JP2003348753A - 電力供給仲介方法、電力供給仲介プログラム、電力供給仲介プログラムを記録した記録媒体、電力供給仲介端末、ならびに電力供給システム - Google Patents

電力供給仲介方法、電力供給仲介プログラム、電力供給仲介プログラムを記録した記録媒体、電力供給仲介端末、ならびに電力供給システム

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JP2003348753A
JP2003348753A JP2002154377A JP2002154377A JP2003348753A JP 2003348753 A JP2003348753 A JP 2003348753A JP 2002154377 A JP2002154377 A JP 2002154377A JP 2002154377 A JP2002154377 A JP 2002154377A JP 2003348753 A JP2003348753 A JP 2003348753A
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JP2002154377A
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English (en)
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Makoto Ishihara
真 石原
Masaya Nagata
昌也 永田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存の送電インフラを利用した状態で、特定
の発電者と特定の受電者との間で電力の供給を行うこと
が可能な電力供給仲介方法を提供する。 【解決手段】 システムサーバ7は、まず、発電者1に
よって発電された電力の少なくとも一部を特定の受電者
3に対して供給する電力供給要求を通信を介して受け付
ける。その後、所定の期間において、発電者1の発電者
使用電力量情報を発電者1が帰属するA電力会社2のA
電力会社端末10から、受電者3の受電者使用電力量情
報を受電者3が帰属するB電力会社4のB電力会社端末
12から通信によって取得する。そして、取得した発電
者使用電力量情報および受電者使用電力量情報に基づい
て、発電者1の実際の使用電力量である発電者補正電力
量と、受電者3の実際の使用電力量である受電者補正電
力量とを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電者によって発
電された発電電力を、受電者を指定して供給することが
可能な電力供給システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電力を利用する者(以降、受電者
と称する)は、所在している地域を管轄している電力会
社との間で電力供給契約を行い、電力供給を受けてい
る。また、昨今では、電力規制緩和により、受電者は、
所在している地域を管轄している電力会社以外の電力会
社から電力の供給を受けられるようになることが近い将
来実現することが確定している。
【0003】このような状況に対して、例えば特開2000
-78747号公報などに、受電者が電力売買の売買先を複数
電力事業者から選択できる方法および選択支援システム
が提案されている。この選択支援システムは、電力を利
用する需要家が、複数の電力会社の中から電力の供給契
約を結ぶべき電力会社を選択する際に、各電力会社ごと
の各種契約条件を需要家に提示するものとなっている。
これにより、需要家は、自らの消費条件を満足するとと
もに、料金の安い最適な電力会社を容易に選択すること
が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】昨今では、太陽光発電
システムの普及に伴って、一般個人の家庭において小規
模な発電を行うケースも増大している。また、企業など
においても、コジェネレーションシステムを導入するこ
とによって、企業内で発電を行うケースも増大してい
る。このような小規模な電力発電設備を設けている個人
や企業など(以降、小規模発電者と称する)が、所在し
ている地域を管轄している電力会社に対して、発電した
電力を売却することも行われるようになっている。
【0005】しかしながら、上記の特開2000-78747号公
報に記載されている方法は、大規模な発電能力のある電
力会社の中から最適な電力会社を選択するためのもので
あり、小規模発電者を選択することはできないものとな
っている。
【0006】受電者の中には、大規模な発電能力のある
電力会社だけからではなく、特定の小規模発電者から提
供される電力を利用したいという願望を持っているもの
も存在する。また、小規模発電者の中にも、自ら発電し
た電力を、電力会社ではなく特定の受電者に供給したい
という願望を持っているものも存在する。
【0007】ここで、特定の小規模発電者と特定の受電
者との間に、物理的に電力送電線を敷設すれば、両者の
間で電力の送受信を行うことが可能である。しかしなが
ら、そのインフラ整備費用は膨大なものとなるので、上
記のような私的な電力供給システムを構築するメリット
はほとんどないことになる。
【0008】そこで、インフラ整備費用を不要とするた
めに、既存の電力送電線を用いて、小規模発電者が発電
した電力を受電者に供給する方法も考えられる。しかし
ながら、電力自体は流動的なものであり、区分が明確で
ない性格を持つため、電力送電線で送電されている電力
の中で、特定の小規模発電者が発電した電力を特定す
る、というようなことは不可能である。すなわち、特定
の小規模発電者によって発電された電力を特定の受電者
に供給する、というようなことは明確にできないことに
なる。
【0009】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、既存の送電インフラを利用
した状態で、特定の発電者と特定の受電者との間で電力
の供給を行うことが可能な電力供給仲介方法、電力供給
システムなどを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明に係る電力供給仲介方法は、電力の発電を
行う発電者が備える発電者端末、電力の消費を行う受電
者が備える受電者端末、上記発電者が帰属している発電
者帰属電力会社が備える発電者帰属電力会社端末、およ
び、上記受電者が帰属している受電者帰属電力会社が備
える受電者帰属電力会社端末に対して、通信ネットワー
クを介して接続されたシステムサーバによって行われる
電力供給仲介方法であって、特定の発電者によって発電
された電力の少なくとも一部を特定の受電者に対して供
給する電力供給要求を受け付けるステップと、所定の期
間において、上記特定の発電者が発電する発電電力量に
関する発電者使用電力量情報を上記発電者帰属電力会社
端末から通信によって取得するとともに、上記特定の受
電者が消費する消費電力量に関する受電者使用電力量情
報を上記受電者帰属電力会社端末から通信によって取得
するステップと、上記発電者使用電力量情報および上記
受電者使用電力量情報に基づいて、上記発電者の実際の
使用電力量である発電者補正電力量と、上記受電者の実
際の使用電力量である受電者補正電力量とを算出するス
テップとを有することを特徴としている。
【0011】ここで、発電者帰属電力会社とは、例えば
太陽光発電システムなどを有する個人あるいは企業など
の発電者が、実際に物理的に発電した電力の供給を行っ
ている電力会社である。また同様に、受電者帰属電力会
社とは、上記発電者から電力の供給を受ける受電者が、
実際に物理的に電力の提供を受けている電力会社であ
る。なお、上記の発電者は、電力の供給を受ける受電者
にもなりうるので、受電者には、発電者も含まれている
ものとする。
【0012】上記の方法では、まず仲介端末としてのシ
ステムサーバに対して、特定の発電者によって発電され
た電力を特定の受電者に対して供給する電力供給要求が
送信される。これによって、システムサーバは、電力供
給元となる発電者と、電力供給先となる受電者とを特定
することになる。
【0013】その後、システムサーバは、所定の期間に
おいて、発電者帰属電力会社端末および受電者帰属電力
会社端末から、発電者使用電力量情報および受電者使用
電力量情報を取得し、これに基づいて、発電者補正電力
量および受電者補正電力量を算出して、これらを発電者
帰属電力会社端末および受電者帰属電力会社端末に通知
する。
【0014】したがって、上記の方法によれば、発電者
と受電者との間に直接的な送電設備などを敷設すること
なく、既存の電力会社によって設けられている送電イン
フラを利用した状態で、発電者が発電した電力を受電者
に対して供給するシステムを構築することが可能とな
る。
【0015】また、発電者帰属電力会社と受電者帰属電
力会社との間においても、電力線の接続は必ずしも必要
ではない。すなわち、発電者は、少なくとも1つの電力
会社との間に送電線を有していればよく、また受電者
も、少なくとも1つの電力会社との間に送電線を有して
いればよいことになる。つまり、発電者が発電した電力
そのもの自体は、電力線などを経由して受電者に到達す
ることを必要とされないので、例えば発電者と受電者と
が地理的に遠く離れているような場合にでも適用するこ
とが可能となる。
【0016】以上のように、上記の方法によれば、発電
者と受電者との間で実際の電力移動を行う必要がないの
で、電力の変換などが不要であり、送電ロスも生じない
というメリットがある。
【0017】また、電力自体は流動的で、区分が明確で
ないという性格を有しているが、上記の方法によれば、
仮想的に発電者から受電者に電力の供給を行っているの
で、発電者から受電者への電力の供給を明確に規定する
ことが可能となる。また、発電者が発電する発電電力量
や、受電者が消費する消費電力量は、従来と同様にそれ
ぞれが帰属している電力会社によって計測されたもので
あるので、正確な値を得ることができるとともに、従来
のシステムをそのまま利用することになり、新たな計測
システムなどを構築する必要もないことになる。
【0018】なお、発電者帰属電力会社と受電者帰属電
力会社とが、同一の会社であっても別の会社であっても
よいことを付記しておく。
【0019】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記の方法において、上記発電者帰属電力会社端末から
取得する発電者使用電力量情報に、該当発電者が消費す
る消費電力量に関する情報も含まれている方法としても
よい。
【0020】上記の方法によれば、発電者使用電力量情
報は、該当発電者による発電電力量と消費電力量とに関
する情報となるので、発電者補正電力量を算出する際
に、発電者による電力の発電と消費とを合わせて考慮す
ることが可能となる。したがって、発電者帰属電力会社
に対して、発電電力と消費電力とを差し引きした結果を
通知することが可能となる。
【0021】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記の方法において、上記電力供給要求時に、発電者が
受電者に対して供給する発電電力の供給条件が指定され
るとともに、上記発電者補正電力量および上記受電者補
正電力量の算出が、上記電力供給条件に基づいて行われ
る方法としてもよい。
【0022】上記の方法によれば、電力供給要求時に、
発電電力の供給条件を指定することが可能となっている
ので、利用者は、好みに応じて様々な形態での発電電力
の供給を行うことが可能となる。また、指定された電力
供給条件に基づいて発電者補正電力量および受電者補正
電力量の算出が行われることになるので、どの電力供給
条件でも的確に電力量の計算を行うことができ、これに
応じた電気料金の精算を行うことが可能となる。
【0023】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記の方法において、上記発電電力の供給条件として、
発電者による発電電力量の全てを受電者に供給するとい
う条件、発電者による発電電力量から、発電者による消
費電力量を差し引いた余剰電力量を受電者に供給すると
いう条件、受電者による消費電力量分を発電者による発
電電力量から供給するという条件、および、発電者によ
る発電電力量のうちの所定の電力量分を受電者に供給す
るという条件のうちの少なくとも1つが選択可能となっ
ている方法としてもよい。
【0024】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記の方法において、上記電力供給要求によって入力さ
れた情報から、発電者を特定する発電者固有情報および
受電者を特定する受電者固有情報を抽出するステップ
と、上記発電者固有情報と当該発電者が帰属する電力会
社情報とを関連づけて記録されているとともに、上記受
電者固有情報と当該受電者が帰属する電力会社情報とを
関連づけて記録されている会員データベースにアクセス
することによって、電力供給要求対象となる発電者が帰
属する電力会社および受電者が帰属する電力会社を特定
するステップとをさらに備えている方法としてもよい。
【0025】上記の方法によれば、発電者固有情報およ
び受電者固有情報を含んだ情報を電力供給要求時に受信
することによって、会員データベースを参照することに
より、発電者および受電者の帰属する電力会社を特定す
ることが可能となる。よって、電力供給要求時には、帰
属する電力会社などの情報が入力される必要をなくすこ
とができる。よって、電力供給を要求する利用者の手間
を省くことができるとともに、謝った情報が入力されて
処理が滞るというような事態も回避することができる。
【0026】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記の方法において、上記発電者および/または上記受
電者から、会員登録要求として、当該発電者および/ま
たは受電者の名称、および当該発電者および/または受
電者が帰属している発電者帰属電力会社および/または
受電者帰属電力会社が管理している顧客番号に関する情
報を受信するステップと、上記発電者帰属電力会社端末
および/または受電者帰属電力会社端末に通信ネットワ
ークを介してアクセスして、上記顧客番号を通知し、該
顧客番号に該当する利用者に関する顧客情報を取得する
ステップと、取得した上記顧客情報に基づいて、上記会
員データベースに上記発電者および/または上記受電者
に関する情報を記録するステップとをさらに有している
方法としてもよい。
【0027】上記の方法によれば、会員データベース
は、発電者帰属電力会社端末および/または受電者帰属
電力会社端末から得られた顧客情報に基づいたものとな
るので、より信頼性の高いデータベースを構築すること
ができる。例えば、発電者および/または受電者による
入力のみによってデータベースを構築する場合、入力時
のミスや詐称などによって、データベースの信頼性が低
くなることが考えられるが、上記の方法によれば、この
ような問題を回避することができる。
【0028】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記の方法において、上記電力供給要求が、該電力供給
要求において発電者として規定されている発電者によっ
てのみ行われる方法としてもよい。
【0029】上記の方法によれば、電力供給要求におい
て発電者として規定されている発電者のみが、電力供給
要求を行うことが可能となっているので、不正行為の発
生を防止することができる。ここで、不正行為とは、例
えば発電者が知らないうちに勝手に特定の受電者に対し
て電力供給が行われるというような行為である。
【0030】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記の方法において、上記発電者補正電力量を上記発電
者帰属電力会社端末に通信によって通知するとともに、
上記受電者補正電力量を上記受電者帰属電力会社端末に
通信によって通知するステップとをさらに有する方法と
してもよい。
【0031】上記の方法によれば、発電者補正電力量お
よび受電者補正電力量がそれぞれ発電者帰属電力会社端
末および受電者帰属電力会社端末にそれぞれ通知される
ことになる。よって、発電者帰属電力会社端末および受
電者帰属電力会社端末は、別途、個別に電力量に関する
演算を行う必要がなくなる。また、発電者帰属電力会社
端末および受電者帰属電力会社端末に対して送信される
ので、発電者帰属電力会社端末及び受電者帰属電力会社
端末は、それぞれ該当の発電者及び受電者に通常の通知
ルートにて補正された電力に関する情報を通知すること
ができる。
【0032】また、本発明に係る電力供給仲介プログラ
ムは、上記本発明に係る電力供給仲介方法をコンピュー
タに実行させることを特徴としている。
【0033】上記プログラムをコンピュータシステムに
ロードすることによって、上記電力供給仲介方法を実現
することが可能となる。
【0034】また、本発明に係る電力供給仲介プログラ
ムを記録した記録媒体は、上記本発明に係る電力供給仲
介方法をコンピュータに実行させる電力供給仲介プログ
ラムを記録していることを特徴としている。
【0035】上記記録媒体に記録されたプログラムをコ
ンピュータシステムにロードすることによって、上記電
力供給仲介方法を実現することが可能となる。
【0036】また、本発明に係る電力供給仲介端末は、
電力の発電を行う発電者が備える発電者端末、電力の消
費を行う受電者が備える受電者端末、上記発電者が帰属
している発電者帰属電力会社が備える発電者帰属電力会
社端末、および、上記受電者が帰属している受電者帰属
電力会社が備える受電者帰属電力会社端末に対して、通
信ネットワークを介して接続された電力供給仲介端末で
あって、特定の発電者によって発電された電力の少なく
とも一部を特定の受電者に対して供給する電力供給要求
を受け付ける電力供給要求受信手段と、所定の期間にお
いて、上記特定の発電者が発電する発電電力量に関する
発電者使用電力量情報を上記発電者帰属電力会社端末か
ら通信によって取得するとともに、上記特定の受電者が
消費する消費電力量に関する受電者使用電力量情報を上
記受電者帰属電力会社端末から通信によって取得する使
用電力量取得手段と、上記発電者使用電力量情報および
上記受電者使用電力量情報に基づいて、上記発電者の実
際の使用電力量である発電者補正電力量と、上記受電者
の実際の使用電力量である受電者補正電力量とを算出す
る補正電力量算出手段とを備えていることを特徴として
いる。
【0037】上記の構成では、電力供給要求受信手段に
よって、特定の発電者によって発電された電力を特定の
受電者に対して供給する電力供給要求が受信される。こ
れによって、電力供給元となる発電者と、電力供給先と
なる受電者とが特定されることになる。
【0038】その後、消費電力量取得手段によって、所
定の期間において、発電者帰属電力会社端末および受電
者帰属電力会社端末から、発電者使用電力量情報および
受電者使用電力量情報が取得され、これに基づいて、補
正電力量算出手段によって、発電者補正電力量および受
電者補正電力量が算出され、これらが補正電力量通知手
段によって発電者帰属電力会社端末および受電者帰属電
力会社端末に通知する。
【0039】したがって、上記の構成によれば、発電者
と受電者との間に直接的な送電設備などを敷設すること
なく、既存の電力会社によって設けられている送電イン
フラを利用した状態で、発電者が発電した電力を受電者
に対して供給するシステムを構築することが可能とな
る。
【0040】また、発電者帰属電力会社と受電者帰属電
力会社との間においても、電力線の接続は必ずしも必要
ではない。すなわち、発電者は、少なくとも1つの電力
会社との間に送電線を有していればよく、また受電者
も、少なくとも1つの電力会社との間に送電線を有して
いればよいことになる。つまり、発電者が発電した電力
そのもの自体は、電力線などを経由して受電者に到達す
ることを必要とされないので、例えば発電者と受電者と
が地理的に遠く離れているような場合にでも適用するこ
とが可能となる。
【0041】以上のように、上記の構成によれば、発電
者と受電者との間で実際の電力移動を行う必要がないの
で、電力の変換などが不要であり、送電ロスも生じない
というメリットがある。
【0042】また、電力自体は流動的で、区分が明確で
ないという性格を有しているが、上記の方法によれば、
仮想的に発電者から受電者に電力の供給を行っているの
で、発電者から受電者への電力の供給を明確に規定する
ことが可能となる。また、発電者が発電する発電電力量
や、受電者が消費する消費電力量は、従来と同様にそれ
ぞれが帰属している電力会社によって計測されたもので
あるので、正確な値を得ることができるとともに、従来
のシステムをそのまま利用することになり、新たな計測
システムなどを構築する必要もないことになる。
【0043】電力供給要求受信手段は、たとえば、受信
手段とハードディスク等の記憶手段、それらの制御を行
うCPU等の演算手段から構成することができ、受信手
段が受信した電力供給要請情報をハードディスクに保存
するという一連の動作を演算手段に行わせることができ
る。
【0044】なお、受信した電力供給要請情報が所定の
情報であるかを確認する機能を有していてもよい。たと
えば、発電者端末が送信すべき情報として漏れがないか
の確認、受信した発電者ID及び受電者IDの有効性の
確認、発電者から依頼があった発電電力量の妥当性の確
認を行う。これらは、予めプログラムされたフローに従
って演算手段が行うことができる。
【0045】消費電力量取得手段は、たとえば、発電者
端末および/または受電者端末に対して帰属している電
力会社に関する情報の送信を要求する場合には、送信手
段及び演算手段により構成することができる。また、発
電者および/または受電者とその帰属電力会社との関係
を記憶した電子ファイルを参照することにより、帰属電
力会社に関する情報を取得する場合には、送信手段、該
電子ファイルを保存した記憶手段、検索結果を受信する
ための受信手段、それらの制御を行う演算手段により構
成することができる。さらに、帰属電力会社が発電者お
よび/または受電者の住所によってほぼ一義的に決定さ
れる場合であって、記憶手段に、管理情報として発電者
および/または受電者を特定可能な情報に関連付けて、
該発電者および/または受電者に関する住所情報、ある
いは郵便番号情報を管理している場合には、住所等の居
住地域情報と帰属電力会社情報とを関連付けた電子ファ
イルを基に、帰属電力会社を特定することができる。こ
の場合には、上記管理情報、住所等の居住地域情報と帰
属電力会社情報とを関連付けた情報を記憶した記憶手
段、これらのファイルにアクセスし所定の処理を行う演
算手段から構成することができる。
【0046】したがって、以上の装置構成によって、実
際に発電を行った発電者の発電電力を、該発電者が指定
した特定の受電者に対して管理上の供給を行うというシ
ステムを実現することができる。
【0047】また、本発明に係る電力供給システムは、
電力の発電を行う発電者が備える発電者端末、電力の消
費を行う受電者が備える受電者端末、上記発電者が帰属
している発電者帰属電力会社が備える発電者帰属電力会
社端末、上記受電者が帰属している受電者帰属電力会社
が備える受電者帰属電力会社端末、および、上記発電者
端末、上記受電者端末、上記発電者帰属電力会社端末、
および上記受電者帰属電力会社端末に対して、通信ネッ
トワークを介して接続された電力供給仲介端末とを備え
た電力供給システムであって、上記電力供給仲介端末
が、特定の発電者によって発電された電力の少なくとも
一部を特定の受電者に対して供給する電力供給要求を受
け付ける電力供給要求受信手段と、上記発電者帰属電力
会社端末および受電者帰属電力会社端末に対して、上記
電力供給要求に関する情報を通知する通知手段とを備
え、上記発電者帰属電力会社端末が、上記電力供給仲介
端末から通知された上記電力供給要求に関する情報に基
づいて、所定の期間において、上記特定の発電者が発電
する発電電力量に関する発電者使用電力量情報を取得す
る使用電力量取得手段と、上記発電者使用電力量情報に
基づいて、上記発電者の実際の使用電力量である発電者
補正電力量を算出する補正電力量算出手段とを備え、上
記受電者帰属電力会社端末が、上記電力供給仲介端末か
ら通知された上記電力供給要求に関する情報に基づい
て、所定の期間において、上記特定の受電者が消費する
消費電力量に関する発電者使用電力量情報を取得する使
用電力量取得手段と、上記受電者使用電力量情報に基づ
いて、上記受電者の実際の使用電力量である受電者補正
電力量を算出する補正電力量算出手段とを備えているこ
とを特徴としている。
【0048】上記の構成によれば、発電者帰属電力会社
端末及び受電者帰属電力会社端末はそれぞれ、発電者端
末から入力された電力供給要求に関する情報を電力供給
仲介端末から取得し、使用電力量取得手段によって発電
者の実際の発電量に関する情報あるいは受電者の実際の
使用電力量に関する情報を取得し、上記取得した情報を
用いて、たとえば、発電者の実際の発電量から登録され
た発電量を減算することにより、該発電者の発電量を補
正することができると共に、受電者の実際の使用電力量
から登録された発電量を減算することにより、該受電者
の使用電力量を補正することができる。
【0049】このように、上記の電力供給システムによ
れば、電力供給仲介端末は、発電者からの登録依頼情報
を管理する機能に特化しており、電力情報の基本的な管
理等は従来通り発電者帰属電力会社端末および受電者帰
属電力会社端末が行うことを特徴としている。したがっ
て、発電者帰属電力会社および受電者帰属電力会社は、
該当の発電者及び受電者の電力情報を電力供給仲介端末
に送信する必要はないので、セキュリティ上優れてい
る。また、発電者および受電者の補正後の電力情報を算
出するにあたり、発電者帰属電力会社および受電者帰属
電力会社毎に単独で補正量を設定することができるの
で、該補正量に変更があった場合にも柔軟に対応でき
る。
【0050】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図12に基づいて説明すれば、以下のとおりで
ある。
【0051】図2は、本実施形態に係る電力供給システ
ムの概略を示すブロック図である。同図に示す例では、
この電力供給システムは、発電者1、A電力会社2、受
電者3、B電力会社4、および電力供給仲介業者5によ
って構成されている。
【0052】発電者1は、例えば太陽光発電システムを
備えた一般個人の家庭や、コジェネレーションシステム
を備えた企業などの、小規模発電能力を備えた個人や企
業などに相当するものである。この発電者1は、発電者
1の所在している地域を管轄している電力会社であるA
電力会社2の電力送電インフラを利用して、電力の供
給、および発電した電力の送電を行う。
【0053】受電者3は、電力を利用する個人あるいは
企業などに相当するものである。この受電者3は、受電
者3の所在している地域を管轄している電力会社である
B電力会社4の電力送電インフラを利用して、電力の供
給を行う。
【0054】A電力会社2およびB電力会社4は、特定
の地域に対して電力送電インフラを設置、管理するとと
もに、大規模な発電設備を備えている電力会社である。
本実施形態では、上記したように、A電力会社2が管轄
している地域内に発電者1が存在し、B電力会社4が管
轄している地域内に受電者3が存在している。
【0055】電力供給仲介業者5は、上記のような電力
供給システムにおける電力供給の仲介を行う業者であ
る。この電力供給仲介業者5は、例えばインターネット
等の通信ネットワークによって、発電者1、A電力会社
2、受電者3、およびB電力会社4と通信接続されてい
る。
【0056】発電者1において発電された電力を受電者
3に送電する際には、次のような手順が行われることに
なる。まず、発電者1において発電された電力は、発電
者1が所属している地域の電力送電インフラを介してA
電力会社2に送電される。そして、この電力がA電力会
社2からB電力会社4へ送電され、さらにB電力会社4
から受電者3に向けて、受電者3が所属している地域の
電力送電インフラを介して供給される。なお、実際に
は、A電力会社2からB電力会社4への送電は行われな
くても構わない。
【0057】発電電力の供給に関する情報は、電力供給
仲介業者5を介して通信ネットワークによって交換され
ることになる。すなわち、このような情報の交換によっ
て、発電者1によって発電された電力が、受電者3に対
して仮想的に供給されることになる。ここで、電力が仮
想的に供給されるということは、発電者1が発電した電
力が直接受電者3に供給されるということではないこと
を意味している。したがって、A電力会社2とB電力会
社4が物理的に電力線で接続されていない場合であって
も、実際には、B電力会社4が発電した電力が受電者3
に供給されることによって、発電者1が発電した電力を
仮想的に受電者3に供給する状態が実現されることにな
る。
【0058】具体的な処理の概略は次のようになる。ま
ず、発電者1は、電力の供給先、期間、容量等からなる
供給内容情報と、発電者1および受電者3に関する基本
情報を電力供給仲介業者5に対して通知し、これらの情
報が電力供給仲介業者5に登録される。なお、上記の基
本情報の詳細については後述する。
【0059】電力供給仲介業者5は供給内容情報をチェ
ックした上、発電者1および受電者3の基本情報と、A
電力会社2およびB電力会社4の顧客情報との照合もし
くは問い合わせを行う。この照合によって発電者1およ
び受電者3が確認されると、A電力会社2およびB電力
会社4に対して、電力供給の登録があったことが通知さ
れる。
【0060】A電力会社2およびB電力会社4から、発
電者1と受電者3との間の電力供給に関する承認を得る
と、電力供給仲介業者5は供給仲介を決定し、その旨を
発電者1および受電者3に通知する。なお、電力会社の
承認が必要でない場合では、この動作は必要ではない。
【0061】以上のような処理によって、発電者1と受
電者3との間での電力供給を行うことが可能となる。そ
して、発電者1と受電者3との間での電力供給が一定期
間行われた後に、電力供給仲介業者5は、A電力会社2
に対して供給期間における発電者1による発電電力量に
関する情報を要求するとともに、B電力会社4に対し
て、供給期間における受電者1による使用電力量に関す
る情報を要求する。そして、電力供給仲介業者5は、供
給期間における発電電力量、使用電力量、および供給内
容に基づいて、電力量の配分を演算によって求める。こ
の演算によって配分された電力量が、A電力会社2およ
びB電力会社4の双方に通知され、これに基づいて発電
に対する対価の支払い、および電力の利用に対する電気
料金の請求などが行われることになる。
【0062】次に、電力供給仲介業者5を中心とした通
信処理の詳細について説明する。図1は、上記電力供給
システムにおける発電者1、受電者3、A電力会社2、
およびB電力会社4が備える各端末、および電力供給仲
介業者5が備えるシステムサーバ間の情報の流れを示す
ネットワークブロック図である。
【0063】同図に示すように、発電者1には発電者端
末6が備えられており、受電者3には受電者端末14が
備えられており、A電力会社2にはA電力会社端末10
が備えられており、B電力会社4にはB電力会社端末1
2が備えられており、電力供給仲介業者5にはシステム
サーバ7が備えられている。また、A電力会社2および
B電力会社4には、それぞれ顧客情報データベース11
および顧客情報データベース13が備えられているとと
もに、電力供給仲介業者5には会員データベース8およ
び供給内容データベース9が備えられている。
【0064】まず、発電者端末6とシステムサーバ7と
の間で送受信される情報および処理について説明する。
発電者端末6とシステムサーバ7との間で行われる処理
としては、(1)基本情報登録処理、(2)ID付与処
理、(3)供給内容登録処理が挙げられる。
【0065】(1)基本情報登録処理は、発電者1に関
する基本情報を電力供給仲介業者5に登録する処理であ
る。発電者1は、発電者端末6に対して、発電者1の代
表者の氏名あるいは企業名、帰属している電力会社(A
電力会社2)に登録されている顧客番号(固有番号)な
どの基本情報を入力し、この基本情報を発電者端末6か
ら通信ネットワークを介して電力供給仲介業者5におけ
るシステムサーバ7に対して送信する。システムサーバ
7は、発電者端末6から基本情報を受信すると、これを
会員データベース6に登録する。
【0066】(2)ID付与処理は、電力供給仲介業者
5から発電者1に対して会員IDを付与する処理であ
る。電力供給仲介業者5におけるシステムサーバ7は、
基本情報を送信してきた発電者1が帰属している電力会
社(A電力会社2)に問い合わせることによって、該当
発電者1が送信してきた基本情報の正当性を確認する。
そして、基本情報が正当なものであることが確認される
と、該当発電者1に対して固有の会員ID番号を付与
し、基本情報とともに会員データベース6に記録する。
【0067】(3)供給内容登録処理は、発電者1が要
求する電力供給に関する内容(供給内容情報)を登録す
る処理である。発電者1は、発電者端末6に対して、発
電する電力を供給する期間、供給条件、供給容量、電力
供給先の受電者に関する情報などの供給内容情報を入力
し、この供給内容情報を発電者端末6から通信ネットワ
ークを介して電力供給仲介業者5におけるシステムサー
バ7に対して送信する。システムサーバ7は、発電者端
末6から供給内容情報を受信すると、これを供給内容デ
ータベース9に記録する。
【0068】次に、受電者端末14とシステムサーバ7
との間で送受信される情報および処理について説明す
る。受電者端末14とシステムサーバ7との間で行われ
る処理としては、(4)基本情報登録処理、(5)ID
付与処理が挙げられる。
【0069】(4)基本情報登録処理は、受電者3に関
する基本情報を電力供給仲介業者5に登録する処理であ
る。受電者3は、受電者者端末14に対して、受電者3
の代表者の氏名あるいは企業名、帰属している電力会社
(B電力会社4)に登録されている顧客番号(固有番
号)などの基本情報を入力し、この基本情報を受電者端
末14から通信ネットワークを介して電力供給仲介業者
5におけるシステムサーバ7に対して送信する。システ
ムサーバ7は、受電者端末14から基本情報を受信する
と、これを会員データベース6に登録する。
【0070】(5)ID付与処理は、電力供給仲介業者
5から受電者3に対して会員IDを付与する処理であ
る。電力供給仲介業者5におけるシステムサーバ7は、
基本情報を送信してきた受電者3が帰属している電力会
社(B電力会社4)に問い合わせることによって、該当
受電者3が送信してきた基本情報の正当性を確認する。
そして、基本情報が正当なものであることが確認される
と、該当受電者3に対して固有の会員ID番号を付与
し、基本情報とともに会員データベース6に記録する。
【0071】次に、システムサーバ7とA電力会社端末
10との間で送受信される情報および処理について説明
する。システムサーバ7とA電力会社端末10との間で
行われる処理としては、(6)供給内容登録通知処理、
(7)発電者の電力量通知処理、(8)補正後の電力量
通知処理が挙げられる。
【0072】(6)供給内容登録通知処理は、発電者1
から要求された供給内容情報を、A電力会社2に通知す
る処理である。システムサーバ7は、発電者端末6から
供給内容情報を受信すると、上記のように供給内容デー
タベース9に記録するとともに、この供給内容情報を通
信ネットワークを介してA電力会社2におけるA電力会
社端末10に対して送信する。A電力会社端末10は、
システムサーバ7から供給内容情報を受信すると、その
供給内容情報の主体である発電者1を、A電力会社2で
管理している顧客情報データベース11の中から特定
し、その供給内容情報を記録する。そして、その発電者
1に関して供給内容情報を承認した旨の情報が、A電力
会社端末10からシステムサーバ7に対して送信され
る。
【0073】(7)発電者の電力量通知処理は、所定の
期間内において、発電者1によって発電された電力量お
よび消費された電力量が、A電力会社端末10からシス
テムサーバ7に対して通知される処理である。発電者1
による電力供給が供給内容情報に基づいて開始される
と、A電力会社2において、発電者1によって発電され
た電力量および消費された電力量の計測が行われる。そ
して、所定の期間が経過した時点で、その期間内におい
て発電者1によって発電された電力量および消費された
電力量が求められ、これがシステムサーバ7に対して通
知される。なお、この電力量通知はシステムサーバ7が
リクエストすることによって行われる形態であってもよ
いし、A電力会社2から自主的に通知される形態であっ
てもよい。
【0074】(8)補正後の電力量通知処理は、システ
ムサーバ7が、A電力会社端末10から通知された発電
者1によって発電された電力量および消費された電力量
に基づいて補正電力量を算出し、この補正電力量をA電
力会社端末10に対して通知する処理である。このシス
テムサーバ7における補正電力量の算出の詳細について
は後述する。
【0075】次に、システムサーバ7とB電力会社端末
12との間で送受信される情報および処理について説明
する。システムサーバ7とB電力会社端末12との間で
行われる処理としては、(9)供給内容登録通知処理、
(10)受電者の電力量通知処理、(11)補正後の電
力量通知処理が挙げられる。
【0076】(9)供給内容登録通知処理は、発電者1
から要求された供給内容情報を、B電力会社4に通知す
る処理である。システムサーバ7は、発電者端末6から
供給内容情報を受信すると、上記のように供給内容デー
タベース9に記録するとともに、この供給内容情報を通
信ネットワークを介してB電力会社4におけるB電力会
社端末12に対して送信する。B電力会社端末12は、
システムサーバ7から供給内容情報を受信すると、その
供給内容情報に示されている送電対象としての受電者3
を、B電力会社4で管理している顧客情報データベース
13の中から特定し、その供給内容情報を記録する。そ
して、その受電者3に関して供給内容情報を承認した旨
の情報が、B電力会社端末12からシステムサーバ7に
対して送信される。
【0077】(10)受電者の電力量通知処理は、所定
の期間内において、受電者3によって消費された電力量
が、B電力会社端末12からシステムサーバ7に対して
通知される処理である。発電者1による電力供給が供給
内容情報に基づいて開始されると、B電力会社4におい
て、受電者3によって消費された電力量の計測が行われ
る。そして、所定の期間が経過した時点で、その期間内
において受電者3によって消費された電力量が求めら
れ、これがシステムサーバ7に対して通知される。な
お、この電力量通知はシステムサーバ7がリクエストす
ることによって行われる形態であってもよいし、B電力
会社4から自主的に通知される形態であってもよい。
【0078】(11)補正後の電力量通知処理は、シス
テムサーバ7が、B電力会社端末12から通知された受
電者3によって消費された電力量に基づいて補正電力量
を算出し、この補正電力量をB電力会社端末12に対し
て通知する処理である。このシステムサーバ7における
補正電力量の算出の詳細については後述する。
【0079】次に、発電者端末6、受電者端末14、シ
ステムサーバ7、A電力会社端末10、およびB電力会
社端末12の間で行われる処理の流れについて説明す
る。
【0080】まず、発電者1または受電者3が、電力供
給仲介業者5が提供するサービスの会員としてID登録
を行う際の処理について、図3に示すフローチャートを
参照しながら説明する。なお、以降では、発電者1およ
び受電者3を特に区別する必要のない場合には、これら
を発電者・受電者と称するとともに、発電者端末6およ
び受電者端末14を発電者・受電者端末と称することに
する。また、A電力会社2およびB電力会社4を特に区
別する必要のない場合には、これらをA・B電力会社と
称するとともに、A電力会社端末10およびB電力会社
端末12をA・B電力会社端末と称することにする。
【0081】まず、発電者・受電者は、発電者・受電者
端末を利用して、通信ネットワークを介して電力供給仲
介業者5におけるシステムサーバ7にアクセスする。そ
して、サービスメニュー画面にてシステム利用者登録手
続きを選択し、ID登録手続き処理を開始する。具体的
には、発電者・受電者端末の画面上に、図5に示すよう
な利用者登録手続き入力画面が表示される。ここで、発
電者・受電者は、利用者情報として、利用者名称(氏
名)、帰属している電力会社名、該電力会社との間で用
いられている顧客番号(お客様番号)、連絡先として住
所、電話番号、E−Mailアドレスなどの入力を行う
ことによってID登録入力処理が行われる(ステップ
1、以降、S1のように称する)。
【0082】発電者・受電者によってID登録入力処理
が行われ、ここで入力された情報がシステムサーバ7に
送信されると、システムサーバ7は、利用者名称および
顧客番号などを参照することによって、その発電者・受
電者が、会員データベース8にID登録されている顧客
であるか否かを判定する(S2)。ここで、ID登録さ
れている顧客ではないと判定された場合(S2において
NO)には、システムサーバ7は、その顧客が帰属して
いる電力会社のA・B電力会社端末にアクセスし、利用
者名称および顧客番号によって特定される顧客の顧客情
報をリクエストする。そして、A・B電力会社端末は、
受信した利用者名称および顧客番号を顧客情報データベ
ースに照会することによって、その顧客の顧客情報を取
り出す(S3)。
【0083】その後、A・B電力会社端末から顧客情報
がシステムサーバ7に送信されると、システムサーバ7
は、この顧客情報に基づいて、該当利用者に関する利用
者情報を会員データベース8に登録する処理が行われる
(S4)。
【0084】一方、S2においてYES、すなわち、I
D登録されている顧客であると判定された場合、入力さ
れた情報と、会員データベース8に登録されている情報
との間で差異があるか否かが判定され、差異がある場合
には、該当利用者に関する情報の上書きが行われ、ID
の再登録が行われる(S4)。
【0085】以上のような処理によって、発電者・受電
者は、本電力供給システムにおいて双方で特定可能な会
員ID番号が付与されることになる。また、このように
して登録された利用者情報は、会員データベース8にお
いて、図7に示すようなデータとして記録される。図7
に示す例では、会員データベース8には、会員ID番
号、氏名(名称)、帰属している電力会社における顧客
番号、帰属している電力会社名、所在地(住所)、およ
びメールアドレスが記録されている。
【0086】なお、会員データベース8には、少なくと
も、発電者および受電者を特定可能な情報(発電者ID
および受電者ID)に対して、該発電者および該受電者
の帰属する電力会社に関する情報、たとえば、電力会社
を特定可能な情報(電力会社ID)が関連付けられてい
ればよい。このようなデータベースを参照することによ
り、発電者IDおよび受電者IDを検索キー情報とし
て、対応する帰属電力会社IDを取得することができ
る。
【0087】なお、会員データベース8は、電子ファイ
ルという形で、電力供給仲介業者5において、システム
サーバ7が備えるハードディスク等の記憶装置内に、あ
るいは、システムサーバ7に接続された外部のハードデ
ィスク等の記憶装置内に、さらには、システムサーバ7
とネットワーク接続された他のデータベース端末の記憶
装置内に保存されている。
【0088】その後、システムサーバ7から発電者・受
電者端末に対して、図6に示すようなメッセージが送信
され、ID登録処理が完了したことが通知される。発電
者・受電者は、通知された会員ID番号を記録し、以
降、本電力供給システムを利用する際には、この会員I
D番号を用いて処理を行うことになる。
【0089】なお、上記の処理例では、S2においてI
D登録されていない顧客であると判定された場合に、A
・B電力会社端末に問い合わせて該当利用者の基本情報
を得るようになっているが、A・B電力会社端末に問い
合わせることなく、直接該当利用者に対して、基本情報
の入力を行わせるようにしてもよい。しかしながら、こ
のようにA・B電力会社端末に問い合わせない場合、該
当利用者による基本情報の入力に間違いなどがあって
も、これに気づくことができないという問題がある。
【0090】次に、発電者1が、電力供給仲介業者5に
対して電力供給要求を行って供給内容情報を登録する際
の処理、および、実際に電力供給が行われる際の処理に
ついて、図4に示すフローチャートを参照しながら説明
する。
【0091】まず、発電者1は、発電者端末6を利用し
て、通信ネットワークを介して電力供給仲介業者55に
おけるシステムサーバ7にアクセスする。そして、サー
ビスメニュー画面にて電力の供給内容情報登録手続きを
選択し、供給内容情報登録手続き処理を開始する。具体
的には、発電者端末6の画面上に、図9に示すような供
給内容情報登録手続き入力画面が表示される。ここで、
発電者1は、発電者、受電者(供給需要者)の双方の会
員ID番号、および供給内容情報(供給期間、供給条
件、供給電力量など)などの入力を行うことによって、
供給内容登録処理が行われる(S11)。
【0092】発電者1によって供給内容登録処理が行わ
れ、ここで入力された情報がシステムサーバ7に送信さ
れると、システムサーバ7は、入力された情報に記述ミ
スが生じていないか、内容の矛盾が生じていないかをチ
ェックする(S12)。供給内容の入力ミスの例として
は、会員ID番号がシステムに登録されているものでは
ない、開始日が登録時よりも前になっている、終了日が
開始日よりも前になっている、供給内容の入力がされて
いない、などが挙げられ、このような情報では正しい処
理が行えない場合などである。
【0093】このようなミスが生じていると判定された
場合(S12においてNO)、発電者端末6に対して供
給内容情報の再入力を行うように要求する処理が行われ
(S13)、S11からの処理が再度行われることにな
る。
【0094】S12においてYES、すなわち、入力さ
れた情報にミスが生じていないと判定された場合、入力
された発電者が帰属している電力会社(A電力会社)、
および入力された受電者が帰属している電力会社(B電
力会社)の双方に対して、発電者1による発電電力の電
力供給の通知が行われる(S14)。具体的には、例え
ば、「A電力会社様とご契約されている△△様から、B
電力会社様とご契約されている××様に対し、△△様の
発電電力を供給するよう依頼がありました」などのメッ
セージが、システムサーバ7からA・B電力会社端末に
対して送信される。
【0095】A・B電力会社端末は、上記のような通知
が行われると、該当する顧客の顧客情報を照会し、顧客
情報データベースに対して通知された内容に関する情報
を記録し、通知内容を承認する旨のメッセージをシステ
ムサーバ7に対して送信する(S15)。
【0096】システムサーバ7は、A・B電力会社端末
双方から電力供給承認のメッセージを受信すると、発電
者1によってなされた電力供給仲介に関する依頼を決定
し、この供給内容を供給内容データベース9に登録する
(S16)。ここで、会員ID番号によって関連付けら
れた発電者1および受電者3と、その供給内容情報に対
して、供給を特定する管理番号が付与され、図8に示す
ようなデータとして、供給内容データベース9に記録さ
れる。図8に示す例では、供給内容データベース9に
は、管理番号、電力供給の開始日、電力供給の終了日、
供給条件、定量設定の場合の供給量、発電者ID、およ
び受電者IDが記録されている。
【0097】その後、システムサーバ7は、供給内容情
報で指定された期間に基づいて、発電者1の発電電力量
および消費電力量、ならびに受電者3の消費電力量のデ
ータ入手日時のスケジューリングを行う。このデータ入
手日時のスケジューリングは、A・B電力会社双方の電
力検診結果が情報公開されるタイミングに合わせるよう
に行われる。このスケジューリングによって決定される
開始日および終了日の情報が、供給内容データベース9
に記録される。
【0098】その後、上記のスケジューリングによって
決定された開始日となった時点で、システムサーバ7
は、A・B電力会社端末の双方に対して、発電者1およ
び受電者3に関する使用電力情報を要求し、このデータ
の入手を開始する(S17)。A・B電力会社端末で
は、発電者1および受電者3に関する使用電力情報が要
求されると、発電者1による発電電力量および消費電力
量、ならびに受電者3の消費電力量が照会され(S1
8)、これらのデータがシステムサーバ7に対して送信
される。なお、上記の例では、システムサーバ7からの
要求に応じてA・B電力会社端末が使用電力情報を送信
するようになっているが、A・B電力会社端末が自主的
に使用電力情報をシステムサーバ7に対して送信するよ
うになっていてもよい。
【0099】システムサーバ7は、A・B電力会社端末
の双方から発電者1および受電者3に関する使用電力情
報を受信すると、これらのデータに基づいて電力量の演
算処理を行う(S19)。そして、電力量の演算処理に
基づいて、補正電力量が算出される(S20)。なお、
この電力量の演算処理および補正電力量の算出の詳細に
ついては後述する。
【0100】その後、発電者1および受電者3に関する
補正電力量が、A・B電力会社端末の双方に対して通知
される(S21)。A・B電力会社端末は、補正電力量
が通知されると、この内容を確認し、内容に問題がなけ
ればこれを承認する(S22)。そして、発電者1およ
び受電者3に対して、補正電力量に基づいて課金が行わ
れる。これにより、電力供給仲介業者5による電力供給
仲介処理が終了する。
【0101】次に、システムサーバ7における処理の流
れについて、図10に示すフローチャートを参照しなが
ら説明する。システムサーバ7は、S31において、新
規登録があったか否かを判断し、新規登録がないと判定
されている時は、S31の処理をくりかえし行うことに
なる。すなわち、システムサーバ7は、常時、新規登録
があるか否かを監視していることになる。ここで、新規
登録とは、上記した会員登録あるいは供給内容登録のど
ちらかに相当するものである。
【0102】S31においてYES、すなわち新規登録
があったと判定された場合、S32において、それが会
員登録であるか供給内容登録であるかが判定される。会
員登録であると判定された場合(S32においてYE
S)には、新規会員登録処理が行われる(S33)。こ
の会員登録処理では、システムサーバ7は、会員登録要
求を行ってきた発電者・受電者が入力した基本情報、す
なわち名称、顧客番号などの情報に誤りがないかを確認
するために、その発電者・受電者が帰属しているA・B
電力会社端末にアクセスして帰属確認を要求する。会員
登録を要求してきた発電者・受電者の帰属を確認する
と、該当発電者・受電者に対して、電力供給仲介業者5
が提供するサービスにおける会員ID番号を付与し、こ
れを基本情報とともに会員データベース8に記録する。
これにより新規会員登録処理が完了する。
【0103】一方、S32においてNO、すなわち新規
登録が供給内容登録であると判定された場合、システム
サーバ7は要求された供給内容をチェックする(S3
4)。まず、システムサーバ7は、供給内容登録の際に
入力された会員ID番号を、会員データベース8と照合
することによって登録の有無を確認する。登録が行われ
ていれば、供給内容の確認ステップに移行し、登録が行
われていない場合には、通信ネットワークを介して登録
者(発電者)に新規会員登録を行うことを促すメッセー
ジを送信する。
【0104】その後、システムサーバ7は、供給内容に
誤りがないかをチェックする。例えば入力された期間に
矛盾がないか、入力漏れがないかなどがチェックされ、
入力された情報の不備の有無を判断する。入力に問題が
なければ、供給内容の実行ステップに移行し、入力に問
題があれば、通信ネットワークを介して登録者(発電
者)に供給内容の再登録処理を行うことを促すメッセー
ジを送信する。
【0105】供給内容登録の確認が完了すると、システ
ムサーバ7は、この供給内容を供給内容データベース8
に記録する。そして、供給内容の期間情報から、発電者
1および受電者3に関する電力量情報のデータを入手す
る期間を決定することによって、電力量情報を入手する
データ取得処理プログラムの実行スケジュールを設定す
る(S35)。
【0106】その後、上記のスケジュールによって設定
されたデータ入手開始日になると、システムサーバ7
は、データ取得処理プログラムを起動する。このデータ
取得処理プログラムが起動されると、システムサーバ7
は、A電力会社端末10およびB電力会社端末12の双
方に対して、発電者1および受電者3の使用電力量情報
を要求する(S36)。
【0107】A電力会社端末10およびB電力会社端末
12は、システムサーバ7から発電者1および受電者3
の使用電力量情報の要求が行われると、これに応答して
これらの情報をシステムサーバ7に対して送信する。こ
れにより、システムサーバ7は、供給期間における発電
者1の発電電力量、発電者1の消費電力量、および受電
者3の消費電力量に関する使用電力量情報を取得する
(S37)。
【0108】使用電力量情報を取得すると、システムサ
ーバ7は、供給内容情報に基づいて、発電者1の発電電
力量、発電者1の消費電力量、および受電者3の消費電
力量の補正演算を行い、それぞれの電力量を補正する。
この補正結果に基づいて、最終的な発電者1および受電
者3の補正電力量、すなわち補正電力量を算出する(S
38)。
【0109】上記の補正演算は例えば次のようにして行
われる。発電者1の実際の発電電力量から、発電者1か
ら受電者3へ供給要請される電力量を差し引くことによ
り発電者1の発電電力を補正する。また、受電者3の実
際の使用電力量から、発電者1から受電者3へ供給要請
される電力量を差し引くことにより受電者3の使用電力
を補正する。上記補正により、発電者1の発電電力が受
電者3に提供されることになる。なお、発電者1から受
電者3へ供給要請される電力は、発電者1の実際の発電
電力の全てであってもよいし、あるいは、その一部であ
ってもよい。
【0110】なお、発電者1の発電電力量を補正する際
に用いる電力量は、受電者3の使用電力量を補正する際
に用いる電力量と同じである必要はなく、たとえば、受
電者3の使用電力量を補正する際に用いる電力量は、発
電者1の発電電力量を補正する際に用いる電力量より少
なくてもよい。これにより、その差分に相当する料金
を、電力供給仲介業者5あるいは発電者1が帰属するA
電力会社2への手数料に割り当てることが可能となる。
【0111】上記の補正演算のより具体的な例につい
て、図9において示した供給条件を例に説明する。
【0112】 (1)「発電量を全て供給」の場合 発電電力量a=k×供給電力量e ただし (k≧1) …(1) 供給電力量e−受電者使用電力c=電力過不足分f …(2) の式が成り立つ。
【0113】このように、発電者1の発電電力量aを最
大値として、その全て、あるいはその一部の電力量が、
発電者1が帰属するA電力会社2ではなく、発電者1が
指定した受電者3に供給されることが特徴となってい
る。すなわち、受電者3の補正電力量は、受電者3が帰
属するB電力会社4から供給を受けて使用した実際の消
費電力量から、発電者1から供給を受けた供給電力量e
を差し引いた値となる。ここで、発電者1による発電電
力量aの全てあるいはその一部が受電者3に供給される
ことになる。
【0114】さらに、受電者3は、電力過不足分fの値
がプラスの場合は、余剰電力としてB電力会社4に売却
し、その売却した分の電力料金を得ることも可能であ
る。一方、電力過不足分fの値がマイナスの場合は、そ
の不足電力分の料金は受電者3の負担となる。
【0115】(2)「余剰電力のみ供給」の場合 発電者1は、発電者1が帰属するA電力会社2との関係
において、 発電電力量a−発電者使用電力b=供給電力量e (3) 供給電力量e−受電者使用電力c=電力過不足分f (4) の式が成り立つ。
【0116】この場合、発電者使用電力bは発電電力量
aによってまかなわれることになる。一方、受電者3に
は、供給電力量eの電力量が供給されることになる。こ
こで、電力過不足分fの値がプラスの場合は、受電者3
は、余剰電力としてB電力会社4に売却し、その売却分
の電力料金を得ることが可能である。一方、電力過不足
分fの値がマイナスの場合は、その不足電力分の料金は
受電者3の負担となる。
【0117】 (3)「需要者(受電者3)使用量を供給」の場合 発電電力量a−受電者使用電力c=電力過不足分f (5) の式が成り立つ。
【0118】この場合、受電者3は、受電者使用電力c
に対して電力の供給が行われることになる。ここで、電
力過不足分fの値がプラスの場合は、発電者3は、余剰
電力としてA電力会社2に売却し、その売却分の電力料
金を得ることが可能である。一方、電力過不足分fの値
がマイナスの場合は、その不足電力分の料金は受電者3
の負担となる。
【0119】(4)「定量設定」の場合 供給条件を定量設定とした場合の演算例を示す 発電電力量a≧定量電力量g (6) 定量電力量g−受電者使用電力c=電力過不足分f (7) の式が成り立つ。
【0120】(6)式のように、発電電力量aが定量電
力量gの値より大きい場合は、その差は余剰電力として
A電力会社2に売却され、発電者1はその売却分の電力
料金を得ることが可能である。一方、(6)式を満たさ
ない場合、すなわち発電電力量aが定量電力量gに満た
ない場合は、発電電力量aのみが受電者3に供給される
ことになる。
【0121】また、電力過不足分fの値がマイナスの場
合は、その不足電力分の料金は受電者3の負担となる。
【0122】図10のフローチャートに戻ると、S38
において補正電力量が算出されると、システムサーバ7
は、補正電力量として、発電者補正電力使用量、受電者
補正電力使用量を、A電力会社2およびB電力会社4の
双方へ通知する(S39)。A電力会社2およびB電力
会社4は、通知された補正電力量に基づいて、自社の料
金演算方法によって電力料金を演算し、通常の電力料金
の請求方法、集金方法によって、発電者1および受電者
3に対して電力料金の精算を行う。ここで、発電者1お
よび受電者3に対しては、図12に示すような電気料金
通知票に電力供給内容を記載することによって、電力供
給結果を知らせることができる。
【0123】上記の例では、受電者3は、発電能力を有
さないものとして記載したが、例えば太陽光発電システ
ムを有することにより発電電力を生じさせている場合に
は、上記受電者3の電力に関する補正は、該受電者3が
受電者が帰属するB電力会社4に対して電力の提供が発
生している場合には、それらのトータルの電力量に対し
てであってもよい。
【0124】上記の例では、システムサーバ7は、発電
者1および受電者3に関する補正電力量を算出し、これ
をA電力会社2およびB電力会社4に通知するようにな
っているが、システムサーバ7が、発電者1および受電
者3に関する補正電力料金を算出し、これをA電力会社
2およびB電力会社4に通知するようにしてもよい。図
11は、システムサーバ7が補正電力料金を算出し、こ
れを通知する処理を行う際の流れを示している。なお、
この図11に示すフローチャートにおいて、S41から
S47までの処理は、上記した図10に示すフローチャ
ートにおけるS31からS37までの処理と同様である
ので、ここではその説明を省略する。
【0125】S47において、システムサーバ7は、A
電力会社2およびB電力会社4から発電者1および受電
者3に関する使用電力量情報を取得すると、これに基づ
いて、上記したS38に示した方法によって、発電者1
および受電者3の補正電力量を算出する。そして、これ
らの補正電力量から各電力会社で設定されている電力料
金体系に基づいて、補正電力料金の算出が行われる(S
48)。具体的には、発電者1に関しては、発電者1が
帰属しているA電力会社2で設定されている電力料金体
系に基づいて、補正電力量から補正電力料金が算出さ
れ、受電者3に関しては、受電者3が帰属しているB電
力会社4で設定されている電力料金体系に基づいて、補
正電力量から補正電力料金が算出される。
【0126】以上のようにして発電者1および受電者3
に関する補正電力料金が算出されると、システムサーバ
7は、これをA電力会社2およびB電力会社4の双方へ
通知する(S49)。A電力会社2およびB電力会社4
は、通知された補正電力料金に基づいて、通常の電力料
金の請求方法、集金方法によって、発電者1および受電
者3に対して電力料金の精算を行う。
【0127】なお、演算処理により補正が行われた発電
者1及び受電者3の使用電力量に関する情報は、システ
ムサーバ7から各発電者端末6および受電者端末14に
対して通知を行うものであってもよいし、あるいは、上
記のように、発電者が帰属するA電力会社端末10およ
び受電者が帰属するB電力会社端末12に対して通知を
行うものであってもよい。当然の事ながら、上記2つの
方法を併用することも可能である。
【0128】前者の場合には、電力仲介管理に加えて、
電力会社の別を問わず本システムの対象となる発電者1
および受電者3の電力に関する情報をシステムサーバ7
が一括して管理することが可能となり、システム全体と
しての処理の効率化を図ることができる。
【0129】また、後者の場合には、従来行われてい
る、電力会社個々の管理方法、管理体系をそのまま用い
ることができるので、手続き等のシステムの変更がな
く、したがって、発電者1、受電者3等に対しても混乱
を生じさせる虞がない。
【0130】以上のような電力供給システムによれば、
ネットワークを利用した情報技術の活用によって電力供
給が行う事が可能となる。本システムでは、発電者が供
給要請者としている。これは、供給要請者を発電者と限
定する事によって、不正行為の発生を防ぐものである。
ここで、不正行為とは、例えば発電者が知らないうちに
勝手に特定の受電者に対して電力供給が行われるという
ような行為である。供給要請内容には本システム会員I
D番号をもって発電者、受電者を関係付けている。本シ
ステム利用の際は事前に会員ID番号を登録することと
している。
【0131】システム利用者は、本システムの利用者登
録を行う。その際、利用者帰属電力会社の顧客番号を入
力する。電力会社の顧客番号は顧客の確認、電力料金徴
収の信頼性の確認に利用される。例えば、電力会社のホ
ームページ上では、この顧客番号を利用して任意個人の
前月の電力使用量を知ることができる。本システムは発
電者ID番号、受電者ID番号と供給内容を関係付ける
ことによって電力供給を決定する。
【0132】発電者の発電量、受電者の使用電力量と供
給内容をもって演算が行われる。発電者の発電量は発電
者帰属電力会社の顧客情報を利用し、受電者の使用電力
量は受電者帰属電力会社の顧客情報を利用する。これら
の電力量データを供給内容によって補正電力量の算定を
行う。発電者と受電者の補正電力量が算定されると、補
正電力量は発電者帰属電力会社と受電者帰属電力会社に
通知される。この通知をもってシステムは完了する。
【0133】なお、発電者には自分が発電した電力を指
定した個人に供給したいという潜在的欲求があった。こ
れは、発電電気を自分の庭で収穫した農産物に当てはめ
ると、その農産物を家族に送る行為に近いと言える。具
体的には、別荘に設置した太陽光発電電力を都会の自宅
で使用したいというケースも想定されるが、本電力供給
システムによれば、このような要求に対応することが可
能となる。
【0134】また、受電者も特定の発電者とその発電方
法を知った上でその電力を利用したいという欲求があっ
た。受電者は家庭で使用する電力がたとえば、原子力発
電で得られたものなのか、太陽光発電によって得られた
ものか区別して利用したいという潜在的欲求があるが、
本電力供給システムによれば、このような要求に対応す
ることが可能となる。
【0135】また、電力会社は実際の電力移動を行わ
ず、託送を伴わない本電力供給システムにより顧客の補
正電力量情報を得ることで、電力料金を徴収することが
できる。もちろん、事前に供給内容を知ることで供給を
加味した発電計画を立てることも可能となる。
【0136】本電力供給システムを運営する電力供給仲
介業者は、利用者としての発電者や受電者、および電力
会社などではない第3者であることが望ましい。もちろ
ん、本電力供給システムに利用料の設定があっても構わ
ない。
【0137】なお、上記の電力供給システムでは、電力
供給要求の受付、発電者使用電力量情報および受電者使
用電力量情報の取得、発電者補正電力量および受電者補
正電力量の算出を全てシステムサーバ7において行って
いるが、次のようなシステムとしてもよい。
【0138】すなわち、システムサーバ7は、特定の発
電者1によって発電された電力の少なくとも一部を特定
の受電者3に対して供給する電力供給要求を受け付ける
処理と、発電者が帰属するA電力会社端末10および受
電者が帰属するB電力会社端末12に対して、上記電力
供給要求に関する情報を通知する処理とを行うものとす
る。
【0139】そして、A電力会社端末10は、通知され
た上記電力供給要求に関する情報に基づいて、所定の期
間において、発電者1が発電する発電電力量に関する発
電者使用電力量情報を取得する処理と、上記発電者使用
電力量情報に基づいて、発電者1の実際の使用電力量で
ある発電者補正電力量を算出する処理とを行うものとす
る。
【0140】そして、B電力会社端末12は、通知され
た上記電力供給要求に関する情報に基づいて、所定の期
間において、受電者3が発電する消費電力量に関する受
電者使用電力量情報を取得する処理と、上記受電者使用
電力量情報に基づいて、受電者3の実際の使用電力量で
ある受電者発電者補正電力量を算出する処理とを行うも
のとする。
【0141】上記の構成によれば、A電力会社端末10
およびB電力会社端末12はそれぞれ、発電者端末6か
ら入力された電力供給要求に関する情報をシステムサー
バ7から取得し、発電者1の実際の発電量に関する情報
あるいは受電者3の実際の使用電力量に関する情報を取
得し、上記取得した情報を用いて、たとえば、発電者1
の実際の発電量から登録された発電量を減算することに
より、該発電者1の発電量を補正することができると共
に、受電者3の実際の使用電力量から登録された発電量
を減算することにより、該受電者3の使用電力量を補正
することができる。
【0142】このような電力供給システムによれば、シ
ステムサーバ7は、発電者1からの登録依頼情報を管理
する機能に特化しており、電力情報の基本的な管理等は
従来通りA電力会社端末10およびB電力会社端末12
が行うことを特徴としている。したがって、A電力会社
2およびB電力会社4は、該当の発電者1および受電者
3の電力情報を電力供給仲介業者5に送信する必要はな
いので、セキュリティ上優れている。また、発電者1お
よび受電者3の補正後の電力情報を算出するにあたり、
A電力会社2およびB電力会社4毎に単独で補正量を設
定することができるので、該補正量に変更があった場合
にも柔軟に対応できる。
【0143】なお、発電者1および受電者3における使
用電力量を取得する手段としては、たとえば、発電者1
宅に設置された発電電力計あるいは受電者3宅に設置さ
れた電力計などが挙げられる。また、これらの電力計の
値を通信ネットワークを介してA電力会社端末10およ
びB電力会社端末12が取得可能であってもよい。
【0144】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る電力供給仲
介方法は、特定の発電者によって発電された電力の少な
くとも一部を特定の受電者に対して供給する電力供給要
求を受け付けるステップと、所定の期間において、上記
特定の発電者が発電する発電電力量に関する発電者使用
電力量情報を上記発電者帰属電力会社端末から通信によ
って取得するとともに、上記特定の受電者が消費する消
費電力量に関する受電者使用電力量情報を上記受電者帰
属電力会社端末から通信によって取得するステップと、
上記発電者使用電力量情報および上記受電者使用電力量
情報に基づいて、上記発電者の実際の使用電力量である
発電者補正電力量と、上記受電者の実際の使用電力量で
ある受電者補正電力量とを算出するステップとを有する
方法である。
【0145】これにより、発電者と受電者との間に直接
的な送電設備などを敷設することなく、既存の電力会社
によって設けられている送電インフラを利用した状態
で、発電者が発電した電力を受電者に対して供給するシ
ステムを構築することが可能となるという効果を奏す
る。
【0146】また、発電者帰属電力会社と受電者帰属電
力会社との間においても、電力線の接続は必ずしも必要
ではないので、発電者と受電者との間で実際の電力移動
を行う必要がないので、電力の変換などが不要であり、
送電ロスも生じないというメリットがある。
【0147】また、従来のシステムをそのまま利用する
ことが可能であり、新たな計測システムなどを構築する
必要もないという効果を奏する。
【0148】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記発電者帰属電力会社端末から取得する発電者使用電
力量情報に、該当発電者が消費する消費電力量に関する
情報も含まれている方法としてもよい。
【0149】これにより、上記の方法による効果に加え
て、発電者帰属電力会社に対して、発電電力と消費電力
とを差し引きした結果を通知することが可能となるとい
う効果を奏する。
【0150】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記電力供給要求時に、発電者が受電者に対して供給す
る発電電力の供給条件が指定されるとともに、上記発電
者補正電力量および上記受電者補正電力量の算出が、上
記電力供給条件に基づいて行われる方法としてもよい。
【0151】これにより、上記の方法による効果に加え
て、利用者は、好みに応じて様々な形態での発電電力の
供給を行うことが可能となるという効果を奏する。ま
た、指定された電力供給条件に基づいて発電者補正電力
量および受電者補正電力量の算出が行われることになる
ので、どの電力供給条件でも的確に電力量の計算を行う
ことができ、これに応じた電気料金の精算を行うことが
可能となるという効果を奏する。
【0152】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記電力供給要求によって入力された情報から、発電者
を特定する発電者固有情報および受電者を特定する受電
者固有情報を抽出するステップと、上記発電者固有情報
と当該発電者が帰属する電力会社情報とを関連づけて記
録されているとともに、上記受電者固有情報と当該受電
者が帰属する電力会社情報とを関連づけて記録されてい
る会員データベースにアクセスすることによって、電力
供給要求対象となる発電者が帰属する電力会社および受
電者が帰属する電力会社を特定するステップとをさらに
備えている方法としてもよい。
【0153】これにより、上記の方法による効果に加え
て、電力供給要求時には、帰属する電力会社などの情報
が入力される必要をなくすことができるという効果を奏
する。よって、電力供給を要求する利用者の手間を省く
ことができるとともに、謝った情報が入力されて処理が
滞るというような事態も回避することができるという効
果を奏する。
【0154】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記発電者および/または上記受電者から、会員登録要
求として、当該発電者および/または受電者の名称、お
よび当該発電者および/または受電者が帰属している発
電者帰属電力会社および/または受電者帰属電力会社が
管理している顧客番号に関する情報を受信するステップ
と、上記発電者帰属電力会社端末および/または受電者
帰属電力会社端末に通信ネットワークを介してアクセス
して、上記顧客番号を通知し、該顧客番号に該当する利
用者に関する顧客情報を取得するステップと、取得した
上記顧客情報に基づいて、上記会員データベースに上記
発電者および/または上記受電者に関する情報を記録す
るステップとをさらに有している方法としてもよい。
【0155】これにより、上記の方法による効果に加え
て、会員データベースは、発電者帰属電力会社端末およ
び/または受電者帰属電力会社端末から得られた顧客情
報に基づいたものとなるので、より信頼性の高いデータ
ベースを構築することができるという効果を奏する。
【0156】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記電力供給要求が、該電力供給要求において発電者と
して規定されている発電者によってのみ行われる方法と
してもよい。
【0157】これにより、上記の方法による効果に加え
て、電力供給要求において発電者として規定されている
発電者のみが、電力供給要求を行うことが可能となって
いるので、不正行為の発生を防止することができるとい
う効果を奏する。
【0158】また、本発明に係る電力供給仲介方法は、
上記発電者補正電力量を上記発電者帰属電力会社端末に
通信によって通知するとともに、上記受電者補正電力量
を上記受電者帰属電力会社端末に通信によって通知する
ステップとをさらに有する方法としてもよい。
【0159】これにより、上記の方法による効果に加え
て、発電者帰属電力会社端末および受電者帰属電力会社
端末は、別途、個別に電力量に関する演算を行う必要が
なくなるという効果を奏する。また、発電者帰属電力会
社端末および受電者帰属電力会社端末に対して送信され
るので、発電者帰属電力会社端末及び受電者帰属電力会
社端末は、それぞれ該当の発電者及び受電者に通常の通
知ルートにて補正された電力に関する情報を通知するこ
とができるという効果を奏する。
【0160】また、本発明に係る電力供給仲介プログラ
ムは、上記本発明に係る電力供給仲介方法をコンピュー
タに実行させるものである。
【0161】これにより、上記プログラムをコンピュー
タシステムにロードすることによって、上記電力供給仲
介方法を実現することが可能となるという効果を奏す
る。
【0162】また、本発明に係る電力供給仲介プログラ
ムを記録した記録媒体は、上記本発明に係る電力供給仲
介方法をコンピュータに実行させる電力供給仲介プログ
ラムを記録している構成である。
【0163】これにより、上記記録媒体に記録されたプ
ログラムをコンピュータシステムにロードすることによ
って、上記電力供給仲介方法を実現することが可能とな
るという効果を奏する。
【0164】また、本発明に係る電力供給仲介端末は、
特定の発電者によって発電された電力の少なくとも一部
を特定の受電者に対して供給する電力供給要求を受け付
ける電力供給要求受信手段と、所定の期間において、上
記特定の発電者が発電する発電電力量に関する発電者使
用電力量情報を上記発電者帰属電力会社端末から通信に
よって取得するとともに、上記特定の受電者が消費する
消費電力量に関する受電者使用電力量情報を上記受電者
帰属電力会社端末から通信によって取得する使用電力量
取得手段と、上記発電者使用電力量情報および上記受電
者使用電力量情報に基づいて、上記発電者の実際の使用
電力量である発電者補正電力量と、上記受電者の実際の
使用電力量である受電者補正電力量とを算出する補正電
力量算出手段とを備えている構成である。
【0165】これにより、発電者と受電者との間に直接
的な送電設備などを敷設することなく、既存の電力会社
によって設けられている送電インフラを利用した状態
で、発電者が発電した電力を受電者に対して供給するシ
ステムを構築することが可能となるという効果を奏す
る。
【0166】また、発電者と受電者との間で実際の電力
移動を行う必要がないので、電力の変換などが不要であ
り、送電ロスも生じないというメリットがあるという効
果を奏する。
【0167】また、本発明に係る電力供給システムは、
上記電力供給仲介端末が、特定の発電者によって発電さ
れた電力の少なくとも一部を特定の受電者に対して供給
する電力供給要求を受け付ける電力供給要求受信手段
と、上記発電者帰属電力会社端末および受電者帰属電力
会社端末に対して、上記電力供給要求に関する情報を通
知する通知手段とを備え、上記発電者帰属電力会社端末
が、上記電力供給仲介端末から通知された上記電力供給
要求に関する情報に基づいて、所定の期間において、上
記特定の発電者が発電する発電電力量に関する発電者使
用電力量情報を取得する使用電力量取得手段と、上記発
電者使用電力量情報に基づいて、上記発電者の実際の使
用電力量である発電者補正電力量を算出する補正電力量
算出手段とを備え、上記受電者帰属電力会社端末が、上
記電力供給仲介端末から通知された上記電力供給要求に
関する情報に基づいて、所定の期間において、上記特定
の受電者が消費する消費電力量に関する発電者使用電力
量情報を取得する使用電力量取得手段と、上記受電者使
用電力量情報に基づいて、上記受電者の実際の使用電力
量である受電者補正電力量を算出する補正電力量算出手
段とを備えている構成である。
【0168】これにより、電力供給仲介端末は、発電者
からの登録依頼情報を管理する機能に特化しており、電
力情報の基本的な管理等は従来通り発電者帰属電力会社
端末および受電者帰属電力会社端末が行うことを特徴と
している。したがって、発電者帰属電力会社および受電
者帰属電力会社は、該当の発電者及び受電者の電力情報
を電力供給仲介端末に送信する必要はないので、セキュ
リティ上優れているという効果を奏する。また、発電者
および受電者の補正後の電力情報を算出するにあたり、
発電者帰属電力会社および受電者帰属電力会社毎に単独
で補正量を設定することができるので、該補正量に変更
があった場合にも柔軟に対応できるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電力供給システム全
体の各端末およびサーバ間の情報の流れを示すネットワ
ークブロック図である。
【図2】上記電力供給システムの概略を示すブロック図
である。
【図3】発電者または受電者が、電力供給仲介業者が提
供するサービスの会員としてID登録を行う際の処理の
流れを示すフローチャートである。
【図4】発電者が、電力供給仲介業者に対して供給内容
情報を登録する際の処理、および、実際に電力供給が行
われる際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】利用者登録手続き入力画面例を示す図である。
【図6】ID登録処理が完了したことを通知する表示画
面例を示す図である。
【図7】会員データベースに記録されるデータの一例を
示す図である。
【図8】供給内容データベースに記録されるデータの一
例を示す図である。
【図9】供給内容情報登録手続き入力画面例を示す図で
ある。
【図10】システムサーバにおける処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図11】システムサーバにおける処理の流れの別の例
を示すフローチャートである。
【図12】電気料金通知票の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 発電者 2 A電力会社(発電者帰属電力会社) 3 受電者 4 B電力会社(受電者帰属電力会社) 5 電力供給仲介業者 6 発電者端末 7 システムサーバ(電力供給仲介端末) 8 会員データベース 9 供給内容データベース 10 A電力会社端末(発電者帰属電力会社端末) 11 顧客情報データベース 12 B電力会社端末(受電者帰属電力会社端末) 13 顧客情報データベース

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力の発電を行う発電者が備える発電者端
    末、電力の消費を行う受電者が備える受電者端末、上記
    発電者が帰属している発電者帰属電力会社が備える発電
    者帰属電力会社端末、および、上記受電者が帰属してい
    る受電者帰属電力会社が備える受電者帰属電力会社端末
    に対して、通信ネットワークを介して接続されたシステ
    ムサーバによって行われる電力供給仲介方法であって、 特定の発電者によって発電された電力の少なくとも一部
    を特定の受電者に対して供給する電力供給要求を受け付
    けるステップと、 所定の期間において、上記特定の発電者が発電する発電
    電力量に関する発電者使用電力量情報を上記発電者帰属
    電力会社端末から通信によって取得するとともに、上記
    特定の受電者が消費する消費電力量に関する受電者使用
    電力量情報を上記受電者帰属電力会社端末から通信によ
    って取得するステップと、 上記発電者使用電力量情報および上記受電者使用電力量
    情報に基づいて、上記発電者の実際の使用電力量である
    発電者補正電力量と、上記受電者の実際の使用電力量で
    ある受電者補正電力量とを算出するステップとを有する
    ことを特徴とする電力供給仲介方法。
  2. 【請求項2】上記発電者帰属電力会社端末から取得する
    発電者使用電力量情報に、該当発電者が消費する消費電
    力量に関する情報も含まれていることを特徴とする請求
    項1記載の電力供給仲介方法。
  3. 【請求項3】上記電力供給要求時に、発電者が受電者に
    対して供給する発電電力の供給条件が指定されるととも
    に、上記発電者補正電力量および上記受電者補正電力量
    の算出が、上記電力供給条件に基づいて行われることを
    特徴とする請求項1または2記載の電力供給仲介方法。
  4. 【請求項4】上記発電電力の供給条件として、発電者に
    よる発電電力量の全てを受電者に供給するという条件、
    発電者による発電電力量から、発電者による消費電力量
    を差し引いた余剰電力量を受電者に供給するという条
    件、受電者による消費電力量分を発電者による発電電力
    量から供給するという条件、および、発電者による発電
    電力量のうちの所定の電力量分を受電者に供給するとい
    う条件のうちの少なくとも1つが選択可能となっている
    ことを特徴とする請求項3記載の電力供給仲介方法。
  5. 【請求項5】上記電力供給要求によって入力された情報
    から、発電者を特定する発電者固有情報および受電者を
    特定する受電者固有情報を抽出するステップと、 上記発電者固有情報と当該発電者が帰属する電力会社情
    報とを関連づけて記録されているとともに、上記受電者
    固有情報と当該受電者が帰属する電力会社情報とを関連
    づけて記録されている会員データベースにアクセスする
    ことによって、電力供給要求対象となる発電者が帰属す
    る電力会社および受電者が帰属する電力会社を特定する
    ステップとをさらに備えていることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれか一項に記載の電力供給仲介方法。
  6. 【請求項6】上記発電者および/または上記受電者か
    ら、会員登録要求として、当該発電者および/または受
    電者の名称、および当該発電者および/または受電者が
    帰属している発電者帰属電力会社および/または受電者
    帰属電力会社が管理している顧客番号に関する情報を受
    信するステップと、 上記発電者帰属電力会社端末および/または受電者帰属
    電力会社端末に通信ネットワークを介してアクセスし
    て、上記顧客番号を通知し、該顧客番号に該当する利用
    者に関する顧客情報を取得するステップと、 取得した上記顧客情報に基づいて、上記会員データベー
    スに上記発電者および/または上記受電者に関する情報
    を記録するステップとをさらに有していることを特徴と
    する請求項5記載の電力供給仲介方法。
  7. 【請求項7】上記電力供給要求が、該電力供給要求にお
    いて発電者として規定されている発電者によってのみ行
    われることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一
    項に記載の電力供給仲介方法。
  8. 【請求項8】上記発電者補正電力量を上記発電者帰属電
    力会社端末に通信によって通知するとともに、上記受電
    者補正電力量を上記受電者帰属電力会社端末に通信によ
    って通知するステップとをさらに有することを特徴とす
    る請求項1ないし7のいずれか一項に記載の電力供給仲
    介方法。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれか一項に記載の
    電力供給仲介方法をコンピュータに実行させる電力供給
    仲介プログラム。
  10. 【請求項10】請求項1ないし8のいずれか一項に記載
    の電力供給仲介方法をコンピュータに実行させる電力供
    給仲介プログラムを記録した記録媒体。
  11. 【請求項11】電力の発電を行う発電者が備える発電者
    端末、電力の消費を行う受電者が備える受電者端末、上
    記発電者が帰属している発電者帰属電力会社が備える発
    電者帰属電力会社端末、および、上記受電者が帰属して
    いる受電者帰属電力会社が備える受電者帰属電力会社端
    末に対して、通信ネットワークを介して接続された電力
    供給仲介端末であって、 特定の発電者によって発電された電力の少なくとも一部
    を特定の受電者に対して供給する電力供給要求を受け付
    ける電力供給要求受信手段と、 所定の期間において、上記特定の発電者が発電する発電
    電力量に関する発電者使用電力量情報を上記発電者帰属
    電力会社端末から通信によって取得するとともに、上記
    特定の受電者が消費する消費電力量に関する受電者使用
    電力量情報を上記受電者帰属電力会社端末から通信によ
    って取得する使用電力量取得手段と、 上記発電者使用電力量情報および上記受電者使用電力量
    情報に基づいて、上記発電者の実際の使用電力量である
    発電者補正電力量と、上記受電者の実際の使用電力量で
    ある受電者補正電力量とを算出する補正電力量算出手段
    とを備えていることを特徴とする電力供給仲介端末。
  12. 【請求項12】電力の発電を行う発電者が備える発電者
    端末、電力の消費を行う受電者が備える受電者端末、上
    記発電者が帰属している発電者帰属電力会社が備える発
    電者帰属電力会社端末、上記受電者が帰属している受電
    者帰属電力会社が備える受電者帰属電力会社端末、およ
    び、上記発電者端末、上記受電者端末、上記発電者帰属
    電力会社端末、および上記受電者帰属電力会社端末に対
    して、通信ネットワークを介して接続された電力供給仲
    介端末とを備えた電力供給システムであって、 上記電力供給仲介端末が、 特定の発電者によって発電された電力の少なくとも一部
    を特定の受電者に対して供給する電力供給要求を受け付
    ける電力供給要求受信手段と、 上記発電者帰属電力会社端末および受電者帰属電力会社
    端末に対して、上記電力供給要求に関する情報を通知す
    る通知手段とを備え、 上記発電者帰属電力会社端末が、 上記電力供給仲介端末から通知された上記電力供給要求
    に関する情報に基づいて、所定の期間において、上記特
    定の発電者が発電する発電電力量に関する発電者使用電
    力量情報を取得する使用電力量取得手段と、 上記発電者使用電力量情報に基づいて、上記発電者の実
    際の使用電力量である発電者補正電力量を算出する補正
    電力量算出手段とを備え、 上記受電者帰属電力会社端末が、 上記電力供給仲介端末から通知された上記電力供給要求
    に関する情報に基づいて、所定の期間において、上記特
    定の受電者が消費する消費電力量に関する発電者使用電
    力量情報を取得する使用電力量取得手段と、 上記受電者使用電力量情報に基づいて、上記受電者の実
    際の使用電力量である受電者補正電力量を算出する補正
    電力量算出手段とを備えていることを特徴とする電力供
    給システム。
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