JP2003501021A - 新規エンド−β−1,4−グルカナーゼ - Google Patents

新規エンド−β−1,4−グルカナーゼ

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Abstract

(57)【要約】 グリコシルヒドロラーゼのファミリー9に属する、エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を示す酵素が、バチルス属に属する菌株、例えばバチルス・リチェニホルミス、ATCC 14580から得ることができ、又はそれに対して内在性であり;エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を示す酵素又は酵素のコア(当該酵素の触媒活性ドメイン)をコードする、単離されたポリヌクレオチド(DNA)分子が、(a)配列番号1に示した、ヌクレオチド76〜ヌクレオチド1455又はヌクレオチド76〜ヌクレオチド1941のヌクレオチド配列を含んで成るポリヌクレオチド分子、(b)配列番号2のアミノ酸残基26〜アミノ酸残基485又はアミノ酸残基26〜アミノ酸残基646のアミノ酸配列に対して少なくとも75%同一なポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子、及び(c)(a)又は(b)の縮重ヌクレオチド配列から選択され、その発現したエンドグルカナーゼ酵素は、様々な産業上での利用において有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、グリコシルヒドロラーゼのファミリー9に属し、そしてバチルス・
リチェニホルミス(Bacillus licheniformis)のファミ
リー9のエンド−β−1,4−グルカナーゼに対して少なくとも75%相同であ
る、エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を示す酵素、その様なエンド−β−
1,4−グルカナーゼをコードする単離したポリヌクレオチド分子、及び洗剤、
紙及びパルプ、石油の掘削、石油の抽出、ワイン及びジュース、食品成分、動物
の飼料又は繊維産業における前記酵素の使用に関する。
【0002】 本発明の背景 セルロースは、β−1,4−グリコシド結合によって結合するグルコースのポ
リマーである。セルロース鎖は多くの分子内及び分子間水素結合を形成し、これ
は不溶性のセルロース微小繊維の形成をもたらす。グルコースへのセルロースの
微生物的加水分解は、以下の3つのセルラーゼの主要なクラス:(i)セルロー
ス分子の到るところで無作為にβ−1,4−グリコシド結合を開裂する、エンド
グルカナーゼ(EC 3.2.1.4);(ii)非還元末端からセルロースを消
化し、そしてセロビオースを放出する、セロビオヒドロラーゼ(EC 3.2.
1.91);及び(iii)セロビオース及び低分子量のセロデキストリンを加水分
解してグルコースを放出せしめる、β−グルコシダーゼ(EC 3.2.1.2
1)を含む。
【0003】 セルラーゼは多くの微生物によって産生され、そして複数の形態でしばしば存
在している。セルロースの酵素的分解の経済的有意性の認識は、産業上使用され
得る微生物のセルラーゼについての広範な探索を促進させてきた。その結果、大
量のセルラーゼの酵素的特性及び一次構造が研究されてきた。触媒ドメインのア
ミノ酸配列の疎水性群の解析結果に基づいて、これらのセルラーゼは異なるグリ
コシルヒドロラーゼファミリーに分けられ;菌及び細菌のグリコシルヒドロラー
ゼは35のファミリーに分類されてきた(Henrissat et al.(
1991),(1993))。多くのセルラーゼは、プロリン及びヒドロキシア
ミノ残基に富むことがあるリンカーによって分けられた、セルロース結合ドメイ
ン(CBD)及び触媒ドメイン(CAD)から成る。セルラーゼの別の分類は、
グリコシルヒドロラーゼの5つのファミリーを与える、それらの類似性(Gil
kes et al.(1991))に基づいて確立されてきた。
【0004】 セルラーゼは、菌、放線菌、粘液細菌及び真性細菌を含む多数の微生物だけで
なく植物によっても合成される。特に、広範な特異性のエンド−β−1,4−グ
ルカナーゼが同定されてきた。多くの細菌のエンドグルカナーゼが記述されてき
た(Henrissat(1993);Gilbert et al.,(19
93))。
【0005】 セルロース分解酵素の重要な産業上の使用は、紙パルプの処理、例えば排水の
改良又は再生紙の脱インキのための使用である。セルロース分解酵素の別の重要
な産業上の使用は、セルロース繊維又は織物の処理のための、例えば洗剤組成物
又は織物柔軟剤組成物における成分としての、新規織物の生物学的仕上げ(衣類
の仕上げ)のための、そしてセルロース含有織物、特にデニムの「ストーンウォ
ッシュ」の外観を得るための使用であり、そしてその様な処理のための複数の方
法が、例えばGB−A−1 368 599,EP−A−0 307 564及
びEP−A−0 435 876,WO91/17243,WO91/1073
2,WO91/17244,PCT/DK95/000108及びPCT/DK
95/00132において示唆されてきた。
【0006】 セルラーゼ、好ましくはエンド−β−1,4−グルカナーゼの活性(EC 3
.2.1.4)が望まれる適用に使用され得る、新規なセルラーゼ酵素又は酵素
調製物を提供することについての要求が絶えず存在している。
【0007】 本発明の目的は、わずかに酸性からアルカリ性の条件下で実質的なセルロース
分解活性及び紙パルプ処理、織物処理、洗濯工程、抽出工程における、又は動物
の飼料において向上した性能を有する新規酵素及び酵素組成物を提供することで
あり;好ましくはその様な新規の良好に実行できるエンドグルカナーゼは、高収
率の組換え技術を用いることによって産生可能であるか又は産生される。
【0008】 本発明の要約 本発明者は、実質的なセルロース分解活性を有する新規酵素、すなわちエンド
−β−1,4−グルカナーゼ(酵素命名法に従いEC 3.2.1.4として分
類される)を発見し、これはバチルス・リチェニホルミスに内在し、そしてグリ
コシルヒドロラーゼのファミリー9に属しており、本発明者はその様な酵素をコ
ードするDNA配列のクローニング及び発現に成功してきた。
【0009】 従って、その最初の観点において、本発明は(a)配列番号1の76〜145
5位のDNA配列によってコードされるポリペプチド;(b)当該DNA配列が
発現する条件下で、配列番号1の配列を含んで成る細胞を培養することによって
産生されるポリペプチド;(c)同一性が、3.0のGAPクリエイションペナ
ルティ(creation penalty)及び0.1のGAPエクステンシ
ョンペナルティ(extension penalty)を用いるGCGプログ
ラムパッケージにおいて提供されるGAPによって決定される場合に、配列番号
2の26〜485位のアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を含んで成る配列番
号2のポリペプチドの26〜485位に対して、少なくとも75%の同一性があ
る配列を有するエンド−β−1,4−グルカナーゼ酵素;及び(d)エスケリッ
チャ・コリ(Escherichia coli)DSM 12805のプラス
ミドから得られるDNA配列の一部をコードするエンドグルカナーゼによってコ
ードされるポリペプチド、の1つから選択される、エンド−β−1,4−グルカ
ナーゼ活性(EC 3.2.1.4)を示す酵素に関する。本発明の酵素は、H
enrissat等によって定義される様に、グリコシルヒドロラーゼのファミ
リー9に属するとして同定される。
【0010】 その第2の観点において、本発明は(a)配列番号1に示す様な、ヌクレオチ
ド76〜ヌクレオチド1455のヌクレオチド配列を含んで成るポリヌクレオチ
ド分子、(b)(a)の種相同体;(c)配列番号2のアミノ酸残基26〜アミ
ノ酸残基485のアミノ酸配列に対して、少なくとも75%同一であるポリペプ
チドをコードするポリヌクレオチド分子、及び(c)(a)又は(b)の縮重ヌ
クレオチド配列、から成る群から選択される、触媒的に活性なドメインをコード
する単離したポリヌクレオチド分子、好ましくはDNA分子であって;中程度に
ストリンジェントな条件下で、配列番号1の76〜1455位に示される配列を
含んで成るDNAプローブ及び少なくとも100塩基対の長さを有する配列番号
1の76〜1455位の亜配列を含んで成るDNAプローブから成る群から選択
される、変性した二本鎖DNAプローブとハイブリダイズすることができるポリ
ヌクレオチド分子に関する。
【0011】 本発明のエンドグルカナーゼをコードするDNA配列を含んで成るプラスミド
pSJ1678は、寄託番号DSM 12805のもと、1999年5月14日
に、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen and Zellkulturen GmbH (Mascher
oder Weg 1b, D-38124 Braunschweig, Federal Republic of Germany)において
、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペスト条約に従い、本
発明者によって寄託された。
【0012】 その第3、第4及び第5の観点において、本発明は、例えば本発明のポリヌク
レオチド分子であるDNAセグメントを含んで成る発現ベクター;当該DNAセ
グメント又は発現ベクターを含んで成る細胞;及びセルロース分解活性を示す酵
素を産生する方法であって、当該酵素の産生を可能にする条件下で細胞を培養し
、そして培養物から酵素を回収することを含んで成る方法を提供する。
【0013】 更に別の観点において、本発明は、(i)相同な不純物を含まないこと、及び
(ii)酵素が上述した方法によって産生すること、を特徴とする、セルロース分
解活性を示す単離した酵素を提供する。
【0014】 更に、本発明は産業上での利用、例えば木材パルプの処理又はバイオマスの分
解のための、本発明のその様な酵素又は酵素調製物の使用に関する。
【0015】 本発明はまた、細菌の種バチルス・リチェニホルミスの菌株に由来する、エス
ケリッチャ・コリ DSM 12805に存在するプラスミドpSJ1678内
にクローン化された、エンドグルカナーゼをコードしているDNA配列を宿して
いるエスケリッチャ・コリの菌株DSM 12805、又は当該E.コリの菌株
の任意の変異体の単離されて実質的に純粋な生物学的培養物に関する。
【0016】 本発明のエンドグルカナーゼは、CMCに対する高い比活性を有することによ
って、多くの産業上での利用における利点があり(エンドグルカナーゼ)、そし
て多くの他のエンドグルカナーゼと対照的に、本発明の酵素は高度に結晶性のセ
ルロースを分解することができる。更に、この酵素は60℃でのその至適温度を
有し、そしてpH5.5〜9.5の間で完全に活性である。従って、本発明の酵素
は、通常セロビオヒドロラーゼ(CMCに対して非常に小さな活性を有する)及
びエンドグルカナーゼを共に必要とするであろう、全体的なバイオマスの分解に
有利に使用され得る。
【0017】 本発明の詳細な説明 本明細書で使用する様な、用語「グリコシルヒドロラーゼファミリー」は、He
nrissat, B. "A classification of glycosyl hydrolases based of amino-acid
sequence similarities." Biochem. J. 280: 309-316 (1991); Henrissat, B.,
Bairoch, A. "New families in the classification of glycosyl hydrolases b
ased on amino-acid sequence similarities. Biochem. J. 293: 781-788 (1993
); Henris-sat, B., Bairoch, A. "Updating the sequence-based classificati
on of glycosyl hydrolases." Biochem. J. 316: 695-696 (1996); 及びDavies,
G., Henrissat, B. "Structures and mechanisms of glycosyl hydrolases." S
tructure 3: 853-859 (1995); に記載されており、これらの全てが引用によって
本明細書に組み入れられる。
【0018】 本明細書で使用する様な、用語「機能的酵素特性」は、1又は複数の触媒的活
性を示すポリペプチドの物理的及び化学的特性を意味することが意図される。機
能的酵素特性の例は、酵素活性、特異的酵素活性、最大の活性に対する相対的な
酵素活性(pH又は温度のいずれかの機能として測定される)、安定性(経時的な
酵素活性の減損)、DSCの融解温度、N末端のアミノ酸配列、分子量(通常S
DS−PAGEで測定される)、等電点(pI)である。
【0019】 本文において、用語「発現ベクター」は、その転写を提供する追加のセグメン
トに作用可能に連結した、注目のポリペプチドをコードするセグメントを含んで
成る、直線状又は環状のDNA分子を表す。その様な追加のセグメントは、プロ
モーター及びターミネーター配列を含むことがあり、そして任意に1又は複数の
複製起点、1又は複数の選択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル
等を含むことがある。発現ベクターは通常プラスミド又はウイルスDNAに由来
し、あるいはその両方の因子を含み得る。本発明の発現ベクターは都合よく組換
えDNA法にかけられ、そしてベクターの選択はしばしば、当該ベクターが導入
され得る宿主細胞に依存するだろう。この様に、当該ベクターは自律複製ベクタ
ー、すなわち複製が染色体の複製から独立している、染色体外の実在物として存
在するベクター、例えばプラスミドであってもよい。あるいは、当該ベクターは
宿主細胞に導入される場合、宿主細胞のゲノムに組み込まれ、そしてそれを組み
込んだ染色体と一緒に複製されるものであってもよい。
【0020】 ポリペプチド又はタンパク質の発現と関連して本明細書で使用される、用語「
組換え発現」又は「組換え的に発現」は、当業界の標準的な定義に従い定義され
る。タンパク質の組換え発現は、直前に記載した様な発現ベクターを用いて通常
行われる。
【0021】 用語「単離」は、ポリヌクレオチド分子に適用される場合、当該ポリペプチド
がその天然の遺伝的環境から摘出され、そしてその結果他の外来の又は不所望の
コード配列を含まず、そして遺伝子操作されたタンパク質産生系における使用に
適した型にあることを表す。その様な単離された分子は、それらの天然の環境か
ら分離され、そしてcDNA及びゲノムクローンを含むものである。本発明の単
離されたDNA分子は、それらと通常関連している他の遺伝子を含まないが、天
然の5′及び3′の非翻訳領域、例えばプロモーター及びターミネーターを含み
得る。関連領域の同定は当業者にとって自明であるだろう(例えば、Dynan
and Tijar,Nature 316:774−78,1985を参照
のこと)。用語「単離されたポリヌクレオチド」は、代わりに「クローン化され
たポリヌクレオチド」と称され得る。
【0022】 タンパク質/ポリペプチドに適用される場合、用語「単離」は、当該タンパク
質がその天然の環境以外の条件において見出されることを示す。好ましい形態に
おいて、単離されたタンパク質は、他のタンパク質、特に他の相同タンパク質(
すなわち「相同な不純物」(下文を参照のこと))を実質的に含まない。好まし
いのは、40%以上純粋な形態の、更に好ましくは60%以上純粋な形態のタン
パク質を提供することである。
【0023】 より更に好ましくは、好ましいのはSDS−PAGEによって決定される場合
に高度に精製された形態の、すなわち80%以上純粋、更に好ましくは95%以
上純粋、そしてより更に好ましくは99%以上純粋なタンパク質を提供すること
である。
【0024】 用語「単離されたタンパク質/ポリペプチド」は、代わりに「精製されたタン
パク質/ポリペプチド」と称されることもある。
【0025】 用語「相同な不純物」は、本発明のポリペプチドが本来得られる、相同な細胞
から生じる何らかの不純物(例えば、本発明のポリペプチド以外のポリペプチド
)を意味する。
【0026】 特異的な微生物供給源と関連して本明細書で使用される場合の、用語「得られ
た」は、ポリヌクレオチド及び/又はポリペプチドが、特異的な供給源によって
、又は当該供給源由来の遺伝子が挿入された細胞によって生成したことを意味す
る。
【0027】 用語「作用可能に連結した」は、DNAセグメントに関する場合、当該セグメ
ントが並べられ、その結果それらがそれらの意図される目的のために協力して機
能し、例えば転写がプロモーターにおいて開始し、そしてコードセグメントから
ターミネーターに進むことを表す。
【0028】 用語「ポリヌクレオチド」は、5′から3′末端へと読まれるデオキシリボヌ
クレオチド又はリボヌクレオチド塩基の一本鎖又は二本鎖ポリマーを表す。
【0029】 用語「ポリヌクレオチド分子の相補体」は、参照配列と比較して、相補的な塩
基配列及び逆の配向を有するポリヌクレオチド分子を表す。例えば、配列5′A
TGCACGGG3′は5′CCCGTGCAT3′と相補的である。
【0030】 用語「縮重ヌクレオチド配列」は、1又は複数の縮重コドンを含むヌクレオチ
ドの配列を表す(ポリペプチドをコードする参照ポリヌクレオチド分子と比較し
た場合)。縮重コドンは異なるヌクレオチドのトリプレットを含むが、同一のア
ミノ酸残基をコードする(すなわち、GAU及びGACは、それぞれAspをコ
ードする)。
【0031】 用語「プロモーター」は、RNAポリメラーゼの結合及び転写の開始を提供す
るDNA配列を含む遺伝子の一部を表す。プロモーター配列は、一般に、しかし
常にではなく、遺伝子の5′側の非コード領域において見出される。
【0032】 用語「分泌シグナル配列」は、より大きなポリペプチドの成分として、それが
合成される細胞の分泌経路を介してより大きなポリペプチドを方向づけるポリペ
プチド(「分泌ペプチド」)をコードするDNA配列を表す。より大きなポリペ
プチドは、分泌経路を通過する輸送の間、一般に開裂して分泌ペプチドを除去せ
しめる。
【0033】 ポリヌクレオチド: 本発明の好ましい態様においては、本発明の単離したポリヌクレオチドは、配
列番号1の類似のサイズの領域、又はそれと相補的な配列と、少なくとも中程度
にストリンジェントな条件のもとでハイブリダイズし得る。
【0034】 特に、本発明のポリヌクレオチドは、配列が配列番号1の76〜1455位に
示されている、酵素の触媒ドメインをコードする完全な配列又は少なくとも約1
00塩基対の長さを有する配列番号1の亜配列を含んで成る任意のプローブのい
ずれかを含んで成る、変性した二本鎖DNAプローブと、少なくとも中程度にス
トリンジェントな条件下で、しかし好ましくは下文に詳述する様に高度にストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズするだろう。ヌクレオチドプローブと相同
なDNA又はRNA配列との間の、中程度、又は高度にストリンジェントの場合
のハイブリダイゼーションを決定するための適当な実験条件は、ハイブリダイズ
させるDNAフラグメント又はRNAを含むフィルターの、5×SSC(塩化ナ
トリウム/クエン酸ナトリウム、Sambrook et al.,1989)
中での10分間の予浸、及び5×SSC、5×デンハルト溶液(Sambroo
k et al.1989)、0.5%SDS及び100μg/mlの変性して超
音波処理されたサケ精子DNA(Sambrook et al.1989)の
溶液中での当該フィルターのプレハイブリダイゼーション、続く10ng/mlの濃
度のランダムに準備した(Feinberg,A.P.and Vogelst
ein,B.(1983)Anal.Biochem.132:6−13)、3
2P−dCTP標識した(1×109cpm /μg以上の比活性)プローブを含む
同一の溶液中での、約45℃での12時間のハイブリダイゼーションを含む。当
該フィルターは、続いて2×SSC、0.5%SDS中で、少なくとも60℃で
(中程度にストリンジェント)、より更に好ましくは少なくとも65℃で(中程
度/高度にストリンジェント)、より更に好ましくは少なくとも70℃で(高度
にストリンジェント)、そしてより更に好ましくは75℃で(非常に高度にスト
リンジェント)、30分間、2回洗浄される。
【0035】 前記オリゴヌクレオチドプローブがこれらの条件下でハイブリダイズする分子
は、X線フィルムを用いて検出される。
【0036】 既に言及した様に、本発明の単離されたポリヌクレオチドは、DNA及びRN
Aを含む。DNA及びRNAを単離するための方法は、当業界で公知である。注
目の遺伝子をコードするDNA及びRNAは、当業界で既知の方法によってジー
ンバンク又はDNAライブラリーにおいてクローン化され得る。
【0037】 本発明のエンドグカナーゼ(endogucanase)活性を有するポリペ
プチドをコードするポリヌクレオチドは、続いて、例えばハイブリダイゼーショ
ン又はPCRによって同定され、そして単離される。
【0038】 本発明は更に、異なる菌株由来の対応ポリペプチド及びポリヌクレオチドを提
供する(オーソログ又はパラログ)。特に注目のものはバチルスの種を含む、グ
ラム陽性好アルカリ性菌株由来のエンドグルカナーゼポリペプチドである。
【0039】 本発明のエンドグルカナーゼ活性を有するポリペプチドの種相同体は、本発明
によって提供される情報及び組成物を、常用のクローニング技術と一緒に用いる
ことによってクローン化され得る。例えば、本発明のDNA配列は、前記タンパ
ク質を発現する細胞型から得られる染色体DNAを用いてクローン化され得る。
DNAの適当な供給源は、本明細書に開示される配列から設計されるプローブを
用いてノーザンブロットを試験することによって同定され得る。ライブラリーは
、続いてポジティブな細胞系の染色体DNAから調製される。エンドグルカナー
ゼ活性を有するポリペプチドをコードする本発明のDNA配列は、続いて様々な
方法によって、例えば本明細書及び特許請求の範囲に開示されている配列から設
計されるプローブを用いて、あるいは開示された配列に基づいている、1又は複
数の縮重プローブを用いて試験することによって単離され得る。本発明のDNA
配列はまた、ポリメラーゼ連鎖反応、又はPCR(Mullis、米国特許第4
,683,202号)を用いて、本明細書に開示されている配列から設計したプ
ライマーを用いてクローン化され得る。追加の方法において、前記DNAライブ
ラリーは、宿主細胞を形質転換させ、又はトランスフェクションするために使用
されることがあり、そして注目のDNAの発現は、材料と方法並びに例1及び3
に記載されている様に発現され、そして精製される、B.リチェニホルミス、A
TCC 14580からクローン化されたエンドグルカナーゼに対する抗体(モ
ノクローナル又はポリクローナル)を用いて、あるいはエンドグルカナーゼ活性
を有するポリペプチドに関する活性試験によって検出され得る。
【0040】 エスケリッチャ・コリ DSM 12805に存在するプラスミドにクローン
化されたDNA配列のエンドグルカナーゼをコードしている部分及び/又は本発
明の類似DNA配列は、エンドグルカナーゼ活性を有する酵素を産生している、
細菌種バチルス・リチュニホルミスの菌株、好ましくは菌株ATCC 1458
0、又は本明細書に記載の別の若しくは関連の生物からクローン化され得る。
【0041】 あるいは、類似配列は、エスケリッチャ・コリ DSM 12805に存在す
るプラスミドから得られ得るDNA配列(これは添付した配列番号1と同一であ
ると信じられている)、例えばそれらの亜配列に基づいて、そして/あるいは前
記DNA配列によってコードされるエンドグルカナーゼの別のアミノ酸配列をも
たらすか、前記酵素の産生が意図される宿主生物のコドン使用頻度に対応するヌ
クレオチド置換の導入によって、あるいは異なるアミノ酸配列(すなわち本発明
の酵素変異体)をもたらし得るヌクレオチド置換の導入によって構築され得る。
【0042】 あるいは、本発明のエンドグルカナーゼをコードするDNAは、公知の方法に
従い、エスケリッチャ・コリ DSM 12805に存在するプラスミドから得
られるDNA配列に基づいて調製される合成オリゴヌクレオチドプローブの使用
によって、適当な供給源、例えば下文で言及する生物のいずれかから都合よくク
ローン化され得る。
【0043】 他の関連配列を得るための本発明の配列の使用方法:本発明のエンド−β−1
,4−グルカナーゼをコードするポリヌクレオチドに関する本明細書の開示され
た配列の情報は、他の相同なエンドグルカナーゼを同定するための道具として使
用され得る。例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、様々な微生物の供給
源、特にバチルス種のものに由来する他のマンナナーゼをコードする配列を増幅
するために使用され得る。
【0044】 ポリペプチド: 配列番号2の26位〜約485位のアミノ酸配列は、触媒活性ドメインの成熟
エンドグルカナーゼ配列である。当該酵素は、触媒活性ドメインと作用可能に連
結し、そして配列番号2の約485位〜646位に相当するアミノ酸配列によっ
て表されるセルロース結合ドメイン(CBD)を更に含んで成る。当該エンドグ
ルカナーゼのCBDはファミリー3b(下文を参照のこと)に属する。
【0045】 本発明はまた、配列番号2のポリペプチドと実質的に相同であるエンドグルカ
ナーゼプロペプチド及びその種相同体(パラログ又はオーソログ)を提供する。
用語「実質的に相同」は、配列番号2のアミノ酸番号26〜485又は番号26
〜646の配列又はそのオーソログ若しくはパラログに対して75%、好ましく
は少なくとも80%、更に好ましくは少なくとも85%、そしてより更に好まし
くは少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチドを表すために本明細書
で使用される。配列同一性のパーセンテージは、常用の方法によって、当業界で
知られているコンピュータープログラム、例えばGCGプログラムパッケージに
おいて提供されるGAP(Program Manual for the Wisconsin Package, Versio
n 8, August 1994, Genetics Computer Group, 575 Science Drive, Madison, W
isconsin, USA 53711)によって決定され、これはNeedleman, S.B. and Wunsch,
C.D., (1970), Journal of Molecular Biology, 48, 443-453に開示されており
、その全体が引用によって本明細書に組み入れられる。GAPは、次のポリペプ
チド配列の比較の設定値で使用される:GAPクリエーションペナルティ3.0
及びGAPエクステンションペナルティ0.1。
【0046】 ポリヌクレオチド分子の配列同一性は、次のDNA配列の比較の設定値でGA
Pを用いる類似の方法によって決定される:GAPクリエーションペナルティ5
.0及びGAPエクステンションペナルティ0.3。
【0047】 実質的に相同のタンパク質及びポリペプチドは、1又は複数のアミノ酸の置換
、欠失又は付加を有することを特徴としている。これらの変化は好ましくは重要
でない性質のものであり、すなわち保存的アミノ酸置換(表2を参照のこと)及
び当該タンパク質又はポリペプチドの折りたたみ又は活性に有意に影響を及ぼさ
ない他の置換;小さな欠失、典型的に1〜約30アミノ酸のもの;並びに小さな
アミノ又はカルボキシル末端の伸長、例えばアミノ末端のメチオニン残基、最大
約20〜25残基のスモールリンカーペプチド、あるいは精製を容易にする小さ
な伸長(アフィニティータグ)、例えばポリヒスチジントラクト、プロテインA
(Nilsson et al., EMBO J. 4: 1075, 1985: Nilsson et al., Methods Enzymol. 198 : 3, 1991)である。一般論として、Ford et al., Protein Expression and Purification 2: 95-107, 1991を参照のこと。これは引用によって本明細書に組
み入れられる。アフィニティータグをコードするDNAは、商業上の供給業者か
ら入手可能である(例えば、Pharmacia Biotech, Piscataway, NJ; New England
Biolabs, Beverly, MA)。
【0048】 しかしながら、たとえ上述の変化が好ましくは重要でない性質のものであって
も、その様な変化は、それ以上の性質のものであることもあり、例えば、エンド
グルカナーゼ活性を有する本発明のポリペプチドに対する、アミノ又はカルボキ
シル末端の伸長としての最大300アミノ酸又はそれ以上のより大きなポリペプ
チドの融合である。
【表1】
【0049】 20個の標準的なアミノ酸に加えて、標準的でないアミノ酸(例えば4−ヒド
ロキシプロリン、6−N−メチルリジン、2−アミノイソ酪酸、イソバリン及び
α−メチルセリン)も、本発明に従うポリペプチドのアミノ酸残基の代わりとな
り得る。限定数の非保存的アミノ酸、遺伝暗号によってコードされないアミノ酸
、及び非天然のアミノ酸もアミノ酸残基の代わりとなり得る。「非天然のアミノ
酸」は、タンパク質合成の後に修飾され、そして/あるいは、それらの側鎖にお
いて標準的なアミノ酸のものと異なる化学構造を有する。非天然のアミノ酸は化
学合成することができ、あるいは、好ましくは市販のものであり、そしてピペコ
リン酸、チアゾリジンカルボン酸、デヒドロプロリン、3−及び4−メチルプロ
リン、及び3,3−ジメチルプロリンを含む。
【0050】 本発明のエンドグルカナーゼポリペプチドの必須アミノ酸は、当業界で知られ
ている方法、例えば部位指定突然変異導入又はアラニンスキャニング突然変異導
入(Cunningham and Wells,Science 244:1
081−1085,1989)に従い同定され得る。後者の技術の場合、単一の
アラニンの突然変異が前記分子の残基毎に導入され、そして生じた変異体分子は
生物学的活性(すなわちエンドグルカナーゼ活性)について試験され、前記分子
の活性に必須のアミノ酸残基が同定される。Hilton et al.,J. Biol.Chem. 271:4699−4708,1996も参照のこと。
前記酵素の活性部位又は他の生物学的相互作用も、核磁気共鳴、結晶学、電子回
折又は光親和性標識の様な技術によって、推定される接触部位のアミノ酸の突然
変異を一緒に用いて決定される様な構造の物理的解析によって決定され得る。例
えば、de Vos et al., Science 255: 306-312, 1992; Smith et al., J. Mol. B iol. 224: 899-904, 1992; Wlodaver et al., FEBS. Lett. 309: 59-64, 1992を
参照のこと。必須アミノ酸の同一性も、本発明に従うポリペプチドと関連してい
るポリペプチドとの相同性の解析から推測され得る。
【0051】 複数のアミノ酸の置換が行われ、そして突然変異導入、組換え及び/又は混合
の既知の方法、その後の関連のスクリーニング方法、例えばReidhaar-Olson and
Sauer (Science 241: 53-57, 1988), Bowie and Sauer (Proc. Natl. Acad. Sc i. USA 86: 2152-2156, 1989)、WO95/17413、又はWO95/226
25に開示されているものを用いて試験され得る。要約すると、これらの筆者は
、ポリペプチドの2又はそれ以上の位置を同時に無作為化するための方法、又は
異なる突然変異の組換え/混合(WO95/17413,WO95/22625
)、その後の機能的なポリペプチドの選択、及びそれに続くそれぞれの位置で許
容される置換のスペクトルを決定するための、突然変異が導入されたポリペプチ
ドの配列決定を開示している。使用され得る他の方法は、ファージディスプレイ
(例えば、Lowman et al.,Biochem. 30:10832
−10837,1991;Ladner et al.,米国特許第5,223
,409号;Huse,WIPO公報WO92/06204)及び領域指定突然
変異導入(Derbyshire et al.,Gene 46:145,1
986;Ner et al.,DNA :127,1988)を含む。
【0052】 上文で開示されている様な突然変異導入/シマッフリング方法は、宿主細胞中
のクローン化した、突然変異導入されたポリペプチドの活性を検出するための、
高処理量の自動化型スクリーニング方法と組み合わせることができる。活性ポリ
ペプチドをコードする突然変異導入されたDNA分子は、宿主細胞から回収され
、そして近代的な装置を用いて素速く配列決定され得る。これらの方法は、注目
のポリペプチドにおける個々のアミノ酸残基の重要性の素速い決定を可能にし、
そして未知の構造のポリペプチドに適用され得る。
【0053】 上文で開示された方法を用いて、当業者は配列番号2の残基26〜約485又
は残基26〜646と実質的に相同の、そして野生型タンパク質のエンドグルカ
ナーゼ活性を保持している種々のポリペプチドを同定し、そして調製することが
できる。
【0054】 本発明のエンドグルカナーゼ酵素は、触媒ドメインを含んで成る酵素のコアに
加えて、セルロース結合ドメイン(CBD)を含んで成ることもあり、当該酵素
のセルロース結合ドメインと酵素のコア(触媒活性ドメイン)は、作用可能に連
結され得る。セルロース結合ドメイン(CBD)は、上文に開示されているコー
ドされた酵素及び添付した配列番号2の不可欠な部分として存在することがあり
、あるいは別の起源に由来するCBDは、前記エンドグルカナーゼ内に挿入され
、その結果酵素のハイブリッドを生成し得る。本文において、用語「セルロース
結合ドメイン」は、Peter Tomme et al.“Cellulose-Binding Domains: Classif
ication and Proteins”in“Enzymatic Degradation of Insoluble Carbohydrat
es”, John N. Saddler and Michael H. Penner (Eds.), ACS Symposium Series
, No.618, 1996に記載の様に理解され得ることが意図される。この定義は、12
0以上のセルロース結合ドメインを10個のファミリー(I〜X)に分類し、そ
してCBDが種々の酵素、例えばセルラーゼ(エンドグルカナーゼ)、キシラナ
ーゼ、マンナナーゼ、アラビノフラノシダーゼ、アセチルエステラーゼ及びキチ
ナーゼにおいて見出されることを示す。CBDはまた、藻類、例えば紅藻ポルフ
ィラ・パープレア(Porphyra purpurea)において、非加水分
解性多糖結合タンパク質として見出されており、これについては、Tomme et al.
, (前記)を参照のこと。しかし、ほとんどのCBDは、セルラーゼ及びキシラ
ナーゼ由来であり、そしてCBDは、タンパク質のN末端、C末端、又は内部に
見つかっている。ハイブリッド酵素は、当業界に周知であり(WO90/006
09及びWO95/16782参照)、リンカーを介するか、又は介さないで、
エンドグルカナーゼをコードするDNA配列に結合されたセルロース結合ドメイ
ンをコードするDNAのフラグメントを少なくとも含んでいるDNAコンストラ
クトを、宿主細胞に導入し、その宿主細胞を培養して、前記融合遺伝子を発現さ
せることによって、このハイブリッド酵素を調製することができる。ハイブリッ
ド酵素は、以下の式: CBD−MR−X によって記載される(式中、CBDは、N末端又はC末端領域として、少なくと
もセルロース結合ドメインに相当するアミノ酸配列であり;MRは、中間領域(
リンカー)であり、単なる結合であってもよいし、又は、好ましくは約2〜約1
00の炭素原子、より好ましくは2〜40の炭素原子を含んでいる短い結合基、
又は、好ましくは約2〜約100のアミノ酸、より好ましくは2〜40のアミノ
酸であってもよく;そしてXは、本発明の第1又は第2DNA配列によってコー
ドされるポリペプチドのN末端又はC末端領域である)。
【0055】 好ましい態様において、本発明の単離したポリヌクレオチドは、セルロース結
合ドメイン(CBD)をコードする部分的なDNA配列を含んで成る。その様な
部分的なDNA配列の例は、配列番号1の約485〜1941位のヌクレオチド
に相当する配列又はエスケリッチャ・コリ(Escherichia coli
)、DSM 12805に存在するプラスミドpSJ1678内にクローン化さ
れたDNA配列のCBDをコードしている部分である。本発明の単離したポリヌ
クレオチド分子は、連結(Linking)領域をコードしている部分的なヌク
レオチド配列を更に含んで成ることもあり、この連結領域は単離したポリヌクレ
オチド分子に包含されるヌクレオチド配列によってコードされる酵素のセルロー
ス結合ドメイン(CBD)及び触媒活性ドメイン(CAD)は作用可能に連結し
ている。好ましくは、当該連結領域は、約2アミノ酸残基〜約120アミノ酸残
基、特に10〜80アミノ酸残基から成る。
【0056】 免疫交差性 免疫交差性を決定するために使用され得るポリクローナル抗体、特に1つのも
のに特異的なポリクローナル抗体は、精製したセルロース分解酵素を用いて調製
される。更に具体的には、本発明のエンドグルカナーゼに対する抗血清が、N.Ax
elsen et al. in: A Manual of Quantitative Immunoelectrophoresis, Blackwe
ll Scientific Publications, 1973, Chapter 23、又はA.Johnstone and R. Tho
rpe, Immunochemistry in Practice, Blackwell Scientific Publications, 198
2 (更に具体的にはp.27−31)に記載された方法に従って、ウサギ(又は
他の齧歯類)を免疫化することによって産生され得る。精製した免疫グロブリン
は、その抗血清から、例えば塩析(硫酸アンモニウム)、続いて透析、そして例
えばDEAE−Sephadex上でのイオン交換クロマトグラフィーによって
得ることができる。タンパク質の免疫化学的な特徴づけは、オクタロニー二重拡
散法(O.Ouchterlony in: Handbook of Experimental Immunology (D.M. Weir,
Ed.), Blackwell Scientific Publications, 1967, pp.655-706 )、交差免疫電
気泳動(N.Axelsen et al., 上記、Chapters 3 and 4)、又はロケット免疫電気
泳動(N.Axelsen et al., Chapter 2 )によって行われ得る。
【0057】 微生物源 本発明のために、特定の起源と関連して本明細書で使用される場合、用語「か
ら得られる」又は「から得ることができる」とは、本酵素が、その特定の起源、
又はその起源由来の遺伝子が導入された細胞によって産生されること、又は産生
され得ることを意味する。
【0058】 現時点では、本発明のセルラーゼは、バチルス(Bacillus)属の菌株
、特にバチルス・リチェニホルミス(licheniformis)の菌株に属
するグラム陽性細菌から得られ得ると考えられている。
【0059】 好ましい態様において、本発明のセルラーゼは、バチルス・リチェニホルミス
の菌株、ATCC 14580から得られる。現時点では、本発明の酵素と相同
な酵素をコードしているDNA配列は、バチルス属に属する他の菌株から得られ
得ると考えられている。
【0060】 本発明のエンド−β−1,4−グルカナーゼが由来し得るバチルス・リチェニ
ホルミスの菌株の単離物は、寄託番号ATCC 14580名のもとで、Americ
an Type Culture Collection(ATCC)から入手することができる。
【0061】 更に、本発明のエンド−β−1,4−グルカナーゼをコードするDNA配列を
含んで成るプラスミドpSJ1678はエスケリッチャ・コリの菌株を形質転換
せしめ、寄託番号DSM 12805の名のもとで寄託された。
【0062】 組換え発現ベクター 本発明の酵素をコードするDNAコンストラクトを含んでいる組換えベクター
は、組換えDNA技術に都合よくかけられ得る、任意のベクターであってもよく
、このベクターの選択は、それが導入され得る宿主細胞にしばしば依存するだろ
う。この様に、当該ベクターは、自律複製ベクター、すなわち染色体外に存在し
て、染色体複製から独立して複製するベクター、例えばプラスミドであってもよ
い。あるいは、当該ベクターは、宿主細胞に導入した場合、部分的に又はその全
体が宿主細胞ゲノムに組み込まれ、そして組み込まれた染色体と共に複製される
ベクターであってもよい。
【0063】 当該ベクターは、好ましくは本発明の酵素をコードするDNA配列が、DNA
の転写に必要な追加のセグメントと作用可能に連結している発現ベクターである
。一般に、当該発現ベクターは、プラスミド又はウイルスDNAに由来するか、
あるいは、その両者の要素を含んでもよい。用語「作用可能に連結する」とは、
セグメントが並べられた結果、それらが、それらの意図されている目的と協調し
て機能し、例えば、転写がプロモーターにおいて開始し、そして当該酵素をコー
ドするDNA配列を通過して進むことを指す。
【0064】 プロモーターは、選択した宿主細胞内で転写活性を有する任意のDNA配列で
よく、宿主細胞に対して同種の、又は異種の、そのいずれかのタンパク質をコー
ドする遺伝子から得られ得る。
【0065】 細菌宿主細胞で用いる適当なプロモーターは、バチルス・ステアロサーモフィ
ラス(Bacillus stearothermophilus)のマルトー
ス産生アミラーゼ遺伝子、バチルス・リチェニホルミス(Bacillus l
icheniformis)アルファ−アミラーゼ遺伝子、バチルス・アミロリ
クエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)
アルファ−アミラーゼ遺伝子、バチルス・サブチリス(Bacillus su
btilis)アルカリ性プロテアーゼ遺伝子、又はバチルス・プミラス(Ba
cillus pumilus)キシロシダーゼ遺伝子のプロモーター、又はラ
ムダ・ファージPR 又はPL プロモーター又はE.コリ lactrp又は ac プロモーターを含む。
【0066】 本発明の酵素をコードするDNA配列は、必要ならば、適当なターミネーター
に作用可能に連結されてもよい。
【0067】 本発明の組換えベクターは、更に、問題の宿主細胞内でのベクター複製を可能
にするDNA配列を含んでもよい。
【0068】 ベクターはまた、選択マーカー、例えば、宿主細胞の欠損を補完する産物の遺
伝子、あるいは、例えば抗生物質、例えばカナマイシン、クロラムフェニコール
、エリスロマイシン、テトラサイクリン、スペクチノマイシンなど、又は重金属
もしくは除草剤に対する耐性をコードしている遺伝子を含んで成ることもある。
【0069】 本発明の酵素を宿主細胞の分泌経路に向かわせるために、分泌シグナル配列(
リーダー配列、プレプロ配列又はプレ配列としても知られている)が組換えベク
ター内に提供され得る。分泌シグナル配列は、本酵素をコードするDNA配列に
正確な読み枠で連結する。分泌シグナル配列は、一般に、本酵素をコードするD
NA配列の5′側に位置する。分泌シグナル配列は、本酵素と通常関連している
ものでもよいし、又は別の分泌タンパク質をコードする遺伝子に由来してもよい
【0070】 本酵素をコードするDNA配列、プロモーター、並びに任意にターミネーター
及び/又は分泌シグナル配列を各々ライゲーションし、適当なPCR増幅法によ
ってこれらの配列を増幅し、そして複製又は組込みに必要な情報を含む適当なベ
クターにそれらを挿入するために使用する方法は、当業者に公知である(Sambro
ok et al. 前出)。
【0071】 宿主細胞 宿主細胞に導入される、クローン化されたDNA分子は、その宿主にとって同
種又は異種、いずれのものでもよい。宿主細胞にとって同種である場合、すなわ
ち宿主細胞によって天然に産生される場合には、それは典型的には、その天然の
環境のものとは別のプロモーター配列に、更に、場合によっては、別の分泌シグ
ナル配列及び/又はターミネーター一配列に作用可能に連結されるだろう。用語
「同種」とは、問題の宿主生物にとって天然の酵素をコードするDNA配列を含
むことを意味する。用語「異種」とは、宿主細胞によって天然に発現されないD
NA配列を含むことを意味する。従って、当該DNA配列は、別の生物に由来す
るものであるか、又は合成配列であってもよい。
【0072】 本発明のクローン化されたDNA分子又は組換えベクターが導入される宿主細
胞は、所望の酵素を産生することができる任意の細胞であってもよく、細菌、酵
母、菌類及びより高等な真核生物細胞を含む。
【0073】 培養時に、本発明の酵素を産生することができる細菌宿主細胞の例は、グラム
陽性細菌、例えば、バチルスの菌株、特にバチルス・アルカロフイラス(B.a
lkalophilus)、バチルス・アミロリクエファシエンス(B.amy
loliquefaciens)、バチルス・ブレビス(B.brevis)、
バチルス・ラウタス(B.lautus)、バチルス・レンタス(B.lent
us)、バチルス・リクエファシエンス(B.liquefaciens)、バ
チルス・リチェニホルミス(B.licheniformis)、バチルス・サ
ーキュランス(B.circulans)、バチルス・コアギュランス(B.c
oagulans)、バチルス・メガセリウム(B.megatherium)
、バチルス・ステアロサーモフィラス(B.stearothermophil
us)、バチルス・サブチリス(B.subtilis)及びバチルス・チュー
リンゲンシス(B.thuringiensis)、ラクトバチルス(Lact
obacillus)の菌株、ストレプトコッカス(Streptococcu
s)の菌株、ストレプトミセス(Streptomyces)の菌株、特にスト
レプトミセス・リビダンス(S.lividans)又はストレプトミセス・ム
リナス(S.murinus)であってもよく、あるいは、宿主細胞はグラム陰
性細菌、例えば、エスケリッチャ・コリの菌株である。
【0074】 細菌の形質転換は、プロトプラスト形質転換法、エレクトロポレーション法、
接合、あるいはコンピテント細胞を用いた方法によって、本質的に知られている
方法で行われる(Sambrook et al. 前出)。
【0075】 細菌、例えばエスケリッチャ・コリ中で酵素を発現させた場合、当該酵素は、
細胞質内に、典型的には不溶性顆粒(又は封入体)として貯留するか、あるいは
、細菌の分泌配列によって細胞膜周辺腔に向かうだろう。前者の場合、細胞が溶
解され、顆粒が回収され、そして変性され、この後、変性剤を希釈して、当該酵
素が再生される。後者の場合、例えば超音波処理又は浸透圧ショックによって細
胞を破壊することによって、細胞膜周辺腔の内容物を放出させ、そして当該酵素
を回収することによって、酵素が回収され得る。
【0076】 グラム陽性細菌、例えばバチルスの菌株又はストレプトミセスの菌株などのグ
ラム陽性細菌中で本酵素を発現させた場合、当該酵素は、細胞質内に貯留するか
、あるいは細菌の分泌配列によって細胞外の培地に向かうだろう。
【0077】 培養時に、本発明の酵素を産生することができる菌類宿主細胞の例は、例えば
、アスペルギルス(Aspergillus)又はフザリウム(Fusariu
m)の菌株、特にアスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awa
mori)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)
、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、及び
フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxyrum)、並びにトリ
コデルマ(Trichoderma)の菌株、好ましくはトリコデルマ・ハルジ
アナム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマ・レエ
セイ(Trichoderma reesei)及びトリコデルマ・ヴィリデ(
Trichoderma viride)である。
【0078】 菌類細胞は、プロトプラストの形成及びプロトプラストの形質転換、続く本質
的に知られている方法での細胞壁の再生に関与する方法によって形質転換されう
る。アスペルギルスの菌株の、宿主細胞としての使用はEP 238 023(
Novo Nordisk A/S)に記載されており、この内容は引用によって本明細書に組み
入れられる。
【0079】 培養時に本発明の酵素を産生する事が出来る酵母起源の宿主細胞の例は、例え
ばハンセヌラ(Hansenla)族の菌株、クルイベロミセス(Kluyve
romyces)族の菌株、特にクルイベロミセス・ラクチス(Kluyver
omyces lactis)及びクルイベロミセス・マルキアナス(Kluy
veromyces marcianus)、ピキア(Pichia)属の菌株
、サッカロミセス(Saccharomyces)の菌株、特にサッカロミセス
・カースベルゲンシス(Saccharomyces carsbergens
is)、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cere
visiae)、サッカロミセス・クルイベリ(Saccharomyces
kluyveri)及びサッカロミセス・ウバラム(Saccharomyce
s uvarum)、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomy
ces)属の菌株、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosacchar
omyces pombe)、並びにヤローウィア(Yarrowia)属の菌
株、特にヤローウィア・リポリティカ(Yarrowia lipolytic
a)である。
【0080】 培養時に、本発明の酵素を産生することが出来る植物起源の宿主細胞の例は、
例えばソラナム・ツベロサム(Solanum tuberosum)又はニコ
チアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)の植物細胞である。
【0081】 セルロース分解酵素の産生方法 本発明は、本発明に従い単離される酵素を産生する方法を提供し、この中で、
本酵素をコードするDNA配列によって形質転換された適当な宿主細胞は、本酵
素の産生を可能にする条件下で培養され、そして生成した酵素がその培養液から
回収される。
【0082】 本明細書で定義される場合、単離したポリペプチド(例えば酵素)とは、他の
ポリペプチドが本質的に含まれていないポリペプチドのことであり、例えばSD
S−PAGEによって決定される場合、少なくとも約20%純粋、好ましくは少
なくとも約40%純粋、更に好ましくは約60%純粋、より更に好ましくは約8
0%純粋、最も好ましくは約90%純粋、そしてより最も好ましくは約95%純
粋である。
【0083】 用語「単離されたポリペプチド」は、代わりに「精製されたポリペプチド」と
称されることもある。
【0084】 本酵素をコードするDNA配列を含んでいる発現ベクターを、異種の宿主細胞
に導入した場合には、本発明の酵素の異種性組換え産生が可能となる。
【0085】 それによって、同種性の不純物が含まれていないことを特徴とする、高度に精
製された、又は単一成分のセルロース分解性組成物を作ることができる。
【0086】 本文において、同種性の不純物とは、本発明の酵素を本来的に産生する同種性
細胞に由来する任意の不純物(例えば本発明の酵素以外のポリペプチド)を意味
する。
【0087】 本発明において、同種の宿主細胞は、バチルス・リチェニホルミスの菌株であ
ってもよい。
【0088】 本形質転換宿主細胞を培養するために用いられる培地は、問題の宿主細胞を増
殖させるために適した任意の常用の培地でよい。発現したセルロース分解酵素は
、都合良く培養培地中に分泌されてもよく、そして、周知の方法によって、例え
ば、遠心又は濾過によって細胞を培地から分離し、硫酸アンモニウムなどで培地
中のタンパク質成分を塩析させ、イオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマ
トグラフィーなどのクロマトグラフィー工程にかけることによって、その培地か
ら回収され得る。
【0089】 酵素組成物 より更なる観点において、本発明は、上述したようなエンドグルカナーゼ活性
を示す酵素を含んで成る酵素組成物に関する。
【0090】 本発明の酵素組成物は、本発明のエンドグルカナーゼに加えて、1又は複数の
他の種類の酵素、例えば、ヘミセルラーゼ、例えばキシラナーゼ及びマンナナー
ゼ、他のセルラーゼ又はエンド−β−1,4−グルカナーゼ成分、キチナーゼ、
リパーゼ、エステラーゼ、ペクチナーゼ、クチナーゼ、フィターゼ、オキシドレ
ダクターゼ(ペルオキシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、オキシダーゼ、ラッカ
ーゼ)、プロテアーゼ、アミラーゼ、レダクターゼ、フェノールオキシダーゼ、
リグニナーゼ、プルラナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、キシログルカナーゼ、ペク
チンアセチルエステラーゼ、ポリガラクツロナーゼ、ラムノガラクツロナーゼ、
ペクチンリアーゼ、ペクチンメチルエステラーゼ、セロビオヒドロラーゼ、トラ
ンスグルタミナーゼ;あるいはそれらの混合物を含んで成ることもある。
【0091】 当該酵素組成物は、当業界で既知の方法に従い調製することができ、そして液
体品又は乾燥組成物の形態であってよい。例えば、当該酵素組成物は、顆粒又は
微少顆粒の形態であってよい。当該組成物中に含まれ得る本酵素は、当業界で既
知の方法に従い安定化され得る。
【0092】 エンドグルカナーゼは、多様な産業及び応用分野において利用される可能性が
ある。本発明の酵素組成物の好ましい使用例を以下に記す。本酵素組成物の適用
量及び当該組成物が使用されるその他の条件は、当業界で既知の方法に基づいて
決定されるだろう。
【0093】 本発明に従う酵素組成物は、少なくとも1つの下記の目的のために有用である
だろう。
【0094】 酵素 本発明の好ましい態様において、エンドグルカナーゼは、4〜11、好ましく
は5.5〜10.5の範囲のpHで活性を示す。
【0095】 使用 バイオマス分解 本発明に従う酵素又は酵素組成物は、例えば、下記のように有利に適用するこ
とができる: −デバーキング(debarking)、すなわち、有利なエネルギーの節約
をもたらす、機械的ドラムにおけるデバーキングの前の、ペクチンに富む形成層
を部分的に分解し得る加水分解酵素による前処理のため。 −デフィブレイション(defibration)(精製又は叩解)、すなわ
ち、繊維の表面に対する当該酵素の加水分解作用による、エネルギー消費の減少
をもたらす、精製又は叩解の前の加水分解酵素によるセルロース繊維を含有する
材料の処理のため。 −繊維の修飾、すなわち、より深く浸透する酵素を必要とする、繊維壁を通過
する部分的な加水分解が求められる場合における、繊維の特性の修飾のため(例
えば、粗い繊維をいっそう柔軟性とするため)。 −排水を改良するため:製紙用パルプの排水性は、加水分解性酵素によるパル
プの処理によって改良され得る。本発明の酵素又は酵素組成物の使用は更に有効
であることもあり、例えば繊維間の、及び製紙機のワイヤーメッシュにおける窪
みの空間を塞ぐことによって排水の速度を制限する、細かい画分における、強力
に水和した微小繊維の束の、より大量の流出をもたらし得る。
【0096】 リグノセルロースパルプの処理は、例えば、WO93/08275号、WO9
1/02839号及びWO92/03608号に記載されているように実施可能
である。
【0097】 洗剤産業における使用 本発明の酵素又は酵素組成物は、織物及び衣類の家庭用又は産業用の洗浄のた
めの洗剤組成物において、並びに本発明の酵素又は酵素調製物を含む洗浄溶液を
用いる機械洗浄の工程の洗浄周期の間に、繊維を処理することを含んで成る、繊
維の機械的な処理のための方法に対して有用なことがある。
【0098】 典型的に、本発明の洗剤組成物は、常用の成分、例えば界面活性剤(陰イオン
性、非イオン性、双性イオン性、両性)、ビルダー、及び他の成分、例えば引用
によって本明細書に組み入れられる、WO97/01629に記載のものを含ん
で成る。
【0099】 織物の適用 別の態様において、本発明はバイオポリッシング工程における本発明のエンド
グルカナーゼの使用に関する。バイオポリッシングは、繊維の湿潤性を損失しな
いで風合い及び外観に関する繊維の品質を改良する特定の処理である。バイオポ
リッシングの最も重要な効果は、少ない毛羽及びピリング、増加した光沢/輝き
、改良された繊維の風合い、増加した耐久柔軟性及び変更された水吸収性により
特徴づけることができる。バイオポリッシングは、通常編成及び織製繊維の製作
の湿式処理において行われる。湿式処理は、例えば、糊抜き、精練、漂白、洗濯
、染色/印刷及び仕上げのような工程を含んでなる。これらの工程の各々の間に
おいて、繊維は多少機械的作用にさらされる。一般に、繊維材料が編成又は織製
された後、繊維は糊抜き段階、次いで精練段階などに進行する。糊抜きは繊維材
料から糊剤を除去する作用である。機械的織機による織製前に、たて糸は、それ
らの引張強さを増加するために、糊剤の澱粉又は澱粉誘導体でしばしばコーティ
ングされる。織製後、糊剤のコーティングを除去した後、繊維をさらに処理して
均質かつ洗濯防水の結果を保証しなくてはならない。バイオポリッシングの効果
を達成するためには、セルロース分解及び機械的作用の組み合わせが要求される
ことは知られている。また、セルラーゼによる処理を柔軟剤による常用の処理と
組み合わせたとき、「超柔軟性」を達成できることが知られている。セルロース
の繊維のバイオポリッシングのために本発明のエンドグルカナーゼを使用するこ
とは有利であり、例えば、いっそう完全なポリッシングを達成できることが考え
られる。バイオポリッシングは、例えば、WO93/20278に記載されてい
る方法を適用することによって得ることができる。
【0100】 ストーン−ウォッシング 染色された繊維、特にデニム繊維又はジーンズにおいて、このような繊維から
作られたデニム又はジーンズを軽石の存在下で洗濯して所望の繊維の局存化され
た浅色化を達成するか、又は繊維を酵素的に、特にセルロース分解酵素で処理す
ることによって、「ストーン−ウォッシングされた」外観(色の局存化された摩
耗)を提供することは知られている。本発明のエンドグルカナーゼによる処理は
、US 4,832,864に開示されているように単独で、伝統的方法におい
て要求されるより少量の軽石とともに、又はWO95/09225に開示されて
いるように、パーライトとともに、実施することができる。
【0101】 CMCユニットの決定 CMCユニットは、0.1M Mops緩衝液(pH7.5)を用いる、60℃
、20分のインキュベーション及びPHABを用いる、還元糖の形成の決定によ
って決定される。1CMCユニットは、1分当たり1マイクロモルのグルコース
当量の形成に相当する。CMC(Herculesのカルボキシメチルセルロー
ス7L)の終濃度は、0.75%。DS0.7である。
【0102】 材料と方法 菌株 バチルス・リチェニホルミスATCC 14580 B.サブチリスPL2306。この菌株は、既知のバチルス・サブチリスのセル
ラーゼ遺伝子の転写単位が分断され、その結果セルラーゼネガティブな細胞とな
った、分断されたapr及びnpr遺伝子を有するB.サブチリスDN1885
(Diderichsen et al.(1990))である。当該分断は、本質的にA.L. Sonenshein
et al. (1993) に記載の様に行われた。
【0103】 コンピテント細胞は、Yasbin et al. (1975)に記載の様に調製され、そして形
質転換された。
【0104】 プラスミド pSJ1678 国際特許公報WO94/19454に開示されている。
【0105】 pMOL944: このプラスミドは、当該プラスミドをバチルス・サブチリス中で増殖可能にす
る因子、カナマイシン耐性遺伝子を本質的に含み、そしてB.リチェニホルミス
ATCC 14580のamyL遺伝子からクローン化した強力なプロモーター
及びシグナルペプチドを有するpUB110誘導体である。当該シグナルペプチ
ドは、シグナルペプチドを有するタンパク質融合体の成熟部分をコードしている
DNAをクローン化するのを便利にするSacII部位を含む。これは、細胞の外
側に向かうプレタンパク質の発現をもたらす。
【0106】 当該プラスミドは、常用の遺伝子操作技術によって構築されており、このこと
を下文で簡略して記述する。
【0107】 pMOL944の構築: pUB110プラスミド(McKenzie, T. et al., 1986 )は、独特な制限酵素
NciIを用いて消化された。プラスミドpDN1981(Jorgensen P.L. et
al. (1990))上にコードされているamyLプロモーターから増幅されたPCR
フラグメントがNciIで消化され、そしてNciIで消化したpUB110に
挿入され、プラスミドpSJ2624を与えた。使用した2つのPCRプライマ
ーは次の配列を有する: #LWN5494 5′-GTCGCCGGGGCGGCCGCTATCAATTGGTAACTGTATCTCAGC-3′ #LWN5495 5′-GTCGCCCGGGAGCTCTGATCAGGTACCAAGCTTGTCGACCTGCAGAATGAGGCAGC
AAGAAGAT-3′ プライマー#LWN5494は、当該プラスミドにNotI部位を挿入する。
【0108】 プラスミドpSJ2624は、続いてSacI及びNotIで消化され、そし
てpDN1981上にコードされているamyLプロモーターに対して増幅され
た新規なPCRフラグメントは、SacI及びNotIで消化され、そしてこの
DNAフラグメントは、SacI−NotIで消化されたpSJ2624に挿入
され、プラスミドpSJ2670を与えた。
【0109】 このクローニングは、最初のamyLプロモーターのクローニングを、同一で
あるが、反対方向のプロモーターで置き換えている。PCR増幅に使用した2つ
のプライマーは次の配列を有する: #LWN5938 5′-GTCGGCGGCCGCTGATCACGTACCAAGCTTGTCGACCTGCAGAATGAGGCAGCAAG
AAGAT-3′ #LWN5939 5′-GTCGGAGCTCTATCAATTGGTAACTGTATCTCAGC-3′
【0110】 プラスミドpSJ2670は、制限酵素PstI及びBclIで消化され、そ
してアルカリ性アミラーゼSP722(WO95/26397として公開されて
いる国際特許出願に開示されており、これは引用によってその全体が本明細書に
組み入れられる)をコードしている、クローン化されたDNA配列から増幅され
たPCRフラグメントは、PstI及びBclIで消化され、そしてプラスミド
pMOL944を与えるべく挿入された。PCR増幅に使用した2つのプライマ
ーは、次の配列を有する: #LWN7864 5′-AACAGCTGATCACGACTGATCTTTTAGCTTGGCAC-3′ #LWN7901 5′-AACTGCAGCCGCGGCACATCATAATGGGACAAATGGG-3′ プライマー#LWN7901は、当該プラスミドにSacII部位を挿入する。
【0111】 一般的な分子生物学的方法 特に言及しない限り、DNAの操作及び形質転換は、分子生物学の標準的方法
(Sambrook et al. (1989); Ausubel, F.M. et al. (eds)(1995); Harwood, C.R
., and Cutting, S.M. (eds.)(1990) )を用いて行われた。
【0112】 DNAの操作のための酵素は、提供者の指示に従い使用された(例えば、制限
エンドヌクレアーゼ、リガーゼ等は、New England Biolabs, Inc. から入手可能
である)。
【0113】 培地 TY(Ausubel et al. (1995) に開示されているもの)。 LBアガー(Ausubel et al. (1995) に開示されているもの)。 LBPGは、0.5%グルコース及び0.05Mリン酸カリウム(pH7.0)を
添加したLBアガーである。 BPX培地は、EP 0 506 780(WO91/09129)に記載され
ている。
【0114】 以下の例は、本発明を例示している。 例1 バチルス・リチェニホルミス由来のエンド−ベータ−1,4−グルカナーゼのク
ローニング及び発現ゲノムDNAの調製 菌株バチルス・リチェニホルミスATCC 14580は、ATCC(Americ
an Type Culture Collection, USA )に明記されている液体培地3の中で増幅し
た。37℃及び300rpm での18時間のインキュベーション後、細胞が採取さ
れ、そしてゲノムDNAがPitcher et al. (1989) に記載の方法によって単離さ
れた。
【0115】 ゲノムライブラリーの構築 バチルス・リチェニホルミスATCC 14580のゲノムDNAは、制限酵
素Sau3Aで部分的に消化され、0.7%アガロースゲル電気泳動上でサイズ
分画された。DEAEセルロース紙電気泳動で、2〜7kbの断片を単離した(Dr
etzen, G., et al., 1981 )。単離したDNA断片を、BamHIで消化したプ
ラスミドpSJ1678のDNAにライゲーションした。
【0116】 ライゲーションしたDNAはE.コリ SJ2のエレクトロポレーションに使
用し、そして形質転換した細胞は、10mg/mlクロラムフェニコール及び0.1
% CMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム、Aqualon, France )を加
えたLBアガープレート上にまき、当該プレートを37℃で18時間インキュベ
ートした。
【0117】 コロニーハイブリダイゼーションによるポジティブなクローンの同定 上述の様に構築した、E.コリのDNAライブラリーは、0.1% CMC(
ナトリウム−カルボキシ−メチル−セルロース、Aqualon, France )及び10μ
g/mlのクロラムフェニコールを含むLBアガープレート上でスクリーニングし
て、そして37℃で一晩インキュベートした。形質転換体は、同じ型のプレート
上で引き続いてレプリカプレーティングされ、そしてこれらの新規なプレートは
8時間又は一晩、37℃でインキュベートされた。
【0118】 本来のプレートは、1mg/mlのCongo Red(Sigma, USA)を含む25
mlの水溶液で着色された。プレートを、1M NaClを用いて15分間、2回
洗浄した後、着色は穏やかな回転の撹拌で30分間続いた。
【0119】 セルラーゼポジティブなコロニーが存在する位置に黄色の輪が現れ、当該レプ
リカプレートから、これらのセルラーゼポジティブなクローンが救出され、0.
1% CMC及び9μg/mlのクロラムフェニコールを含むLBアガープレート
上に再びストリーキングされ、そして37℃で一晩インキュベートされた。
【0120】 ポジティブなクローンの特徴付け 再びストリーキングしたプレートから、エンドグルカナーゼポジティブなクロ
ーンが単一なコロニーとして得られ、そしてプラスミドが抽出された。表現型は
、E.コリ SJ2の再形質転換によって確認され、そして、プラスミドが制限
消化によって特徴づけられた。1つのポジティブなクローンがMB629−3と
命名された。
【0121】 エンドグルカナーゼ遺伝子は、蛍光末端標識した適当なオリゴヌクレオチドを
プライマーとして、Taq deoxyterminal cycle seq
uencing kit(PerkinElmer, USA)を用いてDNAの配列決定を行い
、pSJ1678プラスミド及びクローン化されたエンドグルカナーゼをコード
しているDNAフラグメントの両側に対して独特なプライマーで開始する、プラ
イマー歩行によって特徴づけた。
【0122】 配列データの分析は、Devereux et al. (1984)に従い行われた。当該配列は、
配列番号1に示したDNA配列に相当する。
【0123】 配列番号2のアミノ酸配列によって表されるファミリー9のエンド−β−1,
4−グルカナーゼ(Cel9とも表される)をコードしている本発明のDNA配
列は、これらの2つのオリゴヌクレオチドから成るPCRプライマー対を用いて
PCR増幅された。 Cel9.B.リチェニホルミス.上流PstI 5′-CAT CAT TCT GCA GCC GCG GCA GCT TCT GCT GAA GAA TAT CCT C-3′ Cel9.B.リチェニホルミス.下流NotI 5′-GCG AGA ATA GCG GCC GCT AGT AAC CGG GCT CAT GTC CG-3′ 制限部位PstI及びNotIは下線が引かれている。
【0124】 上述のB.リチェニホルミスATCC 14580から単離した染色体DNA
は、取扱い説明書に従い、Amplitaq DNAポリメラーゼ(Perkin Elm
er)を用いるPCR反応における鋳型として使用された。PCR反応は、200
μMの各dNTP、2.5ユニットのAmpliTaqポリメラーゼ(Perkin-E
lmer, Cetus, USA)及び100pmolの各プライマーを含むPCR緩衝液(10mM
Tris−HCl、pH8.3、50mM KCl、1.5mM MgCl2 、0.
01%(w/v)ゼラチン)中で行われた。
【0125】 PCR反応は、DNAサーマルサイクラー(Landgraf, Germany )を用いて行
った。94℃で1分間のインキュベーションを1回、続けて、94℃で30秒間
の変性、60℃で1分間のアニーリング及び72℃で2分間の伸長のサイクルプ
ロファイルを用いた30サイクルのPCRを行った。5μlの増幅生成物のアリ
コートは、0.7%のアガロースゲル(NuSieve,FMC)中での電気泳
動によって分析した。2.0kbのサイズのDNAフラグメントの出現は、遺伝子
セグメントの適当な増幅を示唆した。
【0126】PCRフラグメントのサブクローニング 上述の様に生成したPCR生成物の45μlのアリコートは、取扱い説明書に
従い、QIAquick PCR精製キットを用いて精製された。精製されたD
NAは、50μlの10mM Tris−HCl(pH8.5)で溶出された。5μ
gのpMOL944及び25μlの精製されたPCRフラグメントは、PstI
及びNotIで消化され、0.8%の低温でゲル化するアガロース(SeaPl
ague GTG,FMC)ゲル中で電気泳動され、関連するフラグメントがゲ
ルから切り出され、そしてQIAquickゲル抽出キット(Qiagen, USA )を
用いて、取扱い説明書に従い精製された。単離されたPCR DNAフラグメン
トは、続いてPstI−NotI消化され、そして精製されたpMOL944と
ライゲーションされた。ライゲーションは、0.5μgの各DNAフラグメント
、1UのT4 DNAリガーゼ及びT4リガーゼ緩衝液(Boehringer Mannheim,
Germany)を用いて、16℃で一晩行われた。
【0127】 ライゲーション混合物は、コンピテントB.サブチリスPL2306を形質転
換せしめるために使用された。形質転換した細胞は、LBPG 10μg/mlの
カナマイシンプレート上に蒔かれた。37℃での18時間のインキュベーション
後、複数のクローンが新鮮なアガープレート上に再ストリークされ、そして更に
10μg/mlのカナマイシンを有する液体TY培地中で増殖され、そして37℃
で一晩インキュベートされた。次の日、1mlの細胞が、Qiaprep Spi
nプラスミドミニプレップキット#27106を用いて、B.サブチリスのプラ
スミド調製物のための推奨に従い、当該細胞を単離するために使用された。この
プラスミドDNAは、DNAの配列決定のための鋳型として使用された。
【0128】 本発明のエンド−β−1,4−グルカナーゼ遺伝子を含む1つのクローンが保
持され、このクローンはMB905と表した。
【0129】 MB905由来のプラスミドは、発現試験のために、B.リチェニホルミスA
TCC 14580の誘導体に導入された。この菌株は、MB924と命名され
た。クローン化したDNA配列は、BP−X培地中で、37℃で5日間、300
rpm で発酵させることによって、B.リチェニホルミスにおいて発現した。配列
番号2の成熟タンパク質に相当する、上清中に現れたエンドグルカナーゼタンパ
ク質は、配列番号2の26〜646位のアミノ酸に相当するタンパク質配列を含
んで成る。
【0130】 例2 バチルス・リチェニホルミス由来のエンド−β−1,4−グルカナーゼの精製及
び特徴づけ精製 例1に記載した様に得られたMB924は、500mlの2つのバッフル付きの
振盪フラスコ中の、10μg/mlのカナマイシンを有する15×200mlのBP
X培地において、37℃、300rpm で5日間増殖され、それによって2500
mlの培養液が得られた。培養液は等量のイオン化水で希釈され、そしてpHが酢酸
を用いて7.5に調節された。続いて、112.5mlの陽イオン性薬剤(C52
1 10%)及び225mlの陰イオン性薬剤(A130 0.1%)が、凝集の
ために撹拌の間加えられた。凝集した材料は、Sorval RC 3B遠心機
を用いる、10000rpm 、6℃での30分間の遠心によって分離した。生じた
上清は、合計量5000ml中で、1ml当たり120CMCユニットを含んだ。
【0131】 上清は、WhatmanのガラスフィルターGF/D及びCを用いて清澄にさ
れ、そして最終的に10kDa のカットオフ値を有するfiltronのUF膜上
で濃縮された。合計で1750mlの量がpH8.0に調節された。
【0132】 高度に精製されたエンドグルカナーゼを得るために、Q−Sepharose
陰イオン交換クロマトグラフィーを用いる最終段階が行われた。1750mlの溶
液は、50mmolのTris pH8.0の緩衝液で平衡化されたQ−Sephar
ose(Pharmacia)を含む800mlのカラムにかけられた。エンドグ
ルカナーゼは結合し、そして0.5MのNaCl勾配を用いて溶出された。95
%以上のエンドグルカナーゼが濃縮された。
【0133】特徴づけ 純粋な酵素は、SDS−PAGEにおいて67kDa の一本のバンド及び約5.
6の等電点を与えた。
【0134】 タンパク質濃度は、171640のモル吸光係数を用いて決定された(前記配
列から推定されるアミノ酸配列に基づく)。pHの活性プロファイルは、pH6.0
〜9.2、60℃で、50%以上の相対活性を示した。至適温度は、pH7.5で
65℃であった。DSCは、pH6.2で、77℃での融解を示した。
【0135】 純粋なエンドグルカナーゼのN末端の決定:EYPHNYALLQK
【0136】 純粋なエンドグルカナーゼは、ファミリー9のグリコシルヒドロラーゼに属し
、配列番号2の約26〜約485位のアミノ酸配列に相当する触媒ドメイン、及
び触媒ドメインと連結し、そして配列番号2の約486〜644位のアミノ酸配
列によって表されるセルロース結合ドメイン(CBD)を含んで成る。CBDは
、ファミリー3bに属する。
【0137】 免疫学的特性:デンマークの企業DAKOにて、1つのものに特異的なウサギ
ポリクローナル血清が、高度に精製されたエンド−β−1,4−グルカナーゼに
対して、常用の技術を用いて産生された。当該血清は、本発明のエンドグルカナ
ーゼによって、アガロースゲル中で良好な単一の沈澱を形成した。
【表2】
【表3】
【表4】
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 9/24 C12S 3/04 C12S 3/04 C12R 1:865 //(C12N 1/19 1:125 C12R 1:865) C12R 1:07 (C12N 1/21 1:10 C12R 1:125) C12R 1:38 (C12N 1/21 1:39 C12R 1:07) C12R 1:465 (C12N 1/21 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:10) (C12N 1/21 C12R 1:38) (C12N 1/21 C12R 1:39) (C12N 1/21 C12R 1:465) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA, ZW Fターム(参考) 4B024 AA03 AA05 AA17 BA12 DA07 DA08 DA09 DA12 EA04 GA11 HA01 4B050 CC03 CC07 DD02 LL02 LL04 LL05 4B065 AA15X AA15Y AA19X AA26Y AA41X AA43X AA52X AA80X AB01 AC14 BA02 CA31 CA41 CA57

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号1の76〜1455位のDNA配列によって
    コードされるポリペプチド; (b)当該DNA配列が発現する条件下で、配列番号1の配列を含んで成る細
    胞を培養することによって産生されるポリペプチド; (c)同一性が、3.0のGAPクリエイションペナルティ(creatio
    n penalty)及び0.1のGAPエクステンションペナルティ(ext
    ension penalty)を用いるGCGプログラムパッケージにおいて
    提供されるGAPによって決定される場合に、配列番号2の26〜485位のア
    ミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を含んで成る配列番号2のポリペプチドの2
    6〜485位に対して、少なくとも75%の同一性がある配列を有するエンド−
    β−1,4−グルカナーゼ酵素;及び (d)エスケリッチャ・コリ(Escherichia coli)DSM
    12805のプラスミドから得られるDNA配列の一部をコードするエンドグル
    カナーゼによってコードされるポリペプチド、の1つから選択される、エンド−
    β−1,4−グルカナーゼ活性(EC 3.2.1.4)を示す酵素。
  2. 【請求項2】 グリコシルヒドロラーゼのファミリー9に属する、請求項1
    に記載の酵素。
  3. 【請求項3】 バチルス・リチェニホルミス(Bacillus lich
    eniformis)、ATCC 14580に内在しているポリペプチドを含
    んで成る、請求項1又は2に記載の酵素。
  4. 【請求項4】 4〜11、好ましくは5.5〜10.5の範囲のpHで活性で
    ある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の酵素。
  5. 【請求項5】 (a)配列番号2の26〜646位に示す様なアミノ酸配列
    を含んで成るポリペプチド、又は (b)当該ポリペプチドと少なくとも75%相同であるポリペプチドの類似体
    、 である、請求項1に記載の酵素。
  6. 【請求項6】 (a)配列番号1に示す様な、ヌクレオチド76からヌクレ
    オチド1455のヌクレオチド配列を含んで成るポリヌクレオチド分子; (b)(a)の種相同体; (c)配列番号2のアミノ酸残基26〜アミノ酸残基485のアミノ酸配列に
    対して少なくとも75%同一であるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
    分子; (d)(a),(b)、又は(c)に相補的な分子;及び (e)(a)又は(b)の縮重ヌクレオチド配列、 から成る群から選択されるエンド−β−1,4−エンドグルカナーゼ活性を有す
    るポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド分子。
  7. 【請求項7】 (a)配列番号1に示す様な、ヌクレオチド76〜ヌクレオ
    チド1941のヌクレオチド配列を含んで成るポリヌクレオチド分子; (b)(a)の種相同体; (c)配列番号2のアミノ酸残基26〜アミノ酸残基646のアミノ酸配列に
    対して少なくとも75%同一であるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド
    分子; (d)(a),(b)、又は(c)に相補的な分子;及び (e)(a)又は(b)の縮重ヌクレオチド配列、 から成る群から選択される、請求項6に記載のポリヌクレオチド分子。
  8. 【請求項8】 当該ポリヌクレオチドがDNAである、請求項6又は7に記
    載の単離したポリヌクレオチド分子。
  9. 【請求項9】 エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を有するポリペプチ
    ドをコードする単離したポリヌクレオチド分子であって、中程度にストリンジェ
    ントな条件下で、配列番号1の76〜1455位に示される配列を含んで成るD
    NAプローブ及び少なくとも約100塩基対の長さを有する配列番号1の76〜
    1455位の亜配列を含んで成るDNAプローブから成る群から選択される、変
    性二本鎖DNAプローブとハイブリダイズするポリヌクレオチド分子。
  10. 【請求項10】 原核生物、好ましくは細菌、更に好ましくはグラム陽性細
    菌由来のDNAライブラリーに基づいて単離され、又は産生される、請求項6に
    記載の単離したポリヌクレオチド分子。
  11. 【請求項11】 バチルス属に属する菌株、特にバチルス・リチェニホルミ
    スの菌株、特にバチルス・リチェニホルミス、ATCC 14580の菌株由来
    のDNAライブラリーに基づいて単離され、又は産生される、請求項10に記載
    の単離したポリヌクレオチド分子。
  12. 【請求項12】 エスケリッチャ・コリ、DSM 12805から単離され
    る、請求項6〜11のいずれか1項に記載の単離したポリヌクレオチド分子。
  13. 【請求項13】 次の作用可能に連結した因子:転写プロモーター;(a)
    配列番号1に示す様な、ヌクレオチド76〜ヌクレオチド1455のヌクレオチ
    ド配列を含んで成る、エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を有するポリペプ
    チドをコードするポリヌクレオチド分子、(b)配列番号2のアミノ酸残基26
    〜アミノ酸残基485のアミノ酸配列に対して少なくとも75%同一である、エ
    ンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするポリヌ
    クレオチド分子、及び(c)(a)又は(b)の縮重ヌクレオチド配列;並びに
    転写ターミネーター、を含んで成る発現ベクター。
  14. 【請求項14】 前記細胞が前記DNAセグメントによってコードされるポ
    リペプチドを発現する、請求項13に記載の発現ベクターが導入された培養細胞
  15. 【請求項15】 原核細胞、特に細菌細胞、又はエンド−β−1,4−グル
    カナーゼ活性を示すポリペプチドをコードしているDNAセグメントが生ずる内
    在性細胞である、請求項14に記載の細胞。
  16. 【請求項16】 前記細胞がバチルスの菌株、好ましくはバチルス・ズブチ
    リス(subtilis)又はバチルス・レンツス(lentus)の菌株に属
    する、請求項15に記載の細胞。
  17. 【請求項17】 前記細胞がバチルス・リチェニホルミスの菌株、好ましく
    はバチルス・リチェニホルミス、ATCC 14580に属する、請求項15に
    記載の細胞。
  18. 【請求項18】 前記細胞がシュードモナス(Pseudomonas)の
    菌株、好ましくはシュードモナス・フルオレセンス(fluorescens)
    又はシュードモナス・メンドシナ(mendocina)の菌株に属する、請求
    項15に記載の細胞。
  19. 【請求項19】 前記細胞がストレプトマイセス(Streptomyce
    s)の菌株に属する、請求項14に記載の細胞。
  20. 【請求項20】 前記細胞がサッカロマイセスの菌株、好ましくはサッカロ
    マイセス・セレビシアエ(cerevisiae)の菌株に属する、請求項14
    に記載の細胞。
  21. 【請求項21】 エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を有するポリペプ
    チドを産生する方法であって、請求項13に記載の発現ベクターが導入された細
    胞を培養し、当該細胞に前記DNAによってコードされるポリペプチドを発現せ
    しめ、そして当該ポリペプチドを回収することを含んで成る方法。
  22. 【請求項22】 請求項1に記載の酵素を含んで成る酵素組成物。
  23. 【請求項23】 プロテアーゼ、セルラーゼ(エンドグルカナーゼ)、β−
    グルカナーゼ、ヘミセルラーゼ、リパーゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、α
    −アミラーゼ、グルコアミラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、レダクターゼ、
    オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、ペクチ
    ン酸リアーゼ、キシログルカナーゼ、キシラナーゼ、ペクチンアセチルエステラ
    ーゼ、ポリガラクツロナーゼ、ラムノガラクツロナーゼ、ペクチンリアーゼ、他
    のマンナナーゼ、ペクチンメチルエステラーゼ、セロビオヒドロラーゼ、トラン
    スグルタミナーゼ;又はそれらの混合物から成る群から選択される1又は複数の
    酵素を更に含んで成る、請求項22に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 エンド−β−1,4−グルカナーゼ活性を有する単離した
    酵素であって、(i)相同な不純物を含まず、そして(ii)請求項21に記載の
    方法によって産生する酵素。
  25. 【請求項25】 エスケリッチャ・コリの菌株、DSM 12805の単離
    した実質的に純粋な生物学的培養物。
  26. 【請求項26】 有効量の請求項1〜5及び24のいずれか1項に記載の酵
    素、又は、請求項22若しくは23に記載の酵素組成物で処理される、セルロー
    ス含有バイオマスの分解方法。
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