JP2003503379A - 石油製品のマークまたは標識用芳香族エステル - Google Patents

石油製品のマークまたは標識用芳香族エステル

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Abstract

(57)【要約】 式(I) で表される化合物を有機製品のマーカーとして使用する。 【化15】 式中、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換フェニレン基または置換もしくは非置換ナフチレン基を表し;R1は、炭素数1〜22の直鎖または分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素原子または式:C(O)R4の基を表し、ここでR4は、水素原子または炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し;そしてR3は、水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、ヒドロキシル基、または置換もしくは非置換フェニル基または置換もしくは非置換ナフチル基を表し;そしてZは、水素原子またはAr2 もしくはR3と結合してラクトン環を形成する原子からなる基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、石油燃料もしくは溶剤といった各種製品をマークまたは標識するの
に有用な無色または本質的に無色の化合物、ならびにこれに付随した組成物およ
び方法に関する。
【0002】
【従来技術の説明】
マーカーは、製品、典型的には石油製品を、その後の検出のために標識するの
に使用することができる物質である。マーカーは、同定すべき液体中に溶解した
後、標識された液体について単純な物理的または化学的試験を実施することによ
り検出するのが普通である。マーカーは、その等級の燃料に対して適正な税金が
支払われたことを保証するため、政府により利用されることがある。石油会社も
また、自社の製品の希釈または変質を行った者の同定を助けるため、自社の製品
をマークする。石油会社は、自社ブランドの石油製品が、例えば、揮発性および
オクタン価に関するある種の規格を満たしていることを確かめるため、ならびに
自社の石油製品に清浄剤および他の成分を含んだ有効な添加剤パッケージを設け
るため、往々にして多大な費用をつぎこんでいる。消費者は、製品の名前や品質
表示に頼って、購入する製品が所望の品質のものであることを確信する。
【0003】 悪質なガソリンディーラーが、高品質なブランドまたは表示の製品に対して消
費者が喜んで支払うような価格で劣悪な製品を販売することにより、利益を増大
させることは可能である。単にブランド製品を劣悪な製品で希釈するだけでも、
より大きな利益を上げることができる。ある製品を別の製品と置き換えたり、ま
たはブランド製品を劣悪な製品と混合するディーラーを取り締まることは、ガソ
リンの場合は困難である。なぜなら、混合された製品は、ブランド製品中の各成
分の存在を定性的には示すからである。ブランド製品の主要成分は、劣悪製品に
よる希釈を検出するための定量分析が非常に困難で、時間と費用がかかるような
低レベルでしか、一般には存在していない。
【0004】 燃料および他の石油製品に対するマーカー系はこれまでの提案されているが、
各種の欠点があるため、それらの有効性が損なわれてきた。例えば、多くのマー
カーはその色が時間とともに消失するので、保存後の検出が非常に困難となる。
また、マーカーの色を発現 (発色) させるのに用いる試薬が、取扱いが困難であ
るか、または廃棄上の問題を与える。さらに、一部のマーキング剤は水中に分配
される。その結果、いくらかの水、特にpH 10 までのアルカリ性の水を含有する
タンク内で保存されている場合に、マーカーの有効性が失われる。一部の既存の
マーカーは、それらがマークする石油製品に色を付加する。これは、石油製品中
のそれらの存在を示すという望ましくない事態となり、場合によっては、他の添
加剤の色をぼやけさせることにより政府の規制に違反することになる。
【0005】 以上の点から、有機系製品、特に石油製品中で高い溶解度または相溶性を示す
、マーカーとして有用な化合物を提供することが望ましいであろう。また、マー
カーは、悪質な卸売/小売業者が行うような、望ましくない抽出または除去に対
して高い耐性を有するべきである。マーカーはまた、未発色の状態で、多くの既
存のマーカー物質より着色が著しく弱く見えるべきであり、従って、それらがマ
ークする燃料に目に見える色を付与しない。
【0006】
【発明の要約】
本発明は、下記の式Iで示される化合物に関する。
【0007】
【化8】
【0008】 式中、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換フェニレン基
または置換もしくは非置換ナフチレン基を表し;R1は、炭素数1〜22の直鎖また
は分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素原子または式:C(O)R4の基を表し、ここ
でR4は、水素原子または炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し;
そしてR3は、水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素数
1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、ヒドロキシル基、または置換もしく
は非置換フェニル基または置換もしくは非置換ナフチル基を表し;そしてZは、
水素原子またはAr2 もしくはR3と結合してラクトン環を形成する原子からなる基
を表す。本発明はさらに、溶剤中に溶解した1種または2種以上のこれらの化合
物を含有する溶液にも関する。
【0009】 本発明の別の側面は、式Iで示される化合物を使用して、マークされた組成物
を形成することに関する。このマークされた組成物は、石油製品または有機溶剤
といった有機製品と、式Iで示される少なくとも1種の化合物からなる検出可能
な量のマーカーとを含有する。このようなマークされた組成物は、そのサンプル
に、このサンプル中で発色または変色を生ずる発色試薬を添加することによって
、同定することができる。1態様において、石油製品の同定を、発色試薬の添加
後に、抽出媒質中で発色マーカーを抽出することにより行うことができる。
【0010】 本発明は、式(I) で示されるエステル含有化合物が、液体石油製品をはじめと
する有機製品中で無色または本質的に無色で、発色試薬と反応するとはっきりし
た色を与え、液体石油製品をはじめとする有機製品中で良好な溶解度および相溶
性を示し、かつ未発色状態ではマークした製品から抽出されにくいマーカーとし
て作用しうるという発見に基づく。発色に用いる試薬は、それ自体、典型的には
取扱いと廃棄が容易である。発色する色は、燃料の地の色に対して容易に目に見
え、かつ吸収分光光度法により容易に定量可能となるように選択しうる。
【0011】
【発明の詳しい説明】
本発明は、下記の式Iで示される化合物に関する。
【0012】
【化9】
【0013】 Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換フェニレン基また
は置換もしくは非置換ナフチレン基を表す。ここで用いた「置換」基とは、pHが
7〜13の塩基性水溶液の存在下でイオン化または他の化学反応を受けない、フェ
ニルまたはナフチル環に結合可能な任意の基を意味する。典型的には、この置換
基としては、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、カルボ
ン酸およびそのエステルが挙げられる。Ar1 上のOC(O)R1 部分は、化合物の作製
が容易であることと、生ずる色および強度の点から、4位に位置することが好ま
しい。R1は、炭素数1〜22、典型的には炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8
の直鎖または分岐鎖アルキル基を表す。アルキル基の例としては、メチル、エチ
ル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチルお
よびそれらの異性体が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
【0014】 OR2 部分は、好ましくは4位または2位に、より好ましくは4位に位置する。
R2は、水素原子または、好ましくは式:C(O)R4の基を表し、ここでR4は、水素原
子または炭素数1〜22、典型的には炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8の直
鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表す。このようなジエステル化合物は、それらの
非エステル化対応化合物に比べて、石油製品のような有機媒質中で優れた溶解度
および安定性を示す。この種の化合物はまた、後でより詳しく説明するように、
良好な色形成特性を示す。アルキル基R1およびR4は同一でも異なるものでもよい
が、典型的には対応する合成が容易かつ単純であるという理由で同一である。こ
の種のエステル化合物はまた、それらの非エステル化対応化合物に比べて、石油
製品からの不作為による除去に対する耐性もずっと大きい。
【0015】 R3は、水素原子、炭素数1〜12、より典型的には炭素数1〜8の直鎖もしくは
分岐鎖アルキル基、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、ヒドロキ
シル基、または置換もしくは非置換のフェニルもしくはナフチル基を表す。アル
キル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-
ブチル、sec-ブチル、n-ペンチルおよびそれらの異性体が挙げられるが、これら
に制限されるものではない。置換フェニルおよびナフチル基に対する置換基は、
上記と同様でよく、アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、
カルボン酸およびそのエステルが挙げられる。
【0016】 Zは、水素原子、またはより好ましくは、Ar2 もしくはR3と結合してラクトン
環を形成する原子からなる基を表す。例えば、ラクトン環形態の前駆体は、Zが
水素であり、R3が、2位にカルボン酸基を有するフェニルまたはナフチル基であ
る。普通、この化合物は、カルボン酸がOHと容易または瞬時に閉環反応して、5
員環のラクトン環を形成する (反応中に水が脱離する) 。このシナリオでは、Z
は、いわば、水素原子から、ラクトン環を完成する原子からなる基へと、転化さ
れたことになる。
【0017】 本発明の好ましい化合物は、下記の式II〜Vにより表される。
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】
【化12】
【0021】
【化13】
【0022】 R1およびR2は、上記と同じ意味であり、X1は水素原子、またはより好ましくは
カルボン酸基を表す。X2〜X17 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子
、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ヒドロキシル基、
シアノ基、カルボン酸基、およびカルボン酸エステル基を表す。好ましくは、X2 〜X17 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、より具体的に
はメチルもしくはエチル、ならびに炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8
のカルボン酸エステル基から選ばれる。式IIおよびIII により表される化合物の
X7およびX11 が水素原子ではなく、上記の他の置換基のいずれかであることが特
に好ましい。化合物が燃料のマークに使われ、従って、燃焼されてしまう場合、
環境への懸念と排出物の要件のため、ハロゲン置換基は一般に避ける。X1がカル
ボン酸基である場合、上の式IIおよびIII は、次式に示すように、互いに平衡状
態にあると見なすことができることは云うまでもない。
【0023】
【化14】
【0024】 相応して、同じ関係が式(IV)と式(V) との間にも成立する。ほとんどの場合、
ラクトン形態(IIIおよびV)の生成が大いに好ましい。ラクトンは、不作為による
マーカーの除去に対する耐性を高め、かつ未発色物質の全体的な色を最小限にす
る点で有利である。
【0025】 式Iで示される本発明の化合物は、発色試薬との反応で発色するまでは一般に
無色または本質的に無色である。発色すると、式Iで示される化合物は、着色し
たアニオン形態に転化される。例えば、発色中に、Ar1 上のエステル基 OC(O)R1 (またはAr2 上の OC(O)R4等) は発色剤の塩基により加水分解を受け、次いでイ
オン化して、オキシアニオン(O-)基を形成する。このようなアニオン基の存在に
より、化合物は強い色を呈するようになる。さらに、エステル部分の除去と電荷
を持つイオンの生成により、化合物の水溶性はずっと高くなる。これは、式Iの
化合物は石油製品のような有機媒質から容易には抽出されない一方で、化合物I
の発色形態は抽出可能であることを意味する。その結果、色の干渉を生じないよ
うに、および/またはマーカー濃度のより定量的な分析のために、発色した化合
物を製品から除去することが可能となる。
【0026】 本発明の好ましい形態では、一部には発色の容易さと信頼性の理由により、式
II〜Vのジエステル化合物を採用する。従来技術の発色性マーカーの一部は、発
色剤の種類および量の細かい管理が必要である。例えば、色を形成するためのイ
オン生成が遅いか、より大過剰の塩基を必要とする一部のマーカーは、発色不足
になりがちである。場合によっては、色形成を低下させる二重(double)アニオン
の形成を伴う過剰発色が起こることがある。しかし、X7およびX11 が水素ではな
い式IVおよびVの化合物ならびに式IIおよびIII の化合物は、このような現象が
少ない。一方のエステル基が加水分解およびイオン化を受けて強力な電子供与体
を形成する間に、他方のエステル基が加水分解を受けた後、電子受容体となるケ
トン酸素原子を形成し、オキシアニオンとケトンが協力して目に見える色を生ず
ると考えられる。また、ラクトン基が存在する場合、ラクトン基の開環とイオン
化はエステル基の加水分解および色の生成より先行すると考えられる。
【0027】 式Iの化合物は、有機製品、典型的には石油製品および他の有機溶剤中でマー
カーとして、発色による石油製品や溶剤の同定手段として使用することができる
。石油製品としては、例えば、燃料、潤滑油およびグリースが挙げられ、他の有
機溶剤としては、キシレン、トルエン、イソオクタンおよび塩化メチレンが挙げ
られるが、本発明はこれらに限られない。本発明によりマークされ得る液体石油
製品の例は、ガソリン、ディーゼル油、燃料油(重油、軽油)、ケロシンおよび
灯油である。好ましい石油製品は、直鎖、分岐鎖または環式アルカンを主成分と
するディーゼル油である。式Iで示される化合物のいずれか1種類または2種以
上の混合物を、こうして製品マーカーとして使用することができる。本発明のマ
ーカーまたは化合物は、それら同士の混合物として、または蛍光マーカーをはじ
めとする他の種類のマーカーとの混合物として、使用することが有利となる場合
もある。2種以上のマーカーの併用により、各マーカーの相対的な濃度を変化さ
せるだけで、多様な色およびおよび特異なマーカー組成物を処方することが可能
となる。こうして、使用する2種以上のマーカーの種類ではなく、それらの相対
的な量だけを変化させる場合でも、多様な相対的濃度を持つ混合物を独特な製品
として市販することができる。
【0028】 本発明のマーカー化合物は、粉末もしくは結晶のような乾燥形態で、または液
体濃厚溶液として、石油製品や溶剤に添加しうる。取扱い上の理由で液体形態が
通常は好ましい。マーカーを含有する液体濃厚溶液を作製するには、マーカーを
少なくとも等重量の有機溶剤中に溶解または希釈して、石油製品中で高い溶解度
を有する非水溶液を作製する。液体石油製品について使用するのに適した溶剤と
しては、芳香族および非プロトン性溶剤が挙げられる。例えば、キシレンのよう
なアルキルベンゼン類およびナフタレン類を包含する芳香族炭化水素類、ならび
にベンジルアルコールを初めとする芳香族アルコールおよびフェノールグリコー
ルエーテルのような芳香族置換アルカノールが、使用に適している。非プロトン
性溶剤としては、ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセ
トアミド、1-メチルピロリジノン、1-オクチルピロリジノン、1-ドデシルピロリ
ジノン等が挙げられる。1-オクチルピロリジノン溶剤が特に好ましい非プロトン
性溶剤である。これらの溶剤は、単独で、または有利には混合溶剤として使用し
うる。1態様において、混合溶剤は1種もしくは2種以上の芳香族溶剤と1種も
しくは2種以上の非プロトン性溶剤との混合物からなり、有機:非プロトン性の
重量比は99:1〜1:99、より典型的には25:75〜75:25である。適当な溶剤と
組合わせた場合、本発明のマーカーは、石油製品中に容易に溶解する安定な液体
組成物を形成する。安定で自由流動性のある液体となるマーカー化合物が利用可
能となることにより、主に液体の方が取扱いが容易であるという理由で、そのマ
ーカー化合物は、乾燥または固体製品より石油産業にとってずっと魅力が大きい
。ただし、乾燥または固体形態のマーカーはそのまま使用することができる。
【0029】 例えば、液体濃厚溶液は、一般に有機溶剤中の約5〜50重量%のマーカーから
構成しうる。溶液の好ましい範囲は、全マーカーの合計重量の濃度で、10〜50%
、より典型的には10〜35%、普通は15〜25%のマーカーである。上述したように
、適当な溶剤は非プロトン性溶剤ならびにそれらの混合物の両方を包含する。溶
液中に含有させる非プロトン性溶剤の量は、マーカーの添加量、マーカーの化学
構造、溶液の粘度、使用する非プロトン性溶剤の相対的な価格、ならびに本技術
分野で公知の他の因子に依存する。特定の液体濃厚溶液に使用する芳香族溶剤ま
たは共溶剤は、マークすべき石油製品の種類に基づいて選択されよう。例えば、
ガソリン製品のマークには揮発性がより高い溶剤が選択され、ディーゼルおよび
家庭暖房用オイル製品のマークおよび同定に使用する液体濃厚溶液には揮発性が
より低い溶剤が使用されよう。
【0030】 典型的な液体濃厚溶液は、式Iで示されるマーカー化合物10〜35%、非プロト
ン性溶剤0〜40%、および残部が芳香族溶剤からなる。1態様において、この液
体濃厚溶液は、式Iで示されるマーカー化合物15〜25%、非プロトン性溶剤20〜
40%、および芳香族溶剤45〜65%からなる。
【0031】 マーカーは検出可能な量でマークまたは標識のために有機製品に添加される。
マーカーの「検出可能な量」とは、マークされた有機製品中または水性抽出媒質
中のいずれかにおいて、目視観察、分光機器分析、または液体クロマトグラフィ
ーにより、発色したマーカーの検出が可能となる量である。一般に可視領域での
分光光度計走査データを、標準的な吸光度/透過度方式で解釈してもよい。ただ
し、溶剤に著しい地の色がある場合には、結果を第2の派生的な方式または方法
により解釈することが好ましい。典型的には、有機製品中に存在するマーカーの
量は、少なくとも約0.05 ppm〜50 ppm、より普通には0.1 ppm 〜10 ppmの範囲で
あり、最も好ましくは約0.5 ppm 〜約5ppm のレベルである。
【0032】 マーカーは無色または本質的に無色で、有機製品中に可溶性であるので、それ
らの存在は、それらを発色剤(developer) または発色試薬(developing reagent)
と反応させることにより検出される。本発明で使用するには、発色試薬は塩基、
好ましくはアルカリ金属水酸化物のような強塩基、または最も好ましくは第四級
アルキルアンモニウム水酸化物といった、電子供与性化合物である。マークされ
た製品のサンプルへの発色試薬の添加は、一般に少なくとも10 ppm、より典型的
には 100〜1000 ppm、より典型的には約200 〜約600 ppm の濃度を生ずるように
行う。酸のような塩基反応性物質がマークされた製品に存在すると、発色試薬に
対して競合するため、より多量の発色試薬を添加することが必要となりうる。
【0033】 発色試薬は、マークしたサンプルと混和性の溶剤に溶解して、発色剤組成物を
形成することが好ましい。典型的には、発色剤組成物は重量で発色試薬を1〜10
%、より好ましくは2〜5%含有する。サンプルに添加する発色剤組成物の体積
比は、1/1000〜1/2 、より好ましくは1/20〜1/5 の範囲内である。発色剤組成物
は、発色条件のコントロールを助け、特に過剰発色を抑制するために、緩衝剤を
さらに含有していてもよい。
【0034】 発色試薬を添加した後、サンプルを検査して、発色したマーカーがその中に存
在するか否かを決定する。この検査は肉眼での目視により、或いは紫外、可視も
しくは赤外吸収分光光度計または液体クロマトグラフィーといった適当な機器分
析により実施することができる。決定は定性的でも定量的でもよいが、後者はマ
ークされた製品の希釈を検出することができる。さらに、本発明のマーカーは発
色試薬と反応すると水溶性アニオンを生成するので、マーカーを水性の抽出媒質
中に濃縮することができる。
【0035】 マーカーの存在の定性的表示しか必要ない場合には、いまや着色している「発
色させた」燃料サンプルを、その供給源に戻してもよい。こうすると、発色試薬
およびマーカーは製品と一緒に燃焼または消費されるので、例えば、道路ぎわの
試験からでも、有害かもしれない廃棄物が廃棄のためにたまることはない。マー
カーで発色した燃料サンプルをその元の供給源に戻す前に、燃料混和性の酸、好
ましくはオレイン酸もしくはイソステアリン酸のような有機カルボン酸を添加し
て、マーカーを再びまた無色にしてもよい。こうすると、未反応の有効な発色剤
を含有しているかもしれない「発色した」燃料の添加により、元の供給源の燃料
が色で汚染されることがなくなる。
【0036】 別の方法として、発色した燃料サンプルから抽出媒質中に抽出することにより
、着色マーカーをよりはっきり見えるようにしてもよい。これは、サンプルに抽
出媒質として水だけを添加することにより実施してもよいが、水と、脂肪族アル
コール、グリコールまたはグリコールエーテルのような分液向上剤との混合物を
使用することが好ましい。分液向上剤の使用は、水相と有機相とのより容易な分
離を助長する。典型的には、抽出媒質を石油サンプルに約1〜約20容量%の割合
で添加する。さらに、他の物質、例えば、pH緩衝剤の塩、を抽出剤相に存在させ
て、着色したアニオンまたはマーカーを安定化させてもよい。1態様において、
マーカーの発色および抽出の1工程法を提供するように、抽出媒質は第四級アル
キルアンモニウム水酸化物化合物のような発色試薬をさらに含有している。もち
ろん、他の強塩基、特にアルカリ金属水酸化物を使用してもよい。発色したマー
カーの色が石油製品中の他の着色剤によりぼやける場合や、濃度が低い場合には
、抽出の使用が好ましい。
【0037】 式Iで示される化合物は、公知または市販の出発物質から出発して、本技術分
野で一般に公知の反応スキームにより作製することができる。一般に、アリール
基上に少なくとも1つのヒドロキシ基を有するジまたはトリアリールカルビノー
ル (またはラクトン) にエステル化反応を受けさせて、本発明のエステル化合物
を形成する。式Iで示される化合物の生成はこの方法に限られるものではなく、
この化合物を生成する他の方法も当業者には容易に明らかとなろう。
【0038】 下記の実施例は本発明を例示する作用を果たすが、その範囲を制限するもので
はない。
【0039】
【実施例1】 冷却器を取り付けた、攪拌されている反応フラスコに入れたキシレン1500 mL
中にo-クレゾールフタレイン346 グラムを懸濁させる。無水酪酸190 グラム、次
に触媒としてメタンスルホン酸2グラムを加える。この混合物を次いで還流状態
にし、o-クレゾールフタレインがそのジ酪酸エステルに完全に転化するまで (赤
外分光法またはクロマトグラフィー法により決定できる) その状態に保持する。
内容物を次いで減圧下に置き、150 ℃に加熱して、系から全ての易揮発性物質を
除去する。これは、溶剤のキシレン、未反応の無水酪酸、および酪酸エステル化
の結果として生成する酪酸を含んでいる。
【0040】 o-クレゾールフタレインのジブチルエステルから本質的になる、フラスコの不
揮発性内容物を今度は、それ自身の重量の2倍の1-オクチル-2-ピロリジノンと
混合し、次いでさらにAromaticTM 200溶剤 (AromaticTMはエクソン社の登録商標
である) で希釈して、該エステルの20%溶液を作製する。この組成物は、−35℃
でも結晶化 (晶析) に対して長期の耐性を有する。
【0041】
【実施例2】 攪拌機、温度計および加熱マントルを取り付けた2リットルのガラスフラスコ
に、メタンスルホン酸100 グラム、o-クレゾール120 グラム、および無水フタル
酸90グラムを予め装入しておく。この混合物を攪拌し、100 ℃に加熱して、プロ
セス試験で生成物の最大収率が得られたことが示されるまで、この温度に約20時
間保持する。反応混合物を次いで、800 グラムの氷水混合物に投入する。得られ
た混合物を次いで、必要に応じて冷却を行って温度を50℃以下に保持しながら、
pHが9〜10になるまで水酸化ナトリウム50%水溶液120 グラムでアルカリ性にす
る。o-クレゾールフタレインの懸濁液が生成するので、生成物を濾過し、洗浄し
、乾燥する。この生成物はその後、例えば、実施例1に詳述した手法を用いてジ
-n-酪酸エステルに、容易に転化される。
【0042】 別の方法として、o-クレゾールフタレインを濾過により回収する代わりに、該
物質の水性懸濁液に、水不混和性溶剤、例えば、200 グラムのAromaticTM 200を
添加してもよい。この系に、今度は炭酸ナトリウム80グラムと水酸化ナトリウム
40グラムとを添加する。o-クレゾールフタレインは大部分が溶解して、濃紫色溶
液が生成し、その温度を35℃に調整する。温度を50℃以下に保持しながら、無水
n-酪酸210 グラムをゆっくり加える。その後、ジ-n-酪酸エステルの生成が完了
するまで (薄層クロマトグラフィーにより決定できる) 実験系を攪拌する。次に
500 グラムの水を加え、反応混合物を90℃に加熱してから、分液漏斗に移す。沈
降時間の経過後、混合物は2相に分離する。下層の水相を除去し、捨てる。生成
物を含有する上層の有機相を、好ましくは減圧下で加熱することにより、乾燥し
て水分を除去する。乾燥した組成物を次いで、生成物含有量が20%となるように
標準化した後、濾過して、懸濁している不溶物をすべて除去する。この濾過した
濃厚液は、温度を−10℃まで下げても良好な凍結/解凍安定性を有する。これは
ガソリンと完全に混和性である。
【0043】 K-1 ケロシン中の上記濃厚液10 mg/L の溶液を塩基発色剤と反応させて、573
nm付近に極大吸収波長のある明るい青みがかった赤色を生ずることができる。
【0044】
【実施例3】 AromaticTM 200の全体の約60重量%を1-オクチルピロリジノンで置換したこと
を除いて、実施例2と同様に反応を実施する。この濃厚液は温度を−35℃まで下
げても結晶化に対して優れた耐性を有する。実施例2で作製した濃厚液とは異な
り、この生成物の濃厚液はガソリン、ディーゼル燃料およびケロシンとあらゆる
比率で自由に混和性である。
【0045】
【実施例4】 オルトクレゾール試薬を、等モル量のオルトsec-ブチルフェノールで置換した
ことを除いて、実施例3に記載したようにして化学合成を実施する。最終濃厚液
は実施例3のものよりさらに安定性が高く、市販ケロシンのような飽和燃料中で
も完全に可溶性である。燃料中で発色させた時に、これは実施例3のものよりず
っと青みの強い赤色を生じ、580 nm付近に極大吸収を持つ。
【0046】
【実施例5】 オルトクレゾールをそのメタ異性体に置換して、実施例3に記載の合成を繰り
返す。同程度に安定なエステル濃厚液が得られる。この生成物は、582 nm付近に
極大吸収を持つ紫色に発色する。
【0047】
【実施例6】 1-ナフトールフタレインの1グラム分子当量を、実施例1と同様にしてキシレ
ン中に懸濁させ、過剰の工業用無水ラウリン酸と反応させる。アシル化が完了し
たら、反応混合物をオクチルピロリジノンにより20%の有効生成物濃度に標準化
する。得られた混合物は良好な保存安定性を有する。ケロシン中で発色させると
、これは650 nm付近にそのピーク吸収を持つ、明るいトルコ石 (青緑) 色を生ず
る。
【0048】
【実施例7】 1-ナフトールを市販の混合ヘプテン異性体によりフリーデル・クラフツアルキ
ル化することにより作製したヘプチル化1-ナフトールから出発することにより、
1-ナフトールフタレインの類似物を作製する。
【0049】 ヘプチルナフトールフタレインン合成は実施例2に詳述した方法により行い、
生成物を最終的に無水酢酸との反応によりそのジ酢酸エステルに転化させる。最
終生成物は非常に弱く着色しており、3:2のAromaticTM 200/オクチルピロリ
ジノン混合物中で安定な濃厚液を形成する。その発色した色は655 nmに吸収極大
を持つ明るい青緑である。
【0050】
【実施例8】 o-クレゾールの代わりにチモール167 グラムを用いて実施例2に記載の合成を
繰り返す。最終的に発色した色は、598 nm付近に吸収極大を持つ明るい青色であ
る。
【0051】
【実施例9】 実施例1で作製したのと同様のo-クレゾールフタレイン・ジ酪酸エステルを、
4ppm の濃度で1リットルのディーゼル燃料中に添加する。このマークしたディ
ーゼル燃料100 mlを透明ガラスビンに入れる。このビンに、2-エチルヘキサノー
ル中のベンジルトリメチルアンモニウム水酸化物溶液(2%) 10 ml を加える。す
ぐに生じた強い赤色によりマーカーの存在が確認された。次いで、少量の発色し
たディーゼル燃料を標準的なセルに入れ、その580 nmの極大吸収での分光光度計
の読みから、存在するマーカーの量を求めた。吸光度を既知濃度の標準物質での
値と比較することにより、最初の4ppm の濃度が確認される。
【0052】
【実施例10】 1リットルのディーゼル燃料に4mgのo-クレゾールフタレイン・ジ酪酸エステ
ルを添加する。燃料詐欺を模擬するため、この溶液10 ml を次に、マークしてい
ないディーゼル燃料90 ml に加える。次いで、2-エチルヘキサノール中のベンジ
ルトリメチルアンモニウム水酸化物(2%) 10 ml を加え、すぐに生じた強い赤色
の発色により、燃料サンプル中のマーカーの存在が確認された。この色を分光光
度計で定量して、0.4 ppm のマーカー濃度が求められる。
【0053】
【実施例11】 実施例10と同様に同じ試験を実施するが、o-クレゾールフタレイン・ジ酪酸エ
ステルの代わりに、実施例5で得たメタクレゾールフタレインを使用する。発色
したマーカーの色は赤みがかった紫である。
【0054】
【実施例12】 チモールフタレイン・ジ酪酸エステル20%と溶剤80%とを含有する溶液1部を
ストーブ油(stove oil) 8部と混合する。得られた溶液を90 ppmに等価の添加量
で家庭用暖房油(home heating oil)に添加する。次いで、この家庭用暖房油溶液
100 mlを、2-エチルヘキサノール中のベンジルトリメチルアンモニウム水酸化物
(2%) 10 ml とよく混合する。青色によりマーカー化合物の存在が確認された。
【0055】
【実施例13】 チモールフタレイン・ジ酪酸エステル10 mg をキシレン1リットルに添加する
。この溶液100 mlを透明ガラスビンに入れる。エタノール中のベンジルトリメチ
ルアンモニウム水酸化物(5%) 10 ml を加える。すぐに生じた青色によりマーカ
ー化合物の存在が確認された。
【0056】
【実施例14】 実施例13で調製した溶液10 ml をガソリン90 ml に加える。エタノール中のベ
ンジルトリメチルアンモニウム水酸化物溶液(5%) 10 ml を加える。すぐに生じ
た青色によりマーカー化合物の存在が確認された。
【0057】
【実施例15】 実施例4で作製した化合物2mgをガソリン1リットルに加える。この溶液100
mlを透明ガラスビンに入れる。5%苛性ソーダ溶液10 ml を加え、ビンを密栓し
て激しく振り混ぜる。紫赤色の水層がビンの底に分離してくるが、これによりマ
ーカー化合物の存在が確認される。
【0058】
【実施例16】 実施例6で作製した化合物8mgをガソリン1リットルに添加する。この溶液50
ml を透明ガラスビンに入れる。メタノール中のベンジルトリメチルアンモニウ
ム水酸化物の20%溶液1mlをビンに加える。ビンの底に少量のトルコ石色の層が
分離してくるが、これによりマーカー化合物の存在が確認される。
【0059】
【実施例17】 チモールフタレイン・ジ酪酸エステルの代わりに実施例7に記載の物質を使用
して、実施例13と同様に溶液を作製し、試験する。現れた色は青緑である。
【0060】 以上に本発明を説明したが、以下の請求の範囲に規定した本発明の技術思想お
よび範囲から逸脱せずに、本発明に多くの変更をなしうることは当然であろう。
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月7日(2002.1.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 石油製品のマークまたは標識用芳香族エステル
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 式中、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換フェニレン
基または置換もしくは非置換ナフチレン基を表し;R1は、炭素数1〜22の直鎖ま
たは分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素原子または式:C(O)R4の基を表し、こ
こでR4は、水素原子または炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し
;そしてR3は、水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素
数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、ヒドロキシル基、または置換もし
くは非置換フェニル基または置換もしくは非置換ナフチル基を表し;そしてZは
、水素原子またはAr2 もしくはR3と結合してラクトン環を形成する原子からなる
基を表す。
【化2】 式中、R1は、炭素数1〜22の直鎖または分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素
原子または式:C(O)R4の基を表し、ここでR4は、水素原子または炭素数1〜22の
直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し;X2〜X13 は、それぞれ独立して、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、
ヒドロキシル基、シアノ基、カルボン酸基、およびカルボン酸エステル基を表し
、但しX7およびX11 は水素ではない。
【化3】
【化4】 式中、R1は、炭素数1〜22の直鎖または分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素
原子または式:C(O)R4の基を表し、ここでR4は、水素原子または炭素数1〜22の
直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し;X2〜X13 は、それぞれ独立して、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、
ヒドロキシル基、シアノ基、カルボン酸基、およびカルボン酸エステル基を表し
、但しX7およびX11 は水素ではない。
【化5】
【化6】 式中、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換フェニレン
基または置換もしくは非置換ナフチレン基を表し;R1は、炭素数1〜22の直鎖ま
たは分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素原子または式:C(O)R4の基を表し、こ
こでR4は、水素原子または炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し
;そしてR3は、水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素
数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、ヒドロキシル基、または置換もし
くは非置換フェニル基または置換もしくは非置換ナフチル基を表し;そしてZは
、水素原子またはAr2 もしくはR3と結合してラクトン環を形成する原子からなる
基を表す。
【化7】 式中、R1は、炭素数1〜22の直鎖または分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素
原子または式:C(O)R4の基を表し、ここでR4は、水素原子または炭素数1〜22の
直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し;X2〜X13 は、それぞれ独立して、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、
ヒドロキシル基、シアノ基、カルボン酸基、およびカルボン酸エステル基を表し
、但しX7およびX11 は水素ではない。
【化8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 11/08 C09B 11/08 C10L 1/18 C10L 1/18 C Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 デサイ、バラト アメリカ合衆国、ニュージャージー州 07456、リングウッド、アッシュ・コート 4 Fターム(参考) 4C037 RA02 4H006 AA01 AA03 AB80 AB99 BJ50 BM30 BN10 BN30 BP30 BS30 4H013 CD03 CE03 CE05 4H056 BA02 BB01 BB14 BC01 BD01 BD03 BF08 FA08

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式Iで表される化合物。 【化1】 式中、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換フェニレン基
    または置換もしくは非置換ナフチレン基を表し;R1は、炭素数1〜22の直鎖また
    は分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素原子または式:C(O)R4の基を表し、ここ
    でR4は、水素原子または炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し;
    そしてR3は、水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素数
    1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、ヒドロキシル基、または置換もしく
    は非置換フェニル基または置換もしくは非置換ナフチル基を表し;そしてZは、
    水素原子またはAr2 もしくはR3と結合してラクトン環を形成する原子からなる基
    を表す。
  2. 【請求項2】 R2が式:C(O)R4の基であり、そしてR4が炭素数1〜22の直鎖
    もしくは分岐鎖アルキル基を表す、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1およびR4が、それぞれ独立して、炭素数1〜8の直鎖もし
    くは分岐鎖アルキル基を表す、請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R1とR4が同じアルキル基を表す、請求項2記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R3がフェニル基を表し、ZがR3に架橋したラクトン環を表す
    、請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 該化合物が式II〜Vのいずれかにより表される、請求項1記
    載の化合物。 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 式中、X1は水素原子またはカルボン酸基を表し、X2〜X17 は、それぞれ独立して
    、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコ
    キシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボン酸基、およびカルボン酸エステル
    基を表す。
  7. 【請求項7】 該化合物が式IIまたはIII で表され、式中、R2が式:C(O)R4 の基であり、そしてR4が炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表す、
    請求項6記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R1とR4とが同一であり、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
    ル、ヘキシルまたはヘプチル基を表す、請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】 有機溶剤と、下記式Iで示される少なくとも1種の化合物5
    〜50重量%とを含む、濃厚溶液。 【化6】 式中、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換フェニレン基
    または置換もしくは非置換ナフチレン基を表し;R1は、炭素数1〜22の直鎖また
    は分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素原子または式:C(O)R4の基を表し、ここ
    でR4は、水素原子または炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し;
    そしてR3は、水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素数
    1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、ヒドロキシル基、または置換もしく
    は非置換フェニル基または置換もしくは非置換ナフチル基を表し;そしてZは、
    水素原子またはAr2 もしくはR3と結合してラクトン環を形成する原子からなる基
    を表す。
  10. 【請求項10】 非プロトン性溶剤をさらに含む、請求項9記載の溶液。
  11. 【請求項11】 芳香族溶剤:非プロトン性溶剤の比率が重量比で1:99な
    いし99:1の範囲である、請求項10記載の溶液。
  12. 【請求項12】 前期非プロトン性溶剤がn-オクチルピロリジノンである、
    請求項11記載の溶液。
  13. 【請求項13】 下記工程を含む、有機製品の同定方法: a) 下記式Iで示される少なくとも1種の化合物を含んだマーカーを検出可能な
    レベルで含有する有機製品のサンプルに、発色試薬を添加して、該マーカーを発
    色させ、 b) 該サンプル中のマーカーの存在を決定する。 【化7】 式中、Ar1 およびAr2 は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換フェニレン基
    または置換もしくは非置換ナフチレン基を表し;R1は、炭素数1〜22の直鎖また
    は分岐鎖アルキル基を表し;R2は、水素原子または式:C(O)R4の基を表し、ここ
    でR4は、水素原子または炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基を表し;
    そしてR3は、水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基、炭素数
    1〜12の直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ基、ヒドロキシル基、または置換もしく
    は非置換フェニル基または置換もしくは非置換ナフチル基を表し;そしてZは、
    水素原子またはAr2 もしくはR3と結合してラクトン環を形成する原子からなる基
    を表す。
  14. 【請求項14】 前記の該マーカーの存在の決定を分光光度計を用いて行う
    、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記の該マーカーの存在の決定が、該マーカーの濃度レベ
    ルを決定する、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記決定工程の前に、前記発色したマーカーを抽出する工
    程をさらに含む、請求項13記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記発色試薬が第四級アルキルアンモニウム水酸化物であ
    る、請求項13記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記有機製品が石油製品である、請求項13記載の方法。
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