JP3285790B2 - 発振回路 - Google Patents
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H9/00—Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
- H03H9/46—Filters
- H03H9/64—Filters using surface acoustic waves
- H03H9/6423—Means for obtaining a particular transfer characteristic
- H03H9/6433—Coupled resonator filters
- H03H9/6483—Ladder SAW filters
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03B—GENERATION OF OSCILLATIONS, DIRECTLY OR BY FREQUENCY-CHANGING, BY CIRCUITS EMPLOYING ACTIVE ELEMENTS WHICH OPERATE IN A NON-SWITCHING MANNER; GENERATION OF NOISE BY SUCH CIRCUITS
- H03B5/00—Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input
- H03B5/30—Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element being electromechanical resonator
- H03B5/32—Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element being electromechanical resonator being a piezoelectric resonator
- H03B5/326—Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element being electromechanical resonator being a piezoelectric resonator the resonator being an acoustic wave device, e.g. SAW or BAW device
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- Physics & Mathematics (AREA)
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- Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発振回路に関
し、特に、弾性表面波デバイスを用いた位相推移型の発
振回路に関する。
し、特に、弾性表面波デバイスを用いた位相推移型の発
振回路に関する。
【0002】Q値の大きな共振器を用いたノイズの少な
い発振回路は、電子産業の様々な分野において用いられ
る。発振回路は周波数を固定するものと、外部電圧によ
り発振周波数を変えられる電圧制御型の発振回路(以下
VCO:Voltage ControledOscillatorと呼ぶ)とがあ
る。電圧制御型の発振回路は様々な電子機器で用いられ
ているが、近年、特に移動通信や光通信の分野で周波数
可変幅が大きくとれ、C/N比も高い電圧制御型発振回
路が求められている。特に、自動車電話や携帯電話など
の移動通信端末で求められる電圧制御型の発振回路は、
さらに小型で低価格であることが要求されており、電圧
制御型の発振回路のうち、位相推移型の発振回路が有望
視されている。
い発振回路は、電子産業の様々な分野において用いられ
る。発振回路は周波数を固定するものと、外部電圧によ
り発振周波数を変えられる電圧制御型の発振回路(以下
VCO:Voltage ControledOscillatorと呼ぶ)とがあ
る。電圧制御型の発振回路は様々な電子機器で用いられ
ているが、近年、特に移動通信や光通信の分野で周波数
可変幅が大きくとれ、C/N比も高い電圧制御型発振回
路が求められている。特に、自動車電話や携帯電話など
の移動通信端末で求められる電圧制御型の発振回路は、
さらに小型で低価格であることが要求されており、電圧
制御型の発振回路のうち、位相推移型の発振回路が有望
視されている。
【0003】
【従来の技術】従来は、移動通信の分野では、誘電体共
振子を用いた発振回路や、マイクロストリップラインを
共振子として用いたVCOが使われてきた。しかし、前
者はサイズが大きく、コストも高いため移動通信用のV
COとしては不向きである。後者は小型、低コストで周
波数可変幅も十分大きくとれるが、Q値が低いためC/
N比が大きくとれないという欠点がある。
振子を用いた発振回路や、マイクロストリップラインを
共振子として用いたVCOが使われてきた。しかし、前
者はサイズが大きく、コストも高いため移動通信用のV
COとしては不向きである。後者は小型、低コストで周
波数可変幅も十分大きくとれるが、Q値が低いためC/
N比が大きくとれないという欠点がある。
【0004】また、弾性表面波共振子〔SAW(Surfac
e Acoustic Wave)共振子〕や、弾性表面波フィルタ
(以下、SAWフィルタと呼ぶ)を用いたVCOも報告
されている。SAWフィルタの基板材料に水晶を用いた
発振回路は、Q値が高くC/N比も優れた特性を有する
が、電圧で制御できる周波数レンジが狭い。
e Acoustic Wave)共振子〕や、弾性表面波フィルタ
(以下、SAWフィルタと呼ぶ)を用いたVCOも報告
されている。SAWフィルタの基板材料に水晶を用いた
発振回路は、Q値が高くC/N比も優れた特性を有する
が、電圧で制御できる周波数レンジが狭い。
【0005】これを克服するため、さらに高い電気機械
結合係数をもつ圧電単結晶を基板材料に用いたものが提
案されている。たとえば、LiTaO3を用いた発振回路(菅
原光一、山本文治、「広帯域可変の弾性表面波発振回
路」、電子情報通信学会技術報告書US78-12,pp21-28)
や、LiNbO3を用いた発振回路(疋田光孝、住岡淳司、藤
原行成、「SAW共振器を用いた移動無線機用電圧制御
発振回路の検討」、電子情報通信学会技術報告書MW90-1
02,pp15-20)が報告されている。
結合係数をもつ圧電単結晶を基板材料に用いたものが提
案されている。たとえば、LiTaO3を用いた発振回路(菅
原光一、山本文治、「広帯域可変の弾性表面波発振回
路」、電子情報通信学会技術報告書US78-12,pp21-28)
や、LiNbO3を用いた発振回路(疋田光孝、住岡淳司、藤
原行成、「SAW共振器を用いた移動無線機用電圧制御
発振回路の検討」、電子情報通信学会技術報告書MW90-1
02,pp15-20)が報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の高電気
機械結合係数の基板を用いたSAWデバイス(SAWフ
ィルタもしくはSAW共振器)を使うVCOには、以下
のような問題点があった。
機械結合係数の基板を用いたSAWデバイス(SAWフ
ィルタもしくはSAW共振器)を使うVCOには、以下
のような問題点があった。
【0007】LiNbO3基板の上に形成された1ポートS
AW共振器を用いたVCO 図21に、従来の1ポートSAW共振器の構成図を示
す。1ポートSAW共振器は、中央部分にくし形電極か
らなるIDT(インターディジタルトランスデューサ)
を備え、その両側に反射器を備えた構成を有する。図2
2は、この1ポートSAW共振器のインピーダンス−周
波数特性図である。ここで、縦軸はインピーダンスの虚
部を示しており、frは共振周波数、faは反共振周波数で
ある。
AW共振器を用いたVCO 図21に、従来の1ポートSAW共振器の構成図を示
す。1ポートSAW共振器は、中央部分にくし形電極か
らなるIDT(インターディジタルトランスデューサ)
を備え、その両側に反射器を備えた構成を有する。図2
2は、この1ポートSAW共振器のインピーダンス−周
波数特性図である。ここで、縦軸はインピーダンスの虚
部を示しており、frは共振周波数、faは反共振周波数で
ある。
【0008】図23は、1ポートSAW共振器を利用し
たVCOの回路図である。このVCOは、図22に示す
ように1つの共振器の共振周波数frから反共振周波数fa
の間でしか、原理的には周波数を可変できない。この周
波数差fa-fr は、共振器の容量比γで決まり、SAW共
振器の基板材料(圧電単結晶)の電気機械結合係数でほ
ぼ決まる値である。即ち電気機械結合係数が大きいほど
fa-frは大きくなり、VCOとしての周波数可変幅も大
きくなる。
たVCOの回路図である。このVCOは、図22に示す
ように1つの共振器の共振周波数frから反共振周波数fa
の間でしか、原理的には周波数を可変できない。この周
波数差fa-fr は、共振器の容量比γで決まり、SAW共
振器の基板材料(圧電単結晶)の電気機械結合係数でほ
ぼ決まる値である。即ち電気機械結合係数が大きいほど
fa-frは大きくなり、VCOとしての周波数可変幅も大
きくなる。
【0009】従って従来は、電気機械結合係数の大きな
LiNbO3基板を用いて、比帯域幅で2.5%程度の周波数可変
幅を実現している。しかし、移動通信、特に携帯電話や
無線LANの分野では、比帯域幅3〜3.5%の周波数可変
幅が要求されており、このような分野では使用できなか
った。
LiNbO3基板を用いて、比帯域幅で2.5%程度の周波数可変
幅を実現している。しかし、移動通信、特に携帯電話や
無線LANの分野では、比帯域幅3〜3.5%の周波数可変
幅が要求されており、このような分野では使用できなか
った。
【0010】LiTaO3基板の上に形成されたトランスバ
ーサル型SAWフィルタを用いたVCO 図24に、従来のトランスパーサル型のSAWフィルタ
を用いたVCOの回路図を示す。このVCOは、図に示
すようにLiTaO3基板の上にトランスバーサル型SAWフ
ィルタを形成し、これを位相推移型発振回路の帰還回路
部に配置して発振させるものである。この場合、トラン
スバーサル型フィルタの電極対数を減らし、入出力電極
間の遅延距離を短くすることで、原理的には周波数可変
幅を広げることが可能である。
ーサル型SAWフィルタを用いたVCO 図24に、従来のトランスパーサル型のSAWフィルタ
を用いたVCOの回路図を示す。このVCOは、図に示
すようにLiTaO3基板の上にトランスバーサル型SAWフ
ィルタを形成し、これを位相推移型発振回路の帰還回路
部に配置して発振させるものである。この場合、トラン
スバーサル型フィルタの電極対数を減らし、入出力電極
間の遅延距離を短くすることで、原理的には周波数可変
幅を広げることが可能である。
【0011】しかし、TTE波(Triple Transit Ech
o、入出力電極間でSAWフィルタが3回反射すること
で生ずる遅れ波)による帯域内リップルが避けられず、
それが安定な発振条件を妨げるといった問題点がある。
また、この例においてもサイドロープ抑圧の観点から減
らせる電極対数には限界があり、得られた周波数可変幅
は比帯域幅2.5%程度しか、実現できない。
o、入出力電極間でSAWフィルタが3回反射すること
で生ずる遅れ波)による帯域内リップルが避けられず、
それが安定な発振条件を妨げるといった問題点がある。
また、この例においてもサイドロープ抑圧の観点から減
らせる電極対数には限界があり、得られた周波数可変幅
は比帯域幅2.5%程度しか、実現できない。
【0012】この発明は、以上のような事情を考慮して
なされたものであり、小型、低コストでかつC/Nが高
い発振回路であって、従来よりも広い周波数可変幅をも
つ発振回路を提供することを課題とする。
なされたものであり、小型、低コストでかつC/Nが高
い発振回路であって、従来よりも広い周波数可変幅をも
つ発振回路を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、共振周波数
が異なる第1及び第2の1ポート弾性表面波共振器を梯
子型に接続した弾性表面波フィルタを、帰還回路部に用
いてなる位相推移型の発振回路を提供するものである。
が異なる第1及び第2の1ポート弾性表面波共振器を梯
子型に接続した弾性表面波フィルタを、帰還回路部に用
いてなる位相推移型の発振回路を提供するものである。
【0014】ここで、前記弾性表面波フィルタが、前記
第1の1ポート弾性表面波共振器を並列腕に、前記第2
の1ポート弾性表面波共振器を直列腕に、それぞれ複数
個配置して構成され、前記第1の1ポート弾性表面波共
振器が、所定の共振周波数fr pと反共振周波数fapを有
し、前記第2の1ポート弾性表面波共振器が前記反共振
周波数fapに略一致する共振周波数frsを有していること
を特徴とする。この発明によれば、小型、低コストかつ
C/N比が高く、周波数可変幅の広い発振回路を提供す
ることができる。
第1の1ポート弾性表面波共振器を並列腕に、前記第2
の1ポート弾性表面波共振器を直列腕に、それぞれ複数
個配置して構成され、前記第1の1ポート弾性表面波共
振器が、所定の共振周波数fr pと反共振周波数fapを有
し、前記第2の1ポート弾性表面波共振器が前記反共振
周波数fapに略一致する共振周波数frsを有していること
を特徴とする。この発明によれば、小型、低コストかつ
C/N比が高く、周波数可変幅の広い発振回路を提供す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の弾性表面波フィルタに
おいて、前記直列腕の第2の1ポート弾性表面波共振器
の共振周波数frsが、前記並列腕の第1の1ポート弾性
表面波共振器の反共振周波数fapよりも高周波側に位置
し、その差Δf=frs−fapを、前記共振周波数frsで規
格化した値が0よりも大きく、かつ次式
おいて、前記直列腕の第2の1ポート弾性表面波共振器
の共振周波数frsが、前記並列腕の第1の1ポート弾性
表面波共振器の反共振周波数fapよりも高周波側に位置
し、その差Δf=frs−fapを、前記共振周波数frsで規
格化した値が0よりも大きく、かつ次式
【0016】
【数2】 で与えられるαよりも小さくしてもよい。
【0017】ここで、Copは並列腕の第1の1ポート弾
性表面波共振器の静電容量、Cosは直列腕の第2の1ポ
ート弾性表面波共振器の静電容量、γは容量比を示す。
性表面波共振器の静電容量、Cosは直列腕の第2の1ポ
ート弾性表面波共振器の静電容量、γは容量比を示す。
【0018】また、前記第1の1ポート弾性表面波共振
器と前記第2の1ポート弾性表面波共振器とが、次式、
Cop/Cos<−0.32+2.82/n を満たすように設計してもよい。ここで、nは第1の1
ポート弾性表面波共振器と、第2の1ポート弾性表面波
共振器とを一組とし、これらをカスケード接続した場合
の段数を示す。
器と前記第2の1ポート弾性表面波共振器とが、次式、
Cop/Cos<−0.32+2.82/n を満たすように設計してもよい。ここで、nは第1の1
ポート弾性表面波共振器と、第2の1ポート弾性表面波
共振器とを一組とし、これらをカスケード接続した場合
の段数を示す。
【0019】また、前記一組の第1及び第2の1ポート
弾性表面波共振器のCop/Cosの値が各段によって異なる
場合、各段のCop/Cosを相加平均したものが−0.32+2.
82/nよりも小さくしてもよい。
弾性表面波共振器のCop/Cosの値が各段によって異なる
場合、各段のCop/Cosを相加平均したものが−0.32+2.
82/nよりも小さくしてもよい。
【0020】さらに、この発明は、前記弾性表面波フィ
ルタが、通過帯域内での位相特性の位相変化が0度から
160度となるようにしてもよい。また、前記弾性表面
波フィルタは、LiTaO3、LiNbO3又はKNbO3のうちいずれ
かの圧電単結晶基板上に形成されることが、高い周波数
可変幅を得る上では好ましい。
ルタが、通過帯域内での位相特性の位相変化が0度から
160度となるようにしてもよい。また、前記弾性表面
波フィルタは、LiTaO3、LiNbO3又はKNbO3のうちいずれ
かの圧電単結晶基板上に形成されることが、高い周波数
可変幅を得る上では好ましい。
【0021】この発明で用いる弾性表面波フィルタは、
特開平05-183380号や特開平06-069750号公報に示される
ように、1ポート弾性表面波共振器を梯子型に接続した
フィルタである。以下、この弾性表面波フィルタをラダ
ー型SAWフィルタと呼ぶ。
特開平05-183380号や特開平06-069750号公報に示される
ように、1ポート弾性表面波共振器を梯子型に接続した
フィルタである。以下、この弾性表面波フィルタをラダ
ー型SAWフィルタと呼ぶ。
【0022】図1,図2にこの発明のラダー型SAWフ
ィルタの構成図を示す。図1は、ラダー型SAWフィル
タの基本区間の構成を示している。ここで、直列腕の1
ポート弾性表面波共振器(以下、直列腕SAW共振器と
呼ぶ)RS1は、信号の入出力電気端子の一方の側に直列
に配置される。並列腕の1ポート弾性表面波共振器(以
下、並列腕SAW共振器と呼ぶ)RP1は、信号の入出力
電気端子間をつなぐ位置に並列に配置される。直列腕S
AW共振器RS1の静電容量をCos、並列腕SAW共振器
RP1の静電容量をCopとする。
ィルタの構成図を示す。図1は、ラダー型SAWフィル
タの基本区間の構成を示している。ここで、直列腕の1
ポート弾性表面波共振器(以下、直列腕SAW共振器と
呼ぶ)RS1は、信号の入出力電気端子の一方の側に直列
に配置される。並列腕の1ポート弾性表面波共振器(以
下、並列腕SAW共振器と呼ぶ)RP1は、信号の入出力
電気端子間をつなぐ位置に並列に配置される。直列腕S
AW共振器RS1の静電容量をCos、並列腕SAW共振器
RP1の静電容量をCopとする。
【0023】図2は、図1の基本区間の構成を、3段
(n=3)に接続した構成を示している。直列腕SAW
共振器RS1、RS2、RS3は直列に接続され、並列腕SA
W共振器RP1、RP2、RP3は並列に接続される。この構
成がフィルタ特性を示す原理については、本発明者によ
る特開平05-183380号公報に詳述されているので、ここ
では省略する。
(n=3)に接続した構成を示している。直列腕SAW
共振器RS1、RS2、RS3は直列に接続され、並列腕SA
W共振器RP1、RP2、RP3は並列に接続される。この構
成がフィルタ特性を示す原理については、本発明者によ
る特開平05-183380号公報に詳述されているので、ここ
では省略する。
【0024】図3(a)に、この発明におけるラダー型構
成を形作っている並列腕SAW共振器のインピーダンス
特性と直列腕SAW共振器のインピーダンス特性の関係
を示す。図3(a)に示すように、この発明では、並列腕
SAW共振器の反共振周波数fapと直列腕SAW共振器
の共振周波数frsとをほぼ一致させることを特徴とす
る。あるいは、反共振周波数fapよりも少し高周波数側
に共振周波数frsが来るように設計してもよい。
成を形作っている並列腕SAW共振器のインピーダンス
特性と直列腕SAW共振器のインピーダンス特性の関係
を示す。図3(a)に示すように、この発明では、並列腕
SAW共振器の反共振周波数fapと直列腕SAW共振器
の共振周波数frsとをほぼ一致させることを特徴とす
る。あるいは、反共振周波数fapよりも少し高周波数側
に共振周波数frsが来るように設計してもよい。
【0025】このような周波数の関係を備えれば、図3
(b)に示すように、並列腕SAW共振器の共振周波数frp
に近い周波数から直列腕SAW共振器の反共振周波数fa
sに近い周波数までの広い周波数レンジで、フィルタと
しての通過特性が得られる。すなわち、より広い周波数
可変幅を持つラダー型SAWフィルタを構成することが
できる。
(b)に示すように、並列腕SAW共振器の共振周波数frp
に近い周波数から直列腕SAW共振器の反共振周波数fa
sに近い周波数までの広い周波数レンジで、フィルタと
しての通過特性が得られる。すなわち、より広い周波数
可変幅を持つラダー型SAWフィルタを構成することが
できる。
【0026】但し、Δf=frs−fapの値を広げ過ぎる
と、ラダー型SAWフィルタの通過特性が劣化する。す
なわち、フィルタの通過帯域の中心周波数付近の損失が
劣化し始める。中心周波数付近の損失が劣化すると、後
述するような「発振のための振幅条件」を満たさなくな
り、発振は停止してしまう。従って、この損失劣化が起
きない程度までしかΔfは広げることができない。その
許容値αは、Δf/frsで規格化した値として次式で与
えられる。 0<Δf/frs<α,
と、ラダー型SAWフィルタの通過特性が劣化する。す
なわち、フィルタの通過帯域の中心周波数付近の損失が
劣化し始める。中心周波数付近の損失が劣化すると、後
述するような「発振のための振幅条件」を満たさなくな
り、発振は停止してしまう。従って、この損失劣化が起
きない程度までしかΔfは広げることができない。その
許容値αは、Δf/frsで規格化した値として次式で与
えられる。 0<Δf/frs<α,
【0027】
【数3】
【0028】ここに、Copは並列腕SAW共振器の静電
容量、Cosは直列腕SAW共振器の静電容量、γは基板
材料で決まる共振器の容量比(=Cop/Clp=Cos/Cls、
ここでClp、Clsは各共振器の等価直列容量(motional c
apacitance))を表す。γの値は36度〜42度YカットX
伝搬LiTaO3で、15程度である。なお、この許容値αの根
拠については、特開平05-183380号公報に詳述されてい
る。
容量、Cosは直列腕SAW共振器の静電容量、γは基板
材料で決まる共振器の容量比(=Cop/Clp=Cos/Cls、
ここでClp、Clsは各共振器の等価直列容量(motional c
apacitance))を表す。γの値は36度〜42度YカットX
伝搬LiTaO3で、15程度である。なお、この許容値αの根
拠については、特開平05-183380号公報に詳述されてい
る。
【0029】次に、このラダー型SAWフィルタを使っ
て発振回路を得る条件について述べる。ラダー型SAW
フィルタは図1で示したように、2つの電気端子対をも
つ2ポート素子である。したがって、ラダー型SAWフ
ィルタを用いて発振回路を構成する場合には、図4に示
すような位相推移型発振回路とするのが最も適してい
る。
て発振回路を得る条件について述べる。ラダー型SAW
フィルタは図1で示したように、2つの電気端子対をも
つ2ポート素子である。したがって、ラダー型SAWフ
ィルタを用いて発振回路を構成する場合には、図4に示
すような位相推移型発振回路とするのが最も適してい
る。
【0030】図4はこの発明の一実施例である位相推移
型の発振回路の概略構成図である。以下に、同図を用い
て発振原理を説明する。図4において、発振回路は、ラ
ダー型SAWフィルタ1,可変移相器2,増幅器3,バ
ッファアンプ4から構成される。ここで、特に、ラダー
型SAWフィルタ1,可変移相器2,増幅器3は、発振
回路のうち帰還回路部を構成し、ここで所望の周波数の
発振信号が生成される。図24に示した従来のVCOで
は、トランスバーサル型のSAWフィルタを帰還回路部
に用いていたが、図4に示したこの発明の発振回路で
は、帰還回路部にラダー型のSAWフィルタを用いる点
が異なる。
型の発振回路の概略構成図である。以下に、同図を用い
て発振原理を説明する。図4において、発振回路は、ラ
ダー型SAWフィルタ1,可変移相器2,増幅器3,バ
ッファアンプ4から構成される。ここで、特に、ラダー
型SAWフィルタ1,可変移相器2,増幅器3は、発振
回路のうち帰還回路部を構成し、ここで所望の周波数の
発振信号が生成される。図24に示した従来のVCOで
は、トランスバーサル型のSAWフィルタを帰還回路部
に用いていたが、図4に示したこの発明の発振回路で
は、帰還回路部にラダー型のSAWフィルタを用いる点
が異なる。
【0031】可変移相器2は、外部から制御電圧Vtを
入力し、発振信号の位相変化を決定する部分である。ま
た、可変移相器2は、後述するように、バラクタダイオ
ード,インダクタ,抵抗等を用いて構成できる。ラダー
型SAWフィルタ1は、所定の通過帯域内の周波数を持
つ発信信号のみを通過させる役割を果たす。
入力し、発振信号の位相変化を決定する部分である。ま
た、可変移相器2は、後述するように、バラクタダイオ
ード,インダクタ,抵抗等を用いて構成できる。ラダー
型SAWフィルタ1は、所定の通過帯域内の周波数を持
つ発信信号のみを通過させる役割を果たす。
【0032】発振信号はラダー型SAWフィルタ1の通
過帯域内を通過した後、可変移相器2を通過し、トラン
ジスタ等の能動素子で構成された増幅器3で電力増幅さ
れ、再びラダー型SAWフィルタ1に戻ってくる。この
ように発振信号は、ループ状に巡回され、その帰還回路
部の一部よりバッファアンプ4を通して外に取り出され
る。
過帯域内を通過した後、可変移相器2を通過し、トラン
ジスタ等の能動素子で構成された増幅器3で電力増幅さ
れ、再びラダー型SAWフィルタ1に戻ってくる。この
ように発振信号は、ループ状に巡回され、その帰還回路
部の一部よりバッファアンプ4を通して外に取り出され
る。
【0033】このような移相推移型発振回路が安定に発
振する条件は、発振信号の振幅と位相に対し、以下の関
係を満たす必要がある。 振幅条件: LF+LV<G (dB) …… (1) 位相条件: φF+φV+φA=2nπ (ラジアン) …… (2)
振する条件は、発振信号の振幅と位相に対し、以下の関
係を満たす必要がある。 振幅条件: LF+LV<G (dB) …… (1) 位相条件: φF+φV+φA=2nπ (ラジアン) …… (2)
【0034】ここでは、ラダー型SAWフィルタ1の損
失をLF(単位はdB)、可変移相器2の損失をLV、増幅
器3のゲインをG(単位はdB)、ラダー型SAWフィ
ルタ1の位相変化をφF(位相の単位はラジアン)、可
変移相器2の位相変化をφV、増幅器3の位相変化を
φA、nを任意の整数とする。
失をLF(単位はdB)、可変移相器2の損失をLV、増幅
器3のゲインをG(単位はdB)、ラダー型SAWフィ
ルタ1の位相変化をφF(位相の単位はラジアン)、可
変移相器2の位相変化をφV、増幅器3の位相変化を
φA、nを任意の整数とする。
【0035】この関係において、可変移相器2の位相φ
Vを外部電圧Vtにより変化させた場合、(2)式を満たさ
なくなる。このとき、ラダー型SAWフィルタでは、そ
の発振周波数が図3(b)の位相特性の関係に従って変化
して自動的に位相φFが変わり、(2)式の条件を満たすよ
うになる。この時、その発振周波数における振幅特性も
(1)の関係を満たす必要があることから、フィルタの損
失LFも図3(b)の振幅特性に示すように、要求される周
波数可変領域(frp〜fas)に対し低損失であまり
変化しないことが求められる。したがって、位相φFの
変化幅ΔφFをできるだけ小さくして損失の変化が少な
い周波数可変幅を得るようにすべきである。これらの結
果、出力電力をあまり変化させることなく、発振周波数
だけを広く変化させることができる。以上が位相推移型
発振回路の基本原理である。
Vを外部電圧Vtにより変化させた場合、(2)式を満たさ
なくなる。このとき、ラダー型SAWフィルタでは、そ
の発振周波数が図3(b)の位相特性の関係に従って変化
して自動的に位相φFが変わり、(2)式の条件を満たすよ
うになる。この時、その発振周波数における振幅特性も
(1)の関係を満たす必要があることから、フィルタの損
失LFも図3(b)の振幅特性に示すように、要求される周
波数可変領域(frp〜fas)に対し低損失であまり
変化しないことが求められる。したがって、位相φFの
変化幅ΔφFをできるだけ小さくして損失の変化が少な
い周波数可変幅を得るようにすべきである。これらの結
果、出力電力をあまり変化させることなく、発振周波数
だけを広く変化させることができる。以上が位相推移型
発振回路の基本原理である。
【0036】次に実際に発信回路として制御電圧Vtを
変えることにより可変移相器2の位相φVを変えて、よ
り広い周波数可変幅を得る方法について述べる。原理的
にφFの変化がラダー型SAWフィルタの通過帯域内に
おいて2π(360度)以下であれば、通過帯域内で発振
する周波数条件が1つであり、安定した発振が得られ
る。しかし、可変移相器2の位相φVの可変幅を2πま
で得ることは一般的には難しいので、ラダー型SAWフ
ィルタの位相変化幅ΔφFが2π近くまで変化すると、
通過帯域を十分活かしきれないことになる。
変えることにより可変移相器2の位相φVを変えて、よ
り広い周波数可変幅を得る方法について述べる。原理的
にφFの変化がラダー型SAWフィルタの通過帯域内に
おいて2π(360度)以下であれば、通過帯域内で発振
する周波数条件が1つであり、安定した発振が得られ
る。しかし、可変移相器2の位相φVの可変幅を2πま
で得ることは一般的には難しいので、ラダー型SAWフ
ィルタの位相変化幅ΔφFが2π近くまで変化すると、
通過帯域を十分活かしきれないことになる。
【0037】ここで可変移相器の可変幅ΔφVが現状ど
の位のものが要求されているかを見積もる。可変移相器
2は、図5に示すように2個のバラクターダイオードDv
と、1個のインダクタンスL、及び2個の抵抗Rにより
構成されるのが普通である。バラクタダイオードはバイ
アス電圧Vtによりその静電容量Cが変化するものであ
るが、現状使用されているものでは、バイアス電圧Vt
を0〜20V位変化させた時、静電容量Cを0.5pFから
4.5pF位まで変えることができる。この静電容量の変化
幅が大きいとそれだけ位相の可変幅ΔφVを大きくする
ことができる。しかし、発信回路も低電圧駆動化される
傾向にあるため、小さい電圧変化幅ΔVtで十分な容量
変化幅、位相可変幅ΔφVを持つものが求められている
が、現状では前記のような変化特性のものが一般的であ
る。
の位のものが要求されているかを見積もる。可変移相器
2は、図5に示すように2個のバラクターダイオードDv
と、1個のインダクタンスL、及び2個の抵抗Rにより
構成されるのが普通である。バラクタダイオードはバイ
アス電圧Vtによりその静電容量Cが変化するものであ
るが、現状使用されているものでは、バイアス電圧Vt
を0〜20V位変化させた時、静電容量Cを0.5pFから
4.5pF位まで変えることができる。この静電容量の変化
幅が大きいとそれだけ位相の可変幅ΔφVを大きくする
ことができる。しかし、発信回路も低電圧駆動化される
傾向にあるため、小さい電圧変化幅ΔVtで十分な容量
変化幅、位相可変幅ΔφVを持つものが求められている
が、現状では前記のような変化特性のものが一般的であ
る。
【0038】この例で可変移相器2の位相可変幅ΔφV
を計算すると、携帯電話で良く使われる周波数帯である
900MHz近傍では、ΔVtを20Vとした場合でΔφV=1
40度位(L=5nHの時)、無線LANで使われる2450MHz帯
ではΔφV=160度位(L=3nHの時)となる。実際にはさ
らに低電圧化も必要なので、これよりも小さくなる場合
も多い。従って、ラダー型SAWフィルタ1の通過帯域
内の位相変化幅ΔφFも、150〜160度以下に設計する必
要がある。
を計算すると、携帯電話で良く使われる周波数帯である
900MHz近傍では、ΔVtを20Vとした場合でΔφV=1
40度位(L=5nHの時)、無線LANで使われる2450MHz帯
ではΔφV=160度位(L=3nHの時)となる。実際にはさ
らに低電圧化も必要なので、これよりも小さくなる場合
も多い。従って、ラダー型SAWフィルタ1の通過帯域
内の位相変化幅ΔφFも、150〜160度以下に設計する必
要がある。
【0039】
【実施例】次に、ラダー型SAWフィルタの位相変化幅
ΔφFを小さくする方法について、実施例とともに述べ
る。ラダー型SAWフィルタの通過特性は、隣接する並
列腕SAW共振器の静電容量Copと直列腕SAW共振器
の静電容量Cosとの比Cop/Cosの値、及び図1に示した直
並列腕SAW共振器を1単位と考えるとき、それをカス
ケードに繋ぐ段数nなどの値により、制御することがで
きる。一般にCop/Cosの値、及びnの値が大きくなるほ
ど、ラダー型SAWフィルタの挿入損失は大きくなる
が、阻止域での損失は大きくなり、帯域外抑圧は大きく
改善される。
ΔφFを小さくする方法について、実施例とともに述べ
る。ラダー型SAWフィルタの通過特性は、隣接する並
列腕SAW共振器の静電容量Copと直列腕SAW共振器
の静電容量Cosとの比Cop/Cosの値、及び図1に示した直
並列腕SAW共振器を1単位と考えるとき、それをカス
ケードに繋ぐ段数nなどの値により、制御することがで
きる。一般にCop/Cosの値、及びnの値が大きくなるほ
ど、ラダー型SAWフィルタの挿入損失は大きくなる
が、阻止域での損失は大きくなり、帯域外抑圧は大きく
改善される。
【0040】図6、図7、図8に、n=3に固定した時
のCop/Cosに対する通過特性の振幅並びに位相特性の変
化の様子を示す。この場合の3段のカスケード接続構成
は、図2に示したものと同じである。図2では、多段化
する場合、損失等の改善のため、各段が対称になるよう
各段毎に反転して接続している。これについては、前記
した特開平05-183380号公報に詳述されている。
のCop/Cosに対する通過特性の振幅並びに位相特性の変
化の様子を示す。この場合の3段のカスケード接続構成
は、図2に示したものと同じである。図2では、多段化
する場合、損失等の改善のため、各段が対称になるよう
各段毎に反転して接続している。これについては、前記
した特開平05-183380号公報に詳述されている。
【0041】図6、図7、図8において、ラダー型SA
WフィルタはLiTao3基板上に形成し、中心周波数は932M
Hzに設定した。また、図6はCop/Cos=0.33、図7はCop/
Cos=0.58、図8はCop/Cos=0.91である。
WフィルタはLiTao3基板上に形成し、中心周波数は932M
Hzに設定した。また、図6はCop/Cos=0.33、図7はCop/
Cos=0.58、図8はCop/Cos=0.91である。
【0042】図9は、この実施例のラダー型SAWフィ
ルタの外観構成図である。ラダー型SAWフィルタは、
セラミックパッケージに実装され、可変移相器2等と組
合わされて、図4に示すような発振回路が構成される。
ルタの外観構成図である。ラダー型SAWフィルタは、
セラミックパッケージに実装され、可変移相器2等と組
合わされて、図4に示すような発振回路が構成される。
【0043】図10に、図9に示したラダー型SAWフ
ィルタの各SAW共振器の各構成要素についての具体的
数値例を示す。ここで、Rs1、RS2、RS3は、直列腕の
SAW共振器であり、RP1、RP2、RP3は並列腕のSA
W共振器である。
ィルタの各SAW共振器の各構成要素についての具体的
数値例を示す。ここで、Rs1、RS2、RS3は、直列腕の
SAW共振器であり、RP1、RP2、RP3は並列腕のSA
W共振器である。
【0044】これらの図を比較するとわかるように、Co
p/Cosが大きくなるほど挿入損失は必ず劣化するが、帯
域外抑圧度は改善される。位相特性に関しては、Cop/Co
sが逆に小さくなるほど、ラダー型SAWフィルタの位
相変化幅ΔφFも小さくなることがわかる。図7のCop/C
os=0.58の場合で、通過帯域35MHz(比帯域幅3.7%)をカ
バーできる位相変化が約158度になる。従ってそれ以下
のCop/Cosであれば、可変周波数幅の十分大きな発振回
路が設計できる。
p/Cosが大きくなるほど挿入損失は必ず劣化するが、帯
域外抑圧度は改善される。位相特性に関しては、Cop/Co
sが逆に小さくなるほど、ラダー型SAWフィルタの位
相変化幅ΔφFも小さくなることがわかる。図7のCop/C
os=0.58の場合で、通過帯域35MHz(比帯域幅3.7%)をカ
バーできる位相変化が約158度になる。従ってそれ以下
のCop/Cosであれば、可変周波数幅の十分大きな発振回
路が設計できる。
【0045】図11は、Cop/Cos=0.58に固定し、n=2
の場合のラダー型SAWフィルタの通過特性であり、図
12は、このラダー型SAWフィルタの回路構成図であ
る。図13は、Cop/Cos=0.58、n=4の場合のラダー型
SAWフィルタの通過特性であり、図14は、このラダ
ー型SAWフィルタの回路構成図である。
の場合のラダー型SAWフィルタの通過特性であり、図
12は、このラダー型SAWフィルタの回路構成図であ
る。図13は、Cop/Cos=0.58、n=4の場合のラダー型
SAWフィルタの通過特性であり、図14は、このラダ
ー型SAWフィルタの回路構成図である。
【0046】Cop/Cosの場合と同様に、nの値が大きく
なるほど挿入損失は劣化するが、帯域外抑圧度は改善さ
れる。位相特性に関しては、nの値が小さい程、位相変
化幅ΔφFも小さくなり、発振回路にとっては都合が良
い。
なるほど挿入損失は劣化するが、帯域外抑圧度は改善さ
れる。位相特性に関しては、nの値が小さい程、位相変
化幅ΔφFも小さくなり、発振回路にとっては都合が良
い。
【0047】具体的には図11、図7、図13からわか
るように、n=3以下であれば、ΔφFが158度以下とな
る。以上からラダー型SAWフィルタの通過帯域内に対
し、位相変化幅ΔφFを160度以下に保つためには、Cop/
Cos<0.58、もしくはn<3とすることが条件となる。
るように、n=3以下であれば、ΔφFが158度以下とな
る。以上からラダー型SAWフィルタの通過帯域内に対
し、位相変化幅ΔφFを160度以下に保つためには、Cop/
Cos<0.58、もしくはn<3とすることが条件となる。
【0048】図15に、他のCop/Cos、nに対する位相
変化幅ΔφFの測定結果を示す。図15において、縦軸
はCop/Cos、横軸はnである。図中の各点は、ラダー型
SAWフィルタの通過特性の比帯域幅が3.7%程度となる
ΔφFの値を示したものである。ここで、n=1.5,2.5,3.
5,4.5,…というふうに0.5ずつの半整数があるのは、整
数段のカスケード接続にさらに直列腕SAW共振器か、
並列腕SAW共振器のいずれかのみが接続されている状
態を意味している。但しn=0.5はバンドパスフィルタに
ならないので意味はない。たとえば、Cop/Cos=1.5、n
=2のとき、ΔφF=190度であることを示している。
変化幅ΔφFの測定結果を示す。図15において、縦軸
はCop/Cos、横軸はnである。図中の各点は、ラダー型
SAWフィルタの通過特性の比帯域幅が3.7%程度となる
ΔφFの値を示したものである。ここで、n=1.5,2.5,3.
5,4.5,…というふうに0.5ずつの半整数があるのは、整
数段のカスケード接続にさらに直列腕SAW共振器か、
並列腕SAW共振器のいずれかのみが接続されている状
態を意味している。但しn=0.5はバンドパスフィルタに
ならないので意味はない。たとえば、Cop/Cos=1.5、n
=2のとき、ΔφF=190度であることを示している。
【0049】図15よりΔφF=160度を満たすためのCo
p/Cosとnの関係が求められ、それを図中に曲線で示
す。この曲線よりも下側におけるCop/Cos、nがΔφF<
160度となる範囲であり、広帯域な周波数可変幅をもつ
発振回路を設計できる条件となる。この条件は、具体的
には次のような数式で示される。 Cop/Cos < −0.32+2.82/n …… (3) この(3)式の条件を満たすように、LiTaO3基板上にラダ
ー型SAWフィルタを形成した場合、現状用いられてい
るの可変移相器を用いても、比帯域幅3.7%という広帯域
な周波数可変幅をもつ発振回路を実現できる。
p/Cosとnの関係が求められ、それを図中に曲線で示
す。この曲線よりも下側におけるCop/Cos、nがΔφF<
160度となる範囲であり、広帯域な周波数可変幅をもつ
発振回路を設計できる条件となる。この条件は、具体的
には次のような数式で示される。 Cop/Cos < −0.32+2.82/n …… (3) この(3)式の条件を満たすように、LiTaO3基板上にラダ
ー型SAWフィルタを形成した場合、現状用いられてい
るの可変移相器を用いても、比帯域幅3.7%という広帯域
な周波数可変幅をもつ発振回路を実現できる。
【0050】次にこの(3)式に関して、周波数等を変更
した場合の実施例について述べる。まず中心周波数の依
存性について示す。(3)式の条件は、基板材料が決定さ
れれば、中心周波数によらず成り立つ規則であると言え
る。これを具体的に示すために、同じLiTaO3基板上に形
成された中心周波数2430MHz、Cop/Cos=0.3 、n=3のラ
ダー型SAWフィルタを用いた発振回路を作成した。
した場合の実施例について述べる。まず中心周波数の依
存性について示す。(3)式の条件は、基板材料が決定さ
れれば、中心周波数によらず成り立つ規則であると言え
る。これを具体的に示すために、同じLiTaO3基板上に形
成された中心周波数2430MHz、Cop/Cos=0.3 、n=3のラ
ダー型SAWフィルタを用いた発振回路を作成した。
【0051】図16は、この発振回路の制御電圧Vtと
発振周波数の関係、およびその時の発振出力電力との関
係を示す。同図より出力電力が-3dB劣化するまでの周波
数可変幅として88MHz(2470-2382)、比帯域幅で約3.7%
(88/2430)が実現されていることが分かる。図17
は、この発振回路の制御電圧Vt=10Vの時の発振スペ
クトルを示す。これにより、離調50KHz、分解周波数1KH
zの時のC/N比として、70dB以上の良好な特性が得られて
いる。これにより、(3)式の設計条件は中心周波数依存
性がないことがわかる。
発振周波数の関係、およびその時の発振出力電力との関
係を示す。同図より出力電力が-3dB劣化するまでの周波
数可変幅として88MHz(2470-2382)、比帯域幅で約3.7%
(88/2430)が実現されていることが分かる。図17
は、この発振回路の制御電圧Vt=10Vの時の発振スペ
クトルを示す。これにより、離調50KHz、分解周波数1KH
zの時のC/N比として、70dB以上の良好な特性が得られて
いる。これにより、(3)式の設計条件は中心周波数依存
性がないことがわかる。
【0052】次に、接続方法の違いについて述べる。図
15では、多段化の接続方法として、図12、図14の
ように各段で反転して接続したものを用いたが、図18
のような反転していないノーマルな接続方法を用いても
よい。この場合も同様に、(3)式を満たすように発振回
路を構成することができる。
15では、多段化の接続方法として、図12、図14の
ように各段で反転して接続したものを用いたが、図18
のような反転していないノーマルな接続方法を用いても
よい。この場合も同様に、(3)式を満たすように発振回
路を構成することができる。
【0053】さらに図2に示すように反転接続したもの
を各並列腕および各直列腕で2つの共振器を1つにまと
めてしまうとノーマルな接続方法と同じになる。これに
ついても特開平05-183380号公報に詳述されている。た
とえば図19では、隣りあう直並列腕共振器の静電容量
の比Cop/Cosが見かけ上2倍に見える。そこでこの場合
は、図2に示すように、もとの反転接続に直した状態の
Cop/Cosが、(3)式の条件を満たすよう設計する必要があ
る。
を各並列腕および各直列腕で2つの共振器を1つにまと
めてしまうとノーマルな接続方法と同じになる。これに
ついても特開平05-183380号公報に詳述されている。た
とえば図19では、隣りあう直並列腕共振器の静電容量
の比Cop/Cosが見かけ上2倍に見える。そこでこの場合
は、図2に示すように、もとの反転接続に直した状態の
Cop/Cosが、(3)式の条件を満たすよう設計する必要があ
る。
【0054】さらに図20のように各段でCopやCosの値
が一定でない場合もありうるが、この場合は、各段のCo
p/Cosの相加平均が(3)式を満たすように設計すれば位相
特性が大きく異なることはない。即ち、段数をn、各段
iでのCop/CosをCopi/Cosiとすると、相加平均としての
Cop/Cosは、次式で与えられる。
が一定でない場合もありうるが、この場合は、各段のCo
p/Cosの相加平均が(3)式を満たすように設計すれば位相
特性が大きく異なることはない。即ち、段数をn、各段
iでのCop/CosをCopi/Cosiとすると、相加平均としての
Cop/Cosは、次式で与えられる。
【0055】
【数4】
【0056】また、(3)式の条件は、基板材料を変えて
も普遍的に成り立つものである。そこで、(3)式の条件
を満たして、LiTaO3よりもさらに電気機械結合係数が大
きな材料であるLiNbO3やKNbO3を用いてラダー型SAW
フィルタを形成すれば、さらに大きな周波数可変幅を得
ることが容易にできる。例えば、36度〜42度Ycut LiTaO
3では電気機械結合係数が約5%、64度Ycut LiNbO3では11
%、41度Ycut LiNbO3では17%である。周波数可変幅は、
この電気機械結合係数にほぼ比例して拡大される。なぜ
なら、前記したように電気機械結合係数に比例して、反
共振周波数fa−共振周波数frが、増加するからである。
も普遍的に成り立つものである。そこで、(3)式の条件
を満たして、LiTaO3よりもさらに電気機械結合係数が大
きな材料であるLiNbO3やKNbO3を用いてラダー型SAW
フィルタを形成すれば、さらに大きな周波数可変幅を得
ることが容易にできる。例えば、36度〜42度Ycut LiTaO
3では電気機械結合係数が約5%、64度Ycut LiNbO3では11
%、41度Ycut LiNbO3では17%である。周波数可変幅は、
この電気機械結合係数にほぼ比例して拡大される。なぜ
なら、前記したように電気機械結合係数に比例して、反
共振周波数fa−共振周波数frが、増加するからである。
【0057】64度Ycut LiNbO3を用いれば、比帯域が8.1
%程度、41度Ycut LiNbO3を用いれば、12.6% の発振回路
が実現可能である。さらに近年報告されたKNbO3(例え
ば山之内和彦らの報告、1997年電子情報通信学会総合大
会、A-11-8,p283)では、YカットX伝搬で電気機械結
合係数が53%になると言われている。これを使えば比帯
域約40% の超広帯域な発振回路が実現できる。
%程度、41度Ycut LiNbO3を用いれば、12.6% の発振回路
が実現可能である。さらに近年報告されたKNbO3(例え
ば山之内和彦らの報告、1997年電子情報通信学会総合大
会、A-11-8,p283)では、YカットX伝搬で電気機械結
合係数が53%になると言われている。これを使えば比帯
域約40% の超広帯域な発振回路が実現できる。
【0058】
【発明の効果】この発明によれば、梯子型に接続した弾
性表面波フィルタを位相推移型の発振回路の帰還回路部
に用いるので、広い周波数可変幅をもつ発振回路を構成
することができる。特に、並列腕の1ポート弾性表面波
共振器の反共振周波数fapと、直列腕の1ポート弾性表
面波共振器の共振周波数frsを略一致させ、第1及び第
2の1ポート弾性表面波共振器の静電容量をCop/Cos<-
0.32+2.82/nという条件を満たすようにしているので、
C/Nが高く、広い周波数可変幅を持つ発振回路を提供
できる。また、弾性表面波フィルタの基板材料として高
い電気機械結合係数をもつLiTaO3、LiNbO3、KNbO3を用
いれば、比帯域幅にして3〜40%という、従来になく非
常に広い周波数可変幅をもつ発振回路を実現することが
できる。
性表面波フィルタを位相推移型の発振回路の帰還回路部
に用いるので、広い周波数可変幅をもつ発振回路を構成
することができる。特に、並列腕の1ポート弾性表面波
共振器の反共振周波数fapと、直列腕の1ポート弾性表
面波共振器の共振周波数frsを略一致させ、第1及び第
2の1ポート弾性表面波共振器の静電容量をCop/Cos<-
0.32+2.82/nという条件を満たすようにしているので、
C/Nが高く、広い周波数可変幅を持つ発振回路を提供
できる。また、弾性表面波フィルタの基板材料として高
い電気機械結合係数をもつLiTaO3、LiNbO3、KNbO3を用
いれば、比帯域幅にして3〜40%という、従来になく非
常に広い周波数可変幅をもつ発振回路を実現することが
できる。
【図1】この発明のラダー型SAWフィルタの構成図
(基本区間構成)である。
(基本区間構成)である。
【図2】この発明のラダー型SAWフィルタの構成図
(多段接続構成)である。
(多段接続構成)である。
【図3】この発明のラダー型SAWフィルタの特性図で
ある。
ある。
【図4】この発明の一実施例である位相推移型の発信回
路の概略構成図である。
路の概略構成図である。
【図5】この発明に用いる可変移相器の構成図である。
【図6】この発明の一実施例のラダー型SAWフィルタ
の通過及び位相特性図である。
の通過及び位相特性図である。
【図7】この発明の一実施例のラダー型SAWフィルタ
の通過及び位相特性図である。
の通過及び位相特性図である。
【図8】この発明の一実施例のラダー型SAWフィルタ
の通過及び位相特性図である。
の通過及び位相特性図である。
【図9】この発明の一実施例のラダー型SAWフィルタ
の外観構成図である。
の外観構成図である。
【図10】図9の各SAW共振器の構成要素の数値を示
した図である。
した図である。
【図11】この発明の一実施例のラダー型SAWフィル
タの通過特性図である。
タの通過特性図である。
【図12】図11に示したラダー型SAWフィルタの反
転多段接続方法の説明図(n=2)である。
転多段接続方法の説明図(n=2)である。
【図13】この発明の一実施例のラダー型SAWフィル
タの通過特性図である。
タの通過特性図である。
【図14】図13に示したラダー型SAWフィルタの反
転多段接続方法の説明図(n=4)である。
転多段接続方法の説明図(n=4)である。
【図15】この発明の一実施例におけるCop/Cos
とnに対する位相変化幅の関係図である。
とnに対する位相変化幅の関係図である。
【図16】この発明の一実施例の制御電圧Vtと発振周
波数及び発振出力電力との関係図である。
波数及び発振出力電力との関係図である。
【図17】この発明の一実施例の発振スペクトル図(制
御電圧Vt=10v)である。
御電圧Vt=10v)である。
【図18】この発明のノーマルな多段接続方法の説明図
である。
である。
【図19】この発明のノーマルな多段接続方法の説明図
である。
である。
【図20】この発明のノーマルな多段接続方法の説明図
である。
である。
【図21】従来の1ポート弾性表面波共振器の構成図で
ある。
ある。
【図22】従来の1ポート弾性表面波共振器のインピー
ダンス特性図である。
ダンス特性図である。
【図23】従来の1ポート弾性表面波共振器を用いたV
coの回路図である。
coの回路図である。
【図24】従来のトランスバーサル型のSAWフィルタ
を用いたVcoの回路図である。
を用いたVcoの回路図である。
1 ラダー型SAWフィルタ 2 可変移相器 3 増幅器 4 バッファアンプ RS1 直列腕SAW共振器 RP1 並列腕SAW共振器 Dv バラクタダイオード fas 直列腕SAW共振器の反共振周波数 fap 並列腕SAW共振器の反共振周波数 frs 直列腕SAW共振器の共振周波数 frp 並列腕SAW共振器の共振周波数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊形 理 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 松田 隆志 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (72)発明者 高橋 芳孝 神奈川県横浜市港北区新横浜3丁目18番 3号 富士通東和エレクトロン株式会社 内 (72)発明者 イワン ドミトリフ アブラモフ 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1 番1号 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−96405(JP,A) 特開 平5−183380(JP,A) 特開 平8−65089(JP,A) 特開 平9−102728(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03B 5/30 H03H 9/25 H03H 9/64
Claims (5)
- 【請求項1】 共振周波数が異なる第1及び第2の1ポー
ト弾性表面波共振器を梯子型に接続した弾性表面波フィ
ルタを、帰還回路部に用いて、前記弾性表面波フィルタ
が、前記第1の1ポート弾性表面波共振器を並列腕に、
前記第2の1ポート弾性表面波共振器を直列腕に、それ
ぞれ複数個配置して構成され、 前記第1の1ポート弾性表面波共振器が、所定の共振周
波数frpと反共振周波数fapを有し、前記第2の1ポート
弾性表面波共振器が前記反共振周波数fapに略一致する
共振周波数frsを有し、 前記第1の1ポート弾性表面波共振器と前記第2の1ポ
ート弾性表面波共振器とが、次式、 Cop/Cos<−0.32+2.82/n (式中、Copは並列腕の第1の1ポート弾性表面波共振器
の静電容量、 Cosは直列腕の第2の1ポート弾性表面波共振器の静電容
量、 nは第1の1ポート弾性表面波共振器と、 第2の1ポート弾性表面波共振器とを一組とし、 これらをカスケード接続した場合の段数)を満たすよう
に設計されたことを特徴とする発振回路。 - 【請求項2】 共振周波数が異なる第1及び第2の1ポー
ト弾性表面波共振器を梯子型に接続した弾性表面波フィ
ルタを、帰還回路部に用い、前記直列腕の第2の1ポー
ト弾性表面波共振器の共振周波数frsが、前記並列腕の
第1の1ポート弾性表面波共振器の反共振周波数fapより
も高周波側に位置し、その差△f=frs−fapを前記共振周
波数frsで規格化した値が、0よりも大きくかつ次式 【数1】 (式中、Copは並列腕の第1の1ポート弾性表面波共振器
の静電容量、 Cosは直列腕の第2の1ポート弾性表面波共振器の静電容
量、 γは容量比)で与えられるαよりも小さく、前記第1の
1ポート弾性表面波共振器と前記第2の1ポート弾性表
面波共振器とが、次式、 Cop/Cos<−0.32+2.82/n (式中、nは第1の1ポート弾性表面波共振器と、 第2の1ポート弾性表面波共振器とを一組とし、 これらをカスケード接続した場合の段数)を満たすよう
に設計されたことを特徴とする発振回路。 - 【請求項3】 前記一組の第1及び第2の1ポート弾性表
面波共振器のCop/Cosの値が各段によって異なる場合、
各段のCop/Cosを相加平均したものが、−0.32+2.82/n
よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の発
振回路。 - 【請求項4】 前記弾性表面波フィルタが、通過帯域内
での位相特性の位相変化が0度から160度であることを特
徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発振回路。 - 【請求項5】 前記弾性表面波フィルタは、LiTaO3、Li
NbO3、KNbO3のうちいずれかの圧電単結晶基板上に形成
されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
発振回路。
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