JP2003347166A - キャパシタ用セパレーター - Google Patents

キャパシタ用セパレーター

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JP2003347166A
JP2003347166A JP2002155068A JP2002155068A JP2003347166A JP 2003347166 A JP2003347166 A JP 2003347166A JP 2002155068 A JP2002155068 A JP 2002155068A JP 2002155068 A JP2002155068 A JP 2002155068A JP 2003347166 A JP2003347166 A JP 2003347166A
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capacitor
separator
fiber
nonwoven fabric
fibrillated
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JP2002155068A
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Takahiro Tsukuda
貴裕 佃
Masatoshi Midorikawa
正敏 緑川
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内部抵抗を低減し、寿命特性に優れるキャパシ
タ用セパレーターを提供する。 【解決手段】融点または熱分解温度が250℃以上で、
少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化され
た高分子を含有し、プラズマ処理されてなる不織布から
なるキャパシタ用セパレーターであって、プラズマ処理
が水蒸気プラズマ処理であることを特徴とするキャパシ
タ用セパレーター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部抵抗を低減
し、寿命特性に優れるキャパシタ用セパレーターに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量キャパシタの開発が主流に
なっており、そのためにはキャパシタの内部抵抗をさら
に低くすることが課題である。内部抵抗を低くするため
には、電極材、集電体、電解液などの改良もさることな
がら、キャパシタ用セパレーターの改良も必要であり、
内部抵抗を低減するキャパシタ用セパレーターが要望さ
れている。
【0003】内部抵抗を低減するためには、キャパシタ
用セパレーターと電解液との親和性を向上させる必要が
あり、その手段としてプラズマ処理により、セパレータ
ー表面に親水性の官能基を導入することが有効である。
しかしながら、通常のプラズマ処理では、経時で親水性
が減衰しやすく、また、キャパシタを作製した後の長期
使用時あるいは長期保管時にも、親水性が減衰し、内部
抵抗が経時とともに上昇してしまう問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
見られる上記問題点を解決するものである。即ち、本発
明の目的は、内部抵抗を低減し、寿命特性に優れるキャ
パシタ用セパレーターを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため、プラズマ処理方法について検討を重
ねた結果、内部抵抗を低減し、寿命特性に優れるキャパ
シタ用セパレーターを実現できることを見出し、本発明
に至ったものである。
【0006】即ち本発明は、融点または熱分解温度が2
50℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフ
ィブリル化された高分子を含有し、プラズマ処理されて
なる不織布からなるキャパシタ用セパレーターであっ
て、プラズマ処理が水蒸気プラズマ処理であることを特
徴とするキャパシタ用セパレーターである。
【0007】本発明においては、高分子が、パラ系全芳
香族ポリアミドであることが好ましい。
【0008】本発明においては、高分子が、全芳香族ポ
リエステルであることが好ましい。
【0009】本発明においては、不織布が、繊度3.3
dtex以下の熱融着性繊維を含有し、該繊維が熱融着
してなることが好ましい。
【0010】本発明においては、熱融着性繊維が、融点
200℃以上の成分を芯部に、融点200℃未満の成分
を鞘部に配してなる芯鞘複合繊維であることが好まし
い。
【0011】本発明においては、不織布が、フィブリル
化セルロースを含有することが好ましい。
【0012】本発明においては、不織布が、バクテリア
セルロースを含有することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のキャパシタ用セパ
レーターについて詳細に説明する。
【0014】本発明におけるキャパシタとは、対向する
2つの電極間に誘電体または電気二重層を挟んだ形で構
成されてなる蓄電機能を有するものである。誘電体を用
いるものとしては、アルミ電解コンデンサやタンタル電
解コンデンサが挙げられ、電気二重層を用いるものとし
ては、電気二重層キャパシタが挙げられる。電気二重層
キャパシタの電極としては、一対の分極性電極、一方が
分極性電極でもう片方が非分極性電極の組み合わせの何
れでも良い。キャパシタの電解液は、水溶液系、有機電
解液系の何れでも良い。
【0015】本発明における水蒸気プラズマとは、1〜
1000Pa程度の蒸気圧の水蒸気中で電極間に電圧を
かけることによって、陰極放電電流が数mA〜数百mA
の範囲で起こる放電を指す。この場合の放電は、いわゆ
るグロー放電と呼ばれ、低圧低温プラズマに分類されて
いる。
【0016】本発明における不織布が、水蒸気プラズマ
処理されることによって、不織布を構成する繊維表面に
水酸基やカルボキシル基などの親水性の官能基が形成さ
れるため、電解液との親和性が高く、イオン伝導を円滑
にする不織布が得られ、該不織布を用いることによっ
て、内部抵抗を低減するキャパシタ用セパレーターを作
製することができる。また、水蒸気プラズマ処理で付与
された親水性は、経時による減衰率が小さいため、経時
で内部抵抗が上昇しにくく寿命特性に優れるキャパシタ
が得られる。
【0017】本発明における融点または熱分解温度が2
50℃以上の高分子としては、ナイロン66、全芳香族
ポリアミド、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエス
テルアミド、全芳香族ポリエーテル、全芳香族ポリアゾ
メジン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ−
p−フェニレンベンゾビスチアゾール(PBZT)、ポ
リ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(PB
O)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリエーテ
ルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(P
AI)、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)などが挙げられ、これら単独でも良いし、2種
類以上の組み合わせでも良い。PBZTはトランス型、
シス型の何れでも良い。これらの中でも、液晶性のため
フィブリル化されやすい全芳香族ポリアミド、特にパラ
系全芳香族ポリアミドと全芳香族ポリエステルが好まし
い。
【0018】パラ系全芳香族ポリアミドは、ポリ−p−
フェニレンテレフタルアミド、ポリ−p−ベンズアミ
ド、ポリ−p−アミドヒドラジド、ポリ−p−フェニレ
ンテレフタルアミド−3,4−ジフェニルエーテルテレ
フタルアミドなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
【0019】全芳香族ポリエステルは、芳香族ジオー
ル、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸
などのモノマーを組み合わせて、組成比を変えて合成さ
れる。例えばp−ヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロキシ
−6−ナフトエ酸との共重合体が挙げられるが、これに
限定されるものではない。
【0020】本発明における融点または熱分解温度が2
50℃以上の高分子は、少なくとも一部がフィブリル化
されてなることが好ましい。本発明におけるフィブリル
とは、主に繊維軸と平行な方向に非常に細かく分割され
た部分を有する繊維状で、少なくとも一部が繊維径1μ
m以下になっている繊維を指す。本発明においては、長
さと巾のアスペクト比が20:1〜100000:1の
範囲に分布し、カナダ標準形濾水度が0ml〜500m
lの範囲にある。フィブリルの重量平均繊維長は2mm
以下が好ましい。
【0021】高分子のフィブリルを作製する方法として
は、例えば、高分子の繊維を高圧ホモジナイザーやリフ
ァイナーなどを用いて処理する方法、不織布を水流交絡
処理する方法などが挙げられる。
【0022】ここで、高圧ホモジナイザーとは、対象物
に少なくとも10kg/cm2以上、好ましくは200
〜1000kg/cm2、さらに好ましくは400〜1
000kg/cm2の圧力を加えてオリフィスを通過さ
せ、急速に減圧、減速させることにより生じる剪断力を
もって対象物をフィブリル化することができる装置であ
る。高分子の場合は、この剪断力によって、主として繊
維軸と平行な方向に引き裂き、ほぐすような力として与
えられ、次第にフィブリル化する。具体的には、高分子
の繊維やペレットを長さ5mm以下、好ましくは3mm
以下に切断したもの、あるいは予めパルプ状にしたもの
を原料とし、これを水に分散させて懸濁液とする。懸濁
液の濃度は質量百分率で最大25%、好ましくは1〜1
0%であり、さらに好ましくは、1〜2%である。この
懸濁液を高圧ホモジナイザーに導入し、少なくとも10
kg/cm2、好ましくは200〜1000kg/c
2、さらに好ましくは400〜1000kg/cm2
圧力を加え、この操作を数回〜数十回繰り返し高圧ホモ
ジナイザーに通過させる。場合によって、界面活性剤な
ど薬品を添加して処理しても良い。
【0023】水流交絡処理する場合、水流を噴射するた
めのノズル直径は10〜500μmの範囲が好ましい。
ノズルピッチは10〜1500μmが好ましい。ノズル
プレートは、搬送方向に対する直交方向では、搬送中の
スラリーの幅をカバーする範囲が必要である。搬送方向
では、繊維の種類、坪量、抄紙速度、水圧を考慮して、
ノズルヘッドの数を変えて用いることができる。1本の
ノズルプレート中のノズルの配列は、1列でも良いし、
2列以上の複数列でも良い。複数列の場合は、隣接する
列の穴を交互に配列した、いわゆる千鳥状でも良いし、
隣接する列の穴の位置を揃えたものや変則的であっても
良い。本発明の水流交絡処理では、10mmH2O〜1
000mmH2Oの範囲で搾水することが好ましい。水
流の圧力としては、10kg/cm2〜200kg/c
2の範囲が好ましい。
【0024】本発明に用いられる融点または熱分解温度
が250℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下
にフィブリル化された高分子には、ピンホールの生成を
抑制する効果がある。
【0025】本発明に用いられる高分子を含有してなる
不織布は、高分子を繊維化と同時にシート化したり、繊
維化してからシート化して製造される。本発明に用いら
れる不織布としては、融点または熱分解温度が250℃
以上の高分子のみからなるものでも良いが、これらの温
度が250℃未満の有機材料を含有してなるものでも良
い。そのような有機材料としては、ナイロン6などのポ
リアミド、ポリエステル、アクリル、ポリエーテルスル
ホン(PES)、ポリフッ化ビニリデンが挙げられる。
【0026】本発明のキャパシタ用セパレーターは、繊
度3.3dtex以下の熱融着性繊維を含有し、該繊維
が熱融着してなることが好ましい。熱融着性繊維として
は、熱融着成分として、ポリエステル、アクリル、ポリ
ビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、エチレン−酢酸ビニルアルコール共重合体、低融点
ポリエステル(変性ポリエステル)などを有する繊維が
挙げられる。熱融着性繊維の構造としては、熱融着成分
だけからなる単繊維の他に、サイドバイサイド型、芯鞘
型、並列多層型、海島型、多重芯型、放射型、中空放射
型、モザイク型、星雲型、多芯型、多芯海島型など、熱
融着成分と非融着成分の両方を配してなるものも好まし
い。セパレーターの均一性を損なわず繊維間の接着力が
強くなりやすいものとして芯鞘型や多芯海島型が好まし
い。
【0027】熱融着性繊維が熱融着することにより、キ
ャパシタ用セパレーターの引張強度、突刺強度、引裂強
度などの機械的強度が強くなる。融点200℃以上の非
融着成分を芯部に、融点200℃未満の熱融着成分を鞘
部に配してなる芯鞘複合繊維は、芯部の融点が高いた
め、耐熱性に優れ、好ましい。本発明のキャパシタ用セ
パレーターが熱融着性繊維を含有する場合の含有量とし
ては3%以上が好ましく、ピンホールができない程度に
できるだけ多い方が好ましい。
【0028】本発明におけるフィブリル化セルロース
は、リンターをはじめとする各種パルプ、リント、溶剤
紡糸セルロースなどを原料とし、例えば高圧ホモジナイ
ザーを用いて主に繊維軸と平行な方向に分割、微細化さ
れて製造されたもので、少なくとも一部が繊維径1μm
以下になっており、平均繊維長が2mm以下、好ましく
は1mm以下のものを指す。高圧ホモジナイザーだけで
フィブリル化されたものでも良いが、高圧ホモジナイザ
ーとその他の装置、例えばリファイナー、ビーター、摩
砕装置などを組み合わせて処理し、フィブリル化された
ものでも良い。
【0029】本発明におけるバクテリアセルロースと
は、微生物が産生するバクテリアセルロースのことを指
す。このバクテリアセルロースは、セルロースおよびセ
ルロースを主鎖とするヘテロ多糖を含むものおよびβ−
1、3 β−1、2等のグルカンを含むものである。ヘ
テロ多糖の場合のセルロース以外の構成成分はマンノー
ス、フラクトース、ガラクトース、キシロース、アラビ
ノース、ラムノース、グルクロン酸等の六炭等、五炭等
および有機酸等である。これらの多糖は単一物質で構成
される場合もあるが、2種以上の多糖が水素結合などで
結合して構成されている場合もあり、何れも利用でき
る。
【0030】本発明におけるバクテリアセルロースを産
生する微生物としては、アセトバクター・アセチ・サブ
スピーシス・キシリナム(Acetobacter a
ceti subsp.xylinum)ATCC 1
0821、同パストリアン(A.pasteuria
n)、同ランセンス(A.rancens)、サルシナ
・ベントリクリ(Sarcina ventricul
i)、バクテリウム・キシロイデス(Bacteriu
m xyloides)、ジュードモナス属細菌、アグ
ロバクテリウム属細菌等でバクテリアセルロースを産生
するものを利用することができるが、これらに限定され
るものではない。
【0031】これらの微生物を培養してバクテリアセル
ロースを生成蓄積させる方法は、細菌を培養する一般的
方法に従えば良い。すなわち、炭素源、窒素源、無機塩
類、その他必要に応じてアミノ酸、ビタミン等の有機微
量栄養素を含有する通常の栄養培地に微生物を接種し、
静置または穏やかに通気攪拌を行う。
【0032】生成蓄積されたバクテリアセルロースを離
解し、水性スラリーとする。離解は回転式の離解機ある
いはミキサー等で容易にできる。このようにして得られ
たバクテリアセルロース離解物は他のセルロースよりも
繊維間の結合能力が非常に高いため、少量混合するだけ
で強度の強いキャパシタ用セパレーターを得ることがで
きる。
【0033】本発明のキャパシタ用セパレーターは、有
機材料以外に、ガラス、マイクロガラス、ロックウー
ル、アルミナ、アルミナ・シリカ、セラミックス、ボロ
ン、窒化珪素、炭化珪素、ポリチタノカルボシラン、ホ
ウ素、窒化ホウ素などからなる無機繊維や無機ウィスカ
を適量含有しても良い。
【0034】本発明におけるキャパシタ用セパレーター
は、乾式不織布からなるものでも良いが、ピンホールの
生成を抑制しやすいことから湿式不織布からなるものが
好ましい。湿式不織布は、長網抄紙機、円網抄紙機、傾
斜型抄紙機、さらには2種以上を組み合わせたコンビネ
ーションマシンなどを用いて湿式抄紙法により、1層ま
たは2層以上の抄合わせで製造される。
【0035】湿式抄紙法は、通常、繊維を固形分濃度が
0.1〜5%程度になるように分散助剤、増粘剤などを
用いて水中に均一に分散してスラリーとし、さらにスラ
リー中に水を追加し、固形分濃度を0.1〜0.001
%に希釈して希薄水性スラリーとし、これを抄紙機を用
いてシート化するものである。
【0036】本発明におけるキャパシタ用セパレーター
の坪量は、特に制限はないが、5〜50g/m2が好ま
しく、10〜30g/m2がさらに好ましく用いられ
る。
【0037】本発明におけるキャパシタ用セパレーター
の厚みは、特に制限はないが、キャパシタが小型化でき
ること、収容できる電極面積を大きくでき容量を稼げる
点から薄い方が好ましい。具体的にはキャパシタ組立時
に破断しない程度の強度を持ち、ピンホールが無く、高
い均一性を備える厚みとして10〜300μmが好まし
く用いられ、20〜100μmがより好ましく用いられ
る。10μm未満では、キャパシタの製造時の短絡不良
率が増加するため好ましくない。一方、300μmより
厚くなると、キャパシタに収納できる電極面積が減少す
るためキャパシタの容量が低いものになる。本発明のキ
ャパシタ用セパレーターは、厚み調整、強度向上、不純
物除去、耐熱寸法安定性付与などの目的に応じて、熱処
理、カレンダー処理、熱圧処理などが施される。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
【0039】<フィブリル化セルロース1の作製>リン
ターを初期濃度5%になるように水に分散させ、ダブル
ディスクリファイナーを用いて10回繰り返し叩解処理
した後、高圧ホモジナイザーを用いて500kg/cm
2の条件で20回繰り返し処理し、平均繊維長0.4m
mで少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化
されたフィブリル化セルロース1を作製した。
【0040】<不織布1の作製>パラ系全芳香族ポリア
ミドのフィブリル化繊維55%、繊度0.1dtex、
繊維長3mmのポリエステル繊維20%、芯部に融点2
55℃のポリエステルを、鞘部に融点110℃の変性ポ
リエステルを配してなる芯鞘複合繊維(繊度1.1dt
ex、繊維長5mm)25%の配合比で、パルパーを用
いて分散助剤とともにイオン交換水中に分散させ、所定
濃度に希釈して短網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量1
8g/m2、厚み55μmの湿式不織布を作製した。該
不織布の両面を200℃に加熱した直径1.2mのドラ
ムロールに接触させて熱処理し、これを不織布1とし
た。
【0041】<不織布2の作製>パラ系全芳香族ポリア
ミドのフィブリル化繊維60%、繊度0.08dte
x、繊維長3mmのナイロン6繊維15%、繊度0.5
dtex、繊維長3mmのナイロン6繊維20%、フィ
ブリル化セルロース1を5%の配合比で、パルパーを用
いて分散助剤とともにイオン交換水中に分散させ、所定
濃度に希釈して円網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量1
8g/m2、厚み55μmの湿式不織布を作製し、これ
を不織布2とした。
【0042】<不織布3の作製>パラ系全芳香族ポリア
ミドのフィブリル化繊維60%、繊度0.3dtex、
繊維長3mmのポリエステル35%、バクテリアセルロ
ース5%の配合比で、パルパーを用いて分散助剤ととも
にイオン交換水中に分散させ、所定濃度に希釈して円網
抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み5
5μmの湿式不織布を作製し、これを不織布3とした。
【0043】<不織布4の作製>全芳香族ポリエステル
のフィブリル化繊維55%、繊度0.1dtex、繊維
長3mmのポリエステル繊維15%、繊度0.4dte
x、繊維長3mmのポリエステル繊維10%、芯部に融
点255℃のポリエステルを、鞘部に融点110℃の変
性ポリエステルを配してなる芯鞘複合繊維(繊度1.7
dtex、繊維長5mm)20%の配合比で、パルパー
を用いて分散助剤とともにイオン交換水中に分散させ、
所定濃度に希釈して傾斜型抄紙機を用いて湿式抄紙し、
坪量18g/m2、厚み55μmの湿式不織布を作製し
た。該不織布の両面を、200℃に加熱した直径1.2
mのドラムロールに接触させて熱処理し、これを不織布
4とした。
【0044】<不織布5の作製>全芳香族ポリエステル
のフィブリル化繊維55%、繊度0.08dtex、繊
維長3mmのナイロン6繊維15%、繊度0.5dte
x、繊維長3mmのナイロン6繊維23%、フィブリル
化セルロース1を7%の配合比で、パルパーを用いて分
散助剤とともにイオン交換水中に分散させ、所定濃度に
希釈して長網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/
2、厚み55μmの湿式不織布を作製し、これを不織
布5とした。
【0045】<不織布6の作製>全芳香族ポリエステル
のフィブリル化繊維60%、繊度0.1dtex、繊維
長3mmのポリエステル繊維10%、繊度0.3dte
x、繊維長3mmのポリエステル繊維25%、バクテリ
アセルロース5%の配合比で、パルパーを用いて分散助
剤とともにイオン交換水中に分散させ、所定濃度に希釈
して長網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量16g/
2、厚み50μmの湿式不織布を作製し、これを不織
布6とした。
【0046】<不織布7の作製>ポリイミドのフィブリ
ル化繊維55%、繊度0.08dtex、繊維長3mm
のナイロン6繊維20%、芯部に融点255℃のポリエ
ステルを、鞘部に融点110℃のポリエステルを配して
なる芯鞘複合繊維(繊度3.3dtex、繊維長5m
m)25%の配合比で、パルパーを用いて分散助剤とと
もにイオン交換水中に分散させ、所定濃度に希釈して円
網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み
55μmの湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、
200℃に加熱したドラムロールに接触させて熱処理
し、これを不織布7とした。
【0047】<不織布8の作製>ポリイミドのフィブリ
ル化繊維55%、繊度0.08dtex、繊維長3mm
のナイロン6繊維15%、繊度0.5dtex、繊維長
3mmのナイロン6繊維22%、フィブリル化セルロー
ス1を8%の配合比で、パルパーを用いて分散助剤とと
もにイオン交換水中に分散させ、所定濃度に希釈して傾
斜型抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚
み55μmの湿式不織布を作製し、これを不織布8とし
た。
【0048】実施例1〜8 不織布1〜8を水蒸気プラズマ処理した。処理条件は、
水蒸気圧35Pa、放電量130W・min/m2で行
った。水蒸気プラズマ処理した不織布をそれぞれキャパ
シタ用セパレーター1〜8とした。
【0049】比較例1 不織布1、4、7を窒素プラズマ処理した。処理条件
は、窒素20l/min、放電量130W・min/m
2で行った。窒素プラズマ処理した不織布をそれぞれキ
ャパシタ用セパレーター9〜11とした。
【0050】<キャパシタ1〜11の作製>電極活物質
として活性炭85%、導電材としてカーボンブラック7
%、結着材としてポリテトラフルオロエチレン8%を混
練して厚み0.2mmのシート状電極を作製した。これ
を厚み50μmのアルミニウム箔の両面に導電性接着剤
を用いて接着させ、圧延して有効電極面積55mm×5
0mm、集電体面積10mm×40mmの電極を作製し
た。この電極を正極および負極として用いた。キャパシ
タ用セパレーター1〜11を介して正極と負極を交互に
積層していき、正極と負極が20枚ずつになるまで積層
し素子を作製した。正極側および負極側の最外層には何
れもセパレーターを配した。この素子をアルミニウム製
ケースに収納した。次いで、ケースに取り付けられた正
極端子および負極端子に正極リードおよび負極リードを
溶接した後、電解液注液口を残してケースを封口した。
この素子を収納したケースごと200℃に3時間加熱し
乾燥処理した。次いで、このケース内に電解液を注入
し、注液口を密栓して電気二重層キャパシタを作製し、
これをキャパシタ1〜11とした。電解液には、プロピ
レンカーボネートに1.5mol/lになるように(C
253(CH3)NBF4を溶解させたものを用いた。
【0051】上記のキャパシタ用セパレーター1〜1
1、キャパシタ1〜11について、下記の試験方法によ
り測定し、その結果を下記表に示した。
【0052】<突刺強度>各セパレーター試料の面に直
角に、直径1mmで先端にRをつけた針を1mm/sの
速度で降ろしていき、セパレーターを貫通したときの荷
重を突刺強度とし、20カ所の平均値を求め、下記表1
に示した。
【0053】<内部抵抗>キャパシタ1〜11に20m
A/cm2の直流電流を印加して2.5Vまで充電した
後、電流印加を止めて1時間経過後のキャパシタ電圧を
測定し、2.5Vからの差、すなわち電圧降下を求め、
これを充電電流で除した値を内部抵抗とし、下記表1に
示した。
【0054】<抵抗上昇率>キャパシタ1〜11に45
℃で2.5Vを印加し続け、2000時間後のキャパシ
タ抵抗を測定し、0時間のときの抵抗値で除して、抵抗
上昇率(%)を算出し、下記表1に示した。抵抗上昇率
が小さいほど、寿命特性に優れることを意味する。
【0055】
【表1】
【0056】評価:表1から明らかなように、実施例1
〜8で作製したキャパシタ用セパレーターは、水蒸気プ
ラズマ処理されてなるため、電解液との親和性が高く、
該セパレーターを具備してなるキャパシタは内部抵抗が
低いだけでなく、抵抗上昇率が低く寿命特性にも優れて
いた。
【0057】実施例2、3、5、6、8で作製したキャ
パシタ用セパレーターは、フィブリル化セルロースまた
はバクテリアセルロースを含有してなるため、これらの
セルロースを含有しない場合よりも突刺強度が強く優れ
ていた。
【0058】一方、比較例1〜3で作製したキャパシタ
用セパレーターは、プラズマ処理が水蒸気プラズマ処理
ではないため、相対的に親水性の効果が弱く、減衰しや
すいため、該セパレーターを具備してなるキャパシタ
は、内部抵抗がやや高めで、抵抗上昇率が大きかった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点または熱分解温度が250℃以上
    で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化
    された高分子を含有し、プラズマ処理されてなる不織布
    からなるキャパシタ用セパレーターであって、プラズマ
    処理が水蒸気プラズマ処理であることを特徴とするキャ
    パシタ用セパレーター。
  2. 【請求項2】 高分子が、パラ系全芳香族ポリアミドで
    あることを特徴とする請求項1記載のキャパシタ用セパ
    レーター。
  3. 【請求項3】 高分子が、全芳香族ポリエステルである
    ことを特徴とする請求項1記載のキャパシタ用セパレー
    ター。
  4. 【請求項4】 不織布が、繊度3.3dtex以下の熱
    融着性繊維を含有し、該繊維が熱融着してなることを特
    徴とする請求項1〜3の何れかに記載のキャパシタ用セ
    パレーター。
  5. 【請求項5】 熱融着性繊維が、融点200℃以上の成
    分を芯部に、融点200℃未満の成分を鞘部に配してな
    る芯鞘複合繊維であることを特徴とする請求項4記載の
    キャパシタ用セパレーター。
  6. 【請求項6】 不織布が、フィブリル化セルロースを含
    有することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の
    キャパシタ用セパレーター。
  7. 【請求項7】 不織布が、バクテリアセルロースを含有
    することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のキ
    ャパシタ用セパレーター。
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