JP4121827B2 - モジュール構造体の製造方法 - Google Patents

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    • H01L2924/13091Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor [MOSFET]

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体分野におけるパワー素子を搭載したパワーモジュールに用いられる、ヒートシンクとセラミックス回路基板とを接合した構造を有する、放熱性に優れ、高信頼性を有しているモジュール構造体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パワーエレクトロニクスの進歩により、IGBT、MOS−FETなどのパワーデバイスにより制御される機器が急速に増えつつある。中でも電鉄、車両などの移動機器においてパワーデバイス化が急速であり、注目されている。
【0003】
また、環境問題への関心の高まりと共に電気自動車やガソリンエンジンと電気モーターを併用するハイブリッドカーが市販され始めており、それらに搭載されるパワーモジュールの需要の伸びが期待されている。これらの車両用途に用いられるパワーモジュールには、その使用目的から特に高い信頼性が要求されている。
【0004】
現在の標準的なパワーモジュールは、セラミックス基板の一主面に回路を形成してなるセラミックス回路基板を無酸素銅などの高純度の銅からなる銅製ヒートシンクに半田付けした構造を有しており、半導体素子の動作に伴う繰り返しの熱サイクルや、動作環境における温度変化等でセラミックス回路基板とヒートシンクとの間の半田層において熱膨張率差に由来するクラックが発生してしまう問題がある。クラックの存在は、半導体素子で発生した熱の放散性を低下させ、半導体素子の温度が上昇し、その結果、半導体素子の劣化が惹き起こされることにより、パワーモジュール全体の信頼性を低下させてしまう。
【0005】
半田層において熱膨張率差に由来するクラックが発生することを抑制するため、熱膨張率が銅に比べてセラミックス基板に近いAl−SiC複合材あるいはCu−Mo複合材をヒートシンクに用いた構成が電鉄やハイブリッドカーなどの駆動用パワーモジュールとして広く使用されるようになった(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかし、前記複合材からなるヒートシンクは、複合材の製法が特殊なことや、MoやWなどといった特殊金属を使用することなどのために、銅製ヒートシンクと比べはるかに高価となってしまう欠点がある。
【0007】
そこで、高い信頼性を維持しかつ低価格であることとを両立させる目的で、セラミックス回路基板と金属製ヒートシンクとの間の接合材料として従来の脆弱な半田に代えてロウ材を用いることによって、セラミックス回路基板を銅やアルミニウム合金などといった金属製ヒートシンクに接合する構造を有するモジュール構造体の検討が進められている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
また、半導体装置の高集積化、大電力化に伴って、益々高い放熱性が求められているとともに、環境汚染の面から半田が鉛フリー組成であることが望まれている。このため、いわゆる鉛フリー半田が用いられ始めてはいるものの、現在多用されているPb−Sn系半田に比べて信頼性が劣っている問題がある。更に半田自身が基板やヒートシンクよりも熱伝導率が低いため、その存在が放熱性を悪くしてしまうという欠点がある。従って、セラミックス回路基板とヒートシンクとを半田を用いることなく接合したモジュール構造体が特性と価格の両面からますます熱望されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−116361号公報
【特許文献2】
特許第3171234号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ロウ材を用いて接合したモジュールは、セラミックス回路基板とヒートシンクとをロウ材を用いて接合してモジュール構造体を経て、更にセラミックス回路基板上の回路上に半導体素子を半田付けすることで製造され、更に冷却ユニットや冷却フィン等にグリースを介して固定し使用されるが、ロウ材を用いてセラミックス回路基板と金属製ヒートシンクとを接合したモジュール構造体においては、金属製ヒートシンクがセラミックス回路基板との接合時の加熱処理により焼鈍され軟化しているために、半導体素子を半田付けする際に、熱膨張由来の反りが非常に大きくなって半田厚みが不均一になるという問題がある。
【0011】
更に、半田付け後、すなわち室温への冷却過程においては、半田付け前後で反りが大きく変化する現象が起こり、ヒートシンクと冷却ユニット間に10μm以上の隙間が生じる結果、間に存在するグリース厚みが増加し、実使用条件下で放熱特性を著しく低下してしまう問題が発生する。この問題は、特にパワーモジュールでは大きな解決すべき課題となっている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の事情に鑑みて、セラミックス回路基板と金属製ヒートシンクとをロウ材を用いて接合してなるモジュール構造体について種々検討したところ、セラミックス回路基板と金属製ヒートシンクとが特定の構造を有するときに、前記課題が解消され、高い放熱性を有し信頼性に優れ、しかも安価なモジュール構造体が容易に得られることを見出し、本発明に至ったものである。
【0015】
即ち、本発明は、
(1)一つの回路用金属板上に一つのセラミックス基板をロウ材を介して配置し、更に前記セラミックス基板上にロウ材を介して放熱用金属板を配置した積層物を加熱して、セラミックス基板の両主面に回路用金属板と放熱用金属板とが接合された接合体を得る工程、
(2)前記接合体の放熱用金属板を加工して、セラミックス基板の一部を露出させるとともに、相互に独立な領域を設ける工程、
(3)前記接合体の回路用金属板を加工して、個別基板の回路と該回路同士を電気的に接続する連結部とを設ける工程、
(4)セラミックス基板を前記放熱用金属板が削除された部分で切断することで、回路が連結されたセラミックス回路基板とする工程、
(5)一つの金属製ヒートシンク上に、前記セラミックス回路基板の放熱用金属板をロウ材を介して加熱接合する工程、
からなることを特徴とするモジュール構造体の製造方法である。
【0016】
更に、本発明は、
(1)一つの回路用金属板上に複数のセラミックス基板をそれぞれロウ材を介して配置し、更に夫々のセラミックス基板上にロウ材を介して放熱用金属板を配置した積層物を加熱して、セラミックス基板の両主面に回路用金属板と放熱用金属板とが接合された接合体を得る工程、
(2)前記接合体の回路用金属板を個々のセラミックス基板が分割されないように加工して、各接合体の回路と該回路同士を電気的に接続する連結部とを設ける工程、
(3)一つの金属製ヒートシンク上に、前記接合体の放熱用金属板をロウ材を介して加熱接合する工程、
からなることを特徴とするモジュール構造体の製造方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、上述した通りに、公知技術の抱えている前記課題解決のために、安価な金属製ヒートシンクを用いて、高信頼性のモジュール構造体を得るべく種々検討を重ねた結果、セラミックス回路基板が特定の面積以下でヒートシンクと接合されるときに、高い放熱性を有して信頼性に優れ、しかも安価なモジュール構造体が容易に得られることを見出し、本発明に至ったものである。
【0018】
即ち、本発明のモジュール構造体は、一つのヒートシンクの一主面上に、一主面に回路が形成され、反対の主面に放熱用金属層が接合されたセラミックス基板を複数載置してなり、前記放熱用金属層が前記ヒートシンクにロウ材層を介して接合されている構造を有し、且つ放熱用金属層とヒートシンクとの接する部分の面積がいずれも300mm2以下であることを特徴としている。この要件を満足するとき、その理由は明らかでないが、ロウ材を用いてセラミックス回路基板と金属製ヒートシンクとを接合したモジュール構造体を製造する際に、ロウ接温度までの加熱履歴を受けてもヒートシンクの硬度が低下せず、得られるモジュール構造体の反りを小さくすることができ、その結果、半導体素子の破損等の不具合の発生を防止することができる。尚、本発明者等の検討結果に基づけば、前記構造を有していても、放熱用金属層とヒートシンクとの接する部分の面積(以下、「接合面積」という)が300mm2を超える場合には本発明の効果を達成することが出来ない。
【0019】
本発明においては、接合面積を300mm2以下と比較的小さくする必要があるが、これに伴いセラミックス回路基板の面積(以下、「基板面積」という)も小さくなりがちである。この新たな課題に対し、本発明者等は種々検討し、一つのヒートシンク上に、互いに回路同士が電気的に接合されているセラミックス回路基板を複数個配置する構造を採用すれば良いという知見を得て、本発明に至ったものである。
【0020】
本発明は、前記モジュール構造体において、前記複数のセラミックス基板上の回路同士が連結部をもって電気的に結合されていること、好ましくは、前記連結部が回路を構成する物質と同一の物質からなることを特徴としている。前記構成を採用するとき、前記本発明の目的を、実質的な基板面積の低下をさせることなく達成できる。むしろ、本構成の提示は、実質的に基板面積を増大できる手段を提示するものであり、セラミックス回路基板の設計の自由度を従来より格段に広げる効果もある。尚、前記連結部が、回路を構成する物質と同一の物質からなることが好ましい理由については、後で詳述するとおりに、本発明のモジュール構造体を製造する上で、回路同士の接合をする工程を設ける必要が無く、しかも極めて信頼性高く回路同士が電気的に接合されるので、結果的に高信頼性の安価なモジュールを提供できるという利点がある。
【0021】
本発明のモジュール構造体に用いるヒートシンクとしては、本発明の目的から、金属製のヒートシンク、中でも安価な銅、アルミニウム、又はそれらの合金が選択されるが、移動機器のパワーモジュール用途には軽量なアルミニウム又はその合金が好ましく選択される。
【0022】
本発明で用いられるセラミックス回路基板に関しては、それを構成しているセラミックス基板は必要とされる絶縁特性や熱伝導率や機械強度などの特性を満たしていればどの様なものでも構わないが、高熱伝導率セラミックスである窒化アルミニウム(AlN)、或いは高い強度と比較的高い熱伝導率を兼ね備えた窒化ケイ素(Si34)がより好適である。
【0023】
前記セラミックス基板上に設けられる回路としては、良導電性の金属であれば何でもかまわないが、安価で熱伝導率が高い銅やアルミニウム、両者の複合材が好ましく用いられる。また、前記銅やアルミニウムとしては、電気伝導率が高く、応力発生に対して塑性変形能が高い、高純度のものが好ましい。
【0024】
また、セラミックス基板裏面に設けられる放熱用金属層については、熱伝導率が高い、銅やアルミニウムが好ましく用いられるが、必ずしも前記回路を構成する材料と同じである必要はない。
【0025】
図1、図2に本発明のモジュール構造体の実施形態の断面図を示す。図中、1は回路、2はセラミックス基板、3は放熱用金属層、4はボンディングワイヤー、5はヒートシンクである。
【0026】
本発明のモジュール構造体を得る方法としては、従来公知の方法を適用することで得ることも出来るが、後述する本発明の方法が再現性良く、また生産性高く本発明のモジュールを得ることができる。
【0027】
即ち、本発明のモジュール構造体の製造方法の一つは、(1)一つの回路用金属板上に一つのセラミックス基板をロウ材を介して配置し、更に前記セラミックス基板上にロウ材を介して放熱用金属板を配置した積層物を加熱して、セラミックス基板の両主面に回路用金属板と放熱用金属板とが接合された接合体を得る工程、(2)前記接合体の放熱用金属板を加工して、セラミックス基板の一部を露出させるとともに、相互に独立な領域を設ける工程、(3)前記接合体の回路用金属板を加工して、個別基板の回路部分と前記回路を電気的に接続する連結部とを設ける工程、(4)セラミックス基板を前記放熱用金属板が削除された部分で切断することで、回路が連結されたセラミックス回路基板とする工程、(5)一つの金属製ヒートシンク上に、前記セラミックス回路基板の放熱用金属板をロウ材を介して接合する工程、からなることを特徴としている。
【0028】
本発明の方法においては、上記工程(1)を経ることで、一つのセラミックス基板の一主面に一つの回路用金属板が、他の一主面に一つ又は複数の放熱用金属板が接合されている接合体を得ることができる。ここで、複数の放熱用金属板を用いる場合には、複数の放熱用金属板をセラミックス基板の所定位置に配置する必要がある。しかし、せっかく位置合わせをしても、ロウ接操作において位置ずれが発生しやすいという問題がある。これに対し、面積の大きい放熱用金属板を一つ用いるときにはロウ接後に、後工程において、放熱用金属板の削除加工すべき領域、セラミックス基板を切断する位置を合わせることが容易であり、好ましい。
【0029】
本発明の工程(2)では、放熱用金属板が一つの場合は勿論のこと、複数使用する場合にも適用できる。前述のように、複数の放熱用金属板を用いるとき、位置合わせをする上で難点があるが、この工程を採用するとき、サイズがやや大きめの放熱用金属板を予め採用しておけば、位置ずれを生じても、これを修正することができる。
【0030】
本発明の工程(3)では、後工程で切断されてできる個々のセラミックス基板において回路となる部分と前記回路同士を電気的に接続する連結部との両者を一工程で作製できる利点がある。本発明において、前記工程(2)と(3)に、エッチング等の加工方法を適用するときには、同時に行うことができる。
【0031】
本発明の工程(4)、(5)を経ることで、先に詳述した本発明のモジュール構造体を容易に得ることができる。これらの操作において、セラミックス基板の切断方法、放熱用金属板を金属製ヒートシンクに接合する方法については、従来公知の技術を適用すれば良い。また、工程(2)において、予め放熱金属板のそれぞれの面積を300mm2以下とすることにより、前述した通りに、工程(5)を経て得られるモジュール構造体は、ロウ接温度までの加熱履歴を受けてもヒートシンクの硬度が低下せず、その結果、反りが小さく、半導体素子の破損等の不具合の発生を防止できる効果を発揮する。
【0032】
以上のように、本発明の製造方法によれば、歩留まり高く、従って生産性良く、前述のモジュール構造体を得ることができる。
【0033】
また、本発明は、(1)一つの回路用金属板上に複数のセラミックス基板をそれぞれロウ材を介して配置し、更に夫々のセラミックス基板上にロウ材を介して放熱用金属板を配置した積層物を加熱して、セラミックス基板の両主面に回路用基板と放熱用金属板とが接合された接合体を得る工程、(2)前記接合体の回路用金属板を個々のセラミックス基板が分割されないように加工して、各接合体の回路と該回路同士を電気的に接続する連結部とを設ける工程、(3)一つの金属製ヒートシンク上に、前記接合体の放熱用金属板をロウ材を介して接合する工程、からなることを特徴とするモジュール構造体の製造方法である。
【0034】
本発明の方法において、上記工程(1)では、セラミックス基板上に積層するそれぞれの放熱用金属板の大きさを予め300mm2以下のものを用いることで、順次工程を経てモジュール構造体が容易に得られ、しかも得られるモジュール構造体は、ロウ接温度までの加熱履歴を受けてもヒートシンクの硬度が低下せず、その結果、反りが小さく、半導体素子の破損等の不具合の発生を防止できる効果を発揮する。
【0035】
工程(2)では、個々のセラミックス基板が分割されないように、言い換えれば回路用金属板のみを、加工して連結部を有する回路とする。このとき、加工の方法は従来公知の方法を採用することができるが、従来から回路形成に適用されているエッチング法をそのまま採用する場合には、大幅な工程変更無く本発明を実施することができ、好ましい。また、この方法により、連結部と回路部分とが同一材質とすることができ、回路の上面より上方の空間がモジュール構造体に電子部品等を搭載する際に何等邪魔なものがなく、実装性に優れたモジュール構造体が得られる利点がある。尚、工程(3)については、工程(5)と同じで、回路同士が連結したセラミックス回路基板を一つのヒートシンクに接合する工程で、位置合わせに留意しつつ従来技術の方法を適用すれば良い。
【0036】
本発明の方法によれば、先の方法に比べて大きなサイズのセラミックス基板を用いることなく、一層安価に本発明のモジュール構造体を提供することができる利点がある。
【0037】
尚、本発明において、ヒートシンクと放熱用金属板、放熱用金属板とセラミックス基板、セラミックス基板と回路用金属板とを接合するロウ材については、本発明者等の検討に拠れば、Cu、Zn、Ge、Si、Sn及びAgからなる群から選ばれる1種以上とMgとを含有するAl合金が、両者の材料間の密着性に優れることから、好ましい。前記Al合金としては、例えばJIS呼称2017等のAl合金が挙げられる。また、ロウ材の厚みに関しては、本発明者等の検討結果に基づけば、10〜30μmのときに再現性高く、強固な接合状態が得られることから好ましい。
【0038】
【実施例】
面積が異なるセラミックス基板を用い、以下の手順に従って、モジュール構造体、更にモジュールを作製し、その反りを評価することで、本発明の実施例とした。一方、基板面積が420mm2のものを比較例とし、実施例との比較を行った。
【0039】
(実施例1〜6、比較例)
セラミックス基板として、0.635mmの厚みで、レーザーフラッシュ法による熱伝導率が180W/mK、三点曲げ強さの平均値が400MPaのAlN(窒化アルミニウム)基板を表1のサイズで各種用意した。また、回路用金属板と前記AlN基板のヒートシンクに対する面(以下、基板裏面という)に接合される放熱用金属板として0.4mm厚のJIS呼称1085のAl(アルミニウム)板を表1のサイズで2枚ずつ用意した。
【0040】
【表1】
Figure 0004121827
【0041】
前記AlN基板の表裏両面に、JIS呼称2017Al箔(20μm厚さ)を介して前記Al板を重ね、垂直方向に10MPaで加圧した。そして、10-2Paの真空中、温度630℃、20分の条件下で加熱しながらAl板とAlN基板とを接合した。接合後、Al板表面の所望部分にエッチングレジストをスクリーン印刷して、塩化第二鉄溶液にてエッチング処理することにより回路パターンを形成し、セラミックス回路基板を作製した。
【0042】
実施例6については、回路形成された面の反対の主面にダイヤモンドカッターで短手方向へ幅1.0mm深さ1.35mmのセラミックス分割溝を設けた。こうすることにより図2に示されるような基板面積が200mm2の連結された基板が簡単に得られた。
【0043】
次に、ヒートシンクとして、46×46×4mmサイズのJIS呼称6063アルミニウム合金板を用意した。そして前記セラミックス回路基板と前記ヒートシンクとの間に、厚さ20μmのJIS呼称2017Al箔を入れ、黒鉛治具で垂直方向に10MPaで加圧しながら10-2Paの真空中において610℃、4分の加熱処理を行いヒートシンクとセラミックス回路基板とを接合した。最後に基板とヒートシンク全面に無電解Niメッキを行い、モジュール構造体を得た。
【0044】
作製したモジュール構造体のAl回路面に、裏がAuでメッキされた7mm×5mm×0.4mmのシリコンチップを、鉛と錫の質量割合がそれぞれ90:10である半田を用いて350℃でリフローにより半田付けを行い、所定のモジュールを得た。
【0045】
前記操作で得たモジュールについて、リフロー前後の反り量の変化を以下の手順で求めた。ヒートシンク裏面(基板接合面と反対の主面)について基板接合部直下の部分を基板短手方向に基板の短手長さで輪郭形状測定装置(東京精密社製「サーフコム2800E」)により反り形状を測定した。そして、リフロー前後の測定結果の差を求めた。
【0046】
その結果、接合面積が300mm2以下のときに、急激に反り変化量が減少し、10μm以下となった。10μm以下の反り変化であれば、長期に渡り実使用条件下で被る温度変化を受けても、その放熱性に大きく影響することは無い。また、実施例6では、反り変化が10μm以下であり、しかも基板面積は2倍であり、実質的に基板面積を広げながらも反り変化量は実用上問題は無いレベルのものが得られている。これに対して、比較例としてあげた、接合面積が420mm2のものでは、反り変化量は14μmで前記10μmを超えており、モジュールの長期に渡って使用した場合には、放熱性が劣化することが判る。
【0047】
【発明の効果】
本発明のモジュール構造体は特定の構造を有し、その結果実用上問題のない程度までに反り変化が抑制されているので、これを用いて得られるモジュールは電気的信頼性に優れるので、いろいろな用途のパワーモジュール、特に移動用機器向けのパワーモジュールに好適であり、産業上非常に有用である。
【0048】
また、本発明のモジュール構造体の製造方法は、前記の特徴を有するモジュール構造体を安定して歩留まり高く提供できるので、産業上非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモジュール構造体の一例を示す断面図である。
【図2】本発明のモジュール構造体の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 回路
2 セラミックス基板
3 放熱用金属板
4 ボンディングワイヤー
5 ヒートシンク

Claims (2)

  1. (1)一つの回路用金属板上に一つのセラミックス基板をロウ材を介して配置し、更に前記セラミックス基板上にロウ材を介して放熱用金属板を配置した積層物を加熱して、セラミックス基板の両主面に回路用金属板と放熱用金属板とが接合された接合体を得る工程、
    (2)前記接合体の放熱用金属板を加工して、セラミックス基板の一部を露出させるとともに、相互に独立な領域を設ける工程、
    (3)前記接合体の回路用金属板を加工して、個別基板の回路と該回路同士を電気的に接続する連結部とを設ける工程、
    (4)セラミックス基板を前記放熱用金属板が削除された部分で切断することで、回路が連結されたセラミックス回路基板とする工程、
    (5)一つの金属製ヒートシンク上に、前記セラミックス回路基板の放熱用金属板をロウ材を介して加熱接合する工程、
    からなることを特徴とするモジュール構造体の製造方法。
  2. (1)一つの回路用金属板上に複数のセラミックス基板をそれぞれロウ材を介して配置し、更に夫々のセラミックス基板上にロウ材を介して放熱用金属板を配置した積層物を加熱して、セラミックス基板の両主面に回路用金属板と放熱用金属板とが接合された接合体を得る工程、
    (2)前記接合体の回路用金属板を個々のセラミックス基板が分割されないように加工して、各接合体の回路と該回路同士を電気的に接続する連結部とを設ける工程、
    (3)一つの金属製ヒートシンク上に、前記接合体の放熱用金属板をロウ材を介して加熱接合する工程、
    からなることを特徴とするモジュール構造体の製造方法。
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