1及び14-2は同一のフィルタに対するフィルタ特性
を示し、この場合ただLserだけが異なるように選択されている。Lserに
依存して極位置の異なる周波数が得られ、fpol1に所属するインダクタンス
Lser1はLser2より小さい。インダクタンスLserが大きくなればな
るほど、ますます極位置のより低い周波数へのシフトは大きくなる。
タンスの積 ΠCp=C0p1*C0p2 (2.
9) の変化によって調整される。パスバンドにおけるフィルタ特性及び一般的な選択
レベルを変化させないためには、並列分岐路におけるこれらの静的キャパシタン
スの積のこのような変化がこれらの静的キャパシタンスの和の維持 ΣCp=C0p1+C0p2=constant (2.
10) の下で実施される。
キャパシタンスC0p1は第2の結合された並列共振子の静的キャパシタンスC 0p2 が低減された値Cconstだけ増大され、 C0p1(新)=C0p1+Cconst (
2.11) C0p2(新)=C0p2−Cconst ただしCconst<C0p 2 (2.12) この結果、なるほど積ΣCpは変わるが、静的キャパシタンスの和は同じままで
あり、 ΣCp=C0p1(新)+C0p2(新) =C0p1+C0p2=constant (2.1
3) パスバンド又は一般的な選択レベルの変化を甘受する必要はない。
キャパシタンスC0p1、C0p2又はC0sを変化させればよい。2つの結合
すべき並列共振子より多くの並列共振子が存在する場合には、和C0p1+C0 p2 を増大(又は低減)し、調整のために、結合されていない並列共振子の静的
キャパシタンスを並列分岐路における全ての静的キャパシタンスの総和が同じま
まであるように低減(又は増大)する。これによって一般的な選択レベルが保持
される。
キャパシタンスの和C0p1+C0p2をファクタ1.2だけ低減することによ
って結合された極位置の周波数が高められる様子を示している。調整のために、
更に別の並列分岐路の静的キャパシタンスが相応に増大された。
2つの互いに別々の並列共振子P’及びP”に分割することであり、この場合、
分割された個別の共振子のキャパシタンスの和を元のキャパシタンスC0pに等
しい: C0p=C’0p+C”0p これらの並列共振子のうちの1つP’が並列共振子P”にではなく更に別の並
列共振子に結合される場合、結合された極位置の周波数は分割された並列共振子
P’及びP”の静的キャパシタンスの分割比C’0p/C”0pに基づいて調整
される。なぜなら、C’0pだけが結合された極位置の周波数に影響を与えるか
らである。
できる。結合された並列共振子の間に存在する静的キャパシタンスC0sの大き
さも結合された極位置の周波数に式2.6に従って影響を与えるので、次の方法
によって同様に結合された極位置の周波数がシフトされる。
の直列共振子Snが存在する場合、この直列共振子Sの静的キャパシタンスC0 s が増大(又は低減)され、調整のために、結合された並列共振子の間に存在し
ない直列共振子Snの静的キャパシタンスは直列分岐路における全ての静的キャ
パシタンスの総和が同じままであるように低減(又は増大)される。これによっ
て一般的な選択レベルは保持され、結合された極位置の周波数が変化される。
上の並列分岐路の接続とハウジングの外部端子との間の)直列インダクタンスL ser の変化のための領域は限定されている。従って、同じことは極位置がシフ
トされる周波数領域に対しても妥当する。しかし、従来技術から公知の手段とは
対照的に、本発明により達成される極位置の周波数の変化領域は極めて小型化さ
れたハウジングの場合でも移動無線分野の高周波減衰器として使用されるために
必要とされるLO抑圧及びイメージ抑圧を有するSAWフィルタの製造を可能に
する。
本素子が接続され、並列分岐路も直列分岐路もこの入力ポートへの接続を有する
。第2の基本素子はマッチング要求Zout=Zinに従って接続される。同じ
様に第3の基本素子が続く。従って、出力ポートには入力ポートの場合とは異な
りただ1つの直列分岐路が直接接続される。入力側から出力側へと共振子の順番
p-s-s-p-p-sが生じる。この場合、pは並列共振子を表し、sは直列共振
子を表す。原理的にはフィルタ特性を変えることなしに入力ポートと出力ポート
を交換することができ、この場合順番s-p-p-s-s-pが生じる。
まとめることができる。これによって最小の共振子数を有する次の構造が得られ
る: p-s-p-s乃至はs-p-s-p しかし、共振子を部分的にまとめることにより中間的な形態も可能である: p-s-p-p-s乃至はs-p-p-s-p p-s-s-p-s乃至はs-p-s-s-p 単純さゆえに実施形態は以下においては最小の共振子数に基づいて、入力ポー
トと出力ポートの交換可能性に関する付加的な指示なしで説明し、図に図示する
。それでも本発明はちょうど上で説明した例による変形実施形態も含んでいる。
岐路は既にチップ上で電気的に互いに接続されており、その後はじめてハウジン
グへの接続が行われる。領域f≪f0及びf≫f0における選択特性に対する等
価回路図は図17に図示されている。インダクタンスLserはチップ上の並列
共振子の接続と外部のハウジングアースピンとの間のインダクタンスに相応する
。
する。並列分岐路がチップ上で接続されていない(図8に図示されたフィルタに
相応する)フィルタ曲線18-2と比較すると、チップ上での並列分岐路の接続
によって極位置の周波数が阻止領域において典型的なインダクタンスLser=
1.0nHの場合にシフトされている様子がはっきりと示されている。垂直線の
間の周波数領域(低いZF周波数におけるLO抑圧及びイメージ抑圧の典型的な
周波数領域)において10dBより大きく選択度が増大する。
の構造がシンボリックに図示されている。入力ポート19-1には第1の基本素
子が接続され、並列分岐路も直列分岐路もこの入力ポートへの接続を有する。第
2の基本素子はマッチング要求Zout=Zinに従って接続される。同じ様に
基本素子3及び4が続く。従って、出力ポート19-3には入力ポートの場合と
同様に並列分岐路も直列分岐路も直接接続されている。入力側から出力側へと次
のような共振子の順番が生じる: p-s-p-s-p ただしpは並列共振子を表し、sは直列共振子を表す。同じタイプの共振子は既
にまとめられている。
の後はじめてインダクタンスLser2を介してハウジングへの接続が行われる
。残りの並列分岐路はこれとは無関係にインダクタンスLser1を介してハウ
ジングに接続されている。領域f≪f0及びf≫f0における選択特性に対する
等価回路図は図20に図示されている。インダクタンスLser2は(図では一
点鎖線で示されている)チップ上の並列共振子の接続19-4と外部のハウジン
グアースピンとの間のインダクタンスに相応する。
列分岐路がチップ上で接続されていないフィルタ曲線21-2と比較すると、こ
の場合チップ上での3つの並列分岐路のうちの2つの接続によって極位置の周波
数が阻止領域において典型的なインダクタンスLser2=1.0nHの場合に
より低い周波数にシフトされている様子がはっきりと示されている。垂直線の間
の周波数領域(低いZF周波数におけるLO抑圧及びイメージ抑圧の典型的な周
波数領域)においてほぼ10dBだけ選択度が増大する。
の基本素子を有する構造が使用される。入力ポート22-1には第1の基本素子
が接続され、直列分岐路だけがこの入力ポートへの接続を有する。第2の基本素
子はマッチング要求Zout=Zinに従って接続される。同じ様に基本素子3
及び4が続く。従って、出力ポート22-3には入力ポートの場合と同様に直列
分岐路だけが直接接続されている。入力側から出力側へと次のような共振子の順
番が生じる: s-p-s-p-s ただしpは並列共振子を表し、sは直列共振子を表す。同じタイプの共振子は既
にまとめられている。2つの並列分岐路は既にチップ上で電気的に互いに接続さ
れ、その後はじめてハウジングへの接続が行われる。領域f≪f0及びf≫f0 における選択特性に対する等価回路図は図23に図示されている。インダクタン
スLserはチップ上の並列共振子の接続と外部のハウジングアースピンとの間
のインダクタンスに相応する。図22のフィルタは図24の曲線24-1によっ
て示されるフィルタ特性を有する。並列分岐路がチップ上で接続されていないフ
ィルタ曲線24-2と比較すると、チップ上での2つの並列分岐路の接続によっ
て極位置の周波数が阻止領域において典型的なインダクタンスLser=1.0
nHの場合にシフトされている様子がはっきりと示されている。垂直線の間の周
波数領域(高いZF周波数におけるLO抑圧及びイメージ抑圧の典型的な周波数
領域)において8dBより大きく選択度が増大する。
の基本素子を有する構造が使用される。入力ポート25-1には第1の基本素子
が接続され、共振子RS1を有する直列分岐路だけがこの入力ポートへの接続を
有する。第2の基本素子はマッチング要求Zout=Zinのために鏡像対称的
に接続される。同じ様に基本素子3及び4が続く。従って、出力ポート25-3
には入力ポートの場合と同様に直列分岐路だけが直接接続されている。入力側か
ら出力側へと次のような共振子の順番が生じる: s-p-s-p-p-s 同じタイプの共振子は既にまとめられているが、実施形態3とは対照的に並列分
岐路は意図的に再び分割されている。この分割は、各並列共振子Rp2、Rp3 が独自の電気的な入力側及び出力側を有する独自の2ポートを形成するように行
われる。共振子Rp1を有するまとめられた並列分岐路はまとめられていない2
つの並列分岐路のうちの1つ(Rp2)と既にチップ上で地点25-2において
電気的に互いに接続され、その後はじめてLser1を介してハウジングへの接
続が行われる。残りの並列分岐路(Rp3)はこれとは無関係にハウジングに接
続される。領域f≪f0及びf≫f0における選択特性に対する等価回路図は図
26に図示されている。インダクタンスLser1はチップ上の並列共振子Rp 1 及びRp2の接続と外部のハウジングアースピンとの間のインダクタンスに相
応し、インダクタンスLser2はチップ上の並列共振子Rp3と外部のハウジ
ングアースピンとの間のインダクタンスに相応する。
を有する。並列分岐路の出力側がチップ上で接続されていないフィルタ曲線27
-2と比較すると、チップ上での3つの並列分岐路のうちの2つの接続によって
極位置の周波数が阻止領域において典型的なインダクタンスLser1=1.0
nHの場合にシフトされている様子がはっきりと示されている。垂直線の間の周
波数領域(高いZF周波数におけるLO抑圧及びイメージ抑圧の典型的な周波数
領域)においてだいたい5dBより大きく選択度が増大する。大きなLO抑圧又
はイメージ抑圧を要求する場合には、選択ゲインは10dBよりはるかに大きい
。
の基本素子を有する構造が使用される。入力ポート28-1には第1の基本素子
が接続され、直列分岐路だけがこの入力ポートへの接続を有する。第2の基本素
子はマッチング要求Zout=Zinに従って接続される。同じ様に基本素子3
及び4が続く。従って、出力ポート28-3には入力ポートの場合と同様に直列
分岐路だけが直接接続されている。入力側から出力側へと次のような共振子の順
番が生じる: s-p-s-p-p-s 同じタイプの共振子は既にまとめられているが、実施形態4の場合のように並列
分岐路は意図的に再び分割されている。しかし、互いに独立した2つの並列共振
子への分割が行われるのではなく、この分割は3ポートの形式で行われる。2つ
の並列共振子に対する入力側は共通の接続端子縁28-4から成り、この共通の
接続端子縁28-4には突起のあるすだれ状電極指がある。出力側の接続端子縁
は2つのバスバー28-5及び28-6に分割されており、各バスバーは2つの並
列共振子のうちの1つの並列共振子の出力側に相応する。
つRp2に既にチップ上でアース出力側28-2において電気的に互いに接続さ
れている。その後はじめてハウジングへの接続が行われる。並列共振子Rp3を
有する残りの並列分岐路はこれとは無関係にハウジングに接続されている。領域
f≪f0及びf≫f0における選択特性に対する等価回路図は図29に図示され
ている。原理的には図26の等価回路図と同じである。インダクタンスLser 1 はチップ上の並列共振子Rp1及びRp2の接続と外部のハウジングアースピ
ンとの間のインダクタンスに相応し、インダクタンスLser2は結合されてい
ない共振子Rp3と外部のハウジングアースピンとの間の更に別のインダクタン
スに相応する。
ゆえ図27の曲線27-1によって示されている。実施形態4とは対照的に、こ
こではレイアウトにおいては基本的に異なるが選択特性に対する作用においては
異ならない並列共振子の分割の別の形態が示されている。
ている。共振子Rはすだれ状電極変換器として図示されている。並列分岐路にお
ける2つの結合された共振子Rp1及びRp2は基板上で電気的に互いに接続さ
れており、共通のアース結合部31-1を有する。この共通のアース結合部31-
1はインダクタンスLserの部分であるボンディングワイヤ31-2によって
アース端子面31-3に接続されている。この場合、基板における接続はストリ
ップ線路によって実現されているが、ボンディングワイヤを有してもよい。ここ
には2つの結合された共振子だけが図示されているが、本発明は2つより多くの
結合された共振子を有するフィルタも含む。
なくとも2つの並列分岐路を有するリアクタンスフィルタタイプのSAWフィル
タが使用される。全ての存在する並列分岐路のうちの少なくとも2つの並列分岐
路R2及びR3において、既にチップ上でこれらの並列共振子の出力側(30-
3及び30-4)は電気的に互いに接続される。その後はじめてハウジングへの
接続30-5が行われる。残りの並列分岐路はこれとは無関係にハウジングに接
続される。チップ(30-1)のこのハウジングへの接続は従来のようにボンデ
ィング接続として実施されるのではなく、バンプ接続(30-5)によって形成
される。
施例と変わりなく、図13に示されている。インダクタンスLserはチップ上
の並列共振子の接続と外部のハウジングアースピンとの間のインダクタンスに相
応する。バンプテクノロジーで構成した場合にはボンディングワイヤによる構成
に比べてインダクタンスLserの値が大きく低減される。なぜなら、バンプ接
続自体はボンディング接続とは対照的にほとんどインダクタンスを持たないから
である。まだチップ上のストリップ線路の誘導成分及び外部ハウジングアースピ
ンまでのハウジング引き込み線路インダクタンスが残っている。
続された少なくとも2つの並列分岐路を有する4つより多くの基本素子を有する
このような実施形態は、出力側においてバンプテクノロジーと組み合わせて実現
され得る。フィルタ特性は原理的には同じであるが、直列インダクタンスLse r に対する実現可能な値はより小さい。例えばLO抑圧及び/又はイメージ抑圧
の領域において要求された選択度を実現するためには、阻止領域を所期の通りに
変化させるための本発明の方法を使用することがそれだけいっそう必要不可欠と
なる。本発明はさらに必要なアースバンプの個数を低減するという利点、すなわ
ちアース端子のためのチップ面積を低減するという利点を提供する。これによっ
てSAWフィルタ全体がさらに小型化できる。
る、請求項1から6のうちの1項記載の方法。
)を有し、該基本素子は第1のSAW共振子(R2)を並列分岐路に有し、さら
に前記基本素子は第2のSAW共振子(R1)を直列分岐路に有し、 更に別の並列分岐路に少なくとも1つの更に別の第1のSAW共振子(R3)
を有し、 並列分岐路における前記2つの第1のSAW共振子(R2、R3)のアース側 (12-6、12-7)の電気的な接続を有し、該アース側の電気的な接続はハウ ジングへの結合(12-5、12-4)の前に行われ、 電気的にアース側において接続された前記第1の並列共振子の静的キャパシタ ンスのうちの少なくとも2つC0p1及びC0p2は互いに異なり、C0p1≠ C0p2であり、 前記2つの第1の共振子(R2、R3)の2つの電気的に接続された前記アー ス側(12-6、12-7)のハウジング結合はバンプ接続(30-5)を含む、
リアクタンスフィルタタイプのSAWフィルタ。
分割され、前記個別の並列共振子のうちの1つ(Rp2)は出力側においてアー ス側における少なくとも1つの更に別の並列共振子(Rp1)に電気的に接続さ れている、請求項1から3のうちの1項記載のSAWフィルタ。
ら4のうちの1項記載のSAWフィルタ。
的キャパシタンスC0pは増大又は低減され、調整のために、1つ又は複数の結 合されていない更に別の第1の共振子の静的キャパシタンスは全ての並列共振子 の静的キャパシタンスの総和ΣC0pが同じままであるように低減又は増大され る、請求項1から7のうちの1項記載のSAWフィルタにおける極位置のシフト のための方法。
Claims (13)
- 【請求項1】 リアクタンスフィルタタイプのSAWフィルタにおいて、 圧電基板(12-8)上に形成された少なくとも1つの基本素子(R1、R2
)を有し、該基本素子は第1のSAW共振子(R2)を並列分岐路に有し、さら
に前記基本素子は第2のSAW共振子(R1)を直列分岐路に有し、 更に別の並列分岐路に少なくとも1つの第3のSAW共振子(R3)を有し、 並列分岐路における前記第1のSAW共振子(R1)と更に別の並列分岐路に
おける前記第3のSAW共振子(R3)のアース側(12-6、12-7)の前記
基板上に形成された電気的な接続を有し、該電気的な接続はハウジングへの結合
(12-5)の前に行われる、リアクタンスフィルタタイプのSAWフィルタ。 - 【請求項2】 電気的な接続は基板上のストリップ線路を含む、請求項1記
載のSAWフィルタ。 - 【請求項3】 電気的な接続は基板上の2つのパッドの間のボンディング接
続を含む、請求項1又は2記載のSAWフィルタ。 - 【請求項4】 電気的にアース側において接続された並列共振子の静的キャ
パシタンスのうちの少なくとも2つC0p1及びC0p2は互いに異なり、C0 p 1≠C0p2である、請求項1から3のうちの1項記載のSAWフィルタ。 - 【請求項5】 並列共振子Pは2つの個別の並列共振子P’、P”に分割さ
れ、前記個別の並列共振子P’は出力側においてアース側における少なくとも1
つの更に別の並列共振子に電気的に接続されている、請求項1から4のうちの1
項記載のSAWフィルタ。 - 【請求項6】 少なくとも2つの並列共振子の電気的に接続されたアース側
のハウジング結合はボンディング接続(31-2)を含む、請求項1から5のう
ちの1項記載のSAWフィルタ。 - 【請求項7】 少なくとも2つの並列共振子の電気的に接続されたアース側
のハウジング結合はバンプ接続(30-5)を含む、請求項1から5のうちの1
項記載のSAWフィルタ。 - 【請求項8】 フリップチップ技術によってハウジングに組み込まれている
、請求項1から7のうちの1項記載のSAWフィルタ。 - 【請求項9】 全フィルタサイズは2.5x2.0mm2より小さいか又は等
しい、請求項8記載のSAWフィルタ。 - 【請求項10】 請求項1から9のうちの1項記載のSAWフィルタにおけ
る極位置のシフトのための方法において、 少なくとも1つの結合された並列共振子の静的キャパシタンスC0pは増大又
は低減され、調整のために、1つ又は複数の結合されていない並列共振子の静的
キャパシタンスは全ての並列共振子の静的キャパシタンスの総和ΣC0pが同じ
ままであるように低減又は増大される、請求項1から9のうちの1項記載のSA
Wフィルタにおける極位置のシフトのための方法。 - 【請求項11】 並列分岐路におけるアース側において接続された2つの共
振子の間の少なくとも1つの直列共振子の静的キャパシタンスC0sは初期値に
比べて増大又は低減され、調整のために、結合された並列共振子の間の直列分岐
路には存在しない1つ又は複数の直列共振子の静的キャパシタンスは全ての直列
共振子の静的キャパシタンスの総和ΣC0sが同じままであるように低減又は増
大される、請求項1から10のうちの1項記載の方法。 - 【請求項12】 並列分岐路における共振子は並列共振子P’及びP”に分
割され、分割された前記並列共振子P’及びP”の静的キャパシタンスの分割比
によって2つの結合された並列共振子のうちの1つ並列共振子の静的キャパシタ
ンスC0pは変化し、これによって結合された極位置の周波数が調整される、請
求項5及び10又は11のうちの1項記載の方法。 - 【請求項13】 出力側において電気的に接続された並列共振子の静的キャ
パシタンスC0p1とC0p2との積ΠC0pは次のように変化される、すなわ
ち、第1の並列共振子の静的キャパシタンスC0p1が第2の並列共振子の静的
キャパシタンスC0p2が低減される値と同じ値Cconstだけ増大され、こ
の結果、静的キャパシタンスの和は同じままであるように変化される、請求項1
から12のうちの1項記載の方法。
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