JP2003347605A - 熱電モジュール - Google Patents
熱電モジュールInfo
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Abstract
る熱電モジュールを提供する。 【解決手段】支持基板と、該支持基板上に複数配列され
た熱電素子と、該複数の熱電素子間を電気的に接続する
配線導体と、前記支持基板上に設けられ、該配線導体と
電気的に連結された外部接続端子とを具備し、前記熱電
素子が、結晶成長方向と垂直な断面積が100mm2以
下の溶製材料から所定の長さに切断して得られた平均結
晶粒径が200μm以上のN型熱電素子と、平均結晶粒
径が100μm以下の焼結体からなるP型熱電素子とで
構成され、かつN型熱電素子及びP型熱電素子の素子形
状が実質的に等しく、N型熱電素子とP型熱電素子とが
対になって配列されていることを特徴とする。
Description
の冷却等に好適に用いることのできる熱電モジュールに
関する。
子は、電流を流すことにより一端が発熱するとともに他
端が吸熱するため、冷却用の熱電素子として用いられて
いる。特に、熱電モジュールとしてレーザーダイオード
の温度制御、小型で構造が簡単でありフロンレスの冷却
装置、冷蔵庫、恒温槽、光検出素子、半導体製造装置等
の電子冷却素子、レーザーダイオードの温度調節等への
幅広い利用が期待されている。
ュールに使用される熱電素子用材料は、冷却特性が優れ
るという観点からA2B3型結晶(AはBi及び/又はS
b、BはTe及び/又はSe)からなる熱電素子が一般
的に用いられている。
の熱電素子を対にしたものを複数直列に電気的接続を行
い冷却モジュールとして使用される。P型の熱電素子に
はBi2Te3とSb2Te3(テルル化アンチモン)との
固溶体が、N型の熱電素子にはBi2Te3とBi2Se3
(セレン化ビスマス)との固溶体が特に優れた性能を示
すことから、このA2B3型結晶(AはBi及び/又はS
b、BはTe及び/又はSe)が熱電素子として広く用
いられている。
よりブリッジマン法、引き上げ法、ゾーンメルト法など
公知の単結晶製造技術によって結晶粒子径の大きいイン
ゴットあるいは単結晶からなる溶製材料として作製さ
れ、これをスライスし、電極に接合するためのメッキを
施した後、0.5〜3mmのチップ形状にダイシングし
たものが用いられてきた。
素子として用いた場合は、モジュール性能は優れるもの
の、加工歩留まりが低く、強度が低いために信頼性が低
いという問題があった。
ゴットを粉砕、分級した後にホットプレス等で焼結させ
た焼結材料は、加工歩留まりが高く、信頼性は優れるも
ののモジュール性能が溶製材料に比べて低いという問題
があった。
素子1個と、小型の焼結材料からなるP型熱電素子を複
数個並べ、N型熱電素子とP型熱電素子を並列に接続す
ることで、N型溶製材料の加工歩留まりの低下を抑え、
且つモジュール性能の低下を抑制した熱電モジュールが
特開平11−26818号公報に提案されている。
11−26818号公報に記載の熱電モジュールは、溶
製材料と焼結材料とを組合せて歩留りと特性の改善を同
時に図るものであるが、回路が並列であるため、電流値
が大きくなり、発熱量が増えて冷却効率が落ちる、或い
は大電流用電源等の設備が必要となるという問題があっ
た。
合わせた場合、溶製材料を用いた場合と同等の特性を有
し、焼結材料を用いた場合の加工歩留まり及び信頼性、
生産性を有する熱電モジュールはこれまでに得られてい
なかった。
り及び信頼性、生産性とを両立した熱電モジュールを提
供することを目的とする。
と垂直な断面積が100mm2以下の溶製材料をN型熱
電素子として用いることにより、加工歩留りを高めるこ
とができ、その結果、N型熱電素子及びP型熱電素子の
素子形状が実質的に等しく、N型熱電素子とP型熱電素
子とが対になって配列された熱電モジュールを低コスト
で実現でき、しかも熱電素子の粒径を制御することによ
って、溶製材料のみで作製したモジュールと同等の性能
が発揮できるという新規な知見に基づく。
熱電素子と等方性が高い焼結材料からなるP型熱電素子
を組み合わせて熱電モジュールを作製する際に、両者の
熱変形量が異なるため、高さバラツキを小さくすること
によって発生する応力を特定の熱電素子に集中させるこ
とを防止し、熱電素子の破壊を防いで熱電モジュールの
信頼性を大幅に高めることができるという新規な知見に
基づく。
持基板と、該支持基板上に複数配列された熱電素子と、
該複数の熱電素子間を電気的に接続する配線導体と、前
記支持基板上に設けられ、該配線導体と電気的に連結さ
れた外部接続端子とを具備し、前記熱電素子が、結晶成
長方向と垂直な断面積が100mm2以下の溶製材料か
ら所定の長さに切断して得られた平均結晶粒径が200
μm以上のN型熱電素子と、平均結晶粒径が100μm
以下の焼結体からなるP型熱電素子とで構成され、かつ
N型熱電素子及びP型熱電素子の素子形状が実質的に等
しく、N型熱電素子とP型熱電素子とが対になって配列
されていることを特徴とする。
及びSeのうち少なくとも2種を含むことが好ましい。
この組成系を用いることで熱電性能のより高いN型熱電
素子材料及びP型熱電素子材料を得ることができる。
が、前記N型熱電素子の断面形状及び寸法と略同一であ
ることが望ましい。つまり、溶製材料の断面の形状及び
その寸法を前記支持基板に搭載するN型熱電素子の断面
の形状及びその寸法と同一又はほぼ同一にすることによ
り、溶製材料を一定の長さに切断することで複数のN型
熱電素子を容易に作製できるとともに、加工数を減らす
ことができるため、加工による欠陥生成を大幅に低減で
き、加工歩留まりをさらに高めるとともに、熱電素子の
製造コストを低減することができる。
結晶粒径が5μm以下であることが望ましい。このよう
な粒径のP型熱電素子を用いることにより、P型熱電素
子を構成する焼結体の強度、剛性をより高めることが可
能となり、その結果、高い熱電性能を有する熱電モジュ
ールの信頼性をより高めることができる。
載される複数の熱電素子のうち、最大高さの熱電素子と
最小高さの熱電素子との高さの差20μm以下であるこ
とが好ましい。これによって、熱特性の異なる溶製材料
と焼結材料とを組み合わせた場合でも、高さばらつきを
小さくすることによって、発生する応力が特定の熱電素
子に集中して破壊に至るのを防止し、信頼性を大幅に高
めることができる。
板上に複数配列された熱電素子と、該複数の熱電素子間
を電気的に接続する配線導体と、前記支持基板上に設け
られ、該配線導体と電気的に連結された外部接続端子と
を具備した熱電モジュールに関するものである。
ールは、支持基板2、6の表面に、それぞれ配線導体3
a、3bが形成され、N型熱電素子5aとP型熱電素子
5bからなる複数の熱電素子5が挟持されるように、半
田で接合されている。
子5bは、電気的に直列になるように配線導体3a、3
bで接続され、さらに外部接続端子4に接続しており、
半田8によって外部接続端子4に固定された外部配線7
を通じて、外部から熱電素子5に電力が供給される。
熱電素子5との半田接合を強固なものとするため、熱電
素子5と半田の濡れ性を改善し、半田成分の拡散を防止
するため、熱電素子5の接続面にはNiメッキ等によっ
て電極が形成されていることがある。
晶成長方向と垂直な断面積が100mm2以下の溶製材
料であることが重要である。溶製材料、特に一方向性凝
固材料が熱電特性に優れており、焼結材料と組み合わせ
て冷却性能の高い熱電モジュールを作製することができ
る。
リッジマン法、引き上げ(CZ)法、ゾーンメルト(F
Z)法等が代表的な製造方法として例示できる。
作製された結晶であれば特に製法は限定されず、この一
方向凝固単結晶の結晶成長垂直な断面積が100mm2
以下であることが重要である。100mm2を超える大
きさの結晶では熱電モジュール用の結晶を切断する際に
欠けが大きくなり、加工歩留まりが大幅に低下する。
では内部の歪み、応力が大きくなるため加工時に欠けが
発生しやすいと考えられ、特に75mm2以下、更には
50mm2以下、より好適には10mm2以下が望まし
く、さらには熱電素子5の断面形状と同一の断面形状に
作製された結晶体であることが好ましい。
されたN型熱電素子5aを構成する結晶体の平均結晶粒
径は200μm以上であることが重要である。200μ
mに満たないと、熱電特性が低下する。この平均結晶粒
径は、特に500μm以上が好ましく、さらには単結晶
が良い。ここで単結晶とは劈開面が層状に重なった結晶
も含む。
て、例えば、溶融させた融液中に得たい結晶のサイズに
空隙があるカーボン製の容器を挿入し、融液を充分に含
浸させた後、容器をゆっくりと移動させ、結晶を得る方
法などがあり、この方法であれば結晶のサイズを任意に
変更でき、同時に大量の柱状結晶が製造できるため好ま
しい。
れている焼結体を用いることが重要である。ここでの焼
結体とは、熱電半導体合金を粉砕し、必要に応じて分
級、熱処理を行い、ホットプレス(HP)法、放電プラ
ズマ(SPS)法などにより高密度に緻密化させ得られ
た焼結体を指すが、本発明によれば平均結晶粒径5μm
以下の焼結体を作製する方法としては、SPS法で作製
することが好ましい。
構成する焼結体の平均結晶粒径は100μm以下である
ことが重要である。平均結晶粒径が100μm超えると
剛性が低くなり、信頼性が低下する。平均結晶粒径は小
さいほど信頼性を高める上で重要であり、好ましくは5
0μm以下、特には5μm以下が信頼性を高める上で好
ましい。特に、平均結晶粒径を5μm以下にすることに
よって、強度及び剛性を大幅に高めること及び熱伝導率
を低下することが同時に可能であるため、冷却性能と信
頼性とをさらに顕著に向上することが可能となる。
り返し使用する際の信頼性試験を指し、例えば、−45
℃から85℃の温度サイクルを繰り返し印加したときの
抵抗変化の上昇などから判断する。信頼性が向上できる
要因として粒径の小さいP型熱電素子5b自体の剛性が
高いために温度サイクル等で発生する熱的な応力に対す
る歪みを低減できるためと考えられる。
i、Sb、Te及びSeのうち少なくとも2種を含むこ
とを特徴とする。このような組成の合金を用いることで
高い熱電特性が発揮される。
する溶製材料は、N型熱電素子の断面形状と同一の断面
形状に作製された柱状の結晶体であることが好ましい。
所望の長さにスライスするだけで熱電素子が得られるた
め、側面方向の切断が不要になり、切断する面積を低減
できるため、クラックや欠け等の欠陥の発生を低減で
き、加工歩留まりを焼結材料と同等以上に改善すること
が可能となる。さらには加工時の原料歩留まりを高める
ことができさらなるコスト低減が可能となる。
に対してP型熱電素子5bは等方性が高いため、熱的特
性が異なり、熱変形量に差が生じるため、N型熱電素子
5a及びP型熱電素子5bの熱変形量差を考慮してそれ
ぞれの高さに設定し、且つそれぞれの高さばらつきを抑
制するのが良いものの、それぞれの高さを変え、且つそ
のばらつきを抑制するのは工程管理上困難な面があるた
め、代わりに複数の熱電素子5全体の高さばらつきを制
御することで同様の効果を得ることができる。
子5のうち、最大の高さを有する熱電素子と最小の高さ
を有する熱電素子との高さの差を20μm以下、特に1
0μm以下、更には5μm以下と小さくすることで、温
度サイクル時の熱ひずみの応力集中が抑えられ、熱電素
子5の破壊を容易に防ぎ、さらに信頼性を高めることが
できる。なお、ここで最大と最小の高さを有する熱電素
子の種類がN型及びP型と異なっても良いし、同じでも
良い。
に関して説明する。まず、一方向凝固法で作製され、結
晶成長方向と垂直な面の断面積が100mm2以下、粒
径が200μm以上のN型熱電半導体インゴットと焼結
法で作製された粒径が100μm以下の焼結体P型熱電
半導体インゴットを準備する。
型は断面積が100mm2以上あるものが生産性を高め
る上で好ましい。これらインゴットをまず熱電モジュー
ルの電流の流れる向き、すなわち熱電モジュールの厚み
方向と同一な方向の熱電素子の厚みに切断する。
垂直な面で、P型の場合、焼結時の加圧方向と平行な向
きに切断する。この向きで切断すると熱電モジュールの
電流が流れる方向、即ち切断時の厚さ方向がより比抵抗
の小さいc面結晶配向方向になるため、この方向の熱電
特性が優れるためである。
形状の柱状結晶を用いるときは、めっきレジスト液を柱
状素子に塗布して乾燥した後、厚み形状に切断する。切
断後、厚みばらつきを少なくするために必要に応じて平
面研削加工を施すことが望ましい。この厚みばらつきは
熱電モジュールの素子と電極間の半田接合部の密着状態
に影響を及ぼし、前述したように信頼性にも影響を及ぼ
すため、厚みばらつきは最大と最小の差で20μm以下
が望ましい。
にNiめっきを施す。Niめっきは熱電モジュールの電
極部と半田接合させる目的と素子と主に電極材料に使用
されるCuとの反応防止層として必要である。
で良いが、素子の下地を酸あるいはアルカリ等の薬液で
化学エッチングしたのち、密着性の高いNi−B系メッ
キやNi−P系めっきを施し、さらにはAu層をめっき
あるいは蒸着で形成することがめっき強度と半田濡れ性
を両立させる上で好ましい。
めっき後、めっきレジスト材をアルカリ等で除去する。
めっきを施したウェハーは、ダイシング装置により所望
の形状に切断する。加工条件は、例えば溶製材料はメタ
ルボンドのブレードを使用し、ブレード送り速度は10
0mm/min前後とする条件で本発明品のN型溶製材
料およびP型焼結材料は安定して高い加工歩留まりが得
られる。
よるが、縦0.50mm、横0.50mmの形状に加工
するのに対しても充分高い加工歩留まりが得られる。
組立時の生産性を高める上では、形状ばらつきは±5μ
m以下の形状にダイシングすることが望ましい。ダイシ
ングにより得られた素子を用いて熱電モジュールを組み
立てる。
ライズされている基板で素子を挟み込んだ形状で、N型
とP型は縦横交互に配置され、電気的には直列に接続さ
れる。組立方法として様々あるが、代表的な方法を以下
に示す。
板を用意する。セラミックスは絶縁性があれば何でも良
いがコスト、強度、熱伝導率の面からアルミナが好適に
使用でき、特に純度96%以上のアルミナにMo−Mn
法によりメタライズ面を形成し、この面にCu電極を厚
膜メッキした基板がメタライズ強度、熱伝導率の面で好
ましい。Cu電極は素子配列に従った分割パターン形状
としなければならないが、これはレジスト処理、露光、
及びエッチング等の工程を実施して得ることができる。
りCu電極上に塗布する。印刷する半田量としては厚み
0.1mm程度あれば充分である。使用する半田の種類
は用途に応じて変わるが、代表的にはSn−Pb、鉛フ
リー半田としてはSn−Sb、Sn−Ag―Cu、より
高温タイプとしてAu−Sn半田が好適に使用される。
μm程の微粒子にし、さらに10%程のフラックスと、
半田接合面を清浄にし接合時の活性度を高めるための塩
素0.03%程を添加して、ペースト状にして用いるの
が良い。半田は印刷後に一旦乾燥機等によって乾燥させ
ると、半田のメニスカスを滑らかなフィレット形状に保
つことが可能となる。
極上に交互に格子状にロボットアーム等を使って配置す
るが、ステンレス製の格子状のジグを用いることで容易
に配置できる。ステンレス材は耐熱性に優れたSUS3
16Lが望ましく、その表面は酸化処理しておく方が半
田との濡れ防止のために役立つ。
に対して100.5%以内、例えば、縦及び横がそれぞ
れ0.50mmの正方形の断面を有する熱電素子の場
合、格子状ジグの隙間が縦及び横がそれぞれ0.525
mm以下の寸法で作製することで素子の電極上での位置
ばらつきを低減できる。
プレートに入れ加熱し半田接合する。特に、Sn−S
b、Au−Sn半田により接合させる場合は、大気を遮
断可能なチャンバー中で窒素ガスを接合部分に10L/
min程度フローさせながら接合させることが、半田の
濡れ性を高める上で好ましい。
ールの種類によって変化するが、温度はできるだけ低温
で、また時間も短時間で行う方が半田の流れを抑制する
上で重要である。片面を接合した後、もう片方の基板を
張り合わせ再度加熱し、接合する。
する。外部配線の材質は流す電流によって変化するが電
流値0.1〜5Aの範囲であればφ0.3mmCu線S
nめっきしたものが半田の濡れ性が良く、外部配線密着
強度を高める上で好ましい。
基板いずれかの工程で行えばよいが、上下基板接合後、
全体を再加熱して外部配線を接合することは、半田の変
成を招くため好ましくない。外部配線は上下基板接合
後、局所加熱して接合しても良く、この場合は赤外線や
光ビーム(例えば、松下電器産業(株)製のソフトビー
ム装置)等を使用することでより生産性を高めることが
できる。
e2.85Se0.15を主成分とし、SbI3を0.06質量
%含む組成となる合金を作製した。その後、これを粉砕
し、表1に示す大きさが異なる石英管に封入し、ブリッ
ジマン法(B)、ゾーンメルト法(Z)及びカーボンル
ツボ中でカーボン製の型内で融液を引き上げながら冷却
固化(結晶化)させ、インゴットを作製する引き上げ法
(C)を用いて結晶体を作製した。なお、試料No.1
2〜14は、ブリッジマン法で上記合金インゴットを作
製した後、これを粉砕して、450℃、1時間、48M
Paでホットプレスにより焼結し、比較例とした。
b1.6Te3合金粉末を表1に示す平均粒径になるように
ホットプレス法(HP)、放電プラズマ焼結法(SP
S)を用いて焼成し、ウエハ状の焼結体を得た。なお、
試料No.21及び22は、焼結法ではなく、引き上げ
法(C)により単結晶を合成してP型熱電素子として用
いた。
ンゴットである溶製材料は、アクリル系樹脂のめっきレ
ジスト液を塗布、乾燥させレジスト材を形成したのち、
ダイシングソーで厚さ0.79〜0.81mmになるよ
うに切断した。また、これ以外の一方向凝固材料は結晶
成長面と垂直な面を、焼結材料は加圧方向と平行な面
を、スライサーで切断し、その後、平面研削を施した。
試料は全て厚み0.79〜0.81mmとなるようにし
てN型熱電変換素子を作製した。
学エッチングを施し、走査型電子顕微鏡(SEM)で写
真撮影を行い、写真上においてインターセプト法により
200個の粒子の平均粒径を求めた。
積の10%以上あるものを不良素子として加工歩留まり
を計算した。また、熱電素子素子の高さを測定し、全て
のN型熱電素子及びP型熱電素子のうちで、最大及び最
小の高さを有する熱電素子を選び出し、その差を求め、
高さの差として表1に示した。
体に搭載される面に、Niメッキ及びAuメッキを施し
た後、表1に示す素子数を有し、N型熱電素子及びP型
熱電素子を、電気的に交互且つ直列になるように、即
ち、P、N、P、Nという順になるように、Sn−Sb
半田を基板電極側に印刷し、接合してモジュールを作製
した。
時に接合した。得られたモジュールは放熱側基板を27
℃に冷却しながら、電流を印加して冷却側基板の温度が
最低になるときの放熱側基板と冷却側基板との温度差を
最大温度差(ΔT)とした。
側基板に基板サイズと同じ窒化アルミ製のヒーターを載
せ、ヒーターに通電しながら冷却側基板を加熱し冷却側
基板と放熱側基板の温度差が無い場合のヒーター出力を
最大吸熱量(Qc)とした。
測定したのち、−45℃から85℃の温度サイクル(各
30分)を500サイクル行ったあとに再度ΔT、Rを
測定し、その変化率(ΔΔT、ΔR)を求め、信頼性を
評価した。結果を表1に示した。
5〜19及び23〜25は、加工の歩留りが80%以
上、ΔTが70℃以上、Qcが4.5W以上、ΔΔTが
2%以下、ΔRが0.8%以下であった。
2を越える本発明の範囲外の試料No.4〜6は、歩留
りが45%以下と低かった。
mに満たない本発明の範囲外の試料No.7は、製造歩
留りは90%以上と高いものの、ΔTが67℃、Qcが
4Wとモジュール性能が低かった。
明の範囲外の試料試料No.12〜14は、全ての熱電
素子が焼結体からなるために製造の歩留りが91%以上
と高いものの、ΔTが66℃以下、Qcが3.8W以下
とモジュール性能が十分ではなかった。
μmを越える本発明の範囲外の試料No.20は、信頼
性が低かった。
囲外の試料No.21及び22は、N型熱電素子もP型
熱電素子も単結晶で構成されているため、モジュール性
能はΔTが72℃以上、Qcが5W以上と高いものの、
P型熱電素子の製造歩留りが32%以下と低く、かつΔ
ΔTが9%、ΔRが5.1%以上と信頼性も低かった。
子、P型熱電素子のそれぞれの作製方法、形状、粒径を
制御することにより、熱電性能を溶製材で作製したモジ
ュール並みに高めるとともに、歩留まり、信頼性及び生
産性を焼結体で作製したモジュール並に高めることがで
き、低コストで性能の高い熱電モジュールを提供するこ
とができる。
Claims (5)
- 【請求項1】支持基板と、該支持基板上に複数配列され
た熱電素子と、該複数の熱電素子間を電気的に接続する
配線導体と、前記支持基板上に設けられ、該配線導体と
電気的に連結された外部接続端子とを具備し、前記熱電
素子が、結晶成長方向と垂直な断面積が100mm2以
下の溶製材料から所定の長さに切断して得られた平均結
晶粒径が200μm以上のN型熱電素子と、平均結晶粒
径が100μm以下の焼結体からなるP型熱電素子とで
構成され、かつN型熱電素子及びP型熱電素子の素子形
状が実質的に等しく、N型熱電素子とP型熱電素子とが
対になって配列されていることを特徴とする熱電モジュ
ール。 - 【請求項2】前記熱電素子が、Bi、Sb、Te及びS
eのうち少なくとも2種を含むことを特徴とする請求項
1記載の熱電モジュール。 - 【請求項3】前記溶製材料の断面形状及び寸法が、前記
N型熱電素子の断面形状及び寸法と略同一であることを
特徴とする請求項1又は2記載の熱電モジュール。 - 【請求項4】前記P型熱電素子を構成する焼結体の平均
結晶粒径が5μm以下であることを特徴とする請求項1
乃至3のいずれかに記載の熱電モジュール。 - 【請求項5】前記支持基板に搭載される複数の熱電素子
のうち、最大高さの熱電素子と最小高さの熱電素子との
高さの差が20μm以下であることを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の熱電モジュール。
Priority Applications (1)
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